JP6372566B2 - 改善された直交補償 - Google Patents

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Description

発明の分野
本発明は、微小電気機械デバイスに関するものであり、特に、独立請求項の前段部分に規定されたとおり、微小電気機械センサーデバイスに関するものである。
発明の背景
微小−電気−機械システム(Micro-Electro-Mechanical Systems)、即ち、MEMSは、少なくともいくつかの要素が機械的な機能を持っている、小型化された機械的および電気機械的なシステムであると規定することができる。MEMS構造体は、物理的な性質(properties)における非常に小さい変化を、早くかつ正確に検出するように適用することができる。一例として、微小電気機械ジャイロスコープは、非常に小さい角変位を、早くかつ正確に検出するように適用することができる。
運動(motion)は、6つの自由度を持つと考えることができ、該6つの自由度とは、3つの直交方向の並進移動と、3つの直交する軸の回りの回転である。後者の3つは、ジャイロスコープとしても知られる角速度センサーによって測定され得る。MEMSジャイロスコープは、角速度を測定するためにコリオリ効果を用いる。質量体が一方向に移動しており、かつ、回転する角速度が加えられるとき、該質量体は、コリオリの力の結果としての直交方向の力を受ける。そのコリオリの力によってひきおこされた結果の物理的変位は、静電容量的(capacitively)に、圧電的(piezoelectrically)に、または、ピエゾ抵抗的(piezoresistively)に、感知する構造から読み取られ得る。
MEMSジャイロにおいては、一次運動(primary motion)は、適正なベアリング(bearings)の欠落に起因して、従来のジャイロのように、連続した回転ではあり得ない。その代わりに、機械的な振動が一次運動として用いられ得る。振動ジャイロスコープが一次運動の方向に直角な角運動を行うとき、波状(undulating)のコリオリの力が生じる。これが、一次運動に直角でかつ角運動の軸に直角な二次振動を作り出し、かつ、前記一次振動の周波数において該二次振動を作り出す。この連結された振動の振幅は、角速度(angular rate)の尺度として使用できる。
ジャイロスコープは、非常に複雑な慣性MEMSセンサーである。ジャイロスコープの設計における基本的な難問は、コリオリの力が非常に小さく、そのため、生成される信号が、そのジャイロスコープに存在する他の電気信号に比べて非常に小さい傾向にあるということにある。振動に対するスプリアス(spurious、不要)な共振と感受性が、多くのMEMSジャイロの設計を苦しめる。
ジャイロスコープの設計における1つの難問は、直交誤差運動(quadrature error motion)である。理想的なジャイロスコープ構造体では、一次振動と二次振動は、正確に直交する。しかしながら、実際のデバイスでは、不完全な状態が発生し、それが、ジャイロスコープの二次モードに対して、振動質量体一次モードの変位の直接的な結合(カップリング)を引き起こす。この直接的な結合は、直交誤差(quadrature error)と呼ばれている。角運動信号と直交信号(quadrature signal、直角位相信号)との間の位相差は90度であり、そのことは、直交誤差が基本的には位相敏感検波(phase sensitive demodulation)によって除去し得ることを意味している。しかしながら、該直交信号は、角運動信号に比べて非常に大きい場合があり、かつ、そのために、該位相検波の読み出しエレクトロニクスや位相精度に対して、不合理なダイナミックレンジの要求を引き起こす場合があり得る。
この誤差源に対処する公知の方法の1つは、直交信号が生成される前に、センサー構造における誤差信号を除去する静電的な直交相殺(electrostatic quadrature cancellation、静電的な直角位相キャンセレーション)である。このために、正確に一次振動と同期しかつ二次振動に平行な静電力が振動質量体に加えられ得る。
静電的な直交位相の抑制は非常に効果的であり、かつ、そのため、広く用いられている技術である。それはまた、より高いパフォーマンスのためであっても、集積回路側における電子的な直交相殺および他の処理方法と容易に組み合わせることもできる。しかしながら、進歩したジャイロスコープ構造は、複雑であり得、かつ、微細加工の許容範囲はその寸法に比べて乏しく、そのため、駆動運動における直交成分を補償するために必要な電圧が非常に高くなる場合があった。このことは、エレクトロニクスの設計を複雑にし、かつ、ジャイロスコープデバイスの電力消費を増大させる。
発明の簡単な説明
本発明の目的は、微小電気機械的な感知(センシング)における直交補償(quadrature compensation)を高めることにある。本発明の目的は、独立請求項の特徴部分に従った微小電気機械センサーデバイスによって達成される。
該請求項は微小電気機械センサーデバイスを規定し、該微小電気機械センサーデバイスは、振動質量体を有し、該振動質量体を固定支持構造に懸架するためのバネ構造を有し、該振動質量体を直線的な振動へと駆動するための励起手段を有し、かつ、静電容量性トランスデューサー構造を有する。前記該バネ構造は、該振動質量体に対して、駆動方向と、該駆動方向に直角な感知方向とを定める。前記直線的な振動は、駆動方向の一次成分と感知方向の直交誤差による二次成分とを持った方向を有するものである。前記静電容量性トランスデューサー構造は、固定支持構造に係留されるためのステーターを有し、前記振動質量体に機械的に接続されたローターを有し、かつ、ステーター表面とローター表面との間に静電力を作り出すように配置された電気的エネルギー源を有する。該ステーターは、少なくとも1つのステーター表面を含んでおり、かつ、該ローターは、前記ステーター表面に向かい合って位置するローター表面を含んでいる。該静電容量性トランスデューサー構造は、傾斜した配向にて配置され、駆動方向とステーター表面の接線との間にゼロでない角度が形成され、かつ、前記静電力が、前記直線的な振動の二次成分を減じるように方向付けられている。
傾斜した配向(slanted orientation、斜めの方向付け)に起因して、ステーター(stator)の表面とローター(rotor)の表面との間の距離もまた、振動質量体の直線的な振動の間に変化し、また、補償する力にギャップ変調を導入する。これが、補償する力の効果を著しく増大させる。
本発明のさらなる利点は、以下の態様と共に、より詳細に論じられる。
図面の簡単な説明
以下に、添付の図面を参照し、好ましい態様に関連付けて、本発明をより詳細に説明する。
図1は、静電的な直交補償のための、従来技術の静電容量性トランスデューサー構造を示す図である。 図2は、静電容量性トランスデューサー構造の代表例的な態様を示す図である。 図3は、直交補償櫛状部の単純化した構造を示す図である。 図4は、直交補償櫛状部のさらなる態様を示す図である。 図5は、さらなる静電容量性トランスデューサー構造を示す図である。 図6は、図5の静電容量性トランスデューサー構造を応用する、さらなる態様を示す図である。 図7は、図2から図6の静電容量性トランスデューサー構造を少なくとも1つ有する微小電気機械センサーデバイスを示す図である。 図8は、図7の微小電気機械センサーデバイスの詳細を示す図である。
いくつかの実施態様の詳細な説明
以下の実施形態は、例示的なものである。明細書は、「ある(an)」、「1つの(one)」、または、「いくつかの(some)」実施形態に言及するであろうが、それは、そのような言及それぞれが、同じ実施形態を指すことや、その特徴が単一の実施形態だけに適用されることを必ずしも意味しない。異なる実施形態の単一の特徴は、さらなる実施形態を提供するべく、組み合わせられ得る。
以下に、本発明の種々の態様を実施し得るデバイスアーキテクチャーの単純な例を用いて、本発明の特徴を記載する。それらの態様を説明するために関連する要素のみを詳細に述べる。当業者に一般的に知られている静電容量性(capacitive)トランスデューサー構造または微小電気機械デバイスの種々の一般的な特徴は、ここでは具体的には説明しない。
図1は、代表例的な共振器構造体の基本要素を示しており、該共振器構造体では、静電容量性トランスデューサー構造が直交補償のために適用され得る。当該デバイスは、振動質量体10を有し得、質量体本体は、慣性的な動作を提供するために、固定(振動しない)支持体構造に懸架されていてもよい。ジャイロスコープ構造では、前記固定支持体は、該ジャイロスコープ構造の他のボディ要素によって提供されてもよく、例えば、下層にあるハンドルウェハー(handle wafer)や、ジャイロスコープダイのカバーキャップ(覆い蓋)ウェハーによって提供されてもよい。しかしながら、留意すべきは、構造ウェハー、ハンドルウェハー、キャップウェハーへの区分が、概念的なものであるということである。当業者にとっては、例えば、ハンドルウェハーと構造ウェハーとが、別個に、または、積層されたシリコン−絶縁体−シリコン(silicon-insulator-silicon)基板からの組合せにて、パターン加工されてよいことは明らかである。
振動質量体10は、バネ構造12を通じて、固定(static、静的)支持体に懸架されていてもよい。該ストリング構造は、ここでは、あらゆる弾性的に方向性を持った要素を指しており、該要素は、該振動質量体の少なくとも1つの方向への変位に対しては柔軟(フレキシブル)であり、かつ、該振動質量体の他の方向への変位に対して非常に剛性(rigid)を有するように、該バネ構造の寸法(dimensions)および/または特性(properties)によって構成される。ジャイロスコープ構造では、該バネ構造は、典型的には、駆動方向Dへのおよび感知方向Sへの振動質量体の変位を可能にするように設計される。前記駆動方向Dは、ここでは、振動質量体10の直線的な振動の設計上の方向を指しており、即ち、理想的な一次運動の間のおよび該振動質量体に作用する他の力が無い状態での、該振動質量体の該直線的な振動の方向を指している。感知方向Sは、ここでは、前記駆動方向に直角の方向を指しており、よって、共振器構造の角運動に起因する検出されるコリオリの力に一致する。図1は、代表例的な単純化した構成における、代表例的な駆動方向と感知方向を示している。実際には、共振器構造を実施するための多くのやり方があり、かつ、それに駆動方向と感知方向を配置するための多くのやり方がある。そのような解決策は、微小電気機械デバイスの技術における当業者には、広く文献に示されかつよく知られている。
振動質量体10は、方向Dへの直線的な振動へと駆動されるように設計されてもよいが、直交誤差が原因で、該振動質量体10の実際の運動の方向は、実際には、駆動方向Dにおける成分と、直交誤差によって生成される二次成分Qとを足した結果のものである。この直交誤差は、静電容量性トランスデューサー構造によって除去され得る。
図2は、本発明による静電容量性トランスデューサー構造の代表例的な態様を示している。その開示される構成は、振動質量体20を含んでおり、該振動質量体は、上記したように、バネ構造(図示せず)を通じて固定支持体に懸架される。該バネ構造は、該振動質量体のために、図2に示すように、駆動方向Dを定めており、かつ、該駆動方向Dに直角である感知方向Sを定めている。該静電容量性トランスデューサー構造は、少なくとも1のローター21aまたは21bをも含んでいる。ローターという用語は、ここでは、振動質量体20に機械的に接続された、かつ、それにより固定支持構造に関連してその運動に沿って移動するよう相互作用的に連結された要素を指している。
トランスデューサーという用語は、エネルギーの1つの形を他のものに変換するデバイスを一般に指す。電気機械トランスデューサーは、機械的なエネルギーを電気的なエネルギーに変換するデバイスであり、例えば、機械的な運動(モーション)を、電流の変動または電圧の変動へと、また逆も同様に、変換するデバイスである。静電容量性トランスデューサーという用語は、ここでは、可変のキャパシタンスを持ったキャパシターを含む実体(entity、エンティティ)を指すように用いられる。可変のキャパシタンスを引き起こしまたは働かせるのに必要な、機械的な要素と電気的な要素との組合せが、静電容量性トランスデューサー構造を形成する。装置では、該静電容量性トランスデューサー構造のキャパシタンスは、選択された入力量(input quantity)の値における変化に起因して、変化するように構成されてもよい。直交補償では、入力量は、前記静電容量性トランスデューサー構造の空間的な配向に対応し、該空間的な配向は、ジャイロスコープ構造の振動質量体の直線的な振動に応じて変化する。
前記静電容量性トランスデューサー構造20は、また、少なくとも1つのステーター(stator)22a、22bを含んでいてもよい。ステーターという用語は、ここでは、固定支持構造に固定するように係留(anchored)された要素を指す。構成によっては、ステーターおよびローターは、同じ固定支持構造に係留および懸架されてもよいし、また、異なる固定支持構造に係留および懸架されてもよい。図2に示すように、ローターは、櫛状部フィンガー(comb finger、櫛歯)を含んでいてもよい。ローターは、また、細長い要素を含んでいてもよく、それにより、細長い(elongate、長く延びた)ステーター表面26が細長いローター表面25に向かい合って延びるというように配置されていてもよい。
ローター21bは、少なくとも1つの平坦なローター表面25を含んでいてもよく、かつ、ステーター22bは、少なくとも1つの平坦なステーター表面26を含んでいてもよい。このことは、ステーターまたはローターの体積(volume)の少なくとも一部が、2次元(長さ、幅)の平面に沿って延びており、かつ、そこに平坦な表面を形成していることを意味する。許容範囲内で、該平坦な表面は、該面上のあらゆる2点を接続する全ての直線を含んでいると考えることができる。しかしながら、平坦な表面は、該ローター上にパターン形成された小さい突起部、または、該ローター内へとパターン形成された小さい窪みを含んでいてもよいということが理解される。表面の他の形態がスコープの範囲内で同様に適用されてもよいことが留意される。例えば、該表面は、湾曲していてもよいし、または、アーチになっていてもよい。
ローター21a、21bとステーター22a、22bは、複数ペア(pairs)を形成するように構成され、それは、ステーター21bとローター22bとのペアにおいて、ステーター22bのステーター表面26とローター21bのローター表面25とが互いに対向して位置するように構成されている。このことは、ステーター表面とローター表面とが間に介在する空間を渡って他方の真向かいにセットされる、ということを意味する。有利には、ただし必須ではないが、該ステーター表面と該ローター表面とは、初期状態において互いに位置合わせ(aligned)される。該初期状態は、ここでは、静的な状態を指し、ローターが固定支持構造に懸架されているが、移動するような駆動はされていないかまたは他の外部の力に曝されていない静的な状態を指す。図2の例では、ステーター表面とローター表面は、平坦であって、平坦なステーター表面と初期状態のローター表面とは、互いに平行である。湾曲した表面の場合には、初期には、ステーター表面の少なくとも1つの湾曲は、ローターの少なくとも1つの湾曲と位置合わせされていることが有利である。図2の例では、ローターは2つの櫛状部フィンガー21a、21bを含んでおり、これらフィンガーは、振動質量体から互いに反対の側に突き出している。ステーターは、また、ステーターの櫛状部フィンガー22a、22bを2つ含んでおり、かつ、前記ローターの櫛状部フィンガー21a、21bの各々は、個々のステーターのフィンガー22a、22bに対向し、振動するように配置されている。前記ローターの櫛状部フィンガー21bのどちらかまたは両方は、細長いローター表面25を、前記ローターの櫛状部フィンガーの少なくとも1つの側に含んでおり、図2におけるステーターとローターのペアは、次のようになっている:21aと22a、21bと22b。
図2のローター21a、21bは、振動質量体20に機械的に接続され、ステーター表面とローター表面の複数ペアのそれぞれがキャパシターを構成している。当該静電容量性トランスデューサー構造は、電気エネルギー源(図示せず)をも含んでおり、該電気エネルギー源は、ステーター表面とそれに対向するローター表面とのペア間に静電力を作り出すように配置されている。誘導される駆動運動に起因して、ローターがステーターに対して移動する場合に、要素の構造的な配置を通じて、ステーター表面とローター表面とのペアからなるキャパシターのキャパシタンスが変化するように配置されていてもよい。
キャパシタンスのこの変化は、また、ステーター表面とローター表面との間の静電力を変調するように構成されたものでもよく、それは、該静電力が直交誤差運動に反対し、それによって、できるだけ初期にその効果を減じるといったようになっていてもよい。
振動質量体20は、延いては、ローター21a、21bは、予め定められた方向Dへの一次運動を起こすように励起され得る。特別な方向を向いた駆動入力の力を造ることが可能な種々の励起構造が、スコープの範囲内において適用されてよいということが理解される。該励起の手段は、別個の電極を含んでいてもよく、該電極は、振動質量体20と共に移動するよう構成され、かつ、さらなる静的な電極または静的な複数の電極(図示せず)と電気的に相互作用し、その電気的な相互作用の結果として振動質量体20を移動させるように誘導するものである。代替的には、振動質量体は、自体が導電性材料から形成されているか、または、さらなる静的な電極または静的な複数の電極と相互作用する、導電性材料からなる堆積層を含んでいてもよい。また、圧電性の励起が適用されてもよい。振動質量体の励起メカニズムは、当業者にはよく知られており、ここでは詳細には論じない。励起された運動の方向は、主として、振動質量体20を支持するバネ構造によって定められる。
直線的な振動では、振動質量体は、振動の軸上をつり合い(equilibrium)の点について前後に移動する。励起手段および懸架バネ(suspending springs)は、振動質量体20を駆動して方向Dへの直線的な振動をさせるように設計されるが、しかし、上記で述べたとおり、直交誤差のために、実際の振動質量体20の運動の方向は、実際には、駆動方向Dを向いている主成分と、該直交誤差によって生成される二次的な成分Qとの結果である。直交誤差は、意図しない欠陥によって引き起こされるので、そのトータルの大きさ(magnitude)と方向は構造によって異なり得る。直交誤差を排除する観点からは、駆動方向に直角な方向における直交誤差によって生成される変化成分Qが、最も関連がある。図2では、一次運動と直交誤差による直線的な振動の方向が、矢印D+Qで示されている。該直交誤差運動が原因で、意図した振動の軸線から、実際の振動の軸線の偏移(deviation、ズレ)が生じる。図2の構成では、意図した振動の軸線は、駆動方向Dに平行であるが、しかし、直交誤差運動Qに起因して、実際の振動の軸線は、方向D+Qに平行になるであろう。
直線的なD+Qの振動の間に、該振動質量体20が、そしてそれゆえにローター21aが、駆動方向Dに量Xだけ変位し、かつ、それに直角な感知方向Sに微小量Yだけ変位すると仮定する。これが、キャパシターのキャパシタンスを変化させ、かつ、振動質量体の直交誤差運動に抗する補償のための力を作り出す。振動質量体20にy方向に作用するトータルの力は、力の合計によって定められ、それらの力は次のとおりであり:

ここで、Ciは、ステーターとローターのペアによって形成されたキャパシターであり、かつ、Viは、それらの間の電圧である。このトータルの力は、符号が負でありかつ駆動変位Xを含んでいる。従って、当該静電容量性トランスデューサー構造は、駆動方向Dへの変位Xと同位相である感知方向Sへの変位Yに抗する力を作り出す。
本発明の態様では、当該静電容量性トランスデューサー構造は、傾斜した配向となるように配置され、該傾斜した配向では、駆動方向とステーター表面の接線(tangent)との間に、ゼロでない角度αが形成される。図2の例では、ステーター表面は平坦であり、よって、ステーター表面の接線は、それと整列(aligned)している。配向を視覚的に際立たせるために、図2では、ゼロでない角度αが誇張されているということが留意される。典型的には、後述するように、より小さい角度が適用される。図2に示すように、角度αは、駆動方向Dと、ステーター22bのステーター表面26との間に形成される。
前の方で述べたように、従来では、向かい合ったステーター表面とローター表面との間の変動するオーバラップ(重なり部分)は、振動質量体の直交誤差運動を補償するための力を作り出すために適用されてきた。しかしながら、傾斜した配向に起因して、ステーター表面とローター表面との間の距離もまた、振動質量体の直線的な振動の間に変化し、それが、補償する力にギャップ変調(gap modulation)を導入する。微小電気機械ジャイロスコープ構造体の典型的な寸法であれば、このギャップ変調の効果は、非常に強力であることが判明した。例えば、図2の構成、α=1°での傾斜した配向、および、2、5μmのギャップ幅であれば、補償する力において+50%の増加が測定された。α=2°での傾斜した配向、および、2、5μmのギャップ幅は、補償する力に+100%の増加を提供した。
好ましくは、傾斜した配向の角度αは、予想される直交偏差(quadrature deflection)の角度よりも大きいように配置される。微小電気機械ジャイロスコープ構造体における前記直交偏差の角度は、典型的には、1°未満であり、傾斜した配向の最適角度は、α=0.5〜2°の範囲にあることがわかった。
図2は、2つのキャパシターで補償する力が作り出される構成を示しており、該2つのキャパシターは、振動質量体の横方向ポジション(lateral positions)に、反対の複数ペア(opposite pairs)になるように配置されている。横方向ポジション(lateral positions)は、ここでは、振動質量体の一次運動に沿った該振動質量体の互いに反対側にある最も端にある位置を指す。反対の複数ペア(opposite pairs)は、ここでは、キャパシター電極21bと22bとからなる第1ペアのステーター表面26とローター表面25との間に作り出される静電力が、キャパシター電極21aと22aとからなる第2ペアのステーター表面28とローター表面29との間に作り出される静電力に対して、反対(opposite、逆)であるということを指す。図2の構成では、これは、ローター表面25、29と、ステーター表面26、28を、平行になるように配置し、ステーター22a、22bを意図する振動の軸線から互いに反対の側に位置させることによって達成されている。従って、振動質量体20が図示した配向において上方へ移動すると、直交誤差運動は、振動質量体を左へシフトさせるが、しかし、キャパシター電極21bおよび22bからなる第1ペアの静電力が、この偏移(deviation、逸脱)を減じる。同様に、振動質量体20が図示した配向において下方へ移動すると、直交誤差運動は、振動質量体を右へシフト(移動)させるが、しかし、キャパシター電極21aおよび22aからなる第2ペアの静電力が、この偏移を減じる。直交誤差運動とキャパシターのペアによる補償の結果により、実際の振動の軸線は、意図した振動の軸線へと、より近くシフトする。
前記反対のキャパシターの複数ペアの配向は重要であり、もし作り出された静電力が反対でなく、同じであれば、一次振動周波数の2倍で変調された力が作り出される。そのような力は、当然に、直線的な振動の直交誤差運動を補償するために適用し得るものではない。
直交補償する力を増やすために、振動質量体は、向かい合ったステーターとローターの複数ペアによって形成された複数のキャパシターを含んだ直交補償櫛状部(quadrature compensation comb)を含んでいてもよい。静電力は電荷同士の間の距離の二乗に反比例するが、実際には、斥力を直交補償に効果的に適用できない、ということが理解される。
図3は、直交補償櫛状部の単純化した構造を示しており、該直交補償櫛状部は、1つの方向Qcompにおける直交誤差を補償するように、図2の補償構造を多数含んでいる。ローター櫛状部フィンガー35が、実際には、ステーター櫛状部フィンガー36、37による反対の静電力にさらされている、ということが留意される。しかしながら、距離の二乗への反比例のために、より接近する(向かい合う)ステーター櫛状部フィンガー36の効果が優勢となる。この補償櫛状部の構成は、バイアスをかけるためには単純であるが、しかし、それでもタイト(密)なクシ状構造を可能にし、それゆえに、直交補償のために表面積の効果的な使用を可能にする。有利には、ジャイロスコープ構造は、正の感知方向における直交補償のための1つの櫛状部と、負の感知方向における補償のための1つのクシ状構造とを含んでいてもよい。該スコープ(範囲)が、振動質量体ごとにただ1つのキャパシターを持った構成をも含む、ということが留意される。しかしながら、そのような構造は、実際にはアンバランスであり、それゆえに、最適に作動することはないであろう。
図4は、他のタイプの直交補償櫛状部構造を示している。該構造は、振動質量体40から突き出した複数のローター櫛状部フィンガー41を持った該振動質量体40を含んでいる。該構造は、また、複数のステーター櫛状部フィンガー43を持ったステーター櫛状部42を含んでいてもよい。該ステーター櫛状部フィンガー(複数)のステーター表面(複数)は、ローター櫛状部フィンガー(複数)43のローター表面(複数)に対して、対向するポジションになるよう配置されている。振動質量体は、駆動方向Dへの直線的な振動へと励起されるように構成されていてもよい。直交補償櫛状部フィンガー(複数)は、傾斜した配向になっていてもよく、ここでも、駆動方向Dと、ステーター櫛状部フィンガー(複数)43のステーター表面(複数)との間に、ゼロでない角度αが形成されるようになっていてもよい。角度αの辺(side)を提供するステーター表面は、必須ではないが、平坦であってよく、そのステーター櫛状部フィンガーの長さ全体に広がっていてもよい。ローター櫛状部フィンガー(複数)41のローター表面(複数)は、相応して、平坦であってよく、ステーター表面に位置合わせされていてもよい。ステーター櫛状部フィンガー(複数)とローター櫛状部フィンガー(複数)の他方の側は、駆動方向Dと位置合わせされてもよく、よって、非対称的なノコギリ歯形状の補償構造を形成していてもよい。ステーターとローターのフィンガーペア(複数)の傾斜した配向は、上記で述べたように、直交補償に改善された効率を提供する。前記非対称的なノコギリ歯形状の補償櫛状部構造は、高めた補償フィンガーペア(複数)のタイトにした詰め込み(packing)を可能にする。よって、減じられたコンポーネントのサイズにて、高い性能(performance)が得られる。
図5は、補償する力を両方向に作り出し得るさらなる構造を示しており、ステーターとローターのフィンガーペア(複数)の傾斜した配向が、両方向への直交補償に対して改善された有効性を提供する。この静電容量性トランスデューサーの構成は、少なくとも2つのステーター50、51を含んでいてもよく、ここでは、駆動方向Dと、第1ステーター50のステーター表面の接線との間に、ゼロでない正の角度+αが形成されており、かつ、駆動方向Dと、第2ステーター51のステーター表面の接線との間に、ゼロでない負の角度−αが形成されている。第1ステーター50は、第1ローター52に向かい合って配置されてよく、かつ、第1ステーター50のステーター表面は、最初には、第1ローター52のローター表面に平行に位置合わせされていてよい。これに対応して、第2ステーター51は、第2ローター53に向かい合って配置されてよく、かつ、第2ステーター51のステーター表面は、最初には、第2ローター53のローター表面に平行に位置合わせされていてよい。これにより、補償する力は、両方の感知方向に効果的に作り出されるであろう。
図5に示すように、この構成はまた、一次運動における反対側にある横方向のポジションに配置された複数キャパシター(capacitors)で実施されてもよい。第1ステーター50と第1ローター52とによるキャパシター、および、第3ステーター58と第3ローター57とによるキャパシターは、負の感知方向における直交成分を補償するために適用されてもよく、かつ、第2ステーター51と第2ローター53とによるキャパシター、および、第4ステーター58と第4ローター57とによるキャパシターは、正の感知方向における直交成分を補償するために適用されてもよい。また、この構造は、直交補償櫛状部を形成するために適用されてもよく、ここで、反対方向の静電力を作り出す複数キャパシターは、感知方向Sに沿った平行な配向へと順次的に配置される。
図6は、図5の静電容量性トランスデューサー構造の要素を適用するさらなる態様を示しているが、しかし、分離したローター櫛状部フィンガー(複数)52、53、および、55、57は、ここでは、テーパー(tapering、先細)になったローター櫛状部フィンガー(複数)60、61へと合体している。テーパーになったローター櫛状部フィンガー60は、2つのローター表面を含んでいてもよく、1つは、第1ステーター63のステーター表面に向かい合っており、そして、1つは、第2ステーター64のステーター表面に向かい合っている。向かい合ったステーター表面とローター表面の同様の配置は、振動質量体の一次運動に関して、該振動質量体の反対側の横方向ポジションに配置されてもよい。また、この構造は、直交補償櫛状部を形成するために適用されてもよく、ここで、反対方向の静電力を作り出す複数キャパシターは、感知方向Sに沿った平行な配向へと順次的に配置される。図6の構成は、図5の構成のように同じ改善された効果を生み出すが、しかし、必要とするのはより小さい表面積である。
本発明の態様は、図2から図6の静電容量性トランスデューサー構造を少なくとも1つ含んだ微小電気機械センサーデバイスを含んでいる。図7は、少なくとも1つの振動質量体70を含む代表例的なジャイロスコープ構造を持った、その様な態様を示している。該振動質量体70は、バネ構造71、72によって、固定支持構造に懸架されていてもよい。図7に示すように、振動質量体70は、2つの自由度を持つように懸架されていてもよく、1つは、一次運動の駆動方向Dへの自由度であり、そして、1つは、駆動方向に反する感知方向Sへの自由度である。該ジャイロスコープ構造は、振動質量体70を一次運動へと駆動するための励起櫛状部73を含んでいてもよく、かつ、該ジャイロスコープ構造の角運動によってもたらされたコリオリの力による該振動質量体の移動(movement、動き)を感知するための、感知櫛状部構造74を含んでいてもよい。静電容量性トランスデューサー構造75が、正の感知方向における直交誤差を補償するために適用されてもよく、かつ、静電容量性トランスデューサー構造76が、負の感知方向における直交誤差を補償するために適用されてもよい。図7に示すように、当該微小電気機械センサーデバイスは、1つの平面上に線対称になっている2つのそのようなジャイロスコープ構造体を含んでいてもよい。
図8は、図7のジャイロスコープ構造を拡大して抜き出したものを示している。図8は、図7の静電容量性トランスデューサー構造76のローター櫛状部構造80とステーター櫛状部構造81を、より詳細に示している。駆動方向Dと、ステーター櫛状部81におけるフィンガーのステーター表面との間の、ゼロでない角度は小さいが、しかし、傾斜した配向が図8に見られるだろう。該静電容量性トランスデューサー構造76の静電力は、正のS方向への直交誤差を減じるように向けられている。即ち、該静電容量性トランスデューサー構造の静電力は、質量部が正のD方向に偏移(逸脱)する場合に、ローター櫛状部フィンガーを負のS方向に引っ張る。これに対応して、図8は、図7の静電容量性トランスデューサー構造75のローター櫛状部構造82とステーター櫛状部構造83を、より詳細に示している。該静電容量性トランスデューサー構造75の静電力は、負のS方向への直交誤差を減じるように向けられている。即ち、該静電容量性トランスデューサー構造の静電力は、ローター櫛状部フィンガーを正のS方向に引っ張る。フィンガー(複数)の傾斜した配向によって、非常に効果的な補償が得られる。
技術が進歩するにつれて、本発明の基本的な考えが様々な形で実施できることは、当業者にとっては明白である。本発明およびその実施形態は、従って、上記の実施例に限定されず、請求項の範囲内で変化し得る。

Claims (13)

  1. 微小電気機械センサーデバイスであって、当該微小電気機械センサーデバイスは:
    振動質量体(20)を有し;
    該振動質量体(20)を固定支持構造に懸架するためのバネ構造を有し、該バネ構造は、該振動質量体に対して、駆動方向(D)と、該駆動方向(D)に直角な感知方向(S)とを定めており;
    該振動質量体を直線的な駆動振動へと駆動するための励起要素を有し、該直線的な駆動振動は、前記駆動方向の一次成分と前記感知方向の直交誤差による二次成分とを持った方向を有するものであり;
    当該微小電気機械センサーデバイスの角運動によってもたらされたコリオリの力による前記振動質量体の移動を感知するための、感知要素を有し;
    静電容量性トランスデューサー構造を有し、該静電容量性トランスデューサー構造は、
    固定支持構造に係留される、第1のステーター(22b)と第2のステーター(22a)とを有し、前記第1のステーター(22b)は、第1のステーター表面(26)を有し前記第2のステーター(22a)は、第2のステーター表面(28)を有し、
    前記振動質量体に機械的に接続された、第1のローター(21b)と第2のローター(21a)とを有し、前記第1のローター(21b)は、前記第1のステーター(22b)の前記第1のステーター表面(26)に向かい合って位置する第1のローター表面(25)を含んでおり前記第2のローター(21a)は、前記第2のステーター(22a)の前記第2のステーター表面(28)に向かい合って位置する第2のローター表面(29)を含んでおり、
    前記第1のステーター(22b)と前記第1のローター(21b)との間、および、前記第2のステーター(22a)と前記第2のローター(21a)との間に電圧を作り出すように接続された電気的エネルギー源を有し;
    当該微小電気機械センサーデバイスの特徴は、
    前記第1のローター表面(25)と前記第1のステーター表面(26)とが第1の静電容量性トランスデューサーを形成し、該第1の静電容量性トランスデューサーでは、前記駆動方向の振動の変位と同じ位相にてキャパシタンスが増大し、かつ、前記第2のローター表面(29)と前記第2のステーター表面(28)とが第2の静電容量性トランスデューサーを形成し、該第2の静電容量性トランスデューサーでは、前記駆動方向の振動の変位と逆の位相にてキャパシタンスが増大し、
    前記直線的な駆動振動の二次成分に抗する方向を向いた第1の静電力が、前記の第1の静電容量性トランスデューサーの第1のステーター表面と第1のローター表面との間に作り出され、かつ、前記直線的な駆動振動の二次成分に抗する方向を向いた第2の静電力が、前記の第2の静電容量性トランスデューサーの第2のステーター表面と第2のローター表面との間に作り出され、かつ、該第1の静電力は、該第2の静電力に対して反対向きであり、
    前記の第1の静電容量性トランスデューサーと第2の静電容量性トランスデューサーは、傾斜した配向にて配置され、前記駆動方向と前記傾斜した前記第1のステーター表面の接線との間にゼロでない角度αが形成され、前記駆動方向と前記傾斜した前記第2のステーター表面の接線との間に該ゼロでない角度αが形成され、かつ、前記傾斜した前記第1のステーター表面と前記傾斜した前記第2のステーター表面とは平行であり、それにより、前記の直線的な駆動振動の二次成分に抗する前記第2の静電力が、該直線的な駆動振動の変位と逆の位相にてギャップ変調される、
    前記微小電気機械センサーデバイス。
  2. 前記第1の静電容量性トランスデューサーの第1のステーター表面(26)と第1のローター表面(25)が、平坦であるかまたは湾曲しているか、または、
    前記第2の静電容量性トランスデューサーの第2のステーター表面と第2のローター表面が、平坦であるかまたは湾曲している
    ことを特徴とする、請求項1に記載の微小電気機械センサーデバイス。
  3. 前記第1のローター表面(25)と、前記第2のローター表面が、前記第1のステーター表面と、前記第2のステーター表面に平行であることを特徴とする、請求項1または2に記載の微小電気機械センサーデバイス。
  4. 前記第1の静電容量性トランスデューサーまたは前記第2の静電容量性トランスデューサーが、細長いローター表面(25)を含んだ少なくとも1つのローター櫛状部フィンガー(21b)を有することを特徴とする、請求項1または2に記載の微小電気機械センサーデバイス。
  5. 前記第1の静電容量性トランスデューサーまたは前記第2の静電容量性トランスデューサーが、ステーター櫛状部フィンガー(22b)を有し、
    該ステーター櫛状部フィンガーは細長いステーター表面(26)を含み、該細長いステーター表面(26)が前記細長いローター表面(25)に向かい合って延びるように、該ステーター櫛状部フィンガーが配置されていることを特徴とする、
    請求項4に記載の微小電気機械センサーデバイス。
  6. 前記第1の静電容量性トランスデューサーと前記第2の静電容量性トランスデューサーのそれぞれが、ローター櫛状部フィンガーを少なくとも1つ有し、かつ、第1の静電容量性トランスデューサーのローター櫛状部フィンガー(21a)と第2の静電容量性トランスデューサーのローター櫛状部フィンガー(21b)とのペア(21a、21b)が、振動質量体(20)から互いに反対の方向へと突き出していることを特徴とする、請求項4に記載の微小電気機械センサーデバイス。
  7. 前記第1の静電容量性トランスデューサーが、複数のローター櫛状部フィンガー(21b)のうちの1つのローター櫛状部フィンガーの第1のローター表面(25)に対して、第1のステーター表面(26)を提供する1つのステーター櫛状部フィンガー(22b)を有し、かつ、
    前記第2の静電容量性トランスデューサーが、前記振動質量体の一次運動における反対側の横方向ポジションにあるローター櫛状部フィンガー(21a)のうちの1つのローター櫛状部フィンガーの第2のローター表面に対して、第2のステーター表面(28)を提供する他のステーター櫛状部フィンガー(22a)を有する、
    請求項6に記載の微小電気機械センサーデバイス。
  8. 前記ローター櫛状部フィンガーのペアの、前記第1のローター表面(25)と前記第2のローター表面(29)が、互いに平行になっている、請求項7に記載の微小電気機械センサーデバイス。
  9. 前記静電容量性トランスデューサー構造が、第3の静電容量性トランスデューサーを有し、
    前記第1の静電容量性トランスデューサーが、ステーターとローターの櫛状部フィンガー(50、52;63、60)からなる第1ペアを有し、
    前記第3の静電容量性トランスデューサーが、ステーターとローターの櫛状部フィンガー(51、53;64、60)からなる第3ペアを有し、
    前記第1の静電容量性トランスデューサーの前記ステーター櫛状部フィンガー(50;63)の前記ステーター表面と、該第1の静電容量性トランスデューサーの前記ローター櫛状部フィンガー(52;60)のローター表面とが、平行であり、かつ、前記駆動方向に対して、ゼロでない正の角度(+α)だけ傾斜しており、
    前記第3の静電容量性トランスデューサーの前記ステーター櫛状部フィンガー(51;64)のステーター表面と、該第3の静電容量性トランスデューサーのローター櫛状部フィンガー(53;60)のローター表面とが、平行であり、かつ、前記駆動方向(D)に対して、ゼロでない負の角度(−α)だけ傾斜している
    ことを特徴とする、請求項5に記載の微小電気機械センサーデバイス。
  10. 前記静電容量性トランスデューサー構造が、第4の静電容量性トランスデューサーを有し、
    前記第2の静電容量性トランスデューサーが、ステーターとローターの櫛状部フィンガー(57、58)からなる第2ペアを有し;
    前記第4の静電容量性トランスデューサーが、ステーターとローターの櫛状部フィンガー(55、56)からなる第4ペアを有し;
    同様に傾斜している、前記第1の静電容量性トランスデューサーと、前記第の静電容量性トランスデューサーとが、前記振動質量体の一次運動における一方の横方向ポジションにあり、かつ、
    同様に傾斜している、前記第2の静電容量性トランスデューサーと、前記第3の静電容量性トランスデューサーとが、前記振動質量体の一次運動における他方の横方向ポジションにある
    ことを特徴とする、請求項9に記載の微小電気機械センサーデバイス。
  11. 前記第1の静電容量性トランスデューサーおよび第3の静電容量性トランスデューサーのローター櫛状部フィンガーが、1つのテーパーになったローター櫛状部フィンガー要素(60)によって形成され、
    該ローター櫛状部フィンガー要素が、前記駆動方向に対してゼロでない正の角度だけ傾斜したローター表面と、前記駆動方向に対してゼロでない負の角度だけ傾斜したローター表面とを含んでいる
    ことを特徴とする、請求項9に記載の微小電気機械センサーデバイス。
  12. 前記第1の静電容量性トランスデューサーにおいて、または、前記第2の静電容量性トランスデューサーにおいて、前記ステーターとローターの櫛状部フィンガーが、複数ペアで、傾斜した配向となって配置されており:
    ステーターとローターの櫛状部フィンガーのペアの、ステーター櫛状部フィンガー(43)では、駆動方向に対してゼロでない角度の一辺を形成するステーター表面が、平坦であって、かつ、ステーター櫛状部フィンガー(43)の長さ全体に広がっており;
    ステーターとローターの櫛状部フィンガーのペアの、ローター櫛状部フィンガー(41)では、ローター表面が、平坦であって、かつ、前記ステーター表面に平行に位置合わせされており;
    前記ステーター櫛状部フィンガー(43)と前記ローター櫛状部フィンガー(41)の互いに反対になっている側は、駆動方向に合せられており、非対称的なノコギリ歯形状の補償構造を形成していることを特徴とする、
    請求項5に記載の微小電気機械センサーデバイス。
  13. 前記ゼロでない角度が、0.5〜2°の範囲にあることを特徴とする、請求項1または2に記載の微小電気機械センサーデバイス。
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