JP4918313B2 - 感光性樹脂組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、電子部品や表示素子の絶縁材料、半導体装置におけるパッシベーション膜、バッファーコート膜、層間絶縁膜などに用いられる耐熱性樹脂材料のパターンを形成するために用いられる優れた基板との接着性を有す感光性樹脂組成物に関わるものである。
従来から半導体素子の表面保護膜、層間絶縁膜には優れた耐熱性と電気特性、機械特性を併せ持つポリイミド樹脂が知られている。このポリイミドは、一般に感光性ポリイミド前駆体組成物の形で供され、これを塗布、活性光線によるパターニング、現像、熱イミド化処理を施すことにより微細加工された耐熱性皮膜を容易に形成させることができ、従来の非感光型ポリイミドに比べて大幅な工程短縮が可能となる特徴を有している。
ところが、その現像工程においては、現像液として多量の有機溶剤を用いる必要があり、コストの観点、安全性および近年の環境問題への関心の高まりから、脱有機溶剤対策が求められてきている。これを受け、最近になってフォトレジストと同様に、希薄アルカリ水溶液で現像可能な耐熱性感光性樹脂材料の提案が各種なされている。
中でもアルカリ水可溶性のポリヒドロキシアミド、例えばポリベンズオキサゾール(以下、PBOともいう)前駆体をナフトキノンジアジド(以下、NQDともいう)などの光活性成分(以下、PACともいう)と混合して用いる方法が最近注目されている(特許文献1、2参照)。これらの方法によると、パターンの形成が容易でかつ保存安定性も良好、またポリイミドと同等の熱硬化膜特性が得られることから、有機溶剤現像型ポリイミド前駆体の有望な代替材料として注目されている。この他、フェノール性水酸基を主鎖に導入したポリマーとPACの組み合わせ(特許文献3参照)や、側鎖にフェノール性水酸基を導入したポリマーとPACの組み合わせ(特許文献4参照)骨格にトリメリット酸を利用し、ポリイミド前駆体ユニットとポリベンゾオキサゾール前駆体ユニットが交互に連なるポリイミド−ポリベンゾオキサゾール前駆体ポリマーとPACの組み合わせ(特許文献5参照)が提案されている。
これらの感光性樹脂組成物は全てポリイミドまたはポリベンゾオキサゾールの前駆体であり、上述したようにパターニングを行った後、熱的及び機械的に優れる塗膜を得るために、熱処理を行い脱水環化反応の後、耐熱性樹脂であるポリイミド、ポリベンゾオキサゾールへ変換させることが必要である。この時、必要な温度は一般に300℃を越えている。しかし、近年半導体装置や半導体素子或いは適応する基板によっては、上記のような高温熱処理を行うことができないものもある。その場合、ポリイミド、ポリベンゾオキサゾールへの脱水環化反応が不十分であり、従来の感光性樹脂組成物では充分な膜特性が得られず、膜にクラックが発生したり、剥がれが発生し、信頼性が得られないという問題が生じてきている。300℃以下の低温熱処理でも耐熱性樹脂であるポリイミド、ポリベンゾオキサゾールへの変換が十分に進み、機械的特性を十分に発現する感光性樹脂組成物が強く望まれている。そこでアルカリ水溶液で現像が可能で、かつ300℃を下回る温度での熱処理を要求される用途では、フェノール性水酸基を持つ溶剤可溶性ポリイミドとPACの組み合わせ(特許文献6)が現像パターン後の熱処理を行う際に、既に脱水環化反応が終了しているために原理的に低温での熱処理が可能である点で優れている。上記特許文献に記載の組成物には、基板との接着性を高める接着助剤(接着助剤がケイ素原子を含む場合を、以下、「シリコンカプラー」ともいう。)の具体例が記述されている。
しかしながら、本発明を確認したところ、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン及びビニルトリクロロシランは溶剤可溶性ポリイミド反応する活性基を含むため組成物の保存安定性が悪いと予想される。γ―アミノプロピルトリエトキシシランは、強塩基の脂肪族アミンを含むため、NQD化合物がジアゾカップリング化反応を起こし、組成物の保存安定性を著しく悪化させ、p−メチルジシラン−メチルメタクリレートは、現像時の接着性が悪かった。現像時の基板との接着性が悪いと、現像時にパターンが剥がれたり、浮きを生じる。更に、熱処理後のシリコンウェハーとの接着性に劣り、高温吸湿処理によって耐熱性パターンが基板から剥離するという重大な欠陥を有している。
さらに、フェノール性水酸基を持つジアミンと、脂肪族テトラカルボン酸とを重縮合して得られる溶剤可溶性ポリイミドとPACの組み合わせ(特許文献7)では、露光光源に対する透明性の高い点で優れている。特許文献7では、接着助剤を組成物に含まず、あらかじめパターンを形成する前に、パターンを形成する予定の基板にγ―アミノプロピルトリエトキシシランのような接着助剤を塗布し、続いて加熱乾燥処理を行い、基板に接着層をあらかじめ形成しておく必要が有り、行程が煩雑になるという欠点があった。
基板との接着性を改良する目的で、フェノール性水酸基を持つ溶剤可溶性ポリイミドとPACの組み合わせに、別途、シリコーンジアミンを含むポリアミド酸を合成し、組成物に添加する技術(特許文献8)が提案されているが、別途、シリコーンジアミンを含むポリアミド酸を合成する必要があり、工業的には煩雑であった。また、シリコーンジアミンを含むポリアミド酸に加えて、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン等の接着助剤を添加する旨の記述があるが、いずれも、組成物中で、NQDやポリマーと暗反応を起こすことで、保存安定性が悪かったり、現像接着性が不十分であるといった問題があることが、本発明者が追試した結果判明した。
さらに、1又は2以上のテトラカルボン酸二無水物と、互いにオルト位にあるアミノ基及びフェノール性水酸基を有する1又は2以上の芳香族ジアミンとを、酸触媒の存在下、150℃〜220℃に加熱して脱水縮合させることにより得られる、カルボキシル基を持つベンゾオキサゾール成分と、フェノール性水酸基を持つイミド成分とを含む溶剤可溶の重縮合物とPACの組み合わせ(特許文献9参照)がある。この特許に記載の重縮合物は、その製造方法において、煩雑なポリマー合成後の精製を必要としないことと、現像パターン後の熱処理を行う際に、既に脱水環化反応が終了しているために原理的に低温での熱処理が可能である点が優れている。
しかしながら、上記特許文献には、アルコキシシリル基を含有してなる有機化合物である接着助剤を含む組成物は記載されていない。本発明者が検討したところ、接着助剤を含まない上記組成物で耐熱性パターンを形成した場合、現像時にパターンが剥がれたり、浮きを生ずることがある。更に、熱処理後のシリコンウェハーとの接着性に劣り、高温吸湿処理によって耐熱性パターンが基板から剥離する場合がある。さらに、フェノール性水酸基を持つ溶剤可溶性ポリイミドとPACの組み合わせが提案されている(特許文献10〜13参照)。しかし、いずれもシリコンカプラ−の好適な例が記述されていない。このように、熱処理を行う前に既にポリイミド、ポリベンゾオキサゾールであることにより従来より低温での熱処理が可能であり、かつ、現像時、熱処理後の耐熱性パターンと基板との接着性が優れ、組成物の保存安定性に優れているアルカリ現像型感光性樹脂組成物は今まで知られていなかった。
なお、下記の特許文献14〜20は、PBO前駆体と好適なPACの組合せを記載した先行技術であり、後述する発明を実施するための最良の形態で引用する。
また、下記の特許文献21〜26は、アルコキシシリル基含有の有機化合物である接着助剤(D)の先行技術であり、後述する発明を実施するための最良の形態で引用する。
特公平1−46862号公報 特開昭63−96162号公報 特開平11−106651号公報 特許公報2890213号 特許公報03449250号 米国特許4927736号 特開平3−209478号公報 特開平11−084653号公報 米国特許6890626号 特開2000−343220号公報 特開2001−249454号公報 特開2001−343747号公報 国際公開第03/060010号パンフレット 特開2001−109149号公報の化18〜化32 特開2001−92138号公報の化23〜化28 特開2004−347902号公報の化24、化25 特開2003−131368号公報の化22〜化28 特開2004−109849号公報の化17〜化22 特開2001−356475号公報の化18〜化22 特開2005−8626号公報の化15、化16 米国特許第3755354号 米国特許第4460739号 特開平1−215869号公報 特開2000−344940号公報 特開2000−187321号公報 特開2002−258485号公報
本発明は、高感度で良好なレリーフパターンが得られ、現像後のパターンと基板との接着性に優れているアルカリ現像型感光性樹脂組成物を提供することを目的とする。
本発明者は前記課題を解決するため、1又は2以上のテトラカルボン酸二無水物と、互いにオルト位にあるアミノ基及びフェノール性水酸基を有する1又は2以上の芳香族ジアミンとを、酸触媒の存在下、150℃〜220℃に加熱して脱水縮合させることにより得られる、カルボキシル基を持つベンゾオキサゾール成分と、フェノール性水酸基を持つイミド成分とを含む溶剤可溶の重縮合物と接着助剤との組み合わせを鋭意検討した結果、特定の構造をもつ接着助剤が、上記特性を満足することを見出し、本発明をなすに至った。
すなわち、本発明の一は、少なくとも、1又は2以上のテトラカルボン酸二無水物と、互いにオルト位にあるアミノ基及びフェノール性水酸基を有する1又は2以上の芳香族ジアミンとが、脱水縮合した構造を有する(A)重縮合物100質量部に対して、(B)感光性ジアゾナフトキノン化合物1〜100質量部、(C)希釈溶剤100〜1000質量部、金属、シリコン基板、または金属及びシリコン基盤との接着性を改善するアルコキシシリル基含有の有機化合物である(D)接着助剤0.1〜10質量部を含む感光性樹脂組成物である。
本組成物では、(D)接着助剤が一般式(1)で表される化合物であることが好ましい。
Figure 0004918313
(式中、X、Xは2価の有機基を示し、X、Xは1価の有機基を示し、sは、0〜2の整数を示す)
中でも、下記式で表される化合物がより好ましい。
Figure 0004918313
また、(D)接着助剤が一般式(2)で表される化合物であることが好ましい。
Figure 0004918313
(式中、X、Xは2価の有機基を示し、Xは4価の有機基を示し、X、X、X10、X11は1価の有機基を示し、sは、0〜2の整数を示す)
中でも、下記式で表される化合物がより好ましい。
Figure 0004918313
また、(D)接着助剤が一般式(3)で表される化合物であることが好ましい。
Figure 0004918313
(式中、X13は2価の有機基を示し、X12、X14、X15は1価の有機基を示し、sは、0〜2の整数を示し、tは0〜5の整数を示す)
中でも、下記式で表される化合物がより好ましい。
Figure 0004918313
また、(D)接着助剤が一般式(4)で表される化合物であることが好ましい。
Figure 0004918313
(式中、X16は−NH−R20又は−O−R21(R20、R21はCOOH基を含まない1価の有機基、X17は2価の有機基を示し、X18、X19は1価の有機基を示し、sは、0〜2の整数を示す)
中でも、下記式で表される化合物がより好ましい。
Figure 0004918313
Figure 0004918313
また、(D)接着助剤が一般式(5)で表される化合物であることが好ましい。
Figure 0004918313
(式中、X22は2価の有機基を示し、X23、X24は1価の有機基を示し、sは、0〜2の整数を示す)
また、(D)接着助剤が一般式(6)で表される化合物であることが好ましい。
Figure 0004918313
(式中、X25は2価の有機基を示し、X26、X27は1価の有機基を示し、sは、0〜2の整数を示す)
また、(D)接着助剤が一般式(7)で表される化合物であることが好ましい。
Figure 0004918313
(式中、X28は水素原子もしくはメチル基を示し、X29は下記式から選ばれる2価の基であり、X30は2価の有機基を示し、X31、X32は1価の有機基を示し、sは、0〜2の整数を示し、uは1〜3の整数を示す)
Figure 0004918313
中でも、下記式で表される化合物が好ましい。
Figure 0004918313
また、(D)接着助剤が一般式(8)で表される化合物であることが好ましい。
Figure 0004918313
(式中、X33は下記式から選ばれる2価の基であり、X34は2価の有機基を示し、X35、X36は1価の有機基を示し、sは、0〜2の整数を示す)
Figure 0004918313
中でも、下記式で表される化合物が好ましい。
Figure 0004918313
また、本組成物では、(A)重縮合物が、ビシクロ(2,2,2)−オクト−7−エン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン二無水物、及びビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エーテル二無水物からなる群より選択されるテトラカルボン酸二無水物と、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)スルホン、2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、および3,3'−ジヒドロキシ−4,4'−ジアミノビフェニルからなる群より選択される芳香族ジアミンとが脱水縮合した構造を有する重縮合物が好ましく、その中でも、(A)重縮合物が、ビシクロ(2,2,2)−オクト−7−エン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物とビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)スルホンが脱水縮合した構造を有する重縮合物が好ましく、さらに、(A)重縮合物が、ビシクロ(2,2,2)−オクト−7−エン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物と、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)スルホンが脱水縮合した構造を有する重縮合物であって、重縮合物を得る場合にテトラカルボン酸無水物とジアミンとを合わせた全原料モノマーの中でビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)スルホンが、原料仕込み時に20モル%〜40モル%の範囲にあり、重縮合物を得る際の全テトラカルボン酸のモル数と全ジアミンのモル数の比が1:0.7〜0.9及び、0.7〜0.9:1の範囲であり、重縮合物の数平均分子量が5000〜20000の範囲にある化合物が好ましい。
また、本発明の二は、上述の感光性樹脂組成物を層またはフィルムの形で基板上に形成し、マスクを介して化学線で露光するか、または光線、電子線、またはイオン線と直接照射した後、露光部または照射部を溶出または除去し、次いで得られたレリーフパターンを加熱することを特徴とする、硬化レリーフパターンの製造方法である。
さらに、本発明の第三は、上述の製造方法により得られる硬化レリーフパターン層を有してなる半導体装置である。
本発明の組成物を用いることで、高感度で良好なレリーフパターンが得られ、現像後のパターンと基板との接着性に優れた効果を発揮する。
<感光性樹脂組成物>
本発明の感光性樹脂組成物(以下、「本組成物」ともいう。)を構成する成分について、以下説明する。
(A)重縮合物
本組成物に用いられる(A)重縮合物は、1又は2以上のテトラカルボン酸二無水物と、互いにオルト位にあるアミノ基及びフェノール性水酸基を有する1又は2以上の芳香族ジアミンとが、脱水縮合した構造を有する重縮合物(以下、単に「重縮合物A」ともいう。)である。
上述のテトラカルボン酸二無水物としては、炭素数が10〜36の芳香族テトラカルボン酸二無水物、及び炭素数が8〜34の脂環式テトラカルボン酸二無水物からなる群から選択される少なくとも1つの化合物であることが好ましい。
具体的には、3,4,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,3,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、3,4,3’,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、ビシクロ(2,2,2)−オクト−7−エン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)スルホン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エーテル二無水物、シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、及び2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン二無水物を挙げることができる。これらのテトラカルボン酸二無水物は、単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。上記、テトラカルボン酸二無水物の中で、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン二無水物、ビシクロ(2,2,2)−オクト−7−エン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エーテル二無水物が、重縮合物Aの有機溶剤に対する溶解性、及び露光光源として通常使用されるi線に対する透明性が高いために特に好ましい。
前述の互いにオルト位にあるアミノ基及びフェノール性水酸基を有する芳香族ジアミン(以下、「フェノール性ジアミン」ともいう。)、すなわち、ここで用いるフェノール性ジアミンは、芳香環上に1つの水酸基(すなわち、フェノール性水酸基)と、該フェノール性水酸基とオルトの位置に1つのアミノ基を有し、さらに別の位置にもう1つのアミノ基を有するものである。好ましくは互いにオルト位にあるアミノ基及びフェノール性水酸基を少なくとも2組有する炭素数が6〜30の芳香族ジアミンである。
具体的には、3,5−ジアミノー1−ヒドロキシベンゼン、4,6−ジアミノ−1,3−ジヒドロキシベンゼン、3,3'−ジヒドロキシ−4,4'−ジアミノビフェニル、4,4'−ジヒドロキシー3,3'−ジアミノビフェニル、3,4−ジヒドロキシ−3’, 4'−ジアミノビフェニル、2,2−ビス(4−アミノー3−ヒドロキシフェニル)プロパン、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)スルフィド、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)メタン、ビス(4−アミノー3−ヒドロキシフェニル)メタン、2,2−ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2―(3ヒドロキシ−4−アミノフェニル)―2−(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェニル)スルホンを挙げることができる。これらのフェノール性ジアミンは、単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。上記、フェノール性ジアミンの中で、2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、3,3'−ジヒドロキシ−4,4'−ジアミノビフェニル、及びビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)スルホンが、重縮合物Aのアルカリ現像液に対する溶解性が高いために特に好ましい。
本組成物に用いられる重縮合物Aとしては、ビシクロ(2,2,2)−オクト−7−エン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン二無水物、及びビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エーテル二無水物からなる群より選択される少なくとも1つを含むテトラカルボン酸二無水物と、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)スルホン、2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、および3,3'−ジヒドロキシ−4,4'−ジアミノビフェニルからなる群より選択される少なくとも1つを含む芳香族ジアミン(フェノール性ジアミン)の組み合わせが特に好ましい。
さらに、テトラカルボン酸二無水物がビシクロ(2,2,2)−オクト−7−エン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物であり、フェノール性ジアミンが、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)スルホンである重縮合構造を有する重縮合物が、有機溶剤に対する溶解性、露光光源に対する透明性が高く、キュア後のフィルムの熱膨張係数が低く、また、アルカリ現像液に対する溶解性が高く、レリーフパターンの解像性能が良い点から最も好ましい。
脱水縮合反応は、例えば特許文献5に記載されている方法に従って、上記テトラカルボン酸二無水物と上記フェノール性ジアミンとを酸もしくは塩基触媒の存在下、30℃〜220℃、好ましくは170℃〜200℃に加熱することにより行うことができる。酸触媒としては、ポリイミドの製造に通常用いられている硫酸のような無機酸やp−トルエンスルホン酸のような有機酸を用いることが可能である。しかし、これらの酸触媒は反応終了後も重縮合物溶液中に残存するため、本発明の組成物の劣化要因となる。従って、重縮合物を沈殿、再溶解してこれらの触媒を除去する必要がある。
このため、重縮合物Aを製造するにあたっては、酸触媒として、ラクトン−塩基触媒の存在下に上記脱水縮合を行うことによりその場で生成される酸基が好ましく用いられる。すなわち、酸触媒として、ラクトンと塩基と水の次の平衡反応を利用した触媒系を用いることが好ましい。
{ラクトン}+{塩基}+{水} = {酸基}{塩基}
この{酸基}{塩基}系を触媒として、脱水縮合を行うことができる。生成する水は、トルエンと共沸させて反応系外へ除く。反応系のイミド化が終了した時点で、{酸基}{塩基}はラクトンと塩基になり、触媒作用を失うと同時にトルエンと共に反応系外へ除かれる。この方法により製造される重縮合物Aの溶液は、上記触媒物質が、反応後のポリイミド溶液に含まれないため高純度の重縮合物溶液として、そのまま工業的に使用可能となる。
ここで用いられるラクトンとしてはγ−バレロラクトンが好ましく、塩基としてはピリジン及びメチルモルフォリンの少なくとも片方を使用することが好ましい。
さらに、特に重縮合触媒等を加えずに、反応液の温度をイミド化反応が生ずる温度以上で保持し、脱水反応により生ずる水をトルエン等の水との共沸溶媒を利用して反応系外へ除き、イミド化脱水縮合反応を完結させる方法がより好ましい。この方法により製造される重縮合物Aの溶液も、触媒物質が反応後のポリイミド溶液に含まれないため高純度の重縮合物溶液として、そのまま工業的に使用可能となる。
脱水縮合反応を行う反応溶媒としては、水を共沸させるための溶媒であるトルエンに加え、重縮合物Aを溶解させるための極性の有機溶媒を使用することが好ましい。これらの極性溶媒としては、γ―ブチロラクトン、N−メチルピロリドン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、テトラメチル尿素、又はスルホラン等が用いられる。
なお、上記ラクトン−塩基触媒を用いる場合、反応開始時における反応混合物全体中のテトラカルボン酸二無水物の濃度は4〜25重量%程度が好ましく、ラクトンの濃度は0〜0.6重量%程度が好ましく、塩基の濃度は0〜0.9重量%程度が好ましい。
重縮合物Aにおいては、テトラカルボン酸二無水物、並びに前述のフェノール性ジアミン、及びフェノール性水酸基を有さないジアミン(以下、「非フェノール性ジアミン」という。)を共重縮させた重縮合物とすることにより、物性をより自由にコントロールすることができる。非フェノール性ジアミンは、フェノール性水酸基を有さない炭素数が6〜30の芳香族ジアミン、及びジアミノポリシロキサンである。
非フェノール性ジアミンの具体的としては、4,4’−(又は3,4’−、3,3’−、2,4’−)ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−(又は3,3’−)ジアミノジフェニルスルフォン、4,4’−(又は3,3’−)ジアミノジフェニルスルフィド、4,4’−ベンゾフェノンジアミン、3,3’−ベンゾフェノンジアミン、4,4’−ジ(4−アミノフェノキシ)フェニルスルフォン、4,4’−ジ(3−アミノフェノキシ)フェニルスルフォン、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、2,2−ビス{4−(4−アミノフェノキシ)フェニル}プロパン、3,3’,5,5’−テトラメチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、2,2’−ビス(4−アミノフェニル)プロパン、2,2’−トリフルオロメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、2,2’,6,6’−テトラメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、2,2’,6,6’−テトラトリフルオロメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、ビス{(4−アミノフェニル)−2−プロピル}1,4−ベンゼン、9,9−ビス(4−アミノフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−アミノフェノキシフェニル)フルオレン、3,3’−ジメチルベンチジン、3,3’−ジメトキシベンチジン、3,5−ジアミノ安息香酸等の芳香族ジアミン、2,6−ジアミノピリジン、2,4−ジアミノピリジン、ビス(4−アミノフェニル−2−プロピル)−1,4−ベンゼン、及びジアミノポリシロキサン化合物等のジアミンが挙げられる。非フェノール性ジアミンは、単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
一般に、高弾性率を有するポリイミド樹脂は、直鎖状の剛直なポリマーであって溶媒に対する溶解性が小さく、i線に対する透明性も低いものが多い。従って、溶媒に対する溶解性と高弾性率の相反する要求特性に合致する分子配列のポリマー設計が重要である。そのために、重縮合物Aは、フェノール性ジアミンとテトラカルボン酸二無水物が重縮合したブロックと非フェノール性ジアミンとテトラカルボン酸二無水物が重縮合したブロックからなる分子配列の規定されたブロック共重縮合体とすることが好ましい。
ブロック共重縮合体とする場合、非フェノール性ジアミンとテトラカルボン酸二無水物が重縮合したブロックにおいて、芳香族テトラカルボン酸は、高弾性のポリマーを得る観点から好ましい。一方、脂肪族テトラカルボン酸は、溶媒に対する溶解性とi線に対する透明性の観点から好ましく、ビシクロ(2,2,2)−オクト−7−エン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物が特に好ましい。非フェノール性ジアミンは、芳香族ジアミンが高弾性率のポリマーを得る観点から好ましい。
また、フェノール性ジアミンとテトラカルボン酸二無水物が重縮合したブロックとしては、テトラカルボン酸二無水物が2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン二無水物、ビシクロ(2,2,2)−オクト−7−エン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エーテル二無水物からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物と、フェノール性ジアミンが、2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、3,3'−ジヒドロキシ−4,4'−ジアミノビフェニル、及びビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)スルホンからなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物が重縮合した構造を有するブロックがアルカリ水溶液に対する溶解性、i線に対する透明性、溶媒に対する溶解性の観点から好ましい。その中でもビシクロ(2,2,2)−オクト−7−エン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物とビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)スルホンが脱水縮合した構造を有する重縮合物であって、全原料モノマーの中でビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)スルホンが20モル%〜60モル%の範囲にある重縮合物が、有機溶媒に対する溶解性、i線に対する透明性、半導体装置の製造工程で通常使用される現像液である2.38%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液を使用しての現像性が高く、レリーフパターンの解像性能が高く、また、キュア後のフィルムの熱膨張係数が低いため好ましい。
重縮合物Aをブロック共重縮合体とすることは、前述した縮合反応において、テトラカルボン酸二無水物を過剰にしてフェノール系ジアミンと反応させたブロックを得、ついで非フェノール系ジアミンを(フェノール系ジアミン及び非フェノール系ジアミンの和とテトラカルボン酸二無水物のモル比が1:1.5〜0.7となるように)加えて、2段階重縮合する方法により達成することができる。この場合、非フェノール性ジアミンとフェノール性ジアミンを添加する順番を変更してもよい。この手法は下記実施例に種々具体的に記載されている。なお、4成分系以上の共重縮合体とする場合には、各モノマーを逐次添加する回数をその分増やしていけばよい。
なお、2以上のテトラカルボン酸二無水物又は2以上のフェノール性ジアミンとを用いてブロック共重縮合体とすることも可能なことはいうまでもない。また、本発明は、逐次反応を利用したブロック共重縮合体に限定されず、3成分以上の原料を仕込む場合に、反応系に同時に原料を仕込み、ランダム共重縮合体としてもなんらかまわない。
重縮合物Aの末端を不飽和結合を有する有機基で修飾してもよい。重縮合物Aの末端を修飾する方法としては、マレイン酸無水物、コハク酸無水物、けい皮酸無水物、ノルボルネン酸無水物、4−エチニルフタル酸無水物、フェニルエチニルフタル酸無水物、4−アミノスチレン、4−エチニルアニリン、または3−エチニルアニリン等を重縮合物Aの合成時に適量添加すればよい。
重縮合物Aの重量平均分子量と現像液について、ポリスチレン換算での重量平均分子量が3000〜70000であり、エタノールアミン水溶液、5%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液、または2.38%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液で現像可能な重縮合物が好ましい。ビシクロ(2,2,2)−オクト−7−エン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物とビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)スルホンが脱水縮合した構造を有する重縮合物であって、全重縮合物を得る場合の全原料モノマーの中でビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)スルホンが20モル%〜60モル%の範囲にある重縮合物の場合は、ポリスチレン換算での重量平均分子量が5000〜17000がより好ましい。分子量が5000以上で機械物性が向上し、17000以下で2.38%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液への分散性がよくなり、レリーフパターンの解像性能が向上する。重量平均分子量を制御するには、全テトラカルボン酸二無水物とフェノール系ジアミン及び非フェノール系ジアミンの和のモル比を1:0.75〜0.87または、0.75〜0.87:1の比で反応させることが好ましく、中でも1:0.75〜0.87の比で反応させることがより好ましい。前述のように、1:1で仕込み、反応時間を短くすることで分子量を制御することも可能であるが、この場合は、組成物の室温時の保存安定性が良くない。
上記方法により製造した重縮合物Aは有機溶剤の溶液の形態(以下、「重縮合物溶液」あるいは「ポリマー溶液」ともいう。)で得られるので、これに後述の(B)感光性ジアゾナフトキノン化合物を添加することで本発明の組成物とすることもできる。
重縮合物溶液中の重縮合物Aの濃度は5重量%〜50重量%が好ましい。所望により、該溶液を後述する(C)希釈溶剤により、さらに希釈することができる。
また、製造された重縮合物溶液をそのままで使用せずに、精製工程を経て重縮合物を単離し、再度上記(C)希釈溶剤に再溶解させてから使用してもよい。具体的な精製工程としては、まず、上記製法により得られた重縮合物溶液にメタノール、エタノール、イソプロパノール、または水といった貧溶媒を加えて重縮合物を析出させる。次にγ−ブチロラクトンやN−メチルピロリドン等の良溶媒に再度溶解させ、その溶解液をイオン交換樹脂を充填したカラムに通すことでイオン性の不純物を取り除く。最後に、その溶解液を純水に落として析出物を濾別し、真空乾燥をおこなうといった精製工程である。これにより、低分子量成分やイオン性の不純物等を取り除くこともできる。
(B)感光性ジアゾナフトキノン化合物
本組成物に用いられる(B)感光性ジアゾナフトキノン化合物は、以降に詳述する特定構造を有するポリヒドロキシ化合物の1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、及び該ポリヒドロキシ化合物の1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステルからなる群から選択される少なくとも一種の化合物(以下、「NQD化合物B」ともいう。)である。
該NQD化合物Bは、常法に従って、ナフトキノンジアジドスルホン酸化合物をクロルスルホン酸、または塩化チオニルでスルホニルクロライドとし、得られたナフトキノンジアジドスルホニルクロライドと、ポリヒドロキシ化合物とを縮合反応させることにより得られる。例えば、ポリヒドロキシ化合物と1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホニルクロリドまたは1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホニルクロリドの所定量をジオキサン、アセトン、またはテトラヒドロフラン等の溶媒中において、トリエチルアミン等の塩基性触媒の存在下反応させてエステル化を行い、得られた生成物を水洗、乾燥することにより得ることができる。
以下に本組成物において、重縮合物Aと組み合わせることにより、高感度を発現しかつアルカリ現像液で膨潤することのない良好なレリーフパターンが得られるNQD化合物Bを示す。
(1)下記一般式(9)で表されるポリヒドロキシ化合物のNQD化物
Figure 0004918313
(式(9)中、k、l、m、及びnは、それぞれ独立に1または2を示す。また、R〜R10は、それぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、アルコキシ基、アリル基、及びアシル基からなる群から選択される少なくとも1つの1価の基を示す。また、Y〜Yは、それぞれ独立に、単結合、―O―、―S―、―SO―、―SO―、―CO―、―CO―、シクロペンチリデン、シクロヘキシリデン、フェニレン、及び下記化学式で示される有機基からなる群から選択される少なくとも1つの2価の基を示す。)
Figure 0004918313
Figure 0004918313
Figure 0004918313
(式中、R11及びR12は、それぞれ独立に水素原子、アルキル基、アルケニル基、アリル基、及び置換アリル基からなる群から選択される少なくとも1つの1価の基を示す。また、R13乃至R16は、水素原子またはアルキル基を示し、それぞれ同一でも相異なっていてもよく、wは1〜5の整数を示す。また、R17乃至R20は、水素原子またはアルキル基を示し、それぞれ同一でも相異なっていてもよい。)
具体的な化合物としては、特許文献14に記載してあるポリヒドロキシ化合物のNQD化物である。
その中でも、以下のポリヒドロキシ化合物のNQD化物が、感度が高く、感光性樹脂組成物中での析出性が低いことから好ましい。
Figure 0004918313
(2)下記一般式(10)で表されるポリヒドロキシ化合物のNQD化物
Figure 0004918313
(式(10)中、Zは下記化学式で表される有機基から選ばれる少なくとも1つの4価の基を示す。R21、R22、R23、及びR24はそれぞれ独立に1価の有機基を示し、bは0または1を示し、a、c、d、及びeはそれぞれ独立に0〜3の整数を示し、f、g、h、及びiはそれぞれ独立に0〜2の整数を示す。)
Figure 0004918313
具体的な化合物としては、特許文献15に記載してある。そのなかでも、以下のポリヒドロキシ化合物のNQD化物が、感度が高く、感光性樹脂組成物中での析出性が低いことから好ましい。
Figure 0004918313
Figure 0004918313
Figure 0004918313
Figure 0004918313
(3)下記一般式(11)で表されるポリヒドロキシ化合物のNQD化物
Figure 0004918313
(式(11)中、kは3〜8の整数を示し、k×j個のLはそれぞれ独立に1個以上の炭素原子を有する1価の有機基を示し、jは1〜5の整数を示し、k個のT、及びk個のSはそれぞれ独立に水素原子および1価の有機基からなる群から選択される1価の基を示す。)
具体的な好ましい例としては、特許文献16に記載してある。
そのなかでも、以下の化合物のNQD化物が、感度が高く、感光性樹脂組成物中での析出性が低いことから好ましい。
Figure 0004918313
(式中、pは、0から9の整数である。)
(4)下記一般式(12)で表されるポリヒドロキシ化合物のNQD化物
Figure 0004918313
(式(12)中、Aは脂肪族の3級あるいは4級炭素を含む2価の有機基を示し、Mは下記の化学式で表される基から選ばれる少なくとも1つの2価の基を示す。)
Figure 0004918313
具体的な化合物は、特許文献17に記載してある。
その中でも、以下の化合物のNQD化物が、感度が高く、感光性樹脂組成物中での析出性が低いことから好ましい。
Figure 0004918313
(5)下記一般式(13)で表されるポリヒドロキシ化合物のNQD化物
Figure 0004918313
(式(13)中、R25は下記の化学式で表される1価の有機基を示し、それぞれ同じであっても異なっていてもよい。また、qはそれぞれ独立に0〜2の整数である。)
Figure 0004918313
(式中、R26は、それぞれ独立に、アルキル基、及びシクロアルキル基から選ばれた少なくとも1つの1価の有機基を示す。また、rはそれぞれ独立に0〜2の整数である。)
具体的な化合物としては、特許文献18に記載してあるポリヒドロキシ化合物のNQD化物である。
その中でも、以下の化合物のNQD化物が、感度が高く、感光性樹脂組成物中での析出性が低いことから好ましい。
Figure 0004918313
Figure 0004918313
Figure 0004918313
(6)下記一般式(14)で表されるポリヒドロキシ化合物のNQD化物
Figure 0004918313
(式(14)中、R27は水素原子、アルキル基、アルコキシ基、及びシクロアルキル基から選ばれた少なくとも1つの1価の有機基を示す。)
具体的な化合物としては、特許文献19に記載してある。
その中でも、以下の化合物のNQD化物が、感度が高く、感光性樹脂組成物中での析出性が低いことから好ましい。
Figure 0004918313
本組成物において、NQD化合物Bにおけるナフトキノンジアジドスルホニル基は、5−ナフトキノンジアジドスルホニル基、4−ナフトキノンジアジドスルホニル基のいずれも好ましく用いられる。4−ナフトキノンジアジドスルホニルエステル化合物は水銀灯のi線領域に吸収を持っており、i線露光に適している。5−ナフトキノンジアジドスルホニルエステル化合物は水銀灯のg線領域まで吸収が伸びており、g線露光に適している。本発明においては、露光する波長によって4−ナフトキノンジアジドスルホニルエステル化合物、5−ナフトキノンジアジドスルホニルエステル化合物を選択することが好ましい。また、同一分子中に4−ナフトキノンジアジドスルホニル基、5−ナフトキノンジアジドスルホニル基を併用した、ナフトキノンジアジドスルホニルエステル化合物を得ることもできるし、4−ナフトキノンジアジドスルホニルエステル化合物と5−ナフトキノンジアジドスルホニルエステル化合物を混合して使用することもできる。
本組成物において、NQD化合物Bの添加量は、重縮合物A100質量部に対して1〜100質量部であり、好ましくは3〜40質量部であり、さらに好ましくは10〜30質量部の範囲である。
(C)希釈溶剤
本組成物に用いられる(C)希釈溶剤としては、極性溶媒であるN−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、テトラメチル尿素、及びγ−ブチロラクトン、モルフォリン等が挙げられる。その他、この極性溶媒以外に、一般的有機溶媒であるケトン類、エステル類、ラクトン類、エーテル類、ハロゲン化炭化水素類、炭化水素類を混合してもよく、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、シュウ酸ジエチル、乳酸エチル、乳酸メチル、乳酸ブチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ベンジルアルコール、フェニルグリコール、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、1,4−ジクロロブタン、クロロベンゼン、o−ジクロロベンゼン、アニソール、ヘキサン、ヘプタン、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン等も使用することができる。
本組成物において、(C)希釈溶剤の添加量は、重縮合物(A)100質量部に対して100〜1000質量部であり、好ましくは120〜700質量部であり、さらに好ましくは150〜500質量部の範囲である。
(D)接着助剤
本発明におけるD成分の各種、金属及び/またはシリコン基板との接着性を改善する接着助剤としては、具体的には、一般式(1)で表されるアルコキシシリル基を含む有機化合物である。
Figure 0004918313
(式中、X、Xは2価の有機基を示し、X、Xは1価の有機基を示し、sは、0〜2の整数を示す)
一般式(1)で表されるアルコキシシリル基を含む有機化合物は、特許文献21,22に開示されており、公知物質であるが本発明では、このアルコキシシリル基を含む有機化合物をフェノール性水酸基を持つ溶剤可溶性ポリイミドとPACの組み合わせに加えるとシリコンウェハーに対して非常に優れた接着性と組成物の保存安定性に優れることを見いだした。
一般式(1)で示されるアルコキシシリル基を含む有機化合物の中で特に好ましいものとして、下記化合物があるが、これに限定されるものではない。
Figure 0004918313
また、一般式(2)で表されるアルコキシシリル基を含む有機化合物は、特許文献14に開示されており、公知物質であるが本発明では、このアルコキシシリル基を含む有機化合物をフェノール性水酸基を持つ溶剤可溶性ポリイミドとPACの組み合わせに加えるとシリコンウェハーに対して非常に優れた接着性と組成物の保存安定性に優れることを見いだした。
Figure 0004918313
(式中、X、Xは2価の有機基を示し、Xは4価の有機基を示し、X、X、X10、X11は1価の有機基を示し、sは、0〜2の整数を示す)
一般式(2)で示されるアルコキシシリル基を含む有機化合物の中で特に好ましいものとして、下記化合物があるが、これに限定されるものではない。
Figure 0004918313
一般式(1)、(2)で示されるアルコキシシリル基を含む有機化合物は酸無水物や酸二無水物とアミノ基を備えたシランカップリング剤とを有機溶媒中で20〜100℃で30分〜10時間反応させることにより容易に得ることが可能である。用いられる酸無水物の例としては、無水マレイン酸、無水コハク酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、無水メチルハイミック酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、テトラヒドロフタル酸、無水フタル酸などが挙げられるが、特に限定されるものではない。
酸二無水物の例を挙げると、例えば、ピロメリット酸二無水物、ベンゼン−1,2,3,4−テトラカルボン酸二無水物、3,3′,4,4′−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、2,2′,3,3′−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、2,3,3′,4′−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、ナフタレン−2,3,6,7−テトラカルボン酸二無水物、ナフタレン−1,2,5,6−テトラカルボン酸二無水物、ナフタレン−1,2,4,5−テトラカルボン酸二無水物、ナフタレン−1,4,5,8−テトラカルボン酸二無水物、ナフタレン−1,2,6,7−テトラカルボン酸二無水物、4,8−ジメチル−1,2,3,5,6,7−ヘキサヒドロナフタレン−1,2,5,6,−テトラカルボン酸二無水物、4,8−ジメチル−1,2,3,5,6,7−ヘキサヒドロナフタレン−2,3,6,7−テトラカルボン酸二無水物、2,6−ジクロロナフタレン−1,4,5,8−テトラカルボン酸二無水物、2,7−ジクロロナフタレン−1,4,5,8−テトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7−テトラクロロナフタレン−1,4,5,8−テトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8−テトラクロロナフタレン−2,3,6,7−テトラカルボン酸二無水物、3,3′,4,4′−ジフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,2′,3,3′−ジフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,3,3′,4′−ジフェニルテトラカルボン酸二無水物、3,3″,4,4″−p−テルフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,2″,3,3″−p−テルフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,3,3″,4″−p−テルフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,2−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)−プロパン二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)−プロパン二無水物、ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)エーテル二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エーテル二無水物、ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)メタン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)メタン二無水物、ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)スルホン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)スルホン二無水物、1,1−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)エタン二無水物、1,1−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エタン二無水物、ペリレン−2,3,8,9−テトラカルボン酸二無水物、ペリレン−3,4,9,10−テトラカルボン酸二無水物、ペリレン−4,5,10,11−テトラカルボン酸二無水物、ペリレン−5,6,11,12−テトラカルボン酸二無水物、フェナンスレン−1,2,7,8−テトラカルボン酸二無水物、フェナンスレン−1,2,6,7−テトラカルボン酸二無水物、フェナンスレン−1,2,9,10−テトラカルボン酸二無水物、ピラジン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物、ピロリジン−2,3,4,5−テトラカルボン酸二無水物、チオフェン−2,3,4,5−テトラカルボン酸二無水物、4,4′−ヘキサフルオロイソプロピリデンジフタル酸二無水物等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
アミノ基を有するシランカップリング剤の例としては、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルエチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルエチルジエトキシシラン、γ−アミノプロピルジメチルメトキシシラン、γ−アミノプロピルジメチルエトキシシラン、γ−アミノプロピルエチルジエトキシシラン、γ−アミノプロピルジエチルメトキシシラン、γ−アミノプロピルジエチルエトキシシラン、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、4−アミノブチルジメチルメトキシシラン等である。
また、具体的には、一般式(3)で表されるアルコキシシリル基を含む有機化合物も用いられる。
Figure 0004918313
(式中、X13は2価の有機基を示し、X12、X14、X15は1価の有機基を示し、sは、0〜2の整数を示し、tは0〜5の整数を示す)
一般式(3)で示されるアルコキシシリル基を含む有機化合物は具体的には、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業株式会社製 商品名 KBM573)、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルジメトキシメチルシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルジメトキシエチルシラン等があるが、これに限定されるものではない。一般式(3)で示されるアルコキシシリル基を含む有機化合物の中で特に好ましいものとして、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシランが挙げられるが、これに限定されるものではない。
Figure 0004918313
また、具体的には、一般式(4)で表されるアルコキシシリル基を含む有機化合物も用いられる。
Figure 0004918313
(式中、X16は−NH−R20又は−O−R21(R20、R21はCOOH基を含まない1価の有機基、X17は2価の有機基を示し、X18、X19は1価の有機基を示し、sは、0〜2の整数を示す)
一般式(4)で示されるアルコキシシリル基を含む有機化合物は具体的には、特許文献24に開示されており、公知物質であるが本発明では、このアルコキシシリル基を含む有機化合物をフェノール性水酸基を持つ溶剤可溶性ポリイミドとPACの組み合わせに加えるとシリコンウェハーに対して非常に優れた接着性と組成物の保存安定性に優れることを見いだした。
一般式(4)で示されるアルコキシシリル基を含む有機化合物は本発明のシリコン系カップリング剤は、ウレア型とウレタン型の2種類があり、一般にアミノ基を有するケイ素化合物にそれぞれイソシアネート化合物、又は炭酸エステル誘導体を反応させることによって得ることができる。この場合、アミノ基を有するケイ素化合物としては例えば、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルエチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルエチルジエトキシシラン、γ−アミノプロピルジメチルメトキシシラン、γ−アミノプロピルジメチルエトキシシラン、γ−アミノプロピルエチルジエトキシシラン、γ−アミノプロピルジエチルメトキシシラン、γ−アミノプロピルジエチルエトキシシラン、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、4−アミノブチルジメチルメトキシシラン等が挙げられる。イソシアネート化合物としては、例えばシクロヘキシルイソシアネート、n−ヘキシルイソシアネート、3−イソプロペニル−α、α−ジメチルベンジルイソシアネート、1−ナフチルイソシアネート、n−オクタデシルイソシアネート、フェニルイソシアネート、m−トリルイソシアネート、p−トリルイソシアネート、n−プロピルイソシアネート、イソプロピルイソシアネート、エチルイソシアネート、ベンジルイソシアネート等が挙げられる。
また、炭酸エステル誘導体としては、クロロ炭酸エチル、クロロ炭酸メチル、クロロ炭酸n−ブチル、クロロ炭酸イソブチル、Z−クロリド、クロロ炭酸2−メトキシエチル等のクロロ炭酸エステル化合物や、二炭酸ジ−tブチルと言った炭酸エステル二無水物が挙げられる。このうち二炭酸ジ−tブチルの場合、塩化物を使用しないため、反応後に塩素イオンを除去する等の操作が必要無いため好ましい。またこの場合、得られるt−ブトキシカルボニル基は、200℃程度の焼成で完全に脱離することから、より低温での焼成でも優れた接着性を発現することから好ましい。一般式(4)で示されるアルコキシシリル基を含む有機化合物は、この他にイソシアネート基を有するケイ素化合物とアミノ化合物、又はアルコールとを反応させても得ることができる。ここで用いられるイソシアネート基含有ケイ素化合物としては、3−トリエトキシシリルプロピルイソシアネート、3−トリメトキシシリルプロピルイソシアネート、3−ジメトキシメチルシリルプロピルイソシアネート等が挙げられ、アミノ化合物としては、芳香族又は脂肪族モノアミンが挙げられる。また、アルコールとしては、一価のアルコールを用いることができる。一般式(4)で示されるアルコキシシリル基を含む有機化合物の中で特に好ましいものとして、下記化合物があるが、これに限定されるものではない。
Figure 0004918313
Figure 0004918313
一般式(5)、(6)で示されるアルコキシシリル基を含む有機化合物は具体的には、特許文献25に開示されており、公知物質であるが、このアルコキシシリル基を含む有機化合物をフェノール性水酸基を持つ溶剤可溶性ポリイミドとPACの組み合わせに加えるとシリコンウェハーに対して非常に優れた接着性と組成物の保存安定性に優れることを見いだした。
Figure 0004918313
(式中、X22は2価の有機基を示し、X23、X24は1価の有機基を示し、sは0〜2の整数を示す)
Figure 0004918313
(式中、X25は2価の有機基を示し、X26、X27は1価の有機基を示し、sは、0〜2の整数を示す)
一般式(5)に記載のメルカプト基及びアルコキシシリル基を含む有機化合物は具体的には3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業株式会社製 商品名 KBM803、チッソ株式会社製 商品名 サイラエース S810)、3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン(アズマックス株式会社製 商品名 SIM6475.0)、3−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン(信越化学工業株式会社製 商品名 LS1375、アズマックス株式会社製 商品名 SIM6474.0)、メルカプトメチルトリメトキシシラン(アズマックス株式会社製 商品名 SIM6473.5C)、メルカプトメチルメチルジメトキシシラン(アズマックス株式会社製 商品名 SIM6473.0)、3−メルカプトプロピルジエトキシメトキシシラン、3−メルカプトプロピルエトキシジメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリプロポキシシラン、3−メルカプトプロピルジエトキシプロポキシシラン、3−メルカプトプロピルエトキシジプロポキシシラン、3−メルカプトプロピルジメトキシプロポキシシラン、3−メルカプトプロピルメトキシジプロポキシシラン、2−メルカプトエチルトリメトキシシラン、2−メルカプトエチルジエトキシメトキシシラン、2−メルカプトエチルエトキシジメトキシシラン、2−メルカプトエチルトリプロポキシシラン、2−メルカプトエチルトリプロポキシシラン、2−メルカプトエチルエトキシジプロポキシシラン、2−メルカプトエチルジメトキシプロポキシシラン、2−メルカプトエチルメトキシジプロポキシシラン、4−メルカプトブチルトリメトキシシラン、4−メルカプトブチルトリエトキシシラン、4−メルカプトブチルトリプロポキシシランなどが挙げられる。
一般式(6)に記載の尿素基及びアルコキシシリル基を含む有機化合物は具体的にはN−(3−トリエトキシシリルプロピル)ウレア(信越化学工業株式会社製 商品名 LS3610、アズマックス株式会社製 商品名 SIU9055.0)、N−(3−トリメトキシシリルプロピル)ウレア(アズマックス株式会社製 商品名 SIU9058.0)、N−(3−ジエトキシメトキシシリルプロピル)ウレア、N−(3−エトキシジメトキシシリルプロピル)ウレア、N−(3−トリプロポキシシリルプロピル)ウレア、N−(3−ジエトキシプロポキシシリルプロピル)ウレア、N−(3−エトキシジプロポキシシリルプロピル)ウレア、N−(3−ジメトキシプロポキシシリルプロピル)ウレア、N−(3−メトキシジプロポキシシリルプロピル)ウレア、N−(3−トリメトキシシリルエチル)ウレア、N−(3−エトキシジメトキシシリルエチル)ウレア、N−(3−トリプロポキシシリルエチル)ウレア、N−(3−トリプロポキシシリルエチル)ウレア、N−(3−エトキシジプロポキシシリルエチル)ウレア、N−(3−ジメトキシプロポキシシリルエチル)ウレア、N−(3−メトキシジプロポキシシリルエチル)ウレア、N−(3−トリメトキシシリルブチル)ウレア、N−(3−トリエトキシシリルブチル)ウレア、N−(3−トリプロポキシシリルブチル)ウレアなどが挙げられる。
一般式(7)、(8)で示されるアルコキシシリル基を含む有機化合物は具体的には、特許文献26に開示されており、公知物質であるが、このアルコキシシリル基を含む有機化合物をフェノール性水酸基を持つ溶剤可溶性ポリイミドとPACの組み合わせに加えるとシリコンウェハーに対して非常に優れた接着性と組成物の保存安定性に優れることを見いだした。
Figure 0004918313
(式中、X28は水素原子もしくはメチル基を示し、X29は下記式から選ばれる2価の基であり、X30は2価の有機基を示し、X31、X32は1価の有機基を示し、sは、0〜2の整数を示し、uは1〜3の整数を示す)
Figure 0004918313
Figure 0004918313
(式中、X33は下記式から選ばれる2価の基であり、X34は2価の有機基を示し、X35、X36は1価の有機基を示し、sは、0〜2の整数を示す)
Figure 0004918313
一般式(7)に記載のアリールアミノ基及びアルコキシシリル基を含む有機化合物は具体的には3−(m−アミノフェノキシ)プロピルトリメトキシシラン(アズマックス株式会社製 商品名 SLA0598.0)、m−アミノフェニルトリメトキシシラン(アズマックス株式会社製 商品名 SLA0599.0)、p−アミノフェニルトリメトキシシラン(アズマックス株式会社製 商品名 SLA0599.1)アミノフェニルトリメトキシシラン(アズマックス株式会社製 商品名 SLA0599.2)などが挙げられる。一般式(7)で示されるアルコキシシリル基を含む有機化合物の中で特に好ましいものとして、下記化合物があるが、これに限定されるものではない。
Figure 0004918313
一般式(8)に記載のピリジル基及びアルコキシシリル基を含む有機化合物は具体的には2−(トリメトキシシリルエチル)ピリジン(アズマックス株式会社製 商品名 SIT8396.0)、2−(トリエトキシシリルエチル)ピリジン、2−(ジメトキシシリルメチルエチル)ピリジン、2−(ジエトキシシリルメチルエチル)ピリジンなどが挙げられる。一般式(8)で示されるアルコキシシリル基を含む有機化合物の中で特に好ましいものとして、下記化合物があるが、これに限定されるものではない。
Figure 0004918313
本発明に使用される(D)接着助剤の添加量としては、ポリマー純分100質量部に対して、好ましくは0.1〜10質量部であり、さらに好ましくは0.5〜8質量部の範囲である。上記、接着助剤は、基板の種類により適宜選択され、その選択数は1でもそれ以上でも良い。
(E)その他の成分
本発明では熱処理後の耐熱性パターンの耐薬品性を向上する目的で、有機基で保護したメチロール基を2官能以上持つ熱架橋性化合物を熱処理後のパターンの耐薬品性を向上する目的で使用しても良い。具体的な化合物として下記化合物がある。
Figure 0004918313
特に下記の化合物が、樹脂組成物を室温で保存した場合の粘度の安定性に優れ、かつ耐薬品性の向上性能が優れているため好ましい。
Figure 0004918313
本発明に使用される熱架橋性化合物の添加量としては、ポリマー純分100質量部に対して、好ましくは1〜50質量部であり、さらに好ましくは3〜30質量部の範囲である。上記、熱架橋性化合物は、耐薬品性が必要とされる薬品の種類により適宜選択され、その選択数は1でもそれ以上でも良い。
本発明の感光性樹脂組成物には、必要に応じて染料、界面活性剤、安定剤を添加することも可能である。上記添加剤について更に具体的に述べる。染料としては、例えば、メチルバイオレット、クリスタルバイオレット、マラカイトグリーン等が挙げられる。界面活性剤としては、例えば、ポリプロピレングリコールまたはポリオキシエチレンラウリルエーテル等のポリグリコール類あるいはその誘導体からなる非イオン系界面活性剤、例えばフロラード(商品名、住友3M社製)、メガファック(商品名、大日本インキ化学工業社製)あるいはスルフロン(商品名、旭硝子社製)等のフッ素系界面活性剤、例えばKP341(商品名、信越化学工業社製)、DBE(商品名、チッソ社製)、グラノール(商品名、共栄社化学社製)等の有機シロキサン界面活性剤が挙げられる。
<硬化レリーフパターンの形成方法>
本発明における耐熱性感光性樹脂組成物を用いて基板上に硬化レリーフパターンを形成する方法の一例を以下に示す。
まず、該組成物を適当な支持体、例えばシリコンウェハー、セラミック、アルミ基板などに塗布する。この時、形成するパターンと支持体との接着性を確保するため、あらかじめ支持体にシランカップリング剤などの接着助剤を塗布しておいても良い。該組成物の塗布方法はスピンナーを用いた回転塗布、スプレーコーターを用いた噴霧塗布、浸漬、印刷、ロールコーティング等で行う。次に80〜140℃でプリベークして塗膜を乾燥後、コンタクトアライナー、ミラープロジェクション、ステッパー等の露光装置を用いて化学線照射する。化学線としては、X線、電子線、紫外線、可視光線などが使用できるが、200〜500nmの波長のものが好ましい。パターンの解像度及び取扱い性の点で、その光源波長は水銀ランプのg線、h線もしくはi線が好ましく、単独でも混合していても良い。露光装置としてはコンタクトアライナー、ミラープロジェクション、ステッパーが特に好ましい。
次に現像が行われるが、浸漬法、パドル法、回転スプレー法等の方法から選択して行うことが出来る。現像液としては、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、アンモニア水等の無機アルカリ類、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、トリエタノールアミン等の有機アミン類、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラブチルアンモニウムヒドロキシド等の4級アンモニウム塩類等の水溶液、および必要に応じメタノール、エタノール、等の水溶性有機溶媒や界面活性剤を適当量添加した水溶液を使用することが出来る。この中で、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液が好ましく、その濃度は、0.5%〜10%であり、さらに好ましくは、1.0%〜5%である。
現像後、リンス液により洗浄を行い現像液を除去することにより、パターンフィルムを得ることができる。リンス液としては、蒸留水、メタノール、エタノール、イソプロパノール等を単独または組み合わせて用いることができる。
このようにして得られたポリイミドのパターンフィルムは150℃以上に加熱処理をして、感光性成分と希釈溶媒を揮散させるだけで良い。一般的に使われているポリイミド及び/またはポリベンゾオキサゾール前駆体組成物のように300℃以上に加熱して環化反応を進行させることにより、ポリイミドあるいはポリベンズオキサゾール等に変換する必要はない。ただし、本発明の感光性樹脂組成物を300℃以上に加熱処理をしても問題となることはない。このような加熱処理装置としては、ホットプレート、オーブン、温度プログラムを設定できる昇温式オーブンを用いることにより行うことが出来る。加熱処理を行う際の雰囲気気体としては空気を用いてもよく、窒素、アルゴン等の不活性ガスを用いることもできる。
本発明の感光性樹脂組成物を用い、上記方法によってパターンフィルムを作製した所、従来の組成物と比較して少ない露光量を照射することでパターンが形成され、顕微鏡等の観察により評価すると、現像後および加熱硬化後いずれの場合にも膨潤することなくシャープなパターンが観察された。
本発明を実施例に基づいて説明する。
(重縮合物の作製)
<参考例1>
ディーンスターク型トラップ、窒素導入管を備えた4つ口フラスコに2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン二無水物を26.66g(60ミリモル)、2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン20.14g(55ミリモル)、γーバレロラクトンを0.6g(6ミリモル)、ピリジン1.8g(18ミリモル)、NMPを150g、トルエン30gを加え、窒素ガスを通じながらシリコンオイル浴温度180℃で、180rpmで1時間40分間加熱攪拌する。反応中トルエン、水の留出分を除去した。このようにして製造されたポリマーのポリスチレン換算の重量平均分子は24600である。この反応液を5Lの水に高速攪拌下で滴下し、ポリマーを分散析出させ、これを回収し、適宜水洗、脱水の後に真空乾燥を施し、ポリマーを回収した。このポリマーにGBLを加えて、30重量%樹脂濃度の重縮合物溶液を調整した(P−1)。
<参考例2>
参考例2 参考例1と同様に操作して、重縮合物溶液を作成した。
攪拌棒、ディーンスターク型トラップ、窒素導入管を備えた4つ口フラスコにビシクロ(2,2,2)−オクト−7−エン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物(アルドリッチ製、分子量:248.19)14.89g(60ミリモル)、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル(和歌山精化製、分子量:200.00)6.01g(30ミリモル)を仕込んだ。さらに、溶媒としてGBL95.5g、トルエン30gを系に加えた。室温において窒素雰囲気下で100rpmで20分攪拌した後、180℃の油浴につけて加熱を始め、液全体を180rpmで攪拌した。反応中、副生成物である水がトルエンと共沸して留出し、30分毎に還流管の底に溜まっている水を抜いた。加熱してから2時間後、2段階目の仕込みをスタートし、(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)スルホン(小西化学工業製、分子量:280.3)16.82g(60ミリモル)を加え1時間攪拌を行った。続いてビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エーテル二無水物)15.34g(49.5ミリモル)を系に加えた。180℃、180rpmで3時間加熱攪拌後、油浴を下げ、加熱を止めた。反応中、反応の副生成物である水とトルエンの留出分を除去した。このようにして製造されたポリマーのポリスチレン換算重量平均分子量は12000であった。こうして35重量%樹脂濃度の重縮合物溶液を得た(P−2)。
(感光性ナフトキノンジアジド化合物の作製)
<参考例3>
撹拌機、滴下ロート及び温度計を付した1Lセパラブルフラスコにポリヒドロキシ化合物として4,4‘−(1−(2−(4−ヒドロキシフェニル)−2−プロピル)フェニル)エチリデン)ビスフェノール(本州化学工業社製 商品名 Tris−PA)の化合物30g(0.0707モル)を用い、このOH基の83.3モル%に相当する量の1,2-ナフトキノンジアジド-4-スルフォン酸クロライド47.49g(0.177モル)をアセトン300gに撹拌溶解した後、フラスコを恒温槽にて30℃に調整した。次にアセトン18gにトリエチルアミン17.9gを溶解し、滴下ロートに仕込んだ後、これを30分かけてフラスコ中へ滴下した。滴下終了後更に30分間撹拌を続け、その後塩酸を滴下し、更に30分間撹拌をおこない反応を終了させた。その後濾過し、トリエチルアミン塩酸塩を除去した。ここで得られた濾液を純水1640gと塩酸30gを混合撹拌した3Lビーカーに撹拌しながら滴下し、析出物を得た。この析出物を水洗、濾過した後、40℃減圧下で48時間乾燥し、感光剤(PAC-1)を得た。
(接着助剤の作製)
<参考例4>
撹拌機、滴下ロート及び温度計を付した500ml3つ口フラスコにフタル酸無水物14.813g(0.1モル)、溶媒としてGBL(ガンマブチロラクトン)147.8gを加えて攪拌し、フラスコを恒温槽にて30℃に調整した。γ−アミノプロピルトリエトキシシラン22.14g(0.1モル)を滴下ロートに仕込んだ後、これを30分かけてフラスコ中へ滴下し、室温で12時間攪拌し、接着助剤(D−1)を得た。
<参考例5>
撹拌機、滴下ロート及び温度計を付した500ml3つ口フラスコに3,3′,4,4′−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物 16.11g(0.05モル)、溶媒としてGBL(ガンマブチロラクトン)153gを加えて攪拌し、フラスコを恒温槽にて30℃に調整した。γ−アミノプロピルトリエトキシシラン22.14g(0.1モル)を滴下ロートに仕込んだ後、これを30分かけてフラスコ中へ滴下し、室温で12時間攪拌し、接着助剤(D−2)を得た。
<参考例6>
撹拌機、滴下ロート及び温度計を付した500ml3つ口フラスコにγ−アミノプロピルトリエトキシシラン22.14g(0.1モル)、溶媒としてGBL(ガンマブチロラクトン)116.6gを加えて攪拌し、フラスコを恒温槽にて30℃に調整した。二炭酸ジ−tブチル21.8g(0.1モル)を滴下ロートに仕込んだ後、これを30分かけてフラスコ中へ滴下し、炭酸ガスが出ることを確認し、液温が40℃まで上昇した。室温で12時間攪拌した後、接着助剤(D−3)を得た。
<参考例7>
撹拌機、滴下ロート及び温度計を付した500ml3つ口フラスコにγ−アミノプロピルトリエトキシシラン22.14g(0.1モル)、溶媒としてGBL(ガンマブチロラクトン)116.6gを加えて攪拌し、フラスコを恒温槽にて30℃に調整した。フェニルイソシアネート11.9g(0.1モル)を滴下ロートに仕込んだ後、これを30分かけてフラスコ中へ滴下し、液温が50℃まで上昇した。室温で12時間攪拌した後、接着助剤(D−4)を得た。
次に、本発明における実施例を示す。
<感光性樹脂組成物の調製>
[実施例1〜18、比較例1〜4]
上記各参考例1及び2にて得られたポリマーのGBL溶液(P−1〜P−2)に、上記参考例3にて得られた光活性成分(PAC−1)をポリマー純分100質量部に対して22重量%溶解した後、ポリマー純分100質量部に対して、下記表1の組合せで接着助剤を加えて溶解し、更に0.5μmのフィルターで濾過し、感光性樹脂組成物を得た。
Figure 0004918313
上記感光性樹脂組成物を5インチシリコンウェハー上にスピンコーター(東京エレクトロン社製 クリーントラックMark7)により塗布し、130℃で210秒間乾燥し、4.5μmの膜厚の塗膜を得た。
この塗膜に、i線ステッパー露光機NSR2005i8A(ニコン社製)により、レチクルを通してを露光量を500mJ/cm照射して露光した。このウェハーを2.38%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液(クラリアントジャパン社製 AZ300MIF)により、23℃の条件下で現像後膜厚が3.83μmとなるように現像時間を調整して現像を行い、純水で15秒間リンスし、パターンを得た。このパターンを顕微鏡にて観察し、パターンの膨潤が無く良質な形状をしていることを確認した。
このパターンを顕微鏡にて観察し、露光部の40μmの正方形パターンが溶解除去しうる最小露光量を感度と定義し、最小露光量より100mJ/cm露光量の高いパターンを観察し、長さが1cmの1:1のラインアンドスペースが5本並んだパターンを観測し、5本とも完全に接着している最小サイズのラインアンドスペースパターンを最小接着パターンと定義し、現像時のパターンの接着性を比較した。この場合、小さいサイズのラインアンドスペースが接着している方が、現像接着性がよかった。その結果を下記表2に示す。
実施例と比較例を比較すると、実施例の方がより小さなパターンが接着した。また、比較例で脂肪族アミノ基や、グリシジル基を含むものは、組成物を作成中にゲル化したり、著しくワニスが黒色に変化し、組成物の保存安定性が悪く、評価することが出来なかった。
Figure 0004918313
本発明の感光性樹脂組成物は、半導体用の保護膜、層間絶縁膜、液晶配向膜等の分野で、好適に使用することができる。

Claims (12)

  1. 1又は2以上のテトラカルボン酸二無水物と、互いにオルト位にあるアミノ基及びフェノール性水酸基を有する1又は2以上の芳香族ジアミンとが、脱水縮合した構造を有する(A)重縮合物100質量部に対して、(B)感光性ジアゾナフトキノン化合物1〜100質量部、(C)希釈溶剤100〜1000質量部、アルコキシシリル基含有の有機化合物である(D)接着助剤0.1〜10質量部、を含む感光性樹脂組成物であって、
    前記(A)重縮合物が、ビシクロ(2,2,2)−オクト−7−エン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン二無水物、及びビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エーテル二無水物からなる群より選択される少なくとも1つを含むテトラカルボン酸二無水物と、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)スルホン、2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、および3,3'−ジヒドロキシ−4,4'−ジアミノビフェニルからなる群より選択される少なくとも1つを含む芳香族ジアミンとが脱水縮合した構造を有し、
    前記(D)接着助剤が、下記一般式(1)〜(5)、(7)及び(8)で表される化合物からなる群から選ばれる1種であることを特徴とする感光性樹脂組成物。
    Figure 0004918313
    (式中、X1、X2は2価の有機基を示し、X3、X4は1価の有機基を示し、sは、0〜2の整数を示す)
    Figure 0004918313
    (式中、X7、X9は2価の有機基を示し、X8は4価の有機基を示し、X5、X6、X10、X11は1価の有機基を示し、sは、0〜2の整数を示す)
    Figure 0004918313
    (式中、X13は2価の有機基を示し、X12、X14、X15は1価の有機基を示し、sは、0〜2の整数を示し、tは0〜5の整数を示す)
    Figure 0004918313
    (式中、X16は−NH−R20又は−O−R21(R20、R21はCOOH基を含まない1価の有機基、X17は2価の有機基を示し、X18、X19は1価の有機基を示し、sは、0〜2の整数を示す)
    Figure 0004918313
    (式中、X22は2価の有機基を示し、X23、X24は1価の有機基を示し、sは、0〜2の整数を示す)
    Figure 0004918313
    (式中、X28は水素原子もしくはメチル基を示し、X29は下記式から選ばれる2価の基であり、X30は2価の有機基を示し、X31、X32は1価の有機基を示し、sは、0〜2の整数を示し、uは1〜3の整数を示す)
    Figure 0004918313
    Figure 0004918313
    (式中、X33は下記式から選ばれる2価の基であり、X34は2価の有機基を示し、X35、X36は1価の有機基を示し、sは、0〜2の整数を示す)
    Figure 0004918313
  2. (D)接着助剤が下記式で表される請求項に記載の感光性樹脂組成物。
    Figure 0004918313
  3. (D)接着助剤が下記式で表される請求項に記載の感光性樹脂組成物。
    Figure 0004918313
  4. (D)接着助剤が下記式で表される請求項に記載の感光性樹脂組成物。
    Figure 0004918313
  5. (D)接着助剤が下記式で表される請求項に記載の感光性樹脂組成物。
    Figure 0004918313
  6. (D)接着助剤が下記式で表される請求項に記載の感光性樹脂組成物。
    Figure 0004918313
  7. (D)接着助剤が下記式で表される請求項に記載の感光性樹脂組成物。
    Figure 0004918313
  8. (D)接着助剤が下記式で表される請求項に記載の感光性樹脂組成物。
    Figure 0004918313
  9. (A)重縮合物が、ビシクロ(2,2,2)−オクト−7−エン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物を含むテトラカルボン酸と、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)スルホンを含む芳香族ジアミンとが脱水縮合した構造を有する重縮合物である、請求項1〜8のいずれか1項に記載の感光性樹脂組成物。
  10. (A)重縮合物が、ビシクロ(2,2,2)−オクト−7−エン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物を含むテトラカルボン酸二無水物と、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)スルホンを含む芳香族ジアミンとが脱水縮合した構造を有する重縮合物であって、全テトラカルボン酸二無水物と全芳香族ジアミンとを合わせた全原料モノマーの中でビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)スルホンが20モル%〜40モル%の範囲にあり、全テトラカルボン酸二無水物のモル数と全芳香族ジアミンのモル数の比が1:0.75〜0.87または0.75〜0.87:1の範囲であり、かつ(A)重縮合物の重量平均分子量が5000〜17000の範囲にある、請求項に記載の感光性樹脂組成物。
  11. 請求項1〜10のいずれか1項に記載の感光性樹脂組成物を層またはフィルムの形で基板上に形成し、マスクを介して化学線で露光するか、または光線、電子線、またはイオン線と直接照射した後、露光部または照射部を溶出または除去し、次いで得られたレリーフパターンを加熱することを特徴とする、硬化レリーフパターンの製造方法。
  12. 請求項11に記載の製造法により得られる硬化レリーフパターンを有してなる半導体装置。
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