JP4954614B2 - 強誘電体メモリ装置の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、半導体装置及びその製造方法に関するものである。
強誘電体メモリ(FeRAM)は、低電圧及び高速動作が可能な不揮発性メモリであり、メモリセルが1トランジスタ/1キャパシタ(1T/1C)で構成できるため、DRAMなみの集積化が可能であることから、大容量不揮発性メモリとして期待されている。例えば特許文献1には、上記1T/1C型(スタック型)の強誘電体メモリ装置においてメモリ特性や信頼性を低下させ得るタングステンプラグの酸化を防止するために、タングステンプラグとキャパシタとの接点(コンタクト領域)やキャパシタの電極の側壁に拡散防止層を設けることが記載されている。
特開2004−172330号公報 特開2004−31533号公報
ところで、スタック型の強誘電体メモリ装置においては、プラグ形成領域を含む基板上の領域にキャパシタが形成されるため、良好な特性のキャパシタを作製するには、キャパシタ形成面(プラグ表面とその周辺の層間絶縁膜の表面)における平坦性は極めて重要である。例えば特許文献1では、かかる平坦化処理についてタングステンプラグを形成した後にCMP(Chemical Mechanical Polishing)処理やエッチバック処理を施すことが記載されているが、良好な平坦面を得ようとするとプロセスマージンがほとんどなく量産には不向きである。また、タングステンプラグの表面は結晶粒が大きいために凹凸が生じやすく、タングステンプラグ表面に形成される層の結晶配向を向上させるのが困難であるという問題もある。
本発明は、上記従来技術の問題点に鑑み成されたものであって、プラグを介した導電接続構造を具備した半導体装置におけるデバイス構成層の結晶配向性を向上させた半導体装置を提供することを目的とする。また、キャパシタ等のデバイスを構成する各層の結晶配向性を向上させることができる半導体装置の製造方法を提供することを目的としている。
本発明の強誘電体メモリ装置の製造方法は、基板上の層間絶縁膜に形成された貫通孔内に設けられてなるプラグを介した導電接続構造を具備し、前記プラグ上の領域を含む前記層間絶縁膜上の領域に第1電極と強誘電体膜と第2電極とを順に積層してなる強誘電体メモリ装置の製造方法であって、前記基板上の前記層間絶縁膜に前記貫通孔を形成する工程と、前記貫通孔内にタングステンからなる第1導電膜を埋め込んでプラグ導電層を形成する工程と、前記プラグ導電層上に形成されたリセスを含む前記層間絶縁膜上にチタン窒化物膜又はチタン合金窒化物膜からなる第2導電膜を形成する工程と、前記層間絶縁膜上の前記第2導電膜にCMP処理を施して前記リセス内に前記第2導電膜を埋め込み、その後に前記第2導電膜の表面を逆スパッタ処理することで、当該第2導電膜の表面部にアモルファス層を形成する工程と、を有し、前記第2導電膜及び前記層間絶縁膜に対して、水素と窒素との結合を分子構造中に有するガスのプラズマを励起して照射する工程と、前記アモルファス層と前記層間絶縁膜とに対して、c軸配向の自己配向性を有するチタン層を形成する工程と、前記チタン層を形成した後、窒素雰囲気下での加熱処理により前記チタン層の窒化処理を施すことで、窒化チタン層を形成する工程と、前記窒化チタン層上にバリア層を形成し、前記バリア層上に前記第1電極を形成する工程と、を有することを特徴とする。
半導体装置は、上記課題を解決するために、基板上の層間絶縁膜に形成された貫通孔内に設けられてなるプラグを介した導電接続構造を具備した半導体装置であって、前記プラグが、前記貫通孔内に埋め込まれたプラグ導電層と、該プラグ導電層の表面部に形成されたアモルファス層とを有しており、前記プラグ表面のアモルファス層上に導電膜が形成されていることを特徴とする。
この構成によれば、前記プラグ導電層の表面部にアモルファス層を形成し、かかるアモルファス層上に導電膜を形成するので、前記アモルファス層によってプラグ導電層の結晶配向の影響が断ち切られ、プラグ導電層の配向に依存しない結晶配向性を有する導電膜を形成することができる。従って、当該導電膜を利用してデバイスを形成することで、当該デバイスを構成する各層について優れた結晶配向性が得られ、高性能のデバイスを得ることができる。
また本発明の半導体装置は、基板上の層間絶縁膜に形成された貫通孔内に設けられてなるプラグを介した導電接続構造を具備した半導体装置であって、前記プラグが、前記貫通孔内に第1導電膜を埋め込んでなるプラグ導電層と、該プラグ導電層上に形成されたリセス内に埋め込まれた第2導電膜とを有しており、前記プラグ表面のアモルファス層上に第3導電膜が形成されていることを特徴とする。
前記貫通孔内に第1導電膜を埋め込んでプラグ導電層を形成する場合に、プラグ導電層の表面が層間絶縁膜の表面よりも貫通孔の内側に形成されてリセスと呼ばれる凹部がプラグ導電層上に形成されることがある。このようなリセスを有するプラグ導電層上に直接導電膜を形成したのでは、リセスの段差によって所望の結晶配向を得られなくなるおそれがある。そこで本発明では、前記リセス内に第2導電膜を埋め込んでプラグ表面を平坦化し、プラグ上に形成される導電膜の結晶配向性を向上させることを可能にしている。そして、上記第2導電膜の表面部にはアモルファス層が形成されているため、プラグ導電層及び第2導電膜の配向状態の影響を前記アモルファス層によって断ち切ることができ、これによりプラグ上に形成される導電膜についても良好な結晶配向性を得ることができる。
本発明の半導体装置は、前記第2導電膜が、チタン窒化物膜又はチタン合金窒化物膜であることを特徴とする。この構成によれば、プラグと層間絶縁膜との表面において優れた平坦性を得ることができる。
本発明の半導体装置は、前記第3導電膜が、チタン膜又はチタン化合物膜であることを特徴とする。この構成によれば、前記第3導電膜を自己配向層として形成することができるので、上記アモルファス層の作用と相まって所望の結晶配向性を容易に得ることができ、デバイスの高性能化に寄与する構成となる。
本発明の半導体装置の製造方法は、上記課題を解決するために、基板上の層間絶縁膜に形成された貫通孔内に設けられてなるプラグを介した導電接続構造を具備した半導体装置の製造方法であって、前記基板上の前記層間絶縁膜に前記貫通孔を形成する工程と、前記貫通孔内に第1導電膜を埋め込んでプラグ導電層を形成する工程と、前記プラグ導電層上に形成されたリセスを含む前記層間絶縁膜上に第2導電膜を形成する工程と、前記層間絶縁膜上の前記第2導電膜にCMP処理を施して前記リセス内に前記第2導電膜を埋め込むとともに、当該第2導電膜の表面部にアモルファス層を形成する工程と、を有することを特徴とする。
この製造方法によれば、貫通孔内に第1導電膜を埋め込んでプラグ導電層を形成した後、第2導電膜を成膜し、CMP処理により平坦化することでプラグ導電層上のリセスに対して第2導電膜を埋め込むようにしており、第1導電膜を貫通孔に埋め込むために実施することで、層間絶縁膜表面における良好な平坦性を得ることができ、第2導電膜を含む領域に形成される薄膜について、形成面の凹凸(段差)に起因する結晶配向の乱れが生じるのを効果的に防止できる。また、第2導電膜のCMP処理に際して第2導電膜表面にアモルファス層を形成するので、第2導電膜の結晶配向が前記薄膜の結晶配向に影響を及ぼすのを防止でき、より良好な結晶配向性を有する薄膜を形成することができる。従って、上記プラグ導電層及び第2導電膜上にキャパシタを形成するならば、キャパシタを構成する各層について極めて良好な結晶配向性を得ることができる。
また本発明の半導体装置の製造方法は、基板上の層間絶縁膜に形成された貫通孔内に設けられてなるプラグを介した導電接続構造を具備した半導体装置の製造方法であって、前記基板上の前記層間絶縁膜に前記貫通孔を形成する工程と、前記貫通孔内に第1導電膜を埋め込んでプラグ導電層を形成する工程と、前記プラグ導電層上に形成されたリセスを含む前記層間絶縁膜上に第2導電膜を形成する工程と、前記層間絶縁膜上の前記第2導電膜にCMP処理を施して前記リセス内に前記第2導電膜を埋め込む工程と、前記第2導電膜及び前記層間絶縁膜の表面に逆スパッタ処理を施すことで前記第2導電膜の表面部にアモルファス層を形成する工程と、を有することを特徴とする。すなわち、前記アモルファス層の形成工程としては、逆スパッタ処理を用いることもできる。
前記第2導電膜として、チタン窒化物膜又はチタン合金窒化物膜を形成することが好ましい。また、前記第2導電膜を構成するチタン窒化物としては、TiNを用いることが好ましく、チタン合金窒化物としてはTiAlNを用いることが好ましい。これらの材料を用いて第2導電膜を形成することで、プラグ導電層上のリセスの平坦化を容易かつ高精度に行うことが可能である。
本発明の半導体装置装置の製造方法では、前記第2導電膜のCMP処理において、前記第2導電膜の表面を酸化させることが好ましい。このような製造方法とすることで、第2導電膜に対して表面改質処理を施す際に、表面改質処理を有効に機能させやすくなる。
本発明の半導体装置の製造方法では、前記第2導電膜及び前記層間絶縁膜に対して、水素と窒素との結合を分子構造中に有するガスのプラズマを励起して照射する工程と、前記第2導電膜表面のアモルファス層を含む前記層間絶縁膜に対して、自己配向性を有する物質からなる自己配向層を形成する工程とを有することが好ましい。本発明に係る製造方法では、前記第2導電膜の表面部はCMP処理によってアモルファス層となっており、また酸化されているため、上記アンモニアガスのプラズマを励起して照射する工程によって、当該表面部の酸素原子に対して窒素原子及び水素原子が結合したO−N−H結合が形成されるようになる。そのため、その後の工程で自己配向性層を形成する際に、自己配向性を有する物質と前記酸素原子とが結合するのを阻害することができ、前記物質のマイグレーションを促進して良好は自己配向性を機能させることができる。これにより、極めて良好な結晶配向性を有する自己配向層を形成することができ、かかる自己配向層上にキャパシタ等のデバイスの構成層を形成するならば、各構成層について優れた結晶配向性を有するデバイスを製造することができる。
本発明の半導体装置の製造方法では、前記自己配向層として、c軸配向のチタン層を形成することが好ましい。かかる製造方法によれば、キャパシタ等のデバイスの構成層について好ましい結晶配向性を得ることができる。
本発明の製造方法では、前記チタン層を形成した後、窒素雰囲気下での加熱処理により前記チタン層の窒化処理を施すことが好ましい。このような製造方法とすることで、チタン層をあらかじめ窒化させることによる耐酸化性の向上効果と、CMP処理によって酸化されている第2導電膜表面部のコンタクト抵抗を改善する効果とを得ることができ、電気的特性並びに信頼性に優れるデバイスを形成し得る半導体装置となる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
(半導体装置)
図1は、本発明の一実施の形態の半導体装置(強誘電体メモリ装置)100を模式的に示す断面図である。図1に示すように、半導体装置100は、強誘電体キャパシタ30と、プラグ20と、強誘電体キャパシタ30のスイッチングトランジスタ18とを備えて構成されている。なお、本実施形態においては、1T/1C型(1トランジスタ/1キャパシタ型)のメモリセルについて説明するが、本発明が適用されるのは1T/1C型のメモリセルに限定されない。
スイッチングトランジスタ18は、ゲート絶縁膜11と、ゲート絶縁膜11上に設けられたゲート導電層13と、ソース/ドレイン領域である第1不純物領域17及び第2不純物領域19とを備えている。強誘電体キャパシタ30は、窒化チタン層12と、窒化チタン層12上に形成されたバリア層14と、バリア層14上に形成された第1電極32と、第1電極32上に形成された強誘電体層34と、強誘電体層34上に形成された第2電極36とを備えている。
スイッチングトランジスタ18と強誘電体キャパシタ30とを電気的に接続するプラグ20は、スイッチングトランジスタ18を覆う層間絶縁膜26を貫通して形成された貫通孔24の内部に形成されており、スイッチングトランジスタ18の第2不純物領域19と強誘電体キャパシタ30の窒化チタン層12との間に介挿されている。プラグ20は、貫通孔24内に設けられた第1下地層22aと、第1下地層22a上に形成された第2下地層22bと、第2下地層22bに囲まれる孔部に、例えば、タングステン,モリブデン,タンタル,チタン,ニッケルなどからなる第1導電膜を充填して形成されたプラグ導電層22と、プラグ導電層22の強誘電体キャパシタ30側を覆って形成された第2導電膜21とを備えている。プラグ導電層22は、上記に挙げた金属材料のうちでもタングステンを用いて形成することが好ましい。
本発明に係る半導体装置では、プラグ導電層22の図示上面が層間絶縁膜26の表面よりも貫通孔24の内部側に位置しており、プラグ導電層22上にいわゆるリセスが形成されている。そして、プラグ導電層22を覆うようにして前記リセス内に形成された第2導電膜21によって、プラグ20の表面と層間絶縁膜26の表面との境界を平坦に調整されたものとなっている。第2導電膜21は、チタン窒化物又はチタン合金窒化物からなる導電膜であり、具体的には、TiN、TiAlN等により形成することができる。本発明では、これらの材料を用いて第2導電膜を形成することで、プラグ20の形成領域の層間絶縁膜26表面について良好な平坦性が得られるようになっている。
また、前記第2導電膜21の表面部21aには、アモルファス層が形成されており、当該アモルファス層上に窒化チタン層12が形成されている。このように表面部21aにアモルファス層が形成されていることで、タングステン等からなるプラグ導電層22の結晶配向、及びチタン化合物からなる第2導電膜21の結晶配向の影響が窒化チタン層12の結晶配向性に及ぶのを効果的に防止し、窒化チタン層12について所望の結晶配向性を得ることができるようになっている。
第2導電膜21上を含む層間絶縁膜26上の領域に形成された窒化チタン層(第3導電膜)12は、少なくとも一部がプラグ20上に設けられている。窒化チタン層12は結晶質であり、かつ、(111)配向を有するものとされている。窒化チタン層12は、Ti膜を窒化処理することで形成することができ、TiNからなるものとすることもできる。窒化チタン層12の形成方法については後述する。窒化チタン層12の膜厚は5nm〜20nmであるのが好ましい。
バリア層14は、導電性を有し、かつ、酸素バリア性を有する材料からなるものであれば特に限定されない。バリア層14の形成材料としては、例えば、TiAlN,TiAl,TiSiN,TiN,TaN,TaSiNを挙げることができ、これらのうちでもTiAlNを用いることがより好ましい。バリア層14がTiAlNからなる場合、バリア層14におけるチタン,アルミニウム,窒素の組成(原子比)は、バリア層14の組成を化学式Ti(1−x)Alで表すとき、0<x≦0.3であり、かつ、0<yであるのがより好ましい。
バリア層14は、結晶質の薄膜とすることが好ましく、(111)配向を有する多結晶膜ないし単結晶膜とすることが好ましい。バリア層14の結晶配向を(111)配向とすることにより、バリア層14上に、バリア層14の結晶配向を反映した結晶配向((111)配向)を有する第1電極32を形成することができるからである。バリア層14の膜厚は少なくとも20nmであることが好ましく、例えば、100〜200nmであることがより好ましい。成膜時にバリア層14の結晶配向を反映した結晶配向を有する第1電極32をバリア層14上に良好に形成するためである。
第1電極32は、白金、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、オスミウム、及びイリジウムから選ばれる少なくとも1種の金属材料を用いて形成することができる。さらに、白金またはイリジウムからなるものとすることが好ましく、イリジウムからなるものとすることがより好ましい。第1電極32は、上記金属材料の単層膜でもあってもよく、複数の金属膜を積層した多層膜であってもよい。第1電極32は、バリア層14上にエピタキシャル成長した結晶質の薄膜であることが好ましい。また、第1電極32上に形成される強誘電体層34も、第1電極32上にエピタキシャル成長したものとするのがよい。
例えば、バリア層14が立方晶系に属し、その結晶配向が(111)配向である場合、あるいはバリア層14が六方晶系に属し、その結晶配向が(001)配向である場合、第1電極32の結晶配向が(111)配向であることが好ましい。この構成によれば、第1電極32上に強誘電体層34を形成する際に、強誘電体層34の結晶配向を(111)配向にすることが容易になる。
強誘電体層34は、強誘電体物質を含む。この強誘電体物質は、A1−b1−aの一般式で示されるペロブスカイト型の結晶構造を有するものとすることが好ましい。AはPbを含み、Pbの一部をLaに置換したものであってもよい。Bは、Zr又はTiである。Xは、V、Nb、Ta、Cr、Mo、W、Ca、Sr、及びMgから選ばれる少なくとも1つの金属元素である。強誘電体層34に含まれる強誘電体物質としては、強誘電体層として使用可能な公知の材料を使用することができ、例えば、(Pb(Zr,Ti)O)(PZT)、SrBiTa(SBT)、(Bi,La)Ti12(BLT)が挙げられる。これらのうちでも、強誘電体層34の材料としてはPZTが好ましく、この場合、素子の信頼性の観点から、第1電極32はイリジウムであるのがより好ましい。
強誘電体層34としてPZTを用いる場合、より大きな自発分極量を獲得するため、PZTにおけるチタンの含有量をジルコニウムの含有量より多くすることが好ましい。このような組成のPZTは正方晶に属し、その自発分極軸はc軸となる。この場合、c軸と直交するa軸配向成分が同時に存在するため、PZTをc軸配向させたときは、このa軸配向成分が分極反転に寄与しないため、強誘電特性が損なわれるおそれがある。これに対して、強誘電体層34に用いられるPZTの結晶配向を(111)配向にすることにより、a軸を基板法線から一定の角度だけずらした方向に向けることができる。すなわち分極軸が基板法線方向の成分をもつようになるため、分極反転に寄与させることができる。よって、強誘電体層34がPZTからなり、PZTにおけるチタンの含有量がジルコニウムの含有量より多い場合、ヒステリシス特性が良好である点で、PZTの結晶配向が(111)配向であるのが好ましい。
第2電極36は、第1電極32に使用可能な材料として例示した上記材料により形成することができ、あるいは、アルミニウム,銀,ニッケル等を用いることもできる。第2電極36は、上記に例示した金属材料の単層膜でもよいし、または複数の金属膜を積層した多層膜であってもよい。第2電極36は、白金の単層膜、あるいはイリジウムオキサイド膜とイリジウム膜との積層膜とすることが好ましい。
本実施の形態の半導体装置100においては、プラグ20の強誘電体キャパシタ30側に第2導電膜21を形成して強誘電体キャパシタ30が形成される層間絶縁膜26及びプラグ20の表面を平坦化しているので、プラグ20とその周囲の層間絶縁膜26との段差に起因する第1電極32、強誘電体層34等の結晶配向性の低下を効果的に防止することができ、結晶配向性に優れた高品質の強誘電体キャパシタ30を具備した強誘電体メモリを構成することができる。
また、詳細は後述するが、プラグ20の形成工程において第2導電膜21の表面部21aにアモルファス層を形成していることで、当該アモルファス層によって下層側のプラグ導電層22の結晶構造が上層側の強誘電体キャパシタ30を構成する各層の結晶構造に反影されないようにしているため、プラグ20表面と層間絶縁膜26表面との材質の差異に起因する第1電極32,強誘電体層34の結晶配向性の低下も防止することができる。さらに、強誘電体キャパシタ30の第1電極32が窒化チタン層12及びバリア層14を介してプラグ20上に設けられているため、より良好に下層(プラグ20)の結晶構造が反映されていない第1電極32及び強誘電体層34を形成可能になっている。
強誘電体キャパシタ30の第1電極32がプラグ20のプラグ導電層22上に直接配置されている場合を仮に想定する。この場合、プラグ導電層22が、結晶性が高い材料からなる場合、プラグ導電層22の結晶配向が第1電極32の結晶配向に影響を及ぼすことがある。例えば、プラグ20のプラグ導電層22がタングステンからなる場合、タングステンは結晶性が高いため、このタングステンからなるプラグ導電層22上に第1電極32が直接設けられると、プラグ導電層22の結晶構造が第1電極32の結晶構造に影響を及ぼし、第1電極32を所望の結晶構造にすることが困難となる。さらに、第1電極32上には強誘電体層34が設けられているため、第1電極32の結晶配向が、強誘電体層34の結晶配向に影響を及ぼすことがある。そして、強誘電体層34の結晶配向は第1電極32の結晶配向を反映しているため、望まない方向に分極が生じる結果、強誘電体キャパシタ30のヒステリシス特性が低下することがある。
これに対して、本実施の形態の強誘電体キャパシタ30によれば、プラグ20の強誘電体キャパシタ30との接点部側に第2導電膜21が設けられ、さらに第2導電膜21の表面部21aにアモルファス層が形成されていることにより、プラグ20のプラグ導電層22の結晶配向が、第1電極32及び強誘電体層34の結晶配向に反映されるのを防止することができる。さらにまた、第1電極32は、窒化チタン層12及びバリア層14を介してプラグ20上に設けられているので、プラグ導電層22の結晶配向は第1電極32により影響しにくくなっている。これにより、ヒステリシス特性に優れた強誘電体キャパシタ30を得ることができる。
なお、プラグ20の断面積が同じである場合、強誘電体キャパシタ30の平面面積が小さくなるほど、プラグ20の断面積に対する強誘電体キャパシタ30の平面面積の割合が小さくなるため、プラグ導電層22の結晶配向に起因して、第1電極32及び強誘電体層34に及ぶ結晶配向の問題はより深刻化する。これに対して、本実施の強誘電体キャパシタ30によれば、上述した理由により、強誘電体キャパシタ30がより微細化された場合においても、ヒステリシス特性の低下を防止することができる点で有用である。
また、本発明の強誘電体キャパシタ30によれば、結晶質のバリア層14の上方に第1電極32が設けられている。これにより、バリア層14上に設けられる第1電極32の結晶配向性を高めることができる。その結果、第1電極32上に、結晶配向性に優れた強誘電体層34を設けることができるため、ヒステリシス特性に優れている。
特に、上述したように、強誘電体層34がPZTからなり、PZTにおけるチタンの含有量がジルコニウムの含有量より多い場合、ヒステリシス特性が良好である点で、PZTの結晶配向が(111)配向であるのが好ましい。本実施の形態の強誘電体キャパシタ30によれば、結晶配向が(111)配向を有するバリア層14が設けられていることにより、第1電極32及び強誘電体層34の結晶配向を(111)配向にすることが容易である。これにより、本実施の形態の強誘電体キャパシタ30はヒステリシス特性に優れている。
(半導体装置の製造方法)
次に、上記実施形態に係る半導体装置の製造方法について図面を参照しつつ説明する。
図2(a)〜図2(d)、及び図3(a)〜図3(c)は、それぞれ図1の半導体装置100の製造工程の一例を模式的に示す断面図である。なお、図2及び図3では、図1の半導体装置100のうちスイッチングトランジスタ18を簡略化して示している。
本実施形態の半導体装置100の製造方法は、以下の工程S1〜S6を有している。
(S1)基板10上に形成した層間絶縁膜26に貫通孔24を形成する工程。(S2)貫通孔24内を含む層間絶縁膜26上に第1導電膜を形成し、層間絶縁膜26上の第1導電膜を除去することで貫通孔24内に埋め込まれたプラグ導電層22を形成する工程。(S3)プラグ導電層22上のリセスを含む層間絶縁膜26上に第2導電膜を形成する工程。(S4)層間絶縁膜26上の第2導電膜をCMP(Chemical Mechanical Polishing)処理により除去してプラグ導電層22上のリセス内に第2導電膜を埋め込み、プラグ20の形成領域を含む層間絶縁膜26の上面を平坦化する工程。(S5)プラグ20上にチタン層を形成し、窒素を含む雰囲気下で熱処理を行なうことにより、チタン層を窒化チタン層12に変換する工程。(S6)窒化チタン層12上にバリア層14、第1電極32、強誘電体層34、第2電極36を積層して形成する工程。
まず、半導体基板10にスイッチングトランジスタ18を形成する(図1参照)。次に、例えば常圧又は減圧CVD法により、TEOS(テトラエチルオルソシリケート)、BPSG(ボロンリンシリケートガラス)、NSG(ノンドープトシリケートガラス)等の酸化膜を形成する。このとき、前記酸化膜の膜厚が1μm程度以上であればスイッチングトランジスタ18上を十分に被覆することができる。続いて、CMP処理により前記酸化膜の表面を平坦化することで層間絶縁膜26を形成することができる。その後、例えばフォトリソグラフィ法及びドライエッチング法を用いて層間絶縁膜26に貫通孔24を形成する。
次に、貫通孔24が形成された層間絶縁膜26上にスパッタ法等を用いて第1下地層22aとしてのチタン膜、及び第2下地層22bとしての窒化チタン膜を積層し、さらに第1導電膜としてのタングステン膜を形成する。次に、CMP処理により層間絶縁膜26上の第1下地層22a、第2下地層22b、及び第1導電膜を除去することで、図2(a)に示すように貫通孔24内に第1下地層22a、第2下地層22bを介して第1導電膜を埋め込んでなるプラグ導電層22を形成する。このとき、上記CMP処理によってプラグ導電層22上に深さ30nm程度の凹部からなるリセス24aが形成されている。
次に、図2(b)に示すように、層間絶縁膜26上にチタン窒化物又はチタン合金窒化物、例えばTiN又はTiAlNからなる第2導電膜121をスパッタ法等により形成する。成膜時の第2導電膜121の膜厚は、100nm〜500nm程度である。次いで、CMP処理により層間絶縁膜26上の第2導電膜121を除去し、図2(c)に示すように、リセス24a内に第2導電膜21が埋め込まれた状態とする。このようにして、貫通孔24内に埋め込まれた第1下地層22a、第2下地層22b、プラグ導電層22と、リセス24aに埋め込まれたチタン窒化物又はチタン合金窒化物からなる第2導電膜21とを備えたプラグ20を形成する。このようにリセス24a内に第2導電膜21を埋め込むことで、プラグ20の図示上面を層間絶縁膜26の表面に対して面一にすることができ、後段の工程で強誘電体キャパシタ30が形成される基板上の領域を良好に平坦化することができる。
また本発明に係る製造方法では、上記第2導電膜121のCMP処理に際して、リセス24a内に埋め込まれた第2導電膜の表面が酸化されるよう、酸性のスラリーを用いる。このようなスラリーとしては、金属膜研磨用のスラリーに酸化剤として添加する過酸化水素(H)の添加量を通常の2倍程度加えて調製したものを用いることができる。そして、このような酸性スラリーを用いたCMP処理によって、図2(c)に示すように第2導電膜21の表面部21a(深さ数nm以下の部分)に、チタン窒化物又はチタン合金窒化物が部分的に酸化された弱酸化層が形成される。なお、表面部21aを構成する層をここでは便宜的に弱酸化層と呼んでいるが、これは、酸性スラリーを用いたCMP処理によって第2導電膜21最表面のチタン窒化物やチタン合金窒化物の結晶構造が乱され、最表面の構成元素の一部に酸素原子が結合している状態を表したものである。従って、第2導電膜21を構成するチタンやアルミニウム等の酸化物により第2導電膜21の表面が覆われているのではないため、第2導電膜21とその上面に形成される窒化チタン層12とが絶縁されることはない。
また、表面部21aでは、第2導電膜21の結晶構造が乱されてアモルファス層を形成しており、一般にアモルファス層は下地の結晶配向の影響を断ち切る作用を奏するため、当該第2導電膜21においてもプラグ導電層22を構成するタングステンの結晶配向を上記表面部21aで断ち切ることができ、後段の工程で第2導電膜21上に形成する薄膜の配向状態がプラグ導電層22ないし第2導電膜21の影響を受けることはなくなる。
なお、表面部21aにおけるアモルファス層の形成をより確実なものとするために、第2導電膜121のCMP処理の後に、さらに第2導電膜21に対する逆スパッタ処理を実施してもよい。例えばアルゴンガスを励起したRFプラズマを第2導電膜21及び層間絶縁膜26の表面に対して照射することで、容易に表面部21aにアモルファス層を形成することができる。
次に、図2(d)に示すように、プラグ20を含む層間絶縁膜26上の領域に、NHプラズマ処理を施す。NHプラズマ処理とは、アンモニアガスのプラズマをプラグ20表面(表面部21a)及び層間絶縁膜26の表面に照射することで、当該表面を改質する処理である。このような表面改質処理を行うことで、シリコン酸化物からなる層間絶縁膜26上のみならず、プラグ20上においても自己配向性の材料を成膜することで自己配向層を形成することができる。本実施形態の場合、自己配向層としてチタン層を形成し、これを窒化処理することで、高度に配向した窒化チタン層12を得る。
上記工程におけるNHプラズマ処理の条件として、例えば、チャンバ内に導入されるNHのガス流量を350sccm、チャンバ内の圧力を1Torr、基板温度を400℃、基板に供給される13.56MHz の高周波電源のパワーを100W、プラズマ発生領域に供給される350kHzの高周波電源のパワーを55W、電極と半導体基板10との距離を350mils、プラズマ照射時間を60秒に設定する。
次に、図3(a)に示すように、NHプラズマ処理により表面改質されたプラグ20及び層間絶縁膜26上に、スパッタ法等により厚さ20nm程度のチタン層(自己配向層)12aを形成する。チタン層12aの膜厚は、当該チタン層12aを窒化処理してなる窒化チタン層12上に形成されるバリア層14の配向制御を良好なものとするため、5nm〜20nmとすることが好ましい。チタン層12aの膜厚が5nm未満であると、バリア層14を(111)配向に制御するのが困難となり、一方、チタン層12aの膜厚が20nmを超えると、後述する工程において、チタン層12aの窒化が進行しにくくなる。
本実施形態では、先のNHプラズマ処理によって自己配向性材料であるチタンが層間絶縁膜26上及び第2導電膜21上でc軸配向するようになり、(002)配向のチタン層12aを得ることができる。ところで、NHプラズマ処理を行わずにチタン層の成膜を行うと、層間絶縁膜26上においても良好な結晶配向性が得られないことがわかっている。これは、チタンが酸素原子と結びつきやすいため、何ら表面改質処理をしない状態で成膜するとシリコン酸化物である層間絶縁膜26表面の酸素原子と容易に結合し、チタン結晶の配向軸がc軸からずれた状態で結晶成長が生じるためであると考えられる。
一方、NHプラズマ処理を施すことで、層間絶縁膜26上に(002)配向のチタン層12aを容易に得られるようになる。これは、NHプラズマ処理を行うことで、層間絶縁膜26を構成するシリコン酸化物の表面部に露出している酸素原子(O)に対してNH由来のNHx基が結合し、層間絶縁膜26の表面にO−N−H結合を形成するためであると考えられる。そして、チタンと結合しやすい表面の酸素原子に対して窒素原子及び水素原子を結合させて層間絶縁膜26とチタンとの反応性を低下させることができ、これにより表面に飛来したチタンのマイグレーションが促進され、その結果基板に対して垂直方向にチタン結晶のc軸を配向させることができるのであると考えられる。
上述したようにNHプラズマ処理は、シリコン酸化物膜上にチタン等を配向させるのに極めて有効であるが、本実施形態の場合、第2導電膜21の表面部21aがCMP処理の際に酸化されて弱酸化層を形成しているため、当該表面部21aについても酸素原子を多く含んだものとなっている。そのため、表面部21aにおいても上述したNHプラズマ処理が有効に機能する。そして、先に記載の第2導電膜21によるリセス24aの平坦化作用と、アモルファス状の表面部21aによるプラグ導電層22及び第2導電膜21の結晶配向の影響遮断作用と、上記NHプラズマ処理によるチタンマイグレーションの促進作用とにより、第2導電膜21上においても極めて良好に(002)配向したチタン層12aを得ることができる。
従って、本実施形態の製造方法によれば、層間絶縁膜26及びプラグ20上の全面で(002)配向のチタン層12aを形成することができる。
次に、図3(b)に示すように、窒素雰囲気下でRTA(Rapid Thermal Annealing)処理によりチタン層12aを窒化処理して窒化チタン層12を得る。RTA処理の条件としては例えば650℃、2分間である。この窒化処理には以下の2つの効果がある。第一に、強誘電体キャパシタ30を形成した後の酸素雰囲気下での加熱処理(回復アニール処理)によってこのチタン層が酸化されるのを、本工程のRTA処理によりあらかじめ窒化しておくことで防止することができる。第二に、第2導電膜21の表面部21aが、先のCMP処理でアモルファス状の弱酸化層となっているため、この表面部21aに起因して強誘電体キャパシタ30とプラグ20とのコンタクト抵抗が上昇するおそれがある。これに対してRTA処理を行うことで、チタン層12aの窒化と同時にチタン層12aから表面部21aへチタンを拡散させることができるので、第2導電膜21と窒化チタン層12とをオーミック接続することができる。
次に、図3(c)に示すように、窒化チタン層12上にさらに強誘電体キャパシタ30の構成層を順次積層し、当該積層膜をパターニングすることで本発明に係る半導体装置100を製造することができる。バリア層14以降の製造工程について、以下に簡単に説明する。
窒化チタン層12上には、スパッタ法やCVD法を用いて、先に記載のTiAlN等からなるバリア層14を形成する。本実施形態では窒化チタン層12が良好な(002)配向を呈するものであるため、かかるバリア層14について(111)配向にエピタキシャル成長したTiAlN膜を形成することができる。
次いで、バリア層14上に、スパッタ法等を用いて例えば膜厚100nmのイリジウム膜を成膜することで、第1電極32を形成する。本実施形態では、バリア層14が良好な(111)配向を呈するものであるため、第1電極32についても良好な(111)配向のイリジウム膜を得ることができる。
次いで、第1電極32上に、スピンオン法,スパッタリング法,MOCVD法等を用いて例えば膜厚100nmのPZT膜を形成することで、強誘電体層34を形成する。上述したように第1電極32のイリジウム膜が良好な(111)配向を呈するものであるため、強誘電体層34についても良好な(111)配向のPZT膜を得ることができる。PZTにおけるチタンの含有量がジルコニウムの含有量より多い場合、ヒステリシス特性が良好である点で、PZTの結晶配向は(111)配向であるのが好ましい。よって、バリア層14の結晶配向を(111)配向にすることにより、第1電極32及び強誘電体層34ともに(111)配向にすることができるため、ヒステリシス特性に優れた強誘電体キャパシタ30を得ることができる。
次いで、強誘電体層34上に、例えば膜厚100nmのイリジウムオキサイド膜と膜厚100nmのイリジウム膜との積層膜からなる第2電極36を形成する。第2電極36の成膜方法としては、その材質に応じて適宜選択が可能であるが、例えば、スパッタリング法やCVD法が挙げられる。
以上の各層の成膜が終了したならば、所定のパターンのレジスト層を第2電極36上に形成し、このレジスト層R1をマスクとして、フォトリソグラフィ法によりパターニングを行なう。これにより、スタック型の強誘電体キャパシタ30を含む半導体装置100が得られる(図1参照)。この半導体装置100に含まれる強誘電体キャパシタ30は、バリア層14上に設けられた第1電極32と、第1電極32上に設けられた強誘電体層34と、強誘電体層34上に設けられた第2電極36とを有する。
なお、半導体装置100についてさらに第2電極36への導電接続構造を形成する場合には、さらに以下のような工程を行えばよい。
まず、基板10上に形成された強誘電体キャパシタ30を覆う水素バリア膜を、スパッタ法ないしALD(Atomic Layer Deposition)法を用いてアルミニウム酸化物(AlOx)を成膜することで形成する。次いで、かかる水素バリア膜を覆う層間絶縁膜を、PE−TEOSやHDP(高密度プラズマCVD)を用いてシリコン酸化物膜を成膜することにより形成し、形成したシリコン酸化物膜の表面をCMP処理により平坦化する。上記層間絶縁膜を形成したならば、フォトリソグラフィ法及びドライエッチング法により層間絶縁膜及び水素バリア膜を貫通して上記第2電極36に達する貫通孔を形成し、かかる貫通孔内にプラグ20と同様の形成方法で、第1下地層及び第2下地層並びにプラグ導電層を形成することで、強誘電体キャパシタ30にコンタクトするプラグを形成することができる。
以上説明したように、本態様の半導体装置100の製造方法によれば、以下の作用効果を有する。
まず、貫通孔24内にプラグ導電層22を埋め込んだときに形成されるリセス24aにチタン窒化物又はチタン合金窒化物からなる第2導電膜21を埋め込むことで、窒化チタン層12が形成される面を良好に平坦化することができ、基板上の凹凸に起因して生じる強誘電体キャパシタ30の構成層の結晶配向性の低下を防止することができる。
また、本実施形態の製造方法では、上記第2導電膜21をリセス24aに埋め込むに際してのCMP処理において、酸性スラリーを用いることで、第2導電膜21の表面部21aについてアモルファス状の弱酸化層を形成している。そして、表面部21aがアモルファス状であることにより下層側のプラグ導電層22や第2導電膜21の結晶配向を断ち切ることができ、プラグ20上に形成されるチタン層12aを所望の配向状態に制御することが可能になる。さらに、表面部21aが弱酸化層であることにより、表面改質処理であるNHプラズマ処理が表面部21aにおいても有効に機能し、チタン層12aについてNHプラズマ処理を施された層間絶縁膜26表面と同様の自己配向性を得ることができる。
また、プラグ20上に形成したチタン層12aについて窒素を含む雰囲気下でRTA処理を行なうことにより、チタン層12aを窒化チタン層12に変換しているので、窒化チタン層12について良好な結晶配向性を得ることができ、さらには窒化チタン層12上に形成されるバリア層14についても、その結晶配向性を向上させることができる。またRTA処理によりチタン層12aをあらかじめ窒化チタン層12に変換しているので、後の工程(例えば、強誘電体層34の特性回復のためのリカバリーアニール(酸素雰囲気下での熱処理))において、窒化チタン層12が酸化されるのを防止できる。さらにはRTA処理によってチタン層12aのチタンが第2導電膜21の表面部21aに拡散される結果、弱酸化層である表面部21aのコンタクト抵抗を改善することができる。
なお、上記半導体装置(強誘電体メモリ装置)100は、携帯電話、パーソナルコンピュータ、液晶装置、電子手帳、ページャ、POS端末、ICカード、ミニディスクプレーヤ、液晶プロジェクタ、及びエンジニアリング・ワークステーション(EWS)、ワードプロセッサ、テレビ、ビューファイダ型またはモニタ直視型のビデオテープレコーダ、電子卓上計算機、カーナビゲーション装置、タッチパネルを備えた装置、時計、ゲーム機器、電気泳動装置など、様々な電子機器に適用することができる。
実施形態に係る半導体装置の模式断面図。 半導体装置の製造方法を説明するための断面工程図。 半導体装置の製造方法を説明するための断面工程図。
符号の説明
100 半導体装置(強誘電体メモリ装置)、10 半導体基板、12 窒化チタン層、14 バリア層、18 スイッチングトランジスタ、20 プラグ、21 第2導電膜、21a 表面部、22 プラグ導電層(第1導電膜)、22a 第1下地層、22b 第2下地層、26 層間絶縁膜、30 強誘電体キャパシタ、32 第1電極、34 強誘電体層、36 第2電極

Claims (3)

  1. 基板上の層間絶縁膜に形成された貫通孔内に設けられてなるプラグを介した導電接続構造を具備し、前記プラグ上の領域を含む前記層間絶縁膜上の領域に第1電極と強誘電体膜と第2電極とを順に積層してなる強誘電体メモリ装置の製造方法であって、
    前記基板上の前記層間絶縁膜に前記貫通孔を形成する工程と、
    前記貫通孔内にタングステンからなる第1導電膜を埋め込んでプラグ導電層を形成する工程と、
    前記プラグ導電層上に形成されたリセスを含む前記層間絶縁膜上にチタン窒化物膜又はチタン合金窒化物膜からなる第2導電膜を形成する工程と、
    前記層間絶縁膜上の前記第2導電膜にCMP処理を施して前記リセス内に前記第2導電膜を埋め込み、その後に前記第2導電膜の表面を逆スパッタ処理することで、当該第2導電膜の表面部にアモルファス層を形成する工程と、
    を有し、
    前記第2導電膜及び前記層間絶縁膜に対して、水素と窒素との結合を分子構造中に有するガスのプラズマを励起して照射する工程と、
    前記アモルファス層と前記層間絶縁膜とに対して、c軸配向の自己配向性を有するチタン層を形成する工程と、
    前記チタン層を形成した後、窒素雰囲気下での加熱処理により前記チタン層の窒化処理を施すことで、窒化チタン層を形成する工程と、
    前記窒化チタン層上にバリア層を形成し、前記バリア層上に前記第1電極を形成する工程と、
    を有することを特徴とする強誘電体メモリ装置の製造方法。
  2. 前記第2導電膜のCMP処理において、前記第2導電膜の表面を酸化させることを特徴とする請求項に記載の強誘電体メモリ装置の製造方法。
  3. 前記窒化チタン層上に(111)配向を有する前記バリア層を形成し、前記バリア層上に(111)配向を有する前記第1電極を形成する工程を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の強誘電体メモリ装置の製造方法。
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