JP4898957B2 - スピーカ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、スピーカ装置に関するものである。
ドーム型振動板を有するスピーカ装置が知られている。一般的なドーム型スピーカ装置では、振動板の外周部のみがエッジを介して振動自在にフレームに支持されているため、例えばボイスコイルから伝播した振動が、振動板の中心部付近で重なり合い、共振,逆共振(分割振動)等の不要な振動が発生して、音響特性が低下する場合がある。
例えば、ドーム型振動板の内周部を支持部により支持する構造を有し、上記不要な振動を低減するスピーカ装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
実開昭60−111195号公報
上記特許文献1に記載のスピーカ装置の一実施例では、円錐状の銅板の側面に複数の窓孔が形成され、振動板の背面側の空気が銅板の窓孔を通じ、振動板の背面側に向けて流動可能となっている。
しかし、銅板の外周部はセンターポール部の上端部に取り付けられ、銅板の窓孔を通じて空気が移動することで、例えば、銅板が振動し不要な音波を発すること、振動板の背面側から発せられる音波が銅板にて反射されて生じる反射波と、振動板の前面側から放射される音波とが干渉すること等にて、音響特性が低下するという問題がある。
本発明は、このような問題に対処することを課題の一例とするものである。すなわち、ドーム形振動板を有するスピーカ装置で、音響特性の低下を防ぐこと、振動板振動に生じる不要な音波の発生を防ぐこと、振動板の背面側で発生される音波の反射によって生じる反射波と振動板の前面側から放射される音波とが干渉することによる音響特性低下を防ぐこと、等が本発明の目的である。
このような目的を達成するために、本発明のスピーカ装置は、以下の各独立請求項に係る構成を少なくとも具備するものである。
[請求項1]フレームと、前記フレームに支持される振動体と磁気回路と、前記磁気回路上に配置されるとともに音響放射方向に向かって延設された支柱とを有し、前記振動体は、振動板と、該振動板に固着されるとともに前記磁気回路の磁気ギャップに遊嵌されるボイスコイルとを備え、前記振動板は、該振動板の外周部が前記フレームに振動自在に連結され、該振動板の内周部が、前記支柱に振動自在に支持されており、前記支柱は、軸方向に沿って形成された第1の孔部と前記軸方向に対して直交する方向に沿って形成され、前記第1の孔部と連通する第2の孔部とを有することを特徴とするスピーカ装置。
本発明の実施形態に係るスピーカ装置を説明する断面図である。 本発明の実施形態に係るスピーカ装置を説明する断面図である。 本発明の実施形態に係るスピーカ装置を説明する断面図である。 本発明の実施形態に係るスピーカ装置を説明する断面図である。 本発明の実施形態に係るスピーカ装置を説明する断面図である。 本発明の実施形態に係るスピーカ装置を説明する断面図である。 本発明の実施形態に係るスピーカ装置を説明する断面図である。 本発明の実施形態に係るスピーカ装置を説明する断面図である。 本発明の実施形態に係るスピーカ装置を説明する断面図である。 本発明の実施形態に係るスピーカ装置を説明する断面図である。 図1に示したスピーカ装置の分解断面図である。 図1に示したスピーカ装置の振動板および内周支持部を説明するための図である。(A)は音響放射方向側から視認した振動板および平面図であり、(B)は(A)に示した振動板および内周支持部の断面図である。 図1に示したスピーカ装置の主要部を説明するための図である。(A)は図1に示したスピーカ装置の振動板、支柱、イコライザ等の主要部付近を拡大した断面斜視図であり、(B)は(A)に示した支柱の全体斜視図である。 図4に示したスピーカ装置の支柱中央部の長手方向に対して直交する方向に沿った断面図である。 本発明の一実施形態に係るスピーカ装置の音圧周波数特性を説明するための図である。 本発明の他の実施形態を示した説明図である。 本発明の実施形態に係る自動車を示した説明図である。
以下、本発明の実施形態を説明する。図1〜図10は、本発明の実施形態に係るスピーカ装置の断面図である。スピーカ装置1は、フレーム6と、フレーム6に支持される振動体3と磁気回路2と、磁気回路2上に配置されるとともに音響放射方向SDに向かって延設された支柱4とを有し、振動体3は、振動板31と、振動板31に固着されるとともに磁気回路2の磁気ギャップ2Gに遊嵌されるボイスコイル32とを備え、振動板31は、振動板31の外周部31Bがフレーム6に振動自在に連結され、振動板31の内周部31Aが、支柱4に振動自在に支持されており、支柱4は、軸方向に沿って形成された第1の孔部(縦孔)401を有し、支柱4又は磁気回路2の一部には、軸方向に対して直交する方向に沿って形成され、第1の孔部401と連通する第2の孔部402が形成されていることを特徴とする。
このような特徴によると、第2の孔部402と第1の孔部401とを連通させることで、支柱4の側部に形成される空間を第1の孔部401に連通させることができ、第1の孔部401自体が形成する空間又は第1の孔部401が連通する空間を利用して、支柱4の側部の空間の内圧を吸収させることができる。したがって、この支柱4の側部空間を振動板31の背圧空間にしている場合には、振動板31の背圧変動を吸収することができ、音響特性の改善が可能になる。
また、支柱4は、振動板31より音響放射方向に突出する突起部47を備え、第1の孔部401は、振動板31より音響方向に突出するように延びている(401A参照)こと、支柱4の突起部47に嵌合する嵌合部を備える蓋部5を有し、支柱4の突起部47と蓋部5の嵌合部との間には、第1の孔部401と連通する空間411が形成されていることを特徴とする。これによると、空間411或いは蓋部5内に形成した空間によって、振動板31の背圧変動を吸収する空間を拡大させることができる。
スピーカ装置1の別の特徴としては、フレーム6内に磁気回路2又は磁気回路2を支持する支持部64とフレーム6の内面とで囲まれる第1の空間92が形成され、磁気回路2上に磁気回路2と振動板31とで囲まれる第2の空間91が形成されており、第1の空間92と第2の空間91とが前記第1,第2の孔部401,402および磁気回路2に形成された通気孔201を介して連通していることを特徴とする。
この特徴によると、第2の空間91が振動板31の背圧空間になるので、この空間が第2の孔部402及び第1の孔部401を介して第1の空間92(バックチャンバー)に連通することになる。これによって、振動板31の背圧変動が吸収されると共に、磁気回路2で発生した熱を第1の空間92へ逃がすこと等が可能になる。これによって、例えば低音域の帯域拡大等の音響特性改善が可能になると共に、スピーカ装置の耐久性を向上させることができる。
スピーカ装置1の別の特徴としては、図2に示すように、磁気回路2の通気孔201内に、吸音部材80が配置されていることを特徴とする。また、第1の空間92内に、吸音部材81が配置されていることを特徴とする。この吸音部材80,81は一体の吸音部材8であってもよいし、それぞれ別体として設けられてもよい。また、吸音部材8,80,81は磁気回路2の通気孔201の一端を覆うように配置されていることが特徴にもなっている。
このような特徴によると、吸音部材8,80,81が不要な音を吸収するので、スピーカ装置1の音響特性が改善される。振動板31の背面空間(第2の空間91)と第1の空間92(バックチャンバー)が連通された場合、振動板31の背面側に放射される音が通気孔201を介して第1の空間92に到達する。第1の空間92では、その壁面で音が反射を繰り返して共振を起すことがあり、また反射した音が振動板側に戻って干渉を起こすことがある。このような現象が生じた場合には、スピーカ装置1の音圧周波数特性に特定の周波数でピークやディップが生じ、音響特性が悪化する懸念がある。前述した吸音部材8を設けることで、このような共振や干渉を抑止することができ、良好な音響特性を維持することができる。吸音部材8を磁気回路2の通気孔201の一端を覆うように配置することで、共振や干渉をさらに抑止することができる。
スピーカ装置1の別の特徴としては、図3に示すように、支柱4は、柱部41と、柱部41の上端部に形成される突起部47と、柱部4の下方に形成される脚部43とを備え、第2の孔部402は、脚部43に形成されていることを特徴とする。第2の孔部402を磁気回路2に近い脚部43に設けることで、磁気回路2の放熱を速やかに第1の空間92側に逃がすことができる。
また、第1の孔部401は、柱部41と脚部43に形成されており、柱部41は、振動板31より音響放射方向に突出する形状の突起部47を備え、第1の孔部401は、振動板31の音響放射方向に突出するように延びていること、支柱41の突起部47に嵌合する嵌合部を備える蓋部5を有し、支柱4を突起部47と蓋部5の嵌合部との間には、空間411が形成されていることを特徴とする。これによると、吸音部材8を設けた場合にも、空間411或いは蓋部5内に形成した空間によって、振動板31の背圧変動を吸収する空間を拡大させること、第1の孔部401に第1の空間92の空気の一部を出入りさせることができ、プレート23から支柱4に伝達され且つ蓄積される熱を、第1の空間92側に逃がすことができる。
スピーカ装置1の別の特徴としては、図4に示すように、振動体3は、振動板31の内周部31Aを支持する内周支持部35を備え、振動板31の内周部31Aは、内周支持部35を介して支柱4に支持されており、第2の孔部402は、内周支持部35の近傍に形成されていることを特徴とする。第2の孔部402を内周支持部35の近傍に形成することで、第1の孔部401に第1の空間92の空気の一部を出入りさせることができ、プレート23から支柱4に伝達され且つ蓄積される熱を、第1の空間92側に逃がすことができる。
スピーカ装置1の別の特徴としては、支柱4は、磁気回路2を構成する構成部材に支持されており、第2の孔部402は、例えば図3に示すように、磁気回路2の近傍に形成されていることを特徴とする。これによると、第2の孔部402を磁気回路2の近傍に形成することで、磁気回路2の放熱を速やかに第1の空間92側に逃がすことができる。
スピーカ装置1の別の特徴としては、支柱4は、内周支持部35の内径より大きい外径の柱部41と、柱部41の先端に形成され、内周支持部35の内径より小さい又は略同じ外径に形成され、振動板31の内周部31Aより音響放射方向に突出した形状の突起部47と、柱部41と突起部47との間に形成され、支柱4の軸方向に対して直交する方向に沿った平坦形状の平坦段部42とを有し、内周支持部35は、内周支持部35の内周部が支柱4の突起部47に嵌合した状態で、平坦段部42に連結されており、第2の孔部402は、支柱4の突起部47の下に形成されている(図4参照)。これによると、第2の孔部402を内周支持部35が設けられた振動板31の内周部31Aの近傍に設けるので、第1の孔部401に第1の空間92の空気の一部を出入りさせることができ、プレート23から支柱4に伝達され且つ蓄積される熱を、第1の空間92側に逃がすことができる。
スピーカ装置1の別の特徴としては、図5〜図7に示すように、磁気回路2は、プレート23,磁石22およびヨーク21を備え、第2の孔部402は、プレート23に形成されていることを特徴とする。図5に示す例では、プレート23に溝23Sが形成されて、その溝23Sが支柱に形成された第2の孔部402に連通している。図6に示す例では、プレート23に形成された深い溝23S自体が第2の孔402を形成している。図7に示す例では、プレート23に斜め方向に横孔23Pが形成され、この横孔23Pが第2の孔402になっている。これによると、第2の孔部402を磁気回路2に形成することで、磁気回路2の放熱を速やかに第1の空間92側に逃がすことができる。
なお、前述した各図に示した例では、第1の孔部401が磁気回路2に形成された通気孔201に比べて小径になっているが、これに限らず、図8に示すように、第1の孔部401と磁気回路2に形成された通気孔201を同径にしてもよい。また、第2の孔401は、磁気回路2方向に向けて段階的に又は連続的に拡大させても良く、必要に応じて、孔径を変更しても構わない。第2の空間92だけでは振動板31の背圧変動を吸収できない場合、通気孔201を拡大することで吸収に要する容積を拡大でき、振動板31の背圧変動をさらに吸収することができる。
スピーカ装置1の別の特徴としては、図9に示すように、フレーム6は、磁気回路2を支持する支持部64を備えており、支持部64の外面が凹凸面64a有することを特徴とする。また、この凹凸面64aは、第1の空間92に面するフレーム6(第1のフレーム61)の内面に形成しても良い。また、図10に形成するように支持部64の外面に傾斜面64bを形成することを特徴とする。また傾斜面は、第1の空間92に面するフレーム6(第1のフレーム61)の内面に形成しても良い。
このように、第1の空間92の内壁面に当たる支持部64の外面,第1のフレーム61の内面,或いは磁気回路2のヨークの外面に、凹凸面64aを形成することで、第1の空間92に到達した音を拡散させることができる。これによって、振動板31の背面側から生じる音が第1の空間92の内壁面で反射した音と干渉して定在波が生じる現象を抑止することができる。また、同様に、第1の空間92の内壁面に当たる支持部64の外面,第1のフレーム61の内面,或いは磁気回路2のヨークの外面に、傾斜面64bを形成することで、反射波が進行する方向を互いに異ならしめることができ、振動板31の背面側から生じる音が第1の空間92の内壁面で反射した音と干渉して定在波が生じる現象を抑止することができる。
スピーカ装置1の別の特徴としては、内周支持部35は、振動板31の内周部31Aと支柱4の間で、ボイスコイル32の振動方向に対して直交する方向に沿って延在していることを特徴とする。より具体的には、内周支持部35は、屈曲部354と、屈曲部353から外周部にかけて、振動板31の径方向断面形状に対応した断面形状に形成され、振動板31の中央孔部の内周部31Aと連結する連結部352と、内周支持部35の内周部356に形成されるとともに支柱4に接合する接合部355と、接合部355と屈曲部353との間に形成された径方向断面平板形状部354とを有することを特徴とする(図12参照)。
スピーカ装置1の別の特徴としては、支柱4の突起部47に嵌合する嵌合部を備えるイコライザ5を有し、内周支持部35は、内周部356が支柱4の突起部47に嵌合して平坦段部42に連結されるとともに、平坦段部42とイコライザ5により挟持されていることを特徴とする(図4参照)。
イコライザ5は、支柱4の音響放射側端部に設けられており、その形状に応じて、振動板31から放射される音波の音圧周波数特性の乱れを低減する。またイコライザ5は、その形状に応じて、振動板から放射される音波の所望の指向特性を得ることができる。イコライザ5と平坦段部42により挟持して内周支持部35を支持することで、内周支持部35が片持ち状に支持され、支持剛性を高めることができる。これによって内周支持部35での不要な振動を抑止することができる。
スピーカ装置1の別の特徴としては、図13に示すように、イコライザ5は、振動板31の音響放射側に配置され、内周支持部35と規定間隔501をあけて、少なくとも内周支持部35の径方向断面平板形状部354を覆う形状に形成されていることを特徴とする。このようにイコライザ5を設けたので、イコライザ5の底部と内周支持部35との間の規定間隔501の隙間により、特定の周波数において内周支持部35が逆共振しても、内周側支持部35から発せられる音波が位相反転し、振動板31の音波と重ね合い、フラットな音響特性とすることができる。また、イコライザ5を設けたので、内周側支持部35から発せられる不要な音波が、ユーザに向けて放射されることを抑止することができる。
スピーカ装置1の別の特徴としては、振動板31は、内周部31Aが外周部31Bより音響放射方向側に位置する形状に形成され、表面が湾曲状に形成されていることを特徴とする。また、スピーカ装置1の別の特徴としては、振動体31は、外周支持部34と、ボイスコイル支持部33とを有し、振動板31は、外周支持部34を介して振動自在にフレーム6に支持されており、ボイスコイル32は、ボイスコイル支持部33に支持されており、磁気回路2は、プレート23,磁石22,およびヨーク21を備えることを特徴とする。このような特徴により、図示のようなドーム型振動板を有するスピーカ装置に適用することができる。
スピーカ装置1の別の特徴としては、内周支持部35は、振動板31より内部損失が大きい材料により形成され、振動板31の振動に対して変形自在に形成されていることを特徴とする。このように、比較的大きな内部損失の材料により形成された内周支持部35を設けることで、例えば、共振や逆共振などの不要な振動を低減することができる。
以下、スピーカ装置1の各構成要素について、図1〜図15を参照しながら、具体的に説明する。ここで説明するスピーカ装置1は、例えば、高音用スピーカ装置(いわゆるツイータ)、小型スピーカ装置、車載用スピーカ装置、等のスピーカ装置に採用することができる。そして、本発明の実施形態に係るスピーカ装置1は車載用として特に適する。本発明の実施形態に係るスピーカ装置1を搭載した自動車1X(図17参照)は、スピーカ装置1の良好な音響特性を生かして、快適な運転環境を実現することができる。
[磁気回路2]
磁気回路2は、例えば、内磁型磁気回路、外磁型磁気回路等を採用することができる。図示の例では、磁気回路2は内磁型磁気回路を採用しているがこれに限らない。磁気回路2は、ボイスコイル32が遊嵌する磁気ギャップ2Gを備える。また、磁気回路2は、矩形状、円形状、楕円形状、などの規定形状に形成されている。図示の例では、磁気回路2は円形状に形成されているがこれに限らない。また、磁気回路2はフレーム6により支持されている。フレーム6には支持部64を設けて、磁気回路2のヨーク21を支持部64で支持するようにしても良い(図8,9参照)。
具体例では、磁気回路2は、ヨーク21、磁石22、プレート23、およびショートリング(環状の金属部材)25を有する。磁気回路2のプレート23上には吸音部材24を配置してもよい。磁気ギャップ2Gにショートリング25を配置してもよい。
図示の例では、ヨーク21は、断面形状が略U字形状に形成されている。詳細には、ヨーク21は、平板状の底面部の縁から音響放射方向に向かって屈曲して延出した筒形状部が形成されている。ヨーク21は、例えば、鉄、合金等の公知の材料により形成されている。また、ヨーク21は、底面部の中央部に孔部が形成されている。
磁石22は、例えば、ネオジム系、サマリウム・コバルト系、フェライト系、アルニコ系、等の規定材料を含む永久磁石である。図示の例では、磁石22は、ヨーク21上に設けられている。磁石22は、平板状に形成されるとともに、中央部に孔部が形成された環形状である。
プレート23は、例えば鉄、合金などの規定材料により形成されており、図示のすように、磁石22上に設けられている。プレート23は、平板形状に形成されるとともに、中央部に孔部が形成された環形状である。
ショートリング25は、磁気回路2の磁気ギャップ2G内において、ボイスコイル32に電流歪みが生じることを抑止すべく設けられている。このショートリング25は、例えば、アルミニウムや銅などの金属材料、低飽和磁束密度材料又は非磁性材料などにより形成されている。ショートリング25は、図示のように、銅により環状に形成されており、ヨーク21の磁気ギャップ2G近傍に設けられている。また、このショートリング25は、スピーカの再生音に含まれる高調波歪を低減することができる。
また、図示の例では、磁気回路2のプレート23上には、吸音部材24が設けられている。詳細には、磁気回路2上、内周支持部35における音響放射方向とは逆側に、吸音部材24が設けられている。この吸音部材24は、振動板31と磁気回路2により囲まれる空間91内の不要な音を低減する。吸音部材24は、例えば、低発泡ウレタンなどの樹脂部材、人工皮革、布、不織布等の公知材料により形成されている。
[振動体3]
振動体3は、図示のように、フレーム6により振動自在に支持されている。詳細には、振動体3は、振動板31(ドーム型振動板)、ボイスコイル32、ボイスコイルボビン33、外周側エッジ(外周支持部)34、および内周側エッジ(内周支持部)35を有する。
振動板31は、例えば、ドーム形状、平板形状、コーン形状等の規定形状に形成されている。本実施形態に係る振動板31は、図示のように、ドーム形状に形成されており、詳細には、内周部31Aが外周部31Bより音響放射方向(SD)側に位置する形状に形成されており、内周部31Aと外周部31B間の表面が曲面状(径方向断面形状が凸形状)に形成されている。
また、振動板31の形成材料は、例えばハードドーム系の材料として金属系の素材を採用することが好ましい。具体的には、振動板31の形成材料は、例えばチタン、マグネシウム、アルミニウムなど公知の振動板材料を採用することができる。また、振動板31の形成材料は、上記形態に限られるものではなく、例えばセラミック材料、ソフトドーム系材料、紙、樹脂、布などを採用してもよい。
また、振動板31は、図示のように、外周部31Bがフレーム6に振動自在に連結されており、内周部31Aが、支柱4と内周部31Aとの間に配置されるとともに径方向断面形状が平板形状に形成された環状の内周側エッジ35を介して、支柱4に振動自在に支持されている。
また、振動板31には、ボイスコイル32を支持する筒形状のボイスコイル支持部(ボイスコイルボビン)33が外周部近傍に設けられている。ボイスコイル32は、このボイスコイルボビン33により支持されている。図示の例では、ボイスコイル32はボイスコイルボビン33を介して振動板31に設けられているが、この形態に限られるものではなく、ボイスコイル32は振動板31に直接固着されていてもよい。このボイスコイル32は、磁気回路2の磁気ギャップ2Gに遊嵌されている。
外周側エッジ(外周支持部)34は、図示のように、振動板31の外周部31Bとフレーム6との間に設けられている。また、外周側エッジ34は、例えば環形状に形成され、径方向断面形状が凸形状、U字形状、波形形状、等の規定形状に形成されている。外周側エッジ34は、布に目どめコーティングを塗布したもの、ゴム、ウレタンフォーム、革などを採用することができる。また、外周側エッジ34としては、これらの材料にダンピング剤を塗布したものを使用してもよい。本実施形態に係る振動板31は、この外周側エッジ34を介して振動自在にフレーム6に支持されている。また、外周側エッジ34とフレーム6の間に環状の中間部材(パッキン)36を設けてもよい。
内周側エッジ(内周支持部)35は、振動板31の内周部31Aを支持する。詳細には、内周側エッジ35は、支柱4と振動板31の内周部31Aとの間に配置されている。また、内周側エッジ35は、径方向断面形状が平板形状に形成された環形状に形成されている。つまり、振動板31は、この内周側エッジ35を介して支柱4に振動自在に支持されている。
この内周側エッジ35は、振動板の振動に対して変形自在に形成されている。また、内周側エッジ35は、振動板31より内部損失が大きい材料により形成されることが好ましく、例えば、布に目どめコーティングを塗布したもの、ゴム、ウレタンフォーム、革、振動板を構成する部材よりも剛性(ヤング率)が小さい部材などを採用することができる。本実施形態に係る内周側エッジ35は、繊維系素材にゴムをコーティングしたものを採用する。また、外周側エッジ34としては、これらの材料にダンピング剤を塗布したものを使用してもよい。また、内周側エッジ35は、外周側エッジ34と同じ材料にて形成されていてもよく、この場合には、比較的低い製造コストにて、内周側エッジ35を作製することができる。このように、比較的大きな内部損失の材料により形成された内周側エッジ35を設けることで、例えば共振や逆共振等の不要な振動を低減することができる。
詳細には、内周側エッジ35は、振動板31の内周部31Aと支柱4の間に、ボイスコイル32の振動方向に対して直交する方向に沿って延在した径方向断面平板形状部354を有する。この形状の内周側エッジ35を設けることにより、内周側エッジ35が比較的小さな振動範囲となる。また、内周側エッジ35の振動範囲が比較的小さいので、スピーカ装置1の全高を比較的小さくすることができる。
より詳細には、内周側エッジ35は、外周部351、連結部352、屈曲部353、径方向断面平板形状部354、接合部355、および内周部356を有する。
外周部351は、振動板31の中心孔部311の内径より大きな外径を有する。連結部352は、屈曲部353から外周部351にかけて、振動板31の径方向断面形状に対応した断面形状に形成され、振動板31の中央孔部の内周部31Aと連結する。
屈曲部353は、径方向断面平板形状部354の縁部に形成されている。本実施形態に係る屈曲部353は、振動板31の中心孔部311の内径に位置するように形成されている。内周側エッジ35が上記屈曲部353により振動板31に接合しているので、振動板31の振動方向に対し、略垂直な方向に内周側エッジ35を延在させることができる。
また、内周側エッジ35はこの屈曲部353を有するので、振動板31の内周部を支柱4の近傍に設けることができ、比較的大きい振動有効面積を得ることができる。
径方向断面平板形状部354は、接合部355と屈曲部353との間に形成されており、ボイスコイル32の振動方向(音響放射方向SDと同じ方向)に対して直交する方向に沿って延在しており、径方向断面形状が平板形状に形成されている。
接合部355は、内周側エッジ35の内周部356に形成されるとともに支柱4に接合する。内周部356は、支柱4の外径より小さい又は略同じ内径に形成されている。
[支柱4]
支柱4(振動板中央支持部)は、磁気回路上に配置されるとともに、音響放射方向(SD)に向かって延設されている。この支柱4は、磁気回路4を構成する構成部材にて支持されている。詳細には、支柱4は、磁気回路2のプレート23上に設けられている。この支柱4は、例えば樹脂などの公知材料により形成されている。
詳細には、柱部41、平坦段部42、脚部43、フランジ45、突起部(上部嵌合部)47、下部嵌合部48、縦孔401(401A,401B)、横孔402を有する。また、一例としては、支柱4は、柱部41、平坦段部42、脚部43、フランジ45、突起部(上部嵌合部)47、下部嵌合部48等が、樹脂により一体成形されている。
柱部41は、内周支持部の内径より大きい外径に形成されている。
平坦段部42は、柱部41と突起部47との間に形成され、支柱4の軸方向に対して直交する方向に沿って平坦形状に形成されている。内周側エッジ35は、内周側エッジ35の内周部が支柱4の突起部47に嵌合した状態で、平坦段部42に連結されている。
脚部43は、柱部41の磁気回路側に形成されており、縦孔401,横孔402が形成されている。より具体的には、脚部43は、複数の脚部、具体的には4つの脚部43A,43B,43C,43Dを有する。これら脚部43A,43B,43C,43Dは、上部で柱部41に接合されている。
フランジ45は、柱部41,脚部42の外径より大きな外径に形成されており、支柱4の下部嵌合部48がプレート23の中央孔部230に嵌合した状態で、プレート23に接着剤等により固着されている。
突起部(上部嵌合部)47は、柱部4の先端部(音響放射側端部)に形成され、内周側エッジ35の内径より小さい又は略同じ外径に形成され、振動板の内周部より音響放射方向に突出した形状に形成されている。この突起部47には、イコライザ5が設けられている。
支柱4が、柱部41、平坦段部42、脚部43、フランジ45、突起部(上部嵌合部)47、下部嵌合部48等にて構成されることで、特に内周側エッジ35から伝播する振動を支柱4内で減衰させることができる。
また、内周側エッジ35と支柱4とが、エポキシ樹脂やアクリル系樹脂やポリウレタン樹脂等の熱硬化型樹脂,湿気硬化型樹脂,2液反応性樹脂,その他の接着剤等の弾性材料を介して接合されることで、内周側エッジ35を伝搬して支柱4にて反射する振動を上記の弾性材料によって減衰させることができるとともに、反射された振動が所定の振幅を維持しつつ再び内周側エッジ35を伝搬することを抑止することができる。
下部嵌合部48は、磁気回路2への接合部であり、本実施形態では磁気回路2のプレート23の中央孔部230に嵌合している。
支柱4は、支柱4の軸方向に沿って縦孔(第1の孔部)401が形成されている。また、支柱4は、支柱4の軸方向に対して直交する方向に沿って形成され、縦孔(第1の孔部)401と連通する横孔(第2の孔部)402とを有する。本実施形態に係る横孔(第2の孔部)402は、一例としては、図14に示すように、脚部43に複数個形成されている。また、縦孔401は、柱部41に形成された縦孔401Aと、脚部43に形成されるとともに縦孔401Aより大きな径の縦孔401Bとを有する。
支柱4は、磁気回路2から音響放射方向に向かって延在するように柱状の形状を有するので、支柱4が振動することを抑止することができ、また支柱が振動することにて不要な音波が音響放射方向に向けて発せられることを抑止することができる。
支柱4の縦孔401,横孔402は、後述するように、振動板31と磁気回路2により囲まれる空間(第2の空間)91の内圧(振動板31の背圧)変化の低減、放熱、第1の空間92(バックチャンバー)への通気路900などのために設けられている。
[イコライザ又は蓋部5]
イコライザ5は、支柱4の音響放射側端部に設けられており、その形状に応じて、振動板31から放射される音波の音圧周波数特性の乱れを低減する。またイコライザ5は、その形状に応じて、振動板から放射される音波の所望の指向特性を得ることができる。
イコライザ5は、振動板31の音響放射側(SD)に配置され、内周側エッジ35と規定間隔501の隙間をあけて、少なくとも内周側エッジ35の径方向断面平板形状部354を覆う形状に形成されている。詳細には、イコライザ5は略円錐形状に形成されており、イコライザ5の外周部が、内周側エッジ35の径方向断面平板形状部354より大きな径となるように形成されている。このイコライザ5の径、大きさ、隙間の大きさ形状などを適宜設定することで、所望の音響特性を得ることができる。
例えば、スピーカ駆動時、上記内周側エッジ35により共振や逆共振等の不要な振動が低減する。また、上記イコライザ5を設けたので、イコライザ5の底部と内周側エッジ35との間の規定間隔501の隙間により、特定の周波数において内周側エッジ35が逆共振しても、内周側エッジ35から発せられる音波が位相反転し、振動板31の音波と重ね合い、フラットな音響特性とすることができる。また、上記イコライザ5を設けたので、内周側エッジ35から発せられる不要な音波が、ユーザに向けて放射されることを抑止することができる。
また、図示の例では、イコライザ5は、音響放射側に対して逆側に、支柱4の突起部47に嵌合する嵌合部52が形成されている。
また、内周側エッジ35は、内周部が支柱4の突起部47に嵌合して平坦段部42に連結されるとともに、イコライザ5の嵌合部52と支柱4の突起部47とが嵌合した状態で、支柱4の平坦段部42とイコライザ5の接合部53により狭持されている。このため、支柱4と内周側エッジ35は、比較的高い接合強度にて接合されている。
また、イコライザ5に嵌合部52を設けることで、支柱4が有する縦孔401をさらに大きくすることができ、第1の空間92を実質大きくすることができ、低音域での音響特性が良好となる。また必要に応じ、イコライザ5の嵌合部52と支柱4の突起部47との間に空間(間隙)411を形成し、第1の空間92を実質大きくすることも可能であり、適宜変更することができる。
また、イコライザ5を、第1の孔部401の端部(音響放射側)を塞ぐ蓋部として用いても構わない。
また、スピーカ製造時、内周側エッジ35の内周部を支柱4の突起部47に嵌合して平坦段部42に連結した後、イコライザ5の嵌合部52と支柱4の突起部47とを嵌合させることで、簡単に本発明に係るスピーカ装置を作製することができる。
[フレーム6]
フレーム6は、例えば金属、樹脂などの公知の材料により形成され磁気回路2、振動体3を支持している。フレーム6は、第1フレーム(最内側フレーム)61、第2フレーム(中間部材)62、および第3フレーム(最外側フレーム)63を有する。また、必要に応じて磁気回路2を支持するための支持部64を有している。
第1フレーム(最内側フレーム)61は、図示の例では、断面U字形状に形成され、内部に磁気回路2を備える。また、第1フレーム61と磁気回路2のヨーク21との間に、空間(第1の空間)92が形成されるように、第1フレーム61の上端部と磁気回路2のヨーク21の上端部との間に、環形状の第2フレーム(中間部材)62が設けられている。また、第1フレーム61には、必要に応じて孔611,612を設けてもよく、例えば通気孔611,612はフレームと外部とを連通させる通気孔として機能する。
また、フレーム6に支持部64を設ける場合には、図8,9に示すように、第1フレーム61の内側に空間(第1の空間)92を介して支持部64が設けられている。すなわち、支持部64の外面と第1フレーム61の内面の間に空間92が形成されている。
図示の例では、振動板31と磁気回路2に囲まれる空間(第2の空間)91と、ヨーク21とフレーム61にて囲まれる空間(第1の空間)92が、支柱4の縦孔401,横孔402、および磁気回路2に形成された通気孔201を介して連通する通気路900が形成されている。本実施形態に係るスピーカ装置1は、この通気路900を有するので、空間(第1の空間)92をバックチャンバーとして用いることでき、低音域での音響特性が良好である。
環形状の第2フレーム(中間部材)62は、上述したように、第1フレーム61と磁気回路2との間に設けられており、上端部に外周側エッジ34、中間部材(パッキン)36を介して振動板31の外周部が振動自在に連結されている。
第3フレーム(最外側フレーム)63は、略筒形状に形成され、第1フレーム61、および第2フレーム62より径方向外周側に設けられている。この第3フレーム63上には、保護部材7が設けられている。
支持部64は、第2フレーム62と一体又は第2フレーム62に上部が接続されて支持されている。支持部64にも通気孔201に対応する開口が形成されている。
[保護部材7]
保護部材7は、振動板31の音響放射側に設けられており、振動板31やイコライザ5等を保護する。詳細には、保護部材7は、多孔金属部材71、および装飾部72を有する。
多孔金属部材71は、例えば多孔の金属板で形成され、外周端部がフレーム6の第3フレーム63に固定されている。装飾部72、多孔金属部材71より径方向外側、フレーム6の第3フレーム63上に設けられている。
[吸音部材8]
吸音部材8は、磁気回路2の通気孔201内に配置することができる(吸音部材80)。また、吸音部材8は空間92内に配置することができる(吸音部材81)。吸音部材80,81は一体の吸音部材8であってもよいし、それぞれ別体として設けられてもよい。また、吸音部材8,80,81は磁気回路2の通気孔201の一端を覆うように配置されている。
これらの吸音部材8は、通気孔201及び空間92で反射・干渉する不要な音を低減する。吸音部材8は、例えば、低発泡ウレタンなどの樹脂部材、人工皮革、布、不織布等の公知材料により形成されている。
このようなスピーカ装置1は、例えば音声信号がフレーム6に設けられた端子部(不図示)を介してボイスコイル32に入力されると、その音声信号に応じてボイスコイル32にローレンツ力が作用し、その力によりボイスコイル32が振動する。ボイスコイル32の振動が振動板31の外周部から中心部に伝達されるが、本発明に係るスピーカ装置1では、振動板31の中心部に孔部が形成されており、その孔部に内周側エッジ35を介して振動板31が支柱4により支持されているので、振動板の共振,逆共振などの不要な振動を低減することができる。
また、比較的大きい内部損失の材料で形成された内周側エッジ35を設けることで、不要な振動を低減することができる。
また、本発明に係るスピーカ装置1では、内周側エッジ35の径方向断面形状が平板形状に形成されており、例えば断面形状がロール形状の内周側エッジと比べて、そのような余長部がない、詳細には、内周側エッジ35の径方向に沿った長さが比較的短いので、音響特性における不要なピーク・ディップが低減し、低音域から高音域にかけてフラットな音響特性を得ることができる。つまり、高音質な再生音のスピーカ装置を提供することができる。
特に、一般的なスピーカ装置と比べて、逆共振の周波数ピークがより高周波域側とすることができ、音響特性をフラットにすることができる。
[音響特性]
図15は、スピーカ装置の音圧周波数特性を説明するための図である。同図において、縦軸はSPL(Sound Pressure Level:単位dB(decibel))を示し、横軸は周波数(単位Hz)を示す。
同図において、実線(EQ)は、イコライザ5を設けたスピーカ装置1の音圧周波数特性を示し、点線(NOEQ)は、イコライザ5を設けない場合のスピーカ装置1の音圧周波数特性を示す。
イコライザ5を設けないスピーカ装置1では、約15kHz付近にピークが生じているが、イコライザ5を設けたスピーカ装置1では、そのピークが低減してフラットな音響特性となり、比較的高音質の再生音を得ることができる。
これは、上述したように、上記イコライザ5を設けることにより、イコライザ5の底部と内周側エッジ35との間の規定間隔501の隙間により、特定の周波数において内周側エッジ35が逆共振しても、内周側エッジ35から発せられる音波が位相反転し、振動板31の音波と重ね合いにより、音質が良好となった。
スピーカ装置1は、フレーム6と、フレーム6に支持される振動体3と磁気回路2と、磁気回路2上に配置されるとともに音響放射方向に向かって延設された支柱4とを有し、振動体3は、振動板31と、振動板31に固着されるとともに磁気回路2の磁気ギャップ2Gに遊嵌されるボイスコイル32と、振動板31の内周部を支持する内周支持部(内周側エッジ35)とを備え、振動板31は、振動板31の外周部がフレーム6に振動自在に連結され、該振動板の内周部が、支柱4と内周部との間に配置されるとともに径方向断面形状が平板形状に形成された環状の内周支持部(内周側エッジ35)を介して、支柱4に振動自在に支持されているので、振動板の不要な振動を低減することができる。
つまり、振動板31が、外周側エッジ34と断面形状平板形状の内周側エッジ35とにより振動自在に支持されているので、振動板の不要な振動を低減することができ、比較的高音質の再生音を得ることができる。
また、音響特性上の不要なピーク・ディップを低減し、高音質な再生音のスピーカ装置を提供することができる。
図16は、本発明の他の実施形態を示す説明図である(同図(a)が正面図、同図(b)がA−A断面図)。この実施形態は、基本構造は前述したものと同じであって同一部位には同一符号を付して重複説明を省略する。ここでは磁気回路2を支持するフレーム6Aが後方フレーム6Bにねじ止めされており、フレーム6Aと後方フレーム6Bとの間に第1の空間92が形成されている。そして、イコライザ5が支柱4に取り付けられ、イコライザ5の中心に第1の孔部401が形成され、第1の孔部401から磁気回路2を貫通する通気孔201を通って第1の空間92に連通している。また、第1の孔部401と連通するように第2の孔部402が形成され、第1の空間92が、第2の孔部402〜第1の孔部401〜通気孔201を通って第1の空間92と連通している。後方フレーム6Bは支持台65に支持されている。
この実施形態では、イコライザ5が保護部材700より音響放射方向に突出している。これによって、また、振動板31は、内周振動板301と外周振動板302からなるリング状振動板である。内周振動板301と外周振動板302の曲率半径を異なる径にして両者の共振周波数を変え、内周振動板301と外周振動板302の面積を等しくして両振動板の音圧レベルを同等にしている。これによって、スピーカ装置の広域再生を可能にしている。

Claims (23)

  1. フレームと、前記フレームに支持される振動体と磁気回路と、前記磁気回路上に配置されるとともに音響放射方向に向かって延設された支柱とを有し、
    前記振動体は、振動板と、該振動板に固着されるとともに前記磁気回路の磁気ギャップに遊嵌されるボイスコイルとを備え、
    前記振動板は、該振動板の外周部が前記フレームに振動自在に連結され、該振動板の内周部が、前記支柱に振動自在に支持されており、
    前記支柱は、軸方向に沿って形成された第1の孔部を有し、
    前記支柱又は前記磁気回路の一部には、前記軸方向に対して直交する方向に沿って形成され、前記第1の孔部と連通する第2の孔部が形成されていることを特徴とするスピーカ装置。
  2. 前記支柱は、前記振動板より音響放射方向に突出する突起部を備え、
    前記第1の孔部は、前記振動板より音響方向に突出するように延びていることを特徴とする請求項1に記載のスピーカ装置。
  3. 前記支柱の突起部に嵌合する嵌合部を備える蓋部を有し、
    前記支柱の突起部と前記蓋部の嵌合部との間には、前記第1の孔部と連通する空間が形成されていることを特徴とする請求項2に記載のスピーカ装置。
  4. 前記フレーム内に前記磁気回路又は磁気回路を支持する支持部と前記フレームの内面とで囲まれる第1の空間が形成され、前記磁気回路上に前記磁気回路と前記振動板とで囲まれる第2の空間が形成されており、
    前記第1の空間と前記第2の空間とが前記第1,第2の孔部および前記磁気回路に形成された通気孔を介して連通していることを特徴とする請求項1に記載のスピーカ装置。
  5. 前記磁気回路の通気孔内に、吸音部材が配置されていることを特徴とする請求項4に記載のスピーカ装置。
  6. 前記第1の空間内に、前記吸音部材と一体又は別体の吸音部材が配置されていることを特徴とする請求項5に記載のスピーカ装置。
  7. 前記吸音部材は前記磁気回路の通気孔の一端を覆うように配置されていることを特徴とする請求項6に記載のスピーカ装置。
  8. 前記支柱は、柱部と、該柱部の上端部に形成される突起部と、前記柱部の下方に形成される脚部とを備え、
    前記第2の孔部は、前記脚部に形成されていることを特徴とする請求項7に記載のスピーカ装置。
  9. 前記第1の孔部は、前記柱部と前記脚部に形成されており、
    前記柱部は、前記振動板より音響放射方向に突出する形状の突起部を備え、
    前記第1の孔部は、前記振動板の音響放射方向に突出するように延びていることを特徴とする請求項8に記載のスピーカ装置。
  10. 前記支柱の突起部に嵌合する嵌合部を備える蓋部を有し、
    前記支柱を突起部と前記蓋部の嵌合部との間には、空間が形成されていることを特徴とする請求項9に記載のスピーカ装置。
  11. 前記振動体は、前記振動板の内周部を支持する内周支持部を備え、
    前記振動板の内周部は、前記内周支持部を介して前記支柱に支持されており、
    前記第2の孔部は、前記内周支持部の近傍に形成されていることを特徴とする請求項1に記載のスピーカ装置。
  12. 前記支柱は、前記磁気回路を構成する構成部材に支持されており、
    前記第2の孔部は、前記磁気回路の近傍に形成されていることを特徴とする請求項1に記載のスピーカ装置。
  13. 前記支柱は、
    前記内周支持部の内径より大きい外径の柱部と、
    前記柱部の先端に形成され、前記内周支持部の内径より小さい又は略同じ外径に形成され、前記振動板の内周部より音響放射方向に突出した形状の突起部と、
    前記柱部と前記突起部との間に形成され、当該支柱の軸方向に対して直交する方向に沿った平坦形状の平坦段部とを有し、
    前記内周支持部は、該内周支持部の内周部が前記支柱の突起部に嵌合した状態で、前記平坦段部に連結されており、
    前記第2の孔部は、前記支柱の突起部に形成されていることを特徴とする請求項11に記載のスピーカ装置。
  14. 前記磁気回路は、プレート,磁石およびヨークを備え、
    前記第2の孔部は、前記プレートに形成されていることを特徴とする請求項1に記載のスピーカ装置。
  15. 前記フレームは、前記支持部の外面又は前記フレームの内面に、傾斜面又は連続的に形成される凹凸面を有することを特徴とする請求項4に記載のスピーカ装置。
  16. 前記内周支持部は、前記振動板の内周部と前記支柱の間で、前記ボイスコイルの振動方向に対して直交する方向に沿って延在していることを特徴とする請求項11に記載のスピーカ装置。
  17. 前記内周支持部は、
    屈曲部と、
    前記屈曲部から外周部にかけて、前記振動板の径方向断面形状に対応した断面形状に形成され、前記振動板の中央孔部の内周部と連結する連結部と、
    当該内周支持部の内周部に形成されるとともに前記支柱に接合する接合部と、
    前記接合部と前記屈曲部との間に形成された径方向断面平板形状部とを有することを特徴とする請求項11に記載のスピーカ装置。
  18. 前記支柱の突起部に嵌合する嵌合部を備えるイコライザを有し、
    前記内周支持部は、内周部が前記支柱の突起部に嵌合して前記平坦段部に連結されるとともに、前記平坦段部と前記イコライザにより挟持されていることを特徴とする請求項13に記載のスピーカ装置。
  19. 前記イコライザは、前記振動板の音響放射側に配置され、前記内周支持部と規定間隔をあけて、少なくとも前記内周支持部の径方向断面平板形状部を覆う形状に形成されていることを特徴とする請求項18に記載のスピーカ装置。
  20. 前記振動板は、内周部が外周部より音響放射方向側に位置する形状に形成され、表面が湾曲状に形成されていることを特徴とする請求項1に記載のスピーカ装置。
  21. 前記振動体は、外周支持部と、ボイスコイル支持部とを有し、
    前記振動板は、前記外周支持部を介して振動自在に前記フレームに支持されており、
    前記ボイスコイルは、前記ボイスコイル支持部に支持されており、
    前記磁気回路は、プレート,磁石,およびヨークを備えることを特徴とする請求項1記載のスピーカ装置。
  22. 前記内周支持部は、前記振動板より内部損失が大きい材料により形成され、前記振動板の振動に対して変形自在に形成されていることを特徴とする請求項11に記載のスピーカ装置。
  23. 請求項1に記載されるスピーカ装置を備える自動車。
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