JP4960810B2 - 定着装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、定着装置とこれを用いた画像形成装置に関し、詳細には、電磁誘導加熱方式を用いるものに関する。
複写機、プリンタ、ファクシミリ装置、印刷機、これらの複合装置などの画像形成装置においては、潜像担持体に担持したトナー像などの可視像を記録シートなどの記録材に転写することで画像出力を得る。トナー像は、定着装置を通過する際に熱と圧力とによる融解、浸透作用によって記録材上に定着させる。このように、定着装置に採用される加熱方式には、発熱源としてハロゲンランプなどを用いた加熱ローラとこれに対向当接する加圧ローラとを備えて定着ニップ部を構成可能な熱ローラ定着方式、ローラ自体よりも熱容量が小さくてすむフィルムを加熱部材として用いたフィルム定着方式があるが、近年、加熱方式に電磁誘導加熱方式を用いた定着方式(例えば、特許文献1参照)が注目されている。
特許文献1に開示されている電磁誘導加熱方式を用いた定着方式においては、加熱ローラの内部においてボビンに巻いた誘導加熱コイルを設け、誘導加熱コイルに電流を印加することにより加熱ローラに渦電流を発生させ、それによって加熱ローラを発熱させる構成が備えられている。この構成においては、熱ローラ定着方式のような余熱を必要とせず、瞬時に所定の温度まで立ち上げることができるという利点があった。
また、このような定着装置において、加熱ローラの温度をモニターしながら誘導加熱コイルの巻数を変化させて加熱ローラの温度を制御することが行われている。図9はその例であり、電磁誘導加熱に関する回路構成を示している。コイル92a1,92a2が直列に接続され加熱ローラ93に面する誘導加熱コイルとコンデンサC91とからなる並列共振回路と、スイッチング素子Q91と、で誘導加熱回路が構成されており、定着装置としてコイル92a1,92a2の誘導加熱コイルに電流を印加することにより加熱ローラ93に渦電流を発生させ、それによって加熱ローラ93を所定温度まで加熱する仕組みになっている。また、コイル92a2について、スイッチSW91のオンオフにより並列共振回路への組み込み、切り離しが行われ、誘導加熱コイルの巻数を変化させて加熱ローラ93の昇温カーブを調整することが可能となっている。
ここで、スイッチSW91をオフとしてコイル92a2を並列共振回路から切り離す操作を行うと、並列共振回路としての共振周波数は増加して加熱効率が上がる方向に寄与するが、一方で誘導加熱コイルとしてのターン数が減るので磁束密度が低下して加熱効率が下がる方向に影響を及ぼす。このような場合には、コイルのターン数が減って加熱効率が下がる分を見込んで加熱効率を増加させる制御を行わなければならず、制御が複雑となって結果として加熱効率の上昇を正確かつ迅速に行うことができなかった。
特開2001−13805号公報
本発明は、以上の従来技術における問題に鑑みてなされたものであり、早期立ち上げ、安定化ができるとともに、立ち上げ制御を簡便に行うことが可能な定着装置及び該定着装置を用いた画像形成装置を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために提供する本発明は、以下の通りである。
(1) 発熱部材と、磁束を発生させ、該磁束によって前記発熱部材を誘導加熱する励磁コイルと第1のコンデンサが並列に接続された並列共振回路と、該並列共振回路に高周波電流を供給する電源と、を備える定着装置であって、前記並列共振回路は、共振周波数を変化させるように当該回路中への組み込み、切り離しの切替が可能で、前記発熱部材に渦電流を生じさせない位置に配置された周波数調整コイルを有し、当該装置立ち上げ開始時に前記並列共振回路に周波数調整コイルを組み込んでおき、当該装置立ち上げ中に該並列共振回路から周波数調整コイルを切り離して、共振周波数を前記当該装置立ち上げ開始時の共振周波数よりも大きくすることを特徴とする定着装置。
(2) 前記当該装置立ち上げ中の前記並列共振回路からの周波数調整コイルの切り離しは、当該装置立ち上げ開始後、前記発熱部材が第1の目標温度に達したとき又は第1の目標時間を経過したときに行うことを特徴とする前記(1)に記載の定着装置。
(3) 前記並列共振回路中に周波数調整コイルが組み込まれたときに、該周波数調整コイルは、前記励磁コイルと直列に接続されることを特徴とする前記(1)に記載の定着装置。
(4) 前記並列共振回路中に周波数調整コイルが組み込まれたときに、該周波数調整コイルは、前記励磁コイルと並列に接続されることを特徴とする前記(1)に記載の定着装置。
(5) 前記周波数調整コイルに第2のコンデンサが直列に接続されていることを特徴とする前記(4)に記載の定着装置。
(6) 前記並列共振回路は、当該回路に前記周波数調整コイルが組み込まれて、該周波数調整コイルと励磁コイルが直列接続されたものと前記第1のコンデンサとが並列に接続された回路となることを特徴とする前記(3)に記載の定着装置。
(7) 前記並列共振回路は、当該回路に前記周波数調整コイルが組み込まれて、該周波数調整コイルと励磁コイルと前記コンデンサとが並列に接続された回路となることを特徴とする前記(4)に記載の定着装置。
(8) 当該装置立ち上げを完了したときに、前記並列共振回路中へ周波数調整コイルを組み込んで、共振周波数を当該装置立ち上げ完了直前の共振周波数よりも小さくすることを特徴とする前記(1)に記載の定着装置。
(9) 前記当該装置立ち上げ完了したときは、当該装置立ち上げ開始後、前記発熱部材が第2の目標温度に達したとき又は第2の目標時間を経過したときであることを特徴とする前記(8)に記載の定着装置。
(10) 前記(1)〜(9)のいずれかに記載の定着装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
本発明に係る定着装置では、並列共振回路におけるコイル組み込み、切り離しにより磁束が変化せず、共振周波数のみ変化させるので、加熱効率の増加又は減少を正確かつ迅速に行うことができ、定着装置の早期立ち上げ、安定化ができるとともに、立ち上げ制御を簡便に行うことが可能である。
また、本発明に係る画像形成装置では、本発明の定着装置を用いて定着装置の早期立ち上げ、安定化と、立ち上げ制御を簡便に行うことが可能となるので、画像形成装置としても早期に立ち上げることができ、安定した画像形成を行うことができる。
以下に、本発明に係る定着装置、画像形成装置の構成について説明する。
図1は、本発明に係る定着装置が適用される画像形成装置の構成を示す断面図である。もちろん本発明は、図1に示したタイプの装置には限定されず、また単一色画像を作成するものだけでなく、カラー画像を形成するものをも対象とする。
図示の画像形成装置は、像担持体の一例であってドラム形状を有する回転体である電子写真感光体(以下、単に感光体という)41を備え、この感光体41の周りに、図中に矢印で示す回転方向に順次、帯電ローラからなる帯電装置42、露光手段の一部を構成するミラー43、現像ローラ44aを備えた現像手段44、転写紙、記録紙等のシート状の記録材Pに現像された画像(トナー像)を転写する転写装置48、感光体41の周面に摺接するブレード46aを具備したクリーニング手段46等が配置してある。そして、帯電装置42と現像ローラ44aとの間において、感光体41にはミラー43を介して露光光Lbを露光照射して走査するようになっている。この露光光Lbの照射位置を露光部150と称する。
転写装置48が感光体41の下面と対向する部位は、記録材Pにトナー像が転写される公知の転写部47となっており、この転写部47より給紙方向上流側には一対のレジストローラ49が設けてある。これらレジストローラ49には、何れかの給紙トレイ40に収納した転写紙等のシート状の記録材Pが、給紙コロ群110のコロによって送り出され、搬送ガイドおよび搬送ローラ群(符号を付していない)に案内されながら搬送されてくるようになっている。また、転写部47より給紙方向下流の位置には、本発明に係る定着装置20が配置してあり、定着装置20より給紙方向下流側には両面記録実行時に転写紙の表裏を反転させ記録済みの紙面を下向きにして転写部47に再給紙する自動両面装置39が配置してある。
本実施形態における画像形成は、概ね次のようにして行なう。まず装置上部側では、感光体41が回転を始め、この回転中に感光体41が暗中において帯電装置42により均一に帯電され、作成すべき画像に対応する露光光Lbが露光部150に照射および走査されることで、作成すべき画像に対応した潜像が感光体41上に形成される。この潜像は感光体41の回転により現像装置44に近接したとき、ここでトナーにより可視像(顕像)化されて、感光体41に担持されたトナー像となる。一方、装置下部側では、何れかの給紙トレイ40の給紙コロ群110により、複数の給紙トレイ40のうちいずれか一つから記録材Pを呼び出し、例えば図中に破線で示すような所定の搬送経路を経て一対のレジストローラ49の位置まで搬送し、ここで一旦停止させ、感光体41上のトナー像が転写部47で記録材Pの所定位置に対向するようなタイミングで送り出す。すなわち、好適なタイミングが到来すると、レジストローラ49の位置で停止していた記録材Pをレジストローラ49で送り出し、転写部47に向けて搬送する。
感光体41上のトナー像とこのトナー像が転写されるべき記録材Pの所定位置とは、その位置が転写部47で合致し、転写部材48による電界により、トナー像は記録材P上に吸引され転写される。こうして感光体41周りの画像形成部でトナー像を転写され担持した記録材Pは、定着装置20に向けて送り出される。そして、記録材P上のトナー像が、定着装置20を通過する間に加熱、加圧されて記録材Pに定着された後、記録材Pは排紙部に排紙される。
また、記録材Pの両面に画像形成をする場合、図示しない分岐爪により自動両面装置39に排紙された記録材Pが、自動両面装置39でスイッチバック反転され、レジストローラ49の手前の搬送経路に搬送される。
なお、転写部47で転写されずに感光体41上に残った残留トナーは、感光体41の回転と共にクリーニング装置46に至り、このクリーニング装置46を通過する間に感光体41上から清掃・除去され、次の画像形成に移行可能となる。
定着装置20は、一対のローラを採用した定着方式を採用した構成とされている。このため、定着装置には、定着ローラを加熱するための熱源を備え、この定着ローラに加圧ローラが当接、押圧している。
図2は、図1に示した画像形成装置で用い得るローラ方式の定着装置の概念的構成を示す断面図である。図において、2は磁束発生部、3は発熱部材の一態様の発熱回転体である定着ローラ、4は加圧回転体である加圧ローラ、Pは記録材、Tは記録材P上に載ったトナーである。なお、図示の例の定着装置は、磁束発生部2が備えるコイル2aを後述するように誘導加熱回路であるインバータにより高周波駆動することによって高周波磁界を発生させ、この磁界により、主に金属性の定着ローラ3に渦電流が流れるようにしてローラ温度を上昇させているものである。図中2bは足コア、2cはセンターコア、2dはアーチコアであり、コイル2aはアーチコア2dと定着ローラ3の間に位置している。
図3は、定着ローラ3の一部を拡大して取り出して示す断面図である。定着ローラ3は、直径が例えば50mmで、最も内側に消磁層(芯金)3Aを備え、その外側に、矢印で示すように記録材Pの画像面側に向かって、空気による断熱層3B、整磁層3C、酸化防止層3D1、発熱層3E、酸化防止層3D2、弾性層3F、そして表層である離型層3Gから構成してある。消磁層3Aには例えばアルミニウムまたはその合金、空気による断熱層3Bは例えば5mm程度の間隙とする。整磁層3Cには公知かつ適宜の整磁合金(例えば厚さ50μm)、酸化防止層3D1、3D2にはニッケルストライクメッキ(例えば厚さ1μm以下)、発熱層3EにはCuメッキ(例えば厚さ10μm)、弾性層3Fにはシリコーンゴム(例えば厚さ100μm)、そして離型層3GにはPFA(厚さ50μm)が用いられる。すなわち整磁層3Cから離型層3Gの表面までの厚さは例えば200〜250μmであるが、ただし、これらはすべて一例である。
整磁層3Cは、キュリー点が例えば100〜300℃になるように形成された磁性体(例えば鉄、ニッケルを含む整磁合金材料)からなり、加圧ローラ4の押圧により変形しニップを形成するように構成してある。この整磁層3Cの存在により、発熱層3E等の過熱が防止される。また、定着ローラ3側が凹形状となるニップを形成しやすいため、記録材Pの分離性が優れたものとし得る。なおもちろん、加圧ローラ4の押圧により変形するのは、図示の実施例では芯金3A以外の、整磁層3C〜離型層3Gである。
図4は、本発明に係る定着装置の第1の実施の形態における誘導加熱用インバータ回路の要部を示すものである。この図に示す回路において、12aは誘導加熱用の励磁コイル、12fは周波数調整コイルであり、Q11はスイッチング素子、C11は第1のコンデンサ、SW11はスイッチである。また、励磁コイル12aは加熱ローラ3に面して、通電により磁束を発生させ、該磁束によって加熱ローラ3を誘導加熱するものである。一方、周波数調整コイル12fは加熱ローラ3に面しておらず、加熱ローラ3に渦電流を生じさせない位置に配置されている。なお、加熱ローラ3には図示していない温度検知器を備えている。
ここで、誘導加熱用インバータ回路は、励磁コイル12aと第1のコンデンサC11とが並列に接続された並列共振回路を有しており、またスイッチSW11によりコイルとしてのインダクタンスを変化させるように該並列共振回路中への組み込み、切り離しが可能な態様で周波数調整コイル12fを有している。具体的には、スイッチSW11のオフ(開)のときに、並列共振回路中に周波数調整コイル12fが組み込まれ、周波数調整コイル12fが励磁コイル12aと直列に接続されることになって励磁コイル12aと周波数調整コイル12fとが直列接続されたもの(巻数が増加したコイル)と第1のコンデンサC11とが並列に接続された回路となる。また、スイッチSW11がオン(閉)のときに、周波数調整コイル12fが並列共振回路から切り離されて、該並列共振回路は、励磁コイル12aと第1のコンデンサC11とが並列に接続された回路となる。
なお、この並列共振回路には図示していない電源から商用電源を整流した直流電流が供給される。また、スイッチング素子Q11は例えば、耐圧、電流容量の面からIGBTが使用され、図示していない寄生のダイオードが付される。図4の誘導加熱用インバータ回路では、スイッチング素子Q11を高周波駆動することで並列共振回路に高周波電流を供給する形式のものを示しているが、これに限定されるわけではない。また、本発明では高周波電流に関して周波数可変に限定されるわけではない。
以上のように構成された定着装置の昇温動作について図5、図6に基づいて説明する。図5は、図4の誘導加熱用インバータ回路の装置立ち上げの3つのピリオド(第1,2,3ピリオド)ごとの動作を示したフローチャートであり、図6は定着装置の立ち上げの際の経過時間と加熱ローラ3の温度との関係を示したタイミングチャートである。ここでは、定着装置の使用開始時に装置立ち上げの昇温動作について以下にその手順として説明する。
(S11)定着装置としてスイッチオンされ、装置立ち上げが開始される(第1ピリオド開始)。
(S12)まず、装置立ち上げに関する以下の初期設定を行う。
(1)コイルとしてのインダクタンスの初期設定を行う。すなわち、スイッチSW11をオフ(開)として、並列共振回路が励磁コイル12aと周波数調整コイル12fとが直列接続されたものと第1のコンデンサC11とが並列に接続された回路(状態1)とする。これにより、インダクタンス大とし、装置立ち上げ開始直後の突入電流を抑制する。
(2)第1の目標時間を初期設定する。第1の目標時間とは、図6において装置立ち上げ開始直後の突入電流の問題が発生しなくなる時間であり、例えば数十msecとする。この第1の目標時間に代えて、第1の目標時間経過後に到達すると予想される加熱ローラ3の温度を第1の目標温度として設定してもよい。
(3)最大電力を初期設定する。例えば1500Wとする。
(S13)前記初期設定の条件に従い、装置立ち上げを開始する。すなわち、並列共振回路を状態1とし、最大電力1500Wで通電を開始することで、励磁コイル12a、周波数調整コイル12fに高周波電流を流し、その結果加熱ローラ3の発熱層3Eに渦電流が流れて加熱ローラ3が発熱する。この状態を継続する。
(S14)装置立ち上げ開始から第1の目標時間経過したとき、第1ピリオドが終了し、第2ピリオドを開始して第2の設定を行う。
(1)コイルとしてのインダクタンスの切替設定を行う。すなわち、スイッチSW11をオン(閉)として、並列共振回路が励磁コイル12aと第1のコンデンサC11とが並列に接続された回路(状態2)とする。これにより、インダクタンス小とし、磁束を変化させずに共振周波数のみを増加させ加熱効率を増加させる。
(2)第2の目標温度を設定する。第2の目標温度とは、図6においてあとわずかな加熱によりトナー定着に適切な温度(定着温度)となる定着温度近傍の加熱ローラ3の温度であって、それ以降にそのまま加熱を行うとオーバーシュートしてしまう温度であり、例えば180℃とする。この第2の目標温度に代えて、本実施の形態の加熱プランにおいて第2の目標温度に到達すると予想される装置立ち上げ開始後の経過時間を第2の目標時間として設定してもよい。
(3)最大電力を設定する。例えば500Wとする。
(S15)前記第2の設定の条件に変更して、装置立ち上げを継続する。すなわち、並列共振回路を状態2とし、最大電力500Wで通電することで、励磁コイル12aに高周波電流を流し、その結果加熱ローラ3の発熱層3Eに渦電流が流れて加熱ローラ3が加熱効率のいい状態で発熱する。この状態を継続する。
(S16)加熱ローラ3が第2の目標温度に到達したとき、第2ピリオドが終了し、第3ピリオドを開始して第3の設定を行う。
(1)コイルとしてのインダクタンスの切替設定を行う。すなわち、スイッチSW11をオフ(開)として、並列共振回路を前記状態1とする。これにより、インダクタンス大として共振周波数を下げ、クオリティファクタQを改善する。
(2)第3の目標温度として定着温度を設定する。
(3)最大電力を設定する。例えば1000Wとする。
(S17)前記第3の設定の条件に変更して、装置立ち上げを完了する。すなわち、並列共振回路を状態1とし、最大電力1000Wで通電することで、加熱ローラ3の温度が定着温度一定となるように加熱制御する。
以上の動作により、並列共振回路におけるコイル組み込み、切り離しにより磁束が変化せず、共振周波数のみ変化させるので、加熱効率の増加又は減少を正確かつ迅速に行うことができ、定着装置の早期立ち上げ、安定化ができるとともに、立ち上げ制御を簡便に行うことができる。ひいては図1の画像形成装置としても早期に立ち上げることができ、安定した画像形成を行うことができる。
つぎに、本発明に係る定着装置の第2の実施の形態について説明する。
図7は、本発明に係る定着装置の第2の実施の形態における誘導加熱用インバータ回路の要部を示すものである。この図に示す回路において、22aは誘導加熱用の励磁コイル、22fは周波数調整コイルであり、Q21はスイッチング素子、C21は第1のコンデンサ、C22は第2のコンデンサ、SW21はスイッチである。また、励磁コイル22aは加熱ローラ3に面して、通電により磁束を発生させ、該磁束によって加熱ローラ3を誘導加熱するものである。一方、周波数調整コイル22fは加熱ローラ3に面しておらず、加熱ローラ3に渦電流を生じさせない位置に配置されている。また、周波数調整コイル22fには第2のコンデンサC22が直列接続されているが、この第2のコンデンサC22を組み込まなくてもよい。なお、加熱ローラ3には図示していない温度検知器を備えている。
ここで、誘導加熱用インバータ回路は、励磁コイル22aと第1のコンデンサC21とが並列に接続された並列共振回路を有しており、またスイッチSW21によりコイルとしてのインダクタンスを変化させるように該並列共振回路中への組み込み、切り離しが可能な態様で周波数調整コイル22fを有している。具体的には、スイッチSW21のオン(閉)のときに、並列共振回路中に周波数調整コイル22fが組み込まれ、周波数調整コイル22fが励磁コイル22aと並列に接続されることになって励磁コイル22aと周波数調整コイル22fと第1のコンデンサC21とが並列に接続された回路となる。また、スイッチSW21がオフ(開)のときに、周波数調整コイル22fが並列共振回路から切り離されて、該並列共振回路は、励磁コイル22aと第1のコンデンサC21とが並列に接続された回路となる。
なお、この並列共振回路には図示していない電源から商用電源を整流した直流電流が供給される。また、スイッチング素子Q21は例えば、耐圧、電流容量の面からIGBTが使用され、図示していない寄生のダイオードが付される。図7の誘導加熱用インバータ回路では、スイッチング素子Q21を高周波駆動することで並列共振回路に高周波電流を供給する形式のものを示しているが、これに限定されるわけではない。また、本発明では高周波電流に関して周波数可変に限定されるわけではない。
以上のように構成された定着装置の昇温動作について図6、図8に基づいて説明する。図8は、図7の誘導加熱用インバータ回路の装置立ち上げの3つのピリオド(第1,2,3ピリオド)ごとの動作を示したフローチャートである。ここでは、定着装置の使用開始時に装置立ち上げの昇温動作について以下にその手順として説明する。
(S21)定着装置としてスイッチオンされ、装置立ち上げが開始される(第1ピリオド開始)。
(S22)まず、装置立ち上げに関する以下の初期設定を行う。
(1)コイルとしてのインダクタンスの初期設定を行う。すなわち、スイッチSW21をオン(閉)として、並列共振回路が励磁コイル22aと周波数調整コイル22fと第1のコンデンサC21とが並列に接続された回路(状態3)とする。これにより、インダクタンス大とし、装置立ち上げ開始直後の突入電流を抑制する。
(2)第1の目標時間を初期設定する。これは第1の実施の形態の場合と同じであり、例えば数十msecとする。この第1の目標時間に代えて、第1の目標時間経過後に到達すると予想される加熱ローラ3の温度を第1の目標温度として設定してもよい。
(3)最大電力を初期設定する。例えば1500Wとする。
(S23)前記初期設定の条件に従い、装置立ち上げを開始する。すなわち、並列共振回路を状態3とし、最大電力1500Wで通電を開始することで、励磁コイル22a、周波数調整コイル22fに高周波電流を流し、その結果加熱ローラ3の発熱層3Eに渦電流が流れて加熱ローラ3が発熱する。この状態を継続する。
(S24)装置立ち上げ開始から第1の目標時間経過したとき、第1ピリオドが終了し、第2ピリオドを開始して第2の設定を行う。
(1)コイルとしてのインダクタンスの切替設定を行う。すなわち、スイッチSW21をオフ(開)として、並列共振回路が励磁コイル22aと第1のコンデンサC21とが並列に接続された回路(状態4)とする。これにより、インダクタンス小とし、磁束を変化させずに共振周波数のみを増加させ加熱効率を増加させる。
(2)第2の目標温度を設定する。これは第1の実施の形態の場合と同じであり、例えば180℃とする。この第2の目標温度に代えて、本実施の形態の加熱プランにおいて第2の目標温度に到達すると予想される装置立ち上げ開始後の経過時間を第2の目標時間として設定してもよい。
(3)最大電力を設定する。例えば500Wとする。
(S25)前記第2の設定の条件に変更して、装置立ち上げを継続する。すなわち、並列共振回路を状態4とし、最大電力500Wで通電することで、励磁コイル22aに高周波電流を流し、その結果加熱ローラ3の発熱層3Eに渦電流が流れて加熱ローラ3が加熱効率のいい状態で発熱する。この状態を継続する。
(S26)加熱ローラ3が第2の目標温度に到達したとき、第2ピリオドが終了し、第3ピリオドを開始して第3の設定を行う。
(1)コイルとしてのインダクタンスの切替設定を行う。すなわち、スイッチSW21をオン(閉)として、並列共振回路を前記状態3とする。これにより、インダクタンス大として共振周波数を下げ、クオリティファクタQを改善する。
(2)第3の目標温度として定着温度を設定する。
(3)最大電力を設定する。例えば1000Wとする。
(S27)前記第3の設定の条件に変更して、装置立ち上げを完了する。すなわち、並列共振回路を状態3とし、最大電力1000Wで通電することで、加熱ローラ3の温度が定着温度一定となるように加熱制御する。
以上の動作により、並列共振回路におけるコイル組み込み、切り離しにより磁束が変化せず、共振周波数のみ変化させるので、加熱効率の増加又は減少を正確かつ迅速に行うことができ、定着装置の早期立ち上げ、安定化ができるとともに、立ち上げ制御を簡便に行うことができる。ひいては図1の画像形成装置としても早期に立ち上げることができ、安定した画像形成を行うことができる。
なお、これまで本発明を図面に示した実施形態をもって説明してきたが、本発明は図面に示した実施形態に限定されるものではなく、他の実施形態、追加、変更、削除など、当業者が想到することができる範囲内で変更することができ、いずれの態様においても本発明の作用・効果を奏する限り、本発明の範囲に含まれるものである。
本発明に係る定着装置が適用された画像形成装置の全体構成を示す断面図である。 図1に示した画像形成装置で用いられる本発明の定着装置の要部を概念的に示す断面図である。 加熱ローラの拡大断面図である。 本発明に係る定着装置の第1の実施の形態における誘導加熱用インバータ回路の要部を示す図である。 本発明に係る定着装置の第1の実施の形態における装置立ち上げ動作のフローチャートである。 本発明に係る定着装置の装置立ち上げのタイミングチャートである。 本発明に係る定着装置の第2の実施の形態における誘導加熱用インバータ回路の要部を示す図である。 本発明に係る定着装置の第2の実施の形態における装置立ち上げ動作のフローチャートである。 従来の定着装置における誘導加熱用インバータ回路の要部を示す図である。
符号の説明
2:磁束発生部
3,93:加熱ローラ(定着ローラ(発熱回転体))
3A:消磁層(芯金)
3B:断熱層
3C:整磁層
3D1、3D2:酸化防止層
3E:発熱層
3F:弾性層
3G:離型層
4:加圧ローラ(加圧回転体)
12a,22a,92a1,92a2:励磁コイル
12f,22f:周波数調整コイル
20:定着装置
39:自動両面装置
41:電子写真感光体(感光体)
42:帯電装置
43:ミラー
44:現像手段
44a:現像ローラ
46:クリーニング手段
46a:ブレード
47:転写部
48:転写装置
49:レジストローラ
110:給紙コロ群
150:露光部
C11,C21,C91:第1のコンデンサ
C22:第2のコンデンサ
P:記録材
Q11,Q21,Q91:スイッチング素子
SW11,SW21,SW91:スイッチ
T:トナー

Claims (10)

  1. 発熱部材と、磁束を発生させ、該磁束によって前記発熱部材を誘導加熱する励磁コイルと第1のコンデンサが並列に接続された並列共振回路と、該並列共振回路に高周波電流を供給する電源と、を備える定着装置であって、
    前記並列共振回路は、共振周波数を変化させるように当該回路中への組み込み、切り離しの切替が可能で、前記発熱部材に渦電流を生じさせない位置に配置された周波数調整コイルを有し、
    当該装置立ち上げ開始時に前記並列共振回路に周波数調整コイルを組み込んでおき、
    当該装置立ち上げ中に該並列共振回路から周波数調整コイルを切り離して、共振周波数を前記当該装置立ち上げ開始時の共振周波数よりも大きくすることを特徴とする定着装置。
  2. 前記当該装置立ち上げ中の前記並列共振回路からの周波数調整コイルの切り離しは、当該装置立ち上げ開始後、前記発熱部材が第1の目標温度に達したとき又は第1の目標時間を経過したときに行うことを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
  3. 前記並列共振回路中に周波数調整コイルが組み込まれたときに、該周波数調整コイルは、前記励磁コイルと直列に接続されることを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
  4. 前記並列共振回路中に周波数調整コイルが組み込まれたときに、該周波数調整コイルは、前記励磁コイルと並列に接続されることを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
  5. 前記周波数調整コイルに第2のコンデンサが直列に接続されていることを特徴とする請求項4に記載の定着装置。
  6. 前記並列共振回路は、当該回路に前記周波数調整コイルが組み込まれて、該周波数調整コイルと励磁コイルが直列接続されたものと前記第1のコンデンサとが並列に接続された回路となることを特徴とする請求項3に記載の定着装置。
  7. 前記並列共振回路は、当該回路に前記周波数調整コイルが組み込まれて、該周波数調整コイルと励磁コイルと前記コンデンサとが並列に接続された回路となることを特徴とする請求項4に記載の定着装置。
  8. 当該装置立ち上げを完了したときに、前記並列共振回路中へ周波数調整コイルを組み込んで、共振周波数を当該装置立ち上げ完了直前の共振周波数よりも小さくすることを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
  9. 前記当該装置立ち上げ完了したときは、当該装置立ち上げ開始後、前記発熱部材が第2の目標温度に達したとき又は第2の目標時間を経過したときであることを特徴とする請求項8に記載の定着装置。
  10. 請求項1〜9のいずれかに記載の定着装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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