JP4954194B2 - 感光性樹脂積層体 - Google Patents

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Description

本発明は、ブラックマトリックス付き基板、カラー画素付き基板、及びカラーフィルタの製造に有用な感光性樹脂積層体に関する。
液晶ディスプレイには、一般にカラーフィルタと呼ばれるバックライト光を色づけする部材がある。カラーフィルタは、赤、緑、青のカラー画素とそれらを仕切るブラックマトリックスより構成される。カラー画素はカラー化の為に必要であるが、ブラックマトリクスは、TFTの誤作動防止、コントラストの向上、混色を防ぐなどの目的のためカラー画素間に格子状に配されるのが通常である。
さて、近年液晶ディスプレイにはますますの高品質が求められている。例えば、ディスプレイの色再現性を高めるためにカラー画素の色純度を上げることが求められている。色純度を上げるとバックライト光の透過率が減少し、輝度が下がる。バックライト光の透過率の減少を補いバックライト光の輝度を上げると、カラー画素とカラー画素とを仕切るブラックマトリックスがバックライト光を遮光しきれず一部の光が透過するようになる。しかも、パネルの輝度を確保するためには開口部すなわちカラー画素部分を大きく設計する必要があるため、それに対応してブラックマトリックスは細線化される傾向にもある。従来ブラックマトリックスはスパッタ法による金属薄膜、例えばクロムにより製造されていた。しかし、環境への悪影響を考慮すると今後のクロムの使用は困難であり、フォトリソグラフィー法を用いた黒色顔料を含む樹脂からなるブラックマトリックス(以下、樹脂ブラックマトリックス、という)が主流になりつつある。
さらに、液晶ディスプレイの製造には生産性の向上が求められており、カラーフィルタも例外ではない。たとえば、液晶ディスプレイの大型化に伴いカラーフィルタ基板の露光面積も広がるが、露光マスクを基板と同じ大きさとする事は難しい。そのため、一枚のカラーフィルタ基板を分割して繰り返し露光することになる。そうすると一回あたりの露光時間は生産性に大きく影響し、高感度のフォトリソグラフィー材料が求められるようになる。さらに、塗布、乾燥、露光、現像といったフォトリソグラフィー工程自体の簡略化も重要な生産性向上の手段と考えられている。
特に樹脂ブラックマトリックスは、遮光性が高いことが本来の機能であるため、感光性樹脂によって製造する場合感度を上げることが非常に難しい。また、遮光性が高く底面には表面に比して少量の光しか届かないため、密着性、とりわけ細線の密着性、および過現像時の線幅安定性を確保することが非常に難しい。同様に、カラー画素もブラックマトリックスほどではないが着色顔料が露光波長に吸収を持つため感度が著しく低下する。
このような課題に鑑み、いくつかの先行技術が開示されている。例えば、特許文献1には、光学濃度が高く良好なブラックマトリックスパターンが得られる光重合性黒色組成物が開示されている。また、特許文献2には、特定の光重合性樹脂組成物を支持フィルムに積層したカラーフィルタ形成用材料が開示されている。しかしながら、いずれにおいても、十分な感度、遮光性、細線密着性、過現像時の線幅安定性を有し、かつ生産性をも同時に満足させるような樹脂ブラックマトリックス形成材料の開示はなかった。
特開2004−69754号公報 特開2005−208480号公報
本発明は、樹脂ブラックマトリックスを形成するにあたって、感度、遮光性、細線密着性、過現像時の線幅安定性、転写性、生産性に優れた感光性樹脂積層体を提供すること、ならびにそれを用いた樹脂ブラックマトリックスの製造方法を提供することを目的とする。さらに、カラー画素を形成するにあたって、高感度な感光性樹脂積層体を提供すること、ならびにそれを用いたカラー画素の製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、本発明をなすに至った。
すなわち、本発明は以下のとおりである。
(1)少なくとも支持層と感光性樹脂層とを積層してなり、該感光性樹脂層が、
下記式(I)で表されるアルカリ可溶性高分子3〜40質量%、
重量平均分子量が3,000〜100,000であるメタクリル酸ベンジル又はアクリル酸ベンジルを共重合したアルカリ可溶性高分子及び重量平均分子量が3,000〜50,000であるアクリル系のアルカリ可溶性高分子からなる群より選ばれる少なくとも一種のアルカリ可溶性高分子1〜40質量%、
エチレン性不飽和二重結合を有する光重合性化合物3〜25質量%、
光重合開始剤0.1〜20質量%、
着色顔料40〜70質量%を含み、かつ、
該式(I)で表されるアルカリ可溶性高分子:該重量平均分子量が3,000〜100,000であるメタクリル酸ベンジル又はアクリル酸ベンジルを共重合したアルカリ可溶性高分子及び重量平均分子量が3,000〜50,000であるアクリル系のアルカリ可溶性高分子からなる群より選ばれる少なくとも一種のアルカリ可溶性高分子(質量比)=1:5〜16:1
である感光性樹脂組成物からなる感光性樹脂積層体。
Figure 0004954194
(式(I)中、Xは下記式(II)で表される基、Yはジカルボン酸無水物の酸無水物基を除いた残基、Zはテトラカルボン酸二無水物の酸無水物基を除いた残基、nは1〜20の整数である。下記式(II)中のRおよびRはそれぞれ互いに独立なHまたはCH基を表す。)
Figure 0004954194
(2)該感光性樹脂層が、
上記式(I)で表されるアルカリ可溶性高分子3〜40質量%、
重量平均分子量が3,000〜100,000であるメタクリル酸ベンジル又はアクリル酸ベンジルを共重合したアルカリ可溶性高分子1〜40質量%、
エチレン性不飽和二重結合を有する光重合性化合物3〜25質量%、
光重合開始剤0.1〜20質量%、
着色顔料40〜70質量%を含み、かつ、
該式(I)で表されるアルカリ可溶性高分子:該重量平均分子量が3,000〜100,000であるメタクリル酸ベンジル又はアクリル酸ベンジルを共重合したアルカリ可溶性高分子(質量比)=1:5〜16:1
である感光性樹脂組成物からなる(1)記載の感光性樹脂積層体。
(3)該感光性樹脂層が、
上記式(I)で表されるアルカリ可溶性高分子3〜40質量%、
重量平均分子量が3,000〜50,000であるメタクリル酸ベンジル又はアクリル酸ベンジルを共重合したアルカリ可溶性高分子5〜40質量%、
エチレン性不飽和二重結合を有する光重合性化合物5〜25質量%、
光重合開始剤0.1〜20質量%、
着色顔料40〜70質量%を含み、かつ、
該式(I)で表されるアルカリ可溶性高分子:該重量平均分子量が3,000〜50,000であるメタクリル酸ベンジル又はアクリル酸ベンジルを共重合したアルカリ可溶性高分子(質量比)=1:5〜5:1である(2)記載の感光性樹脂積層体。
(4)該式(I)で表されるアルカリ可溶性高分子:該重量平均分子量が3,000〜100,000であるメタクリル酸ベンジル又はアクリル酸ベンジルを共重合したアルカリ可溶性高分子及び重量平均分子量が3,000〜50,000であるアクリル系のアルカリ可溶性高分子からなる群より選ばれる少なくとも一種のアルカリ可溶性高分子(質量比)=2:1〜16:1である(1)記載の感光性樹脂積層体。
(5)感光性樹脂組成物中に、光重合開始剤としてオキシムエステル化合物を含む(1)〜(4)のいずれか一項に記載の感光性樹脂積層体。
(6)感光性樹脂組成物中に、エチレン性不飽和二重結合を有する光重合性化合物として下記式(III)で表される化合物を含む(1)〜(4)のいずれか一項に記載の感光性樹脂積層体。
Figure 0004954194
(式(III)中、R、RおよびRは、それぞれ互いに独立なHまたはCH基を表す。Rは2価の連結基で、炭素数2〜8のアルキレン基、炭素数3〜10のシクロアルキレン基、及び炭素数6〜10のフェニレン基からなる群より選ばれる一種の基を表す。)
(7)着色顔料が黒色顔料である(1)に記載の感光性樹脂積層体。
(8)(1)〜(4)のいずれか一項に記載の感光性樹脂積層体を、少なくとも、基板にラミネートする工程、露光する工程、現像する工程を順に含むカラー画素付き基板の製造方法。
(9)(7)に記載の感光性樹脂積層体を、少なくとも、基板にラミネートする工程、露光する工程、支持層を剥離する工程、現像する工程を順に含むブラックマトリックス付き基板の製造方法。
(10)(7)に記載の感光性樹脂積層体を、少なくとも、基板にラミネートする工程、支持層を剥離する工程、露光する工程、現像する工程を順に含むブラックマトリックス付き基板の製造方法。
(11)少なくとも、(9)又は(10)に記載の方法で基板上にブラックマトリックスを形成する工程、該ガラス基板上のブラックマトリックスで覆われていない部分の少なくとも一部に感熱性または感光性のカラーインクをインクジェット方式により印刷する印刷工程を順に含むカラーフィルタの製造方法。
(12)(11)記載の方法により製造されるカラーフィルタ。
本発明の感光性樹脂積層体は、樹脂ブラックマトリックスを形成するにあたって、感度、遮光性、細線密着性、過現像時の線幅安定性、転写性、生産性に優れるという効果を奏する。また、本発明の感光性樹脂積層体は、カラー画素を形成するにあたって非常に感度が高いという効果を奏する。
以下、本発明について具体的に説明する。なお、本発明の感光性樹脂積層体中の感光性樹脂層は感光性樹脂組成物からなる。感光性樹脂組成物の各成分の配合量について記載する場合は、感光性樹脂組成物中の固形分全体を100%とした場合の質量%で記載される。
本発明の感光性樹脂積層体は、感光性樹脂組成物中に下記式(I)で表されるアルカリ可溶性高分子(以下、単に化合物ということがある。)を3〜40質量%含有する。含有量は、感度、密着性、線幅再現性の観点から3質量%以上であり、支持層から基材への転写性の観点から40質量%以下である。転写性とは本発明の感光性樹脂積層体を基材にラミネートし、露光する前もしくは露光した後支持層を剥離するに際して、感光性樹脂層が基材へ転写される性能を言う。転写性が十分ではない場合、支持層を剥離する際に未露光部もしくは露光部分が支持層とともに基板から剥離してしまう。その含有量は5〜30質量%が好ましく、8〜25質量%がより好ましく、8〜20質量%がさらに好ましい。
Figure 0004954194
(式(I)中、Xは下記式(II)で表される基、Yはジカルボン酸無水物の酸無水物基を除いた残基、Zはテトラカルボン酸二無水物の酸無水物基を除いた残基、nは1〜20の整数である。下記式(II)中のRおよびRはそれぞれ互いに独立なHまたはCH基を表す。)
Figure 0004954194
ここで、「酸無水物基」とは、「−CO−O−CO−基」を言う。
また、ジカルボン酸無水物としては、例えば無水マレイン酸、無水コハク酸、無水イタコン酸、無水フタル酸、無水テトラヒドロフタル酸、無水ヘキサヒドロフタル酸、無水メチルエンドメチレンテトラヒドロフタル酸、無水クロレンド酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、無水グルタル酸などが挙げられる。
また、テトラカルボン酸二無水物としては、例えば無水ピロメリット酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、ビフェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物等の芳香族多価カルボン酸無水物が挙げられる。
本発明に用いられる上記式(I)で表される化合物は、例えば、特開2001−354735号公報に記載の方法により得ることができる。上記式(I)で表される化合物は重合鎖内にジカルボン酸無水物残基を実質上有しておらず、その末端に有している。そのため、重合鎖内にジカルボン酸無水物残基を有する化合物とは異なり、同じ固形分濃度でも、溶液粘度を制御し易く、塗布時の作業性の改善、コーティング特性の向上、膜厚の均一化を図ることができる。
本発明に用いられる上記式(I)で表される化合物は、付加重合可能なエチレン性不飽和二重結合を化合物中に少なくとも二つ有する。この化合物を含む感光性樹脂組成物は、光重合開始剤を活性化させる所定波長の光線の照射を受けたとき、光学濃度が高くても、光重合開始剤の作用により付加重合して硬化することができる。このため、表示コントラストが高く、R、G、Bの発色の美しいカラーフィルタを製造することができる。特にこの効果は、ブラックマトリックス形成にこの化合物を用いた場合、遮光性と感度の関係において顕著となる。後述の実施例に示すとおり、黒色顔料の添加量を増やして遮光性を上げた場合、通常、遮光性が上がるとともに感度が低下するが、上記式(I)で表される化合物を用いた場合は感度低下が低く抑えられる。
本発明の感光性樹脂積層体は、感光性樹脂組成物中に重量平均分子量が3,000〜100,000であるメタクリル酸ベンジル又はアクリル酸ベンジルを共重合したアルカリ可溶性高分子及び重量平均分子量が3,000〜50,000であるアクリル系のアルカリ可溶性高分子からなる群より選ばれる少なくとも一種のアルカリ可溶性高分子を1〜40質量%含有する。一般に、黒色顔料として広く用いられるカーボンブラックは表面積が大きく、顔料分散した感光性樹脂組成物に用いると、チキソトロピー性に富んだ流動性の悪い液体になりやすい。遮光性を向上させるにはこのような黒色顔料を多く配合させる必要があるが、基板に直接塗布する製法では塗布均一性を確保するのが難しい(谷口彰敏、「カラーフィルタ最新技術動向〜構成材料・製造・評価・海外動向〜」、第1刷、株式会社 情報機構、2005年5月31日、p81−101)。一方、本発明においては、パターニング特性に優れる上記式(I)で表される化合物と顔料分散や塗布安定性や転写性に優れる上記アルカリ可溶性高分子とをともに配合して感光性樹脂組成物とし、更に感光性樹脂積層体とすることで、簡単に遮光性の高い均一な感光性樹脂層を基板上に積層することができる。
本発明の感光性樹脂積層体は、感光性樹脂組成物中に、重量平均分子量が3,000〜100,000であるメタクリル酸ベンジル又はアクリル酸ベンジルを共重合したアルカリ可溶性高分子及び重量平均分子量が3,000〜50,000であるアクリル系のアルカリ可溶性高分子からなる群より選ばれる少なくとも一種のアルカリ可溶性高分子を1〜40質量%含有する。
重量平均分子量が3,000〜100,000である(メタ)アクリル酸ベンジルを共重合したアルカリ可溶性高分子について説明する。ここで、(メタ)アクリルとは、メタアクリル及びアクリルを表す。以下同様である。
(メタ)アクリル酸ベンジルを共重合したアルカリ可溶性高分子の含有量は、1〜40質量%である。含有量は、5〜40質量%であることがより好ましい。含有量は、支持層から基材への転写性及びラミネート性の観点から、5質量%以上がより好ましく、感度、密着性及び線幅安定性の観点から40質量%以下がより好ましい。その含有量は8〜30質量%がより好ましく、10〜25質量%がより好ましく、10〜18質量%が最も好ましい。
(メタ)アクリル酸ベンジルを共重合したアルカリ可溶性高分子中には(メタ)アクリル酸ベンジルを50〜95質量%共重合することが好ましい。(メタ)アクリル酸ベンジルの共重合の割合は、黒色顔料の分散性、現像残渣、ラミネート性の観点から、50質量%以上が好ましく、現像速度の観点から90質量%以下が好ましい。(メタ)アクリル酸ベンジル共重合の割合は、60〜90質量%がより好ましく、70〜90質量%がさらに好ましい。
(メタ)アクリル酸ベンジルを共重合したアルカリ可溶性高分子は、側鎖にカルボキシル基又はカルボン酸無水物基を有する単量体を共重合していることが好ましい。側鎖にカルボキシル基又はカルボン酸無水物基を有する単量体とは、例えば、(メタ)アクリル酸、フマル酸、ケイ皮酸、クロトン酸、イタコン酸、シトラコン酸、マレイン酸無水物、マレイン酸半エステル等が挙げられる。側鎖にカルボキシル基を有する単量体を共重合する割合は、現像性の観点から5質量%以上が好ましく、黒色顔料の分散性、現像後に黒色顔料が基板へ付着するのを抑制する観点から、30質量%以下が好ましい。それを5〜20質量%共重合することがより好ましい。
(メタ)アクリル酸ベンジルを共重合したアルカリ可溶性高分子は、その他の単量体を共重合することもできる。アルキル(メタ)アクリレート、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、iso−ブチル(メタ)アクリレート、sec−ブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、
ヒドロキシル基を有する(メタ)アクリレート、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、グリセロールモノ(メタ)アクリレート、
シクロアルキル基を有する(メタ)アクリレート、例えば、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタジエニル(メタ)アクリレート、アダマンチル(メタ)アクリレート、
その他、例えば、(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリロニトリル、フェニル(メタ)アクリレート、グリシジルメタクリレート、スチレンが挙げられる。特に、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートまたは2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートが好ましい。その他の単量体の、アルカリ可溶性高分子中の共重合の割合は、5〜30質量%が好ましい。特に、その他の単量体として2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートまたは2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートを用いる場合の共重合の割合は、黒色顔料の分散性、ラミネート性の観点から5質量%以上が好ましく、耐熱性、耐薬品性の観点から30質量%以下が好ましい。共重合の割合は、5〜15質量%とすることがより好ましい。
(メタ)アクリル酸ベンジルを共重合したアルカリ可溶性高分子は、その重量平均分子量が3,000〜50,000であることがより好ましい。現像性の観点から分子量は50,000以下がより好ましく、密着性の観点から3,000以上がより好ましい。その重量平均分子量が10,000〜40,000であることが更に好ましい。
分子量の測定は、日本分光(株)製ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)(ポンプ:Gulliver、PU−1580型、カラム:昭和電工(株)製Shodex(登録商標)(KF−807、KF−806M、KF−806M、KF−802.5)4本直列、移動層溶媒:テトラヒドロフラン、ポリスチレン標準サンプル(昭和電工(株)製Shodex STANDARD SM−105)による検量線使用)により重量平均分子量(ポリスチレン換算)として求められる。
(メタ)アクリル酸ベンジルを共重合したアルカリ可溶性高分子は、カルボキシル基の量が酸当量で200〜2,000であることが好ましい。酸当量とは、1当量のカルボキシル基を有する線状重合体の質量を示す。現像性の観点から酸当量は2,000以下が好ましく、現像後に黒色顔料が基板へ付着するのを抑制する観点から、酸当量は200以上が好ましい。その酸当量は400〜900がより好ましく、500〜800がさらに好ましい。なお、酸当量の測定は、平沼産業(株)製平沼自動滴定装置(COM−555)を使用し、0.1mol/Lの水酸化ナトリウムを用いて電位差滴定法により測定される。
(メタ)アクリル酸ベンジルを共重合したアルカリ可溶性高分子は、上記種々単量体の混合物を、アセトン、メチルエチルケトン、イソプロパノ−ル等の溶剤で希釈した溶液に、過酸化ベンゾイル、アゾビスイソブチロニトリル等のラジカル重合開始剤を適量添加し、過熱攪拌することにより合成を行うことが好ましい。混合物の一部を反応液に滴下しながら合成を行う場合もある。反応終了後、さらに溶媒を加えて、所望の濃度に調整する場合もある。合成手段としては、溶液重合以外に、塊状重合、懸濁重合及び乳化重合を用いていもよい。
重量平均分子量が3,000〜50,000であるアクリル系のアルカリ可溶性高分子について説明する。重量平均分子量が3,000〜50,000であるアクリル系のアルカリ可溶性高分子の含有量は、1〜40質量%である。支持層から基材への転写性、ラミネート性の観点から1質量%以上であり、感度、密着性、線幅安定性の観点から40質量%以下である。含有量は、5〜40質量%が好ましく、8〜20質量%がより好ましく、8〜15質量%がさらに好ましい。また、その重量平均分子量は、顔料の分散安定性の観点から50,000以下が好ましく、適度なアルカリ現像性と密着性を維持する観点から3,000以上である。重量平均分子量は、より好ましくは5,000以上30,000以下、更に好ましくは、10,000以上30,000以下である。分子量は、上記と同様の測定方法によって求めることができる。
重量平均分子量が3,000〜50,000であるアクリル系のアルカリ可溶性高分子は、カルボキシル基の量が酸当量で200〜2,000であることが好ましい。酸当量とは、1当量のカルボキシル基を有する線状重合体の質量を示す。現像性の観点から酸当量は2,000以下が好ましく、現像後に黒色顔料が基板へ付着するのを抑制する観点から、酸当量は200以上が好ましい。その酸当量は300〜900がより好ましく、400〜800がさらに好ましい。酸当量は、上記と同様の測定方法によって求めることができる。
重量平均分子量が3,000〜50,000であるアクリル系のアルカリ可溶性高分子は、アルキル(メタ)アクリレート、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、iso−ブチル(メタ)アクリレート、sec−ブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、
側鎖にヒドロキシル基を有する(メタ)アクリレート、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、グリセロールモノ(メタ)アクリレート、
脂環式側鎖を有する(メタ)アクリレート、例えば、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタジエニル(メタ)アクリレート、アダマンチル(メタ)アクリレート、
その他、例えば、(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリロニトリル、フェニル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、スチレンから選ばれる一種以上の化合物と、カルボン酸を有する化合物、例えば(メタ)アクリル酸とを共重合したアルカリ可溶性高分子を挙げることが出来る。ブラックマトリックスとして用いた場合の断面形状の観点から、スチレンとメタクリル酸メチルとメタクリル酸を共重合した分子量10,000〜30,000の高分子が好ましい。
上記式(I)で表されるアルカリ可溶性高分子:上述した重量平均分子量が3,000〜100,000であるメタクリル酸ベンジル又はアクリル酸ベンジルを共重合したアルカリ可溶性高分子及び重量平均分子量が3,000〜50,000であるアクリル系のアルカリ可溶性高分子からなる群より選ばれる少なくとも一種のアルカリ可溶性高分子(質量比)=1:5〜16:1である。その質量比は、感度、密着性、線幅再現性の観点から1:5以上であり、支持層への塗工性、転写性の観点から16:1以下である。
その質量比が1:5〜5:1であることが好ましい。感度、密着性、線幅再現性の観点から、1:5以上が好ましい。支持層への塗工性、転写性の観点から5:1以下がより好ましい。1:3〜3:1が更に好ましい。
上記式(I)で表されるアルカリ可溶性高分子:上述した重量平均分子量が3,000〜100,000であるメタクリル酸ベンジル又はアクリル酸ベンジルを共重合したアルカリ可溶性高分子(質量比)=1:5〜16:1である。その質量比は、感度、密着性、線幅再現性の観点から1:5以上であり、支持層への塗工性、転写性の観点から16:1以下である。
その質量比が1:5〜5:1であることが好ましい。感度、密着性、線幅再現性の観点から、1:5以上が好ましい。支持層への塗工性、転写性の観点から5:1以下がより好ましい。1:3〜3:1が更に好ましい。
上記式(I)で表されるアルカリ可溶性高分子:重量平均分子量が3,000〜50,000であるアクリル系のアルカリ可溶性高分子(質量比)=1:5〜16:1である。その質量比は、1:3〜5:1であることが好ましい。感度、密着性、線幅安定性の観点から、1:3以上が好ましい。支持層への塗工性、転写性の観点から5:1以下が好ましい。1:1〜3:1がより好ましい。
感光性樹脂組成物中には、該重量平均分子量が3,000〜100,000であるメタクリル酸ベンジル又はアクリル酸ベンジルを共重合したアルカリ可溶性高分子及び重量平均分子量が3,000〜50,000であるアクリル系のアルカリ可溶性高分子からなる群より選ばれる少なくとも一種のアルカリ可溶性高分子以外にも、耐熱性、ブラックマトリックスの断面形状、耐薬品性、着色顔料の分散性などを考慮して、その他アルカリ可溶性高分子を併用することが出来る。その他アルカリ可溶性高分子としては、カルボキシメチルセルロース、カルボキシエチルセルロース、カルボキシプロピルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースのヒドロキシル基に多塩基酸無水物を反応させたセルロース樹脂、ノボラック樹脂、などを挙げることが出来る。
本発明の感光性樹脂積層体は、感光性樹脂組成物中に、エチレン性不飽和二重結合を有する光重合性化合物を3〜25質量%含む。現像性の観点から3質量%以上であり、密着性の観点から25質量%以下である。25質量%以下とすることで、適切な現像時間を確保し、十分に安定した密着性を確保することが出来る。その含有量は5〜20質量%がより好ましく、5〜15質量%がさらに好ましい。
エチレン性不飽和二重結合を有する光重合性化合物としては、下記式(III)で表される化合物を含むことが好ましい。その含有量は密着性の観点から感光性樹脂組成物中の固形分全体基準とした場合の2質量%以上が好ましく、転写性の観点から20質量%以下が好ましい。
Figure 0004954194
(式(III)中、R、RおよびRは、それぞれ互いに独立なHまたはCH基を表す。Rは2価の連結基で、炭素数2〜8のアルキレン基、炭素数3〜10のシクロアルキレン基、及び炭素数6〜10のフェニレン基からなる群より選ばれる一種の基を表す。)
上記式(III)で示される化合物としては、コハク酸変性ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、フタル酸変性ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、イソフタル酸変性ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、テレフタル酸変性ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、などが挙げられる。密着性の観点から、コハク酸変性ペンタエリスリトールトリアクリレートが好ましい。
上記式(III)で示される化合物以外のエチレン性不飽和二重結合を有する光重合性化合物としては、たとえば、ビスフェノ−ルAの両端にそれぞれ平均2モルのプロピレンオキサイドと平均6モルのエチレンオキサイドを付加したポリアルキレングリコ−ルのジメタクリレートや、ビスフェノ−ルAの両端にそれぞれ平均5モルのエチレンオキサイドを付加したポリエチレングリコ−ルのジメタクリレート(新中村化学工業(株)製NKエステルBPE−500)、1,6−ヘキサンジオ−ルジ(メタ)アクリレート、1,4−シクロヘキサンジオ−ルジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコ−ルジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコ−ルジ(メタ)アクリレート、2−ジ(p−ヒドロキシフェニル)プロパンジ(メタ)アクリレート、グリセロ−ルトリ(メタ)アクリレート、トリメチロ−ルプロパントリ(メタ)アクリレート、ポリオキシプロピルトリメチロ−ルプロパントリ(メタ)アクリレート、ポリオキシエチルトリメチロ−ルプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリト−ルペンタ(メタ)アクリレート、トリメチロ−ルプロパントリグリシジルエ−テルトリ(メタ)アクリレート、ビスフェノ−ルAジグリシジルエ−テルジ(メタ)アクリレート及び、β−ヒドロキシプロピル−β’−(アクリロイルオキシ)プロピルフタレート、フェノキシポリエチレングリコ−ル(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシポリアルキレングリコール(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレートが挙げられる。密着性の観点から、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレートが好ましく、上記式(III)の化合物と組み合わせて用いることがさらに好ましい。
さらに、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートにエチレンオキサイドを1〜3モル付加した化合物とヘキサヒドロフタル酸とのハーフエステル化合物、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートにエチレンオキサイドを1〜3モル付加した化合物とコハク酸とのハーフエステル化合物、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートにエチレンオキサイドを1〜3モル付加した化合物とイソフタル酸とのハーフエステル化合物、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートにエチレンオキサイドを1〜3モル付加した化合物とテレフタル酸とのハーフエステル化合物が挙げられる。
さらに、例えば、ジイソシアネート化合物、例えば、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、又は2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネートと、一分子中にヒドロキシル基と(メタ)アクリル基を有する化合物、例えば、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、オリゴプロピレングリコールモノメタクリレート、とを反応させて得られるウレタン化合物等が挙げられる。具体的には、ヘキサメチレンジイソシアネートとオリゴプロピレングリコールモノメタクリレート(日本油脂(株)製、ブレンマ−PP1000)とを反応させて得られる化合部を挙げることが出来る。
本発明の感光性樹脂積層体は、感光性樹脂組成物中に、光重合開始剤を0.1〜20質量%含む。感度、密着性の観点から0.1質量%以上であり、線幅再現性の観点から20質量%以下である。その含有量は1〜10質量%がより好ましく、1〜5質量%がさらに好ましい。
光重合開始剤としては、オキシムエステル化合物であることが好ましい。具体的には、オキシムエステル類、例えば、1−フェニル−1,2−プロパンジオン−2−O−ベンゾイルオキシム、及び1−フェニル−1,2−プロパンジオン−2−(O−エトキシカルボニル)オキシムや、特表2004−534797号公報に記載の化合物を上げることが出来る。なかでも、下記式(IV)で表される化合物が好ましい。
Figure 0004954194
上記式(IV)で表される化合物の具体例は、1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9.H.−カルバゾール−3−イル]−エタン−1−オンオキシム−O−アセテート(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ製 IRGACURE OXE−02)である。
本発明の感光性樹脂積層体は、感光性樹脂組成物中に、上記式(IV)以外の光重合開始剤、増感剤、連鎖移動剤などを組み合わせて用いても良い。
上記式(IV)以外の光重合開始剤としては、例えば、以下のものが挙げられる。チオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2,4,5−トリアリ−ルイミダゾ−ル二量体類、例えば、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾ−ル二量体、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ビス−(m−メトキシフェニル)イミダゾ−ル二量体、2−(p−メトシキフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾ−ル二量体。また、p−アミノフェニルケトン類、例えば、p−アミノベンゾフェノン、p−ブチルアミノフェノン、p−ジメチルアミノアセトフェノン、p−ジメチルアミノベンゾフェノン、p,p’−ビス(エチルアミノ)ベンゾフェノン、p,p’−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン[ミヒラーズケトン]、p,p’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、p,p’−ビス(ジブチルアミノ)ベンゾフェノンが挙げられる。また、キノン類、例えば、2−エチルアントラキノン、2−tert−ブチルアントラキノン、芳香族ケトン類、例えば、ベンゾフェノン、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル等のベンゾインエーテル類。アクリジン化合物、例えば、9−フェニルアクリジン。トリアジン系化合物、例えば、2,4,6−トリクロロ−s−トリアジン、2−フェニル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(p−メトキシフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(p−トリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−ピペロニル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−スチリル−s−トリアジン、2−(ナフト−1−イル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−メトキシ−ナフト−1−イル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2,4−トリクロロメチル−(ピペロニル)−6−トリアジン、2,4−トリクロロメチル(4’−メトキシスチリル)−6−トリアジン。その他、ベンジルジメチルケタ−ル、ベンジルジエチルケタ−ル、2−ベンジル−ジメチルアミノー1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルホスフィンオキサイド、2−メチル−2−モルフォリノ−1−(4−(メチルチオフェニル)−プロパン−1−オン等公知の種々の化合物が挙げられる。
また、増感剤としては、例えば、N−アリールグリシン、メルカプトトリアゾール誘導体、メルカプトテトラゾール誘導体、メルカプトチアジアゾール誘導体、また、連鎖移動剤としては、例えば、ヘキサンジチオール 、デカンジチオール 、1,4−ブタンジオールビスチオプロピオネート、1,4−ブタンジオールビスチオグリコレート、エチレングリコールビスチオグリコレート、エチレングリコールビスチオプロピオネート、トリメチロールプロパントリスチオグリコレート、トリメチロールプロパントリスチオプロピオネート、トリメチロールプロパントリス(3−メルカプトブチレート)、ペンタエリスリトールテトラキスチオグリコレート、ペンタエリスリトールテトラキスチオプロピオネート、トリメルカプトプロピオン酸トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、1,4−ジメチルメルカプトベンゼン、2,4,6−トリメルカプト−s−トリアジン、2−(N,N−ジブチルアミノ)−4,6−ジメルカプト−s−トリアジン等の多官能チオールなど公知の種々の化合物が挙げられる。
本発明の感光性樹脂積層体は、感光性樹脂組成物中に、着色顔料を40〜70質量%含む。遮光性の観点から40質量%以上であり、転写性、ブラックマトリックスの密着性、線幅安定性、形状の観点から70質量%以下である。その含有量は45〜65質量%が好ましく、50〜65質量%がさらに好ましい。
上記着色顔料としては、アゾ系、フタロシアニン系、インジゴ系、アントラキノン系、ペリレン系、キナクリドン系、メチン・アゾメチン系、イソインドリノン系などの有機顔料や、カーボンブラック類、チタンブラック、チタン酸窒化物、黒色低次酸化チタン、グラファイト粉末、鉄黒、酸化銅などの無機顔料があり、複数の顔料を含んでも構わない。これらの顔料には、感光性樹脂組成物での分散性を高めるため、あるいは電気抵抗値を高めるための表面処理がなされていてもよい。
有機顔料としては、例えば、カラーインデックス(C.I.;The Society of Dyers and Colourists社発行)において、ピグメント(Pigment)に分類されている化合物、具体的には、下記のようなカラーインデックス(C.I.)番号が付されているものを挙げることが出来る。以下に、列記する。
C.I.ピグメントレッド9、C.I.ピグメントレッド97、C.I.ピグメントレッド105、C.I.ピグメントレッド122、C.I.ピグメントレッド123、C.I.ピグメントレッド144、C.I.ピグメントレッド149、C.I.ピグメントレッド166、C.I.ピグメントレッド168、C.I.ピグメントレッド176、C.I. ピグメントレッド177、C.I.ピグメントレッド180、C.I.ピグメントレッド192、C.I.ピグメントレッド215、C.I.ピグメントレッド216、C.I.ピグメントレッド224、C.I.ピグメントレッド242、C.I.ピグメントレッド254、 C.I.ピグメンレッド264、C.I.ピグメントレッド265。
更に、C.I.ピグメントオレンジ13、C.I.ピグメントオレンジ31、C.I.ピグメントオレンジ36、C.I.ピグメントオレンジ38、C.I.ピグメントオレンジ40、C.I.ピグメントオレンジ42、C.I.ピグメントオレンジ43、C.I.ピグメントオレンジ51、C.I.ピグメントオレンジ55、C.I.ピグメントオレンジ59、C.I.ピグメントオレンジ61、C.I.ピグメントオレンジ64、C.I.ピグメントオレンジ65、C.I.ピグメントオレンジ71、C. I.ピグメントオレンジ73。
更に、C.I.ピグメントイエロー1、C.I.ピグメントイエロー3、C.I.ピグメントイ エロー12、C.I.ピグメントイエロー13、C.I.ピグメントイエロー14、C.I.ピグメントイエロー15、C.I.ピグメントイエロー16、C.I.ピグメントイエロー17、C.I.ピグメントイエロー20、C.I.ピグメントイエロー24、C.I.ピグメントイエロー31、C.I.ピグメントイエロー53、C.I.ピグメントイエロー83、C.I.ピグメントイエロー86、C.I.ピグメントイエロー93、C.I.ピグメントイエロー94、C.I.ピグメントイエロー109、C.I.ピグメントイエロー110、C.I.ピグメントイエロー117、C.I.ピグメントイエロー125、C.I.ピグメントイエロー128、C.I.ピグメントイエロー137、C.I.ピグメントイエロー138、C.I.ピグメントイエロー139、C.I.ピグメントイエロー147、C.I.ピグメントイエロー148、C.I.ピグメントイエロー150、C.I.ピグメントイエロー153、C.I.ピグメントイエロー154、C.I.ピグメントイエロー166、C.I.ピグメントイエロー173。
更に、C.I.ピグメントグリーン7、C.I.ピグメントグリーン36、C.I.ピグメントブルー15、C.I.ピグメントブルー15:3、C.I.ピグメントブルー15:4、C.I.ピグメントブルー15:6、C.I.ピグメントブルー60、C.I.ピグメントバイオレット1、C.I.ピグメントバイオレット19、C.I.ピグメントバイオレット23、C.I.ピグメントバイオレット29、C.I.ピグメントバイオレット32、C.I.ピグメントバイオレット36、C.I.ピグメントバイオレット38、C.I.ピグメントブラウン23、C.I.ピグメントブラウン25、C.I.ピグメントブラック1、C.I.ピグメントブラック7。
染料としては、例えば、フクシン、フタロシアニングリーン、オーラミン塩基、カルコキシドグリーンS,パラマジエンタ、クリスタルバイオレット、メチルオレンジ、ナイルブルー2B、ビクトリアブルー、マラカイトグリーン(保土ヶ谷化学(株)製 アイゼン(登録商標) MALACHITE GREEN)、ベイシックブルー20、ダイアモンドグリーン(保土ヶ谷化学(株)製 アイゼン(登録商標) DIAMOND GREEN GH)等が挙げられる。
本発明の感光性樹脂積層体は、着色顔料が黒色顔料である場合ブラックマトリックス形成材料として有用である。黒色顔料としては、上記に列挙した着色物質の内で黒色であるものを挙げることが出来る。即ち、有機顔料としては、C.I.ピグメントブラック1、C.I.ピグメントブラック7などが、無機顔料としては、カーボンブラック類、チタンブラック、チタン酸窒化物、黒色低次酸化チタン、グラファイト粉末、鉄黒、酸化銅、などを挙げることが出来る。この他、Cu、Fe、Mn、Cr、Co、Ni、V、Zn、Se、Mg、Ca、Sr、Ba、Pd、Ag、Cd、In、Sn、Sb、Hg、Pb、Bi、Si及びAl等の各種金属酸化物、複合酸化物、金属硫化物、金属硫酸鉛又は金属炭酸塩等の無機顔料も用いることができる。遮光性およびブラックマトリックスとしての感度、解像度、密着性への影響の観点から、カーボンブラックが好ましい。ブラックマトリックスの絶縁性の観点からチタンブラックが好ましい。
好ましいカーボンブラックとしては、以下に例示するカーボンブラックの少なくとも1種を使用することができる。
例えば、三菱化学社製のカーボンブラックとしては、カーボンブラック#2400、#2350、#2300、#2200、#1000、#980、#970、#960、#950、#900、#850、MCF88、#650、MA600、MA7、MA8、MA11、MA100、MA220、IL30B、IL31B、IL7B、IL11B、IL52B、#4000、#4010、#55、#52、#50、#47、#45、#44、#40、#33、#32、#30、#20、#10、#5、CF9、#3050、#3150、#3250、#3750、#3950、ダイヤブラックA、ダイヤブラックN220M、ダイヤブラックN234、ダイヤブラックI、ダイヤブラックLI、ダイヤブラックII、ダイヤブラックN339、ダイヤブラックSH、ダイヤブラックSHA、ダイヤブラックLH、ダイヤブラックH、ダイヤブラックHA、ダイヤブラックSF、ダイヤブラックN550M、ダイヤブラックE、ダイヤブラックG、ダイヤブラックR、ダイヤブラックN760M、ダイヤブラックLPを挙げることが出来る。
キャンカーブ社製のカーボンブラックとしては、サーマックスN990、N991、N907、N908を挙げることができる。
旭カーボン社製のカーボンブラックとしては、旭#80、旭#70、旭#70L、旭F−200、旭#66、旭#66HN、旭#60H、旭#60U、旭#60、旭#55、旭#50H、旭#51、旭#50U、旭#50、旭#35、旭#15を挙げることが出来る。
デグサ社製のカーボンブラックとしては、ColorBlack Fw200、ColorBlack Fw2、ColorBlack Fw2V、ColorBlackFw1、ColorBlack Fw18、ColorBlack S170、ColorBlack S160、SpecialBlack6、SpecialBlack5、SpecialBlack4、SpecialBlack4A、PrintexU、PrintexV、Printex140U、Printex140Vを挙げることが出来る。
キャボット社(Cabot Corporation)製のカーボンブラックとしては、リーガル(Regal;登録商標)、ブラックパールズ(Black Pearls;登録商標)、エルフテックス(Elftex;登録商標)、モナーク(Monarch;登録商標)、モーグル(Mogul;登録商標)、およびバルカン(Vulcan;登録商標)の商標名で販売されているカーボンブラックを含む{例えばブラックパールズ(登録商標)2000、ブラックパールズ(登録商標)1400、ブラックパールズ(登録商標)1300、ブラックパールズ(登録商標)1100、ブラックパールズ(登録商標)1000、ブラックパールズ(登録商標)900、ブラックパールズ(登録商標)880、ブラックパールズ(登録商標)800、ブラックパールズ(登録商標)700、ブラックパールズ(登録商標)L、エルフテックス(登録商標)8、モナーク(登録商標)1400、モナーク(登録商標)1300、モナーク(登録商標)1100、モナーク(登録商標)1000、モナーク(登録商標)900、モナーク(登録商標)880、モナーク(登録商標)800、モナーク(登録商標)700、モーグル(登録商標)L、リーガル(登録商標)330、リーガル(登録商標)400、バルカン(登録商標)P}を挙げることが出来る。
コロンビア ケミカル社(Colombian Chemical Corporation)製カーボンブラックとしては、レイブン(Raven)780、レイブン 890、レイブン 1020、レイブン 1040、レイブン 1255、レイブン 1500、レイブン 5000、レイブン 5250を挙げることが出来る。
感光性樹脂組成物中には、分散剤等を含むことが出来る。後述の通り感光性樹脂積層体は、感光性樹脂組成物を支持層に塗工することによって製造することが出来るが、黒色顔料を予め分散剤等で溶剤に分散させてこれを加えて感光性樹脂組成物とし、支持層に塗工して感光性樹脂層とすることもできる。
分散剤としては、例えば、ポリウレタン、ポリアクリレートなどのカルボン酸エステル、不飽和ポリアミド、ポリカルボン酸(部分)アミン塩、ポリカルボン酸アンモニウム塩、ポリカルボン酸アルキルアミン塩、ポリシロキサン、水酸基含有ポリカルボン酸エステルや、これらの変性物、ポリ(低級アルキレンイミン)と遊離のカルボン酸基を有するポリエステルとの反応により形成されたアミドやその塩があげられる。また、特開2005−25169号公報に記載の塩基性官能基を有する高分子分散剤を利用することが出来る。また、具体的には、ビックケミー社製のDisperbyk160、Disperbyk161、Disperbyk162、Disperbyk163、Disperbyk164、Disperbyk166、ゼネカ社製のSOLSPERSE20000、SOLSPERSE24000、SOLSPERSE27000、SOLSPERSE28000、SOLSPERSE32500を利用することが出来る。本発明に用いられるアルカリ可溶性高分子や、上述の(メタ)アクリル酸ベンジルを共重合したアルカリ可溶性高分子およびその他アルカリ可溶性高分子も顔料分散剤としての機能を有する。分散剤を含有する場合の含有量は0.1〜15質量%が好ましい。顔料の分散安定性の観点から0.1%以上が好ましく、密着性の観点から15質量%以下が好ましい。より好ましくは1〜10質量%である。
さらに、ポリカルボン酸型高分子活性剤、ポリスルホン酸型高分子活性剤等のアニオン性の活性剤、ポリオキシエチレン、ポリオキシレンブロックポリマー等のノニオン系の活性剤などは、前述の分散剤とともに分散助剤として用いることが出来る。
また、黒色顔料とりわけカーボンブラックは、分散性、絶縁性等を考慮して、表面を樹脂で被覆したり、樹脂や低分子化合物で修飾したりできる。表面修飾に用いられる樹脂としては、ポリカルボジイミド、エポキシ樹脂などカーボンブラック表面のカルボキシル基と反応できる官能基を有する高分子が上げられる。同様に低分子化合物としては、例えば、置換ベンゼンジアゾニウム化合物や置換アリルジアゾニウム化合物が挙げられる。また、樹脂による被覆、修飾の方法としては、特開2004−219978号公報、特開2004−217885号公報、特開2004−360723号公報、特開2003−201381号公報、特開2004−292672号公報、特開2004−29745号公報、特開2005−93965号公報、特開2004−4762号公報、米国特許5,554,739号、米国特許5,922,118号に記載の分散剤、方法等を用いることができる。
感光性樹脂組成物中には、光照射により発色する発色系染料を含有させることもできる。用いられる発色系染料としては、例えば、ロイコ染料又はフルオラン染料と、ハロゲン化合物の組み合わせがある。発色系染料は所望のOD値やカラー画素の色純度に応じて適宜の量配合することができる。
上記ロイコ染料としては、例えば、トリス(4−ジメチルアミノ−2−メチルフェニル)メタン[ロイコクリスタルバイオレット]等が挙げられる。
上記ハロゲン化合物としては、臭化アミル、臭化イソアミル、臭化イソブチレン、臭化エチレン、臭化ジフェニルメチル、臭化ベンザル、臭化メチレン、トリブロモメチルフェニルスルフォン、四臭化炭素、トリス(2,3−ジブロモプロピル)ホスフェ−ト、トリクロロアセトアミド、ヨウ化アミル、ヨウ化イソブチル、1,1,1−トリクロロ−2,2−ビス(p−クロロフェニル)エタン、ヘキサクロロエタン、トリアジン化合物等が挙げられる。
上記トリアジン化合物としては、2,4,6−トリス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−メトキシフェニル)−4、6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジンが挙げられる。
このような発色系染料の中でも、トリブロモメチルフェニルスルフォンとロイコ染料との組み合わせや、トリアジン化合物とロイコ染料との組み合わせが有用である。
感光性樹脂組成物中には、熱安定性や保存安定性を向上させるために、ラジカル重合禁止剤を含有させることができる。このようなラジカル重合禁止剤としては、例えば、p−メトキシフェノ−ル、ハイドロキノン、ピロガロ−ル、ナフチルアミン、tert−ブチルカテコ−ル、塩化第一銅、2,6ージ−tert−ブチル−p−クレゾ−ル、2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−tert−ブチルフェノ−ル)、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノ−ル)、トリエチレングリコール−ビス−[3−(3−ターシャリブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート](チバ・スペシャルティ・ケミカルズ製 IRGANOX245)、ジフェニルニトロソアミン等が挙げられる。感度低下が少ないことと保存安定性が良好であることとの両立からIRGANOX245が好ましい。
感光性樹脂組成物中には、必要に応じて可塑剤を含有させることもできる。そのような可塑剤としては、フタル酸エステル類、例えば、ジエチルフタレ−トや、p−トルエンスルホンアミド、ポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコ−ルモノアルキルエーテル、ポリアルキレンオキシド変性ビスフェノールA誘導体、例えば、ビスフェノールAのエチレンオキシド付加物やプロピレンオキシド付加物が挙げられる。可塑剤を含有する場合の好ましい量は0.1〜5質量%である。感光性樹脂層の可とう性およびラミネート後の切断時にチップ飛びや割れなどを抑制する観点から0.1質量%以上が好ましく、密着性の観点から5質量%以下が好ましい。
感光性樹脂組成物中には、シランカップリング剤を含むことが出来る。シランカップリング剤としては、ビニル基、エポキシ基、スチリル基、メタクリロキシ基、アクリロキシ基、アミノ基、ウレイド基、クロロプロピル基、メルカプト基、スルフィド基、イソシアネート基、イミダゾリル基などの極性基と、アルコキシシリル基とを分子内に有する化合物などを上げることが出来る。具体的には、信越シリコーン(株)製、KBM−1003、KBE−1003、KBM−403、KBE−403、KBM−502、KBE−502、KBM−503、KBE−503、KBM−603、KBE−603、KBM−903、KBE−903、KBE−585、KBM−802、KBE−846、KBE−9007などや、特開2004−280057号公報に記載のイミダゾールシラン化合物などを挙げることが出来る。配合量は、密着性の効果と現像後の基板への残渣の付着などを考慮して適宜選択できるが、0.01〜1質量%の範囲で含むことが好ましい。
本発明の感光性樹脂積層体は、感光性樹脂組成物からなる感光性樹脂層を支持層上に塗工して作製することが出来る。ここで用いられる支持層としては、活性光を透過する透明なものが好ましい。活性光を透過する支持層としては、ポリエチレンテレフタレ−トフィルム、ポリビニルアルコ−ルフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、塩化ビニル共重合体フィルム、ポリ塩化ビニリデンフィルム、塩化ビニリデン共重合体フィルム、ポリメタクリル酸メチル共重合体フィルム、ポリスチレンフィルム、ポリアクリロニトリルフィルム、スチレン共重合体フィルム、ポリアミドフィルム、セルロース誘導体フィルム、トリアセチルセルロースフィルム、ポリプロピレンフィルム等が挙げられる。これらのフィルムとしては、必要に応じ延伸されたものも使用可能である。
また、支持層に塗工する際には適宜溶媒を加えて塗工に最適な状態に整えることが出来る。溶媒としては、例えば、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジプロピルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、2−メトキシブチルアセテート、3−メトキシブチルアセテート、4−メトキシブチルアセテート、2−メチル−3−メトキシブチルアセテート、3−メチル−3−メトキシブチルアセテート、3−エチル−3−メトキシブチルアセテート、2−エトキシブチルアセテート、4−エトキシブチルアセテート、4−プロポキシブチルアセテート、2−メトキシペンチルアセテート、3−メトキシペンチルアセテート、4−メトキシペンチルアセテート、2−メチル−3−メトキシペンチルアセテート、3−メチル−3−メトキシペンチルアセテート、3−メチル−4−メトキシペンチルアセテート、4−メチル−4−メトキシペンチルアセテート、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、メチルシソブチルケトン、エチルイソブチルケトン、炭酸メチル、炭酸エチル、炭酸プロピル、炭酸ブチル、ベンゼン、トルエン、キシレン、シクロヘキサノン、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ヘキサノール、シクロヘキサノール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、グリセリンが挙げられる。毒性、支持層に塗工した際の乾燥性の観点からメチルエチルケトンやメチルイソブチルケトンが好ましく、着色顔料とくに黒色顔料の分散安定性や本発明に用いられる上記式(I)で表されるアルカリ可溶性高分子の溶解性の観点からプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)が好ましい。前記の性能を両立するためにメチルエチルケトンやメチルイソブチルケトンなどとPGMEAとを適当な割合で混合して用いても良い。例えば、黒色顔料を予め分散させたPGMEA、上記式(I)のアルカリ可溶性高分子を予め溶解させたPGMEA、それぞれと上述した重量平均分子量が3,000〜100,000であるメタクリル酸ベンジル又はアクリル酸ベンジルを共重合したアルカリ可溶性高分子及び重量平均分子量が3,000〜50,000であるアクリル系のアルカリ可溶性高分子からなる群より選ばれる少なくとも一種のアルカリ可溶性高分子、エチレン性不飽和二重結合を有する光重合性化合物、光重合開始剤、その他の種々の添加物を混合してメチルエチルケトンやPGMEAなどの溶媒で適宜希釈し、支持層への塗布性乾燥性の良好な感光性樹脂組成物溶液として調合することが出来る。
また、上記支持層のヘーズは5.0以下であるものが好ましい。より好ましくは2.0以下、更に好ましくは1.0以下である。ここでいうヘーズ(Haze)とは濁度を表す値であり、ランプにより照射され試料中を透過した全透過率Tと、試料中で拡散され散乱した光の透過率Dにより、ヘーズ値H=D/T×100として求められる。これらはJIS−K−7105により規定されており、市販の濁度計によって容易に測定可能である。支持層の厚みは薄い方が画像形成性、経済性の面で有利であるが、強度を維持する必要から、10〜100μmのものが一般的である。
本発明の感光性樹脂積層体は、感光性樹脂層の支持層とは反対側の表面に、必要に応じて保護層を積層することも出来る。支持層と感光性樹脂層との密着力よりも、保護層と感光性樹脂層との密着力が充分小さく、容易に剥離できることが好ましい。このような保護層としては、例えば、ポリエチレンフィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリプロピレンフィルム、延伸ポリプロピレンフィルム(例えば、王子製紙(株)製E−200C、E−200Aなど)、離型処理されたポエチレンテレフタレートフィルム等が挙げられる。保護層の好ましい厚みは、15〜50μmである。表面平滑製の観点から15μm以上が好ましく、感光性樹脂層との積層性、巻き取り性の観点から50μm以下が好ましい。
本発明の感光性樹脂積層体は、おおよそ次のような手法で作製することが出来る。感光性樹脂組成物として、アルカリ可溶性高分子、エチレン性不飽和二重結合を有する光重合性化合物、光重合開始剤、着色顔料等を、粘度が1〜数十cpsになるような適量の溶媒と共に混合して、感光性樹脂組成物溶液を作製する。支持層となる厚み20μmの透明ポリエステルフィルムの上に上記感光性樹脂組成物溶液を塗布して乾燥し、感光性樹脂層を形成する。塗布は、塗布面積や塗布速度などに応じた装置を用いて塗布する。塗布装置としては、小面積に有用なものとして、ブレードコーター、バーコーター、グラビアコーターを挙げることができる。密封式ダイ方式であれば、キャピラリーコーター、レイジングアンドライジングコーター、スロットダイコーター、リップコーター、開放式であれば、コンマコーター、グラビアコーターを挙げることが出来る。乾燥温度は、溶剤に応じて適宜選定することが出来る。溶剤を十分に乾燥させる温度以上が好ましく、支持層の寸法安定性が確保できる温度以下で乾燥することが好ましい。60〜120℃が好ましい。乾燥時間は、溶剤が十分に乾燥できる程度以上に長く、また溶剤を塗布面から均質に蒸発させることが出来る程度の速度で乾燥させることが好ましい。支持層の寸法安定性が確保でき無くならない程度、さらに作業性が著しく損なわれない程度以下であることが好ましい。乾燥手段は、小面積であればキャスト法や熱風循環式乾燥炉を用いることが出来る。数メートル以上の乾燥チャンバーを通過して乾燥させるには、熱風を塗布面や支持層に吹き付けたり、加熱されたロールの上支持層を通過させることにより乾燥させることができる。熱風ノズルには、ジェット型、正圧エアーフローティング型、負圧エアーフローティング型、負圧ノズル+ロール型、パンチング穴型、平行流型などがある。その後で保護層となるポリエチレンフィルムを貼り合わせて積層する。ブラックマトリックスの遮光性と塗布時の膜厚精度から、感光性樹脂層の厚みは0.3μm以上であることが好ましい。また、カラーフィルタに用いたときの平坦性から、4.5μm以下であることが好ましい。樹脂ブラックマトリックスを用いてカラーフィルタを作成する場合、ブラックマトリックスの高さが高いとカラーフィルタの表面の凹凸が液晶の配向を乱すので、オーバーコート層とよばれる平坦化膜を設けたり、表面を平らにするために研磨したりする場合がある。液晶の配向への影響を小さくしたり、オーバーコート層を薄くしたり、カラーフィルタ全体の厚みを薄くしたりできるので、ブラックマトリックスの高さは4.5μm以下であることが好ましい。感光性樹脂層の厚みは、より好ましくは0.3〜2μm、更に好ましくは0.3〜0.8μmである。
本発明に記載のブラックマトリックスは上記の感光性樹脂積層体を用いておおよそ次のような手法で形成することが出来る。まず保護層を剥離した後、ガラス基板に上記感光性樹脂積層体をラミネート(熱圧着)する。このとき、ガラス基板は予熱されることが好ましい。ガラス基板の予熱温度は、ラミネート性およびラミネート時に巻き込む空気を抑制し十分な密着性を確保する観点から100℃以上が好ましく、支持層の耐熱性の観点から150℃以下が好ましい。より好ましくは110℃以上140℃以下である。
次に、マスクフィルムを通して活性光により画像露光する。露光量を上げて露光する場合は、露光前に支持層を剥離しても良い。但し、支持層を剥離して露光する場合は、開始剤の配合量や本発明に含まれる上記式(I)で表される化合物の配合量などを適宜調整して、高感度に設計することが好ましい。感度に対する支持層の影響は大きく、支持層を介して露光する場合とくらべて非常に高感度に設計することが好ましい。即ち、本発明の(1)〜(7)に記載の感光性樹脂積層体において光重合開始剤を8〜20質量%含む感光性樹脂積層体を、基板にラミネートする工程、支持層を剥離する工程、露光する工程、現像する工程を順に行うことを特徴とするブラックマトリックス付き基板の製造方法により、ブラックマトリックスを製造することが好ましい。基板としては、透明基板、例えばガラス基板が好ましい。前記製造方法においては、工程上露光部が支持層に貼り付き基材から剥離してしまう転写性の問題が回避されるので、感光性樹脂組成物中の上述した重量平均分子量が3,000〜100,000であるメタクリル酸ベンジル又はアクリル酸ベンジルを共重合したアルカリ可溶性高分子及び重量平均分子量が3,000〜50,000であるアクリル系のアルカリ可溶性高分子からなる群より選ばれる少なくとも一種のアルカリ可溶性高分子の配合比率を低く抑え、上記式(I)で表される化合物の配合量を多くすることが出来る。これは、感度の観点から好ましい。しかし、前記製造方法であっても未露光部が支持層に強く粘着するため、重量平均分子量が3,000〜100,000であるメタクリル酸ベンジル又はアクリル酸ベンジルを共重合したアルカリ可溶性高分子及び重量平均分子量が3,000〜50,000であるアクリル系のアルカリ可溶性高分子からなる群より選ばれる少なくとも一種のアルカリ可溶性高分子の配合比率は1質量%以上であり、感度の観点から40質量%以下である。好ましくは1〜15質量%であり、より好ましくは1〜10質量%であり、更に好ましくは1〜5質量%である。また、同様に、未露光部が支持層に強く粘着するため、上記式(I)で表される化合物の配合量は40質量%以下であり、感度の観点から3質量%以上である。好ましくは10〜40質量%であり、より好ましくは15〜40質量%であり、更に好ましくは20〜40質量%である。
次に、感光性樹脂層上に支持層がある場合には、必要に応じてこれを除き、続いてアルカリ水溶液を用いて未露光部の感光性樹脂層を現像し、除去する。アルカリ水溶液としては、炭酸ナトリウム水溶液、炭酸カリウム水溶液、水酸化カリウム水溶液、炭酸水素ナトリウムと炭酸ナトリウムの混合水溶液、テトラメチルアンモニウムヒドロキシドなどの有機アミン水溶液等を用いる。これらのアルカリ水溶液は感光性樹脂層の特性に合わせて選択される。一般的に0.1〜3質量%の炭酸ナトリウム水溶液、0.03〜0.1質量%の水酸化カリウム水溶液が用いられる。必要に応じて、現像しきれずに残っている光重合性樹脂層を取り除くために、別の現像液において更に現像を行っても良い。別の現像液とは、初めに感光性樹脂層を現像する際に用いる現像液とはアルカリ性の異なるアルカリ水溶液であったり、酸性現像液であったり、有機溶剤を含有する現像液であったりしてもよく、現像液に合わせて感光性樹脂層の組成を適宜選ぶことが出来る。また、現像しきれずに残っている未露光部の感光性樹脂層や、着色顔料、黒色顔料は、高圧水洗などの方法により物理的に除去することも出来る。0.2MPa以上の水洗圧が効果的である。
本発明のカラーフィルタは、ブラックマトリックスを形成後、該ブラックマトリックス付きガラス基板の少なくともブラックマトリックスで覆われていない部分の一部に、本発明の感光性樹脂積層体や感熱性または感光性のカラーインクによって、赤・青・緑のカラー画素を形成することによって作製できる。
ブラックマトリックスの形状はカラー画素を囲む格子状のものが一般的である。また、格子の各辺のパターン幅は5〜50μm、格子点間隔は30〜500μmであるのが一般的である。
赤・青・緑のカラー画素は、本発明の感光性樹脂積層体や液状レジストなどのカラーレジストを用いたフォトリソグラフィーによって作製したり、カラーインクを用いたインクジェット法、印刷法などによって作製したり、種々の方法を用いることが出来る。インクジェット法とは、ガラス基板上に形成されたブラックマトリックスを堰として、インクジェット方式でカラーインクを注入する方法である。インクジェット法は、高価なマスクを必要とする露光工程を必要としない、現像工程を必要としない、凹凸にかかわらず画素パターンを形成できる、歩留まりが向上する、などの面から、低コストで簡便に画素パターンを形成できるので好ましい。フォトリソグラフィーによらずに硬化できるので感熱性でも良いし、全面露光によって硬化させることもできるので感光性であっても良い。感熱性または感光性のカラーインクとしては公知のものも用いることが出来る。また、本発明において、着色物質として例示した顔料および染料、エチレン性不飽和二重結合を有する光重合性化合物、熱または光重合性開始剤とを有し、溶剤により粘度を適宜調整した組成物を用いることが出来る。例えば特開2004−213033号公報の実施例1に記載の着色インクなどを用いることが出来る。また、ブラックマトリックスは撥カラーインク性であることが好ましい。この性質によりインクの着弾精度の問題からブラックマトリックス上に乗ったカラーインクも堰を滑り落ちてカラー画素用の空間を満たすことが出来る。
本発明のブラックマトリックスの製造方法においては、透明な支持層に積層した感光性樹脂積層体を使用する。該製造方法は、感光性樹脂組成物をガラス基板に直接塗布して乾燥し、後にフォトマスクを通して露光し現像する製造方法と比較して、乾燥工程を使用しない、ガラスに塗布する際の膜厚ムラが生じない、透明な支持層が光重合性樹脂組成物とフォトマスクとの接触を防いでいるのでフォトマスクが汚れにくい、などの面で好ましい手法である。
さらに、透明な支持層を介して露光することにより、感光性樹脂層が直接酸素と接触することを防ぐため非常に高い感度が得られる。これは、特許文献1、本願明細書比較例8などに開示されているようなガラス基板に感光性樹脂組成物を直接塗布乾燥する方法と比較して、感度の点で有用であることを示している。
感光性樹脂積層体を用いてブラックマトリックスを作成する方法としては、厚み約2μmのカラー画素をガラス基板上に形成した後に黒色の感光性樹脂積層体をカラー画素付きガラス基板に積層し、ガラス基板側から露光する方法も従来から知られている(特許3409925号公報参照)。この順序でブラックマトリックスを形成すると、もともと画素の間にしかブラックマトリックスが形成されないので、カラー画素とブラックマトリックスの位置合わせが省略できる利点がある。しかし、このような方法では、カラー画素間に感光性樹脂層を埋め込むために、70ないし100μm以上の厚みをもった支持層に熱可塑性樹脂層および中間層を積層し、さらに感光性樹脂層を積層するといった複雑な層構造になる。熱可塑性樹脂層は埋め込み性のために、中間層は厚くなった支持層および/または熱可塑性樹脂層を剥離した後に露光する際感光性樹脂層と酸素との接触を防ぐために設けられると考えられる。本発明の感光性樹脂積層体を用いれば、線幅再現性、密着性にすぐれるので先行してブラックマトリックスを形成することが可能で、そのため層構造も単純化され、支持層も20μm以下の露光波長の吸収散乱が少ないものを用いることが出来る。高品位の支持層を用いることでさらに線幅安定性やパターンの形状、直線性などが向上する。
本発明を実施例に基づいて説明する。
[合成例1]
まず、特開2001−354735号公報に記載の方法に従って上記式(I)で表される化合物1を合成した。
すなわち、500ml四つ口フラスコ中に、ビスフェノールフルオレン型エポキシ樹脂235g(エポキシ当量235)とテトラメチルアンモニウムクロライド110mg、2,6−ジ−tertブチル−4−メチルフェノール100mg及びアクリル酸72.0gを仕込んだ。これに25ml/分の速度で空気を吹き込みながら90〜100℃で加熱溶解した。次ぎに、溶液が白濁した状態のまま徐々に昇温し、120℃に加熱して完全溶解させた。ここで溶液は次第に透明粘稠になったがそのまま撹拌を継続した。この間、酸価を測定し、1.0mgKOH/g未満になるまで加熱撹拌を続けた。酸価が目標に達するまで12時間を要した。そして室温まで冷却し、無色透明で固体状の下記式(V)で表されるビスフェノールフルオレン型エポキシアクリレートを得た。
Figure 0004954194
次いで、このようにして得られた上記のビスフェノールフルオレン型エポキシアクリレート307.0gにプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)600gを加えて溶解した。その後、ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物80.5g及び臭化テトラエチルアンモニウム1gを混合し、徐々に昇温して110〜115℃で4時間反応させた。酸無水物基の消失を確認した後、1,2,3,6−テトラヒドロ無水フタル酸38.0gを混合し、90℃で6時間反応させ、上記式(I)に相当する化合物1を得た。酸無水物基の消失はIRスペクトルにより確認した。
ここで化合物1は、上記式(I)に示す化合物において、Xは、上記式(II)で示される基であり、Yは1,2,3,6−テトラヒドロ無水フタル酸から酸無水物基(−CO−O−CO−)を除いた残基、Zは3,3',4,4'−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物から酸無水物を除いた残基であるとともに、Y/Zモル比は50.0/50.0である化合物に相当する。
この化合物1をアルカリ可溶性高分子とし、PGMEA中固形分濃度が40質量%になるように調整し、以下の感光性樹脂組成物溶液の作成に用いた。
[実施例1〜9]
<感光性樹脂組成物溶液の作製>
表1に示す割合で感光性樹脂組成物の各成分を混合し、メチルエチルケトンを溶媒として固形分量が10質量%の感光性樹脂組成物溶液を得た。なお、表1において、略号(A−1〜F−1)で表した感光性樹脂組成物を構成する成分は次に示すとおりである。
A−1:合成例1で合成した化合物1のPGMEA溶液(固形分濃度40質量%)
A−2:メタクリル酸ベンジル/メタクリル酸の共重合体のメチルエチルケトン溶液(質量比85/15、重量平均分子量30000、固形分濃度40質量%)
A−3:スチレン/メタクリル酸メチル/メタクリル酸の共重合体のメチルエチルケトン溶液(質量比25/50/25、重量平均分子量55000、固形分濃度40質量%)。A−4:スチレン/メタクリル酸メチル/メタクリル酸の共重合体のメチルエチルケトン溶液(質量比25/50/25、重量平均分子量20000、固形分濃度40質量%)。B−1:ペンタエリスリトールテトラアクリレート
B−2:コハク酸変性ペンタエリスリトールトリアクリレート (東亜合成社製 アロニックス TO−756)
C−1:1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9.H.−カルバゾール−3−イル]−エタン−1−オンオキシム−O−アセテート (チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製 IRGACURE OXE−02)
D−1:カーボンブラック
<感光性樹脂積層体の作製>
前記感光性樹脂組成物を、厚さ20μmのポリエチレンテレフタレート製支持層にバ−コ−タ−を用いて均一に塗布し、95℃の乾燥機中で3分間乾燥する。次いで、感光性樹脂層に厚さ20μmの延伸ポリプロピレン製保護層を張り合わせ、実施例1〜9の感光性樹脂積層体を得た。
尚、感光性樹脂組成物の塗布後、ムラが無いかを観察し次のように支持層への塗工性を評価した。
○:塗布ムラがなく均一
×:塗布ムラがあり不均一
<ブラックマトリックスの形成>
上記実施例1〜9の感光性樹脂積層体の保護層を剥がして、ガラス基板にラミネートした。10cm角基板に感光性樹脂積層体をラミネートするのに約5秒を要した。その後、ライン幅:スペース幅が1:9のマトリックスパターンのガラスマスクを通して、超高圧水銀ランプ((株)オ−ク製作所製HMW−801)により40mJ/cmで露光した。このとき支持層とガラスマスクとの距離を100μmに設定した。支持層を剥離した後、0.05質量%の水酸化カリウム水溶液を23℃でスプレーし、未露光部分の光重合性樹脂層を溶解除去して現像した。このときのスプレー時間は、未露光部分の光重合性樹脂層がガラス基板からちょうど除去されたときの時間(最小現像時間)の1.5倍とした。その後、240℃で60分ポストベークし、ブラックマトリックスを形成した。
尚、上記ブラックマトリックスの形成工程にて、露光後に支持層を剥離した際、感光性樹脂層がガラス基板に転写される様を観察し、次のようにガラス基板への転写性を評価した。転写性の評価には、ライン幅:スペース幅が1:9のマトリックスパターン以外にもベタパターンを露光し、同時に評価した。
(ガラス基板への転写性)
○:感光性樹脂層全体がガラス基板に転写される。
△:ベタパターンが露光された部分の一部が支持層と共に剥離するが、マトリックスパターンは問題なく転写される。
△△:ベタパターンが露光された部分の一部が支持層と共に剥離し、マトリックスパターンの一部も支持層とともに剥離する。
×:マトリックスパターン、ベタパターンにかかわらず、支持層とともに剥離される。
<ブラックマトリックスの評価>
(1)膜厚
上記のガラス基板上のブラックマトリックスについて、テンコール・インスツルメンツ社製アルファステップ(AS200)を用いてガラス基板に形成されたパターンの高さを測定し、これを膜厚(μm)とした。
(2)遮光性
上記のブラックマトリックスと同様の方法でベタパターンを作成し、グレタグマクベス社製光学濃度計D200−IIを用いて光学濃度を測定した。光学濃度とは、ある光源の光に対して入射光強度をI、透過光強度をIとした場合に、光学濃度=log10(I/I)の関係で表される。光学濃度を上記膜厚で除した値をもとめ、これを遮光性とした。遮光性の評価は以下のランクに従った。
○:3以上
△:2以上3未満
×:2未満
(3)感度
ガラス基板に感光性樹脂積層体をラミネートし、ストーファー21段ステップタブレット(タブレットの段数が1段につき光学濃度0.15変化するマスクフィルム)を通して、上記と同じように露光・現像、ポストベークしたガラス基板を、ステップタブレットパターンが何段まで残っているかを目視で読み取った。感度の評価は以下のランクに従った。
○:3段以上
△:2段以上3段未満
×:2段未満
(4)密着性
ライン幅:スペース幅=1:9のマトリックスパターンマスクを通して40mJ/cmで露光し、最小現像時間の1.5倍の時間現像してマトリックスパターンを形成した。マトリックスパターンが形成できているかどうかを光学顕微鏡で目視にて観察し、形成可能であった最小のマトリックスパターンに対応するマスク幅(μm)を密着性とした。密着性の評価は以下のランクに従った。
○:5μm未満
△:5μm以上10μm未満
×:10μm以上
(5)過現像時の線幅安定性
実施例2および比較例2で用いた感光性樹脂積層体をガラス基板にラミネートし、40mJ/cmで露光し、現像時間を最小現像時間で除した値が1.1(最小現像時間付近相当)および1.6(過現像時相当)となるように現像し、ブラックマトリックスを形成した。マスク線幅20μmに対応するブラックマトリックスの線幅を測長顕微鏡により測定した。実施例10および11ならびに比較例8および9として結果を表2にまとめた。実施例2の感光性樹脂積層体は比較例2の感光性樹脂積層体に比べて線幅の変化が小さい事が分かる。
[実施例12〜13]
<カラー画素の作成>
上記実施例1において、D−1:カーボンブラックの代わりに、D−2:C.I.ピグメントレッド254およびD−3:ピグメントイエロー139を用いて、実施例1と同様に混合し、感光性樹脂組成物溶液14および15を作製する。
前記感光性樹脂組成物溶液14および15を、厚さ20μmのポリエチレンテレフタレート製ベースフィルムにバ−コ−タ−を用いて均一に塗布し、95℃の乾燥機中で3分間乾燥する。次いで、得られる光重合性樹脂組成物積層体上に厚さ25μmのポリエチレン製保護フィルムを張り合わせ、実施例12および13の感光性樹脂積層体を得ることができる。実施例12および13の感光性樹脂積層体の保護フィルムを剥がして、ガラス基板にラミネートした後、ライン幅/スペース幅が5μm/25μmのパターンのマスクフィルムを通して、超高圧水銀ランプ((株)オ−ク製作所製HMW−801)により40mJ/cmで露光する。支持フィルムを剥離した後、0.05質量%の水酸化カリウム水溶液を23℃で約30秒間スプレ−し、未露光部分の感光性樹脂層を溶解除去して現像する。その後、200℃で15分ポストベークし、カラー画素を形成する。
[実施例14〜17および比較例10]
表1の実施例14〜17および比較例10に示す割合で感光性樹脂組成物の各成分を混合し、メチルエチルケトンを溶媒として固形分量が10質量%の感光性樹脂組成物溶液14〜17および比較感光性樹脂組成物溶液10を得た。感光性樹脂組成物溶液14〜17および比較感光性樹脂組成物溶液10を、厚さ20μmのポリエチレンテレフタレート製支持層にバ−コ−タ−を用いて均一に塗布し、95℃の乾燥機中で3分間乾燥する。次いで、感光性樹脂層に厚さ20μmの延伸ポリプロピレン製保護層を張り合わせ、実施例14〜17および比較例10の感光性樹脂積層体を得た。
上記実施例14〜17および比較例10の感光性樹脂積層体の保護層を剥がして、ガラス基板にラミネートした。その後、支持層を剥離し、ライン幅:スペース幅が1:9のマトリックスパターンのガラスマスクを通して、超高圧水銀ランプ((株)オ−ク製作所製HMW−801)により100mJ/cmで露光した。このとき感光性樹脂層とガラスマスクとの距離を100μmに設定した。次いで、0.05質量%の水酸化カリウム水溶液を23℃でスプレーし、未露光部分の光重合性樹脂層を溶解除去して現像した。このときのスプレー時間は、未露光部分の光重合性樹脂層がガラス基板からちょうど除去されたときの時間(最小現像時間)の1.5倍とした。その後、240℃で60分ポストベークし、ブラックマトリックスを形成した。結果を表3に示す。
尚、ガラス基板への転写性は、パターンを露光する前に支持層を剥離するので、次の様に評価した。
○:感光性樹脂層全体がガラス基板に転写される。
×:感光性樹脂層の一部が支持層とともに剥離される。
[比較例1〜7]
表1に示す割合で比較例1〜7の感光性樹脂組成物の各成分を混合し、固形分量が10重量%の比較感光性樹脂組成物溶液1〜7を得た。この比較感光性樹脂組成物溶液1〜7を、実施例と同じようにして厚さ20μmのポリエチレンテレフタレート製ベースフィルム上に塗布し、厚さ20μmの延伸ポリプロピレン製保護層を張り合わせて、比較例1〜7の感光性樹脂積層体を作製した。これらの比較例1〜7の感光性樹脂積層体を用いて、実施例と同じようにして、ガラス基板上にブラックマトリックスを形成した。評価についても、実施例と同じ項目を評価し、結果を表1に示した。
尚、比較例4の感光性樹脂組成物は、ベースフィルムに塗布乾燥後、塗布ムラが見られた。また、未露光部分の感光性樹脂層と支持層との粘着性が高く、露光部分は支持層を剥離する時に共に基板から剥離された。比較例5の感光性樹脂組成物は、塗布後、目視で明らかなほど光学濃度の薄い部分が生じ均一に塗布することができなかった。
[比較例11]
実施例3で作成した感光性樹脂組成物溶液3を、スピンコーター(ミカサスピンコーター1H−360S)を用い、10cm角のガラス基板に、毎分500回転でスピンコートした。塗布後、基板中心部から辺縁部に向かって放射状の塗布ムラが生じた。また基板を縁取るように辺縁部にも約1mm程度の塗布ムラが生じた。ガラス基板に感光性樹脂層を積層するにはさらにこれをオーブン中80℃で10分乾燥する必要があった。
さらに、実施例3で実施したのと同様に、露光現像してブラックマトリックスの形成を試みたところ、現像後基板上にパターンは残らなかった。
Figure 0004954194
Figure 0004954194
Figure 0004954194
本発明は、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、プラズマディスプレイなどのフラットパネルディスプレイや、上記液晶ディスプレイや有機ELディスプレイに用いられるカラーフィルタの分野で利用でき、特に液晶ディスプレイの分野で好適に用いられる。

Claims (12)

  1. 少なくとも支持層と感光性樹脂層とを積層してなり、該感光性樹脂層が、
    下記式(I)で表されるアルカリ可溶性高分子3〜40質量%、
    重量平均分子量が3,000〜100,000であるメタクリル酸ベンジル又はアクリル酸ベンジルを共重合したアルカリ可溶性高分子及び重量平均分子量が3,000〜50,000であるアクリル系のアルカリ可溶性高分子からなる群より選ばれる少なくとも一種のアルカリ可溶性高分子1〜40質量%、
    エチレン性不飽和二重結合を有する光重合性化合物3〜25質量%、
    光重合開始剤0.1〜20質量%、
    着色顔料40〜70質量%を含み、かつ、
    該式(I)で表されるアルカリ可溶性高分子:該重量平均分子量が3,000〜100,000であるメタクリル酸ベンジル又はアクリル酸ベンジルを共重合したアルカリ可溶性高分子及び重量平均分子量が3,000〜50,000であるアクリル系のアルカリ可溶性高分子からなる群より選ばれる少なくとも一種のアルカリ可溶性高分子(質量比)=1:5〜16:1
    である感光性樹脂組成物からなる感光性樹脂積層体。
    Figure 0004954194
    (式(I)中、Xは下記式(II)で表される基、Yはジカルボン酸無水物の酸無水物基を除いた残基、Zはテトラカルボン酸二無水物の酸無水物基を除いた残基、nは1〜20の整数である。下記式(II)中のRおよびRはそれぞれ互いに独立なHまたはCH基を表す。)
    Figure 0004954194
  2. 該感光性樹脂層が、
    上記式(I)で表されるアルカリ可溶性高分子3〜40質量%、
    重量平均分子量が3,000〜100,000であるメタクリル酸ベンジル又はアクリル酸ベンジルを共重合したアルカリ可溶性高分子1〜40質量%、
    エチレン性不飽和二重結合を有する光重合性化合物3〜25質量%、
    光重合開始剤0.1〜20質量%、
    着色顔料40〜70質量%を含み、かつ、
    該式(I)で表されるアルカリ可溶性高分子:該重量平均分子量が3,000〜100,000であるメタクリル酸ベンジル又はアクリル酸ベンジルを共重合したアルカリ可溶性高分子(質量比)=1:5〜16:1
    である感光性樹脂組成物からなる請求項1記載の感光性樹脂積層体。
  3. 該感光性樹脂層が、
    上記式(I)で表されるアルカリ可溶性高分子3〜40質量%、
    重量平均分子量が3,000〜50,000であるメタクリル酸ベンジル又はアクリル酸ベンジルを共重合したアルカリ可溶性高分子5〜40質量%、
    エチレン性不飽和二重結合を有する光重合性化合物5〜25質量%、
    光重合開始剤0.1〜20質量%、
    着色顔料40〜70質量%を含み、かつ、
    該式(I)で表されるアルカリ可溶性高分子:該重量平均分子量が3,000〜50,000であるメタクリル酸ベンジル又はアクリル酸ベンジルを共重合したアルカリ可溶性高分子(質量比)=1:5〜5:1である請求項2記載の感光性樹脂積層体。
  4. 該式(I)で表されるアルカリ可溶性高分子:該重量平均分子量が3,000〜100,000であるメタクリル酸ベンジル又はアクリル酸ベンジルを共重合したアルカリ可溶性高分子及び重量平均分子量が3,000〜50,000であるアクリル系のアルカリ可溶性高分子からなる群より選ばれる少なくとも一種のアルカリ可溶性高分子(質量比)=2:1〜16:1である請求項1記載の感光性樹脂積層体。
  5. 感光性樹脂組成物中に、光重合開始剤としてオキシムエステル化合物を含む請求項1〜4のいずれか一項に記載の感光性樹脂積層体。
  6. 感光性樹脂組成物中に、エチレン性不飽和二重結合を有する光重合性化合物として下記式(III)で表される化合物を含む請求項1〜4のいずれか一項に記載の感光性樹脂積層体。
    Figure 0004954194
    (式(III)中、R、RおよびRは、それぞれ互いに独立なHまたはCH基を表す。Rは2価の連結基で、炭素数2〜8のアルキレン基、炭素数3〜10のシクロアルキレン基、及び炭素数6〜10のフェニレン基からなる群より選ばれる一種の基を表す。)
  7. 着色顔料が黒色顔料である請求項1に記載の感光性樹脂積層体。
  8. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の感光性樹脂積層体を、少なくとも、基板にラミネートする工程、露光する工程、現像する工程を順に含むカラー画素付き基板の製造方法。
  9. 請求項7に記載の感光性樹脂積層体を、少なくとも、基板にラミネートする工程、露光する工程、支持層を剥離する工程、現像する工程を順に含むブラックマトリックス付き基板の製造方法。
  10. 請求項7に記載の感光性樹脂積層体を、少なくとも、基板にラミネートする工程、支持層を剥離する工程、露光する工程、現像する工程を順に含むブラックマトリックス付き基板の製造方法。
  11. 少なくとも、請求項9又は10に記載の方法で基板上にブラックマトリックスを形成する工程、該ガラス基板上のブラックマトリックスで覆われていない部分の少なくとも一部に感熱性または感光性のカラーインクをインクジェット方式により印刷する印刷工程を順に含むカラーフィルタの製造方法。
  12. 請求項11記載の方法により製造されるカラーフィルタ。
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