JP4908445B2 - 自動変速機の油路構造 - Google Patents

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Description

本発明は、自動変速機において回転軸を囲む円筒軸に油穴を設け、該油穴を介してオイルを所定の部位へ供給するようにした油路構造に関する。
自動変速機は、遊星歯車組と摩擦締結要素を組み合わせて構成され、油圧で作動する摩擦締結要素の締結、解放の組み合わせにより、複数の変速段を実現するようになっている。したがって摩擦締結要素の締結、解放をおこなうため、オイルの給排が行われる。
このため従来、自動変速機の入力軸周りにオイルポンプが配置され、オイルポンプからのオイルを隣接の摩擦締結要素として例えばクラッチのピストン室へ供給するためのクラッチ油路が設けられる。
一例として特開平11−82644号公報には、トルクコンバータ側から延びて入力軸の外周を囲むステータシャフトに油穴が設けられ、オイルポンプカバーからステータシャフトに設けた油穴、および入力軸に設けた油穴を順次経てピストン室へ至るクラッチ油路を形成した構成が示されている。
特開平11−82644号公報
ところで、オイルポンプカバーとステータシャフトには、上記クラッチのピストン室へ連通するクラッチ油路の油穴のほか、トルクコンバータに連通するリリース圧油路を形成するリリース穴も設けられる。
リリース穴は、オイルポンプカバーにおいてはオイルポンプカバーの軸方向厚さが大きくならないようにできるだけトルクコンバータ側へ寄せて配置されるが、ステータシャフトにおいてはステータシャフトのトルクコンバータ側肉厚が薄くならないようにするため、リリース穴をトルクコンバータ側へあまり大きく傾斜させることはできない。
クラッチ油路の入力軸外周面における油穴の開口は、軸方向においてステータシャフトのリリース穴の開口を避けて配置されるが、当該リリース穴の傾斜を上述のとおり大きく傾斜させることができないので、トルクコンバータ側から遠のいた軸方向位置とならざるを得ない。
したがって、クラッチ油路を形成するため一端がオイルポンプカバーの油穴に接続し、他端が入力軸側に開口するステータシャフトの油穴は、オイルポンプカバーの油穴がトルクコンバータ側へ寄せて配置され、シールリングがトルクコンバータ側から遠のいた位置に配置されていることから、ステータシャフトの軸に直角な径方向から大きく傾斜することになる。
この結果、油穴の接続部分における入力軸が一定径である従来の油路構造では、ステータシャフトの内周面におけるクラッチ油路を形成する油穴の開口がステータシャフトの軸方向に非常に長いものとなり、オイルポンプとクラッチ間のステータシャフトの寸法が延び、最終的に自動変速機全体が軸方向に大型化することになる。
さらに入力軸とステータシャフト間において、オイル漏れを遮断するために、この油穴の開口を挟んで2つのシールリングを設ける場合には、各シールリングは油穴の開口の縁部から所定の間隔を設けて配置しなければならないから、ステータシャフトの寸法の増大はさらに顕著となり、油穴の開口がステータシャフトの軸方向に長くなることの影響は顕著である。
そこで本発明は、上記従来の問題点に鑑み、クラッチ油路を形成する油穴の開口の長さを抑えて、自動変速機全体を軸方向に小型化できるようにした油路構造を提供することを目的とする。
上記目的のため、本発明は、変速機ケースの固定部材から円筒軸、回転軸へと順次に連通する油穴を設けて回転軸にそった所定部位へオイルを供給する油路を形成し、円筒軸に設けた油穴が軸線に対して傾斜するように配置された自動変速機の油路構造において、円筒軸がその内周面に大径部と小径部とを有し、円筒軸に設けた油穴の内周面側が大径部と小径部を結ぶ接続部分に開口するようにしたものである。
本発明によれば、円筒軸に設けた油穴の円筒軸内周面における開口が、当該油穴が傾斜していても、円筒軸の軸方向に極端に長くなることがなく、ステータシャフトの寸法の延びを抑え、したがって円筒軸内周面に大径部と小径部を設けるだけの簡単な構成で、コストの増大を抑えながら、自動変速機全体が軸方向に大型化することが防止される。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
図1は、実施の形態を適用した自動変速機のギヤトレインを示すスケルトン図である。
この自動変速機は、単純な遊星歯車組G1とG2を備える。遊星歯車組G1は、第1サンギヤS1と、第1キャリアC1と、第1リングギヤR1とを有している。遊星歯車組G2は、第2サンギヤS2と、第2キャリアC2と、第2リングギヤR2とを有している。
トルクコンバータ5を介して図示しないエンジンからの駆動力が入力される入力軸INが、ロークラッチL/Cと第1メンバM1を介して、遊星歯車組G1の第1サンギヤS1に連結されている。入力軸INはまた、リバースクラッチREV/Cと第2メンバM2を介して遊星歯車組G2の第2サンギヤS2に連結されるとともに、ハイクラッチH/Cと第3メンバM3を介して第2キャリアC2に連結されている。
そして、第2メンバM2は、バンドブレーキB/Bを介して変速機ケースTCに固定および固定解除可能となっている。
遊星歯車組G2の第2キャリアC2は第4メンバM4を介して遊星歯車組G1の第1リングギヤR1に連結され、第2リングギヤR2は第5メンバM5を介して遊星歯車組G1の第1キャリアC1に連結されている。
そして、第4メンバM4は、並列配置のローアンドリバースブレーキL&R/BおよびローワンウェイクラッチL/OWCを介して、変速機ケースTCに対して一方向に回転可能に支持されているとともに、その回転を規制(固定)および規制解除可能とされている。
第1キャリアC1は、出力ギヤOUTに連結されている。
以上のように構成された自動変速機は、図2に示す各摩擦要素の締結、解放の組み合わせにより、前進4速(1st〜4th)、後退1速(Rev)の変速段を実現する。図2において、実線の○印は締結、無印は解放、破線の○は締結であるがエンジンブレーキ時に作動、塗潰しの○はエンジン駆動時にのみ機械的に締結作動(回転規制)することを示す。
そして、Dレンジ位置において、車速とスロットル開度に基づいて設定された変速スケジュールにしたがって上記前進4速の自動変速制御が行われる。また、Dレンジ位置からRレンジ位置へのセレクト操作により、後退1速の変速制御が行われる。
つぎに、図1と図2を参照して、各変速段の回転伝達経路を説明する。
第1速(1st)は、ロークラッチL/Cの締結とローアンドリバースブレーキL&R/BまたはローワンウェイクラッチL/OWCの締結により達成される。
トルクコンバータ5を経たエンジン回転は入力軸INからロークラッチL/C、第1メンバM1および遊星歯車組G1を経て減速され、第1キャリアC1に連結された出力ギヤOUTからは最大減速比による減速回転が出力される。なお、エンジンブレーキ時には、空転するローワンウェイクラッチL/OWCに代ってローアンドリバースブレーキL&R/Bが反力を受ける。
第2速(2nd)は、ロークラッチL/CとバンドブレーキB/Bとの締結により達成される。
入力軸INから第1メンバM1、遊星歯車組G1を経て減速された回転が、第5メンバM5から第2リングギヤR2に入力される。遊星歯車組G2において、バンドブレーキB/Bの締結により変速機ケースTCに固定された第2サンギヤS2により反力を受けながら、第2キャリアC2が減速回転し、第4メンバM4を介して第1リングギヤR1を第1サンギヤS1と同方向に回転させるので、第1キャリアC1に連結された出力ギヤOUTからは第1速よりも小さい減速比による減速回転が出力される。
第3速(3rd)は、ロークラッチL/CとハイクラッチH/Cとの締結により達成される。
入力軸INの回転がロークラッチL/C、第1メンバM1を経て、遊星歯車組G1の第1サンギヤS1に入力される。一方、入力軸INの回転はハイクラッチH/Cから、第3メンバM3、遊星歯車組G2の第2キャリアC2、第4メンバM4を順次経て遊星歯車組G1の第1リングギヤR1にも入力される。
この結果、遊星歯車組G1は直結状態となって、第1キャリアC1は第1サンギヤS1と同じ回転で回転し、出力ギヤOUTからは第2速よりも小さい減速比1による回転が出力される。
第4速(4th)は、ハイクラッチH/CとバンドブレーキB/Bの締結により達成される。
バンドブレーキB/Bの締結により、遊星歯車組G2の第2サンギヤS2が固定される一方、入力軸INの回転はハイクラッチH/Cおよび第3メンバM3を経て第2キャリアC2に入力される。したがって、遊星歯車組G2では第2リングギヤR2が第2キャリアC2よりも高く、すなわち入力軸INの回転よりも高く回転する。これにより、第2リングギヤR2から第5メンバM5、第1キャリアC1を介して、出力ギヤOUTからは入力回転よりも増速された回転が出力される。
後退(Rev)は、リバースクラッチREV/CとローアンドリバースブレーキL&R/Bとの締結により達成される。
入力軸INの回転がリバースクラッチREV/C、第2メンバM2を経て遊星歯車組G2の第2サンギヤS2に入力される。
ローアンドリバースブレーキL&R/Bの締結により第4メンバM4を介して変速機ケースTCに固定された第2キャリアC2により反力を受けながら第2リングギヤR2が逆転し、第5メンバM5、遊星歯車組G1の第1キャリアC1を介して出力ギヤOUTからは減速した逆回転が出力される。
図3は、トルクコンバータからオイルポンプおよびロークラッチ部分の具体的構造を示す縦断面図である。
変速機ケースにオイルポンプ10が取り付けられ、トルクコンバータ5のコンバータケース6から延びるスリーブ8がオイルポンプ10のインナレース13aに連結されている。コンバータケース6はトルクコンバータのインペラ5aを支持している。
オイルポンプ10のオイルポンプカバー12にはスリーブ8の外周径と同等径の中央穴14に円筒状のステータシャフト15が圧入され、ステータシャフト15はスリーブ8の内側をトルクコンバータ5内へ延びてステータ5cを支持している。ステータシャフト15のスリーブ8内に位置する部分は、オイルポンプカバー12の中央穴14圧入部分よりも細径となっている。
ステータシャフト15内には主軸30(図1における入力軸IN)が回転可能に支持されている。主軸30はその先端部においてトルクコンバータのタービン5bと連結している。
オイルポンプ10のトルクコンバータ5とは反対側に、主軸30にそってロークラッチL/C、第1出力ギヤOUT、遊星歯車組G1、遊星歯車組G2が順次配置され、遊星歯車組G1を囲む外周側にはローアンドリバースブレーキL&R/BとローワンウェイクラッチL/OWCが設けられている。
ロークラッチL/Cは、外周筒部にスプラインを備えるとともに円盤部42で主軸30に結合されたクラッチドラム40と、その内側に配置されてスプラインを備えるクラッチハブ44と、クラッチドラム40とクラッチハブ44の間に設けられてそれぞれのスプラインの一方と噛み合う摩擦板を軸方向に交互に重ねたクラッチプレート46と、クラッチドラム40内に形成されたピストン室60に軸方向に摺動可能に収納されたピストン47とからなる。ピストン室60にオイルが供給されるとピストン47がクラッチプレート46を押圧して、ロークラッチL/Cが締結する。
クラッチハブ44は主軸30と同軸の円筒部を有する第1メンバM1を介して遊星歯車組G1のサンギヤS1に連結されている。
遊星歯車組G1の第1キャリアC1は第1メンバM1のさらに外周において出力ギヤOUTに連結されている。出力ギヤOUTは中間軸のカウンタギヤ49と噛み合い、図示しない最終減速機へ回転を出力する。
遊星歯車組G1の第1リングギヤR1には、外周筒部にスプラインを備えるクラッチハブ49が結合され、外周筒部がローアンドリバースブレーキL&R/Bの一部を構成するとともに、外周筒部の先端がローワンウェイクラッチL/OWCに連結されている。クラッチハブ49は第4メンバM4を兼ねている。
以下、油路まわりの詳細について、図4の拡大図も併せ参照して説明する。
オイルポンプは、インナレース13aとアウタレース13bを収納し変速機ケースの端面に取り付けられる本体部11と、変速機ケースの内側において本体部11に取り付けられるオイルポンプカバー12とを有する。
ステータシャフト15は、外周径が大きくオイルポンプカバー12の中央穴14に圧入される厚肉部16と、外周径が厚肉部より小さく、本体部11およびスリーブ8部分の内側を延びる伸長部17とからなり、厚肉部16の先端はオイルポンプカバー12とセレーション19により結合している。厚肉部16と伸長部17の間は軸方向に垂直な端面をもつ段差部18となっている。
ステータシャフト15の伸長部17の内径は厚肉部16の内周面よりもわずかに大径となっている。相対的に厚肉部16の内周面は小径部20となっているが、セレーション結合部分に対応する先端部の内周面は伸長部17の外周径に相当する程度まで拡開された大径部21となっている。
すなわち、厚肉部16の内周面は、セレーション結合部分に対応する大径部21と、セレーション結合部分を除く実際の圧入区間に対応する小径部20とに分かれている。
小径部20と大径部21の接続部分は、ステータシャフト15の軸方向に垂直な面に対して斜めの傾斜面22となっている。
オイルポンプカバー12には、第1リリース穴23が本体部11に対向する端面近傍にそって設けられ、中央穴14のステータシャフト圧入面に開口している。
ステータシャフト15には、厚肉部16に第2リリース穴24が径方向に貫通して設けられている。第2リリース穴24の外側開口は第1リリース穴23に整合している。そして、第2リリース穴24は段差部18側に所定の最小肉厚を残して、内側開口がトルクコンバータ側へ寄る方向に傾斜している。
主軸30はステータシャフト15の伸長部17内に挿入される部分が細径部とされて、当該部分の主軸30の外周面とステータシャフト15の内周面との間に空隙25が形成されている。そして主軸30には軸方向トルクコンバータ近傍において空隙25に開口する径方向の第3リリース穴26と、これに連通し先端方向へ延びる第4リリース穴27とが設けられている。とくに図示しないが、第4リリース穴27は主軸30の先端に開口してトルクコンバータ5内に連通する。
空隙25部分のうち、第2リリース穴24の内側開口に対向する部位を含む所定領域はさらに細くされ、空隙25の径方向サイズを他の領域より大きくしている。
上記第1リリース穴23から第2リリース穴24、空隙25、第3リリース穴26および第4リリース穴27によりトルクコンバータ5へのリリース圧油路が形成される。
主軸30はステータシャフト15の内周面の小径部20と大径部21にそれぞれ整合する小径部31と大径部32を備え、小径部31と大径部32の間は傾斜面33となっている。
そして主軸30は大径部32の小径部31とは反対側が大径部32より外周径の大きい最大径部34となった上、さらにその先は細径部35となっている。
クラッチドラム40はその円盤部42を最大径部34の角に結合されている。最大径部34の外周面はクラッチドラム40内のピストン47の摺動面の一部をなしている。
主軸30の傾斜面33とステータシャフト15の傾斜面22の間には空隙29が形成されている。
主軸30の細径部35から最大径部34にかけて、軸中心には潤滑油穴36が設けられ、例えばオイルポンプカバー12とクラッチドラム40の円盤部42間に設けられたスラストベアリング60等へ、潤滑油穴36に連通する径方向穴37を介してオイルを噴出すようになっている。
主軸30の小径部31はステータシャフト15における第2リリース穴24の内側開口の縁に隣接してトルクコンバータから遠ざかる側に位置しており、軸方向略中央にシール保持溝を有して、シールリング63を保持している。
主軸30の大径部32も軸方向略中央にシール保持溝を有して、シールリング65を保持している。
オイルポンプカバー12には、第1油穴50が第1リリース穴23との干渉を避けた位置に、第1リリース穴と同様に本体部11に対向する端面近傍にそって設けられ、中央穴14のステータシャフト15の圧入面に開口している。
ステータシャフト15には、厚肉部16に第2油穴51が径方向に設けられている。第2油穴51はその外側開口が第1油穴50に連通し、内側開口がトルクコンバータから遠ざかるように傾斜して小径部20から大径部21にかけての傾斜面22に開口している。
すなわち、第2油穴51の内側開口を基準に見ると、ステータシャフト15の内周面は第2油穴51が延びていく側が小径部20、その反対側が大径部21となっている
主軸30には、小径部31の傾斜面33に隣接する部位に開口するように、主軸の直径線上を貫通する第3油穴52が設けられている。
また、主軸30にはさらに潤滑油穴36を避けて第3油穴52に接続する軸方向の第4油穴53と、この第4油穴53に接続し最大径部34の外周面に開口する第5油穴54とが設けられている。第5油穴54の開口はロークラッチのピストン室60に臨む。
第4油穴53は、最大径部34のトルクコンバータから遠い側の端面から穿って形成され、55は封止ボールである。
上記第1油穴50から〜第2油穴51、そしてステータシャフト15と主軸30の傾斜面22、33間の空隙29を経て、第3油穴52から第5油穴54によりロークラッチへのクラッチ油路が形成される。
本実施の形態では、オイルポンプカバー12が発明における固定部材に、ステータシャフト15が円筒軸に、主軸30が回転軸にそれぞれ該当する。ロークラッチL/Cが回転軸にそった所定部位に該当し、第1油穴50、第2油穴51、傾斜面間の空隙29、第3油穴52から第5油穴54により形成されるクラッチ油路が所定部位へオイルを供給する油路に該当し、とくに第2油穴51が円筒軸に設けた油穴に該当する。
ステータシャフト15の小径部20と大径部21とを結ぶ傾斜面22が円筒軸における接続部分に該当し、主軸30の小径部31と大径部32とを結ぶ傾斜面33が回転軸における接続部分に該当する。
本実施の形態は以上のように構成され、変速機ケース側に固定されたオイルポンプカバー12からステータシャフト15、主軸30へと順次に連通する油穴(50〜54)を設けて主軸30にそったロークラッチL/Cへオイルを供給するクラッチ油路を形成し、ステータシャフト15に設けた第2油穴51が軸線に対して傾斜するように配置された自動変速機の油路構造において、ステータシャフト15がその内周面に小径部20と大径部21とを有し、第2油穴51の内周面側が小径部20と大径部21を結ぶ接続部分に開口するようにしたので、ステータシャフト15に設けた第2油穴51のステータシャフト内周面における開口が、当該油穴が傾斜していてもステータシャフトの軸方向に極端に長くなることがない。
これは、図5の比較図において、ステータシャフト15の内周面に大径部21を有しない比較例(仮想線で示す)の場合には、オイルポンプカバー12の基準面Sから油穴の開口のトルクコンバータ側から遠い縁部Ezまで距離Lzを要するのに対して、実施の形態では第2油穴51が同じ傾斜角度でも小径部20から大径部21にかけての傾斜面22に開口してその縁部EoはEzよりも基準面S側手前の距離Loの位置となることによる。
この結果、ステータシャフト15の軸寸法の延びが抑えられるとともに、これに伴い、オイルポンプカバー12の軸方向寸法も短くなる。すなわち、ステータシャフト15の内周面に大径部21と小径部20とを設けるだけであるから、コストの増大を抑えつつ、簡単な構成で、自動変速機全体が軸方向に大型化することを防止できるという効果を奏する。
主軸30はその外周面に、ステータシャフト15内周面の小径部20と大径部21とにそれぞれ整合する小径部31と大径部32を有しているので、ステータシャフト15の小径部20と主軸30の小径部31の間、ステータシャフト15の大径部21と主軸30の大径部32の間に、第2油穴51と第3油穴52の連通部分を挟んでシールリング63、65を配置することができる。
ステータシャフト15における第1油穴51の開口の長さが抑えられているので、2つのシールリング63、65の間隔も小さい。
ステータシャフト15内周面の小径部20と大径部21を結ぶ接続部分と、主軸30外周面の小径部31と大径部32を結ぶ接続部分との間に空隙29が設けられて、相対回転するステータシャフト15の第2油穴51と主軸30の第3油穴52間のオイルの連通が確保される。
ステータシャフト15の接続部分も主軸30の接続部分も傾斜面22、33となっているから断面変化が緩やかで応力集中を招かないとともに、傾斜面22、33間に形成される流路(空隙29)には極端な断面積の変化がないから、オイルの流れが滑らかとなる。
なお、実施の形態はオイルポンプカバー12から隣接のロークラッチL/Cへのクラッチ油路に本発明を適用した例について説明したが、本発明はこれに限定されず、固定部材から円筒軸、回転軸に順次設けた油穴により回転軸にそった所定部位へオイルを供給するものであって、円筒軸の油穴が傾斜している油路に、同様に適用できるものである。
実施の形態が適用される自動変速機のギヤトレインを示すスケルトン図である。 変速段を実現するための摩擦要素の締結、解放の組み合わせを示す図である。 実施の形態の具体的構造を示す縦断面図である。 油路まわりの詳細を示す拡大図である。 従来例との比較を示す比較図である。
符号の説明

5 トルクコンバータ 6 コンバータケース
8 スリーブ
10 オイルポンプ
11 本体部
12 オイルポンプカバー(固定部材)
14 中央穴
15 ステータシャフト(円筒軸)
16 厚肉部
17 伸長部
18 段差部
19 セレーション
20 小径部
21 大径部
22、33 傾斜面
23 第1リリース穴
24 第2リリース穴
25 空隙
26 第3リリース穴
27 第4リリース穴
29 空隙
30 主軸(回転軸)
31 小径部
32 大径部
34 最大径部
35 細径部
36 潤滑油穴
37 径方向穴
40 クラッチドラム
42 円盤部
44、49 クラッチハブ
46 クラッチプレート
47 ピストン
50 第1油穴
51 第2油穴
52 第3油穴
53 第4油穴
54 第5油穴
60 ピストン室
63、65 シールリング
B/B バンドブレーキ
C1 第1キャリア
C2 第2キャリア
G1、G2 遊星歯車組
H/C ハイクラッチ
IN 入力軸
L/C ロークラッチ
L/OWC ローワンウェイクラッチ
L&R/B ローアンドリバースブレーキ
OUT 出力ギヤ
R1 第1リングギヤ
R2 第2リングギヤ
REV/C リバースクラッチ
S1 第1サンギヤ
S2 第2サンギヤ
TC 変速機ケース

Claims (7)

  1. 変速機ケースに固定された固定部材と、固定部材に結合された円筒軸と、円筒軸内に配置された回転軸とにそれぞれ順次に連通する油穴を設け、回転軸にそった所定部位へオイルを供給する油路を形成し、円筒軸に設けた油穴が軸線に対して傾斜するように配置された自動変速機の油路構造において、
    前記円筒軸は内周面に大径部と小径部とを有し、前記円筒軸に設けた油穴の内周面側が前記大径部と小径部を結ぶ接続部分に開口することを特徴とする自動変速機の油路構造。
  2. 前記回転軸はその外周面に、円筒軸の前記大径部に対応する大径部と円筒軸の小径部に対応する小径部とを有することを特徴とする請求項1に記載の自動変速機の油路構造。
  3. 円筒軸の前記接続部分と回転軸の前記大径部と小径部の接続部分との間に、空隙が設けられていることを特徴とする請求項2に記載の自動変速機の油路構造。
  4. 円筒軸の前記接続部分は、円筒軸の軸方向に垂直な面に対して傾斜面となっていることを特徴とする請求項3に記載の自動変速機の油路構造。
  5. 回転軸の前記接続部分は、円筒軸の軸方向に垂直な面に対して傾斜面となっていることを特徴とする請求項4に記載の自動変速機の油路構造。
  6. 円筒軸に設けられた前記油穴と回転軸に設けられた前記油穴の連通部分を挟んで、円筒軸の前記大径部と回転軸の前記大径部の間、および円筒軸の前記小径部と回転軸の前記小径部の間には、それぞれシールリングが設けられていることを特徴とする請求項2から5のいずれか1に記載の自動変速機の油路構造。
  7. 前記固定部材がオイルポンプカバーであり、前記円筒軸がトルクコンバータのステータを支持するステータシャフト、前記回転軸が主軸であり、回転軸にそった前記所定部位が摩擦締結要素であることを特徴とする請求項1から6のいずれか1に記載の自動変速機の油路構造。
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