JP4878157B2 - センサ及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、電磁波を用いた検体の検査用のセンサに関し、主にミリ波からテラヘルツ波(30GHzから30THz)の電磁波を用いたセンサに関する。
ミリ波からテラヘルツ波領域(30GHz〜30THz)の電磁波(以下はテラヘルツ波と記す)を用いた非破壊の検査技術が注目を浴びている。テラヘルツ波は、電波の物質透過性と光波の直進性の両方を備えることから、分解能の高い電波を、空間光学系を用いて物体に照射することが出来るため、物体から反射信号や透過信号から、物体の内部情報を取得することが可能となる。このため、現在までに、以下に記載するように、様々な応用目的で技術開発が行われてきている。
・X線の代用として、物体の透視イメージングを安全におこなう技術
・物質内部の吸収スペクトルや複素誘電率を求めて分子の結合状態を調べる分光技術
・超伝導材料のキャリア濃度や移動度を評価する技術
・生体分子(DNAやたんぱく質)の解析技術
テラヘルツ波を用いた物体の検査装置としては、特許文献1に記すような空間光学系を用いた物体の分光イメージング装置が挙げられる。
開示されている装置は、図8に記すように、次の構成を取っている。まず、フェムト秒光パルスソース1、光伝導スイッチからなるTHz送信機2、レンズおよび鏡からなるイメージ化光学系3、調査されるべき物体4、時間ゲートされた検出器あるいは検出器アレイ5がある。さらに、送信機上と検出器上との間のフェムト秒でゲートするパルス間の遅延を数Hzから数百Hzの速度で変化させることができる走査遅延部6、時間領域データを処理して所望の情報を抽出するデジタル信号処理ユニット7、並びにイメージを見るためのディスプレイ8から構成される。特許文献1によれば、装置は、物体を2次元スキャンしながら、物体の各ポイントを伝播するテラヘルツ波から得られる吸収、反射、分散情報の周波数依存性を時間領域で分析する。これで、各ポイントごとの構成材料や化学構造、環境などを区別した透過イメージ像をディスプレイに表示することが出来る装置である。
一方、非特許文献1においては、上述したようなテラヘルツ波光学系を、基板上に集積したセンサチップが提案されている。このセンサチップは、シリコン基板の上面に、光伝導スイッチからなるテラヘルツ波発生部、薄膜マイクロストリップライン(TFMS)からなる伝送路、共振器からなる反応部、及びEO結晶からなる検出部を集積化する。これにより、テラヘルツ波光学系の小型化を実現している。非特許文献1によれば、TFMSを使用することで、テラヘルツ波と検体の相互作用長が増加するため、従来よりも検出感度の向上するとされている。
また、非特許文献2には、テラヘルツ波の周波数帯域において、従来の金属導波管や光ファイバなどと比べて、ゼロ分散且つ低伝播損失な、ステンレス製の単線型伝送路が提案されている。
特許第03387721号公報 アプライド フィジックス レター 2002年 80巻 154頁(Applied Physics Letters,VOL80,P154,2002) ネーチャー 2004年 432巻 376頁(Nature,VOL432, P376,2004)
ところで、テラヘルツ波では、特に水に対して強い吸収スペクトルを持つことが一般的に知られている。そのため、従来の検査装置は、テラヘルツ波伝播損失が多いことが課題になっている。
従来技術で挙げた空間光学系を用いる場合は、大気中の水分により、空間を伝播するテラヘルツ波は大きく減衰される。この大気中の水分の影響を最小限にするためには、光学系全体を窒素ガスなどでパージするなどの雰囲気調整を行う必要があり、装置全体の大型化が余儀なくされる。一方、基板表面に光学系を集積した場合についても、マイクロストリップラインを表面伝播するテラヘルツ波は、やはり大気中の水分により吸収が生じるため、伝播損失を考慮する必要がある。
このような上述の課題に鑑み、本発明は、電磁波の伝播損失を低減したセンサ(検査装置)を提供することを目的とする。
そこで、本発明は、
検体を検出するためのセンサであって、
板厚方向に配置された電磁波伝送部を有する第1の基板と、
検体に電磁波を照射するための電磁波発信部と、
前記電磁波を検出するための電磁波検出部と、
前記第1の基板の内部かつ金属材料を含み構成される前記電磁波伝送部と交わる位置に配置された検体保持部とを備え、
前記電磁波発信部と前記電磁波検出部とが前記第1の基板に密着して配置されているセンサを提供するものである。
本発明によれば、電磁波の伝播損失を低減したセンサを提供することが可能になる。また、伝播損失を低減したことによりセンサの検出感度を向上させることが可能になる。
本発明を具体的に説明する。図1は、本発明にかかわるセンサの概念を表す図である。
本発明にかかわる検体を検出するためのセンサ100の構成は、次のようになる。
まず、第1の基板101、第1の基板101の板厚方向に配置された柱状の電磁波送信部102、電磁波送信部と交わる位置に配された検体保持部103、電磁波を検体に照射するための電磁波発信部104、電磁波を検出するための電磁波検出部105とを第1の基板101に密着した状態で配置される。さらに、第1の基板101は、第2の基板106、第3の基板107、スペーサ108を備え、検体を導入する検体導入孔109と検査後に検体を排出するための検体排出孔110を備える。
第2の基板106と第3の基板107は、ガラス、PE樹脂、PMMA樹脂、PI樹脂などの誘電体基板や、シリコン等の半導体基板を用いることができる。加工性の容易さからシリコン基板が特に好ましい。
電磁波送信部は、第1の基板の板厚方向に配置された柱状構造のものであればよく、柱状構造の断面形状は、円、楕円、多角形のいずれでもよい。基板に対して垂直に配置されているものが良いことより、以下の説明では、垂直型伝送部として説明する。また、電磁波を効率よく伝播するために、第1の基板を貫通するように配置されているものが好ましい。他方、製造工程の簡略化から、第2の基板と第3の基板とに板厚方向に貫通した電磁波送信部をそれぞれ形成したものでも良い。電磁波送信部を形成する材料としては、金やパラジウム等の貴金属、銅やアルミニウムなどの導電性の高い金属材料を用いることができる。用途に応じて選択が可能である。例えば、加工性がよく導電性の高いものが求められる場合は、銅が好ましい。また、外気や検体との接触部分で反応性を考慮すると金が好ましい。
電磁波発信部104は、光伝導スイッチ、量子カスケードレーザー、共鳴トンネルダイオード、バラクダイオード、ショットキーバリアダイオードを用いて構成される。基板上に密着したかたちで、容易に形成可能である点からアンテナ構造を有する光伝導スイッチが好ましい。また、平面アンテナ構造による光伝導スイッチであれば、基板の厚さを考慮すればよく、センサの小型化に寄与することが可能である。
電磁波検出部105は、光伝導スイッチ、ボロメータ、パイロメータ、EOデバイスを用いて構成される。電磁波発生部と同様に、光伝導スイッチが好ましく、特に、平面アンテナ構造を有した光伝導スイッチがより好ましい。
光伝導スイッチは、電磁波発信部と電磁波検出部を兼用して用いることが可能である。よって、本発明において光伝導スイッチ一つだけでセンサを構成することが可能である。この場合、電磁波発信部の部分と電磁波検出部の部分とを一つの電磁波結合部で構成可能である。
スペーサの材料としては、樹脂、シリコン、ガラス、金属などがあり、厚さや検体の種類に応じて任意に選択できる。
電磁波は、電磁波送信部を伝播できる帯域であれば良いが、特にミリ波からテラヘルツ波(30GHzから30THz)の帯域の電磁波を用いることが好ましい。
より詳細に実施例で説明する。
(実施例1)垂直貫通型センサ
図2は、本発明に係る第1の実施例である垂直型伝送部を有する高周波電磁波センサの概観図である。ここで、図2において、(1)はセンサのAA’断面図、(2)はセンサの上面図、(3)はBB’においてセンサを基板面と平行な方向にスライスした時の上面図である。また図4は、第1の実施例である高周波センサにおいて、1チップ内に複数のテラヘルツ発生部/伝送部/検出部を備えたタイプの概観を示す図である。なお、構成要素の主な寸法については、図に記載した通りである。なお、本実施例に示した寸法などの数値や構成材料は、本発明に係る実施例の一例に過ぎず、用途などによって変更することも十分可能である。
第1の基板101の構成について説明する。図2の(1)に記すとおり、第1の基板101は、第2の基板106と第3の基板107の2枚の基板からなり、厚さ20μmのスペーサ108を介して積層された構造となっている。本実施例では、加工性の良いシリコンを用いている。スペーサ108及び第2の基板106の下面106A及び第3の基板107の上面107Aにより囲われた領域が検体保持部103となっており、この領域により微少量の検体を保持することが可能となる。また、スペーサは、検体を封止する役割とともに、厚さ制御を行う役割も果たしている。このため、スペーサの厚さを変更することによって、検体量の制御や、検体と電磁波の相互作用長の制御を容易に行うことが出来る。また、粘度の高い検体等についても、厚さ制御により検体保持部に導入可能な構成であり、検体の選択幅が広がる。また、使用する高周波電磁波の周波数によって、該電磁波が共振するような構造にすることが可能なため、様々な周波数の高周波電磁波を用いて検査を行うことが可能となる。スペーサ材料は、Auを用いている。20umという厚さと、シリコンプロセスとの相性、耐薬品性、及び実装精度の高いAu常温接合が可能であるという観点から、Auを用いた。また、第2の基板106及び第3の基板107は、それぞれ検体導入孔109と検体排出孔110を備えており、圧力差などを利用して検体保持部102への検体の出し入れを行う。
電磁波発信部104は、LT−GaAsエピタキシャル成長層1.5μmを表面層とする厚さ100μmのGaAs基板111の表面に、ボウタイアンテナ104A及び104Bを形成したものである。ボウタイアンテナは、5μmの間隙104Cを挟んで、頂角90°の二等辺三角形の導体パターンを対向して配置したものであり、本実施例では、化合物半導体とコンタクト性の良いAuGe/Ni/Au層0.5μmを導体層として使用した。また、ボウタイアンテナ104A及び104Bは、電極取り出し用のパット104D及び104Eに接続されている。光伝導スイッチは、フェムト秒レーザを照射して間隙104Cを光学的にゲートすることによって、テラヘルツ波を発生及び検出することが出来る。電磁波発信部104においては、パット104D、104EをDC電源に接続し、間隙104C間にバイアス電圧を印加する。また、電磁波検出部107の場合は、パット104D、104Eに電流計を接続し、間隙104C間を流れる光電流を測定する。第2の基板106と電磁波発信部104は、エポキシ樹脂を介して、第2の基板106の上面と接続されており、光伝導スイッチの間隙104Cが垂直型伝送部102の中心軸上に配置されるようにアライメントされている。なお、電磁波発信部及び電磁波検出部105として、電流注入により電磁波を発生/検出する。また、電磁波発信部104及び電磁波検出部105はアンテナ構造に限らず、電磁波を発生又は検出できればよい。
本発明に係る高周波センサの動作について説明する。まず、マイクロディスペンサーとポンプを利用して、検体導入部109から、検体保持部103に検体、例えばDNAやたんぱく質などの溶液、を導入しておく。次に、フェムト秒レーザからパルス幅100fsのパルス光を照射して、間隙104Cを光学的にゲートし、基板上面の電磁波発信部104から電磁波を発生させる。発生した電磁波波は、垂直型伝送部102表面を基板板厚方向に伝播し、検体保持部103内を通過後、基板下面まで伝播し、電磁波検出部105まで到達する。その際、フェムト秒レーザで電磁波検出部105上の光伝導スイッチを光学的にゲートすることで、電磁波を検出する。電磁波は、検体保持部103内において検体と相互作用を生じるため、検出した電磁波から得られる振幅情報及び遅延時間情報の周波数依存性を解析し、物質特有の吸収スペクトルや複素誘電率を求めることで、検体の同定を行う。なお、例えば図4に図示したように、1つのセンサチップに、複数組の発生器/伝送路/検出器を設ければ、同時に、同一の検体を複数の周波数帯の高周波で検査することも可能となる。
このように、検体保持部103を第1の基板101内部の、垂直型伝送部102と交差する位置に配置することで、伝送部の外周と検体が近接する。このため、短い伝送路長でも、高周波電磁波と検体の相互作用する面積は広く確保でき、検出感度は向上することが期待される。
さらに、スペーサ108部分で検体保持部の保持量を調整することが容易であり、極微量の検体を液体のまま保持することも可能になり、高周波電磁波の溶媒による吸収(に伴う損失)も最小限に抑えられることから、検出の信頼性が上がる。
(実施例2)垂直挟み込み型センサ
図3は、本発明に係る第2の実施例である垂直型伝送部を有する高周波センサの概観図である。ここで、図3において、(1)はセンサのAA’断面図、(2)はセンサの上面図、(3)はBB’においてセンサを基板面と平行な方向にスライスした時の上面図である。本センサは、第1の基板101、第1の基板101の板厚方向に貫通して配置された電磁波伝送部102A及び102Bからなす直線と交わる位置に配置された検体保持部103とを備える。さらに、基板上面/下面に設置された電磁波発信部104、電磁波検出部105、スペーサ108、検体導入孔109、検体排出孔110より構成される。
本実施例におけるセンサも、第1の実施例と同様に、垂直型伝送部102Aおよび102Bが埋め込まれた第2の基板106及び第3の基板107をスペーサ108を介して積層した構造となっている。
実施例1と異なる部分は、図3の(3)中に図2の(3)にあたるスペーサ108Aがない構成であることである。
スペーサの一部108Aが無く、垂直型伝送部102Aと垂直型伝送部102Bは接続されていない。このような構成のセンサにおいては、垂直型伝送部102Aと垂直型伝送部102Bの2本の伝送部間のギャップ152で検体を挟んだ構造となっている。従って基板上面の電磁波発信部104から発生した電磁波は、垂直型伝送部102Aを伝播し検体保持部103内に放射される。放射された電磁波はギャップ152及びその近傍に存在する検体と相互作用をした後、垂直型伝送部102Bと結合し、基板下面の電磁波検出部105に伝播され検出される。電磁波は、検体保持部103内において検体内を伝播し検体と相互作用を生じるため、検出したテラヘルツ波から得られる振幅情報及び遅延時間情報の周波数依存性を解析し、物質特有の吸収スペクトルや複素誘電率を求めることで、検体の同定を行うことができる。
このように第1垂直型伝送部102Aと第2垂直型伝送部102Bとの間に間隙をもうけて、間隙間に試料を配置する構成にすることで、間隙に満たされた検体中を伝播する高周波電磁波を検出することが出来る。これは、従来例と比較して高感度な高周波電磁波センサが実現される。なお間隙の幅は、使用する高周波電磁波の波長以下、好ましくは、波長に対して整数分の一となることが好ましい。
また、実施例1と同様に、高周波伝送路自体が短い為、伝送路を伝播する際の高周波電磁波の損失も最小限に抑えられる。基板の平面方向、即ち基板の上面及び下面に、高周波電磁波発生器及び検出器107を配置することが可能になる為、センサの小型化も容易に実現される。また、検体保持部を基板内部の、垂直型伝送部と交差する位置に配置することで、伝送部の外周と検体が近接するため、短い伝送路長でも、高周波電磁波と検体の相互作用する面積は広く確保でき、検出感度は向上することが期待される。さらに、検体の保持と検体量の制御が容易な構造をしている為、極微量の検体を液体のまま保持可能であり、高周波電磁波の溶媒による吸収(に伴う損失)も最小限に抑えられることから、検出の信頼性が上がる。
(実施例3)センサの製造方法
次に、図5の(a)から(h)を用いて、本発明に係るセンサ100の製造方法について説明する。なお、センサ100は、主に半導体プロセスを用いて作製されるため、センサをマトリックス状に配置したマスクパターンを使用すれば、同様のプロセスにてセンサアレイが作製できる。
(1)母材となる第2の基板106を準備する。本実施例においては、母材として厚さ525μmのシリコン基板を選択した(図5(a))。次に、フォトリソグラフィーを行い、第2の基板106の上面にノボラック系レジストを用いてエッチングマスク112を形成する。
(2)エッチングマスク112をマスクとして、誘導結合型プラズマ及びBOSCHプロセスを用いた反応性イオンエッチングを行い、シリコンである第2の基板106に第1開孔113を形成する。(図5(b))。次に酸素プラズマ処理によりエッチングマスク112を除去する。
(3)次に、第1開孔113内に、電気めっき法を用いて銅の埋め込み成膜を行い、第2の基板106の表裏面に銅を突出させる。次に、第2の基板106表裏面に突出した銅を化学機械研磨(CMP)を用いて平坦化し、垂直型伝送部102を形成する(図5(c))。
(4)電子ビーム蒸着法を用いて第2の基板106下面にTi/Au層を50nm/500nm形成する。この層は次の電気めっき工程において給電用のシード層となる。次に、フォトリソグラフィーを行い、第2の基板106の下面にノボラック系レジストを用いてスペーサパターンを形成する。次に、前述のレジストパターンをマスクとして、電気めっき法により金を15μm成膜しバンプ114を形成する。次に、レジストを酸素アッシングで除去したあと、ヨウ化カリウム溶液と希フッ酸を用いて、シード層であるTi/Au層を除去する。次に、基板全体を水素雰囲気下360℃で10分間アニール処理し、バンプ114の結晶性を向上させる(図5(d))。
(5)フォトリソグラフィーを行い、第2の基板106の上面にノボラック系レジストを用いてエッチングマスク115を形成する(図5(e))。
(6)エッチングマスク115をマスクとして、誘導結合型プラズマ及びBOSCHプロセスを用いた反応性イオンエッチングを行い、シリコンである第2の基板106に第2開孔116を形成する(不図示)。次に酸素プラズマ処理によりエッチングマスク115を除去する(図5(f))。
(7)工程(6)まで加工した第2の基板106と同様な処理をした第3の基板107を2枚を用意する。次に、表面活性化ウェハ接合装置に前記2枚の基板を、バンプ114のある面が向かい合う向きに装填する。次に、画像処理により、第2の基板106の垂直型伝送部102Aの中心軸と、第3の基板107の垂直型伝送部102Bの中心軸が一致するように位置アライメントを行う。次に、Arプラズマで両基板のバンプ114表面を洗浄・活性化後、直ちに垂直型伝送部102の軸方向に圧力換算で約400MPa程度の荷重を加えてバンプ114を塑性変形させて、第2の基板106及び第3の基板107を圧着する(図5(g))。この結果、バンプ114のうち、垂直型伝送部102の軸上にあるものはスペーサの一部108Aとなり、他についてはスペーサ108となり、第2の基板106と第3の基板107がスペーサ108を介して積層された積層基板117が完成する。
(8)電磁波発信部104となる光伝導スイッチを用意する(不図示)。光伝導スイッチ基板は、例えば、LT−GaAsエピタキシャル成長層1.5μmを表面層とする厚さ100μmのGaAs基板である。基板の上面には、0.5μmのAuGe/Ni/Au層で、5μmの間隙104Cを有するボウタイアンテナ104A及び104Bが形成されている。次に、マイクロピペットとマイクロマニピュレータを使用して、光伝導スイッチ104を、積層基板117の上面にエポキシ樹脂を介して接着する。この際、間隙104Cが垂直型伝送部102の中心軸上に配置されるように位置合わせを行う。また、同様の方法で、積層基板117下面にも電磁波検出部105となる光伝導スイッチを接着し、センサ100が完成する(図5(h))。
上述の製造方法を用いれば、容易かつ歩留まりよくセンサを作製することが可能となる。
(実施例4)検査装置
本発明に係る第4の実施例では、第1の実施例及び第2の実施例にて説明した高周波センサを用いた検体検査装置の例について説明する。図6に本発明に係る第4の実施例である検体検査装置の概念図を示す。また、図7には該検査装置に用いる光学系の一例を示している。
先ず、装置の構成について説明する。図6の通り、検体検査装置119は、最小構成単位として、筐体120、ユーザインターフェース121、スロット122及び光学系から構成される。光学系は、図7に示す通り、フェムト秒レーザ源123、ビームスプリッタ124、時間遅延系125、レンズ、センサチップ126、DC電源及び電流計から構成される。
装置の動作について説明する。第1の実施例又は第2の実施例において説明した高周波センサ100が搭載されたセンサチップ126を、検体を充填したのち、スロット122から検体検査装置119に装着する。装着されたセンサチップ126は光学系内で、所定の位置に位置合わせされて固定される。所定の位置とは、具体的には発生部104の間隙104Cに、フェムト秒レーザ源123から発振した可視光パルス127が照射される位置である。フェムト秒レーザ源123から発振された、可視光パルス127(波長800nm、パルス幅100fs)は、ビームスプリッタ124を通過することで、2本に分岐される。分岐された一方のパルス127Aは、センサチップ126のテラヘルツ発生部104上の光伝導スイッチ上の間隙104Cに照射され、間隙104Cを光学的にゲートしテラヘルツ波を発生させる。発生したテラヘルツ波は、検体保持部103にて検体と相互作用をしながら垂直型伝送部102表面を伝播し、検出部105に到達する。一方、分岐されたもう一方のパルス127Bは、時間遅延系を通過後、検出部105上の光伝導スイッチ上の間隙に照射される。ここで、検出部105に到達したテラヘルツ波が、検出部105上の光伝導スイッチの間隙に照射される瞬間に、パルス127Bを間隙に照射し、電流計にて間隙に流れる光電流を測定することで、テラヘルツ波を検出する。検出したテラヘルツ波から得られる振幅情報及び遅延時間情報の周波数依存性を解析し、物質特有の吸収スペクトルや複素誘電率を求める。その結果を、検査装置内のメモリ部に予め収納してある材料データベースと比較して、検体の同定を行う。
本発明に係る高周波センサの概念を説明する図。 本発明に係る第一の実施例を説明する図。 本発明に係る第2の実施例を説明する図。 本発明に係る第一の実施例の応用例を説明する図。 本発明に係る第一の実施例のである高周波センサの作製方法を説明する図。 本発明に係る第3の実施例である検体検査装置の概念図。 本発明に係る第3の実施例である検体検査装置に用いる光学系の説明図。 背景技術を説明する図。
符号の説明
1 フェムト秒光パルスソース
2 THz送信機
3 イメージ化光学系
4 物体
5 検出器あるいは検出器アレイ
6 走査遅延部
7 デジタル信号処理ユニット
8 ディスプレイ
100 センサ
101 第1の基板
102 電磁波送信部
103 検体保持部
104 電磁波発信部
105 電極検知部
106 第2の基板
107 第3の基板
108 スペーサ
109 検体導入部
110 検体排出部
111 GaAs基板
112 エッチングマスク
113 第1開孔
114 バンプ
115 エッチングマスク
116 第2開孔
117 積層基板
119 検体検査装置
120 筐体
121 ユーザインターフェース
122 スロット
123 フェムト秒レーザ源
124 ビームスプリッタ
125 時間遅延系
126 センサチップ
127 可視光パルス
152 ギャップ

Claims (8)

  1. 検体を検出するためのセンサであって、
    板厚方向に配置された電磁波伝送部を有する第1の基板と、
    検体に電磁波を照射するための電磁波発信部と、
    前記電磁波を検出するための電磁波検出部と、
    前記第1の基板の内部かつ金属材料を含み構成される前記電磁波伝送部と交わる位置に配置された検体保持部とを備え、
    前記電磁波発信部と前記電磁波検出部とが前記第1の基板に密着して配置されていることを特徴とするセンサ。
  2. 前記電磁波伝送部は柱状で、且つ前記第1の基板の板厚方向に貫通して配置されていることを特徴とする請求項1記載のセンサ。
  3. 前記第1の基板は、第2の基板と第3の基板とスペーサとを備え、
    前記第2の基板と前記第3の基板は、スペーサを介して積層された構造であることを特徴とする請求項1あるいは2に記載のセンサ。
  4. 前記電磁波発信部と前記電磁波検出部とは、一つの電磁波結合部で構成されている請求項1乃至3のいずれか1項に記載のセンサ。
  5. 前記第1の基板の板厚方向に配置され、前記検体保持部に検体を導入するため、あるいは前記検体保持部から検体を排出するための開孔を有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のセンサ。
  6. 前記電磁波伝送部は、前記検体を保持するための間隙を有することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載のセンサ。
  7. 前記電磁波の帯域が、30GHzから30THzの電磁波であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載のセンサ。
  8. 前記間隙の幅が、前記電磁波の波長以下であることを特徴とする請求項6記載のセンサ。
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