JP2000335980A - 黒鉛含有不定形耐火物 - Google Patents

黒鉛含有不定形耐火物

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Sadakimi Kiyota
禎公 清田
Masato Kumagai
正人 熊谷
Akitoshi Urushiya
秋利 漆谷
Satoru Terayama
知 寺山
Noboru Komatsubara
昇 小松原
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Kawasaki Refractories Co Ltd
Kawasaki Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課 題】 耐スポーリング性を改善し、従来のれんが
と同様の耐用性を有する混銑車内張り用不定形耐火物を
提供する。 【解決手段】 平均粒径が 100μm〜1mmの人造黒鉛を
3〜20重量%含有し、粒径が 100μm〜10mmでかつアル
ミナを65〜90重量%含有するムライト原料を10〜70重量
%含有する黒鉛含有不定形耐火物を用いて施工する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は不定形耐火物、特に
混銑車内張り用の不定形耐火物に関する。
【0002】
【従来の技術】鉄鋼製造プロセスにおいて混銑車は、溶
銑を高炉から転炉へ運搬するために使用される。また十
数年前から溶銑のSi,SおよびP等の不純物を除去する
ための予備処理が混銑車で行なわれるようになった。通
常、混銑車の内張りは耐火れんがを積み重ねて施工され
る。しかし近年、れんが積みの熟練工が不足しているた
め、れんがに代替して不定形耐火物の使用が検討されて
いる。一般に不定形耐火物は取鍋や高炉出銑樋に使用さ
れ、コストの削減および施工の機械化,自動化に寄与し
ている。しかし混銑車内張り用としては、取鍋等と比較
して不定形耐火物の施工が困難であること、あるいは不
定形耐火物の耐用性が十分ではないこと等の理由で、不
定形耐火物が普及するに至っていない。
【0003】混銑車用内張り材料としては、上述の予備
処理で生じる予備処理スラグに耐え得る耐溶損性と、鉄
皮で外周を拘束された環境での耐スポーリング性が要求
される。この観点からアルミナ−SiC−黒鉛れんがは、
含有するSiCと黒鉛がフラックスとの濡れ防止に効果が
あるため優れた耐溶損性を有し、さらに低熱膨張率,低
弾性率,高熱伝導率等の特性によって高い耐スポーリン
グ性を有している。
【0004】ところが上述のれんがと同種の不定形耐火
物は、黒鉛が水に対する濡れ性が悪いために、多量の添
加水を用いて流し込み施工性を確保する必要がある。そ
の結果、施工後の耐火物の気孔率が著しく高くなるとい
う問題がある。従来、この問題を解決するために、黒鉛
に水との濡れ性の良い酸化物を粉砕付着処理する方法
(特開平6-166574号公報)が提案されているものの、こ
の処理に要する費用が原料コストを押し上げるのが問題
である。また人造黒鉛(特開平8-183666号公報)や鱗状
黒鉛(特開平8-301667号公報)に機械的な衝撃を加える
方法も公知であるが、やはりコストの問題がある。さら
に無煙炭(特開平8-183667号公報)や土状黒鉛を利用す
る方法等も公知であるが、れんがに添加される鱗状黒鉛
と同等の耐溶損性と耐スポーリング性を得るのは困難で
ある。
【0005】本発明者らは、特定の粒度のピッチと人造
黒鉛およびアルミナ骨材の組み合わせによって、低水分
量で流し込み施工性に優れ、しかも耐溶損性および耐ス
ポーリング性の高い不定形耐火物(特願平9-357559号公
報)を提案し、さらにマグネシア骨材を添加することに
よって耐スポーリング性を改善した不定形耐火物(特願
平10-106504 号公報)を提案した。しかし不定形耐火物
の施工範囲が広い場合(例えば混銑車の内張り等)に
は、より高い耐スポーリング性が望まれる。
【0006】以上に述べたように、従来、不定形耐火物
の施工範囲が広い場合(例えば混銑車の内張り等)に
も、れんがに匹敵する耐用性(特に耐スポーリング性)
を有する不定形耐火物がなかったのが実情である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、耐スポーリ
ング性を改善し、不定形耐火物の施工範囲が広い場合に
も従来のれんがと同様の耐用性を有する混銑車内張り用
不定形耐火物を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、耐スポー
リング性の比較的良好な人造黒鉛を含有するアルミナ骨
材を主成分とする不定形耐火物を混銑車で試用して、そ
の耐用性を支配する要因を詳しく調査することによって
本発明を成すに至った。混銑車での試用によると、人造
黒鉛を含まない不定形耐火物を使用した場合は、熱応力
によって不定形耐火物の内部に溶銑と接触する面に平行
な亀裂を生じ、使用回数を重ねるにつれてスポーリング
によって不定形耐火物が加速的に損耗することが分かっ
た。実用に供するには耐スポーリング性を改善すること
が不可欠で、そのためには黒鉛化の進んだ炭素原料を多
量に添加し、低弾性率,低熱膨張率,高熱伝導率を達成
することが必要である。
【0009】黒鉛化の進んだ炭素原料としては、鱗状黒
鉛,キッシュ黒鉛および人造黒鉛がある。鱗状黒鉛およ
びキッシュ黒鉛を使用した場合は、流し込み施工性を確
保するために多量の添加水が必要であるため、施工後の
耐火物の気孔率が高くなり実用に適さない。ところが人
造黒鉛を使用した場合、流し込み施工性を確保するため
に必要な添加水量は人造黒鉛の粒度と相関があり、微細
粒では多量の添加水を必要とするが、粗粒では添加水が
少量ですむことが明らかになった。
【0010】本発明は、粒径が 100μm〜10mmでかつア
ルミナを65〜90重量%含有するムライト原料を10〜70重
量%含有し、平均粒径が 100μm〜1mmの人造黒鉛を3
〜20重量%含有する不定形耐火物である。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
人造黒鉛の平均粒径が 100μm未満では、流し込み施工
性を確保するために必要な添加水量が増加し、大気中で
酸化が起こったり、添加物であるムライト原料中のシリ
カ成分を還元して耐用性を損なう原因になる。一方、人
造黒鉛の平均粒径が1mmを超えると、黒鉛が局在化する
ため耐スポーリング性の改善効果が小さくなるのみなら
ず、入手が困難でコストの面でも好ましくない。したが
って人造黒鉛は、粒径 100μm〜1mmの範囲のものを使
用する必要がある。
【0012】また不定形耐火物中の人造黒鉛の添加量に
ついては、人造黒鉛の添加量が3重量%未満では、低弾
性率,低熱膨張率,高熱伝導率を維持できず、耐スポー
リング性の改善効果が乏しくなる。一方、人造黒鉛の添
加量が20重量%を超えると、粗粒の黒鉛といえども流し
込み施工性の確保のために必要な添加水量が増加し、耐
用性を損なう原因になる。したがって不定形耐火物は、
人造黒鉛を3〜20重量%含有するものを使用する必要が
ある。
【0013】ムライト原料の添加は、不定形耐火物の熱
膨張係数を小さくする効果がある。熱膨張係数の低下
は、熱衝撃抵抗を高めるため、耐スポーリング性を改善
する効果がある。混銑車の内張り等の周辺を鉄皮で強く
拘束された耐火物の場合は、熱膨張係数の低下によっ
て、加熱時には内面の圧縮熱応力が低減するために耐火
物の圧壊を防止でき、また冷却時には内面の引張り応力
が低減するために亀裂の発生を抑止できる。さらに高温
での機械的性質の改善(特に弾性率の低下)によって耐
スポーリング性を改善する効果がある。
【0014】ムライトは3Al2O3 ・2SiO2の組成(アル
ミナ成分:約70重量%)を持つが、この組成よりアルミ
ナリッチな場合はムライト相とアルミナ相の混合物とな
り、シリカリッチな場合はムライト相とシリカ相の混合
物となる。ムライト原料中のアルミナ成分が65重量%未
満では、シリカ相に起因して低融物が多くなり、耐食性
が低下する。ムライト原料中のアルミナ成分が90重量%
を超えると、ムライト相が減少して、熱膨張係数低下の
効果が小さい。したがってムライト原料は、アルミナ成
分を65〜90重量%含有するものを使用する必要がある。
【0015】ムライトはアルミナに比較して耐食性が低
く、含有成分のシリカは炭素に還元されて耐用性を損な
う原因になる。ムライトの粒径が 100μm未満では、ス
ラグへの溶解速度が速くなり耐食性が著しく低下するの
みならず、炭素による還元速度も速くなり、実用に適さ
ない。一方、ムライトの粒径が10mmを超えると、骨材は
流し込み施工の際に分離しやすいという問題がある。し
たがってムライト原料は、粒径 100μm〜10mmのものを
使用する必要がある。
【0016】不定形耐火物中のムライト原料の含有量
は、10重量%未満ではムライト相の量が少ないため熱膨
張係数を低下させる効果が小さく、高温での機械的性質
の改善効果も小さい。一方、ムライト原料の添加量が70
重量%を超えると不定形耐火物としての流動性を損な
う。したがって、不定形耐火物中のムライト原料の含有
量は10〜70重量%とする必要がある。
【0017】ムライト原料は一般に市販されている電融
品または焼成品(合成品ともいう)をそのまま使用する
ことができ、あるいは必要に応じて粉砕,分級,配合し
て単独もしくは複数の原料の混合物として使用すること
ができる。また天然原料であるシリマナイト族鉱物を15
00〜1750℃で熱処理してムライトとすることも可能であ
り、電融品または焼成品と同様に単独もしくは複数の原
料の混合物として使用することができる。
【0018】本発明の不定形耐火物は、以上の基本的構
成のみによって十分に効果を発揮するが、この基本的構
成をさらに他の技術と組み合わせることができる。以下
に本発明に組み合わせるべき好ましい技術について説明
する。まずピッチ粉末を添加できる。ピッチ粉末の添加
量は 0.5〜6重量%とするのが望ましい。銑鉄と予備処
理スラグによる溶損テストの結果によると、ピッチ粉末
が他の炭素原料に比べて最も微量の添加でスラグの浸透
を抑制し、耐溶損性を改善することが分かった。混銑車
での試用においても、ピッチ粉末の微量添加で十分な耐
溶損性を確保できることを確認した。ただしピッチ粉末
の添加量が 0.5重量%未満では耐溶損性の改善効果が小
さく、6重量%を超えると加熱によって気孔率が上昇し
て溶損性が損なわれる。
【0019】ピッチ粉末は、固定炭素が50重量%以上の
コールタールピッチ粉末が使用できる。ピッチ粉末は加
熱されると液化して、近傍の微細な気孔内に毛細管現象
で移動するため、ピッチ粉末の粒度は不定形耐火物の性
質に大きく影響しない。そのためピッチ粉末の粒径は特
に制限するものではないが、粒径が1mmを超えると液化
した後も偏在してしまう。また 100μm未満では添加水
量を増加させる必要があるので好ましくない。したがっ
てピッチ粉末は、粒径 100μm〜1mmのものを使用する
必要がある。
【0020】またSiC粉末を添加できる。SiC粉末の粒
径は 100μm以下、添加量は4〜12重量%とするのが望
ましい。大気中では、黒鉛は高温で酸化する。粒度 100
μm〜1mmの人造黒鉛の場合は約1000℃までは酸化しな
いが、さらに高温になると高酸素雰囲気で酸化が進行す
る。そのためSiC粉末を添加すると、SiC粉末が人造黒
鉛に先行して酸化するため、人造黒鉛の酸化を抑制でき
る。この効果は1300℃以上で顕著に発揮される。
【0021】100μmを超える粒径のSiC粉末では、こ
の黒鉛の酸化を抑制する効果が小さいので好ましくな
い。粒径 100μm以下のSiC粉末の添加量が4重量%未
満では、黒鉛の酸化を抑制する効果が小さいので好まし
くない。一方、添加量が12重量%を超えると、酸化抑制
の効果が飽和すると同時に、流し込み施工性を確保する
ために必要な添加水量が増加して、耐用性が損なわれ
る。
【0022】SiC粉末は、黒鉛の酸化を抑制する他に、
熱伝導率を高める効果がある。したがって耐スポーリン
グ性を改善する観点からも、SiC粉末の添加は好まし
い。さらに粒径 100μm〜3mmのマグネシアやシリマナ
イト族鉱物原料を1〜10重量%添加すると、残存膨張性
を付加することができ、亀裂の発生を低減できる。マグ
ネシアとしては、仮焼品,焼成品等が使用できるが、特
に電融品が望ましい。
【0023】本発明の不定形耐火材に使用される添加材
の効果は以上に説明した通りであるが、ムライトと置換
あるいは併用して使用する材料として、粒径 0.1μm〜
10mmのアルミナを使用できる。また粒径 0.1μm〜10mm
のマグネシア−アルミナスピネルを添加することもでき
る。粒径 0.1μm〜10mmのアルミナあるいはマグネシア
−アルミナスピネルは電融品が望ましい。
【0024】マグネシア−アルミナスピネルは、約25重
量%のMgOを含有するスピネル単体もしくはスピネルと
コランダムの混合相を有する原料が使用できる。スラグ
の塩基度(CaO/SiO2)が2より低い場合はアルミナ単
体で使用するのが望ましく、塩基度が2より高い場合は
マグネシア−アルミナスピネルを使用するのが望まし
い。
【0025】粒度分布は、必要に応じて種々の粒度の原
料を配合して調整する。粒度の調整については、各粒度
のバランスが重要である。粒度分布のグラフを作成する
場合に、グラフの横軸を粒径、縦軸を微粒側からの累積
体積率として、各軸を対数を用いてグラフを作成する
と、直線的な粒度分布(アンドレアセンの式に従う粒度
分布)になり、かつその直線の傾きがq= 0.2〜0.28の
範囲であることが望ましい。
【0026】その他、添加する微量の原料としては、加
熱なしで強度を持たせるためのアルミナセメント、強度
を補うSi等の金属、不定形耐火物の流動性を調整するた
めのカーボンブラック,粘土,シリカ微粉および各種の
分散剤、減水剤、セメント硬化調整剤を添加しても良
い。
【0027】
【実施例】以下に実施例に従い本発明の効果を詳細に説
明する。表1,2に示す人造黒鉛およびムライト原料に
所定量の添加水を添加して万能ミキサーで混練した後、
フローテーブルを使用して15回タッピングフロー(目標
は 180mm)を測定して、流動性を調査した。なお表1,
2に示す成分以外は、共通してSiCを10重量%,ピッチ
粉末を2重量%,カーボンブラックを 0.5重量%,金属
シリコン粉末を2重量%,アルミナセメントを3重量
%,粘土を1重量%,仮焼アルミナ微粉を15重量%含有
し、残部は電融アルミナである。さらに分散剤を 0.1重
量%添加した。
【0028】
【表1】
【0029】
【表2】
【0030】その後、40×40×160mm の角柱状の金枠に
流し込み、24時間養生後、脱枠して110℃で24時間乾燥
した。さらにその後、コークスブリーズ中で1400℃で3
時間保持して焼成を行ない、気孔率および熱膨張率を測
定した。また台形柱形状の金枠に流し込み、24時間養生
後、脱枠して 110℃で24時間乾燥した。さらにその後、
コークスブリーズ中で 500℃×3時間保持して冷却して
溶損試験を行なった。溶損試験は、試験片8枚でるつぼ
を組み、内部に溶銑を入れて窒素フロー中で1600℃まで
昇温した後、溶銑予備処理スラグ(塩基度 1.8)を1時
間毎に投入,掻き出しを行ない、合計3時間保持して冷
却した。
【0031】冷却後、各試験片を鉛直方向(溶銑と接触
する面と垂直方向)に切断して、溶損の最大深さ(溶銑
とスラグの界面)を標準試料と比較する方法で行なっ
た。ここで標準試料とは、現行の混銑車用れんがであ
り、その組成はアルミナ−7重量%SiC−15重量%鱗状
黒鉛である。なお一部の試料は、脱枠および乾燥の後、
コークスブリーズ中で1400℃で3時間焼成した後、気孔
率を調査した。
【0032】さらに上述の調査(以下、実験段階の評価
という)で優れた流動性と溶損指数が得られた配合につ
いては、モルタルミキサーで3分間混練し、混銑車の直
胴部からコニカル部にかけて2m×4mの範囲に厚さ20
0mm で流し込み、24時間養生後、脱枠してバーナーで48
時間乾燥して、実際に 250チャージ使用して耐用性を評
価(以下、実炉評価という)した。
【0033】実炉評価においては、溶銑と接触する面
(以下、稼働面という)に垂直な亀裂の有無を外観観察
によって調査した。また使用した後の耐火物を回収し、
周辺のれんがの残厚と比較を行なった。回収するために
耐火物を切断する際に、稼働面に平行な内部亀裂の有無
を調査した。その結果を表1および表2に示す。表1は
本発明例の性能、表2は比較例の性能をまとめたもので
ある。
【0034】まず人造黒鉛の効果について説明する。人
造黒鉛の平均粒径が 100μmを下回る場合(比較例1:
平均粒径30μm)、流動性を確保するために多量の添加
水が必要となり、気孔率が増加する原因になる。その結
果、実験段階の溶損の評価で劣悪な特性を示しており、
実用に適さない。また人造黒鉛の平均粒径が1mmを上回
る場合(比較例2:平均粒径 1.5mm)、黒鉛が偏在する
ために耐スポーリング性が向上しない。その結果、実炉
評価では亀裂が多く発生し、損耗が速かった。
【0035】一方、人造黒鉛の平均粒径が 100μm〜1
mmの場合(発明例1〜3)、実験段階の評価では気孔率
が低く優れた溶損指数を示し、 250チャージの実炉評価
においても亀裂は観察されず、れんがに匹敵する残厚を
示した。人造黒鉛の添加量を2重量%添加した場合(比
較例3)、実験段階の評価では溶損指数は優れているも
のの、実炉評価では多数の内部割れが発生し、れんがに
比べて残厚が著しく少なかった。また人造黒鉛を22重量
%添加した場合(比較例4)、実験段階での溶損評価で
劣悪な特性を示し、実用に適さない。
【0036】一方、人造黒鉛を3〜20重量%添加した場
合(発明例4〜6)は、多量の添加水を必要とせず、実
験段階の評価で気孔率が低く優れた溶損指数を示した。
さらに実炉評価においても亀裂は観察されず、れんがに
匹敵する耐用性を示した。次にムライト原料の効果につ
いて説明する。ムライト原料の粒径が 100μmを下回る
場合(比較例5:粒径10〜 100μm)、ムライト原料の
スラグへの溶解性が高まるとともに、併用添加された黒
鉛と反応するため、実験段階の溶損の評価で劣悪な特性
を示しており、実用に適さない。またムライト原料の粒
径が10mmを上回る場合(比較例6:粒径10〜30mm)、ム
ライト原料が粗大であるため実験段階の流動性の評価に
おいて分離する傾向が見られ、実用に適さない。
【0037】一方、ムライト原料の粒径が 100μm〜10
mmの場合(発明例7,8)、スラグに対する耐食性も十
分であり、黒鉛との反応性も低いため、実験段階で高い
溶損評価が得られ、流動性の評価でも分離する傾向は見
られなかった。 250チャージの実炉評価においても亀裂
は観察されず、れんがに匹敵する残厚を示した。 ムラ
イト原料を8重量%添加した場合(比較例7)、熱膨張
係数が高く、実験段階の評価の溶損指数は優れているも
のの、実炉評価では多数の亀裂が発生し、れんがに比べ
て残厚が少なかった。またムライト原料を75重量%添加
した場合(比較例8)、流動性を確保するために多量の
添加水が必要となり、気孔率が増加する。その結果、実
験段階での溶損評価で劣悪な特性を示すのみならず、流
動性の評価において分離する傾向が見られ、実用に適さ
ない。
【0038】一方、ムライト原料を10〜70重量%添加し
た場合(発明例9〜11)は、十分に熱膨張係数を低くす
ることができ、添加水を多く必要としない。その結果、
実験段階の評価で気孔率が低く優れた溶損指数を示し、
流動性の評価においても分離の傾向は見られなかった。
さらに実炉評価でも亀裂は観察されず、れんがに匹敵す
る残厚を示し、優れた耐用性を示した。
【0039】さらにムライト原料中のアルミナ成分が65
重量%を下回る場合(比較例9:アルミナ成分63重量
%)、シリカ相に起因して低融物が多くなり、耐食性が
低下するので好ましくない。ムライト原料中のアルミナ
成分が90重量%を超える場合(比較例10:アルミナ成分
93重量%)、ムライト相の量が減少するために熱膨張係
数を低下させる効果が小さくなるので好ましくない。
【0040】一方、ムライト原料中のアルミナ成分が65
〜90重量%の場合(発明例12,13)は、耐食性を損なう
こともなく、熱膨張係数は十分低下する。実炉評価でも
亀裂は観察されず、れんがに匹敵する残厚を示し、優れ
た耐用性を示した。またムライト原料は、電融品および
焼成品ともに使用できることは表1に示す通りである。
【0041】
【発明の効果】本発明は、混銑車内張り用の不定形耐火
物として、平均粒径が 100μm〜1mmの人造黒鉛を、3
〜20重量%含有し、粒径が 100μm〜10mmでかつアルミ
ナを65〜90重量%含有するムライト原料を10〜70重量%
含有する不定形耐火物を用いることによって、耐火物内
部の亀裂の発生を防止し、れんがに匹敵する耐用性を達
成した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 熊谷 正人 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社技術研究所内 (72)発明者 漆谷 秋利 岡山県倉敷市水島川崎通1丁目(番地な し) 川崎製鉄株式会社水島製鉄所内 (72)発明者 寺山 知 兵庫県赤穂市中広字東沖1576番地の2 川 崎炉材株式会社内 (72)発明者 小松原 昇 兵庫県赤穂市中広字東沖1576番地の2 川 崎炉材株式会社内 Fターム(参考) 4G033 AA02 AA15 AB01 BA01 4K014 AD21 4K051 AA06 AB03 AB05 BB03 BE03 GA01 LA02 LA11 LC01

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粒径が 100μm〜10mmでかつアルミナを
    65〜90重量%含有するムライト原料を10〜70重量%含有
    し、平均粒径が 100μm〜1mmの人造黒鉛を3〜20重量
    %含有することを特徴とする不定形耐火物。
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