JP4903001B2 - レジノイド砥石の製造方法 - Google Patents

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本発明は、レジノイド砥石の製造方法に関する。
研削及び研磨用砥石は、使用される結合剤の種類により、ビトリファイド砥石、レジノイド砥石、メタル砥石、及び電着砥石に大別することができる。これらのうち、切れ味がよく、高能率研削で使用しやすいという理由から、レジノイド砥石が多く使用されている。レジノイド砥石に使用される有機質結合剤としては、一般的に、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、PVA、その他の有機樹脂としてウレタン樹脂、メラミン樹脂などが挙げられるが、耐久性及び耐熱性に優れていることから、主としてフェノール樹脂が使用されている。
フェノール樹脂を結合剤とするレジノイド砥石は、一般的には、材料混合物を所定の型に充填し加圧成型することにより製造される。粉末状のフェノール樹脂を砥粒に被覆し、それを乾燥状態で充填するか、又は、液状に調製したフェノール樹脂に砥粒等を入れて液状混合物とし、いわゆる流し込み成型により製造することもできる。
砥石の製造においては、研削時の切れ味、すなわち研削性をより向上させるために砥石の多気孔化が求められている。研削加工中に発生した研削チップは砥石の気孔内に捕捉されることから、砥石中の気孔の割合を大きく確保すれば、砥石と被削材との接触面積が大きい場合や難削材などの目詰まりが生じ易い研削加工の場合でも目詰まりが好適に防止され研削性が向上する。
しかし、一般的な砥石製造方法である上述の加圧成型によれば、フェノール樹脂を結合剤とするレジノイト砥石の気孔率は50%程度が限界であり、更に気孔率を向上させようとすると熟成変形が大きく形状を維持できないなどの問題があった。
かかる問題を解決する試みとして、砥粒がフェノール樹脂結合剤によって相互に結合されてなる組織中に多数の気孔を有するフェノール樹脂多孔質砥石の製造方法であって、砥粒、フェノール樹脂水溶液、硬化剤、及び界面活性剤を混合した流動性混合物を攪拌することにより、該砥粒、該フェノール樹脂水溶液、該硬化剤及び該界面活性剤を均一に混合するとともに、該流動性混合物中に多数の気泡を創成させる混合攪拌工程と、該流動性混合物を所定の型内に流し込む流し込み工程と、該所定の型内で前記流動性混合物を硬化させる硬化工程と、該硬化工程で硬化させて得られた硬化成形体を乾燥させて、該硬化成形体から水分を除去する乾燥工程とを、含むことを特徴とするフェノール樹脂多孔質砥石の製造方法が提案されている(特許文献1)。
特許文献1に開示された方法によれば、気孔創生の機構として、乾燥工程において蒸発した水の抜け跡によるものと、混合攪拌工程において流動性混合物中に多数の気泡を創成させることによるもの、更に流動性混合物中に混合された界面活性剤の起泡作用及び整泡作用によるもの等が挙げられる。
しかし、混合攪拌により気泡を創成させ、流動性混合物中に混合された界面活性剤の起泡作用及び整泡作用によって気泡を得る場合には、砥石組織内に形成される気孔のサイズや分布は、流動性混合物の粘度や攪拌の強さ等の攪拌条件に依存するため制御が困難であり、最終的に形成される気孔のサイズや分布に均一性が乏しくなる場合が存在する。
また、混合攪拌による気泡創成を行うには水を大量に必要とするため、硬化後の砥石内に水が多量に残存しその乾燥除去に時間がかかる。時間を短縮するためには乾燥温度を高めることが考えられるが、乾燥温度が高すぎると砥石にクラックが発生する危険性が生じる。
上記問題を解決する手段として、本発明者らは、砥粒がフェノール樹脂結合剤によって固定化され、その組織中に気孔を有するレジノイド砥石の製造方法であって、砥粒、フェノール樹脂、水、及び発泡剤を均一に混合し、次いで硬化剤を添加して均一に混合し、得られた流動性混合物を所定の型に流し込み、該硬化剤の作用により硬化させ、そして、得られた硬化体から水分を除去して乾燥させることを含み、その際、該発泡剤の化学反応により該流動性混合物中に気泡が形成され、硬化後に砥石組織中の気孔となることを特徴とする製造方法を提案している(特願2005−316204号)。この方法によれば、従来技術と比較して以下の効果が得られることが分かっている。
(1)気孔を確保するための水の添加量が従来技術と比べて半分以下で済むため、硬化後の乾燥時間を短縮できる。また、乾燥による水分気化に伴い、砥石にクラックが発生する危険性が低減される。
(2)乾燥工程における砥石収縮量が低減され、これにより、特に気孔率の大きい砥石を製造する場合に砥石にクラックが発生する危険性が低減される。
(3)発泡剤と塩基触媒との化学反応により気孔を形成するため、混合攪拌に伴う空気の巻き込みによる気孔創生と比較して、気孔径、気孔量の調整が容易であり、砥石の製造間及び製造内のバラつきが小さい。
(4)気孔のサイズ及び分布が均一な砥石を安定して製造可能であり、従来技術により製造される同一組成の砥石と比較して、機械的強度が向上する。
(5)発泡剤の化学反応により常温で発泡するため、熱の作用による発泡機構と比較して気孔創生のバラつきが少ない。また、発泡反応が迅速に進行するので、短い時間で気孔創生が可能である。
(6)発泡反応により常温で迅速に気泡が生成されるので、気泡生成後に硬化剤の作用により迅速にそのまま常温で流動性混合物を硬化させることができる。硬化剤の使用により、従来法の加圧成型とは異なり、小さい寸法から大きい寸法の砥石まで安定して製造できる。
しかしながら、上記の方法において結合剤として使用されるフェノール樹脂は、常温〜60℃の比較的低温で硬化するため、樹脂自体の機械的強度が低く、そのため、砥粒の保持力が不足し良好な研削性能が得られないという欠点がある。かかる欠点を補うため、特願2005−316204号明細書に記載の方法において、任意の工程として、乾燥後の硬化体を、例えば、120〜170℃で加熱することにより、フェノール樹脂の硬化を付加的に進め、レジノイド砥石の砥粒保持力を増加させてもよい。しかし、エステル硬化型フェノール樹脂を使用する場合、その硬化が常温〜60℃の温度で殆ど完了するために、120〜170℃での加熱工程を付加しても大きな効果は得られない。
したがって、砥粒がフェノール樹脂結合剤によって固定化された組織中に気孔を有するレジノイド砥石の製造方法であって、機械的強度が向上された良好な研削性能を有する砥石を製造するための方法が望まれる。
WO01/85394(請求項1)
本発明は、砥粒がフェノール樹脂結合剤によって固定化された組織中に気孔を有するレジノイド砥石の製造方法であって、気孔のサイズや分布が均一であり、機械的強度が向上された良好な研削性能を有するレジノイド砥石を製造できる方法を提供することを課題とする。
前記課題を解決するため鋭意研究を重ねた結果、本発明者らは、特願2005−316204号に記載の方法において、エステル硬化型フェノール樹脂を使用して常温〜60℃の比較的低い温度で硬化させるエステル硬化反応を一次硬化とし、更に、補強剤である加熱硬化型フェノール樹脂(例えば、熱硬化性レゾール型樹脂又はノボラック型樹脂)を使用し加熱により硬化させる工程を二次硬化として付加することにより、砥石組織の結合剤であるフェノール樹脂の機械的強度を向上させ、砥粒の保持力が向上した良好な研削性能を有するレジノイド砥石が得られることを見出した。
すなわち、本発明は、砥粒がフェノール樹脂結合剤によって固定化された組織中に気孔を有するレジノイド砥石の製造方法であって:
砥粒、フェノール樹脂結合剤、水、及び発泡剤を均一に混合し;
補強剤を添加し、次いで硬化促進剤を添加して均一に混合し;
得られた流動性混合物を所定の型に流し込み、該硬化促進剤の作用により一次硬化させ、その際、該発泡剤の化学反応により該流動性混合物中に気泡が形成され;
得られた硬化体から水分を除去して乾燥させ;そして、
乾燥後の硬化体を更に加熱して該補強剤の作用により二次硬化させること
を含み、該発泡剤の反応により形成された気泡が砥石組織中の気孔となることを特徴とするものである。
好ましくは、前記フェノール樹脂結合剤はアルカリ性であり、前記補強剤は熱硬化性レゾール型フェノール樹脂又はノボラック型フェノール樹脂であり、更に、前記硬化促進剤は有機エステル化合物である。
また、前記発泡剤は粉末又は液状であることが好ましく、より好ましくは、前記発泡剤は粉末であり、アゾ化合物及び/又はヒドラジド化合物であり、更により好ましくは、前記発泡剤は4,4’−オキシビスベンゼンスルホニルヒドラジドである。
本発明の一の態様においては、更に、塩基触媒、チクソ材、界面活性剤、及び充填剤からなる群から選択される1種類以上を添加して均一に混合することを含んでもよい。好ましくは、前記塩基触媒はアルカリ性水酸化物であり、前記チクソ材はシリカ微粉であり、前記界面活性剤は、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤、又は非イオン性界面活性剤のいずれかである。
本発明のレジノイド砥石の製造方法にしたがえば、上述の特願2005−316204号明細書に記載された方法による効果に加えて、更に、従来法にしたがって製造されたレジノイド砥石と比較して、機械的強度が向上し、良好な研削性能を有するレジノイド砥石が提供されるという効果が得られる。
以下、本発明のレジノイド砥石の製造方法の好適な実施形態について説明する。
本発明のレジノイド砥石の製造方法は、砥粒、フェノール樹脂結合剤、水、及び発泡剤を均一に混合し;補強剤を添加し、次いで硬化促進剤を添加して均一に混合し;得られた流動性混合物を所定の型に流し込み、該硬化促進剤の作用により一次硬化させ、その際、該発泡剤の化学反応により該流動性混合物中に気泡が形成され;得られた硬化体から水分を除去して乾燥させ;そして、
乾燥後の硬化体を更に加熱して該補強剤の作用により二次硬化させることを含み、該発泡剤の反応により形成された気泡が砥石組織中の気孔となることを特徴とするものである。
本発明の製造方法においては、まず、砥粒、フェノール樹脂結合剤、水、及び発泡剤を均一に混合する。
本発明において使用できる砥粒としては、アルミナ系砥粒、炭化ケイ素系砥粒、ジルコニア系砥粒、酸化セリウム、シリカ、酸化クロム、CBN砥粒、及びダイヤモンド砥粒が挙げられ、これらを単独で、又は2種以上を混合して使用することができる。使用する砥粒の種類や組合せは、研削条件及び被加工材の材質等に応じて適宜選択される。また、本発明の趣旨を逸脱しない限り、上記に列挙した以外の材料を使用してもよい。砥粒の粒径は、1mmからサブミクロンまで幅広く使用することができる。
本発明において使用する一次硬化用のフェノール樹脂結合剤は、塩基触媒の存在下、フェノール類とアルデヒド類とを常圧において水中で縮合させて水溶液として調製されるレゾール型フェノール樹脂である。レゾール型フェノール樹脂はアルカリ性に調整されたものを使用するが、塩基触媒を添加することを条件として中性のフェノール樹脂を使用してもよい。フェノール樹脂結合剤は、アルカリ性条件下において、後述する硬化促進剤と反応して、エステル硬化により一次硬化作用を発揮するものである。
本発明において使用できるフェノール類としては、フェノールの他、例えば、クレゾール、3,5−キシレノール、ノニルフェノール、p−tert−ブチルフェノール、イソプロペニルフェノール、フェニルフェノール等のアルキルフェノールや、レゾルシノール、カテコール、ハイドロキノン、フロログリシン等の多価フェノールが挙げられる。また、カシューナッツ殻液、リグニン、タンニンのようなフェノール系化合物の混合物よりなるものも使用することができる。これら各種のフェノール類は単独で、又は2種以上を混合して使用することができる。
本発明において使用できるアルデヒド類としては、例えば、ホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、フルフラール、グリオキザール等が挙げられ、単独で、又は2種以上を混合して使用することができる。アルデヒド類は、フェノール類に対して1.0〜5倍モルの濃度であればよく、好ましくは、1.0〜3.0倍モルの濃度であり、より好ましくは、1.5〜2.5倍モルの濃度である。アルデヒド類の濃度がフェノール類に対して1.0倍モル未満では架橋後に十分な強度を発現せず、逆に5.0倍モルを超えると未反応アルデヒドによる作業環境の悪化などが懸念され、不都合である。
本発明において使用できる塩基触媒としては、例えば、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ性水酸化物が挙げられ、単独で、又は2種以上を混合して使用することができる。塩基触媒は、フェノール類に対して0.01〜2倍モルの濃度であればよく、好ましくは、0.02〜1.2倍モルの濃度であり、より好ましくは、0.5〜1.0倍モルの濃度である。塩基触媒の濃度がフェノール類に対して0.01倍モル未満では樹脂の製造に多大な時間がかかるため不十分であり、逆に2.0倍モルを越えると硬化剤が大量に必要となり、また、作業環境上好ましくなく、不都合である。
このようにして得られたフェノール樹脂は水溶性であり、その重量平均分子量Mは500〜8000である。フェノール樹脂水溶液は、フェノール樹脂成分が30〜75重量%であるように調製される。フェノール樹脂はレゾール型フェノール樹脂が使用される。なお、このフェノール樹脂水溶液には、その他の添加剤として、砥粒の接着性向上のために、既知のシランカップリング剤を添加してもよい。シランカップリング剤としては、例えば、エポキシ系シランやアミノシランなどが好ましい。また、このシランカップリング剤は、流動性混合物を得る混合工程において添加してもよい。
中性フェノール樹脂水溶液の場合、発泡剤の反応触媒とするため上記の塩基触媒を加える。またアルカリ性フェノール水溶液の場合も発泡剤の反応を調整するため上記の塩基触媒を加えることができる。
本発明において使用できる発泡剤は、液状発泡剤又は粉末発泡剤である。
液状発泡剤の例としては、一般式ROOC−N=N−COOR(式中、Rは、直鎖でも分岐鎖でもよい炭素数1〜4の低級アルキル基を示す。)で表されるジアルキルアゾジカルボキシレートが挙げられる。好ましいジアルキルアゾジカルボキシレートは、ジイソプロピルアゾジカルボキシレートである。また、本発明に使用できる他のジアルキルアゾジカルボキシレートとしては、ジメチルアゾジカルボキシレート、ジエチルアゾジカルボキシレート、ジプロピルアゾジカルボキシレート、ジtert−ブチルアゾジカルボキシレート、及びそれらの混合物が挙げられる。
粉末発泡剤の例としては、アゾジカルボンアミド、アゾビスイソブチロニトリルなどのアゾ化合物、p,p’−オキシビスベンゼンスルホニルヒドラジド、4,4’−オキシビスベンゼンスルホニルヒドラジド、ジニトロソペンタンメチレンテトラミン、ベンゼンスルホニルヒドラジド、p−トルエンスルホニルヒドラジドなどのヒドラジド化合物などが挙げられる。
これらの発泡剤は、目的に応じて、単独で使用してもよく又は2種以上を併用してもよい。また、本発明の趣旨を逸脱しない限り、例示した以外の物質も発泡剤として使用することができる。
更に、本発明の製造方法においては、補強剤を添加し、次いで硬化促進剤を添加して均一に混合する。
本発明において使用する補強剤は、熱硬化性レゾール型フェノール樹脂又はノボラック型フェノール樹脂である。
熱硬化性レゾール型フェノール樹脂は、塩基触媒の存在下、フェノール類とアルデヒド類とを常圧において水中で縮合させて調製されるフェノール樹脂である。使用できるフェノール類、アルデヒド類及び塩基触媒は、一次硬化のためのフェノール樹脂結合剤について既に説明したとおりである。但し、樹脂合成の際に加えるアルデヒド類は、フェノール類に対して0.5〜3倍モルの濃度であり、一次硬化のためのフェノール樹脂より低い濃度で添加するものとする。また、一次硬化(エステル硬化)のためのフェノール樹脂は常温〜60℃の低温で硬化反応を起す必要があるため、硬化反応の反応基であるメチロール基(−CHOH)を多く、具体的には、ベンゼン環1つ当り2〜3個のメチロール基(−CHOH)を付加させる必要があるが、二次硬化における補強剤としての熱硬化性レゾール型フェノール樹脂は、120〜170℃の高温での加熱により硬化させることを意図するものであり、反応基であるメチロール基は多く付加させる必要はなく、具体的には、ベンゼン環1個当り1個以下(例えば、0.5個:ベンゼン環2個当りメチロール基が1個であることを意味する)〜最大2個のメチロール基(−CHOH)を付加させることで十分である。
二次硬化のための補強剤として使用するレゾール型フェノール樹脂は、繰返し単位あたり、ベンゼン環が1又は複数個(最大4個)の場合があるが、アルデヒド類の添加量は、ベンゼン環が1個である場合は多くする必要はなく、具体的には、フェノール樹脂1モル当り0.5〜2倍モルの範囲内であり、ベンゼン環が複数個の場合はある程度多くする必要があり、具体的には、フェノール樹脂1モル当り1.0〜3倍モルの範囲内である。
ノボラック型フェノール樹脂は、酸を触媒として合成されるフェノール樹脂である。レゾール型と異なりメチロール化反応よりもメチレン化反応が進行しやすいため、比較的多環であり、レゾール型と比べてメチロール基が少なく、常温では粉末状であることが多い。したがって、後述するとおり、常温〜60℃で行う一次硬化においては、ノボラック型フェノール樹脂が硬化反応に関与することはなく、二次硬化において120〜170℃に加熱することにより初めて硬化反応に関与することとなる。
一次硬化のためのフェノール樹脂と、二次硬化のための補強剤としてのフェノール樹脂の濃度比は、典型的には、樹脂の重量比で10:0.1〜10:3であり、好ましくは、10:1〜10:2.5である。
本発明において使用する硬化促進剤は、有機エステル化合物である。有機エステル化合物としては、公知であるアルカリ性フェノール樹脂水溶液の硬化剤として用いられているものを使用することができ、例えば、ギ酸メチル、ギ酸エチル、酢酸エチル、乳酸エチル、セバシン酸メチル、エチレングリコールジアセテート、ジアセチン、トリアセチン等の炭素数1〜10の一価もしくは多価アルコールと炭素数1〜10の有機カルボン酸とから誘導されるカルボン酸エステル類、又はγ−ブチロラクトン、γ−カプロラクトン、δ−バレロラクトン、δ−カプロラクトン、β−プロピオラクトン、ε−カプロラクトン等のラクトン類、又はエチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、4−エチルジオキソロン、4−ブチルジオキソロン、4,4−ジメチルジオキソロン、4,5−ジメチルジオキソロン等の環状アルキレンカーボネート類等が挙げられる。なかでも、臭気や引火性の問題を解決する目的で、γ−ブチロラクトン、γ−カプロラクトン、δ−バレロラクトン、δ−カプロラクトン、β−プロピオラクトン、ε−カプロラクトン等のラクトン類を特に好ましく使用することができる。
本発明の一の態様においては、更に、塩基触媒、チクソ材、界面活性剤、及び充填剤からなる群から選択される1種類以上を添加して均一に混合してもよい。
塩基触媒はアルカリ性水酸化物であることが好ましい。
チクソ材としては、例えば、シリカ微粉が挙げられる。チクソ材は、流動性混合物中の原材料において比重の分布が大きい場合に、比重の大きい材料が水溶液中で沈降して砥石組織が不均一となるのを防止するため、必要に応じて使用される。
界面活性剤としては、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤、非イオン性界面活性剤(ノニオン界面活性剤)等が挙げられるが、好ましくは、アニオン界面活性剤又は非イオン性界面活性剤である。
アニオン界面活性剤としては、ラウリン酸ナトリウム、ステアリン酸ナトリウム、オレイン酸ナトリウム等の脂肪酸塩、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸トリエタノールアミン、ラウリル硫酸アンモニウム、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸ナトリウム等の硫酸エステル塩、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム、アルキルナフタレンスルホン酸ナトリウム等のスルホン酸塩、高級アルコールリン酸モノエステルジナトリウム塩、アルキルリン酸ナトリウム塩、ジアルキルジチオリン酸亜鉛等のリン酸エステル塩が挙げられる。
カチオン界面活性剤としては、ラウリルアミンクロライド、ジヒドロキシエチルステアリルアミン、ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド等の高級アルキルアミン塩、トリエタノールアミンモノステアレートの蛾酸塩、ステアラミドエチルジエチルアミンの酢酸塩、2−ヘプタデセニル−ヒドロキシエチルイミダゾリンなどの高級脂肪酸のアミン塩、セチルピリジニウムクロライドなどの高級アルキルハライドのアミン塩、ステアラミドメチルピリジニウムクロライドなどの高級脂肪族アミドのアミン塩といったアンモニウム塩や、これらに類するスルホニウム塩又はホスホニウム塩等が挙げられる。
両性界面活性剤としては、N−アルキルトリグリシン、ジメチルアルキルベタイン、N−アルキルオキシメチル−N,N−ジエチルベタイン、アルキルベタイン、N−アルキル−β−アミノプロピオン酸塩、アルキルジ(アミノエチル)グリシン塩酸塩、N−アルキルタウリン塩、アミノエチルイミダゾリン有機酸塩等が挙げられる。
非イオン界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルナフチルエーテル、ポリオキシエチレン化ヒマシ油、ポリオキシエチレンアビエチルアルコール、ポリオキシエチレンアルキルチオエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアミド、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレングリコオール、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレングリコオールエチレンジアミン、ポリオキシエチレンモノ脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンジ脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンプロピレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタンモノ脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタントリ脂肪酸エステル等のポリオキシエチレン型界面活性剤、エチレングリコールモノ脂肪酸エステル、プロピレングリコールモノ脂肪酸エステル、ジエチレングリコールモノ脂肪酸エステル、グリセリンモノ脂肪酸エステル、ペンタエリスリット脂肪酸エステル、ソルビタンモノ脂肪酸エステル、ソルビタンセスキ脂肪酸エステル、ソルビタントリ脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、脂肪酸モノエタノールアミド、脂肪酸モノイソプロパノールアミド等の多価アルコール型及びアルキロールアミド型界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルアミン、N−アルキルプロピレンジアミン、N−アルキルポリエチレンポリアミン、N−アルキルポリエチレンポリアミンジメチル硫酸塩、アルキルビグアニド、長鎖アミンオキシド等のアミン型界面活性剤が挙げられる。
また必要に応じて充填剤を添加することができる。例えば、クリオライト、硫酸バリウム、硫酸カリウム、炭酸カルシウム等が挙げられ、これらは研削条件等により適宜選択することができる。
以上の材料を所定量計量し、混合機に投入し均一に混合して、流動性混合物を得る。混合時間等の条件は、使用する混合機、混合容量、混合材料、発泡反応の速度等を考慮して適宜決定することができる。
本発明の製造方法においては、次いで、得られた流動性混合物を所定の型に流し込み、硬化促進剤の作用により一次硬化させる。
型の形状、寸法には特に制限はなく、製造する砥石の形状、寸法に依存して適宜選択することができる。
一次硬化させる際の温度は常温〜60℃である。フェノール樹脂結合剤と硬化促進剤によるエステル硬化反応により、流動性混合物を型に流し込んでから約5分後には固形物としてほぼ固定される。固形化した混合物は、十分に硬化させるため、好ましくは、1〜24時間放置する。放置時間は、原材料の種類及び成型寸法を考慮して適宜決定することができる。
本発明の製造方法では、発泡剤の化学反応により流動性混合物中に気泡が形成され、この気泡が砥石組織の硬化後に組織中の気孔となる。発泡剤は塩基触媒と反応してガスを発生させ、気泡を形成する役割を果たす。発泡反応は即座に起こり、通常、硬化完了時には発泡反応が終了する。形成された気泡は、硬化剤の作用により、均一に分散した状態で結合剤組織中に固定される。
本発明の製造方法においては、次いで、得られた硬化体から水分を除去して乾燥させる。乾燥工程により、結合剤組織中に液体として同伴された水分は気化して固形物の外部に除去されるので、その乾燥流路が形成され、又は水分が残存している箇所が空洞となり、小さい連続気孔が形成される。これらが発泡剤により生成された気孔とともに本発明にしたがったレジノイド砥石の気孔部となる。
乾燥は、固形物を型内に残したまま行ってもよく、又は型から外して乾燥させてもよい。乾燥温度は、典型的には60〜100℃であるが、好ましくは、60〜80℃である。乾燥温度及び乾燥時間は、製造するレジノイド砥石の寸法等を考慮して適宜決定することができる。
本発明の製造方法では、次いで、乾燥後の硬化体を更に加熱して補強剤の作用により二次硬化させる。加熱により、添加した補強剤を硬化させ、レジノイド砥石の砥粒保持力を増加させることができる。加熱温度は、例えば、120〜170℃である。
以上説明した本発明の製造方法にしたがって製造されるレジノイド砥石の組成は次の範囲となる。すなわち、砥粒体積率は最小5体積%から最大55体積%まで、気孔体積率は5体積%から85体積%まで、結合剤率は100%から砥粒体積%と気孔体積%を引いた値である。本発明のレジノイド砥石の比重は0.5〜2.5の範囲である。
以下、本発明の実施例を比較例とともに説明するが、これらは本発明の実施可能性及び有用性を例証するものであり、本発明を限定するものではない。
1.砥石の製造と物性の測定
本発明の製造方法及び特願2005−316204号明細書に開示された方法にしたがって製造したレジノイド砥石について、以下の手順にしたがい各物性を測定した。実施例及び比較例において、砥石の組成は、砥粒体積率=22%、結合剤体積率=24%、気孔体積率=54%となるように調整した。
1−1.砥石の製造(実施例)
1−1−1.原材料
砥粒 GC#2000 1118g
フェノール樹脂:レゾール型フェノール樹脂 420g(不揮発分45%)
(旭有機材工業株式会社製、品番:HPR830)
硬化促進剤:γ―ブチロラクトン 104g
補強剤:熱硬化性レゾール型フェノール樹脂 42g(不揮発分90%)
(住友ベークライト社製 スミライトレジン)
発泡剤(大塚化学、品番:ユニフォームAZ90) 47g
水 314g
1−1−2.砥石製造手順
フェノール樹脂、水及び発泡剤を混合機に投入し均一に混合したあと、砥粒を投入して均一に混合し、次いで補強剤を投入し、次いで硬化促進剤を投入して均一に混合した。得られた流動性混合物を外径240×厚さ30×穴径36mm寸法の型に流し込み、常温で1時間放置して、発泡させながら硬化させた。得られた硬化体を型から外し、60℃で24時間加熱して水分を乾燥させた。更に60℃から150℃に2時間で昇温し、150℃で4時間保持して硬化反応をすすめた。得られた砥石の組成は、砥粒体積率=22.0%、結合剤体積率=24.1%、気孔体積率=53.9%で、比重は0.996であった。
1−2.砥石の製造(比較例)
1−2−1.原材料
砥粒 GC#2000 1018g
フェノール樹脂:レゾール型フェノール樹脂 420g(不揮発分45%)
(旭有機材工業株式会社製、品番:HPR830)
硬化促進剤:γ―ブチロラクトン 104g
発泡剤(大塚化学、品番:ユニフォームAZ90) 22g
界面活性剤:(信越化学工業株式会社製 品番:F258) 26g
水 229g
1−2−2.砥石製造手順
フェノール樹脂、水、界面活性剤及び発泡剤を混合機に投入し均一に混合したあと、砥粒を投入して均一に混合し、次いで硬化促進剤を投入して均一に混合した。得られた流動性混合物を外径240×厚さ30×穴径36mm寸法の型に流し込み、常温で1時間放置して、発泡させながら硬化させた。得られた硬化体を型から外し、60℃で24時間加熱して水分を乾燥させた。更に60℃から150℃に6時間で昇温し、150℃で2時間保持して硬化反応をすすめた。得られた砥石の組成は、砥粒体積率=22.7%、結合剤体積率=24.7%、気孔体積率=52.6%で、比重は1.025であった
1−3.砥石物性の測定
上記の実施例及び比較例において得られた砥石について以下の手順にしたがい各物性を測定した。砥石は実施例及び比較例についてそれぞれ3つのサンプルを準備し、物性は3サンプルの平均値をデータとした。
1−3−1.曲げ強度
砥石を40×10×15mm寸法の直方体に切り出し、JIS R1601−2004(ファインセラミックスの曲げ強さ試験方法)にしたがい、スパン間距離20mm、荷重降下速度0.1mm/minにて3点曲げ強度を測定した。
1−3−2.曲げ弾性率(dry、wet)
JIS R1602−2004(ファインセラミックスの曲げ強さ試験方法)にしたがい、曲げ強度テストにおいて測定した砥石の歪から弾性率を算出した。
1−3−3.砥石組織の観察
曲げ強度測定後の砥石について、その破断面をラップ盤にて仕上げて電子顕微鏡観察を行った。
1−4.砥石物性の測定結果
曲げ強度、曲げ弾性率を表1に、砥石組織を図1(実施例)及び図2(比較例)に示す。
Figure 0004903001
実施例について比較例と比較すると、曲げ強度は70%以上高い値が得られ、曲げ弾性率は3倍以上高い値が得られた。実施例における高い曲げ弾性率は、比較例に比べて気孔の均一性が高いことによるものと考えられる。
砥石組織を比較すると、図1に示す実施例では、気孔の大きさは10〜100μmであり、気孔の分散が均一であるのに対し、図2に示す比較例では気孔の分散が不均一であることが観察された。また、実施例では砥粒が結合剤によりしっかりと保持されているのが観察され、比較例では遊離したと思われる砥粒が観察された。これは実施例では補強剤の作用により樹脂強度が向上しこれにより砥粒をしっかりと保持しているためと考察された。一方、比較例では結合剤の強度が弱く、砥粒の保持力が不足し、破断面をラップ盤にて仕上げている最中に砥粒が遊離したものと考察された。
2.研磨性能試験
本発明の製造方法及び特願2005−316204号明細書に開示された方法にしたがって製造したレジノイド砥石について、それぞれ研磨性能を評価した。
2−1.砥石の製造
2−1−1.原材料(実施例)
砥粒 GC#800 1118g
フェノール樹脂:レゾール型フェノール樹脂 420g(不揮発分45%)
(旭有機材工業株式会社製、品番:HPR830)
硬化促進剤:γ―ブチロラクトン 104g
補強剤:熱硬化性レゾール型フェノール樹脂 42g(不揮発分90%)
(住友ベークライト社製 スミライトレジン)
発泡剤(大塚化学、品番:ユニフォームAZ90) 47g
水 314g
2−1−2.原材料(比較例)
砥粒 GC#800 1018g
フェノール樹脂:レゾール型フェノール樹脂 420g(不揮発分45%)
(旭有機材工業株式会社製、品番:HPR830)
硬化促進剤:γ―ブチロラクトン 104g
発泡剤(大塚化学、品番:ユニフォームAZ90) 22g
界面活性剤:(信越化学工業株式会社製 品番:F258) 26g
水 229g
2−1−3.砥石製造手順
実施例、比較例のそれぞれについて、2−1項に示した原材料を使用し1−1−2項(実施例)及び1−2−2項(比較例)に示した製造手順にしたがいレジノイト砥石を成型した。更に、実施例及び比較例の砥石を用いて、図3に示すような研磨用砥石を製造した。
図3において、部材1は研磨加工時にその周方向に回転する穴径76.2mmの芯材であり、部材2は、芯材の外周上に設けた多孔性弾性体(例えば、スポンジ材)である。部材3は、多孔性弾性体の外周上に設けた補強層である。補強層は、多孔性弾性体の外周上に固定されたゴム層と、そのゴム層の内部に設けられた繊維とからなる。部材4は、実施例及び比較例の砥石それぞれからなる研磨層である。
2−2.研磨性能試験
実施例、比較例の研磨用砥石を用いて下記の研磨条件にしたがい1500枚の被研磨材を加工し、最後の加工した被研磨材について仕上面粗さR、R、Rmaxを評価した。
2−2−1.研磨条件
砥石寸法:外径150mm×長さ610mm×穴径76.2mm
被研磨材:ガラス基材エポキシ樹脂銅張積層板
厚み:0.8t
寸法:510mm×410mm
研磨機械:正興C&E社製プリント基板研磨機
砥石回転数:1800rpm
オシュレーション:470cpm
パス回数:1パス
被研磨材送り速度:2m/min
研磨圧:2.0A
被研磨材の加工枚数:1500枚
2−2−2.研磨試験結果
Figure 0004903001
本発明にしたがって製造したレジノイド砥石により加工した被研磨材を示す実施例は、従来技術の砥石により加工した被研磨材を示す比較例と対比して、面粗度が低く細かい面が得られた。これは、本発明の砥石は従来の砥石と比較して砥粒の保持力が強いため、砥粒の脱落が抑制され、切れ刃となる砥粒の量が多いためと考察された。
本発明の方法にしたがって製造される砥石は、粗研削及び仕上げ研磨に使用でき、円筒研削、平面研削内面研削のみならず、ラッピング、ホーニング等の最終仕上げにも応用することができる。被削材又は被研磨材としては鉄系材料に適用できるが、銅などの非鉄金属にも適用でき、超硬、シリコン、アルミナ、炭化物、窒化物、サファイア、石英、各種ガラス、その他セラミック材料などの硬脆性材料に代表される非鉄系材料の研削又は研磨に好適に用いられる。
図1は、実施例の砥石組織の電子顕微鏡写真である。 図2は、比較例の砥石組織の電子顕微鏡写真である。 図3は、研磨性能試験に使用した研磨用砥石の概略図である。
符号の説明
1:芯材
2:多孔質弾性層
3:補強層
4:研磨層

Claims (10)

  1. 砥粒がフェノール樹脂結合剤によって固定化された組織中に気孔を有するレジノイド砥石の製造方法であって:
    砥粒、塩基触媒によりアルカリ性に調整されたフェノール樹脂水溶液、水、及び発泡剤を均一に混合し;
    補強剤を添加し、次いで硬化促進剤を添加して均一に混合し;
    得られた流動性混合物を所定の型に流し込み、該硬化促進剤の作用により一次硬化させ、その際、常温下において該発泡剤の化学反応により該流動性混合物中に気泡が形成され;
    得られた硬化体から水分を除去して乾燥させ;そして、
    乾燥後の硬化体を更に加熱して該補強剤の作用により二次硬化させること
    を含み、該発泡剤の反応により形成された気泡が砥石組織中の気孔となることを特徴とする、前記製造方法。
  2. 前記フェノール樹脂結合剤はアルカリ性である、請求項1記載のレジノイド砥石の製造方法。
  3. 前記補強剤は熱硬化性レゾール型フェノール樹脂又はノボラック型フェノール樹脂である、請求項1又は2に記載のレジノイド砥石の製造方法。
  4. 前記硬化促進剤は有機エステル化合物である、請求項1〜3のいずれか1項に記載のレジノイド砥石の製造方法。
  5. 前記発泡剤は粉末又は液状である、請求項1〜4のいずれか1項に記載のレジノイド砥石の製造方法。
  6. 前記発泡剤は粉末であり、アゾ化合物及び/又はヒドラジド化合物である、請求項1〜5のいずれか1項に記載のレジノイド砥石の製造方法。
  7. 前記発泡剤は4,4’−オキシビスベンゼンスルホニルヒドラジドである、請求項1〜6のいずれか1項に記載のレジノイド砥石の製造方法。
  8. 更に、塩基触媒、チクソ材、界面活性剤、及び充填剤からなる群から選択される1種類以上を添加して均一に混合する、請求項1〜7のいずれか1項に記載のレジノイド砥石の製造方法。
  9. 前記チクソ材がシリカ微粉である、請求項8に記載のレジノイド砥石の製造方法。
  10. 前記界面活性剤が、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤、又は非イオン界面活性剤のいずれかである、請求項8又は9に記載のレジノイド砥石の製造方法。
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