JP4946591B2 - 磁気センサ - Google Patents
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そして、特許文献1の磁気センサにおいては、同一の基板の表面に平坦面及び平坦面に対して傾斜する斜面が形成されると共に、これら平坦面上及び斜面上に前述の磁気抵抗効果素子がそれぞれ形成されており、これによって、二軸方向や三軸方向の磁界の強さを測定する磁気センサを構成することができる。
なお、基板の表面上に形成されて前述した平坦面や斜面をなす下地層は、従来、SiO2膜等からなるシリコン酸化膜(SiOx)によって構成されている。
さらに、このようなGMR素子の周面には、ピン層やフリー層等の各層の形成材料が露出している。そこで、GMR素子の耐水性、耐熱性、電気絶縁性等の保護を目的として、プラズマCVD(Chemical Vapor Deposition)法により酸化膜、窒化膜等からなる保護膜(パッシベーション膜)が形成されている。
また、同一の基板の表面にシリコン酸化膜からなる平坦面及び斜面を形成する場合には、基板の表面にシリコン酸化膜を成膜した後に、シリコン酸化膜上に平坦面及び斜面形成用のレジストマスクを形成し、斜面部分についてはレジストマスクにテーパを付しておき、そのテーパ形状をシリコン酸化膜に転写させるようにエッチングを行う必要があるが、このエッチング処理では斜面だけでなく平坦面もエッチングされることにより平坦面の表面が粗くなる傾向にある。このエッチングの条件を平坦面に合わせようとすると、目的とする斜面形成が不十分になる。このような平坦面や斜面にGMR素子を形成すると、表面の粗さがフリー層に影響して、フリー層の軟磁気特性が劣化するという問題が生じ、前述の酸化の問題と併せて、磁気特性の悪化の原因となる。
この発明に係る磁気センサによれば、窒化ケイ素からなる下地層を介在させることで、フリー層がシリコン酸化膜に接触しないため、シリコン酸化膜の酸素成分がフリー層に入り込むことを防止できる。また、窒化ケイ素からなる下地層は、非磁性材料であるため、外部磁界に反応することはない。
また、フリー層は下地層の上に形成されるため、エッチング処理によってシリコン酸化膜の平坦面や斜面の表面が粗く形成されたとしても、その上に形成される下地層によって平滑な表面とすることができ、シリコン酸化膜の表面状態がフリー層に影響することを防止できる。
したがって、フリー層の軟磁気特性の劣化を低減することが可能となる。
この磁気センサでは、平坦面及び斜面に配された巨大磁気抵抗効果素子(GMR素子)が相互に交差する軸方向の磁気を検出することができるため、二軸方向あるいは三軸方向の磁気を検出することが可能となる。
そして、上述したように、各GMR素子のフリー層の軟磁気特性の劣化を低減することができるため、二軸方向あるいは三軸方向の磁気を精度よく検出することが可能となる。
また、前記基板とシリコン酸化膜との間にさらに窒化膜が形成され、該窒化膜によって基板表面の層間絶縁膜が覆われている構成とすることにより、下地層の一部が除去されるパッド部等においても層間絶縁膜を有効に保護することができる。
本発明の磁気センサにおいては、前記フリー層はCoZrNb層を含み、前記CoZrNb層は前記下地層の上に形成されているものとすることができる。
本発明の磁気センサにおいては、前記基板にはLSI及び配線層が作り込まれ、前記配線層と前記シリコン酸化膜の間には平坦化膜が形成されているものとすることができる。
本発明の磁気センサにおいては、前記平坦化膜と前記シリコン酸化膜との間には酸化シリコンと窒化シリコンとが形成されているものとすることができる。
本発明の磁気センサにおいては、前記巨大磁気抵抗効果素子が形成された前記下地膜上には窒化シリコンからなるシリコン保護膜が形成されているものとすることができる。
本発明の磁気センサにおいては、前記配線層には電極パッドが形成されており、前記シリコン保護膜上にはポリイミド膜が形成され、前記電極パッド上の前記シリコン酸化膜、前記下地膜、前記シリコン保護膜、及び前記ポリイミド膜はエッチングにより除去されて開口部となり、前記電極パッドが露出しているものとすることができる。
図1に示すように、本実施形態の三軸磁気センサ10は、平面視で互いに直交するX軸、及びY軸に沿った辺を有する正方形状であって、X軸及びY軸に直交するZ軸方向に小さな厚みを有する石英やシリコンからなる基板11を備えている。そして、この基板11の上に、それぞれ4個ずつのX軸GMR素子12a〜12d、Y1軸GMR素子12e〜12h(図1(a)の後述するGMRバーを示す実線の部分)、Y2軸GMR素子12i〜12l(図1(a)の後述するGMRバーを示す破線の部分)からなる合計で12個のGMR素子と、パッド部(配線から外部に出力を取り出す部分:図示せず)及びビア部(GMR素子から配線に接続する部分を指すが、このビア部は最終的には露出されない:図示せず)ならびに配線(図示せず)が作り込まれている。なお、基板11内には、LSIや配線層が作り込まれており、LSIが作り込まれた基板を用いたものにおいてはデジタル出力の磁気センサとなされており、配線層のみが作り込まれた基板を用いたものにおいてはアナログ出力の磁気センサとなされている。
なお、本実施形態においては、基板11の上に、該基板11上に設けられる配線層を保護するために、SiO2等のシリコン酸化膜(SiOx)からなる酸化膜11e及びSi3N4膜等の窒化ケイ素膜(SiNx)からなる窒化膜11fが形成されており、その窒化膜11fの上に前記上層シリコン酸化膜11iが形成されている。
そして、Y1軸GMR素子の各GMRバー(例えば、12e−2)とY2軸GMR素子の各GMRバー(例えば、12k−2)とが1つの突部15で互に背中合わせになるように配置されている。この場合、Y1軸GMR素子12e〜12hの各GMRバーおよびY2軸GMR素子12i〜12lの各GMRバーは、その長手方向がX軸に対して平行(Y軸と垂直)になるように配列されている。
なお、Y1軸GMR素子12e〜12hおよびY2軸GMR素子12i〜12lを配する各斜面15a,15bも、前述した平坦面と同様にして基板11の上に形成されるSiO2膜等からなる上層シリコン酸化膜(SiOx膜)11iによって構成されており、この上層シリコン酸化膜11iの上に、Si3N4等の窒化ケイ素膜(SiNx膜)からなる下地層11rを介して各Y1軸GMR素子12e〜12hおよびY2軸GMR素子12i〜12lが設けられている。
そして、スピンバルブ膜SVは、図3(a)に示すように、基板11上の上層シリコン酸化膜11iの上に窒化ケイ素の下地層11rを介して順次積層されたフリー層(自由層、自由磁化層)F、膜厚が2.8nm(28Å)のCuからなる導電性のスペーサ層(導電層)S、ピン層(固着層、固定磁化層)P、及び、膜厚が2.5nm(25Å)のタンタル(Ta)又はチタン(Ti)からなるキャッピング層Cによって構成されている。
ここで、CoZrNbアモルファス磁性層12a−21、NiFe磁性層12a−22及びCoFe層12a−23は軟質強磁性体層を構成している。また、CoFe層12a−23はNiFe層12a−22のNi、及び、スペーサ層SをなすCu層12a−24の拡散を防止するために設けられている。
なお、上述したフリー層F及びピン層Pを構成する各層や、スペーサ層S、キャッピング層Cの膜厚は、X軸GMR素子12a〜12dの場合のものであり、斜面15a,15bに形成されるY1軸GMR素子12e〜12h及びY2軸GMR素子12i〜12lの場合には、これらを構成する各層がX軸GMR素子12a〜12dの場合の70〜80%程度の膜厚となる。
したがって、図4(a)の矢印a1,b1方向に磁界が印加された場合には、第1X軸GMR素子12aおよび第2X軸GMR素子12bの抵抗値が磁界の大きさに比例して減少し、図4(a)の矢印a1,b1方向と反対方向に磁界が印加された場合に、第1X軸GMR素子12aおよび第2X軸GMR素子12bの抵抗値が磁界の大きさに比例して増大することとなる。
したがって、図4(a)の矢印c1,d1方向に磁界が印加された場合には、第3X軸GMR素子12cおよび第4X軸GMR素子12dの抵抗値は磁界の大きさに比例して減少し、図4(a)の矢印c1,d1と反対方向に磁界が印加された場合には、第3X軸GMR素子12cおよび第4X軸GMR素子12dの抵抗値が磁界の大きさに比例して増大することとなる。
したがって、図4(a),(b)の矢印e1,f1方向に成分を持つ磁界が印加された場合には、第1Y1軸GMR素子12eおよび第2Y1軸GMR素子12fの抵抗値が磁界の大きさに比例して減少し、図4(a),(b)の矢印e1,f1と反対方向に成分を持つ磁界が印加された場合には、第1Y1軸GMR素子12eおよび第2Y1軸GMR素子12fの抵抗値が磁界の大きさに比例して増大することとなる。
したがって、図4(a),(c)の矢印g1,h1方向に成分を持つ磁界が印加された場合には、第3Y1軸GMR素子12gおよび第4Y1軸GMR素子12hの抵抗値は磁界の大きさに比例して減少し、図4(a),(c)の矢印g1,h1と反対方向に成分を持つ磁界が印加された場合に、第3Y1軸GMR素子12gおよび第4Y1軸GMR素子12hの抵抗値は磁界の大きさに比例して増大することとなる。
したがって、図4(a)の矢印i1(j1)方向に成分を持つ磁界が印加された場合には、第1Y2軸GMR素子12iおよび第2Y2軸GMR素子12jの抵抗値が磁界の大きさに比例して減少し、図4(a)の矢印i1(j1)と反対方向に成分を持つ磁界が印加された場合には、第1Y2軸GMR素子12iおよび第2Y2軸GMR素子12jの抵抗値が磁界の大きさに比例して増大することとなる。
したがって、図4(a)の矢印k1(l1)方向に成分を持つ磁界が印加された場合に、第3Y2軸GMR素子12kおよび第4Y2軸GMR素子12lの抵抗値は磁界の大きさに比例して減少し、図4(a)の矢印k1(l1)と反対方向に成分を持つ磁界が印加された場合に、第3Y2軸GMR素子12kおよび第4Y2軸GMR素子12lの抵抗値は磁界の大きさに比例して増大することとなる。
Hx=2kx×Vxout・・・(1)
Hy=ky(Vy1out−Vy2out)/cosθ・・・(2)
Hz=kz(Vy1out+Vy2out)/sinθ・・・(3)
ただし、θは突部(堤部)15の各斜面15a,15bの傾斜角度であって、この場合のθは20°<θ<60°の関係を有する。また、kx,ky,kzは比例定数であって、各センサの感度が等しければ、kx=ky=kzとなる。
そして、このドライエッチングの終了後に残存するレジスト膜11jを除去することで、図12に示すように、GMR部に上層シリコン酸化膜11iからなる突部(堤部)15が形成されることになる。
次いで、図15に示すように、Cr等の材質からなるリード膜11m(後に、例えば、図2(a)に示すリード膜12a−5,12a−6,12a−7,12a−8,12a−9等をなす)をスパッタリング法、真空蒸着法、イオンプレーティング法などによって、下地層11r上およびビア部において露出する配線層11a上に形成する。そして、これらの下地層11rおよびリード膜11mの上にレジストを塗布して、このレジストをリード膜11mのパターンにカットした後、リード膜11mのエッチングを行う。
この場合、突部(堤部)15の斜面15a,15bでのエッチングを適切に行い、突部(堤部)15の断面形状を整えるために熱処理を行ってレジストをテーパ化してもよい。なお、このエッチング終了後には下地層11r上に残存するレジストを除去する。
この素子形成工程においては、図2(c)に示したように、基板11の上にフリー層(自由層、自由磁化層)F、膜厚が2.8nm(28Å)のCuからなる導電性のスペーサ層S、ピン層(固着層、固定磁化層)P、及び、膜厚が2.5nm(25Å)のタンタル(Ta)又はチタン(Ti)からなるキャッピング層Cを順次積層することで、前記GMR多層膜11nが形成されることになる。
さらに、この工程におけるピン層Pは、膜厚が3.2nm(32Å)の第1CoFe磁性層12a−25、膜厚が0.5nm(5Å)のRu層12a−26、膜厚が2.2nm(22Å)の第2CoFe磁性層12a−27、及び、Ptを45〜55mol%含むPtMn合金からなる膜厚が24nm(240Å)の反強磁性膜12a−28を順次積層することで形成される。
そして、GMR多層膜11nの表面上に、任意の厚さ、例えば平坦部で2μmの厚みとなるようにレジストを塗布し、このレジストの表面にマスクを配置して、焼き付け、現像処理を行って不必要なレジストを取り除き、後に得られるGMR多層膜11nと同じパターンを有するレジスト膜を形成する。その際、突部(堤部)15でのエッチングを適切に行い、突部(堤部)15の断面形状を整えるためにレジストをテーパ化する。この後、レジスト膜で保護されていない部分のGMR多層膜11nを、イオンミリングにより除去し、GMR多層膜11nを所定の形状(例えば、複数の狭幅の帯状体の形状)に形成する。なお、このイオンミリングでは、ビア部においてGMR多層膜11n及びリード膜11mの双方が残るようにしており、これによってビア部の縁におけるリード膜11mの断線を予防することができる。
そして、パッド部上のポリイミド膜11pをマスクとして、パッド部の配線層11a上のシリコン保護膜11oおよび酸化膜11eをエッチングにより除去してパッド部を開口して、露出する配線層11aからなる電極パッドを形成し、最後に基板11を切断する。以上により、図1に示した三軸磁気センサ10の製造が完了する。
すなわち、はじめに、隣接する永久棒磁石片の下端の極性が互いに異なるように格子状に配列された永久棒磁石アレー(マグネットアレー)16を用意する。この後、基板11の中心部で永久棒磁石片16a(下端部がN極となる)が配列されるように、かつ、基板11の外側で永久棒磁石片16aの上下左右の領域上に永久棒磁石片16b,16c,16d,16e(下端部がS極となる)が配列されるように永久棒磁石アレー16を配置する。
また、第3Y2軸GMR素子12kおよび第4Y2軸GMR素子12lにおいては、突部(堤部)15の第2斜面15bに沿うY軸正方向、すなわち、図4(b)の矢印k1,l1方向にピン層Pの磁化の向きが固定されることとなる。
図19〜21のグラフは、各GMR素子のヒステリシス特性を示し、その横軸は各GMR素子のヒステリシス値[μT]を示している。また、グラフの縦軸は各GMR素子の全体の試験数を100とした場合の度数[%]を示している。ここで、ヒステリシス値とは、外部の磁場の強さを変化させた時の出力を示すヒステリシス曲線において、出力が0となる時の正の磁場と負の磁場との強さの差とする。
この原因としては、上層シリコン酸化膜11i上にCoZrNb磁性層を直接形成することで、プラズマCVDによってGMR素子上にシリコン保護膜11oを形成する際に、チャンバー内でプラズマにより活性化された酸素や窒素によって上層シリコン酸化膜11iの酸素成分がCoZrNb磁性層に入り込み、結果としてCoZrNb磁性層が酸化してしまうことが考えられる。
この理由としては、プラズマCVDによるシリコン保護膜11oの形成時に、前述のTa層が上層シリコン酸化膜11iの酸素成分のCoZrNbアモルファス磁性層への入り込みを防いでいることが考えられる。
なお、前記実施形態においては、GMR素子の上にシリコン保護膜11oとして窒化膜のみを形成したが、このシリコン保護膜をシリコン酸化膜と窒化膜との二層構造としてもよく、その場合のヒステリシス特性は図20に示すようになった。ほぼ2.5[μT]付近で15〜17[%]の度数で集中しており、分布も0.5[μT]から9[μT]の範囲で収まっている。
このGMR素子の上にシリコン酸化膜、窒化膜の二層構造のシリコン保護膜を形成することにより、窒化膜形成による応力をシリコン酸化膜によって緩和して反り等の発生を防止することができるものであるが、下地層11rの下に厚い上層シリコン酸化膜11iが形成されているため、この上層シリコン酸化膜11iによる応力緩和作用も大きいので、GMR素子上のシリコン酸化膜は必ずしも形成しなくてもよい。
また、シリコン酸化膜11iに前述のドライエッチング処理によって斜面を有する突部15を形成する際に、平坦面も同時にエッチングすることになるため、シリコン酸化膜11iの表面が粗く形成され易いが、このシリコン酸化膜11iの表面を下地層11rにより覆っているので、平滑な表面を形成することができる。そして、その上にCoZrNbアモルファス磁性層を形成しているため、シリコン酸化膜11iの表面状態がCoZrNbアモルファス磁性層に影響することを防止できる。
したがって、CoZrNbアモルファス磁性層は、外部磁界に応じた向きに高い精度で磁化することができ、CoZrNbアモルファス磁性層の軟磁気特性の劣化を低減することが可能となる。そして、フリー層Fの磁気ヒステリシスループを小さくすることができ、外部磁界の向きを精度よく検出することが可能となる。すなわち、この三軸磁気センサ10において三軸方向の磁気を精度よく検出することができる。
さらに、ピン層Pを構成する第1CoFe磁性層の磁化の向きは、規則化熱処理において付与する磁界Hと同じ向きの状態で固定されるとしたが、例えば逆向きに固定されるとしても構わない。
また、上記実施形態においては、ピン層Pを構成する2つのCoFe磁性層にRu層を挟み込んだSAF(Synthetic antiferromagnetic)構造のGMR素子について説明したが、これに限ることはなく、例えば、Ru層を有しない構成のGMR素子にも適用することができる。
また、上記実施形態においては、基板11の平坦面上、相互に異なる方向に傾斜する第1斜面15a及び第2斜面15bにそれぞれGMR素子を配置して三軸方向の磁気を検出する磁気センサについて述べたが、これに限ることはなく、例えば二軸方向あるいは一軸方向の磁気を検出する磁気センサにも適用することができる。
前記実施形態では、パッド部において、図8から図9に示すように、配線層11aの上に酸化膜11e、窒化膜11fを形成した後、酸化膜11eのみ残して窒化膜11fに開口を形成するようにしたが、図22に示すように、予め酸化膜11eをエッチングして配線層11aを露出させた後に、その露出している配線層11aを覆うように窒化膜11fを形成して、該窒化膜11fに開口を形成することとしてもよい。つまり、前記下地層11rは、このパッド部においては最終的には除去されてしまい、上層シリコン酸化膜11iが露出することになるが、該上層シリコン酸化膜11iの下に窒化膜11fが形成されているので、この窒化膜11fによって層間絶縁膜11bの周縁を配線層11aの上で完全に覆うことができ、このような構成とすることにより、LSIへの水分の侵入をより確実に防止することができる。
Claims (7)
- 基板の上に、平坦面と該平坦面に対して傾斜する斜面とを有するシリコン酸化膜が形成され、前記平坦面上及び前記斜面上のうち少なくとも前記斜面上に、フリー層、導電層及びピン層を積層してなる巨大磁気抵抗効果素子を設けた磁気センサにおいて、
前記シリコン酸化膜の前記平坦面及び前記斜面上には窒化ケイ素からなる下地層が形成され、前記巨大磁気抵抗効果素子は該下地層の上に設けられていることを特徴とする磁気センサ。 - 前記巨大磁気抵抗効果素子が、前記平坦面上及び前記斜面上の両方にそれぞれ配置されていることを特徴とする請求項1に記載の磁気センサ。
- 前記フリー層はCoZrNb層を含み、前記CoZrNb層は前記下地層の上に形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の磁気センサ。
- 前記基板にはLSI及び配線層が作り込まれ、前記配線層と前記シリコン酸化膜の間には平坦化膜が形成されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の磁気センサ。
- 前記平坦化膜と前記シリコン酸化膜との間には酸化シリコンと窒化シリコンとが形成されていることを特徴とする請求項4に記載の磁気センサ。
- 前記巨大磁気抵抗効果素子が形成された前記下地膜上には窒化シリコンからなるシリコン保護膜が形成されていることを特徴とする請求項5に記載の磁気センサ。
- 前記配線層には電極パッドが形成されており、
前記シリコン保護膜上にはポリイミド膜が形成され、
前記電極パッド上の前記シリコン酸化膜、前記下地膜、前記シリコン保護膜、及び前記ポリイミド膜はエッチングにより除去されて開口部となり、前記電極パッドが露出していることを特徴とする請求項6に記載の磁気センサ。
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