JP4945229B2 - 電子装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電子装置に関し、特に、半導体集積回路内外の信号配線の電圧遷移を増幅する電子装置において、動作の高速化を図るとともに、面積および消費電力を削減する技術に関する。
半導体集積回路を製造するプロセスの微細化に伴い、半導体集積回路を構成するチップ内の配線口径は非常に細くなり、配線抵抗は増加の一途をたどっている。また、チップ間の配線に関しても、近年、実装技術の進化により、ボードレベルのチップ実装の高密度化が図られ、チップ間を接続する配線抵抗は増加している。
配線抵抗の増加によるチップ内の動作速度の低下の影響を防ぐため、チップ内の各機能ブロック間の信号インターフェイス(I/F)のような比較的長距離(>1mm)配線を要するI/Fに関しては、リピータ(中継バッファ)をI/F間に挿入して、長距離配線の抵抗を分割し、高速化を実現している。
しかし、リピータの挿入は、送信方向、受信方向が一方向に定まったI/Fでしか有効でなく、双方向バスのI/F(送信方向、受信方向が一方向に定まっていない)では、リピータは単純なバッファでなく、トライステートバッファの構造が必要になり、信号の各伝搬方向にトライステートバッファを用意しなければならない。さらに、信号の伝搬方向を制御する制御信号線が必要となり、面積、電力で不利である。その課題を解決したのが、ブースタ回路、リジェネレータ回路と呼ばれる電子装置である(非特許文献1、特許文献1参照)。
特開平8−186482号公報 Ankireddy Nalamalpu, et al.: Boosters for Driving Long On chip Interconnects-Design Issues, Interconnect Synthesis, and Comparison With RepeatersIEEE TRANSACTIONS ON COMPUTER-AIDED DESIGN OF INTEGRATED CIRCUITS AND SYSTEMS, VOL. 21, NO. 1, JANUARY 2002
しかし、非特許文献1、特許文献1で示されているような信号線の電圧遷移を増幅する電子装置は、信号線に電流を増幅する最大駆動ドライバ部が2段の直列トランジスタで構成されている。そのため、リピータ(バッファ)と同じ電圧遷移時間を実現するためには、各段当たりのトランジスタ能力は2倍必要となる。その結果、トランジスタのゲート幅は2倍となり、ゲート容量は2倍を有するため、リピータと比較して2倍の電力を要するという問題がある。また、非特許文献1に示されるようにシュミットトリガ回路を使用すると、信号線の入力ノイズに弱い。そのため、信号線に電圧保持回路(正帰還バッファ)を付加する必要がある。これでは、電圧保持回路自身の面積増加のみならず、信号線の電位が遷移する電圧方向への増幅率を低減させてしまう問題もある。
本発明は、このような事情に鑑みて創作したものであり、信号配線の電圧遷移を増幅する機能をもつ電子装置について、リピータと同等な信号配線の電圧遷移時間を維持し、従来の電子装置に比べて、面積削減および消費電力を低減することを目的としている。
上記課題を解決するために、本発明は以下のような手段を講じる。
(1)信号線と、ソースが電源に接続されドレインが前記信号線に接続された信号線ドライブトランジスタと、前記信号線の遷移状態を検知して前記信号線ドライブトランジスタのゲート電圧を制御するもので、前記信号線の電位が遷移する際、前記信号線の電位が遷移する電圧方向に前記信号線への電流を増幅するように前記信号線ドライブトランジスタのゲート電圧を制御し、かつ、前記信号線の電位が遷移した後、前記信号線の遷移後の電圧値を保持するように前記信号線ドライブトランジスタのゲート電圧を制御する制御回路とを備え、前記信号線ドライブトランジスタと前記制御回路は、前記信号線の送信回路と受信回路の間に配置されているものである。これにより、信号線を駆動するトランジスタについては、直列段数が1段のみのものでも構成でき、かつ、信号線に特別に電圧保持回路を付加しなくても信号線の電位を保持することができ、面積削減と電力削減が可能となる。また、送信回路から伝搬した信号はより高速に電圧遷移が可能となり、送信回路に高速に信号伝達が可能となる。
(2)好ましくは、さらに、前記信号線ドライブトランジスタとは極性が逆の信号線ドライブトランジスタを有し、前記逆極性の信号線ドライブトランジスタのソースは、前記電源とは逆極性の電源に接続され、前記逆極性の信号線ドライブトランジスタのドレインは前記信号線に接続され、前記逆極性の信号線ドライブトランジスタのゲートは前記制御回路で制御されるように構成されているという態様がある。これにより、信号線の逆遷移においても、信号線を駆動するトランジスタを直列段数1段のみで構成し、信号線に特別に電圧保持回路を付加しなくても信号線の電位を保持しつつ、面積削減と電力削減が可能となる。
(3)好ましくは、前記制御回路は、前記信号線の電位が遷移した後、前記信号線の遷移後の電圧値を保持するように前記信号線ドライブトランジスタのゲート電圧を任意の電圧値に保つ電圧保持回路を有しているという態様がある。これにより、電子装置のプロセス製造ばらつき、電源電圧変動、温度変動にかかわらず、信号線は、より高精度に耐ノイズ性を高く維持できる。
(4)好ましくは、前記電圧保持回路はダイオードを有し、前記ダイオードのカソードは前記信号線ドライブトランジスタのゲートに接続されているという態様がある。これにより、信号線ドライブトランジスタのゲート電圧は、信号線ドライブトランジスタのソース・ドレイン間電流が非飽和電流特性を示すのに必要なゲートの電圧値を生成可能となり、信号線の遷移後の電圧値を保持することが可能となる。
(5)好ましくは、前記電圧保持回路の前記ダイオードは電圧保持用MOSトランジスタで構成され、前記電圧保持用MOSトランジスタのゲートとドレインが接続されているという態様がある。これにより、CMOSプロセスでわざわざウェルを分離してダイオードを形成する必要がなく、面積削減のみならず、容易な設計が可能となる。
(6)好ましくは、前記電圧保持回路の前記電圧保持用MOSトランジスタは、前記信号線ドライブトランジスタよりゲート酸化膜厚が厚く構成されているという態様がある。これにより、電圧保持用MOSトランジスタの閾値は信号線ドライブトランジスタの閾値より高くなり、信号線ドライブトランジスタのソース・ドレイン間電流が非飽和電流特性を示すのに必要なゲートの電圧値を生成しやすくなり、かつ電圧保持用MOSトランジスタのゲートのリーク電流を削減できる。
(7)好ましくは、前記電圧保持回路の前記電圧保持用MOSトランジスタは、前記信号線ドライブトランジスタより閾値が高いという態様がある。これにより、電圧保持用MOSトランジスタの閾値は信号線ドライブトランジスタの閾値より高くなり、信号線ドライブトランジスタのソース・ドレイン間電流が非飽和電流特性を示すのに必要なゲートの電圧値を生成しやすくなり、かつ電圧保持用MOSトランジスタのソース・ドレイン間(サブスレッシュホルド)のリーク電流を削減できる。
(8)好ましくは、前記電圧保持回路の前記電圧保持用MOSトランジスタは、前記信号線ドライブトランジスタよりゲート長が長いという態様がある。これにより、電圧保持用MOSトランジスタの閾値は信号線ドライブトランジスタの閾値より高くなり、信号線ドライブトランジスタのソース・ドレイン間電流が非飽和電流特性を示すのに必要なゲートの電圧値を生成しやすくなり、かつ電圧保持用MOSトランジスタのソース・ドレイン間のリーク電流を削減できる。
(9)好ましくは、前記電圧保持回路の前記電圧保持用MOSトランジスタは、前記信号線ドライブトランジスタよりゲート幅が短いという態様がある。これにより、電圧保持用MOSトランジスタの閾値は信号線ドライブトランジスタの閾値より高くなり、信号線ドライブトランジスタのソース・ドレイン間電流が非飽和電流特性を示すのに必要なゲートの電圧値を生成しやすくなり、かつ電圧保持用MOSトランジスタのゲートおよびソース・ドレイン間のリーク電流を削減できる。
(10)好ましくは、前記電圧保持回路の前記電圧保持用MOSトランジスタのソースは、前記信号線ドライブトランジスタのソースが接続された電源に接続されているという態様がある。これにより、電子装置の電源電圧変動により生じる信号線ドライブトランジスタの電流変動分をモニタすることが可能となり、その電流量に応じたゲート電圧を信号線ドライブトランジスタに印加することができるので、信号線は、より高精度に耐ノイズ性を高く維持できる。さらに、信号線ドライブトランジスタとミラー対称構造が実現できるので、製造プロセスばらつきに対して、より強く信号線ドライブトランジスタのゲート電圧を任意の電圧値に保つことが可能となる。さらに、信号線ドライブトランジスタとの間でカレントミラー回路の構成が実現可能となるので、電圧保持用MOSトランジスタのソース・ドレイン間に流れる電流量に対して、ある任意の電流比率になるように信号線ドライブトランジスタのゲート電圧値を制御可能となり、信号線ドライブトランジスタのゲート電圧を制御しやすくなる。
(11)好ましくは、前記電圧保持回路の前記電圧保持用MOSトランジスタの基板電圧は制御可能であるという態様がある。これにより、電子装置のプロセス変動によって生じる信号線ドライブトランジスタの電流変動分を、電圧保持用MOSトランジスタの基板電圧を制御することにより補うことが可能となり、その電流量に応じたゲート電圧を信号線ドライブトランジスタに印加することができるので、信号線は、より高精度に耐ノイズ性を高く維持できる。
(12)好ましくは、前記電圧保持回路はさらに第2の電圧保持用MOSトランジスタを有し、前記電圧保持用MOSトランジスタのソースが前記第2の電圧保持用MOSトランジスタのゲート、ドレインに接続されているという態様がある。これにより、電圧保持用MOSトランジスタのソースの電圧値は、第2の電圧保持用MOSトランジスタのソースの電圧値よりさらに第2の電圧保持用MOSトランジスタの閾値分だけ異なった電圧値となるので、信号線ドライブトランジスタの非飽和領域特性を示すのに必要な信号線ドライブトランジスタのゲート電圧値になるように制御しやすくなる。
(13)好ましくは、前記電圧保持回路は、さらにDCカット用MOSトランジスタを有し、前記DCカット用MOSトランジスタのドレインが前記電圧保持用MOSトランジスタのゲートと接続され、前記DCカット用MOSトランジスタのソースが前記電圧保持用MOSトランジスタのドレインに接続されているという態様がある。これにより、信号線ドライブトランジスタと電圧保持用MOSトランジスタで構成されたカレントミラー回路は、電圧保持用MOSトランジスタのゲートとドレイン間の接続を制御することが可能となり、DC電流をカットオフし、電力削減をすることが可能となる。
(14)好ましくは、前記制御回路は、前記信号線を入力とする遅延回路を有し、前記電圧保持回路の前記DCカット用MOSトランジスタのゲートは前記遅延回路の反転出力に接続されているという態様がある。これにより、信号線の電位が遷移を始めたある一定時間後のみ信号線ドライブトランジスタと電圧保持用MOSトランジスタとで構成されたカレントミラー回路として動作するので、それまでの間、無駄な電力を削減することが可能となる。
(15)好ましくは、前記電圧保持回路の前記ダイオードのカソードは、前記信号線で制御される直流カット用スイッチ回路の片方に接続され、前記直流カット用スイッチ回路のもう片方は、前記信号線ドライブトランジスタのソースに接続された電源とは逆極性の電源に接続されているという態様がある。これにより、信号線の遷移状態に応じて、電圧保持用MOSトランジスタのドレイン電圧値を可変にすることが可能となり、電圧保持回路は、信号線ドライブトランジスタのゲート電圧を制御しやすくなる。
(16)好ましくは、前記直流カット用スイッチ回路は、極性の異なる2つのMOSトランジスタの直列接続で構成され、前記電圧保持用MOSトランジスタのドレインには、前記電圧保持用MOSトランジスタと同極性のMOSトランジスタが接続され、前記極性の異なる2つのMOSトランジスタのゲートは前記信号線に接続されているという態様がある。これにより、信号線の電位が遷移する際のみ、電圧保持用MOSトランジスタのドレインは極性の異なる電源に接続されるので、DC電流をカットオフし、電力削減をすることが可能となる。
(17)好ましくは、前記制御回路は、前記信号線で制御される遷移増幅用スイッチ回路を有し、前記信号線ドライブトランジスタのゲートは前記遷移増幅用スイッチ回路の片方に接続され、前記遷移増幅用スイッチ回路のもう片方は、前記信号線ドライブトランジスタのソースに接続された電源と同極性の電源に接続されているという態様がある。これにより、信号線の遷移状態に応じて、信号線ドライブトランジスタのゲート電圧を電源電圧値にするか否かを制御することが可能となる。
(18)好ましくは、前記制御回路の前記遷移増幅用スイッチ回路は、前記信号線ドライブトランジスタと極性が同じスイッチ回路用MOSトランジスタで構成され、前記スイッチ回路用MOSトランジスタのゲートは前記信号線に接続され、前記スイッチ回路用MOSトランジスタのドレインが前記信号線ドライブトランジスタのゲートに接続されているという態様がある。これにより、信号線の電位が信号線ドライブトランジスタに接続された電源電圧と逆極性の場合、信号線ドライブトランジスタのゲート電圧は電源電圧と同じになり、信号線ドライブトランジスタはカットオフされ、信号線の電圧遷移を妨げる無駄な電流を信号線に流さないので、低消費電力化が可能となる。
(19)好ましくは、前記制御回路は、前記信号線の電位が遷移する際、前記信号線の電位が遷移する電圧方向に前記信号線への電流を増幅するように信号線ドライブトランジスタのゲート電圧を制御する電流増幅回路を有しているという態様がある。これにより、信号線の電位が遷移する電圧方向へ信号線ドライブトランジスタから電流が流れ込む(出す)ので、信号線は急峻に電圧遷移することが可能となる。
(20)好ましくは、前記電流増幅回路は、第1および第2の電流増幅用MOSトランジスタを有し、前記第1の電流増幅用MOSトランジスタのドレインが前記信号線ドライブトランジスタのゲートに接続され、前記第1の電流増幅用MOSトランジスタのソースが前記第2の電流増幅用MOSトランジスタのドレインに接続され、前記第2の電流増幅用MOSトランジスタのソースが、前記信号線ドライブトランジスタのソースに接続された電源とは逆極性の電源に接続されているという態様がある。これにより、信号線ドライブトランジスタのゲート電圧は、信号線ドライブトランジスタのソース電圧と逆の電位に制御可能となり、信号線は急峻に電圧遷移することが可能となる。
(21)好ましくは、前記制御回路は、前記信号線を入力とする遅延回路を有し、前記電流増幅回路の前記第2の電流増幅用MOSトランジスタのゲートは前記信号線に接続され、前記電流増幅回路の前記第1の電流増幅用MOSトランジスタゲートは前記遅延回路の反転出力に接続されているという態様がある。これにより、信号線の電位が遷移するある一定の時間のみ信号線ドライブトランジスタのゲート電圧は、信号線ドライブトランジスタのソース電圧と逆の電位に制御可能となり、信号線は急峻に電圧遷移することが可能であることに加え、さらに信号線ドライブトランジスタのゲートのリーク電流を削減することが可能となる。
(22)好ましくは、前記制御回路は、前記信号線を入力とする遅延回路を有し、前記電流増幅回路の前記第1の電流増幅用MOSトランジスタのゲートは前記信号線に接続され、前記電流増幅回路の前記第2の電流増幅用MOSトランジスタゲートは前記遅延回路の反転出力に接続されているという態様がある。これにより、信号線の電位が遷移するある一定の時間のみ信号線ドライブトランジスタのゲート電圧は、信号線ドライブトランジスタのソース電圧と逆の電位に制御可能となり、信号線は急峻に電圧遷移することが可能であることに加え、さらに信号線ドライブトランジスタのゲートのリーク電流を削減することが可能となる。
(23)好ましくは、前記遅延回路の遅延は、前記信号線の波形の傾きに応じて可変であるという態様がある。これにより、信号線の波形の傾き(単位:電圧/時間;スリューレートとも呼ばれている)に応じて、信号線の電位が遷移する時間を高精度に検知でき、その時間に応じて、より確実に信号線ドライブトランジスタのゲート電圧は、信号線ドライブトランジスタのソース電圧と逆の電位に制御可能となり、信号線は急峻に電圧遷移することが可能であることに加え、さらに前記信号線ドライブトランジスタのゲートのリーク電流を削減することが可能となる。
(24)好ましくは、前記電流増幅回路の出力電圧は、前記信号線における電圧波形の周期に応じて可変であるという態様がある。これにより、信号遷移の周期に応じて、信号線ドライブトランジスタの電流能力を調整することが可能となり、無駄な電力を削減することが可能となる。
(25)好ましくは、前記電流増幅回路は、さらに前記信号線をデータ入力とするフリップフロップを有し、前記信号線の即値と前値に応じて前記電流増幅回路の出力電圧を可変にするという態様がある。これにより、信号線の遷移状態に応じて、信号線ドライブトランジスタの電流能力を調整することが可能となり、無駄な電力を削減することが可能となるだけでなく、信号線の振幅が変調されるので、さらに安定した信号伝達が可能となる。
(26)好ましくは、前記フリップフロップのクロックは、前記信号線と同期し併走しているという態様がある。これにより、信号線と同期したクロックにより、前記フリップフロップのデータ値を格納することが可能となり、セットアップエラーやホールドエラーなどが起きにくく、より確実に信号線の即値と前値を利用することが可能となり、安定した信号伝達が可能となる。
(27)好ましくは、前記信号線ドライブトランジスタの各々のゲート電圧は、前記信号線における電圧波形の周期に応じて、前記電流増幅回路により選択制御されるように構成されているという態様がある。これにより、信号線ドライブトランジスタの電流能力をより高精度に調整することが可能となり、無駄な電力を削減することが可能となる。
(28)好ましくは、前記遅延回路は差動回路であり、差動入力信号の一方は前記信号線であり、もう一方は前記信号線に接続された抵抗素子の終端であるという態様がある。これにより、信号線の微小な電圧遷移を検出して、その結果を電流増幅回路に伝達できるので、信号線の高速な電圧遷移が可能となる。
(29)好ましくは、前記抵抗素子は、MOSで構成されたインバータと抵抗素子が並列接続されているという態様がある。これにより、信号線の微小電圧遷移をさらに増幅して、差動回路に伝達することが可能となり、より高速に信号線の電圧遷移が可能となる。
(30)好ましくは、前記遅延回路は差動回路であり、差動入力信号の一方は前記信号線であり、もう一方は前記制御回路で制御される逆極性の信号線ドライブトランジスタのゲートであるという態様がある。これにより、差動回路の一方の入力信号の電圧値は、信号線の電位が遷移する電圧値と数100mVしか差異がないので、差動回路は、より高速に信号線の電圧遷移を検知でき、電流増幅回路にその情報を伝達可能となり、より高速に信号線の電圧遷移が可能となる。
(31)好ましくは、前記電流増幅回路は、さらにバイパス用MOSトランジスタを有し、前記信号線がゲートに接続される前記第1または第2の電流増幅用MOSトランジスタと並列に接続され、前記差動回路の正転出力は前記バイパス用MOSトランジスタのゲートに接続されているという態様がある。これにより、差動回路は、より高速に信号線の電圧遷移を検知でき、電流増幅回路にその情報を伝達可能となり、バイパス用MOSトランジスタが高速に飽和電流特性を示すので、より高速に信号線の電圧遷移が可能となる。
以上のように本発明によると、信号配線の電圧遷移を増幅する機能をもつ電子装置について、信号配線の電圧遷移を高速化できるとともに、面積および消費電力を低減することができる。
以下、本発明にかかわる電子装置の実施の形態を図面を用いて詳細に説明する。
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1における電子装置1の構成を示す回路図である。この電子装置1は、信号線Fと、PMOS型の信号線ドライブトランジスタQPoと、これとは極性の異なるNMOS型の信号線ドライブトランジスタQNoと、信号線Fの遷移状態を検知して信号線ドライブトランジスタQPoのゲート電圧VPおよび信号線ドライブトランジスタQNoのゲート電圧VNを制御する制御回路Aとを有している。PMOS型の信号線ドライブトランジスタQPoは、そのソースが高電位側電源VDに接続され、ドレインが信号線Fに接続されている。NMOS型の信号線ドライブトランジスタQNoは、そのソースが高電位側電源VDとは逆極性の低電位側電源VS(図1では接地電位0[V])に接続され、ドレインは信号線Fに接続されている。制御回路Aは、信号線Fの電位が遷移する際、信号線Fの電位が遷移する電圧方向に信号線Fへの電流を増幅するように信号線ドライブトランジスタQPoのゲート電圧VPを制御し、かつ、信号線Fの電位が遷移した後、信号線Fの遷移後の電圧値を保持するように信号線ドライブトランジスタQPoのゲート電圧VPを任意の電圧値に保つ第1の電圧保持回路B1を有している。また、制御回路Aは、信号線Fの電位が遷移する際、信号線Fの電位が遷移する電圧方向に信号線Fへの電流を増幅するように信号線ドライブトランジスタQNoのゲート電圧VNを制御し、かつ、信号線Fの電位が遷移した後、信号線Fの遷移後の電圧値を保持するように信号線ドライブトランジスタQNoのゲート電圧VNを任意の電圧値に保つ第2の電圧保持回路B2を有している。
第1の電圧保持回路B1は、Pチャンネル型の電圧保持用MOSトランジスタQPmを有し、信号線ドライブトランジスタQPoのゲートは電圧保持用MOSトランジスタQPmのゲートに接続されている。電圧保持用MOSトランジスタQPmのソースは信号線ドライブトランジスタQPoのソースが接続された高電位側電源VDに接続されている。電圧保持用MOSトランジスタQPmのゲートとドレインは共通に接続され、ダイオード構造とされている。電圧保持用MOSトランジスタQPmのドレインは、信号線Fで制御される直流カット用スイッチ回路b1の片方に接続され、直流カット用スイッチ回路b1のもう片方は、高電位側電源VDとは逆極性の低電位側電源VSに接続されている。直流カット用スイッチ回路b1は、極性の異なる2つのMOSトランジスタQP1,QN1の直列接続で構成され、電圧保持用MOSトランジスタQPmのドレインには、電圧保持用MOSトランジスタQPmと同極性のPMOSトランジスタQP1が接続され、PMOSトランジスタQP1およびNMOSトランジスタQN1のゲートは信号線Fに接続されている。
また、制御回路Aにおいて、信号線Fで制御される第1の遷移増幅用スイッチ回路C1の片方に信号線ドライブトランジスタQPoのゲートが接続され、第1の遷移増幅用スイッチ回路C1のもう片方は高電位側電源VDと同極性の電源に接続されている。第1の遷移増幅用スイッチ回路C1は、信号線ドライブトランジスタQPoと極性が同じPMOSトランジスタQP2で構成され、PMOSトランジスタQP2のゲートが信号線Fに接続され、PMOSトランジスタQP2のドレインが信号線ドライブトランジスタQPoのゲートに接続されている。
また、制御回路Aは、信号線Fの電位が遷移する際、信号線Fの電位が遷移する電圧方向に信号線Fへの電流を増幅するように信号線ドライブトランジスタQPoのゲート電圧VPを制御する第1の電流増幅回路D1を有している。第1の電流増幅回路D1は、第1および第2の電流増幅用MOSトランジスタQN2,QN3を有し、第1の電流増幅用MOSトランジスタQN2のドレインが信号線ドライブトランジスタQPoのゲートに接続され、第1の電流増幅用MOSトランジスタQN2のソースが第2の電流増幅用MOSトランジスタQN3のドレインに接続され、第2の電流増幅用MOSトランジスタQN3のソースが高電位側電源VDとは逆極性の低電位側電源VSに接続されている。第2の電流増幅用MOSトランジスタQN3のゲートは信号線Fに接続され、第1の電流増幅用MOSトランジスタQN2のゲートは、信号線Fを入力とする遅延回路Eの反転出力Eoに接続されている。
制御回路Aにおいて、逆極性の信号線ドライブトランジスタQNoのゲート電圧VNを制御する回路部分は、上述した第1の電圧保持回路B1、第1の電流増幅回路D1および第1の遷移増幅用スイッチ回路C1とほぼ同構成の、第2の電圧保持回路B2、第2の電流増幅回路D2および第2の遷移増幅用スイッチ回路C2によって構成されている。ただし、各回路で使用するMOSトランジスタの極性および電源電圧極性が逆となっている。b2は第2の電圧保持回路B2における直流カット用スイッチ回路である。
図2は、電子装置1の各ノードのタイミングチャートである。図2を用いて、電子装置1の動作を説明する。図2の横軸は時間であり、縦軸には、信号線Fの電圧と、遅延回路Eの反転出力Eoと、信号線ドライブトランジスタQPoのゲート電圧VPと、逆極性の信号線ドライブトランジスタQNoのゲート電圧VNを示す。
(ステップ1)
最初、信号線Fが0[V]になっているとき、遅延回路Eの反転出力Eoおよび信号線ドライブトランジスタQPoのゲート電圧VPはほぼ高電位側電源VDの電源電圧VDDを示す。また、第2の電圧保持回路B2の電圧保持用MOSトランジスタQNmのドレインとゲートのみが接続されており、他のどのMOSトランジスタからも電流が供給されていないので、電圧保持用MOSトランジスタQNmはダイオード特性となる。電圧保持用MOSトランジスタQNmのゲート・ドレインはダイオードのアノードに相当する。したがって、信号線ドライブトランジスタQNoのゲート電圧VNは、電圧保持用MOSトランジスタQNmの閾値近傍の電圧値Vnを示す。このため、信号線ドライブトランジスタQNoが非飽和電流特性になっているので、信号線ドライブトランジスタQNoのドレインからソースが接続されている接地電位へ弱い電流が流れ出す状態になっており、信号線Fは0[V]に保持されている。信号線Fが0[V]に保持されているので、第1の遷移増幅用スイッチ回路C1におけるPMOSトランジスタQP2はON状態にあり、信号線ドライブトランジスタQPoのゲート電圧VPは電源電圧VDDに保持されている。直流カット用スイッチ回路b1はOFF状態にある。第1の電流増幅回路D1において、第1の電流増幅用MOSトランジスタQN2はON状態であるが、第2の電流増幅用MOSトランジスタQN3はOFF状態となっている。
(ステップ2)
その後、信号線Fが0[V]から電源電圧VDDに遷移し始めると、第1の電流増幅回路D1の第2の電流増幅用MOSトランジスタQN3がOFF状態からON状態に遷移し、信号線ドライブトランジスタQPoのゲート電圧VPは、電源電圧VDDから0[V]へ遷移する。このとき、第1の遷移増幅用スイッチ回路C1におけるPMOSトランジスタQP2がON状態からOFF状態に遷移し、また、その論理反転で、第2の遷移増幅用スイッチ回路C2のNMOSトランジスタがOFF状態からON状態に遷移し、信号線ドライブトランジスタQNoのゲート電圧VNは0[V]へ遷移する。つまり、信号線ドライブトランジスタQPoのON動作および信号線ドライブトランジスタQNoのOFF動作が強化される。この遷移動作により、信号線Fでは信号線ドライブトランジスタQPoから電流が流れ込み、信号線Fの電圧は増幅される。
(ステップ3)
次に、信号線Fがほぼ電源電圧VDDに遷移すると、遅延回路Eの反転出力Eoが電源電圧VDDから0[V]に遷移し、第1の電流増幅用MOSトランジスタQN2がOFFされるので、第1の電流増幅回路D1はカットオフされる。第1の電圧保持回路B1の電圧保持用MOSトランジスタQPmのドレインとゲートのみが接続されており、他のどのMOSトランジスタからも電流が供給されていないので、電圧保持用MOSトランジスタQPmはダイオード特性となる。電圧保持用MOSトランジスタQPmのゲート・ドレインは、ダイオードのカソードに相当する。したがって、信号線ドライブトランジスタQPoのゲート電圧VPは、電源電圧VDDから電圧保持用MOSトランジスタQPmの閾値電圧分下がった電圧値Vpで保持される。このため、信号線ドライブトランジスタQPoが非飽和電流特性になっているので、信号線ドライブトランジスタQPoのソースからドレインを経由して信号線Fへ弱い電流が流れ出す状態になっており、信号線Fは電源電圧VDDに保持されている。
(ステップ4)
次に、信号線Fが電源電圧VDDから0[V]に遷移し始めると、第2の電流増幅回路D2がOFF状態からON状態に遷移し、信号線ドライブトランジスタQNoのゲート電圧VNは、0[V]から電源電圧VDDへ遷移する。また、第1の遷移増幅用スイッチ回路C1のPMOSトランジスタQP2がOFF状態からON状態に遷移し、信号線ドライブトランジスタQPoのゲート電圧VPは電源電圧VDDへ遷移する。つまり、信号線ドライブトランジスタQNoのON動作および信号線ドライブトランジスタQPoのOFF動作が強化される。この遷移動作により、信号線Fでは信号線ドライブトランジスタQNoから電流が流れ出し、信号線Fの電圧は増幅される。
(ステップ1)信号線Fがほぼ0[V]に遷移すると、各ノードは最初の状態に戻る。
以上で説明した電子装置1の特長を、以下にまとめて列記する。
本実施の形態の電子装置1においては、信号線Fを駆動する信号線ドライブトランジスタQo(QPoまたはQNo)は、直列段数を1段のみで構成でき、かつ、信号線Fに特別に電圧保持回路を付加せずに、信号線Fの電位を保持することが可能となり、面積削減と電力削減が可能となる。なぜなら、一般的に電子装置1を設計する際、信号線Fへ電流を流し込む信号線ドライブトランジスタQoのゲート幅を一番大きくするからである。具体的には、信号線ドライブトランジスタQoは、電子装置1の他のMOSトランジスタのゲート幅より2倍から3倍大きいので、仮に信号線ドライブトランジスタQoを直列2段構成とすると、ゲート幅はさらに2倍となり、電子装置1のトランジスタサイズの30%以上を占めてしまう。
例えば、信号線ドライブトランジスタQoのゲート幅サイズを4、他の素子のゲート幅サイズを1とすると、4/(9+4)=30%となる。しかし、本実施の形態では、2/13=15%で良いので、面積削減となる。この削減効果は、特許文献1の図6、非特許文献1のFig.2などの回路と比較しても同等の効果がある。
また、一般的には、信号線Fに直接接続する正帰還バッファを構成する各MOSトランジスタのゲート幅サイズは、信号線ドライブトランジスタQoの約1/4であり、全体でおおよそ、信号線ドライブトランジスタQoのゲート幅サイズ相当となる。この正帰還バッファの面積削減も可能となる。
電力削減効果に関しては、電力=1/2×(ゲート容量)×(信号線の周波数)×(電源電圧)×(信号線の振幅電圧)であるので、先に述べた面積削減効果で示したように、本実施の形態の電子装置1のゲートサイズは大幅に削減されており、その効果は自明であると考える。
なお、信号線ドライブトランジスタQPoだけでも信号線Fの電圧増幅は可能であるが、信号線ドライブトランジスタQNoを付加することにより、信号線Fの逆遷移においても、信号線Fの電圧を増幅することが可能となる。
また、上述した第1の電圧保持回路B1の構成より、電子装置1のプロセス製造ばらつき、電源電圧変動、温度変動にかかわらず、信号線Fは、より高精度に耐ノイズ性を高く維持できる。
さらに、第1の電圧保持回路B1のダイオード部に関して電圧保持用MOSトランジスタQPmを用いることにより、信号線ドライブトランジスタQPoと電圧保持用MOSトランジスタQPmとでミラー対称構造が実現できているので、製造プロセスばらつき、電源電圧変動、温度変動に対して、より強く信号線ドライブトランジスタQPoのゲート電圧VPを任意の電圧値に保つことが可能となる。
さらに、第1の電圧保持回路B1の電圧保持用MOSトランジスタQPmのゲートとドレインは共通に接続されている。これにより、信号線ドライブトランジスタQPoとの間でカレントミラー回路の構成が実現可能となるので、電圧保持用MOSトランジスタQPmのソース・ドレイン間に流れる電流量に対して、ある任意の電流比率になるように信号線ドライブトランジスタQPoのゲート電圧値は制御可能となり、信号線ドライブトランジスタQPoのゲート電圧VPを制御しやすくなる。
さらに、第1の電圧保持回路B1の電圧保持用MOSトランジスタQPmのドレインは、信号線Fで制御される直流カット用スイッチ回路b1の片方に接続され、直流カット用スイッチ回路b1のもう片方は、高電位側電源VDとは逆極性の低電位側電源VSに接続されている。これにより、信号線Fの遷移状態に応じて、電圧保持用MOSトランジスタQPmのドレイン電圧値を可変にすることが可能となり、第1の電圧保持回路B1は、信号線ドライブトランジスタQPoのゲート電圧VPを制御しやすくなる。
さらに、直流カット用スイッチ回路b1は、極性の異なる2つのMOSトランジスタQP1,QN1の直列接続で構成され、電圧保持用MOSトランジスタQPmのドレインには、電圧保持用MOSトランジスタQPmと同極性のPMOSトランジスタQP1が接続され、PMOSトランジスタQP1およびNMOSトランジスタQN1のゲートは信号線Fに接続されている。これにより、信号線Fの電位が遷移する際のみ、電圧保持用MOSトランジスタQPmのドレインは極性の異なる電源に接続されるので、DC電流をカットオフし、電力削減をすることが可能となる。
さらに、信号線ドライブトランジスタQPoのゲートは、信号線Fで制御される第1の遷移増幅用スイッチ回路C1の片方に接続され、第1の遷移増幅用スイッチ回路C1のもう片方は、高電位側電源VDと同極性の電源に接続されている。これにより、信号線Fの遷移状態に応じて、信号線ドライブトランジスタQPoのゲート電圧VPを電源電圧値にするか否かを制御することが可能となる。
さらに、第1の遷移増幅用スイッチ回路C1は、信号線ドライブトランジスタQPoと極性が同じPMOSトランジスタQP2で構成され、PMOSトランジスタQP2のゲートは信号線Fに接続され、PMOSトランジスタQP2のドレインが信号線ドライブトランジスタQPoのゲートに接続されている。これにより、信号線Fの電位が信号線ドライブトランジスタQPoに接続された電源電圧電源電圧VDDと逆の場合、信号線ドライブトランジスタQPoのゲート電圧VPは電源電圧と同じになり、信号線ドライブトランジスタQPoはカットオフされ、信号線Fの電圧遷移を妨げる無駄な電流を信号線Fに流さないので、低消費電力化が可能となる。
さらに、制御回路Aは、信号線Fの電位が遷移する際、信号線Fの電位が遷移する電圧方向に信号線Fへの電流を増幅するように信号線ドライブトランジスタQPoのゲート電圧VPを制御する第1の電流増幅回路D1を有している。これにより、信号線Fの電位が遷移する電圧方向へ信号線ドライブトランジスタQPoから電流が流れ込む(出す)ので、信号線Fは急峻に電圧遷移することが可能となる。
さらに、第1の電流増幅回路D1は、第1および第2の電流増幅用MOSトランジスタQN2,QN3を有し、第1の電流増幅用MOSトランジスタQN2のドレインが信号線ドライブトランジスタQPoのゲートに接続され、第1の電流増幅用MOSトランジスタQN2のソースが第2の電流増幅用MOSトランジスタQN3のドレインに接続され、第2の電流増幅用MOSトランジスタQN3のソースが高電位側電源VDとは逆極性の低電位側電源VSに接続されている。これにより、信号線ドライブトランジスタQPoのゲート電圧VPは、信号線ドライブトランジスタQPoのソース電圧と逆の電位に制御可能となり、信号線Fは急峻に電圧遷移することが可能となる。
さらに、第2の電流増幅用MOSトランジスタQN3のゲートは信号線Fに接続され、第1の電流増幅用MOSトランジスタQN2のゲートは、信号線Fを入力とする遅延回路Eの反転出力Eoに接続されている。これにより、信号線Fの電位が遷移するある一定の時間のみ信号線ドライブトランジスタQPoのゲート電圧VPは、信号線ドライブトランジスタQPoのソース電圧と逆の電位に制御可能となり、信号線Fは急峻に電圧遷移することが可能であることに加え、さらに信号線ドライブトランジスタQPoのゲートリーク電流を削減することが可能となる。
なお、図3に示すように、第1の電流増幅回路D1の第1の電流増幅用MOSトランジスタQN2のゲートが信号線Fに接続され、第2の電流増幅用MOSトランジスタQN3のゲートが、信号線Fを入力とする遅延回路Eの反転出力Eoに接続されていてもよい。これにより、信号線Fが0Vから電源電圧VDDへ遷移するある一定の時間のみ信号線ドライブトランジスタQPoのゲート電圧VPは、信号線ドライブトランジスタQPoのソース電圧と逆の電位に第1の電流増幅用MOSトランジスタQN2のみを介して伝達可能となり、信号線Fは急峻に電圧遷移することが可能であることに加え、さらに信号線ドライブトランジスタQPoのゲートのリーク電流を削減することが可能となる。
なお、第1の電圧保持回路B1の電圧保持用MOSトランジスタQPmは、信号線ドライブトランジスタQPoよりゲート酸化膜厚が厚いことが望ましい。これにより、電圧保持用MOSトランジスタQPmの閾値は信号線ドライブトランジスタQPoの閾値より高くなり、信号線ドライブトランジスタQPoのソース・ドレイン間電流が非飽和電流特性を示すのに必要なゲートの電圧値を生成しやすくなり、かつ電圧保持用MOSトランジスタQPmのゲートのリーク電流を削減できる。
なお、第1の電圧保持回路B1の電圧保持用MOSトランジスタQPmの閾値は信号線ドライブトランジスタQPoより高いことが望ましい。これにより、電圧保持用MOSトランジスタQPmの閾値は信号線ドライブトランジスタQPoの閾値より高くなり、信号線ドライブトランジスタQPoのソース・ドレイン間電流が非飽和電流特性を示すのに必要なゲートの電圧値を生成しやすくなり、かつ電圧保持用MOSトランジスタQPmのソース・ドレイン間(サブスレッシュホルド)のリーク電流を削減できる。
なお、第1の電圧保持回路B1の電圧保持用MOSトランジスタQPmのゲート長は信号線ドライブトランジスタQPoより長いことが望ましい。これにより、電圧保持用MOSトランジスタQPmの閾値は信号線ドライブトランジスタQPoの閾値より高くなり、信号線ドライブトランジスタQPoのソース・ドレイン間電流が非飽和電流特性を示すのに必要なゲートの電圧値を生成しやすくなり、かつ電圧保持用MOSトランジスタQPmのソース・ドレイン間のリーク電流を削減できる。
なお、第1の電圧保持回路B1の電圧保持用MOSトランジスタQPmのゲート幅は信号線ドライブトランジスタQPoより短いことが望ましい。これにより、電圧保持用MOSトランジスタQPmの閾値は信号線ドライブトランジスタQPoの閾値より高くなり、信号線ドライブトランジスタQPoのソース・ドレイン間電流が非飽和電流特性を示すのに必要なゲートの電圧値を生成しやすくなり、かつ電圧保持用MOSトランジスタQPmのゲートおよびソース・ドレイン間のリーク電流を削減できる。
第1の電圧保持回路B1の電圧保持用MOSトランジスタQPmのソースは信号線ドライブトランジスタQPoのソースが接続された高電位側電源VDに接続されている。これにより、電子装置1の電源電圧変動により生じる信号線ドライブトランジスタQPoの電流変動分をモニタすることが可能となり、その電流量に応じたゲート電圧VPを信号線ドライブトランジスタQPoのゲートに印加することができるので、信号線Fは、より高精度に耐ノイズ性を高く維持できる。
なお、第1の電圧保持回路B1の電圧保持用MOSトランジスタQPmの基板電圧は制御可能であってもよい。これにより、電子装置1のプロセス変動によって生じる信号線ドライブトランジスタQPoの電流変動分を、電圧保持用MOSトランジスタQPmの基板電圧を制御することにより補うことが可能となり、その電流量に応じたゲート電圧VPを信号線ドライブトランジスタQPoのゲートに印加することができるので、信号線Fは、より高精度に耐ノイズ性を高く維持できる。
なお、第1の電圧保持回路B1の電圧保持用MOSトランジスタQPmのソースの電圧は制御可能であってもよい。これにより、電子装置1のプロセス変動によって生じる信号線ドライブトランジスタQPoの電流変動分を、電圧保持用MOSトランジスタQPmのソース電圧を制御することにより補うことが可能となり、その電流量に応じたゲート電圧VPを信号線ドライブトランジスタQPoのゲートに印加することができるので、信号線Fは、より高精度に耐ノイズ性を高く維持できる。
なお、第1の電圧保持回路B1はさらに第2の電圧保持用MOSトランジスタ(図示せず)を有し、電圧保持用MOSトランジスタQPmのソースが第2の電圧保持用MOSトランジスタのゲート、ドレインに接続されていてもよい。これにより、電圧保持用MOSトランジスタQPmのソースの電圧値は、第2の電圧保持用MOSトランジスタのソースの電圧値よりさらに第2の電圧保持用MOSトランジスタの閾値分だけ異なった電圧値となるので、信号線ドライブトランジスタQPoの非飽和領域特性を示すのに必要な信号線ドライブトランジスタQPoのゲート電圧VPの値になるように制御しやすくなる。
なお、第1の電圧保持回路B1の電圧保持用MOSトランジスタQPmの代わりにダイオードを用いてもよい。トランジスタを用いず、例えば、ウェルと拡散部により構成可能となる。トランジスタとは別の特性を示すので、トランジスタのゲート幅の製造ばらつきに左右されずに、信号線ドライブトランジスタQPoのゲート電圧VPを制御できる。
なお、第1の電圧保持回路B1の電圧保持用MOSトランジスタQPmについては、PMOSトランジスタの代わりにNMOSトランジスタで構成してもよい。その場合は、NMOSトランジスタのゲートとドレインが高電位側電源VDに接続され、NMOSトランジスタのソースが信号線ドライブトランジスタQPoのゲートに接続される。これにより、電子装置1をレイアウト設計する際、NMOSトランジスタでの構成が主体となり、NMOSトランジスタは、PMOSトランジスタに比べて移動度が高いため、NMOSトランジスタでPMOSトランジスタと同じ電流能力を実現するならば、トランジスタ幅が削減可能となり、面積と電力が削減可能となる。
なお、第1の電圧保持回路B1は、図4に示したように、さらにPMOSのDCカット用MOSトランジスタQP3を有し、DCカット用MOSトランジスタQP3のドレインが電圧保持用MOSトランジスタQPmのゲートと接続され、DCカット用MOSトランジスタQP3のソースが電圧保持用MOSトランジスタQPmのドレインに接続されており、DCカット用MOSトランジスタQP3のゲートは、信号線Fを入力とする遅延回路Eの反転出力Eoに接続されている形態でもよい。これにより、信号線ドライブトランジスタQPoと電圧保持用MOSトランジスタQPmで構成されたカレントミラー回路は、電圧保持用MOSトランジスタQPmのゲートとドレイン間の接続を制御することが可能となり、DC電流をカットオフし、電力削減をすることが可能となる。さらに、信号線Fの電位が遷移を始めたある一定時間後のみ信号線ドライブトランジスタQPoと電圧保持用MOSトランジスタQPmで構成されたカレントミラー回路として動作するので、それまでの間、無駄な電力を削減することが可能となる。さらに、この効果により、第1の電流増幅回路D1の出力電圧(VP)の遷移を高速にすることが可能となる。
なお、第1の電圧保持回路B1のNMOSトランジスタQN1と第1の電流増幅回路D1の第2の電流増幅用MOSトランジスタQN3を別々に図1では記載しているが、兼用させても同様な効果を発揮できることはいうまでもない。
なお、第1の電圧保持回路B1のPMOSトランジスタQP1がない構成でも、貫通電流は少し犠牲になるが、本電子装置1の効果を発揮できる。PMOSトランジスタQP1がない場合は、面積削減効果がある。
(実施の形態2)
図5は、遅延回路Eの別の形態を示す。信号線Fは波形検出回路2に接続されており、波形検出回路2の出力は、遅延回路EのトライステートインバータのEn[3:1],Ep[3:1]を制御する。信号線Fの波形の傾きに応じて波形検出回路2の出力信号の値が異なる構成をとっている。信号線Fの波形が緩やかなほど、遅延回路Eの遅延値は大きくなるように制御されている。つまり、遅延回路Eの遅延は、信号線Fの波形の傾きに応じて可変である。これにより、信号線Fの波形の傾き(スリューレート。単位:電圧/時間)に応じて、信号線Fの電位が遷移する時間を高精度に検知でき、その時間に応じて、より確実に信号線ドライブトランジスタQoのゲート電圧VP,VNは、信号線ドライブトランジスタQoのソース電圧と逆の電位に制御可能となり、信号線Fは急峻に電圧遷移することが可能であることに加え、さらに、無駄に信号線ドライブトランジスタQoのゲート電圧VP,VNを信号線ドライブトランジスタQoのソース電圧と逆の電位に制御しないので、信号線ドライブトランジスタQoのゲートのリーク電流を削減することが可能となる。
(実施の形態3)
図6は、第1の電流増幅回路D1の別の形態を示す。信号線Fは周波数検出回路3に接続されており、周波数検出回路3の出力は、第1の電流増幅回路D1の出力電圧VP(信号線ドライブトランジスタQPoのゲート電圧)の制御電圧が異なる(図6中では、0[V],0.2[V],0.4[V]に設定されている。)ようにEn[3:1]を制御する。信号線Fにおける電圧波形の周期が遅ければ遅いほど、高電圧側(0.4[V])に第1の電流増幅回路D1の出力電圧VPを制御する。
つまり、第1の電流増幅回路D1の出力電圧VPは、信号線Fにおける電圧波形の周期に応じて可変である。これにより、信号遷移の周期に応じて信号線ドライブトランジスタQPoの電流能力を調整することが可能となり、無駄な電力を削減することが可能となる。なお、周波数検出回路3は、電子装置1の外にあってもよいし、あらかじめ周波数が電子装置1を使用するチップのアプリケーションで決まっている場合は、ソフトウェアでEn[3:1]を制御してもよい。
(実施の形態4)
図7は、第1の電流増幅回路D1の別の制御方法の形態を示す。信号線Fをデータ入力(D)とするフリップフロップ4を有している。フリップフロップ4のクロックCKは、信号線Fと同期し併走しているクロック線7をとる。ロジック回路5は、信号線Fの即値と前値(フリップフロップの出力Q)に応じて、テーブル6に示したような制御信号En[2:1]を出力する。この制御信号En[2:1]によって第1の電流増幅回路D1の出力電圧を制御し、可変にする。
これにより、信号線Fの遷移状態に応じて、信号線ドライブトランジスタQoの電流能力を調整することが可能となり、無駄な電力を削減することが可能となるだけでなく、信号線Fの振幅が変調されるので、さらに安定した信号伝達が可能となる。
なお、フリップフロップ4のクロックCKは、信号線Fと同期し併走しているクロック線7をとることが望ましい。これにより、信号線Fと配線パターンなどの物理形状がほぼ同じで、同期したクロック線7をフリップフロップ4のクロックCKに使用する場合は、信号線Fと配線パターンなどの物理形状が異なる併走しないクロックをフリップフロップ4に使用したときと比べ、セットアップエラーやホールドエラーなどデータエラー転送が起きにくくなり、フリップフロップ4のデータ値を格納することがより確実となる。つまり、より確実に信号線Fの即値と前値を利用することが可能となり、安定した信号伝達が可能となる。
(実施の形態5)
図8は、信号線ドライブトランジスタQPoが複数並列にあり、そのゲート電圧VPの別の制御方法の形態を示す。
信号線ドライブトランジスタQPoそれぞれのゲート電圧VP1,VP2,VP3は、信号線Fにおける電圧波形の周期に応じて、周波数検出回路3からの出力En[3:1]により、第1の電流増幅回路D1に接続された選択スイッチ8を介して選択制御される。信号線Fの周波数が低い場合は、信号線ドライブトランジスタQPoの電流能力が小さくなるように制御される。これにより、信号線ドライブトランジスタQPoの電流能力をより高精度に調整することが可能となり、信号線ドライブトランジスタQPoのゲート容量で消費する無駄な電力を削減することが可能となる。
なお、各信号線ドライブトランジスタQPoのゲートサイズは、同じであってもよいし、異なっていてもよい。
信号線ドライブトランジスタQPoのゲートサイズが異なっている場合は、制御信号En[3:1]により、より高分解能に電流能力を可変に信号線ドライブトランジスタQPoは制御される。
なお、実施の形態3に示した第1の電流増幅回路D1を使用してもよい。これにより、さらに高分解能電流能力を可変に信号線ドライブトランジスタQPoは制御されることとなる。
なお、各信号線ドライブトランジスタQPoの基板電圧値を各々、周波数検知情報に従って可変にしてもよい。そうすることにより、さらに高分解能電流能力を可変に信号線ドライブトランジスタQPoは制御されることとなる。さらに、信号線ドライブトランジスタQPoのゲート電圧VPを保持する第1の電圧保持回路B1の電圧がばらつき、第1の電圧保持回路B1で補正できない場合でも、信号線ドライブトランジスタQPoの基板電圧も制御することにより、信号線Fのデータ保持可能となる。
なお、周波数検出回路3は、電子装置1の外にあってもよいし、あらかじめ周波数が電子装置1を使用するチップのアプリケーションで決まっている場合は、ソフトウェアでEn[3:1]を制御してもよい。
(実施の形態6)
図9は、遅延回路Eの別の形態を示す。遅延回路Eは、インバータチェーン回路9aと、終端抵抗回路9bと、信号線Fと終端抵抗回路9bの出力を入力とする差動回路9cで構成されており、差動回路9cの正転出力が遅延回路Eの反転出力Eo′となる。第1の電流増幅回路D1は、実施の形態1で示した回路に加え、Nチャンネル型のバイパス用MOSトランジスタQN4が第1の電流増幅用MOSトランジスタQN2と並列に接続され、バイパス用MOSトランジスタQN4のゲートは遅延回路Eの反転出力Eo′に接続されている。
終端抵抗回路9bは、抵抗素子RとインバータInの並列接続によって構成されている。差動回路9cは、図10の(a),(b)に示したような差動ペアMOSトランジスタで構成された回路で構成されている。図10の(a),(b)のノード名OUTが差動回路9cの正転出力であり、ノード名/OUTが差動回路9cの反転出力である。差動回路9cは、信号線Fの微小な電圧差を高速に電圧増幅する。そのような機能をもつ差動回路であれば、図10で示した回路構成以外でも特に支障はない。
なお、遅延回路Eの反転出力Eoは、インバータチェーン回路9aの出力の代わりに、差動回路9cの反転出力を用いてもよい。これにより、わざわざインバータチェーン回路9aを搭載する必要がないので、面積削減効果があるし、信号線Fが高速伝送の際、第1の電流増幅回路D1が追従可能となり、電子装置1の安定動作ができる効果がある。
信号線Fは、終端抵抗回路9bにより数10倍の反転電圧増幅がなされ、終端抵抗回路9bの出力に伝達される。したがって、差動回路9cの出力信号Eo′は、信号線Fのわずかな電圧振幅により、電源電圧VDDに遷移する。よって、バイパス用MOSトランジスタQN4が大電流を流すので、第1の電流増幅回路D1の出力電圧VPは、瞬時に0Vに遷移することが可能となる。実施の形態1で示した第1の電流増幅回路D1では、第1の電流増幅回路D1の出力電圧VPは、信号線Fの電圧遷移によって、第1の電流増幅用MOSトランジスタQN2の電流能力が決まるので、徐々にしか0Vに遷移しないところを改善した実施の形態である。
これにより、信号線Fの微小な電圧遷移を検出して、その結果を第1の電流増幅回路D1に伝達し、信号線ドライブトランジスタQoを電流増幅できるので、信号線Fの高速な電圧遷移が可能となる。
なお、終端抵抗回路9b中、抵抗素子Rだけで構成してもよい。この場合は、差動回路9cの高速性は犠牲になるが、インバータInによる電力削減と面積削減が可能となる。
なお、差動回路9cのマイナス入力端子に終端抵抗回路9bの出力の代わりに、逆極性の信号線ドライブトランジスタQNoのゲート電圧VNを入力してもよい。これにより、差動回路9cの一方の入力信号の電圧値は、信号線Fの電位が遷移する電圧値と数100mVしか差異がないので、差動回路9cは、より高速に信号線Fの電圧遷移を検知でき、第1の電流増幅回路D1にその情報を伝達可能となり、より高速に信号線Fの電圧遷移が可能となる。
(実施の形態7)
図11は、電子装置1の半導体集積回路で構成されたチップ内での配置の形態を示す。チップ内には、パッドPADからのデータ入出力をインターフェースするメモリ制御ブロック10、メモリ制御ブロック10からデータをやりとりするプロセッサ11のブロックがあり、各ブロックは、送受信回路12を介してデータをやりとりする。その送受信回路12の間に電子装置1が配置される。
送信回路から受信回路までの配線距離をLとするならば、電子装置1は、送信回路から約1/3Lに配置すると最も高速にデータ信号を伝送可能である。
これは、配線距離Lを10分割し、その分割した各抵抗をR、配線容量をCとすると、送信から各ノード(10分割ポイントの任意のポイントをNとする)の信号電圧がVDD_Hのとき、その遷移時間tは、
t=(ΣI×R×C)×ln(VDD/VDD_H) ……………(1)
(Σは、I=1からN)
例えば、送信から受信まで信号電圧が0.5VDDの遷移時間tは、
t=(10RC+9RC+8RC+7RC+6RC+5RC+4RC+3RC+2RC
+1RC)×ln(VDD/0.5VDD) ……………(2)
=55RC×ln2
=38RC
となる。lnは対数である。
電子装置1は、信号線Fの電圧を増幅する回路である。したがって、電源電圧値の半分の値に達する時点の電圧増幅率が減衰し飽和する直前の信号遷移を示す信号線Fのある箇所に電子装置1を挿入することが一番効率的である。これらは、スパイス(SPICE)シミュレーションによっても算出できるし、上記の(1)式を利用し、各ノードでの電圧増幅率を求めるため、時間微分することによっても算出できる。この結果として、信号配線を10分割した各ノードで最適なポイントは、送信回路から3番目である。各々の電子装置1の間に、さらに別の電子装置1を挿入する箇所も同様な関係である。
これにより、送信回路から伝搬した信号はより高速に電圧遷移が可能となり、送信回路に高速に信号伝達が可能となる。
なお、電子装置1は、物理配置の都合によって、信号線Fの送信回路と受信回路の信号線長をLとして、送信回路から1/4L〜1/2L以内に配置されても1/3Lで配置した場合と比較すると、若干信号遷移時間は劣化するが、他の箇所に挿入する場合と比べると、それほど信号遷移の時間は影響を受けない。電子装置1間に、さらに電子装置1を挿入する場合も同様である。
なお、電子装置1の高電位側電源VD、低電位側電源VSは、電源スイッチに接続されていてもよい。これにより、信号伝達をしないときには、電子装置1に流れるリーク電流をカットオフすることが可能となる。
また、電源スイッチは、信号線Fの周波数が低い場合、オフしてもよい。これにより、信号伝達時間に高速性を要しない場合は、伝送回路のみで伝達可能となり、電子装置1に流れる無駄なリーク電流をカットオフすることが可能となる。
なお、送信回路と受信回路の電源と別電源に電子装置1の高電位側電源VD、低電位側電源VSは接続されてもよい。これにより、送信回路または受信回路の電源が遮断されても、信号線Fの電圧は維持することが可能となり、チップ全体の電力を削減可能となる。
なお、電子装置1の高電位側電源VD、低電位側電源VSは、送信回路または受信回路のうち高い電源電圧と同電位であることが望ましい。これにより、送信回路、受信回路の電源電圧値が異なる場合でも、確実に信号情報を伝達することが可能となる。さらに、送信回路の電圧が低く、受信回路の電源電圧が高い場合、さらに面積削減の効果を発揮する。それは、わざわざ、受信回路部に信号電圧をレベルシフトする回路を必要としないからである。
なお、電子装置1は、リコンフィギュラブルロジックの要素プロセッサ(PE)間の配線に配置されてもよい。これにより、各要素プロセッサが送受信可能な構成になっていても、より高速に信号線情報を伝達することが可能となる。
なお、電子装置1は、FPGAロジックの要素プロセッサ間の配線に配置されてもよい。これにより、各要素プロセッサが送受信可能な構成になっていても、より高速に信号線情報を伝達することが可能となる。
なお、電子装置1は、マルチプロセッサの各プロセッサのコア間の配線に配置されてもよい。これにより、各コアが送受信可能な構成になっていても、より高速に信号線情報を伝達することが可能となる。
なお、電子装置1は、複数のメモリの入出力ポートが共通に接続されたバスに配置されてもよい。これにより、各メモリが送受信可能な構成になっていても、より高速に信号線情報を伝達することが可能となる。
なお、電子装置1は、双方向バスに配置されてもよい。これにより、バスが送受信可能な構成になっていても、より高速に信号線情報を伝達することが可能となる。
なお、電子装置1は、チップ間に配置されてもよい。図12にその態様を示す。チップ13の間に電子装置1が配置されている。これにより、チップ間が送受信可能な構成になっていても、より高速に信号線情報を伝達することが可能となる。
(実施の応用形態)
図13は、本発明の実施の形態における電子装置1を備えた通信装置の概観を示す。携帯電話20は、ベースバンドLSI21およびアプリケーションLSI22を備えている。ベースバンドLSI21およびアプリケーションLSI22は、実施の形態における電子装置1を有する半導体集積回路である。電子装置1は、従来よりも少ない消費電力で動作可能であるため、ベースバンドLSI21およびアプリケーションLSI22ならびにこれらを備えた携帯電話20についてもまた低電力動作が可能となる。さらに、携帯電話20が備えている半導体集積回路であってベースバンドLSI21およびアプリケーションLSI22以外のものについても、当該半導体集積回路が備える論理回路を電子装置1とすることによって、上記と同様の効果を得ることができる。
なお、電子装置1を備えた通信装置は、携帯電話に限定されるべきではなく、これ以外にも、例えば、通信システムにおける送信機・受信機やデータ伝送を行うモデム装置などを含むものである。すなわち、本発明によって、有線・無線や光通信・電気通信の別を問わず、また、デジタル方式・アナログ方式の別を問わず、あらゆる通信装置について消費電力低減の効果を得ることができる。
図14は、電子装置1を備えた情報再生装置の概観を示す。光ディスク装置30は、光ディスクから読み取った信号を処理するメディア信号処理LSI31と、その信号の誤り訂正や光ピックアップのサーボ制御を行う誤り訂正・サーボ処理LSI32とを備えている。そして、メディア信号処理LSI31および誤り訂正・サーボ処理LSI32は、電子装置1を有する半導体集積回路である。電子装置1は、従来よりも少ない消費電力で動作可能であるため、メディア信号処理LSI31および誤り訂正・サーボ処理LSI32ならびにこれらを備えた光ディスク装置30もまた低電力動作が可能となる。さらに、光ディスク装置30が備えている半導体集積回路であってメディア信号処理LSI31および誤り訂正・サーボ処理LSI32以外のものについても、当該半導体集積回路が備える論理回路を電子装置1とすることによって、上記と同様の効果を得ることができる。
なお、電子装置1を備えた情報再生装置は、光ディスク装置に限定されるべきではなく、これ以外にも、例えば、磁気ディスクを内蔵した画像録画再生装置や半導体メモリを媒体とした情報記録再生装置などを含むものである。すなわち、本発明によって、情報が記録されたメディアの別を問わず、あらゆる情報再生装置(情報記録機能を含んでいてもよい)について消費電力低減の効果を得ることができる。
図15は、電子装置1を備えた画像表示装置の概観を示す。テレビジョン受像機40は、画像信号や音声信号を処理する画像・音声処理LSI41と、表示画面やスピーカなどのデバイスを制御するディスプレイ・音源制御LSI42とを備えている。そして、画像・音声処理LSI41およびディスプレイ・音源制御LSI42は、電子装置1を有する半導体集積回路である。電子装置1は、従来よりも少ない消費電力で動作可能であるため、画像・音声処理LSI41およびディスプレイ・音源制御LSI42ならびにこれらを備えたテレビジョン受像機40もまた低電力動作が可能となる。さらに、テレビジョン受像機40が備えている半導体集積回路であって画像・音声処理LSI41およびディスプレイ・音源制御LSI42以外のものについても、当該半導体集積回路が備える論理回路を電子装置1とすることによって、上記と同様の効果を得ることができる。
なお、電子装置1を備えた画像表示装置は、テレビジョン受像機に限定されるべきではなく、これ以外にも、例えば、電気通信回線を通じて配信されるストリーミングデータを表示する装置をも含むものである。すなわち、本発明によって、情報の伝送方法の別を問わず、あらゆる画像表示装置について消費電力低減の効果を得ることができる。
図16は、電子装置1を備えた撮像装置の概観を示す。デジタルカメラ50は、電子装置1を有する半導体集積回路である信号処理LSI51を備えている。電子装置1は、従来よりも少ない消費電力で動作可能であるため、信号処理LSI51およびこれを備えたデジタルカメラ50もまた低電力動作が可能となる。さらに、デジタルカメラ50が備えている半導体集積回路であって信号処理LSI51以外のものについても、当該半導体集積回路が備える論理回路を電子装置1とすることによって、上記と同様の効果を得ることができる。
なお、電子装置1を備えた撮像装置は、デジタルカメラに限定されるべきではない。これ以外にも、例えば、各種センサ機器や電子計算機など、およそ半導体集積回路を備えた装置全般を含むものである。そして、本発明によって、電子装置1全般について消費電力低減の効果を得ることができる。
図17は、本発明の電子装置1を備えた電子制御装置およびその電子制御装置を備えた移動体の概観を示す。自動車60は、電子制御装置61を備えている。電子制御装置61は、電子装置1を有する半導体集積回路であって、自動車60のエンジンやトランスミッションなどを制御するエンジン・トランスミッション制御LSI62を備えている。また、自動車60は、ナビゲーション装置63を備えている。ナビゲーション装置63もまた電子制御装置61と同様に、電子装置1を有する半導体集積回路であるナビゲーション用LSI64を備えている。
電子装置1は、従来よりも少ない消費電力で動作可能であるため、エンジン・トランスミッション制御LSI62およびこれを備えた電子制御装置60もまた低電力動作が可能となる。同様に、ナビゲーションLSI62およびこれを備えたナビゲーション装置63もまた低電力動作が可能となる。さらに、電子制御装置61が備えている半導体集積回路であってエンジン・トランスミッション制御LSI62以外のものについても、当該半導体集積回路が備える論理回路を電子装置1とすることによって、上記と同様の効果を得ることができる。ナビゲーション装置63についても同様のことがいえる。そして、電子制御装置61の低消費電力化によって、自動車60における消費電力も低減することができる。
なお、電子装置1を備えた電子制御装置は、上記のエンジンやトランスミッションを制御するものに限定されるべきではなく、これ以外にも、例えば、モータ制御回路など、およそ半導体集積回路を備え、動力源を制御する装置全般を含むものである。そして、本発明によって、そのような電子制御装置について消費電力低減の効果を得ることができる。
また、電子装置1を備えた移動体は、自動車に限定されるべきではなく、これ以外にも、例えば、列車や飛行機など、およそ動力源であるエンジンやモータなどを制御する電子制御装置を備えたもの全般を含むものである。そして、本発明によって、そのような移動体について消費電力低減の効果を得ることができる。
本発明の電子装置は、特に信号配線が増幅される場合の消費電力が少なく、小面積で済むため、ICカードや、モバイル用途向けのバッテリ駆動の製品、例えば、ノートPC、携帯電話、携帯音楽プレーヤなどに有用である。
本発明の実施の形態1における電子装置の構成を示す回路図 本発明の実施の形態1における電子装置の動作を示すタイミングチャート 本発明の実施の形態1における電子装置の電流増幅回路の構成を示す回路図 本発明の実施の形態1における電子装置の電圧保持回路の構成を示す回路図 本発明の実施の形態2における電子装置の遅延回路の構成を示す回路図 本発明の実施の形態3における電子装置の電流増幅回路の構成を示す回路図 本発明の実施の形態4における電子装置の電流増幅回路の構成を示す回路図 本発明の実施の形態5における電子装置の信号線ドライブトランジスタの詳細図 本発明の実施の形態6における電子装置の遅延回路と電流増幅回路の構成を示す回路図 本発明の実施の形態6における電子装置の遅延回路内の差動回路の構成を示す回路図 本発明の実施の形態7における電子装置を備えたチップの概略図 本発明の実施の形態7における電子装置を備えたチップ間の概略図 本発明の実施の形態の応用における電子装置を備えた通信装置の概観図 本発明の実施の形態の応用における電子装置を備えた情報再生装置の概観図 本発明の実施の形態の応用における電子装置を備えた画像表示装置の概観図 本発明の実施の形態の応用における電子装置を備えた撮像装置の概観図 本発明の実施の形態の応用における電子装置を備えた電子制御装置が搭載された移動体の概観図
符号の説明
1 電子装置
2 波形検出回路
3 周波数検出回路
A 制御回路
B1,B2 電圧保持回路
b1,b2 直流カット用スイッチ回路
C1,C2 遷移増幅用スイッチ回路
D1,D2 電流増幅回路
E 遅延回路
F 信号線
QPo 信号線ドライブトランジスタ
QNo 逆極性の信号線ドライブトランジスタ
QPm,QNm 電圧保持用MOSトランジスタ
QN2,QN3 電流増幅用MOSトランジスタ
QP3 DCカット用MOSトランジスタ

Claims (31)

  1. 信号線と、
    ソースが電源に接続されドレインが前記信号線に接続された信号線ドライブトランジスタと、
    前記信号線の遷移状態を検知して前記信号線ドライブトランジスタのゲート電圧を制御するもので、前記信号線の電位が遷移する際、前記信号線の電位が遷移する電圧方向に前記信号線への電流を増幅するように前記信号線ドライブトランジスタのゲート電圧を制御し、かつ、前記信号線の電位が遷移した後、前記信号線の遷移後の電圧値を保持するように前記信号線ドライブトランジスタのゲート電圧を制御する制御回路とを備え
    前記信号線ドライブトランジスタと前記制御回路は、前記信号線の送信回路と受信回路の間に配置されている電子装置。
  2. さらに、前記信号線ドライブトランジスタとは極性が逆の信号線ドライブトランジスタを有し、前記逆極性の信号線ドライブトランジスタのソースは、前記電源とは逆極性の電源に接続され、前記逆極性の信号線ドライブトランジスタのドレインは前記信号線に接続され、前記逆極性の信号線ドライブトランジスタのゲートは前記制御回路で制御されるように構成されている請求項1に記載の電子装置。
  3. 前記制御回路は、前記信号線の電位が遷移した後、前記信号線の遷移後の電圧値を保持するように前記信号線ドライブトランジスタのゲート電圧を任意の電圧値に保つ電圧保持回路を有している請求項1または請求項2に記載の電子装置。
  4. 前記電圧保持回路はダイオードを有し、前記ダイオードのカソードは前記信号線ドライブトランジスタのゲートに接続されている請求項3に記載の電子装置。
  5. 前記電圧保持回路の前記ダイオードは電圧保持用MOSトランジスタで構成され、前記電圧保持用MOSトランジスタのゲートとドレインが接続されている請求項4に記載の電子装置。
  6. 前記電圧保持回路の前記電圧保持用MOSトランジスタは、前記信号線ドライブトランジスタよりゲート酸化膜厚が厚く構成されている請求項5に記載の電子装置。
  7. 前記電圧保持回路の前記電圧保持用MOSトランジスタは、前記信号線ドライブトランジスタより閾値が高くされている請求項5に記載の電子装置。
  8. 前記電圧保持回路の前記電圧保持用MOSトランジスタは、前記信号線ドライブトランジスタよりゲート長が長くされている請求項5に記載の電子装置。
  9. 前記電圧保持回路の前記電圧保持用MOSトランジスタは、前記信号線ドライブトランジスタよりゲート幅が短くされている請求項5に記載の電子装置。
  10. 前記電圧保持回路の前記電圧保持用MOSトランジスタのソースは、前記信号線ドライブトランジスタのソースが接続された電源に接続されている請求項5に記載の電子装置。
  11. 前記電圧保持回路の前記電圧保持用MOSトランジスタの基板電圧は制御可能である請求項5に記載の電子装置。
  12. 前記電圧保持回路はさらに第2の電圧保持用MOSトランジスタを有し、前記電圧保持用MOSトランジスタのソースが前記第2の電圧保持用MOSトランジスタのゲート、ドレインに接続されている請求項5に記載の電子装置。
  13. 前記電圧保持回路は、さらにDCカット用MOSトランジスタを有し、前記DCカット用MOSトランジスタのドレインが前記電圧保持用MOSトランジスタのゲートと接続され、前記DCカット用MOSトランジスタのソースが前記電圧保持用MOSトランジスタのドレインに接続されている請求項5に記載の電子装置。
  14. 前記制御回路は、前記信号線を入力とする遅延回路を有し、前記電圧保持回路の前記DCカット用MOSトランジスタのゲートは前記遅延回路の反転出力に接続されている請求項13に記載の電子装置。
  15. 前記電圧保持回路の前記ダイオードのカソードは、前記信号線で制御される直流カット用スイッチ回路の片方に接続され、前記直流カット用スイッチ回路のもう片方は、前記信号線ドライブトランジスタのソースに接続された電源とは逆極性の電源に接続されている請求項4に記載の電子装置。
  16. 前記直流カット用スイッチ回路は、極性の異なる2つのMOSトランジスタの直列接続で構成され、前記電圧保持用MOSトランジスタのドレインには、前記電圧保持用MOSトランジスタと同極性のMOSトランジスタが接続され、前記極性の異なる2つのMOSトランジスタのゲートは前記信号線に接続されている請求項15に記載の電子装置。
  17. 前記制御回路は、前記信号線で制御される遷移増幅用スイッチ回路を有し、前記信号線ドライブトランジスタのゲートは前記遷移増幅用スイッチ回路の片方に接続され、前記遷移増幅用スイッチ回路のもう片方は、前記信号線ドライブトランジスタのソースに接続された電源と同極性の電源に接続されている請求項1または請求項2に記載の電子装置。
  18. 前記制御回路の前記遷移増幅用スイッチ回路は、前記信号線ドライブトランジスタと極性が同じスイッチ回路用MOSトランジスタで構成され、前記スイッチ回路用MOSトランジスタのゲートは前記信号線に接続され、前記スイッチ回路用MOSトランジスタのドレインが前記信号線ドライブトランジスタのゲートに接続されている請求項17に記載の電子装置。
  19. 前記制御回路は、前記信号線の電位が遷移する際、前記信号線の電位が遷移する電圧方向に前記信号線への電流を増幅するように信号線ドライブトランジスタのゲート電圧を制御する電流増幅回路を有している請求項1または請求項2に記載の電子装置。
  20. 前記電流増幅回路は、第1および第2の電流増幅用MOSトランジスタを有し、前記第1の電流増幅用MOSトランジスタのドレインが前記信号線ドライブトランジスタのゲートに接続され、前記第1の電流増幅用MOSトランジスタのソースが前記第2の電流増幅用MOSトランジスタのドレインに接続され、前記第2の電流増幅用MOSトランジスタのソースが、前記信号線ドライブトランジスタのソースに接続された電源とは逆極性の電源に接続されている請求項19に記載の電子装置。
  21. 前記制御回路は、前記信号線を入力とする遅延回路を有し、前記電流増幅回路の前記第2の電流増幅用MOSトランジスタのゲートは前記信号線に接続され、前記電流増幅回路の前記第1の電流増幅用MOSトランジスタゲートは前記遅延回路の反転出力に接続されている請求項20に記載の電子装置。
  22. 前記制御回路は、前記信号線を入力とする遅延回路を有し、前記電流増幅回路の前記第1の電流増幅用MOSトランジスタのゲートは前記信号線に接続され、前記電流増幅回路の前記第2の電流増幅用MOSトランジスタゲートは前記遅延回路の反転出力に接続されている請求項20に記載の電子装置。
  23. 前記遅延回路の遅延は、前記信号線の波形の傾きに応じて可変である請求項21または請求項22に記載の電子装置。
  24. 前記電流増幅回路の出力電圧は、前記信号線における電圧波形の周期に応じて可変である請求項19に記載の電子装置。
  25. 前記電流増幅回路は、さらに前記信号線をデータ入力とするフリップフロップを有し、前記信号線の即値と前値に応じて前記電流増幅回路の出力電圧を可変にする請求項19に記載の電子装置。
  26. 前記フリップフロップのクロックは、前記信号線と同期し併走している請求項25に記載の電子装置。
  27. 前記信号線ドライブトランジスタの各々のゲート電圧は、前記信号線における電圧波形の周期に応じて、前記電流増幅回路により選択制御されるように構成されている請求項19に記載の電子装置。
  28. 前記遅延回路は差動回路であり、差動入力信号の一方は前記信号線であり、もう一方は前記信号線に接続された抵抗素子の終端である請求項21または請求項22に記載の電子装置。
  29. 前記抵抗素子は、MOSで構成されたインバータと抵抗素子が並列接続されている請求項28に記載の電子装置。
  30. 前記遅延回路は差動回路であり、差動入力信号の一方は前記信号線であり、もう一方は前記制御回路で制御される逆極性の信号線ドライブトランジスタのゲートである請求項21または請求項22に記載の電子装置。
  31. 前記電流増幅回路は、さらにバイパス用MOSトランジスタを有し、前記信号線がゲートに接続される前記第1または第2の電流増幅用MOSトランジスタと並列に接続され、前記差動回路の正転出力は前記バイパス用MOSトランジスタのゲートに接続されている請求項28から請求項30までのいずれかに記載の電子装置。
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