JP4922851B2 - 不定形耐火物 - Google Patents

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Description

本発明は、高炉樋、キュポラ、焼却炉等の溶融金属や溶融スラグ等を受ける窯炉又はカバーの内張りに使用する不定形耐火物に関する。
高炉樋、キュポラ、焼却炉等の内張り用耐火物は、溶融スラグの浸透や溶損による損耗を受けやすい。例えば、高炉スラグは塩基度(CaO/SiO2比)が1程度と低く、耐火物内部へ激しく浸潤する。そのため、このような部位に適用する耐火物には、溶融スラグに濡れ難い特性を付与する原料(炭化物や炭素類)が用いられている。中でも炭化珪素(SiC)は、耐火性や容積安定性に優れており、他の炭化物に比べて量産され安価なため、多くの耐火物の原料として用いられている。
炭化珪素等の非酸化物系耐火性原料と、耐火性に優れるアルミナ(Al2O3)又はスピネル(MgAl2O4)等の酸化物系耐火性原料とを組み合わせた不定形耐火物に関して多くの開示例がある。例えば、特公昭57-38554号(特許文献1)には、炭化珪素、窒化珪素、窒化珪素鉄、炭素及びピッチの少なくとも1種(5〜50重量%)と、アルミナ、アルミナ−マグネシア系スピネル、高アルミナシャモット、ジルコニア、ジルコンシャモット、ロー石、珪石、及び溶融シリカの少なくとも1種とからなる耐火骨材85〜98重量%と、粘土15〜20重量%とを混合してなる耐火原料100重量部に対して、解膠剤を0.01〜0.3重量部、及び遅溶解性の凝集剤を0.1〜2.0重量部含有させた鋳込用耐火物でライニングされた溶融金属用樋が開示されている。
特開平3-164479号(特許文献2)には、SiC含有量が70重量%以上で、気孔率が10%以下、充填嵩比重が粗粒で1.25以上及び中粒で1.60以上の炭化珪素骨材を使用し、炭化珪素70〜95重量%、カーボン質原料1〜7重量%、アルミナ微粉3〜20重量%及びシリカ超微粉0.5〜5重量%を含有する組成物に、分散剤及び結合剤を添加する高炉出銑樋用流し込み耐火材が開示されている。この高炭化珪素質樋材はスラグライン用として好ましいと記載されている。
特開平5-339065号(特許文献3)には、重量割合で、炭化珪素5〜25%、炭素1〜5%、粒径5μm以下のアルミナ超微粉5〜15%、及びアルミナセメント0.5〜7%を主材とし、残部がMgO-Al2O3系スピネルである高炉樋用流し込み材が開示されている。このスピネル−炭化珪素−炭素質樋材はメタルライン用として好ましいと記載されている。
上記文献に記載されているような炭化珪素含有耐火物の耐久性に影響を及ぼす大きな要因の一つに炭化珪素の酸化が挙げられる。高炉樋や樋カバー等の溶銑容器は少なくとも部分的に大気に曝されるため、酸化されやすい。炭化珪素がO2ガスやCOガスと反応して酸化すると、炭化珪素の減少及びSiO2の生成により耐食性が低下する。つまり炭化珪素はCOガスにより次式に示すように酸化することが知られている(非特許文献1)。
Figure 0004922851
この反応は炭化珪素を含有する樋材内部で継続して進行するため、炭化珪素含有量は初期添加量の4/5〜1/2程度まで減少することがある。しかもSiO2を生成するため、使用初期に比べて耐火物の耐スラグ浸透性及び耐食性が著しく低下する。
このように炭化珪素の酸化は耐火物施工体の耐久性に大きく影響し、施工体の補修頻度を高めるので、経済的な観点からも炭化珪素の酸化を抑制することは極めて重要である。このため、特許文献2には、低気孔率で表面積の小さい炭化珪素骨材を用いることにより、これまで問題のあった炭化珪素質材料の耐食性及び耐酸化性を大幅に向上させることができると記載されている。また特開2004-137122号(特許文献4)には、10質量%以上の炭化珪素、8〜18質量%のアルミナ-炭化珪素混合微粉[アルミナ微粉/炭化珪素微粉比0.8〜7(質量比)、中心粒径10〜6μmのものが42〜62質量部で、中心粒径5〜2μmのものが20〜40質量部で、中心粒径1〜0.5μmのものが18〜38質量部の粒度構成を有する]、及び0.3〜6質量%の非晶質シリカ微粉(中心粒径0.5μm以下)を含有する低水量で極めて良好な流動性を示す耐火組成物を用いて得られる緻密な組織を有する施工体が開示されている。組織がより緻密になると炭化珪素の酸化が抑制されるため、耐食性が非常に優れ、割れや剥離が少ない施工体が得られると記載されている。しかし、これらの方法でも炭化珪素の酸化進行による耐スラグ浸透性や耐食性の劣化を完全に解消するには至っていない。
特公昭57-38554号公報 特開平3-164479号公報 特開平5-339065号公報 特開2004-137122号公報 「高炉樋用流し込み材に含まれる非酸化物の挙動」室井信昭他、耐火物43巻617頁(1991年)
従って、本発明の目的は、炭化珪素を含有する不定形耐火物の欠点である酸化の進行に伴う耐火物の劣化を抑制し、もって長期間に渡って高い耐食性を有する不定形耐火物を提供することである。
上記目的に鑑み鋭意研究の結果、本発明者は、炭化珪素を含有する不定形耐火物に、COガス雰囲気下で安定な炭化物を生成するチタニア(TiO2)微粉及び/又はクロミア(Cr2O3)微粉を含有させることにより、長期間使用時の酸化劣化の少ない不定形耐火物が得られることを見出し、本発明に想到した。
すなわち、本発明の不定形耐火物は、耐火組成物100質量%中に、耐火性微粉として炭化珪素微粉を5〜35質量%、及びチタニア微粉を3〜20質量%含有し、硬化剤としてアルミナセメントを0.5〜8質量%含有することを特徴とする。
炭化珪素微粉とチタニア微粉及び/又はクロミア微粉とを特定の割合で含有させた本発明の不定形耐火物は、長期間使用しても炭化珪素の酸化に伴う耐スラグ浸透性や耐食性等の劣化が少ない施工体を形成することができ、各種窯炉やカバーの内張り材として好適である。
[1] 作用機構
炭化珪素含有不定形耐火物において、炭化珪素微粉と、チタニア微粉及び/又はクロミア微粉とを特定の割合で含有させると、稼動中に耐火物内の炭化珪素はCOガスにより酸化されて減少するが、同時にチタニア及び/又はクロミアの炭化物が生成するため、全体として炭化物量の減少を抑制することができ、もって長期間使用しても酸化劣化の少ない耐火物が得られる。この作用機構についての推察を以下に説明する。但し、以下の推察は本発明を限定するものではない。
稼動中の各種窯炉内張り耐火物の内部には、稼動面側の表面温度を最高温度とし背面側を最低温度とする温度勾配が生じる。高炉樋の内張り耐火物の場合でみると、表面温度が1500〜1550℃程度、母材(ワーク材ともいう)と裏張り材(バック材、パーマ材ともいう)との境界温度が1200〜1300℃程度となっている。上述のように、高炉樋、キュポラ、焼却炉等の内張り用耐火物としては、アルミナ−炭化珪素−炭素質やスピネル−炭化珪素−炭素質等の炭化珪素含有不定形耐火物が多く用いられている。
このような炭化珪素や炭素類を含有する耐火物の内部は、稼動中はCOガス雰囲気となっている。すなわち、炭素と酸素が共存する場合、炭素の酸化は400〜800℃から始まり、CO2ガス及び/又はCOガスを生成する。CO/CO2ガスモル比(=Pco/Pco2)は温度が高いほど大きくなり、1100℃以上ではCO2ガスはほとんど無視でき、COガスのみとみなせるようになる。表面の高温側では炭化珪素の酸化によって生じたSiO2によってガラス皮膜が形成され、この皮膜によって表面から耐火物内部へのO2ガスの供給が大幅に抑制されるため、耐火物内部はCOガス雰囲気が保たれるようになる。
ここで、高温COガス雰囲気下における炭化物及び酸化物の化学平衡式を、Si、Ti及びCrという3種の金属元素(の化合物)について示すと、下記の式(i)〜式(iii)となる。
Figure 0004922851
これらの化学平衡式の平衡温度、すなわち右へ進む反応(炭化物の酸化反応:酸化物生成反応)速度と、左へ進む反応(酸化物の炭化反応:炭化物生成反応)速度とが同じになる温度は、JANAF熱化学表の標準生成自由エネルギーデータから求めることができる。JANAF熱化学表のデータを基に、他の金属元素も含めて標準自由エネルギー変化(ΔG)を算出した結果を図1に示す。標準自由エネルギー変化(ΔG)が正となる温度域(平衡温度よりも高温域)では炭化物生成反応が起こり、負となる温度域(平衡温度よりも低温域)では酸化物生成反応が起こると予測できる。
図1から、COガス雰囲気下における酸化物生成反応と炭化物生成反応との平衡温度は、Siの場合が約1518℃である。前述の通り高炉樋の表面温度は1500〜1550℃程度であるため、高炉樋用耐火物の施工体内部は、ほぼ全体に渡って1518℃以下となっていると考えられ、標準自由エネルギー変化(ΔG)が負の温度域、すなわち炭化珪素の酸化物生成反応が進行する温度域にある。これに対してTi及びCrの平衡温度はそれぞれ、約1288℃及び約1115℃でありSiの場合よりも低い。従って、高炉樋用耐火物内において、Ti及びCrはSiとは異なり母材の背面付近まで標準自由エネルギー変化(ΔG)が正の温度域であり、酸化物から炭化物へと変化する炭化物生成反応が進行し、かつ生成した炭化物が安定に存在する温度域にあると予測できる。
従って、炭化珪素含有不定形耐火物において、チタニア微粉及び/又はクロミア微粉を含有すると、稼動中の耐火物内部では炭化珪素の酸化反応と同時に、チタニア及び/又はクロミアの炭化反応が進行すると予測できる。例えばチタニア微粉を含有する場合、下記の式(i)及び式(iv)の反応が進行すると考えられる。
Figure 0004922851
式(i)及び式(iv)をまとめると式(v)となる。
Figure 0004922851
このようにSiCの酸化物生成反応[式(i)]とTiO2の炭化物生成反応[式(iv)]とが同時進行する。すなわち、炭化珪素はCOガスとの酸化反応により消失し炭素を析出するが、一方でチタニアの炭化物の生成も進行しているため、耐火物内部の炭化物の総量はほとんど減少せず、その結果スラグ浸透性や耐食性の劣化の少ない耐火物となる。
その他の金属元素の平衡温度は、Bが1558℃、Zrが1657℃、Al及びMgが1800℃以上であり、Siよりも高温まで酸化物が安定な温度域となる。すなわち、ジルコニア(ZrO2)やアルミナ(Al2O3)等の酸化物を高炉樋用炭化珪素含有不定形耐火物に含有させても、稼動時の高炉樋用等の耐火物施工体内部の温度域ではこれらの炭化物生成反応は起こらない。従って、炭化珪素の酸化が進行して炭化物量が減少することによる耐火物の劣化を抑制し、もって高い耐食性を長期間に渡って有し続けるという本発明の効果は得られない。
本発明ではチタニア微粉を特に必須成分としたが、図1からクロミア又は酸化タンタル(Ta2O5)を用いた場合でも同様の作用効果が期待できる。但し、酸化タンタルは非常に高価なため、経済的でない。
[2] 不定形耐火物の組成
炭化珪素微粉とチタニア微粉とを含有する本発明の不定形耐火物を、高炉樋、キュポラ、焼却炉等に用いる流し込み耐火物として用いる場合を例にとって説明する。流し込み耐火物は、耐火性骨材、耐火性微粉及び硬化材を含む耐火組成物と、分散剤等の各種添加剤とからなる。
(A) 耐火組成物
(1) 耐火性骨材
耐火性骨材は、アルミナ、スピネル、ムライト、ボーキサイト、シャモット、ジルコニア、炭化珪素等の電融品又は焼結品から選ばれた少なくとも1種である。必要に応じて2種以上の耐火性骨材を併用する。
(2) 耐火性微粉
本発明に使用する耐火性微粉は、炭化珪素微粉と、チタニア微粉とを含み、さらにクロミア微粉を含んでも良い。
炭化珪素微粉中のSiCの含有量(純度)は90質量%以上が好ましい。SiC以外の成分としては金属鉄又は酸化鉄が挙げられる。金属鉄又は酸化鉄は炭化珪素の酸化を促進し劣化を助長するため、できるだけ少ない方が良い。高耐食性の観点から、炭化珪素微粉中のSiC含有量は94質量%以上で、金属鉄又は酸化鉄の含有量はFe2O3換算で1質量%以下であるのがより好ましい。炭化珪素微粉の粒度は約0.3 mm以下が好ましい。
炭化珪素微粉の量は、耐火組成物100質量%に対して5〜35質量%であるのが好ましい。5質量%以上であれば、炭化珪素微粉自身の作用によってスラグ浸透防止効果や耐食性が得られるのみならず、共に含有するチタニア微粉の炭化物生成反応の炭素源としても作用する。炭化珪素微粉の酸化により生成するSiO2は耐火物の表面にガラス皮膜を形成し、耐火物内部へのO2ガスの侵入を抑制する。その結果、耐火物内部に共存するCOガスとCO2ガスのモル比(CO/CO2ガスモル比)は著しく高まり、COガス雰囲気が形成されチタニア微粉の炭化反応が進行するようになる。炭化珪素微粉の含有量が5質量%よりも少なくガラス皮膜の形成が不十分な場合は、耐火物内部へO2ガスが継続的に侵入してしまい、CO/CO2ガスモル比が低下し、チタニア微粉の炭化反応が進行しなくなる、又は一旦生成した炭化物が再び酸化物に戻ってしまう。一方、炭化珪素微粉の含有量が35質量%よりも多いと、添加水量の増加や焼結性不足が生じ、組織が脆弱化するため、耐食性が低下する。
チタニア微粉の含有量は3〜20質量%、好ましくは4〜15質量%である。さらにクロミア微粉を含有する場合はチタニア微粉及びクロミア微粉の総量が前記範囲であるのが好ましい。チタニアやクロミアのような特定の酸化物は、不定形耐火物の施工体内部の炭化珪素の酸化が進行するCOガス雰囲気下で安定な炭化物を生成する。本発明はこの特性を積極的に活用するものである。
チタニア微粉及び/又はクロミア微粉を含有することにより、炭化珪素微粉の酸化が進んでもその代わりにチタニア及び/又はクロミアの炭化物が生成するため、炭化物合計量は一定量となり、耐スラグ浸透性や耐食性等の劣化を防止する効果が得られる。前記総量が3質量%未満では、この効果が得られない。また、20質量%より多く使用しても未反応物(未炭化物)が残存するだけで、それ以上の効果は得られない。
また、チタニアやクロミア等の酸化物に代えてTi及び/又はCr等の金属を用いても同様の効果は得られるが、入手の容易さや経済性の点から酸化物が好ましい。さらに、使用後耐火物の廃棄やリサイクル等の環境問題まで考慮した場合はチタニアが最も好ましい。
使用するチタニア微粉及びクロミア微粉は純度90質量%以上のものが好ましい。高耐食性という観点から、純度は94質量%以上で、金属鉄や酸化鉄の含有量はFe2O3換算で1質量%以下であるのがより好ましい。特に、金属鉄や酸化鉄は共存する炭化珪素の酸化を促進し、劣化を助長するため、できるだけ少ない方が良い。また、チタニア微粉及びクロミア微粉の粒度は、0.3 mm以上でもよいが、0.3 mm程度かそれ以下の微粉の方がより効果が発揮されやすく好ましい。
その他の耐火性微粉として、アルミナ、スピネル、ムライト、マグネシア、ジルコニア等の電融品又は焼結品、及びシリカフューム、粘土、ジルコン、窒化珪素、炭素類等を必要に応じて使用することができる。また、炭素類微粉としては黒鉛粉、カーボンブラック、ピッチ類等が使用できる。
(3) 硬化材
流し込み耐火物の硬化材にはアルミナセメントを用いる。使用するアルミナセメントは、通常の不定形耐火物に用いるものであれば特に限定されないが、中でもカルシウムアルミネートを主成分とし、化学成分としてCaOが10〜30質量%、Al2O3が70〜90質量%のものが適している。アルミナセメントの配合量は、耐火組成物100質量%に対して、0.5〜8質量%とするのが好ましく、1〜6質量%とするのがより好ましい。アルミナセメントの配合量が0.5質量%未満では充分な強度の耐火物が得られず、また8質量%より多いと耐火物の耐食性が劣る。但し、湿式吹付け施工に用いる流し込み耐火物では、アルミナセメントを使用せず、急結剤のみで硬化させてもよい。
(B) 添加剤
(1) 分散剤
流し込み耐火物においては、分散剤の添加が有効である。分散剤は耐火性微粉に作用して減水効果をもたらす。分散剤としては、ヘキサメタリン酸ソーダ、トリポリリン酸ソーダ等の縮合リン酸塩、β−ナフタレンスルホン酸塩ホルマリン縮合物、メラミンスルホン酸塩ホルマリン縮合物、アミノスルホン酸及びその塩、リグニンスルホン酸及びその塩、ポリアクリル酸及びその塩、ポリカルボン酸及びその塩、オキシカルボン酸及びその塩等が好ましく、これらを1種又は2種以上配合して使用することができる。分散剤の添加量は、耐火組成物を100質量%として、0.01〜1質量%(外割)であるのが好ましい。分散剤の添加量が0.01〜1質量%(外割)であれば耐火性微粉に対する充分な分散効果が得られる。
(2) その他の添加剤
その他の添加物としては、硼酸、リン酸、オキシカルボン酸、炭酸アルカリ塩等の硬化時間調整剤、無機又は金属等の繊維、金属アルミニウム、オキシカルボン酸塩、有機繊維等の爆裂防止材等が挙げられる。さらに金属シリコン等の微粉状焼結助剤、炭化ホウ素等の酸化防止剤も使用できる。
[3] 実験例
上記に示した化学反応が実際に起こるかどうかを確かめた実験結果以下に示す。表1に記載の組成を有する不定形耐火物を混練し、型枠に流し込んで成形し、硬化後脱枠、乾燥(110℃×24hr)し試験片を得た。この試験片を、CO雰囲気(但し、実質はNガスが存在するためCOガス分圧は約0.33 atm)下に置くためコークス粉中に埋設し、1300℃(前記樋の母材と裏張り材との境界温度付近を想定した温度)で5hr焼成した後、粉末X線回折法による分析を行った。結果を表1に示す。但し炭化珪素は多形(4H、6H等)結晶からなり、回折強度が多少変動するため、回折強度は強度が高い方から順にVS>S>M>W>nd[VS:very strong、S:strong、M:middle、W:weak、nd:not detected(不検出)]の5段階で評価した。
Figure 0004922851
※1:粒径5〜0mmとは、5mmアンダー粒径のことである。
※2:微粉のメジアン径は、株式会社セイシン企業製レーザー回折・散乱式粒度分布測定装置を用いて測定した体積基準の値である。
実験例1に対してチタニアの微粉を添加した実験例2は炭窒化チタン[Ti(C,N)]の生成が認められ、実験例2から炭化珪素微粉を除去しカーボンブラックを添加した実験例4にも同様に炭窒化チタン[Ti(C,N)]の生成が認められたことから、チタニアは炭化珪素、炭素(カーボンブラック)又は炭化珪素の酸化時に放出される炭素と反応して炭化物を生成することが分かった。クロミアの微粉を添加した実験例3も同様に炭化クロム(Cr3C2)の生成が認められたことから、チタニアと同様にクロミアも炭化珪素、炭素(カーボンブラック)又は炭化珪素の酸化時に放出される炭素と反応して炭化物を生成すると考えられる。
また、炭化珪素は酸化によって二酸化珪素(SiO2)を生成し、これがアルミナセメントクリンカー鉱物であるCaAl2O4等と反応してアノーサイト(CaAl2Si2O8)を生成していることも確かめられた。この炭化珪素の酸化反応はチタニアやクロミアの有無とは無関係に起こっている(実験例1〜3)。一方、チタニア微粉やクロミア微粉と異なり、アルミナ(Al2O3)微粉を添加した実験例1の場合は炭化アルミニウム(Al4C3)を生成しておらず、アルミナによる炭化物生成反応は起こらないことが分かった。尚、生成するチタニアの炭化物は、N2ガスが固溶した炭窒化チタン[Ti(C,N)]として検出した。炭窒化チタンは1288℃よりも低い温度から生成し、C/N比は温度等焼成条件によって変化する。また、生成する炭化クロムも焼成温度によって組成が異なり、例えば1300℃ではCr3C2となり、1500℃ではCr7C3となる。
実験例4は炭化珪素微粉を含有せず、カーボンブラックのみを含有した場合の例であるが、大気の影響を強く受ける実際の炉においては、炭化珪素微粉に起因するガラス皮膜が耐火物表面に形成されないと、耐火物施工体内部へのO2ガスの継続的な侵入により炭素の酸化消失や炭化物の酸化が容易に生じてしまうため、炭化珪素微粉を含有しない構成は好ましくない。
また、チタニア微粉のみを含有し、炭化珪素微粉もカーボンブラックも含有しない実験例5は、前述の通り炭窒化チタン[Ti(C,N)]は生成しないが、チタン酸アルミニウム(TiAl2O4)が生成した。
以上の実験例から、炭化珪素含有不定形耐火物において、チタニア微粉及び/又はクロミア微粉を含有すると、稼動中の耐火物内部では炭化珪素の酸化反応と同時に、チタニア及び/又はクロミアの炭化反応が進行することが確かめられた。つまり前述したように、炭化珪素はCOガスとの酸化反応により消失し炭素を析出するが、一方でチタニアの炭化物の生成も進行しているため、耐火物内部の炭化物の総量はほとんど減少せず、その結果スラグ浸透性や耐食性の劣化の少ない耐火物となる。
後述の実施例に示すように、チタニア微粉やクロミア微粉を含有しない不定形耐火物は、これらを含有するものに比べて耐食性が劣ることから、SiCの酸化物生成反応[式(i)]においてSiO2と同時に生成するC(炭素)は、生成炭化物(炭化チタン又は炭化クロム)に比べてスラグ浸透防止や耐食性向上の効果があまり大きくないと推察される。その理由は、生成するC及び炭化物の結晶性の違いによると考えている。すなわち、式(i)の反応によって析出するCは粉末X線回折法による分析では確認できないことから非晶質又は結晶化度が低いと思われ、一方、生成する炭化物は粉末X線回折法による分析で明瞭に確認できるため結晶化度が高いと思われる。この結晶性の違いが耐スラグ浸透性や耐食性に差が生じる一因であると考えられる。
[4] 実施例
本発明を流し込み耐火物を例にとって、以下にさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
実施例1〜12、参考例1、2、比較例1〜7
(1) 流し込み耐火物の調製方法
炭化珪素微粉(粒径0.074 mm以下)、チタニア微粉(メジアン径0.4μm)又はクロミア微粉(メジアン径1μm)の他、耐火性骨材、アルミナ微粉(粒径0.074 mm以下及び/又はメジアン径0.7μm)、カーボンブラック、アルミナセメント及び分散剤を表2に示す処方で配合し、流し込み耐火物を調製した。ここで微粉のメジアン径は、株式会社セイシン企業製レーザー回折・散乱式粒度分布測定装置を用いて測定した体積基準の値である。各流し込み耐火物を表2−1〜表2―3に示す量の水で混練し、所定の形枠に流し込み成形し、常温で24時間養生した後、脱枠して110℃×24hr乾燥した。得られた成形体について、下記の方法により侵食試験を行なった。
(2) 侵食試験方法
誘導炉の炉壁に各試験片をセットした後、炉内(大気雰囲気下)で銑鉄を溶融し、その上に高炉スラグを浮かべて侵食試験を行った。侵食試験温度及び時間は1550±40℃×12時間であった。侵食試験の前後の各試験片の寸法差を測定し、時間当りの侵食量に換算した。結果を表2−1〜表2−3に示す。尚、表2に示した誘導炉侵食試験結果は、いずれも110℃×24hr乾燥後の試験片をそのまま用いたときの結果である。
Figure 0004922851
※1:粒径5〜0mmとは、5mmアンダー粒径のことである。
※2:微粉のメジアン径は、株式会社セイシン企業製レーザー回折・散乱式粒度分布測定装置を用いて測定した体積基準の値である。
Figure 0004922851
※1:粒径5〜0mmとは、5mmアンダー粒径のことである。
※2:微粉のメジアン径は、株式会社セイシン企業製レーザー回折・散乱式粒度分布測定装置を用いて測定した体積基準の値である。
Figure 0004922851
※1:粒径5〜0mmとは、5mmアンダー粒径のことである。
※2:微粉のメジアン径は、株式会社セイシン企業製レーザー回折・散乱式粒度分布測定装置を用いて測定した体積基準の値である。
実施例1〜11は、炭化珪素微粉とチタニア微粉(メジアン径0.4μm)とを本発明に規定する割合で含有する例であり、いずれも耐食性が優れていた。尚、実施例1〜9はカーボンブラック(炭素微粉)を含む例、実施例10及び11はカーボンブラックを含まない例であり、カーボンブラックの有無が耐食性に及ぼす影響は小さいことが分かる。
参考例1及び2は、炭化珪素微粉とクロミア微粉(メジアン径1μm)とを含有する例であり、いずれも耐食性が優れていた。実施例12は実施例1〜11で用いたチタニア微粉(メジアン径0.4μm)に対して、粒径の大きなチタニア微粉(粒径0.074 mm以下)を用いた例であるが、実施例1〜11と同様に耐食性が優れていた。
比較例1及び2は、チタニア微粉は含有するが炭化珪素微粉を含まない例であり、カーボンブラックの有無にかかわらず耐食性が劣っていた。比較例3は、炭化珪素微粉の含有量が3質量%と少ない例であり、耐食性が劣っていた。いずれも耐火物表面でのガラス皮膜の形成が充分でないため、大気雰囲気(O2)の影響を受けてカーボンブラックは酸化消失しやすく、炭化物は酸化されやすくなっている。このためたとえカーボンブラックを含有していても、チタニア炭化物はほとんど生成しない。その結果スラグが浸透しやすく耐食性が低下したものと思われる。
比較例4は、炭化珪素微粉のみを含有し、チタニア微粉やクロミア微粉を全く含まない例である。また、比較例5はチタニア微粉の含有量が2質量%と少ない例である。これらはいずれも実施例に比べて耐食性が劣っていた。
比較例6は、比較例4からさらに炭化珪素微粉の含有量を増した例であるが、チタニア微粉やクロミア微粉を全く含まないため、比較例4と同様に耐食性が劣っていた。
比較例7は、炭化珪素微粉を36質量%と多く含む例であるが、チタニア微粉を含有しているにもかかわらず耐食性が劣っていた。これは炭化珪素微粉の増加により添加水量の増加や焼結性不足が生じ、組織が脆弱化したためと考えられる。
Figure 0004922851
※1:粒径5〜0mmとは、5mmアンダー粒径のことである。
※2:微粉のメジアン径は、株式会社セイシン企業製レーザー回折・散乱式粒度分布測定装置を用いて測定した体積基準の値である。
※3:予めコークス粉中に埋設して焼成処理(1300℃×48hr)した試験片での誘導炉侵食試験結果である。
※4:110℃×24hr乾燥後試験片での誘導炉侵食試験結果(表2に記載したものと同じ値)である。
表3に、実施例3、実施例4、参考例1、比較例4及び比較例5で作製した試験片を予めコークス粉中に埋設して1300℃×48hr焼成処理し、高温COガス雰囲気下に長時間曝した後の耐食性を評価した結果を示す。尚、表3中の( )内に示した侵食速度値は、比較のため表2―1〜表2−3に示した110℃×24hr乾燥後の試験片での侵食試験結果を再度記載したものである。
炭化珪素微粉とチタニア微粉又はクロミア微粉とを含有する実施例3、実施例4及び参考例1は、高温COガス雰囲気下に長時間曝した後も良好な耐食性を維持していた。
これに対して、炭化珪素微粉のみを含有し、チタニア微粉やクロミア微粉を全く含まない比較例4や、チタニア微粉の含有量が2質量%と少ない比較例5は、高温COガス雰囲気下に長時間曝した後の耐食性の劣化が大きかった。
尚、これまで流し込み耐火物を例にとって説明したが、本発明の不定形耐火物はスタンプ材、吹付け材等いずれの態様にも適用することができる。但し、粒度構成や硬化材の種類等は、公知技術を適用することによって、態様に応じた調整が必要となる。
各種金属のCOガス雰囲気下での反応における標準自由エネルギー変化の温度依存性を示すグラフである。

Claims (1)

  1. 耐火組成物100質量%中に、耐火性微粉として粒径0.3 mm以下の炭化珪素微粉を5〜35質量%、及び粒径0.3 mm以下のチタニア微粉を3〜20質量%含有し、硬化剤としてアルミナセメントを0.5〜8質量%含有することを特徴とする不定形耐火物。
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