JP4929175B2 - 脂肪酸から誘導されたヒドロキシメチル含有ポリエステルポリオールから製造される水性ポリウレタン分散体 - Google Patents

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Description

本出願は、2004年10月25日出願の米国特許仮出願第60/622,217号の恩典を請求するものである。
本発明は、水性連続相中のポリウレタンおよび/またはポリ尿素ポリマーの分散体に関する。
水性ポリウレタン分散体は、様々なフィルム、コーティング、接着剤およびシーラント用途において使用されている。これらの分散体は、イソシアネート基を末端に有するプレポリマーを形成すること、そのプレポリマーを水性相に分散させること、ならびにその後、そのプレポリマーの鎖を延長することによりポリウレタンおよび/または尿素ポリマーを形成することによって一般に作製される。プレポリマーそれ自体は、過剰のポリイソシアネートをポリオールと反応させることにより製造される。2つのタイプのポリオールが、通常、使用される。第一のタイプは、ポリエーテルポリオールであり、これは、典型的にはプロピレンオキシドまたはプロピレンオキシド/エチレンオキシド混合物のポリマーである。ポリオールの第二の主要タイプは、ポリエステルポリオールであり、これは、カプロラクトンなどの環状ラクトンから誘導することができ、または低分子量ジオールおよびジカルボン酸無水物から誘導することができる。
これらのポリエーテルおよびポリエステルポリオールは、ほぼ常に、油、ガスまたは石炭原料から誘導される。これらの原料は再生可能ではないので、それらが誘導される天然資源の枯渇が懸念される。加えて、地政学的要因によりこれらの資源のコストが予測できなくなることが多い。これらの理由のため、再生可能な資源から誘導されるポリオールの開発が望まれる。様々なタイプのこうしたポリオールが開発されてきた。しかし、これらのポリオールは、市販のポリエーテルおよびポリエステルポリールとは、構造、反応性および他の特性が有意に異なり、それ故、殆どの用途でこれらの材料の完全互換品にはなっていない。これまでのところ、再生可能な資源から誘導されたポリオールは、限られた用途でしか利用されていない。
水性ポリウレタン分散体用途では、ポリエーテルおよびポリエステルポリオールでさえ、使用に多少の制限がある。ポリエーテルポリオール系分散体から製造されたポリウレタンコーティング、フィルムおよびシーラントは、光に暴露されると分解する傾向がある。これらのポリウレタンは、場合によっては、ポリエステルポリオールを使用して製造されたものより劣った特性を有する。劣った応力結晶性は、こうした特性の一般的な例である。一方、ポリエステルポリオールに基づくポリウレタンは、そのエステル基とその分散体の水性相中の水分子との反応のため、加水分解する傾向がある。これは、そのポリマーの分子量および架橋密度を低下させ、ならびにそのポリマーの物理特性の相伴う劣化を生じさせる。
従って、ポリウレタンを製造するために使用される原料の有意な部分が再生可能な資源から誘導される、水性相中のポリウレタン粒子の分散体を提供することが、望ましいであろう。結果として生じるポリウレタンが、光および加水分解に対して良好な安定性を有し、他に良好な物理的および他の特性を有することが、さらに望ましいであろう。
本発明は、連続水性相中のポリマー粒子の分散体であって、分散されたポリウレタン粒子が、ポリイソシアネートと、少なくとも1つの硬化剤と、イソシアネート反応性基を有する少なくとも1つの高当量材料との反応生成物であるポリウレタン樹脂を含み、前記高当量材料が、脂肪酸から誘導された少なくとも1つのヒドロキシメチル含有ポリエステルポリオールを含む分散体である。
本発明は、連続水性相中のポリウレタン粒子の分散体を作製するための方法でもあり、この方法は、ウレタン基または尿素基含有プレポリマーを水性相に分散させて、そのプレポリマーを含有する分散された液滴を形成すること、およびそのプレポリマーを硬化させて、水性相に分散された固体ポリマー粒子を形成することを含み、前記プレポリマーは、ポリイソシアネートを含む反応体とイソシアネート反応性材料を含む反応体との反応生成物であり、前記イソシアネート反応性材料は、脂肪酸から誘導された少なくとも1つの高当量ヒドロキシメチル含有ポリエステルポリオールを含む。
適切には、前記高当量材料は、少なくとも10重量%の1つまたはそれ以上のヒドロキシメチル含有ポリエステルポリオールを含み、前記ヒドロキシメチル含有ポリエステルポリオールは、12から26個の炭素原子を有するヒドロキシメチル基含有脂肪酸、またはそうしたヒドロキシメチル基含有脂肪酸のエステルと、平均少なくとも2個のヒドロキシル、一級アミンおよび/または二級アミン基を有するポリオールまたはポリアミン開始剤化合物とを反応させることにより、そのヒドロキシメチル含有ポリエステルポリオールが、その開始剤化合物上のヒドロキシル、一級アミンおよび二級アミン基1個につき、そのヒドロキシメチル基含有脂肪酸またはエステル由来の繰り返し単位を平均少なくとも1.3個含有し、ならびにそのヒドロキシメチル含有ポリエステルポリオールが、少なくとも400で15,000以下の当量を有するように作製されたものである。
本発明の他の態様は、本発明の分散体を含有するか、本発明に従って作製された分散体から製造されたコーティング、シーラントまたは接着剤組成物を含む。さらに他の態様において、本発明は、本発明の分散体または本発明に従って製造された分散体から作製されたフィルム、コーティング、硬化シーラントまたは硬化接着剤である。
分散されるポリウレタン粒子の質量の有意な割合が、再生可能な植物資源、例えばトウモロコシ、大豆および他の油生産性植物から、または動物性脂肪から誘導される。驚くべきことに、本分散体は、周知の製造プロセスで容易に製造することができ、本ポリマー、それら自体が、従来のポリエーテルおよびポリエステルポリオールを使用して作製されたものに匹敵する、またある点ではそれらより良好な特性を有する。例えば、本ポリマー材料は、従来の脂肪族ポリエステルポリオール(例えばアジペート)およびさらにカプロラクトン系ポリエステルポリオールを使用して製造された同様の材料に勝る改善された加水分解抵抗性/安定性を場合によっては示す。本ポリマー材料は、従来のポリエーテルポリオールから製造された同様の材料より低い吸水率を示すことが多く、そのため、例えば防水膜などの用途に特に有用である。その低い吸水率のため、本ポリマー材料は、多くの接着剤用途および一般に、最終製品が湿潤状態に暴露されるか、水と直接接触する任意の用途にも有用である。本ポリマー材料は、場合によっては良好な耐酸食性(これは、耐候性の見地から重要なパラメータである)も示す。本発明を使用して製造されたコーティングは、特に、硬度と可撓性のバランスが望まれる用途で、良好な可撓性を示すことが多い。
本発明において、用語「ポリウレタン」は、鎖が延長された、末端にイソシアネート基を有するプレポリマーの速記として用いる。「ポリウレタン」は、ウレタン結合、尿素結合、シラン、エステルもしくは他の基、または例によってこれらのこれらの2つまたはそれ以上の組み合わせを含有することがある。鎖延長前でさえ、前記プレポリマーそれ自体が、ウレタンもしくは尿素基またはこれらの組み合わせを含有することもある。
本発明には重要ではないが、前記プレポリマーは、好ましくは水分散性である。「水分散性」とは、そのプレポリマーを水に分散させて、水性相とプレポリマー相が複数の層に有意に分離することなく分散体を形成することができることを意味する。水分散性プレポリマーは、少なくとも2つの利点を呈する傾向がある:第一に、それは、分散段階中にプレポリマー液滴の安定な分散体を作ることを助長し、第二に、より小さい液滴の形成を促進する(これは、安定性を向上させる傾向もある)。しかし、下でさらに充分に説明するような外部界面活性剤(単数もしくは複数)および/または補助安定剤の適切な選択を用いて、または連続プロセスを用いることにより、水分散性ではないプレポリマーであってもこれらの特性を達成することができる。
水分散性は、下でさらに充分に論じるように、親水基、例えばポリ(エチレンオキシド)鎖、カルボン酸、カルボキシレート、ホスフェート、スルホネート(スルホン酸塩:sulfonate)またはアンモニウム基を前記プレポリマー構造に組み込むことにより促進される。
前記プレポリマーは、好ましくは液体、または約80℃未満、特に50℃未満の融解温度を有する固体である。最も好ましくは、前記プレポリマーは、22℃で液体である。
複合ポリウレタン/ビニルポリマー粒子を(下でさらに充分に論じるように)製造すべき場合、適切には、前記プレポリマーは、使用されるエチレン性不飽和モノマー(単数または複数)にも可溶性である。
前記プレポリマーは、遊離反応性官能基(free reactive functional groups)を含有する。これらとしては、例えば、イソシアネート、ヒドロキシル、アミノ、加水分解性シラン、エチレン性不飽和、エポキシド、カルボン酸またはカルボン酸無水物基を、例えば挙げることができる。前記プレポリマーは、適切には約200,000以下、特に約50,000以下の分子量を有する。好ましいプレポリマーは、約500から、または約800から、または約1,000から、または約1,200から、約25,000まで、または約15,000まで、または約12,000まで、または約8,000まで、または約6000までの数平均分子量を有する。
好ましいプレポリマーは、遊離イソシアネート基を含有する。こうしたプレポリマーのイソシアネート含有率は、非常に広範に、例えばそのプレポリマーの全重量を基準にして0.5重量%から35重量%にわたり得る。最適なイソシアネート含有率は、その用途に依存して変わるであろう。一般に、イソシアネート含有率が比較的高い、例えば15から35重量%であると、硬い、より硬質のポリウレタンが作られ、これに対して、イソシアネート含有率が低いほど、軟らかい、さほど硬質でないポリウレタンが作られる。多くの用途に好ましいイソシアネート含有率は、0.5から12重量%、さらに好ましくは1から10重量%、および特に4から9重量%である。
もう1つの好ましいプレポリマーは、ヒドロキシル基を含有する。こうしたプレポリマーは、約150から約8,000のヒドロキシル当量を有することができる。より低い当量のプレポリマー、例えば約150から約500のヒドロキシル当量を有するものを使用すると、一般に、硬い、より硬質のポリウレタンが作られる。よりゴム弾性の大きな、ヒドロキシル基を末端に有するプレポリマーは、500から約3000のヒドロキシル当量を有する。
前記プレポリマーは、平均少なくとも1.5個、好ましくは少なくとも1.8個の官能基/分子を含有し、ならびに8個以下またはそれより多くの官能基/分子、好ましくは6個以下の官能基/分子、さらに好ましくは4個以下の官能基/分子、および特に分子1個につき3個以下の官能基を含有し得る。
前記プレポリマーの粘度は、適切には25℃で50,000cps(50Pa・s)以下、好ましくは20,000cps(20Pa・s)以下、特に10,000cps(10Pa・s)以下、および最も好ましくは1000cps(1.0Pa・s)以下である。このより低い粘度は、粒径および多分散性指数(粒径分布)の制御を助長する。より高い粘度のプレポリマーを使用する場合、そのプレポリマーを何らかの適切な溶剤に溶解してその粘度を低下させることが、一般には望ましい。揮発性溶剤は、VOCを減少させるためにその製品分散体からストリップできる利点を有する。溶剤が、他の何らかの有用な機能を果たすこともある。例えば、イソシアネートモノマーは、溶剤として使用することができ、この場合、そのイソシアネートモノマーは、重合して分散ポリウレタンポリマーになるであろう。もう1つの選択肢は、エチレン性不飽和モノマーまたはその混合物を溶剤として使用することである。そのエチレン性不飽和モノマーを重合して、複合ポリウレタン/ビニルポリマー粒子を形成することができる。これらの粒子は、相互貫入ネットワーク(interpenetrating network)の形態を有することもあり、コアシェル形態(core shell morphology)を有することもある。
前記プレポリマーは、有機ポリイソシアネート材料と2個またはそれ以上のイソシアネート反応性基を有するイソシアネート反応性材料との反応生成物である。プレポリマーに遊離イソシアネート基をもたらすために、過剰のポリイソシアネートを使用する。イソシアネート反応性材料を過剰に供給すると、遊離ヒドロキシル基がもたらされる。
前記イソシアネート反応性材料としては、脂肪酸から誘導されたヒドロキシメチル含有ポリエステルポリオールが挙げられる。用語「脂肪酸から誘導された」は、本明細書では、脂肪酸または脂肪酸エステルを出発原料または中間体として使用して製造された材料を指すために用いる。前記ヒドロキシメチル含有ポリエステルポリオールは、分子1個につき平均少なくとも1個のエステル基および分子1個につき少なくとも1個のヒドロキシメチル(−CH2OH)基を有するものとして特性付けられる。前記ヒドロキシメチル含有ポリエステルポリオールは、適切には、分子1個につき、併せて、平均少なくとも2個、好ましくは少なくとも2.5個、さらに好ましくは少なくとも2.8個から、約12個まで、さらに好ましくは約6個まで、さらにいっそう好ましくは約5個までのヒドロキシル、一級および二級アミン基を有する。前記ヒドロキシメチル含有ポリエステルポリオールは、適切には、少なくとも400、例えば少なくとも約600、少なくとも約650、少なくとも約700または少なくとも約725から、約15,000まで、例えば約6000まで、約3500まで、約1700まで、約1300までまたは約1000までの当量も有する。当量は、ヒドロキシル、一級アミンおよび二級アミン基の併用数(combined number)で割ったその分子の数平均分子量に相当する。
前記ヒドロキシメチル含有ポリエステルポリオールは、12から26個の炭素原子を有するヒドロキシメチル基含有脂肪酸、またはそうしたヒドロキシメチル化脂肪酸のエステルを、平均少なくとも1.0個のヒドロキシル、一級アミンおよび/または二級アミン基/分子を有するポリオール、ヒドロキシルアミンまたはポリアミン開始剤化合物と反応させることにより、適便に作製される。出発原料の比率および反応条件は、結果として生じるヒドロキシメチル含有ポリエステルポリオールが、その開始剤化合物中のヒドロキシル、一級アミンおよび二級アミン基1個につき、ヒドロキシメチル基含有脂肪酸またはそのエステル由来の繰り返し単位を平均少なくとも1.3個含有し、ならびにそのヒドロキシメチル含有ポリエステルポリオールが、少なくとも400から約15,000以下の当量を有するように選択される。
前記ヒドロキシメチル含有ポリエステルポリオールは、有利には、次の平均的構造:
[式中、Rは、z個のヒドロキシルおよび/または一級もしくは二級アミン基を有する開始剤化合物の残基であり、この場合のzは、少なくとも2であり;各Xは、独立して、−O−、−NH−または−NR’−であり、この場合のR’は、不活性置換されているアルキル、アリール、シクロアルキルまたはアラルキル基であり、pは、1からz(これは、ヒドロキシメチル含有ポリエステルポリオール分子1個当たりの[X−Z]基の平均数を表す)の数であり、Zは、1個またはそれ以上のA基を含有する直鎖または分枝鎖であり、分子1個当たりのA基の平均数がzの1.3倍以上であり、ならびに各Aは、A1、A2、A3、A4およびA5からなる群より独立して選択され、少なくともの幾つかのA基はA1、A2またはA3である]
を有する化合物の混合物である。A1は、
(式中、Bは、Hであるか、別のA基のカルボニル炭素原子に共有結合しており、mは、3より大きい数であり、nは、0より大きいか、0であり、およびm+nは、8から22、特に11から19である)
である。A2は、
(式中、Bは、前のとおりであり、vは、3より大きい数であり、rおよびsは、各々、0より大きいか、0である数であると共に、v+r+sは、6から20、特に10から18である)
である。A3は、
(式中、B、v、各rおよびsは、前に定義したとおりであり、tは、0より大きいか、0である数であり、ならびにv、r、sおよびtの合計は、5から18、特に10から18である)
である。A4は、
(式中、wは、10〜24である)
であり、およびA5は、
(式中、R’は、少なくとも1個の環状エーテル基および場合によっては1個またはそれ以上のヒドロキシル基または他のエーテル基で置換されている、線状または分枝状アルキル基である)
である。前記環状エーテル基は、飽和されていれもよいし、不飽和であってもよく、ならびに他の不活性置換を含んでいてもよい。「不活性置換されている」基は、イソシアネート基と反応しない基であって、そのヒドロキシメチル基含有ポリエステルポリオールの作製中、別様に副反応に携わらない基である。こうした不活性置換基の例としては、アリール、シクロアルキル、シリル、ハロゲン(特に、フッ素、塩素または臭素)、ニトロ、エーテル、エステルなどが挙げられる。前記ヒドロキシル基は、アルキル鎖上にあってもよいし、環状エーテル基上にあってもよいし、両方にあってもよい。前記アルキル基は、別の開始剤分子に結合することができる第二末端−C(O)−または−C(O)O−基を含むことがある。一般に、A5基は、ヒドロキシメチル基含有脂肪酸またはエステルの製造中に不純物として形成される、ラクトール、ラクトン、飽和または不飽和環状エーテルまたはダイマーである。A5基は、12から50個の炭素原子を含有し得る。
式Iにおいて、zは、好ましくは2から8、さらに好ましくは2から6、さらにいっそう好ましくは混合物2から5、および特に約3から5である。各Xは、好ましくは−O−である。ヒドロキシメチル化ポリオール分子1個当たりのA基の合計平均数は、好ましくは、zの値の少なくとも1.5倍、例えば、zの値の約1.5から約10倍、zの値の約2から約10倍、またはzの値の約2から約5倍である。
Aは、好ましくは、A1、A1とA2の混合物、A1とA4の混合物、A1、A2およびA4の混合物、A1、A2およびA3の混合物、またはA1、A2、A3およびA4の混合物であり、各場合、場合によっては若干のA5を含有する。A1とA2の混合物は、好ましくは、10:90から95:5、特に60:40から90:10のモル比でA1およびA2基を含有する。A1とA4の混合物は、好ましくは、99.9:0.1から70:30のモル比で、特に99.9:0.1から85:15の比率でA1およびA4基を含有する。A1、A2およびA4の混合物は、好ましくは、約10から95モルパーセントのA1基、5から90パーセントのA2基および約30パーセント以下のA4基を含有する。A1、A2およびA4のさらに好ましい混合物は、25から70モル%のA1基、15〜40%のA2基および30%以下のA4基を含有する。A1、A2およびA3の混合物は、好ましくは、30から80モル%のA1、10から60%のA2および0.1から10%のA3基を含有する。A1、A2、A3およびA4基の混合物は、好ましくは、20から50モルパーセントのA1、1から約65パーセントのA2、0.1から約10パーセントのA3および30パーセント以下のA4基を含有する。本発明の特に好ましいポリエステルポリオールは、20から50%のA1基、20から50%のA2基、0.5から4%のA3基および15から30%のA4基を含有する。すべての場合、有利には、A5基は、全A基の0から7%、特に0から5%を構成する。
A基の好ましい混合物は、適便には、平均約0.8から約1.5個の−CH2OHおよび−CH2OB基/A基、例えば、約0.9から約1.3個の−CH2OHおよび/または−CH2OB基/A基または約0.95から約1.2個の−CH2OHおよび/または−CH2OB基/A基を含有する。A基のこうした混合物は、(1)開始剤の官能性によりポリエステルポリオールの官能性を主として決めることができ、ならびに(2)あまり極端に分枝していないポリエステルポリオールを形成する傾向がある。
構造Iのヒドロキシメチル含有ポリエステルポリオールは、少なくとも1つの構成脂肪酸鎖内に1つまたはそれ以上の炭素−炭素二重結合を含有する植物性または動物性脂肪から多段階プロセスで作製することができる。適切な脂肪としては、例えば、にわとり脂肪、カノーラ油、柑橘類種子油、カカオ脂、トウモロコシ油、綿実油、ラード、アマニ油、燕麦油、オリーブ油、パーム油、ピーナッツ油、ナタネ油、米糠油、ベニバナ油、ゴマ油、大豆油、ヒマワリ油または牛脂が挙げられる。
適便には、植物性または動物性脂肪を、先ず、低級アルカノール、特にメタノールまたはエタノールとのエステル交換反応に付して、構成脂肪酸のアルキルエステルを生成する。得られたアルキルエステルを、所望される場合には対応する脂肪酸に加水分解してもよいが、この段階は、通常、必要なく、望ましくない。適便には、それらのアルキルエステル(または脂肪酸)を、一酸化炭素および水素との反応によりヒドロホルミル化する。これにより、その脂肪酸鎖の炭素−炭素不飽和部位に−CHO基が導入される。適切なヒドロホルミル化法は、例えば米国特許第4,731,486号および同第4,633,021号に、ならびに国際公開パンフレット第04/096744号に記載されている。一部の脂肪酸基は、複数の炭素−炭素二重結合部位を含有する。こうした場合、ヒドロホルミル化反応により、それらの二重結合部位のすべてに−CHO基が導入されないこともある。後続の水素化段階により、残留炭素−炭素結合を水素化して本質的にすべての炭素−炭素不飽和を除去しつつ、−CHO基をヒドロキシメチル(−CH2OH)基に転化させる。その後、その得られたヒドロキシメチル化脂肪酸混合物を、開始剤化合物と反応させて水または低級アルカノールを除去して、ポリエステルポリオールを形成する。
前記開始剤は、少なくとも1個、好ましくは2個またはそれ以上のヒドロキシル、一級アミンまたは二級アミン基を含有し、ならびにポリオールであってもよく、アルカノールアミンであってもよく、またはポリアミンであってもよい。特に興味深い開始剤は、ポリオールである。2から8個まで、特に2から4個までのヒドロキシル基/分子を有し、150から3000まで、特に200から1000までの分子量を有するエチレンオキシドおよび/またはプロピレンオキシドのポリマーをはじめとするポリエーテルポリオール開始剤は、有用である。
上述のプロセスで製造されたヒドロキシメチル含有脂肪酸は、ヒドロキシメチル基を有さない材料と、1、2または3個のヒドロキシメチル基を有する材料との混合物である傾向がある。ヒドロホルミル化反応は、ストリンジェントな(stringent)反応条件を用いない限り、すべての炭素−炭素二重結合にわたって発生しないことが多いので、2個および3個のヒドロキシメチル基を有する材料の比率のほうが、2つおよび3つの炭素−炭素二重結合を含有する出発脂肪酸(またはアルキルエステル)の比率より一般には多少低い。ヒドロホルミル化されない炭素−炭素二重結合は、一般には水素化されることとなる。
こうしたヒドロキシメチル含有ポリエステルポリオールの製造方法は、国際公開パンフレット第04/096744号に記載されている。
そのように製造されたヒドロキシメチル含有ポリエステルポリオールは、一般に、多少の未反応開始剤化合物を含有し、ならびに未反応ヒドロキシメチル化脂肪酸(またはエステル)を含有することがある。開始剤化合物は、それらの脂肪酸(またはエステル)と一官能的または二官能的にしか反応しないことが多く、結果として生じるポリエステルポリオールは、開始剤化合物の残基に直接結合した遊離ヒドロキシルまたはアミノ基を含有することが多い。
所望される場合には、ヒドロキシメチル含有ポリエステルポリオールをアルコキシル化して、それらのヒドロキシメチル基のうちの1個またはそれ以上にポリエーテル鎖を導入することができる。ヒドロキシメチル含有ポリエステルポリオールを反応性アミノ化プロセスによりアミノ化することもできる。
ヒドロキシメチル含有ポリエステルポリオールは、1個またはそれ以上のヒドロキシル、一級アミン、二級アミンまたはエポキシド基を有する材料をはじめとする、イソシアネート基と反応する1つまたはそれ以上の他の材料とブレンドすることができる。これらの他のイソシアネート反応性材料は、様々なタイプのものであってよい。例えば、400またはそれ以上、特に約400から約8,000まで、または約500から約3,000まで、または約600から約2,000までの当量を有する他のイソシアネート反応性材料を使用することができる。こうした、より高い当量の材料の例としては、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオールおよびアミノ化ポリエーテルが挙げられる。これらは、典型的に、約1から約8まで、特に約1.8から約3.5までの官能価(イソシアネート反応性基の数/分子)を有するであろう。興味深いポリエーテルとしては、例えばプロピレンオキシド、エチレンオキシドまたはテトラヒドロフランのホモポリマー、ならびにプロピレンオキシドとエチレンオキシドのランダムおよび/またはブロックコポリマーが挙げられる。興味深いポリエステルとしては、ポリラクトンおよびブタンジオール/アジペートポリエステルが挙げられる。
ヒドロキシメチル含有ポリエーテルポリオールは、下でさらに充分に説明するような鎖延長剤および架橋剤ともブレンドすることができる。
前記プレポリマーに親水特性を付与する少なくとも1つの材料を含めることは、特に好ましい。こうした特性は、そのプレポリマーをさらに容易に水に分散できるようにする傾向があり、その結果として、微細なプレポリマー液滴の形成を助長し、最終的にはより安定なポリマー分散体の形成を助長する。このタイプの材料には、エチレンオキシドのポリマー(プロピレンオキシドまたは他の共重合性モノマーとエチレンオキシドのコポリマーを含む)などがある。オキシエチレン単位を含有するポリマーは、エチレンオキシドのホモポリマーであってもよいし、エチレンオキシドと別のアルキレンオキシドのランダムコポリマーであってもよいし、またはエチレンオキシドと別のアルキレンオキシドのブロックコポリマーであってもよい。それは、有利には、平均で少なくとも1個のイソシアネート反応性基/分子を含有する。こうしたイソシアネート反応性ポリマーの例は、(A)オキシエチレン単位が、そのコポリマーの全重量の約5から95、特に10から75パーセントを構成する、プロピレンオキシドとエチレンオキシドのランダムコポリマー;(B)そのポリマーの全重量の5から90、特に5から60%を協力して構成する末端ポリ(エチレンオキシド)ブロックを有するポリ(プロピレンオキシド)ポリマー;(C)そのポリエーテルの全重量の5から80、特に5から50%を協力して構成する1個またはそれ以上の内部ポリ(エチレンオキシド)ブロックを有するポリエーテル;ならびに(D)エチレンオキシドのホモポリマーである。
前記プレポリマーを作製する際に使用するためのもう1つの特に好ましい材料は、ヒドロキシ官能性カルボン酸またはその塩であり、この場合、その対イオンは、一価金属またはアンモニウム基である。カルボキシレート基の存在はまた、そのプレポリマーに親水特性を付与する傾向がある。この材料は、好ましくは、少なくとも2個のヒドロキシル基/分子を含有する。このタイプの一般に利用できる材料は、ジメチロールプロピオン酸(DMPA)またはその塩である。
前記プレポリマーを製造する際に使用するための他の好ましい材料は、プロピレンオキシドとポリエステルポリオールのポリマー、例えば1,4−ブタンジオール/アジペートポリエステルポリオールである。
ヒドロキシメチル含有ポリエステルポリオールは、典型的に、そのプレポリマーを製造するために使用されるイソシアネート反応性材料の全重量の少なくとも10%、少なくとも25%、少なくとも少なくとも35%、または少なくとも50%を構成するであろう。このヒドロキシメチル含有ポリエステルポリオールは、そのイソシアネート反応性材料の全重量の75%またはそれ以上、85%またはそれ以上、90%またはそれ以上、95%またはそれ以上を、もしくは100%でさえ構成することがある。例えば、ヒドロキシメチル含有ポリエステルポリオール(単数または複数)は、イソシアネート反応性材料の全重量の20から65%まで、35から65%まで、35から100%まで、または50から80%までを構成することがある。
一括して、前記イソシアネート反応性材料は、有利には、分子1個当たり、平均少なくとも1.5個、好ましくは少なくとも1.8個のイソシアネート反応性基を有する。それらは、分子1個当たり、好ましくは平均8個以下、さらに好ましくは6個以下、さらにいっそう好ましくは4個以下、および特に3個以下のイソシアネート反応性基を有する。個々のイソシアネート反応性材料は、より多くのイソシアネート反応性基を有する他のイソシアネート反応性材料と共に使用されるときには、その混合物が、平均で、分子1個当たり少なくとも1.5個のイソシアネート反応性基を有するように、分子1個当たり1個ほどの少ないイソシアネート反応性基を有することもある。
前記プレポリマーを製造するために使用することができる有機ポリイソシアネートとしては、脂肪酸、シクロ脂肪酸、アリール脂肪酸芳香族イソシアネートおよびこれらの混合物が挙げられる。芳香族イソシアネート、特に芳香族ポリイソシアネートが好ましい。
適する芳香族イソシアネートの例としては、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)の4,4’−、2,4’−および2,2’−異性体、これらのブレンドならびにMDIポリマーとMDIモノマーのブレンド、トルエン−2,4−および2,6−ジイソシアネート(TDI)、m−およびp−フェニレンジイソシアネート、クロロフェニレン−2,4−ジイソシアネート、ジフェニレン−4,4’−ジイソシアネート、4,4’−ジイソシアナト−3,3’−ジメチルジフェニル、3−メチルジフェニル−メタン−4,4’−ジイソシアネート、ジフェニルエーテルジイソシアネート、2,4,6−トリイソシアナトトルエンおよび2,4,4’−トリイソシアナトジフェニルエーテルが挙げられる。
イソシアネートの混合物、例えばトルエンジイソシアネートの2,4−異性体と2,6−異性体の市販の混合物を使用することができる。粗製ポリイソシアネート、例えば、トルエンジアミン異性体の混合物のホスゲン化により得られた粗製トルエンジイソシアネート、または粗製メチレンジフェニルアミンのホスゲン化により得られた粗製ジフェニルメタンジイソシアネートも、本発明の実施の際に使用することができる。TDI/MDIブレンドも使用することができる。
脂肪族ポリイソシアネートの例としては、エチレンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、1,3−および/または1,4−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン(シス−および/またはトランス異性体を含む)、イソホロンジイソシアネート、上述の芳香族イソシアネート(例えば、H12MDI)の飽和類似体ならびにそれらの混合物が挙げられる。
前記プレポリマーは、ポリイソシアネートとイソシアネート反応性材料(単数または複数)を、そのイソシアネート基とイソシアネート反応性基を反応させるために充分な条件下で混合することにより製造する。こうしたプレポリマーの作製は周知であり、特定の反応条件は、本発明とって重要ではないが、但し、前に説明したような官能基を有するプレポリマーが形成されることを条件とする。典型的に、この反応は、触媒、例えば、(a)三級アミン、例えばトリメチルアミン、トリエチルアミン、N−メチルモルホリン、N−エチルモルホリン、N,N−ジメチルベンジルアミン、N,N−ジメチルエタノールアミン、N,N,N’,N’−テトラメチル−1,4−ブタンジアミン、N,N−ジメチルピペラジン、1,4−ジアゾビシクロ−2,2,2−オクタン、ビス(ジメチルアミノエチル)エーテルおよびトリエチレンジアミン;(b)三級ホスフィン、例えばトリアルキルホスフィンおよびジアルキルベンジルホスフィン;(c)様々な金属のキレート、例えば、アセチルアセトン、ベンゾイルアセトン、トリフルオロアセチルアセトン、エチルアセトアセテートなどと金属、例えばBe、Mg、Zn、Cd、Pd、Ti、Zr、Sn、As、Bi、Cr、Mo、Mn、Fe、CoおよびNiから得ることができるもの;(d)強酸の酸性金属塩、例えば、塩化鉄、塩化第二スズ、塩化第一スズ、三塩化アンチモン、硝酸ビスマスおよび塩化ビスマス;(e)強塩基、例えば、アルカリおよびアルカリ土類金属の水酸化物、アルコキシドおよびフェノキシド;(f)様々な金属のアルコラートおよびフェノラート、例えばTi(OR)4、Sn(OR)4およびAl(OR)3(これらの式中のRは、アルキルまたはアリールである)、ならびにアルコラートとカルボン酸、β−ジケトンおよび2−(N,N−ジアルキルアミノ)アルコールとの反応生成物;(g)有機酸と様々な金属、例えばアルカリ金属、アルカリ土類金属、Al、Sn、Pb、Mn、Co、NiおよびCuとの塩[例えば、酢酸ナトリウム、オクタン酸第一スズ、オレイン酸第一スズ、オクタン酸鉛および金属系乾燥剤(例えば、ナフテン酸マンガンおよびコバルト)を含む];(h)四価スズ、四価および五価As、SbおよびBiの有機金属誘導体、ならびに鉄およびコバルトの金属カルボニル;ならびに(i)前記のものの2つまたはそれ以上の混合物の存在下で行われる。周囲温度(22℃)から150℃またはそれ以上までの反応温度を用いることができる。前記プレポリマーは、所望される場合には、ニート(neat)で製造してもよいし、溶剤中で製造してもよい。
ポリイソシアネートとイソシアネート反応性材料の反応生成物は、殆どの場合、イソシアネート基またはヒドロキシル基のいずれかを含有するであろう。他のタイプの官能価は、通常、別途導入しなければならい。この官能価は、幾つかの方法で導入することができる。1つのアプローチは、既存の官能基を化学的に修飾して、それらを別の所望の官能基に転化させることである。この一例は、モノアルコールまたは水との反応により末端イソシアネート基をウレタンまたは尿素基に転化させ、そのウレタンまたは尿素基を加水分解して末端一級アミノ基を形成することである。第二の例は、末端ヒドロキシル基を酸化してカルボン酸基を形成することである。
もう1つのアプローチは、所望される新たな官能基とそのプレポリマー上の既存の官能基と反応して共有結合を形成するであろう第二の反応性基との両方を含有する二反応性材料と、既存の官能基を反応させることである。
イソシアネート基を末端に有するウレタンに特定官能価を付与するために有用な二反応性材料としては、ヒドロキシル−またはアミノ官能性、エチレン性不飽和化合物、例えば、ヒドロキシアルキルアクリレートおよびメタクリレート、アミノアルキルアクリレートおよびメタクリレート、ヒドロキシ−官能性カルボン酸およびカルボン酸無水物、ヒドロキシル含有エポキシド化合物、例えばビスフェノール−A/グリシジルエーテル型エポキシ、ヒドロキシル−またはアミノ官能性アルコキシシランなどが挙げられる。過剰に使用されるジアミンを使用して、イソシアネート基を末端に有するプレポリマーに末端アミノ基を導入することができる。
ヒドロキシ基を末端に有するウレタンに特定官能価を付与するために有用な二反応性材料としては、エチレン性不飽和イソシアネート、例えばイソシアナトエチルメタクリレート、エチレン性不飽和カルボン酸、酸ハロゲン化物または酸無水物、エポキシ官能性イソシアネート、カルボン酸、酸ハロゲン化物または酸無水物、エチレン性不飽和アルコキシシラン、例えばビニルトリメトキシシラン、ならびにその他多数が挙げられる。
ヒドロキシ官能性材料からエポキシ官能性付加体を製造する方法は、例えば、米国特許第4,599,401号、ならびに欧州特許第139,042号、同第143,120号および同第142,121号に記載されている。これらの方法は、ここでの使用に適応させることができる。末端アルコキシシラン基を導入する特定の方法は、米国特許第6,762,270号に記載されている。
前記プレポリマーが2つまたはそれ以上の異なるタイプの官能基を含有するであろうことが、さらに可能である。こうしたプレポリマーは、複数のタイプの硬化反応に携わることができる。これは、特に、そのプレポリマーがエチレン性不飽和を含有するときに言える。こうした場合、そのプレポリマーは、有利には、エチレン性不飽和に加えてイソシアネートおよび/またはヒドロキシル基を含有する。そのタイプのプレポリマーを硬化して、エチレン性不飽和を有する分散ポリウレタン粒子を形成することができる。それらのポリウレタン粒子は、フリーラジカル源またはUV線源に暴露することにより二次硬化または架橋反応に付すことができる。
分散体を製造するために、プレポリマーをバッチまたは連続プロセスで水性相に分散させる。そのプレポリマーが室温で固体である場合には、それをその融解温度より上に加熱して、それをプレポリマーと混合することができる。
プレポリマーは、そのプレポリマーが、水性相に分散された2000nmまたはそれ以下の平均直径を有する液滴を形成する条件下で、水性相に分散させる。好ましくは、このように形成された液滴は、50nm、さらに好ましくは70nmから、1000nm、さらに好ましくは800nm、さらにいっそう好ましくは500nm、および特に250nmまでの平均直径を有する。分散相(後続の硬化反応後には「固体」)の重量は、その分散体の0重量%の直ぐ上から60%またはそれ以上まで、広範に変わり得る。前記固体は、好ましくは、その分散体の重量の10%から、さらに好ましくは20%から、さらにいっそう好ましくは30%から、60%まで、さらに好ましくは50%までを構成する。
必要な液滴サイズの製造には、高剪断混合技法、例えばホモジナイゼーションまたは高圧衝撃混合が有用である。適する高剪断衝撃混合装置は、Microfluidics Corporationから入手できる、MICROFLUIDIZER(登録商標)乳化装置である。こうした混合装置は、米国特許第4,533,254号に記載されている。超音波混合も適切である。電気エネルギーを高周波機械エネルギーに変換する電動分散装置および超音波発生装置も使用することができる。加えて、機械分散装置、例えばIKAまたはOMNI型混合装置を使用して、プレポリマー/モノマー混合物を水性相に分散させてもよい。水性相へのプレポリマーの分散、ならびに分散ポリマー粒子を作るための後続の処理段階は、連続的に行ってもよいし、バッチ様式で行ってもよい。
水性相は、水を含む。加えて、水性相は、粒子に安定をもたらす外部界面活性剤を含有することがある。「外部」とは、その界面活性剤が、プレポリマーを含まない、またはプレポリマーの一部を構成しないことを意味する。しかし、そのプレポリマーが親水基(例えば、ポリ(オキシエチレン基)を含有する場合には、これらは、安定な液滴を形成するために充分な水性相との相溶性をもたらすことができる。この外部界面活性剤は、比較的親水性の基ならびに比較的疎水性の基を含有するであろう。また、分散されたプレポリマー液滴に、水性相により多く溶ける。疎水基は、液滴に吸着し、一方、親水基は、水性相に伸びて安定性をもたらす。この界面活性剤は、好ましくは、分散された液滴に吸着し、それらの液滴と水性相の間の界面張力を5ダイン/cmまたはそれ以下に低下させるであろう。
有用な界面活性剤には、広範なアニオン性、カチオン性および非イオン性界面活性剤がある。アニオン性および非イオン性界面活性剤が一般に好ましい。アニオン性およびカチオン性界面活性剤は、1つまたはそれ以上のイオン(アニオンまたはカチオン)基および疎水基を含有することを一般に特徴とし得る。適するアニオン基としては、カルボキシレート基およびスルホネート基が挙げられる。適するカチオン基としては、アンモニウムおよびホスホニウム基が挙げられる。疎水基は、好ましくは、6個もしくはそれ以上の炭素原子を有する芳香族基、6個もしくはそれ以上、好ましくは8個から30個までの炭素原子を有する脂肪族基、または合計6個から30個までの炭素原子を含有する、芳香族基と脂肪族基の組み合わせである。好ましいアニオン性およびカチオン性界面活性剤は、6個またはそれ以上の炭素原子を有する非環状アルキルまたはアルケニル基を少なくとも1つ含有する。加えて、アニオン性およびカチオン性界面活性剤は、他の部分、例えば、オキシエチレンおよび/またはオキシプロピレン基をはじめとするオキシアルキレン基を含有することがある。適するアニオン性およびカチオン性界面活性剤の例としては、ラウリル硫酸ナトリウム、線状ドデシルベンジルスルホネート、ラウリル硫酸トリエタノールアミン、ドデシルジフェニルオキサイドジスルホン酸ナトリウム、n−デシルジフェニルオキサイドジスルホン酸ナトリウム、ヘキシルジフェニルオキサイドスルホン酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸、ステアリン酸ナトリウムまたはアンモニウム、アビエチン酸ナトリウムなどが挙げられる。これらのタイプの市販の界面活性剤の例としては、Stepan ChemicalからのPolystep(商標)A−15およびBisfot(商標)S−100、DeforestからのDesulf(商標)TLS−40、The Dow Chemical CompanyからのDowfax(商標)2A1、3B2およびC6L、EmkayからのEmkapol(商標)PO−18、HerculesからのDresinate(商標)TX、ならびにDow ChemicalからのTriton(商標)X−100、X−405およびX−165が挙げられる。
適する非イオン性界面活性剤としては、例えば、前のパラグラフで説明したような疎水基を含有するエチレンオキシドおよび/またはプロピレンオキシドのポリマー、特にエチレンオキシドのポリマー、ならびに様々な有機シリコーン界面活性剤が挙げられる。適する市販界面活性剤の例は、Pluronics(商標)L43およびL44界面活性剤、Tetronic(商標)701および704[すべて、BASFからのもの]、Tween(商標)20界面活性剤[ICIから入手可能]、ならびにIgepal(商標)CO−850およびCO−630界面活性剤[Rhone−Poulencから入手可能]である。
最も好ましい界面活性剤は、アルキルスルフェートおよびアルキルスルホネート型アニオン性界面活性剤、ならびにそれらのいずれかまたは両方と非イオン性界面活性剤との混合物である。
界面活性剤は、好ましくは、プレポリマーを分散させる前に水性相に添加する。
分散したプレポリマーを、それが硬化する条件に付して、ウレタンおよび(その硬化メカニズムに依存して)場合によっては尿素または他の基を有する高分子量ポリマーを形成する。硬化は、プレポリマーをそれ自体または硬化剤と反応させて、水性相に分散された固体ポリマー粒子を形成する、任意のタイプの反応を指す。プレポリマー上のイソシアネートは、水性相中の水と反応して、尿素結合を形成し、二酸化炭素を遊離させるであろう。加水分解性シラン基も水性相中の水と反応するであろう。これらの反応の一定量は、プレポリマーが分散されると発生する傾向がある。例えば、分散されたプレポリマーの中等度に上昇した温度(すなわち、30から100℃)への加熱などの、水/プレポリマー反応を促進する条件を選択することができる。
あるいは、または水での硬化に加えて、分散されたプレポリマー液滴を添加された硬化剤と接触させ、得られた混合物をその硬化剤がそのプレポリマーと反応する条件に付すことにより、プレポリマーの鎖を延長することができる。この硬化剤は、そのプレポリマー上の官能基と反応する2つまたはそれ以上の基/分子を有する水以外の材料である。殆どの場合、この硬化剤は、400またはそれ以下、好ましくは150またはそれ以下、特に80またはそれ以下の反応性基当たりの重量を有するであろう。また、プレポリマー分子上の官能基と反応して、それらの間に共有結合型結合を形成する。イソシアネート官能性プレポリマーと共に使用するために適する硬化剤としては、ポリオール、アルカノールアミン、様々なヒドラジン、アミノアルコールおよびポリアミンが挙げられる。ヒドラジンおよびポリアミンは、一般的にイソシアネート基との反応性がより高いため、好ましい。有用な鎖延長剤の特定の例としては、エタノールアミン、イソプロパノールアミン、ジエタノールアミン、ジイソプロパノールアミン、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラアミン、プロピレンジアミン、ブチレンジアミン、シクロへキシレンジアミン、ピペラジン、2−メチルピペラジン、フェニレンジアミン、トルエンジアミン、トリス(2−アミノエチル)アミン、4,4’−メチレン−ビス(2−クロロアニリン)、3,3’−ジクロロ−4,4’−ジフェニルジアミン、4,4’−ジフェニルジアミン、2,6−ジアミノピリジン、4,4’−ジアミンジフェニルメタン、イソホロンジアミン、ジエチルトルエンジアミン、アミノエチルエタノールアミン、ジエチレントリアミン・ジエタノールアミンの付加体、モノエタノールアミンなどが挙げられる。アミンは、ポリイソシアネートと迅速に反応するので好ましく、イソシアネート基は、一般に、水と反応するよりはむしろアミンと反応する。
ヒドロキシ基を末端に有するプレポリマーと共に使用するために適する硬化剤としては、前に説明したようなジ−およびポリイソシアネート化合物が挙げられる。乳化型水担持ポリイソシアネートが特に有用である。イソシアネート官能性鎖延長剤および架橋剤は、ビウレット、カルボジイミド、尿素、アロホネート(allophonate)および/またはイソシアヌレート結合を含むことがある。ヒドロキシ基を末端に有するプレポリマーと共に使用することができる他の硬化剤としては、カルボン酸無水物、ポリカルボン酸、多酸ハロゲン化物などが挙げられる。
エポキシド官能性プレポリマーと共に使用することができる硬化剤としては、ジアミンおよびポリアミン化合物が挙げられる。
光開始剤を使用して、エチレン性不飽和を有するプレポリマー、特に、アクリレートおよびメタクリレート基を有するプレポリマーの硬化を促進することができる。
硬化剤が水溶性である場合、プレポリマーを水性相に分散した後にその硬化剤を水性相に加えるのが最も好ましい。水不溶性硬化剤を使用する場合、好ましくは、分散体を作る前にその硬化剤をプレポリマーと共に混入する。この場合、望ましくは、時期尚早の硬化を防止するために低温などの条件を選択する。
その後、その分散されたプレポリマーを、そのプレポリマーを硬化させるために充分な条件に付す。こうした条件は、一般に、高温、例えば35から150℃、さらに好ましくは70〜130℃を含むが、一級アミン硬化剤は、多くの場合、室温(22℃)であっても充分迅速にイソシアネート基と反応するであろう。分散体は、プレポリマー液滴の凝集を防止するために、熱伝達を助長するために、および重合中に硬化剤を添加する場合には物質移動を助長するためにも、鎖延長プロセスの間、通常は混合する。
所望される場合には硬化反応のために触媒を使用してもよいが、通常は必要なく、特に、その硬化反応がアミン−イソシアネート反応である場合には必要ない。硬化剤とイソシアネートの反応に適する触媒としては、周知のウレタン触媒、例えば、数ある中でも、三級アミン、有機スズ、有機水銀、有機鉄、有機鉛、有機ビスマスおよび有機亜鉛化合物が挙げられる。様々なエステル交換触媒を使用して、ヒドロキシル基を末端に有するプレポリマーをカルボン酸、カルボン酸無水物またはカルボン酸ハロゲン化物硬化剤で硬化させることができる。同様に、そのプレポリマーがエポキシ基を末端に有する場合には、周知のエポキシ樹脂硬化触媒を使用することができる。
硬化反応が完了してくると、分散された液滴は固体ポリマー粒子を形成し、それらの粒子は水性相に残存する。粒径は、一般に、分散されたプレポリマー液滴のサイズに関して前に説明した範囲内であるが、場合によってはその製造プロセス中に粒子の再核形成および/または凝集が発生して、平均粒径が上方もしくは下方にゆがむか、場合によっては超微粒子画分を含む多様な粒径分布を形成することがある。
本分散体は、他の成分、例えば溶剤なども含有することがあるが、これらの成分、特に揮発性有機溶剤は、好ましくは除去する。本発明の分散体は、エポキシ、ビニルエステル、ポリオレフィン、他のポリウレタン、アクリレートおよびスチレン−ブタジエン樹脂の水性分散体をはじめとする他の水性分散体とブレンドすることもできる。
有意なもう1つの任意成分は、1つまたはそれ以上のエチレン性不飽和モノマーである。これらのモノマーは、前記プレポリマーとブレンドすることができ、結果として生じるブレンドを一緒に水性相に分散することができる。少なくとも1つのエチレン性不飽和モノマーは、室温で液体または固体であり、最も好ましくは室温で液体である。モノマーは、好ましくは、相対比ではプレポリマーにとっての溶剤であり、これらを共に混合して分散体を形成する。好ましくは、前記モノマー(単数または複数)は、実質的には水不溶性であり、すなわち、25℃で100グラムの水につき、10グラム未満、好ましくは5グラム未満、さらに好ましくは2グラム未満、特に1グラム未満のモノマーの程度まで溶解する。より水溶性が高いモノマーを、特にそれらが実質的に水不溶性のオリゴマー(10個以下の繰り返し単位を含有するもの)を形成する場合には、使用することができる。しかし、より水溶性が高いモノマーの使用は、あまり好ましくない。比較的水溶性であるモノマーを使用する場合、プレポリマー液滴中に分散されたモノマーを維持するために、より親水性が高いプレポリマーの使用、および/または追加の安定剤(例えば、下で論じるような補助安定剤)の利用が場合によっては必要である。
適するモノマーとしては、脂肪族共役ジエン、例えばブタジエンおよびイソプレン;モノビニリデン芳香族モノマー、例えばスチレン、α−メチルスチレン、ar−メチルスチレン、ar−(t−ブチル)スチレン、ar−クロロスチレン、ar−シアノスチレン、ar−ブロモスチレン、ジブロモスチレン、トリブロモスチレン、2,5−ジクロロスチレン、ブロモスチレン、フルオロスチレンおよびトリフルオロメチルスチレン;α,β−エチレン性不飽和カルボン酸およびそれらのエステル(イタコン酸、アクリル酸、メタクリル酸、ならびにアクリル酸およびメタクリル酸エステル、例えばメタクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸t−ブチル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸t−ブチル、アクリル酸n−ヘキシル、無水マレイン酸などを含む);α,β−エチレン性不飽和ニトリルおよびアミド、例えばアクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミド、メタクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N−(ジメチルアミノメチル)アクリルアミドなど、ビニルエステル、例えば、酢酸ビニル;ビニルエーテル;ビニルケトン;ハロゲン化ビニルおよびビニリデン、例えば、塩化ビニリデンおよび塩化ビニル;マレイミド、N−アリールマレイミドおよびN−アルキルマレイミド、例えば、マレイミドおよびN−エチルマレイミド、1−ビニル−2−ピロリジノンおよびビニルピリジンが挙げられる。上述のモノマーの2つまたはそれ以上の混合物も、コポリマーを製造する際に適する。これらの中で、モノビニル芳香族エステルおよびアクリル酸またはメタクリル酸エステルが好ましい。
所望される場合には重合性炭素−炭素不飽和部位を1つより多く含有するモノマーを使用して、架橋ポリマーを形成することができる。こうしたモノマーは、典型的に、全モノマーの約10mol%以下、好ましくは約0.25〜5mol%を構成するであろう。共役ジエンモノマーを使用するとき以外は、架橋性モノマーを使用しないことが最も好ましい。加えて、反応することもできる他の官能基を含有するエチレン性不飽和モノマーが、プレポリマーと共有結合を形成する。このタイプの適するモノマーは、1つの重合性炭素−炭素不飽和部位およびイソシアネート反応性基、例えばヒドロキシル基、エポキシドまたは一級もしくは二級アミノ基を含むであろう。このタイプのモノマーには、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシブチルメタクリレート、アリルアルコール、グリシジルメタクリレート、ジアミノエチルメタクリレートなどがある。
追加のエチレン性不飽和モノマーを使用する場合、プレポリマーのモノマーに対する重量比は、10:90から、好ましくは30:70から、さらに好ましくは40:60から、90:10まで、好ましくは80:20まで、および最も好ましくは75:25までの範囲にわたり得る。
適便には、低沸点であるか、室温で気体であるモノマー(例えば、イソプレンおよびブタジエン)を、鎖延長および重合段階を行う前にプレポリマー/モノマー混合物の既製分散体に添加する。こうしたモノマーを使用するために、適便には水性相中のプレポリマー/モノマー混合物の分散体を圧力容器に充填し、その容器を気体モノマーで加圧する。その後、その圧力容器の内容物を、所望の量の気体モノマーがその分散体に溶解されるようになるまで、場合によっては攪拌しながら保持する。気体モノマーは、一般には疎水性であるため、水性相を通ってプレポリマー/モノマー粒子へと移動するであろう。このようにして、粒径を設定した後、重合を行う。この場合、後続の重合も圧力下で行う。
エチレン性不飽和モノマーが存在するとき、適便にはフリーラジカル開始剤を供給して、ビニルポリマーを形成するモノマーの重合を促進する。この開始剤は、好ましくは、優先的に有機(プレポリマー/モノマー)相に分配されるもの、すなわち、水性相に実質的に可溶でないものである。このタイプの開始剤の使用は、水性相中での重合を最小限にする傾向がある。しかし、水溶性開始剤を使用することもでき、多くの場合、水性相重合は、有機相に分配されるオリゴマー種を作ることとなり、その有機相でさらなる重合が進行すると考えられる。有用な開始剤には、フリーラジカル開始剤、例えばペルオキシ化合物およびアゾ化合物がある。還元剤および酸化剤を含むレドックス系も有用である。有用な開始剤には、有機ペルオキシド、例えばジ−t−ブチルペルオキシド、t−ブチルヒドロペルオキシド、ラウリルペルオキシド、ジクロロベンゾイルペルオキシド、クメンヒドロペルオキシドなど;過酸化水素、ペルオキシカーボネート、例えばジイソプロピルペルオキシジカーボネート、ジシクロヘキシルペルオキシジカーボネートなど、スルホニルペルオキシド、例えばアセチルシクロヘキシルスルホニルペルアセテート、スルホニルヒドロジド、アゾ化合物、例えば2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルペンタンニトリル)および2,2’−アゾビス)2−メチルプロパンニトリル(AIBN)、2,2−アゾビス(イソブチロニトリル)t−ブチルヒドロペルオキシド、無機化酸化物、例えばペルオキシ二硫酸アンモニウム、ペルオキシ二硫酸カリウム、メタ重亜硫酸ナトリウム/硫酸第一鉄アンモニウムなどがある。これらの中で、油溶性のもの(すなわち、前記水性相より前記液滴により多く溶けるもの)が最も好ましい。金属含有開始剤、2,2,6,6−テトラメチレンピペラジン−1−オキシ(TEMPO)を使用する制御リビングフリーラジカル重合も適切である。こうした開始剤は、多くの場合、水溶性であるが、プレポリマー/モノマー混合物に乳化させることができる。この最後のタイプの重合は、ポリマー分子量を特に良好に制御することができる。
開始剤の量は、経済的に魅力的な速度で進行する制御反応を生じさせるように選択する。正確な量は、個々の開始剤で多少変化するであろうが、一般にはモノマーを基準にして0.05から5重量%で充分である。好ましくは、開始剤をプレポリマー/モノマー混合物にブレンドし、その後、それを水性相に分散させる。一般に、開始剤が有意な量のフリーラジカルを生じさせる温度より低い温度を維持することにより、時期尚早の重合を制御することができる。
さらなる粒子の安定性をもたらすために、特に、エチレン性不飽和モノマーが存在するときには、補助安定剤を使用することができる。本明細書で用いる場合、補助安定剤は、プレポリマーまたはエチレン性不飽和モノマー以外の材料であり、300未満、好ましくは200未満の分子量を有し、ならびに25℃で約10-5g/リットルまたはそれ以下の程度まで水溶性である。この補助安定剤は、水/液滴界面での界面活性剤の吸着を促進し、従って、分散体の安定性を向上させると考えられる。適する補助安定剤には、アルカンおよびアルカノール(各々、約6から30個までの炭素原子を有する)がある。好ましいアルカン補助安定剤としては、8から18個まで、特に約10から約16個までの炭素原子を有する直鎖アルカンが挙げられる。ヘキサンが特に好ましい。好ましいアルカノール安定剤には、8から22個の炭素原子、特に12〜20個の炭素原子を有する直鎖アルコールがある。
使用する外部界面活性剤および補助安定剤の量は個々の系に多少依存するであろうが、一般に、その分散体の100重量部当たり、0.1から5重量部の界面活性剤が使用される。使用する場合、補助安定剤は、一般に、その分散体の全重量の0.1から3パーセントを構成する。
使用するときには補助安定剤を水性相またはポリマーのいずれかに添加し、その後、エチレン性不飽和モノマーを添加する。
エチレン性不飽和モノマー(単数または複数)の重合と同時にプレポリマーを硬化することが一般には好ましいが、所望される場合には、これらを逐次的に行うことができる。同時的重合−硬化は、分散されたプレポリマーに硬化剤とフリーラジカル開始剤の両方を添加し、その混合物を両方の反応が発生する条件に付すことにより、達成される。多くの場合、結果として生じるポリマー粒子の少なくとも一部は、ポリウレタンとビニルポリマーの両方を含有するハイブリッド粒子である。これらのポリマーは、相互貫入ポリマーネットワークの形態をとることもあり、コアシェル形態をとることもある。コアシェル粒子の形成に有利な技法は、例えば国際公開パンフレット第02/055576号A2に記載されている。
結果として生じる分散体は、様々な用途に有用である。様々なフィルムおよびコーティングを製造する際に有用である。このために、分散体を、例えば顔料、染料、充填剤、乾燥剤、レオロジーおよび粘度調整剤、分散剤、界面活性剤、保存薬、抗菌物質、農薬、肥料などをはじめとする様々なタイプの有用な添加剤とブレンドすることができる。調合された分散体は、かなり多数のタイプの支持体に塗布することができる。
フィルムは、当分野で周知の技法を用いて、凝集プロセスによりまたは簡単なキャスティングおよび乾燥により製造することができる。同様に、コーティングは、支持体上に分散体の層を形成し、それらのポリマー粒子を乾燥および/または凝集させて連続コーティングを形成することにより、容易に作製される。
本分散体は、注型品、特に薄肉品、例えば手袋(医療用または手術用手袋を含む)およびコンドームなどの製造にも有用である。所望される場合には、本分散体を様々なタイプの添加剤、例えば下で説明するものと共に調合することができる。キャスティングプロセスは、典型的に、調合した分散体を適する鋳型に塗布すること、および個々のポリマー粒子が合着してその鋳型上にフィルムを形成するように水性相を蒸発させることを含む。乾燥は、周囲温度で行うこともあり、高温で行うこともある。厚さを増加するために、必要に応じて前記キャスティングプロレスを反復してもよい。
以下の実施例は、本発明を例証するために提供するものであり、本発明の範囲を制限するためのものではない。すべての部および百分率は、他の指示が無い限り、重量によるものである。
(実施例1〜5)
イソシアネート基を末端に有する一連のプレポリマーを以下の成分から製造する:
ポリエーテルポリオールAは、Dow ChemicalからVoranol(商標)9287ポリオールとして市販されている、エチレンオキシドを末端に有するポリ(プロピレンオキシド)である。これは、約2000のヒドロキシル当量を有する。ポリエーテルポリオールBは、Dow ChemicalからVoranol(商標)4701ポリオールとして市販されている、エチレンオキシドを末端に有するポリ(プロピレンオキシド)である。これは、約1600のヒドロキシル当量を有する。ポリエステルポリオールAは、約850の数平均分子量を有するポリカプロラクトンジオールである。これは、Dow ChemicalによりTone(商標)0210ポリオールとして市販されている。HMPP Aは、約1000のヒドロキシル当量を有する、ヒドロキシメチル含有ポリエステルポリオールである。これは、(9,10)−ヒドロキシルメチルステアリン酸メチルと二官能性開始剤の反応生成物である。これは、約2.0の官能価を有する。HMPP Bは、約1600のヒドロキシル当量および約3の官能価を有する、ヒドロキシメチル含有ポリエステルポリオールである。HMPP Cは、約420の当量および約2.0のヒドロキシル官能価を有する、ヒドロキシメチル含有ポリエステルポリオールである。これは、(9,10)−ヒドロキシメチルステアリン酸メチルとシクロヘキサンジメチロールの反応生成物である。ポリ(EO)Aは、分子量1000のポリ(エチレンオキシド)ジオールである。ポリ(EO)Bは、分子量950のポリ(エチレンオキシド)モノールである。DMPAは、ジメチロールプロピオン酸である。芳香族イソシアネートAは、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートを主成分として含有すると共に少量の2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートを含有する混合物である。脂肪族イソシアネートAは、イソホロンジイソシアネートである。
実施例5を除くすべてのプレポリマーは、ポリオール、ポリ(EO)およびイソシアネートを攪拌反応器に充填することにより作製する。この反応器を乾燥窒素でパージし、60℃で10〜15分間保持する。必要な場合には、ポリオールの塩基性を中和するために充分な塩化ベンゾイルを添加する。その後、その反応器を、所望のレベルの転化が達成されるまで(〜2から4時間)、70から90℃で加熱する。プレポリマーをASTM法D5155−96に従って、それらのNCO含有率%により特性付けする。その後、得られたプレポリマーの粘度を、ASTM D 4878−88に従って、40℃でBrookfield LVF粘度計を使用して測定する。
プレポリマー実施例5は、同様に製造するが、N−メチルピロリドン(NMP)を溶剤として使用して、他の成分へのDMPAの溶解を助長し、得られるプレポリマーの粘度を低下させる。加えて、そのプレポリマーを鎖延長段階中にトリエチルアミンで中和して、ジメチロールプロピオン酸の約90%のカルボン酸基をカルボキシレート基に転化させる。
高剪断ミキサーにプレポリマーを一定速度で連続供給することにより、上述の各プレポリマーから分散体を作製する。所定量の界面活性剤を冷却(10〜15℃)脱イオン水流(初期水溶液)と一定速度で合流させ、前記ミキサーに供給し、そこでプレポリマーを乳化して、〜75から85重量%のプレポリマーを含有する第一段階エマルジョンを形成する。IKAミキサーから出た高濃度分散体第一段階エマルジョンを、連続的に第二ミキサーに通し、そこでそれを鎖延長水溶液で稀釈する。その生成物を大き目の容器に回収して、(過剰のイソシアネート基と水との反応から発生する)CO2ガスを放出させる。
Brookfield粘度計を使用して、各分散体の粘度を測定する。IR−200 Moisture Analyzer(Denver Instrument Company)により測定すると、各場合、固体含有率は、約54〜58重量%である。固体は、この装置を使用し、揮発性水性相の除去し、その後の残存する不揮発性分散ポリマー相の量の重量決定により計算する。分散体の粒径は、Coulter LS 230装置を使用して動的光散乱法により測定すると、0.08から1.0マイクロメートルの範囲にわたる。TA Instrumentsにより供給される、Hamilton beach mixterおよびAR2000 Rheometerを使用することにより、これらの分散体の剪断安定性を測定する。
#60巻線ロッドを使用して、研磨し、乾燥させた冷間圧延鋼板上に各分散体を引落して1.5ミルと2.0ミルの間の目標乾燥フィルム厚を達成することにより、各分散体からコーティングを作製する。湿潤したコーティングフィルムを放置して室温で30分間乾燥させ、その後、80℃で120分間、オーブンで乾燥させる。
(実施例6および比較サンプルD)
330.4グラムの(9,10)−ヒドロキシメチルステアリン酸メチル、72.4グラムの1,3および1,4−シクロヘキサンジメタノールの約1:1混合物、および0.411グラムの酸化ジブチルスズ触媒を、攪拌機、コンデンサ、添加漏斗、窒素導入口および反応温度をモニター/制御するためのセンサーを装備した500ミリリットル5つ口丸底ガラスフラスコに充填することにより、ヒドロキシメチル含有ポリエステルポリオールを作製する。外部高温油浴を使用してその混合物を攪拌しながら150℃に加熱し、その温度で1時間維持した。その後、その温度を、200℃の最終反応温度が得られるまで、45分ごとに10℃増加で上昇させる。合計30グラム(理論生産の90%)のメタノールを回収し、得られたヒドロキシメチル含有ポリエステルポリオールを回収する。これは、約400のヒドロキシ当量を有する。
78.15グラムのヒドロキシメチル含有ポリオール、8.21グラムのジメチロールプロピオン酸、49.14グラムのNMPおよび0.0882グラムのジラウリン酸ジブチルスズ触媒を、攪拌機、コンデンサ、添加漏斗、窒素導入口および反応温度をモニター/制御するためのTherm−O−Watchセンサーを装備した250ミリリットル5つ口丸底ガラスフラスコに添加する。外部高熱油浴を使用してその混合物を攪拌しながら80℃に加熱する。水の濃度を測定して200ppm未満になるまで、2時間、その溶液を窒素でスパージする。その後、その反応器の内容物を75℃に冷却する。58.82グラムのイソホロンジイソシアネートをその反応混合物に、反応温度が約75℃で維持されるような速度でゆっくりと添加する。すべてのイソシアネートを添加した後、反応温度を約83℃に上昇させ、その温度で3時間維持する。4.67グラムのトリエチルアミンを添加し、その温度をさらに20分間、約83℃で維持する。その後、その反応器の内容物を60℃に冷却し、合計166.7グラムの反応混合物を、高速攪拌下、112.3グラムの脱イオン水が入っている8オンスガラス瓶に添加する。その後、55グラムの脱イオン水中の5.07グラムのエチレンジアミンをその水性分散体に添加し、高速攪拌をさらに20分間維持して、分散体実施例6を生じさせる。
比較分散体サンプルDは、同様に調製するが、プレポリマーを形成するために67.47グラムのポリカプロラクトンジオール(Dow ChemicalからのTone(登録商標)210)、6.75グラムのジメチロールプロピオン酸、41.45グラムのNMP、45.17グラムのイソホロンジイソシアネートおよび0.0767グラムのジラウリン酸ジブチルスズ;DMPAによりもたらされるカルボキシレート基を中和するために3.78グラムのトリエチルアミン;ならびにそのプレポリマーの鎖を延長するために4.10グラムのエチレンジアミンを使用する。
実施例1〜5に関して説明したように、分散体実施例6および比較サンプルDをフィルムに引落す。オーブン硬化させたコーティングを24時間放置した後、それらの物理特性を測定する。フィルム厚は、ASTM D 1186に従って決定する。光沢測定は、ASTM D 526に従って、BYK Labotron Gloss Unitを使用して行う。耐衝撃性は、Gardner Impact Testerを使用し、ASTM D 2794に従って決定する。耐磨耗性は、CS−17磨耗輪、重さ1000gおよび500サイクルでTaber磨耗試験機を使用して評価する。鉛筆硬度は、ASTM 3 3363に従って決定する。耐酸食性は、それらのコーティングの上に数滴の10%硫酸溶液を60時間置き、フィルムに対する視覚的影響を観察することにより決定する。コーティング表面の白化は、中等度の腐食を示し、重度の腐食は、水ぶくれができたコーティング表面により示される。耐水性は、脱イオン水を使用して同様に評価する。コーティングの耐溶剤性は、支持体へのコーティングによりカットする必要があるメチルエチルケトン(MEK)摩擦数として報告する。結果は、以下の表に示すとおりである。
分散体実施例6を使用して製造したコーティングは、比較サンプルDから製造したコーティングと同様に、卓越した靭性(硬度と可撓性のバランス)、良好な外観(高光沢)、および卓越した耐磨耗性を有する。分散体実施例6から製造したコーティングの耐水性および耐溶剤性は、比較サンプルDと比較して優れている。

Claims (20)

  1. 連続水性相中のポリマー粒子の分散体であって、分散された粒子が、ポリイソシアネートと、少なくとも1つの硬化剤と、イソシアネート反応性基を有する少なくとも1つの高当量材料との反応生成物であるポリウレタン樹脂を含み、前記高当量材料が、脂肪酸から誘導された少なくとも1つのヒドロキシメチル含有ポリエステルポリオールを含み、そして、
    前記ヒドロキシメチル含有ポリエステルポリオールが、次の平均的構造を有する、
    式中、Rは、z個のヒドロキシルおよび/または一級もしくは二級アミン基を有する開始剤化合物の残基であり、この場合のzは、少なくとも2であり;各Xは、独立して、−O−、−NH−または−NR’−であり、この場合のR’は、不活性置換されているアルキル、アリール、シクロアルキルまたはアラルキル基であり、pは、1からz(これは、ヒドロキシメチル含有ポリエステルポリオール分子1個当たりの[X−Z]基の平均数を表す)の数であり、Zは、1個またはそれ以上のA基を含有する直鎖または分枝鎖であり、分子1個当たりのA基の平均数がzの1.3倍以上であり、ならびに各Aは、A1、A2、A3、A4およびA5からなる群より独立して選択され、少なくともの幾つかのA基はA1、A2またはA3であり、この場合、A1は、
    (この式中、Bは、Hであるか、別のA基のカルボニル炭素原子に共有結合しており、mは、3より大きい数であり、nは、0より大きいか、0であり、およびm+nは、11から19であり、A1はAの30〜80モル%である)
    であり、A2は、
    (この式中、Bは、前のとおりであり、vは、3より大きい数であり、rおよびsは、各々、0より大きいか、0である数であると共に、v+r+sは、10から18であり、A2はAの10〜60モル%である)
    であり、A3は、
    (この式中、B、v、各rおよびsは、前に定義したとおりであり、tは、0より大きいか、0である数であり、ならびにv、r、sおよびtの合計は、10から18であり、A3はAの0.1〜10モル%である)
    であり、A4は、
    (この式中、wは、10〜24である)
    であり、ならびにA5は、
    (この式中、R’は、少なくとも1個の環状エーテル基および場合によっては1個またはそれ以上のヒドロキシル基または他のエーテル基で置換されている、線状または分枝状アルキル基である)である分散体。
  2. ウレタン基含有プレポリマーを水性相に分散させて、そのプレポリマーを含有する分散された液滴を形成すること、およびそのプレポリマーを硬化させて、水性相に分散された固体ポリマー粒子を形成することを含む連続水性相中のポリマー粒子の分散体を作製するための方法であって、前記プレポリマーが、ポリイソシアネートを含む反応体とイソシアネート反応性材料を含む反応体の反応生成物であり、前記イソシアネート反応性材料が、脂肪酸から誘導された少なくとも1つの高当量ヒドロキシメチル含有ポリエステルポリオールを含み、そして、
    前記ヒドロキシメチル含有ポリエステルポリオールが、次の平均的構造を有する、
    式中、Rは、z個のヒドロキシルおよび/または一級もしくは二級アミン基を有する開始剤化合物の残基であり、この場合のzは、少なくとも2であり;各Xは、独立して、−O−、−NH−または−NR’−であり、この場合のR’は、不活性置換されているアルキル、アリール、シクロアルキルまたはアラルキル基であり、pは、1からz(これは、ヒドロキシメチル含有ポリエステルポリオール分子1個当たりの[X−Z]基の平均数を表す)の数であり、Zは、1個またはそれ以上のA基を含有する直鎖または分枝鎖であり、分子1個当たりのA基の平均数がzの1.3倍以上であり、ならびに各Aは、A1、A2、A3、A4およびA5からなる群より独立して選択され、少なくともの幾つかのA基はA1、A2またはA3であり、この場合、A1は、
    (この式中、Bは、Hであるか、別のA基のカルボニル炭素原子に共有結合しており、mは、3より大きい数であり、nは、0より大きいか、0であり、およびm+nは、11から19であり、A1はAの30〜80モル%である)
    であり、A2は、
    (この式中、Bは、前のとおりであり、vは、3より大きい数であり、rおよびsは、各々、0より大きいか、0である数であると共に、v+r+sは、10から18であり、A2はAの10〜60モル%である)
    であり、A3は、
    (この式中、B、v、各rおよびsは、前に定義したとおりであり、tは、0より大きいか、0である数であり、ならびにv、r、sおよびtの合計は、10から18であり、A3はAの0.1〜10モル%である)
    であり、A4は、
    (この式中、wは、10〜24である)
    であり、ならびにA5は、
    (この式中、R’は、少なくとも1個の環状エーテル基および場合によっては1個またはそれ以上のヒドロキシル基または他のエーテル基で置換されている、線状または分枝状アルキル基である)である分散体。
  3. 前記プレポリマーが、イソシアネート基を含有する、請求項2に記載の方法。
  4. 前記プレポリマーが、水との反応またはアミン基を含有する硬化剤との反応により硬化される、請求項3に記載の方法。
  5. 前記プレポリマーが、ヒドロキシル基を含有する、請求項2に記載の方法。
  6. 前記プレポリマーが、イソシアネート、カルボン酸、カルボン酸ハロゲン化物またはカルボン酸無水物基を含有する硬化剤との反応により硬化される、請求項5に記載の方法。
  7. 前記プレポリマーが、エポキシド基を含有する、請求項2に記載の方法。
  8. 前記プレポリマーが、エチレン性不飽和基を含有する、請求項2に記載の方法。
  9. 前記プレポリマーが、エチレン性不飽和基のフリーラジカル重合で硬化される、請求項8に記載の方法。
  10. 前記プレポリマーが、UV線への暴露により硬化される、請求項9に記載の方法。
  11. 前記プレポリマーが、イソシアネート基とエチレン性不飽和基の両方を含有する、請求項2に記載の方法。
  12. 前記プレポリマーを水との反応またはアミン基を有する硬化剤との反応により硬化させて、エチレン性不飽和基を有する固体分散ポリマー粒子を形成する、請求項11に記載の方法。
  13. 前記ポリマー粒子が、エチレン性不飽和基を含有する、請求項1に記載の分散体。
  14. 前記ポリマー粒子が、UV硬化性である、請求項13に記載の分散体。
  15. 前記ポリマー粒子が、シリル基を含有する、請求項1に記載の分散体。
  16. 前記ポリマー粒子が、カルボン酸、カルボン酸塩、スルホン酸塩または四級アンモニウム基を含有する、請求項1に記載の分散体。
  17. 前記ポリマー粒子が、ポリ(エチレンオキシド)ブロックを含有する、請求項1に記載の分散体。
  18. 前記ポリマー粒子が、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオールまたはポリカーボネートポリオールから誘導された少なくとも1個の基を含有する、請求項1に記載の分散体。
  19. 界面活性剤、触媒、顔料、染料、充填剤、乾燥剤、レオロジーおよび粘度調整剤、分散剤、界面活性剤、保存薬、抗菌物質、農薬および肥料から成る群より選択される少なくとも1つの添加剤を含有する、請求項1に記載の分散体。
  20. 請求項1に記載の分散体を含む、接着剤、シーラントまたはコーティング組成物。
JP2007538138A 2004-10-25 2005-10-24 脂肪酸から誘導されたヒドロキシメチル含有ポリエステルポリオールから製造される水性ポリウレタン分散体 Expired - Fee Related JP4929175B2 (ja)

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