JP4958600B2 - 見守りシステムおよびマスキング処理方法 - Google Patents

見守りシステムおよびマスキング処理方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4958600B2
JP4958600B2 JP2007091320A JP2007091320A JP4958600B2 JP 4958600 B2 JP4958600 B2 JP 4958600B2 JP 2007091320 A JP2007091320 A JP 2007091320A JP 2007091320 A JP2007091320 A JP 2007091320A JP 4958600 B2 JP4958600 B2 JP 4958600B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
masking
monitoring
moving object
information
target
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2007091320A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2008250686A (ja
Inventor
秀朗 尾井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Corp
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Panasonic Corp
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Panasonic Corp, Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Panasonic Corp
Priority to JP2007091320A priority Critical patent/JP4958600B2/ja
Publication of JP2008250686A publication Critical patent/JP2008250686A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4958600B2 publication Critical patent/JP4958600B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Image Analysis (AREA)
  • Image Processing (AREA)
  • Management, Administration, Business Operations System, And Electronic Commerce (AREA)

Description

本発明は、見守り対象外の人物のプライバシーを保護することができる見守りシステムに関するものである。
近年、インターネットの普及により、ネットワークを介した遠隔監視システムが低コストで実現可能になった。一方、犯罪の件数は増加の一途を辿っており、特に児童を狙った凶悪な犯罪が大きな社会問題となっている。
このような状況の中で、児童の安全を守るために多くの監視システムが、自治体や企業などによって開発されている。監視システムの一つとして、特に児童の通学を見守るための見守りシステムが提案されている。見守りシステムでは、見守り対象者である児童に個人を特定できる無線ICタグを所持させておき、児童の通学路を中心とした街頭に監視カメラを設置しておく。無線ICタグを所持した児童が監視カメラに近寄ると、無線ICタグとの無線通信によって児童の接近が検出され、監視カメラが児童の画像を撮影して、その画像をWebサーバに保存する。児童の保護者は、自宅のパソコンなどからWebサーバにアクセスし、自ら児童の画像や位置情報を入手する。このようにして、児童の保護者は、児童の安全を離れた場所からでも見守ることができる。ところが、このようなシステムでは、見守り対象である児童の近くに他の児童がいると、見守り対象外の児童まで画像に含まれてしまう。そのような場合、見守り対象外の児童の画像まで第三者に閲覧されてしまうことになり、見守り対象外の児童のプライバシーを侵害してしまうおそれがあった。
そこで、従来、児童が持つ無線ICタグから位置情報を取得し、その位置情報に基づいてカメラのパン・チルト・ズーム動作を行って、見守り対象の児童だけを写した画像を撮影し、保護者はその画像を閲覧するシステムが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この従来のシステムでは、見守り対象外の児童が画像に写ることを回避することが可能であり、見守り対象外の児童のプライバシーの保護が確保される。
特開2002−269209号公報(第5−9頁、第2図)
しかしながら、上記従来のシステムでは、実際に無線ICタグの情報から児童の位置情報を正確に把握することは困難であり、必ずしも見守り対象の児童だけを撮影できるとは限らないという問題があった。また、無線ICタグを持った多数の児童が一斉にカメラの撮影範囲に入った場合、1台のカメラで順番に児童をズームして撮影する必要があるので、監視用画像を撮影する機会を逃してしまうという問題があった。また、パン・チルト・ズーム動作可能なカメラは高コストであるため、多くの監視地点にカメラを設置してシステムを導入することが費用的に困難であるという問題があった。
本発明は、上記従来の問題を解決するためになされたもので、見守り対象者の監視エリア画像に見守り対象外の人物が含まれる場合に、見守り対象外の人物の部分に適切なマスキング処理を施すことができ、見守り対象外の人物のプライバシーを保護することのできる見守りシステムを提供することを目的とする。
本発明の見守りシステムは、見守り対象者の周辺を監視する見守り端末と、前記見守り端末にネットワークを介して通信可能に接続された見守りセンタを備えた見守りシステムであって、前記見守り端末に備えられ、前記見守り対象者が所持する無線タグ装置からの発信信号を受信する信号受信手段と、前記発信信号を受信したときに、前記見守り対象者が含まれる監視エリア画像を撮影する撮影手段と、画像処理により前記監視エリア画像に含まれる移動オブジェクトを検出し、前記監視エリア画像における前記移動オブジェクトの位置情報と前記信号受信手段から前記移動オブジェクトまでの距離情報を、マスキング情報として前記監視エリア画像の画像データに関連づける移動オブジェクト検出手段と、前記マスキング情報に含まれる位置情報と距離情報に基づき、前記信号受信手段から前記移動オブジェクトまでの距離に応じて、前記移動オブジェクトの中から前記見守り対象者ではない対象外オブジェクトを検出し、前記対象外オブジェクトにマスキング処理を施して、前記画像データからマスキング画像データを生成するマスキング手段と、前記見守りセンタに備えられ、データ提供先として前記見守り対象者に関連づけて登録されたユーザに対して、前記マスキング画像データを提供するデータ提供手段と、を備えた構成を有している。
この構成により、見守り対象者が所持する無線タグ装置からの発信信号を信号受信手段が受信したときに、見守り対象者が含まれる監視エリア画像が撮影される。この監視エリア画像から画像処理によって移動オブジェクトを検出し、画像データに関連づけられた位置情報と距離情報に基づき、信号受信手段から移動オブジェクトまでの距離に応じて対象外オブジェクトを検出してマスキング処理が施される。これにより、監視エリア画像から取得した移動オブジェクトの位置情報と距離情報に基づいて、見守り対象者と見守り対象外の人物を区別することができる。したがって、見守り対象外の人物の部分(対象外オブジェクト)に適切にマスキング処理を施すことができ、見守り対象外の人物のプライバシーを保護することが可能になる。
また、本発明の見守りシステムは、前記無線タグ装置からの発信信号に含まれる前記見守り対象者の識別情報と、前記識別情報を受信した前記見守り端末を特定する端末ID情報と、前記識別情報を受信した時刻を示す時刻情報を、通過履歴情報として前記画像データに関連づけて、前記見守りセンタへ送信するデータ送信手段を備え、前記見守りセンタのデータ提供手段は、前記ユーザに対して、前記マスキング画像データとともに前記通過履歴情報を提供する構成を有している。
この構成により、ユーザ(例えば児童の保護者)は、マスキング画像データとともに通過履歴情報を得ることができ、見守り対象者(例えば児童)の現在の状況(現在位置や現在の画像など)だけでなく、過去の状況(それまでに通った経路など)も知ることができる。
また、本発明の見守りシステムでは、前記マスキング手段は、前記見守りセンタに備えられ、前記ユーザから前記マスキング画像データの提供要求を受け付けたときに、前記対象外オブジェクトにマスキング処理を施して、前記マスキング画像データを生成する構成を有している。
この構成により、マスキング処理は、ユーザからの要求に応じて見守りセンタで行われる。処理時の負荷が大きいマスキング処理を見守り端末で行うことにより、見守り端末へかかる負荷が軽減される。また、ユーザからの要求を受け付けたときにのみマスキング処理を行うことにより、見守りセンタへかかる負担も軽減される。
また、本発明の見守りシステムでは、前記マスキング手段は、前記信号受信手段から前記移動オブジェクトまでの距離が前記信号受信手段の通信可能距離より大きい移動オブジェクトを前記対象外オブジェクトとして検出し、前記対象外オブジェクトを囲むマスキング領域にマスキング処理を施す構成を有している。
この構成により、移動オブジェクトまでの距離が通信可能距離より大きいときには、その移動オブジェクトが対象外オブジェクトとして検出され、その対象外オブジェクトを囲むマスキング領域にマスキング処理が施される。信号受信手段との通信可能距離の範囲外にある移動オブジェクトは、見守り対象者でないことが明らかである。これにより、明らかに見守り対象者ではない移動オブジェクト(対象外オブジェクト)を区別して、対象外オブジェクトのマスキング領域に適切にマスキング処理を施すことができる。
また、本発明の見守りシステムでは、前記移動オブジェクト検出手段は、前記移動オブジェクトの特徴を示す特徴情報を、前記マスキング情報として前記画像データに関連づけ、前記マスキング手段は、前記マスキング情報に含まれる特徴情報に基づいて、前記移動オブジェクトの特徴が前記見守り対象者の特徴と一致しない移動オブジェクトを前記対象外オブジェクトとして検出し、前記対象外オブジェクトを囲むマスキング領域にマスキング処理を施す構成を有している。
この構成により、移動オブジェクトの特徴が見守り対象者の特徴と一致しないときには、その移動オブジェクトが対象外オブジェクトとして検出され、その対象外オブジェクトを囲むマスキング領域にマスキング処理が施される。例えば、移動オブジェクトの高さ(身長)や、所持品や服装の色(ランドセルや帽子の色)などが、見守り対象者のものと一致しないときには、その移動オブジェクトが見守り対象者でない可能性が高い。これにより、見守り対象者ではない可能性の高い移動オブジェクト(対象外オブジェクト)を区別して、対象外オブジェクトのマスキング領域に適切にマスキング処理を施すことができる。
また、本発明の見守りシステムでは、前記特徴情報は、前記移動オブジェクトの高さ情報であり、前記マスキング手段は、前記移動オブジェクトの高さが前記見守り対象者の身長と一致しない移動オブジェクトを前記対象外オブジェクトとして検出し、前記対象外オブジェクトを囲むマスキング領域にマスキング処理を施す構成を有している。
この構成により、移動オブジェクトの高さが見守り対象者の身長と一致しないときには、その移動オブジェクトが対象外オブジェクトとして検出され、その対象外オブジェクトを囲むマスキング領域にマスキング処理が施される。これにより、見守り対象者ではない可能性の高い移動オブジェクト(対象外オブジェクト)を区別して、対象外オブジェクトのマスキング領域に適切にマスキング処理を施すことができる。
また、本発明の見守りシステムでは、前記マスキング処理は二段階で行われ、前記マスキング手段は、前記見守り端末に備えられた一次マスキング手段と、前記見守りセンタに備えられた二次マスキング手段で構成された構成を有している。
この構成により、マスキング処理を、その処理に要する負荷などに応じて、見守り端末で行われるマスキング処理と、見守りセンタで行われるマスキング処理に分けることができる。例えば、比較的負荷の小さいマスキング処理(簡易なマスキング処理)を見守り端末で行い、比較的負荷の大きいマスキング処理(高度なマスキング処理)を見守りセンタで行うことにより、マスキング処理に要する負荷のバランスを調整することができる。
また、本発明の見守りシステムでは、前記一次マスキング手段は、前記信号受信手段から前記移動オブジェクトまでの距離が前記信号受信手段の通信可能距離より大きい移動オブジェクトを前記対象外オブジェクトとして検出し、前記対象外オブジェクトを囲むマスキング領域にマスキング処理を施す構成を有している。
この構成により、見守り端末の一次マスキング手段が、移動オブジェクトまでの距離が通信可能距離より大きい移動オブジェクトを対象外オブジェクトとして検出し、その対象外オブジェクトを囲むマスキング領域にマスキング処理を施す。移動オブジェクトまでの距離が通信可能距離より大きい移動オブジェクトを対象外オブジェクトとして検出する処理は、比較的負荷が小さい。このように、比較的負荷の小さいマスキング処理(簡易なマスキング処理)を見守り端末で行うことにより、マスキング処理に要する負荷のバランスを調整することができる。
また、本発明の見守りシステムでは、前記移動オブジェクト検出手段は、前記移動オブジェクトの特徴を示す特徴情報を、前記マスキング情報として前記画像データに関連づけ、前記二次マスキング手段は、前記マスキング情報に含まれる特徴情報に基づいて、前記移動オブジェクトの特徴が前記見守り対象者の特徴と一致しない移動オブジェクトを前記対象外オブジェクトとして検出し、前記対象外オブジェクトを囲むマスキング領域にマスキング処理を施す構成を有している。
この構成により、見守りセンタの二次マスキング手段が、移動オブジェクトの特徴が見守り対象者の特徴と一致しない対象外オブジェクトを検出し、その対象外オブジェクトを囲むマスキング領域にマスキング処理を施す。見守り対象者の特徴と一致しない移動オブジェクトを対象外オブジェクトとして検出する処理は、比較的負荷が大きい。このように、比較的負荷の大きいマスキング処理(高度なマスキング処理)を見守りセンタで行うことにより、マスキング処理に要する負荷のバランスを調整することができる。
また、本発明の見守りシステムでは、前記特徴情報は、前記移動オブジェクトの高さ情報であり、前記二次マスキング手段は、前記移動オブジェクトの高さが前記見守り対象者の身長と一致しない移動オブジェクトを前記対象外オブジェクトとして検出し、前記対象外オブジェクトを囲むマスキング領域にマスキング処理を施す構成を有している。
この構成により、見守りセンタの二次マスキング手段が、移動オブジェクトの高さが見守り対象者の身長と一致しない対象外オブジェクトを検出し、その対象外オブジェクトを囲むマスキング領域にマスキング処理を施す。見守り対象者の身長と一致しない移動オブジェクトを対象外オブジェクトとして検出する処理は、比較的負荷が大きい。このように、比較的負荷の大きいマスキング処理(高度なマスキング処理)を見守りセンタで行うことにより、マスキング処理に要する負荷のバランスを調整することができる。
本発明の見守り端末は、上記の見守りシステムで用いられる見守り端末であって、見守り対象者が所持する無線タグ装置からの発信信号を受信する信号受信手段と、前記発信信号を受信したときに、前記見守り対象者が含まれる監視エリア画像を撮影する撮影手段と、画像処理により前記監視エリア画像に含まれる移動オブジェクトを検出し、前記監視エリア画像における前記移動オブジェクトの位置情報と前記信号受信手段から前記移動オブジェクトまでの距離情報を、マスキング情報として前記監視エリア画像の画像データに関連づける移動オブジェクト検出手段と、前記マスキング情報に含まれる位置情報と距離情報に基づき、前記信号受信手段から前記移動オブジェクトまでの距離に応じて、前記移動オブジェクトの中から前記見守り対象者ではない対象外オブジェクトを検出し、前記対象外オブジェクトにマスキング処理を施して、前記画像データからマスキング画像データを生成するマスキング手段と、を備えた構成を有している。
この構成によっても、上記と同様にして、監視エリア画像から取得した移動オブジェクトの位置情報と距離情報に基づいて、見守り対象者と見守り対象外の人物を区別することができる。したがって、見守り対象外の人物の部分(対象外オブジェクト)に適切にマスキング処理を施すことができ、見守り対象外の人物のプライバシーを保護することが可能になる。
本発明のマスキング処理方法は、上記の見守りシステムで用いられるマスキング処理方法であって、見守り対象者が所持する無線タグ装置からの発信信号を信号受信手段が受信したときに撮影された監視エリア画像であって前記見守り対象者が含まれる前記監視エリア画像から、画像処理により前記監視エリア画像に含まれる移動オブジェクトを検出し、前記監視エリア画像における前記移動オブジェクトの位置情報と前記信号受信手段から前記移動オブジェクトまでの距離情報を、マスキング情報として前記監視エリア画像の画像データに関連づけ、前記マスキング情報に含まれる位置情報と距離情報に基づき、前記信号受信手段から前記移動オブジェクトまでの距離に応じて、前記移動オブジェクトの中から前記見守り対象者ではない対象外オブジェクトを検出し、前記対象外オブジェクトにマスキング処理を施す。
この方法によっても、上記と同様にして、監視エリア画像から取得した移動オブジェクトの位置情報と距離情報に基づいて、見守り対象者と見守り対象外の人物を区別することができる。したがって、見守り対象外の人物の部分(対象外オブジェクト)に適切にマスキング処理を施すことができ、見守り対象外の人物のプライバシーを保護することが可能になる。
本発明は、監視エリア画像から取得した移動オブジェクトの位置情報と距離情報に基づいて、信号受信手段から移動オブジェクトまでの距離に応じて、移動オブジェクトの中から対象外オブジェクトを検出し、対象外オブジェクトにマスキング処理を施すマスキング手段を設けることにより、見守り対象外の人物の部分(対象外オブジェクト)に適切にマスキング処理を施すことができ、見守り対象外の人物のプライバシーを保護することが可能になるという効果を有する見守りシステムを提供することができるものである。
以下、本発明の実施の形態の見守りシステムについて、図面を用いて説明する。本実施の形態では、学校や塾などに通う児童(見守り対象者)の様子を、自宅や職場などにいる保護者(ユーザ)が見守ることができる児童の見守りシステム等の場合を例示する。
(第1の実施の形態)
第1の実施の形態の見守りシステムを、図1〜図9を用いて説明する。ここでは、まず、見守りシステムの全体の構成について概略を説明する。図1は、本実施の形態の見守りシステムの構成を示すブロック図である。図1に示すように、見守りシステム1の見守り対象者である児童は、無線タグ装置2を所持している。この無線タグ装置2は、例えば、無線ICタグを備えた生徒証や塾生証などのICカードや、携帯電話機やPDAなどの携帯端末などの装置である。
見守りシステム1は、見守り対象者である児童の周辺を監視する見守りノード3と、見守りノード3にネットワークを介して通信可能に接続された見守りセンタ4で構成されている。見守りノード3は、児童が所持する無線タグ装置2と無線通信可能であり、無線タグ装置2から情報を読み取るタグリーダ装置である。見守りノード3は、児童の通学路などの街頭に設置され、例えば、通学路の途中の交差点や道路の脇、学校の校門や塾の出入り口などに設置される。この見守りノード3が、本発明の見守り端末に相当する。
図1の例では、説明の便宜のために、1つの無線タグ装置2と、3つの見守りノード3(見守りノードA、B、C)と、1つの見守りセンタ4が図示されているが、無線タグ装置2、見守りノード3、見守りセンタ4の数はこれに限定されるものではない。また、図1では、3つの見守りノード3のうち、見守りノードAについてのみ詳細な構成を図示し、他の見守りノードB、Cについては詳細な構成の図示を省略した。
図1に示すように、見守りノード3は、児童が所持する無線タグ装置2からの発信信号を受信するアンテナ5を有する信号受信部6と、児童の周辺の監視エリア画像を撮影する撮影部7を備えている。この撮影部7は、信号受信部6が無線タグ装置2からの発信信号を受信したときに、児童の周辺の監視エリア画像を撮影する。また、この撮影部7は、監視画像を常時撮影する機能を有していてもよく、例えば100ms周期で(0.1秒に1度)定期的に監視画像の撮影を行ってもよい。ここでは、信号受信部6が、本発明の信号受信手段に相当し、撮影部7が、本発明の撮影手段に相当する。
見守りノード3は、監視エリア画像に含まれる移動物体(移動オブジェクトともいう)を画像処理によって検出する移動物体検出部8を備えている。この移動物体検出部8では、後述する移動物体の矩形座標、アンテナ5から移動物体までの距離、移動物体の高さの情報が、メタデータ(メタ情報ともいう)として監視エリア画像の画像データに付加される。この場合、メタデータが画像データに関連付けられているともいえる。ここでは、メタデータが、本発明のマスキング情報に相当し、移動物体検出部8が、本発明の移動オブジェクト検出手段に相当する。
また、見守りノード3は、見守りセンタ4への画像データの送信を行う制御部9を備えている。この移制御部9では、無線タグ装置2の発信信号に含まれるタグID(児童の識別情報)、タグIDを受信した見守りノード3のノードID情報、タグIDを受信した時刻を示す時刻情報を、通過情報として画像データに付加される。この通過情報は、無線タグ装置2から得られる情報であるので、タグデータ(またはタグ情報)とも呼ばれる。この場合、通過情報が画像データに関連付けられているともいえる。ここでは、通過情報が、本発明の通過履歴情報に相当し、制御手段が、本発明のデータ送信手段に相当する。
図1に示すように、見守りセンタ4は、見守りノード3から受信した画像データを管理するデータベースサーバ10と、画像データに後述するマスキング処理を施すマスキング部11と、マスキング処理した画像データ(マスキング画像データともいう)をユーザ(児童の保護者)に提供するデータ提供部12を備えている。ここでは、マスキング部11が、本発明のマスキング手段に相当し、データ提供部12が、本発明のデータ提供手段に相当する。
つぎに、見守りノード3の構成について詳細に説明する。ここでは、特に、移動物体検出部8と制御部9の構成について説明する。図2は、見守りノード3の構成を示すブロック図である。
図2に示すように、移動物体検出部8は、撮影部7から監視エリア画像の画像データを取得する画像データ取得部13と、取得した画像データを一時的に保存する画像データ一時保存部14を備えている。また、移動物体検出部8は、監視エリア画像に画像解析処理を施して、監視エリア画像内の移動物体の検出等を行う画像解析処理部15と、画像解析の結果に基づいてメタデータ(移動物体の矩形座標、アンテナ5から移動物体までの距離、移動物体の高さの情報)を作成するメタデータ作成部16を備えている。また、この移動物体検出部8は、メタデータ付きの画像データを制御部9へ送信する画像データ送信部17を備えている。
制御部9は、移動物体検出部8から画像データを受信する画像データ受信部18を備えている。また、制御部9は、無線タグ装置2からの発信信号を受信した信号受信部6から上述の通過情報(タグデータ)を取得するタグデータ取得部19と、取得した通過情報を画像データに付加するタグデータ付加部20を備えている。また、この制御部9は、通過情報を付加した画像データをネットワークを介して見守りセンタ4へ送信するネットワーク送信部21を備えている。
つぎに、見守りセンタ4の構成について詳細に説明する。ここでは、特に、データベースサーバ10とデータ提供部12の構成について説明する。図3は、見守りセンタ4の構成を示すブロック図である。
図3に示すように、データベースサーバ10は、見守りノード3からネットワークを介して送信された画像データを受信するネットワーク受信部22と、受信した画像データやメタデータや通過情報などの各種データを記憶するデータベース23と、データベース23へのデータ登録やデータ削除などを行うデータ登録部24を備えている。
データベース23には、見守り対象者である児童の特徴に関する情報が登録されている。例えば、児童の身長情報や、児童の所持品(ランドセルなど)や服装(帽子など)の色情報、児童の呼び名(ニックネーム)などの情報が登録されている。また、データベース23には、ユーザ(児童の保護者)に関する情報が、見守り対象者(児童)に関連付けて登録されている。例えば、ユーザのログインIDやパスワード、データ提供先(メールの送信先など)の情報が登録されている。
データ提供部12は、ユーザからの画像データ閲覧要求(提供要求)を受け付ける要求受付部25と、画像データ閲覧要求があったユーザに対してマスキング画像データなどの情報を送信する情報送信部26を備えている。
つぎに、本発明の特徴であるマスキング処理について図面を用いて説明する。
まず、移動物体のアンテナ5からの距離に基づくマスキング処理について、図4および図5を用いて説明する。図4は、児童のアンテナ5からの距離とアンテナ5の電波受信可能距離の関係を示す説明図である。図5は、アンテナ5からの距離に基づくマスキング処理の様子を示す説明図である。
図4および図5に示した例では、監視エリア画像に二人の児童(児童Aと児童B)が写っている。この二人の児童はいずれも無線タグ装置2を所持している。見守りノード3のアンテナ5が無線タグ装置2からの発信信号を受信できる距離には限界があり、その距離を電波受信可能距離という。本実施の形態では、アンテナ5の電波受信可能距離は3mである。
図4の例では、児童Aはアンテナ5から3m以内に位置しているのに対し、児童Bはアンテナ5から3m以上離れた所に位置している。つまり、この場合、見守りノード3のアンテナ5は、児童Aの無線タグ装置2からの発信信号は受信できるものの、児童Bの無線タグ装置2からの発信信号は受信できない。したがって、見守りノード3が無線タグ装置2からの発信信号を受信したとすると、その発信信号は児童Aの所持する無線タグ装置2からのものである。
図5は、見守りノード3の撮影部7が撮影した監視エリア画像の一例である。このような監視エリア画像にマスキング処理を施すときには、画像解析により移動物体のアンテナ5からの距離を算出する。具体的には、予め設定された画像中の原点(アンテナ5の設置位置に相当する)と、移動物体を囲む矩形エリアの下辺の中央点(児童の足元に対応する)との距離から、移動物体のアンテナ5からの距離が算出される。矩形座標とは、移動物体(例えば児童A)を囲む矩形エリア(図において四角の枠で表示されている)を示す座標であり、例えば、矩形エリアの左上の座標(x1,y1)と右下の座標(x2,y2)の座標のセットをいう。
そうすると、児童Aはアンテナ5から3m以内に位置しているのに対し、児童Bはアンテナ5から3m以上離れた所に位置していることが分かる。このような画像解析の結果、児童Bは、見守り対象者でないことが明らかとなる。そうすると、図5に示すように、見守りセンタ4のマスキング部11では、この見守り対象者ではない対象外オブジェクト(児童B)を囲む矩形エリア(マスキング領域)にマスキング処理が施される。なお、図5では、説明の便宜のために、監視エリア画像の中にXY軸の仮想グリッドが図示されている。
つづいて、児童の身長(移動物体の高さ)に基づくマスキング処理について、図6〜図8を用いて説明する。図6は、アンテナ5からの距離と児童の身長の関係を示す説明図であり、図7は、児童の身長を算出する様子を示す説明図である。図8は、児童の身長に基づくマスキング処理の様子を示す説明図である。
図6および図7に示した例では、監視エリア画像に二人の児童(児童Aと児童B)が写っている。この場合にも、図4および図5に示した例と同様にして、予め設定された画像中の原点(アンテナ5の設置位置に相当する)と、移動物体を囲む矩形エリアの下辺の中央点(児童の足元に対応する)との距離から、移動物体のアンテナ5からの距離を算出する。
画像中の移動物体のピクセル値の高さ(○○ピクセル)から児童の実際の身長(○○cm)への補正値は、アンテナ5からの距離に依存する。したがって、移動物体のアンテナ5からの距離が分かると、画像中の移動物体のピクセル値の高さから児童の実際の身長を算出することができる。
見守りセンタ4のデータベース23には、児童の身長のデータが登録されているので、画像解析で求めた移動物体の身長と児童の身長を比較することにより、その移動物体が見守り対象者の児童であるか否かが判定できる。
図8は、見守りノード3の撮影部7が撮影した監視エリア画像の一例である。この監視エリア画像には三人の児童(児童A、児童B、児童C)が写っている。この場合、三人の児童はいずれもアンテナ5から3m以内に位置しており、上述のアンテナ5からの距離に基づくマスキング処理では対象外オブジェクトを特定することができない。
このような場合に、児童の身長に基づくマスキング処理を行うと、監視エリア画像の画像解析により三人の児童の身長が算出され、データベース23に登録された見守り対象者の身長と比較される。その結果、児童Bの身長は登録された身長より大きいため、見守り対象者でない可能性が高い。また、児童Cの身長は登録された身長より小さいため、見守り対象者でない可能性が高い。そうすると、図8に示すように、見守りセンタ4のマスキング部11では、これらの見守り対象者ではない対象外オブジェクト(児童Bと児童C)を囲む矩形エリア(マスキング領域)にマスキング処理が施される。なお、図7および図8では、説明の便宜のために、監視エリア画像の中にXY軸の仮想グリッドが図示されている。
ここでは、児童の身長という特徴に基づいて、対象外オブジェクトを検出してマスキング処理を施す場合を例示したが、その他にも、ランドセルや帽子の色などの特徴に基づいて、対象外オブジェクトを検出してマスキング処理を施すことも可能である。
以上のように構成された見守りシステム1について、図9を用いてその動作を説明する。ここでは、特に、監視エリア画像にマスキング処理を施すときの動作を中心に説明する。
図9は、本実施の形態の見守りシステム1の動作の流れを示すフロー図である。図9に示すように、まず、見守りノード3の撮影部7で監視エリア画像が撮影されると、移動物体検出部8が画像データを取得する(S1)。そして、その画像データに画像解析処理が施され(S2)、監視エリア画像中の移動物体が検知される(S3)。そして、移動物体の矩形座標や高さや距離などのメタデータが作成される(S4)。監視エリア画像中のすべての移動物体についてメタデータの作成が終了すると(S5)、メタデータと画像データが一時保存される(S6)。そして、100ms(0.1秒)のウェイト時間が経過すると(S7)、移動物体検出部8は再び画像データを取得する(S1)。
一方、見守りノード3の制御部9は、信号受信部6から無線タグ装置2の通過情報を取得する(S8)。そして、メタ情報付きの画像データを移動物体検出部8から取得すると(S9)、通過情報付きの画像データを作成し(S10)、その通過情報付き画像データを見守りセンタ4へ送信する(S11)。
センタ装置のデータベースサーバ10は、見守りノード3から通過情報付きの画像データを受信すると(S12)、その通過情報付き画像データをデータベース23に保存する(S13)。
そして、センタ装置のデータ提供部12が、ユーザからの閲覧要求を受け付けると(S14)、データベース23から通過情報付きの画像データを取得して(S15)、その画像データにマスキング処理を施す(S16)。そして、マスキング処理を施した画像データがユーザに送信される(S17)。
このような第1の実施の形態の見守りシステム1によれば、監視エリア画像から取得した移動物体の位置情報と距離情報に基づいて、アンテナ5から移動物体までの距離に応じて、移動物体の中から対象外オブジェクトを検出し、対象外オブジェクトにマスキング処理を施すマスキング部11を設けることにより、見守り対象外の人物の部分(対象外オブジェクト)に適切にマスキング処理を施すことができ、見守り対象外の人物のプライバシーを保護することが可能になる。
すなわち、本実施の形態では、見守り対象者が所持する無線タグ装置2からの発信信号を信号受信部6が受信したときに、見守り対象者が含まれる監視エリア画像が撮影される。この監視エリア画像から画像処理によって移動物体を検出し、画像データに関連づけられた位置情報と距離情報に基づき、アンテナ5から移動物体までの距離に応じて対象外オブジェクトを検出してマスキング処理が施される。これにより、監視エリア画像から取得した移動物体の位置情報と距離情報に基づいて、見守り対象者と見守り対象外の人物を区別することができる。したがって、見守り対象外の人物の部分(対象外オブジェクト)に適切にマスキング処理を施すことができ、見守り対象外の人物のプライバシーを保護することが可能になる。
この場合、従来のように無線ICタグから見守り対象者の正確な位置情報を取得して、見守り対象者だけにカメラの撮影範囲を合わせる必要がない。また、多数の見守り対象者が一斉にカメラの撮影範囲に入った場合でも、撮影後にマスキング処理を施せば良いので、撮影の機会を逃すことなく監視エリア画像を撮影することができる。また、パン・チルト・ズーム機能を持たない低コストのカメラを用いることもできるので、システムを導入するときの費用を低く抑えることができる。
また、本実施の形態では、ユーザ(例えば児童の保護者)は、マスキング画像データとともに通過情報を得ることができ、見守り対象者(例えば児童)の現在の状況(現在位置や現在の画像など)だけでなく、過去の状況(それまでに通った経路など)も知ることができる。
また、本実施の形態では、マスキング処理は、ユーザからの要求に応じて見守りセンタ4で行われる。処理時の負荷が大きいマスキング処理を見守り端末で行うことにより、見守り端末へかかる負荷が軽減される。また、ユーザからの要求を受け付けたときにのみマスキング処理を行うことにより、見守りセンタ4へかかる負担も軽減される。
また、本実施の形態では、移動物体までの距離がアンテナ5の電波受信可能距離より大きいときには、その移動物体が対象外オブジェクトとして検出され、その対象外オブジェクトを囲むマスキング領域にマスキング処理が施される。アンテナ5の電波受信可能距離の範囲外にある移動物体は、見守り対象者でないことが明らかである。これにより、明らかに見守り対象者ではない移動物体(対象外オブジェクト)を区別して、対象外オブジェクトの矩形エリアに適切にマスキング処理を施すことができる。
また、本実施の形態では、移動物体の特徴が見守り対象者の特徴と一致しないときには、その移動物体が対象外オブジェクトとして検出され、その対象外オブジェクトを囲む矩形エリアにマスキング処理が施される。例えば、移動物体の高さ(身長)や、所持品や服装の色(ランドセルや帽子の色)などが、見守り対象者のものと一致しないときには、その移動物体が見守り対象者でない可能性が高い。これにより、見守り対象者ではない可能性の高い移動物体(対象外オブジェクト)を区別して、対象外オブジェクトの矩形エリアに適切にマスキング処理を施すことができる。
例えば、本実施の形態では、移動物体の高さが見守り対象者の身長と一致しないときには、その移動物体が対象外オブジェクトとして検出され、その対象外オブジェクトを囲む矩形エリアにマスキング処理が施される。これにより、見守り対象者ではない可能性の高い移動物体(対象外オブジェクト)を区別して、対象外オブジェクトの矩形エリアに適切にマスキング処理を施すことができる。
(第2の実施の形態)
次に、第2の実施の形態の見守りシステムを、図10〜図13を用いて説明する。ここでは、第1の実施の形態と相違する点を中心に説明する。ここで特に言及しない限り、第2の実施の形態の構成は、第1の実施の形態と同様である。
図10は、本実施の形態の見守りシステムの構成を示すブロック図である。また、図11は、見守りノードの構成を示すブロック図であり、図12は、見守りセンタの構成を示すブロック図である。図10〜図12に示すように、本実施の形態では、見守りノード3に一次マスキング部111が備えられており、見守りセンタ4に二次マスキング部112が備えられている。ここで、一次マスキング部111は、本発明の一次マスキング手段に相当し、二次マスキング部112は、本発明の二次マスキング手段に相当する。
一次マスキング部111は、アンテナ5からの距離に基づくマスキング処理を行うように構成されている。つまり、一次マスキング部111では、アンテナ5から移動物体までの距離がアンテナ5の電波受信可能距離より大きい移動物体が対象外オブジェクトとして検出され、対象外オブジェクトを囲む矩形エリアにマスキング処理が施される。
二次マスキング部112は、移動物体の特徴に基づくマスキング処理を行うように構成されている。つまり、二次マスキング部112では、移動物体の特徴が見守り対象者の特徴と一致しない移動物体が対象外オブジェクトとして検出され、対象外オブジェクトを囲む矩形エリアにマスキング処理が施される。本実施の形態では、例えば、移動物体の高さ(児童の身長)に基づくマスキング処理が行われる。
以上のように構成された見守りシステム1について、図13を用いてその動作を説明する。ここでは、監視エリア画像に2段階のマスキング処理を施すときの動作を中心に説明する。ここで特に言及しない動作は、第1の実施の形態と同様である。
図13は、本実施の形態の見守りシステム1の動作の流れを示すフロー図である。図13に示すように、見守りノード3の制御部9では、信号受信部6から無線タグ装置2の通過情報を取得し(S8)、メタ情報付きの画像データを移動物体検出部8から取得すると(S9)、その画像データに一次マスキング処理が施される(S161)。そして、一次マスキング処理が施された画像データに通過情報を付加して、通過情報付きの画像データを作成し(S10)、その通過情報付き画像データを見守りセンタ4へ送信する(S11)。
そして、センタ装置のデータ提供部12は、ユーザからの閲覧要求を受け付けると(S14)、データベース23から通過情報付きの画像データを取得する(S15)。そして、一次マスキング処理が施された画像データに二次マスキング処理を施す(S16)。二次マスキング処理を施した画像データがユーザに送信される(S17)。
このような第2の実施の形態の見守りシステム1によっても、第1の実施の形態と同様の作用効果が奏される。
本実施の形態では、マスキング処理を、その処理に要する負荷などに応じて、見守り端末で行われるマスキング処理と、見守りセンタ4で行われるマスキング処理に分けることができる。例えば、比較的負荷の小さいマスキング処理(簡易なマスキング処理)を見守り端末で行い、比較的負荷の大きいマスキング処理(高度なマスキング処理)を見守りセンタ4で行うことにより、マスキング処理に要する負荷のバランスを調整することができる。
例えば、本実施の形態では、見守り端末の一次マスキング部111が、移動物体までの距離が通信可能距離より大きい移動物体を対象外オブジェクトとして検出し、その対象外オブジェクトを囲む矩形エリアにマスキング処理を施す。移動物体までの距離がアンテナ5の通信可能距離より大きい移動物体を対象外オブジェクトとして検出する処理は、比較的負荷が小さい。このように、比較的負荷の小さいマスキング処理(簡易なマスキング処理)を見守り端末で行うことにより、マスキング処理に要する負荷のバランスを調整することができる。
また、本実施の形態では、見守りセンタ4の二次マスキング部112が、移動物体の特徴が見守り対象者の特徴と一致しない対象外オブジェクトを検出し、その対象外オブジェクトを囲む矩形エリアにマスキング処理を施す。見守り対象者の特徴と一致しない移動物体を対象外オブジェクトとして検出する処理は、比較的負荷が大きい。このように、比較的負荷の大きいマスキング処理(高度なマスキング処理)を見守りセンタ4で行うことにより、マスキング処理に要する負荷のバランスを調整することができる。
具体的には、見守りセンタ4の二次マスキング部112が、移動物体の高さが見守り対象者の身長と一致しない対象外オブジェクトを検出し、その対象外オブジェクトを囲む矩形エリアにマスキング処理を施す。見守り対象者の身長と一致しない移動物体を対象外オブジェクトとして検出する処理は、比較的負荷が大きい。このように、比較的負荷の大きいマスキング処理(高度なマスキング処理)を見守りセンタ4で行うことにより、マスキング処理に要する負荷のバランスを調整することができる。
以上、本発明の実施の形態を例示により説明したが、本発明の範囲はこれらに限定されるものではなく、請求項に記載された範囲内において目的に応じて変更・変形することが可能である。
例えば、以上の説明では、移動物体(対象外オブジェクト)を囲む矩形エリアにマスキング処理を施す場合を例示したが、本発明の範囲はこれに限定されるものではない。マスキング処理を施すマスキング領域の形状は、矩形(四角形)以外の形状であってもよく、例えば、移動物体(対象外オブジェクト)の外形に沿った形状のエリアにマスキング処理を施してもよい。
以上のように、本発明にかかる見守りシステムは、見守り対象外の人物の部分(対象外オブジェクト)に適切にマスキング処理を施すことができ、見守り対象外の人物のプライバシーを保護することが可能になるという効果を有し、児童の見守りシステムや認知症患者の見守りシステム等として有用である。
第1の実施の形態の見守りシステムの構成を示すブロック図 見守りノードの構成を示すブロック図 見守りセンタの構成を示すブロック図 アンテナからの距離と電波受信可能距離の関係を示す説明図 アンテナからの距離に基づくマスキング処理の説明図 アンテナからの距離と児童の身長の関係を示す説明図 児童の身長を算出する様子を示す説明図 児童の身長に基づくマスキング処理の説明図 第1の実施の形態の見守りシステムの動作説明のためのフロー図 第2の実施の形態の見守りシステムの構成を示すブロック図 見守りノードの構成を示すブロック図 見守りセンタの構成を示すブロック図 第2の実施の形態の見守りシステムの動作説明のためのフロー図
符号の説明
1 見守りシステム
2 無線タグ装置
3 見守りノード
4 見守りセンタ
5 アンテナ
6 信号受信部
7 撮影部
8 移動物体検出部
9 制御部
10 データベースサーバ
11 マスキング部
12 データ提供部
111 一次マスキング部
112 二次マスキング部

Claims (12)

  1. 監視対象者の周辺を監視する監視端末と、前記監視端末に通信接続される監視センタを備えた監視システムであって、
    前記監視端末に備えられ、前記監視対象者が所持する無線タグ装置からの発信信号のうち電波受信可能範囲内の発信信号を受信するとともに電波受信可能範囲外の発信信号を受信しない信号受信手段と、
    前記発信信号を受信したときに、前記監視対象者が含まれる監視エリア画像を撮影する撮影手段と、
    画像処理により前記監視エリア画像に含まれる移動オブジェクトを検出し、前記監視エリア画像における前記移動オブジェクトの位置情報と前記信号受信手段から前記移動オブジェクトまでの距離情報を、マスキング情報として前記監視エリア画像の画像データに関連づける移動オブジェクト検出手段と、
    前記マスキング情報に含まれる位置情報と距離情報に基づき、前記信号受信手段から前記移動オブジェクトまでの距離に応じて、前記移動オブジェクトの中から前記電波受信可能範囲外の移動オブジェクトを前記監視対象者ではない対象外オブジェクトとして検出し、前記対象外オブジェクトにマスキング処理を施して、前記画像データからマスキング画像データを生成するマスキング手段と、
    前記監視センタに備えられ、データ提供先として前記電波受信可能範囲内の前記監視対象者に関連づけて登録されたユーザに対して、前記マスキング画像データを提供するデータ提供手段と、
    を備えたことを特徴とする監視システム。
  2. 前記無線タグ装置からの発信信号に含まれる前記監視対象者の識別情報と、前記識別情報を受信した前記監視端末を特定する端末ID情報と、前記識別情報を受信した時刻を示す時刻情報を、通過履歴情報として前記画像データに関連づけて、前記監視センタへ送信するデータ送信手段を備え、
    前記監視センタのデータ提供手段は、前記ユーザに対して、前記マスキング画像データとともに前記通過履歴情報を提供することを特徴とする請求項1に記載の監視システム。
  3. 前記マスキング手段は、前記監視センタに備えられ、前記ユーザから前記マスキング画像データの提供要求を受け付けたときに、前記対象外オブジェクトにマスキング処理を施して、前記マスキング画像データを生成することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の監視システム。
  4. 前記マスキング手段は、前記信号受信手段から前記移動オブジェクトまでの距離が前記信号受信手段の通信可能距離より大きい移動オブジェクトを前記対象外オブジェクトとして検出し、前記対象外オブジェクトを囲むマスキング領域にマスキング処理を施すことを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の監視システム。
  5. 前記移動オブジェクト検出手段は、前記移動オブジェクトの特徴を示す特徴情報を、前記マスキング情報として前記画像データに関連づけ、
    前記マスキング手段は、前記マスキング情報に含まれる特徴情報に基づいて、前記移動オブジェクトの特徴が前記監視対象者の特徴と一致しない移動オブジェクトを前記対象外オブジェクトとして検出し、前記対象外オブジェクトを囲むマスキング領域にマスキング処理を施すことを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の監視システム。
  6. 前記特徴情報は、前記移動オブジェクトの高さ情報であり、
    前記マスキング手段は、前記移動オブジェクトの高さが前記監視対象者の身長と一致しない移動オブジェクトを前記対象外オブジェクトとして検出し、前記対象外オブジェクトを囲むマスキング領域にマスキング処理を施すことを特徴とする請求項5に記載の監視システム。
  7. 前記マスキング処理は二段階で行われ、
    前記マスキング手段は、前記監視端末に備えられた一次マスキング手段と、前記監視センタに備えられた二次マスキング手段で構成されたことを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の監視システム。
  8. 前記一次マスキング手段は、前記信号受信手段から前記移動オブジェクトまでの距離が前記信号受信手段の通信可能距離より大きい移動オブジェクトを前記対象外オブジェクトとして検出し、前記対象外オブジェクトを囲むマスキング領域にマスキング処理を施すことを特徴とする請求項7に記載の監視システム。
  9. 前記移動オブジェクト検出手段は、前記移動オブジェクトの特徴を示す特徴情報を、前記マスキング情報として前記画像データに関連づけ、
    前記二次マスキング手段は、前記マスキング情報に含まれる特徴情報に基づいて、前記移動オブジェクトの特徴が前記監視対象者の特徴と一致しない移動オブジェクトを前記対象外オブジェクトとして検出し、前記対象外オブジェクトを囲むマスキング領域にマスキング処理を施すことを特徴とする請求項7または請求項8に記載の監視システム。
  10. 前記特徴情報は、前記移動オブジェクトの高さ情報であり、
    前記二次マスキング手段は、前記移動オブジェクトの高さが前記監視対象者の身長と一致しない移動オブジェクトを前記対象外オブジェクトとして検出し、前記対象外オブジェクトを囲むマスキング領域にマスキング処理を施すことを特徴とする請求項9に記載の監視システム。
  11. 監視対象者の周辺を監視する監視端末であって、
    前記監視対象者が所持する無線タグ装置からの発信信号のうち電波受信可能範囲内の発信信号を受信するとともに電波受信可能範囲外の発信信号を受信しない信号受信手段と、
    前記発信信号を受信したときに、前記監視対象者が含まれる監視エリア画像を撮影する撮影手段と、
    画像処理により前記監視エリア画像に含まれる移動オブジェクトを検出し、前記監視エリア画像における前記移動オブジェクトの位置情報と前記信号受信手段から前記移動オブジェクトまでの距離情報を、マスキング情報として前記監視エリア画像の画像データに関連づける移動オブジェクト検出手段と、
    前記マスキング情報に含まれる位置情報と距離情報に基づき、前記信号受信手段から前記移動オブジェクトまでの距離に応じて、前記移動オブジェクトの中から前記電波受信可能範囲外の移動オブジェクトを前記監視対象者ではない対象外オブジェクトとして検出し、前記対象外オブジェクトにマスキング処理を施して、前記画像データからマスキング画像データを生成するマスキング手段と、
    を備えたことを特徴とする監視端末。
  12. 監視対象者ではない対象外オブジェクトにマスキング処理を施すためのマスキング処理方法であって、
    監視対象者の周囲を監視する監視端末において、前記監視対象者が所持する無線タグ装置からの発信信号のうち、電波受信可能範囲外の発信信号を受信せず、電波受信可能範囲内の発信信号を受信し、
    前記発信信号を受信したときに、前記監視対象者が含まれる監視エリア画像を撮影し、
    画像処理により前記監視エリア画像に含まれる移動オブジェクトを検出し、前記監視エリア画像における前記移動オブジェクトの位置情報と前記監視端末から前記移動オブジェクトまでの距離情報を、マスキング情報として前記監視エリア画像の画像データに関連づけ、
    前記マスキング情報に含まれる位置情報と距離情報に基づき、前記監視端末から前記移動オブジェクトまでの距離に応じて、前記移動オブジェクトの中から前記電波受信可能範囲外の移動オブジェクトを前記監視対象者ではない対象外オブジェクトとして検出し、
    前記対象外オブジェクトにマスキング処理を施すことを特徴とするマスキング処理方法。
JP2007091320A 2007-03-30 2007-03-30 見守りシステムおよびマスキング処理方法 Expired - Fee Related JP4958600B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007091320A JP4958600B2 (ja) 2007-03-30 2007-03-30 見守りシステムおよびマスキング処理方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007091320A JP4958600B2 (ja) 2007-03-30 2007-03-30 見守りシステムおよびマスキング処理方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008250686A JP2008250686A (ja) 2008-10-16
JP4958600B2 true JP4958600B2 (ja) 2012-06-20

Family

ID=39975555

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007091320A Expired - Fee Related JP4958600B2 (ja) 2007-03-30 2007-03-30 見守りシステムおよびマスキング処理方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4958600B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP3671759A1 (en) * 2018-12-20 2020-06-24 Nively Method for monitoring a user, method for storing and/providing personal data of a user and monitoring system

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5423740B2 (ja) * 2011-08-23 2014-02-19 日本電気株式会社 映像提供装置、映像利用装置、映像提供システム、映像提供方法、および、コンピュータ・プログラム
JP7084795B2 (ja) * 2017-09-07 2022-06-15 キヤノン株式会社 画像処理装置、画像提供装置、それらの制御方法及びプログラム
CN108596116B (zh) * 2018-04-27 2021-11-05 深圳市商汤科技有限公司 测距方法、智能控制方法及装置、电子设备和存储介质
JP6779410B2 (ja) * 2018-05-17 2020-11-04 三菱電機株式会社 映像解析装置、映像解析方法、及びプログラム
CN110363172A (zh) * 2019-07-22 2019-10-22 曲靖正则软件开发有限公司 一种视频处理方法、装置、电子设备及可读存储介质
US20230417593A1 (en) * 2020-11-24 2023-12-28 Nec Corporation Optical fiber sensing system, optical fiber sensing method, and optical fiber sensing device
KR20230020701A (ko) * 2021-08-04 2023-02-13 삼성전자주식회사 촬영된 영상에 시각 효과를 적용하고 태그를 설정하는 방법 및 장치

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005056213A (ja) * 2003-08-06 2005-03-03 Matsushita Electric Ind Co Ltd 情報提供システム、情報提供サーバ、情報提供方法
JP4402998B2 (ja) * 2004-03-29 2010-01-20 三菱電機株式会社 マスキング機能付き監視システムおよびカメラ、並びに該カメラとともに用いられるマスク解除装置
JP4506381B2 (ja) * 2004-09-27 2010-07-21 沖電気工業株式会社 単独行動者及びグループ行動者検知装置
JP2007019671A (ja) * 2005-07-05 2007-01-25 Nec Corp 画像通信システム及び画像処理プログラム

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP3671759A1 (en) * 2018-12-20 2020-06-24 Nively Method for monitoring a user, method for storing and/providing personal data of a user and monitoring system

Also Published As

Publication number Publication date
JP2008250686A (ja) 2008-10-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5150067B2 (ja) 監視システム、監視装置及び監視方法
JP4958600B2 (ja) 見守りシステムおよびマスキング処理方法
KR101689040B1 (ko) 위치 추적용 휴대용 단말기, 서버 및 위치 추적 시스템
JP7040580B2 (ja) 映像収集システム、映像収集方法及びプログラム
US20140327791A1 (en) Imaging systems, moving bodies, and imaging control methods for remote monitoring of a moving target
US9742990B2 (en) Image file communication system with tag information in a communication network
JP6244120B2 (ja) 映像表示システム及び映像表示用プログラム
KR101145543B1 (ko) 피보호자 영상 제공 시스템 및 그 방법
KR20190117477A (ko) 제어 장치 및 방법
KR101757884B1 (ko) 전장 상황 인식 기반 상황 정보 제공 장치 및 그 방법
KR101404272B1 (ko) Cctv 감시장치 지능형 관제시스템 제어방법
KR101863846B1 (ko) 이벤트 감지 및 현장 사진 정보 제공 방법 및 시스템
JP2015035022A (ja) 地図情報取得プログラム、地図情報取得方法及び地図情報取得装置
KR101700933B1 (ko) Rfid 시스템을 이용한 위치정보영상표기 시스템
KR101017925B1 (ko) Cctv 모니터링 방법 및 시스템
JP2009124539A (ja) 写真画像提供サーバ、写真画像提供システムおよび方法
KR20120106326A (ko) 카메라와 스마트폰을 활용한 출결관리 시스템 및 그 방법
JP5909712B1 (ja) 動線分析システム、カメラ装置及び動線分析方法
JP5909709B1 (ja) 動線分析システム、カメラ装置及び動線分析方法
JP2015121969A (ja) 携帯端末、業務情報管理システム、業務情報管理方法および業務情報管理プログラム
KR101790269B1 (ko) 이동통신 가입자 단말을 이용한 통합 관제 시스템 및 방법
JP5783531B2 (ja) 土地利用状況申請システム
JP6921550B2 (ja) 監視システム、及び監視方法
KR102043923B1 (ko) 휴대용 iot센서 기반 보안방범 관제시스템 및 그 방법
JP2019139642A (ja) 位置検出装置、位置検出システム、及び位置検出方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100301

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20111206

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20111220

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120215

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120306

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120319

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150330

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4958600

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees