JP4899905B2 - 車両のトノカバー装置 - Google Patents

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Description

この発明は、車体後部の荷室の上方位置で、略水平な展開状態で設置される車両のトノカバー装置に関する。
従来より、ステーションワゴンのように車体後部にバックドアを備え、その前方側を荷室空間とした車両において、その荷室内の荷物等が車外から視認できないように、荷室の上方位置に略水平方向に展開するトノカバー装置を設けることが知られている。
もっとも、バックドアを開いて荷物の出し入れを行なう際に、このトノカバー装置がそのまま荷室の上方位置に存在すると、荷物の出し入れが困難となる。
そこで、下記特許文献1に示すように、トノカバー装置を構成する巻取り式トノカバーの後端を、左右のリアピラーの車幅方向内方側に設けたガイドレールに係合させて、バックドアの開閉動作又は作業者の手動によって、ガイドレールに沿って上下動させるように構成した車両のトノカバー装置が知られている。
このように、バックドアの開閉動作等に応じて、トノカバーの後端を上方に引き上げることで、トノカバー後方の開口部が拡大して、荷室内の荷物の出し入れが容易になり、荷室の利便性を高めることができる。
特許第3613581号公報
ところで、車体後部の荷室は、車体デザイン等の要求により、平面視で車幅方向長さ(車幅長)が車体後方側に向うに従って徐々に狭まるように設定されている。
このため、幅狭の領域がリアピラーとバックドアの間に形成されることになり、前述の特許文献1のように、リアピラーにトノカバー後端を支持させると、トノカバー後端とバックドアとの間に、トノカバーがない部分が生じて、隙間が生じるといった問題があった。
また、前述の特許文献1のように、バックドアの開閉動作に連動してトノカバー後端を上方に引き上げるためには、バックドアとトノカバー後端との間に剛性を有する連結部材が必要であったり、また、上方への引き上げたトノカバー後端を下方へ引き戻すための付勢手段等が必要となっていた。しかし、こうした連結部材や付勢手段を設けると、トノカバー装置近傍の見栄えの悪化、生産コストの増加やレイアウトスペースの確保が必要となるといった問題があった。
そこで、本発明は、車体後部の荷室の上方位置で、略水平な展開状態で設置される車両のトノカバー装置において、トノカバー後方のバックドアとの間に形成される隙間をトノカバーで覆いつつも、余計な連結部材等を設定することなく、バックドアの開閉動作に連動してトノカバーの後端を上方に引き上げることができる車両のトノカバー装置を提供することを目的とする。
この発明の車両のトノカバー装置は、車体後面の車体開口部を開閉自在に覆うバックドアと前記車体開口部の前方に広がる荷室フロアとを備える車体後部で、該荷室フロアの上方位置に、略水平な展開状態で設置される車両のトノカバー装置において、前記荷室の左右側壁に上下方向で前傾して延設される左右一対のガイドレールと、該ガイドレールに後端が連結されて前記荷室フロアの上方で略水平に展開する第一の巻取り式トノカバーと、該第一の巻取り式トノカバーの後方で前記ガイドレールに前端が連結されてバックドアに後端が連結される第二の巻取り式トノカバーと、を備え、前記第一の巻取り式トノカバーの巻取り張力及び前記第二の巻取り式トノカバーの巻取り張力を、第一の巻取り式トノカバーの後端及び第二の巻取り式トノカバーの前端が、バックドアの開閉動作に連動して前記ガイドレールに沿って上下動するように設定したものである。
上記構成によれば、荷室前部を第一の巻取り式トノカバーで覆い、荷室後部を第二の巻取り式トノカバーで覆うことで、荷室全体をトノカバーで覆うことができる。また、第一の巻取り式トノカバーの巻取り張力と第二の巻取り式トノカバーの巻取り張力によって、バックドアの開閉動作に連動して第一の巻取り式トノカバー後端と第二の巻取り式トノカバー前端を上下動させることができる。
このため、第一の巻取り式トノカバー後端とバックドアとの間の隙間を、第二の巻取り式トノカバーで覆うことができる。また、連結部材や付勢手段等を設けることなく、トノカバー自体の巻取り張力だけで、第一の巻取り式トノカバーと第二の巻取り式トノカバーをバックドアの開閉動作に連動させて上下動させることができる。
この発明の一実施態様においては、前記バックドア開放時に、前記第一の巻取り式トノカバーの巻取り張力のガイドレール上向き分力が、前記第二の巻取り式トノカバーの巻取り張力のガイドレール下向き分力よりも大きくなるように設定したものである。
上記構成によれば、バックドア開放時に、ガイドレールの上向き分力がガイドレールの下向き分力よりも大きくなるため、第一の巻取り式トノカバーの後端と第二の巻取り式トノカバーの前端が、バックドア開放に連動して、ガイドレールに沿って上方へ移動することになる。
このため、バックドアを上方に開放するだけで、第一の巻取り式トノカバーの後端と第二の巻取り式トノカバーの前端を、上方に追従移動させることができる。
よって、バックドアの開放動作に連動して、トノカバー装置後方の開口部を確実に拡大することができる。
この発明の一実施態様においては、前記ガイドレールに上下方向にスライド移動するスライダー部材を設定し、該スライダー部材に前記第一の巻取り式トノカバーの後端及び第二の巻取り式トノカバーの前端を連結するように構成したものであって、前記バックドア開放時の第一の巻取り式トノカバーの巻取り張力のガイドレール上向き分力が、スライダー部材の自重のガイドレール下向き分力と第二の巻取り式トノカバーの巻取り張力のガイドレール下向き分力との合計よりも大きくなるように設定したものである。
上記構成によれば、ガイドレールにスライダー部材を設けたものにおいて、バックドア開放時に、ガイドレールの上向き分力が、スライダー部材の自重の分力も合計した下向き分力より大きくなるため、スライダー部材に連結した第一の巻取り式トノカバーの後端と第二の巻取り式トノカバーの前端が、ガイドレールに沿って上方へ移動することになる。
このため、バックドアを上方に開放するだけで、スライダー部材も含めて第一の巻取り式トノカバーの後端と第二の巻取り式トノカバーの前端を、上方に追従移動させることができる。
よって、スライダー部材を設けた場合でも、バックドアの開放に連動してトノカバー装置後方の開口部を拡大できる。
この発明の一実施態様においては、前記バックドア閉鎖時に、前記第一の巻取り式トノカバーの巻取り張力のガイドレール上向き分力が、前記第二の巻取り式トノカバーの巻取り張力のガイドレール下向き分力よりも小さくなるように設定したものである。
上記構成によれば、バックドア閉鎖時に、ガイドレールの上向き分力がガイドレールの下向き分力よりも下向き分力よりも小さくなるため、第一の巻取り式トノカバーの後端と第二の巻取り式トノカバーの前端が、バックドア閉鎖に連動してガイドレールに沿って下方へ移動することになる。
このため、バックドアを下方に閉鎖するだけで、第一の巻取り式トノカバーの後端と第二の巻取り式トノカバーの前端を、下方に追従移動させることができる。
よって、バックドアの閉鎖動作に連動して、トノカバー後方の開口部を確実に閉じて、荷室を完全に覆うことができる。
この発明の一実施態様においては、前記ガイドレールに上下方向にスライド移動するスライダー部材を設定し、該スライダー部材に前記第一の巻取り式トノカバーの後端及び第二の巻取り式トノカバーの前端を連結するように構成したものであって、前記バックドア閉鎖時の第一の巻取り式トノカバーの巻取り張力のガイドレール上向き分力が、スライダー部材の自重のガイドレール下向き分力と第二の巻取り式トノカバーの巻取り張力のガイドレール下向き分力との合計よりも小さくなるように設定したものである。
上記構成によれば、ガイドレールにスライダー部材を設けたものにおいて、バックドア閉鎖時に、ガイドレールの上向き分力が、スライダー部材の自重の分力も合計した下向き分力より小さくなるため、スライダー部材に連結した第一の巻取り式トノカバーの後端と第二の巻取り式トノカバーの前端が、ガイドレールに沿って下方へ移動することになる。
このため、バックドアを下方に閉鎖するだけで、スライダー部材も含めて第一の巻取り式トノカバーの後端と第二の巻取り式トノカバーの前端を、下方に追従移動させることができる。
よって、スライダー部材を設けた場合でも、バックドアの閉鎖に連動して、トノカバー後方の開口部を確実に閉じて、荷室を完全に覆うことができる。
この発明の一実施態様においては、前記第一の巻取り式トノカバー及び第二の巻取り式トノカバーの略水平の展開状態を保持する係止部を設けたものである。
上記構成によれば、係止部を設けることにより、第一の巻取り式トノカバーと第二の巻取り式トノカバーの略水平の展開状態が確実に保持されることになる。
このため、第一の巻取り式トノカバーの巻取り張力と第二の巻取り式トノカバーの巻取り張力のバランスにより、上下動する第一の巻取り式トノカバーと第二の巻取り式トノカバーの位置が、係止部により、確実に展開状態で保持されるため、第一の巻取り式トノカバーと第二の巻取り式トノカバーの展開状態が確実に保持できる。
よって、第一の巻取り式トノカバーと第二の巻取り式トノカバーの展開状態が、常時安定することになり、車両走行時等に、トノカバーが上下方向にバタつくことはない。
この発明の一実施態様においては、前記第二の巻取り式トノカバーを巻取り収納可能に構成したものである。
上記構成によれば、第二の巻取り式トノカバーのみを巻取り収納状態にして、第一の巻取り式トノカバーだけを展開状態にすることができる。
このため、第一の巻取り式トノカバーだけで荷室上方を覆った状態にすることができ、第一の巻取り式トノカバーの後端とバックドアの間に敢えて隙間を設定して、この隙間を利用して背の高い荷物等(例えば、観葉植物)を積載するような使い方ができる。
よって、第一の巻取り式トノカバーと第二の巻取り式トノカバーを備えたトノカバー装置において、トノカバーの機能性を高めることができる。
この発明の一実施態様においては、前記第一の巻取り式トノカバーの後端及び第二の巻取り式トノカバーの前端をガイドレールから取り外し可能に構成したものである。
上記構成によれば、第一の巻取り式トノカバーの後端と第二の巻取り式トノカバーの前端を、ガイドレールから取り外すことで、第一の巻取り式トノカバーと第二の巻取り式トノカバーを巻取り収納状態にできる。
このため、第一の巻取り式トノカバーと第二の巻取り式トノカバーを巻取り収納状態にして、荷室上方を覆うトノカバー(シート部材)を全てなくして、荷室を広くすることができる。
よって、第一の巻取り式トノカバーの本体と第二の巻取り式トノカバーの本体を車体に設置したまま、荷室を拡大することができる。
この発明の一実施態様においては、前記第一の巻取り式トノカバー及び第二の巻取り式トノカバーを車体に対して取り外し可能に構成したものである。
上記構成によれば、第一の巻取り式トノカバーと第二の巻取り式トノカバーを車体から取り外すことで、第一の巻取り式トノカバーと第二の巻取り式トノカバーが荷室内に存在しない状態にできるため、さらに、荷室空間を広くすることができる。
よって、最大限に荷室を拡大することができ、荷室内の積載量をさらに増加することができる。
この発明によれば、第一の巻取り式トノカバー後端とバックドアとの間の隙間を、第二の巻取り式トノカバーで覆うことができる。また、連結部材や付勢手段等を設けることなく、トノカバー自体の巻取り張力だけで、第一の巻取り式トノカバーと第二の巻取り式トノカバーをバックドアの開閉動作に連動させて上下動させることができる。
よって、車体後部の荷室の上方位置で、略水平な展開状態で設置される車両のトノカバー装置において、トノカバー後方のバックドアとの間に形成される隙間をトノカバーで覆いつつも、余計な連結部材等を設定することなく、バックドアの開閉動作に連動してトノカバーの後端を上方に引き上げることができる。
本発明の実施形態について、以下、図面に基づいて詳述する。
図1は本発明の第一実施形態に係るトノカバー装置を装着した荷室の上方斜視図、図2はトノカバー装置を上方に開放した状態の荷室の上方斜視図、図3はトノカバー装置を装着した荷室の側面図、図4はバックドアを開放した状態の荷室の背面図である。
本実施形態の車両の荷室Tは、図1に示すように車体後部のリアシート1後方に設定されており、荷室フロアを構成するリアフロアパネル2と、リアシート1のシートバック1Aと、車体側部に設置されるサイドパネル3(図3参照)と、車体後部に設けたバックドア4等により区画された空間で、構成している。
前述のリアフロアパネル2は、車体後部で略水平方向に張設されており、その上面で荷物を載置するように構成している。また、その後端には、下方に凹設して車幅方向に延びるサブトランク部2aを形成している。このサブトランク部2aは、その上方をトランクボード2bで覆っている。
前述のシートバック1Aは、車幅方向に延びて且つ略上下方向に立設している。このシートバック1Aによって、前方の車室と後方の荷室を仕切っている。
前述のサイドパネル3は、図3に示すように、車体側部で車体前後方向に延び、略上下方向に張設されている。このサイドパネル3には、その下部に後輪形状に対応して車室内方側に膨出するホイールハウス3aを形成しており、また、その上方に、クォーターウィンドウガラス5を装着している。
また、クォーターウィンドウガラス5の車体後方側には、上下方向に前傾して延びるリアピラー7を設けている。
前述のバックドア4は、その上端を回転ヒンジ4Aを介して車体後部の上端に軸支されており、車体後部の開口部BO(図4参照)を、開閉自在に覆うように構成している。また、このバックドア4の上部には、後方視界を確保するためバックウィンドウガラス9を装着している。
こうして構成される荷室T内には、略水平方向に展開するトノカバー装置10を設置している。このトノカバー装置10は、周知のように、荷室T内の荷物が外部から視認できないように荷室T上方に設置している。
トノカバー装置10は、荷室前方側に設けられる巻取り式の前部トノカバー20と、荷室後方側に設けられる巻取り式の後部トノカバー30と、さらに、この前部トノカバー20の後端と後部トノカバー30の前端を略上下方向にスライド移動させるスライド機構40を備えて構成している。
前述の前部トノカバー20は、略角筒状の巻取りユニット21と、巻取りユニット21から引き出されるシート部材22と、シート部材22の先端(後端)で後部トノカバー30の巻取りユニット31に固定される固定部23と、を備えて構成している。
まず、巻取りユニット21は、図3に示すように、シートバック1A後方で車幅方向全幅に亘って延びる略角筒状のケーシング24を備え、その内部にシート部材22を巻き取る巻取りローラ25を設けている。また、この巻取りローラ25には、シート部材22を巻取り方向(車体前方側)に引き込む付勢部材(図示せず)を設けている。
この巻取りユニット21は、図5に示すように、荷室側部のサイドパネル3に設けた略U状のストライカ部材6に対して、差込み固定するように構成している。具体的には、ケーシング24の側部下端に設けた差込固定溝26を、ストライカ部材6に対して上方から差込み、図示しない周知のロック機構でストライカ部材6に係止して巻取りユニット21を固定するように構成している。そして、このロック機構は、ケーシング24の上面に設けた解除ボタン27を押圧することで解除されるように構成しており、作業者が巻取りユニット21をストライカ部材6から取り外す際には、この解除ボタン27を押圧操作して取り外すように構成している。
シート部材22は、車幅方向全幅にわたって展開する幅広の合皮製又は布製の長尺のシート材によって構成しており、巻取りユニット21の後部上端の引出し口(図示せず)から、略水平方向に車体後方側に引出されるように構成している。
固定部23は、後部トノカバー30の巻取りユニット31の前部上端に設けた固定フランジ35に対して、固定ピンPによって固定されており、この固定部23によって、後部トノカバー30と前部トノカバー20が一体になるように構成している。
一方、前述の後部トノカバー30は、略角筒状の巻取りユニット31と、この巻取りユニット31から引き出されるシート部材32と、シート部材32の先端(後端)に固定される係合ハンドル部33と、を備えて構成している。
このうち、巻取りユニット31は、車幅方向に延びる略角筒状のケーシング31aを備え、その内部にシート部材32を巻き取る巻取りローラ34を設けている。この巻取りローラ34には、シート部材32を巻取り方向に引き込む付勢部材(図示せず)を設けている。また、ケーシング31aの前部上端には前方に延びる固定フランジ35を設け、車幅方向両端部には、側方に延びる係合ピン36を設けている。
前述のシート部材32は、前部トノカバー20のシート部材22よりやや幅の狭い合皮製又は布製のシート材によって構成しており、巻取りユニット31の後部下端に設けた車幅方向に延びる引出し口(図示せず)から、略水平に車体後方側に引き出されるように構成している。
このシート部材32は、図1に示すようにバックドア4を閉鎖した際には、途中まで引き出されることで荷室Tの後部上方を覆うように設定され、図2に示すように、バックドア4を開放した際には、バックドア4に追従して大きく上方へ引き出されるように構成している。
図4に示すように、バックドア4を開放すると、バックドア4の内側面に固定されたシート部材32は、車体後方側に引き出され、荷室T上部と車体後部との間で略上下方向にスクリーン状に展開する。
シート部材32には、その両側位置に略半円状に切欠いた側方凹部37,37を形成している。この側方凹部37,37は、シート部材32をスクリーン状に展開した際に、車体後部の開口部BOの側縁部BEとの干渉を防いでいる。
また、シート部材32の基端側部分(図面下側部分)は、可透性を有するメッシュ部38を設けている。このメッシュ部38は、シート部材32がスクリーン状に展開した際にでも、車体前後方向いずれの方向からも、他方が視認できるように構成している。
前述の係合ハンドル部33は、図1に示すように、シート部材32の後端に左右2つ設けており、図8に示すように、ベース33aとベース内に設けたピン33bとで構成している。
この係合ハンドル部33のピン33bを、図8のように、バックドア4に設けた係止フックBFに嵌め込み固定することで、係合ハンドル部33をバックドア4に固定している。
これにより、係合ハンドル部33を介してシート部材32をバックドア4に固定することができ、バックドア4の開閉動作に合わせて、後部トノカバー30のシート部材32を追従させることができる。なお、シート部材32を追従させず巻取りユニット31内に収容する場合には、ピン33bを係止フックBFから取り外すことで収容する。
前述のスライド機構40は、図6に示すように、巻取りユニット31の係合ピン36と、この係合ピン36をスライド案内するスライドレール41と、によって構成している。
このスライドレール41は、図7に示すように、断面コ字状のメンバー部材で構成しており、リアピラー7の荷室内方側で上下方向に前傾して延びるように設置している。
このスライドレール41の下端部には、前方側に突出する係止保持部42を設けており、巻取りユニット31の係合ピン36を、スライドレール41の下部で係止するように構成している。
スライドレール41の上端部には、断面コ字の溝部43がそのまま前部上方に開放する開放部44を設けており、この開放部44によって係合ピン36がスライドレール41に対して着脱自在となるように構成している。
このスライドレール41の溝部43に対して、係合ピン36を上下方向にスライド移動可能としていることで、後部トノカバー30の巻取りユニット31がスライドレール41に沿って上下移動可能となっている。
次に、このトノカバー装置の開閉動作について、図9、図10によって説明する。図9はトノカバー装置の閉鎖時の分力の作用状況を説明する模式図、図10はトノカバー装置の開放時の分力の作用状況を説明する模式図である。
図9に示すように、トノカバー装置10を略水平の閉鎖状態とする場合には、バックドア4(図3参照)を閉鎖状態にする必要がある。
すなわち、バックドア4を閉鎖すると、後部トノカバー30の巻取りユニット31には、前部トノカバー20から車体前方側への巻取り張力Ffが作用すると共に、車体後方側への後部トノカバー30自身の巻取り張力Frと、巻取りユニット31の自重Fgとが作用することになる。
これにより、各張力等のスライドレール41沿いの分力が、それぞれ図に示すように、上方に向う第一分力F1と下方に向う第二分力F2と自重分力F3となり、巻取りユニット31を上下動させる動力となる。
このとき、分力の値は、後部トノカバー30の第二分力F2が下方に大きな値となるため、第二分力F2と自重分力F3を合計した下向きの分力が上向きの第一分力F1よりも大きな値となる。
よって、後部トノカバー30の巻取りユニット31は、スライドレール41の下部に移行することになり、トノカバー装置10が略水平の展開状態をなるのである。
一方、図10に示すように、トノカバー装置10を上方に開放状態とする場合には、バックドア4(図3参照)を開放状態にする必要がある。
すなわち、バックドア4を開放すると、後部トノカバー30の巻取りユニット31には、前部トノカバー20から車体前方側への巻取り張力Ffが作用すると共に、上方側への後部トノカバー30自身の巻取り張力Frと、巻取りユニット31の自重Fgとが作用することになる。
このとき、各分力は、図に示すように、上方に向う第一分力F1と下方に向う第二分力F2と自重分力F3に分けられるが、図9の場合と異なり、第二分力F2が小さくなるため、第二分力F2と自重分力F3を合計した下向きの分力が、第一分力F1よりも小さくなる。
よって、後部トノカバー30の巻取りユニット31は、スライドレール41の上部に移行することになり、トノカバー装置10が上方に開放状態をとることになるのである。
以上のように、前部トノカバー20の巻取りユニット21の巻取り張力Ffと、後部トノカバー30の巻取りユニット31の巻取り張力Frを、上手くバランスさせることによって、バックドア4の開閉動作に連動して、後部トノカバー30の巻取りユニット31を上下移動させて、トノカバー装置10後方の開口部TO(図10参照)を開放したり、閉鎖したりするのである。
なお、このように、バックドア4の開閉動作に連動するようにトノカバー装置10を開閉させるためには、前述した分力の値の関係が確保できるように、スライドレール41の前傾角度、バックドア4の開閉開度、さらには、前部トノカバー20の巻取り張力Ffと後部トノカバー30の巻取り張力Frの関係を、適宜設定する必要がある。
図11は、スライドレール41内をスライド移動する巻取りユニット31の係合ピン36の位置を各段階ごとに示した模式図である。(a)はトノカバー装置10の閉鎖状態での位置、(b)はトノカバー装置10が閉鎖状態から開放状態へ移行するときの位置、(c)はトノカバー装置10の開放状態での位置を示したものである。
(a)に示すように、トノカバー装置10の閉鎖状態では、巻取りユニット31の係合ピン36は、係止保持部42に位置してスライドレール41の下部に係止保持される。このように、係止ピン36が係止保持されることで、トノカバー装置10は、車両走行中等に上下方向の揺れが生じた場合でも、不安定に上下動することなく、安定して展開状態を保持できる。
(b)に示すように、係合ピン36が開放状態へ移行する場合には、バックドア4(図3参照)のロックを解除した際に、バックドア4が一旦後方に引き出されるため、この引き出し力をきっかけとして、係合ピン36が後方に引き出され、係合保持部42との係合が解除される。これにより、係合ピン36が自由にスライドレール41を上下動することになる。
(c)に示すように、トノカバー装置10の開放状態では、巻取りユニット31の係合ピン36は、スライドレール41上部に位置して、スライドレール41に対して自由に上下動する位置に位置することになる。
なお、スライドレール41から係合ピン36を取り外す場合には、作業者が巻取りユニット31を上方に持ち上げることで、上端の開放部44を通じて係合ピン36を取り外すことができる。
図12、図13、図14は、本実施形態のトノカバー装置10の他の使用形態を示した荷室Tの側面図である。図12は後部トノカバー30のシート部材32を収納した使用形態の側面図、図13は前部トノカバー20のシート部材22と後部トノカバー30のシート部材32を共に収納した使用形態の側面図、図14は、前部トノカバー20と後部トノカバー30とを取り外した使用形態の側面図である。
図12のように、後部トノカバー30のシート部材32を収納した使用形態にする場合には、係合ハンドル部36を係止フックBFから取り外し、シート部材32を巻取りユニット31内に収納する。これにより、巻取りユニット31とバックドア4との間には何もない状態になる。
このように、後部トノカバー30のシート部材32のみを収納した使用形態とすることで、巻取りユニット31とバックドア4との間には、図示するように背の高い観葉植物X等の荷物を積載することが可能となり、荷室Tの有効利用を図ることができ、トノカバー装置10の機能性をさらに高めることができる。
また、図13のように、後部トノカバー30だけでなく、前部トノカバー20のシート部材22についても収納した使用形態にする場合には、さらに、後部トノカバー30の巻取りユニット31の係合ピン36を、スライドレール41から取り外して、前部トノカバー20の巻取りユニット21の後方位置に形成した保持溝N(図12参照)に、係合ピン36を嵌め込むことで、後部トノカバー30の巻取りユニット31を、前部トノカバー20の巻取りユニット21の後方に位置させる。これにより、その後方により大きな空間を形成する。
このように、後部トノカバー30だけでなく前部トノカバー20についても収納した使用形態とすることで、荷室T内に大きな荷物スペースを形成でき、図示するように、前後方向及び上下方向に大きな荷物Yを積載することが可能となり、荷室Tをより有効に利用できる。
さらに、図14のように、後部トノカバーと前部トノカバーとを取り外した使用形態にする場合には、前述した解除ボタン27(図5参照)を押圧操作して、前部トノカバー20の巻取りユニット21をストライカ部材6から取外し、また、後部トノカバー30の巻取りユニット31を保持溝Nから取外すことで、荷室空間を最大にできる。
このように、後部トノカバー30と前部トノカバー20とを取外した使用形態とすることで、荷室T全てを荷物スペースとすることができ、図示するように、前後方向及び上下方向に最大の荷物Zを積載することが可能となり、荷室Tをさらに有効に利用できる。
なお、取外した後部トノカバー30と前部トノカバー20は、図15に示すように、巻取りユニット31,21と係合ハンドル部33だけになり、コンパクトにすることができるため、前述のサブトランク部2a内に収納することができる。
このように、本実施形態では前部トノカバー20と後部トノカバー30を巻取り式トノカバーで構成しているため、トノカバー装置10を様々な使用形態で使用することができ、荷室Tの使用形態を様々な形に変更することができる。
次に、このように構成した本実施形態の作用効果について詳述する。
この実施形態では、リアピラー7で前傾して延設される左右一対のスライドレール41と、そのスライドレール41に後端が連係されてリアフロアパネル2の上方で略水平に展開する前部トノカバー20と、その前部トノカバー20の後方でスライドレール41に前端が連結されてバックドア4に後端が連結される後部トノカバー30とを備え、前部トノカバー20の巻取り張力Ff及び後部トノカバー30の巻取り張力Frを、前部トノカバー20の後端及び後部トノカバー30の前端がバックドア4の開閉動作に連動してスライドレール41に沿って上下動するように設定している。
これにより、荷室T前部を前部トノカバー20で覆い、荷室T後部を後部トノカバー30で覆うことで、荷室T全体をトノカバー装置10で覆うことができる。また、前部トノカバー20の巻取り張力Ffと後部トノカバー30の巻取り張力Frによって、バックドア4の開閉動作に連動して前部トノカバー20の後端と後部トノカバー30の前端とを上下動することができる。
このため、前部トノカバー20後端とバックドア4との間の隙間を、後部トノカバー30で覆うことができる。また、連結部材や付勢手段等を設けることなく、トノカバー装置10自体の巻取り張力Ff,Frだけで、前部トノカバー20と後部トノカバー30をバックドア4の開閉動作に連動させて上下動させることができる。
よって、車体後部の荷室Tの上方位置で、略水平な展開状態で設置される車両のトノカバー装置10において、前部トノカバー20後方のバックドア4との間に形成される隙間を後部トノカバー30で覆いつつも、余計な連結部材等を設定することなく、バックドア4の開閉動作に連動してトノカバー装置10を上方に引き上げることができる。
また、この実施形態では、バックドア4を開放時に、前部トノカバー20の巻取り張力Ffの分力である第一分力F1を、後部トノカバー30の巻取り張力Frの分力である第二分力F2よりも大きくなるように設定している。
これにより、バックドア4開放時に、上向きの第一分力F1が下向きの第二分力F2よりも大きくなるため、前部トノカバー20の後端と後部トノカバー30の前端が、バックドア4の開放動作に連動して、スライドレール41に沿って上方へ移動することになる。
このため、バックドア4を上方に開放するだけで、前部トノカバー20の後端と後部トノカバー30の前端を、上方に追従移動させることができる。
よって、バックドア4の開放動作に連動して、トノカバー装置10後方の開口部TO(図10参照)を確実に拡大することができる。
また、この実施形態では、バックドア4閉鎖時に、前部トノカバー20の第一分力F1が、後部トノカバー30の第二分力F2よりも小さくなるように設定している。
これにより、バックドア4閉鎖時に、上向きの第一分力F1が下向きの第二分力F2よりも小さくなるため、前部トノカバー20の後端と後部トノカバー30の前端が、バックドア4の閉鎖動作に連動してスライドレール41に沿って下方へ移動することになる。
このため、バックドア4を下方に閉鎖するだけで、前部トノカバー20の後端と後部トノカバー30の前端を、下方に追従移動させることができる。
よって、バックドア4の閉鎖動作に連動して、トノカバー装置10後方の開口部TOを確実に閉じて、荷室Tを完全に覆うことができる。
また、この実施形態では、前部トノカバー20及び後部トノカバー30の略水平の展開状態を保持する係止保持部42を設けている。
この係止保持部42を設けることにより、前部トノカバー20と後部トノカバー30の略水平の展開状態が確実に保持されることになる。
このため、前部トノカバー20の巻取り張力Ffと後部トノカバー30の巻取り張力Frのバランスにより、上下動する前部トノカバー20と後部トノカバー30の位置が、係止保持部42により確実に展開状態で保持されるため、前部トノカバー20と後部トノカバー30の展開状態が確実に保持できる。
よって、前部トノカバー20と後部トノカバー30の展開状態が、常時安定することになり、車両走行時等にトノカバー装置10が上下方向にバタつくことはない。
また、この実施形態では、後部トノカバー30を巻取り収納可能に構成している。
これにより、後部トノカバー30のみを収納状態にして、前部トノカバー20だけを展開状態にすることができる(図12参照)。
このため、前部トノカバー20だけで荷室T上方を覆った状態にすることができ、前部トノカバー20の後端とバックドア4の間に敢えて隙間を設定して、この隙間を利用して背の高い荷物等(例えば、観葉植物X)を積載することができる。
よって、前部トノカバー20と後部トノカバー30を備えたトノカバー装置10において、よりトノカバー装置10の機能性を高めることができる。
また、この実施形態では、後部トノカバー30の巻取りユニット31をスライドレール41から取り外し可能に構成している。
これにより、前部トノカバー20の後端と後部トノカバー30の前端を、スライドレール41から取り外すことで、前部トノカバー20と後部トノカバー30を収納状態にできる(図13参照)。
このため、荷室T上方を覆うシート部材を全てなくして、荷室Tを広くすることができる。
よって、前部トノカバー20と後部トノカバー30を車体に設置したまま、荷室Tを拡大することができる。
また、この実施形態では、前部トノカバー20及び後部トノカバー30を車体に対して取り外し可能に構成している。
これにより、前部トノカバー20と後部トノカバー30が荷室T内に存在しない状態にできるため、さらに、荷室T空間を広くすることができる(図14参照)。
よって、最大限に荷室Tを拡大することができ、荷室T内の積載量をさらに増加することができる。
なお、この実施形態におけるスライドレール41はリアピラー7のトリムに一体的に形成するようにしてもよく、この場合は、構成を簡略化できる。
次に、図16、図17により、第二実施形態について説明する。
図16は第二実施形態のスライド機構周辺の詳細側面図、図17はそのスライド機構周辺の詳細斜視図である。
この実施形態では、スライド機構140を、リアピラー7内部に設けたスライドレール141と、スライドレール141内で上下動するスライダー部材142とで構成して、このスライダー部材142に巻取りユニット31の係合ピン36を支持させて、巻取りユニット31を上下動するように構成したものである。
まず、スライドレール141を、図17に示すように、内側面部を開放した断面略C形の溝形鋼材によって構成して、上部を前方に位置させた所定の前傾角度で上下方向に延びるように設置している。
また、スライダー部材142は、このスライドレール141内に嵌り込む略T形部材で構成したスライド部143と、スライド部143に固定されて巻取りユニット31を保持する略矩形形状のホルダー部144とを備えている。このホルダー部144には、巻取りユニット31の係合ピン36を嵌め込むための嵌合溝部144aを形成して、この嵌合溝部144aに対して係合ピン36を上方から嵌め込むことで、巻取りユニット31とスライダー部材142を一体化するように構成している。この嵌合溝部144aは、スライドレール41の傾斜角度よりもやや鉛直方向に立った角度位置に設定している。
このように、スライド機構140を構成することで、巻取りユニット31をスライド機構140から取外す際には、単に係合ピン36をスライダー部材142から取外すだけでよくなるため、前述の第一実施形態よりも、巻取りユニット31を容易に着脱できる。
よって、本実施形態によると、トノカバー装置140の使用態様をより容易に変化させることができる。
もっとも、この実施形態では、詳細には図示しないが、スライダー部材142の自重分力を考慮した上で、トノカバー装置の上下動の分力関係を決定する必要があり、第一実施形態よりも上方側の第一分力F1を大きく設定する必要がある。
すなわち、スライダー部材142の自重が下向き分力を増加させるため、この自重分力を下向き分力に加算することで、バックドア4の開放時には、第一分力F1がこの下向き分力を合計した値よりも大きくなるように設定して、バックドア4の閉鎖時には、第一分力F1が下向き分力を合計した値よりも小さくなるように設定している。
このような分力の関係に設定することで、本実施形態のように、スライダー部材142を設けた場合でも、バックドア4の開閉動作に連動してトノカバー装置10を上下動することができる。
よって、スライダー部材142を設けた場合でも、バックドア4の開放に連動してトノカバー装置10後方の開口部TOを拡大することができ、また、バックドア4の閉鎖に連動してトノカバー装置後方の開口部TOを確実に閉じて、荷室Tを完全に覆うことができる。
その他の作用効果については、第一実施形態と同様である。
次に、図18により第三実施形態を説明する。
この図18は、第三実施形態のトノカバー装置210を装着した荷室Tの側面図である。
この実施形態では、後部トノカバー230の巻取りユニット231をバックドア4内部に固定して、シート部材232を車体前方側に引き出し、先端(前端)の係止ハンドル部233を、スライドレール41にスライド支持されたスライド体242の下面に係合するように構成したものである。
すなわち、前後の巻取りユニット21,231を、荷室T前部と、バックドア4内部にそれぞれ配置して、スライドレール41を上下動するスライド体242には、係止ハンドル部233,234のみを支持させるように構成している。
このため、この実施形態では、巻取りユニット21,231の自重を考慮しなくても、トノカバー装置210を自由に上下動させることができる。
また、巻取りユニット21,231の自重が作用しないため、巻取りユニット21,231の巻取り張力を低く設定することができ、さらに、巻取り張力を発生する付勢手段(図示せず)の経年劣化も抑えることができる。加えて、大きな巻取りユニット21,231が荷室T内で上下動しないため、荷室T内の見栄えも向上することができる。
その他の作用効果については、第一実施形態と同様である。
次に、図19により第四実施形態を説明する。
この図19は、第四実施形態のトノカバー装置310を装着した荷室Tの側面図である。
この実施形態では、前部トノカバー320の巻取りユニット321をスライドレール41にスライド自在に支持して、後部トノカバー330の巻取りユニット331をバックドア4内部に固定している。そして、各シート部材322,332を、それぞれ車体前方側に延びるようにして設置して構成している。
このように構成することで、この実施形態では、荷室前方、すなわちシートバンク1A後方に巻取りユニットをなくすことができる。よって、荷室前方のリアシートのシートバック1A周りのレイアウトの自由度を高めることができ、例えば、シートバック1Aのリクライニング量を大きく後方に確保することができる。
その他の作用効果については、第一実施形態と同様である。
図20により、第五実施形態を説明する。
この図20も、トノカバー装置410を装着した荷室Tの側面図である。
この実施形態では、前部トノカバー420の巻取りユニット421と後部トノカバー430の巻取りユニット431を一体にして、この一体にした巻取りユニット421、431をスライドレール41でスライド自在に支持している。そして、各巻取りユニット421,431から、それぞれシート部材422,432を車体前方側と車体後方側に延びるように設置して構成している。
このように構成することで、この実施形態では、車体後部の開口部BO(図4)近傍に一体となった巻取りユニット421,431が位置することになるため、巻取りユニット421,431を車体から取外す際、作業者が車外から容易に取外すことができる。また、二つの巻取りユニット421,431が一体化しているため、部品の共用化を図ることができ、巻取りユニット421,431を全体として軽量に構成することもできる。
その他の作用効果については、第一実施形態と同様である。
以上、この発明の構成と前述の実施形態との対応において、
この発明のガイドレールは、実施形態のスライドレール41に対応し、
以下、同様に
第一の巻取り式トノカバーは、前部トノカバー20、前部トノカバー320、前部トノカバー420に対応し、
第二の巻取り式トノカバーは、後部トノカバー30、後部トノカバー230、後部トノカバー330、後部トノカバー430に対応し、
係止部は、係止保持部42に対応するも、
この発明は、前述の実施形態に限定されるものではなく、あらゆる車両のトノカバー装置の実施形態を含むものである。
第一実施形態に係るトノカバー装置を装着した荷室の上方斜視図。 トノカバー装置を上方に開放した荷室の上方傾斜図。 トノカバー装置を装着した荷室の側面図。 バックドアの開放状態を示した車両の背面図。 前部トノカバーの巻取りユニットの取付け構造の傾斜図。 スライド機構周辺の詳細側面図。 スライド機構周辺の詳細斜視図。 バックドアの係止フックの詳細図。 トノカバー装置の閉鎖時の分力の作用状況を説明する模式図。 トノカバー装置の開放時の分力の作用状況を説明する模式図。 巻取りユニットの係合ピンの位置を示した模式図で、(a)はトノカバー装置の閉鎖状態での位置、(b)はトノカバー装置が閉鎖状態から開放状態へ移行するときの位置、(c)はトノカバー装置の開放状態での位置を示した模式図。 後部トノカバーのシート部材を収納した使用形態の側面図。 前部トノカバーのシート部材と後部トノカバーのシート部材を共に収納した使用形態の側面図。 前部トノカバーと後部トノカバーを取り外した使用形態の側面図。 後部トノカバーと前部トノカバーの収納状態を示した図。 第二実施形態のスライド機構周辺の詳細側面図。 スライド機構周辺の詳細斜視図。 第三実施形態のトノカバー装置を装着した荷室の側面図。 第四実施形態のトノカバー装置を装着した荷室の側面図。 第五実施形態のトノカバー装置を装着した荷室の側面図。
符号の説明
2…リアフロアパネル
4…バックドア
10,210,310,410…トノカバー装置
20,320,420…前部トノカバー
30,230,330,430…後部トノカバー
41…スライドレール
42…係止保持部

Claims (9)

  1. 車体後面の車体開口部を開閉自在に覆うバックドアと前記車体開口部の前方に広がる荷室フロアとを備える車体後部で、該荷室フロアの上方位置に、略水平な展開状態で設置される車両のトノカバー装置において、
    前記荷室の左右側壁に上下方向で前傾して延設される左右一対のガイドレールと、該ガイドレールに後端が連結されて前記荷室フロアの上方で略水平に展開する第一の巻取り式トノカバーと、
    該第一の巻取り式トノカバーの後方で前記ガイドレールに前端が連結されてバックドアに後端が連結された第二の巻取り式トノカバーと、を備え、
    前記第一の巻取り式トノカバーの巻取り張力及び前記第二の巻取り式トノカバーの巻取り張力を、第一の巻取り式トノカバーの後端及び第二の巻取り式トノカバーの前端がバックドアの開閉動作に連動して前記ガイドレールに沿って上下動するように設定した
    車両のトノカバー装置。
  2. 前記バックドア開放時に、前記第一の巻取り式トノカバーの巻取り張力のガイドレール上向き分力が、前記第二の巻取り式トノカバーの巻取り張力のガイドレール下向き分力よりも大きくなるように設定した
    請求項1記載の車両のトノカバー装置。
  3. 前記ガイドレールに上下方向にスライド移動するスライダー部材を設定し、
    該スライダー部材に前記第一の巻取り式トノカバーの後端及び第二の巻取り式トノカバーの前端を連結するように構成したものであって、
    前記バックドア開放時の第一の巻取り式トノカバーの巻取り張力のガイドレール上向き分力が、スライダー部材の自重のガイドレール下向き分力と第二の巻取り式トノカバーの巻取り張力のガイドレール下向き分力との合計よりも大きくなるように設定した
    請求項2記載の車両のトノカバー装置。
  4. 前記バックドア閉鎖時に、前記第一の巻取り式トノカバーの巻取り張力のガイドレール上向き分力が、前記第二の巻取り式トノカバーの巻取り張力のガイドレール下向き分力よりも小さくなるように設定した
    請求項1又は2記載の車両のトノカバー装置。
  5. 前記ガイドレールに上下方向にスライド移動するスライダー部材を設定し、
    該スライダー部材に前記第一の巻取り式トノカバーの後端及び第二の巻取り式トノカバーの前端を連結するように構成したものであって、
    前記バックドア閉鎖時の第一の巻取り式トノカバーの巻取り張力のガイドレール上向き分力が、スライダー部材の自重のガイドレール下向き分力と第二の巻取り式トノカバーの巻取り張力のガイドレール下向き分力との合計よりも小さくなるように設定した
    請求項4記載の車両のトノカバー装置。
  6. 前記第一の巻取り式トノカバー及び第二の巻取り式トノカバーの略水平の展開状態を保持する係止部を設けた
    請求項1〜5いずれか記載の車両のトノカバー装置。
  7. 前記第二の巻取り式トノカバーを巻取り収納可能に構成した
    請求項6記載の車両のトノカバー装置。
  8. 前記第一の巻取り式トノカバーの後端及び第二の巻取り式トノカバーの前端をガイドレールから取り外し可能に構成した
    請求項7記載の車両のトノカバー装置。
  9. 前記第一の巻取り式トノカバー及び第二の巻取り式トノカバーを車体に対して取り外し可能に構成した
    請求項8記載の車両のトノカバー装置。
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