JP2002361906A - インクジェット式記録装置 - Google Patents

インクジェット式記録装置

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JP2002361906A
JP2002361906A JP2001178484A JP2001178484A JP2002361906A JP 2002361906 A JP2002361906 A JP 2002361906A JP 2001178484 A JP2001178484 A JP 2001178484A JP 2001178484 A JP2001178484 A JP 2001178484A JP 2002361906 A JP2002361906 A JP 2002361906A
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JP
Japan
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ink
ink jet
recording apparatus
cylindrical member
jet recording
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Withdrawn
Application number
JP2001178484A
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English (en)
Inventor
Hiroyuki Matsuo
浩之 松尾
Sanemori Soga
眞守 曽我
Hidekazu Arase
秀和 荒瀬
Masaichiro Tachikawa
雅一郎 立川
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 インクジェットヘッド1から回収したインク
のインク容器33からの溢れ出しを防止する。 【解決手段】 キャリッジ軸32の一端側に、インクの
吸収体34が充填されたインク容器33と、インク容器
33のキャップ弁36と、このキャップ弁36を開閉さ
せるソレノイド39とを備えている。インクジェットヘ
ッド1がインク容器33にインクを吐出しないときは、
吸収体34中のインクが空気に触れないようにキャップ
弁36を閉じる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェット式
記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、プリンタやファクシミリ等の
記録装置として、インクジェット式記録装置がよく用い
られている。インクジェット式記録装置は、多数のノズ
ルが形成されたインクジェットヘッドを備え、それらノ
ズルから吐出したインクを記録媒体に着弾させて多数の
ドットを形成し、これらドットによって文字や画像等を
形成するものである。
【0003】インクジェット式記録装置に用いられるイ
ンクとしては、記録媒体上での滲みを少なくする観点か
ら、記録媒体に着弾してから速やかに乾燥するものが好
ましい。しかし、吐出前のインクはインクジェットヘッ
ドのノズル内において空気にさらされることになるの
で、乾燥しやすいインクの場合、ノズル内で粘度が上昇
し、吐出不良やノズルの目詰まりを生じやすくなる。
【0004】ところで、印字または印画データの内容に
よっては、専ら特定のノズルだけからインクを吐出し、
それ以外のノズルからは、ある程度の時間インクを吐出
しない場合もある。つまり、数あるノズルのなかには、
所定時間インクを吐出しないノズルも存在する。しか
し、このようなノズル内のインクは、ある程度の時間空
気にさらされることになるため、乾燥しやすい。したが
って、吐出不良やノズルの目詰まりを生じやすかった。
【0005】そこで、乾燥したインクをノズル内に残し
たまま記録動作を行わないように、インクジェットヘッ
ドを記録を行わない非記録位置に移動させ、当該位置に
おいてすべてのノズルから強制的にインクを排出させる
技術が提案されている。
【0006】例えば図8に示すように、この種のインク
ジェット式記録装置100は、キャリッジ軸102上を
往復移動するインクジェットヘッド101を備え、この
インクジェットヘッド101から記録紙103にインク
を吐出することにより記録を行う。キャリッジ軸102
の一方の端部(図8における左側端部)の下方には、イ
ンク容器104が設けられている。インク容器104の
内部には、スポンジ等からなるインク吸収体105が設
けられている。
【0007】ノズル内インクの強制排出の際には、イン
クジェットヘッド101は上記インク容器104の上方
の位置に移動し、すべてのノズルからインクを強制的に
吐出する。これにより、ノズル内に残っていた高粘度の
インクは強制的に除去され、その代わりに、各ノズルに
は適正粘度のインクが補給されることになる。なお、強
制排出されたインクはインク容器104に回収され、イ
ンク吸収体105に吸収される。
【0008】このように、インクジェットヘッド101
の全ノズルからインクを強制的に排出することにより、
乾燥したインクが長時間にわたってノズル内に残留する
ことは防止され、吐出不良および目詰まりを防止するこ
とができる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記装置で
は、インク容器104のインク吸収体105は常に空気
にさらされていた。そのため、インク吸収体105中の
インクが乾燥して凝固し、インク吸収体105の内部ま
たは表面に膜を形成することがあった。その結果、イン
クジェットヘッド101から回収したインクの浸透が上
記膜によって妨げられ、回収したインクはインク吸収体
105の下部に向かって浸透しにくくなるといった問題
があった。このようにインクがインク吸収体105の下
部に浸透しなくなると、インクはインク吸収体105の
上部に溜まることになる。したがって、インク容器10
4からインクが溢れ、インク容器104に所定量のイン
クを貯留することができなくなるおそれがあった。
【0010】近年、特開平10−212439号公報等
に開示されているように、加水分解性のシラン化合物を
添加することによって耐水性を向上させた水性インクな
ど、乾燥しやすい性質のインクもよく用いられるように
なっている。このようなインクは空気に触れると比較的
短い時間で凝固するため、上記課題の克服が従来以上に
切望されている。
【0011】本発明は、かかる点に鑑みてなされたもの
であり、その目的とするところは、ノズル内インクの強
制排出によって回収したインクの溢れ出しを防止するこ
とにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係るインクジェット式記録装置は、複数の
ノズルを有し、記録媒体に記録を行わない非記録位置に
あるときに上記ノズルの一部または全部からノズル内イ
ンクの強制排出のためのインク吐出を行うように構成さ
れたインクジェットヘッドと、上記強制排出のためのイ
ンク吐出によって吐出されたインクを回収しかつ貯留す
るインク貯留手段とを備え、上記インク貯留手段は、密
閉自在に構成されているものである。
【0013】上記インクジェット式記録装置では、イン
クジェットヘッドのノズル内インクを強制排出するとき
には、インク貯留手段を開放することにより、吐出され
たインクを当該インク貯留手段に回収する。一方、イン
クジェットヘッドが通常のインク吐出動作を行っている
とき等、インク貯留手段がインクを回収しないときに
は、インク貯留手段を密閉することにより、インク貯留
手段内のインクの乾燥を防止する。
【0014】前記インク貯留手段は、インク容器と、該
インク容器の蓋部材と、該インク容器を開閉自在なよう
に該蓋部材を駆動する駆動手段とを備えていてもよい。
【0015】このことにより、蓋部材によってインク容
器を覆うことにより、インク容器を密閉することができ
る。駆動手段により蓋部材を移動させることによって、
インク容器を自由に開放または密閉することができる。
【0016】前記インク貯留手段の内部にインク吸収体
が設けられていてもよい。
【0017】この場合、回収されたインクがインク吸収
体の内部または表面において膜を形成することはなく、
インク貯留手段からのインクの溢れ出しは防止される。
【0018】前記インク貯留手段は、一端が開口すると
ともに側面に第1インク回収口が形成された第1円筒部
材と、一端が開口するとともに側面に第2インク回収口
が形成され、開口端同士が対向するように上記第1円筒
部材の内部にはめ込まれた第2円筒部材と、上記第1イ
ンク回収口と上記第2インク回収口とが重なる開状態と
該第1インク回収口と該第2インク回収口とが重ならな
い閉状態とを切り替え自在なように、上記第1円筒部材
および上記第2円筒部材のいずれか一方または両方を回
転させる回転駆動手段とを備えているものである。
【0019】このことにより、回転駆動手段によって第
1または第2円筒部材を回転させ、第1円筒部材の第1
インク回収口と第2円筒部材の第2インク回収口とを重
なった状態にすることにより、両円筒部材の内部を開放
することができる。両円筒部材をこのような開状態に設
定することにより、インクジェットヘッドのノズル内イ
ンクの強制排出のために吐出したインクを、当該両円筒
部材の内部に回収および貯留することができる。一方、
回転駆動手段によって第1または第2円筒部材を回転さ
せ、第1円筒部材の第1インク回収口と第2円筒部材の
第2インク回収口とが重ならない状態(閉状態)にする
ことにより、両円筒部材の内部を密閉することができ
る。
【0020】なお、第2円筒部材の内部にインク吸収体
が設けられていてもよい。
【0021】インクジェットヘッドの各ノズルには、水
溶性色材と、保湿剤と、浸透剤と、水と、この水がない
状態で縮重合反応する水溶性物質とを含有するインクが
充填されていてもよい。
【0022】上記水溶性物質は、加水分解性シラン化合
物を含んでいてもよい。
【0023】上記インクでは、空気に触れることによっ
てインク中の水分が蒸発し、水溶性物質は水溶性色材の
分子を取り囲むように縮重合反応を行う。そのため、優
れた耐水性を発揮するものの、ノズル内におけるインク
の目詰まりや、インク貯留手段からの溢れ出しを招きや
すい性質を有している。したがって、インクの目詰まり
を防止し、インク貯留手段からのインクの溢れ出しを防
止するという上記効果は、顕著に発揮されることにな
る。
【0024】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、インク
ジェットヘッドからインク貯留手段にインクを回収しな
いときには、インク貯留手段を密閉することにより、イ
ンク貯留手段内のインクの乾燥を防止することができ
る。インク貯留手段内にインク吸収体が設けられている
場合、インク吸収体の表面側におけるインク膜の形成は
防止され、インク貯留手段に回収されたインクをインク
吸収体の内部に円滑に浸透させることができる。その結
果、インク貯留手段にその容量に応じた所定量のインク
を貯留することができ、インクがインク貯留手段から溢
れ出すことを防止することができる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。
【0026】−インクジェット式記録装置− 図1に示すように、インクジェット式記録装置Aは、上
部にインクカートリッジ35が装着されたインクジェッ
トヘッド1を備えている。インクジェットヘッド1はキ
ャリッジ31に支持固定され、このキャリッジ31に
は、図示を省略するキャリッジモータが設けられてい
る。インクジェットヘッド1及びキャリッジ31は、こ
のキャリッジモータによって主走査方向(図1に示すX
方向)に延びるキャリッジ軸32にガイドされ、これに
よりインクジェットヘッド1は主走査方向に往復動する
ようになっている。キャリッジ31、キャリッジ軸32
及び上記キャリッジモータにより、インクジェットヘッ
ド1と記録紙41とを主走査方向に相対移動させる相対
移動手段が構成されている。
【0027】上記記録紙41は、図示を省略する搬送モ
ータによって回転駆動される2つの搬送ローラ42,4
2に挟まれていて、上記搬送モータ及び各搬送ローラ4
2により、上記インクジェットヘッド1の下側において
上記主走査方向と垂直な副走査方向(図1に示すY方
向)に搬送されるようになっている。この搬送モータ及
び各搬送ローラ42により、インクジェットヘッド1と
記録紙41とを副走査方向に相対移動させる相対移動手
段が構成されている。
【0028】図2に示すように(図1においては図示省
略)、キャリッジ軸32の一方の端部(図2の右側の端
部)にはインク目詰まり防止機構26が設けられ、他方
の端部(図2の左側の端部)にはインク貯留手段70が
設けられている。記録紙41の背面側には、記録紙41
を支持するための支持部材43が設けられている。イン
クジェットヘッド1にとって、この支持部材43の上方
の位置は、記録紙41に対して記録を行う位置(言い換
えると、記録紙41にインクを吐出する位置)、すなわ
ち記録位置となる。一方、インク目詰まり防止機構26
の上方の位置は、インクジェットヘッド1の待機位置と
なる。インク貯留手段70の上方の位置は、インクジェ
ットヘッド1が記録を行わない非記録位置となる。
【0029】インク目詰まり防止機構26は、インクジ
ェットヘッド1のノズル14(図4〜図6参照)内のイ
ンクの粘度上昇を抑制し、ひいてはノズル14の目詰ま
りを防止するものである。インク目詰まり防止機構26
は、インクジェットヘッド1のヘッド面を気密に覆うキ
ャップ13と、キャップ13に接続されたインク排出チ
ューブ15と、インク排出チューブ15に設けられたイ
ンク吸引機構16とを備えている。インク排出チューブ
15の内部は、インクジェットヘッド1からキャップ1
3に回収したインクを外部に排出するためのインク排出
通路15aとなっている。
【0030】キャップ13は、インク吸引機構16によ
ってキャップ13内部が減圧されたときにインクジェッ
トヘッド1に密着するよう、弾性体(例えばゴム)によ
って形成されている。本実施形態ではキャップ13の形
状は椀状になっているが、インクジェットヘッド1のヘ
ッド面を覆うことができればその形状は特に限定される
ものではない。キャップ13の内部には、インクジェッ
トヘッド1から吸引したインクの跳ね返りを防止するた
めのインク吸収体27が設けられている。インク吸収体
27はインクを吸収するものであればよく、例えばスポ
ンジ等を好適に用いることができる。キャップ13は、
インクジェットヘッド1のヘッド面に着脱自在なよう
に、インクジェットヘッド1の方向(図2の上下方向)
に移動可能に構成されていることが好ましい。例えば、
特開平52−24041号公報に開示されているよう
に、電磁石を利用した移動機構等を設けてもよい。
【0031】インク吸引機構16は、キャップ13内を
減圧することによって当該キャップ13をインクジェッ
トヘッド1のヘッド面に密着させるとともに、インクジ
ェットヘッド1のノズル14内のインクを吸引除去する
ものである。図3に示すように、本実施形態に係るイン
ク吸引機構16は、いわゆる伸縮式ポンプによって構成
されており、インク排出チューブ15に接続された蛇腹
状の密閉式中空部材36と、当該中空部材36の吸入口
に設けられた吸入弁37と、当該中空部材36の排出口
に設けられた排出弁38とを備えている。この蛇腹状の
中空部材36は、図示しない往復機構によって伸縮し、
この伸縮によって容積が変化するように構成されてい
る。吸入弁37はインクを中空部材36に吸引する方向
のみに開く一方向弁からなり、排出弁38はインクを中
空部材36から排出する方向のみに開く一方向弁によっ
て構成されている。
【0032】図3(a)に示すように、中空部材36が
延びると、吸入弁37は開き、排出弁38は閉鎖され、
上流側のインク排出通路から中空部材36に対してイン
クが吸入される。一方、図3(b)に示すように、中空
部材36が縮むと、吸入弁37は閉じ、排出弁38は開
放され、中空部材36から下流側のインク排出通路にイ
ンクが排出される。このような吸入動作および排出動作
を繰り返すことにより、インクジェットヘッド1からイ
ンクが連続的に吸引除去されることになる。
【0033】図2に示すように、インク排出チューブ1
5の下方には、排出したインクを貯留するインク容器2
8が設けられている。インク容器28にも、キャップ1
3と同様、排出されたインクの跳ね返りによる飛散を防
止するための吸収体29が設けられている。
【0034】キャップ13には、その開口部を開閉する
キャップ弁17が設けられている。キャップ弁17の一
端はソレノイド18に接続されており、このソレノイド
18のON/OFFによって、キャップ弁17はキャッ
プ13を開放する開位置とキャップ13を閉鎖する閉位
置との間を往復移動することになる。つまり、キャップ
弁17は開閉自在に構成されている。
【0035】インク排出チューブ15の排出口40に
も、キャップ弁17と同様の構成を有するキャップ弁1
9が設けられている。すなわち、キャップ弁19の一端
にはソレノイド30が接続され、このソレノイド30の
ON/OFFによってキャップ弁19は排出口40を開
閉する。
【0036】インク貯留手段70は、インク容器33
と、ソレノイド39によって往復移動自在に構成された
キャップ弁36とを備えている。インク容器33は、イ
ンクジェットヘッド1が一方の非記録位置(インクジェ
ットヘッド1が記録紙41に対してインクを吐出しない
位置)にあるときに、当該インクジェットヘッド1から
強制的に排出されるインクを受け止めるものである。こ
のインク容器33にも、インクの跳ね返りによる飛散を
防止するための吸収体34が設けられている。キャップ
13の吸収体27と同様、この吸収体34にもスポンジ
等を好適に用いることができる。キャップ弁36はキャ
ップ弁17と同様の構成を有しており、キャップ弁36
の一端にはソレノイド39が接続されている。つまり、
このキャップ弁36も開閉自在に構成されている。
【0037】次に、インクジェットヘッド1の具体的構
成について説明する。図4〜図6に示すように、インク
ジェットヘッド1は、インクの供給口3a及び吐出口3
bを有する複数の圧力室4が形成されたヘッド本体2を
備えている。ヘッド本体2の各圧力室4の側壁部は、約
200μm厚の感光性ガラス製の圧力室部品6で構成さ
れている。各圧力室4の底壁部は、この圧力室部品6の
下面に接着固定されかつ6枚のステンレス鋼薄板を積層
してなるインク流路部品7で構成されている。
【0038】圧力室部品6には、各圧力室4を区画形成
するための複数の開口3が形成されている。各開口3
は、ヘッド本体2の上面に前記主走査方向(図5の紙面
表裏方向および図6の左右方向)に延びるように開口さ
れていて、互いに前記副走査方向(図5の左右方向およ
び図6の紙面表裏方向)に略等間隔をあけた状態で並設
されている。各開口3の全長は約1250μmに、幅は
約130μmにそれぞれ設定されている。尚、各開口3
の両端部は、略半円形状をなしている。
【0039】インク流路部品7内には、供給口3aをそ
れぞれ構成する複数のオリフィス8と、この各オリフィ
ス8に連続しかつ上記副走査方向に延びる1つの供給用
インク流路11と、吐出口3bにそれぞれ連続する複数
の吐出用インク流路12とが形成されている。
【0040】各オリフィス8は、インク流路部品7を構
成する6枚のステンレス鋼薄板のうちで板厚が他よりも
小さい上から2番目のステンレス鋼薄板に形成されてお
り、その径は約38μmに設定されている。また、供給
用インク流路11は前記インクカートリッジ35と連通
しており、このインクカートリッジ35から供給用イン
ク流路11内にインクが供給されるようになっている。
【0041】インク流路部品7の下面には、インク滴を
記録紙41に向けて吐出するための複数のノズル14が
形成されたステンレス鋼製のノズル板9が接着固定され
ている。このノズル板9の下面は、撥水膜9aで被覆さ
れている。各ノズル14は、吐出用インク流路12に連
続しており、この吐出用インク流路12を介して圧力室
4に連通している。ノズル14は、インクジェットヘッ
ド1の下面において、上記副走査方向に列状に並ぶよう
に設けられている。尚、各ノズル14は、ノズル径がノ
ズル先端側に向かって小さくなるテーパ部と、このテー
パ部のノズル先端側に設けられたストレート部とからな
り、このストレート部のノズル径は約20μmに設定さ
れている。
【0042】ヘッド本体2の各開口3の上側には、圧電
アクチュエータ21が設けられている。圧電アクチュエ
ータ21は、ヘッド本体2の上面に接着固定された状態
でヘッド本体2の開口3を塞いでおり、当該開口3と共
に圧力室4を構成するCr製振動板22を有している。
振動板22は、全ての圧力室4を覆う1枚の薄膜からな
っていて、後述する圧電素子23の全てに共通する共通
電極としての役割をも果たしている。
【0043】圧電アクチュエータ21は、圧電素子23
とPt製の個別電極24とを有している。圧電素子23
はチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)からなっており、振
動板22の上側にCu製の中間層25を介してそれぞれ
設けられている。そして、各圧電素子23は、振動板2
2の圧力室4と反対側の面(上面)において、圧力室4
に対応する部分(開口3に対向する部分)に位置してい
る。個別電極24は、振動板22と共に圧電素子23に
電圧(駆動電圧)をそれぞれ印加するものである。
【0044】上記振動板22、圧電素子23、個別電極
24及び中間層25は、全て薄膜で形成されており、振
動板22の厚みは約6μmに、圧電素子23の厚みは8
μm以下(例えば約3μm)に、個別電極24の厚みは
約0.2μmに、中間層25の厚みは約3μmにそれぞ
れ設定されている。
【0045】圧電アクチュエータ21は、振動板22な
いし中間層25と個別電極24とを介して圧電素子23
に駆動電圧を印加し、振動板22の圧力室4に対応する
部分を変形させる。これにより、圧力室4内のインクは
ノズル14から吐出される。具体的には、振動板22と
個別電極24との間にパルス状の電圧が印加されるが、
そのパルス波形のうちの立ち上がり部分の波形の印加電
圧を受けると、圧電素子23は圧電効果によってその厚
み方向と垂直な幅方向に収縮する。これに対し、振動板
22、個別電極24及び中間層25は収縮しないので、
いわゆるバイメタル効果により、振動板22の圧力室4
に対応する部分は圧力室4側へ凸状に撓んで変形する。
この撓み変形により圧力室4内には圧力が生じ、圧力室
4内のインクが吐出口3b及び吐出用インク流路12を
経由して、ノズル14よりインク滴として記録紙41へ
吐出される。ノズル14から吐出されたインク滴は記録
紙41に着弾し、当該記録紙41上にインクドットを形
成する。そして、上記パルス電圧のうちの立ち下がり波
形の電圧を受けることによって、圧電素子23は伸長
し、振動板22の圧力室4に対応する部分は元の状態に
復帰する。このとき、圧力室4内には上記インクカート
リッジ35から供給用インク流路11及び供給口3aを
通じてインクが充填される。なお、各圧電素子23に印
加される駆動電圧は、上記のようないわゆる押し引きタ
イプのものでなくてもよく、例えば第1の電圧から該第
1の電圧よりも低い第2の電圧まで立ち下がった後に上
記第1の電圧まで立ち上がるいわゆる引き押しタイプ
等、他の波形を有する駆動電圧であってもよい。
【0046】上記各圧電素子23への駆動電圧の印加
は、インクジェットヘッド1の記録時に行われる。すな
わち、上記駆動電圧の印加は、インクジェットヘッド1
及びキャリッジ31を主走査方向に略一定速度で移動さ
せているときに、所定時間(例えば50μs程度:駆動
周波数20kHz)毎に行われる。そして、1走査分の
記録が終了すると、前記搬送モータ及び各搬送ローラ4
2によって記録紙41を副走査方向に所定量搬送し、再
度、インクジェットヘッド1及びキャリッジ31を主走
査方向に移動させながらインク滴を吐出させ、新たな1
走査分の記録を行う。このような動作を繰り返すことに
よって、記録紙41の全体に所望の画像を形成する。
【0047】本インクジェット式記録装置Aに用いられ
るインクは、水溶性色材と、保湿剤と、浸透剤と、水
と、この水がない状態で縮重合反応する水溶性物質とを
含有している。本実施形態では、縮重合反応する水溶性
物質として、加水分解性の有機ケイ素化合物(加水分解
性シラン)を用いている。水溶性色材としては、水溶性
染料または顔料等を好適に用いることができ、本実施形
態では、水溶性染料を用いている。
【0048】加水分解性シラン化合物としては、例え
ば、アミノ基を有する有機基を含有するアルコキシシラ
ンとアミノ基を含有しないアルコキシシランとの加水分
解反応物や、アミノ基を含有する加水分解性シランに有
機モノエポキシ化合物を反応させた加水分解性シランと
窒素原子を含有しない加水分解性シランとを加水分解す
ることにより得られる有機ケイ素化合物、等を好適に用
いることができる。
【0049】上記水溶性染料には、例えば、酸性染料や
直接染料等を好適に用いることができる。一般に、水溶
性染料は疎水基と親水基とを有しており、親水基は染料
の種類によって異なるが、例えば、−SO3H、−SO3
M、−OSO3H、−OSO3M、−COOH、−COO
M、−NR3X、−OH、−NH2、−NHCONH2
−(OCH2CH2n(ただし、Mはアルカリ金属また
は−NH4、Rはアルキル基、Xはハロゲン)等が親水
基となり得る。
【0050】上記保湿剤には、グリセリン等の多価アル
コールや、水溶性の窒素複素環化合物等を好適に用いる
ことができる。
【0051】上記浸透剤には、ジエチレングリコールモ
ノブチルエーテル等のような、多価アルコールのモノア
ルキルエーテル等を好適に用いることができる。なお、
多価アルコールのモノアルキルエーテルの含有量は、イ
ンク全体に対して、質量百分率で1〜50%であること
が好ましい。これは、1%よりも少ないと、インクを記
録紙41へ浸透させる効果が十分に得られない一方、5
0%よりも多いと、染料及びシラン化合物の水に対する
溶解性が悪化するからである。
【0052】上記シラン化合物は、インクの耐水性を向
上させる働きをするものである。すなわち、インクジェ
ットヘッド1から吐出されたインク滴が記録紙41に付
着すると、そのインク滴中の水が蒸発したり記録紙41
内に浸透したりすることにより、インク滴中のシラン化
合物は縮重合反応を行い、このときに染料分子の一部ま
たは全部を取り囲む。このことにより、記録紙41上の
画像が水に濡れたとしても、水中に染料が染み出すこと
は防止される。
【0053】しかし、上記シラン化合物は水がない状態
で縮重合反応を行うため、上記インクが空気に触れる
と、インク中の水が蒸発し、一部のシラン化合物は縮重
合反応を行う。その結果、インクの粘度は上昇する。こ
のようにインクの粘度が高くなると、インクジェットヘ
ッド1の吐出性能は低下する。また、ノズル14の目詰
まりを生じやすくなる。そこで、本インクジェット式記
録装置Aは、ノズル14内が常に適正粘度のインクで充
填されるように、以下に説明する吸引除去動作および吐
出除去動作を実行するように構成されている。
【0054】−吸引除去動作− 吸引除去動作は、インクジェットヘッド1が記録を行わ
ない非記録時に行われるものである。インクジェットヘ
ッド1は、プリンタ本体側から記録データを受け取って
一連の印字または印画動作を実行した後、記録位置から
インク目詰まり防止機構26側の待機位置に向かって移
動する。この際、記録時には閉じていたキャップ弁17
が開位置(図2の右側の位置)に移動し、キャップ13
の開口部は開放される。そして、インクジェットヘッド
1が上記待機位置に到達すると、この待機位置において
インクジェットヘッド1のヘッド面はキャップ13に覆
われる。その後、インク吸引機構16が起動し、キャッ
プ13の内部は減圧される。これにより、キャップ13
とインクジェットヘッド1のヘッド面とが密着するとと
もに、インクジェットヘッド1の各ノズル14に残留し
ていたインクは、キャップ13の内部に向かって吸引除
去される。したがって、たとえインクジェットヘッド1
のノズル14内に高粘度のインクが残留していたとして
も、当該インクは強制的に除去され、その代わりにノズ
ル14内には圧力室4から適正粘度のインクが補給され
ることになる。このようなインクの吸引除去動作は、所
定時間の間行われる。
【0055】なお、上記吸引除去動作は、記録動作の合
間に限らず、インクジェット式記録装置Aの電源が消去
されるときまたは電源投入直後に行ってもよく、実行時
期は特に限定されるものではない。
【0056】上記吸引除去動作を終了した後、プリンタ
本体からインクジェットヘッド1に新たな記録データが
送られてくると、インクジェットヘッド1は上記待機位
置から記録位置に移動し、記録動作を再開する。この
際、キャップ弁17は閉位置(図2における左側の位
置)に移動し、キャップ13の開口部はキャップ弁17
によって閉鎖される。
【0057】インクジェットヘッド1から吸引除去され
たインクは、そのままではインク排出チューブ15の内
部に蓄積されていく。そこで、インク排出チューブ15
にインクが溜まると、キャップ13のキャップ弁17お
よびインク排出チューブ15のキャップ弁19を開放
し、その状態でインク吸引機構16を起動する。これに
より、インク排出チューブ15内のインクの一部または
全部は、速やかにインク容器28に回収されることにな
る。このようにインク排出チューブ15内のインクを一
定時間排出した後は、インク排出チューブ15に残留し
たインクが空気に触れないようにキャップ弁17および
キャップ弁19を閉じ、インク排出チューブ15内(す
なわちインク排出通路15a)を密閉状態にする。
【0058】−吐出除去動作− 一方、吐出除去動作は、インクジェットヘッド1が記録
動作を行っているときに行われる。インクジェットヘッ
ド1はキャリッジ軸32に沿って往復移動しながら記録
を行うが、一往復する度にインク容器33側の非記録位
置に移動する。記録紙41に記録を行うときには、イン
クジェットヘッド1の所定のノズル14からインクが吐
出され、インクが吐出された後のノズル14には、圧力
室4からインクが補給される。しかし、印字または印画
データの内容によっては、専ら特定のノズルだけからイ
ンクを吐出し、それ以外のノズルからは、ある程度の時
間インクを吐出しない場合もある。つまり、数あるノズ
ルのなかには、所定時間インクを吐出しないノズルも存
在する。このようなノズル内のインクは、ある程度の時
間空気にさらされることになり、その結果、粘度が上昇
する。しかし、ノズル内のインクの粘度が上昇すると、
インク吐出時に所定の飛翔特性を有するインク滴を形成
することが難しくなり、良好な記録を行うことが困難に
なる。
【0059】そこで、本インクジェット式記録装置Aで
は、インクジェットヘッド1が非記録位置に来たとき
に、すべてのノズルからインクを強制的に吐出するよう
にしている(ノズル内インクの強制排出)。これによ
り、インクの粘度が上昇しているノズルがあったとして
も、そのインクは一定時間経過後には確実に排出される
ので、粘度の高いインクがノズル内に長時間残留するこ
とは防止される。
【0060】具体的には、記録時にはインク容器33の
キャップ弁36が開き、インクジェットヘッド1は、上
記非記録位置に来る度に全ノズルからインクを吐出す
る。吐出されたインクはインク容器33に回収され、そ
の内部に設けられた吸収体34に吸収される。記録動作
が終了すると、インク容器33の吸収体34のインクが
長時間空気に触れ続けないように、キャップ弁36は閉
鎖される。
【0061】なお、キャップ弁36の開閉動作は、イン
クジェットヘッド1が上記非記録位置と記録位置との間
を移動する度ごとに行ってもよい。また、このような吐
出除去動作は、インクジェットヘッド1が1往復する度
ごとに行ってもよいが、2または3以上の往復動作ごと
に行ってもよい。
【0062】以上のように、本実施形態によれば、キャ
ップ13がインクジェットヘッド1のヘッド面を覆って
いないときは、キャップ13をキャップ弁17によって
閉鎖し、キャップ13の吸収体27に吸収されているイ
ンクを空気に触れさせないようにしたので、吸収体27
におけるインクの粘度上昇および乾燥を防止することが
できる。そのため、キャップ13の内部におけるインク
の目詰まりを未然に防止することができる。
【0063】また、インク排出チューブ15からインク
を排出していないときには、インク排出チューブ15の
排出口40をキャップ弁19で閉鎖することとしたの
で、インク排出チューブ15内のインクが空気に触れる
ことを防止することができる。そのため、インク排出チ
ューブ15内におけるインクの乾燥を回避することがで
き、インク排出チューブ15の目詰まりを未然に防止す
ることができる。
【0064】インク容器33の吸収体34のインクが長
時間空気に触れ続けると、インクの凝固によって吸収体
34の表面側に膜が形成され、新たにインク容器33に
回収されたインクは、この膜に邪魔されて吸収体34の
内部にまで浸透しなくなる。そのため、インク容器33
の吸収体34に膜が形成されると、予定していた所定量
のインクを蓄えることができなくなり、インク容器33
からインクがあふれ出すおそれがある。しかし、本実施
形態によれば、インク容器33にキャップ弁36を設
け、インク容器33にインクを回収しないときには当該
キャップ弁36によってインク容器33を密閉すること
としたので、吸収体34にインクの膜が形成されること
はなく、インク容器33からのインクの溢れ出しは防止
される。
【0065】−変形例− インク貯留手段は、上記実施形態のインク貯留手段70
に限定されず、他の形態のものを用いることも可能であ
る。例えば、図7に示すようなインク貯留手段60を用
いてもよい。
【0066】すなわち、図7に示すように、インク貯留
手段60は、側面の一部に開口64が形成された第1円
筒部材61と、側面の一部に開口63が形成された第2
円筒部材62と、回転モータ66とを備えている。両円
筒部材61,62は、一端が開口され、他端は閉鎖面6
5によって塞がれている。
【0067】両円筒部材61,62は、互いの開口端同
士が対向するように配置され、第1円筒部材61の一部
は第2円筒部材62の内部にはめ込まれている。第1円
筒部材61の閉鎖面65側の側面には、回転モータ66
の回転軸に連結された回転ローラ67が設けられてい
る。この回転ローラ67は第1円筒部材61を回転させ
るものであり、第1円筒部材61の側面に接触してい
る。つまり、第1円筒部材61は回転自在に構成されて
いる。
【0068】第2円筒部材62は、開口63が上向きに
開口するような状態に固定されている。そして、回転モ
ータ66および回転ローラ67によって第1円筒部材6
1を回転させることにより、第1円筒部材61の開口6
4と第2円筒部材62の開口63とが重なった開状態
と、それら開口63,64が重ならない閉状態とに切り
替えられる。したがって、回転モータ66および回転ロ
ーラ67は、円筒部材61,62の開口を開閉する開閉
手段を構成している。図示は省略するが、これら円筒部
材61,62の内部には、前述の吸収体27と同様のイ
ンク吸収体が設けられている。
【0069】インクジェットヘッド1の吐出除去動作の
際には、円筒部材61,62が上記開状態に切り替えら
れる。そして、インクジェットヘッド1の全ノズルから
インクが強制的に吐出され、吐出されたインクは開口6
3,64を通じて円筒部材61,62の内部に回収され
る。吐出除去動作を終了すると、円筒部材61,62は
上記閉状態に切り替えられ、円筒部材61,62の内部
は密閉状態に保たれる。したがって、円筒部材61,6
2内におけるインクの乾燥は防止される。
【0070】
【実施例】先ず、以下の組成(各組成物の含有量は質量
百分率である)からなる5種類のインクジェット記録用
インクを作製した(実施例1〜5)。尚、各実施例にお
いては、保湿剤としてグリセリンを、浸透剤としてジエ
チレングリコールモノブチルエーテルをそれぞれ含有さ
せた。染料には、C.I.アシッドブラック2を用い
た。なお、説明は省略するが、イエロ、マゼンダ、シア
ン等の他の染料についても、同様の結果が得られる。
【0071】有機ケイ素化合物は、以下の方法で作製し
たものを用いた。すなわち、まず、反応容器に入れた1
00g(0.56モル)のH2NCH2CH2CH2Si
(OCH33に、49g(0.66モル)の2,3−エ
ポキシ−1−プロパノールを一滴一滴加えて、その全量
滴下後に80℃で5時間攪拌することにより、アミノ基
とエポキシ基とを反応させた加水分解性シランを得た。
次いで、新たな反応容器に、120g(6.67モル)
の水と50.6g(0.2モル)の上記加水分解性シラ
ンと15.2g(0.1モル)のSi(OCH34とを
混合したものを一滴一滴加えて、その全量滴下後に60
℃で1時間反応させることにより、各実施例にて用いる
有機ケイ素化合物を得た。
【0072】 (実施例1) C.I.アシッドブラック2 … 5% グリセリン …10% ジエチレングリコールモノブチルエーテル …10% 有機ケイ素化合物 … 5% 純水 …70% (実施例2) C.I.アシッドブラック2 … 5% グリセリン …10% ジエチレングリコールモノブチルエーテル …10% 有機ケイ素化合物 …10% 純水 …65% (実施例3) C.I.アシッドブラック2 … 5% グリセリン …10% ジエチレングリコールモノブチルエーテル …10% 有機ケイ素化合物 …20% 純水 …55% (実施例4) C.I.アシッドブラック2 … 5% グリセリン …10% ジエチレングリコールモノブチルエーテル …10% 有機ケイ素化合物 …45% 純水 …30% (実施例5) C.I.アシッドブラック2 … 5% グリセリン …10% ジエチレングリコールモノブチルエーテル …10% 有機ケイ素化合物 …70% 純水 … 5% そして、上記各実施例のインクを用い、吸収体34にイ
ンクを吸収させたインク容器33を、キャップ弁36を
閉じた状態で70℃の環境下で1年間放置し、その後に
キャップ弁36を開いて、吸収体34の表面側のインク
の状態を観察した。その結果、いずれの実施例のインク
であっても、吸収体34の表面側にインクの膜は見られ
なかった。これにより、本発明の効果を確認することが
できた。
【図面の簡単な説明】
【図1】インクジェット式記録装置の要部の斜視図であ
る。
【図2】インクジェット式記録装置の要部の正面図であ
る。
【図3】(a)および(b)は、インク吸引機構の構成
図である。
【図4】インクジェットヘッドの部分底面図である。
【図5】図4のI−I線断面図である。
【図6】図4のII−II線断面図である。
【図7】インク貯留手段の変形例の斜視図である。
【図8】従来のインクジェット式記録装置の要部の正面
図である。
【符号の説明】
1 インクジェットヘッド 13 キャップ 15 インク排出チューブ 16 インク吸引機構 26 インク目詰まり防止機構 33 インク容器 34 吸収体(インク吸収体) 36 キャップ弁(蓋部材) 39 ソレノイド(駆動手段) 41 記録紙(記録媒体) 60,70 インク貯留手段 61 第1円筒部材 62 第2円筒部材 63 第1開口(第1インク回収口) 64 第2開口(第2インク回収口) 66 回転モータ(回転駆動手段) 67 回転ローラ
フロントページの続き (72)発明者 荒瀬 秀和 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 立川 雅一郎 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 2C056 EA27 EC54 EC57 FA10 HA55 JA13 JC05 JC06 JC10 JC13 2H086 BA02 BA52 BA53 BA56 BA59

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のノズルを有し、記録媒体に記録を
    行わない非記録位置にあるときに上記ノズルの一部また
    は全部からノズル内インクの強制排出のためのインク吐
    出を行うように構成されたインクジェットヘッドと、 上記強制排出のためのインク吐出によって吐出されたイ
    ンクを回収しかつ貯留するインク貯留手段とを備え、 上記インク貯留手段は、密閉自在に構成されているイン
    クジェット式記録装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のインクジェット式記録
    装置であって、 インク貯留手段は、インク容器と、該インク容器の蓋部
    材と、該インク容器を開閉自在なように該蓋部材を駆動
    する駆動手段とを備えているインクジェット式記録装
    置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載のインクジェッ
    ト式記録装置であって、 インク貯留手段の内部にインク吸収体が設けられている
    インクジェット式記録装置。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載のインクジェット式記録
    装置であって、 インク貯留手段は、 一端が開口するとともに側面に第1インク回収口が形成
    された第1円筒部材と、 一端が開口するとともに側面に第2インク回収口が形成
    され、開口端同士が対向するように上記第1円筒部材の
    内部にはめ込まれた第2円筒部材と、 上記第1インク回収口と上記第2インク回収口とが重な
    る開状態と該第1インク回収口と該第2インク回収口と
    が重ならない閉状態とを切り替え自在なように、上記第
    1円筒部材および上記第2円筒部材のいずれか一方また
    は両方を回転させる回転駆動手段と、を備えているイン
    クジェット式記録装置。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載のインクジェット式記録
    装置であって、 第2円筒部材の内部にインク吸収体が設けられているイ
    ンクジェット式記録装置。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれか一つに記載のイ
    ンクジェット式記録装置であって、 インクジェットヘッドの各ノズルには、水溶性色材と、
    保湿剤と、浸透剤と、水と、この水がない状態で縮重合
    反応する水溶性物質とを含有するインクが充填されてい
    るインクジェット式記録装置。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載のインクジェット式記録
    装置であって、 水溶性物質は、加水分解性シラン化合物を含んでいるイ
    ンクジェット式記録装置。
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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006231661A (ja) * 2005-02-24 2006-09-07 Brother Ind Ltd インクジェットヘッドのフラッシング方法
JP2010036459A (ja) * 2008-08-05 2010-02-18 Ricoh Co Ltd 空吐出受け装置、維持装置、液滴吐出装置、及び画像形成装置
WO2012108072A1 (ja) * 2011-02-07 2012-08-16 日立化成工業株式会社 インクジェット用シリカ系被膜形成組成物、シリカ系被膜の形成方法、半導体デバイス及び太陽電池システム
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JP2019171601A (ja) * 2018-03-27 2019-10-10 セイコーエプソン株式会社 インク吸収体収納容器およびインク吸収用構造体
US11623443B2 (en) 2020-06-09 2023-04-11 Seiko Epson Corporation Liquid ejecting apparatus, method for controlling liquid ejecting apparatus

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