JP4955164B2 - 無段変速機の変速制御装置 - Google Patents

無段変速機の変速制御装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は自動車に搭載される無段変速機の変速制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車の動力伝達系に適用される無段変速機(CVT)には、ベルト式無段変速機やトロイダル式無段変速機等があり、いずれの場合においてもその変速比は走行状態に応じて自動的に制御されるようになっている。
【0003】
このような無段変速機の変速制御装置においては、変速比をスロットル開度、車速、あるいはエンジン回転数等の運転状態を示すパラメータに基づき、基本変速特性マップを参照して目標プライマリプーリ回転数を設定し、この目標プライマリプーリ回転数に実プライマリプーリ回転数が収束するように追従制御することで、無段変速機における変速比をローからオーバードライブまで連続的に設定している。
【0004】
ここで、変速特性を決定する基本変速特性マップは、車両が標準重量で平坦路を最適に走行できるように、予め実験などから求めて設定されている場合が多い。従って、登坂路走行時に基本変速特性マップに基づいて平坦路用の変速比を設定した場合には、トルク不足が生じて運転者に違和感を与えてしまう。また、降坂路走行時には、最適なエンジンブレーキ力を得ることができず同様に違和感を与えてしまう。
【0005】
このような違和感を与えないために、たとえば特開平11−182665号公報に開示されるように、平坦路走行時に対する走行抵抗増加量を算出することにより、登坂路走行および降坂路走行を判断し、走行抵抗増加量に応じて変速特性がダウンシフト側に補正される変速制御装置が開発されている。このような変速制御装置においては、登降坂路走行時における走行抵抗増加量に基づいて、運転者に違和感を与えることのない目標駆動力が設定され、登降坂路走行判断時の車速とダウンシフト側に補正される変速特性とにより推定される達成駆動力が算出されており、目標駆動力に対して達成駆動力が収束するように目標プライマリプーリ回転数補正量が設定される。そして、この補正量を用いて、予め設けられる基本変速特性マップに格納される目標プライマリプーリ回転数をダウンシフト側に補正し、補正される目標プライマリプーリ回転数により変速特性が決定される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
平坦路を走行するとき、または登降坂路を走行するときにおける通常走行モードに加えて、たとえば、追い越し走行の際に急速に加速を行うことのできるキックダウンモードや、エンジンの回転数を減少させ省燃費走行が可能となるエコモード等の走行モードを備える変速機が開発されている。しかしながら、たとえばキックダウンモードで走行中に、平坦路から登降坂路に路面勾配が切り替わったときには、特に目標プライマリプーリ回転数の補正量自体の切り替えは従来行われておらず、キックダウンモードでの補正量は、平坦路でも登降坂路でも同一値となっている。したがって、登降坂路走行時には補正量によってプライマリプーリの回転数が上昇しているので、登降坂路走行時にキックダウンモードに切り替えられても、プライマリプーリ回転数の上昇量が平坦路走行時にキックダウンモードに切り替わったときに比較して相対的に少なくなってしまう。
【0007】
そこで、登降坂路走行時にキックダウンモードに切り替わった時におけるプライマリプーリ回転数の上昇量を平坦路走行時にキックダウンモードに切り替わったときにおけるプライマリプーリ回転数の上昇量に登降坂路走行時における補正量を加算することにより、相対的に回転数変化量を同等にする補正がなされている。
【0008】
しかしながら、特に、駆動力が不足する登坂路中にキックダウンモードに切り替わったときには、平坦路走行時と同等にプライマリプーリ回転数を上昇させても、平坦路走行時と同様の走行感を得ることは難しくなる。また、低回転から高回転にプライマリプーリの回転を急上昇させる場合には、回転上昇を行うために駆動力が使われてしまい、登降坂走行時の補正により得られるはずの駆動力が不足することになる。さらに、走行モードの切り替えがプライマリプーリの回転数を引き下げるような制御となる場合には、切り替えによって引き下げられたプライマリプーリ回転数に対して補正量が加算されてしまうために、目標とするプライマリプーリ回転数とならなくなってしまう。
【0009】
そこで、いかなる走行モードであっても、運転者に対して平坦路走行と同様の走行感を与えることが望まれている。
【0010】
本発明の目的は、通常走行モードとは変速特性の異なる走行モードを有する車両であっても、登降坂路走行において、運転者に対し平坦路走行と同様の走行感を与えることのできる無段変速機の変速制御装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明の無段変速機の変速制御装置は、エンジンにより駆動される入力側回転体の回転を動力伝達要素を介して無段階に変化させて出力側回転体に伝達する無段変速機の変速制御装置であって、車両が登降坂路を走行していることを検出する登降坂路検出手段と、登降坂路走時に、通常走行モードであるか前記通常走行モードとは変速特性が異なる他の走行モードであるかを判定する走行モード判定手段と、降坂路走時に、平坦路走行時における入力側回転体の目標回転数に対して加算される回転数補正量を演算する補正量演算手段と、登降坂路走行時に前記他の走行モードに切り替えられたときに、前記他の走行モードに対応する補正係数と前記回転数補正量とに基づいて最終補正量を演算する最終補正量演算手段とを有し、登降坂路走行時に前記他の走行モードに切り替えられたときの入力側回転体の目標回転数は、前記平坦路走行時における入力側回転体の目標回転数に前記回転数補正量と前記最終補正量とを加算して設定されることを特徴とする。
【0012】
本発明の無段変速機の変速制御装置は、前記他の走行モードは複数の走行モードを有することを特徴とする。
【0013】
本発明の無段変速機の変速制御装置は、スロットル開度を検出するスロットル開度検出手段を有し、前記補正係数は前記スロットル開度をパラメータとして設定されることを特徴とする。
【0014】
本発明の無段変速機の変速制御装置は、車速を検出する車速検出手段と、路面勾配を検出する勾配検出手段とを有し、前記補正係数は前記車速と前記路面勾配とをパラメータとして設定されることを特徴とする。
【0015】
本発明の無段変速機の変速制御装置は、車速を検出する車速検出手段と、スロットル開度を検出するスロットル開度検出手段とを有し、前記補正係数は前記車速と前記スロットル開度とをパラメータとして設定されることを特徴とする。
【0016】
本発明の無段変速機の変速制御装置は、路面勾配を検出する勾配検出手段と、スロットル開度を検出するスロットル開度検出手段とを有し、前記補正係数は前記路面勾配と前記スロットル開度とをパラメータとして設定されることを特徴とする。
【0017】
本発明の無段変速機の変速制御装置は、前記補正係数に対して遅れフィルタを設けることを特徴とする。
【0018】
本発明の無段変速機の変速制御装置は、前記回転数補正量を変速比の補正量とすることを特徴とする。
【0019】
本発明によれば、登降坂走行時に、通常走行モードとは変速特性の異なる他の走行モードに切り替える際に、変速比のダウンシフト量を走行モードに応じて設定することができ、適切な余裕駆動力やエンジンブレーキ力などを設定することができる。
【0020】
本発明によれば、登降坂走行時に、通常走行モードとは変速特性の異なる他の走行モードに切り替える際に、変速比のダウンシフト量を複数の走行モード毎に応じて設定することができ、各走行モードに適切な余裕駆動力やエンジンブレーキ力などを設定することができる。
【0021】
本発明によれば、車速をパラメータとする補正係数を設定することができ、車速に応じて適切な変速比のダウンシフト量を得ることができる。
【0022】
本発明によれば、路面勾配をパラメータとする補正係数表より補正係数を設定することができ、路面勾配に応じて適切な変速比のダウンシフト量を得ることができる。
【0023】
本発明によれば、スロットル開度をパラメータとする補正係数を設定することができ、スロットル開度に応じて適切な変速比のダウンシフト量を得ることができる。
【0024】
本発明によれば、車速および路面勾配をパラメータとする補正係数を設定することができ、車速および路面勾配に応じて適切な変速比のダウンシフト量を得ることができる。
【0025】
本発明によれば、車速およびスロットル開度をパラメータとする補正係数を設定することができ、車速およびスロットル開度に応じて適切な変速比のダウンシフト量を得ることができる。
【0026】
本発明によれば、路面勾配およびスロットル開度をパラメータとする補正係数を設定することができ、路面勾配およびスロットル開度に応じて適切な変速比のダウンシフト量を得ることができる。
【0027】
本発明によれば、最終補正量を設定する補正係数に遅れ処理を行うことにより、目標プライマリプーリ回転数の立ち上がりが緩やかになり、走行モード切換時の走行感を良くすることができる。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0029】
図1は無段変速機10を有する自動車の動力伝達系11を示す概要図である。図1に示すように、動力伝達系11はトルクコンバータ等により構成される発進クラッチ12と、プラネタリギヤ等により構成され動力の回転方向を変換する前後進切換装置13と、無段階に変速を行う無段変速機10とからなり、動力伝達系11はケース14に組み込まれている。
【0030】
エンジン15のクランク軸16は発進クラッチ12に連結され、発進クラッチ12の出力軸27は前後進切換装置13に連結されている。前後進切換装置13に連結され回転出力が入力される入力軸17にはプライマリ固定プーリ18aが固定され、対面してプライマリ可動プーリ18bがボールスプライン等により入力軸17に対して摺動自在に装着されており、2つのプーリ18a,18bにより入力側回転体であるプライマリプーリ18が形成されている。
【0031】
また、ケース14内に回転自在に装着され入力軸17に平行となる出力軸19には、セカンダリ固定プーリ20aが固定され、対面してセカンダリ可動プーリ20bがボールスプラインにより出力軸19に対して摺動自在に装着されており、2つのプーリ20a,20bにより出力側回転体であるセカンダリプーリ20が形成されている。
【0032】
プライマリプーリ18とセカンダリプーリ20には、それぞれプライマリ油圧室21とセカンダリ油圧室22が形成されており、これらの油圧室21,22に油圧を供給することによってその容積が大きくなり2つの可動プーリ18b,20bは軸方向に摺動される。また、プライマリプーリ18とセカンダリプーリ20との間には、動力伝達要素である駆動ベルト23が掛け渡されており、可動プーリ18b,20bの摺動によりコーン面間隔を変えることで駆動ベルト23を保持するプーリ径が変化し、入力軸17から出力軸19に無段変速を可能とする。
【0033】
出力軸19は、減速歯車列24およびデファレンシャル装置25を介して駆動輪26に連結されており、エンジン15から発生される駆動力は、前後進切換装置13により回転方向を決定され、無段変速機10、減速歯車列24、およびデファレンシャル装置25により適切な駆動力に変換されて駆動輪26に伝達される。
【0034】
図2は前述の無段変速機10を作動するための制御システムを示す概略図である。図2に示すように、プライマリ油圧室21には、オイルポンプ28からの作動油が調圧されプライマリ油圧として供給されており、プライマリプーリ18が作動することにより変速比が可変設定される。また同様に、セカンダリ油圧室22には、調圧されたセカンダリ油圧が供給され、セカンダリプーリ20が作動することにより駆動ベルト23に対してトルク伝達に必要な圧力が与えられる。このように調圧される油圧は、後述するCVT制御ユニット29からの信号により、車両の走行状況に基づいて設定され、2つのプーリ18,20のコーン面間隔は制御される。
【0035】
CVT制御ユニット29はマイクロコンピュータ等からなり、図2に示すように、入力ポートには、アクセルペダル下部に装着されアクセルペダルの高開度域でON作動するキックダウンスイッチ30、および運転者の操作によりON作動するエコモードスイッチ31が接続されている。さらに、入力ポートには、ブレーキペダル踏み込み時にON作動するブレーキスイッチ32、選択されるセレクトレンジを検出するレンジ検出センサ33、アクセルペダルの操作量を検出するスロットル開度センサ34、プライマリプーリ18の回転数を検出するプライマリプーリ回転数センサ35、セカンダリプーリ20の回転数を検出するセカンダリプーリ回転数センサ36、およびエンジン制御ユニット37が接続されており、このエンジン制御ユニット37からクランク角センサ38の出力信号に基づいて算出されたエンジン回転数データ、および各種センサ39の出力信号に基づいて算出された各種演算データが入力される。また、CVT制御ユニット29の出力ポートには、プライマリ油圧とセカンダリ油圧とを調圧する変速制御バルブ40とライン圧制御バルブ41との比例ソレノイド40a,41aがそれぞれ接続されている。
【0036】
オイルポンプ28とセカンダリ油圧室22とを接続する油路42には、ライン圧制御バルブ41が接続されており、オイルポンプ28の吐出圧からライン圧に調圧された作動油が、セカンダリ油圧としてセカンダリ油圧室22に供給される。また、油路42から分岐してプライマリ油圧室21に接続する油路43には、変速制御バルブ40が接続されており、ライン圧から調圧されたプライマリ油圧がプライマリ油圧室21に供給される。
【0037】
以下、CVT制御ユニット29の機能について説明する。CVT制御ユニット29は、変速制御バルブ40に連設する比例ソレノイド40aの動作量を制御するため次のように機能する。
【0038】
CVT制御ユニット29は、平坦路を走行基準とした走行抵抗増加量ΔRを演算し、この走行抵抗増加量ΔRを加味することにより、登坂路走行時あるいは降坂路走行時に運転手に違和感を与えることなく走行することのできる目標駆動力Ftrgtを算出する。この目標駆動力Ftrgtと、現在の車速でのスロットル全開時またはスロットル全閉時に発生することが予測される達成駆動力F(t)とを比較することで、その偏差が所定範囲内に収束されるように目標プライマリプーリ回転数補正量ΔNPを設定し、この補正量ΔNPにより目標プライマリプーリ回転数NPを補正することで、変速後のエンジン回転数NeおよびエンジントルクTを予測し、登坂路走行時あるいは降坂路走行時の最終的な基本変速特性となる目標変速比isを設定する。このように設定される目標変速比isに実変速比iが近づくように、プライマリプーリ18のプライマリ油圧室21に供給されるプライマリ油圧が制御される。
【0039】
CVT制御ユニット29は走行抵抗増加量ΔRを演算するために、走行抵抗増加量演算手段を有しており、走行抵抗増加量ΔRは駆動輪の発生駆動力Foと走行抵抗Rとの差から演算される。なお、発生駆動力Foは、エンジントルクT、無段変速機10の実変速比i、無段変速機10から駆動輪26までの減速比Gear、および駆動輪径を用いて算出される。
【0040】
なお、エンジントルクマップを参照するパラメータとして、クランク角センサ38の出力信号に基づきエンジン制御ユニット37において算出したエンジン回転数Neが入力され、このエンジン回転数Neとスロットル開度THoとに基づきエンジントルクマップを補間計算付きで参照しエンジントルクTが設定される。そして実変速比iは、プーリ回転数センサの出力信号に基づいて算出した実プライマリプーリ回転数NPiと実セカンダリプーリ回転数NSoとの比から算出される。
【0041】
また、CVT制御ユニット29は目標駆動力Ftrgtを設定するために、目標駆動力設定手段を有している。目標駆動力Ftrgtは、走行抵抗増加量ΔR分の余裕駆動力を登坂路走行および降坂路走行において平坦路走行と同様に得られるように設定される。登坂路走行においては、スロットル全開時において走行抵抗増加量ΔR分の余裕駆動力を得ることのできる目標駆動力Ftrgtが設定され、降坂路走行時においては、スロットル全閉時において走行抵抗増加量ΔR分だけ余裕を持ってエンジンブレーキ力を働かせることの可能な目標駆動力Ftrgtが設定される。
【0042】
さらに、CVT制御ユニット29は目標プライマリプーリ回転数補正量ΔNPを設定するために、補正量演算手段を有しており、登坂路走行時にはスロットル全開、また降坂路走行時にはスロットル全閉で、かつ現在の車速Vにおける駆動力F(t)を目標駆動力Ftrgtに対して所定範囲内に収束させるように、スロットル全開あるいは全閉時の目標変速比rsを補正する目標プライマリプーリ回転数補正量ΔNPを設定する。
【0043】
なお、車速Vは、CVT制御ユニット29に設けられる車速検出手段により、セカンダリプーリ回転数センサ36の出力信号に基づいて算出される実セカンダリプーリ回転数NSo、減速比Gear、および駆動輪径を用いて算出される。
【0044】
また、基本変速特性として基本変速特性マップに格納されている目標プライマリプーリ回転数NP全体を、目標プライマリプーリ回転数補正量ΔNP分だけダウンシフト側へオフセットさせる変速特性補正手段を有している。これにより、登坂路走行あるいは降坂路走行において、車速Vとスロットル開度THoとに基づき基本変速特性マップを補間計算付きで参照し、目標プライマリプーリ回転数NPを平坦路走行と同様に設定した場合であっても、登坂路走行時には走行抵抗増加量ΔR分の余裕駆動力を得ることが可能となり、降坂路走行時にはエンジンブレーキを有効に働かせることが可能となる。
【0045】
さらに、CVT制御ユニット29は、車両の走行状況を把握するためスロットル開度検出手段を有しており、スロットル開度センサ34からの出力信号によりスロットル開度が演算される。また、CVT制御ユニット29は勾配検出手段を有しており、平坦路に対する走行抵抗増加量ΔRを用いて路面勾配は算出される。
【0046】
次に、CVT制御ユニット29に設けられる登降坂検出手段により、演算された走行抵抗増加量ΔRに基づいて、登坂路走行、降坂路走行、および平坦路走行のいずれに該当するかを判断する。走行路の勾配状況は、走行抵抗増加量ΔRと予め設定された登坂路判定値および降坂路判定値とを比較することにより判断される。
【0047】
ここで、登坂路走行時に平坦路走行と同等の余裕駆動力を得るには、スロットル全開時の駆動力が走行抵抗増加量ΔR分だけ余分に発生するように制御すれば良く、同様に降坂路走行時においても、平坦路走行と同等のエンジンブレーキ力を得るには、走行抵抗増加量ΔRだけ余分にスロットル全閉時のエンジンブレーキ力が作動するよう制御すれば良い。
【0048】
まず、登坂路走行時にスロットル全開時の現在の車速VにおけるエンジントルクTを設定する。すなわち、現在の車速Vに基づいて基本変速特性マップのスロットル全開特性ラインを参照し、スロットル全開時の目標プライマリプーリ回転数NPを設定する。なお、このとき使用される基本変速特性マップは、車速V及びスロットル開度THoをパラメータとして、平坦路走行に適合する目標プライマリプーリ回転数NPを予めシミュレーションあるいは実験等により求め、CVT制御ユニット29のメモリに記録されているものである。
【0049】
次に、目標プライマリプーリ回転数NPをエンジン回転数Neのパラメータとして採用し、エンジントルクマップのスロットル全開特性ラインを参照して、スロットル全開時のエンジントルクTを設定する。このエンジントルクマップは、エンジン回転数Ne及びスロットル開度THoをパラメータとして、エンジントルクTを予めシミュレーションあるいは実験等により求め、CVT制御ユニット29のメモリに記録されているものである。
【0050】
同様に、降坂路走行と判定されるときは、基本変速特性マップのスロットル全閉特性ラインを参照し、スロットル全閉時の目標プライマリプーリ回転数NPを設定する。次に、この目標プライマリプーリ回転数NPをエンジン回転数Neのパラメータとして採用し、エンジントルクマップのスロットル全閉特性ラインを参照して、スロットル全閉時のエンジントルクTを設定する。なお、登坂路走行と降坂路走行とにおいて、それぞれ参照する基本変速特性マップおよびエンジントルクマップは同一のものである。
【0051】
登降坂路走行の際は、まず目標プライマリプーリ回転数NPと実セカンダリプーリ回転数NSoとに基づいて、スロットル全開あるいは全閉時の目標変速比rsを算出する。この目標変速比rs、そしてスロットル全開あるいは全閉時のエンジントルクT、総減速比Gear、および駆動輪径に基づき平坦路走行におけるスロットル全開あるいは全閉時の駆動力Fsを算出する。この駆動力Fsに、走行抵抗増加量ΔRを加算して、実際の達成駆動力F(t)の目標値となる目標駆動力Ftrgtを算出する。
【0052】
次に、前回の変速特性補正処理時に設定した目標プライマリプーリ回転数補正量ΔNPにより、今回の目標プライマリプーリ回転数補正量ΔNP(t)を更新することで達成駆動力F(t)を算出する。この達成駆動力F(t)は、スロットル全開あるいは全閉時における変速比補正、すなわち、変速比をダウンシフト側へオフセットすることにより得られる推定駆動力である。
【0053】
達成駆動力F(t)を算出するために、まず目標プライマリプーリ回転数補正量ΔNP(t)を加味した目標変速比rsと実セカンダリプーリ回転数NSoとを用いることにより、スロットル全開あるいは全閉時の発生プライマリ回転数NP(t)を算出する。
【0054】
次いで、発生プライマリ回転数NP(t)をエンジン回転数Neのパラメータとして採用し、登坂走行時には、エンジントルクマップ中のスロットル全開特性ラインを参照する一方、降坂走行時には、スロットル全閉特性ラインを参照して、スロットル全開あるいは全閉時の発生エンジントルクT(t)を設定する。そして、発生エンジントルクT(t)と、目標プライマリプーリ回転数補正量ΔNPを加味した目標変速比rsとにより達成駆動力F(t)を算出する。
【0055】
このように算出される目標駆動力Ftrgtと達成駆動力F(t)との差の絶対値を、予め設定されている設定値hと比較し、目標駆動力Ftrgtに対して、達成駆動力F(t)が、運転者に違和感を与えることのない設定値hにより定まる範囲内に収束したか否かを判断する。収束したときには目標プライマリプーリ回転数補正量ΔNPの更新を終了する一方、目標駆動力Ftrgtに達成駆動力F(t)が収束していないときには、収束するまで予め設定される規定値づつ目標プライマリプーリ回転数補正量ΔNPを更新する。
【0056】
このように補正量演算手段により設定される目標プライマリプーリ回転数補正量ΔNPを用いて、基本変速特性マップに格納されている目標プライマリプーリ回転数NPの基本変速特性全体を、スロットル全開時の目標プライマリプーリ回転数を上限として、目標プライマリプーリ回転数補正量ΔNP分だけダウンシフト側にオフセット処理する。
【0057】
このようにダウンシフト側にオフセット処理された基本変速特性マップを、車速Vとスロットル開度THoとに基づいて補間計算付きで参照し、目標プライマリプーリ回転数NPを設定する。そして、前述のように、この目標プライマリプーリ回転数NPと実セカンダリプーリ回転数NSoとの比から目標変速比isを算出し、実変速比iを目標変速比isへ収束させるためのソレノイド電流を設定して、変速制御バルブ40の比例ソレノイド40aに駆動電流を出力することで、変速制御バルブ40によりプライマリ油圧が調圧され可動プライマリプーリ18bが軸方向に摺動し、実プライマリプーリ回転数NPiすなわちエンジン回転数Neが目標プライマリプーリ回転数NPに収束するよう制御される。
【0058】
図3は登降坂路走行を行った際の目標プライマリプーリ回転数NPを時間軸で示す特性線図である。なお、破線Fは平坦路における通常走行モードの目標プライマリプーリ回転数NPを示し、点線Sは登降坂路における通常走行モードの目標プライマリプーリ回転数NPを示す。図3に示すように、破線Fから点線Sで示す目標プライマリプーリ回転数NPの上昇は、前述の目標プライマリプーリ回転数補正量ΔNPがダウンシフト側にオフセット処理されることによるものである。このように基本変速特性マップを補正することにより、平坦路と同様に変速を制御することで、登坂路走行時、降坂路走行時における無段変速機10のダウンシフト量が適正化し操作感覚を向上することが可能となる。
【0059】
以下、登降坂路走行時に走行モードが変化する場合について説明する。図4は平坦路走行において、通常走行モードからキックダウンモードに移行する際の目標プライマリプーリ回転数NPを時間軸で示す特性線図である。なお、破線Fは通常走行モード、一点鎖線Kfはキックダウンモードでの目標プライマリプーリ回転数NPをそれぞれ示し、実線Npは実際に採用される目標プライマリプーリ回転数NPを示している。
【0060】
図4に示すように、平坦路走行中に運転者がアクセルペダルを踏み込みキックダウンスイッチ30をON作動させると、目標プライマリプーリ回転数NPは、破線Fで示す通常走行モードから一点鎖線Kfで示すキックダウンモードに移行し、目標プライマリプーリ回転数NPが上昇、つまり変速比が大きく設定され素速く加速走行を行うことができる。なお、キックダウンモードにより設定されるプライマリプーリ回転数増加量は、予め平坦路走行時に十分な余裕駆動力を発生することができるように設定されている。
【0061】
図5は走行モード判定処理と最終補正量設定処理との手順を示すフローチャートである。このフローチャートに従い走行モードの判定および最終補正量ΔNPlの設定を行うため、CVT制御ユニット29は走行モード判定手段および最終補正量演算手段を有している。図5に示すように、ステップS1では登降坂路検出手段により登降坂路走行を判定し、走行抵抗増加量ΔRに基づき登降坂路走行と判定されるとステップS2に進む。ステップS2では補正量演算手段により目標プライマリプーリ回転数補正量ΔNPが設定される。続いて、ステップS3に進み通常走行モードが判定され、通常走行モードのときにはステップS4に進み最終補正量ΔNPlが0に設定される一方、通常モードに該当しないときにはステップS5に進み、通常走行とは変速特性の異なるキックダウンモードまたはエコモードのいずれかが判定される。なお、最終補正量ΔNPlとは、目標変速比isを決定するための目標プライマリプーリ回転数補正量ΔNPを走行モードに応じてさらに補正するため、ステップS2での目標プライマリプーリ回転数補正量ΔNPに加えられる補正量である。
【0062】
ステップS5において、キックダウンモードであると判定されると、ステップS6に進み、キックダウンモードに対応する補正係数表を参照し、走行状況に応じた補正係数Kkが設定される。なお、図6に補正係数表の一例を示す。図6(A)は路面勾配と車速とをパラメータとする補正係数表であり、図6(B)はスロットル開度と車速とをパラメータとする補正係数表である。このとき参照される補正係数表は、路面勾配とスロットル開度とをパラメータとしても良く、車速、路面勾配、およびスロットル開度のいずれか1つをパラメータとしても良い。これらの補正係数表はエンジントルクの出力特性等により、走行モードに応じて適切なパラメータが選択される。なお、補正係数表に格納される補正係数は、予めシミュレーションあるいは実験等により求め、CVT制御ユニット29のメモリに記録されるものである。
【0063】
一方、ステップS5においてエコモードと判定されたときには、ステップS7に進む。ステップS7ではエコモードに対応する補正係数表を参照することにより、キックダウンモードと同様に補正係数Keが設定される。なお、キックダウンモードおよびエコモード以外に通常走行モードとは変速特性の異なる走行モードがさらに設定される場合には、その走行モードに対応する補正係数表が設けられ、同様に補正係数が設定される。
【0064】
続いてステップS8に進み、ステップS6またはS7により設定された補正係数は、遅れフィルタにより遅れ処理が行われ、最終補正係数Klとして更新される。さらにステップS9に進み、この最終補正係数KlをステップS2で設定される目標プライマリプーリ回転数補正量ΔNPに乗算して最終補正量ΔNPlが設定される。
【0065】
このように設定された最終補正量ΔNPlは、続くステップS10において、ステップS2で設定される目標プライマリプーリ回転数補正量ΔNPに加算され、算出される補正量は目標変速比isを決定するための目標プライマリプーリ回転数補正量ΔNPとなる。なお、ステップS3で通常走行モードと判定されたときには、最終補正量ΔNPlは0に設定されるため、目標変速比isを決定するための目標プライマリプーリ回転数補正量ΔNPはステップS2の目標プライマリプーリ回転数補正量ΔNPと同一となる。
【0066】
図7は図5に示すフローチャートに基づき走行を行った際の特性線図であり、詳しくは登降坂走行時において、通常走行モードからキックダウンモードに移行する際の目標プライマリプーリ回転数NPを時間軸で示す特性線図である。なお、破線F、点線S、および一点鎖線Kfは、図3および図4に示す内容と同一であり、二点鎖線Koはキックダウンモードに目標プライマリプーリ回転数補正量ΔNPを加算したときの目標プライマリプーリ回転数NPを示し、長破線Ksはさらに最終補正量ΔNPlを加算することにより上昇する目標プライマリプーリ回転数NPを示す。
【0067】
登降坂路の走行時には平坦路の走行時よりも目標プライマリプーリ回転数NPは目標プライマリプーリ回転数補正量ΔNPだけ高く設定されることになり、登降坂路の走行時にキックダウンモードに切り替えられると、目標プライマリプーリ回転数NPが二点鎖線Koで示す回転数となるように、目標プライマリプーリ回転数補正量ΔNPの値が設定される。
【0068】
さらに、キックダウンモードに移行すると、補正係数KkがCVT制御ユニット29のメモリから読み出される。この補正係数Kkに遅れフィルタによる遅れ処理がなされ最終補正係数Klが求められ、この最終補正係数Klに目標プライマリプーリ回転数補正量ΔNPが乗算されることにより最終補正量ΔNPlが求められる。この最終補正量ΔNPlが加えられた後のキックダウンモード時の目標プライマリプーリ回転数NPは、長破線Ksで示す特性となる。最終補正係数Klは遅れ処理がなされており、図7において符号Dで示すように、急激な目標プライマリプーリ回転数NPの上昇を防いでいる。なお、高次の遅れフィルタを使用することで、さらに回転数の立ち上がりを遅くしても良い。
【0069】
図7に示すように、ΔSaは平坦路走行時でも登降坂路走行時でも、キックダウンモードに切り替わった際の目標プライマリプーリ回転数補正量ΔNPを同一とした場合において、登降坂路走行時にキックダウンモードに切り替えられたときの補正量を示す。このような場合、登降坂路走行時には補正量が加算されて目標プライマリプーリ回転数NPが上昇しているので、キックダウンモードに切り替えられても、プライマリプーリの回転数上昇量が、平坦路走行時にキックダウンモードに切り替えられたときの回転数上昇量ΔFに比較して相対的に小さくなってしまう。
【0070】
一方、登降坂路走行時にキックダウンモードに切り替わったときの回転数上昇量ΔSbと、平坦路走行時にキックダウンモードに切り替わったときの回転数上昇量ΔFとを同一に設定すると、相対的な回転数変化量は同等となるが、特に、駆動力が不足する登坂路中にキックダウンモードに切り替わったときには、平坦路走行時と同等にプライマリプーリの回転数を上昇させても、平坦路走行時と同様の走行感を得ることは難しくなる。
【0071】
これに対して、本発明にあっては、登降坂走行時に、通常走行モードとは変速特性の異なる他の走行モードに切り替わるときには、登降坂路走行による目標プライマリプーリ回転数補正量ΔNPを走行モードごとに設定することができ、走行モードに応じたダウンシフト量に設定することで、適切な余裕駆動力やエンジンブレーキ力などを設定することができる。また、最終補正量ΔNPlの算出に用いる補正係数Kk,Keを、車速、路面勾配、およびスロットル開度をパラメータとして設定するため、走行状況に応じて適切な目標プライマリプーリ回転数補正量ΔNPとすることができる。さらに、補正係数Kk,Keを遅れフィルタにより遅れ処理するために滑らかに目標プライマリプーリ回転数NPを上昇することができ、走行感をよくすることができる。
【0072】
本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。たとえば、前記実施の形態においてはベルト式無段変速機の変速制御装置として説明しているが、これに限らず、トロイダル式無段変速機等他の変速機に適用しても良い。
【0073】
また、基本変速特性マップの補正量として目標プライマリプーリ回転数補正量ΔNPが用いられているが、これに限らず、目標プライマリプーリ回転数補正量ΔNPと実セカンダリプーリ回転数NSoとから得られる変速比補正量を用いても良い。さらに、プライマリプーリ回転数はエンジン回転数Neより算出して用いても良い。
【0074】
さらに、通常走行モードとは変速特性の異なる他の走行モードとして、キックダウンモードおよびエコモードを示しているが、他の走行モードはこれらに限定されるものではない。なお、図示する補正係数表は正の値であるが、負の値を用いて通常走行モードよりアップシフト側に補正しても良く、さらに補正係数表は走行モードに応じてパラメータを変更しても良いことは言うまでもない。
【0075】
【発明の効果】
本発明によれば、登降坂走行時に、通常走行モードとは変速特性の異なる他の走行モードに切り替える際に、変速比のダウンシフト量を走行モードに応じて設定することができ、適切な余裕駆動力やエンジンブレーキ力などを設定することができる。
【0076】
本発明によれば、登降坂走行時に、通常走行モードとは変速特性の異なる他の走行モードに切り替える際に、変速比のダウンシフト量を複数の走行モード毎に応じて設定することができ、各走行モードに適切な余裕駆動力やエンジンブレーキ力などを設定することができる。
【0077】
本発明によれば、車速をパラメータとする補正係数を設定することができ、車速に応じて適切な変速比のダウンシフト量を得ることができる。
【0078】
本発明によれば、路面勾配をパラメータとする補正係数表より補正係数を設定することができ、路面勾配に応じて適切な変速比のダウンシフト量を得ることができる。
【0079】
本発明によれば、スロットル開度をパラメータとする補正係数を設定することができ、スロットル開度に応じて適切な変速比のダウンシフト量を得ることができる。
【0080】
本発明によれば、車速および路面勾配をパラメータとする補正係数を設定することができ、車速および路面勾配に応じて適切な変速比のダウンシフト量を得ることができる。
【0081】
本発明によれば、車速およびスロットル開度をパラメータとする補正係数を設定することができ、車速およびスロットル開度に応じて適切な変速比のダウンシフト量を得ることができる。
【0082】
本発明によれば、路面勾配およびスロットル開度をパラメータとする補正係数を設定することができ、路面勾配およびスロットル開度に応じて適切な変速比のダウンシフト量を得ることができる。
【0083】
本発明によれば、最終補正量を設定する補正係数に遅れ処理を行うことにより、目標プライマリプーリ回転数の立ち上がりが緩やかになり、走行モード切換時の走行感を良くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】無段変速機を有する自動車の動力伝達系を示す概略図である。
【図2】本発明の一実施の形態である無段変速機の変速制御装置を示すシステム概略図である。
【図3】通常走行モードで登降坂路走行時の目標プライマリプーリ回転数を時間軸で示す特性線図である。
【図4】平坦路走行時に通常走行モードからキックダウンモードに移行した際の目標プライマリプーリ回転数を時間軸で示す特性線図である。
【図5】変速モード判定処理および最終補正量設定処理を示すフローチャートである。
【図6】(A)は車速と路面勾配とをパラメータとする補正係数表を示す3次元等高線図であり、(B)は車速とスロットル開度とをパラメータとする補正係数表を示す3次元等高線図である。
【図7】登降坂路走行時に通常走行モードからキックダウンモードに移行した際の目標プライマリプーリ回転数を時間軸で示す特性線図である。
【符号の説明】
10 無段変速機
15 エンジン
18 プライマリプーリ(入力側回転体)
20 セカンダリプーリ(出力側回転体)
23 駆動ベルト(動力伝達要素)
29 CVT制御ユニット(登降坂路検出手段,走行モード判定手段,補正量演算手段,最終補正量演算手段,遅れフィルタ,補正係数)
NP 目標プライマリプーリ回転数(目標回転数)
ΔNP 目標プライマリプーリ回転数補正量(回転数補正量)
ΔNPl 最終補正量
Kk,Ke 補正係数

Claims (10)

  1. エンジンにより駆動される入力側回転体の回転を動力伝達要素を介して無段階に変化させて出力側回転体に伝達する無段変速機の変速制御装置であって、
    車両が登降坂路を走行していることを検出する登降坂路検出手段と、
    登降坂路走時に、通常走行モードであるか前記通常走行モードとは変速特性が異なる他の走行モードであるかを判定する走行モード判定手段と、
    降坂路走時に、平坦路走行時における入力側回転体の目標回転数に対して加算される回転数補正量を演算する補正量演算手段と、
    登降坂路走行時に前記他の走行モードに切り替えられたときに、前記他の走行モードに対応する補正係数と前記回転数補正量とに基づいて最終補正量を演算する最終補正量演算手段とを有し、
    登降坂路走行時に前記他の走行モードに切り替えられたときの入力側回転体の目標回転数は、前記平坦路走行時における入力側回転体の目標回転数に前記回転数補正量と前記最終補正量とを加算して設定されることを特徴とする無段変速機の変速制御装置。
  2. 請求項1記載の無段変速比の変速制御装置において、前記他の走行モードは複数の走行モードを有することを特徴とする無段変速機の変速制御装置。
  3. 請求項1または2記載の無段変速機の変速制御装置において、車速を検出する車速検出手段を有し、前記補正係数は前記車速をパラメータとすることを特徴とする無段変速機の変速制御装置。
  4. 請求項1または2記載の無段変速機の変速制御装置において、路面勾配を検出する勾配検出手段を有し、前記補正係数は前記路面勾配をパラメータとすることを特徴とする無段変速機の変速制御装置。
  5. 請求項1または2記載の無段変速機の変速制御装置において、スロットル開度を検出するスロットル開度検出手段を有し、前記補正係数は前記スロットル開度をパラメータとすることを特徴とする無段変速機の変速制御装置。
  6. 請求項1または2記載の無段変速機の変速制御装置において、車速を検出する車速検出手段と、
    路面勾配を検出する勾配検出手段とを有し、
    前記補正係数は前記車速と前記路面勾配とをパラメータとすることを特徴とする無段変速機の変速制御装置。
  7. 請求項1または2記載の無段変速機の変速制御装置において、車速を検出する車速検出手段と、
    スロットル開度を検出するスロットル開度検出手段とを有し、
    前記補正係数は前記車速と前記スロットル開度とをパラメータとすることを特徴とする無段変速機の変速制御装置。
  8. 請求項1または2記載の無段変速機の変速制御装置において、路面勾配を検出する勾配検出手段と、
    スロットル開度を検出するスロットル開度検出手段とを有し、
    前記補正係数は前記路面勾配と前記スロットル開度とをパラメータとすることを特徴とする無段変速機の変速制御装置。
  9. 請求項1から8のいずれか1項に記載の無段変速機の変速制御装置において、前記補正係数に対して遅れフィルタを設けることを特徴とする無段変速機の変速制御装置。
  10. 請求項1から9のいずれか1項に記載の無段変速機の変速制御装置において、前記回転数補正量を変速比の補正量とすることを特徴とする無段変速機の変速制御装置。
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