JP4892148B2 - 活性物質ジアモルフィンからなる医薬生成物およびオピエート嗜癖の処置方法におけるその使用 - Google Patents
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Description
【技術分野】
本発明はオピエート嗜癖またはオピエート依存とくにヘロインによる依存を処置する方法において使用するための医薬生成物に関する。使用される活性物質は好ましくはジアモルフィン(ヘロイン、ジアセチルモルフィン)および/またはその医薬的に許容される酸付加塩である。
【0002】
【背景技術】
オピエートはケシ(Papaver somniferum)の活性物質である。主要なオピエートにはアヘン、モルフィン、コデインおよびヘロインが包含される。さらに粗製のアヘンの成分にはナルコチン、パパベリン、ナルセイン、テバイン、ラウダノシン、キサンタリンおよびノスカピンがある。しかしながら、麻薬性および鎮痛性を示すのはモルフィンアルカロイドのみである。
【0003】
オピエートとくにモルフィンアルカロイドたとえばヘロインの頻繁な使用は、身体的習慣性を伴う精神的習慣性を生じる(たとえば日々の現実からの逃避)。消費されたオピエートを差しひかえると、典型的な離脱現象が起こりこれにはとくに著しい離脱痛が含まれる。したがって、オピエート依存またはオピエート嗜癖は、もはや嗜癖の初期段階に使用者が望んだ多幸感または知覚の変化に寄与するものではなくてその代わりにとくに適当なオピエートの供給を欠く場合に生じる著しい離脱痛を回避するためのものとして働いてしまう。オピエートの新たな供給は離脱痛を短時間消失させるが、オピエートの長期使用は身体的荒廃(蒼白な容貌、些細な理由による発汗、胃腸障害、皮膚の発疹、狭心症発作、月経困難および無月経を含む生殖関連障害、***能力の低下、生殖腺の損傷等)のみでなく、精神的障害(易刺激性、不機嫌、うつ状態等)ならびに知能的行動不全(記憶障害、集中力の喪失、精神病的強迫等)をも伴う。これは、耽溺、以前の知人達のサークルからの孤立、および長期的には社会的退廃、さらに少なからぬ犯罪行為を招来する。
【0004】
ヘロイン依存はこれまで、ある期間、合成オピオイド鎮痛剤であるメサドンによって処置されたことがある。しかしながらメサドンは、1994年以来スイスで進行中のヘロインの状態制御投薬において科学的に評価された実験によって示されたように、静脈内投与しても、ヘロインに比べて治療的に劣っている。この実験には、臨床歴にすでに何回もの治療が無効であった経験がありヘロイン嗜癖からの直接的または二次的に生じる重大な健康上の問題を有する969例の選ばれたヘロイン嗜癖患者にヘロインを静脈内投与またはシガレットを用いて肺に取り込ませた。初期の上昇ののち(きわめて低い初期濃度での送達により)投与用量を6月目から一定に保持することが可能で、一部の症例ではわずかながら減量することもできた。ヘロイン嗜癖患者の健康状態には、ヘロインの状態制御投与によって著しく改善が得られる。さらに、ヘロイン嗜癖による薬物に関連する犯罪の有意な減少が観察される。すなわち、スイスにおける薬物関連犯罪の減少による国民経済に対する利益は1日1人あたり96フランに達した。
【0005】
しかしながら、ヘロインの静脈内投与は、血漿レベルの著しい揺動を生じる。したがって、注射直後における血漿中のヘロイン濃度は離脱現象を抑制するのに必要な最低レベルを大きく超え、毒性範囲に入り重篤な副作用および錯乱を招くことがある。バイオトランスフォーメーションの結果として血漿レベルはわずか数時間後に作用閾値以下の濃度に再び低下し、望ましくない離脱現象が起こる。
【0006】
ヘロイン依存を処置するためのブプレノルフィンの使用はこれまでに成功したことがない。これは、ブプレノルフィンがきわめて高価であること、また、たとえば、誘発される呼吸抑制が通常用いられるアンタゴニストの投与によって処置できないことから、過量投与の可能性がある症例において部分オピエートアゴニストとして大きな問題を生じることによると考えられる。その上、ブプレノルフィンの長期使用では、長期メサドン療法の場合よりもさらに依存の強化が認められている。
【0007】
依存の処置および/または嗜癖の抑制のための経皮治療システムは既に知られているが、現在までに市販製品およびある程度の治療的成功が導かれたのはニコチン依存の症例についてのみである。とくに、オピエート依存およびオピエート誤用とくにヘロインの誤用の場合、ロベリンまたはメサドンにかける信頼はこれまで報いられていない。
【0008】
ドイツ公開特許明細書DE 196 42 043 A1には薬物依存または薬物嗜癖を処置するために、アセチルメサドン、ナルトレキソン、コデイン、ジヒドロコデインおよびモルフィンの使用が提案されている。ブプレノルフィンを除いて後に挙げた活性物質のいずれもヘロインの鎮痛活性を越えないので、これらの物質は多分、ヘロインに対するきわめて重篤な依存の処置には限界があるものと考えられる。
【0009】
ヘロイン依存の用量減量療法を実現する可能性がある活性物質としてジアモルフィンを選択することは自明のように思われるが、ヘロイン嗜癖によるきわめて重篤な依存に伴う離脱症状の処置のためにジアモルフィンの連続かつ制御された放出の経皮治療システムは驚くべきことにこれまで知られていない。これは活性物質のジアモルフィンが比較的容易に加水分解され、したがってこの活性物質を長期間にわたって放出させることが意図され、それに先立つ保存時にも全く分解を受けない医薬製品の製造が可能であることは、まだ証明されていない事実によるものであろう。
【0010】
しかしながら、このような投与形式の正確さは、治療に感受性の狭い濃度範囲が皮膚を通る経路によりおよび浸透面積のサイズの適当な選択により制御された様式で達成されるので、一定の血漿レベルのために有利である。しかしながら、副作用および重篤な離脱現象を伴う供給不足の原因になるピークのない一定の血漿レベルは、1994年以来のスイスにおけるヘロインの国によって管理された投薬による大規模な科学的に評価されたフィールド試験(I.Weber, “Verschreibunng von Heroin fuer Drogenabhaengige" [薬物依存者へのヘロインの処方]、Deutsche Apotheker Zeitung, 138: 57, 1998)で明瞭に示されてきたように社会復帰の見地から治療の成功の前提条件である。
【0011】
【発明の開示】
本発明の目的は嗜癖からのオピエートの急激な離脱の部分として起こる上述の症状、とくにヘロイン嗜癖に特異的な症例を処置するためのデバイスおよび方法を提供することにある。薬物依存者(=嗜癖者=患者)を無制御なオピエートの供給から隔離し、離脱症状を回避または減弱させ、最終的には薬物依存者を恒常的なオピエートの消費から解放する。
【0012】
更なる目的は、構成される活性物質を長期にわたり投与可能なようにデバイスとして構築し、デバイスの保存時に活性物質が分解しないことまたは他にその活性を失わないことを保証することにある。
【0013】
この目的は、好ましくはジアモルフィン塩基またはジアモルフィンの酸付加塩である活性物質の連続的かつ制御された放出が可能なデバイスによって達成される。このデバイスは吸収過程を包含する皮膚または粘膜への適用および非経口的投与に適している。好ましいデバイスは、経皮治療システム(TTS)である。この種の経皮治療システムの構築は本技術分野の熟練者には既知である。TTSの特徴的な性質は、少なくとも1つの活性物質層およびTTSを皮膚に固定する手段、一般的には圧力感受性の接着性フィルムである。別法として、デバイスは経口投与可能な形態、たとえば錠剤、カプセルまたはウエファースとすることができる。
【0014】
本発明のデバイスの1つの特定の実施態様においては、活性物質たとえばジアモルフィンおよび/またはジアモルフィンの医薬的に適合性のある酸付加塩は、医薬的に適合性のある非プロトン性溶媒および/または低いタンパク分解[sic]活性を有する医薬的に適合性のある溶媒中に存在させる。このような医薬的に適合性のある非プロトン性溶媒および低いタンパク分解活性を有する溶媒には、とくにN-メチル-ピロリドン、R−(+)−リモネン、ニコチン酸ベンジルエステル、オレイン酸、ジメチルイソソルビド、レモン油、Tween 80およびビタミンEが包含される。
【0015】
1つのとくに有利な実施態様においては、ビタミンEおよび/またはビタミンE誘導体は、この種類の非プロトン性溶媒として用いられるかまたは非プロトン性溶媒もしくは低いタンパク分解[sic]活性を有する溶媒に対して少なくとも5重量%の割合で添加される。ビタミンEとさらに医薬的に適合性のある非プロトン性溶媒および/または低いタンパク分解[sic]活性を有する溶媒の組み合わせは驚くべきことにジアモルフィンの加水分解的な分解速度に正の安定化作用を有することが見いだされた。これらの研究の結果は表1に見ることができる。この作用はデバイスの長期安定性にとくに重要である。
【0016】
【表1】
【0017】
デバイス製造時に所望により医薬的に適合性のある非プロトン性溶媒および/または低いタンパク分解活性を有する医薬的に適合性のある溶媒を、活性物質の溶媒またはビヒクルとして用いることはさらに有利である。
経口投与形態においては用いられる非プロトン性溶媒および/または低いタンパク分解活性を有する溶媒は融点35℃以下の溶媒であることが好ましい。
【0018】
デバイスの他の好ましい実施態様においては、活性物質とくにジアモルフィンは医薬用純度である。これは、活性物質の総量に対して99%の純度が達成されることを意味する。同定されていない異種物質の総量は、活性物質に基づいて1%未満、とくに好ましくは0.1%未満である。
【0019】
本発明のデバイスの更なる利点は適用の容易さであり、自己投与が可能なことである。これは患者のためだけでなく医師および/または看護スタッフにとって時間的な負担の意味で、治療に大きな利点となる。
【0020】
オピエート嗜癖の処置の方法では、嗜癖者(すなわち患者)は第1相において活性物質を連続的かつ制御された様式で供給され、投与される用量は、最初上記患者の1日の要求に適合される。この方法では、まず第一にオピエートの不適当な無制御の供給に代えて制御されたオピエートの供給が行われる。
【0021】
この方法の第2相では患者に連続的かつ制御された様式で供給される活性物質の量は注意深く減量される。この方法では患者の血中モルフィンレベルに緩徐な制御された低下が達成される(用量減量処置として知られている)。所望により複数回すなわち少なくとも2段階に分けて行われるこの第2相の末には、最善の場合、活性物質の更なる供給を完全に放棄させることが可能である。
【0022】
制御されていない離脱の場合に減量または突然中断されたオピエートの供給の結果として誘発される離脱現象すなわち身体的および精神的離脱現象(たとえば離脱痛)は、この方法によって防止または減弱される。同様に、長期間にわたるオピエートの誤用で起こる現象すなわち身体的消耗、精神的障害および知的行動不全の強度の緩和が生じる。
【0023】
したがって、この解決の重要な態様もまた、活性物質とくにジアモルフィンの感受性のある投与であり、これにより特定の時間にわたって、治療的に感受性のある狭い濃度範囲内における活性物質またはその主要な代謝物モルフィンの一定の血漿濃度の達成が可能になる。
【0024】
モルフィンは大部分のアルカロイドとはそれらのより複雑な構造で異なっている。すなわちモルフィン自体はイソキノリンの誘導体とみなすことができるし、またフェナントレン骨格をモルフィンアルカロイドの実際の母体環システムとみなすこともできる。モルフィン[(−)−モルフィン=C18H21NO3]の基本構造を変えることにより、すなわち分子のある部位で標的誘導体化を行うことによって、異なる作用特徴をそれぞれの場合に強調させることができる。オピエートの長期使用の場合には、常習化作用はきわめて短時間後に始まり、したがって、効果を取得し続けるためには用量を上昇させなければならない。
【0025】
ジアモルフィンは、半合成オピオイドとして同様にモルフィンに由来し、したがって、それはオピエートのグループ中に同様に包含される。それは、モルフィンのフェノール性およびアルコール性ヒドロキシ基のジアセチル化によって製造される。アセチル基を含む物質は加水分解をきわめて受けやすい。したがって、ビオトランスフォーメーション経路により同様に、ジアモルフィンはモノアセチルモルフィンを経由して再びモルフィンに分解される。主要代謝物としてのモルフィンは、したがってジアモルフィンの現実の活性型である。ジアモルフィンのモルフィンへの加水分解はプロトン性溶媒中ほど劇的ではないが、非プロトン性溶媒中でも起こる。
【0026】
したがって、ヒドロモルフィンおよびブプレモルフィンと同様に、たとえば、ジアモルフィン(ヘロイン、ジアセチルモルフィン)は部分的に合成されたモルフィン誘導体のグループに属する。それはオピエートの基本的な作用様式を有し、主として、生体の反射反応の崩壊的影響への低下を包含する。したがって、このクラスの物質は高度な鎮痛、鎮咳、抗不安および鎮吐作用を有する。しかしながら同時に、モルフィン類は、便秘および空腹感の抑制も誘発する。
以下の定義は本発明の理解を補助するものである。
【0027】
患者はオピエート嗜癖に罹患し、したがって規則的な、本質的に制御されないオピエートに依存しているヒトを意味する。「嗜癖」、「依存」および「誤用」等の語は、技術サークルによって定義の異なることも多いが、本記載の目的では同義語とみなされる。本発明において処置が意図される薬物誤用の性質はしかしながら、オピエート型の薬物依存である。オピエート依存(たとえば、ヘロイン依存)は患者が薬物嗜癖の処置を受けることを決定した限りにおいてその患者である。
【0028】
嗜癖の原因となる問題のオピエートは、その長期間の不適切な消費、すなわちモルフィンアルカロイドたとえばヘロイン、モルフィン、オピウムまたはコカインおよびこれらの物質の相互のまたは他の中毒性物質もしくは麻薬(たとえばアルコール、ニコチン、アンフェタミン、カンナビス、バルビタール等)との組み合わせにより依存を生じる。
【0029】
薬物嗜癖の処置を受けることを望んでいる患者では、オピエート供給の突然の中断は身体的および精神的の両者を包含する離脱現象を伴う。これらの現象には「クレービング」と呼ばれる特定のオピエートに対する熱望、抑うつおよび沈んだ気分、易刺激性、迫力の喪失、モチベーションの欠乏、食欲減退および食物の嗜好の変化、吐き気、身震い、不安、精神運動活動性の変化および不規則な睡眠挙動が包含される。
【0030】
制御された連続的放出のためのデバイスは活性物質からなる。活性物質はイソキノリンの誘導体および/またはフェナントレンの誘導体からなる。これはとくにモルフィンアルカロイド、すなわち (−)−モルフィンの誘導体および/またはモルフィン誘導体の医薬的に適合性の酸付加塩を意味する。好ましい活性物質はジアモルフィンであり、ジアモルフィン塩基および/またはジアモルフィンの医薬的に適合性の酸付加塩の形態で提供される。別法として、活性物質は少なくとも1種の (−)−モルフィン誘導体と非誘導体化すなわち化学的に変化していない(−)−モルフィンの組み合わせとすることもできる。最後に、活性物質はまた、たとえばシクロデキストリン中に包接化合物の形態でおよび/またはイオン交換樹脂上に吸着させて提供することもできる。
【0031】
活性物質の医薬的に適合性のある酸付加塩にはモルフィンアルカロイドの塩基性中心を適当な酸と反応させた場合に形成される塩が包含される。適当な酸には塩酸、硫酸、臭化水素酸、乳酸、ギ酸、プロピオン酸、酢酸、オレイン酸、リン酸、クエン酸、アスコルビン酸および酒石酸が包含される。この場合に形成される医薬的に適合性のある酸付加塩は塩酸塩、硫酸塩および一水素硫酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、乳酸塩、酢酸塩、ギ酸塩、プロピオン酸塩、オレイン酸塩、リン酸塩および一水素リン酸塩、クエン酸塩、アスコルビン酸塩ならびに酒石酸塩である。ジアモルフィンの好ましい医薬的に適合性のある酸付加塩は、ジアモルフィン塩酸塩、ジアモルフィン一水素硫酸塩、ジアモルフィン酒石酸塩、ジアモルフィンクエン酸塩、ジアモルフィン酢酸塩、ジアモルフィン乳酸塩およびジアモルフィン臭化水素酸塩である。
【0032】
デバイスは溶液、懸濁液、乳化液、泡状物、移植体、軟膏、ペースト、坐剤、プレイン、錠剤、粉末、コーチング錠、スプレーまたはエアゾルの形態とすることができる。デバイスの好ましい形態は経皮治療システムである。
【0033】
デバイスは患者の皮膚または粘膜に適用される。換言すれば、投与様式は経皮、経粘膜、バッカル、リンガル、サブリンガル、経腸(=経口)、腸内、経鼻、経直腸および吸入である。デバイスが溶液または移植体である場合は、投与はまた患者生体の内部に非経口的に行うことができる。この投与様式は、しかしながら吸収過程を含むたとえば皮内、皮下、筋肉内または腹腔内にもっぱら行われる。
【0034】
デバイスはさらに活性物質の制御された連続的放出能力を有する。これは活性物質が投与部位において長期間にわたり放出されることを意味する。適当な投与部位には傷害されていない皮膚、経口、リンガル、経鼻、胃内、腸内および直腸粘膜、ならびに気管支および肺胞上皮が包含される。適当な吸収過程を包含する非経口投与の場合には、皮膚、皮下組織、筋肉および腹腔が適当な部位である。いずれの場合も、活性物質は制御されて、すなわち時間的に遅延した様式で放出される。
【0035】
上記の長期にわたるとは、少なくとも数時間続くことである。問題の長期間は少なくとも約6、12または16時間である。しかしながら、長期間は好ましくは約24、48または72時間である。移植体の場合には、長期にわたる時間は少なくとも約3〜7日まで、好ましくは少なくとも約14日〜約3カ月まで延長される。デバイスが経皮治療システムである場合には、好ましい長期間は約16、24、48または72時間である。
【0036】
デバイスの製造時に溶媒またはビヒクルとして用いることが好ましい医薬的に適合性のある非プロトン性溶媒および/または医薬的適合性のある低タンパク分解活性[原文のまま]の溶媒にはN−メチルピロリドン、ニコチン酸ベンジル、R−(+)−リモネン、レモン油、オレイン酸、ウンデセン酸、ジメチルイソソルビッド、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート、ポリオキシエチレンソルビタンモノパルミテート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタントリオレエート、ポリオキシエチレンソルビタントリステアレート(これらはまた、商品名Tween 20、40、60、80または85としても知られる)が包含される。
【0037】
活性物質のとくに好ましい溶媒またはビヒクルは、ビタミンEすなわち(+)−α−トコフェロール、DL−α−トコフェロールおよびビタミンEの誘導体たとえばビタミンEアセテートおよびビタミンEスクシネートである。
【0038】
本デバイスの使用を包含するオピエート嗜癖の処置方法は、2つの段階に分割することができる。この方法の持続期間はオピエート嗜癖の重症度に依存する。上記離脱症状が嗜癖の原因である薬物の最後の投与からわずか数時間後に起こる場合もあることから、活性物質の「休みなし」の供給はとくに有利である。
【0039】
オピエート嗜癖の処置方法の第1相では、患者は連続的かつ制御された様式で活性物質を供給され、1日に投与される用量は最初上記患者の実際の1日の要求量に適合させる。同時に不適切なすなわち制御されないオピエートの供給は完全に回避する。この方法の第1相の期間は数日から数週になる。
【0040】
この処置方法の第2相は適宜複数の段階に分割してもよく、患者に連続的して供給される活性物質の量は注意深く減量する。これは、1日に投与される用量が患者のこれまでの要求量よりもわずかに低いことを意味する。このような用量が第1の段階で数日または数週にわたって投与される。以後の段階では順次、1日に投与される用量を各場合、直前の段階で1日に投与されたレベル以下に減量する。この方法で、活性物質の用量は段階毎に減量され、各段階は数日ないし数週にわたりうる。しかしながら、これらの段階で各日に投与される用量の的確な指示を含めた正確な治療計画は、患者のオピエート依存の重症度に応じて各患者個々について医師によってのみ立案することができる。
【0041】
この方法で、患者の血中モルフィンレベルの緩徐な制御された低下が達成される(用量低下療法として知られる)。この第2相の終わりには活性物質の更なる供給は完全に停止する。全治療は数週ないし数カ月にわたりうる。
【0042】
このような治療に関しては、活性物質1日1回の放出を意図されたデバイス、すなわち活性物質の24時間にわたる連続的かつ制御された放出が可能なデバイスを1日に1回この種の新たなデバイスと交換する。この治療に関して2または3日投与が意図されたデバイスを使用する場合には、このデバイスはそれぞれ2日または3日毎にのみ新たなデバイスに交換する必要がある。
【0043】
このような治療に関しては、活性物質を連続的かつ制御された様式で放出する本発明のデバイスが使用される。使用するデバイスが、活性物質からなり、上記活性物質を制御された様式で16時間にわたり放出する経皮治療システムである場合には、たとえば上記デバイスは、朝、傷害のない皮膚に適用し、日中約16時間着用を続け、患者の就寝前に除去する。翌朝、次の16−時間TTSを適用する。活性物質からなり、上記活性物質が制御された様式で24時間にわたり放出される経皮治療システムを使用する場合には、上記デバイスはたとえば朝、傷害のない皮膚に適用し、日中および続く夜間に着用を続けて、翌朝次の24−時間TTSに交換する。この方法の第2相において1日に供給される活性物質の用量の段階的低下の目的に従い、活性物質のより少量を放出する本発明のデバイスをそれぞれの新たな段階の始めに使用する。
【0044】
より長時間にわたって活性物質が連続的かつ制御された様式で放出される本発明のデバイスが使用される場合には、上記デバイスは新たなデバイスと適当な間隔で置き換えられる。或る特定の実施態様における第2相の新たな段階の始めにおいて、投与される1日の用量はさき立った段階に投与された1日の用量より減少され、活性物質の減少した放出を伴う新しいデバイスによる投与と符号するものである。
【0045】
いずれの場合も、本発明の用量は、第1相時および第2相時の各段階を通じて一定の血漿レベルを達成する。この方法により、この方法の期間を通して患者の血中モルフィンの制御された濃度が保証されることになる。
【0046】
この治療法すなわち本発明の方法は所望により少なくともある期間、循環促進薬、ビタミン、トランキライザー等を加えて実施してもよい。この治療法を支持するために精神病薬を付加するのも同様に有利である。
【0047】
以下の明細書に、本発明のデバイスの特異的な実施態様を記述する。
活性物質の一つの経口投与用処方は、たとえばセルロースアセテートからなる半透過性膜のカプセル内に封入される。ドリルまたはレーザーを用いてカプセル材料に小さな開口部を穿孔する。処置される患者の体内においてデバイスの摂取後、水がカプセル材料を通して吸収される。活性物質はついで、浸透圧によって所望の連続的かつ制御された様式で小開口部を通じて外部に放出される。この種類のシステムはたとえばUS 3,760,805およびUS 3,987,790に記載されている。これらのシステムにおいては、医薬活性物質は固体またはイオン交換樹脂に吸着された形態で存在させることができる。
【0048】
活性物質の(経口投与が可能な)粘膜接着性実施態様においては、活性物質は生物接着性、生物適合性、水溶性および/または少なくとも水膨潤性のポリマーマトリックス中に導入される。この種類のポリマーマトリックスはたとえばポリアクリル酸カルボキシメチルセルロース[原文のまま]からなり、さらに「水膨潤性ポリマー」はEP 421 454 Aにより公知てある。粘膜接着性デバイスの構築は、活性物質の放出が二方向に、すなわち粘膜の方向および逆方向(すなわち、体腔たとえば胃、腸等内に)の両方向に起こることを除いて、経皮システムの場合に類似している。様々な粘膜接着性システムの構築はAhuja, Khar, Ali in Drug Development and Industrial Pharmacy, 23(5): 489-515, 1997に記載されている。
【0049】
経皮治療システムは多層に構築された医薬投与形態である。それは、活性物質(単数または複数)に非透過性の裏打ち層、および活性物質(単数または複数)からなる圧感受性接着層によって構成される。貯蔵部からの活性物質の放出が半透過性または微孔性の膜によって制御されるTTS型もある。基本的なTTS型はY.W.Chienにより “Developmental Concepts and Practice in Transdermal Therapeutic Systems" in Y.W.Chien, Transdermal Controlled Systemic Medications, Marcel Dekker Inc., New York, 1982, 2章、25-81頁に記載されている。反復を避けるため、上記の章に関する内容は参照により本発明の開示の部分として本明細書に加入する。
【0050】
本発明のTTSマトリックスは好ましくは、たとえばポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポリイソブチレン、シリコン、スチレン/ブタジエンコポリマーまたはスチレン/イソプレンコポリマーをベースとした水不溶性の感圧性接着物質からなり、とくに好ましい接着性マトリックスはアクリレートおよび/またはメタクリレート、とくにアクリレートと2−エチルヘキシルアクリレート、ビニルアセテート、アクリル酸およびグリシジルメタクリレートのコポリマーをベースとしてなり、チタニウムキレートエステルを含有しまたは含有しないものである。
【0051】
適当な経皮治療システムの他の実施態様はドイツ特許DE 33 15 272(US 4,769,028に対応)に記載されている。このシステムは、非透過性の被覆層からなり、ポリマーマトリックスからなる過飽和活性物質からとくに構築された貯蔵部が上記被覆層に連結し、活性物質に透過性の感圧性接着層が貯蔵部に連結し、感圧性接着層を覆い使用時には除去される保護層から構成される。また貯蔵部はその固有の粘着性がきわめて強いので、同時に感圧性接着層を構成するシステムも可能である。ドイツ特許DE 38 43 239(US 5,089,267に相当)にはこのようなシステムが記載されている。
【0052】
他の適当な経皮治療デバイスは、特許US 3,742,951、US 3,797,494、US 3,996,934およびUS 4,031,894に記載されている。これらのTTS型は基本的に、一方の表面を与える裏打ち層、活性物質に透過性で他方の表面を与える接着層および最後に上記2層の間に表面を形成し、活性物質を含有する貯蔵部から構成される。別法として、活性物質はまた、透過性の接着層に分布される多数のマイクロカプセル中にも含有させることができる。いずれの場合も、活性物質は貯蔵部またはマイクロカプセルから連続的に、膜を通って、活性物質に透過性で患者の皮膚または粘膜に接触している接着層に放出される。マイクロカプセルの場合は、カプセル材料が膜としても作用する。
【0053】
活性物質の濃度は、貯蔵部の活性物質の放出面積のサイズに依存する。たとえば、活性物質の含量はポリマーマトリックスの重量に対して0.1〜50%である。活性物質の含量は10〜15重量%とすることがとくに好ましい。
【0054】
好ましい経皮治療システムは活性物質含量3〜25重量%の層を有する。たとえば、ジアモルフィンおよび/またはジアモルフィンの医薬的に許容される塩10〜20重量%の量がとくに好ましい。
【0055】
活性物質を含有する層は、本発明の経皮治療システムでは、活性物質に対するさらに少なくとも1種の溶媒またはビヒクルを含有させることができる。
【0056】
本発明のTTSのマトリックスにはさらにビタミンEまたはビタミンE誘導体を含有させることができる。一つの好ましい実施態様においては、この量はポリマーマトリックスの総重量に基づいて5〜15重量%である。他の好ましい異なる本発明の実施態様においては、ポリマーマトリックスのビタミンE含量はD−α−トコフェロールの油溶液の形態で6.25重量%である。ビタミンEまたは上記誘導体の添加はさらに、マトリックス材料中への活性物質の溶解度を低下させる。これは一方、ポリマーマトリックス中で活性物質の熱力学活性が生じるのでより大きな皮膚フラックスを促進することになる。
【0057】
活性物質マトリックスの放出面積は裏打ちフィルム(「裏打ち層」)で固定されたアッセンブリーの結果として変動させることができる。一つの好ましい実施態様では、水蒸気不透過性であるフィルムはたとえば、厚さ約10〜100μmのポリエステル、ポリプロピレンまたはコートされた紙で構成することができる。一つの好ましい実施態様では、裏打ち層は厚さ10〜50μmのポリエチレンテレフタレート(PET)から構成され、このPETは透明なものでも半透明なものでもまたは印刷されたものであっても良い。所望により、TTSにはまた、たとえば発汗が多い場合には、皮膚への付加的な固定を達成するために、いわゆるオーバーパッチまたは繊維性織物から作成した「カバーパッチ」を装着してもよい。
【0058】
さらに、TTSには約40〜100μmの層を有する除去可能な保護層(レリーズライナー)の特徴的性質をもっている。貯蔵層に接触し使用前にTTSから除去されてはならない除去可能な保護層はたとえば裏打ち層の製造に用いたのと同じ材料から構成される。再分離できる性質はたとえばフィルムの表面をシリコンで処理することによってもたらされる。シリコン処理に加えて、保護層はたとえば、アルミニウムの蒸気を沈着させることによって任意にメタル化してもよい。保護層には、さらにTTSからの除去をより容易にすることができる手段による適用補助を提供することができる。適用補助の最も簡単な形態は活性物質マトリックスフォーマットに相応した保護層フォーマットのプロジェクションである。他の考えられる適用補助は保護フィルムの異なる領域部分を通したパンチングである。一つの好ましい実施態様においては、保護層は約100μmの層厚を有するポリエチレンテレフタレート(PET)から構成され、この場合も、PETは透明なものでも半透明なものでもよく、また印刷されたものであっても良い。
【0059】
デバイスの一つの利点はとくに治療の費用が安くつくことである。この一つの理由はデバイスの適用を行うために熟練したスタッフ(医師、看護婦)を必要としないことである。さらに、記載のデバイスは吸収のない非経口投与用の相当するデバイスすなわち輸液瓶および注射シリンジより製造が安価である。
【0060】
記載のデバイスの更なる利点はそれらと誤用に慣用されるスモーキングまたは注射の間の差である。一つには、長期の注射の結果である膿瘍や他の静脈の障害または血栓の危険は排除され、他方では不適切な注射の場合に起こることがあるHIVや肝炎のような感染症の恐れがない。
【0061】
活性物質のこの適用形態とくにTTS中ジアモルフィンの場合、誤用の可能性関して安全であるという更なる利点がある。これまで使用されてきたジアモルフィンの形態と異なり、本発明のデバイスでは、TTSから活性物質の抽出および単離には専門的な知識と複雑な実験装置を必要とするので不適切な使用は実際上不可能である。
【0062】
図1には、同一の処方からの様々なオピエート塩基の皮膚透過性(ヌードモルモット)の比較を示す(クエン酸緩衝液pH=3.0+0.1%NaN3中にT=30℃で放出)。ジアモルフィンはヘロイン+モルフィン代謝物の総量として定量する。
【0063】
この図は同じ塩基処方および負荷でのマトリックスシステムから、ヌードモルモットのインビボ皮膚モデル中での制御下の放出におけるジアモルフィンの皮膚通過がモルフィンおよびブプレノルフィンに比べて優れていることを示す。流量平衡における皮膚フラックス(透過速度μg/cm2×h)は少なくともt=48hまで拡大され、場合によりモルフィンおよびブプレノルフィンのそれよりも著しく高い。これは、ヘロイン嗜癖の本発明における意味での処置のための活性物質の顕著な連続的かつ制御された経皮投与を証明するものである。
【0064】
図2はポリアクリレートベースのジアモルフィン塩基の様々なTTS(活性物質含量=10.0重量%)の皮膚透過性(ヒト完全皮膚、ID 446)の比較を示す。
【0065】
この図は、ヒト皮膚拡散モデルにおける37℃でのインビトロ条件下、本発明のTTS処方の透過挙動を示す。この目的には透過面積1.54cm2を有するTTSを製造し、完全ヒト皮膚(皮下脂肪組織を除く女性胸部整復からの美容手術材料)の切断サンプルの表面に結合させ、修飾FRANZ細胞中のそれらの透過速度をHPLCによって検討した(アクセプターメジウム中、時間の関数としての透過活性物質の濃度の依存性)。アクセプターには0.1%のナトリウムアジドを加えた0.9%濃度の食塩溶液を用いた。TTSは同じ基剤処方および活性物質負荷とした。それらは溶媒および/または可塑剤の選択でのみ相違した。定常状態(流量平衡)における皮膚フラックス(透過速度μg/cm2×h)は少なくともt=48hまで拡大されるので、皮膚を介する制御された経皮適用の前提条件はヘロイン嗜癖の処置の目的に合致する。
【0066】
【実施例】
以下の実施例は本発明のデバイスの製造を例示するものである。
実施例1:本発明の経皮治療システムの製造および処方構成成分
0.135gのD−α−トコフェロール(6.25重量%に相当)を撹拌容器に取りN−メチルピロリドン0.3125g(6.25重量%に相当)を加えて溶解させ、この溶液についで0.5g(10重量%に相当)のジアモルフィンを少量ずつ撹拌しながら加えた。1mlの酢酸エチルを加えて撹拌を固体物質が完全に溶解するまで続けた(約15分間、肉眼でモニター)。この溶液を次に、10.39gの自己架橋2−エチルヘキシルアクリレート、ビニルアセテート、アクリル酸およびグリシジルメタクリレートのコポリマー(54:35:11酢酸エチル:2−プロパノール:ヘキサン溶媒混合物中37.3重量%;DuoTak 1753 National Starch, Neustadt/Weinstrasse, Germanyより)中に撹拌しながら少量ずつ加えた。このバッチを次に室温で約30分間撹拌し、超音波浴中T=40℃で15分間後処理してこの組成物中の過剰の空気を除去した。次に、接着性溶液をシリコン処理したポリエチレンテレフタレートフィルム(Hostaphan RN 100 54B/54B, Hoechst, Frankfurt, Germanyより)上に適当なコーティングバーを用いて湿フィルム厚300μmに被覆した。50℃で30分間乾燥して溶媒を除去したのち、接着フィルムを15μmのポリエステルフィルムでラミネーションすることによりライニングした。適当な切断器具を用いて意図する領域を打ち抜き、縁を格子剥離により除去した。
【0067】
実施例2:本発明の他の経皮治療システムの製造および処方構成成分
N−メチルピロリドンの代わりに等重量部のオレイン酸を使用して実施例1を反復した。
【0068】
実施例3:本発明の他の経皮治療システムの製造および処方構成成分
N−メチルピロリドンの代わりに等重量部のR−(−)−リモネンを用いて実施例1を反復した。
【図面の簡単な説明】
【図1】 同一処方からの各種オピエート塩基の皮膚透過性(ヌードモルモット)の比較を示す(クエン酸緩衝液pH=3.0+0.1%NaN3中にT=30℃で放出)。ジアモルフィンはヘロイン+モルフィン代謝物の総量として定量する。
【図2】 ポリアクリレートベースのジアモルフィン塩基の各種TTS(活性物質含量=10.0重量%)の皮膚透過性(ヒト完全皮膚、ID 446)の比較を示す。
Claims (13)
- 吸収過程を包含する、傷害されていない皮膚、口内、リンガル、鼻孔もしくは直腸粘膜、気管支もしくは肺胞上皮への、または非経口な適用のための少なくとも1種の活性物質を連続的かつ制御的に放出する医薬デバイスであって、上記活性物質は、ビタミンE、ビタミンEアセテートおよび/またはビタミンEスクシネート中に、ジアモルフィン塩基、ジアモルフィンの塩酸塩、硫酸塩、硫酸一水素塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、乳酸塩、酢酸塩、ギ酸塩、プロピオン酸塩、オレイン酸塩、リン酸塩、一水素リン酸塩、クエン酸塩、アスコルビン酸塩および酒石酸塩よりなる群からの医薬的に適合性のある酸付加塩の形態または包接化合物の形態として存在するジアモルフィンである医薬デバイス。
- 溶液、懸濁液、乳化液、移植体、坐剤、プレイン錠、粉末、コーチング錠、経皮治療システム、ウエファース、スプレーまたはエアゾルの形態を有する請求項1記載のデバイス。
- 上記活性物質は、さらに(−)−モルフィンおよび/または(−)−モルフィンの医薬的に適合性のある酸付加塩からなる請求項1または2に記載のデバイス。
- 感圧性接着剤からなる層を有する多層に構築された経皮治療システムの形態を有する請求項1〜3のいずれかに記載のデバイス。
- 上記感圧性接着剤は、アクリレートおよび/またはメタクリレート、シリコン、ポリイソブチレン、スチレン/ブタジエンコポリマー、スチレン/イソプレンコポリマーに基づくポリマーからなる群ならびに水素化ロジンのエステルより選択されるポリマーからなる請求項4記載のデバイス。
- 感圧性接着剤中に存在するポリマーはアクリレートおよび/またはメタクリレートに基づく自己架橋アクリレートポリマーである請求項5記載のデバイス。
- 自己架橋アクリレートポリマーのモノマー組成物中2−エチルヘキシルアクリレート、ビニルアセテートおよびアクリル酸からなる請求項6記載のデバイス。
- 1つの層は0.1〜50重量%の活性物質および/または医薬的に適合性のある酸付加塩からなる請求項4記載のデバイス。
- さらにN−メチル-ピロリドン、ニコチン酸ベンジルエステル、R−(+)−リモネン、レモン油、オレイン酸、ウンデセン酸、ジメチルイソソルビド、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート、ポリオキシエチレンソルビタンモノパルミテート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタントリオレエートおよびポリオキシエチレンソルビタントリステアレートからなる群より選択される物質からなる請求項4記載のデバイス。
- 活性物質からなる層におけるビタミンE、ビタミンEアセテートおよび/またはビタミンEスクシネートの含有量は、前記層の総重量に基づき1〜15重量%である請求項4記載のデバイス。
- 活性物質としてジアモルフィン塩基、ジアモルフィンの塩酸塩、硫酸塩、硫酸一水素塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、乳酸塩、酢酸塩、ギ酸塩、プロピオン酸塩、オレイン酸塩、リン酸塩、一水素リン酸塩、クエン酸塩、アスコルビン酸塩および酒石酸塩よりなる群からの医薬的に適合性のある酸付加塩の形態または包接化合物の形態として存在するジアモルフィンを含み、この活性物質の溶媒またはビヒクルとして、ビタミンE、ビタミンEアセテートおよび/またはビタミンEスクシネート、およびN−メチル−ピロリドン、ニコチン酸ベンジルエステル、R−(+)−リモネン、レモン油、オレイン酸、ウンデセン酸、ジメチルイソソルビド、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート、ポリオキシエチレンソルビタンモノパルミテート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタントリオレエートおよびポリオキシエチレンソルビタントリステアレートからなる群より選択される物質を使用することからなる請求項1〜10のいずれか1項に記載の医薬デバイスの製造方法。
- a) 活性物質をポリマービヒクルの溶液または溶融物中に導入し、
b) 活性物質を含むこのポリマー溶液またはポリマー溶融物を担体ウエブ上にコーティングし、
c) 活性物質を含むコーティングされたポリマー溶液またはポリマー溶融物を、ポリマーを架橋するかまたは架橋することなく、溶媒の除去、冷却または放置することによって固化させ、ついで
d) 上記固化後に得られた活性物質を含むポリマー組成物から個々のパッチを打ち抜く工程からなる請求項4記載の医薬デバイスの製造方法。 - オピエートの誤用の突然の中止に伴う精神的および/または身体的離脱症状を処置する方法における、活性物質の連続的かつ制御的投与に使用する医薬の製造のための請求項1〜10のいずれか1項に記載のデバイスの使用。
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