JP4913418B2 - タイヤからの放射騒音シミュレーション方法 - Google Patents

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Description

本発明は、タイヤ転動時に発生する放射騒音をシミュレートするシミュレーション方法、及びそのためのプログラムに関し、特には、パターンインパクト音に基づく放射騒音をシミュレートする方法に関するものである。
最近、環境問題への注目度が高くなるにつれ、車両から発生する放射騒音(車外騒音)低減の取り組みが進み、タイヤから放射される騒音の低減が急務となっている。かかるタイヤ転動時の放射騒音に関連する騒音源としては、タイヤ溝や路面空隙によるポンピング音や、タイヤ空洞の共鳴音、タイヤ表面に配されるパターンと路面間で発生するパターンインパクト音やすべり音、路面の凹凸によってタイヤが振動励起されタイヤ表面が振動することによって発生する振動音などがある。
これらのタイヤからの放射騒音のうち、パターンインパクト音(パターン加振音と称されることもある。)は、トレッドパターンが接地するときに路面に衝突し、そのときの衝撃力によりタイヤが振動することにより発生する500Hz〜1kHz程度の音であり、タイヤ放射騒音の主要因の1つである。
従来、かかるパターンインパクト音に基づく騒音性能を改善するために、簡易計算式を用いて発生する騒音の周波数帯を予測したり、実験的アプローチによって得られた推定式を用いて騒音のレベル予測を実施している。
また、下記特許文献1には、タイヤの路面に対する接地パターンを、トレッドパターンの周方向に沿って走査させることにより、トレッド部の接地面積の変動データを取得し、該変動データに基づく周波数分析によりパターンインパクト騒音の評価を行うシミュレーション方法が提案されている。
また、下記特許文献2には、タイヤのピッチ配列に起因するノイズの周波数に対応する振幅波形をノイズシミュレーション法により求め、その振幅波形と該振幅波形から回帰して得られる4次式との間の相関係数の値から上記ピッチ配列が低パターンノイズのピッチ配列であるか否かを評価する方法が提案されている。
特開2003−136926号公報 国際公開WO97/14946号公報
上記従来技術においては、タイヤの放射騒音の周波数やレベルに関して簡易予測にとどまっており、予測精度において問題がある。例えば、タイヤは路面との接地端部からホーン形状(ラッパの形状)を有しており、このことが放射騒音特性に影響を及ぼし、また特にパターンインパクト音の場合、タイヤトレッドパターンは幅方向に広がりを有しているが、簡易計算では幅方向の影響を考慮するのは困難であるという問題がある。
また、例えば、上記特許文献1の場合、接地面の面積変動データにより騒音評価を行っているが、主溝に交差する副溝には一般に深さにバリエーションがあるため、面積変動データでは正確な予測が難しい。また、周波数分析から直ちに騒音レベルを換算するものであるため、周波数分析の結果と騒音レベルとの関係を予め求めておく必要がある。
本発明は、以上の点に鑑みてなされたものであり、タイヤ放射騒音の主要因の1つであるパターンインパクト音を精度良く予測することができるシミュレーション方法、及びそのためのプログラムを提供することを目的とする。
本発明に係るタイヤからの放射騒音シミュレーション方法は、タイヤ周方向に延びる複数の主溝と、該主溝によって複数に区画され、かつ主溝に交差する副溝によって分割されるブロックがタイヤ周方向に沿って配列されたブロック列と、を備えるトレッドパターンの空気入りタイヤについて、パターンインパクト音による放射騒音をシミュレートする方法であって、次のステップを含むものである。
(a)タイヤの路面に対する接地形状を求めるステップ、
(b)前記接地形状を用いて各ブロック列毎にタイヤ周方向での容積変動データを求めるステップ、
(c)前記容積変動データにタイヤの仮想転動速度を付与して振動データに変換してから周波数分析を実施して周波数による容積速度変化を表す周波数分析データを得て、前記周波数分析データから転動相当時における各ブロック列の接地端該当ブロックにおける接触面要素の面速度を算出し、その際、前記各ブロック列毎に算出された接地端該当ブロックにおける接触面要素の面積と、前記周波数分析の容積速度とから前記面速度を求めるステップ、及び、
(d)前記面速度を境界要素モデルにおける各ブロック列の接地端該当ブロックにおける接触面要素に、音響解析における音源の入力情報として付与して、境界要素法による音響解析によりタイヤからの放射騒音を求めるステップ。
本発明はまた、上記トレッドパターンの空気入りタイヤについて、パターンインパクト音による放射騒音をシミュレートするシミュレーション方法を実行するためのプログラムを提供するものであり、該プログラムは上記各ステップをコンピュータに実行させるためのものである。
本発明はまた、上記シミュレーション方法を用いてタイヤを設計し、製造することを特徴とする空気入りタイヤの製造方法を提供するものである。
上記本発明では、前記タイヤの接地形状がタイヤ接地開始時の接地ラインであり、前記ステップ(b)において、前記接地ラインをトレッドパターンの周方向に沿って走査させて、前記各ブロック列毎に前記容積変動データを求めるようにしてもよい
本発明によれば、接地変動解析により転動相当時の各ブロック列の接地端要素での面速度を算出し、該面速度を境界要素法による解析の入力情報として用いることにより、予測精度の優れた騒音シミュレーションが可能となる。すなわち、本発明では、転動相当時の各ブロック列の接地端要素での面速度に着目し、これをパターンインパクト音の音源として境界要素法によるシミュレーションを行うことにより、優れた精度でパターンインパクト音を予測することができる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
図1は、本発明の一実施形態にかかるタイヤパターンインパクト騒音シミュレーション方法の流れを示すフローチャートであり、コンピュータを用いて実施することができる。このシミュレーション方法は、有限要素法(FEM)の接地解析によって得られる接地形状を用いた接地変動解析によりタイヤの容積変動データを得て、該データから面速度を算出し、これを仮想振動速度として境界要素法(BEM)による解析の入力情報として用いて、放射騒音のシミュレーションを行うものであり、FEMとBEMを組みあわせたシミュレーション方法である。
上記接地変動解析は、上記特許文献1記載の画像処理法に変更を加えることで行われるものであり、具体的には次のようにしてなされる。
まず、図1に示すように、ステップA1において、トレッドパターンを画像化する。詳細には、トレッドパターンをCADで作成し、接地部と非接地である溝部との色分けを行う。色分けに際しては、後記ステップA3で容積変動データを取得するため、溝深さに対応した色情報を割り当てる。図2は、解析対象となる空気入りタイヤのトレッドパターンの一部を平面展開した図であり、図3は、該トレッドパターンを画像化した図である。図3において、濃く色づけされた部分が接地部であり、それ以外の部分が非接地部であって、白色に近いほど溝深さが深いことを示す。このトレッドパターンを表す画像データはハードディスクに記憶される。
ここで、解析対象である空気入りタイヤのトレッドパターンについて説明する。図2に示すように、該トレッドパターンには、タイヤ周方向に延びる複数(この例では4本)の主溝12と、主溝12を横切る多数の副溝14とが形成されており、主溝12と副溝14によりブロック16が区画形成されている。ブロック16はタイヤ周方向に沿って配列されることでブロック列18を構成しており、ブロック列18は、主溝12によってタイヤ幅方向に複数に区画されている。
より詳細には、この例では、トレッドの幅方向中央部に2本の主溝12により区画された中央リブ20を備え、その幅方向外側の両側に、メディエート部のブロック列18Aが設けられるとともに、更にその幅方向外側の両側に、ショルダー部のブロック列18Bが設けられている。各ブロック列18において、ブロック16は所定のピッチ長を持つように形成されており、該ピッチ長は3種類以上の異なる長さに設定されている。この例では、S(小)、M(中)、L(大)の3種類のピッチ長を持つブロック16が所定のピッチ配列で並設されており、これら3種類のピッチ長はタイヤ1周分で平均すれば、中間のピッチ長であるMとなるように設定されている。
上記トレッドパターンを画像化することにより、図3に示すように、接地部であるブロック16部分が濃く色づけされ、非接地部である溝部分については、溝深さの深い主溝12部分が白色に、溝深さの浅い副溝14部分が薄く着色されている。
次いで、ステップA2において、FEM接地解析により接地形状を取得する。なお、このステップA2は、上記ステップA1と順番を入れ替えて実施することができる。ここで、FEM(有限要素法)は、構造物の物性を調査するために、構造物を有限要素(Finite Element)に分割し、それぞれ要素で記述される運動方程式を微積分演算により求める手法である。
タイヤにおけるFEM接地解析は、まず、タイヤを有限個の多数の要素に分割したタイヤ有限要素モデル(タイヤFEMモデル)を作成し、タイヤの内圧やタイヤに作用する荷重等の境界条件を設定した上で、該タイヤFEMモデルを用いて仮想路面に対するFEMによる接地シミュレーションを行うものであり、例えば、ABAQUS Inc.社の「ABAQUS」、エムエスシーソフトウエア(株)の「MARC」、ANSYS Inc.社の「ANSYS」などの市販のFEM解析用ソフトウエアを用いて行うことができる。
図4は、タイヤFEMモデル22を仮想路面に接地させたときの形状を示す要部正面図であり、図5は、仮想路面に対するタイヤの接地形状を示すFEMモデル22の要部平面図である。タイヤが仮想路面に対して接触するときの接地エリア24(グレーに色つけした部分)のうち、タイヤが接地し始めるときの接地ライン26を接地形状として定義する。この接地ライン26のデータはハードディスクに記憶される。
次に、ステップA3において、走査解析を実施してトレッドパターンの容積変動データを取得する。走査解析では、上記接地ライン26をトレッドパターンの周方向に沿って走査させて(図6参照)、各ブロック列18毎にタイヤ周方向における容積変動データを求める。容積変動は、接地ライン26上における仮想路面とタイヤ表面との間に存在する空間部の容積により求められる。すなわち、接地ライン26上に存在する接地部及び非接地部の画素数をカウントし、接地部では容積を0とし、非接地部では溝深さに応じて定められた容積を各画素に乗じて、各ブロック列18毎に合計することにより空間容積が得られ、該空間容積のタイヤ周方向における変動を求める。このように容積変動データを求めるのは、音は空気の膨張・圧縮により生じるため、接地部における仮想路面との間での空間部の容積変動を騒音源とみなすことができるからである。
図7は、図6に示すトレッドパターンにおけるシリアル側及び反シリアル側のメディエート部のブロック列18A、並びにシリアル側及び反シリアル側のショルダー部のブロック列18Bについての各容積変動データを示すグラフであり、横軸は、ある基準点からのタイヤ周方向位置を示し、縦軸は、上記空間容積を示している。図7では、タイヤ周方向における一部分のデータを示しているが、実際には、タイヤの全周にわたって該容積変動データを取得する。
次いで、ステップA4において、該容積変動データを用いて周波数分析を行う。周波数分析は、上記容積変動データにタイヤの仮想転動速度(例えば60km/h)を付与して振動データに変換してから実施し、これにより図8に示すように周波数による容積速度変化を表す周波数分析データが得られる。図8は、図7に示す4つの容積変動データの各周波数分析データであり、同図において、横軸は周波数を示し、縦軸は容積速度を示している。ここで、上記仮想転動速度は、シミュレーションの対象とする放射騒音の測定条件に応じて定義される。
その後、ステップA5において、上記周波数分析データから、転動相当時における各ブロック列の接地端該当ブロックにおける接触面要素の面速度を算出する。面速度は、各ブロック列毎に接地端該当ブロックにおける接触面要素の面積を算出し、上記周波数分析データの容積速度を該面積で割ることにより求められる。詳細には、図2に示すトレッドパターンの場合、接地端該当ブロックにおける接触面要素の面積は、ショルダー部のブロック列18Bでは33.1mm×18.3mm=605.7mm、メディエート部のブロック列18Aでは928.3mmであり、図8に示される容積速度をこれらの面積で割ることにより接地端要素の面速度が求まる。その際、通常は、各周波数帯の面速度を算出するようにし、例えば20Hz刻みで平均化した面速度を求めておく。なお、該面積は、上記ピッチ長Mを持つブロックについての面積とする。
次に、ステップA6において、境界要素法による解析の前準備として、タイヤ表面及びこれが接地する仮想路面を多数の要素に分割したタイヤ境界要素モデル(タイヤBEMモデル)を作成する。ここで、境界要素法(Boundary Element Method)とは、基本式として境界積分方程式を選び、これを積分領域の要素分割を介して数値解析する計算機解法であり、有限要素法が未知数を対象領域全体にとるのに対し、境界要素法では境界上にのみ未知数をとるものである。
図9は、タイヤBEMモデル28の一例を示した図である。タイヤBEMモデル28は、タイヤ全体で作成してもよいが、本実施形態では、計算工数を考慮して、部分的に作成している。詳細には、パターンインパクト音の測定は、図10に示すように、タイヤの前方に所定距離において所定高さの位置にマイク30があると仮定してなされるため、タイヤBEMモデル28は、仮想路面32に対する接地部を含むその前後近傍領域と、マイク30側のタイヤ部分とについて作成する。該マイク30側のタイヤ部分は、図10の例では、マイク30からタイヤBEMモデル28の外周面に接線Tを引いたとき、その接点よりもマイク30側の部分とされている。
次いで、ステップA7において、上記BEMモデルを用いて境界要素法により、放射騒音(パターンインパクト音)のシミュレーションを実施して、タイヤから放射されるパターンインパクト音を求める。かかるBEMによる音響解析は、例えば、LMS International社の「SYSNOISE」、ESI社の「RAYON」などの市販のソフトウエアを用いて行うことができる。
本実施形態では、上記BEM解析における音源の入力情報として、上記ステップA5で求めた接地端該当ブロックにおける接触面要素の面速度(振動速度)を用いる点を特徴としており、該面速度をタイヤBEMモデル28における各ブロック列の接地端該当ブロックにおける接触面要素34に付与して(図9,10参照)、BEMによるエネルギー計算(数値計算)をすることにより、所定位置(即ち、マイク30)での音のレベルと周波数とを算出することができる。上記面速度を付与する接触面要素34は、タイヤBEMモデル28の接地端(進行方向前方における接地開始時の接地端)に位置しているブロック16に存在する全ての接触面要素であり、図9において着色した要素である。
以上より、タイヤのパターンインパクト音について、過大な計算コストをかけることなく、騒音レベルを精度良く予測することができる。
以上説明したシミュレーション方法は、パソコンなどのコンピュータを用いて実現することができる。通常は、上記シミュレーション方法の各ステップを実行させるためのシミュレーションプログラムがコンピュータのハードディスクに保存されており、プログラムを実行する場合に適宜RAMに読み込まれ、キーボードなどの入力手段から入力された種々のデータを用いて、CPUにより演算を行い、モニターなどの表示手段により結果が表示される。
上記プログラムは、機能としては、トレッドパターンを画像化するパターン画像生成部と、FEM解析により接地形状を取得する接地形状取得部と、上記パターン画像と接地形状とを用いた走査解析により容積変動データを取得する容積変動データ取得部と、該容積変動データを周波数分析する周波数分析部と、得られた周波数分析データより転動相当時における各ブロック列の接地端要素の面速度を算出する面速度算出部と、パターンインパクト音シミュレートのためのBEMモデルを作成するBEMモデル作成部と、BEM解析を行ってパターンインパクト音を求めるBEM解析部との各機能を実現させるものである。なお、かかるシミュレーションプログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体(CD−ROM、DVD等)に記録されていてもよい。
上記シミュレーション方法は、タイヤの設計に用いることができ、所定の設計値に基づいてモデル化したタイヤに対して、上記シミュレーション方法により騒音評価を行い、得られた結果が目標性能を達成しているか否かを判定して、達成していない場合に、上記設計値を変更し、目標性能を達成するまで上記シミュレーション方法を繰り返すことで、目標性能を満足する設計値を得ることができる。そして、この設計方法によって得られた設計値に基づいてタイヤを製造することで、パターンインパクト音の低減された空気入りタイヤを低コストに設計し、製造することができる。
上記実施形態に係るシミュレーション方法の効果を示すために、実測値との比較実験を行った。実験では、195/65R15の3種類のパターン付タイヤについて、上記実施形態に係るシミュレーション方法(実施例)と、実際にタイヤを用いた台上計測(実測値)とを実施した。
測定対象となる3種類のトレッドパターンは、メディエート部のブロック列18Aにおいて各ブロックを区画する副溝14Aのタイヤ幅方向に対する角度αと、ショルダー部のブロック列18Bにおいて各ブロックを区画する副溝14Bのタイヤ幅方向に対する角度βを(図2参照)、それぞれ下記表1に示すとおりに設定し、その他の構成は同一とした。
なお、パターンインパクト音の計測条件としては、タイヤ速度を60km/hとし、タイヤの進行方向前方に100cmの位置で、路面から高さ25cmに、マイクをおいて計測するものとした。また、実施例のBEM解析において、各接地端要素に面速度を付与する際には、20Hz刻みで平均化した面速度を付与した。
結果は、下記表1に示すとおりであり、発生周波数帯域(375〜625Hz)での騒音レベルで評価したところ、本実施例によれば、3種類のトレッドパターンについて、いずれも騒音レベルを精度良く予測することができ、また、3種類のトレッドパターン間での騒音レベルについても、本実施例では実測値と同じ順位付けがなされていた。
本発明は、タイヤの放射騒音の主要因であるパターンインパクト音を精度良く予測することができるので、例えば、空気入りタイヤを設計する際に、そのタイヤのパターンインパクト音をシミュレーションにより予測することができ、タイヤの設計に効果的に利用することができる。
本発明の一実施形態に係るシミュレーション方法の流れを示すフローチャートである。 解析対象である空気入りタイヤのトレッドパターンの一部展開図である。 該トレッドパターンを画像化した図である。 タイヤFEMモデルを接地させたときの形状を示す要部正面図である。 仮想路面に対するタイヤの接地形状を示すFEMモデルの要部平面図である。 パターン画像上で走査解析しているところを示す図である。 容積変動データを示すグラフである。 周波数分析データを示すグラフである。 BEMモデルの斜視図である。 同BEMモデルの側面図である。
符号の説明
12…主溝、14…副溝、16…ブロック、18…ブロック列、22…タイヤFEMモデル、24…接地エリア、26…接地ライン、28…タイヤBEMモデル、30…マイク、32…仮想路面、34…接地端該当ブロックにおける接触面要素

Claims (5)

  1. タイヤ周方向に延びる複数の主溝と、該主溝によって複数に区画され、かつ主溝に交差する副溝によって分割されるブロックがタイヤ周方向に沿って配列されたブロック列と、を備えるトレッドパターンの空気入りタイヤについて、パターンインパクト音による放射騒音をシミュレートする方法であって、
    (a)タイヤの路面に対する接地形状を求めるステップと、
    (b)前記接地形状を用いて各ブロック列毎にタイヤ周方向での容積変動データを求めるステップと、
    (c)前記容積変動データにタイヤの仮想転動速度を付与して振動データに変換してから周波数分析を実施して周波数による容積速度変化を表す周波数分析データを得て、前記周波数分析データから転動相当時における各ブロック列の接地端該当ブロックにおける接触面要素の面速度を算出し、その際、前記各ブロック列毎に算出された接地端該当ブロックにおける接触面要素の面積と、前記周波数分析の容積速度とから前記面速度を求めるステップと、
    (d)前記面速度を境界要素モデルにおける各ブロック列の接地端該当ブロックにおける接触面要素に、音響解析における音源の入力情報として付与して、境界要素法による音響解析によりタイヤからの放射騒音を求めるステップと、
    を含むタイヤからの放射騒音シミュレーション方法。
  2. 前記タイヤの接地形状がタイヤ接地開始時の接地ラインであり、前記ステップ(b)において、前記接地ラインをトレッドパターンの周方向に沿って走査させて、前記各ブロック列毎に前記容積変動データを求めることを特徴とする請求項1記載のシミュレーション方法。
  3. 前記ステップ(d)において、タイヤの前方に距離をおいて所定の高さにマイクがあると仮定して、タイヤの境界要素モデルを、仮想路面に対する接地部を含むその前後近傍領域と前記マイク側のタイヤ部分とについて作成し、該境界要素モデルを用いて前記マイク位置でのタイヤからの放射騒音を求めることを特徴とする請求項1又は2記載のシミュレーション方法。
  4. タイヤ周方向に延びる複数の主溝と、該主溝によって複数に区画され、かつ主溝に交差する副溝によって分割されるブロックがタイヤ周方向に沿って配列されたブロック列と、を備えるトレッドパターンの空気入りタイヤについて、パターンインパクト音による放射騒音をシミュレートするシミュレーション方法を実行するためのプログラムであって、
    (a)タイヤの路面に対する接地形状を求めるステップと、
    (b)前記接地形状を用いて各ブロック列毎にタイヤ周方向での容積変動データを求めるステップと、
    (c)前記容積変動データにタイヤの仮想転動速度を付与して振動データに変換してから周波数分析を実施して周波数による容積速度変化を表す周波数分析データを得て、前記周波数分析データから転動相当時における各ブロック列の接地端該当ブロックにおける接触面要素の面速度を算出し、その際、前記各ブロック列毎に算出された接地端該当ブロックにおける接触面要素の面積と、前記周波数分析の容積速度とから前記面速度を求めるステップと、
    (d)前記面速度を境界要素モデルにおける各ブロック列の接地端該当ブロックにおける接触面要素に、音響解析における音源の入力情報として付与して、境界要素法による音響解析によりタイヤからの放射騒音を求めるステップと、
    をコンピュータに実行させるためのプログラム。
  5. 請求項1〜3のいずれか1項に記載のシミュレーション方法を用いてタイヤを設計し、製造することを特徴とする空気入りタイヤの製造方法。
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