JP4874136B2 - パンツ型使い捨ておむつ及びそれに用いられるシートの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、おむつ長手方向の強度を高めるとともに、おむつ幅方向に伸展性を有するようにしたパンツ型使い捨ておむつ及びそれに用いられるシートの製造方法に関する。
従来より、パンツ型使い捨ておむつにおいては、前記表面シート及び裏面シートを構成する素材として、不織布が多く使用されている。不織布は、繊維配向が素材の強度特性及び伸長方向に影響を及ぼす。たとえば、一方向に繊維配向を施した場合、繊維の配向方向には強度を有し、伸展性が極めて低くなるのに対し、繊維の配向方向と直交する方向には強度が小さく、伸展性が高くなるという特徴がある。近年では、繊維配向によらずとも高い伸展性を有する不織布とするべく、種々の開発も行われている(例えば下記特許文献1〜3)。
ところで、一方向に繊維配向を有する不織布を製造した場合、一般に、不織布の製造ラインに沿って、すなわち不織布原反の長手方向に繊維配向がなされるようになる。
一方、パンツ型使い捨ておむつは、使用時のズレ落ち防止等の観点から胴周りに、おむつ幅方向に沿って不織布間に弾性伸縮部材が接着され、胴周りシャーリング部が形成されている。
従来のパンツ型使い捨ておむつ70の製造工程においては、図15に示されるように、連続ウェブシートからなる上層不織布72と下層不織布73との間に、製造ラインの流れ方向Aに沿って伸張状態の弾性伸縮部材74が配置された連続状の後身頃用シート71と、連続ウェブシートからなる上層不織布76と下層不織布77との間に、製造ラインの流れ方向Aに沿って伸張状態の弾性伸縮部材78が配置された連続状の前身頃用シート75とが離間した状態で供給され、吸収性本体79がこれら後身頃用シート71と前身頃用シート75との間に架け渡され、その両端の重なり部分で固着されるようになっている(例えば下記特許文献4参照)。前述の通り原反の長手方向に繊維配向がされた不織布を使用した場合、おむつ製造ラインに沿って不織布及び弾性伸縮部材が供給されて接着されるため、パンツ型使い捨ておむつの製品状態では、図16に示されるように、不織布の繊維配向が、弾性伸縮部材の配設方向であるおむつ製造ラインに沿った方向、すなわちおむつ幅方向となっていた。
他方、一般的なパンツ型使い捨ておむつは、前身頃の両側部と後身頃の両側部とがそれぞれ接合されることにより、両側に接合部が形成されるとともに、胴開口部及び左右一対の脚開口部が形成された外装シートと、その内側の幅方向中央に沿って腹側から股間を通り、背側までの範囲に固定された吸収体とを備えているものであり、装着者の両足を胴開口部に通して脚開口部に挿入することにより装着するものである。
このような一体的な外装シートを用いる種類に対して、近年、外装シートを腹側及び背側の2つに分割し、腹側外装シート及び背側外装シートを股間側で連続させずに離間させて成る、2分割タイプともいうべき紙おむつが提案されている(例えば下記特許文献5参照)。吸収性本体は、表面に配された液透過性トップシートと、裏面側に配された液不透過性シート(防漏フィルム)と、これらの間に設けられた液を吸収し保持する吸収要素とを備えており、液不透過性シートの外面(最外層)は、多くの場合、不織布シートで被覆される。吸収性本体の裏面は、前端部が腹側外装シートの幅方向中央部内面に連結され、これら前端部と後端部との間の中間部が股間部側における腹側外装シートと背側外装シートとの離間部分から外面に露出される。
2分割タイプでは、製造時に脚開口部を打ち抜く際のトリム(余分な廃棄部分)が少ないことや、腹側外装シート及び背側外装シートの各素材を個別に選択できること、股間部に外装シートが存在しないため、通気性に優れたり脚が動かし易かったりすることなどの利点がある。
特開平9−59862号公報 特開2000−119946号公報 特開2001−3253号公報 特開2005−279077号公報 特開2005−27839号公報
しかしながら、上述の通り、従来のパンツ型使い捨ておむつ70では、図16に示されるように、一方向に繊維配向を有する不織布を使用した場合、その繊維配向は、おむつ幅方向となっている。このため、パンツ型使い捨ておむつの不織布シート材は、不織布の繊維配向であるおむつ幅方向には強度を有し、伸展性が極めて低いのに対し、不織布の繊維配向と直交した方向であるおむつ長手方向には強度が小さく、伸展性が高いという性質を有していた。このようなおむつにおいては、不織布シート材によって胴周りのシャーリング部の周方向への伸展が阻害されるため、おむつ着脱時に抵抗感があり不便であった。
また、胴周りシャーリング部において、弾性伸縮部材の収縮力によって不織布シート材にはヒダが形成されるようになるが、このヒダは、不織布シート材の繊維配向に沿った波状となるため、繊維一本一本の折れ曲がり抵抗によって、一つ一つのヒダが大きな波状となってしまい、肌触り感が悪かった。
さらに、不織布シート材がおむつ長手方向に伸び易くなっているため、おむつ使用時に、脚の動きなどによって不織布シート材が伸びてしまい、おむつがズレ落ちるなどの問題もあった。
そこで、本発明の主たる課題は、胴周りシャーリング部の弾性伸縮部材による伸縮力を阻害せず、おむつ着脱作業を容易化するとともに、胴周りシャーリング部の肌触り感を向上し、おむつ着用時におむつのズレ落ちを無くし、フィット性に優れ、更には尿などの***物の前後漏れを防止できるパンツ型使い捨ておむつ及びそれに用いられるシートの製造方法を提供することにある。
前記課題を解決するために請求項1に係る本発明として、透液性のトップシートと不透液性シートとの間に吸収体が介在されるとともに、最外層に不織布からなる裏面シートが配設され、両側部に表面側に起立する立体ギャザーを備えた吸収性本体と、2枚の不織布の間にウエスト部及び胴周り部に沿って多数の弾性伸縮部材が配置され、前記吸収性本体の後身頃側に接合される後身頃用シートと、2枚の不織布の間にウエスト部及び胴周り部に沿って多数の弾性伸縮部材が配置され、前記吸収性本体の前身頃側に接合される前身頃用シートとから構成されるとともに、製品状態で前記後身頃用シートと前身頃用シートとが、その両側端の接合縁部において接合されることによりウエスト開口部及び左右一対のレッグ開口部が形成されたパンツ型使い捨ておむつにおいて、
前記後身頃用シートを構成する2枚の不織布及び前記前身頃用シートを構成する2枚の不織布は、おむつの略長手方向に繊維配向性を持つように配置されるとともに、前記裏面シートを構成する不織布は、おむつの略長手方向に繊維配向性を持つように配置され
前記後身頃用シート及び前身頃用シートは、前記吸収性主体の身体側の面に接着され、前記吸収性主体の前後部において、前記透液性トップシートと後身頃用シート又は前身頃用シートとによって囲まれたポケット状部分を形成するとともに、前記後身頃用シート及び前身頃用シートと前記立体ギャザーとが接合されていることを特徴とするパンツ型使い捨ておむつが提供される。
上記請求項1記載の発明においては、前記後身頃用シートを構成する2枚の不織布及び前記前身頃用シートを構成する2枚の不織布は、おむつの略長手方向に繊維配向性を持つように配置されているため、不織布のおむつ幅方向に対する伸展性が向上し、胴周りシャーリング部の弾性伸縮部材による伸縮力を阻害せず、おむつ着脱時の作業が容易化できるとともに、弾性伸縮部材の収縮により形成される不織布のヒダが細分化され、肌触り感が向上できるようになる。
また、前記裏面シートを構成する不織布は、おむつの略長手方向に繊維配向性を持つように配置されているため、不織布のおむつ長手方向に対する強度が増加して長手方向の伸びが制限されるため、おむつ着用時にズレ落ちが無くなるとともに、フィット性が維持できるようになる。
さらに、前記後身頃用シート及び前身頃用シートは、前記吸収性主体の身体側の面に接着され、前記吸収性本体10の前後部において、透液性トップシート11と後身頃用シート20、前身頃用シート30とによって囲まれたポケット状部分を形成したため、尿などの***物の前後漏れを防止できる効果がある。
請求項に係る本発明として、前記前身頃用シート及び/又は後身頃用シートにおいて、前記吸収体と重なる領域部分において、弾性伸縮部材を切断し不連続としてある請求項1記載のパンツ型使い捨ておむつが提供される。
上記請求項記載の発明は、前身頃用シート及び/又は後身頃用シートにおいて、前記吸収体と重なる領域部分において、弾性伸縮部材を切断し不連続とするものである。吸収体に弾性伸縮力が作用して縮こまるのを防止するとともに、弾性伸縮部材による肌への跡付も防止することができる。
請求項に係る本発明として、前記前身頃用シート及び後身頃用シートを構成する不織布は、スパンボンド法により製造した不織布である請求項1〜いずれかに記載のパンツ型使い捨ておむつが提供される。
一方向に繊維配向性を有する不織布としては、例えばスパンボンド不織布、エアスルー不織布、メルトブローン不織布、SMS(スパンボンド/メルトブローン/スパンボンド)などを挙げることができるが、中でも長繊維であるスパンボンド不織布が望ましい。
本請求項4,5記載の本発明は、上記請求項1〜いずれかに記載のおむつの略長手方向に繊維配向性を有するとともに、弾性伸縮部材を介在させた不織布の具体的な製造方法を示したものである。具体的には、
請求項に係る本発明として、請求項1〜いずれかに記載のパンツ型使い捨て紙おむつに使用される前身頃用シート及び後身頃用シートの製造方法であって、
一方側の不織布供給ラインから、原反の長手方向に繊維配向性を有する不織布がラインに沿って供給されるとともに所定間隔で切断された後、90°反転装置によって反転され、ラインとほぼ直交方向に繊維配向性を有するようにし、この不織布を連接配置した不織布連接体が供給されるとともに、他方側の不織布供給ラインから、同様にして連接配置した不織布連接体が供給され、これら不織布連接体の間に、ウエスト部及び胴周り部に相当する部分に連続的に複数条の弾性伸縮部材が伸張状態で接着された後、所定形状に切断することを特徴とするパンツ型使い捨ておむつ用シートの製造方法が提供される。
上記請求項記載の本発明は、特に2枚の不織布の間のウエスト部及び胴周り部に沿って弾性伸縮部材が配置されたシートを製造するための第1の形態例を示したものである。
上記請求項記載の本発明では、原反の長手方向に繊維配向性を有する不織布がラインに沿って供給されるとともに所定間隔で切断された後、90°反転装置によって反転されてラインとほぼ直交方向に繊維配向性を有するようにすることにより、その後、製造ラインに沿って弾性伸縮部材を接着したとき、おむつ長手方向に繊維配向性を有するようになる。
請求項に係る本発明として、請求項1〜いずれかに記載のパンツ型使い捨て紙おむつに使用される前身頃用シート及び後身頃用シートの製造方法であって、
複数条の弾性伸縮部材を製造ラインに沿って伸張状態で供給し、この弾性伸縮部材群に巻き付けるように、原反の長手方向に繊維配向性を有する不織布を螺旋状に供給し、製造ライン方向に対して−45°〜+45°範囲の方向に繊維配向性を有するシート状とした後、所定形状に切断することを特徴とするパンツ型使い捨ておむつ用シートの製造方法が提供される。
上記請求項記載の本発明は、特に2枚の不織布の間のウエスト部及び胴周り部に沿って弾性伸縮部材が配置されたシートを製造するための第2の形態例を示したものである。本形態例では、繰り出された弾性伸縮部材群に巻き付けるように、原反の長手方向に繊維配向性を有する不織布を螺旋状に供給し、製造ライン方向に対して−45°〜+45°範囲の方向に繊維配向性を有するシート状とした後、所定形状に切断することにより、おむつの略長手方向に繊維配向性を有するシートが製造可能となる。
以上詳説のとおり本発明によれば、胴周りシャーリング部の弾性伸縮部材による伸縮力を阻害せず、おむつ着脱作業を容易化するとともに、胴周りシャーリング部の肌触り感が向上するようになる。また、おむつ着用時におむつのズレ落ちを無くし、フィット性に優れ、更には尿などの***物の前後漏れを防止できるパンツ型使い捨ておむつとすることができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳述する。
図1〜図7は、本発明に係るパンツ型使い捨ておむつ1(以下、単におむつという。)の一例を示している。図1〜図7の符号において、「長手方向」とは、おむつの腹側と背側を結ぶ方向を意味し、「幅方向」とは前記長手方向と直交する方向を意味する。
このおむつ1は、透液性のトップシート11と、防漏シート19との間に吸収体12が介在されるとともに、最外層に不織布からなる裏面シート14が配設された吸収性本体10と、2枚の不織布(上層不織布21A、下層不織布21B)の間にウエスト部S1に沿って多数の弾性伸縮部材22、22…が配置されるとともに、胴周り部S2に沿って多数の弾性伸縮部材23、23…が配置されてシャーリング部を形成し、前記吸収性本体10の後身頃B側に接合される後身頃用シート20と、2枚の不織布(上層不織布31A、下層不織布31B)の間にウエスト部S1に沿って多数の弾性伸縮部材32、32…が配置されるとともに、胴周り部S2に沿って多数の弾性伸縮部材33、33…が配置され、前記吸収性本体10の前身頃F側に接合される前身頃用シート30とから構成されている。
製品状態では、図5及び図6に示されるように、前記後身頃用シート20と前身頃用シート30とが、その両側端の接合縁部24、24において接合されることにより、ウエスト開口部及び左右一対のレッグ開口部が形成されるようになっている。
前記吸収性本体10は、図3に示されるように、有孔または無孔の不織布や孔開きプラスチックシート等からなり使用面側を覆う透液性トップシート11と、そのおむつ外面側に、綿状パルプ等からなる、たとえば長方形状(または砂時計形状等)のある程度の剛性を有する吸収体12と、この吸収体12の外面に少なくとも吸収体12の全面積を覆うように配設された防漏シート19と、おむつの脚周り両側部に表面側に起立する立体ギャザーBSを形成するためのサイドギャザー不織布13と、前記防漏シート19の外面側に配設された最外層を成す不織布からなる裏面シート14とから主に構成されている。
前記後身頃用シート20は、図1及び図2に示されるように、不織布からなる2枚の上層不織布21A、下層不織布21Bと、その間に、ウエスト部S1及び胴周り部S2のおむつ幅方向に沿って接着される多数の弾性伸縮部材群22、22…、23、23…とから主に構成されている。
前記前身頃用シート30は、図1及び図2に示されるように、不織布からなる2枚の上層不織布31A、下層不織布31Bと、その間に、ウエスト部S1及び胴周り部S2のおむつ幅方向に沿って接着される多数の弾性伸縮部材群32、32…、33、33…とから主に構成されている。
本発明では特に、前記後身頃用シート20を構成する2枚の不織布21A、21B及び前記前身頃用シート30を構成する2枚の不織布31A、31Bは、おむつの略長手方向に繊維配向性を持つように配置されるとともに、前記裏面シート14を構成する不織布は、おむつの略長手方向に繊維配向性を持つように配置されている。
ここで、不織布が「おむつの略長手方向に繊維配向性を持つ」とは、その不織布を構成する総繊維重量のうち、100%がおむつ長手方向に繊維配向されているものから、50%以上がおむつ長手方向に対して−45°〜+45°の範囲で繊維配向性を有するようにされているものまでのことをいう。
不織布の繊維配向性の測定方法は、一般に用いられている測定方法を使用することができる。例えば、TAPPI標準法T481の零距離引張強さによる繊維配向性試験法に準じた測定方法とすることができる。
また、簡易的な方法として、不織布の製造ライン方向(MD)とその直交方向(CD)との引張強度比(MD/CD)から繊維配向性を測定してもよい。簡易的測定方法の具体的な手順としては、SHIMADZU社製オートグラフ(AGS-G100N)の試験機を使用して、長さ200mm、幅50mmの試験片を、クロスヘッドスピード500mm/min、チャック間距離150mmの条件下で試験を行い、引張り時の最大荷重から引張強度を求めるとともに、最大荷重時の伸びから伸度を算出する。引張強度の比(MD/CD)が1より大きければ、不織布がMD方向に繊維配向性を持つ、ということが言える。
本発明では、前記簡易的方法の引張強度の比(MD/CD)が好ましくは1.5以上、より好ましくは2.0以上の不織布を用いることが望ましい。前記引張り強度は、MD方向については、20〜80(N/50mm)、好ましくは30〜60(N/50mm)、より好ましくは35〜50(N/50mm)である。CD方向については、5〜40(N/50mm)、好ましくは5〜25(N/50mm)、より好ましくは7.5〜20(N/50mm)である。また、引張伸度は、CD方向が50%以上、好ましくは80%以上であり、引張伸度比(MD/CD)は0.9以下、好ましくは0.8以下が望ましい。更に、繊度については1.0〜4.0dtexであることが望ましい。なお、前記MD方向及びCD方向は、不織布の原反での方向である。
市販されている、一方向に配向性を有する不織布の内、本発明に係る使い捨て紙おむつに対して、好適に使用可能な複数種の不織布について、引張り強度(N/50mm)(MD及びCD方向)及び引張強度比(MD/CD)を調査するとともに、引張伸度(%)(MD及びCD方向)及び引張伸度比(MD/CD)を調査した。その結果を下表1に示す。
Figure 0004874136
以下、前記吸収性本体10、後身頃用シート20及び前身頃用シート30について順に詳述する。
〔吸収性本体10の構造〕
先ず最初に、前記吸収性本体10の構造の一例について、図3に基づいて詳述する。
吸収性本体10は、前述したように、不織布などからなる透液性トップシート11と、プラスチックシートなどからなる液不透過性の防漏シート19との間に綿状パルプなどの吸収体12を介在させた構造とされ、最外層に不織布からなる裏面シート14が配設されたものである。
前記吸収体12は、図1に示される例では、平面形状を略長方形状(または砂時計形状等)として成形されたものが使用され、その幅寸法は股間部への当たりによって着用者にゴワ付き感を与えない寸法幅となっている。この吸収体12は、形状保持と透液性表面シート11を透過した体液の拡散性向上のために、クレープ紙16によって囲繞されている。なお、前記クレープ紙16は省略することもできる。さらに、図示形態では、吸収体12の裏面側部位(下側の部分)であってクレープ紙16との間に保持シート17が設けられているが、この保持シート17は省略することもできる。
また、前記トップシート11を透過した液を速やかに吸収体12へ移行させるために、トップシート11と吸収体12との間に、親水性の中間シート(セカンドシート)18を設けることができる。なお、図示しないが、吸収性本体10の各構成部材は、ホットメルト接着剤などのベタ、ビードまたはスパイラル塗布などにより相互に固定することができる。
(吸収体12)
前記吸収体12は、綿状パルプ等の短繊維を積繊したものの他、フィラメント12a,12a…の集合体からなるもの等も使用できる。
フィラメント12a、12a…の集合体は、トウ(繊維束)を開繊することにより得ることができる。トウ構成繊維としては、例えば、多糖類又はその誘導体(セルロース、セルロースエステル、キチン、キトサンなど)、合成高分子(ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリエステル、ポリラクタアミド、ポリビニルアセテートなど)などを用いることができるが、特に、セルロースエステル及びセルロースが好ましい。
セルロースとしては、綿、リンター、木材パルプなど植物体由来のセルロースやバクテリアセルロースなどが使用でき、レーヨンなどの再生セルロースであってもよく、再生セルロースは紡糸された繊維であってもよい。
好適に採用できるセルロースエステルとしては、例えば、セルロースアセテート、セルロースプチレート、セルロースプロピオネートなどの有機酸エステル;セルロースアセテートプロピオネート、セルロースアセテートプチレート、セルロースアセテートフタレート、硝酸酢酸セルロースなどの混酸エステル;及びポリカプロラクトングラフト化セルロースエステルなどのセルロースエステル誘導体などを用いることができる。これらのセルロースエステルは単独で又は二種類以上混合して使用できる。セルロースエステルの粘度平均重合度は、例えば、50〜900、好ましくは200〜800程度である。セルロースエステルの平均置換度は、例えば、1.5〜3.0(例えば、2〜3)程度である。
セルロースエステルの平均重合度は、例えば10〜1000、好ましくは50〜900、さらに好ましくは200〜800程度とすることができ、セルロースエステルの平均置換度は、例えば1〜3程度、好ましくは1〜2.15、さらに好ましくは1.1〜2.0程度とすることができる。セルロースエステルの平均置換度は、生分解性を高める等の観点から選択することができる。
セルロースエステルとしては、有機酸エステル(例えば、炭素数2〜4程度の有機酸とのエステル)、特にセルロースアセテートが好適である。セルロースアセテートの酢化度は、43〜62%程度である場合が多いが、特に30〜50%程度であると生分解性にも優れるため好ましい。特に好ましいセルロースエステルは、セルロースジアセテートである。
トウ構成繊維は、種々の添加剤、例えば、熱安定化剤、着色剤、油剤、歩留り向上剤、白色度改善剤等を含有していても良い。
トウ構成繊維の繊度は、例えば、1〜16デニール、好ましくは1〜10デニール、さらに好ましくは1〜6デニールが望ましい。トウ構成繊維は、非捲縮繊維であってもよいが、捲縮繊維であるのが好ましい。捲縮繊維の捲縮度は、例えば、1インチ当たり5〜75個、好ましくは10〜50個、さらに好ましくは15〜50個程度とすることができる。また、均一に捲縮した捲縮繊維を用いる場合が多い。捲縮繊維を用いると、嵩高で軽量な吸収体を製造できるとともに、繊維間の絡み合いにより一体性の高いトウを容易に製造できる。トウ構成繊維の断面形状は、特に限定されず、例えば、円形、楕円形、異形(例えば、Y字状、X字状、I字状、R字状など)や中空状などのいずれであってもよい。トウ構成繊維は、例えば、1,000〜1,000,000本、好ましくは2,000〜1,000,000本程度の単繊維を束ねることにより形成されたトウ(繊維束)の形で使用することができる。繊維束は、1,000〜1,000,000本程度の連続繊維を集束して構成するのが好ましい。
本発明において好適に使用できるセルロースジアセテートのトウのベールは、セラニーズ社やダイセル化学工業などにより市販されている。セルロースジアセテートのトウのベールは、密度は約0.5g/cmであり、総重量は400〜600kgである。このベールから、トウを引き剥がし、所望のサイズ、嵩となるように広い帯状に開繊する。トウの開繊幅は任意であり、例えば、幅50〜2000mm、好ましくは製品の吸収体の幅の50〜300mm程度とすることができる。また、トウの開繊度合いを調整することにより、吸収体の密度を調整することができる。
好適には、図3に示すように、吸収体12中に高吸収性ポリマー粒子12b、12b…を含ませる。そして、少なくとも液受け入れ領域において、フィラメント12a、12a…の集合体に対して高吸収性ポリマー粒子(SAP粒子)が実質的に厚み方向全体に分散されているものが望ましい。この実質的に厚み方向全体に分散されている状態を図3の要部拡大図として概念的に示した。
吸収体12の上部、下部、及び中間部にSAP粒子が無い、あるいはあってもごく僅かである場合には、「厚み方向全体に分散されている」とは言えない。したがって、「厚み方向全体に分散されている」とは、フィラメントの集合体に対し、厚み方向全体に「均一に」分散されている形態のほか、上部、下部及び/又は中間部に「偏在している」が、依然として上部、下部及び中間部の各部分に分散している形態も含まれる。また、一部のSAP粒子がフィラメント12a、12a…の集合体中に侵入しないでその表面に残存している形態や、一部のSAP粒子がフィラメント12a、12a…の集合体を通り抜けてクレープ紙16上にある形態や保持シート17上にある形態も排除されるものではない。
(高吸収性ポリマー粒子12b)
前記高吸収性ポリマー粒子12bとは、「粒子」以外に「粉体」も含む。高吸収性ポリマー粒子12bの粒径は、この種の吸収性物品に使用されるものをそのまま使用でき、1000μm以下、特に150〜400μmのものが望ましい。高吸収性ポリマー粒子12bの材料としては、特に限定無く用いることができるが、吸水量が40g/g以上のものが好適である。高吸収性ポリマー粒子12bとしては、でんぷん系、セルロース系や合成ポリマー系などのものがあり、でんぷん−アクリル酸(塩)グラフト共重合体、でんぷん−アクリロニトリル共重合体のケン化物、ナトリウムカルボキシメチルセルロースの架橋物やアクリル酸(塩)重合体などのものを用いることができる。高吸収性ポリマー粒子12bの形状としては、通常用いられる粉粒体状のものが好適であるが、他の形状のものも用いることができる。
高吸収性ポリマー粒子12bとしては、吸水速度が40秒以下のものが好適に用いられる。吸水速度が40秒を超えると、吸収体12内に供給された液が吸収体12外に戻り出てしまう所謂逆戻りを発生し易くなる。
また、高吸収性ポリマー粒子12bとしては、ゲル強度が1000Pa以上のものが好適に用いられる。これにより、嵩高な吸収体12とした場合であっても、液吸収後のべとつき感を効果的に抑制できる。
高吸収性ポリマー粒子12bの目付け量は、当該吸収体12の用途で要求される吸収量に応じて適宜定めることができる。したがって一概には言えないが、50〜350g/mとすることができる。ポリマーの目付け量が50g/m未満では、吸収量を確保し難くなる。350g/mを超えると、効果が飽和するばかりでなく、高吸収性ポリマー粒子12bの過剰によりジャリジャリした違和感を与えるようになる。
必要であれば、高吸収性ポリマー粒子12bは、吸収体12の平面方向で散布密度あるいは散布量を調整できる。たとえば、液の***部位を他の部位より散布量を多くすることができる。男女差を考慮する場合、男用は前側の散布密度(量)を高め、女用は中央部の散布密度(量)を高めることができる。また、吸収体12の平面方向において局所的(例えばスポット状)にポリマーが存在しない部分を設けることもできる。
必要により、高吸収性ポリマー粒子12bとして、粒径分布が異なるものを複数用意し、厚み方向に順次供給し、吸収体12内の下側に粒径分布が小さいものを、上側に粒径分布が大きいものを分布させることができる。
高吸収性ポリマー粒子12bと連続繊維との割合は吸収特性を左右する。吸収体12における液を直接受ける領域での5cm×5cmの平面面積内における重量比としては、高吸収性ポリマー粒子/連続繊維重量が、1〜14、特に2〜9であることが望ましい。
(トップシート11)
前記吸収体12の表面側(肌当接面側)を覆う透液性トップシート11としては、有孔または無孔の不織布や多孔性プラスチックシートなどが好適に用いられる。不織布を構成する素材繊維は、ポリエチレンまたはポリプロピレン等のオレフィン系、ポリエステル系、ポリアミド系等の合成繊維の他、レーヨンやキュプラ等の再生繊維、綿等の天然繊維とすることができ、スパンレース法、スパンボンド法、サーマルボンド法、メルトブローン法、ニードルパンチ法等の適宜の加工法によって得られた不織布を用いることができる。これらの加工法の内、スパンレース法は柔軟性、スパンボンド法はドレープ性に富む点で優れ、サーマルボンド法及びエアスルー法は嵩高でソフトである点で優れている。透液性トップシート11に多数の透孔を形成した場合には、尿などが速やかに吸収されるようになり、ドライタッチ性に優れたものとなる。前記透液性トップシート11は、吸収体12の側縁部を巻き込んで吸収体12の裏面側まで延在している。
また、トップシート11は、1枚のシートからなるものであっても、2枚以上のシートを貼り合せて得た積層シートからなるものであってもよい。同様に、トップシート11は、平面方向に関して、1枚のシートからなるものであっても、2枚以上のシートからなるものであってもよい。
(防漏シート19)
前記吸収体12の裏面側(非肌当接面側)を覆う防漏シート19は、ポリエチレンまたはポリプロピレンなどの不透液性プラスチックシートが用いられるが、近年はムレ防止の点から透湿性を有するものが好適に用いられる。この遮水・透湿性シートは、たとえばポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン樹脂中に無機充填材を溶融混練してシートを形成した後、一軸または二軸方向に延伸することにより得られる微多孔性シートであり、仮にシート厚が同じであれば無孔シートよりも剛性が低下するため、柔軟性の点で勝るものとなる。
前記防漏シート19は、いわゆる額巻きする形態で使用面に延在させる(図示せず)ことで、液の横漏れを防止できるが、実施の形態においては、横漏れについては、立体ギャザーBSを形成する二重のギャザー不織布13間に第2防漏シート19aを介在させることにより防止している。この形態によれば、立体ギャザーBSの起立まで第2防漏シート19aが延在しているので、トップシート11を伝わって横に拡散した液や立体ギャザーBS、BS間の軟便の横漏れを防止できる利点もある。
また、防漏シート19の内面または外面には、印刷や着色によるデザインを施しても良い。さらに防漏シート19の外側に、裏面シートとは別部材の、印刷または着色を施したデザインシートを貼り付けても良い。また、防漏シート19の内側に、排尿を視覚的変化により表示するインジケータを備えても良い。
(ギャザー不織布13)
一方、立体ギャザーBSを形成するギャザー不織布13は、図3に示されるように、折返しによって二重シートとした不織布が用いられ、前記トップシート11によって巻き込まれた吸収体12の側縁部をさらにその上側から巻き込んで吸収体12の裏面側まで延在して接着されている。より具体的には、前記ギャザー不織布13は、紙おむつの長手方向中間部では、立体ギャザーBS形成部分を残し、幅方向中間部から吸収体12の裏面側に亘る範囲がホットメルト接着剤等によって接着され、また長手方向前後端部では、前記幅方向中間部から一方側端縁までの区間が吸収体12の裏面側に亘る範囲で接着されるとともに、前記立体ギャザーBSを形成する部分を吸収体12の上面部にて折り畳むようにしながらホットメルト接着剤等により接着されている。
前記二重シート不織布によって形成されたギャザー不織布13の内部には、起立先端側部分に複数本の糸状弾性伸縮部材15、15…が配設されている。前記糸状弾性伸縮部材15、15…は、製品状態において、弾性伸縮力により吸収体側縁部より突出する不織布部分を起立させて立体ギャザーBSを形成するためのものである。本発明においては、吸収性本体10と後身頃用シート20及び前身頃用シート30が別工程で製造された後、接合される構造であるため、吸収性本体10は、常に前記糸状弾性伸縮部材15、15…の配設方向に沿って製造ラインを搬送でき、直交方向に回転させるなどの作業が必要なく、製造作業を簡略化することができる。
前記糸状弾性伸縮部材15としては、通常使用されるスチレン系ゴム、オレフィン系ゴム、ウレタン系ゴム、エステル系ゴム、ポリウレタン、ポリエチレン、ポリスチレン、スチレンブタジエン、シリコン、ポリエステル等の素材を用いることができる。また、外側から見え難くするため、太さは925dtex以下、テンションは150〜350%、間隔は7.0mm以下として配設するのがよい。なお、糸状弾性伸縮部材に代えて、ある程度の幅を有するテープ状弾性伸縮部材を用いるようにしてもよい。
前述のギャザー不織布13を構成する素材繊維も前記透液性表面シート11と同様に、ポリエチレンまたはポリプロピレン等のオレフィン系、ポリエステル系、ポリアミド系等の合成繊維の他、レーヨンやキュプラ等の再生繊維、綿等の天然繊維とすることができ、スパンボンド法、サーマルボンド法、メルトブローン法、ニードルパンチ法等の適宜の加工方法に得られた不織布を用いることができるが、特にはムレを防止するために坪量を抑えて通気性に優れた不織布を用いるのがよい。さらに前記ギャザー不織布13については、尿などの透過を防止するとともに、カブレを防止しかつ肌への感触性(ドライ感)を高めるために、シリコン系、パラフィン金属系、アルキルクロミッククロイド系撥水剤などをコーティングした撥水処理不織布を用いるのが望ましい。
(クレープ紙16)
クレープ紙16を用いる場合、その素材としては、ティッシュペーパ、特にクレープ紙、不織布、ポリラミ不織布、小孔が開いたシート等を用いることができる。ただし、高吸収性ポリマー粒子が抜け出ないシートであるのが望ましい。クレープ紙に換えて不織布を使用する場合、親水性のSMMS(スパンボンド/メルトブローン/メルトブローン/スパンボンド)不織布が特に好適であり、その材質はポリプロピレン、ポリエチレン/ポリプロピレンなどを使用できる。目付けは、5〜40g/m、特に10〜30g/mのものが望ましい。
このクレープ紙16は、図3に示すように、連続繊維12a、12a…の集合体及び高吸収性ポリマー粒子12b、12b…の層全体を包む形態のほか、その層の裏面及び側面のみを包被するものでもよい。また図示しないが、吸収体12の上面及び側面のみをクレープ紙や不織布で覆い、下面をポリエチレンなどの液不透過性シートで覆う形態、吸収体12の上面をクレープ紙や不織布で覆い、側面及び下面をポリエチレンなどの液不透過性シートで覆う形態などでもよい(これらの各素材がクレープ紙16の構成要素となる)。必要ならば、連続繊維12a、12a…の集合体及び高吸収性ポリマー粒子12b、12b…の層を、上下2層のシートで挟む形態や下面のみに配置する形態でもよいが、高吸収性ポリマー粒子の移動を防止でき難いので望ましい形態ではない。
(保持シート17)
保持シート17を設ける場合、保持シート17と吸収体12上との間には、高吸収性ポリマー粒子12bをその散布などにより介在させることができる。高吸収性ポリマー粒子12bは、連続繊維12aの集合体への供給時又はその後の工程、あるいは消費者が使用するまでの流通過程で、連続繊維12aの集合体を通り抜けることがある。連続繊維の集合体を通り抜けた高吸収性ポリマー粒子群の凹凸は、消費者が使用する際に手で触ったときジャリジャリした違和感を与える。そこで、吸収体12とクレープ紙16との間に高吸収性ポリマー粒子12bの保持性能を有する保持シート17を介在させるのも好ましい形態である。この保持シート17は、ティッシュペーパ(クレープ紙)などのクレープ紙16のみでは足りないコシを補強して、消費者が使用する際に手で触ったとき違和感を軽減又は防止する。
保持シート17の素材は、特に限定されず、高吸収性ポリマー12bの保持性能を有するものであれば足りる。具体的には、例えば、不織布、捲縮パルプ、低吸収性のコットン繊維(例えば、未脱脂のコットン繊維、脱脂されたコットン繊維、レーヨン繊維を撥水剤や疎水化剤で処理したものなど。)、ポリエチレン繊維、ポリエステル繊維、アクリル繊維、ポリプロピレン繊維、絹、綿、麻、ナイロン、ポリウレタン、アセテート繊維等を例示することができる。
保持シート17を不織布とする場合、その保持シート17は、KES試験に基づく圧縮エネルギーが0.01〜10.00gfcm/cm、好ましくは、0.01〜1.00gfcm/cmで、かつ圧縮レジリエンスが10〜100%、好ましくは、70〜100%の不織布であるとよい。
保持シート17を設ける理由は先にも触れたように、たとえば吸収体12から下方に抜け落ちた(抜け出た)高吸収性ポリマー12bを保持することにある。したがって、抜け出た高吸収性ポリマー粒子12bに対して、クレープ紙16及び保持シート17を介して使用者に接触するので、使用者にジャリジャリした違和感として、伝わるおそれがない。特に上記の圧縮エネルギー及び圧縮レジリエンスである不織布であると、その機能が十分に発揮する。
また、抜け出た高吸収性ポリマー12bは、保持シート17によって保持され、クレープ紙16上を移動することがないため、吸収能力の偏在が生じるおそれもない。特に、保持シート17上を高吸収性ポリマー粒子12bが移動を防止するために、予め粘着性を有するホットメルト接着剤などを保持シート17上に塗布することができる。また、保持シート17の上面(使用面側に向かう面)を粗面とすることで、保持シート17上を高吸収性ポリマー粒子12bが移動を防止するようにしてもよい。このための粗面化又は毛羽立ち手段としては、不織布の製造時におけるネット面でない非ネット面とする、マーブル加工を行う、ニードルパンチにより加工する、ブラシッング加工するなどを挙げることができる。
保持シート17は、図3に示すように吸収体12の下方にのみ設けても、また図示しないが、吸収体12の側面を通り吸収体12の上面にまで巻き上げて延在させてもよい。また、保持シート17を複数枚重ねて使用することも可能である。
上記例は、吸収体12とクレープ紙16の裏面側部位との間に保持シート17を設ける例であるが、保持シートは、包被シートより裏面側であってもよく(その形態は図示していない)、要は、吸収体12に対して裏面側に保持シートを設ければ、製品の裏面から触る場合におけるジャリジャリした違和感を軽減させるあるいは生じさせないものとなる。
(裏面シート14)
吸収性本体10の裏面側には、製品外面に露出する裏面シート14が設けられている。本発明では、前述の通り、この裏面シート14が、おむつの略長手方向に繊維配向性を持つように配置されるようにするため、裏面シート14を構成する素材としては、一方向に繊維配向性を有する不織布を使用する。
前記裏面シート14には座位時に高い体圧がかかる。よって、摩擦堅牢度の高い(毛羽立たない)特性を有する素材が好ましく、特に以下の摩擦堅牢度試験で「◎」または「O」の評価が得られるものを用いるのが好ましい。また、後段で述べる後身頃用シート20及び前身頃用シート30を構成する下層不織布21B、31Bも同様の理由から以下の摩擦堅牢度試験で「◎」または「O」の評価が得られるものを用いるのが好ましい。
(摩擦堅牢度試験)
摩擦堅牢度は、JISL0849に準拠し、次の方法で測定する。すなわち、250mm×25mmの摩擦堅牢度測定用シート片を作成し、測定用シート片の外面側(吸収性本体の外面側)の摩擦堅牢度を測定する。摩擦堅牢度の測定には、例えばCOLOR FASTNESS RUBBING TESTER(テスター産業株式会社製、型式;AB−301)を使用することができる。測定は、摩擦試験機II型を使用し、50回の振動を加えて行う。試験の結果得られる測定用シート片を目視にて限度見本と比較し、(◎:よれ玉および毛羽立ち無し○:よれ玉無し、毛羽立ちあり△:よれ玉あり、毛羽立ちあり×:不織布が破断)の4段階で評価する。
〔後身頃用シート20の構造〕
前記後身頃用シート20は、図1、図2及び図7に示されるように、上層不織布21A及び下層不織布21Bからなる2層構造の不織布シートとされ、前記上層不織布21Aと下層不織布21Bとの間の水平方向に各種弾性伸縮部材22…、23…が配設され、水平方向に伸縮性が付与されている。かかる後身頃用シート20は、前記吸収性本体10の後身頃B側に接着され、後述する前身頃用シート30と接合縁部24によって結合されて胴回りを固定する。
なお、図1及び図2の平面形状に示されるように、紙おむつの脚部開口に相当する部分に、凹状の脚回りカットライン29が形成されてているが、場合によって矩形状のシートとしてもよい。
前記後身頃用シート20は、上層不織布21Aと下層不織布21Bとの間に、ウエスト部S1及び胴周り部S2の上下方向に間隔をおいて水平方向に沿ってウエスト部弾性伸縮部材22、22…と、複数の胴周り弾性伸縮部材群23、23…とが接着される。
前記ウエスト部弾性伸縮部材22,22…は、ウエスト開口縁近傍(ウエスト部S1)に上下方向に間隔をおいて配設された複数条の糸ゴム状弾性伸縮部材であり、身体のウエスト部回りを締め付けるように伸縮力を与えることにより紙おむつを身体に装着するためのものである。このウエスト部弾性伸縮部材22は、図示例では糸ゴムを用いたが、例えばネット状伸縮材、伸縮ホットメルト、平ゴム又は伸縮フィルムなどの伸縮部材を用いてもよい。
前記胴周り弾性伸縮部材群23,23…は、前記ウエスト部S1の下端から概ね後身頃用シート20下端までの範囲(胴周り部S2)に亘り、上下方向に間隔をおいて水平方向に沿って配設された糸ゴム状の弾性伸縮部材であり、後身頃Bの胴回り部分に夫々水平方向の伸縮力を与える胴回りシャーリングが形成され、紙おむつを身体に密着させるためのものである。なお、前記ウエスト部弾性伸縮部材22、22…と胴回り弾性伸縮部材群23、23…との境界は必ずしも明確でなくてよい。例えば、上下方向に間隔をおいて水平方向に配置された弾性伸縮部材の内、数は特定できなくても、上部側の何本かウエスト部弾性伸縮部材22、22…として機能し、残りの弾性伸縮部材が胴回り弾性伸縮部材群23、23…として機能していればよい。この胴周り弾性伸縮部材群23も同様に、糸ゴムの他、例えばネット状伸縮材、伸縮ホットメルト、平ゴム又は伸縮フィルムなどの伸縮部材を用いてもよい。
前記吸収体12の縮こまりを防止するため、前記胴回り弾性伸縮部材群23、23…は、吸収性本体10が接合される重なり領域部分において連続しておらず、前記吸収性本体10を横切る弾性伸縮部材23…を切断して不連続とし、前記胴回り弾性伸縮部材群23、23…による伸縮性が付与されていない構造となっている。弾性伸縮部材の不連続化は、例えば特開2000−26015号公報、特開2002−273808号公報に示されるように、各種弾性伸縮部材を上層不織布21Aと下層不織布21Bとの間に配置した後、エンボスカッターロールとアンビルロールとの間を通過させ、前記エンボスカッターロールによる加圧又は加熱により所定範囲内に存在する弾性伸縮部材を細かく切断する方法によればよい。
また、前記後身頃用シート20は、前記ウエスト部S1と胴周り部S2とで、それぞれに配設されるウエスト部弾性伸縮部材22、22…と胴回り弾性伸縮部材群23、23…の張力(接着時の伸び)を調整することにより、シャーリングの強度を異なるようにすることができる。このとき、ウエスト部S1の張力を強くし、胴周り部S2の張力を弱くするようにするのが望ましい。活発に動き回る赤ちゃんなどに対しては、ウエスト部S1では強く締め付けることによって、紙おむつのズレが防止でき、また、吸収性本体10との接着部を有する胴周り部S2においては比較的弱く締め付けることによって、吸収体と装着者との追従性を高めて、漏れの防止や、ゴムの跡付きを防止することが可能となる。
一方、前記胴周り部S2の長手方向に対して、種類や太さあるいは接着時の伸長率の度合が異なる弾性伸縮部材を配設するようにしてもよい。
(上層不織布21A及び下層不織布21B)
本発明では、前述の通り、前記上層不織布21A及び下層不織布21Bが、おむつの略長手方向に繊維配向性を持つように配置されるようにするため、上層不織布21A及び下層不織布21Bを構成する素材としては、一方向に繊維配向を有する不織布を使用する。ここで、不織布は一般的に、ウェブの形成方法による分類、ウェブの接着方法による分類の他に、ウェブ中の繊維配向状態からの分類が存在するが、本上層不織布21A及び下層不織布21Bとしては、前記繊維配向状態からの分類、すなわち繊維が一方向に配向されたパラレルウェブ、繊維が直交したクロスウェブ、繊維の配向がランダムなランダムウェブの内、前記繊維が一方向に配向されたパラレルウェブが使用されることが一般的である。このような不織布の製造方法としては、スパンボンド法やエアスルー法、SMSが好適に用いられる。特に本発明では、繊維長を長くすることが可能で、繊維配向性が比較的簡単に制御可能なスパンボンド法を用いることが好ましい。また、エアスルー法を用いた場合、素材自体が柔軟性を有するとともに伸長性に富み、引張強度の比(MD/CD)も大きいため、不織布の伸展性向上のために好ましいが、スパンボンド法の方が引張強度と伸度のバランスの点で優れている。
〔後身頃用シート20の製造方法〕
本発明に係るおむつ1は、後身頃用シート20を構成する上層不織布21A及び下層不織布21Bが、おむつ長手方向に繊維配向性を持つように配置されて製造される。ここで、不織布の繊維配向性は、原反の長手方向と一致するのが一般的であるため、かかる原反をおむつ製造ラインに沿って供給すると、不織布の繊維配向性は、同じく製造ラインに沿って供給される弾性伸縮部材の配置方向と同じ方向、すなわちおむつ幅方向となる。そこで、本発明では、弾性伸縮部材の配置方向と、不織布の繊維配向とがほぼ直交するように、以下のいずれかの製造方法を採用する。
(第1形態例)
図8及び図9に示されるように、一方側の不織布供給ライン40から、原反の長手方向に繊維配向性を有する不織布41がラインに沿って供給されるとともに所定間隔で切断された後、90°反転装置42によって反転されてラインとほぼ直交方向に繊維配向性を有するようにされ、この不織布を連接配置した不織布連接体43が供給される。また、他方側の不織布供給ライン44から、同様にして連接配置した不織布連接体45が供給される。
そして、これら不織布連接体43、45の間に、ウエスト部S1に相当する部分に連続的に配置される弾性伸縮部材46…及び胴周り部S2に相当する部分に連続的に配置される弾性伸縮部材47…が、公知のコントロールシーム方式に従って、弾性伸縮部材46、47の周面にホットメルト接着剤が塗布されて、伸張状態で接着される。
前記後身頃用シート20の製造に当たっては、図8及び図9に示されるように、ニップローラ部48の下側に前記一方側の不織布供給ライン40からの不織布連接体43が供給されるとともに、上側に前記他方側の不織布供給ライン44からの不織布連接体45が供給され、かつこれら不織布連接体43、45の間に、前記弾性伸縮部材46、47が供給されてそれぞれ接着されて、連続状の後身頃用シート20が製造される(図10参照)。その後、この連続状の後身頃用シート20を所定位置(破線位置)で切断することにより、個々の後身頃用シート20が完成される。
前記弾性伸縮部材46、47への周面塗布は、例えば、図11(A)に示されるように、V字型の溝を有する部材49aを用いて、溝の底部に接着剤を供給しながら弾性伸縮部材を溝に通すコームガン49による塗布方法や、図11(B)に示されるように、曲折する部材50に弾性伸縮部材を絡ませながら通過させ、接着剤を塗布する、従来より公知のコントロールシーム塗布方式、オメガ塗布方式又はシュアラップ塗布方式等が挙げられる。これらコントロールシーム塗布方式、オメガ塗布方式又はシュアラップ塗布方式は、接着剤の塗布が偏り易いコームガン塗布よりも、均一性の高い周面塗布が可能となるので好ましい。
上記ホットメルト接着剤としては、例えばEVA系、粘着ゴム系(エラストマー系)、オレフィン系、ポリエステル・ポリアミド系などの種類のものが存在するが、本使い捨ておむつでは、前記粘着ゴム系(エラストマー系)を使用するのが望ましい。
(第2形態例)
第2形態例に係る製造方法では、図12及び図13に示されるように、ウエスト部S1及び胴周り部S2に相当する部分に、複数条の弾性伸縮部材46、47を製造ラインに沿って伸張状態で供給し、この弾性伸縮部材群に巻き付けるように、原反の長手方向に繊維配向性を有する不織布41を螺旋状に供給して重ね合わせてシート状とした後、後身頃用シート20の製品形状で切断することにより、個々の後身頃用シート20が完成される。
弾性伸縮部材46、47の接着方法及び不織布41の接着方法は、上記第1形態例と同様である。
〔前身頃用シート30の構造と製造方法〕
前身頃用シート30は、前記後身頃用シート20とほぼ同様の構造であり、図1に示されるように、上層不織布31Aと下層不織布31Bからなる2層構造の不織布シートとされ、前記上層不織布31Aと下層不織布31Bとの間に、ウエスト部S1及び胴周り部S2の幅方向に沿って複数の弾性伸縮部材32…、33…がホットメルト接着剤により接着されて、伸縮性が付与されている。
なお、前身頃用シート30は、図1の平面形状に示されるように、矩形状のシートとしているが、場合によっておむつの脚部開口に相当する部分に、凹状の脚周りカットラインを形成するようにしてもよい。
前身頃用シート30は、前記後身頃用シート20と同様の製造方法で製造することによって、上層不織布31A及び下層不織布31Bが、おむつ長手方向に繊維配向を有するようになる。
〔おむつ1の組立手順〕
前記吸収性本体10と後身頃用シート20及び前身頃用シート30とは、図1、図7に示されるように、吸収性本体10の非身体側の面であって後身頃B側及び前身頃F側に、それぞれ後身頃用シート20及び前身頃用シート30がホットメルト接着剤等によって接着されて一体化される。
前記吸収性本体10は、メカニカルファスナーや粘着剤を用い、前記後身頃用シート20及び/又は前身頃用シート30に対して着脱自在に連結することもできる。
また、前記後身頃用シート20及び前身頃用シート30は、吸収性本体10の身体側の面に接着することもできる。この場合は、少なくとも吸収性本体10の前後端部において接着するようにする。このように構成すると、吸収性本体10の前後部において、透液性トップシート11と後身頃用シート20前身頃用シート30とによって囲まれたポケット状部分を形成することができるため、尿などの***物の前後漏れを防止できる効果がある。特に、このような構成においては、前述したように、前記吸収性本体10を横切る弾性伸縮部材23、23…を切断して不連続とすることが好ましい。これにより吸収体の縮こまりだけでなく、弾性伸縮部材による肌への跡付も防止することができる。ポケット状部分を形成することによる前後漏れ防止効果をより確実に得るために、前記後身頃用シート20及び/又は前身頃用シート30と立体ギャザーBSとを接合したり、後身頃用シート20及び前身頃用シート30を持ち上げてポケット状部分を形成するため、立体ギャザーBSの糸状弾性部材15が切断されないようにしたりすることも好ましい形態である。
〔他の形態例〕
(1)上記形態例では、透液性のトップシート11と防漏シート19との間に吸収体12が介在されるとともに、最外層に不織布からなる裏面シート14が配設された吸収性本体10と、2枚の不織布(上層不織布21A、下層不織布21B)の間にウエスト部S1及び胴周り部S2に沿って多数の弾性伸縮部材22…、23…が配置され、前記吸収性本体10の後身頃B側に接合される後身頃用シート20と、2枚の不織布(上層不織布31A、下層不織布31B)の間にウエスト部S1及び胴周り部S2に沿って多数の弾性伸縮部材32…、33…が配置され、前記吸収性本体10の前身頃F側に接合される前身頃用シート30とから構成されるとともに、製品状態で前記後身頃用シート20と前身頃用シート30とが、その両側端の接合縁部において接合されることによりウエスト開口部及び左右一対のレッグ開口部が形成されたパンツ型使い捨ておむつ1としたが、前記後身頃用シート20と前身頃用シート30とに分割しないタイプに対しても同様に適用することが可能である。
具体的には、図14に示されるように、透液性のトップシート11と防漏シート19との間に吸収体12が介在された吸収性本体10と、この吸収性本体10の外面側に一体的に設けられるとともに、2枚の不織布(上層不織布61A、下層不織布61B)の間の前身頃F側及び後身頃B側のウエスト部S1及び胴周り部S2に沿って弾性伸縮部材62…、63…がそれぞれ配置された外装シート60とから構成されるとともに、製品状態で前記外装シート60の後身頃Bと前身頃Fとが、その両側端の接合縁部において接合されることによりウエスト開口部及び左右一対のレッグ開口部が形成された構造を成すパンツ型使い捨ておむつにおいて、少なくとも前記外装シート60を構成する2枚の不織布(上層不織布61A、下層不織布61B)は、おむつの略長手方向に繊維配向性を持つように配置する。なお、前記外装シート60の製造方法は、前述した後身頃用シート20、前身頃用シート30と同様の方法によって製造することができる。
本発明に係るパンツ型使い捨ておむつ1の裏面を示す開図である。 本発明に係るパンツ型使い捨ておむつ1の表面を示す開図である。 図2のIII−III線矢視図である。 図1のIV−IV線矢視図である。 製品状態の正面図である。 その背面図である。 パンツ型使い捨ておむつ1の分解図である。 第1形態例に係る後身頃用シート20の組立て要領を示す模式図である。 その要部斜視図である。 図8の要部平面図(X−X線矢視図)である。 接着剤の塗布要領例(A)(B)を示す図である。 第2形態例に係る後身頃用シート20の組立て要領を示す模式図である。 図12のXIII−XIII線矢視図である。 他の参考的形態例に係るパンツ型使い捨ておむつ1の分解図である。 (A)、(B)は従来のパンツ型使い捨ておむつ70の製造工程図である。 従来のパンツ型使い捨ておむつ70を示す製品状態の正面図である。
1…パンツ型使い捨ておむつ、10…吸収性本体、11…透液性トップシート、12…吸収体、13…ギャザー不織布、14…裏面シート、15…糸状弾性伸縮部材、16…クレープ紙、17…保持シート、18…中間シート、19…防漏シート、20…後身頃用シート、21A…上層不織布、21B…下層不織布、22…ウエスト部弾性伸縮部材、23…胴周り部弾性伸縮部材、24…接合縁部、29…脚周りカットライン、30…前身頃用シート、31A…上層不織布、31B…下層不織布、32…ウエスト部弾性伸縮部材、33…胴周り部弾性伸縮部材、40・44…不織布供給ライン、42…90°反転装置、43・45…不織布連接体、B…後身頃、F…前身頃、S1…ウエスト部、S2…胴周り部

Claims (5)

  1. 透液性のトップシートと不透液性シートとの間に吸収体が介在されるとともに、最外層に不織布からなる裏面シートが配設され、両側部に表面側に起立する立体ギャザーを備えた吸収性本体と、2枚の不織布の間にウエスト部及び胴周り部に沿って多数の弾性伸縮部材が配置され、前記吸収性本体の後身頃側に接合される後身頃用シートと、2枚の不織布の間にウエスト部及び胴周り部に沿って多数の弾性伸縮部材が配置され、前記吸収性本体の前身頃側に接合される前身頃用シートとから構成されるとともに、製品状態で前記後身頃用シートと前身頃用シートとが、その両側端の接合縁部において接合されることによりウエスト開口部及び左右一対のレッグ開口部が形成されたパンツ型使い捨ておむつにおいて、
    前記後身頃用シートを構成する2枚の不織布及び前記前身頃用シートを構成する2枚の不織布は、おむつの略長手方向に繊維配向性を持つように配置されるとともに、前記裏面シートを構成する不織布は、おむつの略長手方向に繊維配向性を持つように配置され
    前記後身頃用シート及び前身頃用シートは、前記吸収性主体の身体側の面に接着され、前記吸収性主体の前後部において、前記透液性トップシートと後身頃用シート又は前身頃用シートとによって囲まれたポケット状部分を形成するとともに、前記後身頃用シート及び前身頃用シートと前記立体ギャザーとが接合されていることを特徴とするパンツ型使い捨ておむつ。
  2. 前記前身頃用シート及び/又は後身頃用シートにおいて、前記吸収体と重なる領域部分において、弾性伸縮部材を切断し不連続としてある請求項1記載のパンツ型使い捨ておむつ。
  3. 前記前身頃用シート及び後身頃用シートを構成する不織布は、スパンボンド法により製造した不織布である請求項1〜いずれかに記載のパンツ型使い捨ておむつ。
  4. 請求項1〜いずれかに記載のパンツ型使い捨て紙おむつに使用される前身頃用シート及び後身頃用シートの製造方法であって、
    一方側の不織布供給ラインから、原反の長手方向に繊維配向性を有する不織布がラインに沿って供給されるとともに所定間隔で切断された後、90°反転装置によって反転され、ラインとほぼ直交方向に繊維配向性を有するようにし、この不織布を連接配置した不織布連接体が供給されるとともに、他方側の不織布供給ラインから、同様にして連接配置した不織布連接体が供給され、これら不織布連接体の間に、ウエスト部及び胴周り部に相当する部分に連続的に複数条の弾性伸縮部材が伸張状態で接着された後、所定形状に切断することを特徴とするパンツ型使い捨ておむつ用シートの製造方法。
  5. 請求項1〜いずれかに記載のパンツ型使い捨て紙おむつに使用される前身頃用シート及び後身頃用シートの製造方法であって、
    複数条の弾性伸縮部材を製造ラインに沿って伸張状態で供給し、この弾性伸縮部材群に巻き付けるように、原反の長手方向に繊維配向性を有する不織布を螺旋状に供給し、製造ライン方向に対して−45°〜+45°範囲の方向に繊維配向性を有するシート状とした後、所定形状に切断することを特徴とするパンツ型使い捨ておむつ用シートの製造方法。
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