JP4943526B2 - サンプル分離吸着器具 - Google Patents
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Description
上記スリットの周囲から上記第2開口側に突起する形状であって、上記第2開口を介して上記サンプル分離部内に入り込む突起部と、
上記突起部と上記スリットとの間において上記サンプル吸着部材を保持する保持部とを有することが好ましい。
まず、本実施形態に係るサンプル分離吸着器具100の概略的な構成について、図1を参照して説明する。図1は、サンプル分離吸着器具100を概略的に示す断面図である。なお、サンプル分離吸着器具100は、サンプル分離を略水平方向に行う横置きの装置であるが、本発明はこれに限られず、縦置きの装置であってもよい。
陰電極2は第1緩衝液槽4内に配置されており、陽電極3は第2緩衝液槽5内に配置されている。陰電極2および陽電極3は、金属などの導電性を有する材料から形成される。陰電極2および陽電極3を形成する材料としては、例えば電極のイオン化を抑制する観点から白金が好ましい。
第1緩衝液槽4および第2緩衝液槽5は、容器状のステージ13内にサンプル分離部6を取り付けて、ステージ13を2つの槽に分けることによって形成されている。
サンプル分離部6は、上述したように第1緩衝液槽4に向かって開口する第1開口(サンプル供給媒体接続部)17、および第2緩衝液槽5に向かって開口する第2開口(サンプル成分排出口)18を有している。サンプル分離部6はその内部に分離ゲル7を収納し、この分離ゲル7は、第1開口17を介して第1緩衝液槽4内に面し、第2開口18を介して第2緩衝液槽5内に面する。
スリット構造体8は、サンプル分離部6の第2開口18に対向する位置にスリット1を形成している。陰電極2から陽電極3に発生する電気力線はスリット1の中央位置を収束点として収束される。
転写膜9は、分離ゲル7によって分離されたサンプルを長期間にわたって安定に保存可能にし、さらに、その後の分析を容易にするサンプルの吸着・保持体であることが好ましい。転写膜9の材質としては、高い強度を有し、かつサンプル結合能(単位面積当たりに吸着可能な重量)が高いものが好ましい。転写膜9としては、サンプルがタンパク質である場合にはPVDF(Polyvinylidene difluoride)膜などが適している。なお、PVDF膜は予めメタノールなどを用いて親水化処理を行っておくことが好ましい。これ以外には、ニトロセルロース膜またはナイロン膜など、従来からタンパク質、DNAおよび核酸の吸着に利用されている膜も使用可能である。
移動アーム16は、サンプル分離部6の第1開口17に対してサンプルを導入するために用いられ、支持板15に支持されたゲルストリップ14を保持する。ゲルストリップ14は、一般的に薄く、かつ軟らかいので、移動アーム16によって直接に保持されるのではなく、アクリル板などからなる支持板15にゲルストリップ14を固定して移動アーム16に保持される。
次に、サンプル分離吸着器具100におけるサンプルの分離および吸着の流れについて、図1を参照して説明する。
次に、スリット構造体8が他に採り得る構成例について、図2〜図6を参照して以下に説明する。
本発明の第2の実施形態について図15に基づいて説明すると以下の通りである。図15は、サンプル分離吸着器具150を示す断面図である。
スリット1に関する詳細な検討について、粒子軌道シミュレーション結果に基づいて説明する。
まず、スリット1の条件について、スリット1のy方向幅を1.2mmから徐々に小さくなるよう変更して、粒子軌道シミュレーションを行った。その結果を図8および図9(a)〜(d)に示す。
次に、スリット1の条件について、スリット構造体8bの材料の誘電率を変更して、粒子軌道シミュレーションを行った。その結果を図10(a)〜(c)に示す。
次に、スリット1の条件について、スリット1と第2開口18との間の距離を変更して、粒子軌道シミュレーションを行った。その結果を図11および図12に示す。なお、上記距離を変更する際、転写膜9とスリット1とは常に接した状態になるようにしたため、上記変更に従って第2開口18と転写膜9との距離も変更された。
次に、スリット構造体8cに関して、スリット1をサンプル分離部6内に押し込む構成の詳細を、粒子軌道シミュレーション結果に基づいて説明する。
比較例として、スリット構造体を備えないサンプル分離吸着器具200を用いて、粒子軌道シミュレーションを行った。
次に、図3に示すサンプル分離吸着器具120を以下のように作製し、電気泳動および転写を連続的に行った。
2 陰電極
3 陽電極
4 第1緩衝液槽
5 第2緩衝液槽
6 サンプル分離部
7 分離ゲル
8 スリット構造体
9 転写膜
10 移動アーム
12 ガイド
13 ステージ
17 第1開口
18 第2開口
20 突起部
21 突起部
100〜160 サンプル分離吸着器具
Claims (15)
- 分離媒体に緩衝液を介して電流を流すことによって、上記分離媒体中のサンプルを分離し、かつ、分離されたサンプルを上記分離媒体からサンプル吸着部材へ吸着させるサンプル分離吸着器具であって、
第1電極と、
第2電極と、
上記第1電極に対向する側に開口する第1開口および上記第2電極に対向する側に開口する第2開口を有し、かつ、上記分離媒体を格納するサンプル分離部と、
上記第2開口に対向する位置にスリットを有するスリット構造体とを備え、
上記サンプル吸着部材は、上記第2開口と上記スリットとの間に配置され、
上記第1電極および上記第2電極により規定される第1方向に対して垂直な第2方向において、
上記スリットの幅は、上記第2開口の幅よりも狭いことを特徴とするサンプル分離吸着器具。 - 上記第2方向が、上記スリットの長手方向に垂直な方向であることを特徴とする請求項1に記載のサンプル分離吸着器具。
- 上記スリット構造体は、絶縁性の材料から構成されていることを特徴とする請求項1または2に記載のサンプル分離吸着器具。
- 上記スリットは、誘電率5.0以下の材料から構成されていることを特徴とする請求項3に記載のサンプル分離吸着器具。
- 上記サンプル吸着部材は上記スリットに接して配置され、
上記第2開口と上記スリットとの間の距離は、300μm以上4000μm以下であることを特徴とする請求項1から4のいずれか1に記載のサンプル分離吸着器具。 - 上記第2開口と上記サンプル吸着部材との間には、サンプル透過可能な導電性媒体が介在することを特徴とする請求項5に記載のサンプル分離吸着器具。
- 上記スリット構造体は、上記第2開口側に突起した2つの突起形状の間に上記スリットを形成している突起部を有しており、
上記突起部の少なくとも一部は、上記サンプル吸着部材と共に、上記第2開口を介して上記サンプル分離部内に入り込み、かつ、上記サンプル吸着部材を介して上記分離媒体に接していることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のサンプル分離吸着器具。 - 上記スリット構造体は、
上記スリットの周囲から上記第2開口側に突起する形状であって、上記第2開口を介して上記サンプル分離部内に入り込む突起部と、
上記突起部と上記スリットとの間において上記サンプル吸着部材を保持する保持部とを有することを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載のサンプル分離吸着器具。 - 上記第1電極が内部に配置された第1緩衝液槽と、
上記第2電極が内部に配置された第2緩衝液槽とをさらに備え、
上記スリット構造体は、上記第2緩衝液槽と一体的に構成されており、
上記スリット構造体を含む上記第2緩衝液槽の少なくとも一部は、上記第1電極および上記第2電極により規定される第1方向に対して垂直な第2方向における上記スリットの
中心を通る、当該第2方向に垂直な平面に対して対称に構成されていることを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載のサンプル分離吸着器具。 - 上記スリット構造体は、上記サンプル分離部の上記第2開口側において、当該サンプル分離部と一体的に構成されていることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載のサンプル分離吸着器具。
- 上記第1電極、上記第1開口、上記第2開口、および上記第2電極が、略一直線上に配置されていることを特徴とする請求項1から10のいずれか1項に記載のサンプル分離吸着器具。
- 上記サンプル吸着部材が移動する経路を規定するガイドをさらに備えていることを特徴とする請求項1から11のいずれか1項に記載のサンプル分離吸着器具。
- 上記第2開口に対向する位置において、上記サンプル吸着部材を、上記第1電極および上記第2電極により規定される第1方向に対して垂直な第2方向に移動させる移動手段をさらに備えていることを特徴とする請求項1から12のいずれか1項に記載のサンプル分離吸着器具。
- 上記第1電極と上記第2電極との間の電圧を測定する電圧検出手段をさらに備えており、
上記移動手段は、上記電圧検出手段によって検出された電圧に基づき、サンプル吸着部材の移動を開始させることを特徴とする請求項13に記載のサンプル分離吸着器具。 - 分離媒体に緩衝液を介して電流を流すことによって、上記分離媒体中のサンプルを分離し、かつ、分離されたサンプルを上記分離媒体からサンプル吸着部材へ吸着させるサンプル分離吸着器具であって、
第1電極と、
第2電極と、
上記第1電極に対向する側に開口する第1開口および上記第2電極に対向する側に開口する第2開口を有し、かつ、上記分離媒体を格納するサンプル分離部と、
上記第2開口に対向する位置にスリットを有するスリット構造体とを備え、
上記サンプル吸着部材は、上記第2開口と上記スリットとの間に配置される(ただし、上記サンプル吸着用部材において上記第2開口と対向する部位を上記サンプルの分離方向における前後から間に挟む位置に、上記スリット構造体とともに、スリットを形成する第2のスリット構造体を備える場合を除く)ことを特徴とするサンプル分離吸着器具。
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