JP4947794B2 - 情報記録再生装置 - Google Patents
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Description
主磁極層は、被覆層の内部にて補助磁極層に接続されている。これにより、主磁極層及び補助磁極層は、1本の磁極(単磁極)を垂直方向に配置した単磁極型垂直ヘッドを構成している。また、主磁極層と補助磁極層との間には、コイル層が両層に対して絶縁した状態で配置されている。これら主磁極層、補助磁極層及びコイル層は、全体として電磁石を構成している。
即ち、まず光ファイバにレーザ光を入射させる。入射したレーザ光は、光ファイバの湾曲に沿って曲がりながら先端まで進んだ後に、被覆層に入射する。被覆層に入射したレーザ光は、該被覆層内を進んだ後に近接場光発生層に達する。すると、近接場光発生層は、このレーザ光によって内部の自由電子が一様に振動させられるのでプラズモンが励起されて、先端部分に近接場光を局在化させた状態で発生させる。その結果、磁気記録媒体の磁気記録層は、近接場光によって局所的に加熱され、一時的に保磁力が低下する。
また、レーザ光の照射と同時にコイル層に駆動電流を供給することで、主磁極層の先端に近接する磁気記録媒体の磁気記録層に対して記録磁界を局所的に印加する。その結果、保磁力が一時的に低下した磁気記録層に各種の情報を記録することができる。つまり、近接場光と磁場との協働により、磁気記録媒体への記録を行うことができる。
始めに、近接場光を効率良く発生させるためには、一般的に光の偏光を最適な状態に調整した状態で、近接場光を発生させる素子(近接場光発生層等)に入射させる必要がある。例えば、上記素子に対して、直線偏光の光を入射させる場合には、予め決められた方向に直線偏光が向いた状態で入射させる必要があり、楕円偏光の光を入射させる場合には、予め決められた方向に楕円方位が向いた状態で入射させる必要がある。
ところが、従来の薄膜磁気ヘッドの光ファイバは、先端側が略90度も大きく湾曲した状態で固定されている。そのため、光ファイバの基端側に予め偏光が調整されたレーザ光を入射させたとしても、光ファイバの曲がりによって途中で偏光方向が崩れてしまっていた。例えば、直線偏光の方向を予め決められた方向に保ったまま、レーザ光を光ファイバの先端まで導くことが難しかった。よって、光ファイバから出射したレーザ光は、所望しない偏光状態となってしまい易かった。
本発明に係る情報記録再生装置は、近接場光を利用して一定方向に回転する磁気記録媒体に情報を記録再生する情報記録再生装置であって、前記磁気記録媒体の表面に対向配置されたスライダと、導入された光束から前記近接場光を発生させる近接場光発生素子と、前記磁気記録媒体に記録磁界を作用させて情報を記録する記録素子と、前記磁気記録媒体から漏れ出た磁界の大きさに応じた電気信号を出力して情報を再生する再生素子と、を有する近接場光ヘッドと、前記磁気記録媒体の表面に平行な方向に移動可能とされ、該磁気記録媒体の表面に平行で且つ互いに直交する2軸回りに回動自在な状態で前記近接場光ヘッドを支持するビームと、前記近接場光ヘッドに先端が接続されて前記光束を該近接場光ヘッドに導く可撓性の光導波路と、該光導波路の基端側に接続され、前記光束を直線偏光の状態で光導波路に入射させる光源と、該光源と前記近接場光ヘッドとの間における前記光導波路の途中に介在され、光導波路内を進む前記光束の偏光を調整する偏光調整機構と、前記近接場光発生素子から発生される前記近接場光の発生状況を検出すると共に、該検出に応じて前記偏光調整機構を作動させて、少なくとも情報の記録に必要な光強度の近接場光を発生させる制御機構と、前記ビームの基端側を支持すると共に、該ビームを前記磁気記録媒体の表面に平行な方向に向けて移動させるアクチュエータと、前記磁気記録媒体を前記一定方向に回転させる回転駆動部と、少なくとも前記情報の記録を開始する前の段階で前記制御機構を作動させて偏光調整を行わせる制御部と、を備えていることを特徴とするものである。
また、再生素子は、磁気記録媒体から漏れ出た磁界の大きさに応じた電気信号を出力する。よって、情報の記録だけでなく、再生素子から出力された電気信号に基づいて磁気記録媒体に記録されている情報の再生を行うことができる。
よって、制御機構は、近接場光の発生状況に基づいて、実際に近接場光発生素子に入射している光束の偏光状態が最適な状態からどの程度ずれているかを把握することができる。そして、制御機構は、少なくとも情報の記録に必要な光強度の近接場光が発生するように、偏光調整機構を作動させる。
特に、光導波路が途中で湾曲していたとしても、湾曲状況に関係なく、記録に必要な光強度の近接場光を安定して発生させることができるので、光導波路を比較的自由に配置設計することができる。加えて、光束の偏光を状況に応じて適宜変化させることができるので、経年変化や応力等により光導波路の湾曲度合いが変化したとしても、これらの影響を受けることなく記録に必要な光強度の近接場光を発生させることができる。
このように、実際に記録ができたか否かの検出を行うことで、近接場光の発生状況を検出することができる。特に、実際に試験的に記録した情報の読み取り具合に応じて、近接場光の発生状況を検出するので、より正確に近接場光の発生状況を把握することができ、光束の偏光方向をより高精度に調整することができる。
一方、計測された光強度が閾値よりも低い場合には、少なくとも情報の記録に十分な光強度の近接場光が発生していないと判断して、偏光調整機構を作動させる。このとき、偏光コントローラは、計測された光強度と閾値との差分を相殺する補正値を算出して、この算出した補正値だけ偏光調整機構を作動させて偏光状態を補正する。
これにより、少なくとも情報の記録に必要な光強度の近接場光を確実に発生させることができる。
以下、本発明に係る第1実施形態を、図1から図8を参照して説明する。なお、本実施形態の情報記録再生装置1は、ディスク(磁気記録媒体)Dに対して、垂直記録方式で書き込みを行うと共に、ディスクDが回転する空気の流れを利用して近接場光ヘッド2を浮かせた空気浮上タイプを例に挙げて説明する。
凹部11aの隅角部には、上記アクチュエータ8が取り付けられている。このアクチュエータ8には、軸受12を介してキャリッジ13が取り付けられており、該キャリッジ13の先端にビーム3の基端側が固定されている。このように、アクチュエータ8は、ビーム3の基端側を支持した状態で、該ビーム3をディスク面(磁気記録媒体の表面)D1に平行なXY方向に向けてスキャン移動させることができるようになっている。
ビーム3の中間位置(上面視四角形状からテーパ状に切り替わる位置)には、幅方向(矢印W方向)に延びた開口3bが形成されている。これにより、ビーム3は、幅方向に沿う断面積が他の部分よりも極端に小さくなっている。よって、ビーム3は、この中間位置を中心に屈曲して、ディスク面D1に垂直なZ方向に撓み易くなっている。即ち、開口3bを挟んだ両側が、ヒンジの役割を担っている。
スライダ20は、石英ガラス等の光透過性材料やAlTiC(アルチック)等のセラミック等によって直方体状に形成されている。このスライダ20は、対向面20aをディスクD側にした状態で、ジンバル部24を介してビーム3の先端にぶら下がるように支持されている。このジンバル部24は、X軸回り及びY軸回りにのみ変位するように動きが規制された部品である。これによりスライダ20は、上述したようにディスク面D1に平行で且つ互いに直交する2軸(X軸、Y軸)回りに回動自在とされている。なお、図5では、ジンバル部24を模式的に図示している。
また、ビーム3から浮いた状態のジンバル板25の先端側には、周囲がコ形形状に刳り貫かれたパッド部26が形成されており、該パッド部26のみがビーム3の下面と平行になるように角度調整されている。そして、このパッド部26上に近接場光ヘッド2が載置固定されている。つまり、近接場光ヘッド2は、パッド部26を介してビーム3の先端にぶら下がった状態となっている。なお、パッド部26とジンバル板25とが連結されている部分には、光導波路4の先端が嵌め込まれる嵌合孔25aが形成されている。
また、ディスクDのうねり等により、近接場光ヘッド2に風圧が加わったときに、近接場光ヘッド2及びパッド部26は、突起部27を中心として上述したX軸、Y軸回りに捩れるようになっている。これにより、ディスクDのうねり等に起因する風圧を吸収でき、浮上時における近接場光ヘッド2の姿勢が安定するようになっている。
即ち、これら突起部27、パッド部26を有するジンバル板25は、上述したジンバル部24として機能する。
スライダ20は、この凸条部によってディスク面D1から浮上する力を受けている。この際、ビーム3は、上述したようにディスク面D1に垂直なZ方向に撓むようになっているので、スライダ20の浮上力を吸収している。つまり、スライダ20は、浮上した際にビーム3によってディスク面D1側に押さえ付けられる力を受けている。よってスライダ20は、図5に示すように、この両者の力のバランスによって、ディスク面D1から所定距離H離間した状態で浮上するようになっている。しかもスライダ20は、ジンバル部24によってX軸回り及びY軸回りに回動するようになっているので、常に姿勢が安定した状態で浮上するようになっている。
なお、ディスクDの回転に伴って生じる空気流は、スライダ20の流入端側(ビーム3の基端側)から流入した後、ABSに沿って流れ、スライダ20の流出端側(ビーム3の先端側)から抜けている。
偏光を調整するものである。具体的に説明すると、偏光調整機構6は、直線偏光の状態で入射されたレーザ光Lの偏光方向を光導波路4の軸線L1回りに回転させて偏光方向を任意の方向に調整し、直線偏光のまま近接場光ヘッド2に入射させるものである。本実施形態の偏光調整機構6は、光信号コントローラ5に隣接して固定されている。
この偏光調整機構6は、図8に示すように、直線偏光の偏光方向を変える1/2波長板6aを有している。この1/2波長板6aは、矢印B方向に光学軸を有しており、金枠6bを介して軸線L1回りに回転するように構成されている。これにより、光信号コントローラ5から出射されたレーザ光Lの直線偏光の偏光方向を、異なる方向に変えることができるようになっている。なお、図8では、偏光方向が1/2波長板6aを通過する前後で略90度変わった場合を例に挙げて図示している。
本実施形態の制御機構7は、図5に示すように、再生素子23及び偏光調整機構6にそれぞれ接続された偏光コントローラ7aを有しており、記録素子22及び光信号コントローラ5を試験的に作動させ、情報の記録がディスクDに対して実際にできたか否かを再生素子23で読み取って検出することで、近接場光Rの発生状況を検出している。よって、再生素子23は、制御機構7としても機能する兼用の構成品である。但し、再生素子23を兼用するのではなく、試験的に記録した情報を読み取る別の再生素子を制御機構7の専用の構成品として近接場光ヘッド2に設けても構わない。
制御部10は、図1に示すように、アクチュエータ8に隣接するように、ハウジング11の凹部内に取り付けられている。この制御部10は、少なくとも情報の記録を正式に開始する前の段階で、制御機構7を作動させて偏光調整を行わせるようになっている。例えば、アクチュエータ8によりビーム3がXY方向に移動して近接場光ヘッド2がディスクD上から退避し、その後、再度ディスクD上に復帰する毎に偏光調整を行わせるようになっている。
まず、スピンドルモータ9を駆動させてディスクDを一定方向に回転させる。次いで、アクチュエータ8を作動させて、キャリッジ13を介してビーム3をXY方向にスキャンさせる。これにより、図1に示すように、ディスクD上の所望する位置に近接場光ヘッド2を位置させることができる。この際、近接場光ヘッド2は、スライダ20の対向面20aに形成された凸条部によって浮上する力を受けると共に、ビーム3等によってディスクD側に所定の力で押さえ付けられる。近接場光ヘッド2は、この両者の力のバランスによって、ディスクD上から所定距離離間した位置に浮上する。
まず、光信号コントローラ5は、制御部10からの指示を受けて直線偏光のレーザ光Lを光導波路4の基端側から入射させる。入射したレーザ光Lは、光導波路4のコア4a内を先端側に向かって進み、途中で介在された偏光調整機構6の1/2波長板6aを通過した後に先端に達する。そして、光導波路4の先端に達したレーザ光Lは、図5に示すように、近接場光ヘッド2の光束伝播素子35に入射する。光束伝播素子35に入射した光束は、ディスクDに向かって内部を伝播し、端面35a上に形成された近接場光発生素子21に達する。すると、レーザ光Lは、遮光膜36によって大部分が遮光されるが、そのうちの一部が微小開口37を通して外部に漏れ出て近接場光Rとなる。つまり、微小開口37の近傍に局在化した近接場光Rを発生させることができる。すると、ディスクDは、この近接場光Rによって局所的に加熱されて一時的に保磁力が低下する。
このように、安定して情報の記録を行うためには、直線偏光の方向を上述した偏光方向(矢印P1方向)にできるだけ一致させることが重要である。一致させることで、レーザ光Lの偏光状態を、近接場光Rを最も効率よく発生させるための理想とする最適な状態にすることができる。なお、この偏光方向(矢印P1方向)を、以下、予め決められた方向と称する。
具体的に説明すると、まず、情報記録再生装置1に電源が投入され、アクチュエータ8がビーム3をスキャン移動させる際に、ディスクDに予め形成されたテストエリアの上方に近接場光ヘッド2を位置させる。テストエリア上に近接場光ヘッド2が達した後、制御機構7は、記録素子22及び光信号コントローラ5を試験的に作動させ、ハイブリッド磁気記録方式によりディスクDに試験的に情報の記録を行わせる。そして、制御機構7は、再生素子23を利用してこの試験的な記録を読み取らせる。再生素子23は、読み取った結果を偏光コントローラ7aに出力する。偏光コントローラ7aは、送られてきた読み取り結果から、近接場光Rの発生状況を検出する。
このように、偏光コントローラ7aは、再生素子23を利用して実際に記録ができたか否かの検出を行うことで、近接場光Rの発生状況を検出することができる。
特に、光導波路4の湾曲状況に関係なく、記録に必要な光強度の近接場光Rを安定して発生させることができるので、光導波路4を自由に設計することができる。加えて、レーザ光Lの偏光方向を適宜変化させることができるので、経年変化や応力等により光導波路4の湾曲度合いが変わってしまったとしても、やはりこれらの影響を受けることなく記録に必要な光強度の近接場光Rを安定して発生させ続けることができる。
しかも、実際に試験的に記録した情報の読み取り具合に応じて、近接場光Rの発生状況を検出するので、より正確に近接場光Rの発生状況を把握することができ、レーザ光Lの偏光方向をより高精度に調整し易い。
次に、本発明に係る第2実施形態を、図9から図11を参照して説明する。なお、この第2実施形態においては、第1実施形態における構成要素と同一の部分については、同一の符号を付しその説明を省略する。第2実施形態と第1実施形態との異なる点は、第1実施形態では、試験的に行った情報の記録が実際にできたか否かを検出することで、近接場光Rの発生状況を検出したが、第2実施形態では、近接場光Rの光強度を実際に計測することで、近接場光Rの発生状況を検出する点である。
まず、図10及び図11に示すように、近接場光ヘッド2がランプ機構42に退避している段階で、光信号コントローラ5を作動させて近接場光Rを発生させる。すると、計測部41aは、近接場光発生素子21から発生される近接場光Rの光強度を計測すると共に、計測結果を偏光コントローラ41bに出力する。ここで、近接場光発生素子21に入射するレーザ光Lの偏光方向が、予め決められた方向に対して略一致している場合には、記録に十分な強い光強度が計測される。一方、レーザ光Lの偏光方向が予め決められた方向に対して大幅にずれている場合には、記録に不十分な弱い光強度、或いは、ゼロに近い光強度が計測される。このように、光強度を計測することで、近接場光Rの発生状況を検出することができる。
その結果、第1実施形態と同様に、レーザ光Lの偏光方向を予め決められた方向に対してできるだけ近づけた状態で近接場光発生素子21まで導くことができ、少なくとも情報の記録に必要な光強度の近接場光Rを発生させることができる。
特に、一般的に使用されているランプ機構42に計測部41aを取り付けることができるので、計測部41aのために設置スペースを確保する必要がない。また、第1実施形態のように、ディスクDに対して試験的に記録を行う必要がないので、より好ましい。
この場合には、計測部41aで計測された光強度と、予め設定された光強度の閾値とを比較すると共に、計測された光強度が閾値よりも低い値の場合には、その差分を相殺する回転角度を算出して、算出した回転角度だけ偏光方向が回転するように偏光調整機構6を作動させるように、偏光コントローラ41bを設定すれば良い。
この場合には、計測部41aで計測された光強度が予め設定された光強度の閾値に一致するようにフィードバック制御しながら偏光調整機構6を作動させるように、偏光コントローラ41bを設定すれば良い。
このように設定することで、偏光コントローラ41bが偏光調整機構6を作動させる際に、計測された光強度が閾値に一致するように、フィードバック制御しながら1/2波長板6aを回転させる。これにより、より高精度に偏光方向を調整することができ、同様に、少なくとも情報の記録に必要な光強度の近接場光Rを確実に発生させることができる。
この場合、偏光コントローラ41bは、少なくとも情報の記録に必要な最低限の光強度ではなく、光強度が最大となるように1/2波長板6aを回転させて偏光調整機構6を作動させる。つまり、レーザ光Lの偏光方向が予め決められた方向に一致させるように、偏光調整機構6を作動させる。こうすることで、近接場光Rの光強度を最大にできるので、情報の記録をさらに安定して行うことができると共に高密度記録化を図ることができる。
また、上記各実施形態では、偏光調整機構6を光信号コントローラ5に隣接して固定したが、この位置に限定されるものではなく、光信号コントローラ5と近接場光ヘッド2との間のおける光導波路4の途中に介在されていれば構わない。例えば、図16に示すように、ビーム3の上面に固定しても構わない。この場合であっても、同様の作用効果を奏することができる。
また、光導波路4の湾曲状況によって、偏光調整機構6に達する前にレーザ光Lの偏光が仮に楕円偏光になった場合であっても、偏光調整機構6によって楕円方位を適宜調整できるので、最適な偏光状態のレーザ光Lを近接場光ヘッド2に導くことができる。よって、このような場合であっても、情報の書き込みを安定して行うことができる。
また、上記各実施形態では、垂直磁気記録方式の情報記録再生装置を例に挙げて説明したが、この場合に限られず、記録磁化がディスクDのトラックに平行な方向(面内方向)に記録される面内記録方式の情報記録再生装置であっても構わない。
D1…ディスク面(磁気記録媒体の表面)
L…レーザ光(光束)
R…近接場光
1、40…情報記録再生装置
2…近接場光ヘッド
3…ビーム
4…光導波路
5…光信号コントローラ(光源)
6…偏光調整機構
7、41…制御機構
8…アクチュエータ
9…スピンドルモータ(回転駆動部)
10…制御部
20…スライダ
21…近接場光発生素子
22…記録素子
23…再生素子
41a…計測部
41b…偏光コントローラ
Claims (7)
- 近接場光を利用して一定方向に回転する磁気記録媒体に情報を記録再生する情報記録再生装置であって、
前記磁気記録媒体の表面に対向配置されたスライダと、導入された光束から前記近接場光を発生させる近接場光発生素子と、前記磁気記録媒体に記録磁界を作用させて情報を記録する記録素子と、前記磁気記録媒体から漏れ出た磁界の大きさに応じた電気信号を出力して情報を再生する再生素子と、を有する近接場光ヘッドと、
前記磁気記録媒体の表面に平行な方向に移動可能とされ、該磁気記録媒体の表面に平行で且つ互いに直交する2軸回りに回動自在な状態で前記近接場光ヘッドを支持するビームと、
前記近接場光ヘッドに先端が接続されて前記光束を該近接場光ヘッドに導く可撓性の光導波路と、
該光導波路の基端側に接続され、前記光束を直線偏光の状態で光導波路に入射させる光源と、
該光源と前記近接場光ヘッドとの間における前記光導波路の途中に介在され、光導波路内を進む前記光束の偏光を調整する偏光調整機構と、
前記近接場光発生素子から発生される前記近接場光の発生状況を検出すると共に、該検出に応じて前記偏光調整機構を作動させて、少なくとも情報の記録に必要な光強度の近接場光を発生させる制御機構と、
前記ビームの基端側を支持すると共に、該ビームを前記磁気記録媒体の表面に平行な方向に向けて移動させるアクチュエータと、
前記磁気記録媒体を前記一定方向に回転させる回転駆動部と、
少なくとも前記情報の記録を開始する前の段階で前記制御機構を作動させて偏光調整を行わせる制御部と、を備えていることを特徴とする情報記録再生装置。 - 請求項1に記載の情報記録再生装置において、
前記制御機構は、前記記録素子及び前記光源を試験的に作動させ、前記情報の記録が実際にできたか否かを検出することで前記近接場光の発生状況を検出することを特徴とする情報記録再生装置。 - 請求項1に記載の情報記録再生装置において、
前記制御機構は、前記磁気記録媒体に隣接して配置され、前記近接場光発生素子から発生される前記近接場光の光強度を計測する計測部と、
該計測部で計測された光強度に基づいて、前記偏光調整機構を作動させる偏光コントローラと、を備えていることを特徴とする情報記録再生装置。 - 請求項3に記載の情報記録再生装置において、
前記偏光コントローラは、前記計測部で計測された光強度が最大となるように前記偏光調整機構を作動させることを特徴とする情報記録再生装置。 - 請求項3又は4に記載の情報記録再生装置において、
前記偏光コントローラは、前記計測部で計測された光強度と予め設定された光強度の閾値とを比較すると共に、計測された光強度が閾値よりも低い値の場合には、その差分を相殺する補正値を算出して、算出した補正値だけ前記偏光調整機構を作動させることを特徴とする情報記録再生装置。 - 請求項3又は4に記載の情報記録再生装置において、
前記偏光コントローラは、前記計測部で計測された光強度が予め設定された光強度の閾値に一致するようにフィードバック制御しながら前記偏光調整機構を作動させることを特徴とする情報記録再生装置。 - 請求項1から6のいずれか1項に記載の情報記録再生装置において、
前記偏光調整機構は、直線偏光の状態で入射された前記光束の偏光方向を前記光導波路の軸線回りに回転させて偏光方向を調整し、直線偏光のまま前記近接場光ヘッドに入射させることを特徴とする情報記録再生装置。
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