JP4970963B2 - 研磨パッドの製造方法 - Google Patents

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本発明はレンズ、反射ミラー等の光学材料やシリコンウエハ、ハードディスク用のガラス基板、アルミ基板、及び一般的な金属研磨加工等の高度の表面平坦性を要求される材料の平坦化加工を安定、かつ高い研磨効率で行うことが可能な研磨パッドに関するものである。本発明の研磨パッドは、特にシリコンウエハやガラスの仕上げ研磨に有用である。
一般に、シリコンウエハ等の半導体ウエハ、レンズ、及びガラス基板などの鏡面研磨には、平坦度及び面内均一度の調整を主目的とする粗研磨と、表面粗さの改善及びスクラッチの除去を主目的とする仕上げ研磨とがある。
前記仕上げ研磨は、通常、回転可能な定盤の上に軟質な発泡ウレタンよりなるスエード調の人工皮革を貼り付け、その上にアルカリベース水溶液にコロイダルシリカを含有した研磨剤を供給しながら、ウエハを擦りつけることにより行われる(特許文献1)。
仕上げ研磨に用いられる研磨パッドとしては、上記の他に以下のようなものが提案されている。
ポリウレタン樹脂に、発泡剤を利用して厚さ方向に形成させた細長い微細な穴(ナップ)を多数形成したナップ層とナップ層を補強する基布からなるスエード調の仕上げ研磨パッドが提案されている(特許文献2)。
また、スエード調であり、表面粗さが算術平均粗さ(Ra)で5μm以下である仕上げ研磨用研磨布が提案されている(特許文献3)。
また、基材部とこの基材部上に形成される表面層(ナップ層)とを備え、前記表面層に、ポリハロゲン化ビニルまたはハロゲン化ビニル共重合体を含有させた仕上げ研磨用研磨布が提案されている(特許文献4)。
従来の研磨パッドは、いわゆる湿式硬化法により製造されていた。湿式硬化法とは、ウレタン樹脂をジメチルホルムアミドなどの水溶性有機溶媒に溶解させたウレタン樹脂溶液を基材上に塗布し、これを水中で処理し湿式凝固して多孔質銀面層を形成し、水洗乾燥後に該銀面層表面を研削して表面層(ナップ層)を形成する方法である。例えば、特許文献5では、平均径が1〜30μmの略球状の孔を有する仕上げ用研磨布を湿式硬化法により製造している。
しかし、従来の研磨パッドは、気泡が細長い構造であるため又は表面層の材料自体の機械的強度が低いため、耐久性に乏しく、平坦化特性が次第に悪化したり、研磨速度の安定性に劣るという問題があった。
特開2003−37089号公報 特開2003−100681号公報 特開2004−291155号公報 特開2004−335713号公報 特開2006−75914号公報
本発明は、耐久性に優れる研磨パッドを提供することを目的とする。
本発明者らは、前記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、以下に示す製造方法により上記目的を達成できることを見出し本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、機械発泡法により気泡分散ウレタン組成物を調製する工程、窒素ガス透過速度が1×10−7〔cm/cm・s・cmHg〕以下であるシートA上に気泡分散ウレタン組成物を塗布する工程、窒素ガス透過速度が1×10−7〔cm/cm・s・cmHg〕以下であるシートBを、塗布した気泡分散ウレタン組成物上に積層する工程、押圧手段により厚さを均一にしつつ気泡分散ウレタン組成物を硬化させて連続気泡を有する熱硬化性ポリウレタン発泡層を形成する工程を含む研磨パッドの製造方法、に関する。
上記のように、機械発泡法により空気等の気体を微細気泡として原料中に分散させて気泡分散ウレタン組成物を調製し、該気泡分散ウレタン組成物を硬化させることにより気泡径が極めて小さく、かつ球状(楕円球状を含む)の連続気泡を有するポリウレタン発泡層(研磨層)を容易に形成することができる。また、本発明の機械発泡法では、空気等の気体は原料中に溶解させずに分散させているため、熱硬化性ポリウレタン発泡層の厚さを均一に調整する工程の後に新たな気泡が発生すること(後発泡現象)を抑制することができ、厚み精度や比重をコントロールしやすいという利点がある。また、溶剤を使用する必要がないため、コスト面で優れるだけでなく、環境面からも好ましい。
また、本発明の製造方法では、窒素ガス透過速度が1×10−7〔cm/cm・s・cmHg〕以下であるシートA及びBを積層することにより、気泡分散ウレタン組成物中の微細気泡が破泡して連続気泡が形成される際に、微細気泡内部の気体を該組成物中に保持させておくことができ、外部環境に排出されることを防止することができる。それにより、気泡分散ウレタン組成物の厚みが硬化工程時に変化することを抑制でき、硬化後のポリウレタン発泡層の表面精度を高くすることができる。
本発明の製造方法において、前記硬化工程は、少なくとも1次キュア及び2次キュアを含み、1次キュアはキュア温度30〜50℃、キュア時間5〜60分であり、2次キュアはキュア温度60〜80℃、キュア時間30分以上であることが好ましい。このように、多段階でキュアを行うことにより、微細で均一性の高い連続気泡を形成することができる。1段階でキュアを行うと気泡径が大きくなりやすく、研磨パッドの耐久性が低下する傾向にある。また、上記キュア条件の範囲外になると、微細で均一性の高い連続気泡を形成することができず、研磨速度の安定性が悪くなる傾向にある。
また、本発明において、前記シートA及びBはポリエチレンテレフタレートシートであることが好ましい。PETは特に窒素ガス透過速度が小さいため好適な材料である。
本発明の研磨パッドは、前記製造方法によって得られるものである。本発明の研磨パッドの研磨層は、球状の微細気泡を有しているため耐久性に優れている。そのため、本発明の研磨パッドを用いて被研磨材を研磨した場合には、研磨速度の安定性が向上する。
また、本発明は、前記研磨パッドを用いて半導体ウエハの表面を研磨する工程を含む半導体デバイスの製造方法、に関する。
本発明の研磨パッドの製造方法は、機械発泡法により気泡分散ウレタン組成物を調製する工程、窒素ガス透過速度が1×10−7〔cm/cm・s・cmHg〕以下であるシートA上に気泡分散ウレタン組成物を塗布する工程、窒素ガス透過速度が1×10−7〔cm/cm・s・cmHg〕以下であるシートBを、塗布した気泡分散ウレタン組成物上に積層する工程、押圧手段により厚さを均一にしつつ気泡分散ウレタン組成物を硬化させて連続気泡を有する熱硬化性ポリウレタン発泡層(以下、ポリウレタン発泡層という)を形成する工程を含む。
前記気泡分散ウレタン組成物は、機械発泡法(メカニカルフロス法を含む)により調製されればよく、その他は特に制限されない。例えば、気泡分散ウレタン組成物は、以下の方法により調製される。
(1)イソシアネート成分及び高分子量ポリオールなどを反応させてなるイソシアネート末端プレポリマーにシリコン系界面活性剤を添加した第1成分を、非反応性気体の存在下で機械撹拌し、非反応性気体を微細気泡として分散させて気泡分散液とする。そして、該気泡分散液に高分子量ポリオールや低分子量ポリオールなどの活性水素含有化合物を含む第2成分を添加し、混合して気泡分散ウレタン組成物を調製する。第2成分には、適宜触媒、カーボンブラックなどのフィラーを添加してもよい。
(2)イソシアネート成分(又はイソシアネート末端プレポリマー)を含む第1成分、及び活性水素含有化合物を含む第2成分の少なくとも一方にシリコン系界面活性剤を添加し、シリコン系界面活性剤を添加した成分を非反応性気体の存在下で機械攪拌し、非反応性気体を微細気泡として分散させて気泡分散液とする。そして、該気泡分散液に残りの成分を添加し、混合して気泡分散ウレタン組成物を調製する。
(3)イソシアネート成分(又はイソシアネート末端プレポリマー)を含む第1成分、及び活性水素含有化合物を含む第2成分の少なくとも一方にシリコン系界面活性剤を添加し、前記第1成分及び第2成分を非反応性気体の存在下で機械攪拌し、非反応性気体を微細気泡として分散させて気泡分散ウレタン組成物を調製する。
熱硬化性ポリウレタンは、機械発泡法により、球状の連続気泡を容易に形成することができるため研磨パッドの研磨層の形成材料として好ましい。
イソシアネート成分としては、熱硬化性ポリウレタンの分野において公知の化合物を特に限定なく使用できる。例えば、2,4−トルエンジイソシアネート、2,6−トルエンジイソシアネート、2,2’−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、ポリメリックMDI、カルボジイミド変性MDI(例えば、商品名ミリオネートMTL、日本ポリウレタン工業製)、1,5−ナフタレンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、m−フェニレンジイソシアネート、p−キシリレンジイソシアネート、m−キシリレンジイソシアネート等の芳香族ジイソシアネート、エチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート等の脂肪族ジイソシアネート、1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、4,4’−ジシクロへキシルメタンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ノルボルナンジイソシアネート等の脂環式ジイソシアネートが挙げられる。これらは1種で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
イソシアネート成分としては、上記ジイソシアネート化合物の他に、3官能以上の多官能ポリイソシアネート化合物も使用可能である。多官能のイソシアネート化合物としては、デスモジュール−N(バイエル社製)や商品名デュラネート(旭化成工業社製)として一連のジイソシアネートアダクト体化合物が市販されている。
上記のイソシアネート成分のうち、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート又はカルボジイミド変性MDIを用いることが好ましい。
活性水素含有化合物とは、イソシアネート成分と反応する活性水素を有する高分子量ポリオール、低分子量ポリオール、及び低分子量ポリアミンなどである。
高分子量ポリオールとしては、熱硬化性ポリウレタンの技術分野において、通常用いられるものを挙げることができる。例えば、ポリテトラメチレンエーテルグリコール、ポリエチレングリコール等に代表されるポリエーテルポリオール、ポリブチレンアジペートに代表されるポリエステルポリオール、ポリカプロラクトンポリオール、ポリカプロラクトンのようなポリエステルグリコールとアルキレンカーボネートとの反応物などで例示されるポリエステルポリカーボネートポリオール、エチレンカーボネートを多価アルコールと反応させ、次いでえられた反応混合物を有機ジカルボン酸と反応させたポリエステルポリカーボネートポリオール、ポリヒドロキシル化合物とアリールカーボネートとのエステル交換反応により得られるポリカーボネートポリオール、ポリマー粒子を分散させたポリエーテルポリオールであるポリマーポリオールなどが挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記高分子量ポリオールのうち、官能基数が2〜4、水酸基価が20〜100mgKOH/gの高分子量ポリオールを用いることが好ましい。水酸基価は25〜60mgKOH/gであることがより好ましい。該高分子ポリオールを用いることにより、目的とする連続気泡を安定的に形成することができ、かつ研磨層の機械的特性が良好になる。官能基数が5以上の場合には、熱硬化性ポリウレタン発泡体の架橋度が高くなりすぎて、脆くなりすぎたり、被研磨材の表面にスクラッチが発生しやすくなる。水酸基価が20mgKOH/g未満の場合には、ポリウレタンのハードセグメント量が少なくなって耐久性が低下し、100mgKOH/gを超える場合には、熱硬化性ポリウレタン発泡体の架橋度が高くなりすぎて、脆くなりすぎたり、被研磨材の表面にスクラッチが発生しやすくなる。
また、ポリマーポリオールを用いることも好ましく、特にアクリロニトリル及び/又はスチレン−アクリロニトリル共重合体からなるポリマー粒子を分散させたポリマーポリオールを用いることが好ましい。該ポリマーポリオールは、使用する全高分子量ポリオール中に20〜100重量%含有させることが好ましく、より好ましくは30〜60重量%である。
これら特定の高分子量ポリオールは、活性水素含有化合物中に60〜85重量%含有させることが好ましく、より好ましくは70〜80重量%である。上記特定の高分子量ポリオールを特定量用いることにより気泡膜が破れやすくなり、目的とする連続気泡を形成しやすくなる。
前記高分子量ポリオールと共に、エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,4−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、トリメチロールプロパン、グリセリン、1,2,6−ヘキサントリオール、ペンタエリスリトール、テトラメチロールシクロヘキサン、メチルグルコシド、ソルビトール、マンニトール、ズルシトール、スクロース、2,2,6,6−テトラキス(ヒドロキシメチル)シクロヘキサノール、ジエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン、及びトリエタノールアミン等の低分子量ポリオールを併用することができる。また、エチレンジアミン、トリレンジアミン、ジフェニルメタンジアミン、及びジエチレントリアミン等の低分子量ポリアミンを併用することもできる。また、上記低分子量ポリオール又は低分子量ポリアミンにエチレンオキサイドやプロピレンオキサイド等のアルキレンオキサイドを付加させたポリオールを併用してもよい。また、モノエタノールアミン、2−(2−アミノエチルアミノ)エタノール、及びモノプロパノールアミン等のアルコールアミンを併用することもできる。これら低分子量ポリオール、低分子量ポリアミン等は1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
これらのうち、水酸基価が400〜1830mgKOH/gの低分子量ポリオール及び/又はアミン価が400〜1870mgKOH/gの低分子量ポリアミンを用いることが好ましい。水酸基価は700〜1250mgKOH/gであることがより好ましく、アミン価は400〜950mgKOH/gであることがより好ましい。水酸基価が400mgKOH/g未満又はアミン価が400mgKOH/g未満の場合には、連続気泡化の向上効果が十分に得られない傾向にある。一方、水酸基価が1830mgKOH/gを超える場合又はアミン価が1870mgKOH/gを超える場合には、熱硬化性ポリウレタン発泡体が硬くなりすぎて被研磨材表面にスクラッチが発生しやすくなる。特に、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、又は1,4−ブタンジオールを用いることが好ましい。
また、これら低分子量ポリオール及び/又は低分子量ポリアミンは、活性水素含有化合物中に2〜15重量%含有させることが好ましく、より好ましくは5〜10重量%である。上記低分子量ポリオール及び/又は低分子量ポリアミンを特定量用いることにより気泡膜が破れやすくなり、目的とする連続気泡を形成しやすくなるだけでなく、ポリウレタン発泡層の機械的特性が良好になる。
また、使用する活性水素含有化合物の平均水酸基価(OHVav)は下記式の範囲内であることが好ましい。
(350−80×fav−120/fav)≦OHVav≦(350−80×fav+120/fav)
上記式において、OHVav及びfav(平均官能基数)は下記式により算出される。
Figure 0004970963
Figure 0004970963
上記式において、nはポリオール成分の数、aiは水酸基価、biは官能基数、ciは添加重量部である。
例えば、使用する活性水素含有化合物が第1〜第nポリオール成分まである場合、第1ポリオール成分の水酸基価をa1、官能基数をb1、及び添加重量部をc1とし、・・・、第nポリオール成分の水酸基価をan、官能基数をbn、及び添加重量部をcnとする。ただし、ポリマーポリオールについてはポリマー粒子が分散しているため、どの種類においても官能基数は3として計算する。
ポリウレタンをプレポリマー法により製造する場合において、イソシアネート末端プレポリマーの合成時及び硬化時に使用する活性水素含有化合物の種類、配合比は特に制限されないが、イソシアネート末端プレポリマーの合成時には活性水素含有化合物中に高分子量ポリオールを80重量%以上用い、イソシアネート末端プレポリマーの硬化時には活性水素含有化合物中に低分子量ポリオール及び/又は低分子量ポリアミンを80重量%以上使用することが好ましい。このような活性水素含有化合物の使い分けは、得られるポリウレタンの物理特性の安定性及び生産性の観点から好ましい方法である。
イソシアネート成分、高分子量ポリオール、低分子量ポリオール、及び低分子量ポリアミンの比は、各々の分子量やポリウレタン発泡層の所望物性などにより種々変え得る。所望する特性を有する研磨層を得るためには、合計活性水素基(水酸基+アミノ基)数に対するイソシアネート成分のイソシアネート基数は、0.80〜1.20であることが好ましく、さらに好ましくは0.99〜1.15である。イソシアネート基数が前記範囲外の場合には、硬化不良が生じて要求される連続気泡、比重、硬度などが得られない傾向にある。
なお、イソシアネート末端プレポリマーは、分子量が1000〜10000程度のものが加工性、物理的特性等が優れており好適である。また、プレポリマーが常温で固体の場合には適宜の温度に予熱し溶融して使用する。
シリコン系界面活性剤としては、例えば、ポリアルキルシロキサンとポリエーテルの共重合体を含有するものが挙げられる。かかるシリコン系界面活性剤としては、SH−192及びL5340(東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)等が好適な化合物として例示される。
なお、必要に応じて、酸化防止剤等の安定剤、滑剤、顔料、充填剤、帯電防止剤、その他の添加剤を加えてもよい。
前記微細気泡を形成するために使用される非反応性気体としては、可燃性でないものが好ましく、具体的には窒素、酸素、炭酸ガス、ヘリウムやアルゴン等の希ガスやこれらの混合気体が例示され、乾燥して水分を除去した空気の使用がコスト的にも最も好ましい。
非反応性気体を微細気泡状にして分散させる撹拌装置としては、公知の撹拌装置を特に限定なく使用可能であり、具体的にはホモジナイザー、ディゾルバー、2軸遊星型ミキサー(プラネタリーミキサー)などが例示される。撹拌装置の撹拌翼の形状も特に限定されないが、ホイッパー型の撹拌翼の使用にて微細気泡が得られ好ましい。
なお、発泡工程において気泡分散液を調製する撹拌と、第1成分と第2成分を混合する撹拌は、異なる撹拌装置を使用することも好ましい態様である。混合工程における撹拌は気泡を形成する撹拌でなくてもよく、大きな気泡を巻き込まない撹拌装置の使用が好ましい。このような撹拌装置としては、遊星型ミキサーが好適である。気泡分散液を調製する発泡工程と各成分を混合する混合工程の撹拌装置を同一の撹拌装置を使用しても支障はなく、必要に応じて撹拌翼の回転速度を調整する等の撹拌条件の調整を行って使用することも好適である。
そして、上記方法で調製した気泡分散ウレタン組成物を窒素ガス透過速度が1×10−7〔cm/cm・s・cmHg〕以下であるシートA上に塗布する。シートAの窒素ガス透過速度は1×10−8〔cm/cm・s・cmHg〕以下であることが好ましい。
シートAの形成材料としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、及びポリエチレンなどが挙げられる。シートAは、前記材料からなる基材シートの両面に接着層を有する両面テープであってもよい。
シートA(両面テープの場合は基材シート)の厚さは特に制限されないが、ポリウレタン発泡層に内包されるガスの透過性を抑制すること、強度、可とう性等の観点から0.025〜0.3mmであることが好ましく、より好ましくは0.05〜0.2mmである。
シートAは離型処理が施された離型シートであってもよい。また、シートAは、ポリウレタン発泡層(研磨層)の製造後に剥離せずにそのまま支持層として使用してもよい。
気泡分散ウレタン組成物をシートA上に塗布する方法としては、例えば、グラビア、キス、コンマなどのロールコーター、スロット、ファンテンなどのダイコーター、スクイズコーター、カーテンコーターなどの塗布方法を採用することができるが、シートA上に均一な塗膜を形成できればいかなる方法でもよい。
ポリウレタン発泡層の製造において、第3級アミン系等の公知のポリウレタン反応を促進する触媒を使用してもかまわない。触媒の種類や添加量は、各成分の混合工程後、シートA上に塗布するための流動時間を考慮して選択する。
ポリウレタン発泡層の製造は、各成分を計量して容器に投入し、機械撹拌するバッチ方式であってもよく、また撹拌装置に各成分と非反応性気体を連続して供給して機械撹拌し、気泡分散ウレタン組成物を送り出して成形品を製造する連続生産方式であってもよい。
本発明の研磨パッドの製造方法においては、気泡分散ウレタン組成物をシートA上に塗布した後、該気泡分散ウレタン組成物上にシートBを積層する。その後、押圧手段により厚さを均一にしつつ気泡分散ウレタン組成物を硬化させてポリウレタン発泡層を形成する。
使用するシートBは、窒素ガス透過速度が1×10−7〔cm/cm・s・cmHg〕以下であることが必要であり、好ましくは1×10−8〔cm/cm・s・cmHg〕以下である。該条件を満たす形成材料としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、及びポリエチレンなどが挙げられる。シートBは、熱による寸法変化が小さいものが好ましい。シートBは、前記材料からなる基材シートの両面に接着層を有する両面テープであってもよい。また、シートBは離型処理が施された離型シートであってもよい。また、シートBは、ポリウレタン発泡層(研磨層)の製造後に剥離せずにそのまま支持層として使用してもよい。
シートB(両面テープの場合は基材シート)の厚さは特に制限されないが、ポリウレタン発泡層に内包されるガスの透過性を抑制すること、強度、可とう性等の観点から0.025〜0.3mmであることが好ましく、より好ましくは0.05〜0.2mmである。
シートA、気泡分散ウレタン組成物(気泡分散ウレタン層)、及びシートBからなるサンドイッチシートの厚さを均一にする押圧手段は特に制限されないが、例えば、コーターロール、ニップロールなどにより一定厚さに圧縮する方法が挙げられる。圧縮後に発泡層中の気泡が1.2〜2倍程度大きくなることを考慮して、圧縮に際しては、(コーター又はニップのクリアランス)−(シートA及びBの厚み)=(硬化後のポリウレタン発泡層の厚みの50〜85%)とすることが好ましい。また、比重が0.2〜0.7のポリウレタン発泡層を得るためには、ロールを通過する前の気泡分散ウレタン組成物の比重は0.24〜1であることが好ましい。
そして、前記サンドイッチシートの厚さを均一にし、流動しなくなるまで反応したポリウレタン発泡体を加熱し、ポストキュアしてポリウレタン発泡層を形成する。ポストキュアすることは、ポリウレタン発泡体の物理的特性を向上させる効果があり、極めて好適である。ポストキュアは、60〜80℃で30分以上行うことが好ましく、また常圧で行うと気泡形状が安定するため好ましい。
本発明においては、押圧手段により厚さを均一にしつつ気泡分散ウレタン組成物を多段階的に硬化させることが好ましい。このような硬化工程は、少なくとも1次キュア及び2次キュアを含み、1次キュアはキュア温度30〜50℃、キュア時間5〜60分であり、2次キュアはキュア温度60〜80℃、キュア時間30分以上であることが好ましい。なお、1次キュア後にそのまま昇温して2次キュアを行ってもよく、1次キュア後に一旦室温程度に冷却し、その後2次キュアしてもよい。
その後、ポリウレタン発泡層上及び/又は下のシート(離型シート)を剥離する。この場合、ポリウレタン発泡層の表面にはスキン層が形成されている。なお、離型シートを剥離した後にポリウレタン発泡層をバフがけ、スライス等することによりスキン層を除去してもよい。シートA及びBを支持層として用いた場合、ポリウレタン発泡層を2つに切断することにより、支持層上にポリウレタン発泡層(研磨層)を有する研磨シートを2枚作製することができる。
上記のように機械発泡法によりポリウレタン発泡層を形成した場合、気泡のバラツキは、ポリウレタン発泡層の上面側よりも下面側の方が小さい。そのため、形成したポリウレタン発泡層の下面側を研磨表面とすることにより、気泡のバラツキが小さい研磨表面となり、研磨速度の安定性がより向上する。
ポリウレタン発泡層の厚さは特に制限されないが、0.2〜2mmであることが好ましく、より好ましくは0.5〜1.5mmである。
上記方法で製造されたポリウレタン発泡層は、主として連続気泡構造を有し、その連続気泡率は50%以上であり、好ましくは60%以上である。
ポリウレタン発泡層は、気泡表面に円形孔が形成された略球状の連続気泡を有している。なお、該連続気泡はクラッシングにより形成されたものではない。
ポリウレタン発泡層中の気泡の平均気泡径は、20〜300μmであることが好ましく、より好ましくは50〜100μmである。また、気泡表面の円形孔の平均直径は100μm以下であることが好ましく、より好ましくは50μm以下である。この範囲から逸脱する場合は、研磨速度が低下したり、耐久性が低下する。
ポリウレタン発泡層の比重は、0.2〜0.5であることが好ましい。比重が0.2未満の場合には、気泡率が高くなりすぎて耐久性が悪くなる傾向にある。一方、比重が0.5を超える場合には、ある一定の弾性率にするために材料を低架橋密度にする必要がある。その場合、永久ひずみが増大し、耐久性が悪くなる傾向にある。
ポリウレタン発泡層の硬度は、アスカーC硬度にて10〜80度であることが好ましく、より好ましくは15〜35度である。アスカーC硬度が10度未満の場合には、耐久性が低下したり、研磨後の被研磨材の平坦性が悪くなる傾向にある。一方、80度を超える場合には、被研磨材の表面にスクラッチが発生しやすくなる。
本発明の研磨パッドの形状は特に制限されず、長さ5〜10m程度の長尺状であってもよく、直径50〜150cm程度のラウンド状でもよい。
研磨層の表面は、スラリーを保持・更新するための凹凸構造を有していてもよい。発泡体からなる研磨層は、研磨表面に多くの開口を有し、スラリーを保持・更新する働きを持っているが、研磨表面に凹凸構造を形成することにより、スラリーの保持と更新をさらに効率よく行うことができ、また研磨対象物との吸着による研磨対象物の破壊を防ぐことができる。凹凸構造は、スラリーを保持・更新する形状であれば特に限定されるものではなく、例えば、X(ストライプ)溝、XY格子溝、同心円状溝、貫通孔、貫通していない穴、多角柱、円柱、螺旋状溝、偏心円状溝、放射状溝、及びこれらの溝を組み合わせたものが挙げられる。また、これらの凹凸構造は規則性のあるものが一般的であるが、スラリーの保持・更新性を望ましいものにするため、ある範囲ごとに溝ピッチ、溝幅、溝深さ等を変化させることも可能である。
前記凹凸構造の作製方法は特に限定されるものではないが、例えば、所定サイズのバイトのような治具を用い機械切削する方法、所定の表面形状を有した金型に樹脂を流しこみ、硬化させることにより作製する方法、所定の表面形状を有したプレス板で樹脂をプレスし作製する方法、フォトリソグラフィを用いて作製する方法、印刷手法を用いて作製する方法、炭酸ガスレーザーなどを用いたレーザー光による作製方法などが挙げられる。
本発明の研磨パッドは、前記研磨層の片面又は前記支持層の片面にクッションシートを貼り合わせたものであってもよい。
前記クッションシート(クッション層)は、研磨層の特性を補うものである。クッションシートは、CMPにおいて、トレードオフの関係にあるプラナリティとユニフォーミティの両者を両立させるために必要なものである。プラナリティとは、パターン形成時に発生する微小凹凸のある被研磨材を研磨した時のパターン部の平坦性をいい、ユニフォーミティとは、被研磨材全体の均一性をいう。研磨層の特性によって、プラナリティを改善し、クッションシートの特性によってユニフォーミティを改善する。本発明の研磨パッドにおいては、クッションシートは研磨層より柔らかいものを用いることが好ましい。
前記クッションシートとしては、例えば、ポリエステル不織布、ナイロン不織布、アクリル不織布などの繊維不織布やポリウレタンを含浸したポリエステル不織布のような樹脂含浸不織布、ポリウレタンフォーム、ポリエチレンフォームなどの高分子樹脂発泡体、ブタジエンゴム、イソプレンゴムなどのゴム性樹脂、感光性樹脂などが挙げられる。
クッションシートを貼り合わせる手段としては、例えば、研磨層とクッションシートとを両面テープで挟みプレスする方法が挙げられる。
また、本発明の研磨パッドは、プラテンと接着する面に両面テープが設けられていてもよい。
半導体デバイスは、前記研磨パッドを用いて半導体ウエハの表面を研磨する工程を経て製造される。半導体ウエハとは、一般にシリコンウエハ上に配線金属及び酸化膜を積層したものである。半導体ウエハの研磨方法、研磨装置は特に制限されず、例えば、図3に示すように研磨パッド1を支持する研磨定盤2と、半導体ウエハ4を支持する支持台(ポリシングヘッド)5とウエハへの均一加圧を行うためのバッキング材と、研磨剤3の供給機構を備えた研磨装置などを用いて行われる。研磨パッド1は、例えば、両面テープで貼り付けることにより、研磨定盤2に装着される。研磨定盤2と支持台5とは、それぞれに支持された研磨パッド1と半導体ウエハ4が対向するように配置され、それぞれに回転軸6、7を備えている。また、支持台5側には、半導体ウエハ4を研磨パッド1に押し付けるための加圧機構が設けてある。研磨に際しては、研磨定盤2と支持台5とを回転させつつ半導体ウエハ4を研磨パッド1に押し付け、スラリーを供給しながら研磨を行う。スラリーの流量、研磨荷重、研磨定盤回転数、及びウエハ回転数は特に制限されず、適宜調整して行う。
これにより半導体ウエハ4の表面の表面粗さが改善され、スクラッチが除去される。その後、ダイシング、ボンディング、パッケージング等することにより半導体デバイスが製造される。半導体デバイスは、演算処理装置やメモリー等に用いられる。また、レンズやハードディスク用のガラス基板も前記と同様の方法で仕上げ研磨することができる。
以下、本発明を実施例を上げて説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
[測定、評価方法]
(窒素ガス透過速度の測定)
シートの窒素ガス透過速度〔cm/cm・s・cmHg〕は、ASTM−D−1434に準拠して測定した。具体的には下記方法により測定した。シートを12cmφの大きさに切り出してサンプルを作製した。10cmφの気体透過面積を持つ2枚のプレートで前記サンプルを挟み込み、該サンプルの両面に圧力差をつけ、25℃における窒素ガス透過体積の、時間に対する変化の勾配から窒素ガス透過速度を算出した。ただし、サンプルが樹脂の場合には圧力差を0.5MPaとし、サンプルが紙の場合には圧力差を0.3MPaとした。
(平均気泡径の測定)
作製したポリウレタン発泡層を厚み1mm以下になるべく薄くカミソリ刃で平行に切り出したものをサンプルとした。サンプルをスライドガラス上に固定し、SEM(S−3500N、日立サイエンスシステムズ(株))を用いて100倍で観察した。得られた画像を画像解析ソフト(WinRoof、三谷商事(株))を用いて、任意範囲の全気泡径を測定し、その値から平均気泡径を算出した。
(連続気泡率の測定)
連続気泡率はASTM−2856−94−C法に準拠して測定した。ただし、円形に打ち抜いたポリウレタン発泡層を10枚重ねたものを測定サンプルとした。測定器は、空気比較式比重計930型(ベックマン株式会社製)を用いた。連続気泡率は下記式により算出した。
連続気泡率(%)=〔(V−V1)/V〕×100
V:サンプル寸法から算出した見かけ容積(cm
V1:空気比較式比重計を用いて測定したサンプルの容積(cm
(比重の測定)
JIS Z8807−1976に準拠して行った。作製したポリウレタン発泡層を4cm×8.5cmの短冊状(厚み:任意)に切り出したものをサンプルとし、温度23℃±2℃、湿度50%±5%の環境で16時間静置した。測定には比重計(ザルトリウス社製)を用い、比重を測定した。
(硬度の測定)
JIS K−7312に準拠して行った。作製したポリウレタン発泡層を5cm×5cm(厚み:任意)の大きさに切り出したものをサンプルとし、温度23℃±2℃、湿度50%±5%の環境で16時間静置した。測定時には、サンプルを重ね合わせ、厚み10mm以上とした。硬度計(高分子計器社製、アスカーC型硬度計、加圧面高さ:3mm)を用い、加圧面を接触させてから30秒後の硬度を測定した。
(研磨速度安定性の評価)
研磨装置としてSPP600S(岡本工作機械社製)を用い、作製した研磨パッドの研磨速度安定性の評価を行った。評価結果を表1に示す。研磨条件は以下の通りである。
ガラス板:6インチφ、厚さ1.1mm(光学ガラス、BK7)
スラリー:セリアスラリー(昭和電工GPL C1010)
スラリー量:100ml/min
研磨加工圧力:10kPa
研磨定盤回転数:55rpm
ガラス板回転数:50rpm
研磨時間:10min/枚
研磨したガラス板枚数:500枚
まず、研磨したガラス板1枚ごとの研磨速度(Å/min)を算出する。算出方法は以下の通りである。
研磨速度=〔研磨前後のガラス板の重量変化量[g]/(ガラス板密度[g/cm]×ガラス板の研磨面積[cm]×研磨時間[min])〕×10
研磨速度安定性(%)は、ガラス板1枚目から処理枚数(100枚、300枚、又は500枚)までにおける最大研磨速度、最小研磨速度、及び全平均研磨速度(1枚目から処理枚数までの各研磨速度の平均値)を求めて、その値を下記式に代入することにより算出する。研磨速度安定性(%)は数値が低いほど、多数のガラス板を研磨しても研磨速度が変化しにくいことを示す。本発明においては、500枚処理した後の研磨速度安定性が15%以内であることが好ましく、より好ましくは10%以内である。
研磨速度安定性(%)={(最大研磨速度−最小研磨速度)/全平均研磨速度}×100
実施例1
容器に高分子量ポリオールEX−5030(旭硝子株式会社製、OHV:33、官能基数:3)70重量部、ポリカプロラクトントリオール(ダイセル化学(株)製、プラクセル305、OHV:305、官能基数:3)30重量部、シリコン系界面活性剤(L−5340、東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)5重量部、及び触媒(No.25、花王製)0.18重量部を入れ、混合して第2成分(25℃)を調製した。なお、平均水酸基価(OHVav)は、114.6mgKOH/g(計算値)、平均官能基数(fav)は、3(計算値)である。そして、撹拌翼を用いて、回転数900rpmで反応系内に気泡を取り込むように約4分間激しく撹拌を行った。その後、第1成分であるカルボジイミド変性MDI(日本ポリウレタン工業(株)製、ミリオネートMTL、NCOwt%:29wt%、25℃)32.5重量部を前記第2成分に添加し(NCO/OH=1.1)、約1分間撹拌して気泡分散ウレタン組成物を調製した。
調製した気泡分散ウレタン組成物を、離型処理した離型シート(ポリエチレンテレフタレート、東洋紡績社製、東洋紡エステルE7002、厚さ:0.05mm、窒素ガス透過速度:1.15×10−10〔cm/cm・s・cmHg〕)上に塗布して気泡分散ウレタン層を形成した。そして、該気泡分散ウレタン層上に支持シート(ポリエチレンテレフタレート、東洋紡績社製、東洋紡エステルE5001、厚さ:0.188mm、窒素ガス透過速度:3.72×10−11〔cm/cm・s・cmHg〕)を被せた。ニップロール(クリアランス1.1mm)にて気泡分散ウレタン層を1.3mmの厚さにして、40℃で10分間1次キュアし、その後70℃で2時間2次キュアしてポリウレタン発泡層を形成した。その後、ポリウレタン発泡層下の離型シートを剥離した。次に、バンドソータイプのスライサー(フェッケン社製)を用いてポリウレタン発泡層の表面をスライスして厚さを1.0mmにし、厚み精度を調整した。その後、支持シート表面にラミ機を使用して両面テープ(ダブルタックテープ、積水化学工業製)を貼りあわせて研磨パッドを作製した。
実施例2
実施例1において、70℃で2時間1次キュアし、その後2次キュアを行わなかった以外は実施例1と同様の方法で研磨パッドを作製した。
実施例3
実施例1に記載の離型シートの代わりに、離型シート(ポリプロピレン、東洋紡績社製、トヨパールSS P4256、厚さ:0.05mm、窒素ガス透過速度:2.33×10−9〔cm/cm・s・cmHg〕)を用いた以外は実施例1と同様の方法で研磨パッドを作製した。
比較例1
実施例1に記載の離型シート及び支持シートの代わりに、離型シート(紙、王子製紙社製、セパレータ70GS、厚さ:0.058mm、窒素ガス透過速度:1.06×10−6〔cm/cm・s・cmHg〕)、及び支持シート(紙、王子製紙社製、セパレータ70GS、厚さ:0.058mm、窒素ガス透過速度:1.06×10−6〔cm/cm・s・cmHg〕)を用いた以外は実施例1と同様の方法でポリウレタン発泡層を形成した。その後、ポリウレタン発泡層上下の離型シート及び支持シートを剥離した。次に、バンドソータイプのスライサー(フェッケン社製)を用いてポリウレタン発泡層の両表面をスライスして厚さを1.0mmにし、厚み精度を調整した。その後、ポリウレタン発泡層にラミ機を使用して両面テープ(基材:ポリエチレンテレフタレート)を貼りあわせて研磨パッドを作製した。
Figure 0004970963
表1から、本発明の研磨パッドは、研磨速度安定性に優れていることがわかる。比較例1のように、窒素ガス透過速度が大きい離型シート及び支持シートを用いた場合には、ポリウレタン発泡層が収縮し、また球状の気泡構造にならなかった。
CMP研磨で使用する研磨装置の一例を示す概略構成図
符号の説明
1:研磨パッド
2:研磨定盤
3:研磨剤(スラリー)
4:被研磨材(半導体ウエハ、レンズ、ガラス板)
5:支持台(ポリシングヘッド)
6、7:回転軸

Claims (6)

  1. 機械発泡法により気泡分散ウレタン組成物を調製する工程、窒素ガス透過速度が1×10−7〔cm/cm・s・cmHg〕以下であるシートA上に気泡分散ウレタン組成物を塗布する工程、窒素ガス透過速度が1×10−7〔cm/cm・s・cmHg〕以下であるシートBを、塗布した気泡分散ウレタン組成物上に積層する工程、押圧手段により厚さを均一にしつつ気泡分散ウレタン組成物を硬化させて、連続気泡率が50%以上、平均気泡径が20〜300μm、かつ連続気泡表面の円形孔の平均直径が100μm以下である気泡構造を有する熱硬化性ポリウレタン発泡層からなる研磨層を形成する工程を含み、
    前記シートA及びBはそれぞれ独立に、厚さ0.025〜0.3mmのポリエチレンテレフタレートシート、ポリプロピレンシート、又はポリエチレンシート、或いは前記シートの両面に接着層を有する両面テープである研磨パッドの製造方法。
  2. 硬化工程は、少なくとも1次キュア及び2次キュアを含み、1次キュアはキュア温度30〜50℃、キュア時間5〜60分であり、2次キュアはキュア温度60〜80℃、キュア時間30分以上である請求項1記載の研磨パッドの製造方法。
  3. 熱硬化性ポリウレタン発泡層の下面側のシートAを剥離する工程を含む請求項1又は2記載の研磨パッドの製造方法。
  4. 気泡分散ウレタン組成物は、イソシアネート成分及び活性水素含有化合物を含み、前記イソシアネート成分は、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート又はカルボジイミド変性MDIであり、前記活性水素含有化合物は、官能基数が2〜4、水酸基価が20〜100mgKOH/gの高分子量ポリオールを60〜85重量%含む請求項1〜3のいずれかに記載の研磨パッドの製造方法。
  5. 請求項1〜のいずれかに記載の方法によって製造される研磨パッド。
  6. 請求項5記載の研磨パッドを用いて半導体ウエハの表面を研磨する工程を含む半導体デバイスの製造方法。
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