JP4899368B2 - 金属的単層カーボンナノチューブの破壊方法、半導体的単層カーボンナノチューブ集合体の製造方法、半導体的単層カーボンナノチューブ薄膜の製造方法、半導体的単層カーボンナノチューブの破壊方法、金属的単層カーボンナノチューブ集合体の製造方法、金属的単層カーボンナノチューブ薄膜の製造方法、電子素子の製造方法およびカーボンナノチューブfetの製造方法 - Google Patents

金属的単層カーボンナノチューブの破壊方法、半導体的単層カーボンナノチューブ集合体の製造方法、半導体的単層カーボンナノチューブ薄膜の製造方法、半導体的単層カーボンナノチューブの破壊方法、金属的単層カーボンナノチューブ集合体の製造方法、金属的単層カーボンナノチューブ薄膜の製造方法、電子素子の製造方法およびカーボンナノチューブfetの製造方法 Download PDF

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Description

この発明は、金属的カーボンナノチューブの破壊方法、半導体的カーボンナノチューブ集合体の製造方法、半導体的カーボンナノチューブ薄膜の製造方法、半導体的カーボンナノチューブの破壊方法、金属的カーボンナノチューブ集合体の製造方法、金属的カーボンナノチューブ薄膜の製造方法、電子素子の製造方法、カーボンナノチューブ集合体の製造方法、金属的カーボンナノチューブの選択的反応方法および半導体的カーボンナノチューブの選択的反応方法に関し、例えば、カーボンナノチューブ薄膜をチャネル材料に用いる薄膜トランジスタ(TFT)に適用して好適なものである。
半導体的単層カーボンナノチューブ(SWNT)は最近、次世代の半導体電子材料の一つとして有望視されている。その理由は、半導体的単層カーボンナノチューブは、TFTのチャネル材料の主流であるシリコンに比べてはるかに良好な電気的性質を示すだけでなく、フレキシブルなエレクトロニクスへの応用が可能な優れた機械的性質を有するからである。一本の単層カーボンナノチューブを用いた室温動作の電界効果トランジスタ(FET)は1998年に初めて実現された(例えば、非特許文献1参照。)。論理ゲートの最も簡単な形態であるインバータも、ユニポーラおよび相補モードの一つおよび二つのカーボンナノチューブFETを用いて実証された。NOR、ANDおよびSRAMのような他の論理ゲートは、相補または多段相補モードを用いて構築された。最高220Hzの発振周波数を持つリング発振器が、p型およびn型のカーボンナノチューブFETの簡単なアレーを用いて作製された(例えば、非特許文献2、3、4参照。)。また、2.6GHzでのカーボンナノチューブトランジスタの動作も最近、実証されている(例えば、非特許文献5参照。)。
半導体エレクトロニクスにおいて単層カーボンナノチューブを広範に応用する上での主要な障害の一つは、現在までに知られているどの技術によって合成されたカーボンナノチューブにも、金属的なものと半導体的なものとの両者が共存することである。単層カーボンナノチューブは、カイラリティー(chirality)、すなわちグラファイト状格子(グラフェンシート)がナノチューブのチューブ状輪郭の周りにらせん形に巻き付く角度によって金属的あるいは半導体的になり得る。金属的カーボンナノチューブの存在により(通常、全チューブの1/3)、オン/オフ比のようなFET特性は非常に悪くなり、未処理のカーボンナノチューブネットワーク膜では制御が不可能である。例えば、オン/オフ比は通常、カーボンナノチューブネットワーク膜では10以下であり、これはどのような実用的な応用に対しても実際上あまりに小さすぎる(例えば、特許文献1参照。)。従って、この金属的カーボンナノチューブの問題をどのように処理するかはこの分野において主要な焦点であった。
この金属的カーボンナノチューブの問題に取り組むためにいくつかの方法が報告されている。第一の方法は、半導体的カーボンナノチューブを優先的に成長させる方法である。第二の方法は、金属的カーボンナノチューブと半導体的カーボンナノチューブとの混合物から半導体的カーボンナノチューブを分離する方法である。第三の方法は、金属的カーボンナノチューブと半導体的カーボンナノチューブとの混合物のうちの金属的カーボンナノチューブを選択的に破壊する方法である。
上記の第一の方法に関しては、本発明者が知る限り、これまで一つの報告しかない(例えば、非特許文献6参照。)。この報告では、600℃でのプラズマ強化化学蒸着(Plasma Enhanced Chemical Vapor Deposition,PECVD)法を用いて、金属的カーボンナノチューブに対して〜89%の割合で半導体的カーボンナノチューブが生成された。しかしながら、この結果は他のグループによってまだ確認されていない。あるグループは、優先成長の代わりに金属的カーボンナノチューブの水素プラズマ誘起破壊がこの結果をもたらしたことを示唆している(例えば、非特許文献7参照。)。たとえこの優先成長の結果があり得るものであるとしても、選択性の大幅な改善が必要である。
上記の第二の方法については、過去3年間にこのトピックに関していくつかの報告がある。報告された分離方法には、交流誘電泳動(例えば、非特許文献8参照。)、オクタデシルアミンまたは臭素の物理吸着を用いた金属的カーボンナノチューブの選択的析出(例えば、非特許文献9、10参照。)およびDNAで包括されたカーボンナノチューブのクロマトグラフィー(例えば、非特許文献11参照。)が含まれる。これらの文献の全てに対して、分離効率の評価の問題は存在するかも知れないが、最も良く分離された結果(量的および質的)は依然として満足できるものからは程遠い。加えて、上述の方法はいずれも複雑な物理的および/または化学的プロセスを含み、化学物質のコンタミネーションを避けることは困難である。
上記の第三の方法に関しては、電流を用いた金属的カーボンナノチューブの破壊が報告されている(例えば、非特許文献12参照。)。この方法は、半導体的カーボンナノチューブは、ゲート電圧の印加により絶縁(オフ)状態に調節することができるという事実を利用している。ドレイン−ソース間電圧を酸素の存在下で十分に高い電圧に上昇させることで金属的カーボンナノチューブを焼き切ることが可能である。しかしながら、この方法には少なくとも二つの欠点がある。第一に、金属的カーボンナノチューブに電流を流すことにより発生するジュール熱は隣接する半導体的カーボンナノチューブも焼くおそれがあることである。第二に、この方法は、この電流を流す操作を各FETに対して行わなければならないため、多数のFETを集積する素子では非生産的であることである。
なお、in situ CVDあるいは溶液系プロセスによって基板上にカーボンナノチューブを堆積させる方法が知られている(例えば、非特許文献13、14参照。)
Tans,S.J.et al.,Nature,1998,393,49 Bachtold,A.et al.,Science,2001,294,1317 Derycke et al.,Nano Lett.2001,1,453 Javey A.,Nano Lett.2002,2,929 Li S.et al.,Nano Lett.2004,4,753 特開2005−45188号公報 Li Y.et al.,Nano Lett.2004,4,317 Hassanien A,NANOTECHNOLOGY 16(2):278-281 FEB 2005 Krupke R.et al.,Science,2003,301,344 Chattophadhyay D.et al.,J.Am.Chem.Soc.2003,125,3370 Chen Z.et al.,Nano Lett.2003,3,1245 Zheng M.et al.,Nature Materials,2003,2,338 Collins,P.G.et al.,Science,2001,292,706 Chio.et al.,Nano Lett.2003,3,157 Lay et al.,Nano Lett.2004,4,603
そこで、この発明が解決しようとする課題は、簡便な方法で金属的カーボンナノチューブを確実に破壊することができる金属的カーボンナノチューブの破壊方法を提供することである。
この発明が解決しようとする他の課題は、簡便な方法で半導体的カーボンナノチューブ集合体を製造することができる半導体的カーボンナノチューブの製造方法、簡便な方法で半導体的カーボンナノチューブ薄膜を製造することができる半導体的カーボンナノチューブ薄膜の製造方法および半導体的カーボンナノチューブ集合体あるいは半導体的カーボンナノチューブ薄膜を用いる電子素子の製造方法を提供することである。
この発明が解決しようとする他の課題は、簡便な方法で半導体的カーボンナノチューブを確実に破壊することができる半導体的カーボンナノチューブの破壊方法を提供することである。
この発明が解決しようとする他の課題は、簡便な方法で金属的カーボンナノチューブ集合体を製造することができる金属的カーボンナノチューブの製造方法、簡便な方法で金属的カーボンナノチューブ薄膜を製造することができる金属的カーボンナノチューブ薄膜の製造方法および金属的カーボンナノチューブ集合体あるいは金属的カーボンナノチューブ薄膜を用いる電子素子の製造方法を提供することである。
この発明が解決しようとする他の課題は、特性がそろった半導体的カーボンナノチューブを含むカーボンナノチューブ集合体を簡便な方法で製造することができるカーボンナノチューブ集合体の製造方法および特性がそろった金属的カーボンナノチューブを含むカーボンナノチューブ集合体を簡便な方法で製造することができるカーボンナノチューブ集合体の製造方法を提供することである。
この発明が解決しようとする他の課題は、簡便な方法で金属的カーボンナノチューブの選択的な反応を行うことができる金属的カーボンナノチューブの選択的反応方法を提供することである。
この発明が解決しようとする他の課題は、簡便な方法で半導体的カーボンナノチューブの選択的な反応を行うことができる半導体的カーボンナノチューブの選択的反応方法を提供することである。
本発明者は、従来技術が有する上記の課題を解決すべく鋭意研究を行っている中で、レーザ光を照射することにより金属的カーボンナノチューブを選択的に破壊することができることを偶然見出した。この現象は、照射されたレーザ光が金属的カーボンナノチューブにより共鳴吸収され、吸収されたエネルギーにより金属的カーボンナノチューブが破壊されるためであると説明することができる。従って、破壊しようとする金属的カーボンナノチューブにより共鳴吸収されるエネルギーのレーザ光を照射することにより、この金属的カーボンナノチューブを選択的に破壊することができる。これと全く同様に、破壊しようとする半導体的カーボンナノチューブにより共鳴吸収されるエネルギーのレーザ光を照射することにより、この半導体的カーボンナノチューブを選択的に破壊することができる。また、この破壊のメカニズムから明らかなように、破壊しようとする金属的カーボンナノチューブまたは半導体的カーボンナノチューブにより共鳴吸収されるエネルギー成分を有する限り、レーザ光以外の光や電子ビームなどの他のエネルギービームを用いてもよい。
さらに、反応物質を含む環境で金属的カーボンナノチューブにレーザ光などのエネルギービームを照射して励起することにより、この金属的カーボンナノチューブの選択的な反応を効率的に行うことができることも見出した。同様に、反応物質を含む環境で半導体的カーボンナノチューブにレーザ光などのエネルギービームを照射して励起することにより、この半導体的カーボンナノチューブの選択的な反応を効率的に行うことができる。
このようなエネルギービームの照射による金属的カーボンナノチューブあるいは半導体的カーボンナノチューブの選択的な破壊も金属的カーボンナノチューブあるいは半導体的カーボンナノチューブの選択的な反応もこれまで全く報告されておらず、新規な方法である。
この発明は以上の検討に基づいて案出されたものである。
すなわち、上記課題を解決するために、第一の発明は、
エネルギービームを照射することにより金属的カーボンナノチューブを破壊するようにしたことを特徴とする金属的カーボンナノチューブの破壊方法である。
ここで、照射するエネルギービームとしては、少なくとも、破壊しようとする金属的カーボンナノチューブにより共鳴吸収されるエネルギー成分を有するものが用いられる。具体的には、例えば、金属的カーボンナノチューブの第一電子励起エネルギー(vm 1 →cm 1 の電子遷移(第一ヴァン・ホーブ(von Hove)電子遷移)M11のエネルギー)と等しいエネルギー成分を有するエネルギービームが用いられる。このエネルギービームのエネルギーは一般的には10-6〜103 eV、好適には0.1〜10eV、最も好適には1〜5eVである。また、エネルギービームの照射パワー密度は一般的には10-3〜103 mW/μm2 、好適には0.1〜10mW/μm2 である。エネルギービームとしては、好適にはレーザ光が用いられるが、レーザ光以外の光や電子ビームなどを用いてもよい。
金属的カーボンナノチューブは、最も好適には単層カーボンナノチューブであるが、二層または多層カーボンナノチューブであってもよい。この金属的カーボンナノチューブの直径は一般に0.4〜10nm、好適には0.4〜3nmである。また、この金属的カーボンナノチューブの長さは一般に1〜106 nm、好適には10〜104 nmである。この金属的カーボンナノチューブは単体であってもよいが、典型的には、平均厚さが0.001〜105 nmの薄膜の形態を有する。
第二の発明は、
金属的カーボンナノチューブと半導体的カーボンナノチューブとの混合物にエネルギービームを照射することにより上記金属的カーボンナノチューブを選択的に破壊するようにしたことを特徴とする半導体的カーボンナノチューブ集合体の製造方法である。
ここで、照射するエネルギービームとしては、少なくとも、破壊しようとする金属的カーボンナノチューブにより共鳴吸収されるエネルギー成分を有するものが用いられる。半導体的カーボンナノチューブ集合体の形態は問わず、薄膜その他の形態であってよい。
この第二の発明においては、その性質に反しない限り、第一の発明に関連して説明したことが成立する。
第三の発明は、
金属的カーボンナノチューブと半導体的カーボンナノチューブとの混合物からなる薄膜にエネルギービームを照射することにより上記金属的カーボンナノチューブを選択的に破壊するようにしたことを特徴とする半導体的カーボンナノチューブ薄膜の製造方法である。
ここで、照射するエネルギービームとしては、少なくとも、破壊しようとする金属的カーボンナノチューブにより共鳴吸収されるエネルギー成分を有するものが用いられる。
この半導体的カーボンナノチューブ薄膜は、例えば、太陽電池、光電変換素子、発光素子、TFT、メモリー、化学センサーなどの電子素子に代表される各種の素子の製造に用いることが可能であり、その応用範囲は極めて広い。この半導体的カーボンナノチューブ薄膜は、具体的には、例えば、光電変換層、TFTのチャネル材料、透明電極などに用いることができる。
この半導体的カーボンナノチューブ薄膜には、半導体的カーボンナノチューブが密に敷き詰められた連続膜状のものから、極薄くて半導体的カーボンナノチューブが一種のネットワーク状の構造を形成しているものまで含まれる。
この第三の発明においては、その性質に反しない限り、第一の発明に関連して説明したことが成立する。
第四の発明は、
半導体的カーボンナノチューブ集合体を用いる電子素子の製造方法であって、
金属的カーボンナノチューブと半導体的カーボンナノチューブとの混合物を形成した後、この混合物にエネルギービームを照射して上記金属的カーボンナノチューブを選択的に破壊することにより上記半導体的カーボンナノチューブ集合体を形成するようにした
ことを特徴とするものである。
ここで、電子素子は、半導体的カーボンナノチューブ集合体を用いるものである限り、基本的にはどのようなものであってもよいが、具体的には、例えば、太陽電池、光電変換素子、発光素子、TFTなどのFET、メモリー、化学センサーなどである。
この第四の発明においては、その性質に反しない限り、第一および第二の発明に関連して説明したことが成立する。
第五の発明は、
半導体的カーボンナノチューブ薄膜を用いる電子素子の製造方法であって、
金属的カーボンナノチューブと半導体的カーボンナノチューブとの混合物からなる薄膜を形成した後、この薄膜にエネルギービームを照射して上記金属的カーボンナノチューブを選択的に破壊することにより上記半導体的カーボンナノチューブ薄膜を形成するようにした
ことを特徴とするものである。
ここで、電子素子は、半導体的カーボンナノチューブ薄膜を用いるものである限り、基本的にはどのようなものであってもよいが、具体的には、例えば、太陽電池、光電変換素子、発光素子、TFT、メモリー、化学センサーなどである。
この第五の発明においては、その性質に反しない限り、第一および第三の発明に関連して説明したことが成立する。
第六の発明は、
エネルギービームを照射することにより半導体的カーボンナノチューブを破壊するようにしたことを特徴とする半導体的カーボンナノチューブの破壊方法である。
ここで、照射するエネルギービームとしては、少なくとも、破壊しようとする半導体的カーボンナノチューブにより共鳴吸収されるエネルギー成分を有するものが用いられる。具体的には、例えば、半導体的カーボンナノチューブの第一電子励起エネルギー(vs 1 →cs 1 の電子遷移(第一ヴァン・ホーブ電子遷移)S11のエネルギー)と等しいエネルギー成分を有するエネルギービームが用いられる。
この第六の発明においては、その性質に反しない限り、第一の発明に関連して説明したことが成立する。
第七の発明は、
金属的カーボンナノチューブと半導体的カーボンナノチューブとの混合物にエネルギービームを照射することにより上記半導体的カーボンナノチューブを選択的に破壊するようにしたことを特徴とする金属的カーボンナノチューブ集合体の製造方法である。
ここで、照射するエネルギービームとしては、少なくとも、破壊しようとする半導体的カーボンナノチューブにより共鳴吸収されるエネルギー成分を有するものが用いられる。
この第七の発明においては、その性質に反しない限り、第一および第二の発明に関連して説明したことが成立する。
第八の発明は、
金属的カーボンナノチューブと半導体的カーボンナノチューブとの混合物からなる薄膜にエネルギービームを照射することにより上記半導体的カーボンナノチューブを選択的に破壊するようにしたことを特徴とする金属的カーボンナノチューブ薄膜の製造方法である。
ここで、照射するエネルギービームとしては、少なくとも、破壊しようとする半導体的カーボンナノチューブにより共鳴吸収されるエネルギー成分を有するものが用いられる。
この金属的カーボンナノチューブ薄膜は、例えば、太陽電池、光電変換素子、発光素子、TFTなどのFET、メモリー、化学センサーなどの電子素子に代表される各種の素子の製造に用いることが可能であり、これらの素子に従来用いられている金属膜の代わりに用いることが可能であり、その応用範囲は極めて広い。この金属的カーボンナノチューブ薄膜は、例えば、透明電極あるいは透明配線を含む各種の電極あるいは配線、具体的には例えばTFTのゲート電極材料などに用いることができる。
この金属的カーボンナノチューブ薄膜には、金属的カーボンナノチューブが密に敷き詰められた連続膜状のものから、極薄くて金属的カーボンナノチューブが一種のネットワーク状の構造を形成しているものまで含まれる。
この第八の発明においては、その性質に反しない限り、第一および第六の発明に関連して説明したことが成立する。
第九の発明は、
金属的カーボンナノチューブ集合体を用いる電子素子の製造方法であって、
金属的カーボンナノチューブと半導体的カーボンナノチューブとの混合物を形成した後、この混合物にエネルギービームを照射して上記半導体的カーボンナノチューブを選択的に破壊することにより上記金属的カーボンナノチューブ集合体を形成するようにした
ことを特徴とするものである。
ここで、電子素子は、金属的カーボンナノチューブ集合体を用いるものである限り、基本的にはどのようなものであってもよいが、具体的には、例えば、太陽電池、光電変換素子、発光素子、TFTなどのFET、メモリー、化学センサーなどである。
この第九の発明においては、その性質に反しない限り、第一、第六および第七の発明に関連して説明したことが成立する。
第十の発明は、
金属的カーボンナノチューブ薄膜を用いる電子素子の製造方法であって、
金属的カーボンナノチューブと半導体的カーボンナノチューブとの混合物からなる薄膜を形成した後、この薄膜にエネルギービームを照射して上記半導体的カーボンナノチューブを選択的に破壊することにより上記金属的カーボンナノチューブ薄膜を形成するようにした
ことを特徴とするものである。
ここで、電子素子は、金属的カーボンナノチューブ薄膜を用いるものである限り、基本的にはどのようなものであってもよいが、具体的には、例えば、太陽電池、光電変換素子、発光素子、TFT、メモリー、化学センサーなどである。
この第十の発明においては、その性質に反しない限り、第一、第六および第八の発明に関連して説明したことが成立する。
第十一の発明は、
複数種の半導体的カーボンナノチューブを少なくとも含むカーボンナノチューブ集合体にエネルギービームを照射することにより少なくとも一種の上記半導体的カーボンナノチューブを選択的に破壊するようにしたことを特徴とするカーボンナノチューブ集合体の製造方法である。
ここで、エネルギービームの照射前のカーボンナノチューブ集合体は、複数種の半導体的カーボンナノチューブ以外に一種または二種以上の金属的カーボンナノチューブを含むものであっても、複数種の半導体的カーボンナノチューブだけからなるものであってもよい。複数種の半導体的カーボンナノチューブとは、電子構造が互いに異なり、従って共鳴吸収するエネルギー(例えば、第一電子励起エネルギー)も互いに異なるものである。エネルギービームのエネルギーをいずれかの種類の半導体的カーボンナノチューブにより共鳴吸収されるエネルギーに設定することにより、この半導体的カーボンナノチューブを選択的に破壊することができる。こうすることで、カーボンナノチューブ集合体に含まれる半導体的カーボンナノチューブの特性をよりそろえることができる。このエネルギービームの照射を他の種類の半導体的カーボンナノチューブにより共鳴吸収されるエネルギーに設定して繰り返し行うことにより、最終的には一種類の半導体的カーボンナノチューブのみ残るようにすることができ、特性を完全にそろえることができる。
この第十一の発明においては、その性質に反しない限り、第一および第二の発明に関連して説明したことが成立する。
第十二の発明は、
複数種の金属的カーボンナノチューブを少なくとも含むカーボンナノチューブ集合体にエネルギービームを照射することにより少なくとも一種の上記金属的カーボンナノチューブを選択的に破壊するようにしたことを特徴とするカーボンナノチューブ集合体の製造方法である。
ここで、エネルギービームの照射前のカーボンナノチューブ集合体は、複数種の金属的カーボンナノチューブ以外に一種または二種以上の半導体的カーボンナノチューブを含むものであっても、複数種の金属的カーボンナノチューブだけからなるものであってもよい。複数種の金属的カーボンナノチューブとは、電子構造が互いに異なり、従って共鳴吸収するエネルギー(例えば、第一電子励起エネルギー)も互いに異なるものである。エネルギービームのエネルギーをいずれかの種類の金属的カーボンナノチューブにより共鳴吸収されるエネルギーに設定することにより、この金属的カーボンナノチューブを選択的に破壊することができる。こうすることで、カーボンナノチューブ集合体に含まれる金属的カーボンナノチューブの特性をよりそろえることができる。このエネルギービームの照射を他の種類の金属的カーボンナノチューブにより共鳴吸収されるエネルギーに設定して繰り返し行うことにより、最終的には一種類の金属的カーボンナノチューブのみ残るようにすることができ、特性を完全にそろえることができる。
この第十二の発明においては、その性質に反しない限り、第一および第二の発明に関連して説明したことが成立する。
第十三の発明は、
エネルギービームを照射することにより金属的カーボンナノチューブの選択的な反応を行うようにしたことを特徴とする金属的カーボンナノチューブの選択的反応方法である。
ここで、照射するエネルギービームとしては、少なくとも、選択的な反応を行おうとする金属的カーボンナノチューブにより共鳴吸収され、この金属的カーボンナノチューブを選択的な反応が可能な状態に励起することができるエネルギー成分を有するものが用いられる。
金属的カーボンナノチューブの反応はガス中または液体中で行われる。このガスまたは液体としては、一般的にはH(水素)、O(酸素)、S(イオウ)、P(リン)、C(炭素)、N(窒素)、F(フッ素)、Cl(塩素)、Br(臭素)およびI(ヨウ素)からなる群より選ばれた少なくとも一種の元素を含むものが用いられる。具体的には、ガスとしては例えばO2 、液体としては例えば水が用いられる。
この第十三の発明においては、その性質に反しない限り、第一の発明に関連して説明したことが成立する。
第十四の発明は、
エネルギービームを照射することにより半導体的カーボンナノチューブの選択的な反応を行うようにしたことを特徴とする半導体的カーボンナノチューブの選択的反応方法である。
ここで、照射するエネルギービームとしては、少なくとも、選択的な反応を行おうとする半導体的カーボンナノチューブにより共鳴吸収され、この半導体的カーボンナノチューブを選択的な反応が可能な状態に励起することができるエネルギー成分を有するものが用いられる。
半導体的カーボンナノチューブの反応はガス中または液体中で行われる。このガスまたは液体としては、例えば、第十三の発明と同様なものを用いることができる。
この第十四の発明においては、その性質に反しない限り、第一の発明に関連して説明したことが成立する。
上述のように構成されたこの発明においては、レーザ光などのエネルギービームを照射して金属的カーボンナノチューブあるいは半導体的カーボンナノチューブに共鳴吸収させることにより、金属的カーボンナノチューブあるいは半導体的カーボンナノチューブに効率的にエネルギー注入を行うことができ、破壊あるいは選択的な反応を行うのに必要な励起状態にすることができる。
この発明によれば、エネルギービーム照射という簡便な手法により、金属的カーボンナノチューブあるいは半導体的カーボンナノチューブを確実に破壊することができる。そして、この方法により、半導体的カーボンナノチューブ集合体あるいは金属的カーボンナノチューブ集合体あるいは半導体的カーボンナノチューブ薄膜あるいは金属的カーボンナノチューブ薄膜を容易に製造することができる。こうして得られる半導体的カーボンナノチューブ薄膜あるいは金属的カーボンナノチューブ薄膜を用いて高性能のTFTなどの各種の電子素子を製造することができる。
また、カーボンナノチューブ集合体に含まれる半導体的カーボンナノチューブあるいは金属的カーボンナノチューブの特性をそろえることができる。
また、エネルギービーム照射という簡便な手法により、金属的カーボンナノチューブあるいは半導体的カーボンナノチューブの選択的な反応を効率的に行うことができる。
以下、この発明の一実施形態について図面を参照しながら説明する。
図1に示すように、基板1上に半導体的カーボンナノチューブ2および金属的カーボンナノチューブ3の混合物を互いに分離された状態あるいはカーボンナノチューブネットワーク薄膜状に形成する。基板1としては、例えば、ガラス基板、石英基板、シリコン基板(表面にSiO2 膜を形成したものを含む)などや、後述の強力なエネルギービームの照射に耐えることができる他のものを用いることができる。これらの半導体的カーボンナノチューブ2および金属的カーボンナノチューブ3の混合物は、例えば、in situ CVDあるいは溶液系プロセスによって基板1上に堆積させることができる。基板1上にこれらの半導体的カーボンナノチューブ2および金属的カーボンナノチューブ3の混合物を堆積させる方法については多くの文献(例えば、非特許文献13、14参照。)に記載されているので、ここでは詳細な説明を省略する。
次に、図2に示すように、基板1上の半導体的カーボンナノチューブ2および金属的カーボンナノチューブ3に対して照射エネルギー源4からエネルギービーム5を照射する。照射エネルギー源4は例えばレーザであるが、金属的カーボンナノチューブ3と選択的に相互作用することが可能なエネルギービーム5を発生させることが可能であれば他のものであってもよい。このエネルギービーム5のエネルギーは、金属的カーボンナノチューブ3の第一ヴァン・ホーブ電子遷移M11のエネルギーと等しく設定する。金属的カーボンナノチューブ3の第一ヴァン・ホーブ電子遷移M11のエネルギーが広範囲に分布している場合、全ての金属的カーボンナノチューブ3を破壊するためには、これらのエネルギー範囲をカバーするエネルギーを有するエネルギービーム5を用いる。例えば、照射エネルギー源4がレーザである場合には、これらのエネルギー範囲をカバーする波長のレーザ光が得られるように多波長レーザあるいは連続発振かつ波長可変な色素レーザを使用する。エネルギービーム5のパワー密度も重要である。すなわち、エネルギービーム5は、金属的カーボンナノチューブ3だけでなく半導体的カーボンナノチューブ2にも照射されることから、パワー密度が大きすぎると、半導体的カーボンナノチューブ2も破壊されるおそれがある。一方、エネルギービーム5のパワー密度が小さすぎると、金属的カーボンナノチューブ3を破壊することができない。このため、エネルギービーム5のパワー密度には好ましい範囲が存在し、0.01〜100mW/μm2 であるのが好ましく、0.1〜10mW/μm2 であるのがより好ましい。エネルギービーム5の照射時間は、エネルギービーム5のパワー密度、金属的カーボンナノチューブ3の密度および金属的カーボンナノチューブ3の凝集状態に依存する。
こうしてエネルギービーム5を照射した後には、図3に示すように、半導体的カーボンナノチューブ2は元の構造を維持しているのに対し、金属的カーボンナノチューブ3は破壊され、この金属的カーボンナノチューブ3を通る電流経路はカットされる。こうして破壊された金属的カーボンナノチューブ(破線で示す)を符号6で示す。この破壊された金属的カーボンナノチューブ6は、H2 2 、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)などの溶媒を用いて選択的に洗い流すことができる。
このようにして、図4に示すように、基板1上に半導体的カーボンナノチューブ2からなる半導体的カーボンナノチューブ薄膜7を形成することができる。
エネルギービーム5の照射は、図5に示すように、基板1をホットプレート8上に載せて加熱した状態で行うこともできる。こうすることで、金属的カーボンナノチューブ3を室温より高い温度に保つことができるので、金属的カーボンナノチューブ3の破壊を加速することができる。金属的カーボンナノチューブ3はその環境に応じた温度に加熱することができ、具体例を挙げると、空気中では300℃まで、不活性ガス中では600℃まで加熱することができる。
エネルギービーム5の照射は、図6に示すように、例えば、空気、O2 、N2 、O3 、NO、CO2 、CO、Br2 、Cl2 、F2 、H2 などの種々のガス環境9中で行うことができ、こうすることで例えば金属的カーボンナノチューブ3の選択的な光誘起反応を起こさせることができる。一例を挙げると、エネルギービーム5の照射を空気中またはO2 ガス中で行うことにより、金属的カーボンナノチューブ3の選択的な酸化反応を起こさせることができる。エネルギービーム5の照射は、図7に示すように、液体環境10中で行うこともでき、こうすることで例えば金属的カーボンナノチューブ3の選択的な光誘起反応を起こさせることができる。また、この液体環境10の液体は、破壊された金属的カーボンナノチューブ6を溶解するために用いることができる。この液体としては、例えば、H2 2 、DMF、NMPなどを用いることができる。破壊された金属的カーボンナノチューブ6を除去するためには、NaOH、KOHなどのアルカリ水溶液を用いることもできる。
エネルギービーム5は、基板1上の全ての領域の金属的カーボンナノチューブ3を破壊する場合には基板1の全面に照射する必要があるが、そうでない場合には、基板1上の一つまたは複数の領域にのみ照射すればよい。図8はその一例を示す。図8に示すように、この例では、開口11aを有するメタルマスク11を基板1の上に配置し、その上からエネルギービーム5を照射する。基板1上にはメタルマスク11の開口11aを通ったエネルギービーム5だけが照射されるため、この照射領域は開口11aに対応したパターン形状となる。こうしてエネルギービーム5が照射された領域の金属的カーボンナノチューブ3だけが破壊される。エネルギービーム5としてレーザ光などの光を用いる場合には、メタルマスク11の代わりにフォトマスクなどを用いてもよい。また、メタルマスク11やフォトマスクを用いないでエネルギービーム5を選択的に照射するようにしてもよい。
この方法によれば、所望の領域の金属的カーボンナノチューブ3を破壊して半導体的カーボンナノチューブ2だけを残すことができるため、この領域を半導体的カーボンナノチューブ領域とすることができる。すなわち、所望の形状の半導体的カーボンナノチューブ領域を所望の位置に自在に形成することができる。また、エネルギービーム5が照射されない領域は、金属的カーボンナノチューブ3が破壊されず金属的な領域となるため、この領域を電極として用いることができる。
エネルギービーム5の照射は、カーボンナノチューブFET構造の形成後に行ってもよいし、形成前に行ってもよい。図9にカーボンナノチューブFET構造の形成後にエネルギービーム5の照射を行う例を示す。図9に示すように、基板21上に一方向に延在する複数のゲート電極22を形成し、これらのゲート電極22を覆うように例えばSiO2 膜のようなゲート絶縁膜23を形成する。次に、ゲート電極22の上方の部分におけるゲート絶縁膜23上に、ゲート電極22の延在方向と直交する方向に延在する複数のカーボンナノチューブからなるカーボンナノチューブ集合体24を形成する。この状態では、このカーボンナノチューブ集合体24は、金属的カーボンナノチューブと半導体的カーボンナノチューブとの混合物である。次に、カーボンナノチューブ集合体24の両端部を覆うようにソース電極25およびドレイン電極26を形成する。次に、カーボンナノチューブ集合体24に対して照射エネルギー源4からエネルギービーム5を照射することにより、カーボンナノチューブ集合体24に含まれる金属的カーボンナノチューブを破壊する。こうして金属的カーボンナノチューブが破壊されることにより、この金属的カーボンナノチューブを通してのソース電極25およびドレイン電極26間の電流経路をカットすることができ、ソース電極25およびドレイン電極26間の電流経路は半導体的カーボンナノチューブのみとなる。これによって、このカーボンナノチューブFETは、ゲート電極22に印加する電圧により、ソース電極25およびドレイン電極26間に流れる電流を制御することができるようになる。また、エネルギービーム5の照射によるアニール効果により、これらのカーボンナノチューブ集合体24に含まれる半導体的カーボンナノチューブとソース電極25およびドレイン電極26とのコンタクト特性を改善することができる。この方法によれば、オン/オフ比などの特性が良好なカーボンナノチューブFETを製造することができる。
以上の例では、金属的カーボンナノチューブ3を選択的に破壊しているが、半導体的カーボンナノチューブ2を選択的に破壊するためには、エネルギービーム5のエネルギーを例えば半導体的カーボンナノチューブ2の第一ヴァン・ホーブ電子遷移S11のエネルギーと等しく設定する。
以下、実施例について説明する。
〈実施例1〉
図10は、市販の単層カーボンナノチューブ(商品名SweNT,Southwestern Nanotechnologies,Inc.製)にパワー密度3mW/μm2 で波長514nmのレーザ光を照射したときのRBM(radial breathing mode)領域の付近のラマンスペクトルを示す。このレーザエネルギーでは、半導体的カーボンナノチューブの第三ヴァン・ホーブ電子遷移S33に起因して150〜215cm-1のラマン信号が発生し、一方、金属的カーボンナノチューブの第一ヴァン・ホーブ電子遷移M11に起因して230〜300cm-1のラマン信号が発生する。これらのラマンスペクトルは1590cm-1付近のGモードピークで規格化している。レーザ光を照射すると、半導体的カーボンナノチューブからの信号はほぼ一定であるのに対し、金属的カーボンナノチューブからの信号の強度は急激に減少する。具体的には、80分間の照射に対し、金属的カーボンナノチューブからの信号の強度は約85%減少する。金属的カーボンナノチューブからの信号の強度のさらなる減少は、カーボンナノチューブのバンドル効果によりあまり明確ではない。
図11は、波長514nmのレーザ光の照射を行った単層カーボンナノチューブのタンジェンシャルモード(GおよびD)領域付近のラマンスペクトルの変化を示す。このラマンスペクトルは図10に示すものと同時に測定されたものであり、約1590cm-1付近のGモードピークで規格化している。約1542cm-1付近のピーク、いわゆるBWF(Breit-Wigner-Fano)ライン形状は、主として金属的カーボンナノチューブに起因する。このピークの強度は、RBM領域に観察される信号と同様レーザ光の照射により減少し、これは金属的カーボンナノチューブが選択的に破壊されていることを示す。D−モード領域(〜1320cm-1)におけるピーク強度の増加は金属的カーボンナノチューブの破壊のもう一つの証拠である。RBMおよびBWF領域における金属的カーボンナノチューブの信号の変化を組み合わせることにより、D−モード領域におけるピーク強度の増加は金属的カーボンナノチューブの破壊によるものと結論できる。
〈実施例2〉
実施例1に見られるように、波長514nmのレーザ光に対して、より直径が小さい金属的カーボンナノチューブおよびより直径が大きい半導体的カーボンナノチューブはRBM領域で検出される。より直径が小さいカーボンナノチューブは一般的にレーザ光の照射に対してより敏感であるため、ラマンスペクトルの変化はチューブサイズ効果によるものであるとの指摘を受けるかも知れない。照射効果を支配するのはチューブサイズではなくチューブのタイプ(金属的または半導体的)であるという本発明者の見解を裏付けるために、RBM領域におけるより直径が大きい金属的カーボンナノチューブおよびより直径が小さい半導体的カーボンナノチューブを検出する波長632.8nmのレーザ光で照射を行った。
図12に、波長632.8nmのレーザ光を照射した一種の市販のカーボンナノチューブ(HiPco)に対するRBM領域付近のラマンスペクトルを示す。レーザ光のパワー密度は約1mW/μm2 である。このラマンスペクトルは約1590cm-1付近のGモードピークで規格化している。160〜240cm-1の信号は金属的カーボンナノチューブによるものであり、240〜300cm-1の信号は半導体的カーボンナノチューブによるものである。カーボンナノチューブの直径はd=224/(ωRBM −14)を用いて見積もることができる。ここで、dは直径、ωRBM はラマンシフトである。したがって、波長632.8nmのレーザ光により検出されるカーボンナノチューブの主要な成分は直径約1.3nmの金属的カーボンナノチューブおよび直径約0.9nmの半導体的カーボンナノチューブである。
RBMラマン信号の変化は、波長514nmのレーザ光の照射時に比べて波長632.8nmのレーザ光の照射時の方がより複雑であるが、一般的な傾向は同じである。すなわち、金属的カーボンナノチューブはより容易に破壊される。金属的カーボンナノチューブ(13,4)に起因する195cm-1付近のピークは80%減少し、半導体的カーボンナノチューブ(11,1)(キラル角θ=4.3°)に起因する257cm-1付近のピークはほとんど変化していない。興味深いことに、半導体的カーボンナノチューブ(7,6)(θ=27.5°)および(10,3)(θ=12.7°)ならびに金属的カーボンナノチューブ(9,9)(θ=30°)のような、より大きなキラル角を持つカーボンナノチューブはこのレーザ光の照射によりより容易に破壊されることが分かった。この意味で、レーザ光の照射は金属的カーボンナノチューブの破壊に有用であるだけでなく、金属的カーボンナノチューブと半導体的カーボンナノチューブとの混合物の電子構造を微細に調節するのに有効である。
波長632.8nmのレーザ光を照射したときのHiPco単層カーボンナノチューブのタンジェンシャルモード領域のラマンスペクトルの変化を図13に示す。波長514nmのレーザ光を照射した場合と同様、D−モードピークの強度の増加は金属的カーボンナノチューブの破壊を示す。
以上、この発明の実施形態および実施例について具体的に説明したが、この発明は、上述の実施形態および実施例に限定されるものではなく、この発明の技術的思想に基づく各種の変形が可能である。
例えば、上述の実施形態および実施例において挙げた数値、構造、材料、原料、プロセスなどはあくまでも例に過ぎず、必要に応じてこれらと異なる数値、構造、材料、原料、プロセスなどを用いてもよい。
この発明の一実施形態による金属的カーボンナノチューブの破壊方法を説明するための略線図である。 この発明の一実施形態による金属的カーボンナノチューブの破壊方法を説明するための略線図である。 この発明の一実施形態による金属的カーボンナノチューブの破壊方法を説明するための略線図である。 この発明の一実施形態による金属的カーボンナノチューブの破壊方法を説明するための略線図である。 この発明の一実施形態による金属的カーボンナノチューブの破壊方法を説明するための略線図である。 この発明の一実施形態による金属的カーボンナノチューブの破壊方法を説明するための略線図である。 この発明の一実施形態による金属的カーボンナノチューブの破壊方法を説明するための略線図である。 この発明の一実施形態による金属的カーボンナノチューブの破壊方法を説明するための略線図である。 この発明の一実施形態による金属的カーボンナノチューブの破壊方法を説明するための略線図である。 この発明の実施例1において得られたラマンスペクトルを示す略線図である。 この発明の実施例1において得られたラマンスペクトルを示す略線図である。 この発明の実施例2において得られたラマンスペクトルを示す略線図である。 この発明の実施例2において得られたラマンスペクトルを示す略線図である。
符号の説明
1…基板、2…半導体的カーボンナノチューブ、3…金属的カーボンナノチューブ、5…エネルギービーム、6…破壊された金属的カーボンナノチューブ、7…半導体的カーボンナノチューブ、9…ガス環境、10…液体環境、11…メタルマスク、11a…開口、21…基板、22…ゲート電極、23…ゲート絶縁膜、24…カーボンナノチューブ集合体、25…ソース電極、26…ドレイン電極

Claims (18)

  1. 金属的単層カーボンナノチューブにその第一電子励起エネルギーと等しいエネルギー成分を有するレーザ光を0.1〜10mW/μm 2 の照射パワー密度で照射することにより破壊するようにした金属的単層カーボンナノチューブの破壊方法。
  2. 上記レーザ光のエネルギーは1〜5eVである請求項1記載の金属的単層カーボンナノチューブの破壊方法。
  3. 上記金属的単層カーボンナノチューブの直径は0.4〜3nmである請求項1または2記載の金属的単層カーボンナノチューブの破壊方法。
  4. 波長514nmのレーザ光を3mW/μm 2 の照射パワー密度で照射する請求項1〜3のいずれか一項記載の金属的単層カーボンナノチューブの破壊方法。
  5. 金属的単層カーボンナノチューブと半導体的単層カーボンナノチューブとの混合物に上記金属的単層カーボンナノチューブの第一電子励起エネルギーと等しいエネルギー成分を有するレーザ光を0.1〜10mW/μm 2 の照射パワー密度で照射することにより上記金属的単層カーボンナノチューブを選択的に破壊するようにした半導体的単層カーボンナノチューブ集合体の製造方法。
  6. 金属的単層カーボンナノチューブと半導体的単層カーボンナノチューブとの混合物からなる薄膜に上記金属的単層カーボンナノチューブの第一電子励起エネルギーと等しいエネルギー成分を有するレーザ光を0.1〜10mW/μm 2 の照射パワー密度で照射することにより上記金属的単層カーボンナノチューブを選択的に破壊するようにした半導体的単層カーボンナノチューブ薄膜の製造方法。
  7. メタルマスクの上から上記レーザ光を照射することにより上記薄膜の一つまたは複数の領域にのみ上記レーザ光を照射する請求項6記載の半導体的単層カーボンナノチューブ薄膜の製造方法。
  8. 上記レーザ光が照射されないことにより上記金属的単層カーボンナノチューブが破壊されない金属的な領域を電極として用いる請求項7記載の半導体的単層カーボンナノチューブ薄膜の製造方法。
  9. 半導体的単層カーボンナノチューブ集合体を用いる電子素子を製造する場合に、
    金属的単層カーボンナノチューブと半導体的単層カーボンナノチューブとの混合物を形成した後、この混合物に上記金属的単層カーボンナノチューブの第一電子励起エネルギーと等しいエネルギー成分を有するレーザ光を0.1〜10mW/μm 2 の照射パワー密度で照射することにより上記金属的単層カーボンナノチューブを選択的に破壊することにより上記半導体的単層カーボンナノチューブ集合体を形成する電子素子の製造方法。
  10. 半導体的単層カーボンナノチューブ薄膜を用いる電子素子を製造する場合に、
    金属的単層カーボンナノチューブと半導体的単層カーボンナノチューブとの混合物からなる薄膜を形成した後、この薄膜に上記金属的単層カーボンナノチューブの第一電子励起エネルギーと等しいエネルギー成分を有するレーザ光を0.1〜10mW/μm 2 の照射パワー密度で照射することにより上記金属的単層カーボンナノチューブを選択的に破壊することにより上記半導体的単層カーボンナノチューブ薄膜を形成する電子素子の製造方法。
  11. メタルマスクの上から上記レーザ光を照射することにより上記薄膜の一つまたは複数の領域にのみ上記レーザ光を照射する請求項10記載の電子素子の製造方法。
  12. 上記レーザ光が照射されないことにより上記金属的単層カーボンナノチューブが破壊されない金属的な領域を電極として用いる請求項11記載の電子素子の製造方法。
  13. 半導体的単層カーボンナノチューブにその第一電子励起エネルギーと等しいエネルギー成分を有するレーザ光を0.1〜10mW/μm 2 の照射パワー密度で照射することにより破壊するようにした半導体的単層カーボンナノチューブの破壊方法。
  14. 金属的単層カーボンナノチューブと半導体的単層カーボンナノチューブとの混合物に上記半導体的単層カーボンナノチューブの第一電子励起エネルギーと等しいエネルギー成分を有するレーザ光を0.1〜10mW/μm 2 の照射パワー密度で照射することにより上記半導体的単層カーボンナノチューブを選択的に破壊するようにした金属的単層カーボンナノチューブ集合体の製造方法。
  15. 金属的単層カーボンナノチューブと半導体的単層カーボンナノチューブとの混合物からなる薄膜に上記半導体的単層カーボンナノチューブの第一電子励起エネルギーと等しいエネルギー成分を有するレーザ光を0.1〜10mW/μm 2 の照射パワー密度で照射することにより上記半導体的単層カーボンナノチューブを選択的に破壊するようにした金属的単層カーボンナノチューブ薄膜の製造方法。
  16. 金属的単層カーボンナノチューブ集合体を用いる電子素子を製造する場合に、
    金属的単層カーボンナノチューブと半導体的単層カーボンナノチューブとの混合物を形成した後、この混合物に上記半導体的単層カーボンナノチューブの第一電子励起エネルギーと等しいエネルギー成分を有するレーザ光を0.1〜10mW/μm 2 の照射パワー密度で照射することにより上記半導体的単層カーボンナノチューブを選択的に破壊することにより上記金属的単層カーボンナノチューブ集合体を形成するようにした電子素子の製造方法。
  17. 金属的単層カーボンナノチューブ薄膜を用いる電子素子を製造する場合に、
    金属的単層カーボンナノチューブと半導体的単層カーボンナノチューブとの混合物からなる薄膜を形成した後、この薄膜に上記半導体的単層カーボンナノチューブの第一電子励起エネルギーと等しいエネルギー成分を有するレーザ光を0.1〜10mW/μm 2 の照射パワー密度で照射することにより上記半導体的単層カーボンナノチューブを選択的に破壊することにより上記金属的単層カーボンナノチューブ薄膜を形成するようにした電子素子の製造方法。
  18. 基板上に一方向に延在する複数のゲート電極を形成し、これらのゲート電極を覆うようにゲート絶縁膜を形成し、上記ゲート電極の上方の部分における上記ゲート絶縁膜上に、上記ゲート電極の延在方向と直交する方向に延在する複数の単層カーボンナノチューブからなるカーボンナノチューブ集合体であって金属的単層カーボンナノチューブと半導体的単層カーボンナノチューブとの混合物からなるものを形成し、上記カーボンナノチューブ集合体の両端部を覆うようにソース電極およびドレイン電極を形成した後、上記金属的単層カーボンナノチューブの第一電子励起エネルギーと等しいエネルギー成分を有するレーザ光を0.1〜10mW/μm 2 の照射パワー密度で照射することにより上記金属的単層カーボンナノチューブを選択的に破壊するようにしたカーボンナノチューブFETの製造方法。
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