JP4927572B2 - 画像形成装置並びに画像形成方法 - Google Patents

画像形成装置並びに画像形成方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4927572B2
JP4927572B2 JP2007011958A JP2007011958A JP4927572B2 JP 4927572 B2 JP4927572 B2 JP 4927572B2 JP 2007011958 A JP2007011958 A JP 2007011958A JP 2007011958 A JP2007011958 A JP 2007011958A JP 4927572 B2 JP4927572 B2 JP 4927572B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
liquid
recording
image forming
recording head
cap
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2007011958A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2008173942A (ja
Inventor
徳昭 古川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kyocera Document Solutions Inc
Original Assignee
Kyocera Mita Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kyocera Mita Corp filed Critical Kyocera Mita Corp
Priority to JP2007011958A priority Critical patent/JP4927572B2/ja
Publication of JP2008173942A publication Critical patent/JP2008173942A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4927572B2 publication Critical patent/JP4927572B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Ink Jet (AREA)
  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Description

本発明は、記録液を記録ヘッドから飛翔させて、記録媒体に画像を形成する画像形成装置、並びに画像形成方法に関する。
近年、記録ヘッドから色材を含んだ水性液体を飛翔させて、記録媒体に画像を形成する画像形成装置は、低騒音、低ランニングコストといった利点から急速に復旧してきている。それに伴い、高精細画像と印画速度の向上が望まれるようになってきた。印画速度を向上させるには、ノズル(吐出口)の数を増やし、さらに1ヘッドの単位時間当たりの記録液液滴を多く吐出させる方法がある。そのため駆動周波数としては15kHz以上が望まれ、1ヘッドの単位時間当たりに使用される記録液を、インクカートリッジから吐出口まで過不足なく供給しなければならない。
記録液は色材を含んだ水性液体であるため、記録ヘッド吐出口が大気開放状態で長時間放置されると、記録液の目詰まりによる記録液の不吐出が生じやすい。これは吐出口部における記録液の水分蒸発により、記録液が増粘もしくは色材の析出や凝集によるものであると考えられる。
記録液の不吐出などの記録液の吐出不良を改善するために、クリーニング装置が一般的に装備されている。クリーニング装置としては、例えばワイパーブレードで吐出口形成面に対して移動させて、その拭取部が接し擦りつつ吐出口形成面に付着した色材の析出物や凝集物などを除去するものが知られている(特許文献1)。
特許文献1では、記録ヘッドの吐出口形成面の清掃性は、ヘッドのノズル形成面における記録液や異物の付着状態や、記録液物性およびワイパーブレードにおける拭取部の吐出形成面に対する接触量などに依存するとして、複数枚の特性の異なるワイパーブレードを設けている。
特許文献2では、全吐出口を一括して同時に吸引して記録液を排出させる機構を有する記録装置において、記録液の乾燥防止と記録液の吸引を兼ねた吸引キャップを用いて蒸発する記録液に対して吸引排出が良好な状態で行える記録液セットが提案されている。
特開2005−224975号公報 特開2005−171070号公報
特許文献1に記載のワイパーブレードによる吐出口形成面の拭き残りは、経時とともに残った記録液が乾燥するため、ワイパーブレードで擦っても除去が難しい。また、特許文献2では、記録ヘッドの全吐出口を一括して同時に吸引し、電源オフ時などに吐出口やその形成面の乾燥を防止するためにキャッピングをするが、経時によりキャッピング部に増粘した記録液や、色材の析出物や凝集物などが堆積する。このため吐出口やその形成面を汚してしまい、吐出不良を起こしてしまう。
本発明の課題は、吐出口やその周辺での記録液の乾燥を防止する機構を装備し、記録液の乾燥を抑制することにより、吐出不良を起こさない画像形成装置並びに画像形成方法を提供することにある。
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、記録ヘッドの吐出口で記録液が乾燥することを防止するキャップを備えることにより記録液の乾燥が防止でき、さらに該キャップ内部に高吸収性の吸液体を有することにより、残った記録液を吸収し経時における記録液吐出口やその周辺での記録液の堆積が防止できる。その結果吐出不良を起こさない画像形成装置を実現できるという新たな事実を見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の画像形成装置並びに画像形成方法は、以下の構成を有する。
(1)24℃、70%RHの環境下で40日間放置したときの粘度が10.0mPa・s以下であり、且つ水の乾燥速度を100%としたときの乾燥速度が70%以下の水性記録液を記録ヘッドから飛翔させて、記録媒体に画像を形成する画像形成装置であって、非画像形成時に前記記録ヘッドの記録液吐出口を塞ぐためのキャップを備え、該キャップの内部には前記吐出口に当接する吸液体が設けられ、該吸液体には、湿潤液添加ノズルにより添加される湿潤液が含侵されており、該湿潤液は、前記記録液の初期粘度との粘度差が3mPa・s以下であり、少なくとも水溶性有機溶剤を5重量%以上含有していることを特徴とする画像形成装置。
)前記記録ヘッドは複数の記録液吐出口を有し、前記キャップはこれら複数の記録液吐出口を一括して同時に塞ぐ大きさを有する(1)に記載の画像形成装置。
)前記キャップは、その内縁部の全周にわたって弾性体からなるシール部材が形成されていることを特徴とする(1)または(2)に記載の画像形成装置。
)前記吸液体の表面をクリーニングするためのクリーニング装置を備えたことを特徴とする(1)に記載の画像形成装置。
)前記記録ヘッドは、複数のドット形成部からなり、該ドット形成部は加圧室とそれに連通する前記記録液吐出口を有し、前記加圧室は基板と内部に共通電極が形成された圧電素子とから構成されており、前記圧電素子に駆動電圧を印加するための個別電極が前記圧電素子の前記加圧室に対向する位置に配設されていることを特徴とする(1)に記載の画像形成装置。
)前記記録ヘッドを、記録媒体の搬送方向に対して直交し、記録媒体と略平行な方向に複数個配置してなることを特徴とする(1)に記載の画像形成装置。
24℃、70%RHの環境下で40日間放置したときの粘度が10.0mPa・s以下であり、且つ水の乾燥速度を100%としたときの乾燥速度が70%以下の水性記録液を記録ヘッドから飛翔させて、記録媒体に画像を形成する画像形成方法であって、非画像形成時に前記記録ヘッドをキャップでキャッピングすると共に、前記キャップ内部に備えた吸液体を前記記録ヘッドの記録液吐出口に当接させ、前記記録液吐出口に残った記録液を吸収させると共に、画像形成時には前記キャップが記録ヘッドから離脱して、該記録ヘッドが記録媒体に画像を形成する方法であり、前記吸液体には、湿潤液添加ノズルにより添加される湿潤液が含侵されており、該湿潤液は、前記記録液の初期粘度との粘度差が3mPa・s以下であり、少なくとも水溶性有機溶剤を5重量%以上含有していることを特徴とする画像形成方法。
本発明によれば、記録液を記録ヘッドから飛翔させて、記録媒体に画像を形成する画像形成装置において、非画像形成時に記録ヘッドをキャッピングするキャップを備えるので、記録液の乾燥が防止され、さらに該キャップ内部に高吸収性の吸液体を有するので、残った記録液を吸収し経時における記録液吐出口やその周辺での記録液の堆積が防止される。その結果、前記記録液の吐出不良を防止することができる。特に、所定の粘度と乾燥速度を有する記録液と組み合わせると、該記録液の乾燥を一層確実に防止することができる。
以下に、本発明に係る画像形成装置について図面を参照して詳細に説明をする。
図1(a)は、本発明に係る画像形成装置の画像形成時における概略模式図であり、図1(b)は非画像形成時における概略模式図である。図2(a)は、湿潤液添加ノズルにより湿潤液を吸液体に添加する状態を示す概略模式図であり、図2(b)は、吸液体への湿潤液の添加後、湿潤液添加ノズルを戻して記録ヘッドをキャッピングした状態を示す概略模式図である。図3は図2でクリーニング装置を示した概略模式図である。
図1(a)に示すように、本発明に係る画像形成装置は、用紙Pを収納する給紙カセット200を配設した用紙収納部100と、前記給紙カセット200から搬送されてくる前記用紙Pに画像の記録を行う記録部300と、該記録部300に備えられた画像の記録を行う記録ヘッド21をキャッピングするキャップ22およびその駆動部30と、排出される用紙Pを載置する排紙トレイ400とを備え、複数のローラ601〜603によって給紙カセット200から排紙トレイ400まで用紙Pを搬送する用紙搬送経路500を形成している。記録部300は、前記記録ヘッド21に記録液(以下、インクということもある。)を供給するインクカートリッジ(不図示)を備えている。
前記記録ヘッド21は、後述するように、記録液を吐出する多数の吐出口と、各吐出口の記録液の上流側に配設された加圧室と、加圧室に加圧する圧電素子とを備えている。このような構成の記録ヘッド21において、所定の圧電素子に駆動信号が与えられてその圧電素子が駆動すると、加圧室の一部を構成している振動板が振動して加圧室内部の記録液が加圧され、それによって記録液滴が吐出口から吐出され、用紙Pに画像が記録される。
本発明におけるキャップ22は、非画像形成時に記録ヘッド21の記録液吐出口で記録液が乾燥することを防止するためのものであり、図2に示すように、該キャップ22内部には吸液体23を有している。前記吸液体23は好ましくは湿潤液を含有する。また、前記湿潤液を含侵させるための湿潤液添加ノズル24を備えている。さらに、キャップ22内部の前記吸液体23の吸収性を保つために、増粘した湿潤液や前記吸液体23に残った記録液を吸収する吸引装置(吸引ポンプ)25を装備している。吸引された記録液は、廃記録液溜(不図示)に排出される。
前記キャップ22は、該キャップ22を駆動するための駆動手段30と該駆動手段30を制御する制御手段(不図示)により、昇降またはスライドして記録ヘッド21のキャッピング動作が行われる。該キャッピング動作の制御は、給紙ローラ601の駆動制御部(不図示)または記録ヘッドの制御部(不図示)と、つまり記録液の吐出または給紙手段と連動させて行う。または、給紙を感知するセンサーを用いて制御駆動してもよい。また、前記湿潤液添加ノズル24は前記キャップ22の制御部と連動した制御により駆動される。前記キャップ22および前記湿潤液添加ノズル24の駆動には、ラックピニオン等のアクチュエータを用いることができる。
前記キャップ22は、画像形成時には、図1(a)および図2(a)に示すように、記録ヘッド21から隔離しており、図2(a)に示すように、湿潤液添加ノズル24が前記吸液体23中央の上まで駆動され、添加ノズル口28から湿潤液が前記吸液体23に添加される。湿潤液の添加は該湿潤液が常に少なくとも前記吸液体23表面を濡らしている状態になるよう、少なくとも電源オン時に1回添加を行うよう制御するのがよい。具体的には、電源をオンにすると、キャップ22が装着されている状態で、まず吸引ポンプ25が作動し、余分な湿潤液や記録液を吸引する。次いでキャップ22が記録ヘッド21から退避し、ヘッド吐出面27のクリーニングが行われる。クリーニング手段としてはゴムなどによるワイパーブレードや、吸収体ローラによるワイプなどがあるが、インク吸液量の制限がないなどの点から、ワイパーブレードが好ましい。一方、湿潤液添加ノズル24がキャップ22内部の吸液体23上に移動し、吸液体23に湿潤液を添加する。適量の湿潤液を添加したら、湿潤液添加ノズル24が退避すると共に、記録ヘッド21のクリーニングも終了し、印字が開始される。湿潤液の添加は、所定の印字数あるいは印刷枚数に到達したとき、紙間等の非画像形成時にさらに行ってもよい。
非画像形成時は、図1(b)に示すように、前記キャップ22は駆動部30により駆動され、記録ヘッド21の記録液吐出口を塞ぐのがよい。このとき、図2(b)に示すように、湿潤液添加ノズル24は駆動前の状態に戻される。
なお、キャッピングは、長期間使用しない場合のみのキャッピングでもよい。この場合、キャピングはユーザーが駆動ボタンを操作してもよいし、あるいは電源オフ時に自動的にキャッピングされるようにしてもよい。また、使用するときには電源オン時に自動的に前記キャップ22が記録ヘッド21から隔離するようにするのがよい。
本実施形態に係る画像形成方法は、色材を含んだ水性記録液を記録ヘッド21から飛翔させて、記録媒体に画像を形成する。上記したように、前記キャップ22を用いて、例えば印字待機中あるいは電源オフ時等、前記記録ヘッド21が使用されていないときに、前記記録ヘッド21の吐出面27をキャッピングする。これにより記録ヘッド21の吐出口で前記記録液が乾燥することを防ぐことができると共に、キャッピングした際には、前記吸液体23の表面を記録ヘッド21の吐出面27に当接あるいは圧接させ、前記吐出口に残った記録液を吸収し清掃することができる。
なお、前記水性記録液の水性とは、水を溶媒とする溶液を意味する。
前記キャップ22は、前記記録ヘッド21あるいは複数の前記記録ヘッド21からなるラインヘッドと略同形をなして、それらを塞ぐことのできる程度の上部開口を有する箱状の形状を有しているのがよい。このようなキャップ22は、例えば各種プラスチック材料を成形して製造できる他、金属材料から製造することができる。
前記キャップ22は、記録ヘッド21をキャッピングした際に、キャップ22内部の機密性を高めるために、キャップ22内縁部の全周にわたって弾性体からなるシール部材26を形成しているのがよい。前記シール部材26としては、ゴム材質のものが好ましく、その中でも記録液に接液されていても劣化しない材質を選択するのがよい。選択の尺度としては、SP値(Solubility Parameter)を用いることができる。SP値はポリマーの溶解性に応用でき、この数値の差が0.5以内であれば良く溶解する。またSP値が小さいほど極性が高くなる。ここではゴムの劣化を防止する必要があるため、記録液に含まれる各種溶剤それぞれのSP値を計算し、その値とゴムのSP値の差が1.0以上あるものを選択するのが好ましい。例えば記録液には、記録媒体への浸透剤としてヘキシレングリコールが使用されるが、そのSP値は11.8であるため、SP値10.8〜12.8であるゴムからなるシール部材26を使用するのは好ましくない。
本実施形態では、前記シール部材26として、SP値7.4のシリコーンゴムを選択することができる。また後述するワイパーブレード41としてもシリコーンゴムを選択することができる。
前記吸液体23は、吸水性があり、液保持能力の高い発泡体であれば特に限定されるものでないが、吸収性のある連続発泡体であるのが良く、例えばNBRラテックス発泡体、ポリウレタン発泡体、PVA発泡体、セルロース発泡体、その他高分子発泡体等、具体的にはアイオン社製のソフラス(登録商標)等を用いることができる。
また、前記吸液体23に含有させる湿潤液は、前記記録液の初期粘度との粘度差が3mPa・s以下であるのが好ましい。粘度差が3mPa・s以下であれば、記録液の吸液体23への吸収が良好なものとなる。また、前記湿潤液は水を主体とし、これに少なくとも水溶性有機溶剤を含有し、その含有量は5重量%以上、好ましく5〜20重量%であるのがよい。5重量%未満であると、保湿能力が低下し、ヘッドの吐出面の乾燥を十分に防ぐことができない。またその他組成としては、記録液に応じて必要な材料を添加することができる。また湿潤液の保管時における防腐、防カビ性のため、殺菌剤等を添加することも可能である。
本発明に係る画像形成装置は、キャップ22内部に備えた吸液体23の表面汚れを除去するために、図3に示すようなクリーニング装置40を有してもよい。前記クリーニング装置40は、吸液体23の表面を拭取るワイパーブレード41と、ワイパーブレード41を支える回動アーム42と、該回動アーム42を支える支柱アーム43から構成される。ワイパーブレード41を支える回動アーム42はこれを支える支柱アーム43との接続部44を支点として自在に回動することができる。吸液体23はキャップ22外壁の高さよりも低いので、クリーニングするときは、前記支柱アーム42を回転させてワイパーブレード41を上に引上げキャップ22外壁を通過させ、通過後ワイパーブレード41を下げて吸液体23の表面に当接させ、その表面を拭取ることができる。クリーニング後は再びワイパーブレード41を引上げて元に戻す。
なお、前記クリーニング装置40を駆動させ前記支柱を回転させる手段は公知の技術を用いて作製することができる。
また、記録ヘッド21の吐出面を清掃するために、上記と同じまたは他のワイパーブレードにより記録ヘッド21の吐出面27をワイピングするクリーニング手段(不図示)を設けてもよい。
(記録液)
本発明における水性記録液は、24℃、70%RHの環境下で40日間放置したときの粘度が10.0mPa・s以下であり、且つ水の乾燥速度を100%としたときの乾燥速度が70%以下である。粘度および乾燥速度が前記範囲内であれば、記録液の吐出性は良好なものとなる。しかし、40日間放置後の粘度が10.0mPa・sを超えると、増粘により記録ヘッド21の吐出口に残った記録液を前記吸液体23が吸収し難くなり、目詰まりを起こして記録液の吐出性が悪くなるおそれがある。また、乾燥速度が70%を超えると記録液が乾燥されやすくなるので吐出性が悪くなるおそれがある。
前記粘度および乾燥速度は、例えばグリセリン等の水溶性溶剤の添加量を調整することにより調整することができる。
なお、上記で湿度70%環境下としたのは、前記記録ヘッド21を本発明のキャップ22にてキャッピングしたときの、キャップ22内部の空間領域の湿度が温度24℃で70%であったことに基づいている。また、前記水性記録液の水性とは、水を溶媒とする溶液を意味する。
本発明における記録液は、少なくとも、水、着色剤(色材)、水溶性有機溶剤、界面活性剤からなり、その他に必要に応じてpH調整剤、防腐防カビ剤等を添加することができる。
着色剤としては、直接染料、酸性染料、塩基性染料等の染料および顔料のいずれも用いることができる。本発明においては、光学濃度が高く、耐水性および耐光性等の点から好ましくは顔料を用いるのがよい。
着色剤に顔料を用いる場合、顔料の成分としては、不溶性アゾ顔料、溶性アゾ顔料、フタロシアニンブルー、イソインドリノン、キナクリドン、ジオキサジンバイオレット、ベリノン・ベタリンのような有機顔料、カーボンブラック、二酸化チタン等の無機顔料といった着色剤顔料成分や、白土、タルク、クレー、ケイソウ土、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、酸化チタン、アルミナホワイト、シリカ、カオリン、水酸化アルミニウムのような体質顔料等が挙げられる。
具体的な有機顔料としては、以下に例示する。マゼンタの顔料としては、C.I.ピグメントレッド2、C.I.ピグメントレッド3、C.I.ピグメントレッド5、C.I.ピグメントレッド6、C.I.ピグメントレッド7、C.I.ピグメントレッド15、C.I.ピグメントレッド16、C.I.ピグメントレッド48:1、C.I.ピグメントレッド53:1、C.I.ピグメントレッド57:1、C.I.ピグメントレッド122、C.I.ピグメントレッド123、C.I.ピグメントレッド139、C.I.ピグメントレッド144、C.I.ピグメントレッド149、C.I.ピグメントレッド166、C.I.ピグメントレッド166、C.I.ピグメントレッド177、C.I.ピグメントレッド178、C.I.ピグメントレッド222等が挙げられる。
着色剤の記録液全量に対する含有量としては、1〜10wt(質量)%が好ましく、さらに好ましくは、3〜7wt%である。
着色剤に顔料を用いる場合には、顔料を記録液溶媒中に分散させるために、顔料分散剤として水溶性樹脂を使用する。前記水溶性樹脂としては、好ましくはスチレン−アクリル−アクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−マレイン酸−アクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレン−マレイン酸ハーフエステル共重合体、ビニルナフタレン−アクリル酸共重合体、ビニルナフタレン−マレイン酸共重合体等のような水溶性樹脂である。
水溶性樹脂の記録液全量に対する含有量としては、0.1〜10wt%が好ましく、さらに好ましくは、1〜5wt%である。これらの水溶性樹脂は、二種類以上併用することも可能である。
顔料の分散方法としては、ボールミル、サンドミル、ロールミル、アジテータ、超音波ホモジナイザー、湿式ジェットミル、ペイントシェーカー等を用いることができる。
本発明の顔料分散体は、分散時での異物やゴミ、粗大粒子等を除去するために遠心分離装置を使用したり、フィルターをして濾過することも好ましく行われる。
本発明における顔料粒子の平均粒径は、30〜300nmが好ましく、さらに好ましくは50〜150nmである。前記平均粒径は、例えば動的光散乱式粒径分布測定装置(HORIBA社製、LB−550)を用いて計測することができる。
本発明において記録液に使用される界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル類、アセチレングリコール類、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロックコポリマー類等のノニオン性界面活性剤が好ましく用いられる。
本発明における水溶性有機溶剤は、エチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコール、へキシレングリコール、オクタンジオール、チオジグリコール、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2−エチル−2−メチル−1,3−プロパンジオール、2,4−ペンタンジオール、1,5−ペンタンジオール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオールトリメチロールプロパン、2−メチル−1,3−プロパンジオール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、エチレングリコール、グリセリン、2−ピロリドン等が挙げられる。
水溶性有機溶剤の記録液全量に対する含有量としては、10〜60wt(質量)%、好ましくは、15〜45wt%である。
また、水溶性有機溶剤を前記湿潤液に使用する場合、水溶性有機溶剤の水との合計量に対する湿潤液の含有量としては1〜40wt%、好ましくは5〜30wt%である。
(記録ヘッド)
本発明の記録ヘッド21(以下で、圧電インクジェット記録ヘッドともいう。)の一例において、図4に積層圧電素子8と個別電極9とを含む圧電アクチュエータを取り付ける前の状態を示す。
図の例における圧電インクジェット記録ヘッド21は、1枚の基板1上に、加圧室2とそれに連通する吐出口3とを含むドット形成部を複数個、配列したものである。
また図5(a)は、上記例の圧電インクジェット記録ヘッド21において、圧電アクチュエータを取り付けた状態での、1つのドット形成部を拡大して示す断面図、図5(b)は1つのドット形成部を構成する各部の重なり状態を示す透視図である。図6は図5(a)の吐出口3付近の拡大図である。
ドット形成部の吐出口3は、図4に白矢印で示す主走査方向(記録媒体の搬送方向)に複数列並んでいる。図の例では4列に並んでおり、同一列内のドット形成部間のピッチは150dpiであって、記録ヘッド21の全体として600dpiを実現している。
各ドット形成部は、基板1の、図5(a)において上面側に形成した、矩形部の幅方向の中央部に中心を有し、径が幅長さと等しく、かつ水平断面形状が半円形である端部を前記矩形部の長手方向の両端に備えた、平板形状を有する加圧室2と、上記基板1の下面側の、加圧室2の一端側の端部の半円と中心が同じで円錐台形の吐出口3とを、前記端部の半円と中心が同じで同径の円柱形の記録液流路4を介して連通させると共に、上記加圧室2の他端側の端部の半円と中心が同じである円柱形の供給口5を介して、加圧室2を、基板1内に、各ドット形成部と連通させるように形成した共通流路6に繋ぐ構成となっている。
上記各部は、図の例では、加圧室2を形成した第1基板1aと、記録液流路4の上部4aと供給口5とを形成した第2基板1bと、記録液流路4の下部4bと共通流路6とを形成した第3基板1cと、吐出口プレートとしての、吐出口3を形成した第4基板1dとを、この順に積層し、一体化することで形成してある。
また吐出口3は、図6に示すように、記録液滴吐出側の先端の開口30を、基板1の下面側である第4基板1dの下側の表面1eに円形に形成してある。それと共に吐出口3は、この先端側の開口30が、加圧室2側の開口31よりも小さくなるように、テーパー状(円錐状)に形成してある。
第1基板1aと第2基板1bには、図4に示すように、第3基板1cに形成した共通流路6を、基板1の上面側で、インクカートリッジ(図示しない)からの配管と接続するためのジョイント部11を構成するための通孔11aを形成してある。さらに各基板1a〜1dは、例えば樹脂や金属などからなり、フォトリソグラフ法を利用したエッチングなどによって上記各部となる通孔を設けた、所定の厚みを有する板状体にて形成してある。
基板1の上面側には、該基板1とほぼ同じ大きさであり、共通電極7をその内部に有する、平面形状かつ横振動モードの薄板状の積層圧電素子8と、各ドット形成部の加圧室2の中央部と重なる位置に個別に設けた、略矩形状の同じ平面形状を有する個別電極9とを、この順に積層することで圧電アクチュエータACを構成してある。
共通電極7、個別電極9は、共に金、銀、白金、銅、アルミニウムなどの導電性に優れた金属の箔や、これらの金属からなるめっき被膜、真空蒸着被膜などで形成してある。
圧電素子8を形成する圧電材料としては、例えばジルコン酸チタン酸鉛(PZT)や、当該PZTにランタン、バリウム、ニオブ、亜鉛、ニッケル、マンガンなどの酸化物の1種または2種以上を添加したもの、例えばPLZTなどの、PZT系の圧電材料を挙げることができる。また、マグネシウムニオブ酸鉛(PMN)、ニッケルニオブ酸鉛(PNN)、亜鉛ニオブ酸鉛、マンガンニオブ酸鉛、アンチモンスズ酸鉛、チタン酸鉛、チタン酸バリウムなどを主要成分とするものを挙げることもできる。
圧電素子8は、例えば上記の圧電材料を焼結して形成した焼結体を薄板状に研磨した所定の平面形状を有するチップを、所定の位置に接着、固定したり、いわゆるゾル−ゲル法(またはMOD法)によって、圧電材料のもとになる有機金属化合物から形成したペーストを所定の平面形状に印刷し、乾燥、仮焼成、焼成の工程を経て形成したり、あるいは反応性スパッタリング法、反応性真空蒸着法、反応性イオンプレーティング法などの気相成長法によって、圧電材料の薄膜を所定の平面形状に形成したりすることによって、形成することができる。
圧電素子8の表面粗さは、焼成条件での粒子成長促進や、機械研磨、エッチング等を用いて表面加工をすることにより所望の表面粗さを得ることができる。前記圧電素子8の表面粗さは、例えば光干渉型表面粗さ測定装置(Veeco社製Wyko NT1100)を用いて測定を行い、平均表面粗さRaとして評価できる。
圧電素子8を、例えば横振動モードとして駆動するためには、圧電材料の分極方向を、前記圧電素子8の厚み方向、より詳しくは個別電極9から共通電極7に向かう方向に配向させる。そのためには、例えば高温分極法、室温分極法、交流電界重畳法、電界冷却法などの従来公知の分極法を採用することができる。また、分極後の圧電素子8をエージング処理してもよい。
圧電材料の分極方向を上記の方向に配向させた圧電素子8は、共通電極7を接地した状態で、個別電極9から正の駆動電圧を印加することによって、分極方向と直交する面内で収縮する。このため、撓みが発生する際の力が加圧室2内の記録液に圧力波として伝えられ、この圧力波によって、供給口5、加圧室2、記録液流路4、および吐出口3内の記録液が振動を起こす。そして振動の速度が、結果的に吐出口3の外に向かうことによって、吐出口3内の記録液メニスカスが、記録液滴吐出側の先端の開口30から外部へと押し出されて、記録液柱が形成される。振動の速度は、やがて吐出口3内方向に向かうが、記録液柱はそのまま外方向に運動を続けるため、記録液メニスカスから切り離されて1〜2滴程度の記録液滴にまとまり、それが紙面の方向に飛翔して、紙面にドットを形成する。
記録液滴が飛翔して減少した分の記録液は、吐出口3内の記録液メニスカスの表面張力によって、インクカートリッジから、当該インクカートリッジの配管、ジョイント部11、共通流路6、供給口5、加圧室2、および記録液流路4を介して吐出口3に再充填される。
基板1の下面側である第4基板1dの下側の表面1eには、前記のように、所定の平面形状を有する撥水処理されない領域A1を、吐出口3の記録液滴吐出側の先端の、円形の開口30と重ねて設けてある。すなわち、この領域A1を除くそれ以外の表面1eに撥水層12を積層して撥水処理すると共に、領域A1内は撥水層12を形成せずに、第4基板1dの表面を露出させて、撥水処理されていない状態としてある。
撥水層12の厚みは、特に限定されないが、0.5〜2μmであるのが好ましい。撥水層12の厚みがこの範囲未満では、撥水性が低下して、記録液の付着による記録液滴の吐出不良を生じるおそれがある。また、膜厚が2μmを超える撥水層12は膜形成が容易でない上、形成できたとしても、それ以上の効果が得られないおそれがある。
本発明における圧電インクジェット記録ヘッド21は、ドット形成の直前に加圧室2の容量を拡大させる方向に圧電素子8を変形させることで、吐出口3内の記録液メニスカスを引き込み、その後、加圧室2の容量を縮小させる方向に圧電素子8を変形させることで、記録液滴を記録液メニスカスから分離させて吐出させる引き打ち式、およびドット形成時に、加圧室2の容量を縮小させる方向に圧電素子8を変形させることで、吐出口3内の記録液メニスカスを押し出し、次いで、加圧室2の容量を拡大させる方向に圧電素子を変形させることで、記録液メニスカスを引き込んで、記録液滴を記録液メニスカスから分離させて吐出させる押し打ち式のいずれの駆動方法によって駆動しても良い。
本発明の記録装置は、高速プリントを達成するため、前記記録ヘッド21が吐出口数を500個以上、好ましくは1000〜3000個有し、またその駆動周波数が15kHz以上であり、かつ前記記録ヘッド21が記録媒体の搬送方向に対して垂直でかつ水平方向に2個以上、好ましくは2〜8個、より好ましくは2〜4個繋げてなるのがよい。また記録媒体の幅以上に複数個繋げることによって、ラインヘッドとしても使用することができる。
圧電インクジェット記録ヘッド21への記録液の初期充填においては、図4に示すように、記録液は、インクカートリッジ(図示しない)からの配管とこの配管を接続するためのジョイント部11との間に、ポンプ(図示しない)を配置しジョイント部11を介して、前記記録ヘッド21に供給が行われる。ポンプは、チューブポンプやギヤポンプ、電磁ポンプなど目的に合わせて使用することができる。
カラープリントをする場合には、記録液は記録ヘッド21と組み合わせて、多色セットを形成し、通常はイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの4色を含むインクセットを形成し、これらをセットとして、本発明の記録ヘッド21と組み合わせた画像形成装置とすることが好ましい。
以下、実施例および比較例を挙げて、本発明の記録液および画像形成装置をさらに具体的に説明するが、本発明は以下の実施例のみに限定されるものではない。
(記録液(A)〜(D)の作製)
記録液(A)は所定のマゼンタ顔料分散液を使用して作製した。
マゼンタ顔料分散液は、色材としてC.I.ピグメントレッド122を使用し、水溶性樹脂を使用して以下の組成を有する。

C.I.ピグメントレッド122 30wt%
ジョンクリル61(アクリルースチレン系樹脂、ジョンソン社製) 30wt%
グリセリン 10wt%
イオン交換水 45wt%

これらの成分を混合し、0.5mmのジルコニアビーズを使用し、ボールミルにて平均粒子径が100nmになるまで分散した。平均粒子径は、顔料分散液をイオン交換水にて5倍希釈し、動的光散乱式粒径分布測定装置(HORIBA社製、LB−550)にて確認した。
上記のマゼンタ顔料分散液を、表1に示す各成分と混合し、十分に攪拌した後に、孔径5μmのフィルターを通過させて記録液(A)を得た。なお、界面活性剤はオルフィン E1010 (アセチレンジオールのEO付加物、日信化学工業社製)を使用した。
記録液(A)と同様に上記のマゼンタ顔料分散液を使用し、表1に示す各成分と混合し、十分に攪拌した後に、孔径5μmのフィルターを通過させて記録液(B)〜(D)を得た。
上記で得られた記録液(A)〜(D)について、下記に示す方法により、乾燥速度、および初期粘度並びに40日間放置後の粘度を測定した。結果を表1に示した。
Figure 0004927572
(乾燥速度の測定方法)
水および記録液の乾燥速度の測定方法は、以下の通りである。先ず、温度24℃、湿度70%RH(相対湿度)の環境下で、水100mlを内径47mmの容器に入れ、重量を秤量する。そして、これを、温度24℃、湿度70%RHの環境下に40日間放置して水を蒸発させる。その後、蒸発した水が残留している容器を、温度24℃、湿度70%RHの環境下で重さを測定する。この値と、蒸発処理前の重さの値とから、単位時間あたりの水の蒸発量(乾燥速度)を算出する。記録液についても、水と同様にして、乾燥速度を算出し、前記水の乾燥速度に対する割合(%)を求めた。
(粘度の測定)
水および記録液の粘度は、振動式粘度計(株式会社エー・アンド・ディ製、SV−10)を用いて測定した。
(記録ヘッドの作製)
図4および図5(a)、(b)に示す構造を有し、各部位が以下に示す寸法を有する記録ヘッド21を作製した。
(1)加圧室2:面積0.2mm2、幅2200μm、深さ100μm
(2)記録液流路4:直径200μm、長さ800μm
(3)供給口5:直径30μm、長さ40μm
(4)吐出口3:長さ30μm、記録液吐出側の開口30;半径10μmの円、加圧室2側の開口31の形状;20μmの円
上記各部位から構成されるドット形成部を、1列あたり166個、全体を4列として計664個を基板1上に配列し、長さ162mm、幅22mm、厚さ4mmの記録ヘッド21を得た。なお、同一列内のドット形成部間のピッチは150dpiとし、また隣り合う各列を1/2ピッチずつずらすことで、全体として600dpiとした。
(キャップの作製)
図2に示すように、長さ170mm、幅30mm、深さ30mmで、厚み3mmのアルミからなる箱形のキャップ22を用いた。
シール部材26としては、SP値7.4のシリコーンゴムを用いた。またワイパーブレード41としてもシリコーンゴムを用いた。
また、キャップ内部の吸液体23は、アイオン社製のソフラス(登録商標)を用いた。
(評価方法)
前記で得られた記録液および記録ヘッド21を使用して、前記キャップ22を画像形成装置に装備し評価を行った。
湿潤液は、イオン交換水にグリセリンを5、10、20wt(重量)%含有させたもの3種類を使用した。これを吸液体23にそれぞれ10ml含浸させた。
そして、25℃、50%RH環境下にて前記記録液を記録ヘッド21に充填した後、前記キャップ22を前記記録ヘッド21にキャッピングし、吸液体23が前記記録ヘッド21吐出面27に当接した状態で画像形成装置を1ヶ月放置した。その後、前記キャップ22を離脱させ、タンクから記録ヘッド21にギヤポンプを使用し、圧力100kPaにて記録ヘッド21の1本につき記録液5mlをパージした。そして、前記記録ヘッド21の吐出面27をワイパーブレード41により幅方向にワイピングした後、駆動周波数15kHzにて1ドット9スペースで、即ち1ドット打って9ドット分スペースをあけてドットを形成することを繰り返してライン(縦線)を7本印画し、不吐出の確認とライン間の幅を測定した。なお、不吐出の確認は目視により行った。また、前記縦線の印画は1回行った。そして、得られたライン間の幅を、ドットアナライザー(王子計測機器社製DA−6000)を用いて測定し、測定されたライン間の幅について、平均ライン間の幅を求め、これに対する誤差を求めた。
印画した結果を以下のように評価した。
◎:不吐出がなく、ライン間幅の誤差が±15μm未満である。
○:不吐出がなく、ライン間幅の誤差が±15μm以上±20μm未満である。
△:不吐出がなく、ライン間幅の誤差が±20μm以上、±450μm未満である。
×:不吐出がある。
評価結果を表2に示す。なお、試料13〜16は、キャップ22に吸液体23を用いない以外は、試料1〜4と同様の条件であった。
Figure 0004927572
(評価結果)
表2に示すように、吸液体23を有するキャップ22を用いた場合、記録ヘッド21の不吐出はなく、吐出不良は生じていない(試料No.1〜12)。また、記録液の初期粘度と湿潤液の粘度との差が小さい程、ライン間幅の誤差が小さくなることが分かった。
一方、キャップ22に吸液体23を用いない試料No.13〜16の場合、記録ヘッド21の不吐出があり、吐出不良が生じた。また、ライン間幅の誤差も±450μmを大きく超えた。
(a)は、本発明に係る画像形成装置の画像形成時における概略模式図であり、(b)は、非画像形成時における概略模式図である。 (a)は、湿潤液添加ノズルにより湿潤液を吸液体に添加する状態を示す概略模式図であり、(b)は、吸液体への湿潤液の添加後、湿潤液添加ノズルを戻して記録ヘッドをキャッピングした状態を示す概略模式図である。 図2でクリーニング装置を示した概略模式図である。 本発明に係る圧電インクジェット記録ヘッドの実施の形態を示す平面図である。 (a)は本発明に係る圧電インクジェット記録ヘッドの一部拡大縦断面図、(b)は(a)の底面図ある。 図4(a)の吐出口部分の拡大図である。
符号の説明
1 基板
2 加圧室
3 吐出口
4 記録液流路
5 供給口
6 共通流路
7 共通電極
8 圧電素子
9 個別電極
11 ジョイント部
12 撥水層
21 記録ヘッド
22 キャップ
23 吸液体
24 湿潤液添加ノズル
25 吸引ポンプ
26 シール部材
40 クリーニング装置

Claims (7)

  1. 24℃、70%RHの環境下で40日間放置したときの粘度が10.0mPa・s以下であり、且つ水の乾燥速度を100%としたときの乾燥速度が70%以下の水性記録液を記録ヘッドから飛翔させて、記録媒体に画像を形成する画像形成装置であって、非画像形成時に前記記録ヘッドの記録液吐出口を塞ぐためのキャップを備え、該キャップの内部には前記吐出口に当接する吸液体が設けられ、
    該吸液体には、湿潤液添加ノズルにより添加される湿潤液が含侵されており、該湿潤液は、前記記録液の初期粘度との粘度差が3mPa・s以下であり、少なくとも水溶性有機溶剤を5重量%以上含有していることを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記記録ヘッドは複数の記録液吐出口を有し、前記キャップはこれら複数の記録液吐出口を一括して同時に塞ぐ大きさを有する請求項1記載の画像形成装置。
  3. 前記キャップは、その内縁部の全周にわたって弾性体からなるシール部材が形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
  4. 前記吸液体の表面をクリーニングするためのクリーニング装置を備えたことを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  5. 前記記録ヘッドは、複数のドット形成部からなり、該ドット形成部は加圧室とそれに連通する前記記録液吐出口を有し、前記加圧室は基板と内部に共通電極が形成された圧電素子とから構成されており、前記圧電素子に駆動電圧を印加するための個別電極が前記圧電素子の前記加圧室に対向する位置に配設されていることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  6. 前記記録ヘッドを、記録媒体の搬送方向に対して直交し、記録媒体と略平行な方向に複数個配置してなることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  7. 24℃、70%RHの環境下で40日間放置したときの粘度が10.0mPa・s以下であり、且つ水の乾燥速度を100%としたときの乾燥速度が70%以下の水性記録液を記録ヘッドから飛翔させて、記録媒体に画像を形成する画像形成方法であって、非画像形成時に前記記録ヘッドをキャップでキャッピングすると共に、前記キャップ内部に備えた吸液体を前記記録ヘッドの記録液吐出口に当接させ、前記記録液吐出口に残った記録液を吸収させると共に、画像形成時には前記キャップが記録ヘッドから離脱して、該記録ヘッドが記録媒体に画像を形成する方法であり、前記吸液体には、湿潤液添加ノズルにより添加される湿潤液が含侵されており、該湿潤液は、前記記録液の初期粘度との粘度差が3mPa・s以下であり、少なくとも水溶性有機溶剤を5重量%以上含有していることを特徴とする画像形成方法。
JP2007011958A 2007-01-22 2007-01-22 画像形成装置並びに画像形成方法 Expired - Fee Related JP4927572B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007011958A JP4927572B2 (ja) 2007-01-22 2007-01-22 画像形成装置並びに画像形成方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007011958A JP4927572B2 (ja) 2007-01-22 2007-01-22 画像形成装置並びに画像形成方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008173942A JP2008173942A (ja) 2008-07-31
JP4927572B2 true JP4927572B2 (ja) 2012-05-09

Family

ID=39701321

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007011958A Expired - Fee Related JP4927572B2 (ja) 2007-01-22 2007-01-22 画像形成装置並びに画像形成方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4927572B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010089404A (ja) * 2008-10-09 2010-04-22 Seiko Epson Corp インクジェット式記録装置用メンテナンス液
DE102008053178A1 (de) 2008-10-24 2010-05-12 Dürr Systems GmbH Beschichtungseinrichtung und zugehöriges Beschichtungsverfahren
JP5618054B2 (ja) * 2010-04-05 2014-11-05 セイコーエプソン株式会社 インクジェット記録装置およびメンテナンス方法
JP5798092B2 (ja) * 2012-07-20 2015-10-21 富士フイルム株式会社 液体吐出装置、及び液体吐出ヘッドの保湿装置
JP6977350B2 (ja) * 2017-07-13 2021-12-08 株式会社リコー 液体を吐出する装置及び液体吐出方法

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002127440A (ja) * 2000-10-26 2002-05-08 Seiko Epson Corp インクジェット式記録装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2008173942A (ja) 2008-07-31

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7481526B2 (en) Image forming apparatus
JP4942138B2 (ja) ヘッド清浄化方法およびインクジェット記録装置
JP4927572B2 (ja) 画像形成装置並びに画像形成方法
JP2007090853A (ja) 液体吐出装置
JP2007076211A (ja) ヘッドの維持回復装置及び画像形成装置
JP5174383B2 (ja) 記録液およびそれを用いた画像形成装置
JP5580874B2 (ja) 記録液およびそれを用いた画像形成装置
JP4302499B2 (ja) 圧力制御機構およびインクジェット記録装置
JP2009028990A (ja) 充填液、並びに充填液用カートリッジ、画像記録方法及び画像記録装置
JP2006130665A (ja) インクジェット記録装置
JP2007118313A (ja) 液吐出ヘッド及び液体吐出装置
JP2006240235A (ja) インクジェットヘッドクリーニング装置及びインクジェット記録装置
JP4794953B2 (ja) インクジェット記録方法及び装置
JP7379037B2 (ja) インクジェット記録方法、及びインクジェット記録装置
JP6852774B2 (ja) 液体噴射装置及びクリーニング装置
JP2011161898A (ja) 流体噴射装置
JP2009018249A (ja) 液体材料吐出装置
JP2002361906A (ja) インクジェット式記録装置
JP5314845B2 (ja) 圧電素子の評価方法
JP5514932B2 (ja) インクジェット記録システムの製造方法および記録装置
JP5314854B2 (ja) 圧電素子の評価方法
JP6950729B2 (ja) 液体噴射装置及びクリーニング装置
JP2008110585A (ja) インクジェット記録ヘッドおよび記録装置
JP2008150526A (ja) インクジェット用インクおよびインクジェット記録システム
JP5480992B2 (ja) インクジェット記録システムの製造方法および記録装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20091222

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110810

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110816

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20111014

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20111101

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20111222

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120117

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120209

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150217

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4927572

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150217

Year of fee payment: 3

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees