JP4986673B2 - 吸収性物品 - Google Patents

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Description

本発明は、吸収性物品に関する。
生理用ナプキン等の吸収性物品においては、肌当接面から吸収体に吸収させた経血等が、加圧等により肌当接面に逆戻りして、べたつくことがある。
べたつきを低減する方法としては、肌当接面を形成する表面シートに凹凸を設けて、肌との接触面積を低減したり、表面シートに嵩高な不織布を用いたりすることが行われている。
また、吸収性物品においては、吸収体の吸収性能を向上させるべく、吸収体に用いる高吸水性ポリマーの改良や、高吸水性ポリマーの吸収体内での保持態様や吸収体の立体構造等の改変等に関する研究も行われている。
しかし、吸収性物品に要求される性能は、年々高まっており、従来の方法では、将来における要求に充分に応えられない恐れがある。
特許文献1には、ポリオレフィン不織布またはポリオレフィン開孔フィルムに、糖アルキルエーテルからなる界面活性剤を付着させた親水性材料が、親水性の耐久性に優れており、その親水性材料を吸収性物品に用いることが記載されている。しかし、特許文献1には、界面活性剤に使用量に関し、ポリオレフィン不織布またはポリオレフィン開孔フィルムに対する界面活性剤を0.01〜0.5重量%付着させることが好ましいことが記載されており、更に0.5重量%より多くしても界面活性剤としての効果がほとんど変わらないことが記載されている。
尚、特許文献2には、水解性を有する基シートの少なくとも肌と接する面に、2点以上の融点ピーク温度を有する混合物質が塗られている水解性シートが記載されており、該混合物質に含まれる成分の一例としてショ糖エステルが記載されている。しかし、特許文献2に記載の発明においては、肌に接触したときのしっとり感を向上させるために、基シートに前記2点以上の融点ピークを有する混合物質を塗っており、引用文献2には、水解性シートを、吸収性物品における肌当接面以外の部位に用いることに関して何ら記載されていない。
特開平5−111509号公報 特開2005−290618号公報
本発明の目的は、液の吸収速度が速く、スポット吸収性に優れ、液戻り量も少ない吸収性物品を提供することにある。
本発明は、合成繊維を50重量%超含有し且つ糖アルキルエーテル及び糖脂肪酸エステルからなる群から選択される一又は二種以上の界面活性剤で処理した合成繊維を含有する繊維層を含み、該繊維層中の繊維100重量部に対する前記界面活性剤の使用量が0.5重量部超12重量部以下である吸収性物品を提供することにより前記目的を達成したものである。
本発明の吸収性物品は、液の吸収速度が速く、スポット吸収性に優れ、液戻り量も少ない。
以下本発明を、その好ましい実施形態に基づき図面を参照しながら説明する。
本発明の一実施形態としての生理用ナプキン1(以下、ナプキン1ともいう)は、図1に示すように、肌当接面20を形成する液透過性の表面シート2、液不透過性又は撥水性の防漏シート3、及びこれら両シート2,3間に位置する吸収体4を具備し、該表面シート2と吸収体4との間にセカンドシート(中間層)5を具備する。
吸収体4は、パルプ繊維からなる繊維集合体42及び高吸水性ポリマー43からなる吸収性コア41と、吸収性コア41の肌当接面側を被覆する被覆シート44と、吸収性コア41の非肌当接面側を被覆する被覆シート45とからなる。被覆シート44と被覆シート45とは一枚の連続するシートであっても良いし、別体の2枚のシートであっても良い。
ナプキン1は、肌当接面20以外の部位に、糖アルキルエーテル及び糖脂肪酸エステルからなる群から選択される一又は二種以上の界面活性剤を含有するセルロース系親水性繊維を含んでいる。
肌当接面20とは、着用時に着用者の肌に当接される面であり、非肌当接面30とは、着用時に着用者の肌とは反対側に向けられる面である。
肌当接面以外の部位とは、肌当接面20を形成しているシート(本実施形態においては表面シート2)の該肌当接面20側の表面を除く趣旨であり、表面シート2が多層構造からなる場合には、表面シート2を構成する層のうち、肌当接面20を形成する最外層以外の層は、肌当接面以外の部位に含まれる。
なお、肌当接面20が上記界面活性剤で処理されていると、***液が表面シート2の表面上を容易に流れ(横拡散し)、吸収体4の内部に***液が入りにくく、モレが発生しやすくなるため好ましくない。
本発明で用いる界面活性剤は、糖アルキルエーテル及び/又は糖脂肪酸エステルである。
糖アルキルエーテルは、糖残基及びアルキル基が酸素に単結合した構造を有するものであり、Gを糖残基、R1をアルキル基とすると、一般式G−O−R1で表すことができる。
糖アルキルエーテルとしては、単糖または単糖が2以上縮合した多糖のアルキルエーテルが挙げられる。スポット吸収性の点から、単糖または単糖が2〜30縮合した多糖の炭素数1〜60のアルキルエーテルが好ましく、糖成分が単糖であるアルキルグルコシドがより好ましい。
アルキルグルコシドとしては、アルキル基の炭素数が1〜22のものがスポット吸収性および液吸収速度の点で好ましく、より好ましくはアルキル基の炭素数が4〜18、更に好ましくは8〜14のものである。なお、アルキル基は直鎖でも良いし分岐であっても良い。またアルキル鎖長に分布があっても良いが、上記範囲のアルキル鎖長のものが全アルキル基に対して60wt%以上存在しているのが良い。
またアルキルグルコシドのエーテル化度は、グルコース1分子中に存在する5つの水酸基が全てアルキルエーテル化された場合をエーテル化度100%とするならば、
エーテル化度が2〜60%の範囲にある単一化合物又は混合物であることが好ましく、液の吸収速度、スポット吸収性の観点から、より好ましくは5〜45%、更に好ましくは15〜35%である。
糖脂肪酸エステルとしては、糖と飽和脂肪酸又は不飽和脂肪酸とがエステル結合した非イオン系の界面活性剤であり、単糖または単糖が2以上縮合した多糖の脂肪酸エステルが挙げられる。スポット吸収性の観点から、単糖または単糖が2〜30縮合した多糖の炭素数1〜60の脂肪酸エステルが好ましく、2糖類であるショ糖の脂肪酸エステルがより好ましい。
ショ糖脂肪酸エステルの構成脂肪酸は、一般式RCOOHで表したときのRが、炭素数が1〜30の、アルキル基、アルケニル基、フェニル基又はフェニレン基を有するアルキル基又はアルケニル基であることが、スポット吸収性及び液の吸収速度の点から好ましく、より好ましくは炭素数が4〜22のアルキル基、アルケニル基であり、更に好ましくは炭素数8〜18のアルキル基、アルケニル基である。なおこれらの脂肪酸は直鎖でも分岐であっても良い。またアルキル鎖長とアルケニル鎖長には分布があっても良いが、上記範囲のアルキル鎖長、アルケニル鎖長のものが全アルキル基、アルケニル基に対して60wt%以上存在しているのが良い。
ショ糖脂肪酸エステルのエステル化度(エステル置換度)は、ショ糖1分子中に存在する8個の水酸基が全てエステル化された場合をエステル化度100%とするならば、エステル化度が2〜60%の範囲にある単一化合物または混合物であることが好ましく、より好ましくは液の吸収速度、スポット吸収性の観点から5〜45%、更に好ましくは15〜35%である。
界面活性剤として用いるアルキルグルコシド及びショ糖脂肪酸エステルは、HLBが4〜20であることが好ましく、液の吸収速度、スポット吸収性を一層向上させる点から、より好ましくは9〜20、更に好ましくは12〜18である。なお本発明で用いるHLBはW.C.Griffinの式(J.soc.cosm.chemists 5,S.249,1954)を用いて算出した値である。
界面活性剤で処理する合成繊維としては、例えばポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂、ポリアクリル酸やポリメタクリル酸等のアクリル系樹脂、ポリ塩化ビニル等のビニル系樹脂、ナイロンなどのポリアミド系樹脂などを原料とする繊維等が挙げられる。これら各種原料のうち、2種の樹脂の組み合わせからなる複合繊維(芯鞘型複合繊維やサイド・バイ・サイド型複合繊維)を用いることもできる。これらの合成繊維は一種を単独で又は二種以上を組み合わせて用いることができる。
本実施形態のナプキン1は、セカンドシート(中間層)5に、上述した界面活性剤で処理した合成繊維を含んでいる。
具体的には、セカンドシート(中間層)5は、単層の不織布からなり、該不織布中に上述した界面活性剤で処理した合成繊維を含んでいる。
本実施形態のナプキン1における、セカンドシート5を構成する不織布のように、上述した界面活性剤で処理した合成繊維を含む繊維層は、合成繊維を主体とするものであり、具体的には合成繊維を50重量%超含有するものである。ここでいう合成繊維の割合は、上述した界面活性剤で処理した合成繊維を含む繊維層中の全繊維に対する合成繊維の割合であり、該割合は60〜100重量%が好ましく、70〜100重量%がより好ましく、更には90重量%以上としたり、100重量%とすることもできる。
合成繊維以外に併存させる繊維としては、セルロース系親水性繊維が挙げられる。セルロース系親水性繊維としては、パルプ繊維、コットン、レーヨン、キュプラ、リオセル、麻等が挙げられる。これらのセルロース系親水性繊維も一種を単独で又は二種以上を組み合わせて用いることができる。
合成繊維を上述した界面活性剤で処理する方法は、特に制限されず、例えば、合成繊維に、当該界面活性剤を含む液(例えば、水希釈液)を噴霧又は塗工する方法、当該界面活性剤を含む液に合成繊維を浸漬させる方法等が挙げられる。このような界面活性剤の噴霧若しくは塗工又は浸漬は、不織布化していない繊維に対して行っても、不織布化したものに対して行っても良い。
また、界面活性剤で処理した合成繊維は、上述した界面活性剤が表面に付着しているものであっても、内部に上述した界面活性剤を含むものであっても良い。更に、上述した界面活性剤が表面に付着していると共に内部に界面活性剤を含んでいるものであっても良い。
本実施形態のナプキン1によれば、セカンドシート5(中間層)として、上述した界面活性剤で処理した繊維層を含むことにより、含まない場合に比べて、吸収速度が速くなり、スポット吸収性に優れ、液戻り量も少ない。このような効果が得られる理由はまだ完全には解明されていないが、表面シート2上に供給された血液が、セカンドシート5中の界面活性剤と接触して、該血液の粘度及び表面張力が低下することによって、より血液が吸収体4中に引き込まれやすくなり、さらに血液が高吸水性ポリマーに吸収されやすい性状に改変されたためと考えられる。
界面活性剤の使用量は、上述した界面活性剤で処理した合成繊維を含む繊維層中の繊維100重量部に対して0.5重量部超12重量部以下であり、好ましくは、該繊維層中の繊維100重量部に対して、0.6〜10重量部、更に好ましくは0.8〜2重量部である。
界面活性剤の使用量が0.5重量部以下であると、セカンドシート5中の界面活性剤と表面シート2上に供給された血液との接触が減り、上述のような血液の改変が起こりにくくなり、吸収速度が速くなり、スポット吸収性に優れ、液戻り量も少ないという効果を有効に発揮できない。
他方、界面活性剤の使用量が12重量部より多いと、血液の粘度が大きく低下し、セカンドシート5や吸収体4の繊維間隙に血液が残りやすくなり、液戻り量が増加する。また、セカンドシート5中の界面活性剤が表面シート2に染み出しやすくなり、血液が表面シート2の表面上を容易に流れ(横拡散し)、吸収体4の内部に***液が入りにくく、モレが発生しやすくなるため好ましくない。
本実施形態のナプキン1の各部の形成材料について説明すると、表面シート2、防漏シート3としては、それぞれ、この種の物品に従来用いられているものを特に制限なく用いることができる。例えば、表面シートとしては、各種製法による不織布、樹脂フィルムに開孔を形成したもの、これらの積層体等を用いることができる。防漏シート3としては、透湿性を有するか又は有さない熱可塑性樹脂のフィルム、撥水性の不織布、又はこれらの積層体等を用いることができる。
繊維集合体42及び被覆シート44、45としては、それぞれセルロース系繊維のみ、またはセルロース系繊維及び合成繊維を含む不織布や、不織布化されていないウエブ、不織布やウエブの積層体等を用いることができる。被覆シート44は、液透過性であると共に、湿潤強度が高いことが好ましい。
高吸水性ポリマー43としては、この種の物品に従来用いられているものを特に制限なく用いることができるが、自重の20倍以上の液体を吸収でき且つゲル化し得るものが好ましく、例えば、デンプンや架橋カルボキシルメチル化セルロース、アクリル酸又はアクリル酸アルカリ金属塩とその他モノマーとの共重合体等、ポリアクリル酸及びそのアルカリ金属塩(部分又は完全中和物)並びにポリアクリル酸塩グラフト重合体を挙げることができる。特に好ましいのは、ポリアクリル酸アルカリ金属塩(部分又は完全中和物)である。これらの高吸水性ポリマーは、一種を単独で又は二種以上を組み合わせて用いることもできる。
セカンドシート5としては、上述した不織布の他、不織布化されていないウエブ、不織布やウエブの積層体等を用いることもできる。セカンドシート5を構成させる不織布としては、各種製法による不織布を用いることができるが、通液性や柔軟性等の観点から、エアスルー不織布やスパンレース不織布、スパンボンド不織布等が好ましい。
本発明の吸収性物品は、繊維層の平面方向に、前記界面活性剤が均一に分布しているものであっても良いし、繊維層の平面方向に、前記界面活性剤が塗布された領域と前記界面活性剤が塗布されていない領域とが混在するものであっても良い。繊維層の平面方向とは、繊維層の厚み方向に直交する方向である。
図2(a)及び図2(b)に示す繊維層(不織布からなるセカンドシート等)5A,5Bにおいては、各繊維層5A,5Bの平面方向に、前記界面活性剤が塗布された領域50と前記界面活性剤が塗布されていない領域51とが所定のパターンで混在している。界面活性剤が塗布された領域50と界面活性剤が塗布されていない帯状の領域51との面積割合(領域50:領域51)は、例えば10:90〜80:20とすることができる。
また、繊維層の平面方向に、界面活性剤が塗布された領域50と界面活性剤が塗布されていない領域51とを混在させる場合、界面活性剤は、刷毛やスプレーノズル等により塗布できるが、特に塗布方法は制限しない。
図2(a)に示す繊維層5Aにおいては、界面活性剤が塗布された領域50がストライプ状に形成されている。具体的には、界面活性剤が塗布された帯状の領域50が、繊維層5Aの一方向に延びるように多数本形成されており、隣接する帯状の領域50間に、界面活性剤が塗布されていない帯状の領域51が介在している。
繊維層5Aにおいて、帯状の領域50の幅は、例えば2〜20mmとすることができ、帯状の領域51の幅は、例えば1〜10mmとすることができる。
界面活性剤が塗布された領域50と界面活性剤が塗布されていない領域51とを混在させることにより、界面活性剤により血液を吸収体中に引き込まれやすい性状や、高吸水性ポリマーに吸収されやすい性状に改変することができると共に、界面活性剤が塗布されずに高い親水性を維持した領域51が存在する。これによって、吸収速度及び液戻り量をバランス良く向上させることができる。
繊維層5Aは、帯状の領域50が延びる方向に液が流れ易く、帯状の領域50が延びる方向に直交する方向に液が流れにくいため、該領域50が延びる方向を、吸収性物品の長手方向(着用時における着用者の前後方向)に一致させて吸収性物品に組み込むことにより、吸収性物品の側方からの液漏れ防止性が向上する。
図2(b)に示す繊維層5Bにおいては、前記界面活性剤が塗布された領域50が、相互間に間隔を設けてドット状(散点状)に形成されている。個々の領域50の平面視形状は円形であるが、円形に代えて、正方形、長方形、菱形、ハート形等、任意の形状とすることができる。個々の領域50の面積は例えば、5〜100mm2 とすることができ、隣接する領域50の中心点同士間の距離は、3〜10mmとすることができる。
繊維層5Bにおいても、界面活性剤が塗布された領域50と界面活性剤が塗布されていない領域51とが混在することにより、吸収速度及び液戻り量をバランス良く向上させることができる。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明の吸収性物品は、上記実施形態に限定されず適宜変更可能である。
例えば、上述したナプキン1においては、セカンドシート5を構成する不織布中に上述した界面活性剤で処理した合成繊維が含まれていたが、被覆シート44を構成する繊維層(不織布等)や、表面シート2として2層構造あるいは3層構造の積層不織布を用いた場合の肌当接面を形成する最上層以外の層が、上述した界面活性剤で処理した合成繊維を含む繊維層であっても良い。
尚、上述した実施形態において、被覆シート44、45は必要に応じて用いればよく、必要が無ければ省いてもかまわない。
また、吸収性コア41中の高吸水性ポリマー43は、図1に示すように、繊維集合体42中に略均一に分散保持されているのに代えて、繊維集合体42の厚み方向における表面シート側、防漏シート側又は中央部付近等に偏倚して存在していても良い。 また、複数の層からなる繊維集合体の層間に高吸水性ポリマー43がサンドイッチされた状態で保持されていても良い。
本発明における吸収性物品は、生理用ナプキンの他、パンティライナー(おりものシート)、失禁パッド、使い捨ておむつ等であっても良い。
〔実施例1〕
市販の生理用ナプキン(商品名「ロリエ Superスリムガード しっかり昼用」、花王(株)製)からセカンドシートを取り出した。
このセカンドシートは、ポリエチレンテレフタレートを芯成分、ポリエチレンを鞘成分とする芯鞘型複合繊維からなるエアスルー不織布製である。
このセカンドシートに、花王(株)製の界面活性剤(デシルグルコシド、商品名「マイドール10」)の1%水希釈液を噴霧し、該セカンドシート100重量部に対して、デシルグルコシドを0.6重量部付着させた。界面活性剤は、セカンドシートの平面方向(厚み方向と直交する方向)の全域に万遍なく均一に噴霧した。
その後、温度80℃、相対湿度3%の送風定温乾燥機内に2時間放置して乾燥した。
乾燥後のセカンドシートと、上記市販の生理用ナプキンに使用している表面シート、防漏シート及び吸収体を用い、該市販の生理用ナプキンと同様の構成を有する生理用ナプキンを作成した。
〔実施例2〜17〕
実施例1と同様の手法で、表1に示す種類の界面活性剤を表1に示す付着量となるように付着させた。それ以外は、実施例1と同様にして生理用ナプキンを作成した。
〔実施例18〕
実施例1において、セカンドシートに、界面活性剤が塗布された帯状領域(幅3mm)と、界面活性剤が塗布されていない帯状領域(幅2mm)とが交互に形成されるように、前記市販の界面活性剤の2%水希釈液を刷毛で塗布した。図2(a)に示す繊維層5Aと同様に、界面活性剤が塗布された帯状領域50と界面活性剤が塗布されていない帯状領域51とを、それぞれ、セカンドシートの一方向に延びるように形成した。また、界面活性剤が塗布された領域50と界面活性剤が塗布されていない領域51との面積割合(領域50:領域51)は3:2とした。
このように界面活性剤を塗布したセカンドシートを用いる以外は、実施例1と同様にして生理用ナプキンを作成した。尚、界面活性剤の塗布量は、セカンドシート100重量部に対して、デシルグルコシド0.6重量部となるようにした。
〔実施例19〕
実施例1において、セカンドシートに、界面活性剤が塗布された円形領域が分散した状態に形成されるように、前記市販の界面活性剤の2%水希釈液を刷毛で塗布した。図2(b)に示す繊維層5Bと同様に、界面活性剤が塗布された円形領域は千鳥状に配した。また、個々の円形領域の面積は78mm2 とし、隣接する円形領域50の中心点同士間の距離は5mmとした。また、界面活性剤が塗布された領域50と界面活性剤が塗布されていない領域51との面積割合(領域50:領域51)は74:66とした。
このように界面活性剤を塗布し得たセカンドシートを用いる以外は、実施例1と同様にして生理用ナプキンを作成した。尚、界面活性剤の塗布量は、セカンドシート100重量部に対して、デシルグルコシド0.6重量部となるようにした。
〔比較例1〕
セカンドシートに界面活性剤を付着しない以外は、実施例1の生理用ナプキンと同一構成の生理用ナプキンを作成した。
〔比較例2,3〕
実施例1と同様の手法で、表1に示す種類の界面活性剤を表1に示す付着量となるように付着させた。それ以外は、実施例1と同様にして生理用ナプキンを作成した。
〔吸収速度、スポット吸収性、液戻り量の評価〕
実施例及び比較例の各生理用ナプキンについて、以下に示す方法により、吸収速度、スポット吸収性、及び液戻り量の評価を行った。評価は、吸収速度、液広がり面積及び液戻り量を測定し、各測定値を、後述する評価基準により幾つかの区分に分類して示した。評価結果を表1に示した。
生理用ナプキンを水平に置き、直径1cmの注入口のついたアクリル板と重りを載せて、ナプキンに5.0g/cm2(490Pa)圧力がかかるようにした。次いで、注入口から脱繊維馬血(日本バイオテスト(株)製)6gを約1秒で注入し、脱繊維馬血が全て吸収される時間を測定し、吸収速度を求めた。注入後、3分間その状態を保持した。
次いで、アクリル板と重りを外し、液広がり面積を測定し、スポット吸収性を判断した。液広がり面積の測定は、後述する。
次いで、生理用ナプキンの肌当接面上に、7cm×10cmで坪量30g/m2の吸収紙(市販のティッシュペーパー)を10枚重ねたもの(2枚重ねのティッシュペーパー5組)を載せた。更にその上に圧力が6.6×103Paになるように重りを載せて2分間加圧した。吸収紙を載せて加圧するのは、液注入後、4分以内に行うようにする。加圧後、吸収紙10枚を取り出し、加圧前後の吸収紙の重さを測定して、吸収紙に吸収された血液量を求めた。この値を、生理用ナプキンから戻った血液の液戻り量とした。
〔液広がり面積の測定方法〕
光源〔サンライト SL−230K2;LPL(株)社製〕、スタンド〔コピースタンドCS−5;LPL(株)社製〕、レンズ〔24mm/F2.8Dニッコールレンズ〕、CCDカメラ〔(HV−37;日立電子(株)社製)Fマウントによるレンズとの接続〕及びビデオボード〔スペクトラ3200;カノープス(株)社製〕を用いて計測する。計測にあたっては、キャリブレーション操作により表示される大きさと画素との相関を取り、面積を測定可能とする必要がある。
次いで、測定対象の吸収体コアの液広がりの画像を取り込む。取り込まれた画像をNEXUS社製の画像解析ソフトNEW QUBE(ver.4.21)によって液広がり部分を二値化処理する。二値化処理された画像から面積を求めこれを液広がり面積とする。
〔評価基準〕
1.吸収速度
◎:0.2g/秒以上
○:0.17g/秒以上0.2g/秒未満
○△:0.14g/秒以上0.17g/秒未満
△:0.1g/秒以上0.14g/秒未満
×:0.1g/秒未満
2.スポット吸収性
◎:液広がり面積が27cm2 未満
○:液広がり面積が27cm2 以上30cm2 未満
○△:液広がり面積が30cm2 以上32cm2 未満
△:液広がり面積が32cm2 以上35cm2 未満
×:液広がり面積が35cm2 以上
3.液戻り量
◎:0.9g未満
○:0.9g以上1.0g未満
○△:1.0g以上1.1g未満
△:1.1g以上1.2g未満
×:1.2g以上
Figure 0004986673
表1から判るように、実施例の生理用ナプキンは、吸収速度、液戻り量及びスポット吸収性が何れも良好であり、特にスポット吸収性が比較例のナプキンに比べて大きく向上している。
図1は、本発明の一実施形態である生理用ナプキンの厚み方向の断面を模式的に示す断面図である。 図2(a)及び図2(b)は、それぞれ、界面活性剤を部分的に塗布したセカンドシート(繊維層)の一例を示す平面図である。
符号の説明
1 生理用ナプキン(吸収性物品)
2 表面シート
3 防漏シート
4 吸収体
41 吸収性コア
42 繊維集合体
43 高吸水性ポリマー
44,45 吸収紙(被覆シート)
5 セカンドシート(中間層)
20 肌当接面
30 非肌当接面

Claims (6)

  1. 肌当接面を形成する液透過性の表面シート、吸収体、及び該表面シートと該吸収体との間に配された中間層を具備し、該中間層として、繊維層を含んでおり、
    前記繊維層は、合成繊維を50重量%超含有し且つ糖アルキルエーテル及び糖脂肪酸エステルからなる群から選択される一又は二種以上の界面活性剤で処理した前記合成繊維を含有しており、
    前記繊維層中の繊維100重量部に対する前記界面活性剤の使用量が0.5重量部超12重量部以下である吸収性物品。
  2. 前記界面活性剤のHLBが9〜20である請求項1記載の吸収性物品。
  3. 前記糖脂肪酸エステルの構成脂肪酸は、一般式RCOOHで表したときのRが、炭素数8〜18のアルキル基又はアルケニル基である、請求項1又は2記載の吸収性物品。
  4. 前記界面活性剤が、糖アルキルエーテルである請求項1又は2記載の吸収性物品。
  5. 前記吸収体は、前記高吸水性ポリマーを含んでいる請求項1〜4の何れか1項記載の吸収性物品。
  6. 前記繊維層の平面方向に、前記界面活性剤が塗布された領域と前記界面活性剤が塗布されていない領域とが混在している、請求項1〜5の何れか1項記載の吸収性物品。
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