JP4867033B2 - ビーム整形光学系およびレーザービームプリンタの光学系 - Google Patents

ビーム整形光学系およびレーザービームプリンタの光学系 Download PDF

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Description

本発明は、軸非対称なプロファイルを有し、光源からのビームの形状を整形するビーム整形光学系および軸非対称なプロファイルを有し、光源からのビームの形状を整形するビーム整形素子を含むレーザービームプリンタの光学系に関する。
本発明は、特に、非点収差を最小化するように、位相関数を定めた回折格子面を備える、ビーム整形光学系およびレーザービームプリンタの光学系に関する。
半導体レーザーを光源として用いるデバイスとして、光学記録媒体用の光ピックアップ装置、レーザープリンターのような走査光学系、レーザー加工機、あるいは光通信デバイスなどがある。これらのデバイスにおいては、エネルギー効率や収差低減の観点から、光軸に垂直なビーム断面におけるエネルギー値の、ピーク値に対する比率が一定値以上の部分は軸対称の円形、あるいはアスペクト比の小さい楕円形状であることが好ましい場合が多い。
一方、光源である半導体レーザーのビームウエスト位置に相当する活性層の幅と厚みが大きく異なる。このため、活性層に平行な面方向の放射光束の広がり角は垂直方向の広がり角の約1/3から1/6倍であり、光軸に垂直なビーム断面におけるエネルギー値の、ピーク値に対する比率が一定値以上の部分は楕円形状である。この光束を軸対称なコリメータを用いて、たとえば平行光束とした場合、結果として得られる平行ビームの光軸に垂直なビーム断面におけるエネルギー値の、ピーク値に対する比率が一定値以上の部分は楕円形状のままである。
このような半導体レーザーより射出される楕円ビームを、適用するデバイスの光学特性に沿うように、波面収差を抑えたまま円形あるいは任意の長軸と短軸の比率の楕円へのビーム整形を行う軸非対称なビーム整形素子が知られている。たとえば、以下の文献を参照されたい。
(1)特開昭61−254915号公報
(2)特開平6−294940号公報
しかしながら、軸非対称なビーム整形素子は、光軸をz軸とした場合に、x軸方向とy軸方向での屈折パワーが異なる。このため、光源の波長変動や環境温度の変化のような外的要因に伴う屈折率変動に対して、軸非対称なビーム整形素子は、x軸方向とy軸方向の光学特性の変動が異なり、大きな非点収差が引き起こされるという問題点がある。
図1は、光源である半導体レーザーの活性層と平行な断面におけるビーム整形素子の光路図であり、図2は、活性層と垂直な断面におけるビーム整形素子の光路図である。
図1および2に示すように、半導体レーザーの活性層からの光束はビーム整形素子を通過することで、平行方向の開き角と垂直両方向の開き角が変化する。このとき射出後の光束の波面収差は十分に低く、一般的には球面波をなすようにビーム整形が行われている。したがって、活性層に平行な平面上の射出光束の虚像点と、垂直な平面上の射出光束の虚像点は光軸上で一致する。あるいは、射出光束が特にコリメートされた平面波であれば虚像点は無限遠方で一致する。
光源波長の変化や外的環境変化に伴って屈折率変化が生じた場合、屈折パワーの変化に従って虚像点も移動する。このように平行、垂直方向でパワーが異なる軸非対称な光学素子においては、平行、垂直それぞれの断面での虚像点のずれ量が異なるので大きな非点収差を生じることとなる。
特に、ブルーレイディスクに用いるような短波長域では光源の発振周波数が変動した場合の色収差の影響が無視できないほど大きくなる。また、レーザービームプリンタの様に像倍率の大きい走査光学系では、環境変動による非点収差の発生が走査方向に平行な方向と垂直な方向での結像位置ずれにつながる。このため、レーザービームプリンタの光学系において、軸非対称なビーム整形素子を使用することはできなかった。
したがって、光源の波長変動や環境温度の変化のような外的要因に伴う屈折率変動に対して、非点収差を引き起こさない、軸非対称なビーム整形光学系に対するニーズがある。
参考形態によるビーム整形光学系は、軸非対称なプロファイルを有し、光源からのビームの形状を整形するビーム整形素子を含む。本発明によるビーム整形光学系は、光軸をz軸とし、光軸に垂直な平面をxy平面とした場合に、光源の波長変化に対して、xz平面における光源から結像点または虚像点までの距離の逆数の変化とyz平面における当該距離の逆数の変化とが等しくなるようにすることにより非点収差を最小化するように、x軸方向およびy軸方向の位相関数を定めた回折格子面を備える。
したがって、軸非対称なビーム整形素子において、光源の波長変化に対して、xz平面における光源から結像点または虚像点までの距離の逆数の変化とyz平面における当該距離の逆数の変化とが等しくすることができ、当該距離の逆数の変化に起因する非点収差を最小化することができる。
本発明によるビーム整形光学系は、軸非対称なプロファイルを有し、光源からのビームの形状を整形するビーム整形素子を含む、像側が無限共役のビーム整形光学系であって、光軸をz軸とし、光軸に垂直な平面をxy平面とした場合に、温度変化に対して、xz平面における光源から結像点または虚像点までの距離の逆数の変化とyz平面における当該距離の逆数の変化とが等しくなるようにすることにより非点収差を最小化するように、x軸方向およびy軸方向の位相関数を定めた回折格子面を備える。
したがって、軸非対称なビーム整形素子において、温度変化に対して、xz平面における光源から結像点または虚像点までの距離の逆数の変化とyz平面における当該距離の逆数の変化とが等しくすることができ、当該距離の逆数の変化に起因する非点収差を最小化することができる。
本発明の1実施形態によるビーム整形光学系は、さらに、光源の波長変化または温度変化に対して、xz平面における光源から結像点または虚像点までの距離の逆数の変化とyz平面における当該距離の逆数の変化が最小となるように、x軸方向およびy軸方向の位相関数を定めている。
したがって、軸非対称なビーム整形素子において、光源の波長変化または温度変化に対して、焦点の移動(デフォーカス)を最小とすることができる。
本発明の他の実施形態によるビーム整形光学系は、さらに、光源の波長変化または温度変化に対して、球面収差量が最小となるように、x軸方向およびy軸方向の位相関数を定めている。
したがって、軸非対称なビーム整形素子において、光源の波長変化または温度変化に対して、球面収差を最小とすることができる。
本発明の他の実施形態によるビーム整形光学系は、回折格子の位相関数がxまたはyのいずれか一方または双方の偶関数からなる項を含む。
本発明の他の実施形態によるビーム整形光学系は、光源が半導体レーザーであり、半導体レーザーの活性層がxz断面と平行であり、レーザー光源からの、光軸に垂直な平面における強度のピーク強度に対する比率が所定値以上の部分が楕円で表せるビームを、当該比率が所定値以上の部分がほぼ円で表せるビームに整形する。
参考形態によるビーム整形光学系は、光ピックアップ装置において使用される。
したがって、光ピックアップ装置において、レーザー光源からの、光軸に垂直な平面における強度のピーク強度に対する比率が所定値以上の部分が楕円で表せるビームを、当該比率が所定値以上の部分がほぼ円で表せるビームに整形しながら、光源の波長変化または温度変化に対して、非点収差を最小とすることができ、ブルーレイディスクに用いるような短波長域でも影響を最小化できる。
本発明の他の実施形態によるビーム整形光学系は、光源が半導体レーザーであり、半導体レーザーの活性層がxz断面と平行であり、レーザー光源からの、光軸に垂直な平面における強度のピーク強度に対する比率が所定値以上の部分が楕円で表せるビームを、当該比率が所定値以上の部分が、長軸と短軸の比率が前記楕円と異なる楕円で表せるビームに整形する。
本発明の他の実施形態によるビーム整形光学系は、レーザービームプリンタの光学系において使用される。
したがって、レーザービームプリンタの光学系において、レーザー光源からの、光軸に垂直な平面における強度のピーク強度に対する比率が所定値以上の部分が楕円で表せるビームを、当該比率が所定値以上の部分が、長軸と短軸の比率が前記楕円と異なる楕円で表せるビームに整形しながら、光源の波長変化または温度変化に対して、非点収差を最小とすることができ、走査方向に平行な方向と垂直な方向での結像位置ずれを防止することができる。
本発明の他の実施形態によるビーム整形光学系は、単レンズからなる。したがって、構造が簡単で、寸法も小さくできる。
本発明の他の実施形態によるビーム整形光学系は、回折格子面がビーム整形素子と分離されている。
したがって、回折格子をビーム整形素子の屈折レンズの面上に配置する必要が無く、金型の製作が容易であり、製造が容易である。
本発明の他の実施形態によるビーム整形光学系は、軸対称な位相関数を有する回折格子面とxの項のみまたはyの項のみからなる位相関数を有する回折格子面とが分離されている。
したがって、金型の製作が容易であり、製造が容易である。
本発明の他の実施形態によるビーム整形光学系においては、軸対称な位相関数を有する回折格子面が、軸対称な屈折面に重畳される。
したがって、金型を旋盤加工することができるので、製造が容易である。
参考形態によるレーザービームプリンタの光学系は、軸非対称なプロファイルを有し、光源からのビームの形状を整形するビーム整形素子を含む。本発明によるレーザービームプリンタの光学系は、光軸をz軸とし、光軸に垂直な平面をxy平面とした場合に、温度変化に対して、xz平面における光源から結像点までの距離の逆数の変化とyz平面における当該距離の逆数の変化とが等しくなるようにすることにより非点収差を最小化するように、x軸方向およびy軸方向の位相関数を定めた回折格子面を備える。
したがって、軸非対称なプロファイルを有し、光源からのビームの形状を整形するビーム整形素子を含むレーザービームプリンタの光学系において、温度変化に対して、xz平面における光源から結像点または虚像点までの距離の逆数の変化とyz平面における当該距離の逆数の変化とが等しくすることができ、当該距離の逆数の変化に起因する非点収差を最小化することができる。
参考形態によるレーザービームプリンタの光学系は、さらに、温度変化に対して、xz平面における光源から結像点までの距離の逆数の変化とyz平面における当該距離の逆数の変化が最小となるように位相関数を定めている。
したがって、レーザービームプリンタの光学系において、温度変化に対して、焦点の移動(デフォーカス)を最小とすることができる。
参考形態によるレーザービームプリンタの光学系においては、ビーム整形素子が、レーザー光源からの、光軸に垂直な平面における強度のピーク強度に対する比率が所定値以上の部分が楕円で表せるビームを、当該比率が所定値以上の部分が、長軸と短軸の比率が前記楕円と異なる楕円で表せるビームに整形する。
したがって、レーザービームプリンタの光学系において、レーザー光源からの、光軸に垂直な平面における強度のピーク強度に対する比率が所定値以上の部分が楕円で表せるビームを、当該比率が所定値以上の部分が、長軸と短軸の比率が前記楕円と異なる楕円で表せるビームに整形しながら、光源の波長変化または温度変化に対して、非点収差を最小とすることができ、走査方向に平行な方向と垂直な方向での結像位置ずれを防止することができる。
参考形態によるレーザービームプリンタの光学系においては、回折格子面がビーム整形素子と分離されている。
したがって、回折格子をビーム整形素子の屈折レンズの面上に配置する必要が無く、金型の製作が容易であり、製造が容易である。
参考形態によるレーザービームプリンタの光学系においては、軸対称な位相関数を有する回折格子面とxの項のみまたはyの項のみからなる位相関数を有する回折格子面とが分離されている。
したがって、金型の製作が容易であり、製造が容易である。
参考形態によるレーザービームプリンタの光学系においては、軸対称な位相関数を有する回折格子面が、軸対称な屈折面に重畳される。
したがって、金型を旋盤加工することができるので、製造が容易である。
ビーム整形素子の、半導体レーザーの活性層と平行な断面における光路図である。 ビーム整形素子の、半導体レーザーの活性層と垂直な断面における光路図である。 数値実施例1のビーム整形素子の、xz断面における光路図である。 数値実施例1のビーム整形素子の、yz断面における光路図である。 非点収差補正機能を有さないビーム整形素子の、波長変動と収差との関係を示す図である。 数値実施例1のビーム整形素子の、波長変動と収差との関係を示す図である。 数値実施例2のビーム整形素子の、xz断面における光路図である。 数値実施例2のビーム整形素子の、yz断面における光路図である。 非点収差補正機能を有さないビーム整形素子の、温度変動と収差との関係を示す図である。 数値実施例2のビーム整形素子の、温度変動と収差との関係を示す図である。 レーザービームプリンタ光学系の構成を示す図である。 従来のレーザービームプリンタの入射光学系の、走査方向断面における光路図である。 従来のレーザービームプリンタの入射光学系の、副走査方向断面における光路図である。 数値実施例2のビーム整形素子を使用した、レーザービームプリンタの入射光学系の、走査方向断面における光路図である。 数値実施例2のビーム整形素子を使用した、レーザービームプリンタの入射光学系の、副走査方向断面における光路図である。 数値実施例3のビーム整形光学系の、xz断面における光路図である。 数値実施例3のビーム整形光学系の、yz断面における光路図である。 数値実施例4のビーム整形光学系の、xz断面における光路図である。 数値実施例4のビーム整形光学系の、yz断面における光路図である。 数値実施例5のレーザービームプリンタ光学系の構成を示す図である。 数値実施例5のビーム整形光学系の、xz断面における光路図である。 数値実施例5のビーム整形光学系の、yz断面における光路図である。 数値実施例5のレーザービームプリンタの光学系の非点収差及び総合波面収差の量を示す図である。
軸非対称単レンズの射出面に回折格子を重畳したビーム整形素子において、環境変化による非点収差の変動について考える。
焦点距離fのビーム整形素子に対し、像側焦点からzの距離に光源を定めた場合、物体側焦点から虚像(結像)点までの距離z’は
Figure 0004867033

と表せる。今、光源からビームシェイパー入射面までの距離をl、光源から虚像点までの距離をl’、ビームシェイパー入射面から像側主点までの距離をhとおくと
Figure 0004867033

となる。ビームシェイパーにコリメート機能を持たせた無限共役系ではl’が発散してしまうのでl’の逆数に注目する。外的要因(温度)Tの微小変化によって屈折率nと光源の波長λが微小変化し、fとhの変動により虚像位置が変化する。この変化は、以下の式によって表せる。
Figure 0004867033
入射面の中心曲率c1、射出面の中心曲率c2、ビーム整形素子厚みd、射出面の位相関数2次係数q、入射面の屈折パワーP1、射出面の屈折および回折総パワーP2と、それぞれおいた場合に、微小変化Δλ、ΔnとΔf、Δhの関係は、次の式(6)乃至(9)から得ることができる。なお、ここでは、パワーへの影響が最も大きい位相関数の2次項の係数のみを考慮する。
Figure 0004867033
ここで、式(3)乃至(9)より、式(5)のl’の微小変化はΔTの関数として表すことができる。ビーム整形素子のn、d、P1、P2が決まっていて、自由度としては射出面の屈折パワーおよび回折パワーの配分比率のみを残しているとして、微小変化の高次の項を無視すれば式(5)は、
Figure 0004867033

と表現でき、虚像点までの距離の逆数の微小変化は式(3)乃至(9)で規定される関数F(q)と微小変化ΔTの積となる。
環境変化に対して大きな非点収差を持たないようにするにはxz、yz各断面での虚像点が環境変化に対して同じように変化をすれば良い。添え字のxは、xz断面を表し、添え字のyはyz断面を表すとして、以下の式(11)を満たすような位相関数の二次係数qx、qyを選択すればよい。一般的にはこのとき
Figure 0004867033

であり、非点収差補正の為の格子は軸非対称なものになる。
Figure 0004867033
上記においては、温度変化に対して、xz平面における光源から結像点または虚像点までの距離の変化とyz平面における当該距離の変化とが等しくなるようにすることにより非点収差を最小化する場合について説明した。光源の波長変化に対して、非点収差を最小化する場合には、式(3)、(4)に代わり以下の式によって、波長変化による屈折率変化のみを考慮して、同様に取り扱うことができる。
Figure 0004867033
つぎに、数値実施例について説明する。
なお、以下において、数値実施例1及び数値実施例5は、参考例と読み替えるものとする。

数値実施例1
本数値実施例1によるビーム整形素子は、光学素子通過後の光軸に垂直な光束断面のエネルギー分布がほぼ軸対称を成すとともに、ベストフォーカスでの光源波長の変化による非点収差および球面収差の発生を抑えるように最適化している。したがって、ブルーレイ光学ストレージのピックアップなどに好適である。
図3および図4は、数値実施例1のビーム整形素子の、xz断面およびyz断面における光路図である。
本数値実施例1によるビーム整形素子は第1面および第2面として、式(12)で表現される自由曲面を持つ。この自由曲面は水平方向断面(xz断面)および垂直方向断面(yz断面)において、それぞれ異なった曲率と円錐係数を持つ所謂バイコーニックに補正項としてx、y多項式を重畳した自由曲面である。なお、式(12)の曲面の代わりに、アナモルフィック非球面など他の面を使用してもよい。
Figure 0004867033

また、第二面には式(13)のx、y多項式を位相関数とする軸非対称な回折格子が重畳してある。
Figure 0004867033

なお、屈折率としては設計波長λ= 405μmに対してn= 1.657を用いている。レンズデータは以下の通りである。

光源-第1面間距離 1.494, レンズ面間距離 3.0
入射前NA(x方向) 0.0958, 入射前NA(y方向) 0.259
射出後NA(x方向) 0.167, 射出後NA(y方向) 0.167
第1面自由曲面係数
cx = -3.746, kx =1.328 a4 = -4.526E-1,
a6 = 0.0, a8 = 0.0, a10 = 0.0
cy = -1.550E-1, ky = 0.0 b4 = -2.510E-2
b6 = 0.0, b8 = 0.0, b10 = 0.0
第2面自由曲面係数
cx = -3.944E-1, kx =6.257E-1 a4 = -4.526E-1,
a6 = 0.0, a8 = 0.0, a10 = 0.0
cy = -2.028E-1, ky = 8.609E-1 b4 = 7.906E-4
b6 = 0.0, b8 = 0.0, b10 = 0.0
第2面位相関数係数
p2 = -9.393E1, p4 = 0.0, p6 = 0.0
q2 = -1.645E2, q4 = 0.0, q6 = 0.0
図5は、非点収差補正機能を有さないビーム整形素子射出後のベストフォーカスにおける波長変動と収差との関係を示す図である。図5において、総合波面収差と非点収差を縦軸に、波長変動を横軸にとっている。上記の非点収差補正機能を有さないビーム整形素子は、回折格子による色収差補正を除けば数値実施例1と同様の光学特性を備えている。なお屈折率と波長の関係はdn/dλ= -1.467E-4としてある。
図5において、0.005μの波長変動に対し約30mλの波面収差が発生しており、その大部分の成分は非点収差である。
これに対し図6は数値実施例1のビーム整形素子の波長変動と収差との関係を同様のグラフとして示したものである。非点収差の発生がよく抑えられているのはもちろんのこと、軸対称な格子成分により球面収差成分なども若干抑えられているために、波長変動による波面収差の発生は殆どない。
ここで、本数値実施例1のビーム整形素子を、光ピックアップ系に適用する場合について説明する。
一般的に光ピックアップ系はデフォーカス成分を打ち消すように光学素子を随時移動させるアクチュエーター機構を備えているので、過渡状態を除いて、レンズ自体がデフォーカス成分を打ち消す必要はない。したがって、数値実施例1でもデフォーカス成分を残すように最適化している。また、収差の評価もベストフォーカス面で行っている。この残された自由度を利用して、光源の波長変化による球面収差変動を小さくすることが可能となる。必要に応じて、デフォーカス成分を打ち消すように設計することも可能である。
数値実施例2
本数値実施例2によるビーム整形素子は、温度変化に対する非点収差の発生のみならず、デフォーカスが発生しないように設計している。また、整形後のビームはコリメート光で、その断面エネルギー分布は4対3の小さなアスペクト比の楕円形状であり、例えばレーザープリンターの光源に最適なものとなっている。なお、屈折率はレーザー波長 780nm に対して1.486としてある。
図7および8は、数値実施例2のビーム整形素子の、xz断面およびyz断面における光路図である。
数値実施例2によるビーム整形素子は、式(1)の自由曲面として表現できる入射面と、式(1)の自由曲面に式(2)で表される位相差の格子面を重畳した射出面からなるビーム整形素子である。数値実施例2の各係数は以下の通りである。

光源-第1面間距離 6.024, レンズ面間距離 3.0
入射前NA(x方向) 0.0958, 入射前NA(y方向) 0.259
射出後ビーム半径(x方向) 1.5, 射出後ビーム半径(y方向) 2.0
第1面自由曲面係数
cx = -1.474, kx = -4.680E-1 a4 = -2.805E-2,
a6 = -1.543E-3, a8 = 2.296E-3, a10 = 0.0
cy = 9.617E-2, ky = -1.433E1 b4 = -6.962E-4
b6 = 2.099E-6, b8 = 4.996E-7, b10 = 0.0
第2面自由曲面係数
cx = -5.214E-1, kx = -2.963E-1 a4 = -1.077E-3
a6 = -1.681E-6, a8 = 7.919E-7, a10 = 0.0
cy = -1.049E-1, ky = 2.087 b4 = 1.030E-4
b6 = -2.304E-7, b8 = 9.710E-8, b10 = 0.0
第2面位相関数係数
p2 = -2.575E2, p4 = 3.139E-2, p6 = 0.0
q2 = -1.822E2, q4 = -6.758E-3, q6 = 0.0
図9は、非点収差補正機能を有さないビーム整形素子の、温度変動と収差との関係を示す図である。図9において、ビーム整形素子射出後の固定像面位置での総合波面収差と非点収差を縦軸に、波長変動を横軸にとっている。上記の非点収差補正機能を有さない整形素子は、回折格子による温度補償機能を除けば数値実施例2のビーム整形素子と同様の光学特性を備えている。ただし、屈折率、光源波長と温度の関係は次の関係式の通りとする。
dn/dλ= -1.492E-5
dn/dT = -1.173E-4
dλ/dT = 0.2
図9において、屈折率の変化が著しく波面収差の殆どがデフォーカス成分であるが、非点収差も大きな値を持っており、仮に光源と入射面の間隔などを調整しても収差が落ちきらないことは明らかである。
図10は、数値実施例2のビーム整形素子の、温度変動と収差との関係を示す図である。非点収差を含め波面収差の発生が非常に良く抑えられている。
ここで、本数値実施例2のビーム整形素子を、レーザービームプリンタ(LBP)の光学系に適用する場合について説明する。
図11に示すように、LBPの光学系は基本的に、光源からの拡散光を平行にし、任意の楕円率に整える入射光学系と、光線の向きを変化させる偏向素子(ポリゴンミラー)と、像面上の所望の位置に結像させるための走査光学系とから成り立っている。なお、入射光学系では走査方向と垂直な向き(副走査方向)のみにパワーを持ったシリンドリカルレンズを含むことが一般的である。この目的は副走査方向のみポリゴンミラー上に結像させるような光学系にすることであり、ポリゴンミラー面の垂直精度公差(いわゆる面倒れに対する許容量)を緩める効果がある。
本数値実施例2のビーム整形素子は、入射光学系中のコリメータと置き換えるか、コリメータの手前に挿入することになる。入射系以外の偏向素子や走査光学系は、既存のLBPと同様のものを使用できる。図12および13は、従来の入射光学系の走査方向および副走査方向断面の光路図を示す。図14および15は、本数値実施例2のビーム整形素子を備えた入射光学系の走査方向および副走査方向断面の光路図を示す。
数値実施例3
本数値実施例3によるビーム整形光学系においては、屈折レンズと回折格子とが分離され、回折格子は板状の素子に配置されている。したがって、回折格子を屈折レンズの面上に配置する場合に比較して、金型の製作が容易であり、製造が容易である。
本数値実施例3によるビーム整形素子は、温度変化に対する非点収差の発生のみならず、デフォーカスが発生しないように設計している。また、整形後のビームはコリメート光で、その断面エネルギー分布は4対3の小さなアスペクト比の楕円形状である。なお、屈折率はレーザー波長780nmに対して1.486としてある。
図16および17は、数値実施例3のビーム整形光学系の、xz断面およびyz断面における光路図である。
数値実施例3によるビーム整形素子は、式(1)の自由曲面として表現できる入射面と、式(1)の自由曲面として表現できる射出面からなるビーム整形素子と、式(2)の位相関数を第2面に備えた回折格子板からなる。数値実施例3の各係数は以下の通りである。

光源-レンズ第1面間距離 4.0 レンズ面間距離 3.0
レンズ第2面-格子板第1面間距離 7.113 格子板面間距離 1.0
入射前NA(x方向) 0.0958, 入射前NA(y方向) 0.259
射出後ビーム半径(x方向) 1.5, 射出後ビーム半径(y方向) 2.0
第1レンズ第1面自由曲面係数
cx = -1.414, kx = -3.672E-1 a4 = -2.805E-2,
a6 = -1.543E-3, a8 = 2.296E-3, a10 = 0.0
cy = 1.366E-1 ky = -1.216E1 b4 = -6.832E-4
b6 = 5.394E-4, b8 = 0.0, b10 = 0.0
第1レンズ第2面自由曲面係数
cx = -5.612E-1, kx = -3.477E-1 a4 = -1.077E-3
a6 = -1.681E-6, a8 = 7.919E-7, a10 = 0.0
cy = -1.775E-1, ky = 4.813E-1 b4 = 1.314E-3
b6 = -1.945E-4, b8 = 0.0, b10 = 0.0
格子板第2面位相関数係数
p2 = -1.481E2, p4 = 0.0, p6 = 0.0
q2 = -1.403E2, q4 = 0.0, q6 = 0.0
ここで、設計温度 は、10乃至40℃とし、屈折率、光源波長と温度の関係は次の関係式の通りとする。

dn/dλ= -1.492E-5
dn/dT = -1.173E-4
dλ/dT = 0.2
数値実施例4
本数値実施例4によるビーム整形光学系は、2個のビーム整形素子を含む。第1のビーム整形素子は、軸非対称な屈折面を両面に有する屈折レンズであり、ビーム整形機能を有する。第2のビーム整形素子の第1面には、軸非対称な位相関数を有する回折格子面が配置され、第2面には軸対称な位相関数を有する回折格子面が配置される。さらに、第2のビーム整形素子の第2面は、軸対称屈折面であり、この面上に軸対称な位相関数を有する回折格子面が重畳される。このビーム整形光学系においては、第1の光学素子と第2の光学素子の第1面までで、ビーム整形と非点収差の補正を行い、最終面で光束の平行化とデフォーカスの補正を行う。
本数値実施例4によるビーム整形素子は、温度変化に対する非点収差の発生のみならず、デフォーカスが発生しないように設計している。また、整形後のビームはコリメート光で、その断面エネルギー分布は11対10の小さなアスペクト比の楕円形状である。なお、屈折率はレーザー波長780nmに対して1.486としてある。
図18および19は、数値実施例4のビーム整形光学系の、xz断面およびyz断面における光路図である。
数値実施例4によるビーム整形光学系は、式(1)の自由曲面として表現できる入射面と、式(1)の自由曲面として表現できる射出面からなり、ビーム整形機能を有する第1の光学素子と第2の光学素子とを備える。第2の光学素子は、式(2)の位相関数で表せる回折格子を第1面に備え、光軸からの距離を r として、以下の式(14)の屈折面および式(15)の位相関数で表せる回折格子を第2面に備えている。ここで、第2の光学素子の第1面に配置された、式(2)の位相関数はxの項のみからなり、x方向にのみパワーを有し、軸非対称である。第2の光学素子の式(14)の屈折面および式(15)の位相関数は、軸対称である。上述のように、第2の光学素子の第1面で非点収差の補正を行い、第2の光学素子の第2面で光束の平行化とデフォーカスの補正を行う。
Figure 0004867033
数値実施例4の各係数は以下の通りである。
光源-レンズ第1面間距離 2.0 第1レンズ面間距離 3.0
第1レンズ-第2レンズ間距離 4.068 第2レンズ面間距離 2.0
入射前NA(x方向) 0.0958, 入射前NA(y方向) 0.259
射出後ビーム半径(x方向) 2.0, 射出後ビーム半径(y方向) 2.2
第1レンズ第1面自由曲面係数
cx = -3.175, kx = -1.911 a4 = -6.250,
a6 = 0.0, a8 = 0.0, a10 = 0.0
cy = -1.338E-1 ky = -1.974E1 b4 = 1.716E-2
b6 = 0.0, b8 = 0.0, b10 = 0.0
第1レンズ第2面自由曲面係数
cx = -4.260E-1, kx = -1.370E-2 a4 = -6.187E-5
a6 = 0.0, a8 = 0.0, a10 = 0.0
cy = -1.709E-1, ky = 1.077 b4 = 8.668E-4
b6 = -0.0, b8 = 0.0, b10 = 0.0
第2レンズ第1面位相関数係数
p2 = -1.397E1, p4 = 0.0, p6 = 0.0
q2 = 0.0, q4 = 0.0, q6 = 0.0
第2レンズ第2面非球面係数
c = -1.197E-1, k = 0.0, a4 = 2.039E-4
a6 = 3.156E-7, a8 = 7.919E-7, a10 = 0.0
第2レンズ第2面位相関数係数
p2 = -1.407E2, p4 = 4.091E-1, p6 = 0.0
ここで、設計波長は780nm、設計温度は10乃至40℃とし、屈折率、光源波長と温度の関係は次の関係式の通りとする。

dn/dλ= -1.492E-5
dn/dT = -1.173E-4
dλ/dT = 0.2
数値実施例5
数値実施例5のレーザービームプリンタの光学系は、ビーム整形素子のみならず走査光学系まで含めて環境変動によるデフォーカスや非点収差が小さくなるように格子パワーを調整している。数値実施例5のレーザービームプリンタの光学系の構成を図20に示す。数値実施例5のレーザービームプリンタの光学系は、2個のビーム整形素子1および2と、シリンドリカルレンズと、偏光素子と、2個の走査レンズ1および2を含む。
図21および22は、数値実施例5のレーザービームプリンタの光学系におけるビーム整形光学系の、xz断面およびyz断面における光路図である。
数値実施例5におけるビーム整形光学系は、数値実施例4の場合と同様に、式(1)の自由曲面として表現できる入射面と、式(1)の自由曲面として表現できる射出面からからなり、ビーム整形機能を有する第1の光学素子と第2の光学素子とを備える。第2の光学素子は、式(2)の位相関数で表せる回折格子を第1面に備え、光軸からの距離を r として、式(14)の屈折面および式(15)の位相関数で表せる回折格子を第2面に備えている。ここで、第2の光学素子の第1面に配置された、式(2)の位相関数はxの項のみからなり、x方向にのみパワーを有し、軸非対称である。第2の光学素子の式(14)の屈折面および式(15)の位相関数は、軸対称である。
Figure 0004867033
このビーム整形光学系においては、第1の光学素子と第2の光学素子の第1面までで、ビーム整形と非点収差の補正を行い、最終面で光束の平行化とデフォーカスの補正を行う。非点収差の補正およびでフォーカスの補正は、シリンドリカルレンズおよび2個の走査レンズに対する補正も含む。数値実施例5の走査光学系の構成および各係数は以下の通りである。
Figure 0004867033
原料:PMMA

入射前NA(平行) 0.0958, 入射前NA(垂直) 0.233
射出後ビーム半径(平行) 2.183 射出後ビーム半径(垂直) 2.268

面形状係数
ビーム整形素子部
ビーム整形素子第1レンズ第1面自由曲面係数
cx = -2.453, kx = -4.443 a4 = -8.051
a6 = 0.0, a8 = 0.0, a10 = 0.0
cy = -1.450E-1 ky = 2.525E1 b4 = 2.656E-2
b6 = 0.0, b8 = 0.0, b10 = 0.0
ビーム整形素子第1レンズ第2面自由曲面係数
cx = -3.458E-1, kx = -1.456 a4 = -6.421E-4
a6 = 0.0, a8 = 0.0, a10 = 0.0
cy = -1.283E-1, ky = -1.501 b4 = 1.144E-3
b6 = -0.0, b8 = 0.0, b10 = 0.0
ビーム整形素子第2レンズ第1面位相関数係数
p2 = -1.220E1, p4 = -2.068, p6 = 3.830E-2
q2 = 0.0, q4 = 0.0, q6 = 0.0
ビーム整形素子第2レンズ第2面非球面係数
c = -1.143E-1, k = 0.0, a4 = 7.957E-5
a6 = 1.599E-6, a8 = -8.069E-7, a10 = 0.0
ビーム整形素子第2レンズ第2面位相関数係数
p2 = -1.387E2, p4 = -2.857E-1, p6 = 2.333E-2

シリンドリカルレンズ
曲率半径
r = 4.7044E1

走査光学系
走査光学系第1レンズ第1面(軸対称非球面)
c = -1.469E-2, k = -3.922, a4 = 2.346E-6
a6 = 3.877E-9, a8 = -9.383E-12, a10 = 3.595E-15
走査光学系第1レンズ第2面(トロイダル面)
c = -2.294E-2, k = -2.976E-1 a4 = 2.694E-6
a6 = 4.259E-9, a8 = -5.427E-12, a10 = 7.776E-16
r = -3.709E1
走査光学系第2レンズ第1面(トロイダル面)
c = 1.684E-2, k = -2.086E-1, a4 = -3.159E-6
a6 = 9.659E-10, a8 = -3.004E-13, a10 = 3.138E-17
r = Infinite
走査光学系第2レンズ第2面(トロイダル面)
c = 1.656E-2, k = -2.277E-1, a4 = -3.374E-6
a6 = 1.203E-9, a8 = -3.422E-13, a10 = 3.473E-17
r = -2.852E1
本実施例でのトロイダル面の光軸を含む走査面断面での面形状、すなわち母線の形状は下記の式(16)で表現される。また、トロイダル面形状データ内の係数rは母線を回転させる回転半径である。
Figure 0004867033
ここで、設計波長は780nm、設計温度は10乃至40℃とする。PMMA(ポリメタクリル酸メチル、アクリル樹脂)について、屈折率はレーザー波長 780nm に対して1.486とし、屈折率、光源波長と温度の関係は次の関係式の通りとする。

dn/dλ= -1.492E-5
dn/dT = -1.173E-4
dλ/dT = 0.2
シリンドリカルレンズに使用される光学ガラスBK7について、屈折率はレーザー波長 780nm に対して1.511とし、屈折率、光源波長と温度の関係は次の関係式の通りとする。

dn/dλ= -2.089-5
dn/dT = -2.535E-6
数値実施例5のレーザービームプリンタの光学系の非点収差及び総合波面収差の量を図23に示す。環境温度の変化に対して収差量の変化はきわめて小さい。これに対して、レーザービームプリンタに用いるような像倍率の高い光学系の光源直後に、温度補償機構をもたない樹脂製のビーム成型素子を挿入した場合、非点収差及びデフォーカスの発生が著しく、結像位置が光軸方向に像面から数mm以上ずれてしまい実用に耐えない。
光学素子の製造方法
本発明による光学素子は、射出成型によって製造する。
φが位相関数であり、n,mは共に整数値であるとして、xy平面上でφ=2mnπとなる曲線がn番目の格子になる。したがって、たとえば、x方向の格子間隔をHとおくと
Figure 0004867033

となる。
具体的に、数値実施例2の第2面の位相関数は、

φ= - 257.5x2 + 0.03139x4 - 188.2y2 - 0.006758y4

であるから、m=1としてレンズ中央からx=1mmの位置でのピッチは

H = 2*3.14/(257.5*2*1-0.03139*4*13) = 0.0122(mm)

となる。ただし、*は乗算を示す。この素子のx方向有効径は1.5mmなので端部でピッチは8μm程度である。このように、各々の数値実施例における回折格子の間隔は、高々数100乃至約10μmピッチである。
したがって、曲面上にブレーズド回折格子を重畳した面であっても、複数の加工軸を備えた3次元加工機によって金型を切削することができる。
光学素子の材料としては、PMMA(ポリメタクリル酸メチル、アクリル樹脂)などの樹脂を使用する。また、フリントガラスなどを使用してもよい。数値実施例1では、フリントガラスを使用し、数値実施例2乃至5では、PMMAを使用した。

Claims (11)

  1. 軸非対称なプロファイルを有し、光源からのビームの形状を整形するビーム整形素子を含む、像側が無限共役のビーム整形光学系であって、光軸をz軸とし、光軸に垂直な平面をxy平面とした場合に、温度変化に対して、xz平面における光源から結像点または虚像点までの距離の逆数の変化とyz平面における当該距離の逆数の変化とが等しくなるようにすることにより非点収差を最小化するように、x軸方向およびy軸方向の位相関数を定めた回折格子面を備える、ビーム整形光学系。
  2. さらに、光源の波長変化または温度変化に対して、xz平面における光源から結像点または虚像点までの距離の逆数の変化とyz平面における当該距離の逆数の変化が最小となるように、x軸方向およびy軸方向の位相関数を定めた請求項1に記載のビーム整形光学系。
  3. さらに、光源の波長変化または温度変化に対して、球面収差量が最小となるように、x軸方向およびy軸方向の位相関数を定めた請求項1に記載のビーム整形光学系。
  4. 回折格子の位相関数がxまたはyのいずれか一方または双方の偶関数からなる項を含む請求項1からのいずれか1項に記載のビーム整形光学系。
  5. 光源が半導体レーザーであり、半導体レーザーの活性層がxz断面と平行であり、レーザー光源からの、光軸に垂直な平面における強度のピーク強度に対する比率が所定値以上の部分が楕円で表せるビームを、当該比率が所定値以上の部分がほぼ円で表せるビームに整形する請求項1からのいずれか1項に記載のビーム整形光学系。
  6. 光源が半導体レーザーであり、半導体レーザーの活性層がxz断面と平行であり、レーザー光源からの、光軸に垂直な平面における強度のピーク強度に対する比率が所定値以上の部分が楕円で表せるビームを、当該比率が所定値以上の部分が、長軸と短軸の比率が前記楕円と異なる楕円で表せるビームに整形する請求項1からのいずれか1項に記載のビーム整形光学系。
  7. レーザービームプリンタの光学系において使用される請求項に記載のビーム整形光学系。
  8. 単レンズからなる請求項1からのいずれか1項に記載のビーム整形光学系。
  9. 回折格子面がビーム整形素子と分離された請求項1からのいずれか1項に記載のビーム整形光学系。
  10. 軸対称な位相関数を有する回折格子面とxの項のみまたはyの項のみからなる位相関数を有する回折格子面とが分離された請求項1からのいずれか1項に記載のビーム整形光学系。
  11. 軸対称な位相関数を有する回折格子面が、軸対称な屈折面に重畳される請求項10に記載のビーム整形光学系。
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