JP4963401B2 - ストラットマウント - Google Patents

ストラットマウント Download PDF

Info

Publication number
JP4963401B2
JP4963401B2 JP2006291145A JP2006291145A JP4963401B2 JP 4963401 B2 JP4963401 B2 JP 4963401B2 JP 2006291145 A JP2006291145 A JP 2006291145A JP 2006291145 A JP2006291145 A JP 2006291145A JP 4963401 B2 JP4963401 B2 JP 4963401B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
spring seat
bracket
bracket member
rubber
strut mount
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2006291145A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2008106867A (ja
Inventor
剛 井上
通洋 折川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Bridgestone Corp
Original Assignee
Bridgestone Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Bridgestone Corp filed Critical Bridgestone Corp
Priority to JP2006291145A priority Critical patent/JP4963401B2/ja
Publication of JP2008106867A publication Critical patent/JP2008106867A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4963401B2 publication Critical patent/JP4963401B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Vehicle Body Suspensions (AREA)
  • Fluid-Damping Devices (AREA)

Description

本発明は、車両のストラット型サスペンションの一部を構成するショックアブソーバを車体側へ防振的にマウントするストラットマウントに関するものである。
自動車等の車両には、例えば、そのホイールと車体との間にショックアブソーバ等により構成されるストラット型のサスペンション機構が配置されるものがあり、この種のサスペンション機構では、ショックアブソーバが防振装置の一種であるストラットマウントを介して車体側へ弾性的にマウントされている。
上記のようなストラットマウントとしては、例えば、特許文献1に記載されたものが知られている。この特許文献1記載のストラットマウントは、ショックアブソーバのピストンロッド先端部に固定されるワッシャーと、このワッシャーから所定の距離をおいてピストンロッドに固定されるアッパーシートと、ワッシャーとアッパーシートとの間に設けられた上部本体ゴム部及び下部本体ゴム部(インシュレータゴム)と、上部本体ゴム部と下部本体ゴム部とに挟まれて径方向外側に延びるブラケット部材と、ブラケット部材の外周部に圧縮状態とされたコイルスプリングからの荷重を受ける受け座用ゴム部(スプリングシート)と、を備えている。
上記のようなストラットマウントでは、スプリングシートがゴム材料により円環状に形成されており、このスプリングシートは、ブラケット部材の中央側に形成された円筒状のホルダ部の外周側に圧入されると共に、圧縮状態とされたコイルスプリングから復元力を受けてブラケット部材の外周側に形成されたフランジ部に圧接する。
特開平11−170836号広報
上記のようなストラットマウントの組立工程では、スプリングシートをブラケット部材のホルダ部の外周側に圧入し、ホルダ部との摩擦力によりスプリングシートをブラケット部材の下面側に仮止めした後、コイルスプリングをショックアブソーバの外周側に組み付けて、スプリングシートをコイルスプリングの上側座巻部とブラケット部材のフランジ部との間に挟持することにより、スプリングシートをブラケット部材へ組み付ける。
しかし、スプリングシートをブラケット部材に仮止めした後、コイルスプリングをショックアブソーバの外周側に組み付けるまでの間に、スプリングシートがブラケット部材から脱落し、或いはスプリングシートがブラケット部材における所定の組付位置から変位してしまうことがある。
このため、上記のようなストラットマウントの組立工程では、コイルスプリングをショックアブソーバの外周側に組み付ける前に、スプリングシートがブラケット部材における組付位置に確実に仮止めされていることを確認する検査作業が必要となり、またコイルスプリングをショックアブソーバの外周側に組み付ける直前に、スプリングシートがブラケット部材における組付位置から変位した場合には、ストラットマウントの組立完了後に、ブラケット部材におけるスプリングシートの位置を手直しする作業が必要となる場合もある。
また、上記のようなストラットマウントの組立工程では、スプリングシートをブラケット部材に仮止めする際に、スプリングシートをブラケット部材に接着剤により接着し、或いはスプリングシートをブラケット部材に加硫接着することも考えられるが、ブラケット部材には多くの場合、その表面に防錆塗装としてカチオン塗装が施されており、このような塗装面にゴムを接着又は加硫接着することは難しい。
またストラットマウントには、インシュレータゴムとスプリングシートが一体成形されており、スプリングシートがインシュレータゴムと共にブラケット部材に固定されるものもあるが、この場合には、通常、スプリングシートとインシュレータゴムとが同一のゴム材料により形成されることから、少なくともスプリングシート及びインシュレータゴムの一方を要求機能に応じた最適なゴム材料により形成できなくなる。
本発明の目的は、上記事実を考慮して、コイルスプリングからの復元力を受けない状態でも、スプリングシートを第2のブラケット部材の下面側に確実に固定しておくことができるストラットマウントを提供することある。
本発明の請求項1に係るストラットマウントは、ショックアブソーバにおけるシリンダにより軸方向に沿ってスライド可能に支持されたロッドの先端部に固定される金属製の芯金部材と、前記芯金部材の上面側に対向するように配置され、車体側に固定される第1のブラケット部材と、前記芯金部材の下面側に対向するように配置され、前記第1のブラケット部材と共に車体側に固定される第2のブラケット部材と、前記芯金部材に固着されると共に、前記第1のブラケット部材の下面部と前記第2のブラケット部材の上面部との間に圧縮状態で挟持されたゴム製のインシュレータゴムと、前記第2のブラケット部材の下面部へ接するように配置され、ショックアブソーバの外周側に圧縮状態で配置されたコイルスプリングの上端側から入力する荷重を受ける突起部を備えた、ゴム製のスプリングシートと、前記第2のブラケット部材に前記軸方向へ貫通するように形成された連結穴と、前記スプリングシートと一体的に形成され、前記連結穴内を通って前記スプリングシートの上端部から前記第2のブラケット部材の上面側まで突出すると共に、前記第2のブラケット部材の上面部に当接する複数のゴム製の吊下部材と、前記吊下部材に一体的に形成され、前記連結穴内を挿通する挿通部及び、該挿通部の上端部から外周側へ延出して、前記第2のブラケット部材の上面部に当接するアンカ部と、を有し、前記インシュレータゴムと前記スプリングシートとは、別体の部品として形成され、前記アンカ部は、前記周方向に沿った側端部が該周方向に沿って隣接する少なくとも1個の前記アンカ部の側端部と接合されていることを特徴とする。
上記請求項1に係るストラットマウントでは、スプリングシートと一体的に形成された吊下部材が、第2のブラケット部材の連結穴内を通ってスプリングシートの上端部から第2のブラケット部材の上面側まで突出すると共に、第2のブラケット部材の上面部に当接することにより、第2のブラケット部材の下面部へ接するように配置されたスプリングシートが吊下部材を介して第2のブラケット部材に連結され、スプリングシートの第2のブラケット部材に対する移動が拘束されるので、スプリングシートがコイルスプリングからの復元力を受けない状態でも、スプリングシートを第2のブラケット部材の下面部に接するように確実に固定しておくこができる。
また、インシュレータゴムとスプリングシートとは、別体の部品として形成されているので、ぞれぞれの部品に要求される特性を満足することができる。
また本発明の請求項に係るストラットマウントは、請求項1に記載のストラットマウントにおいて、前記アンカ部は、前記第2のブラケット部材の上面部と前記第1のブラケット部材の下面部とにより挟持され前記軸方向に沿って圧縮状態とされることを特徴とする。
また本発明の請求項に係るストラットマウントは、請求項1又は2に記載のストラットマウントにおいて、前記インシュレータゴムを相対的に高い減衰を有するゴム材料により形成すると共に、前記スプリングシートを相対的に低い動倍率を有するゴム材料により形成したことを特徴とする。
以上説明したように本発明のストラットマウントによれば、コイルスプリングからの復元力を受けない状態でも、スプリングシートを第2のブラケット部材の下面側に確実に固定しておくことができるストラットマウントを提供することある。
以下、本発明の実施の形態に係るストラットマウントを図面に基づいて説明する。
(実施形態の構成)
図1には、本発明の実施形態に係るストラットマウントの構成が示されている。このストラットマウント10は、ストラット型サスペンション機構の一部を構成するショックアブソーバ12を自動車の車体に防振的に連結するために用いられる。一方、ショックアブソーバ12は、内部に作動油等の流体が充填されると共に、ピストンが軸方向に沿ってスライド可能に配設されたシリンダ14及び前記ピストンに連結されてシリンダ14から突出したロッド16を備えている。なお、図中符号Sはショクアブソーバの軸心を示しており、この軸心Sに沿った方向を軸方向として以下の説明を行う。
車体におけるフェンダーエプロン部等には、ストラットマウント10が取り付けられる取付部20が設けられており、この取付部20には、その中心部に開口部22が形成されると共に、その外周側に複数の挿通穴24が穿設されている。この取付部20にはストラットマウント10を介してショックアブソーバ12のロッド16が連結される。これにより、サスペンション機構の一部を構成するショックアブソーバ12がストラットマウント10を介して車体へマウントされる。
ストラットマウント10には、中心部に金属製の芯金部材26が配置されている。芯金部材26には、中心側に軸方向へ貫通するパイプ状の連結筒部28が設けられると共に、連結筒部28の上端部から外周側へ延出する有底円筒状のインサート部30が一体的に形成されている。一方、ロッド16の先端部には、基端側よりも小径の小径部32が形成されており、この小径部24の外径は連結筒部28の内経よりも僅かに小径とされている。また小径部32の先端部はねじ山が形成されて雄ねじ部34とされている。
ここで、ショックアブソーバは、ロッド16の小径部32を連結筒部28内に挿入する共に、このロッド16の先端部を連結筒部28から車体側へ突出させている。この状態で、ロッド16の雄ねじ部34にナット36がねじ込まれることより、ロッド16は芯金部材26の連結筒部28に締結固定される。
ストラットマウント10には、芯金部材26の上側に略薄肉円板状のアッパーブラケット38が配置されると共に、このアッパーブラケット38の下面側にロアブラケット40が固定されている。アッパーブラケット38には、その外周側に平板状のフランジ部42が環状に形成されると共に、このフランジ部42の内周側に上方へ突出する皿状に形成された圧接部44が形成されている。圧接部44の中央部には、軸方向へ貫通する円形の開口部46が形成されている。アッパーブラケット38は、フランジ部42の上面側を車体の取付部20の下面側へ当接させると共に、圧接部44の内周側を軸方向に沿ってインサート部30の上端部へ対向させている。またフランジ部42には軸方向へ貫通する挿通穴48が複数(本実施形態では、3個)形成されている。
アッパーブラケット38には、図1及び図2に示されるように、フランジ部42における互いに隣接する一対の挿通穴48の中間部に複数の連結穴72が穿設されている。本実施形態に係るストラットマウント10では、フランジ部42における3個の挿通穴48間にそれぞれ3個の連結穴72が設けられ、フランジ部42全体として9個設けられている。複数の連結穴72は、それぞれ軸心Sを中心とする周方向に沿って配列され、一対の挿通穴48間では周方向に沿ったピッチが等しくなっている。
ロアブラケット40には、その外周側にフランジ部50が環状に形成されると共に、フランジ部50の内周側に有底円筒状のホルダ部52が一体的に形成されている。フランジ部50には、アッパーブラケット38における挿通穴48に対応する複数個(本実施形態では、3個)の挿通穴56が形成されている。ロアブラケット40は、そのフランジ部50をアッパーブラケット38のフランジ部42へ当接させると共に、複数の挿通穴56をアッパーブラケット38における複数の挿通穴48とそれぞれ一致させている。この状態で、ロアブラケット40は、ホルダ部52の周壁部をインサート部30の外周側に支持すると共に、ホルダ部52の底板部をインサート部30の下面側に対向させている。このホルダ部52の底板中央部には、ショックアブソーバ12の小径部32及び芯金部材26の連結筒部28が挿通する円形の開口部58が形成されている。
アッパーブラケット38及びロアブラケット40における複数の挿通穴48、56には、それぞれボルト68が下方から挿入される。このボルト68は、その先端側が取付部20の挿通穴24内を挿通して取付部20の上方へ突出する。ストラットマウント10では、取付部20から突出したボルト68の先端部にナット60が所定の締結トルクが発生するまで捻じ込まれることにより、アッパーブラケット38とロアブラケット40が互いに固定されると共に、アッパーブラケット38及びロアブラケット40が取付部20の下面側に締結固定される。
ストラットマウント10には、芯金部材26のインサート部30の外周側及び下面側に加硫接着されるインシュレータゴム70が設けられている。インシュレータゴム70は、ゴム材料を素材としてモールド成形(加硫成形)されている。このインシュレータゴム70を成形する際には、成形用のモールド内における所定の位置に芯金部材26がインサートコアとして装填され、このモールド内へ溶融状態のゴム材料が注入された後、所定の冷却条件で冷却される。これにより、モールド内でインシュレータゴム70が加硫成形されると共に、芯金部材26のインサート部30がインシュレータゴム70に加硫接着される。
インシュレータゴム70には、図1に示されるように、略肉厚円筒状に形成されており、インサート部30は、その外周側の端部がインシュレータゴム70の内周面から外周側へ向ってインサートされている。
ストラットマウント10では、図1に示されるように、インシュレータゴム70がロアブラケット40のホルダ部52内へ圧入されると共に、ロアブラケット40に固定されたアッパーブラケット38の圧接部44により上方から加圧されている。これにより、インシュレータゴム70は、ホルダ部52の底板部と圧接部44とにより挟持されて軸方向へ圧縮状態(予圧縮状態)とされると共に、ホルダ部52の周壁部により内周側へ加圧された径方向へも圧縮状態(予圧縮状態)とされる。
ストラットマウント10には、図1に示されるように、ロアブラケット40の下面側に略リング状のスプリングシート74が設けられている。スプリングシート74には、その上端側に軸方向に沿って肉厚が略一定とされた本体部76が環状に形成されると共に、本体部76の下端面から突出する複数の突起部78が一体的に形成されている。突起部78は、下方へ向って断面積が序々に縮小する略角錐台状に形成されており、その下端面が平面状に形成された荷重受面80とされている。
図2(B)に示されるように、スプリングシート74には、ロアブラケット40における3個の挿通穴48の内周側にそれぞれ径方向に沿った幅が狭くなったアーチ部82が形成されており、互いに隣接する一対のアーチ部82間には、2個の突起部78が設けられており、スプリングシート74全体としては6個の突起部78が設けられている。
ストラットマウント10には、スプリングシート74の上端面から突出するゴム製の吊下部材84が一体的に形成されている。この吊下部材84には、ロアブラケット40の連結穴72内を挿通する突起状の複数(本実施形態では、9個)の挿通部86が形成されると共に、この挿通部86の上端部から外周側へ延出して、ロアブラケット40の上面部に下面側を当接するアンカ部88が一体的に形成されている。ここで、アンカ部88は、図2(B)に示されるように、軸心Sを中心とする周方向へ細長く延在しており、ロアブラケット40における一対の挿通穴48間では周方向に沿った側端部が隣接する他のアンカ部88の側端部と接合されて一体化されている。またアンカ部88は、図3に示されるように、その上端面がロアブラケット40の上面に対して0.1〜3mm程度し、好ましくは0.1〜1mm突出しており、アッパーブラケット38の下面との間で軸方向に沿って圧縮状態とされる。これにより、アッパーブラケット38及びロアブラケット40には、それぞれアンカ部88からの軸方向に沿った復元力が作用し、アッパーブラケット38とロアブラケット40との間のガタツキか確実に防止される。
ここで、アンカ部88のロアブラケット40の上面に対する突出長を0.1〜3mmに設定した理由は、0.1mm以下ではアンカ部88の圧縮量(ゴムコンプレッション)を十分得られず、アッパブラケット38への圧接力が不足するおそれがあり、
また3mmを超えると、ボルト68による締結時にアッパブラケット38がロアブラケット40から浮いた状態になってしまうおそれがあるためである。
なお、アンカ部88のロアブラケット40の上面に対する突出長を、好ましくは0.1〜1mmに設定した理由は、1mm以上を超える堵ボルト68による締結時の締め付けトルクの増大により作業性が悪化するおそれがあるためである。
ストラットマウント10では、図1に示されるように、ロアブラケット40がアッパーブラケット38と共に車体側の取付部20に締結固定された状態では、吊下部材84のアンカ部88がロアブラケット40の上面部とアッパーブラケット38の下面部とにより挟持され軸方向に沿って圧縮状態とされている。これにより、アンカ部88の下面側がアッパーブラケット38の上面部に面接触状態で密着し、アンカ部88のロアブラケット40の上面部に沿った面方向及び軸方向への移動が拘束されるので、挿通部86を介してアンカ部88に連結されたスプリングシート74の面方向及び軸方向へのガタツキも確実に防止される。
スプリングシート74及び吊下部材84は、同一のゴム材料を素材としてモールド成形(加硫成形)されている。スプリングシート74及び吊下部材84を成形する際には、成形用のモールド内における所定の位置にロアブラケット40をインサートコアとして装填し、このモールド内へ溶融状態のゴム材料が注入された後、所定の冷却条件で冷却される。これにより、モールド内でスプリングシート74及び吊下部材84が加硫成形される。このとき、吊下部材84は、挿通部86をロアブラケット40における連結穴72内を挿通させると共に、アンカ部88をロアブラケット40の上面部へ当接させる。
ストラットマウント10では、図1に示されるように、スプリングシート74の下側にリング状の軸受部材90が配置されており、この軸受部材90とシリンダ14の軸方向中間部に固定されたスプリングシート(図示省略)との間に圧縮状態とされたコイルスプリング18が介装されている。ストラットマウント10では、ショックアブソーバ12がサスペンション機構(フロントサスペンション)の支柱としての機能を有しており、ロアブラケット40とコイルスプリング18との間に軸受部材90が介装されていることにより、ショックアブソーバ12のシリンダ14が車体側に対して相対回転することが可能になっている。
軸受部材90は、その上端面をスプリングシート74における複数の荷重受面80へそれぞれ面接触状態で圧接させている。また軸受部材90の下端側には、コイルスプリング18の素線形状に対応する座受部92が環状に形成されており、この座受部92には、コイルスプリング18の上側座巻部19が嵌合している。これにより、スプリングシート74は、軸受部材90を介して圧縮状態とされたコイルスプリング18からの復元力を受け、この復元力によりロアブラケット40のフランジ部50側へ加圧されると共に、フランジ部50と軸受部材90との間で軸方向に沿って圧縮状態とされる。
本実施形態に係るストラットマウント10では、インシュレータゴム70及びスプリングシート74がそれぞれ特性の異なるゴム材料により形成されている。すなわち、スプリングシート74は、それ自体軟らかく剛性の低いものが良いとされているがコイルスプリング18のサスペンションを保持するためには硬く剛性をあげる必要がある。
またスプリングシート74は、防振特性の観点からバネ定数を考えると振動が加えられている状態すなわち動的な動きで発生するバネ定数(動的バネ定数Kd)を小さくすることが好ましいが、荷重を保持するためには、静的な状態での使用であるため静的バネ定数(Ks)を高くしておくほうが撓み量を小さくできるため初期の位置からの変化を抑えることが可能であり自動車の操縦安定性を優れたものにできる。
上記の点を勘案すると、スプリングシート74は、その動倍率(静的バネ定数に対する動的バネ定数の比)が小さいほど防振ゴムとしての性能はよいといえる。このような低動倍率が得られるゴム材料としては、例えば、NR(天然ゴム)が挙げられる。
一方、インシュレータゴム70においては、ショックアブソーバ12のロッド16からの振動を直接受けるため高減衰が要求される。このような高減衰が得られるゴム材料としては、例えば、NR/SBR(天然ゴム/スチレンブタジエンゴム)のブレンドゴム、NR/IIR(天然ゴム/ブチルゴム)のブレンドゴムが挙げられる。
(実施形態の作用)
次に、上記のように構成されたストラットマウント10の作用を説明する。ストラットマウント10では、ロッド16を介して路面側からストラットマウント10へ振動が入力した際には、芯金部材26とブラケット38、40との間に配設されたインシュレータゴム70が弾性変形する。このとき、インシュレータゴム70の内部摩擦等に基づく吸振作用によりストラットマウント10に入力した振動が減衰吸収され、ショックアブソーバ12から車体側への振動伝達が効果的に遮断される。
またストラットマウント10では、ロッド16の伸縮に従ってコイルスプリング18が伸縮すると、コイルスプリング18からスプリングシート74に入力する荷重も変化するが、この荷重変化(振動)によりスプリングシート74が弾性変形することにより、コイルスプリング18から車体側へ伝達される振動が減衰吸収される。このとき、コイルスプリング18から入力する荷重変化が相対的に小さい場合には、スプリングシート74における突起部78が本体部76よりも優先的に弾性変形することにより、動的バネ定数Kdが相対的に小さく保たれる。一方、コイルスプリング18から入力する荷重変化が増加するに従って、スプリングシート74における本体部76の弾性変形量が増加することにより、スプリングシート74全体として静的バネ定数が増加し、入力荷重に対するスプリングシート74全体としての変形量が小さくなるので、サスペンションジオメトリの変化を抑えることができ、自動車の操縦安定性を優れたものにできる。
以上説明した本実施形態に係るストラットマウント10では、スプリングシート74と一体的に形成された吊下部材84が、ロアブラケット40の連結穴72内を通じて挿通部86をスプリングシート74の上端部からロアブラケット40の上面側まで突出させると共に、アンカ部88をロアブラケット40の上面部に当接することにより、ロアブラケット40の表面がカチオン塗装され、ロアブラケット40にスプリングシート74を加硫接着できなくても、ロアブラケット40の下面部へ接するように配置されたスプリングシート74が吊下部材84を介してロアブラケット40に連結固定され、スプリングシート74のロアブラケット40に対する移動が拘束されるので、スプリングシート74がコイルスプリング18からの復元力を受けない状態でも、スプリングシート74をロアブラケット40の下面部に接するように確実に固定しておくことができる。
この結果、本実施形態に係るストラットマウント10によれば、コイルスプリング18からの復元力を受けない状態でも、スプリングシート74をロアブラケット40の下面側に確実に固定しておくことができるので、ストラットマウント10の組立途中に、スプリングシート74がロアブラケット40から脱落し、或いはスプリングシート74がロアブラケット40における所定の組付位置から変位してしまうことを防止できる。
なお、本実施形態に係るストラットマウント10では、軸受部材90を介してスプリングシート74にコイルスプリング18が圧接していたが、コイルスプリング18の上側座巻部19がスプリングシートの下面側へ直接圧接するストラットマウントでも、スプリングシートに吊下部材を一体的に形成し、ロアブラケット内を通してこの吊下部材の挿通部をロアブラケットの上面側まで突出させると共に、アンカ部をロアブラケットの上面部に当接させるようにしても良い。
本発明の実施形態に係るストラットマウント及び車体におけるストラットマウントの取付部の構成を示す軸方向に沿った断面図である。 (A)は図1に示されるストラットマウントにおけるロアブラケット、スプリングシート及び吊下部材の上面側を示す平面図、(B)は図1に示されるストラットマウントにおけるロアブラケット、スプリングシート及び吊下部材の下面側を示す平面図である。 図1に示されるストラットマウントにおけるロアブラケット、スプリングシート及び吊下部材の側面断面図である。
符号の説明
10 ストラットマウント
12 ショックアブソーバ
14 シリンダ
16 ロッド
26 芯金部材
38 アッパーブラケット(第1のブラケット部材)
40 ロアブラケット(第2のブラケット部材)
70 インシュレータゴム
74 スプリングシート
76 本体部
78 突起部
80 荷重受面
84 吊下部材
86 挿通部
88 アンカ部

Claims (3)

  1. ショックアブソーバにおけるシリンダにより軸方向に沿ってスライド可能に支持されたロッドの先端部に固定される金属製の芯金部材と、
    前記芯金部材の上面側に対向するように配置され、車体側に固定される第1のブラケット部材と、
    前記芯金部材の下面側に対向するように配置され、前記第1のブラケット部材と共に車体側に固定される第2のブラケット部材と、
    前記芯金部材に固着されると共に、前記第1のブラケット部材の下面部と前記第2のブラケット部材の上面部との間に圧縮状態で挟持されたゴム製のインシュレータゴムと、
    前記第2のブラケット部材の下面部へ接するように配置され、ショックアブソーバの外周側に圧縮状態で配置されたコイルスプリングの上端側から入力する荷重を受ける突起部を備えた、ゴム製のスプリングシートと、
    前記第2のブラケット部材に前記軸方向へ貫通するように形成された連結穴と、
    前記スプリングシートと一体的に形成され、前記連結穴内を通って前記スプリングシートの上端部から前記第2のブラケット部材の上面側まで突出すると共に、前記第2のブラケット部材の上面部に当接する複数のゴム製の吊下部材と、
    前記吊下部材に一体的に形成され、前記連結穴内を挿通する挿通部及び、該挿通部の上端部から外周側へ延出して、前記第2のブラケット部材の上面部に当接するアンカ部と、
    を有し、
    前記インシュレータゴムと前記スプリングシートとは、別体の部品として形成され、
    前記アンカ部は、前記周方向に沿った側端部が該周方向に沿って隣接する少なくとも1個の前記アンカ部の側端部と接合されていることを特徴とするストラットマウント。
  2. 前記アンカ部は、前記第2のブラケット部材の上面部と前記第1のブラケット部材の下面部とにより挟持され前記軸方向に沿って圧縮状態とされることを特徴とする請求項1に記載のストラットマウント。
  3. 前記インシュレータゴムを相対的に高い減衰を有するゴム材料により形成すると共に、前記スプリングシートを相対的に低い動倍率を有するゴム材料により形成したことを特徴とする請求項1又は2に記載のストラットマウント。
JP2006291145A 2006-10-26 2006-10-26 ストラットマウント Active JP4963401B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006291145A JP4963401B2 (ja) 2006-10-26 2006-10-26 ストラットマウント

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006291145A JP4963401B2 (ja) 2006-10-26 2006-10-26 ストラットマウント

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008106867A JP2008106867A (ja) 2008-05-08
JP4963401B2 true JP4963401B2 (ja) 2012-06-27

Family

ID=39440381

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006291145A Active JP4963401B2 (ja) 2006-10-26 2006-10-26 ストラットマウント

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4963401B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103171392A (zh) * 2013-03-19 2013-06-26 浙江龙虎锻造有限公司 板簧座
WO2019177432A1 (ko) * 2018-03-15 2019-09-19 주식회사 일진 탑 마운트 조립체 및 그 제조 방법

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR102114960B1 (ko) * 2019-05-17 2020-05-25 주식회사 일진 탑마운트 조립체 및 그 제조방법
KR102563031B1 (ko) * 2021-12-30 2023-08-03 주식회사 대흥알앤티 차량용 현가장치의 스트럿 마운트

Family Cites Families (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0218944U (ja) * 1988-07-25 1990-02-08
JPH08164724A (ja) * 1994-12-13 1996-06-25 Tokai Rubber Ind Ltd ブッシュ装置
JP3334436B2 (ja) * 1995-06-30 2002-10-15 東海ゴム工業株式会社 ストラットマウント
JP3295322B2 (ja) * 1996-12-18 2002-06-24 鬼怒川ゴム工業株式会社 車両懸架装置のスプリングシートラバー
JPH11218181A (ja) * 1998-02-02 1999-08-10 Bridgestone Corp 防振装置
JP3695153B2 (ja) * 1998-06-23 2005-09-14 東海ゴム工業株式会社 コイルスプリングの防振支持装置
JP2001140964A (ja) * 1999-11-10 2001-05-22 Kinugawa Rubber Ind Co Ltd 車両懸架装置におけるスプリングシートラバーの取付構造
JP2002081503A (ja) * 2000-09-06 2002-03-22 Bridgestone Corp ストラットマウント
JP2003262245A (ja) * 2002-03-08 2003-09-19 Tokai Rubber Ind Ltd スプリングシートラバー

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103171392A (zh) * 2013-03-19 2013-06-26 浙江龙虎锻造有限公司 板簧座
CN103171392B (zh) * 2013-03-19 2015-03-25 浙江龙虎锻造有限公司 板簧座
WO2019177432A1 (ko) * 2018-03-15 2019-09-19 주식회사 일진 탑 마운트 조립체 및 그 제조 방법
KR102063682B1 (ko) * 2018-03-15 2020-01-09 주식회사 일진 탑 마운트 조립체 및 그 제조 방법
US20200406515A1 (en) * 2018-03-15 2020-12-31 Iljin Co., Ltd. Top mount assembly and method for manufacturing same

Also Published As

Publication number Publication date
JP2008106867A (ja) 2008-05-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5085107B2 (ja) エンジンマウント構造
US7918438B2 (en) Vibration isolator, and method of mounting the same
JP3525567B2 (ja) 筒形防振支持体
JP6532367B2 (ja) ブラケット付き筒形防振装置
WO2016047395A1 (ja) 筒型防振装置
US6517062B2 (en) Vibration isolator
JP2019108039A (ja) サスペンション用アッパサポート
JP4963401B2 (ja) ストラットマウント
WO2019187368A1 (ja) 筒形防振装置
JP4053039B2 (ja) 防振装置
JP3627406B2 (ja) 筒形防振支持体
JP2008030500A (ja) 防振装置
JP2008051193A (ja) ストラットマウント
JP2010048378A (ja) ストラットマウント
JP2008173990A (ja) プロペラシャフトの支持構造
JP2006266359A (ja) 車体に取り付けられる対象物の制振構造
JP3932025B2 (ja) 防振ブッシュ
JP2009196574A (ja) サスペンション用アッパサポートとそれを用いた車両用サスペンション機構
JP2006264425A (ja) サスペンション用アッパサポートおよびそれを用いた自動車用懸架装置
JP5060994B2 (ja) アッパーサポート
JPH0536657B2 (ja)
WO2012132105A1 (ja) 防振装置
JP4017213B2 (ja) 防振機構
JP2010013037A (ja) ステアリング装置の防振機構
JP2008175333A (ja) 防振装置及び防振装置の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090924

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110222

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110224

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110422

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20111018

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20111219

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120321

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120323

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4963401

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150406

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250