JP4930318B2 - 鋼板の下面冷却装置 - Google Patents

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Description

本発明は、高強度鋼板等の製造工程における仕上げ圧延後の鋼板の下面を冷却する、鋼板の下面冷却装置に関する。
高強度鋼の製造工程に含まれる冷却工程では、冷却開始温度が高く冷却停止温度が低いため、冷却温度範囲が大きく、温度むらが発生しやすい。この温度むらは、冷却後に生じる鋼板の形状不良(平坦不良)の一因となる。形状不良の鋼板を下流工程へ搬送すると故障等(ローラー傷や製品表面傷、出荷搬送トラブル)の原因となるため、形状不良の鋼板は、形状を矯正する必要がある。ところが、製品の強度が高いと、冷却後に発生した平坦不良(反り、耳波、中伸び形状等)をオンラインレベラーで完全に矯正することが困難になる。それゆえ、冷却前の形状を平坦にし、冷却中に鋼材の厚み方向等の温度むら発生を防止して、冷却後の形状不良を抑制することが重要となる。さらに、製品の材質強度バラツキ(主として製品の表面強度と裏面強度とのバラツキ)を防止するには、冷却中の鋼板表裏面(上下面)の温度変化履歴を同一に制御することが重要である。
一般に、鋼板表面へと放出された冷却媒体(以下「冷却水」ということがある。)は、鋼板表面(以下「上面」ということがある。)に滞留し、鋼板上面に滞留した冷却水は、鋼板上面へと放出された冷却水によって攪拌されるが、鋼板裏面(以下「下面」ということがある。)へと放出された冷却水は、その後、鋼板下面の下方へと落下する。そのため、鋼板上面へと放出される冷却水の量(以下「冷却水量」という。)と鋼板下面へと放出される冷却水量とが同一なら冷却能は上面側が大きく、スプレーノズル等を用いて鋼板上面の冷却能と鋼板下面の冷却能とを等しくするには、鋼板の下面側に配置されたノズルから放出される冷却水量を、鋼板の上面側に配置されたノズルから放出される冷却水量の約2倍にする必要がある。このため、冷却ゾーン全体の最大冷却能力は、鋼板下面の冷却能に左右されやすく、鋼板のサイズ(板厚、板幅等)により停止温度のバラツキが大きくなる。
鋼板下面の冷却能を向上させるには、冷却水と接触する鋼板下面の面積(以下「冷却面積」ということがある。)を増大させることが有効である。しかし、冷却面積の増大には限界がある。この理由は、一般に、鋼板とノズルとの衝突を避けるべく、ノズルは、鋼板下面から下方に離して設置されるため、鋼板を搬送する搬送ロールの上面と面する鋼板下面には冷却水が衝突し難いからである。
また、季節変動による水温変化により、鋼板上面の冷却能は大きく左右される。この理由として、鋼板上面の滞留水の面積割合が大きく、水温の影響が大きいためと考えられる。これに対し、鋼板下面の冷却能は、鋼板上面の冷却能と比較して、水温の変化に左右され難い(上面の約半分である)。そのため、鋼板上面の冷却能と鋼板下面の冷却能とを等しくするには、鋼板上面の冷却能の変化に合わせて鋼板下面へと放出される冷却水量を大きく変化させる必要がある。しかし、通常、冷却水をヘッダーへと供給するポンプの能力は一定であるため、冷却水量を極端に変化させることはできない。それゆえ、鋼板下面の冷却能力の制御範囲は小さくなりやすく、冷却停止温度外れ発生率が上昇し、製品品質及び生産性が低下しやすい。また、通常、鋼板下面へと放出される冷却水量は鋼板上面へと放出される冷却水量よりも多く(上面へと放出される冷却水量の約1.5〜2倍と変動)、上下面へと放出される冷却水量の比の設定は鋼板の材質やサイズにより変化するため、鋼板の板厚方向で温度むらや形状不良が発生する確率が大きくなる。したがって、鋼板の板厚方向における温度むらを低減するには、鋼板下面の冷却能を向上させることが重要である。
鋼板下面の冷却能を向上させること等を目的とした技術として、例えば、特許文献1には、水面下にノズルを備える水槽を配置し、ノズルから放出された冷却水を、当該ノズルと鋼板との間に配置された導管を通して鋼板下面へ衝突させると同時に、水槽内の水を随伴水流として鋼板下面に衝突させることにより、大量の冷却水を鋼板の下面へと衝突させて鋼板下面の冷却能を増大させる、高温鋼板の下面冷却装置が開示されている。また、特許文献2には、鋼板下面と平行な上面を有するノズルヘッダーの幅方向と長手方向に柱状冷却水噴射ノズル(以下「柱状噴射ノズル」という。)を複数設け、長手方向に沿う各ノズル列は鋼板下面に向かう角度を相違した傾斜列とされた、鋼板下面の冷却装置が開示されている。
特開2001−1027号公報 特開昭62−259610号公報
しかし、特許文献1に開示されている技術では、特に夏場等、水槽内の冷却水の温度が上昇すると、鋼板下面の冷却能が減少して冷却能の制御が困難になるという問題があった。さらに、特許文献1に開示されている技術では、ノズルと鋼板との間に導管が配置されるため、ヘッダー面と鋼板下面との距離が大きくなりやすい。そのため、ノズルから放出される冷却水量を少なくすると冷却水が鋼板下面に衝突し難くなるという問題もあった。さらに、特許文献1に開示されている技術では、ヘッダー面と鋼板下面との距離が大きくなりやすいので、ヘッダー面と鋼板下面との間に位置する冷却水を、鋼板下面と常に接触する状態で保持することが困難であり、鋼板下面の冷却能を鋼板上面の冷却能と同等にするのが困難であるという問題もあった。
また、全てのノズルからヘッダー面の垂直上向きに冷却水が噴射されるように柱状噴射ノズル5列を配置した冷却装置(図8参照)と、ノズルから噴射される冷却水の角度が全て異なるように柱状噴射ノズル5列を配置した冷却装置(図9参照)と、を用いて鋼板下面を冷却したところ(図8及び図9において、点線矢印は冷却水の進行方向を示す。)、750℃以上の高温からの冷却時に、図8に示す冷却装置の方が、図9に示す冷却装置よりも鋼板下面の冷却能が高く、図9に示す冷却装置では冷却温度降下量が減少した。これは、鋼板下面に衝突した冷却水が鋼板の搬送方向に流れ、鋼板下面へ斜めに放出されるべき冷却水の衝突を妨げているためであると考えられる。そのため、特許文献2に開示されている、鋼板下面に向かう角度を相違した複数のノズル列を備えた冷却装置では、特に高温からの冷却時に鋼板下面の冷却能が低下しやすいという問題があった。
そこで、本発明は、高温から冷却する場合であっても、鋼板下面の冷却能を向上させることが可能な、鋼板の下面冷却装置を提供することを課題とする。
以下、本発明について説明する。なお、本発明の理解を容易にするため、添付図面の参照符号を括弧書きにて付記することがあるが、それにより本発明が図示の形態に限定されるものではない。
本発明の第1の態様は、鋼板(1)の進行方向に間隔を開けて配設された複数の搬送ロール(2、2、…)の間に配置されるヘッダー部(3)と、該ヘッダー部に配置された複数の噴射ノズル(4、4、…)と、を備え、噴射ノズルから放出された冷却媒体によって、搬送ロール上を搬送される鋼板の下面が冷却され、ヘッダー部の外縁に、放出された冷却媒体がヘッダー部の下方へと落下することを妨げる落下阻害手段()が備えられ、鋼板の下面と面するヘッダー部の表面と、鋼板の下面と面する落下阻害手段の表面とのなす角Xが、90°<X<180°であることを特徴とする、鋼板の下面冷却装置(0)である。
本発明の第2の態様は、鋼板(1)の進行方向に間隔を開けて配設された複数の搬送ロール(2、2、…)の間に配置されるヘッダー部(3)と、該ヘッダー部に配置された複数の噴射ノズル(4、4、…)と、を備え、噴射ノズルから放出された冷却媒体によって、搬送ロール上を搬送される鋼板の下面が冷却され、ヘッダー部の外縁に、放出された冷却媒体がヘッダー部の下方へと落下することを妨げる落下阻害手段が備えられ、鋼板の下面と面するヘッダー部の表面と、鋼板の下面と面する落下阻害手段の表面とのなす角Xが、180°<X≦200°であることを特徴とする、鋼板の下面冷却装置である。
ここに、「噴射ノズル(4、4、…)」は、圧延後の鋼板(1)を冷却する冷却装置で使用される噴射ノズルであれば、その形態は特に限定されるものではない。本発明で好適に使用される噴射ノズル(4、4、…)の具体例としては、柱状噴射ノズルを挙げることができる。さらに、「冷却媒体」とは、鋼板(1)を冷却する際に使用される流体を意味し、本発明で使用可能な冷却媒体の具体例としては、工業用水等を挙げることができる。さらに、落下阻害手段()が備えられる「ヘッダー部(3)の外縁」とは、例えば、ヘッダー部(3)が、鋼板(1)の搬送方向上流側及び下流側、並びに、鋼板(1)の幅方向両端側に端面を有する四角柱形状である場合には、鋼板(1)の搬送方向上流側及び下流側の端面、又は、鋼板(1)の搬送方向上流側及び下流側の端面並びに鋼板(1)の幅方向両端側の端面を、落下阻害手段()が備えられるヘッダー部(3)の外縁とすることができる。さらに、「落下阻害手段()」とは、噴射ノズル(4、4、…)から鋼板下面へ向けて放出された冷却媒体が、ヘッダー部(3)の下方へ落下することを妨げ得る手段であれば、その形態は特に限定されるものではなく、例えば、金属板等により構成することができる。さらに、「角Xが、90°<X<180°」とは、落下阻害手段()が、ヘッダー部(3)の上面に冷却水が溜まるようにヘッダー部(3)の上面と鈍角を形成する形態で、備えられることを意味し、「角Xが、180°<X≦200°」とは、落下阻害手段が、鋼板(1)がヘッダー部(3)に万が一衝突した時に衝撃を受けにくくする形態で、備えられることを意味する。ここで、角Xは、160°<X≦200°(但し、X=180°は除く。)とすることが好ましい。
また、上記本発明の第1の態様及び上記本発明の第2の態様において、落下阻害手段()が、複数の搬送ロール(2、2、…)の軸心を通る水平面と、鋼板(1)の下面との間に備えられることが好ましい。
また、上記本発明の第1の態様及び上記本発明の第2の態様(変形例も含む)において、鋼板(1)の進行方向上流側の落下阻害手段()の端面と、鋼板(1)の進行方向下流側の落下阻害手段()の端面との距離をS、隣り合う搬送ロール(2、2)の軸心間距離をI、搬送ロール(2、2)の半径をR、とするとき、I−2R<S<Iを満たすことが好ましい。
本発明の鋼板の下面冷却装置よれば、ヘッダー部(3)の外縁に落下阻害手段備えられるので、鋼板(1)の下面とヘッダー部(3)とによって挟まれる空間に、鋼板(1)の下面と常に接触する形態で、冷却媒体を存在させることができる。かかる形態とすることにより、鋼板(1)の上面と同様に、鋼板(1)の下面にも所定の厚さの水膜を形成することができるので、限られた総水量の中でも鋼板下面の冷却能を容易に向上させることができる。さらに、鋼板下面の略全面に亘って所定の厚さの水膜を形成することができるので、高温から冷却する場合であっても、鋼板下面の冷却能を向上させることができる。その結果、鋼板(1)の板厚方向における温度むらを低減することができ、形状不良の発生を抑制することができる。そのため、本発明によれば、形状不良の鋼板をラインの途中で切断したり、コールドレベラーやプレス機で形状を矯正したりする工程を省略できるので、生産コストを低減することができ、製品の品質も向上させることができる。
発明者らは、鋼板下面の冷却能を制御するため、新たな水冷方法について検討した。現在の技術における鋼板の下面冷却装置では、鋼板下面に衝突した冷却水が、冷却装置の下方へと落下する。そこで、新たな冷却手法として、冷却装置に備えられるヘッダーの上面と鋼板下面との間に水を溜めて、鋼板の下面冷却能を向上させることとした。
(A)ヘッダーの上面と鋼板下面とを接近させ、冷却装置の下方へと落下する冷却水以上の量の冷却水を、ヘッダーに配置されたノズルから鋼板下面へと供給すれば、ヘッダー上面と鋼板下面との間に、鋼板下面と常に接触する状態で冷却水を存在させることができる(鋼板の下面に水膜を形成することができる)。そして、水膜が形成された鋼板の下面に向けて冷却水を放出すると、水膜を構成する冷却水を強攪拌することができるので、鋼板の下面冷却能を向上させることができる。
(B)鋼板の下面に水膜を形成しやすくするためには、ヘッダーの外縁に冷却水の落下を妨げる部材(落下阻害手段)を設ければ良い。また、ヘッダーの外縁に、伸縮自在な落下阻害手段を設ければ、鋼板の下面に形成される水膜の大きさを制御することができるので、鋼板下面の冷却能を制御することが容易になる。さらに、搬送ロールの上面と鋼板下面とによって挟まれる空間へと張り出す形態で落下阻害手段を設けることにより、冷却水が到達し難い鋼板の下面部位にも水膜を形成することができるので、鋼板の下面冷却能を向上させることが容易になる。
上記(A)及び(B)に示す着想に基づいて、その具体化を検討した結果、発明者らは、搬送ロールの間に配置されたヘッダーの上面と面する鋼板下面部分では、柱状噴射ノズルから放出された柱状冷却水噴流を、鋼板下面へ垂直に衝突させることで、冷却能を向上させることができることを知見した。この際、鋼板下面へと向かう柱状冷却水噴流の鉛直方向の運動量を大きくすると、鋼板下面に発生する蒸気膜を強制排除することができ、核沸騰状態下で鋼板下面を強冷却することが可能になる。さらに、鋼板の下面に水膜を形成し、当該水膜を構成する冷却水を柱状冷却水噴流で強攪拌すれば、冷却水が到達し難い搬送ロールの上面と面する鋼板下面部位にも冷却水を供給することができる。それゆえ、水膜が形成された鋼板の下面へ向けて冷却水を放出することにより、冷却面積を増大させることができ、その結果、鋼板の下面冷却能を向上させることが可能になることを知見した。
これらの知見に基づき、発明者らは実験を行った。その結果、鋼板下面とノズル上面との距離を30mm〜100mm程度に近づけると、その隙間に冷却水を充満させることができ、鋼板の上面と同様に、鋼板の下面も、浸漬攪拌状態下での強冷却が可能になることを知見した。かかる状態で鋼板の下面を冷却することができるのは、鋼板の下面直下に水膜が形成されることによると考えられる。
本発明は、上記知見に基づいてなされたものである。
以下、本発明の実施の形態について説明する。
1.第1実施形態
図1は、第1実施形態にかかる本発明の鋼板の下面冷却装置(以下「第1実施形態にかかる冷却装置」ということがある。)の形態例を示す概念図である。図2は、第1実施形態にかかる冷却装置と、鋼板及び搬送ロールとの位置関係を示す概念図である。図2の紙面上下方向が鋼板の板厚方向、図2の紙面左右方向が鋼板の搬送方向であり、図2の紙面奥/手前方向が鋼板の幅方向である。第1実施形態にかかる冷却装置の構造を容易に理解可能とするため、図2では、鋼板の幅方向に備えられる落下阻害手段の記載を省略している。図3は、距離S及び距離Iと半径Rとの関係を示す概念図である。以下、図1〜図3を参照しつつ、第1実施形態にかかる冷却装置について説明する。
図1に示すように、第1実施形態にかかる冷却装置10(以下「冷却装置10」ということがある。)は、ヘッダー部3と、当該ヘッダー部3に配置された複数の柱状噴射ノズル4、4、…(以下「噴射ノズル4、4、…」という。)と、を備え、ヘッダー部3の外縁に落下阻害手段5が備えられている。冷却装置10を使用する際には、図2に示すように、鋼板1を搬送する搬送ロール2、2、…の間にヘッダー部3が配置される。そして、図示されていない配管を介してヘッダー部3へ冷却媒体(冷却水)が供給され、当該ヘッダー部3に配置された複数の噴射ノズル4、4、…から鋼板1の下面へ向けて冷却水を放出することにより、鋼板1の下面を冷却する。図1及び図2に示すように、冷却装置10には、ヘッダー部3の端面から張り出す形態で設けられた落下阻害手段5が備えられている。そして、当該落下阻害手段5は、搬送ロール2、2、…の軸心を通る水平面と鋼板下面との間の空間に配置され、ヘッダー部3の、鋼板1の搬送方向上流側端面に設けられた落下阻害手段5aと、同搬送方向下流側端面に設けられた落下阻害手段5bは、搬送ロール2、2の上面と鋼板1の下面とによって挟まれる空間に配置されている。
冷却装置10には、落下阻害手段5が備えられているので、噴射ノズル4、4、…から鋼板1の下面へ向けて放出された冷却水は、落下阻害手段5によって、ヘッダー部3の下方への落下を妨げられる。このようにして落下を妨げられた冷却水は、ヘッダー部3及び落下阻害手段5と鋼板1の下面とによって挟まれる空間に留まりやすく、冷却装置10を、図2に示すように鋼板1の下面近傍(噴射ノズル4、4、…の先端と鋼板1の下面との距離が30mm〜100mm程度となる位置。以下同じ。)へ配置すると、当該空間に留まった冷却水が鋼板1の下面と接触し、鋼板1の下面には水膜が形成される。このように、冷却装置10を用いて鋼板1の下面を冷却すると、鋼板1の上面に形成されるような水膜を鋼板1の下面に形成することが可能になるので、鋼板1の下面冷却能を向上させることができる。
さらに、落下阻害手段5のうち、落下阻害手段5a及び落下阻害手段5bは、搬送ロール2、2の上面と鋼板1の下面とによって挟まれる空間に張り出す形態(落下阻害手段5aの鋼板搬送方向上流側端面と落下阻害手段5bの鋼板搬送方向下流側端面との距離をS、搬送ロール2、2の軸心間距離をI、搬送ロール2、2の半径をRとするとき、I−2R<S<Iとなる形態。図3参照)で備えられている。落下阻害手段5を備えない従来の冷却装置(図8参照)に備えられる柱状噴射ノズルを用いて鋼板1の下面を冷却すると、ヘッダー部3と面する鋼板1の下面部位は容易に冷却可能である反面、搬送ロール2、2の上面と面する鋼板1の下面部位には冷却水を到達させることが困難であるため、当該部位は冷却し難く、鋼板下面の長手方向で温度むらが発生しやすい。ところが、冷却装置10には、搬送ロール2、2の上面と鋼板1の下面とによって挟まれる空間に張り出す形態で設けられた落下阻害手段5a及び落下阻害手段5bが備えられるので、搬送ロール2、2の上面と面する鋼板1の下面部位にも水膜を形成することができ、当該部位も容易に冷却することができる。それゆえ、冷却装置10によれば、鋼板1の下面の長手方向における温度むらを低減することが可能になり、その結果、鋼板1の下面冷却能を向上させることが可能になる。
2.第2実施形態
図4は、第2実施形態にかかる本発明の鋼板の下面冷却装置(以下「第2実施形態にかかる冷却装置」ということがある。)の形態例を示す概念図である。図5は、第2実施形態にかかる冷却装置と、鋼板及び搬送ロールとの位置関係を示す概念図である。図5の紙面上下方向が鋼板の板厚方向、図5の紙面左右方向が鋼板の搬送方向であり、図5の紙面奥/手前方向が鋼板の幅方向である。第2実施形態にかかる冷却装置の構造を容易に理解可能とするため、図5では、鋼板の幅方向に備えられる落下阻害手段の記載を省略している。図4及び図5において、図1及び図2と同様の構成を採るものには、これらの図で使用した符号と同符号を付す。以下、図3〜図5を参照しつつ、第2実施形態にかかる冷却装置について説明する。
図4に示すように、第2実施形態にかかる冷却装置20(以下「冷却装置20」ということがある。)は、ヘッダー部3と、当該ヘッダー部3に配置された複数の噴射ノズル4、4、…と、を備える。図4中、ヘッダー部3の外縁に備えられた落下阻害手段6の上面とヘッダー部3の上面とのなす角Xは、90°<X<180°と図示されているが、角Xは180°≦X≦200°でもよい。冷却装置20を使用する際には、図5に示すように、鋼板1を搬送する搬送ロール2、2、…の間にヘッダー部3が配置される。そして、図示されていない配管を介してヘッダー部3へ冷却水が供給され、当該ヘッダー部3に配置された複数の噴射ノズル4、4、…から鋼板1の下面へ向けて冷却水を放出することにより、鋼板1の下面を冷却する。図4及び図5に示すように、冷却装置20には、ヘッダー部3の上面から斜め張り出す形態で設けられた落下阻害手段6が備えられている。そして、当該落下阻害手段6は、搬送ロール2、2、…の軸心を通る水平面と鋼板下面との間の空間に配置され、ヘッダー部3の、鋼板1の搬送方向上流側端面に設けられた落下阻害手段6aと、同搬送方向下流側端面に設けられた落下阻害手段6bは、搬送ロール2、2の上面と鋼板1の下面とによって挟まれる空間に配置されている。
冷却装置20には、落下阻害手段6が備えられているので、噴射ノズル4、4、…から鋼板1の下面へ向けて放出された冷却水は、ヘッダー部3の表面から斜め張り出す形態で設けられた落下阻害手段6によって囲まれる空間に留まりやすく、ヘッダー部3の下方への落下を妨げられる。このようにして落下を妨げられた冷却水は、ヘッダー部3及び落下阻害手段6と鋼板1の下面とによって挟まれる空間に留まり易く、冷却装置20を、図5に示すように鋼板1の下面近傍へ配置することで、当該空間に留まった冷却水が鋼板1の下面と接触し、鋼板1の下面には水膜が形成される。なお、角Xが180°≦X≦200°の場合、冷却水は下方に落下しやすくなるが、この場合でも、冷却水の圧力を上げることにより、冷却水を当該空間に留めることができ、鋼板1の下面は水膜を形成することができる。このように、冷却装置20を用いて鋼板1の下面を冷却すると、鋼板1の上面に形成されるような水膜を鋼板1の下面に形成することが可能になるので、鋼板1の下面冷却能を容易に向上させることができる。
さらに、落下阻害手段6のうち、落下阻害手段6a及び落下阻害手段6bは、搬送ロール2、2の上面と鋼板1の下面とによって挟まれる空間に張り出す形態(落下阻害手段6aの鋼板搬送方向上流側端面と落下阻害手段6bの鋼板搬送方向下流側端面との距離をS、搬送ロール2、2の軸心間距離をI、搬送ロール2、2の半径をRとするとき、I−2R<S<Iとなる形態。図3参照。)で備えられている。落下阻害手段6を備える冷却装置20によれば、搬送ロール2、2の上面と面する鋼板1の下面部位にも水膜を形成することができるので、当該部位も容易に冷却することができる。それゆえ、冷却装置20によれば、鋼板1の下面の長手方向における温度むらを低減することが可能になり、その結果、鋼板1の下面冷却能を向上させることが可能になる。
3.第3実施形態
図6は、第3実施形態にかかる本発明の鋼板の下面冷却装置(以下「第3実施形態にかかる冷却装置」ということがある。)の形態例を示す概念図である。図7は、第3実施形態にかかる冷却装置と、鋼板及び搬送ロールとの位置関係を示す概念図である。図7の紙面上下方向が鋼板の板厚方向、図7の紙面左右方向が鋼板の搬送方向であり、図7の紙面奥/手前方向が鋼板の幅方向である。第3実施形態にかかる冷却装置の構造を容易に理解可能とするため、図6では、鋼板の幅方向に備えられる落下阻害手段の記載を省略している。図6及び図7において、図1及び図2と同様の構成を採るものには、これらの図で使用した符号と同符号を付す。以下、図6及び図7を参照しつつ、第3実施形態にかかる冷却装置について説明する。
図6に示すように、第3実施形態にかかる冷却装置30(以下「冷却装置30」ということがある。)は、ヘッダー部3と、当該ヘッダー部3に配置された複数の噴射ノズル4、4、…と、ヘッダー部3の上面に鋼板1の搬送方向と平行に配置された複数の流水制御板7、7、…と、を備え、ヘッダー部3の外縁に落下阻害手段5が備えられている。冷却装置30を使用する際には、図7に示すように、鋼板1を搬送する搬送ロール2、2、…の間にヘッダー部3が配置される。そして、図示されていない配管を介してヘッダー部3へ冷却水が供給され、当該ヘッダー部3に配置された複数の噴射ノズル4、4、…から鋼板1の下面へ向けて冷却水を放出することにより、鋼板1の下面を冷却する。図6及び図7に示すように、冷却装置30には、冷却装置10と同様に、ヘッダー部3の端面から張り出す形態で設けられた落下阻害手段5が備えられている。そして、当該落下阻害手段5は、搬送ロール2、2、…の軸心を通る水平面と鋼板下面との間の空間に配置され、ヘッダー部3の、鋼板1の搬送方向上流側端面に設けられた落下阻害手段5aと、同搬送方向下流側端面に設けられた落下阻害手段5bは、搬送ロール2、2の上面と鋼板1の下面とによって挟まれる空間に配置されている。
冷却装置30には、冷却装置10の構成に加え、さらに、鋼板1の下面とは接触しない形態で配置された流水制御板7、7、…が備えられている。この流水制御板7、7、…は、噴射ノズル4、4、…から放出されて鋼板1の下面に衝突した冷却水が、鋼板1の幅方向へ移動することを制限する機能を担う。このように、鋼板1の幅方向への冷却水の移動が制限されると、鋼板1の幅方向両端側からヘッダー部3及び落下阻害手段5の下方へと落下する冷却水の量を低減することができるので、鋼板1の下面における、幅方向端部の過冷却を低減することが可能になる。すなわち、冷却装置30を用いて鋼板1の下面を冷却すると、冷却装置10によって得られる効果に加え、さらに、鋼板1の幅方向端部の過冷却を低減することが可能になる。
冷却装置30において、流水制御板7、7、…の高さは、鋼板1の下面に接触しない高さであり、かつ、鋼板の幅方向への冷却水の移動を制限し得る高さであれば、特に限定されるものではないが、搬送ロール2、2の上端面(鋼板1の下面)より5mm〜20mm低いことが好ましい。5mm未満であると、鋼板1が流水制御板7、7、…に接触する可能性があり、20mmを超えると鋼板の幅方向への冷却水の移動を十分に制限することが困難になる。
冷却装置30において、ヘッダー部3に備えられる流水制御板7、7、…の数は、鋼板の幅方向への冷却水の移動を制限し得る数であれば、特に限定されるものではない。また、流水制御板7、7、…の鋼板1の幅方向における間隔は、特に限定されるものではないが、50mm〜200mm間隔で配置されることが好ましい。ここで、鋼板1の下面の幅方向中央と接触する冷却水が鋼板1の幅方向へと移動する速さは、鋼板1の下面の幅方向端部と接触する冷却水が鋼板1の幅方向へと移動する速さよりも遅いので、鋼板1の幅方向中央部に配置される流水制御板7、7、…の間隔は、鋼板1の幅方向端部に配置される流水制御板7、7、…の間隔よりも広くすることができる。
冷却装置30において、流水制御板7、7、…は、鋼板1の下面冷却能を容易に向上可能とする観点から、噴射ノズル4、4、…から鋼板1の下面へ向けて放出される冷却水の流れを妨げない位置に配置されることが好ましい。また、冷却装置30において、噴射ノズル4、4、…から鋼板1の下面へ向けて放出される冷却水の放出方向は、特に限定されるものではないが、噴射ノズル4、4、…から放出された冷却水が流水制御板7、7、…と接触せずに鋼板1の下面と直接接触することにより、鋼板1の下面冷却能を容易に向上可能とする観点からは、ヘッダー部3上面の法線方向上側へ冷却水が放出されることが好ましい。
また、第3実施形態にかかる本発明の鋼板の下面冷却装置に関する上記説明では、冷却装置10に流水制御板7、7、…が備えられた形態の冷却装置30を例示したが、第3実施形態にかかる本発明の鋼板の下面冷却装置が採り得る形態はこれに限定されるものではなく、冷却装置20に流水制御板7、7、…が備えられた形態の鋼板の下面冷却装置とすることも可能である。
本発明の鋼板の下面冷却装置に関する上記説明では、搬送ロールの軸心を通る水平面と鋼板の下面との間に落下阻害手段が備えられる形態を例示したが、本発明は当該形態に限定されるものではなく、搬送ロールの軸心を通る水平面よりも下方に落下阻害手段が備えられる形態とすることも可能である。ただし、鋼板の下面近傍に落下阻害手段を配置することにより、鋼板の下面に水膜を形成しやすくして鋼板の下面冷却能を向上させやすくする等の観点からは、搬送ロールの軸心を通る水平面と鋼板の下面との間に落下阻害手段が備えられる形態とすることが好ましい。
また、本発明の鋼板の下面冷却装置に関する上記説明では、I−2R<S<Iを満たす落下阻害手段が備えられる形態を例示したが、本発明は当該形態に限定されるものではない。ただし、搬送ロールの上面と面する鋼板の下面部位にも水膜を形成しやすくすることにより、鋼板の長手方向における温度むらを低減可能な形態とする等の観点からは、I−2R<S<Iを満たす落下阻害手段が備えられる形態とすることが好ましい。
また、本発明の鋼板の下面冷却装置に関する上記説明では、四角形形状をしたヘッダー部上面の四方向の外縁に落下阻害手段が備えられる形態を例示したが、本発明は当該形態に限定されるものではない。ただし、搬送ロールの上面と面する鋼板の下面部位にも水膜を形成しやすい形態とすることにより、鋼板の長手方向における温度むらを低減しやすい形態とする等の観点からは、少なくとも、鋼板の搬送方向上流側端面及び同搬送方向下流側端面に、落下阻害手段が備えられることが好ましい。また、鋼板下面の幅方向略全面に亘って水膜を形成することにより鋼板の下面冷却能を向上させやすい形態とする等の観点からは、鋼板の搬送方向上流側及び下流側端面に加え、さらに、鋼板の幅方向両端側にも落下阻害手段が備えられる形態とすることが好ましい。本発明の鋼板の下面冷却装置における落下阻害手段が、鋼板の幅方向両端側に備えられる場合には、鋼板下面の幅方向端部における過冷却を抑制する等の観点から、鋼板の幅方向における落下阻害手段の端面は、鋼板の幅方向両端面よりも外側に位置することが好ましい。
また、本発明の鋼板の下面冷却装置に関する上記説明では、形状が固定された落下阻害手段が備えられる形態を例示したが、本発明は当該形態に限定されるものではなく、ヘッダー部から外側に張り出した落下阻害手段の形状を変更可能な形態(例えば、広げたり折り畳んだりすることで伸縮可能に構成された落下阻害手段が備えられる形態)とすることも可能である。形状を変更可能な形態の落下阻害手段が備えられれば、鋼板の下面に形成される水膜の面積を制御することができ、鋼板の下面冷却能の制御が容易になるため好ましい。
また、本発明の鋼板の下面冷却装置において、搬送ロールの上面と鋼板下面とによって挟まれる空間に張り出した落下阻害手段の、鋼板の搬送方向上流側(又は、下流側。以下同じ。)端面と、当該端面と面する搬送ロールの表面との距離(隙間)をDとするとき、鋼板の下面に水膜を形成可能であれば、距離Dは特に限定されるものではない。ただし、鋼板の下面冷却能を向上させやすい形態とする等の観点からは、Dを20mm以下とすることが好ましく、搬送ロールの回転を妨げない距離を確保する等の観点からは、Dを10mm以上とすることが好ましい。
本発明の鋼板の下面冷却装置において、ヘッダー部に配置される噴射ノズルの配置形態は特に限定されるものではないが、鋼板の下面冷却能を向上させやすくする等の観点からは、噴射ノズルを千鳥状に配置することが好ましい。
以下、実施例の結果を示しつつ、本発明についてさらに説明する。
1.冷却水量と水膜の厚さと距離Sとの関係
ヘッダー面と水平に設けられた落下阻害手段を備える参考例の鋼板の下面冷却装置(R=200mm、I=750mm、S=410mm(Dは落下阻害手段の角度により多少変化))を用い、落下阻害手段における距離Sを変化させて、噴射ノズル4、4、…から放出される冷却水の総水量と鋼板の下面に形成される水膜の厚さと距離Sとの関係を調べた。その結果、噴射ノズル4、4、…から放出される冷却水の総水量が多いほど形成される水膜の厚さが厚くなり、距離Sが小さくなるほど形成される水膜の厚さが厚くなった。ここでは、鋼板の下面に厚さ20mm〜50mm程度の水膜が形成されたことが確認できた。
この結果により、冷却装置のスペックにより、距離Sと冷却水の総水量を調整することにより、鋼板の下面に冷却に十分な水膜形成できることがわかった。
2.鋼板の下面冷却能と水膜との関係
ヘッダー面と水平に設けられた落下阻害手段を備える参考例の鋼板の下面冷却装置(R=200mm、I=750mm、S=420mm、D=17mm)と、冷却装置10から落下阻害手段5を除いた形態の冷却装置(以下「比較例にかかる冷却装置」という。)と、を用いて、鋼板の下面冷却能と水膜の有無との関係を調べた(以下、鋼板の下面冷却能と水膜との関係を調べる際に使用した参考例の鋼板の下面冷却装置を「参考例にかかる冷却装置」という。)。参考例にかかる冷却装置、及び、比較例にかかる冷却装置のそれぞれを、噴射ノズル4、4、…の上面と鋼板下面との距離が40mmとなるように配置し、噴射ノズル4、4、…から鋼板の下面へ向けて、圧力0.3[MPa]、水量密度1500[l/m/min]の冷却水を放出して、鋼板の下面を冷却した。参考例にかかる冷却装置を用いた冷却では、鋼板下面と冷却装置上面との間に冷却水が充満し、鋼板の下面に厚さ40mmの水膜が形成された。その結果、比較例にかかる冷却装置を用いた場合における鋼板下面の温度降下量を1とすると、参考例にかかる冷却装置を用いた場合における鋼板下面の温度降下量は1.3となった。すなわち、鋼板の下面に水膜を形成して冷却することにより、鋼板の下面冷却能が30%向上した。したがって、本発明の鋼板の下面冷却装置によれば、鋼板の下面冷却能を向上させることが可能になる。
第1実施形態にかかる冷却装置の形態例を示す概念図である。 第1実施形態にかかる冷却装置と鋼板及び搬送ロールとの位置関係を示す概念図である。 距離S及び距離Iと半径Rとの関係を示す概念図である。 第2実施形態にかかる冷却装置の形態例を示す概念図である。 第2実施形態にかかる冷却装置と鋼板及び搬送ロールとの位置関係を示す概念図である。 第3実施形態にかかる冷却装置の形態例を示す概念図である。 第3実施形態にかかる冷却装置と鋼板及び搬送ロールとの位置関係を示す概念図である。 従来の冷却装置の形態例を示す概念図である。 従来の冷却装置の形態例を示す概念図である。
符号の説明
1…鋼板
2…搬送ロール
3…ヘッダー部
4…噴射ノズル
5、6…落下阻害手段
7…流水制御板
10、20、30…鋼板の下面冷却装置

Claims (4)

  1. 鋼板の進行方向に間隔を開けて配設された複数の搬送ロールの間に配置されるヘッダー部と、該ヘッダー部に配置された複数の噴射ノズルと、を備え、
    前記噴射ノズルから放出された冷却媒体によって、前記搬送ロール上を搬送される鋼板の下面が冷却され、
    前記ヘッダー部の外縁に、放出された前記冷却媒体が前記ヘッダー部の下方へと落下することを妨げる落下阻害手段が備えられ、
    前記鋼板の下面と面する前記ヘッダー部の表面と、前記鋼板の下面と面する前記落下阻害手段の表面とのなす角Xが、90°<X<180°であることを特徴とする、鋼板の下面冷却装置。
  2. 鋼板の進行方向に間隔を開けて配設された複数の搬送ロールの間に配置されるヘッダー部と、該ヘッダー部に配置された複数の噴射ノズルと、を備え、
    前記噴射ノズルから放出された冷却媒体によって、前記搬送ロール上を搬送される鋼板の下面が冷却され、
    前記ヘッダー部の外縁に、放出された前記冷却媒体が前記ヘッダー部の下方へと落下することを妨げる落下阻害手段が備えられ、
    前記鋼板の下面と面する前記ヘッダー部の表面と、前記鋼板の下面と面する前記落下阻害手段の表面とのなす角Xが、180°<X≦200°であることを特徴とする、鋼板の下面冷却装置。
  3. 前記落下阻害手段が、前記複数の搬送ロールの軸心を通る水平面と、前記鋼板の下面との間に備えられることを特徴とする、請求項1又は2に記載の鋼板の下面冷却装置。
  4. 前記鋼板の進行方向上流側の、前記落下阻害手段の端面と、前記鋼板の進行方向下流側の、前記落下阻害手段の端面との距離をS、隣り合う前記搬送ロールの軸心間距離をI、前記搬送ロールの半径をR、とするとき、I−2R<S<Iを満たすことを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の鋼板の下面冷却装置。
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