JP4749171B2 - イオン電流に基づく内燃機関の空燃比判定方法 - Google Patents

イオン電流に基づく内燃機関の空燃比判定方法 Download PDF

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本発明は、燃焼室内に発生するイオン電流により内燃機関の燃焼に関連する空燃比を判定し得る構成の内燃機関の空燃比判定方法に関するものである。
従来、自動車などの車両に搭載される内燃機関つまりエンジンでは、燃費の向上や排気ガスの浄化のために空燃比が高いリーンな状態(混合気が薄い状態)で運転する傾向にある。このような空燃比をリーンにして運転するエンジンでは、可能な限り空燃比をリーンにするために、イオン電流を用いて燃焼状態を判定するようにしたものが知られている。例えば特許文献1のものでは、点火の後にエンジンの燃焼室内に発生するイオン電流が所定値を上回っている間のイオン電流の持続時間を測定し、測定した持続時間の変動を示すパラメータが判定値を超えている場合に、トルク変動が生じる限界の空燃比となっていることに対応するリーン限界を検出する構成である。
特許第3150429号明細書
イオン電流は、理論空燃比において良好な燃焼状態である場合は、点火の後に急激に増加し、燃焼圧が最大となる上死点近傍において最大となり、その後急速に減衰して消滅することが知られている。そして、実際の空燃比を理論空燃比よりリーンにしてエンジンを運転すると、イオン電流は上述の良好な燃焼状態の場合より長時間発生しているとともにその最大となる時期が下死点側に移行し、しかもその最大電流値は良好な燃焼状態の場合に比較して小さくなる。実際の空燃比がさらにリーンになるように空燃比を制御していくと、イオン電流が最大となる時期が燃焼の後期に対応する時期に偏るとともに、その時期が点火の毎に変動するものとなる。
以上のように、イオン電流は空燃比に対応してその挙動が変化するものであるが、上記した特許文献1にあっては、イオン電流が発生している間の持続時間を測定して、測定した持続時間によりリーン限界を検出しているので、イオン電流の発生状態によっては検出し得ない場合がでてくる。すなわち、上述したように、イオン電流は空燃比がよりリーンになると最大となる時期が燃焼の後期に対応する時期に偏るものであるが、この場合にあっても空燃比がリーンである場合と同様の持続時間もしくはそれより長い持続時間が計測される。したがって、空燃比がよりリーンに移行した状態を検出し得ないものとなる。
そこで本発明は、このような不具合を解消することを目的としている。
すなわち、本発明のイオン電流に基づく内燃機関の空燃比判定方法は、内燃機関において、点火毎に燃焼室内に発生するイオン電流の特性値が最大を呈する時期を含むピーク判定期間とイオン電流が発生している発生期間とを計測し、計測したピーク判定期間と発生期間とを用いて空燃比を判定するイオン電流に基づく内燃機関の空燃比判定方法であって、計測した発生期間のばらつきが燃焼の初期における空燃比の状態を判定するための判定基準より大きい場合に実際の空燃比が理論空燃比よりリーンになっていると判定し、計測したピーク判定期間のばらつきが燃焼の後期における空燃比の状態を判定するための判定基準より大きい場合に実際の空燃比が計測した発生期間による判定した空燃比よりさらにリーンであると判定するイオン電流に基づくことを特徴とする。
このような構成によれば、エンジンを運転している場合の空燃比の変化に対応して変化するイオン電流に基づいて空燃比がリーンな場合の、そのリーンの度合いに応じて空燃比を判定することが可能になる。つまり、空燃比がリーンになるに応じてイオン電流の特性値が最大を呈する時期が移行するものであるが、その時期をピーク判定期間のばらつきの度合いにより空燃比を判定するので、空燃比がより以上にリーンになった場合を判定することが可能になるものである。
このような構成によれば、異なる設定状態に第一判定値と第二判定値とを設定して、それぞれの判定値に基づいて計測した期間のばらつきの度合いに応じて空燃比の程度を判定するものである。このようにイオン電流の発生状態を判定する判定値を2個設定することでリーンの程度を判定することができるので、その判定のための回路や制御プログラムの構成を簡素化することが可能になる。
本発明におけるイオン電流の特性値とは、イオン電流の電流値、電圧値を指すものである。
本発明は、以上説明したような構成であり、イオン電流の発生している発生期間とその特性値が最大を呈する時期を含むピーク判定期間とを計測して、それぞれのばらつきの度合いに基づき空燃比の程度を判定することができる。
以下、本発明の一実施形態を、図面を参照して説明する。
図1に概略的に示したエンジン100は、自動車用の火花点火式4サイクル4気筒のもので、その吸気系1には図示しないアクセルペダルに応動して開閉するスロットルバルブ2が配設され、その下流側にはサージタンク3が設けられている。サージタンク3に連通する一方の端部近傍には、さらに燃料噴射弁5が設けてあり、その燃料噴射弁5を、電子制御装置6により制御するようにしている。燃焼室30を形成するシリンダヘッド31には、吸気弁32及び排気弁33が配設されるとともに、火花を発生するとともにイオン電流Iを検出するための電極となるスパークプラグ18が取り付けてある。また排気系20には、排気ガス中の酸素濃度を測定するためのO2 センサ21が、図示しないマフラに至るまでの管路に配設された触媒装置である三元触媒22の上流の位置に取り付けられている。なお、図1にあっては、エンジン100の1気筒の構成を代表して図示している。
電子制御装置6は、中央演算処理装置7と、記憶装置8と、入力インターフェース9と、出力インターフェース11と、A/Dコンバータ10とを具備してなるマイクロコンピュータシステムを主体に構成されている。入力インターフェース9には、サージタンク3内の圧力すなわち吸気管圧力を検出するための吸気圧センサ13から出力される吸気圧信号a、エンジン100の回転状態を検出するためのカムポジションセンサ14から出力される気筒判別信号G1とクランク角度基準位置信号G2とエンジン回転数信号b、車速を検出するための車速センサ15から出力される車速信号c、スロットルバルブ2の開閉状態を検出するためのアイドルスイッチ16から出力されるIDL信号d、エンジン100の冷却水温を検出するための水温センサ17から出力される水温信号e、上記したO2 センサ21から出力される電流信号h等が入力される。一方、出力インターフェース11からは、燃料噴射弁5に対して燃料噴射信号fが、またスパークプラグ18に対してイグニションパルスgが出力されるようになっている。
このスパークプラグ18には、イオン電流Iを測定するためのバイアス用電源24が接続され、入力インターフェース9とこのバイアス電源24との間にはイオン電流測定用回路25が接続されている。スパークプラグ18、バイアス用電源24及びイオン電流測定用回路25によりイオン電流検出系40が構成される。バイアス用電源24は、イグニションパルスgが消滅した時点でスパークプラグ18にイオン電流測定のための測定用電圧(バイアス電圧)を印加するものである。そして、測定用電圧の印加により、燃焼室30の内壁とスパークプラグ18の中心電極との間、及びスパークプラグ18の電極間に流れたイオン電流Iは、イオン電流測定用回路25により測定される。このようなバイアス用電源24とイオン電流測定用回路25とは、当該分野でよく知られている種々のものを適用することができる。
電子制御装置6には、吸気圧センサ13から出力される吸気圧信号aとカムポジションセンサ14から出力される回転数信号bとを主な情報とし、エンジン100の運転状態に応じて決まる各種の補正係数で基本噴射時間(基本噴射量)を補正して燃料噴射弁開成時間すなわちインジェクタ最終通電時間を決定し、その決定された通電時間により燃料噴射弁5を制御して、エンジン負荷に応じた燃料を吸気系1に噴射させるためのプログラムが内蔵してある。また、このようにエンジン100の燃料噴射を制御する一方、点火毎に燃焼室30内に発生するイオン電流Iを検出して、検出したイオン電流Iが値の異なる二つの判定値以上となる期間を計測し、計測したそれぞれの期間の複数から演算したばらつきを示す変動率に基づいて実際の空燃比の程度を判定するように、電子制御装置6はプログラミングしてある。
このような構成において、空燃比判定プログラムは、次の手順により実行される。図2、3に、この空燃比判定の手順を図示する。なお、この空燃比判定プログラムにあっては、検出したイオン電流Iが発生している発生期間を計測するための第一判定値H1及び第二判定値H2が設定してある。第一判定値H1は、イオン電流Iが発生していることが検出可能な値に設定するもので、この第一判定値H1によりイオン電流Iが発生している発生期間P1を計測するものである。第二判定値H2は、燃焼が良好であることを検出し得る値に設定するもので、この第二判定値H2によりイオン電流Iの特性値である電流値が最大を呈する時期を含むピーク判定期間P2を計測するものである。図4に、第一判定値H1と第二判定値H2との関係を、イオン電流Iの電流波形とともに示す。
同図に示すイオン電流Iは、良好な燃焼状態にある場合に検出されるもので、点火後に急激に流れた後、上死点TDC手前で減少した後に時間の経過とともに再度増加し、燃焼圧が最大となるクランク角度近傍でその電流値が最大となり、その後徐々に減少して通常、膨張行程の終了近傍において消滅するものである。
このような電流波形を示すイオン電流Iにおいて、その発生期間Pは、イオン電流Iの電流値が第一判定値H1を上回っている期間を計測して得るものである。この場合、イオン電流Iの発生期間P1は、計測開始から計測終了までの実際の時間、あるいはクランク角度のいずれかにより計測するものである。イオン電流Iの発生期間P1を計測している計測期間は例えば、点火から膨張行程の終了までに設定するもので、その計測期間中においてイオン電流Iが第一判定値H1を上回る期間を測定してイオン電流Iの発生期間P1とするものである。なお、第一判定値H1は低い程よいが、イオン電流Iを検出する場合の雑音レベルより大きくして、誤ってイオン電流Iを検出することがないように設定するものである。
イオン電流Iは、燃焼状態により、様々な挙動を示すもので、例えば、理論空燃比近傍における燃焼の場合には上述したような挙動を示すが、混合気中の燃料量が空気に対して少なくなり空燃比がリーンになると最大となる電流値は小さくなり、よってピーク判定期間P2は短くなるとともに、イオン電流Iの発生期間P1はその燃料量に応じて短くなる傾向にある。加えて、空燃比がさらにリーンになった場合は、イオン電流Iの電流値が最大となる時期が燃焼の後半に移行する傾向がある。
なお、この空燃比判定プログラムは、特定の1気筒からイオン電流Iの発生期間P1及ピーク判定期間P2を計測して実行するもので、各気筒に対して実行するもの、及び4気筒を総合して実行するもののいずれであってもよい。
まず、ステップS1において、点火毎のイオン電流Iの発生期間P1を計測する。イオン電流Iの発生時間P1は、イオン電流Iが第一判定値H1を上回っている間の時間又はクランク角度により計測するものである。計測したイオン電流Iの発生期間P1は、記憶装置8に一時的に記憶される。記憶されるイオン電流Iの発生期間P1は、その平均値(移動平均)を演算するために所定個(複数)である。
ステップS2において、発生期間P1の変動率(以下、発生期間変動率と称する)を計算する。発生期間変動率は、今回計測した発生期間P1と保存されている所定個の発生期間P1とにより平均値を演算し、平均値から各発生期間P1を減じて得られた偏差の平均値すなわち偏差平均を、発生期間P1の平均値により除して演算するものである。この発生期間変動率は、燃焼の初期における空燃比の状態を判定するもので、乗員が空燃比の変動により変化するエンジン100の運転状態を体感し得るように設定する判定基準により判定するものである。判定基準は、具体的にはエンジン100の搭載状態や車両全体の諸元により決定するものであるが、例えばアイドル運転時に対しては40%、定常走行をしている場合の運転時に対しては20%というように、エンジン100の運転状態に対応させて設定するものである。
ステップS3では、検出したイオン電流Iのピーク判定期間P2を、第二判定値H2に基づいて計測する。すなわちイオン電流Iの電流値が第二判定値H2を下側から上側に超えた時期(上回った時期)から、電流値が第二判定値H2を上側から下側に超えた時期(下回った時期)までを計測し、その計測結果をピーク判定期間P2とするものである。このピーク判定期間P2の計測は、実質的にイオン電流Iの電流値が第二判定値H2を上回った時期及び下回った時期の検出に相当するものである。計測したピーク判定期間P2は、発生期間P1と同様に記憶装置8に一時的に記憶されるもので、記憶装置8にはその平均値(移動平均)を演算するために所定個(複数)が記憶されている。
ステップS4では、ピーク判定期間P2の変動率(以下、ピーク判定変動率と称する)を計算する。ピーク判定変動率の演算方法は、発生期間変動率のものと同じである。このピーク判定変動率は、イオン電流Iの電流値が最大となる時期がどの程度ばらついているのかを示す値で、燃焼の後期における空燃比の状態を判定するためのもので、エンジン100の運転状態が良好でなくなることを判定し得るように設定する判定基準により判定するものである。この判定基準は、具体的にはエンジン100の搭載状態や車両全体の諸元により決定するものであるが、例えばエンジン100の運転状態にかかわらず例えば50%程度に設定するものである。
次に、ステップS11において、演算したピーク判定変動率から運転状態を制御するための補正係数を計算する。補正係数は、ピーク判定変動率が大きくなるにしたがって大きな値となるように設定するもので、例えば図5に示すような傾向にマップにおいて設定される。
ステップS12では、発生期間変動率と燃焼状態判定値とを比較する。この燃焼状態判定値は、図6に示すように、ほぼ理論空燃比における燃焼において計測した発生期間P1による発生期間変動率を基準として設定するもので、燃焼状態判定値を上回ることにより空燃比がリーンになった場合を判定し得るように設定するものである。そして、発生期間変動率が燃焼状態判定値を上回っていると判定した場合に実際の空燃比が理論空燃比よりリーン側に偏っていると判定するものである。なお、同図に示すように、ピーク判定変動率は、空燃比がリッチである場合には発生期間変動率とほぼ同様に傾向にて上昇する(大きくなる)傾向であるが、全体には空燃比がリーンになり発生期間変動率の変動が大きくなった後に遅れて、つまり空燃比がさらにリーンになるにしたがって上昇する傾向を有している。
そして、実際の空燃比がリーン側に偏っていると判定した後、ステップS13では、ステップS11において計算して得られた補正係数を用いて燃料噴射量を補正して、燃料噴射量言い換えれば空燃比のフィードバック制御を実行する。
このような構成において、エンジン100を運転すると、点火の毎にステップS1〜ステップS4を実行し、燃焼初期に対応する空燃比の変動を反映する発生期間変動率と、燃焼後期に対応する空燃比の変動を反映するピーク判定変動率とを計算することにより、空燃比がどの程度リーンになっているかを判定することが可能である。そして、発生期間変動率が燃焼状態判定値を上回る(ステップS12)場合は、ピーク判定変動率に基づいて算出した補正係数(ステップS11)により空燃比フィードバック制御を実施して、発生期間変動率により判定した実際の空燃比がリーン状態から空燃比がリッチ側になるようにするものである。
したがって、空燃比がリーン側に変化している運転状態において、ピーク判定変動率に基づく空燃比がさらにリーン側に変化して燃焼状態が良好でなくなる状態になる前に、空燃比を理論空燃比に向けて変更することができ、燃焼状態を安定なものにすることができる。
しかも、燃焼初期における発生期間のばらつき度合いを判定すべく発生期間変動率を計測するための第一判定値H1と、燃焼後期におけるイオン電流Iの最大を呈する期間のばらつき度合いを判定すべくピーク判定変動率を計測するための第二判定値H2との二つの判定値を設定するのみであるので、回路構成や制御プログラムを簡素化することができる。
なお、上記実施形態においては、発生期間変動率に基づいて空燃比のリーンを判定し、その発生期間変動率に基づいて空燃比フィードバック制御を実施せず、ピーク判定変動率に基づいて設定した補正係数により空燃比フィードバック制御を実施して空燃比がさらにリーンになることを防止したが、発生期間変動率に基づいて補正係数を設定しておき、発生期間変動率が燃焼状態判定値を上回った場合にその補正係数により空燃比フィードバック制御を実施し、空燃比がさらにリーンになるつまりピーク判定変動率による空燃比の判定を行うことなく空燃比を最適な状態にするよう、制御するものであってもよい。
次に第二実施形態を説明する。
この第二実施形態は、上述した発生期間変動率とピーク判定変動率との両方を、共通の基準値と比較し、その結果に基づいて制御補正量を加減して空燃比フィードバック制御を実施するように構成するものである。
この第二実施形態における空燃比判定プログラムは、具体的には、図7に示す手順により実行される。なお、この第二実施形態においても、上述のステップS1〜ステップS4までのルーチンを有するものである。つまり、この第二実施形態における空燃比判定プログラムは、ステップS1〜ステップS4と以下に説明するステップS21〜ステップS24により構成されるものである。
まず、ステップS21では、ピーク判定変動率が基準値を上回っているか否かを判定する。ステップS22では、発生期間変動率が基準値を上回っているか否かを判定する。基準値は、上述した燃焼状態判定値と同等のものであってよい。そして、ピーク判定変動率と発生期間変動率とに対して共通に使用するものである。
ステップS23では、第一制御補正量により燃料噴射量を補正して空燃比フィードバック制御を実施する。ステップS24では、第一制御補正量より小さく設定した第二制御補正量により燃料噴射量を補正して空燃比フィードバック制御を実施する。
このような構成にあっては、点火毎に発生するイオン電流Iが、空燃比によりばらつくことと、そのばらつきが燃焼の初期におけるイオン電流Iの発生状態と燃焼の後期に発生しているイオン電流Iの発生状態とで異なることを利用するものである。つまり、空燃比のリーン化が進むと、リーンの度合いにより発生期間が長くなったり短くなったりして、燃焼初期におけるイオン電流Iの発生状況つまり発生期間のばらつきの度合いを示す発生期間変動率が急激に上昇する。
エンジン100を運転すると、ステップS1〜ステップS4を実行して、発生期間変動率とピーク判定変動率とのそれぞれを算出する。実際の空燃比を理論空燃比よりリーンにしてエンジン100を運転している場合、空燃比がリーンになることで発生期間変動率が高くなり、さらに空燃比のリーン化が進むとピーク判定変動率が高くなる。
この空燃比判定プログラムでは、ピーク判定変動率が基準値を上回っているか否かを最初に判定して(ステップS21)、空燃比のリーン化が進行している場合に迅速に対処し得るようにしている。すなわち、ピーク判定変動率が基準値を上回って、エンジン100の運転状態が良好でない、例えば比較的大きな回転変動などでエンジンの運転状態が不安定な場合には、ステップS23において第一制御補正量により空燃比フィードバック制御を実施するので、空燃比を迅速に理論空燃比の方向に補正することができる。
また、ピーク判定変動率が基準値以下であると判定した場合には、発生期間変動率が基準値を上回っているか否かを判定して(ステップS22)、上回って、車両の乗員がエンジン100の運転状態が通常とは異なることを感じる場合には第二制御補正量により空燃比フィードバック制御を実施するので、空燃比がリッチになりすぎるといった過剰な制御を抑制することができる。
その他、各部の具体的構成についても上記実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
本発明の実施形態のエンジンの概略構成を示す構成説明図。 同実施形態の制御手順を示すフローチャート。 同実施形態の制御手順を示すフローチャート。 同実施形態の第一判定値と第二判定値との関係をイオン電流波形とともに示すグラフ。 同実施形態のピーク判定変動率と補正係数との関係を示すグラフ。 同実施形態の発生期間変動率及びピーク判定変動率と空燃比との関係を示すグラフ。 本発明の第二実施形態の制御手順を示すフローチャート。
符号の説明
6…電子制御装置
7…中央演算処理装置
8…記憶装置
9…入力インターフェース
11…出力インターフェース
I…イオン電流
P1…発生期間
P2…ピーク判定期間
H1…第一判定値
H2…第二判定値

Claims (1)

  1. 内燃機関において、イオン電流が第一判定値を上回っている間の時間又はクランク角度によりイオン電流が発生している発生期間を計測し、イオン電流の電流値が第一判定値より大きい第二判定値を下側から上側に超えた時期から第二判定値を上側から下側に超えた時期までにより点火毎に燃焼室内に発生するイオン電流の特性値が最大を呈する時期を含むピーク判定期間を計測し、計測した発生期間とピーク判定期間とを用いて空燃比を判定するイオン電流に基づく内燃機関の空燃比判定方法であって、
    今回計測した発生期間と保存されている所定個の発生期間とにより平均値を演算し、平均値から各発生期間を減じて得られた偏差の平均値を発生期間の平均値により除して演算する、計測した発生期間の発生期間変動率が燃焼の初期における空燃比の状態を判定するための判定基準より大きい場合に実際の空燃比が理論空燃比よりリーンになっていると判定し、
    今回計測したピーク判定期間と保存されている所定個のピーク判定期間とにより平均値を演算し、平均値から各ピーク発生期間を減じて得られた偏差の平均値をピーク判定期間の平均値により除して演算する、計測したピーク判定期間のピーク判定変動率が燃焼の後期における空燃比の状態を判定するための判定基準より大きい場合に実際の空燃比が計測した発生期間による判定した空燃比よりさらにリーンであると判定するイオン電流に基づく内燃機関の空燃比判定方法。
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