JP4885121B2 - 零相電流検出装置 - Google Patents

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Description

本発明は、零相電流検出装置に関するものであり、特に、零相変流器を用いた零相電流検出装置に関するものである。
零相変流器(Zero-phase-sequence Current Transformer:ZCT)は、自身の検出用コア内に挿通される電力線などに流れる零相電流を検知する機器であり、例えば配電盤や電力機器などに用いられ、地絡事故等によって生じた地絡電流を検知する検出器として使用される。
なお、零相変流器を用いた電流検出装置等を開示した文献として、例えば下記特許文献1、2などが存在する。例えば、特許文献1は、直流電流の地絡を低コストで高精度に検出して高い安全性を確保するようにした直流地絡検出装置を開示している。また、特許文献2は、零相変流器のヒステリシス特性の影響を受けることなく、直流地絡電流の発生の有無を正確に検出し、あるいは現在の直流電流値を正確に検出するようにした直流地絡電流検出回路を開示している。
特開2004−153991号公報 特開2005−065382号公報
しかしながら、上記特許文献1に開示された直流地絡検出装置では、零相変流器近傍の雰囲気温度を検出する温度センサの検出出力に基づいて零相変流器の検出出力を補正するようにしているが、使用する零相変流器の種類や型式等に応じて補正用データを変更したり、当該補正用データをROM等の記憶手段に予め保持しておく必要があるため、零相電流を精度良く検出するための制御態様が複雑化し、設計・製造コストが上昇するという問題点があった。
また、上記特許文献2に開示された直流地絡電流検出回路では、零相変流器の一次側(零相変流器の検出用コアに挿通される電力線側を指す、以下同じ)にオフセット電流を流すことで零相変流器の二次側(検出用コアに巻回される検出巻線側を指す、以下同じ)に流れる電流を検出するようにしているが、一次側に流すオフセット電流の大きさに応じて二次側の検出巻線で検出される検出電流に対する出力ゲインが不定となるため、零相電流の検出精度が低下するという問題点があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、零相変流器を用いた零相電流検出装置において、検出精度の低下やコスト上昇を抑制した零相電流検出装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するため、本発明にかかる零相電流検出装置は、検出巻線を有し、挿通された電力線に流れる零相電流を該検出巻線を介して検出する零相変流器を備えた零相電流検出装置において、前記零相変流器の検出巻線の一端に励振用のパルス信号を印加するパルス発生手段と、前記検出巻線の他端に接続され、該検出巻線を通じて流れる電流を電圧出力に変換する電流検出手段と、前記電流検出手段から出力された出力電圧のピーク値を検出するピーク検出手段と、所定の目標値と前記ピーク値との差分値を出力する加算手段と、前記加算手段の出力に基づいて前記検出巻線に流れる電流を調節する電流調節手段と、を備え、前記電流検出手段、前記ピーク検出手段、前記加算手段および前記電流調節手段によってフィードバックループが構成され、該フィードバックループの制御によって該ピーク検出手段の出力が前記目標値に調整される際の該加算手段の出力に基づいて前記零相電流を検出することを特徴とする。
本発明にかかる零相電流検出装置によれば、電流検出手段、前記ピーク検出手段、前記加算手段および前記電流調節手段によってフィードバックループが構成され、該フィードバックループの制御によって該ピーク検出手段の出力が前記目標値に調整される際の該加算手段の出力に基づいて前記零相電流を検出するようにしているので、検出精度の低下やコスト上昇を抑制した零相電流検出装置を提供することができるという効果が得られる。
図1は、本発明の実施の形態1にかかる零相電流検出装置の機能構成を示すブロック図である。 図2は、図1に示した機能構成を具現化する本発明の実施の形態1にかかる零相電流検出装置の回路構成の一例を示す図である。 図3は、検出巻線に流れる電流とピーク検出回路の出力電圧との関係(零相電流が流れない場合)を示す図である。 図4は、検出巻線に流れる電流とピーク検出回路の出力電圧との関係(零相電流が流れた場合)を示す図である。 図5−1は、零相電流が流れていない場合の電流検出器の出力波形を示す図である。 図5−2は、零相電流が流れている場合の電流検出器の出力波形を示す図である。 図6は、ピーク検出回路の検出特性を説明するための図である。 図7は、本発明の実施の形態2にかかる零相電流検出装置の機能構成を示すブロック図である。 図8は、制御極性反転防止手段の機能を説明するための図である。 図9は、図7に示した機能構成を具現化する本発明の実施の形態2にかかる零相電流検出装置の回路構成の一例を示す図である。 図10は、本発明の実施の形態3にかかる零相電流検出装置の機能構成を示すブロック図である。 図11は、強制着磁手段の機能を説明するための図である。 図12は、図10に示した機能構成を具現化する本発明の実施の形態3にかかる零相電流検出装置の回路構成の一例を示す図である。 図13は、本発明の実施の形態4にかかる零相電流検出装置の動作を説明するための一実施例を示す図である。 図14は、本発明の実施の形態5にかかる零相電流検出装置の機能構成を示すブロック図である。 図15は、零相変流器ZCTの温度特性の一例を示す図である。 図16は、本発明の実施の形態6にかかる零相電流検出装置の機能構成を示すブロック図である。 図17は、本発明の実施の形態7にかかる零相電流検出装置の動作を説明するための一実施例を示す図である。 図18は、除去周波数が励振用パルスの励振周波数に設定されたデジタルフィルタのフィルタ特性を示す図である。
符号の説明
ZCT 零相変流器
10 電力線
11 パルス発生手段
11a パルス発生器
12 電流検出手段
12a 電流検出器
12b 抵抗
14 検出巻線
15 ピーク検出手段
15a ピーク検出回路
18 加算手段
20 電流調節手段
21 比例積分制御器
25 目標値
25a 目標値出力回路
26 出力端
30 制御極性反転防止手段
30a 制御極性反転防止回路
32 強制着磁手段
32a 強制着磁回路
32b 着磁指令発生器
34 高域周波数通過手段
36 時定数変更手段
以下に、本発明にかかる零相電流検出装置の好適な実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下の各実施の形態により本発明が限定されるものではない。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1にかかる零相電流検出装置の機能構成を示すブロック図である。同図に示すように、この実施の形態にかかる零相電流検出装置は、零相変流器ZCT、パルス発生手段11、電流検出手段12、ピーク検出手段15、加算手段18および電流調節手段20などを備えて構成される。
つぎに、図1に示した零相電流検出装置の接続構成について説明する。同図において、零相変流器ZCTには零相電流の検出対象である電力線10が挿通される。零相変流器ZCTは検出用コアに巻回された検出巻線14を備えており、検出巻線14の一端にはパルス発生手段11が接続され、その他端には電流検出手段12が接続されている。電流検出手段12の出力はピーク検出手段15の入力信号とされ、ピーク検出手段15の出力は加算手段18の入力信号とされる。加算手段18には、ピーク検出手段15の出力に加えて所定の目標値25が入力される。加算手段18の出力は、本実施の形態にかかる零相電流検出装置の出力端(OUT PUT)26を構成する一方で、電流調節手段20の入力信号とされる。電流調節手段20の出力は、電流検出手段12、あるいは検出巻線14に作用する形で、電流検出手段12の入力端に向けて出力される。このように接続された結果、本実施の形態にかかる零相電流検出装置は、電流検出手段12、ピーク検出手段15、加算手段18および電流調節手段20によってフィードバックループが構成されるとともに、加算手段18の出力が本装置の出力端26として構成される。
図2は、図1に示した機能構成を具現化する本発明の実施の形態1にかかる零相電流検出装置の回路構成の一例を示す図である。図2において、図1のパルス発生手段11に相当する構成部としてパルス発生器11aが具備される。以下同様に、電流検出手段12および電流調節手段20に相当する構成部として電流検出器12a、ピーク検出手段15に相当する構成部としてピーク検出回路15a、加算手段18に相当する構成部として比例積分制御器21、および目標値25に相当する構成部として目標値出力回路25aの各回路が構成される。電流検出器12aは、例えば図示のように単一の抵抗12bを用いて構成することができる。ピーク検出回路15aは、例えばオペアンプ、抵抗、コンデンサおよびダイオードなどの回路要素を図示のように組み合わせて構成することができる。目標値出力回路25aは、例えば図示のように2個の抵抗を用いて構成することができる。比例積分制御器21は、例えばオペアンプ、抵抗およびコンデンサなどの回路素子を図示のように組み合わせて構成することができる。なお、上記のように、電流検出器12aは、電流検出手段12の機能に加えて電流調節手段20の機能も併せ有しているが、その機能の詳細については後述する。
つぎに、実施の形態1にかかる零相電流検出装置の動作について図2〜図5の各図面を参照して説明する。ここで、図3および図4は検出巻線14に流れる電流とピーク検出回路15aの出力電圧との関係を示す図であり、図3は電力線10に零相電流が流れていない状態を示し、逆に、図4は電力線10に零相電流が流れている状態を示している。また、図5−1は零相電流が流れていない場合の電流検出器12aの出力波形を示す図であり、図5−2は零相電流が流れている場合の電流検出器12aの出力波形を示す図である。
図2において、パルス発生器11aから発生する励振用パルス信号は、電力線10が挿通された零相変流器ZCTの検出巻線14の一端に入力され、零相変流器ZCTの検出用コア(図示省略)が励振状態に置かれる。一方、電力線10に流れる零相電流は、検出巻線14を通じて検出される。零相変流器ZCTに接続される電流検出器12aは、検出巻線14を通じて流れる電流を電圧出力に変換する。電流検出器12aの出力はピーク検出回路15aに入力され、当該出力のピーク値を検出して出力する。
ピーク検出回路15aの出力は、比例積分制御器21の一方の入力端(反転入力端)に入力される。また、比例積分制御器21の他方の入力端(非反転入力端)には、目標値出力回路25aにて設定される目標値γが入力される。比例積分制御器21では、目標値γとピーク検出回路15aの出力との差分値を入力信号とする比例積分演算が実行され、当該比例積分出力が電流検出器12aに入力される。
ここで、電流検出器12aの機能について説明する。電流検出器12aは、上述のように検出巻線14を通じて流れる電流を電圧出力に変換する。すなわち、電流検出器12aは、零相変流器ZCTに流れる電流を検出する機能を有している。一方、電流検出器12aを構成する抵抗12bの接続に目を向けると、比例積分制御器21の出力は、零相変流器ZCTの検出巻線14に接続される抵抗12bの接続端(一端)とは異なる端(他端)に接続されている。この接続により、比例積分制御器21の出力は電流検出器12aの出力(ピーク検出回路15aへの出力)の基準となる抵抗12bの他端側の電位を変更する作用が生ずる。また、この作用は、比例積分制御器21の出力に応ずる電流が検出巻線14を通じてパルス発生器11a側に流れ込み、電流検出器12aの検出電圧が減少することによって生ずると考えてもよい。いずれにしても、電流検出器12aは、図1の機能構成図上に示した検出巻線14に流れる電流の電流調節機能をも併せ有している。なお、この電流調節機能は、図2における電流検出器12aと比例積分制御器21の協働作用によって具現されると考えてもよい。
図2に戻って、電流検出器12a、ピーク検出回路15a、目標値出力回路25aおよび比例積分制御器21によって構成されたフィードバックループによって、ピーク検出回路15aの出力が常に目標値γとなるように、ピーク検出回路15aの出力と目標値γとの差分値がフィードバック制御されて調整される。つまり、ピーク検出回路15aの出力をηとするとき、常にη=γとなるようにフィードバック制御される。
このときの状態を示したものが図3である。図3において、縦軸はピーク検出回路15aの出力電圧、横軸は電流検出器12a(検出巻線14)に流れる電流を示している。上記のように、ピーク検出回路15aの出力ηが目標値γに一致するように制御されている状態では、比例積分制御器21→電流検出器12a→零相変流器ZCTの経路で電流が流れ、等価的に電力線10に零相電流I0が流れている状態と同じになる。
図3に示す状態から電力線10に零相電流ΔIが流れた場合には、検出巻線14を通じて電流検出器12aに流れる電流は、図4の破線で示すように、I0からI0+ΔIに変化しようとし、また、ピーク検出回路15aの出力は、目標値γからγ’に変化しようとする。しかしながら、比例積分制御器21にて目標値γとγ’との差分出力に基づく制御量が電流検出器12aにフィードバックされるため、ピーク検出回路15aの出力が常に目標値γとなるように動作する。その結果、ピーク検出回路15aの出力は、電力線10に流れる零相電流の大きさにかかわらず常に一定となる。また、電力線10に流れた零相電流は、電流検出器12aの出力変化によって零相変流器ZCTに流される補償電流(大きさはΔIと同じで、ΔIと逆の向き)と相殺されるため、検出巻線に流れる電流はI0のままで一定であり、零相変流器ZCTの検出用コア内の磁束量は一定に保たれる。
つぎに、電流検出器12aの出力電圧、すなわち本装置の出力電圧について説明する。まず、電力線10に零相電流が流れていないとき、電流検出器12aの出力波形は、パルス発生器11aから発生する励振用パルス信号に応じて変動し、図5−1の下段部に示すような波形となる。このとき、ピーク検出回路15aは、電流検出器出力におけるピーク値αを検出する。一方、電力線10に零相電流が流れた場合、上述のように、検出巻線14に流れる電流は一定値を維持するが、電流検出器12aの他端の電位、すなわち電流検出器12aの出力は図5−2のように変化する。いま、そのときのピーク検出回路15aの出力をβとすると、このβは、電力線10に流れた零相電流の大きさと正の相関がある。したがって、これらのα、βの差に基づいて、電力線10に流れた零相電流値を出力することができる。
つぎに、検出巻線14に予め流す電流値(上記のI0に相当)について説明する。図6は、ピーク検出回路15aの検出特性を説明するための図である。同図の領域K1に示すように、検出巻線14に予め所定電流を流した場合(検出巻線14にI0の電流を流した図4の場合に相当)には、ピーク検出回路15aの検出特性は直線性のある線形領域に位置するので、良好な検出精度を得ることができる。一方、同図の領域K2に示すように、検出巻線14に流す電流が小さい場合には、ピーク検出回路15aの検出特性は非線形領域に位置するので、良好な検出精度の確保が困難となる。したがって、目標値出力回路25aが出力する目標値γは、ピーク検出回路15aの出力が線形性を保つところに設定することが好ましい。このような目標値γを設定することにより、高精度な零相電流の検出が可能となる。
なお、この実施の形態では、図1に示す加算手段18として図2に示すような比例積分制御器21を用いるようにしているが、比例積分制御器21のゲインがあまり大きくない場合には、帰還部のコンデンサが省略された比例制御器を使用するようにしてもよい。
実施の形態2.
図7は、本発明の実施の形態2にかかる零相電流検出装置の機能構成を示すブロック図である。同図に示すように、この実施の形態にかかる零相電流検出装置は、図1に示した零相電流検出装置の構成を基本とし、加算手段18と電流調節手段20との間に制御極性反転防止手段30を備えるように構成している。制御極性反転防止手段30は、ピーク検出手段15の動作点が制御範囲から外れて零相変流器ZCTの検出用コアが飽和してしまうことを防止する機能(動作範囲限定機能)を有している。なお、その他の構成については、図1に示した実施の形態1にかかる零相電流検出装置の構成と同一または同等であり、それらの構成部については、同一符号を付して示すとともに、その説明を省略する。
図8は、制御極性反転防止手段30の機能を説明するための図である。上述のように、ピーク検出手段15の出力が目標値γより大きい場合、ピーク検出手段15の出力は目標値γに一致するように変化する。この状態は、零相変流器ZCTに負の零相電流を流したことと等価になる。また、ピーク検出手段15の出力が目標値γより小さい場合であっても、ピーク検出手段15の出力は目標値γに一致するように変化する。この状態は、零相変流器ZCTに正の零相電流を流したことと等価になる。
一方、このとき、大きな零相電流が流れた場合には、図8に示すように、電流検出手段12(すなわち検出巻線14)に流れる電流が反転してしまい、目標値γを出力させる動作点がA点(電流値I0)からA’点(電流値I')に移動してしまう。ここで、ピーク検出手段15の出力が目標値γより大きい場合、ピーク検出手段15の出力は目標値γになるように変化するが、この動作は零相変流器ZCTに同図のΔI’に相当する負の大きな零相電流を流すことと等価となるため、通常の制御範囲から外れて、零相変流器ZCTの検出用コアが飽和してしまう。
なお、通常時には、大きな零相電流が流れて制御範囲から外れることは殆どないと考えられるが、万一、大きな零相電流が流れてしまった場合に、本装置が想定している制御範囲から外れてしまうことが懸念される。
そこで、本実施の形態では、上記のように、加算手段18と電流調節手段20との間に制御極性反転防止手段30を備えるようにしている。
図9は、図7に示した機能構成を具現化する本発明の実施の形態2にかかる零相電流検出装置の回路構成の一例を示す図である。図9に示す構成では、図7の制御極性反転防止手段30に相当する構成部として制御極性反転防止回路30aが具備されている。この制御極性反転防止回路30aは、例えばオペアンプ、ダイオードなどの回路要素を図示のように組み合わせて構成することができる。なお、その他の構成部については、図2に示した回路構成と同一であり、同一符号を付してその説明を省略する。
図9において、比例積分制御器21の出力は制御極性反転防止回路30aへの入力信号とされ、オペアンプの非反転入力端に入力される一方で、オペアンプの非反転入力端はダイオードを介してグランドに接地されている。このため、零相変流器ZCTの1次側(電力線10)に制御範囲限界値を超える電流が流れた場合であっても、制御極性反転防止回路30aの回路要素によって決定される制御範囲限界値に基づいて比例積分制御器21の出力がクリップされて電流検出器12aに入力されるので、万一、大きな零相電流が流れてしまった場合でも零相変流器ZCTの検出用コアの飽和が防止され、高精度な零相電流の検出が可能となる。
実施の形態3.
図10は、本発明の実施の形態3にかかる零相電流検出装置の機能構成を示すブロック図である。同図に示すように、この実施の形態にかかる零相電流検出装置は、図1に示した零相電流検出装置の構成を基本とし、電流検出手段12あるいは検出巻線14に作用する強制着磁手段32を備えるように構成している。強制着磁手段32は、零相変流器ZCTの検出用コアが一定の着磁状態となるように制御する機能を有している。なお、その他の構成については、図1に示した実施の形態1にかかる零相電流検出装置の構成と同一または同等であり、それらの構成部については、同一符号を付して示すとともに、その説明を省略する。
図11は、強制着磁手段32の機能を説明するための図である。上述のように、実施の形態1、2にかかる零相電流検出装置では電流調節手段20の作用によって、検出巻線に流れる電流が一定となるような制御が行われる。しかしながら、電力線10に零相電流が流れると、零相変流器ZCTの検出用コア内の磁束が変化し、当該磁束変化の繰り返しによって検出用コアの着磁状態が変化する。検出用コアの着磁状態が変化すると、図11に示すように、ピーク検出手段15の出力特性が、例えば破線から実線のように変化するため、検出精度の低下が懸念される。
そこで、本実施の形態では、上記のように、電流検出手段12あるいは検出巻線14に作用する強制着磁手段32を備えるようにしている。
図12は、図10に示した機能構成を具現化する本発明の実施の形態3にかかる零相電流検出装置の回路構成の一例を示す図である。なお、図12では、同時に、図9において示した制御極性反転防止回路30aを具備する構成としているが、制御極性反転防止回路30aを具備しない構成とすることも勿論可能である。
図12において、図10に示した強制着磁手段32に相当する構成部として強制着磁回路32aと、この強制着磁回路32aを制御する着磁指令発生器32bとが具備されている。強制着磁回路32aは、例えばトランジスタ、抵抗などの回路要素を図示のように組み合わせて構成することができる。また、着磁指令発生器32bは、マイコンなどのデジタルプロセッサを用いて構成することができる。なお、その他の構成部については、図9に示した回路構成と同一であり、同一符号を付してその説明を省略する。
図12に示すように、強制着磁回路32aは、着磁指令発生器32bの制御に基づいて、検出巻線14に流れる電流を自身に引き込んだり(I1>0の場合)、あるいは検出巻線14に向けて電流を送り込んだり(I1<0の場合)する。すなわち、着磁指令発生器32bは、強制着磁回路32aを通じて検出巻線14に流す着磁電流I1を調整することにより、零相変流器ZCTの検出用コアの着磁状態が一定(例えば基準時の状態)となるように制御する。したがって、この実施の形態の零相電流検出装置では、零相変流器ZCTの検出用コアの着磁状態が安定化されるため、ピーク検出手段15の出力特性の変動が抑制され、外部着磁要因の影響を受けずに高精度の電流検出が可能となる。
なお、着磁指令発生器32bは、マイコン以外の制御器を用いるようにしてもよい。ただし、着磁指令発生器32bをマイコンで構成することにより、着磁指令(着磁時間、タイミング)などに関するきめ細かな制御が可能となり、より高精度の電流検出が可能となる。
ところで、上記の構成では、強制着磁回路32aを通じて検出巻線14に流す着磁電流I1を調整するようにしているが、検出巻線14とは異なる二次巻線(着磁制御巻線)を設け、当該着磁制御巻線に着磁電流I1を流すようにしてもよい。
また、電力線10とは異なる制御線を零相変流器ZCTの検出用コアに挿通し、この制御線に着磁電流を流すようにしてもよい。
なお、検出巻線や着磁制御巻線などの二次巻線を利用する手法では、巻線比倍の電流が、零相変流器ZCTの検出用コアを貫通して流れたことと等価となるので、着磁制御のための電流を小さくすることが可能となる。
また、二次巻線を利用する手法の中で、上記の着磁制御巻線のような専用の巻線を利用する手法では、ピーク検出回路の出力電圧にかかる安定化制御および零相変流器ZCTの検出用コアの着磁状態にかかる安定化制御の双方を同時かつ独立に制御することができるので、制御の容易性が確保され、より高精度な制御が可能となる。
一方、二次巻線を利用する手法の中で、検出巻線を利用する手法では、汎用的な零相変流器ZCTを使用することができるので、装置を安価に構成することが可能となる。
また、零相変流器ZCTの1次側に電流を流すような手法においても、汎用的な零相変流器ZCTを使用することができ、装置の構成を安価に行うことが可能となる。
実施の形態4.
つぎに本発明の実施の形態4にかかる零相電流検出装置について説明する。実施の形態4にかかる零相電流検出装置は、零相変流器ZCTの検出用コアに対する着磁電流を好適に制御することで、零相変流器ZCTの検出用コアを飽和させないようにして、より高精度な検出性能を維持するための制御手法を提供することを特徴とするものである。なお、本実施の形態では、実施の形態3にかかる零相電流検出装置と同等の構成を用いることができる。
ここで、例えば実施の形態3にかかる零相電流検出装置の構成に基づいて、零相変流器ZCTの検出用コアの着磁状態を制御するために着磁電流を所定の巻線に強制的に流す場合について考える。この場合、強制的に流す着磁電流の電流量に応じて零相変流器ZCTの検出用コアが飽和してしまい、零相電流の検出が困難となる。したがって、零相変流器ZCTの検出用コアの飽和を避けるため、着磁電流の電流量を適切に制御する必要がある。
例えば、着磁パルス電流を流す動作(以下「着磁動作」という)を短時間に継続して実行することが好ましい。このような制御を行うことで、零相変流器ZCTの検出用コアが飽和せず、より高い精度の検出が可能となる。
また、上記のような短時間の着磁動作を継続して実行する際に、励振用パルスと同期させて着磁パルス電流を流すことが好ましい。もし、励振用のパルスと同期していない場合には、着磁動作のある周期と無い周期では、零相変流器ZCTの検出用コアの磁束の状態が異なるため、ピーク検出回路の出力は不安定となるが、着磁動作を励振用パルスと同期させて行う場合には、ピーク検出回路の動作を安定化することが可能となる。
したがって、励振周期1周期当たり1回以上の着磁動作を行うことで、零相変流器ZCTの検出用コアの磁束状態を一定にすることができ、安定した着磁状態を継続させることが可能となる。
なお、短時間の着磁動作を実行する時間は、好ましくは励振周期の20%以下(より好ましくは励振周期の5%以下)に設定するとともに、励振周期1周期につき1回出力するようにすれば、零相変流器ZCTの検出用コアが飽和せず、より高精度の検出が可能となる。
例えば、図13に示すように、着磁パルスを励振用パルスに同期させるとともに、着磁パルスの周期を励振周期の5%に設定することにより、安定した着磁状態を継続させることができ、高精度の検出が可能となった。
実施の形態5.
図14は、本発明の実施の形態5にかかる零相電流検出装置の機能構成を示すブロック図である。同図に示すように、この実施の形態にかかる零相電流検出装置は、図1に示した零相電流検出装置の構成を基本とし、加算手段18と出力端26との間に高域周波数通過手段34を備えるように構成している。高域周波数通過手段34は、零相変流器ZCTの温度特性に起因する出力変動をフィルタリングする機能を有している。なお、その他の構成については、図1に示した実施の形態1にかかる零相電流検出装置の構成と同一または同等であり、それらの構成部については、同一符号を付して示すとともに、その説明を省略する。
図15は、零相変流器ZCTの温度特性の一例を示す図であり、縦軸は零相変流器ZCTの検出出力、横軸は零相電流を示している。同図に示すように、零相変流器ZCTは、周囲温度が変化によって自身の出力が大きく変動するため、零相電流の検出精度が低下する。そこで、本実施の形態では、図14に示すように、加算手段18と出力端26との間に高域周波数通過手段34を備えるようにしている。
一方、零相変流器ZCTの検出出力の変化は、周囲温度変化の時定数によって決定される。ここで、当該時定数は、零相電流検出による時間に比べ十分大きいため、高域周波数通過手段34によってフィルタリングすることができる。このフィルタリング処理により、周囲温度変化の影響を局限し、高精度の零相電流検出を行うことが可能となる。
なお、高域周波数通過手段34の時定数を短時間に設定すると、零相電流検出による出力変化と周囲温度変化による出力変化を誤検知する可能性が増加する。そこで、例えば高域周波数通過手段34の時定数を10秒以上に設定することが好ましい。高域周波数通過手段34の時定数を10秒以上に設定することにより、ピーク検出手段の検出出力における0.016Hz以上の成分を検出することができ、周囲温度変化の影響が抑制されて高精度の検出が可能となる。
また、高域周波数通過手段34の時定数は、周囲温度変化の程度(良好な環境下、劣悪な環境下における差異)に応じて、例えば1分以上、あるいは20分以上に設定することも可能である。このように、使用環境に応じて、時定数の設定値を適宜変更するようにすれば、零相電流にかかる検出成分の取りこぼし量を低減しつつ、周囲温度変化による誤検知の確率を低下することが可能となる。
また、実施の形態3にかかる強制着磁手段32と同様に、高域周波数通過手段34をマイコンで構成することもできる。高域周波数通過手段34をマイコンで構成するようにすれば、フィルタ回路が不要となり、安価で高精度な検出が可能となる。
なお、この実施の形態では、加算手段18と出力端26との間に高域周波数通過手段34を備える構成を図1に示した実施の形態1にかかる零相電流検出装置に適用する場合について説明したが、高域周波数通過手段34を備える構成を、制御極性反転防止手段30を備える実施の形態2や強制着磁手段32を備える実施の形態3に適用することもでき、本実施の形態の効果に加えて、かかる実施の形態の効果をも得ることができる。
実施の形態6.
図16は、本発明の実施の形態6にかかる零相電流検出装置の機能構成を示すブロック図である。同図に示すように、この実施の形態にかかる零相電流検出装置は、図14に示した零相電流検出装置において、高域周波数通過手段34の時定数の変更を可能とする時定数変更手段36を備えるように構成している。なお、その他の構成については、図14に示した実施の形態6にかかる零相電流検出装置の構成と同一または同等であり、それらの構成部については、同一符号を付して示すとともに、その説明を省略する。
実施の形態5では、高域周波数通過手段34の時定数を、例えば10秒以上に設定することによりピーク検出手段の検出出力における0.016Hz以上の成分を検出することについて説明した。
一方、零相電流を検出するためには、零相電流が流れていない状態の出力を0とするための、零点調整(オフセットキャリブレーション)が必要となる。
いま、高域周波数通過手段34のフィルタ出力をV(t)とすれば、このV(t)は次式で表すことができる。
V(t)=(1−e-(t/T))・V0 ……(1)
t=検出時間、T=時定数、V0=調整目標電圧
(1)式から理解されるように、時定数が大きいと零点調整に時間がかかってしまうことになる。
そこで、この実施の形態の零相電流検出装置では、オフセットキャリブレーション時に、時定数変更手段36にて一時的に高域周波数通過手段34の時定数を変更(小さく)するようにする。このような時定数変更制御を行うようにすれば、零点調整に要する時間の短縮化が可能となる。
いま、零点調整を行う場合の時定数を1秒に変更し、キャリブレーション時間を4秒とすると、
(1)式より、
V(4)=(1−e-(4/1))・V0≒0.98V0
となる。すなわち、4秒のキャリブレーション時間で、零点調整のばらつきを2%以下までに追従させることが可能となる。
なお、この実施の形態では、時定数変更手段36を備える構成を図14に示した実施の形態5にかかる零相電流検出装置に適用する場合について説明したが、高域周波数通過手段34を備えた実施の形態1〜4の構成に適用することもでき、本実施の形態の効果に加えて、かかる実施の形態の効果をも得ることができる。
実施の形態7.
つぎに本発明の実施の形態7にかかる零相電流検出装置について説明する。実施の形態7にかかる零相電流検出装置は、検出出力に励振用パルスの励振周波数にかかるリップル成分が表れないようにして、より高精度な検出性能を維持するための制御手法を提供することを特徴とするものである。なお、本実施の形態では、実施の形態1〜6のいずれか一つにかかる零相電流検出装置と同等の構成を用いることができる。
ここで、例えば実施の形態1にかかる零相電流検出装置において、例えば図17に示すように、励振用パルスの励振周期に同期させ、毎回決まった位相(同位相)で離散値を得るようにする。このような制御を行うことで、検出出力に含まれるリップル成分を効果的に抑制することができ、高い検出精度を確保することが可能となる。
実施の形態8.
つぎに本発明の実施の形態8にかかる零相電流検出装置について説明する。実施の形態8にかかる零相電流検出装置は、励振周期の1/2未満の周期(2倍以上の周波数)のサンプリング間隔で検出出力を離散値として得た後に、デジタル信号処理により励振周波数成分を取り除くことを特徴とするものである。なお、本実施の形態では、実施の形態1〜7のいずれか一つにかかる零相電流検出装置と同等の構成を用いることができる。
図18は、除去周波数が励振用パルスの励振周波数に設定されたデジタルフィルタのフィルタ特性を示す図であり、このデジタルフィルタと同等のアナログフィルタの特性を併せて示している。
ここで、例えば実施の形態1にかかる零相電流検出装置において、例えば励振用パルスの励振周波数が2kHzのときに、サンプリング周波数を4.7kHzに設定して検出出力のサンプリングを実施する。その後、このサンプリング出力に対して、図18に示すようなデジタルフィルタに基づくフィルタリング処理を行うようにする。すなわち、実施の形態8では、実施の形態7にかかる処理と比較して、より高いサンプリング周波数でサンプリングを行うことにより、検出出力に含まれる信号成分(目的成分)の多くを抽出した上で、当該抽出成分に含まれるリップル成分(励振周波数成分)を急峻なデジタルフィルタで除去することができる。したがって、本実施の形態にかかる零相電流検出装置では、検出出力に含まれるリップル成分を効果的に抑制することができ、より高い検出精度を維持することが可能となる。
なお、図18に示すように、デジタルフィルタはアナログフィルタと比較し、目標の周波数付近で急峻にゲインを下げ、目標の周波数成分のみを精度良く取り除くことができる。また、デジタルフィルタは、アナログフィルタと比較して温度特性も良好であるため、より高精度な検出が可能となる。
以上説明したように、上記実施の形態1にかかる零相電流検出装置によれば、電流検出手段、ピーク検出手段、加算手段および電流調節手段によってフィードバックループが構成され、該フィードバックループの制御によってピーク検出手段の出力が目標値に調整され、当該目標値に調整されるときの加算手段の出力に基づいて零相変流器に流れる零相電流を検出するようにしているので、ピーク検出手段の検出特性を直線性のある線形領域に位置させることができ、良好な検出精度を得ることができる。また、検出精度を確保するために特別な検出器を選別する必要がなくなり、高い検出精度を有する零相電流検出装置を安価に構成することができる。
また、上記実施の形態2にかかる零相電流検出装置によれば、加算手段の出力と電流調節手段の入力との間に設けられた制御極性反転防止手段は、ピーク検出手段の動作点の反転を防止するようにしているので、大きな電流が流れてもピーク検出手段の動作点が制御範囲をはずれることがなく、良好な検出精度を維持することができる。
また、上記実施の形態3にかかる零相電流検出装置によれば、強制着磁手段は、零相変流器の検出用コアの着磁状態を制御するようにしているので、零相変流器の検出用コアは一定の着磁状態が確保され、外部要因着磁の影響を受けずに高精度の電流検出が可能となる。
また、上記実施の形態4にかかる零相電流検出装置によれば、強制着磁手段は、パルス発生手段が出力する励振用パルスの一定周期または不定周期ごとに励振用パルスの励振周期よりも短時間の着磁動作を繰り返し、かつ、継続して行うようにしているので、安定した着磁状態を継続させることができ、高精度の検出が可能となる。
また、上記実施の形態5にかかる零相電流検出装置によれば、加算手段の出力の高域周波数成分を通過させる高域周波数通過手段の時定数を1秒以上となるように設定しているので、ピーク検出手段の検出出力における0.016Hz以上の成分を検出することができ、周囲温度変化の影響が抑制されて高精度の検出が可能となる。
また、上記実施の形態6にかかる零相電流検出装置によれば、高域周波数通過手段の時定数を変更する時定数変更手段は、装置起動時の零点調整時に該時定数を一時的に運用時の設定値よりも小さくするようにしているので、零点調整に要する時間の短縮化が可能となる。
また、上記実施の形態7にかかる零相電流検出装置によれば、高域周波数通過手段の機能を具備するデジタルプロセッサは、励振用パルスの励振周期に同期して得られた加算手段の出力のサンプリング値を離散値として出力するようにしているので、検出出力に含まれるリップル成分を効果的に抑制することができ、高い検出精度を確保することが可能となる。
また、上記実施の形態8にかかる零相電流検出装置によれば、高域周波数通過手段の機能を具備するデジタルプロセッサは、加算手段の出力のサンプリング値を離散値として出力する際に、励振用パルスの励振周期の1/2未満の周期で取得するとともに、当該離散値に含まれる励振用パルスの励振周波数成分をデジタル信号処理にて除去するようにしているので、検出出力に含まれるリップル成分を効果的に抑制することができ、より高い検出精度を維持することが可能となる。
なお、上記した実施の形態1〜8にかかる零相電流検出装置は、例えば系統連系型インバータ装置などの地絡検出回路として利用することができる。特に、系統連系型インバータ装置が太陽光発電システム用インバータ装置であってもよく、近年、地球規模の環境問題の高まりを背景に、クリーンなエネルギー源として注目されている太陽光発電システムに利用すれば、より好適である。
以上のように、本発明にかかる零相電流検出装置は、例えば系統連系型インバータ装置などの地絡検出回路などに有用である。

Claims (20)

  1. 検出巻線を有し、挿通された電力線に流れる零相電流を該検出巻線を介して検出する零相変流器を備えた零相電流検出装置において、
    前記零相変流器の検出巻線の一端に励振用のパルス信号を印加するパルス発生手段と、
    前記検出巻線の他端に接続され、該検出巻線を通じて流れる電流を電圧出力に変換する電流検出手段と、
    前記電流検出手段から出力された出力電圧のピーク値を検出するピーク検出手段と、
    所定の目標値と前記ピーク値との差分値を出力する加算手段と、
    前記加算手段の出力に基づいて前記検出巻線に流れる電流を調節する電流調節手段と、
    を備え、
    前記電流検出手段、前記ピーク検出手段、前記加算手段および前記電流調節手段によってフィードバックループが構成され、該フィードバックループの制御によって該ピーク検出手段の出力が前記目標値に調整される際の該加算手段の出力に基づいて前記零相電流を検出することを特徴とする零相電流検出装置。
  2. 前記所定の目標値を可変可能とする目標値設定回路が具備され、
    前記ピーク検出手段の動作点が、該ピーク検出手段の出力特性における線形領域に位置するように前記所定の目標値が設定されることを特徴とする請求項1に記載の零相電流検出装置。
  3. 前記加算手段の出力と前記電流調節手段の入力との間に前記ピーク検出手段の動作点が制御範囲から外れることを防止する動作範囲限定手段をさらに備えたことを特徴とする請求項2に記載の零相電流検出装置。
  4. 前記零相変流器の検出用コアの着磁状態を制御する強制着磁手段をさらに備えたことを特徴とする請求項1に記載の零相電流検出装置。
  5. 前記強制着磁手段による着磁制御は、前記零相変流器の二次側巻線に電流を流すことによって行われることを特徴とする請求項4に記載の零相電流検出装置。
  6. 前記零相変流器の二次側巻線が、前記検出巻線であることを特徴とする請求項5に記載の零相電流検出装置。
  7. 前記零相変流器の二次側巻線が、前記検出巻線とは異なる、前記検出用コアに巻回される着磁制御巻線であることを特徴とする請求項5に記載の零相電流検出装置。
  8. 前記強制着磁手段による着磁制御は、前記零相変流器の一次側に電流を流すことによって行われることを特徴とする請求項4に記載の零相電流検出装置。
  9. 前記強制着磁手段は、前記パルス発生手段が出力する励振用パルスの一定周期または不定周期ごとに該励振用パルスの励振周期よりも短時間の着磁動作を繰り返し、かつ、継続して行うことを特徴とする請求項4に記載の零相電流検出装置。
  10. 前記強制着磁手段は、前記着磁制御によって流される着磁電流を前記励振用パルスの励振周期の20%以下に抑えることを特徴とする請求項4に記載の零相電流検出装置。
  11. 前記強制着磁手段は、前記励振周期の1周期あたり、1回以上の着磁動作を行うことを特徴とする請求項4に記載の零相電流検出装置。
  12. 前記強制着磁手段が、デジタルプロセッサで構成されることを特徴とする請求項4に記載の零相電流検出装置。
  13. 前記加算手段の出力の高域周波数成分を通過させる高域周波数通過手段を備え、
    前記高域周波数通過手段の時定数が1秒以上に設定されていることを特徴とする請求項1に記載の零相電流検出装置。
  14. 前記高域周波数通過手段の時定数を変更する時定数変更手段をさらに備え、
    前記時定数変更手段は、装置起動時の零点調整時に前記時定数を一時的に前記設定値よりも小さくすることを特徴とする請求項13に記載の零相電流検出装置。
  15. 前記高域周波数通過手段および前記時定数変更手段が、デジタルプロセッサで構成されることを特徴とする請求項14に記載の零相電流検出装置。
  16. 前記デジタルプロセッサは、前記励振用パルスの励振周期に同期して得られた前記加算手段の出力のサンプリング値を離散値として出力することを特徴とする請求項15に記載の零相電流検出装置。
  17. 前記デジタルプロセッサは、前記離散値を前記励振周期の決まった位相位置で取得することを特徴とする請求項16に記載の零相電流検出装置。
  18. 前記デジタルプロセッサは、前記離散値を前記励振周期の1/2未満の周期で取得するとともに、該離散値に含まれる前記励振用パルスの励振周波数成分をデジタル信号処理にて除去することを特徴とする請求項16に記載の零相電流検出装置。
  19. 系統連系型インバータ装置の地絡検出回路として使用することを特徴とする請求項1〜18のいずれか1項に記載の零相電流検出装置。
  20. 前記系統連系型インバータ装置が、太陽光発電システム用インバータ装置であることを特徴とする請求項19に記載の零相電流検出装置。
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