JP4900683B2 - 油圧供給装置 - Google Patents

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Description

本発明は、油圧供給装置に関し、詳しくは、エンジンからの動力を油圧式の変速機構を介して走行駆動系に伝える伝動系と、前記エンジンの動力で駆動される機械式油圧ポンプと、電動モータで駆動される電動油圧ポンプと、この機械式油圧ポンプ及び電動油圧ポンプのうち少なくとも一方からの作動油を前記変速機構に供給する制御油路を備えている油圧供給装置に関する。
CO2の低減や燃費を向上させるため、停車時にエンジンを停止させる制御(アイドルストップ制御)が行われている。また、ハイブリッドカーでは走行のための動力や、充電のための動力が不要となる状況下においてエンジンを停止させる制御を行われている。この種の制御を行う車両では、エンジンで駆動される機械式油圧ポンプと、電動モータで駆動される電動油圧ポンプと、これらの油圧ポンプからの作動油を変速機構に供給する油圧系を備えることにより、エンジンが停止した状態では、電動油圧ポンプからの作動油を変速機構に供給し、例えば、停車時にも変速状態を維持する等の変速を実現するように構成されている。
文献を挙げて説明すると、特許文献1では、エンジンの駆動力を変速機構(文献では無段自動変速機構)に伝える伝動系を備えている。この変速機構に作動油を供給するために、エンジンで駆動される機械式油圧ポンプ(文献では機械式ポンプ)と、バッテリーからの電力で駆動される電動油圧ポンプ(文献では電動ポンプ)と、これらを制御する制御ユニット(文献ではコントローラ)とを備えている。制御ユニットは、車両の走行が停止してアイドリング状態に達し、エンジンを自動停止する条件が成立した後、ディレイ期間が経過したタイミングでエンジンを自動停止させる。また、この制御ユニットは、エンジンの自動停止を行う以前に電動油圧ポンプの作動を開始することで、この電動油圧ポンプから供給される作動油の圧力を徐々に高め、必要とする圧力の作動油を供給する。更に、この制御ユニットは、エンジンが再始動した場合には、機械式油圧ポンプからの作動油の圧力が充分な値まで上昇した後に、電動油圧ポンプを停止するように制御形態が設定されている。
このようにエンジンの停止時に電動油圧ポンプを作動させるものとして、ハイブリッド車両を例に挙げることができる。その一例として特許文献2では、エンジンとモータジェネレータとからの動力を車輪に伝える変速機構(文献では伝動装置)を備えると共に、エンジンで駆動される機械式油圧ポンプ(文献ではメインオイルポンプ)と、電動モータで駆動される電動油圧ポンプ(文献では電動オイルポンプ)と、エンジン、変速機構、電動油圧ポンプ夫々を制御する制御ユニット(文献ではECU)とを備えている。この制御ユニットは、エンジンの停止時に電動油圧ポンプを駆動することにより、十分な変速機油圧を保つことにより、始動発進が行われた際に、即座に前進クラッチを締結して車両の発進を行えるものになっている。
特開2001‐41067号公報 (段落番号〔0020〕〜〔0047〕、図1〜図10) 特開平11−287316号公報 (段落番号〔0023〕〜〔0025〕、〔0038〕、図1、図2)
特許文献2にも示されるように、車両の走行が停止した際に、エンジンを停止させるアイドリングストップの機能を有する車両では、エンジン停止時に電動油圧ポンプを作動させることで、変速機構に作動油を供給する状態を維持する。これにより、走行開始時においてエンジンを始動した直後に変速機構の油圧クラッチに作動油を供給して即座に伝動状態に切り換え、ショックを発生させることなく円滑な発進を可能にするものである。
変速機構制御を行う制御バルブとして、バルブハウジングの内部に備えたスプールで複数の油圧クラッチを制御するものでは、バルブハウジングの内部に形成される油路が複雑な形状で長くなるため、作動油に圧力損失が発生しやすい。また、バルブハウジングの余剰流を潤滑油として変速機構に供給するものでは、作動油の一部が油圧クラッチに供給されないものとなる。特に、バルブハウジングの内部にスプールを備えた制御バルブは、スプールの部位において、僅かながら作動油がリークするものである。
このような理由から、例えば、機械式油圧ポンプからの作動油と、電動油圧ポンプからの作動油とを合流させて変速用のバルブに供給するように油路系を形成したものでは、機械式油圧ポンプの停止時において、バルブ内での作動油のリークや圧力損失を考慮した容量の電動油圧ポンプを用いる必要がある。
しかしながら、バルブ内での作動油のリークや圧力損失を考慮すると電動油圧ポンプを構成する電動モータの容量を大きくし、この電動モータで駆動されるポンプ部の容量を大きくすることが必要となる。また、ポンプの容量を大きくしたものでは、発熱量が大きいため冷却を必要とすることも考えられ、省エネルギーの観点や部品のコストからも改善の余地がある。
本発明の目的は、エンジン停止時に電動油圧ポンプを作動させる油圧供給装置の小型化、省エネルギー化を実現する点にある。
本発明の特徴は、エンジンからの動力を油圧式の変速機構を介して走行駆動系に伝える伝動系と、前記エンジンの動力で駆動される機械式油圧ポンプと、電動モータで駆動される電動油圧ポンプと、この機械式油圧ポンプ及び電動油圧ポンプのうち少なくとも一方からの作動油を前記変速機構に供給する制御油路を備えており、
前記変速機構が、変速作動を行う油圧クラッチを備えて構成され、
前記制御油路が、前記機械式油圧ポンプからの作動油を、前記油圧クラッチの制御を行う制御バルブに供給する第1油路と、前記制御バルブからの作動油が前記油圧クラッチに供給される変速油路に前記電動油圧ポンプからの作動油を供給することにより前記電動油圧ポンプからの作動油を前記油圧クラッチに直接的に供給する第2油路とを備えている点にある。
この構成によると、電動油圧ポンプが駆動される際には、この電動油圧ポンプからの作動油が第2油路を介して変速油路に供給される形態で前記変速機構の油圧クラッチに対して直接的に供給される。よって、この電動油圧ポンプからの作動油を制御バルブに供給するものと比較すると、この制御バルブでの作動油のリークや圧力損失が発生しない状態で、変速機構の油圧クラッチを伝動状態(連結状態)に維持することが可能となる。その結果、機械式油圧ポンプ及び電動油圧ポンプにより変速機構に作動油を供給するものにおいて、小型化、省エネルギー化が可能な油圧供給装置が構成された。
本発明は、前記電動油圧ポンプが、前記エンジンの停止時に駆動されるものでであっても良い。
この構成によると、エンジン停止時に電動油圧ポンプを駆動させるものにおいて、小型化、省エネルギー化が可能な油圧供給装置が構成された。
本発明は、前記制御バルブのバルブハウジングに前記第2油路が形成されると共に、このバルブハウジングに前記電動油圧ポンプが連結固定され、この連結固定状態において前記電動油圧ポンプにおける作動油の吐出部と前記第2油路とが連通する位置関係にあっても良い。
この構成によると、バルブハウジングに対して電動油圧ポンプを連結固定することにより、このバルブハウジングに形成した第2油路と、電動油圧ポンプの作動油の吐出部とが連通する状態になるので、この電動油圧ポンプと油圧クラッチとの間にチューブ類を用いて特別に油路を形成しなくて済み、電動油圧ポンプと第2油路とを接続するための専用の構造を形成する必要もない。
本発明は、前記電動油圧ポンプとして、内部空間を形成するポンプケースと、該内部空間に回転自在に配設され、内歯部を有するアウタロータと、前記内歯部と係合する外歯部を備え、前記アウタロータ内に回転自在に配設されると共に前記アウタロータとの間で膨張及び圧縮を繰り返すポンプ空間を形成するインナロータと、前記内部空間に連通し、前記ポンプ空間からの作動油を吐出する吐出部とを備え、前記バルブハウジングは、前記作動油が供給される入力ポートを備え、前記入力ポートが、前記吐出部の少なくとも一部を兼ねるように前記ポンプケースと前記バルブハウジングとが連結固定されても良い。
この構成によると、電動油圧ポンプの吐出部の少なくとも一部とバルブハウジングの入力ポートとを一体的に形成することができ、電動油圧ポンプにおける吐出部の形成を削減でき、油圧供給装置の小型化を、より一層実現することができる。
本発明は、前記電動モータが、センサレス・ブラシレス直流モータで構成されも良い。
この構成によると、電動油圧ポンプを構成する電動モータがセンサレス・ブラシレス直流モータで構成されることにより、例えば、整流子を用いた構造の直流モータのように作動油が浸入した際に作動不能に陥ることがなく、オイルパンの内部に配置することも可能となる。特に、バルブハウジングにポンプケースが連結固定されている場合には、オイルパン内部に電動油圧ポンプを配置しやすくなる。
本発明は、前記エンジンと前記変速機構との間の伝動系にトルクコンバータを備え、前記第2油路が、前記トルクコンバータのロックアップクラッチに作動油を供給する経路を備えても良い。
この構成によると、エンジン停止時に電動油圧ポンプが駆動される際には、この電動油圧ポンプからの作動油が第2油路を介して前記変速機構の油圧クラッチに対して直接的に供給されると同時に、トルクコンバータのロックアップクラッチに供給されることになり、停止状態のエンジンと走行系の車輪との間を伝動状態にする。この結果、例えば、アイドリングストップを行う車両では、ブレーキを操作しない状態でも走行系に制動力を作用させることが可能となる。また、ハイブリッド型の車両では、走行用の電動モータと走行駆動系とが直結するため、走行開始時には電動モータの駆動力を直接的に車輪に伝えて効率的な走行を行える。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
〔全体構成〕
図1に示すように、エンジン1からの動力をトルクコンバータ2から変速機構3に伝え、この変速機構3で変速された動力をデファレンシャルギヤ4から左右の車輪5に伝える走行駆動系が構成されている。この走行駆動系は乗用車やトラック等の車両において、ECU(Electric Control Unit)6が、走行停止時にはエンジン1を停止させ(アイドリングストップを行い)、走行開始時にはエンジン1を始動させる制御を行うものである。
本発明は、低速走行時には電動モータの駆動力を用い、エンジン1では発電を行うと共に、高速走行時などの高負荷時に電動モータの駆動力とエンジンの駆動力とを用いて走行するハイブリッド型の車両に適用することも可能である。
前記エンジン1は燃料タンク(図示せず)から供給される燃料によって稼動し、クランク軸(図示せず)に回転駆動力を出力する内燃機関で構成されている。このエンジン1の前部位置には、このエンジン1からの動力が無端ベルト7を介して伝えられる機械式油圧ポンプP1と、発電を行うジェネレータ8とが備えられている。また、前記クランク軸の後端から前記トルクコンバータ2に動力を伝える伝動系を備えており、このクランク軸の後端部位にリングギヤ10を備え、このリングギヤ10に動力を伝えることでエンジン1を始動させるスタータモータ11を、このエンジン1の外部に備えている。
前記ジェネレータ8で発電された電力は電力制御ユニット12を介してバッテリー13に供給され、充電される。前記ECU6は、運転者による変速操作やアクセル操作、あるいは、走行系に作用するトルク等に基づいて前記トルクコンバータ2の制御と、変速機構3の変速制御とを実現するソフトウエアを備えると共に、走行を停止した際には、この走行停止から予め設定された時間が経過した後に、エンジン1を停止させるアイドリングストップ制御を行うソフトウエアを備えている。
図面には詳細を示していないが、前記トルクコンバータ2は、フルードが充填されたケーシングの内部に、エンジン1からの駆動力で回転作動するポンプインペラーと、回転駆動力を出力するタービンライナと、ステータとを収容した構造を有している。また、このトルクコンバータ2の内部には、ポンプインペラーを備えた系と、タービンライナを備えた系を連結する油圧制御式のロックアップクラッチLCを備えている。
前記変速機構3は、この変速機構3に内蔵した摩擦多板式の油圧クラッチC1〜C4の作動によって動力伝達状態と、動力遮断状態とに切換られる複数の変速ギヤ(図示せず)を備え、何れかの油圧クラッチC1〜C4を作動させることにより、その油圧クラッチに対応する変速ギヤの変速比で変速した動力を走行駆動系に伝えるように機能する。尚、この変速機構3は複数段に変速するための油圧クラッチの数が3つ以下、あるいは、5つ以上備えるものであっても良い。
この変速機構3は、底部にオイルパン3Pを供えており、このオイルパンの内部に前記複数の油圧クラッチC1〜C4に対する作動油の給排を行う制御バルブVを備え、この制御バルブVに電動油圧ポンプP2を連結固定している(連結構造は後述する)。
〔油圧回路〕
図2に示すように本発明の油圧供給装置が構成されている。この油圧制御装置では、前記制御バルブVが、前記油圧クラッチC1〜C4のうちの何れに作動油を選択して供給するプライマリーバルブ15と、このプライマリーバルブ15を経由して供給される作動油を前記ロックアップクラッチLCに供給し、かつ、余剰油を潤滑系に供給するセカンダリーバルブ16とをバルブハウジング20に収容した構造を有している。
前記バルブハウジング20はアルミダイキャストで成り、このバルブハウジング20の内部に作動自在に備えたスプールによって前記プライマリーバルブ15(変速機構を変速操作する制御バルブの一例)と、セカンダリーバルブ16が形成されている。プライマリーバルブ15とセカンダリーバルブ16とは、電磁ソレノイドからの駆動力によって直接的にスプールを作動させる電磁バルブの構成、あるいは、電磁弁で制御されるパイロット圧によってスプールを作動させる構成等が採用され、前記バルブハウジング20と一体的に油路が形成されている。
前記バルブハウジング20には、前記機械式油圧ポンプP1からの作動油が供給される第1入力ポート21aが形成されると共に、この第1入力ポート21aからの作動油を前記プライマリーバルブ15に供給する第1油路21が形成されている。このプライマリーバルブ15を経由した作動油をセカンダリーバルブ16に供給する中間油路22が形成され、このプライマリーバルブ15から前記油圧クラッチC1〜C4に作動油を供給する変速油路23a〜23dが形成されている。この変速油路23a〜23dのうち油圧クラッチC1に作動油を供給する変速油路23aにはチェックバルブCKが介装されている。
このバルブハウジング20には、セカンダリーバルブ16から前記ロックアップクラッチLCに作動油を供給するロックアップ制御油路24が形成されている。このロックアップ制御油路24にはチェックバルブCKが介装されている。このセカンダリーバルブ16の余剰油は潤滑油路25を介して前記変速機構3に供給される。
更に、前記バルブハウジング20には、前記電動油圧ポンプP2からの作動油が供給される第2入力ポート26aが形成されると共に、この第2入力ポート26aからの作動油を受け入れて前記複数の油圧クラッチC1〜C4のうちの1つの油圧クラッチC1に供給する第2油路26が形成されている。更に、この第2油路26からの作動油を分岐させて前記ロックアップクラッチLCに供給するロックアップ維持油路27が形成されている。
同図に示すように、前記第2油路26は、前記変速油路23aに形成したチェックバルブCKを基準にして前記油圧クラッチC1側の変速油路23aに合流している。これと同様に、前記ロックアップ維持油路27は前記ロックアップ制御油路24に形成したチェックバルブCKを基準にして前記ロックアップクラッチLC側のロックアップ制御油路24に合流している。更に、前記第2油路26には、前記プライマリーバルブ15から油圧クラッチC1に供給された際に、作動油が前記ロックアップ制御油路24に流入する不都合を阻止するチェックバルブCKが介装されている。また、前記ロックアップクラッチLCに作動油を供給するロックアップ維持油路27には、セカンダリーバルブ16からロックアップクラッチLCに作動油が供給される際に、電動油圧ポンプP2への作動油の流入を阻止するチェックバルブCKが介装されている。
また、前記電動油圧ポンプP2に対してバルブハウジング20から作動油を供給する供給油路28に連通する供給ポート28aをバルブハウジング20に形成しており、供給油路28は、オイルパン3Pに貯留されたオイルが導かれるように構成されている。
〔電動油圧ポンプ〕
図3に示すように、前記電動油圧ポンプP2は、センサレス・ブラシレス直流モータで成る電動モータMと、トロコイド型の油圧ポンプPとを連結した構造を有している。電動モータMは、樹脂材料で成るモータケース30に円筒状の内部空間Sを形成し、この内部空間Sを取り囲む位置に複数のコア31を配置している。この複数のコア31にコイル32を巻回し、この複数のコイル32に電力を供給するコネクタ部33を備えている。また、内部空間Sに永久磁石で成るロータ34を収容し、このロータ34と一体回転する駆動軸35を備えている。
センサレス・ブラシレス直流モータは、整流子(コミュテータ)を有したモータとは異なり整流子を備えずとも必要とする方向に向けた回転駆動力を得るものである。具体例を挙げると、ロータ34の回転を実現するために、直流電力から作り出した3相交流で成る駆動電力を前記コネクタ部33から夫々のコイル32に供給することにより回転磁界を作り出してロータ34に回転力を与える。また、ロータ34の回転時にはコイル32に発生する起電力を前記コネクタ部33からフィードバックすることにより、ロータ34の回転位置を取得して駆動電力を制御する制御形態となる。
尚、3相交流となる電力は、ECU6の内部に備えた専用の基板で作り出される形態を想定しているが、この3相交流となる電力をECU6のマイクロプロセッサーでの処理によって作り出すものであっても良い。
前記トロコイド型の油圧ポンプPは前記駆動軸35を回転自在に支持する軸受部40Aを有し、内部空間を形成するポンプケース40と、該内部空間に回転自在に配設され、内歯部(図示せず)を有するアウタロータ42と、この内歯部と係合する外歯部(図示せず)を備え、アウタロータ42内に回転自在に配設されると共にアウタロータ42との間で膨張及び圧縮を繰り返す複数のポンプ空間46、48を形成するインナロータ41とを備えている。これらのポンプ空間46、48のうち、作動油に圧力が作用し、該作動油を吐出する部位が吐出部47に設定され、作動油を吸引する部位(負圧が作用する部位)が吸引部49に設定されている。
この油圧ポンプPでは、前記吐出部からの作動油の一部を軸受部40Aと駆動軸35との隙間を介して前記内部空間Sに供給し、この内部空間Sからの作動油を前記ポンプケース40において駆動軸35と平行する戻し油路43から前記吸引部に戻すことにより、軸受部40Aの潤滑と、この電動モータMの冷却を図るように構成されている。
前記モータケース30とポンプケース40とは、ボルトによる固定、あるいは、接着剤を用いて固定され、バルブハウジング20に形成された前記第2入力ポート26aに対して、ポンプケース40の前記吐出部を対向させ、前記供給ポート28aに対して、ポンプケース40の前記吸引部を対向させた形態で、ポンプケース40とバルブハウジング20とがボルト45を介して連結固定している。より具体的には、バルブハウジング20の第2入力ポート26aが電動油圧ポンプP2の吐出部47の少なくとも一部を兼ねるようにポンプケース40とバルブハウジング20とが連結固定されている。
電動油圧ポンプP2は前記オイルパン3Pの内部に貯留されたオイルに浸漬する位置に配置されている。前述したようにポンプケース40と、バルブハウジング20とが連結されることにより、電動油圧ポンプP2を作動させた際には、オイルパン3Pの内部の作動油を供給油路28に吸引し、供給ポート28aから前記ポンプ空間の吸引部に送り込み、このポンプ空間の吐出部及び第2入力ポート26aを介して第2油路26に送り出すことになる。
尚、この電動油圧ポンプP2では、オイルパン3Pに貯留されている作動油を吸引する吸引部をポンプケース40の外面に形成することによって、バルブハウジング20を介さずに作動油の吸引を行えるように構成することが可能である。また、車体が大きく傾斜した際においても吸引を確実にするために、オイルパン3Pの底部の作動油を吸引部に導くストロー状の吸引管を備えても良い。この吸引管は図3に示す供給油路28の下端部に備えても良い。
この構成から、エンジン1の稼働時には前記ECU6が、電動油圧ポンプP2を停止する制御を行う。また、運転者による変速操作やアクセル操作、あるいは、走行系に作用するトルク等に基づき、ECU6が、機械式油圧ポンプP1からの作動油を変速機構3の油圧クラッチC1〜C4の何れかに供給して最適な変速段を選択し、トルクコンバータ2のロックアップクラッチLCに供給することにより変速制御を実現する。このように機械式油圧ポンプP1が作動する際には、変速油路23aの作動油の圧力、あるいは、ロックアップ制御油路24の作動油の圧力が前記電動油圧ポンプP2から作動油を送り出す油路に作用するものであるが、前記第2油路26及びロックアップ維持油路27に備えたチェックバルブCKにより、この電動油圧ポンプP2に対して過大な圧力が作用する不都合を回避している。
次に、車両の走行が停止したことを前記ECU6が判別した際には、この走行停止から予め設定された時間が経過した後に、ECU6が、エンジン1を停止させる制御(アイドリングストップ制御)を行い、このエンジン1の停止制御により機械式油圧ポンプP1の油圧が設定値を下回る以前に、ECU6が前記電動油圧ポンプP2を駆動することにより前記油圧クラッチC1とロックアップクラッチLCとに作動油を供給する。
尚、電動油圧ポンプP2の駆動を開始するタイミングは、エンジン1を停止させるタイミングを基準にした時間制御であって良く、また、機械式油圧ポンプP1からの作動油の圧力を計測する圧力センサを備え、この圧力センサからの信号に基づくものであっても良い。
電動油圧ポンプP2の駆動を開始した後には、この電動油圧ポンプP2からの作動油が第2油路26から変速機構3の油圧クラッチC1に対して直接的に供給される。よって、例えば、この電動油圧ポンプP2からの作動油を制御バルブVに供給するものと比較すると、この制御バルブVでの作動油のリークや圧力損失がない状態で、変速機構3の油圧クラッチC1に供給して伝動状態(連結状態)に維持することが可能となる。また、トルクコンバータ2のロックアップクラッチLCに作動油が供給されるため、停止状態のエンジン1と走行系の車輪5との間を伝動状態にすることになり、ブレーキを操作しない状態でも走行系に制動力を作用させることが可能となる。
因みに、本発明の油圧供給装置をハイブリッド型の車両に適用したものでは、エンジンの停止時には変速に必要な油圧クラッチを伝動状態に維持すると同時に、トルクコンバータ2のロックアップクラッチLCをロックアップ状態にするので、走行用の電動モータからの駆動力を無駄なく走行系に伝えるものとなり、効率的な走行を現出する。
更に、電動油圧ポンプP2を作動させた場合には、前記第2油路26から変速油路23aに作動油が供給されるが、この変速油路23aにチェックバルブCKを備えているので、この変速油路23aからプライマリーバルブ15に向けて作動油が無駄に流れる不都合を回避する。また、電動油圧ポンプP2の駆動時にはロックアップ維持油路27からロックアップ制御油路24に作動油が供給されるが、このロックアップ制御油路24にチェックバルブCKを備えているので、ロックアップ制御油路24からセカンダリーバルブ16に向けて作動油が無駄に流れる不都合を回避している。
このように、本発明の油圧供給装置では、変速用の油圧クラッチと、トルクコンバータ2のロックアップクラッチLCとに対して専用の油路を介して電動油圧ポンプP2から作動油を供給するので、作動油のリークや圧力損失を考慮しなくて済み、結果として、電動油圧ポンプP2の大型化、大容量化を招くことなく、停車状態を確実に維持できるのである。特に、電動油圧ポンプP2をオイルパン3Pのオイルに浸漬する位置に配置し、この電動油圧ポンプP2を構成する電動モータMの内部にオイルを積極的に送り込む構造を採用しているので、電動モータMを良好に冷却することも可能にしている。
車両の走行駆動系と油圧系とを示すブロック図 機械式油圧ポンプと電動油圧ポンプとからの作動油の供給形態を示す油圧回路図 バルブハウジングに連結された電動油圧ポンプの断面図
符号の説明
1 エンジン
2 トルクコンバータ
3 変速機構(伝導系)
4 デファレンシャルギヤ(走行駆動系)
5 車輪(走行駆動系)
20 バルブハウジング
21 第1油路(制御油路)
26 第2油路(制御油路)
40 ポンプケース
41 アウタロータ
42 インナロータ
46、48 ポンプ空間
47 吐出部
C1〜C4 油圧クラッチ
LC ロックアップクラッチ
P1 機械式油圧ポンプ
P2 電動油圧ポンプ
V 制御バルブ

Claims (6)

  1. エンジンからの動力を油圧式の変速機構を介して走行駆動系に伝える伝動系と、前記エンジンの動力で駆動される機械式油圧ポンプと、電動モータで駆動される電動油圧ポンプと、この機械式油圧ポンプ及び電動油圧ポンプのうち少なくとも一方からの作動油を前記変速機構に供給する制御油路を備えており、
    前記変速機構が、変速作動を行う油圧クラッチを備えて構成され、
    前記制御油路が、前記機械式油圧ポンプからの作動油を、前記油圧クラッチの制御を行う制御バルブに供給する第1油路と、前記制御バルブからの作動油が前記油圧クラッチに供給される変速油路に前記電動油圧ポンプからの作動油を供給することにより前記電動油圧ポンプからの作動油を前記油圧クラッチに直接的に供給する第2油路とを備えている油圧供給装置。
  2. 前記電動油圧ポンプは、前記エンジンの停止時に駆動される請求項1記載の油圧供給装置。
  3. 前記制御バルブのバルブハウジングに前記第2油路が形成されると共に、このバルブハウジングに前記電動油圧ポンプが連結固定され、この連結固定状態において前記電動油圧ポンプにおける作動油の吐出部と前記第2油路とが連通する位置関係にある請求項1又は2記載の油圧供給装置。
  4. 前記電動油圧ポンプは、内部空間を形成するポンプケースと、該内部空間に回転自在に配設され、内歯部を有するアウタロータと、前記内歯部と係合する外歯部を備え、前記アウタロータ内に回転自在に配設されると共に前記アウタロータとの間で膨張及び圧縮を繰り返すポンプ空間を形成するインナロータと、前記内部空間に連通し、前記ポンプ空間からの作動油を吐出する吐出部とを備え、
    前記バルブハウジングは、前記作動油が供給される入力ポートを備え、
    前記入力ポートが、前記吐出部の少なくとも一部を兼ねるように前記ポンプケースと前記バルブハウジングとが連結固定されている請求項3記載の油圧供給装置。
  5. 前記電動モータが、センサレス・ブラシレス直流モータで構成されている請求項1〜4のいずれか1項に記載の油圧供給装置。
  6. 前記エンジンと前記変速機構との間の伝動系にトルクコンバータを備え、前記第2油路が、前記トルクコンバータのロックアップクラッチに作動油を供給する経路を備えている請求項1〜5のいずれか1項に記載の油圧供給装置。
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