JP4870931B2 - 耐環境性軸流ファン - Google Patents

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Description

本発明は、耐環境性軸流ファン、特に、工作機械の切削剤として通常使用されている水溶性切削剤が降りかかったり吸い込んだりしても送風冷却機能を損なわない耐環境性の高い軸流ファンに関するものである。
従来、工作機械の近傍に設置される制御装置の冷却用には、軸流ファンが使用されている。図6は、従来の軸流ファンを組み立てる前の状態を分解して示す概略断面図である。図6において、軸流ファン100は、電気部分であるコイル1を備え、コイル1は、積層コア2に絶縁材3を装着し、巻線されている。このコイル1と、電子部品4やコンデンサ5(以下単に実装部品4、5と言う。)が実装された回路基板6とが一体化され、ケース7に装着されてリード線14が取り付けられる。回転する羽根8の内側には、磁路を形成するヨーク9と、さらにその内側にマグネット10が嵌合されている。羽根8の中心に取り付けられた回転軸11をケース7に装着し、軸受け12に挿入して抜け止め金具13で一体化されている。
コイル1は、一般的には、ポリウレタンエナメル銅線やポリエステルエナメル銅線が用いられる。通常の使用環境下では、特別な絶縁処理は施さないが、工作機械の周辺で使用される軸流ファンの場合は、切削剤の飛沫が降りかかったり、吸い込んだりして絶縁性を損なうので、コイル1及び実装部品4、5を含む回路基板6に絶縁コーティングを施した後に、ケース7に組み込んでいた。
工作機械に一般的に使用される切削剤は、強アルカリ性で導電性があり、界面活性剤を含有しているため、合成樹脂材料の内部にも浸透し溶解力を持っている。これらのミストが軸流ファン100に降りかかったり吸い込んでしまい、軸流ファン100の電気部分であるコイルや電子回路基板に付着して絶縁性を損ない軸流ファン100としての機能を失ってしまうことがある。
切削剤は、不水溶性と水溶性に大別されるが、最近工作機械に使用される切削剤は、水溶性のものが主に用いられ高速加工や高精度加工の要求のため内容組成が複雑になり、電気絶縁の観点からは非常に厳しい液体になってきている。つまり、鉱油や合成油の中に加工工具の磨耗を減らし冷却性能を高め切れ味をよくするため潤滑剤の他に大量の界面活性剤を含み、防錆剤、防腐剤、消泡剤が混入されている。その結果として、これらは強アルカリ性(pH:9〜10)を示し、通常水で希釈して使用されるが導電性(約0.5〜1.5mシーメンス/cm))を持っている。
従って、これらが降りかかる環境下に置かれる軸流ファンの電気部品は、従来の絶縁コーティングでは、保護しきれず、電子回路の短絡やコイルのレイヤーショート等の絶縁不具合が発生し、軸流ファン100の本来の機能である送風冷却が困難になっていた。
切削剤は、前記のとおり導電性をもっているため、電位差のある部分が絶縁コーティングされていなければ、たちまちにしてリーク電流が流れ故障に至る。さらに、界面活性剤は、コイルのエナメル絶縁皮膜や絶縁コーティングあるいは軸流ファン100を構成する材料の内部に浸透して行き、膨潤あるいは溶解させることがある。つまり、材料の内部劣化を起こさせるため材質を十分吟味し選択しなければ、この悪環境下で耐久性のある軸流ファンを作るのが困難であった。
従来、巻線し成形した後のステータを脱湿のために加熱し、未だ十分に温度が高い時に、エポキシ樹脂液に浸漬し、ステータ近傍のエポキシ樹脂の温度を上げて、流動性を増し、巻線自体の周囲、コアと巻線の間、及び巻線相互の空間等へのエポキシ樹脂の浸透を容易にして、巻線のピンホールを塞ぎ、加熱硬化することが行われている。その後型に入れて、更にエポキシ樹脂を注入して成型している(例えば、特許文献1参照)。
また、固定子、電子部品を含む回路基板及び複数本のリード線を、固定子側ケースに収納された状態で、硬化後の硬度がショアD30〜ショアD90になるエポキシ樹脂によりモールドするファンレスモータが知られている(例えば、特許文献2参照)。
特開2003−333787号公報 特開2001−128408号公報
しかしながら、特許文献1の軸流ファンでは、ステータのみについてエポキシ樹脂でモールドしており、回路基板については考慮されていないという問題点があった。また、特許文献2では、固定子及び回路基板等をケースに収納した状態でモールドするため、寿命終了後におけるリサイクルにおいて、分解が困難であるという問題点があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、工作機械の切削剤として通常使用されている水溶性切削剤が降りかかったり吸い込んだりしても、絶縁不具合を起こさず送風冷却機能を損なわない耐環境性が高く、リサイクル性にも優れた耐環境性軸流ファンを提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の請求項1にかかる耐環境性軸流ファンは、積層コアに装着された絶縁材に巻回されるコイル及び前記絶縁材に固定され電子部品を実装した回路基板を有するコア部と、マグネットが装着され回転軸及び羽根を有する羽根部と、前記コア部が装着され前記羽根部を回転自在に保持するケースとを備える耐環境性軸流ファンであって、前記コア部のコイル及び電子部品を含む回路基板は、芳香属アミン系硬化剤で硬化されるエポキシ樹脂でモールドされており、前記芳香族アミン系硬化剤で硬化されるエポキシ樹脂は、70℃〜90℃の温度で硬化され、前記芳香族アミン系硬化剤を配合した後のエポキシ樹脂は、50℃〜60℃の温度範囲でその粘度が800CPS〜1500CPSの範囲を少なくとも30分間保持できることを特徴とする。
また、本発明の請求項に記載の耐環境性軸流ファンにあっては、マグネットの材料は、プラスチック成形磁気材料のバインダーがナイロンもしくは高ニトリルであることを特徴とする。
また、本発明の請求項に記載の耐環境性軸流ファンにあっては、耐環境性軸流ファンの少なくとも羽根及びケースは、ポリエチレンテレフタレートを混入していないポリブチレンテレフタレート、アクリロニトリルブタジエンスチレン及びこれらのプラスチックアロイから作製されることを特徴とする。
本発明にかかる耐環境性軸流ファンは、コア部のコイル及び電子部品を含む回路基板が芳香アミン系硬化剤で硬化されるエポキシ樹脂でモールドされているので、工作機械の切削剤として通常使用されている水溶性切削剤が降りかかったり吸い込んだりしても送風冷却機能を損なわないという効果を奏する。また、マグネットや他のプラスチック部材が切削剤に対して優れた特性を有する部材で構成されているので、さらに耐久性や信頼性が向上した軸流ファンが作製できるという効果も奏する。さらに、コア部のコイル及び電子部品を含む回路基板を芳香アミン系硬化剤で硬化されるエポキシ樹脂でモールドした後にケースに装着されるので、軸流ファンの寿命終了後におけるリサイクル性に優れるという効果も奏する。
以下に、本発明にかかる耐環境性軸流ファンの一実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この一実施の形態により本発明が限定されるものではない。
図1は、本発明の一実施の形態にかかる耐環境性軸流ファン(以下、単に軸流ファンとする)を示す概略断面図である。なお、図1では、羽根部とコア部も同時に図示している。図1において、軸流ファン100Aは、電気部品であるコイル1を備え、コイル1は、コア例えば積層コア2に絶縁材3を装着し、この絶縁材3に巻回されている。このコイル1と、電子部品4やコンデンサ5(以下単に実装部品4、5と言う。)が実装された回路基板6とが一体化され、コア部20が構成される。ここで、コイル1及び実装部品4、5を含む回路基板6は、後述するように、モールド用材料として、芳香アミン系硬化剤で硬化されるエポキシ樹脂でモールドされている。
回転する羽根8の内側には、磁路を形成するヨーク9と、ヨーク9の内側にマグネット10が嵌合され、中心には回転軸11が取り付けられている。これらの羽根8、ヨーク9、マグネット10及び回転軸11により、羽根部30が構成される。上述したコア部20は、ケース7に装着されて固定される。また、羽根部30は、その回転軸11がケース7の軸受け12に挿入され、回転軸11の先端に抜け止め金具13が挿入される。これにより、コア部20及び羽根部30は、ケース7に一体化される。その後、ケース7にリード線14が取り付けられる。
以上のように構成された軸流ファン100Aにおいて、コア部20のコイル1及び実装部品4、5を含む回路基板6は、モールド用材料として、芳香アミン系硬化剤で硬化されるエポキシ樹脂でモールドされている。エポキシ樹脂としては、種々のエポキシ樹脂を使用できる。硬化剤としては、好ましくは芳香アミン系硬化剤が使用できる。
芳香アミン系硬化剤としては、メタフェニレンジアミンやジアミノジフェニルメタンが代表的に使用できる。これらを100%、若しくは少なくとも90%以上含む変性品を使用する。市販品として、日本合成化工株式会社の硬化剤:型番SH−37はこれに該当し、主材:SR−37との配合で望ましい硬化を発揮する。硬化剤は、単独で用いるものであり、酸無水物硬化剤などの触媒に使用するものではない。
次に、モールド用材料として芳香アミン系硬化剤及びエポキシ樹脂を使用した場合の硬化条件について説明する。
図2は、芳香アミン系硬化剤を配合した後の各温度におけるエポキシ樹脂の粘度の経時変化を示す線図である。図2において、硬化剤を配合した後にエポキシ樹脂をそれぞれ40℃、50℃及び60℃に保持し、10分毎に各エポキシ樹脂の粘度を測定した。エポキシ樹脂の温度が40℃であると、硬化剤を配合した直後から粘度が2500CPSを超えてしまい、望ましくない。エポキシ樹脂の温度が50℃〜60℃で、かつ硬化剤を配合してから30分以内であると、エポキシ樹脂の粘度が800CPS〜1500CPSの範囲となり、モールド用材料として好適に使用できる。
図3は、エポキシ樹脂硬化時における発熱の経時変化を示す線図である。図3において、硬化剤として、芳香アミン系硬化剤を使用し、比較のためにアミン系硬化剤を使用した場合について示している。アミン系硬化剤を使用した場合は、反応発熱が高く硬化も早い。また、硬化発熱が110℃以上のピークに達することもある。このことは、低粘度領域を長時間取れないことにもつながっている。
これに対して、芳香アミン系硬化剤を使用した場合には、エポキシ樹脂を80℃で硬化させたとき、発熱を極力抑えて90℃以下に抑えることができる。なお、発熱はエポキシ樹脂を硬化させる温度にも左右されるが、70℃〜80℃が適している。これ以下の温度では、硬化時間が、非常に長く作業性が悪くなり採用できない。実装部品の一つであるコンデンサ5は、熱に弱い。液状エポキシ樹脂を硬化させるときには、発熱反応を伴ない、異常に温度上昇するとコンデンサ5を故障せしめることがある。硬化剤として芳香アミン系硬化剤を使用した場合には、図3から明らかなように、硬化時の発熱を90℃以下に抑えることができるので、熱に弱いコンデンサ5等の電子部品における故障を回避できる。
従って、モールド用材料としてのエポキシ樹脂は、硬化剤を配合後のエポキシ樹脂の温度範囲が50℃〜60℃において、その粘度が800CPS(センチポイズ)〜1500CPSの範囲を少なくとも30分間保持できるものを選択することが望ましい。このような条件を満たすエポキシ樹脂及び硬化剤を選択し、50℃〜60℃の範囲の加熱温度、30分以内の加熱時間でモールドを行うことができる加熱プログラムを組んで、コア部20のモールドを行う。また、エポキシ樹脂の硬化は、90℃以下の温度で行うことが望ましい。
以上のようなモールド用材料及び硬化条件を採用することにより、低粘度領域の時間が長く、コイル1の電線の隙間や積層コア2を積層したコアの隙間へ、金型内にあるポキシ樹脂が浸透しやすくなる。従って、真空含浸等の工法は必要ない。これらの隙間を埋めることは、切削剤の浸入を防ぐことになり、軸流ファン100Aの耐久性を増すことに寄与している。さらに、あらかじめ積層コア2の隙間に合成樹脂ワニスなどを塗布しなくても済み、作業性が良い。
コア部20をモールドする際には、コイル1及び実装部品4、5を含む回路基板6を金型に納め、硬化剤を配合後のエポキシ樹脂でモールドする。すなわち、コイル1及び回路基板6が切削剤により溶解し、回路が短絡するのを防御するために、切削剤に強い本発明所定のエポキシ樹脂で覆ってしまう。これにより、コイル1及び実装部品4、5を含む回路基板6はエポキシ樹脂によってその全体がモールドされるので、切削剤あるいはその他導電性を有する飛沫のかかる悪環境においても、軸流ファン100Aの耐久性を向上させることができる。
その後、エポキシ樹脂がモールドされたコア部20をケース7に装着する。なお、コア部20をケース7に装着した後にエポキシ樹脂でモールドする方法も考えられる。しかしながら、現行の組み立てライン構成から逸脱し特殊ラインになり得策ではないことに加え、軸流ファン100Aが寿命エンドに至りリサイクルしたいときに、コア部20をケース7から取り外すのが困難となり解体しにくい欠点があるので、この方法は望ましくない。これに対して、エポキシ樹脂をモールドしたコア部20をケース7に装着すれば、装着したコア部20を容易に取り外すことが可能となり、リサイクル性が向上する。
電気部品のみを切削剤に強くしても他の弱点部があっては軸流ファン100Aとしての機能を発揮できない。そのため、本発明においては、マグネット11の材料において、プラスチック成形磁気材料のバインダーとして、ナイロンもしくは高ニトリルゴムを採用する。ナイロンもしくは高ニトリルゴムをバインダーとすることにより、切削剤が浸透することなく、安定して使用することができる軸流ファン100Aが得られる。
さらに、ケース7及び羽根8などの構造材料に用いるプラスチック材料として、ポリエチレンテレフタレートを混入していないポリブチレンテレフタレート(PBT)、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)及びこれらのプラスチックアロイを使用することが望ましい。これらの材料を使用したケース7及び羽根8などについて、切削剤に対する耐久性バランスをみる試験を行った。軸流ファン100A全体を85℃の切削剤に浸漬し耐久性評価をしたが、バランスが良く取れて耐久性に優れていることがわかった。
以下、実施例及び比較例に基づいて、本発明をさらに具体的に説明する。
(実施例1〜2、比較例1〜6)
工作機械に使用される薬剤として特に問題となる切削剤は、水溶性切削剤であり、主に鉱油成分を乳化させたエマルジョンタイプと、水に溶解させているソリュブルタイプの2種類がある。いずれも界面活性剤を含み、表面張力を下げる働きがあり、濡れ性を良くしている。つまり、極微細な隙間にも浸透しやすく、ひいては合成樹脂の内部にも浸透しやすい性質がある。従って、モールドに用いる合成樹脂として、これらの切削剤の浸透で劣化しない材料、もしくは劣化が小さいかもしくは進行が緩やかな材料を選択する必要がある。そこで、水溶性切削剤のエマルジョンタイプとソリュブルタイプの代表的品種を選び、これに浸漬して材料の選別試験を行った。
比較検証したモールド用材料15は、エポキシ樹脂(芳香族アミン系硬化剤)、エポキシ樹脂(アミン系硬化剤を使用)、シリコーンゴム、及びホットメルトのポリエステルの4種類とした。これらの材料をそれぞれ切削剤A(ソリュブルタイプ)及び切削剤B(エマルジョンタイプ)に85℃で浸漬し、浸漬後の硬度の経時変化を測定した。表1において、芳香アミン系硬化剤を使用した場合を実施例とし、他を比較例として示した。各材料を前記2種類の切削剤A、Bに浸漬して85℃で加熱し、任意の時間に取り出して硬度を測定した。硬度計は、JIS−K6301 A−TYPEで行った。硬度が低下すると言うことは、切削剤が浸透し膨潤もしくは溶解が進行していることを意味する。結果を表1に示す。また、図4に表1の結果を図示した。
Figure 0004870931
表1及び図4に示すモールド用材料では、エポキシ樹脂(芳香族アミン系硬化剤、実施例1,2)が良い結果であった。エポキシ樹脂(アミン系硬化剤、比較例1,4)は、硬度低下があり完全とはいえない。また、ホットメルトのポリエステル(比較例3,6)は、シリコンゴム(比較例2,5)と同程度に膨潤が著しい結果であった。
(実施例3〜6、比較例7〜10)
マグネット11は、フェライトの磁性粉末に合成樹脂やプラスチック材料をバインダーとして成型するが、このバインダーの種類を変えて試験した。供試材料は、高ニトリルゴム(実施例3,5)、ナイロン(実施例4,6)、ニトリルゴム(比較例7,9)及び塩素化ポリエチレン(比較例8,10)の4種類とした。これらの材料を、前記2種類の切削剤A、Bに浸漬し85℃で加熱し、任意の時間に取り出して硬度を測定した。硬度計は、JIS−K6301 A―TYPEで行った。硬度が低下すると言うことは、切削剤が浸透し膨潤もしくは溶解が進行していることを意味する。結果を表2に示す。また、図5に表2の結果を図示した。
Figure 0004870931
表2及び図5に示すマグネット用材料のバインダーでは、高ニトリルゴム及びナイロンが安定していることがわかった。すなわち、切削剤が浸透し膨潤もしくは溶解が進行することなく、信頼性の高い軸流ファン100Aを製造することができることがわかった。
以上のように、本発明にかかる軸流ファンは、工作機械の切削剤として通常使用されている水溶性切削剤が降りかかったり吸い込んだりしても送風冷却機能を損なわない耐久性のある軸流ファンに有用である。特に、過酷な使用条件下で使用する場合や、リサイクル性が求められる場合に適している。
本発明の一実施の形態にかかる軸流ファンを示す概略断面図である。 芳香アミン系硬化剤を配合した後の各温度におけるエポキシ樹脂の粘度の経時変化を示す線図である。 エポキシ樹脂硬化時における発熱の経時変化を示す線図である。 実施例1〜2、比較例1〜6におけるモールド用材料を切削剤に浸漬した後の硬度変化を示す線図である。 実施例3〜6、比較例7〜10におけるマグネット用材料のバインダーを切削剤に浸漬した後の硬度変化を示す線図である。 従来の軸流ファンを分解して示す概略断面図である。
符号の説明
1 コイル
2 積層コア
3 絶縁材
4 電子部品
5 コンデンサ
6 回路基板
7 ケース
8 羽根
9 ヨーク
10 マグネット
11 回転軸
12 軸受け
13 抜け止め金具
14 リード線
15,16 モールド用材料
20 コア部
30 羽根部
100A 軸流ファン

Claims (3)

  1. 積層コアに装着された絶縁材に巻回されるコイル及び前記絶縁材に固定され電子部品を実装した回路基板を有するコア部と、マグネットが装着され回転軸及び羽根を有する羽根部と、前記コア部が装着され前記羽根部を回転自在に保持するケースとを備える耐環境性軸流ファンであって、
    前記コア部のコイル及び電子部品を含む回路基板は、芳香アミン系硬化剤で硬化されるエポキシ樹脂でモールドされており、
    前記芳香族アミン系硬化剤で硬化されるエポキシ樹脂は、70℃〜90℃の温度で硬化され
    前記芳香族アミン系硬化剤を配合した後のエポキシ樹脂は、50℃〜60℃の温度範囲でその粘度が800CPS〜1500CPSの範囲を少なくとも30分間保持できることを特徴とする耐環境性軸流ファン。
  2. 前記マグネットの材料は、プラスチック成形磁気材料のバインダーがナイロンもしくは高ニトリルであることを特徴とする請求項に記載の耐環境性軸流ファン。
  3. 前記耐環境性軸流ファンの少なくとも羽根及びケースは、ポリエチレンテレフタレートを混入していないポリブチレンテレフタレート、アクリロニトリルブタジエンスチレン及びこれらのプラスチックアロイから作製されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の耐環境性軸流ファン。
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