JP4942470B2 - 2軸角速度センサ - Google Patents

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Description

本発明は、2軸の角速度を検出する2軸角速度センサに関する。
物体の角速度を検出する角速度センサとして、ジャイロが知られている。ジャイロは、例えば、手ぶれ補正等を実現するために、デジタルカメラ等に実装されている。手ぶれ補正は、ジャイロで検出された所定軸周りの角速度から手ぶれ量を算出し、手ぶれ量に基づいて撮像された画像を補正するものである。このような手ぶれは、1次元的だけでなく、2次元的にも生じる。そのため、手ぶれ補正に用いられるジャイロは、2軸の角速度を検出できることが好ましい。
2軸の角速度を検出できる2軸ジャイロは、1軸の角速度を検出できる1軸ジャイロを2つ組み合わせて作製されている。2軸ジャイロの作製に用いられる1軸ジャイロとして、例えば特許文献1及び2に開示のジャイロを挙げることができる。
特開平11−325905号公報 特開2004−271526号公報
しかしながら、1軸ジャイロを2つ組み合わせて2軸ジャイロを作製すると、2つの1軸ジャイロが必要であるため製造コストが高く、また、部品点数が1軸ジャイロの略2倍となり大型になるという問題がある。
本発明は、低コスト化及び小型化が可能な2軸角速度センサを提供することを課題とする。
前記課題を解決するべく、本発明は、特許請求の範囲の請求項1に記載の如く、枠体に対して周方向に回動可能に支持されたディスク状の揺動体と、前記揺動体が含まれる平面内に存在し、且つ、前記平面の法線周りに回転する揺動軸周りに前記揺動体を揺動させる駆動手段と、前記揺動体に連結され、且つ、前記揺動体が周方向に回動すると、前記揺動体と連動して回動する回動体と、前記回動体に支持された一方の電極、及び、前記枠体に支持された他方の電極を有する角速度検出電極と、前記角速度検出電極の一方の電極と他方の電極との間の静電容量の変動量を測定する測定手段と、前記揺動軸の方向を検出する方向検出手段と、前記方向検出手段によって検出された前記揺動軸の方向に基づいて、前記測定手段によって測定された変動量から、前記揺動体が含まれる平面と平行な第1軸周りの第1軸角速度に対応する変動量、及び、前記揺動体が含まれる平面と平行であり、且つ、前記第1軸方向に垂直な第2軸周りの第2軸角速度に対応する変動量を出力する出力手段とを備えることを特徴とする2軸角速度センサを提供する。
説明を容易とするために、ここでは、図1に示すように、本発明に係る2軸角速度センサの揺動体23は、X−Y平面に配置されているものとする(図1の点線で示す状態)。そして、揺動軸Dは、揺動体23が含まれるX−Y平面内に存在しており、揺動体23の法線方向と平行なZ軸周りの一方向Z0に回転するものとする。駆動手段は、揺動軸D周りに揺動体23を揺動させるものである。
揺動軸DをZ軸周りの一方向Z0に回転させながら、揺動軸D周りに揺動体23が揺動している(以下、「励起揺動」という場合がある)場合において、揺動軸Dに平行な軸周りの角速度が揺動体23に与えられると、与えられた角速度の大きさに比例するコリオリ力Pが揺動体23の各部分に生じる。かかるコリオリ力Pの向きは、揺動軸Dに垂直で、且つ、X−Y平面に含まれる方向である。
例えば、揺動体23が励起揺動している時に、揺動軸DがY軸と平行であり、Y軸周りの角速度が揺動体23に与えられると、Y軸に垂直であり、且つ、X−Y平面に含まれる方向、即ち、X軸方向のコリオリ力Pが生じる。更に、このコリオリ力Pの向きは、揺動軸D周りの揺動において、移動する方向がZ軸方向のZ1方向(紙面上では上方向)の場合と、Z2方向(紙面上では下方向)との場合とでは、180°異なる。具体的には、揺動体23のY軸方向中央部を通るX軸と平行なX1軸よりも矢印Y1側の部分は、励起揺動によってZ軸方向のZ1方向に移動し、矢印Y2側の部分は、Z2方向に移動する。従って、Z1方向に移動する揺動体23の部分とZ2方向に移動する揺動体23の部分とでは、X軸に平行であり、且つ互いに180°異なるコリオリ力Pが生じる。このように180°異なるコリオリ力Pが発生することで、揺動体23は周方向に回転する。
揺動体23の各部分は、揺動軸D周りの揺動によって、Z1方向への移動とZ2方向への移動を交互に繰り返すため、揺動体23の各部分に発生するコリオリ力の向きは繰り返し反転する。このようにコリオリ力の向きが繰り返し反転することで、揺動体23は周方向に回動する。よって、揺動体23は、揺動軸に平行な軸周りの角速度に対応する速度で周方向に回動することができる。
また、揺動軸Dは、Z軸周りに回転するので、X―Y平面内に含まれる軸であれば、どの方向の軸に対しても、平行となることができる。従って、本発明の2軸角速度センサにおいては、X―Y平面内において、どの方向の軸周りの角速度が揺動体23に与えられても、与えられた角速度に対応するコリオリ力Pが生じ、与えられた角速度に対応する速度で揺動体23が回動する。
更に、本発明に係る2軸角速度センサは、揺動体に連結され、且つ、揺動体が周方向に回動すると、揺動体と連動して回動する回動体と、回動体に支持された一方の電極及び枠体に支持された他方の電極を有する角速度検出電極とを備える。回動体は、揺動体と連動して回動するため、揺動体と共に、揺動体に与えられた角速度に対応する速度で回動する。回動体が、揺動体に与えられた角速度に対応する速度で回動するため、角速度検出電極の一方の電極は揺動体に与えられた角速度に対応する速度で回動する。よって、角速度検出電極が有する一方の電極と他方の電極との間の静電容量(以下、「角速度検出電極の静電容量」という場合がある)は、揺動体に与えられた角速度に対応する速度で変動する。更に、本発明に係る2軸角速度センサは、角速度検出電極の静電容量の変動量を測定する測定手段を備える。
また、本発明に係る2軸角速度センサは、揺動軸の方向を検出する方向検出手段と、方向検出手段によって検出された揺動軸の方向に基づいて、測定手段によって測定された変動量から、第1軸角速度及び第2軸角速度に対応する変動量を出力する出力手段とを備える。出力手段は、揺動体に与えられた角速度に対応する角速度検出電極の静電容量の変動量を、揺動軸の方向に基づいて、第1軸角速度に対応する角速度検出電極の静電容量の変動量と第2軸角速度に対応する角速度検出電極の静電容量の変動量とに分離する。そして、出力手段は、第1軸角速度に対応する角速度検出電極の静電容量の変動量と第2軸角速度に対応する角速度検出電極の静電容量の変動量とを出力する。
以上のように、本発明に係る2軸角速度センサにおいては、揺動体が含まれる平面内において、どの方向の軸周りの角速度が揺動体に与えられても、与えられた角速度に対応したコリオリ力が生じる。そして、このコリオリ力により変動する角速度検出電極の静電容量の変動量を、第1軸角速度及び第2軸角速度に対応する変動量に分離することで、どの方向の軸周りの角速度についても、第1軸成分及び第2軸成分の角速度に対応する角速度検出電極の静電容量の変動量を出力することができる。また、本発明に係る2軸角速度センサは、第1軸成分及び第2軸成分の角速度に対応する角速度検出電極の静電容量の変動量を1つの角速度検出電極で出力することができるので、部品点数が少なく、小型化及び低コスト化を図ることができる。
前述の駆動手段の具体的構成として、特許請求の範囲の請求項2に記載の如く、前記駆動手段は、静電力を利用して、前記揺動体が含まれる平面と平行な第3軸周りに前記揺動体を揺動させる第1駆動電極と、静電力を利用して、前記揺動体が含まれる平面と平行であり、且つ、前記第3軸に垂直な第4軸周りに前記揺動体を揺動させる第2駆動電極と、前記揺動体の前記第3軸周りの揺動と前記揺動体の前記第4軸周りの揺動との位相が90°異なるように、前記第1駆動電極と前記第2駆動電極とに交流電圧を印加する交流電源とを備える構成を挙げることができる。
かかる好ましい構成のように、第1駆動電極と第2駆動電極と交流電源とで駆動手段を構成すると、この3つの構成要素のみで、揺動軸周りに揺動体を揺動させることができる。そのため、かかる好ましい構成によれば、2軸角速度センサの部品点数を抑えることができる。
また、前述の方向検出手段の具体的構成として、特許請求の範囲の請求項3に記載の如く、前記方向検出手段は、前記揺動体に支持された一方の電極、及び、前記枠体に支持され、前記揺動体の法線方向に沿った位置が前記一方の電極と異なる他方の電極を有する方向検出電極と、前記方向検出電極の一方の電極と他方の電極との間の静電容量に基づいて前記揺動軸の方向を検出する検出手段とを具備し、前記出力手段は、前記検出手段の検出結果に基づいて、前記測定手段によって測定された変動量から前記第1軸角速度に対応する変動量を抽出するための第1検波波、及び、前記第2軸角速度に対応する変動量を抽出するための前記第1検波波と位相が90°異なる第2検波波を生成する検波波生成手段と、前記第1検波波に基づいて、前記測定手段によって測定された変動量から前記第1軸角速度に対応する変動量、及び、前記第2検波波に基づいて、前記測定手段によって測定された変動量から前記第2軸角速度に対応する変動量を抽出する抽出手段とを具備する構成を挙げることができる。
かかる具体的構成における方向検出手段は、揺動体に支持された一方の電極と、枠体に支持された他方の電極とを有する方向検出電極を備える。一方の電極は、揺動体に支持されているため、揺動体が励起揺動すると、励起揺動による揺動軸の回転に伴って、揺動体が含まれる平面の法線方向に揺動する。一方の電極が揺動することによって、一方の電極と他方の電極との位置関係が変動し、この位置関係の変動により、一方の電極と他方の電極との間の静電容量(以下、「方向検出電極の静電容量」という場合がある)が変動する。更に、一方の電極と他方の電極とは、揺動体の法線方向に沿った位置が異なっている。そのため、励起揺動による揺動軸の回転に伴って、一方の電極が揺動体の含まれる平面の法線方向一方側に移動する場合と、法線方向他方側に移動する場合とでは、一方の電極と他方の電極との位置関係の変動形態が異なる。そのため、方向検出電極の静電容量の変動周期は、揺動軸の回転周期と同一となり、方向検出電極の静電容量から揺動軸の方向を特定することができる。かかる具体的構成における方向検出手段は、この方向検出電極の静電容量に基づいて揺動軸の方向を検出する検出手段を具備する。
更に、かかる具体的構成における出力手段は、検出手段の検出結果に基づいて、測定手段によって測定された静電容量の変動量から、第1軸角速度に対応する変動量を抽出するための第1検波波と、第1検波波と位相が90°異なる、第2軸角速度に対応する変動量を抽出するための第2検波波とを生成する検波波生成手段を備える。前述のように、方向検出手段の静電容量の変動周期は、揺動軸の回転周期と同一であるため、第1検波波と第2検波波とによって方向検出電極の静電容量の変動量から、第1軸角速度及び第2軸角速度に対応する静電容量の変動量を抽出することができる。更に、かかる具体的構成における出力手段は、第1検波波に基づいて、第1軸角速度に対応する静電容量の変動量と、第2検波波に基づいて、第2軸角速度に対応する静電容量の変動量とを抽出する抽出手段とを具備する。この抽出手段は、測定手段によって測定された静電容量の変動量から、第1軸角速度及び第2軸角速度に対応する静電容量の変動量を抽出する。
また、本発明に係る2軸角速度センサの好ましい構成として、特許請求の範囲の請求項4に記載の如く、前記駆動手段は、静電力を利用して、前記揺動体が含まれる平面と平行な第3軸周りに前記揺動体を揺動させる第1駆動電極と、静電力を利用して、前記揺動体が含まれる平面と平行であり、且つ、前記第3軸に垂直な第4軸周りに前記揺動体を揺動させる第2駆動電極と、前記揺動体の前記第3軸周りの揺動と前記揺動体の前記第4軸周りの揺動との位相が90°異なるように、前記第1駆動電極と前記第2駆動電極とに、交流電圧を印加する交流電源とを備え、前記揺動体、前記回動体、前記第1駆動電極、前記第2駆動電極、前記角速度検出電極及び前記方向検出電極は、互いに重ならないように配置されている構成を挙げることができる。
近年、低コスト化及び小型化の要請により、角速度センサの作製に、MEMS技術が用いられることがある。MEMS(Micro Electro Mechanical System)技術とは、半導体製造プロセス等における技術を応用した種々の機械要素の小型化を実現する技術である。このMEMS技術は、部材同士が重ならない配置の構成物の作製に向いている。よって、かかる好ましい構成においては、MEMS技術を用いて本発明に係る2軸角速度センサの作製を容易に行うことができる。
本発明に係る2軸角速度センサは、第1軸角速度及び第2軸角速度に対応した角速度検出電極の静電容量の変動量を同一部材を用いて出力することができるので、低コスト化及び小型化を図ることができる。
本実施形態に係る2軸角速度センサは、枠体に対して周方向に回動可能に支持されたディスク状の揺動体と、揺動体が含まれる平面内に存在し、且つ、該平面の法線周りに回転する揺動軸周りに揺動体を揺動させる駆動手段と、揺動体に連結され、且つ、揺動体が周方向に回動すると、揺動体と連動して回動する回動体と、回動体に支持された一方の電極、及び、枠体に支持された他方の電極を有する角速度検出電極と、角速度検出電極の一方の電極と他方の電極との間の静電容量の変動量を測定する測定手段と、揺動軸の方向を検出する方向検出手段と、方向検出手段によって検出された揺動軸の方向に基づいて、測定手段によって測定された変動量から、揺動体が含まれる平面と平行な第1軸周りの第1軸角速度に対応する変動量、及び、揺動体が含まれる平面と平行であり、且つ、第1軸方向に垂直な第2軸周りの第2軸角速度に対応する変動量を出力する出力手段とを備える。
駆動手段は、静電力を利用して、揺動体が含まれる平面と平行な第3軸周りに揺動体を揺動させる第1駆動電極と、静電力を利用して、揺動体が含まれる平面と平行であり、且つ、第3軸に垂直な第4軸周りに揺動体を揺動させる第2駆動電極と、揺動体の第3軸周りの揺動と揺動体の第4軸周りの揺動との位相が90°異なるように、第1駆動電極と第2駆動電極とに交流電圧を印加する交流電源とを備える。
方向検出手段は、揺動体に支持された一方の電極、及び、枠体に支持され、揺動体の法線方向に沿った位置が一方の電極と異なる他方の電極を有する方向検出電極と、方向検出電極の一方の電極と他方の電極との間の静電容量に基づいて揺動軸の方向を検出する検出手段とを具備し、出力手段は、検出手段の検出結果に基づいて、測定手段によって測定された変動量から第1軸角速度に対応する変動量を抽出するための第1検波波、及び、第2軸角速度に対応する変動量を抽出するための第1検波波と位相が90°異なる第2検波波を生成する検波波生成手段と、第1検波波に基づいて、測定手段によって測定された変動量から第1軸角速度に対応する変動量を、第2検波波に基づいて、測定手段によって測定された変動量から第2軸角速度に対応する変動量を抽出する抽出手段とを具備する。
図2は、本実施形態に係る2軸角速度センサを構成する上部ガラス層10と、シリコン層20と、下部ガラス層40との積層体の模式図である。前述した本実施形態に係る2軸角速度センサの構成要素のうち、枠体と、揺動体と、駆動手段が備える第1駆動電極及び第2駆動電極と、回動体と、角速度検出電極、方向検出手段が備える方向検出電極とは、シリコン層20に形成されている。かかるシリコン層20には、これらの他、第1ヒンジと、第2ヒンジと、第3ヒンジと、固定部とが形成されている。
シリコン層20は、シリコン層20の材料となるシリコン基板をDeepRIE(Reactive Ion Etching)処理などを含むMEMS技術を用いて加工して形成されたものである。
図3は、シリコン層20の平面図である。図3において、図2のA―A端面は、図3の二点鎖線Aで示す部分に現れる。図3に示すように、シリコン層20に形成される枠体21は、矩形状に形成されてシリコン層20の外周部を形成し、内側に円状の空間21aを有している。枠体21の上面には、上部ガラス層10が積層され、下面には、下部ガラス層40が積層されている。空間21aは、上部ガラス層10と下部ガラス層40とにより低圧の状態で封止されている。
かかる空間21aの中央部には、固定部22が配置されている。図4は、図2のA―A端面図である。図4に示すように、固定部22は、下部ガラス層40に下方から支持され、下部ガラス層40を介して枠体21に支持されている。
図3に示すように、固定部22の周囲には、揺動体23が配置されている。かかる揺動体23は、枠体21に対して周方向に回動可能に支持され、且つ、ディスク状に形成され、中央部には、固定部22が配置される円状の空間23aを有している。揺動体23は、4本の第1ヒンジ24によって、固定部22に対して周方向に回動可能に連結されている。よって、揺動体23は、固定部22を介して、枠体21に支持されている。
揺動体23の周囲には、回動体25が配置されている。かかる回動体25は、揺動体23が配置される円状の空間25aを中央部に有するディスク状に形成されている。回動体25は、揺動体23が周方向に回動すると、揺動体23と連動して周方向に回動するように、120°ずつ異なる位置に配置された3本の第2ヒンジ26によって揺動体23と連結されている。尚、第2ヒンジ26の配置位置及び数は、特に限定されないが、180°異なる2つの位置に配置することは避けるべきである。なぜならば、揺動体23が含まれる平面内に存在し、且つ、この平面の法線周りに回転する揺動軸周りに揺動体23を揺動(後述する図9に示す揺動)させることは、揺動体23が含まれる平面内に存在する直交する2軸それぞれの軸周りの揺動の固有振動数が離れていると実現が困難であるためである。2つの第2ヒンジ26を180°異なる位置に配置した場合、その2つの第2ヒンジ26に沿った方向と重なる軸周りの揺動と、その2つの第2ヒンジ26に沿った方向と直交した軸周りの揺動とでは、揺動体23に発生するねじりモーメントの大きさが大きく異なって、固有振動数が大きく異なり、図9に示す揺動を実現することが困難となる。また、回動体25は、4本の第3ヒンジ27によって、枠体21に対して周方向に回動可能に連結されている。
第1駆動電極28は、静電力を利用して、揺動体23が含まれる平面と平行な第3軸(図3のT軸)周りに揺動体23を揺動させる。一方、第2駆動電極29は、静電力を利用して、揺動体23が含まれる平面と平行であり、且つ、第3軸に垂直な第4軸(図3のU軸)周りに揺動体23を揺動させる。尚、本実施形態では、第3軸周りの揺動体23の固有振動数及び第4軸周りの揺動体23の固有振動数は同一であるとする。
第1駆動電極28は、揺動体23に支持された一方の電極281と枠体21に支持された他方の電極282とを有している。一方の電極281は、揺動体23の内周部に形成されている。かかる一方の電極281は、揺動体23の内周部から径内方向に突出した複数の枝部を備えた櫛歯状に形成されている。一方、他方の電極282は、一方の電極281から第4軸方向に離れるように、揺動体23の径内方向に所定の間隔をおいて空間23aに形成されている。かかる他方の電極282は、揺動体23の径外方向に突出した複数の枝部を備えた櫛歯状に形成されている。他方の電極282の枝部と一方の電極281の枝部とは、揺動体23の周方向(図3に示す矢印W方向)において、交互に配置されている。尚、図4に示すように、他方の電極282は、下部ガラス層40に下方から支持されており、下部ガラス層40を介して枠体21に支持されている。また、本実施形態では、第1駆動電極28は、2つ備えられ、2つの第1駆動電極28は、固定部22を挟んで互いに反対側の第4軸上の位置に形成されている。第2駆動電極29は、第1駆動電極28と形成される位置が90°異なることを除いて、第1駆動電極28と同様の構成である。
方向検出電極30は、揺動体23に支持された一方の電極301と、枠体21に支持された他方の電極302とを備える。一方の電極301は、揺動体23の外周部に形成されている。かかる一方の電極301は、揺動体23の外周部から径外方向に突出した複数の枝部を備えた櫛歯状に形成されている。一方、他方の電極302は、一方の電極301から揺動体23の径外方向に所定の間隔をおいて空間25aに形成されている。かかる他方の電極302は、揺動体23の径内方向に突出した複数の枝部を備えた櫛歯状に形成されている。他方の電極302の枝部と一方の電極301の枝部とは、揺動体23の周方向(図3に示す矢印W方向)において交互に配置されている。尚、図4に示すように、他方の電極302は、下部ガラス層40に下方から支持されており、下部ガラス層40を介して枠体21に支持されている。
図5は、図2の矢印C方向から見た方向検出電極30の側面図である。図5(a)に示すように、方向検出電極30は、一方の電極301と他方の電極302との上下方向(揺動体23が含まれる平面の法線方向(図5の矢印L方向))位置が異なる。一方の電極301及び他方の電極302の上下方向位置とは、一方の電極301及び他方の電極302の枝部の上下方向中央の上下方向位置を言う。本実施形態では、図5に示すように、一方の電極301の枝部を薄く形成することによって、一方の電極301の上下方向位置を他方の電極302の上下方向位置より低く形成している。尚、一方の電極301の上下方向位置を他方の電極302の上下方向位置より低くする他の手段としては、図5(b)に示すように、一方の電極301を全体的に他方の電極302よりも下方に配置する方法を挙げることができる。
角速度検出電極31は、図3に示すように、回動体25に支持された一方の電極311と、枠体21に支持された他方の電極312とを有している。一方の電極311は、回動体25の外周部に形成されている。他方の電極312は、一方の電極311から回動体25の径外方向に所定の間隔をおいた空間21aに形成されている。図4に示すように、他方の電極312は、下部ガラス層40に下方から支持されており、下部ガラス層40を介して枠体21に支持されている。図3に示すように、本実施形態では、このような角速度検出電極30は、90°ずつ異なる位置に4つ設けられている。
図6は図3の点線Pで囲まれた部分の拡大図であり、(a)は本実施形態の場合の、(b)は変形例の場合の点線Pで囲まれた部分の拡大図を示す。図6(a)に示すように、角速度検出電極31の一方の電極311は、回動体25の径外方向に突出した複数の枝部311aを備えた櫛歯状に形成され、同様に、他方の電極312も、回動体25の径内方向に突出した複数の枝部312aを備えた櫛歯状に形成されている。一方の電極311の枝部311aと他方の電極312の枝部312aとは回動体25の周方向に交互に配置されている。図6(a)に示すように、一方の電極311の所定の枝部311aと、当該枝部311aに隣接する他方の電極312の枝部312aとの距離は、一方の電極311の枝部311aの周方向一方側に存在する枝部312aと他方側に存在する枝部312aとで異なる。即ち、図6(a)に示すように、枝部311aの周方向一方側に存在する枝部312aとの距離(図6(a)に示す矢印V)は、周方向他方側に存在する枝部312aとの距離(図6(a)に示す矢印V’)に比べて小さく形成されている。従って、枝部311aと周方向一方側の枝部312aとの間の静電容量は、枝部311aと周方向他方側の枝部312aとの間の静電容量に比べて大きい。よって、角速度検出電極31の静電容量は、枝部311aと周方向一方側の枝部312aとの間の静電容量に大きく依存し、枝部311aと周方向他方側の枝部312aとの間の静電容量の影響を殆ど受けない。
以上の構成のシリコン層20に積層される上部ガラス層10は、シリコン層20の枠体21の上面に陽極接合等によって積層されている。図4に示すように、第1駆動電極28及び角速度検出電極31の他方の電極282、312の上面は上部ガラス層10と当接している。他方の電極282、312が当接している上部ガラス層10の各部分の中央部には、上部ガラス層10を上下に貫通するスルーホール11が形成されている。各スルーホール11は、上部ガラス層10を上下に貫通する貫通孔13を導電性の良い金属12で埋めて形成されたものである。このスルーホール11によって、第1駆動電極28及び角速度検出電極31の他方の電極282、312は、上部ガラス層10の上方と導通している。図示していないが、第2駆動電極29及び方向検出電極30の他方の電極292、302の上面も上部ガラス層10と当接し、スルーホール11によって、上部ガラス層10の上方と導通している。
尚、第1駆動電極28、第2駆動電極29、方向検出電極30及び角速度検出電極31の他方の電極282、292、302、312と上部ガラス層10の上方との導通方法として、第1駆動電極28等の他方の電極282、292、302、312にワイヤを接続して、当該ワイヤを貫通孔13を介して上部ガラス層10の上面まで引き出す方法を挙げることができる。
下部ガラス層40は、シリコン層20の枠体21の下面に陽極接合等によって積層されている。図4に示すように、下部ガラス層40は、枠体21、第1駆動電極28、角速度検出電極31の他方の電極282、312及び固定部22に対応する部分に、上方に突起して、これらを下方から支持するパッド41が形成されている。図示していないが、下部ガラス層40には、第2駆動電極29及び方向検出電極30の他方の電極292、302に対応する部分にもパッド41が形成されている。
図4に示すように、揺動体23及び回動体25と、上部ガラス層10及び下部ガラス層40との間には、空間が設けられている。図示していないが、第1ヒンジ24、第2ヒンジ26、第3ヒンジ27、第1駆動電極28、第2駆動電極29、方向検出電極30及び角速度検出電極31の一方の電極281、291、301、311と上部ガラス層10及び下部ガラス層40との間にも空間が設けられている。空間が設けられることで、揺動体23等が、上部ガラス層10及び下部ガラス層40に邪魔されることなく、動くことができる。
次に、上記したシリコン層20、上部ガラス層10及び下部ガラス層40から構成される積層体の製造方法について説明する。図7は、シリコン層20の製造工程を示したA―A端面図である。まず、図7(a)に示すように、下部ガラス層40の材料であるガラス基板40aにブラスト加工によって、上面にパッド41を形成する。
次いで、図7(b)に示すように、ガラス基板40aをシリコン層20の材料であるシリコン基板20aの下面に陽極接合によって積層する。次いで、図7(c)に示すように、シリコン基板20aのガラス基板40aが接合された面と反対面から、MEMS技術を用いて、枠体21、固定部22、揺動体23、第1ヒンジ24、回動体25、第2ヒンジ26、第3ヒンジ27、第1駆動電極28、第2駆動電極29、方向検出電極30及び角速度検出電極31を形成する。
その後、図7(d)に示すように、シリコン基板20aの枠体21の上面に上部ガラス層10の材料であるガラス基板10aを陽極接合によって積層する。尚、上部ガラス層10の材料であるガラス基板10aは、陽極接合する前に、予め、ブラスト加工等によって貫通孔13を形成しておく。そして、最後に、ガラス基板10aに形成された貫通孔13を導電性の良い金属12で埋めてスルーホール11を形成し、これにより、シリコン層20、上部ガラス層10及び下部ガラス層40から構成される積層体が完成する(図4参照)。
以上のように、枠体21、固定部22、揺動体23、第1ヒンジ24、回動体25、第2ヒンジ26、第3ヒンジ27、第1駆動電極28、第2駆動電極29、方向検出電極30及び角速度検出電極31は、全てシリコン層20に2次元的に形成され、これらが互いに重ならないように配置される。そのため、これらの形成をDeepRIE処理などを含むMEMS技術を用いて同時に且つ容易に形成することができる。
次に、本実施形態に係る2軸角速度センサの電気的な接続状態を説明する。図8は、本実施形態に係る2軸角速度センサの電気的な接続状態を示す模式図である。図8に示すように、本実施形態に係る2軸角速度センサは、直流電源5、交流電源6、第1電流測定手段7、第2電流測定手段8及び出力手段9を備える。
直流電源6は、枠体21と電線などにより電気的に接続されている。枠体21を含むシリコン層20は、導電性を有するため、直流電源6は、枠体21を介して第1駆動電極28、第2駆動電極29、方向検出電極30及び角速度検出電極31の一方の電極281、291、301、311と電気的に接続されている。また、直流電源6は、上部ガラス層10の上面において、方向検出電極30及び角速度検出電極31の他方の電極302、312を上部ガラス層10の上方と導通させるスルーホール11と電線などを介して接続されている。直流電源6は、このスルーホール11を介して方向検出電極30及び角速度検出電極31の他方の電極302、312と電気的に接続されている。
交流電源6は、第1駆動電極28及び第2駆動電極29の他方の電極282、292と電気的に接続されている。具体的には、交流電源6から導出された電線は、上部ガラス層10の上面において、第1駆動電極28及び第2駆動電極29の他方の電極282、292を上部ガラス層10の上方と導通させるスルーホール11に接続されている。よって、交流電源6は、スルーホール11を介して、第1駆動電極28及び第2駆動電極29の他方の電極282、292と電気的に接続されている。本実施形態では、交流電源6が第1駆動電極28及び第2駆動電極29の他方の電極282、292に印加する交流電圧の周波数は、第3軸及び第4軸周りの揺動体23の固有振動数の2倍である。
第1駆動電極28の他方の電極282に交流電圧が、第1駆動電極28の一方の電極281に直流電圧が印加されると、一方の電極281と他方の電極282との間に静電力が生じる。この静電力は、第1駆動電極28の他方の電極282に印加される交流電圧の増減に対応して変動する。この静電力の変動により、揺動体23を第3軸周りに揺動させる力が揺動体23に作用し、揺動体23は、かかる交流電圧の1/2の周波数、即ち、第3軸周りの揺動体23の固有振動数で共振揺動する。
また、第2駆動電極29の他方の電極292に交流電圧が、第2駆動電極29の一方の電極291に直流電圧が印加されると、一方の電極291と他方の電極292との間に静電力が生じる。この静電力は、第2駆動電極29の他方の電極292に印加される交流電圧の増減に対応して変動する。この静電力の変動により、揺動体23を第4軸周りに揺動させる力が揺動体23に作用し、揺動体23は、印加される交流電圧の1/2の周波数、即ち、第4軸周りの揺動体23の固有振動数で共振揺動する。
更に、交流電源6は、第3軸及び第4軸周りの揺動体23の揺動の位相が90°異なるように、第1駆動電極28及び第2駆動電極29の他方の電極281、292に交流電圧を印加する。第3軸及び第4軸周りの揺動体23の揺動の位相に影響を及ぼす要因として、第3軸及び第4軸周りの揺動体23の固有振動数の差と、第1駆動電極28及び第2駆動電極29の他方の電極282、292に印加される交流電圧の位相差とを挙げることができる。本実施形態では、上述のように、第3軸周り及び第4軸周りの揺動体23の固有振動数は同一である。よって、第3軸及び第4軸周りの揺動体23の位相差は、第1駆動電極28及び第2駆動電極29の他方の電極282、292に印加される交流電圧の位相差に影響される。従って、本実施形態では、交流電源6は、第1駆動電極28及び第2駆動電極29の他方の電極282、292に90°位相が異なる交流電圧を印加することで、第3軸周りの揺動体23の揺動及び第4軸周りの揺動体23の揺動の位相を90°ずらすことを実現している。
揺動体23の第3軸周り及び第4軸周りの揺動の位相が90°異なっていると、揺動体23は、励起揺動する。励起揺動とは、図9に示す揺動軸D周りに揺動する運動である(揺動軸Dは、物理的に実在せず、説明を容易とするための仮想の軸である)。図9に示すX−Y平面は、揺動体23が存在する平面である。揺動軸Dは、X−Y平面内に存在しており、揺動体23の中心部を通り、揺動体23の中心部を軸として、揺動体23の法線方向と平行なZ軸周りの一方向Z0に回転するものとする。この励起揺動では、揺動軸DのZ軸周りの回転と、揺動体23の揺動軸D周りの揺動の周期とは同じであり、即ち、揺動軸Dが一回転すると、揺動体23が一揺動する。この励起揺動の周期、即ち、揺動体23の揺動軸D周りの揺動の周期は、交流電源6によって第1駆動電極28及び第2駆動電極29の他方の電極282、292に印加される交流電圧の周期の2倍である。この励起揺動の結果、揺動体23は、図9(a)、(b)、(c)、(d)に示す状態を順番に取り、揺動体23がX―Y平面内に配置されているときに揺動体23の表面からZ軸方向に離れた所定の点Mの周りを揺動体23の法線Nが周回するように揺動する。
以上の交流電源6は、第1駆動電極28と第2駆動電極29と協同して特許請求の範囲の駆動手段を構成している。このように、第1駆動電極28と第2駆動電極29と交流電源6とで駆動手段を構成すると、この3つの構成要素のみで、揺動軸D周りに揺動体23を揺動させることができる。そのため、かかる好ましい構成によれば、本実施形態に係る2軸角速度センサの部品点数を抑えることができる。
第1電流測定手段7は、直流電源6と角速度検出電極31との間の電流を測定する。この電流は、角速度検出電極31の静電容量の変動量(変動速度)に応じた大きさである。第1電流測定手段7は、直流電源6と協同して、特許請求の範囲の測定手段を構成している。
第2電流測定手段8は、方向検出電極30の一方の電極301と他方の電極302との間の静電容量に基づいて揺動軸Dの方向を検出する。具体的には、第2電流測定手段8は、直流電源6と方向検出電極30との間の電流(以下、「変動速度電流」という場合がある)を測定することで揺動軸Dの方向を検出する。変動速度電流は、方向検出電極30の静電容量の変動速度に応じた電流である。方向検出電極30の静電容量は、方向検出電極30の一方の電極301と他方の電極302との位置関係に依存する。一方の電極301は、揺動体23に支持されており、揺動体23が励起揺動すると、励起揺動による揺動軸Dの回転に伴って上下方向に揺動する。
方向検出電極30の静電容量の変動周期は、揺動軸Dの回転周期と同一である。これは、前述のように、本実施形態においては、一方の電極301と他方の電極302との上下方向位置は異なっているためである。一方の電極301は、励起揺動に伴なう揺動の際に、他方の電極302に対して上方側に移動する場合と、下方側に移動する場合とがある。しかし、一方の電極301と他方の電極302との上下方向位置は異なっているため、一方の電極301が上方側に移動する場合と下方側に移動する場合とでは、一方の電極301と他方の電極302との位置関係の変動形態が異なる。そのため、一方の電極301が上方側に移動する場合と下方側に移動する場合とで、方向検出電極30の静電容量の変動形態が同一となることが防がれ、方向検出電極30の静電容量の変動周期が揺動軸Dの回転周期の2倍となることが防止されているためである。このように、方向検出電極30の静電容量の変動周期は、揺動軸Dの回転周期と同一であるため、方向検出電極30の静電容量は、揺動軸Dの方向と対応している。第2電流測定手段8は、方向検出電極30の静電容量に基づいて揺動軸Dの方向を検出している。
図10は本実施形態における一方の電極301の揺動の状態を示す図であり、(a)は一方の電極301が最も上方に位置した(最上位位置に位置した)ときの、(b)は一方の電極301が最も下方に位置した(最下位位置に位置した)ときの状態を示す。図10(a)に示すように、一方の電極301が、最上位位置に位置したとき、一方の電極301と他方の電極302との距離が最小となる。この距離は、一方の電極301が最上位位置から下方に移動するに従い大きくなる。一方の電極301が最下位位置に位置したときに最大となる。このように、本実施形態では、一方の電極301が上方側に移動する場合と、下方側に移動する場合とでは、一方の電極301と他方の電極302との位置関係の変動形態が異なる。図11は揺動軸Dの方向と方向検出電極30の静電容量との関係を示す説明図であり、(a)は揺動軸Dの方向の変動を、(b)は一方の電極301の上下位置の変動を、(c)は、方向検出電極30の静電容量の変動を示す。図11(b)及び(c)に示すように、方向検出電極30の静電容量は、一方の電極301が最上位位置にあるときに最大となり、一方の電極301が下方に移動するに従い減少し、一方の電極301が最下位位置にあるときに最小となる。
尚、前述のように、この変動速度電流は、方向検出電極30の静電容量の変動速度に応じた電流である。従って、変動速度電流は、図11(c)及び(d)に示すように、方向検出電極30の静電容量を微分した値となっている。本実施形態では、この第2電流測定手段8と直流電源6とで、特許請求の範囲の方向検出手段の検出手段が形成されている。
出力手段9は、検波波生成手段91と抽出手段92とを備える。検波波生成手段91は、変動速度電流に基づいて、第1電流測定手段7によって測定された電流値から、第1軸角速度に対応する電流値を抽出するための第1検波波と、第2軸角速度に対応する電流値を抽出するための第2検波波とを生成する。第1軸角速度とは、揺動体23が含まれる平面と平行な第1軸周りの角速度である。図8に示すように、第1軸Qとは、揺動体23が含まれる平面と平行であり、方向検出電極30の一方の電極301と他方の電極302とを結ぶ直線上に位置する軸である。また、第2軸角速度とは、揺動体23が含まれる平面と平行で、且つ、第1軸方向に垂直な第2軸Q周りの角速度である。尚、第1軸Qは、揺動体23が含まれる平面と平行であれば限定されるものでなく、例えば、第3軸T又は第4軸Uと同じ方向であっても良い。
検波波生成手段91には、第2電流測定手段8が測定した変動速度電流の電流値が入力される。かかる検波波生成手段91は、図12に示すように、入力された変動速度電流の電流値に基づいて第1検波波と第2検波波とを生成する。この第1検波波は、第2電流測定手段8が測定した変動速度電流と同一の位相を有し、第2電流測定手段8が測定した変動速度電流そのものであっても、変動速度電流に基づいて生成したものであってもよい。また第2検波波は、第1検波波と位相が90°異なる検波波である。
抽出手段92には、第1電流測定手段7が測定した電流値と、検波波生成手段91から第1検波波と第2検波波とが入力される。抽出手段92は、第1電流測定手段7から入力された電流値から、第1検波波を用いて、第1軸角速度に対応する電流値を、前記第2検波波を用いて、第2軸角速度に対応する電流値を抽出する。抽出手段92は、抽出した第1軸角速度及び第2軸角速度に相当する電流値を所定の出力先に出力する。出力先は、特に限定されず、例えば、電流値に基づいて角速度を算出する機器等とすることができる。尚、本実施形態では、第1電流測定手段7が測定した電流値に対して検波を行っているが、第1電流測定手段7が測定した電流値を電圧値に変換し、当該電圧値に対して検波を行うようにしてもよい。
以上に説明した本実施形態に係る2軸角速度センサを用いて、第1軸角速度及び第2軸角速度に対応した角速度検出電極31の静電容量の変動速度を出力することについて説明する。
まず、第1駆動電極28及び第2駆動電極29の他方の電極282、292に互いに位相が90°異なる交流電圧を印加し、第1駆動電極28及び第2駆動電極29の一方の電極281、291と、方向検出電極30及び角速度検出電極31の一方の電極301、311と他方の電極302、312とに直流電圧を印加する。このように電圧が印加されると、揺動体23が共振現象を利用して図9に示すように励起揺動する。
揺動体23が励起揺動すると、励起揺動に伴って、方向検出電極30の一方の電極301が上下方向に揺動する。方向検出電極30の一方の電極301が上下方向に揺動すると、前述のように、方向検出電極30の静電容量が変動する。方向検出電極30の静電容量が変動すると、変動速度電流が生じる。この変動速度電流は、第2電流測定手段8によって測定され、測定された電流値が第2電流測定手段8から検波波生成手段91に入力される。検波波生成手段91は、入力された変動速度電流に基づいて、第1検波波及び第2検波波を生成する。検波波生成手段91は、生成した第1検波波及び第2検波波を抽出手段92に入力する。
一方、図13に示すように、揺動体23が励起揺動している時に、揺動体23が含まれる平面内に存在する所定軸G周りの角速度gが発生すると、当該軸G周りの角速度gのうち、揺動軸Dと平行な軸周りの角速度成分g’の大きさに対応するコリオリ力P(図9(a)及び図13参照)が揺動体23に生じる。かかるコリオリ力Pの向きは、揺動軸D及びコリオリ力Pが生じる揺動体23の部分における揺動軸D周りの揺動の移動方向と垂直な向きである。揺動軸D周りの揺動での移動方向には、揺動体23の法線方向一方側のZ1方向と他方側のZ2方向とがあり、Z1方向とZ2方向とで、揺動体23に発生するコリオリ力Pの向きが180°異なる。即ち、図9(a)に示すように、Z1方向に移動する揺動体23の部分とZ2方向に移動する揺動体23の部分とでは、180°異なる向きのコリオリ力Pが発生する。このように、180°異なる向きのコリオリ力Pが発生することで、揺動体23は周方向(図9(a)及び図13の矢印W方向)に回転する。
揺動体23の各部分は、揺動軸D周りの揺動によって、Z1方向への移動とZ2方向への移動を繰り返すため、揺動体23の各部分に発生するコリオリ力Pの向きは、揺動軸D周りの揺動により移動する方向がZ1方向及びZ2方向に切り替わるたびに反転する。このようにコリオリ力の向きが反転することで、揺動体23は周方向に回動する。
よって、揺動体23は、励起揺動しているときに、揺動体23が含まれる平面内に含まれる所定軸周りの角速度が与えられると、与えられた角速度の揺動軸D周りの角速度成分に対応する速度で周方向に回動する。
揺動体23が周方向に回動すると、回動体25は、揺動体23と連動して回動する。即ち、回動体25は、角速度成分g’に対応する速度で周方向(図13の矢印W方向)に回動する。このように回動体25が、角速度成分g’に対応する速度で回動するため、角速度検出電極31の一方の電極301は角速度成分g’に対応する速度で回動する。よって、角速度検出電極31の一方の電極301と他方の電極302との距離は、角速度成分g’に対応する速度で変動し、角速度検出電極31の静電容量も、角速度成分g’に対応する速度で変動する。図14に示すように、角速度検出電極31の静電容量が変動すると、直流電源6と角速度検出電極31との間に、角速度検出電極31の静電容量の変動速度に応じた電流が発生する。この電流は、第1電流測定手段7によって測定される。第1電流測定手段7は、測定した電流値を抽出手段92に入力する。
抽出手段92は、第1電流測定手段7から入力された電流値から、検波波生成手段91から入力された第1検波波を用いて、第1軸角速度に対応する電流値を抽出する。また、抽出手段92は、第1電流測定手段7から入力された電流値から、検波波生成手段91から入力された第2検波波を用いて、第2軸角速度に対応する電流値を抽出する。そして、抽出手段92は、抽出した第1軸角速度に対応する電流値と、第2軸角速度に対応する電流値とを所定の出力先に出力する。
以上のように、本実施形態に係る2軸角速度センサにおいては、揺動軸Dが回転するため、揺動体23が含まれる平面内においてどの方向の軸周りの角速度が揺動体23に与えられても、与えられた角速度に対応したコリオリ力Pが生じる。そして、このコリオリ力Pにより、変動する角速度検出電極31の静電容量の変動速度を、第1軸角速度に対応する角速度検出電極31の静電容量の変動速度と第2軸角速度に対応する角速度検出電極31の静電容量の変動速度とに分離することで、どの方向の軸周りの角速度についても、第1軸成分及び第2軸成分の角速度に対応する角速度検出電極の静電容量の変動速度を出力することができる。また、本実施形態に係る2軸角速度センサは、第1軸成分及び第2軸成分の角速度に対応する角速度検出電極31の静電容量の変動速度を1つの角速度検出電極31で出力することができるので、部品点数が少なく、小型化及び低コスト化を図ることができる。
尚、本実施形態では、揺動体23の振動励起に共振現象を利用しているが、揺動体23の振動励起は共振現象を利用せずに実現しても良い。即ち、交流電源6によって第1駆動電極28及び第2駆動電極29の他方の電極282、292に印加される交流電圧の周波数は、第3軸及び第4軸周りの揺動体23の固有振動数の2倍でなくてもよい。共振現象を利用しない場合、揺動体23にコリオリ力が発生するタイミングが、共振現象を利用する場合に対して交流電圧の位相の90°分ずれる。そのため、共振現象を利用しない場合は、検波波生成手段91は、共振現象を利用する場合の第1検波波及び第2検波波に対して、位相が90°ずれた第1検波波及び第2検波波を生成する。
また、本実施形態のように、揺動体23の振動励起に共振現象を利用する場合、第1駆動電極28及び第2駆動電極29の他方の電極282、292に印加する交流電圧の周波数は、好ましくは揺動体23の固有振動数の2倍よりも少し高めとする。2倍より少し高めとすると、第1駆動電極28及び第2駆動電極29の一方の電極281、291と他方の電極282、292との間に発生する静電引力が、ばねの役割をし、揺動体23の固有振動数が高めにシフトするためである。また、この共振系は非線形性を持つために、共振点のピークよりも低周波数側が不安定になることがあり、この観点からも、交流電圧の周波数は高めに設定することが好ましい。
更に、本実施形態では、角速度検出電極31の一方の電極311と他方の電極312との枝部が回動体25の周方向に交互に配置されている。そのため、一方の電極311と他方の電極312との対向面積が大きくされている。対向面積が大きければ、例えば、揺動体23に与えられる角速度が小さく、回動体25の周方向の回動速度が小さくても、角速度検出電極31の静電容量を大きく変動させることができる。よって、小さな角速度が与えられた場合でも、角速度に対応する静電容量の変動速度を精度良く測定することができる。
また、励起揺動の周期は、交流電源6が第1駆動電極28及び第2駆動電極29に印加する交流電圧の2倍である。そのため、方向検出電極の静電容量の変動周期も交流電圧の2倍であり、第1電流測定手段7に測定される電流の変動周期も交流電圧の2倍である。よって、第1電流測定手段7に測定される電流と、交流電源6が交流電圧を印加することで発生する交流電流との間にクロストークが発生しても、ローパスフィルタなどによって容易にこれらの電流を分離できる。
また、角速度検出電極31の一方の電極311と他方の電極312との形状は、互いに対向している限りにおいて、特に限定されるものでなく、例えば、図6(b)に示すような形状でもよい。即ち、一方の電極311は、回動体25の外周部から回動体25の径外方向に延出された幹部311bと、当該幹部311bから回動体25の周方向の一方側に延出された枝部311cとから構成された電極片311dが、回動体25の外周部に沿って複数設けられた形状であってもよい。また、一方の電極311がこの形状を採る場合は、図6(b)に示すように、他方の電極302は、回動体25の径方向と平行な幹部312bと、当該幹部312bから回動体25の周方向の他方側に延出された枝部312cとから構成された電極片312dが複数設けられた形状であってもよい。
また、本実施形態では、方向検出電極30の一方の電極301の上下方向位置は他方の電極302の上下方向位置より低くすることで、揺動軸Dの回転周期と、方向検出電極30の静電容量の変動周期とを同一としている。しかしながら、方向検出電極30の静電容量の変動周期が揺動軸Dの回転周期の2倍となっても、方向検出電極30の静電容量から揺動軸Dの方向を特定できれば、方向検出電極30の一方の電極301と他方の電極302との上下方向位置を同じとしてもよい。方向検出電極30の静電容量の変動周期が揺動軸Dの回転周期の2倍となっても、方向検出電極30の静電容量から揺動軸Dの方向を特定する手段として、例えば、次の手段を挙げることができる。例えば、揺動体23の周方向の一部分の上方に第3の電極を設ける構成を挙げることができる。上方に第3の電極を設けると、揺動体23の周方向の一部分が揺動により上昇すると、第3の電極と揺動体との間の静電容量が大きくなるので、第3の電極と揺動体との間の静電容量から一方の電極301が上方に移動しているのか、下方に移動しているかを判別することができる。もちろん、第3の電極を揺動体23の周方向の一部分の下方に設けても、一方の電極301の移動方向を判別することが可能である。
本実施形態では、方向検出電極30及び角速度検出電極31の一方の電極301、311と他方の電極302、312との間に直流電圧を印加して、一方の電極301、311と他方の電極302、312とに一定の電位差を持たせている。一方の電極301、311と他方の電極302、312とに一定の電位差を持たせる方法として、例えば、シリコン層20をグランドに接続する方法を挙げることができる。
また、本実施形態では、第1駆動電極28及び第2駆動電極29の一方の電極281、291に直流電圧を印加し、第1駆動電極28及び第2駆動電極29の他方の電極282、292に交流電圧を印加して、揺動体23を揺動させる静電力を生じさせている。このように、一方の電極に281、292に直流電圧を、他方の電極282、292に交流電圧を印加すると、生じる静電力は交流電圧の振幅と直流電圧とに比例する。そうすると、第1駆動電極28及び第2駆動電極29の一方の電極281、291に大きな直流電圧を印加すると、第1駆動電極28及び第2駆動電極29の他方の電極282、292に小さな交流電圧を印加した場合であっても、揺動体23を揺動させるために必要な静電力を生じさせることができる。小さな交流電圧を用いると、直流電源6及び角速度検出電極31の他方の電極312の間と、直流電源6及び方向検出電極30の他方の電極302の間とのクロストークを抑えることができるので、角速度検出電極31の静電容量の変動速度の測定及び揺動軸Dの方向の検出を精度良く行うことができる。
図1は、本発明の2軸角速度センサの励起振動を説明するための説明図である。 図2は、本実施形態に係る2軸角速度センサの模式図である。 図3は、シリコン層の平面図である。 図4は、図2のA―A端面図である。 図5は、図3の矢印C方向から見た方向検出電極30の側面図である。 図6は図2の点線Pで囲まれた部分の拡大図であり、(a)は本実施形態の場合の、(b)は変形例の場合の点線Pで囲まれた部分の拡大図を示す。 図7は、シリコン層20の製造工程を示したA―A端面図である。 図8は、本実施形態に係る2軸角速度センサの電気的な接続状態を示す模式図である。 図9は、揺動体の揺動形態を説明するための揺動体の斜視図である。 図10は一方の電極の揺動の状態を示す図であり、(a)は一方の電極が他方の電極の上方側の領域に、(b)は他方の電極の下方側の領域に移動した状態を示す。 図11は一方の電極の静電容量の変動を示す説明図であり、(a)は揺動軸Dの方向の変動を、(b)は一方の電極の上下位置の変動を、(c)は、方向検出電極の静電容量の変動を、(d)は変動速度電流の変動を示す。 第1検波波及び第2検波波の波形を示す図である。 角速度と、コリオリ力との関係を示す図である。 角速度検出電極の静電容量の変動速度に応じて発生する電流の波形と、第1検波波及び第2検波波の波形とを示す図である。
符号の説明
20 シリコン層
21 枠体
23 揺動体
25 回動体
28 第1駆動電極
29 第2駆動電極
30 方向検出電極
31 角速度検出電極

Claims (4)

  1. 枠体に対して周方向に回動可能に支持されたディスク状の揺動体と、
    前記揺動体が含まれる平面内に存在し、且つ、前記平面の法線周りに回転する揺動軸周りに前記揺動体を揺動させる駆動手段と、
    前記揺動体に連結され、且つ、前記揺動体が周方向に回動すると、前記揺動体と連動して回動する回動体と、
    前記回動体に支持された一方の電極、及び、前記枠体に支持された他方の電極を有する角速度検出電極と、
    前記角速度検出電極の一方の電極と他方の電極との間の静電容量の変動量を測定する測定手段と、
    前記揺動軸の方向を検出する方向検出手段と、
    前記方向検出手段によって検出された前記揺動軸の方向に基づいて、前記測定手段によって測定された変動量から、前記揺動体が含まれる平面と平行な第1軸周りの第1軸角速度に対応する変動量、及び、前記揺動体が含まれる平面と平行であり、且つ、前記第1軸方向に垂直な第2軸周りの第2軸角速度に対応する変動量を出力する出力手段とを備えることを特徴とする2軸角速度センサ。
  2. 前記駆動手段は、
    静電力を利用して、前記揺動体が含まれる平面と平行な第3軸周りに前記揺動体を揺動させる第1駆動電極と、
    静電力を利用して、前記揺動体が含まれる平面と平行であり、且つ、前記第3軸に垂直な第4軸周りに前記揺動体を揺動させる第2駆動電極と、
    前記揺動体の前記第3軸周りの揺動と前記揺動体の前記第4軸周りの揺動との位相が90°異なるように、前記第1駆動電極と前記第2駆動電極とに交流電圧を印加する交流電源とを備えることを特徴とする請求項1に記載の2軸角速度センサ。
  3. 前記方向検出手段は、
    前記揺動体に支持された一方の電極、及び、前記枠体に支持され、前記揺動体の法線方向に沿った位置が前記一方の電極と異なる他方の電極を有する方向検出電極と、
    前記方向検出電極の一方の電極と他方の電極との間の静電容量に基づいて前記揺動軸の方向を検出する検出手段とを具備し、
    前記出力手段は、前記検出手段の検出結果に基づいて、前記測定手段によって測定された変動量から前記第1軸角速度に対応する変動量を抽出するための第1検波波、及び、前記第2軸角速度に対応する変動量を抽出するための前記第1検波波と位相が90°異なる第2検波波を生成する検波波生成手段と、
    前記第1検波波に基づいて、前記測定手段によって測定された変動量から前記第1軸角速度に対応する変動量、及び、前記第2検波波に基づいて、前記測定手段によって測定された変動量から前記第2軸角速度に対応する変動量を抽出する抽出手段とを具備することを特徴とする請求項1に記載の2軸角速度センサ。
  4. 前記駆動手段は、
    静電力を利用して、前記揺動体が含まれる平面と平行な第3軸周りに前記揺動体を揺動させる第1駆動電極と、
    静電力を利用して、前記揺動体が含まれる平面と平行であり、且つ、前記第3軸に垂直な第4軸周りに前記揺動体を揺動させる第2駆動電極と、
    前記揺動体の前記第3軸周りの揺動と前記揺動体の前記第4軸周りの揺動との位相が90°異なるように、前記第1駆動電極と前記第2駆動電極とに、交流電圧を印加する交流電源とを備え、
    前記揺動体、前記回動体、前記第1駆動電極、前記第2駆動電極、前記角速度検出電極及び前記方向検出電極は、互いに重ならないように配置されていることを特徴とする請求項3に記載の2軸角速度センサ。
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