JP4947794B2 - 情報記録再生装置 - Google Patents

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Description

本発明は、近接場光を利用して磁気記録媒体に各種の情報を記録再生する情報記録再生装置に関するものである。
近年、コンピュータ機器におけるハードディスク等の容量増加に伴い、単一記録面内における情報の記録密度が増加している。例えば、磁気ディスクの単位面積当たりの記録容量を多くするためには、面記録密度を高くする必要がある。ところが、記録密度が高くなるにつれて、磁気記録媒体上で1ビット当たりの占める記録面積が小さくなっている。このビットサイズが小さくなると、1ビットの情報が持つエネルギーが、室温の熱エネルギーに近くなり、記録した情報が熱揺らぎ等のために反転したり、消えてしまったりする等の熱減磁の問題が生じてしまう。
一般的に用いられてきた面内記録方式では、磁化の方向が磁気記録媒体の面内方向に向くように磁気を記録する方式であるが、この方式では上述した熱減磁による記録情報の消失等が起こり易い。そこで、このような不具合を解消するために、磁気記録媒体に対して垂直な方向に磁化信号を記録する垂直記録方式に移行しつつある。この方式は、磁気記録媒体に対して、単磁極を近づける原理で磁気情報を記録する方式である。この方式によれば、記録磁界が記録膜に対してほぼ垂直な方向を向く。垂直な磁界で記録された情報は、記録膜面内においてN極とS極とがループを作り難いため、エネルギー的に安定を保ち易い。そのため、この垂直記録方式は、面内記録方式に対して熱減磁に強くなっている。
しかしながら、近年の磁気記録媒体は、より大量且つ高密度情報の記録再生を行いたい等のニーズを受けて、さらなる高密度化が求められている。そのため、隣り合う磁区同士の影響や、熱揺らぎを最小限に抑えるために、保磁力の強いものが磁気記録媒体として採用され始めている。そのため、上述した垂直記録方式であっても、磁気記録媒体に情報を記録することが困難になっていた。
そこで、この不具合を解消するために、光を集光したスポット光、若しくは、近接場光を利用して磁区を局所的に加熱して一時的に保磁力を低下させ、その間に書き込みを行うハイブリッド磁気記録方式が提供されている。特に、近接場光を利用する場合には、従来の光学系において限界とされていた光の波長以下となる領域における光学情報を扱うことが可能となる。よって、従来の光情報記録再生装置等を超える記録ビットの高密度化を図ることができる。
上述したハイブリッド磁気記録方式による記録ヘッドとしては、各種のものが提供されているが、その1つとして、近接場光を利用して加熱を行う薄膜磁気ヘッドが知られている(特許文献1及び2参照)。
この薄膜磁気ヘッドは、主に主磁極層及び補助磁極層を有する書き込み素子と、近接場光を発生させる近接場光発生層とを備えている。これら書き込み素子及び近接場光発生層は、被覆層によって覆われた状態でロードビームの先端に固定されたスライダの側面(素子形成面)上に順に取り付けられている。この際、主磁極層、補助磁極層及び近接場光発生層の先端は、被覆層から露出しており、磁気記録媒体に対して対向するようになっている。
主磁極層は、被覆層の内部にて補助磁極層に接続されている。これにより、主磁極層及び補助磁極層は、1本の磁極(単磁極)を垂直方向に配置した単磁極型垂直ヘッドを構成している。また、主磁極層と補助磁極層との間には、コイル層が両層に対して絶縁した状態で配置されている。これら主磁極層、補助磁極層及びコイル層は、全体として電磁石を構成している。
近接場光発生層は、各種の金属材料からなる金属層であり、主磁極層に隣接するように形成されている。この際、近接場光発生層は、磁気記録媒体に対向する先端に向かって先細りになるように形成されている。この近接場光発生層にレーザ光が入射すると、先端から近接場光が発生するようになっている。被覆層は、光ファイバから出射されたレーザ光を近接場光発生層に導くための光導波路的な役割を果たす層であり、異なる材料で形成された層が積層した多層構造とされている。
ところで、ロードビームには、レーザ光をスライダに導く光ファイバが固定されている。この光ファイバは、ロードビームの上面に沿って基端側から先端側まで導かれた後、下方に向けて略90度折り曲げられた状態で、スライダに形成された掘り込みに挿入されている。これにより、レーザ光を上方から真下に向けて照射して、該レーザ光を近接場光発生層に入射させることができるようになっている。
このように構成された薄膜磁気ヘッドを利用する場合には、近接場光を発生させると同時に記録磁界を作用させることで、磁気記録媒体に各種の情報を記録している。
即ち、まず光ファイバにレーザ光を入射させる。入射したレーザ光は、光ファイバの湾曲に沿って曲がりながら先端まで進んだ後に、被覆層に入射する。被覆層に入射したレーザ光は、該被覆層内を進んだ後に近接場光発生層に達する。すると、近接場光発生層は、このレーザ光によって内部の自由電子が一様に振動させられるのでプラズモンが励起されて、先端部分に近接場光を局在化させた状態で発生させる。その結果、磁気記録媒体の磁気記録層は、近接場光によって局所的に加熱され、一時的に保磁力が低下する。
また、レーザ光の照射と同時にコイル層に駆動電流を供給することで、主磁極層の先端に近接する磁気記録媒体の磁気記録層に対して記録磁界を局所的に印加する。その結果、保磁力が一時的に低下した磁気記録層に各種の情報を記録することができる。つまり、近接場光と磁場との協働により、磁気記録媒体への記録を行うことができる。
特開2007−164935号公報 特開2007−164936号公報
しかしながら、上述した従来の薄膜磁気ヘッドには、まだ以下の課題が残されていた。
始めに、近接場光を効率良く発生させるためには、一般的に光の偏光を最適な状態に調整した状態で、近接場光を発生させる素子(近接場光発生層等)に入射させる必要がある。例えば、上記素子に対して、直線偏光の光を入射させる場合には、予め決められた方向に直線偏光が向いた状態で入射させる必要があり、楕円偏光の光を入射させる場合には、予め決められた方向に楕円方位が向いた状態で入射させる必要がある。
ところが、従来の薄膜磁気ヘッドの光ファイバは、先端側が略90度も大きく湾曲した状態で固定されている。そのため、光ファイバの基端側に予め偏光が調整されたレーザ光を入射させたとしても、光ファイバの曲がりによって途中で偏光方向が崩れてしまっていた。例えば、直線偏光の方向を予め決められた方向に保ったまま、レーザ光を光ファイバの先端まで導くことが難しかった。よって、光ファイバから出射したレーザ光は、所望しない偏光状態となってしまい易かった。
その結果、近接場光の発生効率が低下、或いは、酷い場合には発生しなくなってしまう恐れがあった。よって、磁気記録媒体への情報の書き込みが不安定或いは不可能になってしまうという問題が生じてしまうものであった。
また、上述した問題をできるだけ解消するため、予め光ファイバの曲がりを計算してレーザ光の偏光状態を調整しておく方法も考えられる。しかしながら、このような方法を採用したとしても、製造時の組み立て誤差やスライダの浮上等によって光ファイバにどうしても応力が作用するので、該光ファイバは事前に予測し得ない曲がりをしてしまう。そのため、予め光ファイバの曲がりを計算してレーザ光の偏光状態を調整しておいたとしても、やはり途中で偏光方向が崩れてしまい、偏光状態を所望する状態に保ったまま、レーザ光を光ファイバの先端まで導くことが難しいものであった。
本発明は、このような事情に考慮してなされたもので、その目的は、光束を導く光導波路の湾曲状況に関係なく、近接場光発生素子に対して最適な偏光状態の光束を入射させることができ、情報の書き込みを安定して行うことができる情報記録再生装置を提供することである。
本発明は、前記課題を解決するために以下の手段を提供する。
本発明に係る情報記録再生装置は、近接場光を利用して一定方向に回転する磁気記録媒体に情報を記録再生する情報記録再生装置であって、前記磁気記録媒体の表面に対向配置されたスライダと、導入された光束から前記近接場光を発生させる近接場光発生素子と、前記磁気記録媒体に記録磁界を作用させて情報を記録する記録素子と、前記磁気記録媒体から漏れ出た磁界の大きさに応じた電気信号を出力して情報を再生する再生素子と、を有する近接場光ヘッドと、前記磁気記録媒体の表面に平行な方向に移動可能とされ、該磁気記録媒体の表面に平行で且つ互いに直交する2軸回りに回動自在な状態で前記近接場光ヘッドを支持するビームと、前記近接場光ヘッドに先端が接続されて前記光束を該近接場光ヘッドに導く可撓性の光導波路と、該光導波路の基端側に接続され、前記光束を直線偏光の状態で光導波路に入射させる光源と、該光源と前記近接場光ヘッドとの間における前記光導波路の途中に介在され、光導波路内を進む前記光束の偏光を調整する偏光調整機構と、前記近接場光発生素子から発生される前記近接場光の発生状況を検出すると共に、該検出に応じて前記偏光調整機構を作動させて、少なくとも情報の記録に必要な光強度の近接場光を発生させる制御機構と、前記ビームの基端側を支持すると共に、該ビームを前記磁気記録媒体の表面に平行な方向に向けて移動させるアクチュエータと、前記磁気記録媒体を前記一定方向に回転させる回転駆動部と、少なくとも前記情報の記録を開始する前の段階で前記制御機構を作動させて偏光調整を行わせる制御部と、を備えていることを特徴とするものである。
この発明に係る情報記録再生装置においては、回転駆動部により磁気記録媒体を一定方向に回転させた後、アクチュエータによりビームを移動させて近接場光ヘッドをスキャンさせる。そして、近接場光ヘッドを磁気記録媒体上の所望する位置に配置させる。この際、近接場光ヘッドは、磁気記録媒体の表面に平行で且つ互いに直交する2軸回りに回動自在な状態、即ち、2軸を中心として捩れることができるようにビームに支持されている。よって、磁気記録媒体にうねりが生じたとしても、うねりに起因する風圧変化又は直接伝わってくるうねりの変化を捻りによって吸収でき、近接場光ヘッドの姿勢を安定にすることができる。
その後、記録素子及び光源を作動させる。まず、光源が作動すると、直線偏光の光束が光導波路の基端側に入射する。入射した光束は、光導波路内を進み、途中で介在された偏光調整機構を通過した後に先端に達する。そして、先端に達した光束は、近接場光ヘッドに入射する。すると、近接場光発生素子が、この導入された光束から近接場光を発生させる。磁気記録媒体は、この近接場光によって局所的に加熱されて一時的に保磁力が低下する。一方、記録素子が作動すると、磁気記録媒体に記録磁界を作用させる。つまり、保磁力が低下した磁気記録媒体に対して記録磁界を作用させることができる。その結果、近接場光と記録磁界とを協働させたハイブリッド磁気記録方式により情報の記録を行うことができる。
また、再生素子は、磁気記録媒体から漏れ出た磁界の大きさに応じた電気信号を出力する。よって、情報の記録だけでなく、再生素子から出力された電気信号に基づいて磁気記録媒体に記録されている情報の再生を行うことができる。
ところで、制御部は、少なくとも上述した情報の記録を開始する前の段階で、光源を作動させて近接場光を発生させた後に、制御機構を作動させて偏光調整を行わせる。すると、制御機構は、近接場光発生素子から発生される近接場光の発生状況を検出する。ここで、近接場光発生素子に入射する光束の偏光状態が、最適な状態と略一致している場合には、記録に十分な強い光強度の近接場光が検出される。一方、光束の偏光状態が、最適な状態から大幅にずれている場合には、記録に不十分な弱い光強度の近接場光が検出、或いは、近接場光そのものが検出されない。
よって、制御機構は、近接場光の発生状況に基づいて、実際に近接場光発生素子に入射している光束の偏光状態が最適な状態からどの程度ずれているかを把握することができる。そして、制御機構は、少なくとも情報の記録に必要な光強度の近接場光が発生するように、偏光調整機構を作動させる。
偏光調整機構は、これを受けて光導波路内を進んでいる光束の偏光を調整する。これにより、偏光状態を理想とする最適な状態にできるだけ近づけた状態で、光束を近接場光ヘッドまで導くことができる。その結果、少なくとも情報の記録に必要な光強度の近接場光を発生させることができ、情報の書き込みを安定して行うことができる。よって、信頼性が向上した、高品質の情報記録再生装置とすることができる。
特に、光導波路が途中で湾曲していたとしても、湾曲状況に関係なく、記録に必要な光強度の近接場光を安定して発生させることができるので、光導波路を比較的自由に配置設計することができる。加えて、光束の偏光を状況に応じて適宜変化させることができるので、経年変化や応力等により光導波路の湾曲度合いが変化したとしても、これらの影響を受けることなく記録に必要な光強度の近接場光を発生させることができる。
また、本発明に係る情報記録再生装置は、上記本発明の情報記録再生装置において、前記制御機構が、前記記録素子及び前記光源を試験的に作動させ、前記情報の記録が実際にできたか否かを検出することで前記近接場光の発生状況を検出することを特徴とするものである。
この発明に係る情報記録再生装置においては、少なくとも情報の記録を開始する前の段階で、制御機構が記録素子及び光源を試験的に作動させ、ハイブリッド磁気記録方式により磁気記録媒体に試験的に情報の記録を行わせる。そして、制御機構は、この試験的な記録を読み取って、実際に記録ができたか否かの検出を行う。即ち、試験的に記録した情報を確実に読み取ることができたらば、実際に記録を行えたと判断できるので、制御機構は、近接場光発生素子に入射する光束の偏光状態が最適な状態に略一致して、記録に十分な強い強度の光強度が発生したと判断する。一方、試験的に記録した情報の読み取りが困難、或いは、全く読み取りを行うことができないならば、記録が不十分であったと判断できるので、制御機構は、近接場光発生素子に入射する光束の偏光状態が最適な状態から大幅にずれ、記録に不十分な弱い強度の光強度が発生したと判断する。
このように、実際に記録ができたか否かの検出を行うことで、近接場光の発生状況を検出することができる。特に、実際に試験的に記録した情報の読み取り具合に応じて、近接場光の発生状況を検出するので、より正確に近接場光の発生状況を把握することができ、光束の偏光方向をより高精度に調整することができる。
また、本発明に係る情報記録再生装置は、上記本発明の情報記録再生装置において、前記制御機構が、前記磁気記録媒体に隣接して配置され、前記近接場光発生素子から発生される前記近接場光の光強度を計測する計測部と、該計測部で計測された光強度に基づいて、前記偏光調整機構を作動させる偏光コントローラと、を備えていることを特徴とするものである。
この発明に係る情報記録再生装置においては、近接場光ヘッドが計測部の上方に位置している状態で、光源を作動させて近接場光を発生させる。すると、計測部は、近接場光発生素子から発生される近接場光の光強度を計測すると共に、計測結果を偏光コントローラに出力する。ここで、近接場光発生素子に入射する光束の偏光状態が最適な状態に略一致している場合には、記録に十分な強い光強度が計測される。一方、光束の偏光状態が最適な状態から大幅にずれている場合には、記録に不十分な弱い光強度、或いは、ゼロに近い光強度が計測される。このように、光強度を計測することで、近接場光の発生状況を検出することができる。
そして、偏光コントローラは、計測部で計測された光強度に基づいて、実際に近接場光発生素子に入射している光束の偏光状態が最適な状態からどの程度ずれているかを把握することができる。そして、偏光コントローラは、少なくとも情報の記録に必要な光強度が発生するように、偏光調整機構を作動させる。その結果、少なくとも情報の記録に必要な光強度の近接場光を発生させることができ、情報の書き込みを安定して行うことができる。
また、本発明に係る情報記録再生装置は、上記本発明の情報記録再生装置において、前記偏光コントローラが、前記計測部で計測された光強度が最大となるように前記偏光調整機構を作動させることを特徴とするものである。
この発明に係る情報記録再生装置においては、少なくとも情報の記録に必要な最低限の光強度ではなく、光強度が最大となるように、偏光コントローラが偏光調整機構を作動させる。つまり、光束の偏光状態を最適な状態に一致させるように、偏光調整機構を作動させる。これにより、情報の記録をさらに安定して行うことができると共に、さらなる高密度記録化を図ることができる。
また、本発明に係る情報記録再生装置は、上記本発明の情報記録再生装置において、前記偏光コントローラが、前記計測部で計測された光強度と予め設定された光強度の閾値とを比較すると共に、計測された光強度が閾値よりも低い値の場合には、その差分を相殺する補正値を算出して、算出した補正値だけ前記偏光調整機構を作動させることを特徴とするものである。
この発明に係る情報記録再生装置においては、偏光コントローラが偏光調整機構を作動させる際に、まず、計測された光強度と予め設定された光強度の閾値とを比較する。この際、計測された光強度が閾値よりも大きい場合には、少なくとも情報の記録に十分な光強度の近接場光が発生していると判断して、偏光調整機構を作動させない。
一方、計測された光強度が閾値よりも低い場合には、少なくとも情報の記録に十分な光強度の近接場光が発生していないと判断して、偏光調整機構を作動させる。このとき、偏光コントローラは、計測された光強度と閾値との差分を相殺する補正値を算出して、この算出した補正値だけ偏光調整機構を作動させて偏光状態を補正する。
これにより、少なくとも情報の記録に必要な光強度の近接場光を確実に発生させることができる。
また、本発明に係る情報記録再生装置は、上記本発明の情報記録再生装置において、前記偏光コントローラが、前記計測部で計測された光強度が予め設定された光強度の閾値に一致するようにフィードバック制御しながら前記偏光調整機構を作動させることを特徴とするものである。
この発明に係る情報記録再生装置においては、偏光コントローラが偏光調整機構を作動させる際に、計測された光強度が予め設定された光強度の閾値に一致するように、フィードバック制御しながら偏光調整機構を作動させる。これにより、少なくとも情報の記録に必要な光強度の近接場光を確実に発生させることができる。
また、本発明に係る情報記録再生装置は、上記本発明の情報記録再生装置において、前記偏光調整機構が、直線偏光の状態で入射された前記光束の偏光方向を前記光導波路の軸線回りに回転させて偏光方向を調整し、直線偏光のまま前記近接場光ヘッドに入射させることを特徴とするものである。
この発明に係る情報記録再生装置においては、偏光調整機構が制御機構から指示を受けると、光導波路内を進んでいる光束の偏光方向を該光導波路の軸線回りに回転させて、偏光方向を調整する。これにより、光束の偏光方向を予め決められた最適な方向に対してできるだけ近づけることができる。よって、偏光状態を最適な状態にしたうえで、光束を近接場光ヘッドまで導くことができる。その結果、少なくとも情報の記録に必要な光強度の近接場光を発生させることができ、情報の書き込みを安定して行うことができる。
本発明に係る情報記録再生装置によれば、光束を導く光導波路の湾曲状況に関係なく、近接場光発生素子に対して最適な偏光状態の光束を入射させることができる。従って、情報の書き込みを安定して行うことができ、信頼性の向上化及び高品質化を図ることができる。
(第1実施形態)
以下、本発明に係る第1実施形態を、図1から図8を参照して説明する。なお、本実施形態の情報記録再生装置1は、ディスク(磁気記録媒体)Dに対して、垂直記録方式で書き込みを行うと共に、ディスクDが回転する空気の流れを利用して近接場光ヘッド2を浮かせた空気浮上タイプを例に挙げて説明する。
本実施形態の情報記録再生装置1は、近接場光Rを利用して一定方向に回転するディスクDに情報を記録再生する装置である。この情報記録再生装置1は、図1に示すように、光近接場光ヘッド2と、該近接場光ヘッド2を支持するビーム3と、レーザ光(光束)Lを近接場光ヘッド2に導く光導波路4と、レーザ光Lを光導波路4に入射させる光信号コントローラ(光源)5と、レーザ光Lの偏光を調整する偏光調整機構6と、偏光調整機構6を作動させる制御機構7と、ビーム3を移動させるアクチュエータ8と、ディスクDを一定方向に回転させるスピンドルモータ(回転駆動部)9と、上述した各構成品を総合的に制御する制御部10と、各構成品を内部に収容するハウジング11と、を備えている。
ハウジング11は、アルミニウム等の金属材料により、上面視略四角形状に形成されていると共に、内側に各構成品を収容する凹部11aが形成されている。また、このハウジング11には、凹部11aの開口を塞ぐように図示しない蓋が着脱自在に固定されるようになっている。凹部11aの略中心には、上記スピンドルモータ9が取り付けられており、該スピンドルモータ9に中心孔を嵌め込むことでディスクDが着脱自在に固定される。
凹部11aの隅角部には、上記アクチュエータ8が取り付けられている。このアクチュエータ8には、軸受12を介してキャリッジ13が取り付けられており、該キャリッジ13の先端にビーム3の基端側が固定されている。このように、アクチュエータ8は、ビーム3の基端側を支持した状態で、該ビーム3をディスク面(磁気記録媒体の表面)D1に平行なXY方向に向けてスキャン移動させることができるようになっている。
ビーム3は、上述したようにアクチュエータ8によってキャリッジ13と共にXY方向に移動可能とされていると共に、ディスク面D1に平行で且つ互いに直交する2軸(X軸、Y軸)回りに回動自在な状態で近接場光ヘッド2を先端側で支持している。なお、ビーム3及びキャリッジ13は、ディスクDの回転停止時にアクチュエータ8の駆動によって、ディスクD上から退避するようになっている。
このビーム3は、図2から図4に示すように、ステンレス等の厚みの薄い金属材料によって形成されており、基端側に形成された開口3aを介してキャリッジ13の先端に固定されるようになっている。なお、図2は、近接場光ヘッド2を下向きにした状態でビーム3全体を斜めから見た斜視図である。図3は、近接場光ヘッド2を上向きにした状態でビーム3全体を斜めから見た斜視図である。図4は、近接場光ヘッド2を上向きにした状態におけるビーム3先端の断面図である。
ビーム3の中間位置(上面視四角形状からテーパ状に切り替わる位置)には、幅方向(矢印W方向)に延びた開口3bが形成されている。これにより、ビーム3は、幅方向に沿う断面積が他の部分よりも極端に小さくなっている。よって、ビーム3は、この中間位置を中心に屈曲して、ディスク面D1に垂直なZ方向に撓み易くなっている。即ち、開口3bを挟んだ両側が、ヒンジの役割を担っている。
上記近接場光ヘッド2は、図5に示すように、ディスク面D1に対向配置されたスライダ20と、光導波路4によって導入されたレーザ光Lから近接場光Rを発生させる近接場光発生素子21と、ディスクDに記録磁界を作用させて情報を記録する記録素子22と、ディスクDから漏れ出た磁界の大きさに応じた電気信号を出力する再生素子23と、を備えている。
スライダ20は、石英ガラス等の光透過性材料やAlTiC(アルチック)等のセラミック等によって直方体状に形成されている。このスライダ20は、対向面20aをディスクD側にした状態で、ジンバル部24を介してビーム3の先端にぶら下がるように支持されている。このジンバル部24は、X軸回り及びY軸回りにのみ変位するように動きが規制された部品である。これによりスライダ20は、上述したようにディスク面D1に平行で且つ互いに直交する2軸(X軸、Y軸)回りに回動自在とされている。なお、図5では、ジンバル部24を模式的に図示している。
ここで、ジンバル部24の詳細な構成について、図2から図4を参照して簡単に説明する。ビーム3の先端の下面側には、外形が略四角形状に形成されたシート状のジンバル板25が取り付けられている。このジンバル板25は、ステンレス等の金属材料により形成されており、中間付近から先端にかけて下方側に僅かながら反るように形成されている。そして、この反りが加わった先端側がビーム3に接触しないように、基端側から中間付近にかけてビーム3に固定されている。
また、ビーム3から浮いた状態のジンバル板25の先端側には、周囲がコ形形状に刳り貫かれたパッド部26が形成されており、該パッド部26のみがビーム3の下面と平行になるように角度調整されている。そして、このパッド部26上に近接場光ヘッド2が載置固定されている。つまり、近接場光ヘッド2は、パッド部26を介してビーム3の先端にぶら下がった状態となっている。なお、パッド部26とジンバル板25とが連結されている部分には、光導波路4の先端が嵌め込まれる嵌合孔25aが形成されている。
また、ビーム3の先端には、パッド部26及び近接場光ヘッド2の略中心に向かって突出する突起部27が形成されている。この突起部27の先端は、丸みを帯びた状態となっている。そして、突起部27は、近接場光ヘッド2がディスクDから受ける風圧によりビーム3側に浮上したときに、パッド部26の表面に点接触するようになっている。この浮上する力は、突起部27からビーム3に伝わって、該ビーム3部をZ方向に撓ませるように作用する。
また、ディスクDのうねり等により、近接場光ヘッド2に風圧が加わったときに、近接場光ヘッド2及びパッド部26は、突起部27を中心として上述したX軸、Y軸回りに捩れるようになっている。これにより、ディスクDのうねり等に起因する風圧を吸収でき、浮上時における近接場光ヘッド2の姿勢が安定するようになっている。
即ち、これら突起部27、パッド部26を有するジンバル板25は、上述したジンバル部24として機能する。
ところで、スライダ20の対向面20aには、回転するディスクDによって生じた空気流の粘性から、浮上するための圧力を発生させる図示しない凸条部が形成されている。なお、凸条部の表面がABS(Air Bearing Surface)とされている。
スライダ20は、この凸条部によってディスク面D1から浮上する力を受けている。この際、ビーム3は、上述したようにディスク面D1に垂直なZ方向に撓むようになっているので、スライダ20の浮上力を吸収している。つまり、スライダ20は、浮上した際にビーム3によってディスク面D1側に押さえ付けられる力を受けている。よってスライダ20は、図5に示すように、この両者の力のバランスによって、ディスク面D1から所定距離H離間した状態で浮上するようになっている。しかもスライダ20は、ジンバル部24によってX軸回り及びY軸回りに回動するようになっているので、常に姿勢が安定した状態で浮上するようになっている。
なお、ディスクDの回転に伴って生じる空気流は、スライダ20の流入端側(ビーム3の基端側)から流入した後、ABSに沿って流れ、スライダ20の流出端側(ビーム3の先端側)から抜けている。
上記記録素子22は、図5に示すように、スライダ20の流出端側の側面(先端面)に固定されており、補助磁極30と、磁気回路31を介して補助磁極30に接続され、ディスクDに対して垂直な記録磁界を補助磁極30との間で発生させる主磁極32と、磁気回路31を中心として該磁気回路31の周囲を螺旋状に巻回するコイル33とを備えている。両磁極30、32及び磁気回路31は、高飽和磁束密度(Bs)材料(例えば、CoNiFe合金、CoFe合金等)により形成されている。また、コイル33は、ショートしないように、隣り合うコイル線間、磁気回路31との間、両磁極30、32との間に隙間が空くように配置されており、この状態で絶縁体34によってモールドされている。そして、コイル33は、情報に応じて変調された電流が制御部10から供給されるようになっている。即ち、磁気回路31及びコイル33は、全体として電磁石を構成している。
また、本実施形態の近接場光ヘッド2は、記録素子22に隣接して固定された光束伝播素子35を備えている。この光束伝播素子35は、光導波路4から出射されたレーザ光LをディスクDに対向する端面35a側に向けて伝播させる光学的な素子である。そして、この光束伝播素子35の端面35a上に近接場光発生素子21が形成されている。この近接場光発生素子21は、図6に示すように、端面35a上に形成された遮光膜36と、該遮光膜36の略中心に形成された三角形状の微小開口37とから構成されている。
また、図5に示すように、光束伝播素子35に隣接して上記再生素子23が固定されている。この再生素子23は、ディスクDから漏れ出ている磁界の大きさに応じて電気抵抗が変換する磁気抵抗効果膜であり、図示しないリード膜等を介して制御部10からバイアス電流が供給されている。これにより制御部10は、ディスクDから漏れ出た磁界の変化を電圧の変化として検出することでき、この電圧の変化から信号の再生を行うことができるようになっている。
上記光導波路4は、図7に示すように、コア4aとクラッド4bとからなる導波路であり、コア4a内をレーザ光Lが伝播するようになっている。この光導波路4は、図2及び図4に示すように、ビーム3に沿って該ビーム3の上面に固定されており、基端側が光信号コントローラ5に接続されていると共に、先端側が近接場光ヘッド2に固定されている。この際、光導波路4の先端側は、ビーム3の先端を越えた後、略90度湾曲した状態でジンバル板25の嵌合孔25a内に嵌め込まれている。これにより、近接場光ヘッド2の光束伝播素子35にレーザ光Lを入射させることができるようになっている。
上記光信号コントローラ5は、図1に示すように、アクチュエータ8に隣接するように凹部内に取り付けられており、光導波路4内に基端側からレーザ光Lを入射させている。しかも、この光信号コントローラ5は、レーザ光Lを入射させる際に、該レーザ光Lを直線偏光の状態で入射させるようになっている。
上記偏光調整機構6は、図1及び図5に示すように、光信号コントローラ5と近接場光ヘッド2との間における光導波路4の途中に介在され、光導波路4内を進むレーザ光Lの
偏光を調整するものである。具体的に説明すると、偏光調整機構6は、直線偏光の状態で入射されたレーザ光Lの偏光方向を光導波路4の軸線L1回りに回転させて偏光方向を任意の方向に調整し、直線偏光のまま近接場光ヘッド2に入射させるものである。本実施形態の偏光調整機構6は、光信号コントローラ5に隣接して固定されている。
この偏光調整機構6は、図8に示すように、直線偏光の偏光方向を変える1/2波長板6aを有している。この1/2波長板6aは、矢印B方向に光学軸を有しており、金枠6bを介して軸線L1回りに回転するように構成されている。これにより、光信号コントローラ5から出射されたレーザ光Lの直線偏光の偏光方向を、異なる方向に変えることができるようになっている。なお、図8では、偏光方向が1/2波長板6aを通過する前後で略90度変わった場合を例に挙げて図示している。
上記制御機構7は、近接場光発生素子21から発生される近接場光Rの発生状況を検出すると共に、該検出に応じて偏光調整機構6を作動させて、少なくとも情報の記録に必要な光強度の近接場光Rを発生させるものである。
本実施形態の制御機構7は、図5に示すように、再生素子23及び偏光調整機構6にそれぞれ接続された偏光コントローラ7aを有しており、記録素子22及び光信号コントローラ5を試験的に作動させ、情報の記録がディスクDに対して実際にできたか否かを再生素子23で読み取って検出することで、近接場光Rの発生状況を検出している。よって、再生素子23は、制御機構7としても機能する兼用の構成品である。但し、再生素子23を兼用するのではなく、試験的に記録した情報を読み取る別の再生素子を制御機構7の専用の構成品として近接場光ヘッド2に設けても構わない。
偏光コントローラ7aは、再生素子23の読み取り具合から近接場光Rの発生状況を把握し、それに応じて偏光調整機構6に信号を送り、1/2波長板6aを回転させるようになっている。なお、この偏光コントローラ7aは、制御部10内に組み込まれている。
制御部10は、図1に示すように、アクチュエータ8に隣接するように、ハウジング11の凹部内に取り付けられている。この制御部10は、少なくとも情報の記録を正式に開始する前の段階で、制御機構7を作動させて偏光調整を行わせるようになっている。例えば、アクチュエータ8によりビーム3がXY方向に移動して近接場光ヘッド2がディスクD上から退避し、その後、再度ディスクD上に復帰する毎に偏光調整を行わせるようになっている。
次に、このように構成された情報記録再生装置1により、ディスクDに各種の情報を記録再生する場合について以下に説明する。
まず、スピンドルモータ9を駆動させてディスクDを一定方向に回転させる。次いで、アクチュエータ8を作動させて、キャリッジ13を介してビーム3をXY方向にスキャンさせる。これにより、図1に示すように、ディスクD上の所望する位置に近接場光ヘッド2を位置させることができる。この際、近接場光ヘッド2は、スライダ20の対向面20aに形成された凸条部によって浮上する力を受けると共に、ビーム3等によってディスクD側に所定の力で押さえ付けられる。近接場光ヘッド2は、この両者の力のバランスによって、ディスクD上から所定距離離間した位置に浮上する。
また、近接場光ヘッド2は、ディスクDのうねりに起因して発生する風圧を受けたとしても、ビーム3によってZ方向の変位が吸収されると共に、ジンバル部24によってXY軸回りに変位することができるようになっているので、うねりに起因する風圧を吸収することができる。そのため、近接場光ヘッド2を安定した状態で浮上させることができる。
ここで、情報の記録を行う場合、制御部10は光信号コントローラ5を作動させると共に、情報に応じて変調した電流をコイル33に供給する。
まず、光信号コントローラ5は、制御部10からの指示を受けて直線偏光のレーザ光Lを光導波路4の基端側から入射させる。入射したレーザ光Lは、光導波路4のコア4a内を先端側に向かって進み、途中で介在された偏光調整機構6の1/2波長板6aを通過した後に先端に達する。そして、光導波路4の先端に達したレーザ光Lは、図5に示すように、近接場光ヘッド2の光束伝播素子35に入射する。光束伝播素子35に入射した光束は、ディスクDに向かって内部を伝播し、端面35a上に形成された近接場光発生素子21に達する。すると、レーザ光Lは、遮光膜36によって大部分が遮光されるが、そのうちの一部が微小開口37を通して外部に漏れ出て近接場光Rとなる。つまり、微小開口37の近傍に局在化した近接場光Rを発生させることができる。すると、ディスクDは、この近接場光Rによって局所的に加熱されて一時的に保磁力が低下する。
一方、上述したレーザ光Lの導入と同時に、制御部10によってコイル33に電流が供給されると、電磁石の原理により電流磁界が磁気回路31内に磁界を発生させるので、主磁極32と補助磁極30との間にディスクDに対して垂直方向の記録磁界を作用させることができる。すると、主磁極32側から発生した磁束が、図5に示すように、ディスクDの図示しない垂直記録層を真直ぐ通り抜けて図示しない軟磁性層に達する。これによって、垂直記録層の磁化をディスク面D1に対して垂直に向けた状態で記録を行うことができる。また、軟磁性層に達した磁束は、該軟磁性層を経由して補助磁極30に戻る。この際、補助磁極30に戻るときには磁化の方向に影響を与えることはない。これは、ディスク面D1に対向する補助磁極30の面積が、主磁極32よりも大きいので磁束密度が大きく磁化を反転させるほどの力が生じないためである。つまり、主磁極32側でのみ記録を行うことができる。
その結果、近接場光Rと両磁極30、32の間で発生した記録磁界とを協働させたハイブリッド磁気記録方式により情報の記録を行うことができる。しかも垂直記録方式で記録を行うので、熱揺らぎ現象等の影響を受け難く、安定した記録を行うことができる。よって、書き込みの信頼性を高めることができる。
次に、ディスクDに記録された情報を再生する場合について説明する。この場合には、再生素子23がディスクDの垂直記録層から漏れ出ている磁界を受けるので、その大きさに応じて電気抵抗が変化する。よって、再生素子23の電圧が変化する。これにより制御部10は、ディスクDから漏れ出た磁界の変化を電圧の変化として検出することができる。そして制御部10は、この電圧の変化から信号の再生を行うことで、情報の再生を行うことができる。
ところで、近接場光Rを発生させる際に、図6に示すように、三角形状に形成された微小開口37のいずれかの一辺に対して直交する方向(矢印P1方向)に直線偏光が向くようにレーザ光Lを導入することが好ましい。このようにすることで、近接場光Rを偏光方向(P1方向)に直交する微小開口37の一辺に集中的に発生させることができる。そのため、近接場光Rの光強度を高めることができ、ディスクDをより加熱して情報の書き込みを安定して行うことができる。
このように、安定して情報の記録を行うためには、直線偏光の方向を上述した偏光方向(矢印P1方向)にできるだけ一致させることが重要である。一致させることで、レーザ光Lの偏光状態を、近接場光Rを最も効率よく発生させるための理想とする最適な状態にすることができる。なお、この偏光方向(矢印P1方向)を、以下、予め決められた方向と称する。
そこで、制御部10は、上述した情報の記録を開始する前の段階で、光信号コントローラ5を作動させて近接場光Rを発生させた後、制御機構7を作動させて偏光調整を行わせる。
具体的に説明すると、まず、情報記録再生装置1に電源が投入され、アクチュエータ8がビーム3をスキャン移動させる際に、ディスクDに予め形成されたテストエリアの上方に近接場光ヘッド2を位置させる。テストエリア上に近接場光ヘッド2が達した後、制御機構7は、記録素子22及び光信号コントローラ5を試験的に作動させ、ハイブリッド磁気記録方式によりディスクDに試験的に情報の記録を行わせる。そして、制御機構7は、再生素子23を利用してこの試験的な記録を読み取らせる。再生素子23は、読み取った結果を偏光コントローラ7aに出力する。偏光コントローラ7aは、送られてきた読み取り結果から、近接場光Rの発生状況を検出する。
ここで、再生素子23により試験的に記録した情報を確実に読み取ることができたらば、実際に記録を行えたと判断できるので、偏光コントローラ7aは、近接場光発生素子21に入射しているレーザ光Lの偏光方向が予め決められた方向に略一致(レーザ光Lの偏光状態が最適な状態と略一致)して、記録に十分な強い強度の光強度が発生したと判断する。一方、再生素子23により試験的に記録した情報の読み取りが困難、或いは、全く読み取りを行うことができないならば、記録が不十分であったと判断できるので、偏光コントローラ7aは、近接場光発生素子21に入射するレーザ光Lの偏光方向が予め決められた方向に対して大幅にずれ(レーザ光Lの偏光状態が最適な状態から大幅にずれ)、記録に不十分な弱い強度の光強度が発生したと判断する。
このように、偏光コントローラ7aは、再生素子23を利用して実際に記録ができたか否かの検出を行うことで、近接場光Rの発生状況を検出することができる。
そして、偏光コントローラ7aは、近接場光Rの発生状況に基づいて、実際に近接場光発生素子21に入射しているレーザ光Lの偏光方向が予め決められた方向に対してどの程度ずれているかを把握することができる。そして、偏光コントローラ7aは、少なくとも情報の記録に必要な光強度の近接場光Rが発生するように、偏光調整機構6を作動させる。
偏光調整機構6は、これを受けて1/2波長板6aを回転させる。これにより、光導波路4内を進んでいるレーザ光Lの偏光方向を軸線L1回りに回転させることができ、偏光方向を調整することができる。これにより、レーザ光Lの偏光方向を予め決められた方向に対してできるだけ近づけた状態、即ち、レーザ光Lの偏光状態を最適な状態にできるだけ近づけた状態で近接場光発生素子21まで導くことができる。その結果、少なくとも情報の記録に必要な光強度の近接場光Rを発生させることができる。
そして、上述した偏光方向の調整が終了した後、アクチュエータ8は、最初に説明したようにビーム3をディスクD上の所望する位置までスキャン移動させ、正式な情報の記録を開始させる。この際、少なくとも情報の記録に必要な光強度の近接場光Rが確実に発生させることができるので、情報の書き込みを安定して行うことができる。よって、信頼性の向上化及び高品質化を図ることができる。
特に、光導波路4の湾曲状況に関係なく、記録に必要な光強度の近接場光Rを安定して発生させることができるので、光導波路4を自由に設計することができる。加えて、レーザ光Lの偏光方向を適宜変化させることができるので、経年変化や応力等により光導波路4の湾曲度合いが変わってしまったとしても、やはりこれらの影響を受けることなく記録に必要な光強度の近接場光Rを安定して発生させ続けることができる。
上述したように、本実施形態の情報記録再生装置1によれば、レーザ光Lを導く光導波路4の湾曲状況に関係なく、近接場光発生素子21に対して所望する方向に偏光方向が向いた状態で直線偏光のレーザ光Lを入射させることができる。つまり、近接場光発生素子21に対して最適な偏光状態のレーザ光Lを入射させることができる。従って、情報の書き込みを安定して行うことができ、信頼性の向上化及び高品質化を図ることができる。
しかも、実際に試験的に記録した情報の読み取り具合に応じて、近接場光Rの発生状況を検出するので、より正確に近接場光Rの発生状況を把握することができ、レーザ光Lの偏光方向をより高精度に調整し易い。
(第2実施形態)
次に、本発明に係る第2実施形態を、図9から図11を参照して説明する。なお、この第2実施形態においては、第1実施形態における構成要素と同一の部分については、同一の符号を付しその説明を省略する。第2実施形態と第1実施形態との異なる点は、第1実施形態では、試験的に行った情報の記録が実際にできたか否かを検出することで、近接場光Rの発生状況を検出したが、第2実施形態では、近接場光Rの光強度を実際に計測することで、近接場光Rの発生状況を検出する点である。
即ち、本実施形態の情報記録再生装置40は、図9に示すように、計測部41aと偏光コントローラ41bとから構成される制御機構41を備えている。計測部41aは、ディスクDに隣接して配置され、近接場光発生素子21から発生される近接場光Rの光強度を計測するものである。より詳細に説明すると、本実施形態のハウジング11の凹部11a内には、図10に示すように、近接場光ヘッド2がディスクD上から退避したときに、ビーム3の先端に取り付けられた図示しないタブが乗り上がるランプ機構42がディスクDに隣接して設けられている。そして、このランプ機構42に計測部41aが設けられている。この際、計測部41aは、図11に示すように、近接場光ヘッド2がランプ機構42に退避したときに、スライダ20の対向面20aに対向するように設けられている。
この計測部41aは、近接場光発生素子21に向けて僅かに突出した図示しない突起部を有しており、突起部に当たって散乱した近接場光Rの散乱光を光学的に検出することで、近接場光Rの光強度を計測する光学的なセンサである。そして、計測部41aは、計測した光強度を偏光コントローラ41bに出力している。一方、偏光コントローラ41bは、計測部41aで計測された光強度に基づいて近接場光Rの発生状況を検出し、偏光調整機構6を作動させるようになっている。
このように構成された情報記録再生装置40により偏光方向を調整する場合について説明する。
まず、図10及び図11に示すように、近接場光ヘッド2がランプ機構42に退避している段階で、光信号コントローラ5を作動させて近接場光Rを発生させる。すると、計測部41aは、近接場光発生素子21から発生される近接場光Rの光強度を計測すると共に、計測結果を偏光コントローラ41bに出力する。ここで、近接場光発生素子21に入射するレーザ光Lの偏光方向が、予め決められた方向に対して略一致している場合には、記録に十分な強い光強度が計測される。一方、レーザ光Lの偏光方向が予め決められた方向に対して大幅にずれている場合には、記録に不十分な弱い光強度、或いは、ゼロに近い光強度が計測される。このように、光強度を計測することで、近接場光Rの発生状況を検出することができる。
そして、偏光コントローラ41bは、計測部41aで計測された光強度に基づいて、実際に近接場光発生素子21に入射しているレーザ光Lの偏光方向が予め決められた方向に対してどの程度ずれているかを把握することができる。そして、偏光コントローラ41bは、少なくとも情報の記録に必要な光強度の近接場光Rが発生するように、偏光調整機構6を作動させる。
その結果、第1実施形態と同様に、レーザ光Lの偏光方向を予め決められた方向に対してできるだけ近づけた状態で近接場光発生素子21まで導くことができ、少なくとも情報の記録に必要な光強度の近接場光Rを発生させることができる。
特に、一般的に使用されているランプ機構42に計測部41aを取り付けることができるので、計測部41aのために設置スペースを確保する必要がない。また、第1実施形態のように、ディスクDに対して試験的に記録を行う必要がないので、より好ましい。
なお、上記第2実施形態において、偏光コントローラ41bが偏光調整機構6を作動させる際に、指定した回転角度(補正値)だけ1/2波長板6aを回転させるように作動させても構わないし、フィードバック制御しながら作動させても構わない。ここで、2つのパターンでそれぞれ作動させる場合について、簡単に説明する。
まず、指定した回転角度だけ1/2波長板6aを回転させる場合について説明する。
この場合には、計測部41aで計測された光強度と、予め設定された光強度の閾値とを比較すると共に、計測された光強度が閾値よりも低い値の場合には、その差分を相殺する回転角度を算出して、算出した回転角度だけ偏光方向が回転するように偏光調整機構6を作動させるように、偏光コントローラ41bを設定すれば良い。
このように設定することで、偏光コントローラ41bが偏光調整機構6を作動させる際に、まず、計測部41aで計測された光強度と、予め設定された光強度の閾値との比較を行う。この際、計測された光強度が閾値よりも大きい場合には、偏光コントローラ41bは、少なくとも情報の記録に十分な光強度の近接場光Rが発生していると判断して、偏光調整機構6を作動させない。一方、計測された光強度が閾値よりも低い場合には、偏光コントローラ41bは、少なくとも情報の記録に十分な光強度の近接場光Rが発生していないと判断して、偏光調整機構6を作動させる。このとき、偏光コントローラ41bは、計測された光強度と閾値との差分を相殺する回転角度を算出して、この算出した回転角度だけ1/2波長板6aが回転するように偏光調整機構6を作動させる。これにより、レーザ光Lの偏光方向がこの回転角度だけ回転して、偏光方向が変化する。その結果、少なくとも情報の記録に必要な光強度の近接場光Rを確実に発生させることができる。
次に、フィードバック制御しながら偏光調整機構6をさせる場合について説明する。
この場合には、計測部41aで計測された光強度が予め設定された光強度の閾値に一致するようにフィードバック制御しながら偏光調整機構6を作動させるように、偏光コントローラ41bを設定すれば良い。
このように設定することで、偏光コントローラ41bが偏光調整機構6を作動させる際に、計測された光強度が閾値に一致するように、フィードバック制御しながら1/2波長板6aを回転させる。これにより、より高精度に偏光方向を調整することができ、同様に、少なくとも情報の記録に必要な光強度の近接場光Rを確実に発生させることができる。
また、上記第2実施形態において、偏光コントローラ41bが、計測部41aで計測された光強度が最大となるように偏光調整機構6を作動させても構わない。
この場合、偏光コントローラ41bは、少なくとも情報の記録に必要な最低限の光強度ではなく、光強度が最大となるように1/2波長板6aを回転させて偏光調整機構6を作動させる。つまり、レーザ光Lの偏光方向が予め決められた方向に一致させるように、偏光調整機構6を作動させる。こうすることで、近接場光Rの光強度を最大にできるので、情報の記録をさらに安定して行うことができると共に高密度記録化を図ることができる。
なお、本発明の技術範囲は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、上記各実施形態では、近接場光発生素子21を構成する微小開口37を三角形状としたが、この形状に限定されるものではない。例えば、図12に示すように、三角形状の微小開口37を、頂点を突き合わせた状態で対向するように2つ形成しても構わない。この場合には、突き合わせた頂点に近接場光Rを集中的に局在化させることができるので、同様に高密度記録化を図ることができる。なお、この場合であっても、矢印P1方向に偏光方向が向くようにレーザ光Lを入射させることが好ましい。
また、図13に示すように、四角形状に形成された微小開口37内にレーザ光Lを散乱させる微小散乱体43を形成しても構わない。この微小散乱体43は、例えば、微小開口37の略中心に金属材料を蒸着や成膜等で四角形状に形成されたものである。こうすることで、微小散乱体43の付近に近接場光Rを集中的に局在化させることができるので、同様に高密度記録化を図ることができる。なお、この場合には、矢印P1方向、若しくは、P1方向に直交する矢印P2方向に偏光方向が向くようにレーザ光Lを入射させることが好ましい。
更には、図14に示すように、C形形状に形成された微小開口37としても構わない。こうすることで、微小開口37の略中心に近接場光Rを集中的に局在化させることができるので、同様に高密度記録化を図ることができる。なお、この場合であっても、矢印P1方向に偏光方向が向くようにレーザ光Lを入射させることが好ましい。
また、上記各実施形態では、光導波路4の先端側を略90度湾曲させた状態で近接場光ヘッド2に接続したが、光導波路4の接続はこの場合に限定されるものではない。例えば、図15に示すように、光導波路4を近接場光ヘッド2に対して略平行に配置した状態で、光束伝播素子35にレーザ光Lを導いても構わない。この場合であっても、同様の作用効果を奏することができる。特に、光導波路4は、ビーム3の上面に固定しなくても構わない。
また、上記各実施形態では、偏光調整機構6を光信号コントローラ5に隣接して固定したが、この位置に限定されるものではなく、光信号コントローラ5と近接場光ヘッド2との間のおける光導波路4の途中に介在されていれば構わない。例えば、図16に示すように、ビーム3の上面に固定しても構わない。この場合であっても、同様の作用効果を奏することができる。
また、上記各実施形態において、使用者の所望するタイミングで適宜レーザ光Lの偏光方向を調整するように設定しても構わない。こうすることで、情報の書き込みの信頼性をより安定させることができる。
また、上記各実施形態では、偏光調整機構6が1/2波長板6aを利用してレーザ光Lの偏光方向を調整する場合を例に挙げたが、この場合に限定されるものではない。例えば、電圧を印加している間だけ偏光方向を変化させることができる磁気光学素子を利用して調整しても構わないし、光導波路4の途中を部分的に回転可能に構成し、この部分を回転させることで偏光方向を調整するようにしても構わない。
また、上記各実施形態では、直線偏光の状態で光導波路4内に入射されたレーザ光Lを直線偏光のまま近接場光ヘッド2に導いた場合を例に挙げて説明したが、偏光調整機構6により楕円偏光にしたうえ、楕円方位が最適な方向に向くように調整したレーザ光Lを近接場光ヘッド2に導くように構成しても構わない。この場合であっても、レーザ光Lの偏光状態を最適な状態にすることができ、同様の作用効果を奏することができる。
また、光導波路4の湾曲状況によって、偏光調整機構6に達する前にレーザ光Lの偏光が仮に楕円偏光になった場合であっても、偏光調整機構6によって楕円方位を適宜調整できるので、最適な偏光状態のレーザ光Lを近接場光ヘッド2に導くことができる。よって、このような場合であっても、情報の書き込みを安定して行うことができる。
また、上記各実施形態では、近接場光ヘッド2を浮上させた空気浮上タイプの情報記録再生装置を例に挙げて説明したが、この場合に限られず、ディスク面D1に対向配置されていればディスクDとスライダ20とが接触していても構わない。つまり、コンタクトスライダ20タイプの近接場光ヘッド2であっても構わない。この場合であっても、同様の作用効果を奏することができる。
また、上記各実施形態では、垂直磁気記録方式の情報記録再生装置を例に挙げて説明したが、この場合に限られず、記録磁化がディスクDのトラックに平行な方向(面内方向)に記録される面内記録方式の情報記録再生装置であっても構わない。
本発明に係る第1実施形態を示す図であって、情報記録再生装置の全体構成図である。 図1に示すビームの斜視図であって、近接場光ヘッドを下に向けた状態の斜視図である。 図1に示すビームの斜視図であって、近接場光ヘッドを上に向けた状態の斜視図である。 図1に示すビーム先端の断面図であって、近接場光ヘッドを上に向けた状態の断面図である。 図1に示す近接場光ヘッドの断面を示すと共に、近接場光ヘッドと各構成品との関係を示す図である。 図5に示す近接場光ヘッドの近接場光発生素子をディスク側から見た平面図である。 図2に示す断面矢視A−A図である。 図1に示す偏光調整機構が有する1/2波長板の斜視図である。 本発明に係る第2実施形態を示す図であって、情報記録再生装置の全体構成図である。 図9に示す状態からビームを移動させ、近接場光ヘッドをディスク上から退避させた状態を示す図である。 図9に示す近接場光ヘッドの断面を示すと共に、近接場光ヘッドと各構成品との関係を示す図である。 図6に示す近接場光発生素子の変形例を示す図であって、三角形状の微小開口が頂点を突き合わせた状態で2つ形成された近接場光発生素子を示す図である。 図6に示す近接場光発生素子の変形例を示す図であって、金属散乱体が略中心に形成された微小開口を有する近接場光発生素子を示す図である。 図6に示す近接場光発生素子の変形例を示す図であって、C形形状の微小開口を有する近接場光発生素子を示す図である。 本発明に係る情報記録再生装置の変形例を示す図であって、近接場光ヘッドに略平行に配置された光導波路によってレーザ光を導入する情報記録再生装置の一部構成図である。 本発明に係る情報記録再生装置の変形例を示す図であって、偏光調整機構が上面に固定されたビームの斜視図である。
符号の説明
D…ディスク(磁気記録媒体)
D1…ディスク面(磁気記録媒体の表面)
L…レーザ光(光束)
R…近接場光
1、40…情報記録再生装置
2…近接場光ヘッド
3…ビーム
4…光導波路
5…光信号コントローラ(光源)
6…偏光調整機構
7、41…制御機構
8…アクチュエータ
9…スピンドルモータ(回転駆動部)
10…制御部
20…スライダ
21…近接場光発生素子
22…記録素子
23…再生素子
41a…計測部
41b…偏光コントローラ

Claims (7)

  1. 近接場光を利用して一定方向に回転する磁気記録媒体に情報を記録再生する情報記録再生装置であって、
    前記磁気記録媒体の表面に対向配置されたスライダと、導入された光束から前記近接場光を発生させる近接場光発生素子と、前記磁気記録媒体に記録磁界を作用させて情報を記録する記録素子と、前記磁気記録媒体から漏れ出た磁界の大きさに応じた電気信号を出力して情報を再生する再生素子と、を有する近接場光ヘッドと、
    前記磁気記録媒体の表面に平行な方向に移動可能とされ、該磁気記録媒体の表面に平行で且つ互いに直交する2軸回りに回動自在な状態で前記近接場光ヘッドを支持するビームと、
    前記近接場光ヘッドに先端が接続されて前記光束を該近接場光ヘッドに導く可撓性の光導波路と、
    該光導波路の基端側に接続され、前記光束を直線偏光の状態で光導波路に入射させる光源と、
    該光源と前記近接場光ヘッドとの間における前記光導波路の途中に介在され、光導波路内を進む前記光束の偏光を調整する偏光調整機構と、
    前記近接場光発生素子から発生される前記近接場光の発生状況を検出すると共に、該検出に応じて前記偏光調整機構を作動させて、少なくとも情報の記録に必要な光強度の近接場光を発生させる制御機構と、
    前記ビームの基端側を支持すると共に、該ビームを前記磁気記録媒体の表面に平行な方向に向けて移動させるアクチュエータと、
    前記磁気記録媒体を前記一定方向に回転させる回転駆動部と、
    少なくとも前記情報の記録を開始する前の段階で前記制御機構を作動させて偏光調整を行わせる制御部と、を備えていることを特徴とする情報記録再生装置。
  2. 請求項1に記載の情報記録再生装置において、
    前記制御機構は、前記記録素子及び前記光源を試験的に作動させ、前記情報の記録が実際にできたか否かを検出することで前記近接場光の発生状況を検出することを特徴とする情報記録再生装置。
  3. 請求項1に記載の情報記録再生装置において、
    前記制御機構は、前記磁気記録媒体に隣接して配置され、前記近接場光発生素子から発生される前記近接場光の光強度を計測する計測部と、
    該計測部で計測された光強度に基づいて、前記偏光調整機構を作動させる偏光コントローラと、を備えていることを特徴とする情報記録再生装置。
  4. 請求項3に記載の情報記録再生装置において、
    前記偏光コントローラは、前記計測部で計測された光強度が最大となるように前記偏光調整機構を作動させることを特徴とする情報記録再生装置。
  5. 請求項3又は4に記載の情報記録再生装置において、
    前記偏光コントローラは、前記計測部で計測された光強度と予め設定された光強度の閾値とを比較すると共に、計測された光強度が閾値よりも低い値の場合には、その差分を相殺する補正値を算出して、算出した補正値だけ前記偏光調整機構を作動させることを特徴とする情報記録再生装置。
  6. 請求項3又は4に記載の情報記録再生装置において、
    前記偏光コントローラは、前記計測部で計測された光強度が予め設定された光強度の閾値に一致するようにフィードバック制御しながら前記偏光調整機構を作動させることを特徴とする情報記録再生装置。
  7. 請求項1から6のいずれか1項に記載の情報記録再生装置において、
    前記偏光調整機構は、直線偏光の状態で入射された前記光束の偏光方向を前記光導波路の軸線回りに回転させて偏光方向を調整し、直線偏光のまま前記近接場光ヘッドに入射させることを特徴とする情報記録再生装置。
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