JP2007194771A - レベル変換回路および表示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】カレントミラー型レベル変換回路では、常にリーク電流(貫通電流)が流れることになり、このリーク電流が消費電力の増大の要因になる。
【解決手段】第1の振幅のクロック信号ckを第2の振幅のクロック信号outにレベル変換するレベル変換回路20において、Nchの駆動MOSトランジスタn21およびPchの駆動MOSトランジスタp21からなる相補性回路21を基本回路とし、これら駆動MOSトランジスタn21,p21のゲート−ドレイン間にスイッチングMOSトランジスタn23,p23を接続する。そして、これらスイッチングMOSトランジスタn23,p23の作用によって駆動MOSトランジスタn21,p21の各閾値をキャンセルし、当該駆動MOSトランジスタn21,p21に電流が流れないところに動作点を設定して、相補性回路21にリーク電流(貫通電流)が流れないようにする。
【選択図】図6

Description

本発明は、レベル変換回路および当該レベル変換回路を用いた表示装置に関し、特に絶縁基板上に形成されてなるレベル変換回路および当該レベル変換回路を画素アレイ部と同一の絶縁基板上に形成してなるパネル型の表示装置に関する。
従来、第1のレベルの信号を当該第1のレベルと異なる第2のレベルの信号に変換するレベル変換回路(レベルシフト回路)として、カレントミラー回路を用いて構成されたカレントミラー型レベル変換回路が知られている(例えば、特許文献1参照)。
図22は、従来例に係るカレントミラー型レベル変換回路の構成の一例を示す回路図である。図22に示すように、カレントミラー型レベル変換回路100は、回路動作制御部101、2つのバイアスシフト部102,103、レベルシフト部104および出力部105を有する構成となっている。
回路動作制御部101は、2つのPchMOSトランジスタ(以下、「PMOSトランジスタ」と略記する)p101,p102およびNchMOSトランジスタ(以下、「NMOSトランジスタ」と略記する)n101によって構成されている。PMOSトランジスタp101とNMOSトランジスタn101とは、正側電源電位Vddが与えられる電源ライン(以下、「Vddライン」と記す)と負側電源電位Vssが与えられる電源ライン(以下、「Vssライン」と記す)との間に直列に接続されるとともに、ゲート同士およびドレイン同士がそれぞれ共通に接続されている。
PMOSトランジスタp101およびNMOSトランジスタn101の各ゲートには外部から回路動作制御信号xstbが与えられる。この回路動作制御信号xstbは、回路のスタンバイ状態(非駆動時)には常にLow電位にあり、回路の駆動時には常にHigh電位となる。PMOSトランジスタp102は、ソースがVddラインに、ゲートがPMOSトランジスタp101およびNMOSトランジスタn101の各ゲートにそれぞれ接続されている。
バイアスシフト部102は、2つのPMOSトランジスタp103,p104と1つのNMOSトランジスタn102によって構成されている。PMOSトランジスタp103とNMOSトランジスタn102とは、VddラインとVssラインとの間に直列に接続され、ゲート同士が共通に、さらにPMOSトランジスタp101およびNMOSトランジスタn101の各ドレインに接続されるとともに、ドレイン同士が共通に接続されている。PMOSトランジスタp104はNMOSトランジスタn102に対して並列に接続され、ゲートにクロックCKが与えられる。このバイアスシフト部102においては、クロックCKのDCバイアスをシフトする動作が行われる。
バイアスシフト部103は、2つのPMOSトランジスタp105,p106と1つのNMOSトランジスタn103によって構成されている。PMOSトランジスタp103とNMOSトランジスタn102とは、VddラインとVssラインとの間に直列に接続され、ゲート同士およびドレイン同士がそれぞれ共通に接続されている。PMOSトランジスタp106はNMOSトランジスタn103に対して並列に接続され、ゲートにクロックCKと逆相のクロックxCKが与えられる。このバイアスシフト部103においては、逆相クロックxCKのDCバイアスをシフトする動作が行われる。
レベルシフト部104は、2つのPMOSトランジスタp107,p108と2つのNMOSトランジスタn104,n105によって構成されている。2つのPMOSトランジスタp107,p108は、各ソースがVddラインに接続されるとともに、各ゲートが共通に接続されており、PMOSトランジスタp107のゲートとドレインとが接続されることによってカレントミラー回路を構成している。PMOSトランジスタp107のドレイン(ゲート)は、PMOSトランジスタp102のドレインに接続されている。
NMOSトランジスタn104は、ドレインがPMOSトランジスタp107のドレイン(ゲート)に、ゲートがPMOSトランジスタp103とNMOSトランジスタn102の各ドレインにそれぞれ接続され、ソースに逆相クロックxCKが与えられる。NMOSトランジスタn105は、ドレインがPMOSトランジスタp108のドレインに、ゲートがPMOSトランジスタp105とNMOSトランジスタn103の各ドレインにそれぞれ接続され、ソースにクロックCKが与えられる。
上記構成から明らかなように、レベルシフト部104は、逆相クロックxCKおよび正相クロックCKをNMOSトランジスタn104,n105の各ソース入力とするソース入力型のカレントミラーアンプの回路構成となっている。
出力部105は、ドレインがPMOSトランジスタp108およびNMOSトランジスタn105の各ドレインに、ソースがVssラインに、ゲートがPMOSトランジスタp105およびNMOSトランジスタn103の各ゲートにそれぞれ接続されたNMOSトランジスタn106によって構成されている。
特開2003−347926号公報
上記構成の従来例に係るカレントミラー型レベル変換回路100では、バイアスシフト部102,103でクロックCK,xCKのDCバイアスをシフトした後、レベルシフト部104で最終的に当該クロックCK,xCKをVss−Vddの振幅のクロックにレベルシフト(レベル変換)する構成となっているため、図中点線の矢印で示した部分には常にリーク電流(貫通電流)が流れることになり、このリーク電流が本レベル変換回路100の消費電力を高める原因となっていた。
また、カレントミラー型レベル変換回路100では、カレントミラー回路を構成する対のPMOSトランジスタp107,p108の特性が同じである必要があるため、トランジスタ特性のばらつきに弱いという欠点もある。
そこで、本発明は、消費電力を低減できるとともに、トランジスタ特性のばらつきに強いレベル変換回路および当該レベル変換回路を用いた表示装置を提供することを目的とする。
本発明によるレベル変換回路は、第1の電源電位と出力ノードとの間に接続された第1の駆動トランジスタと、第2の電源電位と前記出力ノードとの間に接続された前記第1の駆動トランジスタと逆導電型の第2の駆動トランジスタと、入力信号を前記第1の駆動トランジスタのゲートに与える第1のカップリング容量と、前記入力信号と同相の信号を前記第2の駆動トランジスタのゲートに与える第2のカップリング容量と、前記第1の駆動トランジスタの近傍に形成された第1のダイオード素子と、前記第2の駆動トランジスタの近傍に形成された第2のダイオード素子と、前記入力信号が前記第1の駆動トランジスタのゲートに与えられるのに先立って当該第1の駆動トランジスタのゲート電位を、前記第1の電源電位に前記第1のダイオード素子の閾値が重畳された電位に確定する第1のスイッチング回路と、前記同相の信号が前記第2の駆動トランジスタのゲートに与えられるのに先立って当該第2の駆動トランジスタのゲート電位を、前記第2の電源電位に前記第2のダイオード素子の閾値が重畳された電位に確定する第2のスイッチング回路とを備えた構成となっている。
上記構成のレベル変換回路において、第1,第2のダイオード素子は、第1,第2の駆動トランジスタの近傍に形成されることで、これら駆動トランジスタとトランジスタ特性がほぼ同じになる。そして、第1のスイッチング回路が、入力信号が第1の駆動トランジスタのゲートに与えられるのに先立って当該第1の駆動トランジスタのゲート電位を、第1の電源電位に第1のダイオード素子の閾値が重畳された電位に確定し、第2のスイッチング回路が、入力信号と同相の信号が第2の駆動トランジスタのゲートに与えられるのに先立って当該第2の駆動トランジスタのゲート電位を、第2の電源電位に第2のダイオード素子の閾値が重畳された電位に確定する。これにより、第1,第2の駆動トランジスタはオフするタイミングでは当該ゲート電位の関係から確実にオフ状態になるために、これら駆動トランジスタのオフ時のリーク電流(貫通電流)を防ぐことができる。
本発明の他のレベル変換回路は、一端が第1の電源電位に接続された第1の駆動トランジスタと、一端が第2の電源電位に接続された前記第1の駆動トランジスタと逆導電型の第2の駆動トランジスタと、入力信号を前記第1の駆動トランジスタのゲートに与える第1のカップリング容量と、前記入力信号と同相の信号を前記第2の駆動トランジスタのゲートに与える第2のカップリング容量と、前記第1の駆動トランジスタの他端と出力ノードとの間に接続され、前記第1の駆動トランジスタのゲートに前記入力信号が与えられる前の一定期間においてオフ状態となる第1のスイッチング素子と、前記第2の駆動トランジスタの他端と出力ノードとの間に接続され、前記第2の駆動トランジスタのゲートに前記同相の信号が与えられる前の前記一定期間においてオフ状態となる第2のスイッチング素子と、前記第1の駆動トランジスタのゲートと前記第2の電源電位との間に接続され、前記一定期間内においてオン状態となる第3のスイッチング素子と、前記第2の駆動トランジスタのゲートと前記第1の電源電位との間に接続され、前記一定期間内においてオン状態となる第4のスイッチング素子と、前記第1の駆動トランジスタのドレインとゲートとの間に接続され、前記一定期間内において前記第3のスイッチング素子がオフ状態になった後にオン状態となる第5のスイッチングトランジスタと、前記第2の駆動トランジスタのドレインとゲートとの間に接続され、前記一定期間内において前記第4のスイッチング素子がオフ状態になった後にオン状態となる第6のスイッチングトランジスタとを備えた構成となっている。
上記構成の他のレベル変換回路において、第1の駆動トランジスタのゲートに入力信号が与えられる前の一定期間において第1のスイッチング素子がオフ状態となり、当該一定期間内において第3のスイッチング素子がオン状態となり、その後に一定期間内において第5のスイッチングトランジスタがオン状態になることで、第1の駆動トランジスタのゲート電位が、第1の電源電位に当該第1の駆動トランジスタの閾値が重畳された電位になる。同様に、第2の駆動トランジスタのゲートに入力信号が与えられる前の一定期間において第2のスイッチング素子がオフ状態となり、当該一定期間内において第4のスイッチング素子がオン状態となり、その後に一定期間内において第6のスイッチングトランジスタがオン状態になることで、第1の駆動トランジスタのゲート電位が、第2の電源電位に当該第2の駆動トランジスタの閾値が重畳された電位になる。これにより、第1,第2の駆動トランジスタはオフするタイミングでは当該ゲート電位の関係から確実にオフ状態になるために、これら駆動トランジスタのオフ時のリーク電流(貫通電流)を防ぐことができる。
本発明によれば、駆動トランジスタのオフ時のリーク電流(貫通電流)を確実に防ぐことができるために消費電力を低減でき、しかもカレントミラー回路を用いない回路構成を採っているためにトランジスタ特性のばらつきに強いレベル変換回路を提供できる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
[第1実施形態]
図1は、本発明の第1実施形態に係るレベル変換回路の構成を示す回路図である。本実施形態に係るレベル変換回路10は、各スイッチング素子が薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor;TFT)によってガラス基板等の絶縁基板上に形成され、第1の電源電位Vssおよび第2の電源電位Vddを動作電源電位として用い、レベル変換対象の入力信号である第1の振幅Vss−Vini、例えば0[V]−3[V]のクロック信号ck1を、当該第1の振幅Vss−Viniよりも大きい第2の振幅Vss−Vdd、例えば0[V]−8[V]のクロック信号にレベル変換(レベルシフト)する回路動作を行う。
図1において、駆動部を構成する相補性回路11は、第1の電源電位Vssと第2の電源電位Vddとの間に直列接続された互いに逆導電型の第1,第2の駆動トランジスタ、即ちNchMOSトランジスタn11とPchMOSトランジスタp11とから構成されている。これら駆動MOSトランジスタn11,p11のドレイン共通接続ノードが出力ノードOとなり、出力端子12に接続されている。
第1のクロック入力端子13と駆動MOSトランジスタp11のゲート(ノードB)との間には、カップリング容量C11が接続されている。第1のクロック入力端子13から入力された第1のクロック信号ck1は、カップリング容量C11によるカップリングによって駆動MOSトランジスタp11のゲートに印加される。
第2のクロック入力端子14と駆動MOSトランジスタn11のゲート(ノードC)との間には、カップリング容量C12が接続されている。第2のクロック入力端子14から入力された第2のクロック信号ck2は、カップリング容量C12によるカップリングによって駆動MOSトランジスタn11のゲートに印加される。第2のクロック信号ck2は、第1のクロック信号ck1と同相の信号であって、ある一部の区間における波形がクロック信号ck1と若干異なっている。
カップリング容量C11,C12によるカップリング量は、ノードB,Cの寄生容量とカップリング容量C11,C12とのサイズ比によって決まる。したがって、振幅Vss−Viniのクロックck1,ck2がそのまま(100%)の振幅でノードB,Cに伝達されることはない。すなわち、ノードB,Cの寄生容量の存在によってゲインロスが生じる。
このゲインロスを最小に抑えるためには、カップリング容量C11,C12の各容量値を、ノードB,Cの寄生容量に対して十分に大きな値に設定するのが良い。換言すれば、カップリング容量C11,C12の各容量値を、ノードB,Cの寄生容量に対して十分に大きな値に設定することにより、上記ゲインを100%に近づけることができる、即ちゲインロスを最小に抑えることができるために駆動の信頼性を向上できる。
ノードB(駆動MOSトランジスタp11のゲート)と第2の電源電位Vddとの間には、PchMOSトランジスタp12,p13,p14が直列に接続されている。また、ノードC(駆動MOSトランジスタn11のゲート)と第1の電源電位Vssとの間には、NchMOSトランジスタn12,n13,n14が直列に接続されている。
MOSトランジスタn12は、第1のスイッチングトランジスタであり、ゲートに印加される第1の制御パルスsw1に応じてスイッチング動作(オン/オフ動作)を行う。スイッチングMOSトランジスタp12は、第4のスイッチングトランジスタであり、ゲートに印加される制御パルスSW1と逆相の反転制御パルスxsw1に応じてスイッチング動作を行う。
MOSトランジスタn13,p13は共に、ゲートとドレインが共通接続されたダイオード接続構成、即ちダイオード素子となっている。これらダイオード接続のMOSトランジスタn13,p13は、その閾値で相補性回路11の駆動MOSトランジスタn11,p11の閾値をキャンセルする作用をなす。TFT特性(閾値や移動度)はプロセス上ばらつきがあるが、隣接してレイアウトされたトランジスタはほぼ同じ特性をもつ。
したがって、MOSトランジスタn13を駆動MOSトランジスタn11と、MOSトランジスタp13を駆動MOSトランジスタp11とそれぞれ隣接して形成し、レイアウト上のトランジスタの方向を揃えたり、トランジスタのレイヤー構成を揃えたりすることにより、ダイオード接続のMOSトランジスタn13,p13の閾値で駆動MOSトランジスタn11,p11の閾値をキャンセルすることができる。また、トランジスタのW/L比が大きいほど閾値が低くなるので、これを踏まえた閾値キャンセル値の設定も可能である。
MOSトランジスタn14は、第3のスイッチングトランジスタであり、ゲートに印加される第2の制御パルスsw2に応じてスイッチング動作を行う。MOSトランジスタp14は、第6のスイッチングトランジスタであり、ゲートに印加される第2の制御パルスsw2と逆相の反転制御パルスxsw2に応じてスイッチング動作を行う。
MOSトランジスタp12,p13の共通接続ノードであるノードAとグランド(Vss)との間にはホールド容量C13が接続されている。MOSトランジスタn12,n13の共通接続ノードであるノードDとグランドとの間にはホールド容量C14が接続されている。これらのホールド容量C13,C14は、MOSトランジスタp13,n13による閾値キャンセル後の電圧を保持する。
なお、ホールド容量C13,C14は必ずしも必須のものではない。ただし、ホールド容量C13,C14を配置し、閾値キャンセル後の電圧を保持することで、駆動の信頼性を上げることができる。
ノードAと第1の電源電位Vssとの間には、NchMOSトランジスタn15が接続されている。このMOSトランジスタn15は、第2のスイッチングトランジスタであり、第2の反転制御パルスxsw2に応じてスイッチング動作を行う。ノードDと第2の電源電位Vddとの間にはPchMOSトランジスタp15が接続されている。このMOSトランジスタp15は、第5のスイッチングトランジスタであり、第2の制御パルスsw2に応じてスイッチング動作を行う。
出力ノードOと第1の電源電位Vssとの間には、例えばNchMOSトランジスタn16が接続されている。このNchMOSトランジスタn16は、スイッチングトランジスタであり、ゲートに印加される第3の制御パルスsw3に応じてスイッチング動作を行う。
(回路動作)
次に、第1実施形態に係るレベル変換回路10の回路動作について、図2のタイミングチャートを用いて説明する。以下の説明では、第1の電源電位VssをLow電位、第2の電源電位VddをHigh電位と記すものとする。
図2のタイミングチャートは、第1の制御パルスsw1、第2の制御パルスsw2、第3の制御パルスsw3、クロック信号ck1,ck2、ノードA,B,C,Dの各電位および出力信号outの各波形およびタイミング関係を示している。
図2から明らかなように、第1の制御パルスsw1は時刻t14〜t15の期間でアクティブ(High電位)となり、第2の制御パルスsw2は時刻t11〜t12の期間で非アクティブ(Low電位)となり、第3の制御パルスsw3は時刻t13〜t17の期間でアクティブ(High電位)となる。当然のことながら、第1,第2,第3の反転制御パルスxsw1,xsw2,xsw3は、Low電位がアクティブ、High電位が非アクティブとなる。
クロック信号ck1,ck2は互いに同相のクロック信号である。ただし、クロック信号ck1は時刻t12〜t18の期間でHigh電位となり、クロック信号ck2は時刻t13〜t16の期間でLow電位となり、かつ時刻t16〜t18の期間でHigh電位となる。
先ず、時刻t11で制御パルスsw2(xsw2)が非アクティブになると、スイッチングMOSトランジスタp14,n14がオフ状態となり、スイッチングMOSトランジスタn15,p15がオン状態となる。これにより、ノードAがスイッチングMOSトランジスタn15を介して電源電位Vssに充電されるとともにホールド容量C13がリセットされ、同様に、ノードDがスイッチングMOSトランジスタp15を介して電源電位Vddに充電されるとともに、ホールド容量C14がリセットされる。このとき、スイッチングMOSトランジスタp12,n12,n16はオフ状態にある。
次に、時刻t12で制御パルスsw2(xsw2)がアクティブになると、スイッチングMOSトランジスタp14,n14がオン状態となり、スイッチングMOSトランジスタn15,p15がオフ状態となる。スイッチングMOSトランジスタp14がオンすることで、ノードAがMOSトランジスタp14,p13を介して電源電位Vddに接続されるために、ノードAの電位が電源電位Vssから電源電位Vddに向けて上昇する。このとき、MOSトランジスタp13の閾値をVthp13とすると、ノードAの電位は最終的に、Vdd−|Vthp13|の電位に収束する。
また、スイッチングMOSトランジスタn14がオンすることで、ノードDがMOSトランジスタn14,n13を介して電源電位Vssに接続されるために、ノードDの電位が電源電位Vddから電源電位Vssに向けて下降する。このとき、MOSトランジスタn13の閾値をVthn13とすると、ノードDの電位は最終的に、Vss+|Vthn13|の電位に収束する。
次に、時刻t13で制御パルスsw3がアクティブになると、スイッチングMOSトランジスタn16がオン状態になるために、出力ノードOの電位、即ち出力信号outの電位がLow電位となる。制御パルスsw3のアクティブ状態において、時刻t14で制御パルスsw1(xsw1)がアクティブになると、スイッチングMOSトランジスタp12,n12がオン状態になる。
スイッチングMOSトランジスタp12がオンすることで、ノードBの電位がノードAの電位、即ちVdd−|Vthp13|の電位に確定する。また、スイッチングMOSトランジスタn12がオンすることで、ノードCの電位がノードDの電位、即ちVss+|Vthn13|の電位に確定する。その後、時刻t15で制御パルスsw1(xsw1)が非アクティブになり、スイッチングMOSトランジスタp12,n12がオフ状態になる。
スイッチングMOSトランジスタp12,n12がオフ状態になることで、時刻t15以降、ノードBの電位は、カップリング容量C11によるカップリングにより、クロック信号ck1に同期して、(Vss−|Vthp13|−Vini)−(Vdd−|Vthp13|)の振幅で変化し、ノードCの電位は、カップリング容量C12によるカップリングにより、クロック信号ck2に同期して、(Vss+|Vthn13|)−(Vdd+|Vthn13|+Vini)の振幅で変化する。
このとき、スイッチングMOSトランジスタn16がオン状態にあるために、出力ノードOの電位、即ち出力信号outがLow電位に固定された状態にある。そして、時刻t17で制御パルスsw3が非アクティブになり、スイッチングMOSトランジスタn16がオフ状態になることで、駆動MOSトランジスタp11/n11がノードB,Cの電位に応じてオン/オフ動作を繰り返すために、出力信号outがVss−Vddの振幅でクロック信号ck1,ck2に同期して変換する。
以上の一連の動作により、第1の振幅Vss−Vini、例えば0[V]−3[V]のクロック信号ck1,ck2が、第2の振幅Vss−Vdd、例えば0[V]−8[V]のクロック信号outにレベル変換(レベルシフト)されたことになる。
このとき、ノードB,Cの各電位には、図2から明らかなように、MOSトランジスタp13,n13の各閾値Vthp13,Vthn13が重畳されているが、出力信号outには当該閾値Vthp13,Vthn13も、駆動MOSトランジスタp11,n11の各閾値Vthp11,Vthn11も含まれない。
すなわち、MOSトランジスタp13,n13の各々は、駆動MOSトランジスタp11,n11の各々に対して隣接してレイアウトされ、レイアウト上のトランジスタの方向やレイヤー構成が揃えられることで、これら駆動MOSトランジスタp11,n11の各トランジスタ特性(閾値や移動度)とほぼ同じになる。したがって、相補性回路11において、MOSトランジスタp13,n13の各閾値Vthp13,Vthn13と駆動MOSトランジスタp11,n11の各閾値Vthp11,Vthn11とが相殺(キャンセル)されることになる。
以上説明した動作説明から明らかなように、スイッチングMOSトランジスタn12,n14,p15は、入力信号であるクロック信号ck2が第1の駆動トランジスタn11のゲートに与えられるのに先立って当該第1の駆動トランジスタn11のゲート電位を、第1の電源電位Vssにダイオード接続のMOSトランジスタn13の閾値Vthn13が重畳された電位(Vss+|Vthn13|)に確定する第1のスイッチング回路を構成している。
また、スイッチングMOSトランジスタp12,p14,n15は、クロック信号ck2と同相のクロック信号ck1が第2の駆動トランジスタp11のゲートに与えられるのに先立って当該第2の駆動トランジスタp11のゲート電位を、第2の電源電位Vddにダイオード接続のMOSトランジスタp13の閾値が重畳された電位(Vdd−|Vthp13|)に確定する第2のスイッチング回路を構成している。
上述したように、本実施形態に係るレベル変換回路10では、ダイオード接続のMOSトランジスタp13,n13の作用によって駆動MOSトランジスタp11,n11の各閾値Vthp11,Vthn11をキャンセルすることで、これら駆動MOSトランジスタp11,n11の動作点を当該駆動MOSトランジスタp11,n11に電流が流れないところに設定できる。これにより、駆動MOSトランジスタp11,n11がオフすべきタイミングでは確実にオフ状態になるために、相補性回路11にリーク電流(貫通電流)が流れることはない。
このように、相補性回路11にリーク電流が流れなくなることにより、本レベル変換回路10の低消費電力化を実現できる。また、逆導電型の駆動MOSトランジスタp11,n11からなる相補性回路11を基本回路としていることにより、カレントミラー回路を基本回路とする従来例に係るレベル変換回路に比べて、トランジスタ特性(閾値Vthやドレイン−ソース電流Ids等)のばらつきに強いレベル変換回路を実現できる。
また、逆導電型の駆動MOSトランジスタp11,n11からなる相補性回路11を基本回路とした場合に、これら駆動MOSトランジスタp11,n11のトランジスタ特性、特に閾値Vthのばらつきにより動作速度が遅くなるのが懸念されるが、駆動MOSトランジスタp11,n11の各閾値Vthp11,Vthn11をダイオード接続のMOSトランジスタp13,n13の各閾値Vthp13,Vthn13でキャンセルできることで、当該閾値Vthp11,Vthn11のばらつきの動作速度への影響をなくすことができるために高速動作を実現できる。
因みに、駆動MOSトランジスタp11,n11の各閾値Vthp11,Vthn11をキャンセルする構成を採らない場合は、動作速度を改善するためには駆動MOSトランジスタp11,n11のW/L比を大きく設定する必要があり、回路規模の増大を招く要因となる。これに対して、本実施形態に係るレベル変換回路10では、駆動MOSトランジスタp11,n11の各閾値Vthp11,Vthn11をキャンセルする構成を採っているために、比較的小さなトランジスタサイズでも動作の信頼性が高く、高速な動作を実現できる。
(第1変形例)
図3は、第1実施形態の第1変形例に係るレベル変換回路の構成を示す回路図であり、図中、図1と同等部分には同一符号を付して示している。
第1実施形態に係るレベル変換回路10では、スイッチングMOSトランジスタp14,n14を電源電位Vdd,VssとMOSトランジスタp13,n13の各ソースとの間に接続した構成を採っている。これに対して、本例に係るレベル変換回路10Aでは、スイッチングMOSトランジスタp14,n14をスイッチングMOSトランジスタp12,n12の各ソースとスイッチングMOSトランジスタn15,p15の各ドレインとの間に接続した構成を採っている。
このように、スイッチングMOSトランジスタp14,n14をスイッチングMOSトランジスタp12,n12の各ソースとスイッチングMOSトランジスタn15,p15の各ドレインとの間に接続した場合であっても、第1実施形態に係るレベル変換回路10の場合と同様の作用効果を得ることができる。
(第2変形例)
図4は、第1実施形態の第2変形例に係るレベル変換回路の構成を示す回路図であり、図中、図1と同等部分には同一符号を付して示している。
本変形例に係るレベル変換回路10Bは、図1の構成に加えて、カップリング容量C11,C12の各入力端間に接続されたNchMOSトランジスタn17と、カップリング容量C12の入力端(ノードE)と電源電位Vssとの間に接続されたNchMOSトランジスタn18とを有する構成となっている。MOSトランジスタn17のゲートには第4の制御パルスsw4が、MOSトランジスタn18のゲートには当該制御パルスsw4の逆相の制御パルスxsw4がそれぞれ印加される。
図5に、本変形例に係るレベル変換回路10Bにおける第1〜第4の制御パルスsw1〜sw4、単一のクロック信号ck、ノードA,B,C,D,Eの各電位および出力信号outの各波形およびタイミング関係を示す。
図5のタイミングチャートから明らかなように、カップリング容量C11,C12の各入力端間にMOSトランジスタn17を接続するとともに、カップリング容量C12の入力端と電源電位Vssとの間にMOSトランジスタn18を接続し、これらMOSトランジスタn17,n18を制御パルスsw4およびその反転信号xsw4によってオン/オフ制御することで、カップリング容量C12に対して第2のクロック信号ck2とほぼ同じクロック信号を与えることができる。
このことから明らかなように、レベル変換された出力信号outを得るために、第1実施形態に係るレベル変換回路10では2つのクロック信号ck1,ck2が必要になるのに対して、本変形例に係るレベル変換回路10Bでは単一のクロック信号ckで済むことになる。
(他の変形例)
さらに、次のような変形例に係る構成を採ることも可能である。先ず、図1に示す構成において、出力ノードOと電源電位Vssとの間に接続されたNchMOSトランジスタn16に代えて、出力ノードOと電源電位Vddとの間にPchMOSトランジスタを接続したり、図3に示す構成において、出力ノードOと電源電位Vssとの間に接続されたNchMOSトランジスタn16に代えて、出力ノードOと電源電位Vddとの間にPchMOSトランジスタを接続したりする構成を採ることができる。
また、図4に示す構成において、MOSトランジスタp14,n14をMOSトランジスタp12,n12の各ソースとMOSトランジスタn15,p15の各ドレインとの間に接続したり、MOSトランジスタn17をカップリング容量C11,C12の各入力端間に、MOSトランジスタn18をカップリング容量C11の入力端と電源電位Viniとの間にそれぞれ接続したり、あるいは、MOSトランジスタp14,n14をMOSトランジスタp12,n12の各ソースとMOSトランジスタn15,p15の各ドレインとの間に接続するとともに、MOSトランジスタn17をカップリング容量C11,C12の各入力端間に、MOSトランジスタn18をカップリング容量C11の入力端と電源電位Viniとの間にそれぞれ接続したりする構成を採ることができる。
これら各変形例のいずれの構成を採った場合にも、第1実施形態に係るレベル変換回路10の場合と同様の作用効果を得ることができる。
[第2実施形態]
図6は、本発明の第2実施形態に係るレベル変換回路の構成を示す回路図である。本実施形態に係るレベル変換回路20は、第1実施形態に係るレベル変換回路10と同様に、各スイッチング素子がTFTによってガラス基板等の絶縁基板上に形成され、第1の電源電位Vssおよび第2の電源電位Vddを動作電源電位として用い、レベル変換対象の入力信号である第1の振幅Vss−Vini、例えば0[V]−3[V]のクロック信号ckを、当該第1の振幅Vss−Viniよりも大きい第2の振幅Vss−Vdd、例えば0[V]−8[V]のクロック信号にレベル変換する回路動作を行う。
図6において、駆動部を構成する相補性回路21は、第1の電源電位Vssと第2の電源電位Vddとの間に直列接続された互いに逆導電型の第1,第2の駆動トランジスタ、即ちNchMOSトランジスタn21とPchMOSトランジスタp21とから構成されている。
ただし、本相補性回路21では、駆動MOSトランジスタn21と駆動MOSトランジスタp21との間に、NchMOSトランジスタn22とPchMOSトランジスタp22とが直列に接続されている。そして、MOSトランジスタn22,p22のドレイン共通接続ノードが出力ノードOとなり、出力端子22に接続されている。MOSトランジスタn22のゲートには第1の制御パルスsw1が、MOSトランジスタp22のゲートには第1の制御パルスsw1と逆相の制御パルスxsw1がそれぞれ印加される。
駆動MOSトランジスタn21のゲートとドレインとの間には、NchMOSトランジスタn23が接続されている。このMOSトランジスタn23は、スイッチングトランジスタであり、ゲートに印加される第2の制御パルスsw2に応じてスイッチング動作を行う。駆動MOSトランジスタp21のゲートとドレインとの間には、PchMOSトランジスタp23が接続されている。このMOSトランジスタp23は、スイッチングトランジスタであり、ゲートに印加される第2の制御パルスsw2と逆相の制御パルスxsw2に応じてスイッチング動作を行う。
駆動MOSトランジスタn21のゲート(ノードB)と電源電位Vddとの間には、PchMOSトランジスタp24が接続されている。このMOSトランジスタp24は、スイッチングトランジスタであり、ゲートに印加される第3の制御パルスsw3に応じてスイッチング動作を行う。駆動MOSトランジスタp21のゲート(ノードA)と電源電位Vssとの間には、NchMOSトランジスタn24が接続されている。このMOSトランジスタn24は、スイッチングトランジスタであり、ゲートに印加される第3の制御パルスsw3と逆相の制御パルスxsw3に応じてスイッチング動作を行う。
ノードA,Bには、カップリング容量C21,C22の各一端が接続されている。カップリング容量C21の他端は、レベルシフト回路23を介してクロック入力端子24に接続されている。カップリング容量C22の他端は、直接クロック入力端子24に接続されている。
レベルシフト回路23は、クロック信号ckのHigh電位(本例では、3[V])である第3の電源電位Viniとクロック入力端子24との間に直列に接続されたNchMOSトランジスタn25,n26によって構成されている。そして、MOSトランジスタn25,n26の共通接続ノードであるノードCにカップリング容量C21の他端が接続されている。MOSトランジスタn25,n26の各ゲートには、第4,第5の制御パルスsw4,sw5がそれぞれ印加される。出力ノードOと電源電位Vddとの間には、PchMOSトランジスタp27が接続されている。このMOSトランジスタp27は、スイッチングトランジスタであり、ゲートに印加される制御パルスsw1に応じてスイッチング動作を行う。
第1〜第5の制御パルスsw1〜sw5は、レベル変換回路20と同じ絶縁基板上に形成され、TFT回路を用いて構成される制御パルス生成回路30で生成される。この制御パルス生成回路30の具体的な回路構成については後述する。第1〜第3の反転制御パルスxsw1〜xsw3は、例えば、第1〜第3の制御パルスsw1〜sw3をインバータ26〜28で反転することによって生成される。
(回路動作)
次に、上記構成の第2実施形態に係るレベル変換回路20の回路動作について、図7のタイミングチャートを用いて説明する。以下の説明では、第1の電源電位VssをLow電位、第2の電源電位VddをHigh電位と記すものとする。
図7のタイミングチャートは、第1の制御パルスsw1、第2の制御パルスsw2、第3の制御パルスsw3、第4の制御パルスsw4、第5の制御パルスsw5、クロック信号ck、ノードA,B,Cの各電位および出力信号outの各波形およびタイミング関係を示している。
図7から明らかなように、第1の制御パルスsw1は時刻t21〜t29の期間で非アクティブ(Low電位)となり、第2の制御パルスsw2は時刻t25〜t26の期間でアクティブ(High電位)となり、第3の制御パルスsw3は時刻t23〜t24の期間でアクティブ(Low電位)となり、第4の制御パルスsw4は時刻t22〜t27の期間でアクティブ(High電位)となり、第5の制御パルスsw5は時刻t21以前および時刻t28以降でアクティブ(High電位)となる。
当然のことながら、制御パルスxsw1,xsw2はLow電位がアクティブ、High電位が非アクティブとなり、制御パルスxsw3はHigh電位がアクティブ、Low電位が非アクティブとなる。クロック信号ckは時刻t30まではクロック入力端子24は入力されない。したがって、当該クロック入力端子24の電位は時刻t30まではLow電位にある。
先ず、時刻t21で制御パルスsw1(xsw1)が非アクティブになると、スイッチングMOSトランジスタn21,p21が共にオフ状態となる。これにより、駆動MOSトランジスタp21,n21と出力ノードOとの間が、スイッチングMOSトランジスタn21,p21によって遮断された状態となる。このとき、スイッチングMOSトランジスタp27がオン状態になるために、出力ノードOの電位、即ち出力信号outは電源電位Vddに固定された状態となる。
この状態において、時刻t22で制御パルスsw4がアクティブになると、MOSこのとき、制御パルスsw5も非アクティブになるため、クロック入力端子24とノードCとの間も遮断された状態となる。トランジスタn24がオン状態となる。これにより、ノードCの電位が電源電位Viniとなる。
次に、時刻t23で制御パルスsw3(xsw3)がアクティブになると、スイッチングMOSトランジスタp24,n24が共にオン状態になる。これにより、電源電位VddがスイッチングMOSトランジスタp24を介してノードBに、電源電位VssがスイッチングMOSトランジスタn24を介してノードAにそれぞれ初期値として与えられる。すなわち、スイッチングMOSトランジスタn24,p24は、ノードA,Bの初期値を決める作用をなす。
ノードA,Bに電源電位Vss,Vddが初期値として与えられることで、駆動MOSトランジスタp21,n21が共にオン状態になる。このとき、スイッチングMOSトランジスタp22,n22がオフ状態にあるために、電源電位Vddから駆動MOSトランジスタp21を介して出力ノードOに電流が流れ出ることも、出力ノードOから駆動MOSトランジスタn22を介して電源電位Vssに電流が流れ込むこともない。
その後、時刻t25で制御パルスsw2(xsw2)がアクティブになると、スイッチングMOSトランジスタn23,p23が共にオン状態になる。スイッチングMOSトランジスタp23がオンすると、電源電位VddからMOSトランジスタp21,p23を経由してノードAに至る充電路が形成され、ノードAの電位が駆動MOSトランジスタp21がオフする電位に上昇するまで充電が行われる。その結果、駆動MOSトランジスタp21の閾値をVthp21とすると、ノードAの電位はVdd−|Vthp21|になる。
また、スイッチングMOSトランジスタn23がオンすると、ノードBからMOSトランジスタn21,n23を経由して電源電位Vssに至る放電路が形成され、ノードBの電位が駆動MOSトランジスタn21がオフする電位に下降するまで放電が行われる。その結果、駆動MOSトランジスタn21の閾値をVthn21とすると、ノードBの電位はVss+|Vthn21|になる。
上述した制御パルスsw2(xsw2)がアクティブとなる時刻t25〜時刻t26の動作、即ち駆動MOSトランジスタp21のゲート電位(ノードAの電位)を、電源電位Vddよりも当該MOSトランジスタp21の閾値Vthp21だけ低い電位にするとともに、駆動MOSトランジスタn21のゲート電位(ノードBの電位)を、電源電位Vssよりも当該MOSトランジスタn21の閾値Vthn21だけ高い電位にする動作は、駆動MOSトランジスタp21,n21の各閾値Vthp21,Vthn21のばらつきが回路動作に及ぼす影響をキャンセルする閾値キャンセル動作となる。すなわち、時刻t25〜時刻t26の期間は、閾値キャンセル動作期間となる。
この閾値キャンセル動作期間が終了した後、時刻t27で制御パルスsw4が非アクティブになることでスイッチングMOSトランジスタn25がオフ状態になり、次いで時刻t28で制御パルスsw5がアクティブになることでスイッチングMOSトランジスタn26がオン状態になる。このとき、クロック入力端子24の電位はLow電位(電源電位Vss)にある。これにより、ノードCの電位は電源電位Viniから電源電位Vssにレベルシフトされ、これに連動してノードAの電位もVdd−|Vthp21|からVdd−|Vthp21|−Viniにレベルシフトされる。
このレベルシフト動作期間が終了した後、時刻t29で制御パルスsw1(xsw1)がアクティブになると、スイッチングMOSトランジスタn22,p22が共にオン状態になるために、駆動MOSトランジスタp21,n21と出力ノードOとの間が接続される。そして、時刻t30で振幅Vss−Viniのクロック信号ckが入力されると、当該クロック信号ckがカップリング容量C21,C22によってノードA,Bにカップリングされ、駆動MOSトランジスタp21,n21によって反転され、振幅Vss−Vddのクロック信号にレベル変換されて、スイッチングMOSトランジスタp22,n22および出力ノードOを通して出力端子22から出力信号outとして出力される。
上述したように、本実施形態に係るレベル変換回路20では、スイッチングMOSトランジスタp23,n23の作用によって駆動MOSトランジスタp21,n21の各閾値Vthp21,Vthn21をキャンセルすることで、これら駆動MOSトランジスタp21,n21の動作点を当該駆動MOSトランジスタp21,n21に電流が流れないところに設定できる。これにより、駆動MOSトランジスタp21,n21がオフすべきタイミングでは確実にオフ状態になるために、相補性回路21にリーク電流(貫通電流)が流れることはない。
このように、相補性回路21にリーク電流が流れなくなることにより、本レベル変換回路20の低消費電力化を実現できる。また、逆導電型の駆動MOSトランジスタp21,n21を含む相補性回路21を基本回路としていることにより、カレントミラー回路を基本回路とする従来例に係るレベル変換回路に比べて、トランジスタ特性(閾値Vthやドレイン−ソース電流Ids等)のばらつきに強いレベル変換回路を実現できる。
また、第1実施形態に係るレベル変換回路10の場合と同様に、駆動MOSトランジスタp21,n21の各閾値Vthp21,Vthn21をキャンセルできることで、当該閾値Vthp21,Vthn21のばらつきの動作速度への影響をなくすことができるために高速動作を実現でき、しかも駆動MOSトランジスタp21,n21のW/L比を大きく設定する必要がないために、比較的小さなトランジスタサイズでも動作の信頼性を高めることができる。
(変形例)
図8は、第2実施形態の変形例に係るレベル変換回路の構成を示す回路図であり、図中、図6と同等部分には同一符号を付して示している。
第2実施形態に係るレベル変換回路20では、NchMOSトランジスタn26,n27からなるレベルシフト回路23をクロック入力端子24と電源電位Viniとの間に接続するとともに、出力ノードOの電位を固定するためのスイッチングトランジスタとしてPchMOSトランジスタp27を用い、当該MOSトランジスタp27を電源電位Vddとの出力ノードOとの間に接続して閾値キャンセル時に出力ノードOをHigh電位に固定する構成を採っている。
これに対して、本変形例に係るレベル変換回路20Aでは、NchMOSトランジスタn26,n27からなるレベルシフト回路23をクロック入力端子24と電源電位Vssとの間に接続するとともに、出力ノードOの電位を固定するためのスイッチングトランジスタとしてNchMOSトランジスタn27を用い、当該MOSトランジスタn27を電源電位Vssとの出力ノードOとの間に接続して閾値キャンセル時に出力ノードOをLow電位に固定する構成を採っている。
図9に、本変形例に係るレベル変換回路20Aにおける第1〜第5の制御パルスsw1〜sw5、単一のクロック信号ck、ノードA,B,Cの各電位および出力信号outの各波形およびタイミング関係を示す。
本変形例に係るレベル変換回路20Aにおいても、閾値キャンセル時に出力ノードOをLow電位に固定する点で違いがあるものの、図9のタイミングチャートから明らかなように、基本的な回路動作は第2実施形態に係るレベル変換回路20と同じである。したがって、得られる作用効果も第2実施形態に係るレベル変換回路20の場合と同じである。
ここで、第1〜第5の制御パルスsw1〜sw5について、図8のレベル変換回路20Aに対応した図9のタイミングチャートを例に挙げて説明する。ただし、図6のレベル変換回路20に対応した図8のタイミングチャートの場合にも同様のことが言える。
先ず、5個の制御パルスsw1〜sw5は、レベル変換回路20,20Aを制御するための信号であることから、その振幅はVss−Vddである必要がある。したがって、これらの制御パルスsw1〜sw5についても、クロック信号ckの場合と同様に、Vss−Vini振幅のパルスからVss−Vdd振幅のパルスへのレベル変換が行われることになる。
しかし、5個の制御パルスsw1〜sw5の各々に対してレベル変換を行ったのでは、制御パルスのレベル変換部での消費電力も問題になってくる。レベル変換を行う制御パルスの数を減らすことができれば、その減らした分だけ制御パルスのレベル変換部での消費電力を低減できることになる。
具体的には、図10のタイミングチャートに示すように、制御パルスsw1と制御パルスsw4と制御パルスsw5の遷移タイミング(High電位からLow電位への遷移タイミングまたはその逆の遷移タイミング)を同じタイミングに設定することで、これら制御パルスsw1,sw4,sw5を共通にすることができる。制御パルスsw4は、制御パルスsw1,sw5と逆相であるが、インバータを用いることで簡単に逆相にすることができる。
制御パルスsw1,sw4,sw5の各遷移タイミングを同じタイミングに設定したとしても、図10のタイミングチャートから明らかなように、先述した閾値キャンセル動作およびレベルシフト動作を確実に行うことができる。このようにして、制御パルスsw1,sw4,sw5を共通にすることことで、制御パルスを2個削減して、5個の制御パルスsw1〜sw5を3個の制御パルスsw1〜sw3に減らすことができる。
(制御パルス生成回路)
さらに、以下に説明する制御パルス生成回路30を用いて、図11のタイミングチャートに示すように、制御パルスsw2,sw3のLow電位からHigh電位への遷移タイミングを同じタイミングに設定することで、入力される制御パルスを2種類に減らすことができる。この場合にも、先述した閾値キャンセル動作およびレベルシフト動作を行うことができる。
以下に、制御パルス生成回路30の具体的な回路例について説明する。なお、制御パルス生成回路30は、レベル変換回路20と同じ絶縁基板上に形成され、TFT回路を用いて構成されることになる。
(第1回路例)
図12は、第1回路例に係る制御パルス生成回路30Aの構成を示す回路図である。図12に示すように、本回路例に係る制御パルス生成回路30Aは、入力回路31、ラッチ回路32および2入力AND回路33を有し、2種類の制御パルスcntrl1,cntrl2に基づいて制御パルスsw1〜sw5、具体的には制御パルスxsw1,sw2,sw3,sw4,xsw5を生成する構成となっている。
入力回路31は、電源電位Vddと電源電位Vssとの間に直列接続されたPchMOSトランジスタp31およびNchMOSトランジスタn31によって構成されている。これらMOSトランジスタp31,n31の各ゲートには、2種類の制御パルスcntrl1,cntrl2がそれぞれ入力される。一方の制御パルスcntrl1は、そのまま第3の制御パルスsw3としてレベル変換回路20,20Aに供給される。
ラッチ回路32は、互いに逆向きに入出力端が接続されたインバータ321,322によって構成され、その入出力端であるノードPがMOSトランジスタp31,n31のドレイン共通接続ノードに接続されている。このラッチ回路32のラッチ信号Pは、第4の制御パルスsw4としてレベル変換回路20,20Aに供給される。第4の制御パルスsw4は、第1,第5の反転制御パルスxsw1,xsw5でもある。
AND回路33は、制御パルスcntrl1を一方の入力とし、ラッチ回路32のラッチ信号Pを他方の入力とし、その論理積をとる。AND回路33の出力信号は、第2の制御パルスsw2としてレベル変換回路20,20Aに供給される。
次に、上記構成の第1回路例に係る制御パルス生成回路30Aの回路動作について、図13のタイミングチャートを用いて説明する。
図13のタイミングチャートに示すように、制御パルスcntrl1はある一定期間、具体的には時刻t31〜t32の期間でアクティブ(Low電位)になるパルス信号であり、制御パルスcntrl1は制御パルスcntrl1がアクティブになるタイミングから所定の期間、具体的にはt32〜t33の期間が経過した後にアクティブ(High電位)になるパルス信号である。
先ず、時刻t31で制御パルスcntrl1がアクティブになると、これに応答してMOSトランジスタp31がオン状態になる。このとき、MOSトランジスタn31はオフ状態にある。MOSトランジスタp31がオンすることで、当該MOSトランジスタp31がオンを介して電源電位Vddがラッチ回路32に与えられるために、ラッチ回路32は電源電位Vddをラッチする。
次に、時刻t32で制御パルスcntrl1が非アクティブになると、これに応答してMOSトランジスタp31がオフ状態になる。このとき、AND回路33はHigh電位の制御パルスcntrl1とラッチ回路32のHigh電位のラッチ信号との論理積をとる。そして、時刻t33で制御パルスcntrl2がアクティブになると、これに応答してMOSトランジスタn31がオン状態になり、当該MOSトランジスタn31を介して電源電位Vssがラッチ回路32に与えられる。
ここで、制御パルスcntrl1はそのまま第3の制御パルスsw3として、ラッチ回路32のラッチ信号Pは第4の制御パルスsw4および第1,第5の反転制御パルスxsw1,xsw5として、AND回路33の出力信号は第2の制御パルスsw2としてそれぞれレベル変換回路20,20Aに供給される。
上述した回路動作から明らかなように、第1回路例に係る制御パルス生成回路30Aによれば、2種類の制御パルスcntrl1,cntrl2に基づいて、第1の反転制御パルスxsw1、第2の制御パルスsw2、第3の制御パルスsw3、第4の制御パルスsw4および第5の反転制御パルスxsw5を生成することができる。
(第2回路例)
図14は、第2回路例に係る制御パルス生成回路30Bの構成を示す回路図であり、図中、図12と同等部分には同一符号を付して示している。図14に示すように、本回路例に係る制御パルス生成回路30Bは、第1回路例に係る制御パルス生成回路30Aの構成要素に加えて、2入力OR回路34を有する構成となっている。
OR回路34は、制御パルスcntrl2を一方の入力とし、ラッチ回路32のラッチ信号Pを他方の入力とし、その論理和をとる。OR回路34の出力信号は、第4の制御パルスsw4および第1,第5の反転制御パルスxsw1,xsw5としてレベル変換回路20,20Aに供給される。
次に、上記構成の第2回路例に係る制御パルス生成回路30Bの回路動作について、図15のタイミングチャートを用いて説明する。
図15のタイミングチャートに示すように、制御パルスcntrl1はある一定期間、具体的には時刻t41〜t42の期間でアクティブ(Low電位)になるパルス信号であり、制御パルスcntrl1は制御パルスcntrl1がアクティブになるタイミングから所定の期間、具体的にはt42〜t43の期間が経過した後に、一定期間t43〜t44でアクティブ(High電位)になるパルス信号である。
先ず、時刻t41で制御パルスcntrl1がアクティブになると、これに応答してMOSトランジスタp31がオン状態になる。このとき、MOSトランジスタn31はオフ状態にある。MOSトランジスタp31がオンすることで、当該MOSトランジスタp31がオンを介して電源電位Vddがラッチ回路32およびOR回路34の一方の入力として与えられるために、ラッチ回路32は電源電位Vddをラッチし、OR回路34はHigh電位(電源電位Vdd)を出力する。
次に、時刻t42で制御パルスcntrl1が非アクティブになると、これに応答してMOSトランジスタp31がオフ状態になる。このとき、AND回路33はHigh電位の制御パルスcntrl1とラッチ回路32のHigh電位のラッチ信号との論理積をとる。次に、時刻t43で制御パルスcntrl2がアクティブになると、これに応答してMOSトランジスタn31がオン状態になり、当該MOSトランジスタn31を介して電源電位Vssがラッチ回路32およびOR回路34の一方の入力としてに与えられる。
OR回路34にその一方の入力として電源電位Vssが与えられたとしても、その他方の入力としてHigh電位の制御パルスcntrl2が与えられているために、OR回路34の出力信号はHigh電位を維持する。そして、制御パルスcntrl2が非アクティブになる時刻t44で、OR回路34の出力信号はHigh電位からLow電位に遷移する。
ここで、制御パルスcntrl1はそのまま第3の制御パルスsw3として、AND回路33の出力信号は第2の制御パルスsw2として、OR回路34の出力信号は第4の制御パルスsw4および第1,第5の反転制御パルスxsw1,xsw5としてそれぞれレベル変換回路20,20Aに供給される。
第1回路例に係る制御パルス生成回路30Aでは、制御パルスsw2と制御パルスsw4,xsw1,xsw5のHigh電位からLow電位への遷移タイミングが同じタイミングになっているのに対して、第2回路例に係る制御パルス生成回路30Bでは、制御パルスsw2のHigh電位からLow電位への遷移タイミングから一定時間遅れて制御パルスsw4,xsw1,xsw5がHigh電位からLow電位へ遷移するようにした点を特徴としている。
ところで、実際のTFT回路上では、TFT特性はある程度のばらつきを持っており、また、配線抵抗や配線の寄生容量も存在するために、これらが要因となって信号に遅延が生じる。そして、引き起こされる遅延により、制御パルス同士がオーバーラップする場合を考慮する必要がある。
ここで、図11のタイミングチャートで考察すると、第2の制御パルスsw2(xsw2)がアクティブ状態にあるときに、第1の制御パルスsw1(xsw1)がアクティブ状態になり、双方のアクティブ状態の期間がオーバーラップすると、図8において、スイッチングMOSトランジスタn23(p23)がオン状態にあるときに、スイッチングMOSトランジスタn22(p22)がオンすることになるために、閾値キャンセルした駆動MOSトランジスタn21(p21)のゲート電位に悪影響を与えることになる。
これに対して、第2回路例に係る制御パルス生成回路30Bによれば、第2の制御パルスsw2(xsw2)が非アクティブ状態になったタイミングt43、一定期間t43〜t44が経過した後に第1の制御パルスsw1(xsw1)がアクティブ状態になるために、TFT特性のばらつきや、配線抵抗や配線の寄生容量の存在によって制御パルスに遅延が生じたりしたとしても、スイッチングMOSトランジスタn23(p23)による閾値キャンセル動作を確実に行えることになる。
(第3回路例)
図16は、第3回路例に係る制御パルス生成回路30Cの構成を示す回路図であり、図中、図14と同等部分には同一符号を付して示している。図16に示すように、本回路例に係る制御パルス生成回路30Cは、第2回路例に係る制御パルス生成回路30Bにおける2入力OR回路34に代えて、3入力OR回路35を用いるとともに、所定の遅延時間を持つ遅延回路36を有する構成となっている。
OR回路35は、ラッチ回路32のラッチ信号Pを第1の入力とし、遅延回路36で遅延されたラッチ信号P′を第2の入力とし、制御パルスcntrl2を第3の入力とし、それらの論理和をとる。遅延回路36は、例えば2段縦続接続されたインバータ361,362によって構成されている。OR回路35の出力信号は、第4の制御パルスsw4および第1,第5の反転制御パルスxsw1,xsw5としてレベル変換回路20,20Aに供給される。
上記構成の第3回路例に係る制御パルス生成回路30Cの回路動作は、基本的に、第2回路例に係る制御パルス生成回路30Bの回路動作と同じである。図17にそのタイミングチャートを示す。
ただし、第2回路例に係る制御パルス生成回路30Bの場合は、ラッチ回路32のラッチ信号Pと制御パルスcntrl2との論理和をとっているために、TFT特性のばらつきや、配線抵抗や配線の寄生容量の存在によって制御パルスcntrl2に遅延が生じると、第4の制御パルスsw4および第1,第5の反転制御パルスxsw1,xsw5が不連続になる場合がある。
これに対して、第3回路例に係る制御パルス生成回路30Cでは、ラッチ回路32のラッチ信号Pと当該ラッチ信号Pを遅延回路36で遅延時間T1だけ遅延して得られる遅延ラッチ信号P′と制御パルスcntrl2との論理和をとっているために、TFT特性のばらつきや、配線抵抗や配線の寄生容量の存在によって制御パルスcntrl2に遅延が生じたとしても、第4の制御パルスsw4および第1,第5の反転制御パルスxsw1,xsw5の連続性を確実に確保することができる。
(第4回路例)
図18は、第4回路例に係る制御パルス生成回路30Dの構成を示す回路図であり、図中、図16と同等部分には同一符号を付して示している。図18に示すように、本回路例に係る制御パルス生成回路30Dは、第2回路例に係る制御パルス生成回路30Cの構成要素に加えて、遅延回路37,38を有する構成となっている。
遅延回路37は、例えば2段縦続接続されたインバータ371,372によって構成され、制御パルスcntrl1を所定の時間だけ遅延して第3の制御パルスsw3としてレベル変換回路20,20Aに供給する。遅延回路38は、例えば2段縦続接続されたインバータ381,382によって構成され、AND回路33の出力信号Qを所定の時間だけ遅延して第2の制御パルスsw2としてレベル変換回路20,20Aに供給する。
上記構成の第4回路例に係る制御パルス生成回路30Dの回路動作は、基本的に、第3回路例に係る制御パルス生成回路30Cの回路動作と同じである。図19にそのタイミングチャートを示す。
図19のタイミングチャートから明らかなように、制御パルスcntrl1が遅延回路37で遅延されて第3の制御パルスsw3になることで、第4の制御パルスsw4および第1,第5の反転制御パルスxsw1,xsw5がLow電位からHigh電位へ遷移するタイミングt41から、遅延回路37の遅延時間T2だけ経過した時点で第3の制御パルスsw3がHigh電位からLow電位に遷移する。これにより、第1の制御パルスsw1(xsw1)が確実に非アクティブ状態になった後に、第3の制御パルスsw3がアクティブになる。
ここで、第1の制御パルスsw1(xsw1)がアクティブ状態にあるときに、第3の制御パルスsw3(xsw3)がアクティブになる、即ち双方のアクティブ期間がオーバーラップすると、図8において、駆動MOSトランジスタn21(p21)がオン状態にあるときに、スイッチングMOSトランジスタn24(p24)がオン状態になるために、駆動MOSトランジスタn21(p21)に貫通電流が流れて、消費電力の増大の要因となってしまう。
これに対して、第4回路例に係る制御パルス生成回路30Dによれば、第1の制御パルスsw1(xsw1)が確実に非アクティブ状態になった後に、第3の制御パルスsw3(xsw3)がアクティブになることにより、駆動MOSトランジスタn21(p21)に貫通電流が流れることがないために、当該貫通電流に起因する消費電力の増大を抑えることができることになる。
また、第2の制御パルスsw2(xsw2)と第3の制御パルスsw3(xsw3)の関係においても、双方のアクティブ状態の期間がオーバーラップすると、駆動MOSトランジスタn21(p21)に貫通電流が流れることになるが、AND回路33の出力信号Qを遅延回路38で遅延時間T3だけ遅延して第2の制御パルスsw2とすることで、第2の制御パルスsw2(xsw2)と第3の制御パルスsw3(xsw3)のアクティブ状態をオーバーラップさせないようにすることができるために、貫通電流に起因する消費電力の増大を抑えることができることになる。
以上説明した各回路例に係る制御パルス生成回路30A〜30Dを用いてレベル変換回路20,20Aの制御パルスを生成することで、制御パルス間でアクティブ状態がオーバーラップするのを確実に防ぐことができるために、レベル変換回路20,20Aの回路動作の信頼性を向上できる利点がある。
なお、上記各実施形態では、レベル変換の対象となる入力信号がクロック信号ck(ck1,ck2)の場合を例に挙げて説明したが、クロック信号ckに限らず、単発のパルス信号などをレベル変換対象とした場合にも、同様の作用効果を得ることができる。
[適用例]
続いて、上述した第1実施形態に係るレベル変換回路10およびその変形例に係るレベル変換回路10A,10Bや、第2実施形態に係るレベル変換回路20およびその変形例に係るレベル変換回路20Aの適用例について説明する。
図20は、本発明の適用例に係る表示装置の構成の概略を示すシステム構成図である。ここでは、一例として、画素の電気光学素子として有機EL(electro luminescence) 素子を用いた有機EL表示装置に適用した場合を例に挙げて説明する。ただし、本発明は有機EL表示装置への適用に限られるものではなく、電気光学素子として液晶セルを用いた液晶表示装置など、パネル型の表示装置全般に適用可能である。
図20において、EL素子を含む画素回路(画素)51は、透明絶縁基板、例えばガラス基板52上に行列状に2次元配置されることにより画素アレイ部53を構成している。この画素アレイ部53において、行列状の画素配列に対して、行ごとに駆動線群54が、列ごとにデータ線55がそれぞれ配線されている。ここで、駆動線群54としては、例えば、走査線54−1、駆動線54−2および第1,第2オートゼロ線54−3,54−4の4本が配線されている。
画素アレイ部53と同じガラス基板52には、走査線54−1を駆動する書き込み走査回路56と、駆動線54−2を駆動する駆動走査回路57と、第1,第2オートゼロ線54−3,54−4をそれぞれ駆動する第1,第2オートゼロ回路58,59とが、画素アレイ部53の各画素回路51を行単位で選択走査するための駆動を行う垂直駆動回路として搭載されている。
ここでは、書き込み走査回路56および駆動走査回路57が画素アレイ部53を挟んで一方側(例えば、図の右側)に配置され、その反対側に第1,第2オートゼロ回路58,59が配置された構成となっているが、これらの配置関係は一例に過ぎず、これに限定されるものではない。
書き込み走査回路56、駆動走査回路57および第1,第2オートゼロ回路58,59は、レベル変換部61〜64から与えられる垂直駆動用のスタートパルス信号sp、クロックパルスckおよびイネーブル信号enに基づいて動作を行い、書き込み信号WS、駆動信号DSおよび第1,第2オートゼロ信号AZ1,AZ2を、走査線54−1、駆動線54−2および第1,第2オートゼロ線54−3,54−4に対して適宜出力する
ガラス基板52上にはさらに、水平駆動回路として輝度情報に応じたデータ信号をデータ線55に供給するデータ線駆動回路60が搭載されている。データ線駆動回路60は、レベル変換部65から与えられる水平駆動用のスタートパルス信号sp、クロックパルスckおよびイネーブル信号enに基づいて動作を行い、選択行の各画素回路51に対してデータ線55を介して表示データを書き込む動作を行う。
このようにして、ガラス基板52上に、画素アレイ部53と共に、書き込み走査回路56、駆動走査回路57、第1,第2オートゼロ回路58,59、データ線駆動回路60およびレベル変換部61〜65が一体形成されることで表示パネル(ELパネル)が形成されている。
レベル変換部61〜65は、パネル外部から入力される第1の振幅Vss−Vini、例えば0[V]−3[V]のスタートパルス信号sp、クロックパルスckおよびイネーブル信号enを、有機EL素子の駆動に必要な第2の振幅Vss−Vdd、例えば0[V]−8[V]のスタートパルス信号sp、クロックパルスckおよびイネーブル信号enにレベル変換(レベルシフト)して書き込み走査回路56、駆動走査回路57、第1,第2オートゼロ回路58,59およびデータ線駆動回路60に与える。
レベル変換部61〜65は各々、スタートパルス信号sp、クロックパルスckおよびイネーブル信号enにそれぞれ対応して設けられた3個のレベル変換回路によって構成される。そして、レベル変換部61〜65の各レベル変換回路として、先述した第1実施形態に係るレベル変換回路10およびその変形例に係るレベル変換回路10A,10Bや、第2実施形態に係るレベル変換回路20およびその変形例に係るレベル変換回路20Aが用いられる。
このように、レベル変換部61〜65の各レベル変換回路として、先述した第1実施形態に係るレベル変換回路10(10A,10B)や、第2実施形態に係るレベル変換回路20(20A)を組み込んだ場合は、これらのレベル変換回路での先述した閾値キャンセル動作を定期的に、例えば1H(Hは水平期間)あるいは1F(Fはフィールド期間)ごとのブランキング期間に行うことになる。
(画素回路)
図21は、画素回路51の回路構成の一例を示す回路図である。
画素回路51は、電気光学素子である有機EL素子71に加えて、駆動トランジスタ72、サンプリングトランジスタ73、スイッチングトランジスタ74〜76およびキャパシタ(保持容量)77を回路の構成素子として有する構成となっている。すなわち、本例に係る画素回路51は、5個のトランジスタ72〜76と1個のキャパシタ77とからなる回路構成となっている。
この画素回路51において、駆動トランジスタ72、サンプリングトランジスタ73およびスイッチングトランジスタ74〜76として、Nチャネル型のTFT(薄膜トランジスタ)が用いられている。以下、駆動トランジスタ72、サンプリングトランジスタ73およびスイッチングトランジスタ74〜76を、駆動TFT72、サンプリングTFT73およびスイッチングTFT74〜76と記述するものとする。
有機EL素子71は、カソード電極が例えば接地電位GNDに接続されている。駆動TFT72は、有機EL素子71を電流駆動する駆動トランジスタであり、ソースが有機EL素子71のアノード電極に接続されてソースフォロア回路を形成している。サンプリングTFT73は、ソースがデータ線55に、ドレインが駆動TFT72のゲートに、ゲートが走査線53にそれぞれ接続されている。
スイッチングTFT74は、ドレインが例えば正側電源電位Vddに、ソースが駆動TFT72のドレインに、ゲートが駆動線54にそれぞれ接続されている。スイッチングTFT75は、ドレインが所定の電位Vofsに、ソースがサンプリングTFT73のドレイン(駆動TFT72のゲート)に、ゲートが第1オートゼロ線55にそれぞれ接続されている。
スイッチングTFT76は、ドレインが駆動TFT72のソースと有機EL素子71のアノード電極との接続ノードN11に、ソースが電源電位Vss(本例では、Vss=GND)にそれぞれ接続されている。なお、第3の電源電位Vssとして、負の電源電位を用いることも可能である。キャパシタ77は、一端が駆動TFT72のゲートとサンプリングTFT73のドレインとの接続ノードN12に、他端が駆動トランジスタTFT72のソースと有機EL素子71のアノード電極との接続ノードN11にそれぞれ接続されている。
上述した接続関係にて各回路素子が接続されてなる画素回路51において、各回路素子は次のような作用をなす。すなわち、サンプリングTFT73は、オン(導通)状態となることにより、データ線55を通して供給される入力信号電圧Vsigをサンプリングする。このサンプリングTFT73によってサンプリングされた信号電圧Vsigは、キャパシタ77に保持される。スイッチングTFT74は、オン状態になることにより、電源電位Vddから駆動TFT72に電流を供給する。
駆動TFT72は、キャパシタ77に保持された信号電圧Vsigに応じて有機EL素子71を電流駆動する。スイッチングTFT75,76は、適宜オン状態になることにより、有機EL素子71の電流駆動に先立って駆動TFT72の閾値電圧Vthを検知し、あらかじめその影響をキャンセルするために当該検知した閾値電圧Vthをキャパシタ77に保持する。
上述したように、パネル型の表示装置において、垂直・水平方向の各駆動系を駆動するパルス信号(本例では、スタートパルス信号sp、クロックパルスckおよびイネーブル信号en)を、パネル外部の第1の振幅Vss−Vini(例えば、0[V]−3[V])から、パネル内部の第2の振幅Vss−Vdd(例えば、0[V]−8[V])にレベル変換するレベル変換回路として、先述した第1実施形態に係るレベル変換回路10(10A,10B)や、第2実施形態に係るレベル変換回路20(20A)を用いることで、これらレベル変換回路10,20は低消費電力であるとともに、高速動作が可能であるために、表示装置全体の低消費電力化および表示動作の高速化を図ることができる。
特に、画素電気光学素子として有機EL素子を用いてなる有機EL表示装置の場合は、垂直方向の駆動系として、例えば書き込み走査回路56、駆動走査回路57、第1,第2オートゼロ回路58,59の4個の駆動回路が用いられるとともに、これら各駆動回路ては例えばスタートパルス信号sp、クロックパルスckおよびイネーブル信号enの3個のパルス信号が用いられることになり、スタートパルス信号sp、クロックパルスckおよびイネーブル信号enの各々に対してレベル変換回路が配置されることになる。
このことから、垂直走査系に関しては、レベル変換部61〜64として、計12個のレベル変換回路が配置されることになる。したがって、レベル変換部61〜64全体での消費電力を考えると、1個のレベル変換回路で低減できる消費電力の12倍の消費電力を低減できることになるために、有機EL表示装置全体の低消費電力化に大きく寄与できることになる。
なお、上記適用例では、第1実施形態に係るレベル変換回路10およびその変形例に係るレベル変換回路10A,10Bや、第2実施形態に係るレベル変換回路20およびその変形例に係るレベル変換回路20Aを表示装置のパネル上に搭載されるレベル変換回路として用いた場合を例に挙げて説明したが、この適用例に限られるものではなく、第1の振幅の信号を、当該第1の振幅とは異なる第2の振幅の信号にレベル変換(レベルシフト)するためのレベル変換回路として広く用いることができる。
本発明の第1実施形態に係るレベル変換回路を示す回路図である。 第1実施形態に係るレベル変換回路の回路動作を説明するためのタイミングチャートである。 第1実施形態の第1変形例に係るレベル変換回路を示す回路図である。 第1実施形態の第2変形例に係るレベル変換回路を示す回路図である。 第2変形例に係るレベル変換回路の回路動作を説明するためのタイミングチャートである。 本発明の第2実施形態に係るレベル変換回路を示す回路図である。 第2実施形態に係るレベル変換回路の回路動作を説明するためのタイミングチャートである。 第2実施形態の変形例に係るレベル変換回路を示す回路図である。 第2実施形態の変形例に係るレベル変換回路の回路動作を説明するためのタイミングチャートである。 制御パルスの数を減らすための説明に供するタイミング関係を示すタイミングチャート(その1)である。 制御パルスの数を減らすための説明に供するタイミング関係を示すタイミングチャート(その2)である。 第1回路例に係る制御パルス生成回路の構成を示す回路図である。 第1回路例に係る制御パルス生成回路の回路動作を説明するためのタイミングチャートである。 第2回路例に係る制御パルス生成回路の構成を示す回路図である。 第2回路例に係る制御パルス生成回路の回路動作を説明するためのタイミングチャートである。 第3回路例に係る制御パルス生成回路の構成を示す回路図である。 第3回路例に係る制御パルス生成回路の回路動作を説明するためのタイミングチャートである。 第4回路例に係る制御パルス生成回路の構成を示す回路図である。 第4回路例に係る制御パルス生成回路の回路動作を説明するためのタイミングチャートである。 本発明の適用例に係るアクティブマトリクス型有機EL表示装置の構成の概略を示すシステム構成図である。 画素回路の回路構成の一例を示す回路図である。 従来例に係るカレントミラー型レベル変換回路の構成の一例を示す回路図である。
符号の説明
10,10A,10B,20,20A…レベル変換回路、11,21…相補性回路、23…レベルシフト回路、30,30A,30B,30C,30D…制御パルス生成回路、51…画素回路(画素)、52…ガラス基板、53…画素アレイ部53、54…駆動線群、55…データ線、56…書き込み走査回路、57…駆動走査回路、58…第1オートゼロ回路、59…第2オートゼロ回路、60…データ線駆動回路、61〜65…レベル変換部、71…有機EL素子

Claims (8)

  1. 第1の電源電位と出力ノードとの間に接続された第1の駆動トランジスタと、
    第2の電源電位と前記出力ノードとの間に接続された前記第1の駆動トランジスタと逆導電型の第2の駆動トランジスタと、
    入力信号を前記第1の駆動トランジスタのゲートに与える第1のカップリング容量と、
    前記入力信号と同相の信号を前記第2の駆動トランジスタのゲートに与える第2のカップリング容量と、
    前記第1の駆動トランジスタの近傍に形成された第1のダイオード素子と、
    前記第2の駆動トランジスタの近傍に形成された第2のダイオード素子と、
    前記入力信号が前記第1の駆動トランジスタのゲートに与えられるのに先立って当該第1の駆動トランジスタのゲート電位を、前記第1の電源電位に前記第1のダイオード素子の閾値が重畳された電位に確定する第1のスイッチング回路と、
    前記同相の信号が前記第2の駆動トランジスタのゲートに与えられるのに先立って当該第2の駆動トランジスタのゲート電位を、前記第2の電源電位に前記第2のダイオード素子の閾値が重畳された電位に確定する第2のスイッチング回路と
    を備えたことを特徴とするレベル変換回路。
  2. 前記第1のスイッチング回路は、前記第1のダイオード素子の一端と前記第1の駆動トランジスタのゲートとの間に接続され、前記入力信号が前記第1の駆動トランジスタのゲートに与えられる前にオン状態となる第1のスイッチングトランジスタと、前記第1のダイオード素子と前記第1のスイッチングトランジスタとの共通接続ノードと前記第2の電源電位との間に接続され、前記第1のスイッチングトランジスタがオン状態になる前にオン状態となる第2のスイッチングトランジスタと、前記第1のダイオード素子の他端と前記第1の電源電位との間に接続され、前記第2のスイッチングトランジスタがオン状態となるときにオフ状態となる第3のスイッチングトランジスタとを有し、
    前記第2のスイッチング回路は、前記第2のダイオード素子の一端と前記第1の駆動トランジスタのゲートとの間に接続され、前記入力信号が前記第2の駆動トランジスタのゲートに与えられる前にオン状態となる第4のスイッチングトランジスタと、前記第2のダイオード素子と前記第4のスイッチングトランジスタとの共通接続ノードと前記第1の電源電位との間に接続され、前記第4のスイッチングトランジスタがオン状態になる前にオン状態となる第5のスイッチングトランジスタと、前記第2のダイオード素子の他端と前記第2の電源電位との間に接続され、前記第5のスイッチングトランジスタがオン状態となるときにオフ状態となる第6のスイッチングトランジスタとを有する
    ことを特徴とする請求項1記載のレベル変換回路。
  3. 前記第1のスイッチング回路は、前記第1のダイオード素子の一端と前記第1の駆動トランジスタのゲートとの間に接続され、前記入力信号が前記第1の駆動トランジスタのゲートに与えられる前にオン状態となる第1のスイッチングトランジスタと、前記第2の電源電位に一端が接続され、前記第1のスイッチングトランジスタがオン状態になる前にオン状態となる第2のスイッチングトランジスタと、前記第1のダイオード素子と前記第1のスイッチングトランジスタとの共通接続ノードと前記第2のスイッチングトランジスタの他端との間に接続され、前記第2のスイッチングトランジスタがオン状態となるときにオフ状態となる第3のスイッチングトランジスタとを有し、
    前記第2のスイッチング回路は、前記第2のダイオード素子の一端と前記第2の駆動トランジスタのゲートとの間に接続され、前記同相の信号が前記第2の駆動トランジスタのゲートに与えられる前にオン状態となる第4のスイッチングトランジスタと、前記第1の電源電位に一端が接続され、前記第4のスイッチングトランジスタがオン状態になる前にオン状態となる第5のスイッチングトランジスタと、前記第2のダイオード素子と前記第4のスイッチングトランジスタとの共通接続ノードと前記第5のスイッチングトランジスタの他端との間に接続され、前記第5のスイッチングトランジスタがオン状態となるときにオフ状態となる第6のスイッチングトランジスタとを有する
    ことを特徴とする請求項1記載のレベル変換回路。
  4. 一端が第1の電源電位に接続された第1の駆動トランジスタと、
    一端が第2の電源電位に接続された前記第1の駆動トランジスタと逆導電型の第2の駆動トランジスタと、
    入力信号を前記第1の駆動トランジスタのゲートに与える第1のカップリング容量と、
    前記入力信号と同相の信号を前記第2の駆動トランジスタのゲートに与える第2のカップリング容量と、
    前記第1の駆動トランジスタの他端と出力ノードとの間に接続され、前記第1の駆動トランジスタのゲートに前記入力信号が与えられる前の一定期間においてオフ状態となる第1のスイッチング素子と、
    前記第2の駆動トランジスタの他端と出力ノードとの間に接続され、前記第2の駆動トランジスタのゲートに前記同相の信号が与えられる前の前記一定期間においてオフ状態となる第2のスイッチング素子と、
    前記第1の駆動トランジスタのゲートと前記第2の電源電位との間に接続され、前記一定期間内においてオン状態となる第3のスイッチング素子と、
    前記第2の駆動トランジスタのゲートと前記第1の電源電位との間に接続され、前記一定期間内においてオン状態となる第4のスイッチング素子と、
    前記第1の駆動トランジスタのドレインとゲートとの間に接続され、前記一定期間内において前記第3のスイッチング素子がオフ状態になった後にオン状態となる第5のスイッチングトランジスタと、
    前記第2の駆動トランジスタのドレインとゲートとの間に接続され、前記一定期間内において前記第4のスイッチング素子がオフ状態になった後にオン状態となる第6のスイッチングトランジスタと
    を備えたことを特徴とするレベル変換回路。
  5. 前記第1,第4のスイッチングトランジスタを駆動する互いに逆相の第1の制御パルスと、前記第2,第5のスイッチングトランジスタを駆動する互いに逆相の第2の制御パルスと、前記第3,第6のスイッチングトランジスタを駆動する互いに逆相の第3の制御パルスとを生成する制御パルス生成回路を有し、
    前記制御パルス生成回路は、2種類の制御パルスに基づいて前記第1,第2,第3の制御パルスを生成する
    ことを特徴とする請求項4記載のレベル変換回路。
  6. 前記制御パルス生成回路は、前記第1,第2,第3の制御パルスのアクティブ状態がオーバーラップしないように前記第1,第2,第3の制御パルスを生成する
    ことを特徴とする請求項5記載のレベル変換回路。
  7. 電気光学素子を含む画素が行列状に2次元配置されてなる画素アレイ部と、
    前記画素アレイ部と同一の基板上に形成され、前記画素アレイ部の各画素に表示信号を書き込むための駆動を行う駆動回路と、
    前記駆動回路を動作させるために前記基板外部から入力される信号をレベル変換して前記駆動回路に与えるレベル変換回路とを備え、
    前記レベル変換回路は、
    第1の電源電位と出力ノードとの間に接続された第1の駆動トランジスタと、
    第2の電源電位と前記出力ノードとの間に接続された前記第1の駆動トランジスタと逆導電型の第2の駆動トランジスタと、
    入力信号を前記第1の駆動トランジスタのゲートに与える第1のカップリング容量と、
    前記入力信号と同相の信号を前記第2の駆動トランジスタのゲートに与える第2のカップリング容量と、
    前記第1の駆動トランジスタの近傍に形成された第1のダイオード素子と、
    前記第2の駆動トランジスタの近傍に形成された第2のダイオード素子と、
    前記入力信号が前記第1の駆動トランジスタのゲートに与えられるのに先立って当該第1の駆動トランジスタのゲート電位を、前記第1の電源電位に前記第1のダイオード素子の閾値が重畳された電位に確定する第1のスイッチング回路と、
    前記同相の信号が前記第2の駆動トランジスタのゲートに与えられるのに先立って当該第2の駆動トランジスタのゲート電位を、前記第2の電源電位に前記第2のダイオード素子の閾値が重畳された電位に確定する第2のスイッチング回路とを有する
    ことを特徴とする表示装置。
  8. 電気光学素子を含む画素が行列状に2次元配置されてなる画素アレイ部と、
    前記画素アレイ部と同一の基板上に形成され、前記画素アレイ部の各画素に表示信号を書き込むための駆動を行う駆動回路と、
    前記駆動回路を動作させるために前記基板外部から入力される信号をレベル変換して前記駆動回路に与えるレベル変換回路とを備え、
    前記レベル変換回路は、
    一端が第1の電源電位に接続された第1の駆動トランジスタと、
    一端が第2の電源電位に接続された前記第1の駆動トランジスタと逆導電型の第2の駆動トランジスタと、
    入力信号を前記第1の駆動トランジスタのゲートに与える第1のカップリング容量と、
    前記入力信号と同相の信号を前記第2の駆動トランジスタのゲートに与える第2のカップリング容量と、
    前記第1の駆動トランジスタの他端と出力ノードとの間に接続され、前記第1の駆動トランジスタのゲートに前記入力信号が与えられる前の一定期間においてオフ状態となる第1のスイッチング素子と、
    前記第2の駆動トランジスタの他端と出力ノードとの間に接続され、前記第2の駆動トランジスタのゲートに前記同相の信号が与えられる前の前記一定期間においてオフ状態となる第2のスイッチング素子と、
    前記第1の駆動トランジスタのゲートと前記第2の電源電位との間に接続され、前記一定期間内においてオン状態となる第3のスイッチング素子と、
    前記第2の駆動トランジスタのゲートと前記第1の電源電位との間に接続され、前記一定期間内においてオン状態となる第4のスイッチング素子と、
    前記第1の駆動トランジスタのドレインとゲートとの間に接続され、前記一定期間内において前記第3のスイッチング素子がオフ状態になった後にオン状態となる第5のスイッチングトランジスタと、
    前記第2の駆動トランジスタのドレインとゲートとの間に接続され、前記一定期間内において前記第4のスイッチング素子がオフ状態になった後にオン状態となる第6のスイッチングトランジスタとを有する
    ことを特徴とする表示装置。
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