JP4930313B2 - リーマ - Google Patents

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本発明は、あらかじめ明けられた下穴に仕上げ加工を行うリーマに関する。
バルブガイド穴等は、面粗度、真円度、真直度、穴径等について高い精度が必要とされる。そのため、バルブガイド穴等の仕上げ加工に用いられるリーマには、高い加工精度が要求される。この種のリーマとして以下に説明する1枚刃ガンリーマがある。このガンリーマは、1枚の切刃を有し、その刃部の外周には、前記切刃に沿って切屑排出溝の工具回転方向後方側に連なるマージン部が形成されるとともに、このマージン部の工具回転方向後方側には、ガイド部としてベアリング部が形成され、さらに、ベアリング部のさらに工具回転方向後方側には、切屑排出溝の工具回転方向後方側の稜線に沿うように、第2のガイド部としてパット部が形成されている。
このようなガンリーマでは、切刃により切削された加工穴の内周がマージン部によって擦られて平滑な内周面が得られるとともに、ベアリング部およびパット部がこの加工穴の内周面に摺接しながら刃部が前進することにより、加工穴の中心軸に工具本体の軸線が一致するように刃部が案内されることとなり、これによって刃部の振れが抑えられて工具本体の直進性が確保され、精度の高い穴加工がなされる。(例えば、特許文献1参照)。
特開平8−066825号公報(第2頁、第5図および第6図)
しかしながら、前記の1枚刃ガンリーマを含む1枚刃リーマにおいては、下穴の中心がリーマの中心とずれた、いわゆる下穴が偏心した場合には、切削抵抗の方向は略一定に保たれるものの、削りしろの変動にともなって切削抵抗の大きさが変動するため、加工穴の穴径、真円度といった精度が悪化するという問題があった。また、1枚刃リーマにおいては、横断面形状が非常にアンバランスになることから、該リーマの回転中の遠心力によって撓み等の弾性変形や振動が大きくなるため、前記の精度が悪化するおそれがあった。さらに、1枚刃リーマは、複数刃リーマにくらべ、送りを上げられないため高能率加工に適さないという問題があった。
一方、複数刃リーマにおいても、下穴が偏心した場合には、切削抵抗の合力の大きさおよび方向が大きく変動するため、加工穴の穴径、真円度、真直度といった精度が悪化する問題があった。また、各切刃相互間の振れによって、各切刃の切削抵抗がアンバランスになるため、前記の精度が悪化するという問題があった。
複数刃リーマの中でも比較的切削バランスが優れる3枚刃リーマにあっても、下穴が偏心した場合には、リーマの回転にともなう切削抵抗の合力の方向が大きく変動するため、前記の精度は悪化してしまう。
本発明は、上記問題を解決するためになされたもので、下穴が偏心した場合であっても加工穴の精度が悪化することがなく、1枚刃リーマより加工能率に優れるリーマを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は以下の構成を有する。
請求項1に係る発明は、軸線まわりに回転させられる略円柱状の工具本体の先端部には、この工具本体の円周方向で等間隔に3つの溝が形成され、これら溝のうち2つの溝の前記回転方向を向く壁面の先端稜には、切刃がそれぞれ形成され、前記切刃のうち少なくとも前記回転方向後方側に位置する切刃に連なる外周面にガイドパッドが形成されていることを特徴とするリーマである。
請求項1に係る発明によれば、工具本体の先端部には、この工具本体の円周方向で等間隔に3つの溝が形成されていることから、工具本体の各位置における断面形状がバランスに優れ、遠心力による工具本体の弾性変形および振動が生じないため、加工穴の穴径、真円度、真直度といった加工穴の精度が悪化しない。
さらに、3つの溝のうち2つの溝の回転方向を向く壁面の先端稜に切刃がそれぞれ形成されるため、1枚刃リーマよりも高送り高能率加工が可能となる。
該リーマが受ける切削抵抗は、2つの切刃が受ける切削抵抗の合力と常に同じ方向に作用する。それとともに前記2つの切刃のうち回転方向後方側に位置する切刃に連なる外周面に設けられたガイドパッドは、加工穴の内壁面と摺接することによって該リーマに作用する切削抵抗の合力を効果的に受け止める。以上のことから、加工中の切削抵抗によるリーマの撓み等の弾性変形が抑制されるため、加工穴の精度が改善される。
請求項2に係る発明は、前記ガイドパッドが前記切刃のうち前記回転方向前方側に位置する切刃を基準として前記回転方向後方側に127°〜173°の範囲内に形成されていることを特徴とする請求項1に記載のリーマである。
請求項2に係る発明によれば、ガイドパッドが前記範囲内に形成されていることにより、2つの切刃が受ける切削抵抗の合力をいっそう確実に受け止めることができるため、該リーマの撓み等の弾性変形が効果的に抑えられる。よって、加工穴の精度を改善する効果が特に高くなる。さらに、該リーマの円周方向におけるガイドパッドの形成範囲を前記範囲内に制限することによって、ガイドパッドと加工穴の内壁面との不要な摺接が避けられる。そのため、前記摺接による該リーマにかかる負荷の増加が抑制される。
前記ガイドパッドの形成範囲が、前記範囲から外れた場合には、切削抵抗の合力を確実にガイドパッドで受け止めることができないため、加工穴の精度を改善する効果が十分得られなくなるおそれがある。
加工穴の精度を改善する効果をより高めるために、ガイドパッドは、前記切刃のうち前記回転方向前方側に位置する切刃を基準として前記回転方向後方側に127°〜173°の範囲全体にわたって形成されるのが望ましい。
請求項3に係る発明は、前記切刃が超高圧焼結体からなることを特徴とする請求項1又は2に記載のリーマである。
請求項3に係る発明によれば、前記切刃が超高圧焼結体からなる場合には、アルミニウムおよびアルミニウム合金等の非鉄金属を高速切削することが可能となるため、切刃への被削材の凝着による加工穴内壁面の面粗さ悪化を防止することができる。さらに、高い耐摩耗性によって切刃寿命が長期化するとともに面粗さの悪化が長期にわたって防止される。しかも、工具本体の各位置における断面形状のバランスが優れるため、遠心力による弾性変形および振動に起因する加工穴の精度の悪化が防止される。
請求項4に係る発明は、該リーマの内部には油穴が設けられ、この油穴が溝の壁面に開口していることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のリーマである。
請求項4に係る発明によれば、前記油穴から吐出される切削油、高圧エアー等の流体が確実に切刃に供給されるため、切削中の切刃の冷却および切刃と被削材との潤滑がはかられる。したがって、切刃への被削材の凝着や切刃の損傷が軽減されて、加工穴内壁面の面粗さおよび該リーマの切刃寿命が向上する。
本願発明によれば、工具本体の先端部には、この工具本体の円周方向で等間隔に3つの溝が形成されていることから、工具本体の各位置における断面形状がアンバランスになることが防止され、該リーマが遠心力によって弾性変形を生じたり振動したりすることが抑制されるため、加工穴の加工精度が改善される。
さらに、3つの溝のうち2つの溝の回転方向を向く壁面の先端稜に切刃がそれぞれ形成されるため、1枚刃リーマよりも高送り高能率加工が可能となる。
該リーマが受ける切削抵抗は、2つの切刃が受ける切削抵抗の合力と常に同じ方向に作用する。それとともに前記2つの切刃のうち回転方向後方側に位置する切刃に連なる外周面に設けられたガイドパッドは、加工穴の内壁面と摺接することによって該リーマに作用する切削抵抗の合力を効果的に受け止める。以上のことから、加工中の切削抵抗によるリーマの撓み等の弾性変形が抑制されるため、加工穴位置、穴径、真円度および真直度といった精度が改善される。
以上のことから、加工能率および加工穴の精度に優れたリーマを提供することができる。
本発明を適用した実施形態について、図面を参照しながら説明する。図1は、本発明を適用したリーマの正面図である。図2は、図1に示すリーマの先端視拡大側面図である。
図1および図2に図示するように本リーマは、軸線まわりに回転させられる丸棒状の工具本体1の先端側に形成された刃部2と、基端側に形成されたシャンク部3とからなる。刃部1の外周面には、該リーマの円周方向で略等間隔に3つの溝4が該刃部2の先端面から基端側に向かって延設されている。図2の先端視側面図からわかるように、これら3つの溝4は、断面形状が略同一であり、かつ軸線方向の長さも略同一となるように形成されている。そして、これら3つの溝4のうち2つの溝には、該リーマの回転方向Kを向く壁面の先端稜に切刃5A、5Bがそれぞれ形成され、残りの1つの溝4の前記回転方向を向く壁面の先端稜には、切削中に被削材に接触しないように前記切刃5A、5Bよりも基端側にわずかに引っ込んだダミー切刃5Cが形成されている。
図2に図示するように2つの切刃5A、5Bのうち回転方向K後方側に位置する切刃5B(第2切刃)に連なる外周面には、ガイドパッド7が形成されている。このガイドパッド7は、リーマの軸線方向で刃部2の先端面に交差する稜線から溝4の終端部近傍にわたって延び、円周方向で前記切刃5B(第2切刃)に連なる外周面全体にわたって形成されている。そして、ガイドパッド7の周面の各位置における横断面形状は、略円弧状を呈し、切刃5A、5Bの最外径端の描く円に一致するか、前記円よりほんの僅か内側に引っ込むように形成される。さらに、前記横断面形状の円弧の直径は、切刃5A、5Bの最外周端の描く円の直径と等しいか、僅かに小さくなっている。
2つの切刃のうち回転方K向前方側に位置する切刃5Aおよびダミー切刃5Cから回転方向K後方側に向かって所定の幅を有するマージン6が形成されている。さらに、各マージン6の回転方向K後方側の外周面と溝4との交差稜線部には、回転方向Kに小幅のガイドパッド7がそれぞれ形成されている。マージン6および小幅のガイドパッド7の周面の各位置における横断面形状は、略円弧状を呈し、切刃5A、5Bの最外径端の描く円に一致するか、前記円よりほんの僅か内側に引っ込むように形成される。さらに、前記横断面形状の円弧の直径は、切刃5A、5Bの最外周端の描く円の直径と等しいか、僅かに小さくなっている。
この種のリーマは、ドリルによる穴明け、鍛造又は鋳造等の加工により明けられた下穴をくり広げて所定の加工穴径に仕上げるために用いられる。一般的に、リーマの中心が下穴の中心と一致しない、いわゆる下穴が偏心した場合には、円周方向に複数の切刃を設けた複数刃リーマでは、軸線を挟んで直径方向に対向する切刃間で、削りしろの変動による切削抵抗のアンバランスが生じて、切削抵抗の合力の大きさおよび方向がリーマの回転にともない大きく変動する。そのため、工具本体の撓み等の弾性変形が増大し、加工穴位置、穴径、真円度および真直度といった加工穴の精度が悪化する。1枚刃リーマにおいても、下穴が偏心した場合には、切削抵抗の方向は略一定に保たれるものの、削りしろの変動にともなって切削抵抗の大きさが変動するため、やはり加工穴の穴径、真円度といった精度が悪化するという問題があった。また、1枚刃リーマにおいては、横断面形状が非常にアンバランスになることから、該リーマの回転中の遠心力によって撓み等の弾性変形および振動が大きくなるため、加工穴の穴径、真円度といった精度が悪化してしまう。さらに、1枚刃リーマは、複数刃リーマにくらべ、送りを上げられないため高能率加工に適さないという問題があった。
本発明を適用したリーマにおいては、刃部2には、横断面形状が略同一をなす3つの溝4が円周方向で略等間隔かつ軸線方向で略同一長さに形成されていることから、工具本体1の各位置における横断面形状がバランスに優れ、遠心力による工具本体の弾性変形および振動が生じないため、1枚刃リーマにくらべ加工穴の穴径、真円度といった精度が改善する。
さらに、本発明を適用したリーマにおいては、下穴が偏心した場合には、該リーマの軸線を挟んで直径方向に一対の切刃が対向しないため、各切刃の削りしろの変動が小さくなる。よって、各切刃の切削抵抗のアンバランスが改善し、切削中の撓み等の弾性変形が生じないため、従来の複数刃リーマにくらべ、加工穴位置、穴径、真円度および真直度といった加工穴精度が悪化しない。
さらに、該リーマが受ける切削抵抗の合力が、2つの切刃5A、5Bが受ける切削抵抗の合力と常に同じ方向に作用するとともに、前記2つの切刃5A、5Bのうち回転方向後方側に位置する切刃5B(第2切刃)に連なる外周面にガイドパッド7が設けられ、このガイドパッド7の一部又は全体が加工穴の内壁面と摺接することによって該リーマが受ける切削抵抗を受け止めるため、加工穴の拡大、曲がりが抑制されて加工穴の精度が改善されるうえに、前記摺接による切削抵抗の増大が防止される。
3つの溝4のうち2つの溝には、リーマの回転方向Kを向く壁面の先端稜に切刃5A、5Bがそれぞれ形成されていることから、1枚刃リーマにくらべ高送りできるため高能率加工が可能となる。
本リーマにおけるガイドパッド7は、回転方向K後方側に位置する切刃5B(第2切刃)から連なる外周面全体にわたって形成される必要はなく、回転方向K前方側に位置する切刃5A(第1切刃)を基準として回転方向K後方側に127°〜173°の範囲内に形成されていればよい。ガイドパッド7が少なくとも前記範囲内に形成されていれば、2つの切刃5A、5Bが受ける切削抵抗の合力を確実に受け止めることによって該リーマの撓み等の弾性変形が効果的に抑えられる。したがって、加工穴位置、穴径、真円度および真直度といった加工穴精度の向上に加え、ガイドパッド7と加工穴内壁面との摺接による負荷が低減する。前記ガイドパッド7の形成範囲が前記範囲から外れた場合には、切削抵抗の合力を確実にガイドパッドで受け止めることができないため、前記の効果が十分に得られないおそれがある。前記の効果をより大きいものとするため、ガイドパッド7は、回転方向K前方側に位置する切刃5Aを基準として回転方向K後方側に127°〜173°の範囲全体にわたって形成されるのが望ましい。
本リーマにおいて、切刃5A、5Bをダイヤモンド焼結体又はcBNといった超高圧焼結体で構成してもよい。このように切刃5A、5Bをダイヤモンド焼結体で構成すると、一般的な超硬合金で構成した場合にくらべ、アルミニウムおよびアルミニウム合金等の非鉄金属の高速加工が可能となりかつ被削材の凝着が抑えられ切刃の長寿命化が実現される。また、切刃をcBNで構成すると、一般的な超硬合金で構成した場合にくらべ、鋳鉄の高速加工が可能となりかつ切刃5A、5Bの長寿命化が実現される。このように切刃5A、5Bを超高圧焼結体で構成した場合には、高速化にともない該リーマの回転数が非常に高くなるため、遠心力による該リーマの撓み等の弾性変形や振動が生じやすくなるが、前記の如く該リーマの各断面形状がバランスのよい形状となっていることから、回転時の撓みや振れまわりが抑えられる。そのため、高速加工における加工穴の高精度化が実現される。
本リーマにおいて、工具本体1の内部には油穴8が設けられ、この油穴8が溝4の壁面に開口していることが望ましい。各溝4の壁面に開口する油穴8は、対応する切刃5A、5Bにそれぞれ向けられているのが望ましい。このように油穴8を設けた場合には、油穴8から吐出される切削油、高圧エアー等の流体が確実に切刃5A、5Bに供給されるため、該リーマの外部から前記流体を供給するものにくらべ、切削中の切刃5A、5Bの冷却および切刃5A、5Bと被削材との潤滑が効果的におこなわれる。そのため、切刃5A、5Bの損傷が軽減され、該リーマの寿命が延長する。
リーマと下穴とが互いの中心位置にずれを生じたときの切削抵抗の方向および大きさについて、本実施形態のリーマと従来リーマとを比較した結果について以下に説明する。
図3の(d)の加工状況の模式図に図示するように、リーマの中心を原点OとしたXY座標において下穴の中心がX軸方向正側にずれることによって、Aの位置におけるリーマの径方向の最大削りしろapmaxがBの位置における最小削りしろapminの2倍となるような加工状況を想定した。当初Aの位置にある第1切刃がリーマの回転により回転方向に移動する量を位相θであらわす。図3の(a)の表は、従来の1枚刃リーマ、2枚刃リーマ、3枚刃リーマおよび本発明を適用したリーマの各リーマについて、当初Aの位置にある第1切刃の位相θを0°〜360°(1回転)の範囲で30°刻みに分割したときの、各位相θにおける各切刃の切削抵抗の大きさ、切削抵抗の合力の方向および大きさを示している。表中、切刃の数が異なっているが、これは各リーマの刃数の違いによるものである。切削抵抗の合力の方向は、第1切刃の外周側の法線に平行で外側に向く方向を0°、第1切刃の外周側の接線に平行で回転方向K後方側に向く方向を90°とする。切削抵抗の合力の大きさは、当初Aの位置にある切刃(第1切刃)が最大削りしろapmaxを削る瞬間に作用する切削抵抗の合力の大きさを100としたときの比率であらわす。図3の(b)および(c)は、(a)の表をグラフ化したものであり、(b)が各位相θと切削抵抗の合力の方向との関係を示すグラフであり、(c)は各位相θと切削抵抗の合力の大きさとの関係を示すグラフである。
図3の(b)および(c)からわかるように1枚刃リーマでは、切削抵抗の合力の方向は、常に90°であるものの、切削抵抗の合力の大きさは、削りしろの変動が直接的に影響して50〜100の範囲で大きく変動する。2枚刃リーマでは、各切刃の切削抵抗が径方向の削りしろの影響でアンバランスとなるため、切削抵抗の合力の方向はほぼ360°変動するとともに、切削抵抗の合力の大きさも0〜100の範囲で大きく変動する。円周方向に略等間隔に3枚の切刃を配置した一般的な3枚刃リーマでは、切削抵抗の合力の大きさは変動が小さいものの、切削抵抗の合力の方向は30°〜270°の範囲で大きく変動する。
本発明を適用したリーマは、円周方向で2つの切刃同士の間隔が狭くなっていることから、これら切刃間で、削りしろの差および切削抵抗の方向の差が従来の2枚刃リーマにくらべ大幅に小さくなる。詳細には、切削抵抗の合力の方向は、127°〜173°の範囲にあって従来の2枚刃リーマおよび3枚刃リーマにくらべ変動の幅が小さく、該リーマの中心を基準にして、第1切刃の回転方向後方側に位置する第2切刃に連なる外周面側に指向している。さらに、切削抵抗の合力の大きさは、67〜88の範囲にあって従来の1枚刃リーマおよび2枚刃リーマにくらべ変動の幅が小さい。
以上に述べたように本発明を適用したリーマにおいては、各切刃の切削抵抗の大きさがアンバランスになっても、切削抵抗の合力が該リーマの中心を基準にして、第1切刃5Aの回転方向後方側に位置する第2切刃5Bに連なる外周面側に指向するので、前記外周面にガイドパッド7を設けることで該リーマの切削抵抗による撓みを効果的に抑制することができる。さらに、切削抵抗の合力の大きさの変動についても、従来の1枚刃リーマおよび2枚刃リーマにくらべ大幅に小さくなる。これも前記ガイドパッド7による撓みを大幅に抑制する要因となる。
本発明を適用したリーマの正面図である。 図1に示すリーマの先端視拡大側面図である。 中心がずれた下穴を加工した際の切削抵抗の合力の方向および大きさを説明する図であり、(a)は、従来リーマ本発明を適用したリーマについて、第1切刃の各位相θにおける切刃の切削抵抗の大きさ、切削抵抗の合力の方向および大きさを示す表であり、(b)は、各位相θと切削抵抗の合力の方向との関係を示すグラフであり、(c)は、各位相θと切削抵抗の合力の大きさとの関係を示すグラフであり、(d)は加工状況の模式図である。
符号の説明
1 工具本体
2 刃部
3 シャンク部
4 溝
5A 切刃(第1切刃)
5B 切刃(第2切刃)
5C ダミー切刃
6 マージン
7 ガイドパッド
8 油穴

Claims (3)

  1. 軸線まわりに回転させられる略円柱状の工具本体の先端部には、この工具本体の円周方向で等間隔に3つの溝が形成され、これらの溝のうち2つの溝の前記回転方向を向く壁面の先端稜には、第1切刃と、該第1切刃よりも工具本体の回転方向後方に位置する第2切刃とが形成され、残り1つの溝の前記回転方向を向く壁面の先端稜には切削に関与しないダミー切刃が形成され、
    前記第1切刃に隣接する前記工具本体の外周面には、第1マージンと、該第1マージンに隣接して形成され且つ第1マージンよりも工具本体の中心側に後退している第1窪み部と、該窪み部に隣接して形成され且つ前記第1マージンと同程度に前記窪み部よりも前記工具本体円周方向に突出する第1ガイドパッドと、が形成され、
    前記第2切刃に隣接する前記工具本体の外周面全体には第2ガイドパッドが形成され、
    前記ダミー切刃に隣接する前記工具本体の外周面には、第2マージンと、該第2マージンに隣接して形成され且つ第2マージンよりも工具本体の中心側に後退している第2窪み部と、該窪み部に隣接して形成され且つ前記第2マージンと同程度に前記窪み部よりも前記工具本体円周方向に突出する第3ガイドパッドと、が形成されるリーマ。
  2. 前記切刃が超高圧焼結体からなることを特徴とする請求項1に記載のリーマ。
  3. 内部に油穴が設けられ、この油穴が溝の壁面に開口していることを特徴とする請求項1または2に記載のリーマ。
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