JP4907286B2 - 回路構成体とその製造方法 - Google Patents

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この発明は、一般的には回路構成体とその製造方法に関し、特定的にはICタグ、ICカード等の機能カードに使用されるアンテナ回路等を備えた回路構成体とその製造方法に関するものである。
近年、ICタグ、ICカード等の機能カードは、目覚ましい発展を遂げ、テレフォンカード、クレジットカード、プリペイドカード、キャッシュカード、IDカード、カードキー、各種会員カード、図書券、診察券、定期券等に使用されている。これらの機能カードに収容されている、アンテナ回路等を備えた回路構成体は、ポリプロピレン(PP)フィルム、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム等の樹脂フィルムからなる基材と、基材の表面上に形成された金属箔からなるアンテナ回路パターン層とから構成される。この回路構成体の製造方法としては、樹脂を含む基材の片面または両面に接着剤を介在して固着された金属箔の表面上に、アクリル系樹脂をレジストインキ層として印刷し、レジストインキ層をマスクとして用いて金属箔を酸性溶液中でエッチングした後、アルカリ水溶液中でレジストインキ層を除去して金属箔からなるアンテナ回路パターン層の表面を露出させる方法が一般的である。
機能カードとしては、多機能化と小型軽量化の要求に伴って、複数のアンテナ回路を有する回路構成体が収容された種々のカードが開発されている。
複数のアンテナ回路を接合する方法として、たとえば、特開2002−7990号公報(特許文献1)には、図12(A)に示すように、樹脂を含む基材110の両面に接着剤層120を介在して形成されたアンテナ回路パターン層130の少なくとも一部同士をクリンピング加工によって接触させ、導通させて、図12(B)に示すように接触部または圧着部130aを形成して接合する方法が開示されている。
特開2002−7990号公報
しかしながら、複数の基材の各々の表面上に形成されたアンテナ回路パターン層の少なくとも一部同士を位置決めして重ね合わせた後、クリンピング加工によって接触させて接合しようとすると、クリンピング加工時の押圧によって、その重ね合わせ位置がずれてしまうという問題がある。特に、別々の基材の表面上に固着された、アンテナ回路パターン層を形成する金属箔の露出面同士をクリンピング加工によって接合しても、接合部の持続性がなく、耐久性も得ることができないという問題もある。
たとえば、図13に示すように、一方の基材11の表面に接着剤層12を介在して形成されたアンテナ回路パターン層10と、他方の基材21の表面に接着剤層22を介在して形成されたアンテナ回路パターン層20とを、位置決めして重ね合わせた後、矢印Cで示すようにクリンピング加工によって接触させて接合しようとする。このとき、クリンピング加工時の押圧等によって、アンテナ回路パターン層10とアンテナ回路パターン層20の重ね合わせ位置がずれてしまう。また、クリンピング部以外は接合されていないため、容易に接合が外れてしまう。
また、図14に示すように、一方の基材11の表面に接着剤層12を介在して形成されたアンテナ回路パターン層10の露出面と、他方の基材21の表面に接着剤層22を介在して形成されたアンテナ回路パターン層20の露出面とを対向させて、矢印Cで示すようにクリンピング加工によって接触させて接合しようとする。すなわち、アンテナ回路パターン層10と20を形成する金属箔の露出面同士をクリンピング加工によって接合しようとする。このとき、クリンピング加工時の押圧等によって、アンテナ回路パターン層10とアンテナ回路パターン層20の重ね合わせ位置がずれてしまう。また、クリンピング部以外は接合されていないため、容易に接合が外れてしまう。
そこで、この発明の目的は、複数の基材の各々の表面上に形成された機能パターン層の少なくとも一部同士を、重ね合わせ位置がずれることなく、クリンピング加工によって確実に接合することが可能な回路構成体とその製造方法を提供することである。
この発明に従った回路構成体の製造方法は、次の工程を備える。
(a)樹脂を含む基材の上に、金属箔を含む機能パターン層が形成された第1と第2の回路構成体を準備する工程。
(b)第1と第2の回路構成体の少なくともいずれか一方の機能パターン層の上に、Bステージの熱硬化性樹脂を含む熱接着層を形成する工程。
(c)熱接着層を形成した後に、第1と第2の回路構成体の一方の機能パターン層と、第1と第2の回路構成体の他方の機能パターン層とが対向するように第1と第2の回路構成体を重ね合わせる工程。
(d)重ね合わせられた第1と第2の回路構成体を加熱することにより固着する工程。
(e)固着された第1と第2の回路構成体にクリンピング加工を施すことによって、第1の回路構成体の機能パターン層の少なくとも一部を、第2の回路構成体の機能パターン層の少なくとも一部に接触させる工程。
ここで、クリンピング加工とは、たとえば、超音波等により、熱接着層、接着剤、基材等を構成する樹脂を部分的に破壊し、機能パターン層を形成する金属箔の一部同士を物理的に接触させることをいう。
この発明に従った回路構成体の製造方法によれば、第1の回路構成体の機能パターン層の少なくとも一部と、第2の回路構成体の機能パターン層の少なくとも一部とを位置決めして重ね合わせた後、加熱すると、少なくとも一方の機能パターン層上に形成された熱接着層が硬化し、機能パターン層の一部同士が熱接着層を介して固着される。その後、クリンピング加工によって、熱接着層を部分的に破壊することにより、機能パターン層の一部同士が接触し、導通して接合される。このとき、機能パターン層の一部同士が熱接着層を介して固着されているので、クリンピング加工時の押圧によって、その重ね合わせ位置がずれてしまうことがなく、機能パターン層の一部同士を確実に接合することができる。
この発明に従った回路構成体は、第1と第2の回路構成体と、熱接着層とを備える。第1と第2の回路構成体は、樹脂を含む基材の上に、金属箔を含む機能パターン層が形成されている。熱接着層は、第1と第2の回路構成体の少なくともいずれか一方の機能パターン層の上に形成された、Bステージの熱硬化性樹脂を含む。第1と第2の回路構成体の一方の機能パターン層と、第1と第2の回路構成体の他方の機能パターン層とが対向するように第1と第2の回路構成体が熱接着層を介して重ね合わせられて固着されている。固着された第1と第2の回路構成体にクリンピング加工を施すことによって、第1の回路構成体の機能パターン層の少なくとも一部が、第2の回路構成体の機能パターン層の少なくとも一部に接触させられている。
以上のようにこの発明の回路構成体によれば、クリンピング加工の前に、複数の基材の各々の表面上に形成された機能パターン層の一部同士が熱接着層を介して固着されるので、クリンピング加工時の押圧によって、その重ね合わせ位置がずれてしまうことがなく、機能パターン層の一部同士を確実に接合することができる。
以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1はこの発明の一つの実施の形態に従った回路構成体の一部を示す部分平面図、図2は図1のII−II線における断面を示す部分断面図である。
図1と図2に示すように、回路構成体1は、アンテナ回路パターン層等の機能パターン層10を有する第1の回路構成体101と、アンテナ回路パターン層等の機能パターン層20を有する第2の回路構成体102とから構成される。第1の回路構成体101では、相対的に幅の広い基材としての樹脂フィルム基材11の一方側の表面上に、接着剤層12を介在して、所定のパターンを有する金属箔からなる機能パターン層10が固着されている。第2の回路構成体102では、相対的に幅の狭い基材としての樹脂フィルム基材21の一方側の表面上に、接着剤層22を介在して、所定のパターンを有する金属箔からなる機能パターン層20が固着されている。
第1の回路構成体101の機能パターン層10は、帯状に延び、開口部10aを有し、互いに対向する突出端部10bと10cを有する。第2の回路構成体の機能パターン層20は、互いに間隔Gだけ離れて形成された二つの島状のパターン層からなる。図1に示すように機能パターン層10の一部と機能パターン層20の一部とが対向するように第1と第2の回路構成体101と102が重ね合わせられている。図2に示すように、機能パターン層20の露出面の上にはBステージ(硬化反応の中間段階)の樹脂を含む熱接着層31が形成され、熱接着層31を介在して機能パターン層10の露出面の一部が重ね合わせられている。
このような状態で重ね合わせられた第1と第2の回路構成体101と102を加熱すると、熱接着層31に含まれる樹脂はBステージから軟化溶融すると同時に、樹脂の硬化反応が進行し、積層された機能パターン層10と20とが熱接着層31によって固着される。このようにして固着された第1と第2の回路構成体101と102にてクリンピング加工を施すことによって、熱接着層31が部分的に破壊され、機能パターン層10(10b、10c)と20が、クリンピング部30において互いに電気的に導通するように接触する。
このようにして、第1の回路構成体101の機能パターン層10の少なくとも一部と、第2の回路構成体102の機能パターン層20の少なくとも一部とを位置決めして重ね合わせた後、加熱すると、少なくとも一方の機能パターン層10上に形成された熱接着層31が硬化し、機能パターン層10と20の一部同士が熱接着層31を介して固着される。その後、クリンピング加工によって、熱接着層31を部分的に破壊することにより、機能パターン層10と20の一部同士が接触し、導通して接合される。このとき、機能パターン層10と20の一部同士が熱接着層31を介して固着されているので、クリンピング加工時の押圧によって、その重ね合わせ位置がずれてしまうことがなく、機能パターン層10と20の一部同士を確実に接合することができる。いいかえれば、クリンピング加工の前に、複数の基材11と21の各々の表面上に形成された機能パターン層10と20の一部同士が熱接着層31を介して固着されるので、クリンピング加工時の押圧によって、その重ね合わせ位置がずれてしまうことがなく、機能パターン層10と20の一部同士を確実に接合することができる。
なお、図3は、本発明の比較例として図1のIII−III線における断面を示す部分断面図である。図3に示すように、熱接着層を介在させないで、機能パターン層10の露出面と機能パターン層20の露出面とが対向するように第1と第2の回路構成体101と102が重ね合わせられている。この場合、一方の基材11の表面に接着剤層12を介在して形成された機能パターン層10の露出面と、他方の基材21の表面に接着剤層22を介在して形成された機能パターン層20の露出面とを対向させて、クリンピング加工によって接触させて接合しようとする。すなわち、機能パターン層10と20を形成する金属箔の露出面同士をクリンピング加工によって接合しようとする。このとき、クリンピング加工時の押圧によって、機能パターン層10と機能パターン層20の重ね合わせ位置がずれてしまうので、その接合部に持続性がなく、耐久性も得ることができない。
図4〜図5は、この発明の一つの実施の形態として図1の回路構成体1を構成する第1の回路構成体101の製造工程を示す部分断面図である。
図4に示すように、金属箔100の一方側の表面上に、たとえば、グラビア印刷法によって、機能パターンとして、たとえば、アンテナ回路パターンを有するレジスト層13を印刷する。その後、金属箔100の他方側の表面上に、たとえば、ドライラミネート接着剤層12を介在して樹脂フィルム基材11を固着する。
そして、図5に示すように、レジスト層13をマスクとして用いて、酸性溶液中で金属箔100をエッチングすることによって機能パターン層10を形成する。その後、アルカリ処理により、レジスト層13を除去する。このようにして、第1の回路構成体101を作製する。
図6〜図7は、この発明の一つの実施の形態として図1の回路構成体1を構成する第2の回路構成体102の製造工程を示す部分断面図である。
図6に示すように、金属箔の一方側の表面上に、たとえば、グラビア印刷法によって、機能パターンとして、たとえば、アンテナ回路パターンを有するレジスト層23を印刷する。その後、金属箔の他方側の表面上に、たとえば、ドライラミネート接着剤層22を介在して樹脂フィルム基材21を固着する。そして、レジスト層23をマスクとして用いて、酸性溶液中で金属箔をエッチングすることによって機能パターン層20を形成する。その後、図7に示すように、アルカリ処理により、レジスト層23を除去する。このようにして、第2の回路構成体102を作製する。得られた機能パターン層20の上に熱接着層31を形成する。
このとき、図2に示すように、熱接着層31は、機能パターン層20の上にのみ塗布することによって形成される。しかし、機能パターン層20の上で任意の部分にのみ塗布することによって熱接着層を形成してもよい。また、上記の製造工程では、レジスト層23を除去しているが、レジスト層23の代わりに熱接着層31をマスクとして用いて、金属箔のエッチング後、機能パターン層20の上に残存させておいてもよい。さらに、後述するが、機能パターン層20を覆うように基材21の全面上に熱接着層をコーティングによって形成してもよい。
図8は、本発明のもう一つの実施の形態に従った回路構成体の製造工程を概略的に示す部分断面図である。
図8の(A)に示すように、第1の回路構成体では、相対的に幅の広い基材としての樹脂フィルム基材11の一方側の表面上に、接着剤層12を介在して、所定のパターンを有する金属箔からなる機能パターン層10が固着されている。第2の回路構成体では、相対的に幅の狭い基材としての樹脂フィルム基材21の一方側の表面上に、接着剤層22を介在して、所定のパターンを有する金属箔からなる機能パターン層20が固着されている。この場合、図8の(B)に示すように、機能パターン層10と機能パターン層20とが基材11を間に挟んで対向するように第1と第2の回路構成体が重ね合わせられている。機能パターン層20の上にはBステージ(硬化反応の中間段階)の樹脂を含む熱接着層としてのレジスト層23が残存しており、レジスト層23を介在して、基材11の一方側の表面上の機能パターン層10が重ね合わせられている。
このような状態で重ね合わせられた第1と第2の回路構成体を加熱しても、レジスト層23に含まれる樹脂はBステージから軟化溶融すると同時に、樹脂の硬化反応が進行し、積層された機能パターン層10と20が接着剤層12と基材11を介在してレジスト層23によって固着される。このようにして固着された第1と第2の回路構成体にて、矢印Cで示す方向にクリンピング加工を施すことによって、接着剤層12と基材11とレジスト層23が部分的に破壊され、機能パターン層10と20が、互いに電気的に導通するように接触する。
このようにしても、機能パターン層10と20の一部同士がレジスト層23を介して固着されているので、クリンピング加工時の押圧によって、その重ね合わせ位置がずれてしまうことがなく、機能パターン層10と20の一部同士を確実に接合することができる。
図9は、本発明のさらにもう一つの実施の形態に従った回路構成体の製造工程を概略的に示す部分断面図である。
図9の(A)に示すように、第1の回路構成体では、相対的に幅の広い基材としての樹脂フィルム基材11の一方側の表面上に、接着剤層12を介在して、所定のパターンを有する金属箔からなる機能パターン層10が固着されている。第2の回路構成体では、相対的に幅の狭い基材としての樹脂フィルム基材21の一方側の表面上に、接着剤層22を介在して、所定のパターンを有する金属箔からなる機能パターン層20が固着されている。この場合、図9の(B)に示すように、機能パターン層10の露出面と機能パターン層20の露出面とが対向するように第1と第2の回路構成体が重ね合わせられている。機能パターン層10と20の上にはBステージ(硬化反応の中間段階)の樹脂を含む熱接着層としてのレジスト層13と23が残存しており、レジスト層13と23を介在して、機能パターン層10と20が重ね合わせられている。
このような状態で重ね合わせられた第1と第2の回路構成体を加熱しても、レジスト層13と23に含まれる樹脂はBステージから軟化溶融すると同時に、樹脂の硬化反応が進行し、積層された機能パターン層10と20がレジスト層13と23によって固着される。このようにして固着された第1と第2の回路構成体にて矢印Cで示す方向にクリンピング加工を施すことによって、レジスト層13と23が部分的に破壊され、機能パターン層10と20が、互いに電気的に導通するように接触する。
このようにしても、機能パターン層10と20の一部同士がレジスト層13と23を介して固着されているので、クリンピング加工時の押圧によって、その重ね合わせ位置がずれてしまうことがなく、機能パターン層10と20の一部同士を確実に接合することができる。
図10と図11は、本発明のさらに別の実施の形態に従った回路構成体の製造工程を概略的に示す部分断面図である。
図10と図11に示すように、機能パターン層20を覆うように基材21の全面上に熱接着層31をコーティングによって形成した後、矢印Cで示す方向にクリンピング加工を施すことによっても、上記と同様の作用効果を達成することができる。
熱接着層は、Bステージ(硬化反応の中間段階)の樹脂を含む。この樹脂は、ポリエステル系、ビニル系、エポキシ系またはアクリル系のいずれか1種以上が好適に使用され、硬化剤としてはイソシアネート、アミン等が使用される。
Bステージの樹脂とは、溶剤を乾燥させ固形分のみとした状態であり、かつ、未硬化の状態であり、加熱時の軟化特性に優れていると同時に、加熱接着以降に硬化反応が進行し、接着性能を向上させるものである。硬化反応が進行した樹脂層(Cステージ)は、加熱時の軟化特性に劣り、基材の耐熱温度を超えた温度が必要であったり、接着性を示さないため、好ましくない。
熱接着層のガラス転移点温度が38〜100℃であると、熱安定性に優れ、高温高湿の環境下における熱接着層の耐久性が向上するので好ましい。
熱接着層は、接合しようとする2つの機能パターン層の少なくとも一方の表面上に形成されればよい。また、接合しようとする2つの機能パターン層の両方の表面に熱接着層を形成する場合には、同一組成の樹脂を用いなくてもよく、異なる組成の樹脂を用いて熱接着層を形成してもよい。
金属箔は、アルミニウム箔、銅箔、ステンレス鋼箔、チタン箔、錫箔等から選ばれた少なくとも1種を用いることができる。これらの金属箔の中でも経済性、信頼性の点からアルミニウム箔を用いるのが最も好ましい。ここで、アルミニウム箔とは、純アルミニウム箔に限定されるものではなく、アルミニウム合金箔も含む。具体的には、たとえばJIS(AA)の記号では1030、1N30、1050、1100、8021、8079等の純アルミニウム箔またはアルミニウム合金箔を採用することができる。
金属箔は、厚みが6μm以上60μm以下であるのが好ましく、より好ましくは厚みが9μm以上50μm以下である。
基材に含まれる樹脂は、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリカーボネート(PC)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリイミド(PI)、非結晶ポリエチレンテレフタレート(PETG)および液晶ポリマー(LCP)からなる群より選ばれた少なくとも一種の樹脂を含み、厚みは5μm以上80μm以下であるのが好ましい。
(比較例)
図4に示すように、金属箔100として厚みが10μmのアルミニウム箔の一方表面上に、グラビア印刷法によってレジスト層13からなるアンテナ回路パターン(機能パターン)を印刷した後、樹脂を含む基材11として厚みが50μmのポリエチレンテレフタレートフィルムをアルミニウム箔の反対側の表面上にポリエステル系ドライラミネート接着剤(乾燥後厚み4μm)を介在させて積層した。その後、図5に示すように、金属箔100を酸性溶液中で化学的エッチングすることによりアンテナ回路パターン(機能パターン)層10を形成し、アルカリ処理によりレジスト層13を除去して第1の回路構成体101を作製した。同様にして、図6〜図7に示すように、アンテナ回路パターン(機能パターン)が異なる第2の回路構成体102を作製した。
図3に示すように機能パターン層10と20の露出面側同士が向き合うように、得られた第1と第2の回路構成体101と102を重ね合わせて積層し、図1に示す箇所30をクリンピングして回路構成体を作製した。
なお、図1において、寸法Wは5mm、W1とW2は2mm、Gは1mmである。
(実施例1)
従来例で得られた図5と図7に示す第1と第2の回路構成体101と102の機能パターン層10と20の表面上に、ガラス転移温度40℃の変性エポキシ樹脂(東亜合成株式会社製 BX60)を厚み5μmで塗布して、Bステージの熱接着層31を形成した。
図1と図2に示すように機能パターン層10と20の露出面側同士が向き合うように第1と第2の回路構成体101と102を重ね合わせて積層し、加熱圧着した後、図1に示す箇所30をクリンピングして回路構成体1を作製した。
(実施例2)
従来例で得られた図5と図7に示す第1と第2の回路構成体101と102の機能パターン層10と20の表面上に、ガラス転移温度83℃のポリエステル樹脂(東洋紡績株式会社製 バイロンUR1400)を厚み5μmで塗布して、Bステージの熱接着層31を形成した。
図1と図2に示すように機能パターン層10と20の露出面側同士が向き合うように第1と第2の回路構成体101と102を重ね合わせて積層し、加熱圧着した後、図1に示す箇所30をクリンピングして回路構成体1を作製した。
得られた回路構成体の特性を次のように評価した。
初期接着性:図1に示す抵抗値測定点RとRの間の抵抗値を測定して評価した。
接着性:初期接着性測定後、温度85℃湿度85%の雰囲気中で168時間保持した後の抵抗値を測定して評価した。
その結果を表1に示す。
Figure 0004907286
表1から、本発明の実施例1と2の回路構成体では、機能パターン層の一部同士を確実に接合することができ、その接合部に持続性があり、耐久性もあることがわかる。
今回開示された実施の形態や実施例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考慮されるべきである。本発明の範囲は以上の実施の形態や実施例ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての修正や変形を含むものであることが意図される。
この発明の一つの実施の形態に従った回路構成体の一部を示す部分平面図である。 図1のII−II線における断面を示す部分断面図である。 本発明の比較例として図1のIII−III線における断面を示す部分断面図である。 この発明の一つの実施の形態として図1の回路構成体を構成する第1の回路構成体の第1の製造工程を示す部分断面図である。 この発明の一つの実施の形態として図1の回路構成体を構成する第1の回路構成体の第2の製造工程を示す部分断面図である。 この発明の一つの実施の形態として図1の回路構成体を構成する第2の回路構成体の第1の製造工程を示す部分断面図である。 この発明の一つの実施の形態として図1の回路構成体を構成する第2の回路構成体の第2の製造工程を示す部分断面図である。 本発明のもう一つの実施の形態に従った回路構成体の製造工程を概略的に示す部分断面図である。 本発明のさらにもう一つの実施の形態に従った回路構成体の製造工程を概略的に示す部分断面図である。 本発明の別の実施の形態に従った回路構成体の製造工程を概略的に示す部分断面図である。 本発明のさらに別の実施の形態に従った回路構成体の製造工程を概略的に示す部分断面図である。 従来の回路構成体において一つの基材の両面に形成された複数のアンテナ回路を接合する方法を示す部分断面図である。 本発明の比較例として、複数の基材の上に形成された複数のアンテナ回路を接合する方法を示す部分断面図である。 本発明の別の比較例として、複数の基材の上に形成された複数の複数のアンテナ回路を接合する方法を示す部分断面図である。
符号の説明
1:回路構成体、10,20:機能パターン層(アンテナ回路パターン層)、11,21:樹脂フィルム基材、12,22:接着剤層、13,23:レジスト層、30:クリンピング部(箇所)、31:熱接着層、101:第1の回路構成体、102:第2の回路構成体。

Claims (2)

  1. 樹脂を含む基材の上に、金属箔を含む機能パターン層が形成された第1と第2の回路構成体を準備する工程と、
    前記第1と第2の回路構成体の少なくともいずれか一方の前記機能パターン層の上に、Bステージの熱硬化性樹脂を含む熱接着層を形成する工程と、
    前記熱接着層を形成した後に、前記第1と第2の回路構成体の一方の前記機能パターン層と、前記第1と第2の回路構成体の他方の前記機能パターン層とが対向するように前記第1と第2の回路構成体を重ね合わせる工程と、
    重ね合わせられた前記第1と第2の回路構成体を加熱することにより固着する工程と、
    固着された前記第1と第2の回路構成体にクリンピング加工を施すことによって、前記第1の回路構成体の機能パターン層の少なくとも一部を、前記第2の回路構成体の機能パターン層の少なくとも一部に接触させる工程とを備えた、回路構成体の製造方法。
  2. 樹脂を含む基材の上に、金属箔を含む機能パターン層が形成された第1と第2の回路構成体と、
    前記第1と第2の回路構成体の少なくともいずれか一方の前記機能パターン層の上に形成された、Bステージの熱硬化性樹脂を含む熱接着層とを備え、
    前記第1と第2の回路構成体の一方の前記機能パターン層と、前記第1と第2の回路構成体の他方の前記機能パターン層とが対向するように前記第1と第2の回路構成体が前記熱接着層を介して重ね合わせられて固着され、
    固着された前記第1と第2の回路構成体にクリンピング加工を施すことによって、前記第1の回路構成体の機能パターン層の少なくとも一部が、前記第2の回路構成体の機能パターン層の少なくとも一部に接触させられている、回路構成体。
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