JP4881909B2 - 食器洗浄機 - Google Patents
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Description
洗浄槽には食器が収容される。給水装置は、洗浄槽内に洗浄水を給水する。吸気経路は、洗浄槽の外側から内側に達している。排気経路は、洗浄槽の内側から外側に達している。ファンは、吸気経路と排気経路の一方に配置されている。そのファンは、洗浄槽外の空気を吸気経路を介して洗浄槽内に導入するとともに、洗浄槽内の空気を排気経路を介して洗浄槽外に排気する。噴射装置は、洗浄槽内に給水された洗浄水を吸引して洗浄槽内に噴射する。制御装置は、吸気経路と排気経路のうちファンが配置されていない方の経路の洗浄槽側の開口が給水装置によって給水された洗浄水によって塞がれているとともに、ファンが駆動している状態で、ファンの回転数と消費電力の少なくとも一方に基づいて定まる指標が基準指標範囲内にある場合に、噴射装置を駆動する。
あるいは、例えば、ファンが排気経路に配置されているとする。ファンが駆動すると、洗浄槽内の空気が排気経路を介して洗浄槽外に排気される。吸気経路の洗浄槽側の開口が給水装置によって給水された洗浄水によって塞がれていると、吸気経路からは洗浄槽外の空気が洗浄槽内に導入されない。このため、閉塞状態では、ファンによって洗浄槽外の空気が洗浄槽内に導入されず、ファンが空回りする。一方において、閉塞不良状態では、ファンによって洗浄槽外の空気が洗浄槽と蓋との隙間から洗浄槽内に導入されるので、ファンは空回りせずに空気を送出する。
ファンが空回りしている場合と、ファンが空回りせずに空気を送り出している場合では、ファンの回転数や消費電力に大きな違いが生じる。このことから、ファンの回転数と消費電力の少なくとも一方に基づいて定まる指標を用いて、閉塞状態であるか否かを検知することができる。
本発明の食器洗浄機では、ファンの回転数と消費電力の少なくとも一方で定まる指標が基準指標範囲内にある場合に、閉塞状態であることを検知する。これにより、閉塞状態であることを確認したときのみ、制御装置が噴射装置を駆動する。
指標が定常状態に至るには、ファンを駆動し始めてからある程度の時間が必要である。これは、ファンの回転が定常状態に至るまでに、ファンを駆動し始めてからある程度の時間が必要だからである。ファンの回転が定常状態に至るまでの時間は、洗浄槽内の空気の温度によって変化する。各温度範囲における指標判定時間は、ファンを駆動し始めてから定常状態に至るまでの時間よりも長く設定されている。この食器洗浄機では、ファンを通過する空気の温度に対応する指標判定時間経過後の指標、即ち、ファンの回転が定常状態になった後の指標によって、制御装置が噴射装置を駆動可能とするか否かを判断することができる。
(形態1) 本実施例の食器洗浄機では、洗浄槽内に洗浄工程又はすすぎ工程に必要な量の洗浄水が貯水されたことを検知する水位検知装置が配置されている。
(形態2) 本実施例の食器洗浄機では、水位検知装置で検知されたときの洗浄水の水面が、吸気経路と排気経路のうちファンが配置されていない方の経路の洗浄槽側の開口の上端よりも上方に位置するとともに、ファンが配置されている方の経路の洗浄槽側の開口の下端よりも下方に位置する。
本発明を具現化した第1実施例の食器洗浄機を図面を参照しながら説明する。図1は、食器洗浄機10の縦断面図である。食器洗浄機10は、引き出し式の食器洗浄機である。食器洗浄機10は、本体12と洗浄槽14と扉15を備えている。
扉15には、操作パネル16と排気経路18が設けられている。操作パネル16には、スタートボタン等の各種のボタンやランプ等が設けられている。排気経路18は、洗浄槽14の内側から外側に達している。排気経路18の洗浄槽14の外側の端は、扉15の前面(図1の左側)に位置し、扉15の前面には、排気口18bが設けられている。排気経路18の洗浄槽14側の端には、開口18aが設けられている。
洗浄槽14は、本体12と扉15で形成される空間に収容されている。洗浄槽14は、本体12にスライド可能に支持されている。洗浄槽14は、本体12に対して前後方向(図1の左右方向)にスライド可能である。洗浄槽14は、扉15に連結されている。扉15を前方(図1の左方向)へ引き出すと、扉15とともに洗浄槽14が引き出される。洗浄槽14は、その上端に開口14aが形成されている。洗浄槽14には、噴射装置20の洗浄ノズル20a、食器かご61等が収容されている。食器かご61には、種々の食器19が保持される。
また、本体12の後方壁33には、給水ホース40の一端が接続されている。給水ホース40の他端は、給水管88に接続される。給水ホース40の一端は、第1給水流路42を介して本体12内部の給水弁41に接続されている。給水弁41は、内蔵するソレノイドに駆動されて開閉する。給水弁41が開かれると洗浄槽14内に洗浄水が給水され、給水弁41が閉じられると洗浄槽14内への給水が停止される。給水弁41と洗浄槽14の間は、第2給水流路43によって連通されている。
図5は、ステップS10の閉塞検知工程におけるコントローラ60の処理手順を示すフローチャートである。
まず、使用者が操作パネル16に設けられているスタートボタンをオンにする。スタートボタンがオンされると、操作パネル16からコントローラ60に信号が送信される。コントローラ60は、操作パネル16から信号を受信すると、サーミスタ55の測定温度情報を受信する(ステップS20)。コントローラ60は、測定温度情報に基づいて、メモリ60bに記憶されている洗浄開始回転数データベース100からファン53の回転数の判定時間、基準ファン回転数範囲を特定する(ステップS22)。本実施例では、サーミスタ55の温度が15℃であるとする。この場合、ファン53の回転数を判定するのは、ファン53が駆動してから60秒後である。
食器洗浄機10では、閉塞状態と閉塞不良状態とでファン53の回転数が異なることを利用して、閉塞検知を行っている。食器洗浄機10によれば、磁石とリードスイッチ等を用いた蓋開閉検知装置が不要となる。
上記した第1実施例の食器洗浄機10では、一定の電力で駆動しているファン53の回転数に基づいて、噴射装置20の駆動を制御している。これに代えて、ファン53の回転数を一定に維持したときの乾燥ファン52のモータに通電される電流値に基づいて、噴射装置20の駆動を制御してもよい。
以下では、乾燥ファン52のモータが定常電圧(例えば100Vの交流電圧)で駆動している状態で、ファン53の回転数を3500r/minに維持するように乾燥ファン52のモータに通電する電流値を制御した場合に、モータに通電される電流値に基づいて給水弁41の開閉を制御する第2実施例の食器洗浄機を図面を参照しながら説明する。図7は、第2実施例の食器洗浄機200の縦断面図である。ここで、食器洗浄機10と同じ構成のものには、図1と同じ符号を付し、重複説明を省略する。
まず、使用者が操作パネル16に設けられているスタートボタンをオンにする。スタートボタンがオンされると、操作パネル16からコントローラ260に信号が送信される。コントローラ260は、操作パネル16から信号を受信すると、ステップS20で受信した測定温度情報に基づいて、メモリ260bに記憶されている洗浄開始電流値データベース210からファン53の電流値の判定時間、基準電流値範囲を特定する(ステップS202)。本実施例では、サーミスタ55の温度が18℃であるとする。この場合、乾燥ファン52のモータに通電される電流値を判定するのは、乾燥ファン52が駆動してから60秒後である。コントローラ260は、ステップS24からステップS32の処理を行う。
一方、電流計254で計測された電流値が基準電流値範囲外である場合(ステップS208でNO)、洗浄槽14の開口14aが蓋56によって閉塞されていない。この場合、コントローラ260は、ステップS38、S40の処理を実行して閉塞検知処理を終了する。
食器洗浄機200では、閉塞状態と閉塞不良状態とで乾燥ファン52に通電される電流値が異なることを利用して、閉塞検知を行っている。食器洗浄機200によれば、磁石とリードスイッチ等を用いた蓋開閉検知装置が不要となる。
また、乾燥ファン52は、排気経路18及び吸気経路63の両方に配置されていてもよい。この場合、排気経路18の開口18a又は吸気経路63の開口63aのいずれか一方が、水位検出器45が検知する水位58よりも下方に配置されている。例えば、排気経路18の開口18aが水位58よりも下方に配置されている場合、吸気経路63に配置されている乾燥ファン52が駆動している状態で、ファン53の回転数と消費電力の少なくとも一方に基づいて定まる指標を利用して閉塞検知をする。一方において、吸気経路63の開口63aが水位58よりも下方に配置されている場合、排気経路18に配置されている乾燥ファン52を駆動している状態で、ファン53の回転数と消費電力の少なくとも一方に基づいて定まる指標を利用して閉塞検知をする。
また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組み合わせによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組み合わせに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
12:本体
14:洗浄槽
14a:開口
15:扉
18:排気経路
18a:開口
20:噴射装置
56:蓋
63:吸気経路
63a:開口
100:洗浄開始回転数データベース
210:洗浄開始電流値データベース
254:電流計
Claims (4)
- 食器を収容するための洗浄槽と、
洗浄槽内に洗浄水を給水する給水装置と、
洗浄槽の外側から内側に達している吸気経路と、
洗浄槽の内側から外側に達している排気経路と、
吸気経路と排気経路の一方に配置され、洗浄槽外の空気を吸気経路を介して洗浄槽内に導入するとともに、洗浄槽内の空気を排気経路を介して洗浄槽外に排気するファンと、
洗浄槽内に給水された洗浄水を吸引して洗浄槽内に噴射する噴射装置と、
噴射装置の駆動を制御する制御装置、
を備えており、
制御装置は、吸気経路と排気経路のうちファンが配置されていない方の経路の洗浄槽側の開口が給水装置によって給水された洗浄水によって塞がれているとともに、ファンが駆動している状態で、ファンの回転数と消費電力の少なくとも一方に基づいて定まる指標が基準指標範囲内にある場合に、噴射装置を駆動することを特徴とする食器洗浄機。 - 空気の温度を測定して測定温度を得るサーミスタと、
複数の温度範囲の各々に対応する基準指標範囲を記憶している記憶装置と、
をさらに備えており、
制御装置は、指標がサーミスタで得られた測定温度を含む温度範囲に対応する基準指標範囲内にある場合に、噴射装置を駆動する
ことを特徴とする請求項1に記載の食器洗浄機。 - 記憶装置は、基準指標範囲の他に、各々の温度範囲に対応する指標判定時間を記憶しており、
制御装置は、ファンの回転開始時点から測定温度を含む温度範囲に対応する指標判定時間の経過後の指標が、測定温度を含む温度範囲に対応する基準指標範囲内にある場合に、噴射装置を駆動することを特徴とする請求項2の食器洗浄機。 - 指標は、ファンが一定の消費電力で駆動しているときのファン回転数と、ファンが一定の回転数で駆動しているときのファンの消費電力のいずれかである
ことを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の食器洗浄機。
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