JP4972587B2 - 内燃機関の燃焼状態判定方法 - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関の燃焼室内に点火ごとに発生させるイオン電流を検出し、検出したイオン電流を利用して燃焼状態の判定を行う内燃機関の燃焼状態判定方法に関する。
従来より、内燃機関の始動時には、始動時補正により空燃比が理論空燃比よりリッチ側になるように燃料噴射量を増量することが行われてきているが、排気ガス中の炭化水素の排出量を抑える規制に対応すべく、内燃機関の始動後は直ちに空燃比を排気ガス中の炭化水素濃度が最も低くなる理論空燃比前後に変化させるようにする必要が発生している。しかし、このように設定すると、重質燃料が燃料タンクに入れられた際に、O2センサが活性化していない冷間始動時において、燃料が十分気化しないことにより燃焼状態の悪化が発生することがある。そこで、このような燃焼状態の悪化を検知できる方法が求められている。このような方法の一例として、例えば次に述べるようなものが考えられている。すなわち、内燃機関の燃焼室内に点火ごとに発生させるイオン電流を検出し、検出したイオン電流が閾値以上である期間を燃焼状態の持続時間として数回計測し、この持続時間の変動率が所定値以上であった場合に燃焼状態が悪化しているものと判定するものが考えられている(例えば、特許文献1を参照)。
特開平6−42384号公報
ところで、空燃比が理論空燃比前後であれば、点火後最初に発生する主燃焼の後発生する後燃えは少ない。また、運転に用いられるトルクの大半は点火後最初に発生する主燃焼から得られるものであり、後燃えから得られるトルクは無視できるほど小さい。しかして、特許文献1記載の方法で計測される燃焼状態の持続時間には後燃えの持続時間が含まれる。このような方法を採用すると、考慮すべきでない後燃えまで前記全持続時間に含められることにより持続時間の変動率が大きくなり、燃焼状態が悪化したと誤判定されることがある。
本発明は、このような課題を解決すべく構成するものである。
すなわち本発明に係る内燃機関の燃焼状態判定方法は、内燃機関の燃焼室内に点火ごとに発生させるイオン電流を検出し、検出したイオン電流が閾値以上である期間の時間に基づき燃焼状態を判定する燃焼状態判定方法であって、点火後の上死点を含む所定の測定開始時点から点火後最初に発生する主燃焼に基づくイオン電流が閾値を下回る時点までの主燃焼時間と、前記測定開始時点から主燃焼後に発生する後燃えのうち最後のものに基づくイオン電流が閾値を下回る時点までの全経過時間と、前記測定開始時点から主燃焼後に発生する後燃えの全てに基づくイオン電流が閾値以上である期間を積算したものと前記主燃焼時間とを合算した燃焼持続時間とをそれぞれ計測し、前記主燃焼時間又は全経過時間のうち少なくとも一方と燃焼持続時間とに基づき、燃焼状態を判定する基準として、全経過時間又は主燃焼時間のうち一方を選択することを特徴とする。
このようなものであれば、前記主燃焼時間又は全経過時間のうち少なくとも一方と燃焼持続時間とに基づき後燃えが無視できるとみなせるか否かの判定をまず行い、後燃えが無視できるとみなせる場合は全経過時間でなく主燃焼時間を利用して燃焼状態の判定を行うようにできるので、考慮すべきでない後燃えによる影響を除外することによって、燃焼状態が悪化したと誤判定することを防ぐことができる。さらに、検出したイオン電流が閾値以上である期間のクランク角でなく時間に基づき燃焼状態を判定するので、回転数によらず燃焼状態の判定精度を確保できる。
より効果的に後燃えに起因する誤判定を防ぐことができる態様の一つとして、燃焼持続時間の主燃焼時間に対する比率が所定値を上回る場合、燃焼状態を判定する基準として全経過時間を選択し、燃焼持続時間の主燃焼時間に対する比率が所定値を下回る場合、燃焼状態を判定する基準として主燃焼時間を選択するものが挙げられる。後燃えが小さいものであれば、主燃焼時間が燃焼持続時間のうちの大きな割合を占めるからである。さらに、燃焼持続時間の主燃焼時間に対する比率は無次元数であるので、後燃えの比重を判断する際に他のパラメータによる影響を排除してロバスト性を向上できる。
本発明に係る内燃機関の燃焼状態判定方法によれば、前記主燃焼時間又は全経過時間のうち少なくとも一方と燃焼持続時間とに基づき後燃えが無視できるとみなせるのか否かの判定をまず行い、後燃えが無視できるとみなせる場合は全経過時間でなく主燃焼時間を利用して燃焼状態の判定を行うようにできるので、考慮すべきでない後燃えによる影響を除外することによって、燃焼状態が悪化したと誤判定することを防ぐことができる。さらに、検出したイオン電流が閾値以上である期間のクランク角でなく時間に基づき燃焼状態を判定するので、回転数によらず燃焼状態の判定精度を確保できる。
以下、本発明の一実施形態を、図面を参照して説明する。
図1に概略的に示した内燃機関たるエンジン100は自動車用の4気筒のもので、その吸気系1には図示しないアクセルペダルに応動して開閉するスロットルバルブ2が配設され、その下流側にはサージタンク3が設けられている。サージタンク3に連通する吸気系1の吸気マニホルド4の、シリンダ10に吸気弁10aを介して連通する一方の端部近傍には、さらに燃料噴射弁5が設けてあり、この燃料噴射弁5を、電子制御装置6により各気筒毎に独立して噴射すべく制御するようにしている。また排気系20には、排気ガス中の酸素濃度を測定するための空燃比センサであるO2センサ21が、図示しないマフラに至るまでの管路に配設された三元触媒22の上流の位置に取り付けられている。このO2センサ21は通常のO2センサとして周知のものとほぼ同様の構成を有している。
電子制御装置6は、中央演算処理装置7と、記憶装置8と、入力インターフェース9と、出力インターフェース11とを具備してなるマイクロコンピュータシステムを主体に構成されており、その入力インターフェース9には、サージタンク3内の吸気圧PMTPBを検出するための吸気圧センサ13からの吸気圧信号a、エンジン100の回転状態を検出するためのカムポジションセンサ14から出力されるクランク角度基準位置信号Gとエンジン回転数信号b、車速を検出するための車速センサ15からの車速信号c、スロットルバルブ2の開閉状態を検出するためのアイドルスイッチ16からのLL信号d、エンジンの冷却水温を検出するための水温センサ17からの水温信号e、上記したO2センサ21からの電流信号hなどが入力される。一方、出力インターフェース11からは、燃料噴射弁5に対して燃料噴射信号fが、またスパークプラグ18に対してイグニッションパルスgが出力されるようになっている。
このスパークプラグ18には、イオン電流Iを測定するためのバイアス用電源24が接続され、入力インターフェース9とこのバイアス電源24との間にはイオン電流測定用回路25が接続されている。バイアス用電源24は、イグニションパルスgが消滅した時点でスパークプラグ18にイオン電流測定のためのバイアス電圧を印加するものである。そして、電圧の印加により、スパークプラグ18の電極間に流れたイオン電流Iionは、イオン電流測定用回路25により測定される。また、イオン電流測定用回路25は、後述する波形整形回路たるコンパレータ25aを有し、電子制御装置6の入力インターフェース9に電気的に接続され、電圧の印加により発生したアナログ信号であるイオン電流を、方形波(パルス)状に波形整形して出力する。コンパレータ25aは、図2に示すように、あらかじめ設定されたイオン電流Iionの閾値に対応する強さの所定電流値Irefとバイアス用電源24を介して入力されるイオン電流Iionとを比較し、イオン電流Iionが前記所定電流値Irefを上回った場合に出力信号Ioutを出力する。すなわち、出力信号Ioutは、イオン電流Iionが前記所定電流値Irefを上回った時点で立ち上がり(オンし)、下回った時点で立ち下がる(オフする)方形波となる。このコンパレータ25aの出力端は、イオン電流Iionの持続時間を計測するために入力インターフェース9を介して中央演算処理装置7に接続される。このようなバイアス用電源24とイオン電流測定用回路25とは、当該分野でよく知られている種々のものを適用することができる。
電子制御装置6には、吸気圧センサ13から出力される吸気圧信号aと回転数センサ14から出力される回転数信号bとを主な情報とし、エンジン状況に応じて決まる各種の補正係数で基本噴射時間を補正して燃料噴射弁開成時間すなわちインジェクタ最終通電時間Tを決定し、その決定された通電時間により燃料噴射弁5を制御して、エンジン負荷に応じた燃料を該燃料噴射弁5から吸気系1に噴射させるためのプログラムが内蔵している。
加えて、前記電子制御装置6には、点火から所定時間の間、点火後の上死点を含む所定の測定開始時点から点火後最初に発生する主燃焼に基づくイオン電流Iionが閾値を下回る時点までの主燃焼時間atdcと、前記測定開始時点から主燃焼後に発生する後燃えのうち最後のものに基づくイオン電流Iionが閾値を下回る時点までの全経過時間atdcmaxと、前記測定開始時点から主燃焼後に発生する後燃えの全てに基づくイオン電流Iionが閾値以上である期間を積算したものと前記主燃焼時間atdcとを合算した燃焼持続時間atdcintとを計測し、全経過時間atdcmax又は主燃焼時間atdcの一方を燃焼判定時間atcombl3として選択し、選択した燃焼判定時間atcombl3に基づき燃焼状態を判定する燃焼状態判定プログラムも内蔵している。
ここで、主燃焼時間atdc、全経過時間atdcmax、及び燃焼持続時間atdcintの計測は、コンパレータ25aからの出力信号Ioutが、イオン電流Iionが閾値に対応する前記所定電流値Irefを上回った時点で立ち上がり(オンし)、閾値に対応する前記所定電流値Irefを下回った時点で立ち下がることを利用して行う。
また、前記燃焼判定時間atcombl3の選択は、燃焼持続時間atdcintの主燃焼時間atdcに対する比率R1に基づいて行う。主燃焼が大きな割合を占める場合、この比率R1は小さくなる。具体的には、前記比率R1が2.5を下回れば後燃えは無視できるとして主燃焼時間atdcを燃焼判定時間atcombl3として選択する。一方、この比率R1が所定値、本実施形態では2.5を上回れば後燃えが無視できないとして全経過時間atdcmaxを燃焼判定時間atcombl3として選択する。そして、選択された燃焼判定時間atcombl3が燃焼状態悪化判定閾値Lより長いか否かを判定することにより燃焼状態が悪化しているか否かを判定するようにしている。前記燃焼状態悪化判定閾値Lは、空燃比が理論空燃比近傍である際の平均的な主燃焼時間atdcよりも十分長い値に設定している。
次いで、燃焼状態判定プログラムによる制御の流れをフローチャートである図3を参照しつつ以下に述べる。
ステップS1では、主燃焼時間atdc、全経過時間atdcmax、及び燃焼持続時間atdcintを計測する。それから、ステップS2に進む。
ステップS2では、燃焼持続時間atdcintの主燃焼時間atdcに対する比率R1を求める。それから、ステップS3に進む。
ステップS3では、前記比率R1が所定値、本実施形態では2.5を上回るか否かを判定する。燃焼持続時間atdcintの主燃焼時間atdcに対する比率が2.5を上回る場合は、ステップS4に進む。そうでない場合は、ステップS5に進む。
ステップS4では、全経過時間atdcmaxを燃焼判定時間atcombl3とし、ステップS6に進む。
ステップS5では、主燃焼時間atdcを燃焼判定時間atcombl3とし、ステップS6に進む。
ステップS6では、燃焼判定時間atcombl3が燃焼状態悪化判定閾値Lを上回るか否かを判定する。燃焼判定時間atcombl3が燃焼状態悪化判定閾値Lを上回る場合は、ステップS7に進む。そうでない場合は、ステップS8に進む。
ステップS7では、燃焼状態は悪化していると判定する。
ステップS8では、燃焼状態は良好であるものと判定する。
すなわち、このような構成においては、空燃比が理論空燃比近傍ないしよりリッチ側である場合は、後燃えが発生しにくいので、図4の(a)に示すように、燃焼持続時間atdcintから主燃焼時間atdcを除いた部分は主燃焼時間の1.5倍を上回らない。すなわち、ステップS3で燃焼持続時間atdcintの主燃焼時間atdcに対する比率R1が2.5を上回らないと判定されるので、ステップS5で主燃焼時間atdcを燃焼判定時間atcombl3として選択し、その後ステップS6の処理を行う。そして、上述したように主燃焼時間atdcは前記燃焼状態悪化判定閾値Lより十分短いため、ステップS8で燃焼状態は良好であると判定する処理を行い、燃焼状態判定プログラムを終了する。すなわち、ステップS1→S2→S3→S5→S6→S8の処理を順次行う。その際、上述したように主燃焼時間atdcは前記燃焼状態悪化判定閾値Lより十分短いため、燃料噴射量を増加させずに燃焼状態判定プログラムを終了する。一方、空燃比が理論空燃比よりリーン側である場合は後燃えが発生しやすく、図4の(b)に示すように、燃焼持続時間atdcintが主燃焼時間atdcの2.5倍を上回ることがある。このような場合、ステップS3での判定の後はステップS4に進んで全経過時間atdcmaxを燃焼判定時間atcombl3として選択し、その後ステップS6の処理を行う。そして、全経過時間atdcmaxが前記燃焼状態悪化判定閾値Lを上回る場合は、ステップS7で燃焼状態は悪化したものと判定する処理を行う。すなわち、ステップS1→S2→S3→S4→S6→S7の処理を順次行う。
すなわち本実施形態に係る燃焼状態判定方法を採用すれば、後燃えの比率が小さい場合には、主燃焼時間atdcを燃焼判定時間atcombl3として選択し、この燃焼判定時間atcombl3に基づき燃焼状態の判定を行うことにより、トルクの発生に対する寄与が小さい後燃えによる影響を除外し、燃焼状態が悪化したと誤判定されることを防ぐことができる。さらに、検出したイオン電流Iionが閾値以上である期間のクランク角でなく時間に基づき燃焼状態を判定するので、回転数によらず燃焼状態の判定精度を確保できる。
また、燃焼持続時間atdcintの主燃焼時間atdcに対する比率R1が所定値2.5を上回れば、全経過時間atdcmaxを燃焼判定時間atcombl3として選択し、そうでない場合には、主燃焼時間atdcを燃焼判定時間atcombl3として選択し、この燃焼判定時間atcombl3に基づき燃焼状態を判定するので、主燃焼時間atdcが燃焼持続時間atdcintのうちの大きな割合、本実施形態では40%以上を占める場合には、後燃えは無視できるものとして、主燃焼による主燃焼時間atdcに基づき空燃比の判定を行うことができる。従って、より効果的に後燃えに起因する誤判定を防ぐことができる。さらに、燃焼持続時間atdcintの主燃焼時間atdcに対する比率は無次元数であるので、後燃えの比重を判断する際に他のパラメータによる影響を排除してロバスト性を向上できる。
なお、本発明は以上に述べたような実施形態に限らない。
例えば、上述した実施形態の燃焼状態判定プログラムにおいて、ステップS1において主燃焼時間atdc、全経過時間atdcmax、及び燃焼持続時間atdcintを計測した後、ステップS3において燃焼持続時間atdcintの主燃焼時間atdcに対する比率R1が所定値を上回るか否か判定するより前に、主燃焼時間atdcが0であるか否かの判定、及び、イオン電流Iionにノイズが多く含まれるか否かの判定を行うとともに、主燃焼時間atdcが所定値を下回る、又はイオン電流Iionにノイズが多く含まれると判定された場合、燃焼状態が悪化したものと判定して燃料噴射量を所定量だけ増加させる制御を行うようにするか、全経過時間を燃焼判定時間atcombl3として選択するとなおよい。ここで、イオン電流Iionにノイズが多く含まれるか否かの判定は、例えば、前記コンパレータ25aから出力信号Ioutの立ち上がり又は立ち下がりが入力された回数に基づき、この回数が所定値を上回る場合にイオン電流Iionにノイズが多く含まれると判定する態様等を用いるとよい。
また、上述した燃焼状態判定プログラムにおいて、燃焼判定時間atcombl3を燃焼状態悪化判定閾値Lと比較する代わりに、この燃焼判定時間atcombl3の直近n回分の平均Aav及びn点火分偏差ΔAを求め、n点火分偏差ΔAの前記平均Aavに対する比率である変動率Afが所定値LLを上回るか否かを判定し、この変動率Afが所定値LLを上回る場合に燃焼状態が悪化したと判定する態様を採用してもよい。なお、n点火分偏差ΔAは、以下の式(3)で求められる。
ΔA =(|A1−Aav|+|A2−Aav|+…+|An−Aav|)/n (3)
さらに、各点火後に、前記燃焼判定時間atcombl3の直近n回分の平均Aav及びn点火分偏差ΔAに基づきn回強調変動Bnを求めるとともにこのn回強調変動Bnに基づきさらに強調変動なましBBnを求め、この強調変動なましBBnが所定値LLを上回る場合に燃焼状態が悪化したと判定する態様を採用してもよい。ここで、n回強調変動Bn及び強調変動なましBBnは、それぞれ以下の式(4)、(5)により求められる。
n={ΔA/Aav a}×b (4)
BBn=Bn-1+(Bn−Bn-1)×c (5)
ここで、a、b、及びcは所定のパラメータである。また、Bn-1は、直近(n−1)回分の燃焼判定時間atcombl3の平均Aaveに対する(n−1)点火分偏差Astdの比率である。
さらに、上述した実施形態における燃焼状態判定プログラムによる制御に代えて、以下に述べるような燃焼状態判定プログラムによる制御を制御装置6に行わせる態様も考えられる。この態様では、全経過時間atdcmaxの燃焼持続時間atdcintに対する比率R2が2を上回る場合には、全経過時間のうち半分を超える時間帯は燃焼が途切れているので、後燃えは無視できるものとみなし、主燃焼時間atdcを燃焼判定時間atcombl4として選択するとともに、そうでない場合には全経過時間atdcmaxを燃焼判定時間atcombl4として選択し、この燃焼判定時間atcombl4に基づき燃焼状態の判定を行うようにしている。
この燃焼状態判定プログラムによる制御の概略手順をフローチャートである図5を参照しつつ示す。
ステップS11では、主燃焼時間atdc、全経過時間atdcmax、及び燃焼持続時間atdcintを計測する。それから、ステップS12に進む。
ステップS12では、全経過時間atdcmaxの燃焼持続時間atdcintに対する比率R2を求め、ステップS13に進む。
ステップS13では、前記比率R2が所定値、この態様では2を上回るか否かを判定する。前記比率R2が2を上回る場合は、ステップS14に進む。そうでない場合は、ステップS15に進む。
ステップS14では、主燃焼時間atdcを燃焼判定時間atcombl4とし、ステップS16に進む。
ステップS15では、全経過時間atdcmaxを燃焼判定時間atcombl4とし、ステップS16に進む。
ステップS16では、燃焼判定時間atcombl4が燃焼状態悪化判定閾値Lを上回るか否かを判定する。燃焼判定時間atcombl4が燃焼状態悪化判定閾値Lを上回る場合は、ステップS17に進む。そうでない場合は、ステップS18に進む。
ステップS17では、燃焼状態は悪化していると判定する。
ステップS18では、燃焼状態は良好であるものと判定する。
なお、前記燃焼状態悪化判定閾値Lは、空燃比が理論空燃比近傍である際の主燃焼時間atdcよりも十分長い値に設定している。
すなわち、この態様であっても、後燃えが無視できるほど小さい場合には主燃焼のみが発生したものと見なして燃焼状態の判定を行うことにより、トルクの発生に対する寄与が小さい後燃えによる影響を除外し、燃焼状態が悪化したと誤判定されることを防ぐことができる。さらに、全経過時間atdcmaxの燃焼持続時間atdcintに対する比率R2は無次元数であるので、後燃えの比重を判断する際に他のパラメータによる影響を排除してロバスト性を向上できる。
加えて、上述した実施形態における燃焼状態判定プログラムによる制御に代えて、以下に述べるような燃焼状態判定プログラムによる制御を制御装置6に行わせる態様も考えられる。この態様では、全経過時間atdcmaxと燃焼持続時間atdcintとの差である非燃焼時間Tnが所定値Laを上回る場合には、主燃焼終了後に燃焼が途切れている時間帯が長く、主燃焼終了後に検出される後燃えは無視できるものとみなし、主燃焼時間atdcを燃焼判定時間atcombl2として選択するとともに、そうでない場合には全経過時間atdcmaxを燃焼判定時間atcombl2として選択し、この燃焼判定時間atcombl2に基づき燃焼状態の判定を行うようにしている。なお、前記所定値Laは、後燃えが無視できるほど小さいと判定できる程度に前記非燃焼時間Tnが長いと判定できる限度の時間であり、予め実験的に求められる。
この燃焼状態判定プログラムによる制御の概略手順をフローチャートである図6を参照しつつ示す。
ステップS21では、主燃焼時間atdc、全経過時間atdcmax、及び燃焼持続時間atdcintを計測する。それから、ステップS22に進む。
ステップS22では、前記非燃焼時間Tnを求める。それから、ステップS23に進む。
ステップS23では、前記非燃焼時間Tnが所定値Laを上回るか否かを判定する。前記非燃焼時間Tnが所定値Laを上回る場合は、ステップS24に進む。そうでない場合は、ステップS25に進む。
ステップS24では、主燃焼時間atdcを燃焼判定時間atcombl2とし、ステップS26に進む。
ステップS25では、全経過時間atdcmaxを燃焼判定時間atcombl2とし、ステップS26に進む。
ステップS26では、燃焼判定時間atcombl2が燃焼状態悪化判定閾値Lを上回るか否かを判定する。燃焼判定時間atcombl2が燃焼状態悪化判定閾値Lを上回る場合は、ステップS27に進む。そうでない場合は、ステップS28に進む。
ステップS27では、燃焼状態は悪化していると判定する。
ステップS28では、燃焼状態は良好であるものと判定する。
なお、前記燃焼状態悪化判定閾値Lは、空燃比が理論空燃比近傍である際の主燃焼時間atdcよりも十分長い値に設定している。
すなわち、この態様であっても、後燃えが無視できるほど小さい場合には主燃焼のみが発生したものと見なして燃焼状態の判定を行うことにより、トルクの発生に対する寄与が小さい後燃えによる影響を除外し、燃焼状態が悪化したと誤判定されることを防ぐことができる。
そして、上述した実施形態における燃焼状態判定プログラムによる制御に代えて、以下に述べるような燃焼状態判定プログラムによる制御を制御装置6に行わせる態様も考えられる。この態様では、後燃えが無視できるほど小さい場合、全経過時間atdcmaxは主燃焼時間atdcと比較してあまり長くならず、さらに燃焼持続時間atdcintも主燃焼時間atdcと比較してあまり長くならないことに着目し、全経過時間atdcmaxの燃焼時間atdcに対する比率、及び燃焼持続時間atdcintの主燃焼時間atdcに対する比率の積、すなわち全経過時間atdcmaxと燃焼持続時間atdcintとの積の主燃焼時間atdcの2乗に対する比率R4に基づき、燃焼判定時間atcombl5を選択する。すなわち、前記比率R4が所定値Lbを上回らない場合には、後燃えは無視できるものとして、主燃焼時間atdcを燃焼判定時間atcombl5として選択する一方、前記比率R4が所定値Lbを上回る場合には全経過時間atdcmaxを燃焼判定時間atcombl5として選択し、この燃焼判定時間atcombl5に基づき燃焼状態の判定を行うようにしている。なお、前記所定値Lbは、後燃えが無視できるとみなせる程度に全経過時間atdcmax及び燃焼持続時間atdcintが主燃焼時間atdcと比較して長くないと判定できる限度の値、例えば5として、予め実験的に求められる。
この燃焼状態判定プログラムによる制御の概略手順をフローチャートである図6を参照しつつ示す。
ステップS31では、主燃焼時間atdc、全経過時間atdcmax、及び燃焼持続時間atdcintを計測する。それから、ステップS32に進む。
ステップS32では、全経過時間atdcmaxと燃焼持続時間atdcintとの積の主燃焼時間atdcの2乗に対する比率R4を求め、その後ステップS33に進む。
ステップS33では、前記比率R4が所定値Lbを上回るか否かを判定する。前記比率R4が所定値Lbを上回る場合は、ステップS34に進む。そうでない場合は、ステップS35に進む。
ステップS34では、全経過時間atdcmaxを燃焼判定時間atcombl5とし、ステップS36に進む。
ステップS35では、主燃焼時間atdcを燃焼判定時間atcombl5とし、ステップS36に進む。
ステップS36では、燃焼判定時間atcombl5が燃焼状態悪化判定閾値Lを上回るか否かを判定する。燃焼判定時間atcombl5が燃焼状態悪化判定閾値Lを上回る場合は、ステップS37に進む。そうでない場合は、ステップS38に進む。
ステップS37では、燃焼状態は悪化していると判定する。
ステップS38では、燃焼状態は良好であるものと判定する。
なお、前記燃焼状態悪化判定閾値Lは、空燃比が理論空燃比近傍である際の主燃焼時間atdcよりも十分長い値に設定している。
すなわち、この態様であっても、後燃えが無視できるとみなせる場合には主燃焼のみが発生したものとみなして燃焼状態の判定を行うことにより、後燃えによる影響を除外し、燃焼状態が悪化したと誤判定されることを防ぐことができる。さらに、全経過時間atdcmaxと燃焼持続時間atdcintとの積の主燃焼時間atdcの2乗に対する比率R4は無次元数であるので、後燃えの比重を判断する際に他のパラメータによる影響を排除してロバスト性を向上できる。
そして、上述した実施形態における燃焼時間測定プログラムにおいて、全経過時間atdcmax及び主燃焼時間atdcの測定開始時点は、上死点ではなく、上死点近傍の他の時点に設定するようにしてもよい。
加えて、本発明に係る燃焼状態判定方法は、冷間始動時に限らず、O2センサが故障し空燃比のフィードバック制御が不可能な場合にも利用してよい。
その他、本発明の趣旨を損ねない範囲で種々に変更してよい。
本発明の一実施形態に係るエンジンを示す概略図。 同実施形態に係る波形整形を行う電気回路のブロック図。 同実施形態に係る燃焼状態判定プログラムにおける制御の流れを示すフローチャート。 同実施形態に係る作用説明図。 本発明の他の実施態様に係る燃焼状態判定プログラムにおける制御の流れを示すフローチャート。 本発明の他の実施態様に係る燃焼状態判定プログラムにおける制御の流れを示すフローチャート。 本発明の他の実施態様に係る燃焼状態判定プログラムにおける制御の流れを示すフローチャート。
符号の説明
100…エンジン
6…制御装置
18…スパークプラグ

Claims (2)

  1. 内燃機関の燃焼室内に点火ごとに発生させるイオン電流を検出し、検出したイオン電流が閾値以上である期間の時間に基づき燃焼状態を判定する燃焼状態判定方法であって、
    点火後の上死点を含む所定の測定開始時点から点火後最初に発生する主燃焼に基づくイオン電流が閾値を下回る時点までの主燃焼時間と、前記測定開始時点から主燃焼後に発生する後燃えのうち最後のものに基づくイオン電流が閾値を下回る時点までの全経過時間と、前記測定開始時点から主燃焼後に発生する後燃えの全てに基づくイオン電流が閾値以上である期間を積算したものと前記主燃焼時間とを合算した燃焼持続時間とをそれぞれ計測し、
    前記主燃焼時間又は全経過時間のうち少なくとも一方と燃焼持続時間とに基づき、燃焼状態を判定する基準として、全経過時間又は主燃焼時間のうち一方を選択することを特徴とする内燃機関の燃焼状態判定方法。
  2. 燃焼持続時間の主燃焼時間に対する比率が所定値を上回る場合、燃焼状態を判定する基準として全経過時間を選択し、
    燃焼持続時間の主燃焼時間に対する比率が所定値を下回る場合、燃焼状態を判定する基準として主燃焼時間を選択することを特徴とする請求項1記載の内燃機関の燃焼状態判定方法。
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