JP4959060B2 - 加工装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、加工装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
工作物を加工工具で機械加工する加工装置としては、旋盤、フライス盤等の切削加工機や、研削盤、ホーニング盤等の研削加工機が知られている。例えば、研削盤は、一般に砥石を用いて工作物を研削加工するものであり、工作物の研削箇所の加工形状や加工部位、要求される仕上り精度等に応じて、円筒研削盤、平面研削盤、カム研削盤、ジグ研削盤等が用いられる。
研削加工は、例えば、工作物を粗加工する粗研削工程、工作物を精加工する精研削工程、研削の仕上げ加工をする微研削工程の3工程に大別される。通常、工作物の研削量は、粗研削工程、精研削工程、微研削工程の順に少なくしている。
【0003】
このような、研削盤では、一般的に定寸装置を備えている。定寸装置は、例えば、一対の計測用の触子を備えていて、これらの触子を工作物の外周部に接触させることによって、工作物の外径寸法を計測する。研削盤は、研削加工中に、定寸装置で計測された工作物の外径寸法に基づいて、工程を管理している。すなわち、例えば、粗研削工程から精研削工程へ移行するタイミング、精研削工程から微研削工程へ移行するタイミング、微研削工程を終了するタイミングを判別している。
従来、定寸装置の測定値が異常であることを判別する研削盤が知られている。例えば、加工中に、定寸装置の触子と工作物との間に研削屑や砥石の砥屑等が噛み込まれて、定寸装置の測定値が前回の測定値と比較して予め決められた閾値以上大きくなっていると、測定値が異常であることを判別する。研削盤は、前記異常を判別した時には、測定異常発生をアラーム等で報知する。
測定異常発生がアラーム等で報知された場合には、例えば、作業者が加工を中断し、あるいは、研削盤が自動的に加工を中断する。そして、測定異常発生時に加工していた工作物を取り外し、定寸装置の触子と工作物との間に噛み込まれた研削屑や砥石の砥屑等を除去する。その後、新しい工作物を取り付けて、粗研削工程から加工を再開している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
このような、加工装置では、定寸装置の触子と工作物との間に噛み込まれた研削屑や砥石の砥屑等を除去する作業が必要であるため、手間がかかる。
そこで、本発明は、定寸装置の測定異常発生時に容易に測定異常を解除することができる加工装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するための本発明の第1発明は、請求項1に記載されたとおりの加工装置である。
請求項1に記載の加工装置は、加工手段により加工される被加工物に触子を接触させて、経時的に複数回被測定量を測定する測定装置と、制御装置と、を備えた加工装置において、前記測定装置による測定異常を判別する測定異常判別手段と、前記測定異常判別手段によって測定異常と判別された時に、前記加工手段を前記被加工物から離間することなく前記加工手段の送りを停止することで加工を一時停止する加工停止制御手段と、前記測定異常判別手段によって測定異常と判別された時に、被加工物から前記触子を一旦離間させる触子制御手段と、前記測定装置による測定異常が解除されたことを判別する測定異常解除判別手段と、前記測定異常解除判別手段によって測定異常が解除されたと判別された時に、前記加工手段による加工を再開する加工再開制御手段と、を備え、前記制御装置は、前記測定異常判別手段にて自動的に前記測定異常を判別し、前記加工停止制御手段にて自動的に加工を一時停止し、前記触子制御手段にて自動的に前記触子を一旦離間し、前記測定異常解除判別手段にて自動的に前記測定異常の解除を判別し、前記加工再開制御手段にて自動的に加工を再開する加工装置である。
また、請求項1に記載の加工装置では、加工手段により加工される被加工物に触子を接触させて、経時的に複数回被測定量を測定する測定装置の測定異常発生時には、被加工物から触子を一旦離間させる。ここで、測定装置とは、例えば、定寸装置のことである。
請求項1に記載された加工装置を用いれば、測定装置の測定異常発生時に容易に測定異常を解除することができる。また、測定装置の測定異常発生時に加工していた工作物を廃棄しなくてもよいため、無駄が少なくなる。
また、請求項1に記載の加工装置では、測定装置による測定異常を判別する測定異常判別手段と、測定異常判別手段によって測定異常と判別された時に、被加工物から触子を一旦離間させる触子制御手段を備えている。
ここで、「測定異常判別手段」及び「触子制御手段」とは、例えば、後述する本実施の形態のように、制御装置(CPU)が実行するソフトウエア(S/W)的な手段でもよいし、ハードウエア(H/W)的な手段でもよい。
また、請求項1に記載の加工装置では、測定異常判別手段によって測定異常と判別された時に、加工手段による加工を一時停止する加工停止制御手段を備えている。
ここで、「加工停止制御手段」とは、例えば、後述する本実施の形態のように、制御装置(CPU)が実行するS/W的な手段でもよいし、H/W的な手段でもよい。また、「加工手段」は、例えば、加工装置が研削盤であれば、砥石や砥石を有する砥石の制御装置であってもよいし、研削盤全体でもよい。
請求項1に記載された加工装置を用いれば、測定装置の測定異常発生時に容易に測定異常を解除することができる。また、測定装置の測定異常発生時に加工していた工作物を廃棄しなくてもよいため、無駄が少なくなる。
また、請求項1に記載の加工装置では、測定装置による測定異常が解除されたことを判別する測定異常解除判別手段と、測定異常解除判別手段によって測定異常が解除されたと判別された時に、加工手段による加工を再開する加工再開制御手段を備えている。
「測定異常解除判別手段」及び「加工再開制御手段」とは、例えば、後述する本実施の形態のように、制御装置(CPU)が実行するS/W的な手段でもよいし、H/W的な手段でもよい。
これにより、異常が解除されたことを判別した後に加工を再開するので、一層加工不良が少なくなり、加工していた工作物を廃棄しなくてもよいため、無駄が少なくなる。
また、本発明の第2発明は、請求項2に記載されたとおりの加工装置である。
請求項2に記載の加工装置では、前記制御装置は、測定異常判別手段にて、測定装置によって経時的に複数回測定される被測定量が前回の被測定量以上であると判断した場合に、測定異常と判別する。
また、本発明の第3発明は、請求項3に記載されたとおりの加工装置である。
請求項3に記載の加工装置では、前記制御装置は、測定異常解除判別手段にて、触子制御手段で被加工物から触子を一旦離間させた後の被測定量が、触子制御手段で被加工物から触子を一旦離間させる前の被測定量以下であると判断した場合に、測定異常が解除されたと判別する。
請求項2及び3に記載された加工装置を用いれば、測定装置の測定異常が発生したこと、あるいは測定異常が解除されたことを容易に判別することができる。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態を、図1及び図2を用いて説明する。本実施の形態では、コンピュータ数値制御装置(CNC)付き円筒研削盤で研削加工を行う加工装置について説明する。図1は、被加工物1(以下、「工作物」という)を研削加工する円筒研削盤2の概略図を示したものである。図2は、図1のA方向から見た工作物1の研削加工状態を示す断面図である。
円筒研削盤2は、工作物1を研削加工する研削盤本体3と、円筒研削盤2の制御装置4と、円筒研削盤2を運転操作する操作盤5と、加工状況等を表示するモニター(表示手段)6と、円筒研削盤2のZ軸方向の動作を制御するZ軸ドライブユニット7と、円筒研削盤2のX軸方向の動作を制御するX軸ドライブユニット8で構成されている。
【0007】
研削盤本体3は、主軸台11と芯押し台12を搭載するテーブル13と、砥石37を有する砥石台14を備えている。テーブル13と砥石台14は、ベッド15に搭載されている。テーブル13は、ベッド15の上をZ軸方向に移動可能に設けられている。ベッド15の側部には、Z軸モータ16が取付けられている。Z軸モータ16には、モータの回転状態を検出するZ軸エンコーダ17が設けられている。Z軸モータ16の回転軸は、Z軸ボールネジ18と結合されている。また、テーブル13には、Z軸送りナット(図示省略)が取付けられている。Z軸ボールネジ18は、Z軸送りナットに係合されている。
このため、Z軸モータ16が回転すると、テーブル13はベッド15に対してZ軸方向に移動する。テーブル13の位置は、Z軸エンコーダ17によって検出される。
【0008】
また、主軸台11と芯押し台12が、テーブル13に固定されている。工作物1は、工作物1の外周にリング状の加工冶具(ケレー)9を予めはめておき、工作物1の両端部1a、1bの中心位置を、主軸台11の主軸21のセンタ21aと芯押し台のセンタ22で挟む形態で支持される。主軸21を駆動する主軸モータ23には、主軸モータ23の回転状態を検出する主軸エンコーダ24が設けられている。
主軸21の中心から偏心した位置に取付いている突起(ドライブピン21b)は、主軸21の回転に伴って主軸21の中心の周囲を回転するようになっている。そして、この突起の回転を加工冶具9に伝達することで、工作物1が回転するようになっている。
【0009】
また、図2に示すように、定寸装置26が、テーブル13に隣接した位置でベッド15の上面に取付けられている。定寸装置26は、上下方向に2本の測定用の触子27を有する測定部28を備えている。これらの触子27を工作物1の外周部に接触させることによって、工作物1の外径寸法を計測することができる。測定部28は、シリンダ29により、「待機位置」から「測定位置」との間で移動できるように構成されている。「測定位置」は、工作物1の外径寸法を測定する位置であり、「待機位置」とは、触子27を工作物1の外周部から離間させ、X軸方向に工作物1から遠ざかる方向に移動させた位置である。
【0010】
次に、砥石台14は、ベッド15の上をX軸方向に移動可能に設けられている。X軸モータ31が、ベッド15の側部に取付けられている。X軸モータ31には、モータの回転状態を検出するX軸エンコーダ32が設けられている。X軸モータ31の回転軸は、X軸ボールネジ33と結合されている。また、X軸送りナット35が、砥石台14のベッド15に取付けられている。X軸ボールネジ33は、X軸送りナット35に係合されている。
このため、X軸モータ31が回転すると、砥石台14はベッド15に対してX軸方向に移動する。砥石台14の位置は、X軸エンコーダ32によって検出される。
【0011】
次に、砥石モータ36が、砥石台14に取付けられている。砥石モータ36の回転軸は、砥石軸(図示していない)と連結されている。砥石37は、円盤形状に形成されており砥石軸に締結されている。砥石37は、砥石台14とともにX軸方向に移動して工作物1に接触して、工作物1を加工可能な構成となっている。また、砥石37の外周には、砥石37の工作物1に接触する部分が切りかかれたカバー38が設けられている。
【0012】
次に、図3に示す、制御装置4の構成について説明する。図3は、制御装置4のブロック図である。
制御装置4には、円筒研削盤2を制御するメインCPU61が設けられている。メインCPU61には、予めメインCPU61の制御プログラムや、各種異常発生時の異常処理プログラム等を記憶させたROM62と、各種データを記憶するRAM63と、Z軸ドライブユニット7、X軸ドライブユニット8、主軸モータ23、砥石モータ36等の駆動制御回路70と、入出力インターフェース64と、定寸装置26から測定値を受信しデジタル信号に変換するA/Dコンバータ68が接続されている。また、定寸装置26の触子27を開閉する開閉シリンダ54を制御するシーケンスコントローラ80を接続可能なI/Oポート69が設けられている。
入出力インターフェース64には、例えば、円筒研削盤2を運転操作する操作盤5と、加工状況等を表示するモニター6が接続されている。
RAM63には、例えば、NCプログラムやNCデータを記憶するNCデータ領域631や、定寸装置26からの測定値と比較して各工程を管理するための定寸値を記憶させた定寸値メモリ領域632が設けられている。この動作については、詳細を後述する。
駆動制御回路70には、各種モータ(Z軸モータ16、X軸モータ31等)を駆動するドライブユニットの駆動を駆動系インターフェース67を介して制御するドライブCPU66が設けられている。ドライブCPU66には、また、砥石37や工作物1の位置決めデータ等がメインCPU61から送信されて記憶されるRAM65が接続されている。
【0013】
定寸装置26は、シーケンスコントローラ80に接続されていて、シーケンスコントローラ80から送信された信号によりシリンダ29を制御して、X軸方向の位置決め(「測定位置」か「待機位置」のいずれかの位置決め)をしたり、開閉シリンダ54を制御して触子27を工作物1の外周に接触させたり離間させたりする。触子27の長手方向において、工作物1に接触する部分と反対側には、差動トランス52が接続されている。差動トランス52では、一対の触子27の差分信号を増幅器53に送信する。増幅器53は、差分信号を所定のレベルに増幅して制御装置4のA/Dコンバータ68に送信する。
【0014】
次に、円筒研削盤2の動作の説明を図4〜図7に基づいて説明する。
円筒研削盤2は、正常時には図4に示すような正常時加工サイクルを示す。
まず、例えば、粗研削工程から精研削工程に移行するタイミングは、定寸装置26の測定による工作物1の外径寸法がL1の時であるとする。また、精研削工程から微研削工程に移行するタイミングは、定寸装置26の測定による工作物1の外径寸法がL2の時であるとする。また、微研削工程から研削工程を終了するタイミングは、定寸装置26の測定による工作物1の外径寸法がL3の時であるとする。この場合、円筒研削盤2は、図4に示すように、時刻t1まで粗研削工程を行い、続いて、時刻t2まで精研削工程を行い、そして、時刻t3まで微研削工程を行って研削工程を終了する。ここで、例えば、L1、L2、L3は、前述の図3に示す定寸値メモリ領域632に記憶されている、定寸値である。
【0015】
ところで、例えば、定寸装置26の触子27と工作物1との間に研削屑や砥石の砥屑等が噛み込まれると、定寸装置26の測定異常が発生する。この場合、何も対策が成されないと、図5に示すような異常時加工サイクルが実行される。
すなわち、円筒研削盤2は、図5に示すように、時刻t1まで粗研削工程を行い、続いて、精研削工程を行う。ここで、時刻t4(工作物の外径寸法がLbの時)で、定寸装置26の測定異常が発生して、定寸装置26による工作物1の外径寸法の測定値が、LbからLaに急激に増加したとする。そのまま、処理を続行した場合、精研削工程から微研削工程に移行するのは、定寸装置26で測定した測定値が定寸値L2の時であるため、図5に示す時刻t5で微研削工程に移行する。この時点では、工作物1は、実際には外径寸法が{L2−(La−Lb)}まで削り込まれてしまっている。そして、微研削工程を終了するのは、定寸装置26で測定した測定値が定寸値L3の時であるため、図5に示す時刻t6で研削工程を終了する。この時点では、工作物1は、実際には外径寸法が{L3−(La−Lb)}まで削り込まれてしまっている。すなわち、目標寸法よりも(La−Lb)だけ余分に削り込んでしまい研削工程を終了するため、加工不良となる。
【0016】
一方、本実施の形態の円筒研削盤2では、図6に示すような加工サイクルが実行される。すなわち、時刻t1まで粗研削工程を行い、続いて、精研削工程を行う。そして、時刻t4で(工作物の外径寸法がLbの時)で、前述のような定寸装置26の測定異常が発生して、定寸装置26による工作物1の外径寸法の測定値が、LbからLaに急激に増加したとする。ここで、制御装置4は、測定異常であることを判別して加工を停止する。測定異常が発生したことは、例えば、今回の測定値が前回の測定値より予め設定された閾値以上変化したことにより判別する。そして、定寸装置26の触子27を工作物1から離間させる。触子27と工作物1を離間させると、触子27と工作物1との間に噛み込まれた研削屑や砥石の砥屑等が外れ、定寸装置26の測定異常が解除される。そして、所定時間が経過した時刻t8で、再び触子27を工作物1に接触させ測定異常が解除されていることを確認する。測定異常が解除されたことは、例えば、定寸装置26で測定した測定値が、急激に増加した時点(時刻t4)の直前の値(例えば、Lb)に対してする前の値に対して所定の範囲内(所定の閾値以内)であることにより判別する。時刻t9で測定異常が解除されたことを確認すると、加工を再開する。そして、時刻t10まで(外径寸法が定寸値L2になるまで)精研削工程を続行し、続いて、時刻t11まで(外径寸法が定寸値L3になるまで)微研削工程を行い、時刻t11でスパークアウト処理を行って研削工程を終了する。
【0017】
次に、円筒研削盤2の動作を図7に示すフローチャート図に基づいて説明する。
この動作の処理は、制御装置4のメインCPU61がROM62に記憶された異常処理プログラム等に基づいて実行する。
ステップS10で、工作物1(Z軸方向)と砥石台14(X軸方向)の位置決めを行う。例えば、ドライブCPU66は、RAM65に記憶されているZ軸方向、及びX軸方向の位置決めデータに基づいて、Z軸ドライブユニット7及びX軸ドライブユニット8に駆動指示信号を送信する。Z軸ドライブユニット7は、駆動指示信号に基づいて、Z軸モータ16を駆動制御する。また、X軸ドライブユニット8は、駆動指示信号に基づいて、X軸モータ31を駆動制御する。
ステップS20では、工作物1と砥石台14の位置決めがOKか否か判別する。OKであれば、ステップS30に進む。OKでなければ、待機する。
ステップS30では、定寸装置26を投入する。例えば、メインCPU61は、シーケンスコントローラ80に、定寸装置26を投入するための指示信号を送信する。そして、シーケンスコントローラ80は、定寸装置26を「待機位置」から「測定位置」に移動させる。そして、粗研削処理工程S40を実行する。
粗研削処理工程S40では、粗研削処理を行った後、精研削処理工程S60を実行する。
精研削処理工程S60では、精研削処理を行った後、微研削処理工程S70を実行する。
微研削処理工程S70では、微研削処理を行った後、ステップS80に進む。
ステップS80では、定寸装置26を退避させる。例えば、メインCPU61は、シーケンスコントローラ80に、定寸装置26を退避するための指示信号を送信する。シーケンスコントローラ80は、定寸装置26を「測定位置」から「待機位置」に移動させる。
ステップS90では、砥石台14をステップS10で位置決めした位置まで早送り速度で後退させ、処理を終了する。
【0018】
次に粗研削処理工程S40について詳細に説明する。
まず、ステップS42で、粗研削処理を開始する。例えば、工作物1と砥石台14が、ステップS20でZ軸方向及びX軸方向に位置決めされている状態で、砥石モータ36をオンし、砥石37を所定の速度で回転させる。また、主軸モータ23をオンし、工作物1を所定の速度で回転させる。次いで、X軸モータ31を所定の速度で回転させる。これにより、回転している砥石37は、X軸方向において工作物1に近づく方向に移動し、回転している工作物1に接触する。X軸モータ31は、X軸ドライブユニット8の制御に基づいて所定の速度で回転し続けることにより、砥石37が所定の速度で工作物1方向に送られ、これにより、工作物1が粗研削される。そして、ステップS44に進む。
ステップS44では、定寸装置26が測定した工作物1の外径寸法(Dn)を読み込む。例えば、定寸装置26からA/Dコンバータ68を介して入力された信号に基づいてメインCPU61で外径寸法(Dn)を算出する。そして、ステップS46に進む。
ステップS46では、1サイクル前に取り込んだ前回の工作物1の外径寸法(Dn-1)と今回取り込んだ(Dn)を比較する。例えば、(Dn)≧(Dn-1)であれば、測定異常発生と判別しステップS50に進む。また、(Dn)<(Dn-1)であれば、ステップS48に進む。
ここでは、(Dn)≧(Dn-1)であれば、測定異常発生と判別したが、測定異常発生の判別に用いるしきい値を設けてもよい。この場合、例えば、しきい値をR1(“0”を含む任意の正の数)とすれば、ステップS46は、(Dn)−(Dn-1)≧R1であれば、測定異常発生と判別しステップS50に進む。また、(Dn)−(Dn-1)<R1であれば、ステップS48に進む。
ステップS46の処理は、請求項中の「測定異常判別手段」に相当する。
ステップS48では、定寸装置26が測定した工作物1の外径寸法が粗研削処理を終了する寸法(図6では、定寸値のL1)であるか否か判別する。終了する寸法であれば、精研削処理工程S60に進む。終了する寸法に達していなければ、ステップS42に戻る。
なお、粗研削が正常に行われている状態において、ステップS42〜S48の処理は、例えば、工作物1が1回転する毎、もしくは、工作物1が1回転する時間間隔を1サイクルとして実行される。
【0019】
一方、ステップS50では、加工を一時停止する。加工の一時停止とは、例えば、砥石台14の送りを停止する場合、または、砥石台14を所定量だけ後退させて工作物1と砥石37を一旦離す場合を示す。
ステップS50の処理は、請求項中の「加工停止制御手段」に相当する。そして、ステップS52に進む。
ステップS52では、定寸装置26の「測定位置」で、触子27を、工作物1から離間させ、ステップS54に進む。
ステップS54では、所定時間、触子27を工作物1から離間させた後、再び、接触させる。そして、ステップS56に進む。
ステップS52及びステップS54の処理は請求項中の「触子制御手段」に相当する。
ステップS56では、定寸装置26が測定した工作物1の外径寸法(Dn+1)を取り込む。そして、ステップS58に進む。
ステップS58では、外径寸法(Dn-1)と今回取り込んだ外径寸法(Dn+1)を比較する。例えば、(Dn+1)≦(Dn-1)であれば、ステップS48に進み、粗研削処理を終了する寸法でなければ、ステップS42に戻り、粗研削を再開する。ステップS58及びステップS48及びステップS42でのこの処理は、請求項中の「加工再開制御手段」に相当する。
一方、(Dn+1)>(Dn-1)であれば、ステップS59に進む。ステップS58でのこの処理は、請求項中の「測定異常解除判別手段」に相当する。
ここでは、(Dn+1)≦(Dn-1)であれば、測定異常解除と判別したが、測定異常解除の判別に用いるしきい値を設けてもよい。この場合、例えば、しきい値をR2(“0”を含む任意の正の数)とすれば、ステップS58は、(Dn-1)−(Dn+1)≧R2であれば、測定異常解除と判別しステップS48に進む。また、(Dn-1)−(Dn+1)<R2であれば、ステップS59に進む。
そして、ステップS59では、触子27を所定時間工作物1から離間させただけでは測定異常が解除されなかったと判別して、所定の異常処理を実行する。
なお、精研削処理工程S60及び微研削処理S70でも、上記粗研削処理と同様である。定寸装置26が測定した工作物1の外径寸法(D)を1サイクル前に測定した外径寸法(Dn-1)と比較している。
このように、測定異常発生時には、自動的に加工を停止し、定寸装置26の触子27を工作物1から所定時間離間させた後、測定異常が解除されていれば、自動的に加工を再開して、工程を完了する。
【0020】
本発明の構成及び動作は、本実施の形態で示すブロック図やフローチャート図に限定されるものではない。
本実施の形態では、加工を再開する際に、異常が解消されたか確認しているが(ステップS48)、この処理は必ずしも必要ではない。
また、「測定異常判別手段」としては、例えば、砥石台14の位置から推定される工作物1の径と定寸装置26で測定された工作物の径を比較し、定寸装置26で測定された工作物1の径を比較して、定寸装置26で測定した工作物1の径が大きくなったときに測定異常と判別してもよい。
また、「測定異常解除判別手段」としては、例えば、触子27開閉後に砥石台14の位置から推定される工作物1の径を比較し、定寸装置26で測定した工作物1の径が小さくなったときに測定異常解除と判別してもよい。
本発明は、円筒研削盤以外の種々の加工装置に適用することができる。
Z軸モータ16、X軸モータ31は、リニアモータ等他種のモータでもよい。
【0021】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1に記載された加工装置によれば、測定装置の測定異常発生時に容易に測定異常を解除することができる。また、測定装置の測定異常発生時に加工していた工作物を廃棄しなくてもよいため、無駄が少なくなる。
また、請求項1に記載された加工装置によれば、測定装置の測定異常発生時に容易に測定異常を解除することができる。また、測定装置の測定異常発生時に加工していた工作物を廃棄しなくてもよいため、無駄が少なくなる。
また、請求項1に記載された加工装置によれば、異常が解除されたことを判別した後に加工を再開するので、一層加工不良が少なくなり、加工していた工作物を廃棄しなくてもよいため、無駄が少なくなる。
また、請求項2及び3に記載された加工装置によれば、測定装置の測定異常が発生したこと、あるいは測定異常が解除されたことを容易に判別することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施の形態の概略図である。
【図2】 本実施の形態の断面図である。
【図3】 制御装置4のブロック図である。
【図4】 円筒研削盤2の工程を示す説明図である。
【図5】 円筒研削盤2の工程を示す説明図である。
【図6】 円筒研削盤2の工程を示す説明図である。
【図7】 本実施の形態の動作を示すフローチャート図である。
【符号の説明】
1 工作物
2 円筒研削盤
4 制御装置
7 Z軸ドライブユニット
8 X軸ドライブユニット
14 砥石台
16 Z軸モータ
17 Z軸エンコーダ
23 主軸モータ
24 主軸エンコーダ
26 定寸装置
27 触子
31 X軸モータ
32 X軸エンコーダ
36 砥石モータ
37 砥石
Claims (3)
- 加工手段により加工される被加工物に触子を接触させて、経時的に複数回被測定量を測定する測定装置と、制御装置と、を備えた加工装置において、
前記測定装置による測定異常を判別する測定異常判別手段と、
前記測定異常判別手段によって測定異常と判別された時に、前記加工手段を前記被加工物から離間することなく前記加工手段の送りを停止することで加工を一時停止する加工停止制御手段と、
前記測定異常判別手段によって測定異常と判別された時に、被加工物から前記触子を一旦離間させる触子制御手段と、
前記測定装置による測定異常が解除されたことを判別する測定異常解除判別手段と、
前記測定異常解除判別手段によって測定異常が解除されたと判別された時に、前記加工手段による加工を再開する加工再開制御手段と、を備え、
前記制御装置は、前記測定異常判別手段にて自動的に前記測定異常を判別し、前記加工停止制御手段にて自動的に加工を一時停止し、前記触子制御手段にて自動的に前記触子を一旦離間し、前記測定異常解除判別手段にて自動的に前記測定異常の解除を判別し、前記加工再開制御手段にて自動的に加工を再開する加工装置。 - 請求項1に記載の加工装置であって、
前記制御装置は、前記測定異常判別手段にて、前記測定装置によって経時的に複数回測定される被測定量が前回の被測定量以上であると判断した場合に、測定異常と判別する加工装置。 - 請求項1または2に記載の加工装置であって、
前記制御装置は、前記測定異常解除判別手段にて、前記触子制御手段で被加工物から前記触子を一旦離間させた後の被測定量が、前記触子制御手段で被加工物から前記触子を一旦離間させる前の被測定量以下であると判断した場合に、測定異常が解除されたと判別する加工装置。
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