JP4858985B2 - 弾性表面波フィルタパッケージ - Google Patents

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Description

この発明は、多層樹脂プリント配線板上に電子部品をフェースダウン実装した弾性表面波フィルタパッケージに関する。
近年、携帯電話機器を中心とする小型無線通信機の開発が活発化している。そして、これら通信機のより一層の小型化、高性能化の要求に対応するため、弾性表面波フィルタを用いた分波器が開発されている。
このような分波器の一例として、例えば特開平5−167389号公報に開示のものがある。この分波器では、異なった通過帯域を持つ第1および第2の2つの弾性表面波フィルタが、その裏面側をパッケージに固定した状態で収納されている(公報の例えば図5)。弾性表面波フィルタの端子とパッケージの端子とは、ワイヤボンデイング手法により接続されている(公報の例えば第6欄第21〜24行)。パッケージは、箱型のセラミックスで構成されている(公報の例えば第6欄第11行)。また、2つの弾性表面波フィルタは、パッケージの共通外部信号端子T0 (共通電極ともいう)に並列に接続されている。ただし、この共通電極と第1の弾性表面波フィルタとは、該共通電極から分岐点を経て分岐した第1の配線を介して接続してあり、一方、この共通電極と第2の弾性表面波フィルタとは、前記共通電極から分岐点を経て分岐した第2の配線とこれに接続されたインピーダンス回路Mとを介して接続してある(公報の例えば図1)。インピーダンス整合回路は、第1の弾性表面波フィルタから共通端子に出力されるべき送信信号が第2の弾性表面波フィルタ側に回り込むのを防止し、かつ、外部から共通端子を経て第2の弾性表面波フィルタに入力するべき受信信号を、該第2の弾性表面波フィルタに効率的に入力する回路である。
また、分波器に関するものではない弾性表面波フィルタの実装構造として、特開平5−160664に開示されるように、弾性表面波フィルタ上に形成された金属バンプを用いて、該弾性表面波フィルタと、パッケージ側の配線の各電極端子間とを接続する構造があった。いわゆるフェースダウン実装構造である(例えば公報の図5)。この実装構造は、ワイヤボンディングを用いる場合に比べ、インダクタンス成分を低減できる等の利点があるので、高周波領域での電気特性に優れる実装構造といえる。また、小型化にも適した実装構造といえる。
ところで、弾性表面波フィルタを用いた分波器の場合、上記のように、送信用および受信用それぞれに予め決められた通過帯域を持つ2つの弾性表面波フィルタを、パッケージ内に実装し、かつ、放熱性および気密性を確保して良好な周波数特性を維持する必要がある。この点、弾性表面波フィルタの裏面をセラミックスパッケージに実装していた特開平5−167389号公報に開示の構造は、セラミックス自体が放熱性に優れ、然も、セラミックスパッケージと弾性表面波フィルタとの接触面積も広いことから、弾性表面波フィルタで生じた熱を良好に放熱できる。
しかしながら、小型無線通信機用分波器をはじめとする弾性表面波フィルタを用いた電子装置に対しては、小型化、高性能化の要求以外に低コスト化の要求も日増しに高くなっている。
この要求を満たすためには、セラミック製パッケージは、それ自身が高価であるため、好ましくない。
そこで、これを解決するため、この出願に係る発明者は、図6に概略的な断面図で示したように、(1)エポキシ樹脂、BT樹脂(ビスマレイミドトリアジン樹脂)等の従来のプリント板に用いられていた樹脂材料を用いた多層樹脂プリント配線板11に、送信用および受信用の弾性表面波フィルタ13a,13bをフェースダウン実装し、(2)さらにこれら弾性表面波フィルタ13a,13bを、金属製の蓋15であって、縁部15aが顎状となっていて該縁部15aで配線板11に接続される金属製の蓋15で覆って、これら弾性表面波フィルタのための空間(気密空間)17を形成し、(3)さらに、送信用の弾性表面波フィルタ13aの裏面と金属製の蓋15の裏面との間に、送信用の弾性表面波フィルタ13aで生じる熱を金属製の蓋15に伝えるための熱伝導部材19を設けた構造を、検討してみた。
こうすれば、多層樹脂プリント配線板11および金属製蓋15それぞれのコストが、セラミックス製のパッケージに比べて安価であるので、電子装置の低コスト化が図れ、然も、フェースダウン実装であるのでワイヤボンディングを用いる場合に比べ電子装置の小型化および高周波領域での電気的特性改善が図れると考えられ、然も、入力電力が大きいため発熱量が多い送信用の弾性表面波フィルタ13aで生じた熱の放熱経路も確保できると考えられるからである。
なお、図6において、21は配線板11に設けた電子部品実装用の端子、23は実装用のバンプである。ただし図6では、この検討した電子部品を理解できる程度の図示としてあり、配線板裏面や内部の導体層の図示等は省略してある。
ここで、熱伝導部材19を設けた理由は次の通りである。フェースダウン実装を行なう場合、一般には、バンプ部に及ぶ応力の緩和を目的として、電子部品の実装面と基板との間にアンダフィル材料と称される材料が充填される。このアンダフィル材料は電子部品で生じた熱を基板側に逃がす放熱機能も果たす。しかし、弾性表面波フィルタでは、例えばLiTaO3 等の結晶表面に形成された複数の櫛型電極により励振される音響振動を用いるため、上記の様なアンダフィル材料を利用した放熱経路が確保できない。なぜなら、アンダフィル材料を充填すると、これが結晶表面に接触してしまい、上記音響振動を変化させてしまうからである。すると、例えば分波器のように発熱量が多い弾性表面波フィルタを含む電子部品では、何ら工夫をしないと、弾性表面波フィルタで生じた熱を放熱しきれないため、弾性表面波フィルタの櫛型電極が熱破壊してしまうことがこの出願に係る発明者の実験で分かったからである(後の比較例参照)。熱伝導部材19は、送信用の弾性表面波フィルタの櫛型電極が熱破壊してしまうのを防止する。
しかしながら、熱伝導部材19を設けるのみでは、弾性表面波フィルタの櫛型電極が熱破壊されることは確かに防止出来るが、金属製の蓋の温度をより低下させる点では、すなわち弾性表面波フィルタの温度をより低下させる点では、まだ満足できるものではなかった。
また、多層樹脂プリント配線板を用いる場合、該配線板自体も電子部品収納空間17の気密性を確保する部材となる。しかし、単に多層樹脂プリント配線板を用いた場合、上記空間17の気密性が低下するという問題もある。
従って、多層樹脂プリント配線板に電子部品をフェースダウン実装し、該電子部品を金属製の蓋で覆う構成の電子装置であって、電子部品で生じる熱を従来より良好に放熱できる構造を有した電子装置が望まれる。
また、多層樹脂プリント配線板に電子部品をフェースダウン実装し、該電子部品を金属製の蓋で覆う構成の電子装置であって、電子部品を収納する空間の気密性低下を抑制できる構造を有した電子装置が望まれる。
また、多層樹脂プリント配線板に電子部品をフェースダウン実装し、該電子部品を金属製の蓋で覆う構成の電子装置であって、電子部品で生じる熱を従来より良好に放熱できる構造を有し、かつ、電子部品を収納する空間の気密性低下を抑制できる構造を有した電子装置が望まれる。
この発明は、配線基板上に弾性表面波フィルタをフェースダウン実装し、配線基板上に搭載された気密保持体により弾性表面波フィルタを覆う弾性表面波フィルタパッケージに関する。
配線基板は、弾性表面波フィルタが搭載されるフィルタ搭載領域と、フィルタ搭載領域の周囲であって気密保持体が搭載される気密保持体搭載領域と、フィルタ搭載領域内に設けられた第1のスルーホールと、気密保持体搭載領域に設けられた第2のスルーホールとを有し、第1のスルーホールは導電部材を備え、第2のスルーホールは第1の熱伝導部材を備え、気密保持体は配線基板上の気密保持体搭載領域上に搭載されるとともに弾性表面波フィルタの裏面と第2の熱伝導部材を介して接続され、配線基板の気密保持体搭載領域からフィルタ搭載領域にわたって形成されるとともに導電部材および第1の熱伝導部材と接続された接地電極を有し、第2の熱伝導部材が、金属粉末が混入した熱可塑性樹脂であるとともに、厚みが50〜75μmの範囲の値であることを特徴とする。
この発明によれば、弾性表面波フィルタで発生した熱を、第1の熱伝導部材や第2の熱伝導部材を介して該弾性表面波フィルタを搭載した配線基板に効果的に放熱することができる。
以下、弾性表面波フィルタを用いた分波器に各発明を適用する例により、各発明の実施の形態を説明する。この説明をいくつかの図面を参照して行なう。しかしながら、説明に用いる各図はこの発明を理解出来る程度に各構成成分の寸法、形状および配置関係を概略的に示してあるにすぎない。また、各図において同様な構成成分については同一の番号を付して示し、その重複する説明を省略することもある。
1.電子装置の第1〜第3の発明の第1の実施の形態
先ず、図1〜図4を参照して第1の実施の形態を説明する。
1−1.構造の概略説明
図1は第1の実施の形態の電子装置を、多層樹脂プリント配線板11(以下、配線板11と略称することもある。)の厚さ方向に沿って切った断面図である。ただし、切り口に着目した断面図である。然も、この発明に係る放熱用のスルーホール31、ブラインド・スルホール41、インピーダンス整合回路M、放熱部33および気密保持用の金属膜35それぞれの構造および位置が理解できるように、一構造例を示してあるにすぎない。したがって、図1に示した断面図は、後に図2および図3を参照して説明する各導体層L1〜L4を共通なある線に沿って切断して得られる断面図でないことを付記する。
先ず、この図1を参照して、この第1の実施の形態の電子装置の構成の概略を説明する。
この電子装置は、多層樹脂プリント配線板11(以下、配線板11ともいう。)と、この配線板11にフェースダウン実装された第1および第2の弾性表面波フィルタ13a,13bと、これら弾性表面波フィルタ13a,13bに必要な空間17を形成する状態でこれらを覆っている金属製の蓋15であって、縁部15aが顎状となっていて縁部15aで配線板11に接続されている蓋15と、第1の弾性表面波フィルタ13aの裏面と蓋15の内面との間に設けられ第1の弾性表面波フィルタ13aで生じる熱を蓋15に伝えるための熱伝導部材19と、を具える。
さらに、この電子装置は、配線板11の、蓋の縁部15aが接する領域でかつ空間17内を除いた領域に、第1の弾性表面波フィルタ13aから蓋15に伝わる熱を配線板11の裏面に伝えるため内壁を金属31aで被覆した少なくとも1個のスルーホール31を具える。
さらに、この電子装置は、配線板11の裏面に設けられ、スルホール31に接続され、導体層で構成した放熱部33を具える。なお、詳細は後述するが、この実施の形態の場合、放熱部33は、配線板11の裏面に設けた接地用導体層51で構成してある(図3(B)参照)。
さらに、この電子装置は、配線板11の各層のうちの少なくとも表面の、少なくとも空間17内に当たる領域に、該空間17の気密性を保持するために、可能な限り広い面積で金属膜35を具える。なお、詳細は後述するが、この実施の形態の場合、金属膜35は、弾性表面波フィルタを実装するための端子A1、A2、B1、B2と、上部側の接地用導体層55とで構成する(図2(A)参照)。
なお、蓋15の縁部15aの長さは、スルーホール31の内径より大きくしてある。また、蓋15から放熱部33に熱を効率良く伝える意味で、スルーホール31内を、熱伝導性材料37で充填してある。また、蓋15の縁部15aと配線板11とは、接着剤39により接着してある。
1−2.各構成成分の詳細な説明
次に、上記の各構成成分それぞれについて詳細に説明する。先ず、多層樹脂プリント配線板11は、任意好適な配線板で構成出来る。この実施の形態では、図1に示したように、上層の配線板部分11aと、下層の配線板部分11bとプリプレグ樹脂11cを介し積層してなる配線板を用いる。然も、この場合の配線板11は、上層および下層の配線板部分の表裏に導体層を有しており、結局、4層の導体層を有している。導体層は典型的には銅により構成される。
これら4層の導体層について図2および図3を参照して説明する。ここで、図2(A)は、多層樹脂プリント配線板11の表面、すなわち、上層の配線板部分11aの表面に形成された導体層(以下、第4層ともいう)の説明図である。また、図2(B)は、多層樹脂プリント配線板11の内層、ここでは、上層の配線板部分11aの裏面に形成された導体層(以下、第3層ともいう)の説明図である。また図3(A)は、多層樹脂プリント配線板11の内層、ここでは、下層の配線板部分11bの表面に形成された導体層(以下、第2層ともいう)の説明図である。また、図3(B)は、多層樹脂プリント配線板11の裏面、すなわち、下層の配線板部分11bの裏面に形成された導体層(以下、第1層ともいう)の説明図である。
配線板11における4層の導体層のうちの最下層である第1層L1は、図3(B)に示すように、外部信号端子T0、T1、T2と、接地用導体層51(下部側の接地用導体層51ともいう)とで構成してある。ここで、外部信号端子T0は、典型的にはアンテナに接続される。外部信号端子T1には外部から送信信号が入力され、外部信号端子T2からは後段の回路に受信信号が出力される。なお、外部信号端子T0は、後に説明するが、第1および第2の弾性表面波フィルタの共通電極であるので、以下、共通外部信号端子T0または共通電極と称することもある。
また、第2層L2は、図3(A)に示すように、インピーダンス整合回路Mを構成する配線Mとしてある。また、第3層L3は、図2(B)に示すように、端子群間を接続するための配線53としてある。また、最上層L4は、図2(A)に示すように、弾性表面波フィルタを実装するための端子A1、A2、B1、B2と、接地用導体層55(上部側の接地用導体層55ともいう)とで構成してある。
そして、第2層L2のインピーダンス整合回路Mと、第3層L3の配線53それぞれは、上述したように第1層L1および第4層L4それぞれの接地用導体層51,55に狭持された不平衡ストリップライン構造の配線となっている。
また、第1層L1内の、接地用導体層51以外の各外部信号端子T0、T1、T2と、第3層L3内の配線53とは、配線板11の端部に設けた端面スルーホール43(図1参照)により結線してある。
また、第2層L2内の配線と第3層L3内の配線53とは、やはり、端面スルーホール(図1中の43と同様の構造)により結線してある。また、第4層L4内の各弾性表面波フィルタを実装するための端子A1、A2、B1、B2と、第3層L3内の配線53とは、ブラインド・スルーホール(図1の41に構造例を示す)により結線してある。ここで、ブラインド・スルーホールとは、スルホール内壁を金属で被覆し、かつ、該スルーホール内を、上層および下層の配線板部分を積層加工時にプリプレグ樹脂で充填し、かつ、スルーホール表面が導体層で覆われている構造をいう。
また、上部側の接地用導体層55と、下部側の接地用導体層51とは、図1を用いて説明したスルーホール31、および端面スルーホール43で結線してある。
然も、この場合、第1層L1内の接地用導体層51は、この出願の発明でいう放熱部33をも兼ねるので、外部信号端子T0、T1、T2形成部と、端面スルーホール43結線用電極(C1、C2等)形成部と、絶縁に必要な間隙57を形成する部分とを除き、可能な限り全面にすなわち可能な限り広い面積で形成してある。そして、この接地用導体層51の、接地電極として外部に取り出す必要がある部分、及び、配線板11底面の略中央に当たる部分を除いた領域を、ソルダレジスト61で被覆してある。
上述したような配線板11の表面、すなわち第4層L4に、該配線板11の端子A1、A2、B1、B2を利用して、第1および第2の弾性表面波フィルタ13a,13bをフェースダウン実装してある。
フェースダウン実装構造は、弾性表面波フィルタを用いた分波器の小型化、薄型化に有効なものである。フェースダウン実装技術自体は公知のものであるので詳述はしないが、本発明に使用した一例を以下に示す。
まず、弾性表面波フィルタ13a,13bの入出力電極(接地電極を含む)上にバンプ13xを形成する。バンプの形成方法は、弾性表面波フィルタの電極構造上化成処理を必要としない方法が好ましいが限定されるものではない。ここでは超音波接合によるバンプ形成方法を用いている。更に、バンプの材質について種々選択可能だが、弾性表面波フィルタ実装後の洗浄等の必要の無い接合材料と接合方式が望ましく、ここでは金を用いる。
なお、弾性表面波フィルタ13a,13bで焦電効果による静電気の発生を防止する意味では、バンプは配線板側に形成するのが好ましい。これについては、後の製造方法の実施の形態にて説明する。
バンプ形成の終了した弾性表面波フィルタ13a,13bを、配線板11の実装用端子A1、A2、B1、B2等を利用して、実装する。
実装する第1および第2の弾性表面波フィルタ13a,13bそれぞれは、中心周波数の異なる帯域通過型の弾性表面波フィルタとする。この場合、第1の弾性表面波フィルタ13aを送信用と考え、第2の弾性表面波フィルタ13bを受信用と考える。第1の弾性表面波フィルタ13aは中心周波数が例えば836MHzのものとする。また、第2の弾性表面波フィルタ13bは、中心周波数が例えば881MHzのものとする。これら弾性表面波フィルタそれぞれは、例えば、LiTaO3 基板上に、アルミニウム合金で形成した櫛型電極を有した周知の弾性表面波フィルタで構成出来る。
配線板11の各導体層L1〜L4の間の配線関係が、上述したような関係であるので、この配線板11にフェースダウン実装された第1および第2の弾性表面波フィルタ13a,13bそれぞれは、その一端が当該分波器の共通外部端子T0にそれぞれ接続され、その他端が、第1の弾性表面波フィルタ13aにあっては外部信号端子T1に、また、第2の弾性表面波フィルタ13bにあっては外部信号端子T2にそれぞれ接続される。ただし、受信用である第2の弾性表面波フィルタ13bは、インピーダンス整合回路Mを介して、共通外部端子T0に接続される。このようにして、分波器を構成する必要条件を満たしている。
次に金属製の蓋15の詳細とこれの配線板11への取りつけ構造とについて説明する。
金属製の蓋15は、第1の弾性表面波フィルタ13aの放熱部材、および、第1、第2の弾性表面波フィルタ13a,13bの収納空間17の気密保持部材を兼ねる。この蓋15の構成材料としては熱伝導性の良好な金属材料が好ましい。又、同時に金属製の蓋15は電磁遮蔽効果を有していることが望ましい。そこで、例えば0.2mm厚のニッケル板をプレス成形したものを用いる。もちろん、これに限定されるものではない。
また、金属製の蓋15と配線板11とを接着する接着剤39としては、金属製の蓋15からスルホール31へ熱を伝え易い材料で、かつ、収納空間17の気密を保てることが要件であり、然も、電磁遮蔽効果を金属製の蓋15に与えるものが好ましい。このような接着剤として、導電性接着剤を挙げることができる。現在一般に市販されている導電性接着剤の金属成分は銀が多い。そこで、金属成分として銀を含む導電性接着剤でパッケージを封止後、このパッケージの気密性をヘリウム・リーク試験で評価した。この気密性は良好であったので、本発明の分波器での、金属製の蓋の縁部15aと配線板11とを説着する接着剤として、銀粉体を金属成分とする導電性エポキシ樹脂系接着剤を用いた。
次に、熱伝導部材19について説明する。この例の場合、第1の弾性表面波フィルタ13aは、送信用であるので、入力電力が大きいため発熱量が大きい。従って、第1の弾性表面波フィルタ13aの裏面(電極配置面に対し裏面)と金属製の蓋15の内面との間に熱伝導部材19を配し、第1の弾性表面波フィルタ13aで発生する熱を金属製の蓋15に伝達している。
熱伝導部材19は、熱伝導率が高い材料で、且つ、バンプ接続部への応力を加えない低弾性率材料が要望される。このような材料として、例えば、熱可塑性樹脂に金属粉体を混ぜた接着剤を挙げることができる。この際の金属粉体として例えば銀を挙げることができる。もちろん他の金属でも良い。また、金属でなくともアルミナ、窒化アルミニウム、シリコン・カーバイト等の粉体でも良い。また、弾性表面波フィルタ13aの裏面と金属製の蓋15の内面との距離は、熱抵抗を下げるため小さい方が好ましい。この距離は、弾性表面波フィルタ13aの実装時の高さと公差と、金属製の蓋15の加工公差を勘案して、ここでは50〜75μmとした。なお、熱伝導部材19を弾性表面波フィルタ13aに接続する面積は、使用した接着剤が弾性表面波フィルタ13aの電極面側に回り込まない範囲でなるべく広くし(弾性表面波フィルタ裏面略全面とし)、熱伝導部材19の熱抵抗を低減するのが好ましい。
また、スルーホール31内に充填する熱伝導性材料は、高熱伝導率の材料が好ましい。例えば、金属製の蓋15と配線板11との接着剤39として例示した、銀粉体を金属成分とする導電性エポキシ樹脂系接着剤を用いるのが良い。
1−3.効果の説明
第1の実施の形態の分波器の放熱、気密性能について以下に詳述する。
まず上記の分波器での放熱経路の説明を行う。第1の弾性表面波フィルタ13aの櫛型電極付近で発生した熱は、弾性表面波フィルタ13aの裏面に伝導により伝達される。また、上記発生した熱の一部は、バンプ13xを経由して配線板11の金属膜35(図1参照)に伝達される。しかし、後者の放熱経路は、前者の放熱経路に比較して熱抵抗が高い。従って発生した熱の殆どは弾性表面波フィルタ13aの裏面から、熱伝導部材19を経由して金属製の蓋15に伝達され、さらにその一部は金属製の蓋15の表面より放射によって大気中に放散される。また、残りの熱は、金属製の蓋15の縁部15aから接着剤39を経由して、第4層L4の導体層55(図2(A)参照)に伝達されるが、この縁部15a直下にはスルーホール31を配置してあり、かつ、スルーホール内に高熱伝導性材料37を充填してあることから低熱抵抗となっているので、この熱は配線板11の裏面の放熱部33(図1参照)に伝達された後、例えば該分波器が実装されるマザーボード等に放散される。また、配線板11の第1層L1では、図3(B)を用いて説明したように、配線板11の略中央に配置してあるソルダレジスト61の非被覆部で下部側の接地用導体層51が露出しているので、これによっても熱の放散性が向上している。
以上詳述のような放熱経路を有する本発明の第1の実施の形態の構造の分波器では、熱伝導部材19の熱伝導率が約30W/m・Kの場合、分波器パッケージの温度上昇は、第1の弾性表面波フィルタ13aへ入力する高周波電力1W当たり12℃であった。これは、スルーホール31および放熱部33を設けない場合に比べ、低い温度上昇特性である。従って、スルーホール31および放熱部33を設けると、設けない場合に比べ、金属製の蓋の温度、すなわち弾性表面波フィルタの温度を低下できることが分かる。
また、この分波器の第1の弾性表面波フィルタ13aに高周波電力を5W投入しても櫛型電極の熱破壊は生じず、然も、この電力投入条件で連続100時間通電した後の弾性表面波フィルタの特性変化も認められなかった。これに対し、熱伝導部材19を設けない場合は、高周波電力を2W投入した程度で櫛型電極が破壊してしまった。熱伝導部材19の必要性も理解出来る。
次に、気密性能について詳述する。従来のセラミクス・パッケージの場合はその材料特性から気密性を確保することが容易だった。しかし、本発明のように樹脂基板を用いたパッケージの場合、高気密性を確保することが難しい。そこで、本発明では上述したように、第1および第2の弾性表面波フィルタ13a,13bを収納する空間を形成する部材が、極力金属材料になるように、配線板11の表面に可能な限り広い面積で金属膜35(図1参照)を配置している。然も、弾性表面波フィルタを収納する空間17内に導入される配線は、すべてブラインド・スルーホールを用いて導入し、貫通スルーホールが該空間17内にかからない構造とした。その結果、配線板11側からのリーク率を極力下げることが可能となった。
また、金属製の蓋15と配線板11との接着剤39として用いた銀粉体を金属成分とする導電性エポキシ樹脂系接着剤は、接着後の比抵抗値が、2×10-3Ω・cmであり、また接着力も優秀だった。
これらのことから、この第1の実施の形態の分波器では、これに、第1の温度条件が−40℃かつ30分で、第2の温度条件が85℃で30分という条件のヒートサイクルを100サイクル行なう熱衝撃試験を実施し、その後にヘリウム・リーク試験を行なった場合でも、リーク率1×10-8atm・cc/秒であり、初期値との変化は無かった。また、気密不良による櫛型電極の腐食等も発生しなかった。
したがって、この発明によれば、多層樹脂プリント配線板をパツケージの一部に用いた電子装置であるにもかかわらず、実用的な気密性を実現できることが分かる。
2.電子装置の第1〜第3の発明の第2の実施の形態
2−1.構成の説明
図5は第2の実施の形態の分波器を説明する断面図である。この第2の実施の形態では、所定の金属箔71によって熱伝導部材71を構成する。それ以外の構成は上記の第1の実施の形態と同様としてある。従って、以下の説明ではこの熱伝導部材71について主に説明する。
この熱伝導部材71としての金属箔は、その略中央部に折曲げ加工部71aを有した金属箔で、その厚みは例えば50〜100μm程度とする。また、その材質は熱伝導率が高い材料で、且つ柔軟性が高い材料とする。これに限られないが、例えば銅等が好適である。さらに、この金属箔71の幅は、金属製の蓋15が形成する空間内に該金属箔71が入る幅で、かつ、弾性表面波フィルタ13aの裏面の幅より大きくする。また、曲げ加工部71aの高さ(図5の縦方向寸法)は、弾性表面波フィルタ13aの厚さと同一、若しくはやや小さくする。然も、曲げ加工部71aは、第1および第2の弾性表面波フィルタ13a,13bの間隙内に多少の隙間(余裕)をもって挿入できるように加工してある。
この熱伝導部材71は、例えば次のように実装する。熱伝導部材71の一端を、第1の接着剤73をもって第1の弾性表面波フィルタ13aの裏面と接続し、他端を第2の接着剤75をもって金属製の蓋15の内面と接続してある。
第2の接着剤75としては、例えば、上述の第1の実施の形態で熱伝導部材として用いた熱可塑性樹脂をベースとした銀系導電性接着剤を用いることができる。また、第1の接着剤73は、好ましくは、非導電性で熱伝導性の高いものが良い。非導電性の方が、弾性表面波フィルタ13aの電極形成面に回り込んだ場合の電気的悪影響が少ないからである。非導電性かつ熱伝導性の接着剤としては、例えば、アルミナ等を主成分とする熱可塑性樹脂をベースとした接着剤を挙げることができる。
熱伝導部材71の接着面積は、弾性表面波フィルタ13aの裏面側については該裏面の略全面とし、金属製の蓋15側については金属箔71が金属製の蓋15に接する面の略全面とするのが良い。
なお、第2の接着剤75を第1の接着剤73と同じ接着剤としても良い。その場合、接着剤が弾性表面波フィルタ13aの電極形成面に回り込まないように接着剤量を制御する必要がある。
また、金属製の蓋15と弾性表面波フィルタ13aの裏面との間隙は、金属箔71の厚み分、第1の実施の形態より、大きくしてある。
2−2.効果の説明
この第2の実施の形態の分波器の場合、熱伝導部材として金属箔71を用いているが、放熱経路自体は第1の実施の形態と同様に得られる。そのため、第1の実施の形態同様、スルーホール31および放熱部33を用いない場合に比べ、金属製の蓋の温度、すなわち弾性表面波フィルタの温度を低下できる。
実際、金属箔71として厚さが50μmの銅箔を用い、かつ、第1及び第2の接着剤73,75として熱伝導率が約30W/m・Kの接着剤を用いた場合、分波器パッケージの温度上昇は、第1の弾性表面波フィルタ13aへ入力する高周波電力1W当たり18℃であった。これは、スルーホール31および放熱部35を設けない場合に比べ、低い温度上昇特性である。
また、この第2の実施の形態での気密性については第1の実施の形態と同様な良好な特性が得られた。
また、この第2の実施の形態の場合は、さらに、以下の効果も得られる。熱伝導部材71は、その一端を導電性接着剤75をもって金属製の蓋15の内面と接続してあり、かつ、蓋の縁部15aは、配線板11上の上部側接地用導体層55(図2(A))と導電性接着剤39をもって接続してある。従って、熱伝導部材71は接地用導体層と同電位になっている。そのため、熱伝導部材71の折り曲げ加工部71aが第1および第2の弾性表面波フィルタ13a,13bの電界シールドとして機能するので、例えば送信信号と受信信号との相互の悪影響を低減できる等の効果が得られると考えられる。然も、折り曲げ加工部71aが応力吸収を示すようになると考えられるので、熱伝導部材71に起因する弾性表面波フィルタへの応力の影響を軽減できると考えられる。
3.電子装置の第4の発明の実施の形態
次に、.共通外部信号端子T0からの配線が第1および第2の弾性表面波フィルタ13a,13bそれぞれに分岐される分岐点DPと、第1の弾性表面波フィルタ13aとの間の配線長を短縮する発明について説明する。この説明を主に、図1、図2および図4を参照して行なう。
異なった通過帯域を持つ2つの弾性表面波フィルタを用いて分波器を構成する場合、図4に示すように、共通外部信号端子T0からの配線の途中に分岐点DPを設け、この分岐点で分岐された一方側に送信用の弾性表面波フィルタ13aを接続し、他方側に分波回路としてのインピーダンス整合回路Mを介して受信用の弾性表面波フィルタ13bを接続する構成がある。
この場合、送信用の第1の弾性表面波フィルタ13aの送信信号出力端子から分岐点DPまでの配線が長いと、この配線部分でインピーダンス特性の変化や位相のずれ、送信信号の反射が生じ、好ましくない。
これを軽減するために、この発明では、分岐点DPと接する配線板部分、具体的には、図1の上層の配線板部分11aに、配線板11の表面に通じるブラインド・スルーホール41(図1参照)を設ける。然も、このブラインド・スルホール41上またはその間近に第1の弾性表面波フィルタ13aを実装するための端子A1(図2(A)参照)を設ける。そして、この端子A1に第1の弾性表面波フィルタ13aの送信信号出力用端子を実装する。こうすると、分岐点DPと第1の弾性表面波フィルタ13aとを結ぶ配線(この発明でいう第1の配線)は、ほぼブラインド・スルーホール41の長さ程度というように、非常に短い配線になる。
一方、分岐点DPと第2の弾性表面波フィルタ13bとの接続は、(1)図2(B)中の分岐点DPから端面スルーホール結線用電極C1に至る配線53(この発明でいう第2の配線に相当)と、(2)これに図3(A)の端面スルーホール結線用電極C1を介し接続されるインピーダンス整合回路M(実際にはDPからB2まで配線全てで形成されている)と、(3)これに図3(A)、図2(B)それぞれの端面スルーホール結線用電極C2を介し接続され図2(B)の端子(B2’)に至る配線53と、(4)この端子(B2’)から配線板11の表面の端子B2(図2(A)参照)に通じる図示しないブラインド・スルホールとにより行なわれる。
この実施の形態の分波器では、分岐点DPと第1の弾性表面波フィルタ13aとの間の配線(第1の配線)の長さを、上層の配線板部分11aの厚さ程度、例えば、200〜300μm程度にできる。従って、従来のワイヤ・ボンディングでの接続を応用した分波器や、分波回路分岐点からの配線長が長い分波器に比べ、不要なインピーダンス特性の変化、位相のズレを低減でき、本来の良好な分波特性を発揮することが可能となる。
4.電子装置の製造方法の実施の形態
次に、弾性表面波フィルタを含む電子装置での焦電効果に起因して生じる静電気による櫛型電極の破壊を防止出来る製造方法の実施の形態について説明する。
従来の製造方法では、上述の第1の実施の形態で説明したように、弾性表面波フィルタの入出力(接地電極を含む)電極上にバンプ形成をする。形成方法は弾性表面波フィルタの櫛型電極が非常に微細な配線である為、化成処理、エッチング処理等を必要としない方法が好ましく、超音波ワイヤ・ボンディング法、詳しくはボールボンディング法を応用したバンプ形成を行うのが一般的であった。其の後、バンプ電極付き弾性表面波フィルタをパッケージ基板にボンディングする方法を用いていた。しかし、当該ワイヤボンディング法を用いたバンプ形成工程では、処理中に弾性表面波フィルタが150℃〜180℃の温度に曝されるため、処理後の冷却過程において圧電材料特有の焦電効果により発生した静電気でフィルタの櫛型電極が破壊するという問題があった。該破壊現象は弾性表面波フィルタが作り込まれたウエハの大きさが大きくなるほど発生し易い。またこのような破壊現象は、弾性表面波フィルタの生産歩留を著しく低下させていた。そこで、本発明の製造方法では、以下のような手順をとる。
この新たな製造方法では、先ず、バンプ形成を配線板11側に施す。形成方法は従来の超音波ワイヤ・ボンディング法であっても良いし、めっき法、エッチング法、転写法等選択が可能である。ただし、量産性を考慮した場合は、電解めっき法が好ましい。
このようにバンプ形成を終えた配線板11に弾性表面波フィルタを実装する際に、この新たな製造方法では、以下の手順をとる。
接続方式に対応した所定の電極表面処理を施した弾性表面波フィルタを配線板11上のバンプと位置合わせ後、接続処理する。この際、予め配線板11上の各外部信号端子とGND電極との間を治具を用いて接続(短絡)しておく。こうすると、配線板11に搭載された弾性表面波フィルタは、その櫛型電極同士が短絡された状態になる。そして、そのような状態でフェースダウン実装の作業、具体的には、所定の接続処理(熱履歴)を施すことができる。
この製造方法の発明では、弾性表面波フィルタの配線板(パッケージ基板)へのボンディング最中は、弾性表面波フィルタの櫛型電極同士が、接続材料、配線板内配線、各外部信号端子、治具を通して短絡されているため、ボンディング熱履歴により弾性表面波フィルタに発生した焦電効果による静電気は全て中和される。そのため、櫛型電極の破壊は発生しない。従って、生産歩留の向上が図れる。
なお、この出願の各発明は上述の実施の形態に何ら限定されるものではなく多くの変形または変更を行なうことが出来る。
例えば、放熱用のスルーホール31および放熱部33を設けた構造や、電子部品収納用空間17の気密性保持のための金属膜35を設ける構造は、弾性表面波フィルタを用いた分波器に限られず、多層樹脂プリント配線板を用い電子部品をフェースダウン実装する電子装置であって上記分波器と同様な問題が生じる電子装置に広く適用することができる。
電子装置の主に第1の実施の形態の説明図であり、特に、この電子装置の内部構造例を示した断面図である。 電子装置の第1の実施の形態の説明図であり、特に、多層樹脂プリント配線板に具わる導体層を説明する図(その1)である。 電子装置の第1の実施の形態の説明図であり、特に、多層樹脂プリント配線板に具わる導体層を説明する図(その2)である。 弾性表面波フィルタを用いた分波器の説明図である。 電子装置の第2の実施の形態の説明図であり、特に、この電子装置の内部構造例を示した断面図である。 課題を説明するための図である。
符号の説明
11:多層樹脂プリント配線板
13a:第1の弾性表面波フィルタ
13b:第2の弾性表面波フィルタ
15:金属製の蓋
15a:蓋の縁部
17:空間
19:熱伝導部材
31:スルーホール
31a:スルーホール内壁を被覆している金属
33:放熱部
35:空間内に設けた金属膜
37:熱伝導性材料
39:接着剤
41:ブラインド・スルーホール
T0:共有外部信号端子(共通電極)
DP:分岐点
A1、A2、B1、B2:電子部品実装用端子(電子部品と接続された電極)
71:金属箔で構成した熱伝導部材
71a:折り曲げ加工部

Claims (4)

  1. 配線基板上に弾性表面波フィルタをフェースダウン実装し、前記配線基板上に搭載された気密保持体により前記弾性表面波フィルタを覆う弾性表面波フィルタパッケージであって、
    前記配線基板は、前記弾性表面波フィルタが搭載されるフィルタ搭載領域と、前記フィルタ搭載領域の周囲であって前記気密保持体が搭載される気密保持体搭載領域と、前記フィルタ搭載領域内に設けられた第1のスルーホールと、前記気密保持体搭載領域に設けられた第2のスルーホールと、を有し、
    前記第1のスルーホールは、導電部材を備え、
    前記第2のスルーホールは、第1の熱伝導部材を備え、
    前記気密保持体は、前記配線基板上の前記気密保持体搭載領域上に搭載されるとともに、前記弾性表面波フィルタの裏面と第2の熱伝導部材を介して接続され、
    前記配線基板の前記気密保持体搭載領域から前記フィルタ搭載領域にわたって形成されるとともに前記第1の熱伝導部材と接続された接地電極を有し、
    前記第2の熱伝導部材が、金属粉末が混入した熱可塑性樹脂であるとともに、厚みが50〜75μmの範囲の値である
    ことを特徴とする弾性表面波フィルタパッケージ。
  2. 前記気密保持体の、顎状となって前記配線基板に接続される縁部が、前記第2のスルーホールの開口全体を覆うことを特徴とする請求項1に記載の弾性表面波フィルタパッケージ。
  3. 前記第2の熱伝導部材は、前記弾性表面波フィルタの裏面全面に配置されていることを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載の弾性表面波フィルタパッケージ。
  4. 記気密保持体と前記気密保持体搭載領域に形成された前記接地電極とは、前記第1の熱伝導部材を介して電気的に接続されることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の弾性表面波フィルタパッケージ。
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