JP5419952B2 - 感光性樹脂組成物 - Google Patents
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Description
ところが、感光性ポリイミド前駆体組成物は、その現像工程においては、現像液としてN−メチル−2−ピロリドンなどの大量の有機溶剤を用いる必要があり、近年の環境問題の高まりなどから、脱有機溶剤対策が求められてきている。これを受け、最近になって、フォトレジストと同様に、アルカリ性水溶液で現像可能な耐熱性感光性樹脂材料の提案が各種なされている。
なお、下記の特許文献2〜6は、感光性ジアゾナフトキノン化合物について記載のある先行技術であり、後述する発明を実施するための最良の形態で引用する。また、下記の特許文献7〜12は、本願の重合物以外の重合物、例えば、ポリアミド樹脂と好適な接着助剤との組合せを記載した先行技術であり、後述する発明を実施するための最良の形態で引用する。
すなわち、本発明の一は、(A)アルカリ可溶性フェノール樹脂またはポリヒドロキシスチレン、またはポリヒドロキシスチレンの誘導体である重合物100質量部に対して、(B)感光性ジアゾナフトキノン化合物1〜100質量部、(C)有機溶剤100〜1000質量部、及び金属、シリコン基板、または(D)アルコキシシリル基含有の有機化合物である接着助剤0.1〜20質量部を含む感光性樹脂組成物である。
本組成物では、(D)接着助剤が一般式(1)で表される化合物であることが好ましい。
中でも、下記式で表される化合物がより好ましい。
中でも、下記式で表される化合物がより好ましい。
中でも、下記式で表される化合物がより好ましい。
中でも、下記式で表される化合物がより好ましい。
〜2の整数を示す)
また、(D)接着助剤が一般式(6)で表される化合物であることが好ましい。
また、(D)接着助剤が一般式(7)で表される化合物であることが好ましい。
さらに本発明の三は、上述の製造方法により得られる硬化レリーフパターンを有してなる半導体装置である。
また、本発明の四は、(A)アルカリ可溶性フェノール樹脂、ポリヒドロキシスチレン、またはポリヒドロキシスチレンの誘導体である重合物100質量部に対して、(B)感光性ジアゾナフトキノン化合物またはその熱分解物1〜100質量部、及び(C)本発明の第一で用いる各種のアルコキシシリル基含有の有機化合物である接着助剤またはその熱分解物0.1〜20質量部を含む絶縁膜を有する半導体装置である。
本半導体装置では、(C)接着助剤またはその熱分解物が一般式(1)で表される化合物であることが好ましい。
中でも、下記式で表される化合物がより好ましい。
中でも、下記式で表される化合物がより好ましい。
中でも、下記式で表される化合物がより好ましい。
中でも、下記式で表される化合物がより好ましい。
〜2の整数を示す)
また、(D)接着助剤が一般式(6)で表される化合物であることが好ましい。
また、(D)接着助剤が一般式(7)で表される化合物であることが好ましい。
本発明の感光性樹脂組成物(以下、「本組成物」ともいう。)を構成する成分について、以下説明する。
(A)重合物
本組成物に用いられる(A)重合物は、アルカリ可溶性フェノール樹脂、ポリヒドロキシスチレン、またはポリヒドロキシスチレンの誘導体である。(以下、「重合物A」ともいう。)
上述のアルカリ可溶性フェノール樹脂としては、例えば、フェノール、クレゾール、キシレノール、レゾルシノール、ハイドロキノンなどの芳香族ヒドロキシ化合物とホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、ベンズアルデヒドなどのアルデヒド類より合成されるノボラック樹脂もしくはレゾール樹脂またはこれらの変性樹脂が挙げられる。上述のポリヒドロキシスチレン、またはその誘導体としては、例えば、ポリ−o−ヒドロキシスチレン、ポリ−m−ヒドロキシスチレン、ポリ−p−ヒドロキシスチレン、ポリ−α−メチル−o−ヒドロキシスチレン、ポリ−α−メチル−m−ヒドロキシスチレン、及びポリ−α−メチル−p−ヒドロキシスチレン、並びにこれらの部分アセチル化物及びシリル化物等が挙げられる。これらのポリヒドロキシスチレンまたはその誘導体の数平均分子量は1000〜200000が好ましく、2000〜100000がより好ましい。
本組成物に用いられる(B)感光性ジアゾナフトキノン化合物は、以降に詳述する特定の構造を有するポリヒドロキシ化合物の1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、及び該ポリヒドロキシ化合物の1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステルからなる群から選択される少なくとも一種の化合物(以下、「NQD化合物B」ともいう。)である。
該NQD化合物Bは、常法に従って、ナフトキノンジアジドスルホン酸をクロルスルホ
ン酸、または塩化チオニルでスルホニルクロライドとし、得られたナフトキノンジアジドスルホニルクロライドと、ポリヒドロキシ化合物とを縮合反応させることにより得られる。例えば、ポリヒドロキシ化合物と1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホニルクロリドまたは1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホニルクロリドの所定量をジオキサン、アセトン、またはテトラヒドロフラン等の溶媒中において、塩基性触媒、例えばトリエチルアミンの存在下反応させてエステル化を行い、得られた生成物を水洗、乾燥することにより得ることができる。
(1)下記一般式(9)で表されるポリヒドロキシ化合物のNQD化合物B
れぞれ独立に1個以上の炭素原子を有する1価の有機基を示し、k個のT、及びk個のSはそれぞれ独立に水素原子および1価の有機基からなる群から選択される1価の基を示す。)
具体的な好ましい例としては、特許文献3に記載されている化合物が挙げられる。
そのなかでも、以下の化合物のNQD化合物Bが、感度が高く、感光性樹脂組成物中での析出性が低いことから好ましい。
(3)下記一般式(11)で表されるポリヒドロキシ化合物のNQD化合物B
そのなかでも、以下の化合物のNQD化合物Bが、感度が高く、感光性樹脂組成物中での析出性が低いことから好ましい。
具体的な化合物としては、特許文献5に記載されている化合物が挙げられる。
そのなかでも、以下の化合物のNQD化合物Bが、感度が高く、感光性樹脂組成物中での析出性が低いことから好ましい。
具体的な化合物としては、特許文献6に記載されている化合物が挙げられる。
その中でも、以下の化合物のNQD化合物Bが、感度が高く、感光性樹脂組成物中での析出性が低いことから好ましい。
本発明においては、露光する波長によって4−ナフトキノンジアジドスルホニルエステル化合物、又は5−ナフトキノンジアジドスルホニルエステル化合物を選択することが好ましい。また、同一分子中に4−ナフトキノンジアジドスルホニル基、5−ナフトキノンジアジドスルホニル基を併用した、ナフトキノンジアジドスルホニルエステル化合物を得ることもできるし、4−ナフトキノンジアジドスルホニルエステル化合物と5−ナフトキノンジアジドスルホニルエステル化合物を混合して使用することもできる。
本組成物において、NQD化合物Bの添加量は、重合物A100質量部に対して1〜100質量部であり、好ましくは3〜40質量部であり、さらに好ましくは10〜30質量部の範囲である。
本組成物に用いられる(C)有機溶剤としては、極性溶媒であるN−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、テトラメチル尿素、及びγ−ブチロラクトン、モルフォリン等が挙げられる。その他、この極性溶媒以外に、一般的有機溶媒であるケトン類、エステル類、ラクトン類、エーテル類、ハロゲン化炭化水素類、炭化水素類を混合してもよく、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、シュウ酸ジエチル、乳酸エチル、乳酸メチル、乳酸ブチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ベンジルアルコール、フェニルグリコール、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、1,4−ジクロロブタン、クロロベンゼン、o−ジクロロベンゼン、アニソール、ヘキサン、ヘプタン、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン等も使用することができる。
本組成物において、(C)有機溶剤の添加量は、重合物A100質量部に対して100〜1000質量部であり、好ましくは120〜700質量部であり、さらに好ましくは150〜500質量部の範囲である。
本発明の感光性樹脂組成物の硬化物と、金属及びシリコン基板からなる群から選択される少なくとも1つとの耐水シリコン系カップリング剤と組合せた組成物が、上記特性を満足することを見出し、耐水接着性を改善する(D)接着助剤は、具体的には、一般式(1)で表されるアルコキシシリル基を含む有機化合物である。
〜2の整数を示す)
一般式(1)で表されるアルコキシシリル基を含む有機化合物は、特許文献7,8に開示されており、公知物質であるが本発明では、このアルコキシシリル基を含む有機化合物をアルカリ可溶性フェノール樹脂と感光性ジアゾナフトキノン化合物(以下、「PAC」ともいう。)の組み合わせに加えるとシリコンウェハーに対して非常に優れた耐水接着性と組成物の保存安定性に優れることを見出した。
一般式(1)で表されるアルコキシシリル基を含む有機化合物の中で特に好ましいものとして、下記化合物があるが、これに限定されるものではない。
開示されており、公知物質であるが本発明では、このアルコキシシリル基を含む有機化合物をアルカリ可溶性フェノール樹脂と感光性ジアゾナフトキノン化合物の組み合わせに加えるとシリコンウェハーに対して非常に優れた耐水接着性と組成物の保存安定性に優れることを見出した。
一般式(2)で示されるアルコキシシリル基を含む有機化合物の中で特に好ましいものとして、下記化合物があるが、これに限定されるものではない。
また、具体的には、一般式(3)で表されるアルコキシシリル基を含む有機化合物も用いられる。
一般式(3)で示されるアルコキシシリル基を含む有機化合物は具体的には、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業株式会社製 商品名 KBM573)、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルジメトキシメチルシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルジメトキシエチルシラン等があるが、これに限定されるものではない。一般式(3)で示されるアルコキシシリル基を含む有機化合物の中で特に好ましいものとして、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシランが挙げられるが、これに限定されるものではない。
基を示し、sは0〜2の整数を示す)
一般式(4)で示されるアルコキシシリル基を含む有機化合物は具体的には、特許文献10に開示されており、公知物質であるが本発明では、このアルコキシシリル基を含む有機化合物をアルカリ可溶性フェノール樹脂とPACの組み合わせに加えるとシリコンウェハーに対して非常に優れた耐水接着性と組成物の保存安定性に優れることを見出した。
イソシアネート化合物としては、例えば、シクロヘキシルイソシアネート、n−ヘキシルイソシアネート、3−イソプロペニル−α、α−ジメチルベンジルイソシアネート、1−ナフチルイソシアネート、n−オクタデシルイソシアネート、フェニルイソシアネート、m−トリルイソシアネート、p−トリルイソシアネート、n−プロピルイソシアネート、イソプロピルイソシアネート、エチルイソシアネート、ベンジルイソシアネート等が挙げられる。
アルコキシシリル基を含む有機化合物の中で特に好ましいものとして、下記化合物があるが、これに限定されるものではない。
2の整数を示す)
一般式(5)に記載のメルカプト基およびアルコキシシリル基を含む有機化合物は具体的には3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業株式会社製 商品名 KBM803、チッソ株式会社製 商品名 サイラエース S810)、3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン(アズマックス株式会社製 商品名 SIM6475.0)、3−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン(信越化学工業株式会社製 商品名 LS1375、アズマックス株式会社製 商品名 SIM6474.0)、メルカプトメチルトリメトキシシラン(アズマックス株式会社製 商品名 SIM6473.5C)、メルカプトメチルジメトキシシラン(アズマックス株式会社製 商品名 SIM6473.0)、3−メルカプトプロピルジエトキシメトキシシラン、3−メルカプトプロピルエトキシジメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリプロポキシシラン、3−メルカプトプロピルジエトキシプロポキシシラン、3−メルカプトプロピルエトキシジプロポキシシラン、3−メルカプトプロピルジメトキシプロポキシシラン、3−メルカプトプロピルメトキシジプロポキシシラン、2−メルカプトエチルトリメトキシシラン、2−メルカプトエチルジエトキシメトキシシラン、2−メルカプトエチルエトキシジメトキシシラン、2−メルカプトエチルトリプロポキシシラン、2−メルカプトエチルトリプロポキシシラン、2−メルカプトエチルエトキシジプロポキシシラン、2−メルカプトエチルジメトキシプロポキシシラン、2−メルカプトエチルメトキシジプロポキシシラン、4−メルカプトブチルトリメトキシシラン、4−メルカプトブチルトリエトキシシラン、4−メルカプトブチルトリプロポキシシラン等が挙げられる。
本発明では熱処理後の耐熱性パターンの耐薬品性を向上する目的で、有機基で保護したメチロールを2官能以上持つ熱架橋性化合物を熱処理後のパターンの耐薬品性を向上する目的で使用しても良い。具体的な化合物として下記化合物がある。
本発明の感光性樹脂組成物には、必要に応じて染料、界面活性剤、安定剤を添加することも可能である。上記添加剤については更に具体的に述べる。染料としては、例えば、メチルバイオレット、クリスタルバイオレット、マラカイトグリーン等が挙げられる。界面活性剤としては、例えば、ポリプロピレングリコールまたはポリオキシエチレンラウリルエーテル等のポリグリコール類あるいはその誘導体からなる非イオン系界面活性剤、例えばフロラード(商品名、住友3M社製)、メガファック(商品名、大日本インキ化学工業社製)あるいはスルフロン(商品名、旭硝子社製)等のフッ素系界面活性剤、例えばKP341(商品名、信越化学工業社製)、DBE(商品名、チッソ社製)、グラノール(商品名、共栄社化学社製)等の有機シロキサン界面活性剤が挙げられる。
本発明における耐熱性感光性樹脂組成物を用いて基板上に硬化レリーフパターンを形成する方法の一例を以下に示す。
まず、該組成物を適当な支持体、例えばシリコンウェハー、セラミック、アルミ基板などに塗布する。この時、形成するパターンと支持体との耐水接着性を確保するため、あら
かじめ支持体にシランカップリング剤などの接着助剤を塗布しておいても良い。該組成物の塗布方法はスピンナーを用いた回転塗布、スプレーコーターを用いた噴霧塗布、浸漬、印刷、ロールコーティング等で行う。次に、80〜140℃でプリベークして塗膜を乾燥後、コンタクトアライナ−、ミラープロジェクション、ステッパー等の露光装置を用いて化学線を照射する。化学線としては、X線、電子線、紫外線、可視光線などが使用できるが、200〜500nmの波長のものが好ましい。パターンの解像度及び取り扱い性の点で、その光源波長は水銀ランプのg線、h線またはi線が好ましく、単独でも混合していても良い。露光装置としてはコンタクトアライナー、ミラープロジェクション、ステッパ−が特に好ましい。
最後に、このようにして得られた重合物のレリーフパターンを加熱する加熱工程を行う。加熱温度は150℃以上が好ましく、感光性ジアゾナフトキノン化合物と希釈溶媒とを揮散させることで硬化レリーフパターンを得ることができる。
一般的に使われているポリイミドまたはポリベンゾオキサゾール前駆体組成物を用いた硬化レリーフパターンの形成方法においては、300℃以上に加熱して脱水環化反応を進行させることにより、ポリイミドあるいはポリベンズオキサゾール等に変換する必要があるが、本方法においてはその必要性はないので、熱に弱い半導体装置等にも好適に使用することが出来る。一例を挙げるならば、プロセス温度に制約のある高誘電体材料や強誘電体材料、例えばチタン、タンタル、またはハフニウムなどの高融点金属の酸化物からなる絶縁層を有する半導体装置に好適に用いられる。
本発明の感光性樹脂組成物を用い、上記方法によってパターンファイルを作製した所、従来の組成物と比較して少ない露光量を照射することでパターンが形成され、顕微鏡等の観察により評価すると、現像後および加熱硬化後いずれの場合にも膨張することなくシャープなパターンが観察された。
本発明の半導体装置は、上述の硬化レリーフパターンを、表面保護膜、層間絶縁膜、再配線用絶縁膜、フリップチップ装置用保護膜、あるいはバンプ構造を有する装置の保護膜として、公知の半導体装置の製造方法と組み合わせることで製造することができる。
なお、半導体装置の製造過程において、感光性ジアゾナフトキノン化合物の熱分解物、
及び接着助剤の熱分解物が生成する。
(感光性ジアゾナフトキノン化合物の作製)
<参考例1>
撹拌機、滴下ロート及び温度計を付した1Lセパラブルフラスコにポリヒドロキシ化合物として下記化合物(旭有機材工業社製 商品名 BIMC−BZ)(先述した式(13)に対応する化合物)15.0g(50mmol)を用い、このOH基の90モル%に相当する量の1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルフォン酸クロライド24.2g(90mmol)をアセトン197.4gに撹拌溶解した後、フラスコを恒温槽にて30℃に調整した。これに、トリエチルアミン9.56g(94.5mmol)をアセトン47.8gで希釈したものを30分かけて一定速度で滴下した。この際、反応液は氷水浴を用いて20〜30℃の範囲で温度制御した。滴下終了後、更に30分間、20℃で攪拌放置した後、36質量%濃度の塩酸水溶液3.6g(24.9mmol)を一気に投入し、次いで反応液を氷水浴で冷却し、析出した固形物を吸引濾別した。この際得られた濾液を、0.5質量%の独活の塩酸水溶液5リットルに、その攪拌下で1時間かけて滴下し、目的物を析出させ、吸引濾別して回収した。得られたケーク状回収物を、再度イオン交換水3リットルに分散させ、攪拌、洗浄、濾別回収し、この水洗操作を3回繰り返した。最後に得られたケーク状物を40℃で48時間真空乾燥し、(B)感光性ジアゾナフトキノン化合物(PAC−1)を得た。
<参考例2>
攪拌機、滴下ロート及び温度計を付した500ml3つ口フラスコにフタル酸無水物14.813g(0.1モル)、溶媒としてGBL(ガンマブチロラクトン)147.8gを加えて攪拌し、フラスコを恒温槽にて30℃に調整した。γ−アミノプロピルトリエトキシシラン22.14g(0.1モル)を滴下ロートに仕込んだ後、これを30分かけてフラスコ中へ滴下し、室温で12時間攪拌し、接着助剤(D−1)(先述した式(1)に該当する化合物)を得た。
攪拌機、滴下ロート及び温度計を付した500ml3つ口フラスコに3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物16.11g(0.05モル)、溶媒としてGBL(ガンマブチロラクトン)153gを加えて攪拌し、フラスコを恒温槽にて30℃に調整した。γ−アミノプロピルトリエトキシシラン22.14g(0.1モル)を滴下ロートに仕込んだ後、これを30分かけてフラスコ中へ滴下し、室温で12時間攪拌し、接着助剤(D−2)(先述した式(2)に該当する化合物)を得た。
攪拌機、滴下ロート及び温度計を付した500ml3つ口フラスコにγ−アミノプロピ
ルトリエトキシシラン22、14g(0.1モル)、溶媒としてGBL(ガンマブチロラクトン)116.6gを加えて攪拌し、フラスコを恒温槽にて30℃に調整した。二炭酸ジ−t−ブチル21.8g(0.1モル)を滴下ロートに仕込んだ後、これを30分かけてフラスコ中へ滴下し、炭酸ガスが出ることを確認し、液温が40℃まで上昇した。室温で12時間攪拌した後、接着助剤(D−3)(先述した式(4)に該当する化合物)を得た。
攪拌機、滴下ロート及び温度計を付した500ml3つ口フラスコにγ−アミノプロピルトリエトキシシラン22.14g(0.1モル)、溶媒としてGBL(ガンマブチロラクトン)116.6gを加えて攪拌し、フラスコを恒温槽にて30℃に調整した。フェニルイソシアネート11.9g(0.1モル)を滴下ロートに仕込んだ後、これを30分かけてフラスコ中へ滴下し、液温が50℃まで上昇した。室温で12時間攪拌下後、接着助剤(D−4)(先述した式(4)に該当する化合物)を得た。
次に、本発明における実施例を示す。
重合物Aとして、クレゾールノボラック(旭有機材工業製EP4080G、P−1という)、またはポリヒドロキシスチレン(丸善石油化学製マルカリンカー、P−2という)100質量部に、上記参考例1にて得られた感光性ジアゾキノン化合物(PAC−1)15質量部をGBL170質量部に溶解した後、上記参考例2〜5にて得られた接着助剤(D−1〜4)6質量部を下記表1の組み合わせで加えて溶解し、0.2μmのフィルターで濾過して、実施例1〜8、及び比較例1、2の感光性樹脂組成物を調製した。
上記感光性樹脂組成物をスピンコーター(東京エレクトロン社製 クリーントラックMark8)にて、5インチシリコンウエハーにスピン塗布し、ホットプレートにて120℃、180秒間プリベークを行い、膜厚10.5μmの塗膜を形成した。この塗膜を縦型キュア炉(光陽リンドバーグ社製)にて、窒素雰囲気中、250℃で1時間のキュアを施し硬化フィルムを形成した。この硬化フィルム形成後のサンプルをプレッシャークッカー(131℃、3.0気圧)で100時間処理を行った後、基盤目試験(JIS K5400)にて、1mm角の正方形100個ができるようにカッターナイフで傷をつけ、上からセロハンテープを貼り付けた後剥離し、セロハンテープに付着せず基板上に残った正方形の数を数えることにより、耐水接着性を評価した。その結果を下記表2に示す。
Claims (13)
- (A)アルカリ可溶性フェノール樹脂100質量部に対して、(B)感光性ジアゾナフトキノン化合物3〜40質量部、(C)有機溶剤100〜1000質量部、及び(D)下記一般式(I)で表わされるアルコキシシリル基含有の有機化合物である接着助剤0.1〜20質量部を含む感光性樹脂組成物。
- 一般式(I)においてX16のR20又はR21が、
- (D)接着助剤が下記式で表される請求項1に記載の感光性樹脂組成物。
- (D)接着助剤が下記式で表される請求項1に記載の感光性樹脂組成物。
- (D)接着助剤が下記式で表される請求項1に記載の感光性樹脂組成物。
- 請求項1から5までのいずれかに記載の感光性樹脂組成物を層またはフィルムの形で
基板上に形成する塗布工程、該層または該フィルムをマスクを介して化学線で露光するか、または光線、電子線、もしくはイオン線を直接照射する露光工程、該露光部または該照射部を現像液で溶出または除去する現像工程、及び得られたレリーフパターンを加熱する加熱工程を含むことを特徴とする硬化レリーフパターンの製造方法。 - 請求項6に記載の製造方法により得られる硬化レリーフパターンを有してなることを
特徴とする半導体装置。 - (A)アルカリ可溶性フェノール樹脂100質量部に対して、(B)感光性ジアゾナフトキノン化合物またはその熱分解物3〜40質量部、及び(C)下記一般式(I)で表わされるアルコキシシリル基含有の有機化合物である接着助剤またはその熱分解物0.1〜20質量部を含む絶縁膜を有する半導体装置。
- 一般式(I)において、X16のR20又はR21が、
- (C)接着助剤またはその熱分解物が下記式で表される化合物またはその熱分解物であることを特徴とする請求項8に記載の半導体装置。
- (C)接着助剤またはその熱分解物が下記式で表される化合物またはその熱分解物であることを特徴とする請求項8に記載の半導体装置。
- (C)接着助剤またはその熱分解物が下記式で表される化合物またはその熱分解物であることを特徴とする請求項8に記載の半導体装置。
- 半導体装置がチタン、タンタル、またはハフニウムから選ばれるいずれかの金属の酸化物からなる絶縁層を有することを特徴とする請求項7から12のいずれかに記載の半導
体装置。
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