JP4965331B2 - クッキー、クッキーの製造方法、及びクッキーの塩味消失防止方法 - Google Patents

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Description

本発明は、甘味と塩味を有する菓子類、甘味と塩味を有する菓子類の製造方法、及び、該菓子類の塩味の経日的な消失を防止する方法に関する。
最近、風味の多様化や新規風味の要求から、複数の風味を同時に感じる菓子類が求められている。
中でも、近年、甘味と塩味を有する、いわゆる「甘じょっぱい」菓子類が多く見られるようになってきた(例えば特許文献1参照)。
もちろん、塩味は菓子類においてきわめて重要であり、少量の食塩を添加することで、甘味を引き立てる効果があることはよく知られているが、上記甘味と塩味を有する菓子類は、それよりも明らかに多量の食塩を添加して塩味を強調しているものである。
ここで、このような甘味と塩味を有する菓子類が、塩羊羹や塩饅頭等の水分が多い食品であったり、塩せんべいやポテトチップ等の甘味に比べて塩味が十分に強い菓子類である場合は問題ないが、水分含量の低い菓子類、なかでも焼成過程を経た焼菓子のような特に水分が少ない食品の場合は、この甘味と塩味のバランスはきわめて絶妙であり、ほんのわずかの食塩添加量の増減あるいは水分含量の増減でも、大きく甘味と塩味の感じ方が変わってしまう。これは、水分含量の少ない食品であるほど、甘味より塩味を遅れて感じ、且つ、その塩味が鋭く感じられるためと思われる。
また、これらの水分含量の低い甘味と塩味を有する菓子類、特に焼菓子は、焼成当初は適度の甘味と塩味のバランスであっても、経日的に塩味が消失していくという問題があった。
これは一般に塩なれ効果といわれ、例えば、焼菓子の場合は、焼菓子生地を焼成した際に生じる何らかの成分が、徐々に塩味を打ち消しているものと考えられる。
この塩なれ効果は、塩味が十分に強い飲食品の場合には、その塩味のカドをとって穏やかな塩味とすることができるため好ましいものであり、塩蔵品や味噌等の塩味が極めて強い飲食品に添加した場合に、経日的に塩味を和らげる改良剤が提案されている(例えば特許文献2〜5参照)。
しかし、上記甘味と塩味を有する菓子類の場合、この塩なれ効果はない方がよいのは当然である。
ところが、世の中は減塩ブームであり、食塩代替品を使用した減塩食品の検討や、塩味をマスキングしたり、塩なれ効果を促進する食品素材の検討は多種行われているものの、塩なれ効果を抑制することは全く考えられておらず、検討もなされていなかった。すなわち、上記甘味と塩味を有する菓子類、特に水分含量の少ない焼菓子において、塩味の消失を防止するような検討は、現在まで全く行われていなかった。
特開2000−279123号公報 特開昭58−860号公報 特開平9−198号公報 特開2000−175647号公報 特開2001−299266号公報
従って、本発明の目的は、焼成当初から甘味と塩味のバランスがよく、経日的な塩味の消失が抑制された、水分含量が少ない甘味と塩味を有する菓子類、及び、その製造方法を提供することにある。
また、本発明の目的は、甘味と塩味を有する菓子類の経日的な塩味の消失の防止方法を提供することにある。
本発明者等は、上記目的を達成すべく、水分含量が少ない甘味と塩味を有する菓子類の配合・製法について各種検討を行なった結果、塩味の主体である食塩に加えて、カリウムを添加し、菓子類に含まれるナトリウムとカリウムとの質量比を特定範囲とすることで、上記目的を達成し得ることを知見した。
本発明は、上記知見に基づいてなされたもので、糖類として上白糖、グラニュー糖、粉糖、ブドウ糖又は麦芽糖を5〜50質量%、油脂類を5〜35質量%、食塩を0.5〜3質量%、ナトリウムを0.4質量%、カリウムを0.1〜0.3質量%、及び水分を1〜10質量%含有するクッキーであって、該ナトリウム100質量部に対しカリウムを35〜100質量部含有し、該カリウムの給源が乳清ミネラルであることを特徴とする甘味と塩味を有するクッキーを提供するものである。
また、本発明は、糖類として上白糖、グラニュー糖、粉糖、ブドウ糖又は麦芽糖を5〜50質量%、油脂類を5〜35質量%、食塩を0.5〜3質量%、ナトリウムを0.4質量%、カリウムを0.1〜0.3質量%、及び水分を1〜10質量%含有するクッキーの製造方法であって、該ナトリウム100質量部に対しカリウムが35〜100質量部となるようにカリウムを含有させ、該カリウムの給源として乳清ミネラルを用いることを特徴とする甘味と塩味を有するクッキーの製造方法を提供するものである。
また、本発明は、糖類として上白糖、グラニュー糖、粉糖、ブドウ糖又は麦芽糖を5〜50質量%、油脂類を5〜35質量%、食塩を0.5〜3質量%、ナトリウムを0.4質量%、カリウムを0.1〜0.3質量%、及び水分を1〜10質量%含有するクッキーを製造する際に、該ナトリウム100質量部に対しカリウムが35〜100質量部となるようにカリウムを含有させ、該カリウムの給源として乳清ミネラルを用いることを特徴とする甘味と塩味を有するクッキーの塩味消失防止方法を提供するものである。
本発明によれば、焼成当初から甘味と塩味のバランスがよく、また、塩味の経日的な消失がなく、保存中の風味変化がない甘味と塩味を有する菓子類を提供することができる。
以下、本発明の甘味と塩味を有するクッキー(以下、本発明の菓子類ともいう)について詳述する。
本発明のクッキー、甘味と塩味を兼ね備えたものである
本発明の菓子類は、焼成工程を経た焼菓子であるクッキーであることにより、本発明の効果がより高く顕著に奏される。
本発明の菓子類は、糖類を5〜50質量%、好ましくは20〜50質量%、より好ましくは20〜35質量%含有する。
糖類の含有量が5質量%未満であると、甘味より塩味が強くなりすぎ、好ましい甘味と塩味の風味バランスの菓子類が得られない。糖類の含有量が50質量%よりも多いと、塩味が薄く感じられ、好ましい甘味と塩味の風味バランスの菓子類が得られない。
尚、上記糖類の含有量は、固形分の含有量を指し、糖類に含まれている水分は含めない。
本発明で用いる上記糖類としては、上白糖、グラニュー糖、粉糖、ブドウ糖、麦糖が挙げられる。本発明では、これらの中から選ばれた1種又は2種以上の糖類を用いることができる
本発明の菓子類は、ナトリウムを0.4〜1質量%、より好ましくは0.4〜0.8質量%含有する。ナトリウムの含有量が0.1質量%未満であると、塩味が薄く、好ましい甘味と塩味の風味バランスの菓子類が得られない。ナトリウム含有量が2質量%よりも多いと、塩味が強すぎ、好ましい甘味と塩味の風味バランスの菓子類が得られない。
本発明の菓子類に含有させる上記ナトリウムの給源となる配合材料としては、食塩が主なものとして挙げられるが、それ以外にも、カゼインナトリウム、クエン酸ナトリウム、リン酸2ナトリウム、ヘキサメタリン酸ナトリウム、ピロリン酸4ナトリウム、乳清ミネラル等を使用することができ、これらの中から選ばれた1種又は2種以上を用いることができる。
また、上記食塩は、一般の塩味調味料であれば問題なく使用することができ、精製塩、クッキングソルト、海塩、岩塩、天塩等を制限なく使用することができる。本発明の菓子類は、好ましい甘味と塩味の風味バランスを得る上で、食塩を0.5〜3質量%含有するものであり、特に0.8〜2質量%含有することが好ましい。
本発明の菓子類では、水分含有量を1〜10質量%、より好ましくは1〜6質量%とする。
水分の含有量が1質量%未満であると、塩味が鋭く感じすぎ、好ましい甘味と塩味の風味バランスの菓子類が得られない。水分含有量が20質量%よりも多いと、塩味がぼけてしまい、好ましい甘味と塩味の風味バランスの菓子類が得られない。
本発明の菓子類は、カリウムを含有する。
本発明の菓子類に含有させる上記カリウムの給源となる配合材料としては、粉乳類である乳清ミネラルを用いる。乳清ミネラルを用いると、カリウム含量が高いために少量の添加ですむことから、菓子類の風味を変えることなく本発明の効果が得られ、風味が良好であ、より塩味の消失抑制効果が高い。
本発明の菓子類では、上記カリウムの含有量は、上記ナトリウム100質量部に対しカリウムが35〜100質量部、より好ましくは35〜50質量部となるような量である。30質量部未満であると経日的な塩味の消失を防止することができず、100質量部を超えると苦味が強すぎ、好ましい甘味と塩味の風味バランスの菓子類が得られない。
また、上記粉乳類を使用する場合、本発明の菓子類中における粉乳類の含有量は、2〜7質量%、特に2〜5質量%とすることが好ましい。尚、通常の菓子類(特に焼菓子)においては、粉乳類の含有量は多くても1質量%程度であり、このような粉乳類の含有量では、カリウム量が少なく、上記のナトリウムとカリウムとの質量比を満たすことはできない。
また、本発明の菓子類中の上記カリウムの含有量は、0.1〜0.3質量%、最も好ましくは0.1〜0.2質量%である。上記カリウムの含有量が0.03質量%未満であると、良好な風味が得られないおそれがあり、1質量%を超えると苦味が感じられる場合があり好ましくない。
本発明の菓子類は、その他の原料として、穀粉類、油脂類、イースト、甘味料、澱粉類、卵類、増粘安定剤、着色料、酸化防止剤、デキストリン、乳製品、ナチュラルチーズ・プロセスチーズ・クリームチーズ・ゴーダチーズ・チェダーチーズ等のチーズ類、アルコール類、グリセリン脂肪酸エステルレシチン等の乳化剤、ベーキングパウダー等の膨張剤、無機塩類、イーストフード、生地改良剤、カカオ及びカカオ製品、コーヒー及びコーヒー製品、ハーブ、豆類、小麦蛋白や大豆蛋白といった植物蛋白、保存料、苦味料、酸味料、pH調整剤、日持ち向上剤、果実、果汁、ジャム、フルーツソース、調味料、香辛料、香料、野菜類・肉類・魚介類等の食品素材、コンソメ・ブイヨン等の植物及び動物エキス、食品添加物等、菓子類に一般的に使用可能な材料を用いることができる。これらのその他の原料は、本発明の菓子類中、合計で好ましくは95質量%以下となる範囲で使用する。
上記穀粉類としては、特に限定されるものではないが、小麦粉、薄力粉、中力粉、強力粉、小麦胚芽、全粒粉、小麦ふすま、デュラム粉、大麦粉、米粉、ライ麦粉、ライ麦全粒粉、大豆粉、ハトムギ粉等を挙げることができ、これらの中から選ばれた1種又は2種以上を用いることができる。本発明では、好ましくは薄力粉、全粒粉、デュラム粉、ライ麦粉、ライ麦全粒粉の中から選ばれた1種又は2種以上を用いるのが良い。本発明の菓子類において、上記穀粉類の含有量は25〜75質量%であることが好ましい。
上記油脂類としては、例えば、パーム油、パーム核油、ヤシ油、コーン油、オリーブ油、綿実油、大豆油、ナタネ油、米油、ヒマワリ油、サフラワー油、牛脂、乳脂、豚脂、カカオバター、シア脂、マンゴー核油、サル脂、イリッペ脂、魚油、鯨油等の各種動植物油脂、これらの各種動植物油脂に必要に応じてエステル交換、水素添加、異性化水添、分別等の処理をして得られる加工油脂、脂肪酸及び/又は脂肪酸低級アルコールエステルを用いて製造したエステル交換油が挙げられる。
上記油脂類は、ショートニング、マーガリン、バター、クリーム等の油脂組成物の形態であってもよく、該油脂組成物が乳化物である場合、その乳化形態は、油中水型、水中油型及び二重乳化型のいずれでも使用可能で、また、気相を含有するものであってもよい。
本発明の菓子類において、上記油脂類の含有量は5〜35質量%である。
尚、上記ナトリウムの給源の具体例として挙げた食塩及び乳清ミネラルは、カリウムも含有しており、上記カリウムの給源の具体例として挙げた粉乳類及びミネラル塩は、ナトリウムも含有している。また、上記糖類の具体例として挙げた配合材料は、微量のナトリウム及び/又はカリウムを含有している場合があり、また、その他の原料の中には、糖類、ナトリウム、カリウム又は水分を含有しているものもある。本発明の菓子類においては、使用した配合材料に由来する全糖類量、全ナトリウム量、全カリウム量及び全水分量が、上述の各含有量並びにナトリウムとカリウムの質量比を満たすようにする。
本発明の菓子類の好ましい製造方法について以下に説明する。
本発明の菓子類は、その製造方法は特に限定されず、従来の菓子類と同様の公知の方法によって得ることができる。得られる菓子類が、糖類として上白糖、グラニュー糖、粉糖、ブドウ糖又は麦芽糖を5〜50質量%、油脂類を5〜35質量%、食塩を0.5〜3質量%、ナトリウムを0.4質量%、カリウムを0.1〜0.3質量%、水分を1〜10質量%含有し、且つナトリウム100質量部に対しカリウムを35〜100質量部含有するように、使用する配合材料及びその使用量を選択し、公知の方法によって製造すればよい。但し、カリウムの給源として乳清ミネラルを用いる。
本発明の菓子類は、食塩を0.5〜3質量%含有し、且つ、糖類含量5〜50質量%、油脂類含量5〜35質量%、ナトリウム含量0.4質量%、カリウム含量0.1〜0.3質量%、水分含量1〜10質量%である焼菓子を製造する際の焼菓子生地に、ナトリウム100質量部に対しカリウムを35〜100質量部含有するようにカリウムの給源を添加することによって得ることが好ましい。また、その際の焼菓子生地の製造方法は、特に限定されず、シュガーバッター法、フラワーバッター法、オールインミックス法、後粉法、別立て法、共立て法等の公知の方法を用いることができる。
次に、本発明の甘味と塩味を有するクッキーの塩味消失防止方法について述べる。
本発明の甘味と塩味を有するクッキーの塩味消失防止方法は、糖類として上白糖、グラニュー糖、粉糖、ブドウ糖又は麦芽糖を5〜50質量%、油脂類を5〜35質量%、食塩を0.5〜3質量%、ナトリウムを0.4質量%、カリウムを0.1〜0.3質量%、及び水分を1〜10質量%を含有するクッキーを製造する際に、ナトリウム100質量部に対しカリウムが35〜100質量部となるように、クッキーにカリウムを含有させ、カリウムの給源として乳清ミネラルを用いるものである。尚、本発明の塩味消失防止方法において、特に詳述しない部分については、本発明の菓子類についての説明が適宜適用できる。
このように糖類、ナトリウム及び水分、さらにカリウムを含有することによって、本発明の菓子類は、焼成当初から甘味と塩味のバランスが良く、塩味の経日的な消失も抑制されている。
以下、本発明を実施例及び比較例により更に詳細に説明するが、本発明は、これらの実施例等により何ら制限されるものではない。尚、下記実施例1〜6のうち、実施例3が本発明の実施例であり、実施例1、2、4、5及び6は参考例である。
下記実施例及び比較例において使用した原材料(上白糖、全卵(正味)、食塩、バター、薄力粉、ベーキングパウダー、脱脂粉乳、カゼインカリウム、乳清ミネラル、ホエーパウダー、天塩)のナトリウム含量及びカリウム含量を表1に記載した。
Figure 0004965331
<焼菓子(サブレ)の製造>
〔実施例1〕
上白糖50質量部、全卵(正味)25質量部、食塩(塩化ナトリウム含量100%)2質量部を、ミキサーボウルに投入し、ビーターを使用して低速で3分混合した後、溶かした無塩バター50質量部を添加し、低速で3分混合した。ここで、あらかじめ混合して篩っておいた薄力粉100質量部、ベーキングパウダー1質量部及び脱脂粉乳5質量部を添加し、低速で2分混合して、焼菓子生地であるクッキー(サブレ)生地を得た。該クッキー生地を厚さ3mmに圧延し、直径50mmに打ち抜き成型し、180℃に設定した固定オーブンで10分焼成して、本発明の甘味と塩味を有する焼菓子を得た。
得られた焼菓子の糖類含量、ナトリウム含量、水分含量、ナトリウムとカリウムの質量比を表2に記載した。また、得られた焼菓子にカリウムの給源として使用した脱脂粉乳の量は、通常焼菓子に使用する脱脂粉乳量を超える量であった。
また、得られた焼菓子は、後述の風味比較試験に供した。
〔実施例2〕
実施例1において使用した脱脂粉乳5質量部をカゼインカリウム5質量部に変更した以外は、実施例1と同様の配合・製法で、本発明の甘味と塩味を有する焼菓子を得た。
得られた焼菓子の糖類含量、ナトリウム含量、水分含量、ナトリウムとカリウムの質量比を表2に記載した。
また、得られた焼菓子は、後述の風味比較試験に供した。
〔実施例3〕
実施例1において使用した脱脂粉乳5質量部を乳清ミネラル5質量部に変更した以外は、実施例1と同様の配合・製法で、本発明の甘味と塩味を有する焼菓子を得た。
得られた焼菓子の糖類含量、ナトリウム含量、水分含量、ナトリウムとカリウムの質量比を表2に記載した。
また、得られた焼菓子は、後述の風味比較試験に供した。
〔実施例4〕
実施例1において使用した脱脂粉乳5質量部をホエーパウダー5質量部に変更した以外は、実施例1と同様の配合・製法で、本発明の甘味と塩味を有する焼菓子を得た。
得られた焼菓子の糖類含量、ナトリウム含量、水分含量、ナトリウムとカリウムの質量比を表2に記載した。
また、得られた焼菓子は、後述の風味比較試験に供した。
〔実施例5〕
実施例1において使用した食塩2質量部を天塩(塩化ナトリウム含量97%)2質量部に変更した以外は、実施例1と同様の配合・製法で、本発明の甘味と塩味を有する焼菓子を得た。
得られた焼菓子の糖類含量、ナトリウム含量、水分含量、ナトリウムとカリウムの質量比を表2に記載した。
また、得られた焼菓子は、後述の風味比較試験に供した。
〔実施例6〕
実施例4において使用した食塩2質量部を天塩(塩化ナトリウム含量97%)2質量部に変更した以外は、実施例4と同様の配合・製法で、本発明の甘味と塩味を有する焼菓子を得た。
得られた焼菓子の糖類含量、ナトリウム含量、水分含量、ナトリウムとカリウムの質量比を表2に記載した。
また、得られた焼菓子は、後述の風味比較試験に供した。
〔比較例1〕
実施例1における脱脂粉乳の使用量を5質量部から2質量部に変更した以外は、実施例1と同様の配合・製法で、比較例の焼菓子を得た。
得られた焼菓子の糖類含量、ナトリウム含量、水分含量、ナトリウムとカリウムの質量比を表2に記載した。
また、得られた焼菓子は、後述の風味比較試験に供した。
〔比較例2〕
実施例1において使用した脱脂粉乳を無添加とした以外は、実施例1と同様の配合・製法で、比較例の焼菓子を得た。
得られた焼菓子の糖類含量、ナトリウム含量、水分含量、ナトリウムとカリウムの質量比を表2に記載した。
また、得られた焼菓子は、後述の風味比較試験に供した。
<風味比較試験>
上記実施例1〜6、比較例1、2で得られた焼菓子を、25℃で1時間冷却した後、風味評価(塩味の強度、及び、甘味と塩味のバランス)を行い、次いで、袋に密閉し、3日後、1週間後、3週間後に塩味の強度についてのみ風味評価を行った。風味評価は、下記評価基準に従って評価した。結果を表3に記載した。
(塩味の強度の評価基準)
◎:明瞭な強い塩味を感じる。
○:強い塩味を感じる。
△:ややぼけた塩味である。
×:ぼけた塩味である。
××:塩味が弱い。
(甘味と塩味のバランスの評価基準)
◎:甘味と塩味を同時にきわめてバランスよく感じた。
○:甘味と塩味をほぼ同時にバランスよく感じた。
△:塩味が鋭く感じられ、風味バランスがやや悪い。
×:塩味が鋭すぎ、風味バランスがきわめて悪い。
××:甘味又は塩味が弱すぎて、風味バランスがきわめて悪い。
Figure 0004965331
Figure 0004965331
上記結果からわかるとおり、菓子類の水分含量、糖類含量、ナトリウム含量、ナトリウムとカリウムの質量比が特定の範囲内である実施例1〜6の本発明の焼菓子は、甘味と塩味のバランスが良好であり、また、経日的な塩味の消失が抑制されていた。
特に、カリウムの給源として、乳清ミネラル又はカゼインカリウムを使用した実施例2、3の焼菓子は、特に経日的な塩味の消失が抑制されていた。
それに対して、脱脂粉乳の添加量を通常の焼菓子の使用量としたために、ナトリウムとカリウムの質量比が本発明の範囲より小さくなった比較例1、2の焼菓子は、経日的に塩味が消失してしまった。

Claims (3)

  1. 糖類として上白糖、グラニュー糖、粉糖、ブドウ糖又は麦芽糖を5〜50質量%、油脂類を5〜35質量%、食塩を0.5〜3質量%、ナトリウムを0.4質量%、カリウムを0.1〜0.3質量%、及び水分を1〜10質量%含有するクッキーであって、該ナトリウム100質量部に対しカリウムを35〜100質量部含有し、該カリウムの給源が乳清ミネラルであることを特徴とする甘味と塩味を有するクッキー
  2. 糖類として上白糖、グラニュー糖、粉糖、ブドウ糖又は麦芽糖を5〜50質量%、油脂類を5〜35質量%、食塩を0.5〜3質量%、ナトリウムを0.4質量%、カリウムを0.1〜0.3質量%、及び水分を1〜10質量%含有するクッキーの製造方法であって、該ナトリウム100質量部に対しカリウムが35〜100質量部となるようにカリウムを含有させ、該カリウムの給源として乳清ミネラルを用いることを特徴とする甘味と塩味を有するクッキーの製造方法。
  3. 糖類として上白糖、グラニュー糖、粉糖、ブドウ糖又は麦芽糖を5〜50質量%、油脂類を5〜35質量%、食塩を0.5〜3質量%、ナトリウムを0.4質量%、カリウムを0.1〜0.3質量%、及び水分を1〜10質量%含有するクッキーを製造する際に、該ナトリウム100質量部に対しカリウムが35〜100質量部となるようにカリウムを含有させ、該カリウムの給源として乳清ミネラルを用いることを特徴とする甘味と塩味を有するクッキーの塩味消失防止方法。
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