JP4846780B2 - 自動車用サスペンション - Google Patents

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Description

本発明は自動車用サスペンションに関し、特に旋回時に外輪側のトーインが得られるとともに、サスペンションブッシュの前後剛性を低くして乗り心地を改善できるようにしたサスペンションに関する。
自動車、例えば前輪駆動車(以下、FF車という)では特に小型車のリアサスペンションにトーションビーム式サスペンションがよく採用されている。このトーションビーム式サスペンションは基本的には左右にトレーリングアームを配置し、左右のトレーリングアームをトーションビームで連結した構造をなし、トーションビームをトレーリングアームの中間部位の間に設けた中間ビーム式、及びトレーリングアームの車輪取付け部位の間に設けた後端ビーム式が知られている(例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献3、参照)。
図8に従来の後端ビーム式のリアサスペンションの構造例を示す。左右のトレーリングアーム100の先端部にはサスペンションブッシュ110が設けられ、トレーリングアーム100の先端部はサスペンションブッシュ110を介して車体、例えば車体フレーム(図示せず)に結合されるようになっている。
また、左右のトレーリングアーム100の後端部には車輪取付け部130が設けられ、後輪(図示せず)が取付けられるとともに、ショックアブソーバ及びコイルばね140の下端が支持され、ショックアブソーバ及びコイルばね140の上端は車体、例えば車体フレームに支持されるようになっている。
左右のトレーリングアーム100の後端部の間は開断面形状のトーションビーム120で相互に結合され、トーションビーム120にはラテラルロッド150の一端が連結され、ラテラルロッド150の他端は車体、例えば車体フレームに支持され、旋回時における横力を受け持つようになっている。
ところで、自動車、特にFF車のリアサスペンションにおいて、旋回外輪の適度なトーインは旋回中の車両の安定性に寄与し、直進性の向上にもつながることが知られている。
特開2001−187526号公報 特開2002−127724号公報 特開2002−103938号公報
しかし、上記従来の後端ビーム式リアサスペンションでは横力に対して旋回外輪の適切なトーインを得るためにはトレーリングアーム先端のサスペンションブッシュの前後剛性をある程度高く保つ必要があり、その分後輪の振動が車体に伝わりやすく、乗り心地の点で改善の余地があった。
本発明はかかる問題点に鑑み、サスペンションブッシュの前後剛性を低くしても操縦安定性を損なうことなく乗り心地を改善できるようにした自動車用サスペンションを提供することを課題とする。
そこで、本発明に係る自動車用サスペンションは、自動車の非駆動側の車輪を車体に支持するサスペンションであって、車幅方向に延びるクロスビーム(10)と、後端が上記クロスビーム(10)に剛結合され、先端側に向けて相互の間隔が次第に大きくなるように前方に延びる左右のサイドビーム(40)と、上記左右のサイドビーム(40)の先端部の間を剛連結し、該左右サイドビーム(40)の先端部間の間隔を一定に保持するベースビーム(50)と、上記クロスビーム(10)の両端に設けられ、車輪が回転自在に取付けられる車輪取付け部(20)と、上記クロスビーム(10)の両端部又はサイドビーム(40)の後端部と車体との間に設けられる左右のショックアブソーバ及びばね部材(30)と、上記左右のサイドビーム(40)の先端部又は上記ベースビーム(50)の両端部を所定の前後剛性でもって車体に連結するサスペンションブッシュ(60)とを備え、上記ベースビーム(50)、左右のサイドビーム(40)及びクロスビーム(10)が平面台形状をなし、自動車の旋回時に上記左右のサイドビーム(40)の先端部間の間隔がベースビーム(50)によって一定に保持されることにより上記左右のサイドビーム(40)の先端部に連続する部分が横力の作用する方向に変形するとともに上記クロスビーム(10)が傾斜するように変形し、旋回外輪側の車輪がトーインとなるように構成されていることを特徴とする。
また、上記ではクロスビームの両端に車輪取付け部を設けたが、クロスビームにアクスルビームを取付け、アクスルビームの両端に車輪取付け部を設けるようにすることもできる。
即ち、本発明に係る自動車用サスペンションの参考例によれば、自動車の非駆動側の車輪を車体に支持するサスペンションであって、車幅方向に延びるクロスビームと、後端が上記クロスビームに剛結合され、先端側に向けて相互の間隔が次第に大きくなるように前方に延びる左右のサイドビームと、上記左右のサイドビームの先端部の間を剛連結するベースビームと、上記クロスビームの相互に離れた二箇所に鉛直軸廻りに回転可能に支持されたアクスルビームと、該アクスルビームの両端に設けられ、車輪が回転自在に取付けられる車輪取付け部と、上記クロスビームの両端部又はサイドビームの後端部と車体との間に設けられる左右のショックアブソーバ及びばね部材と、上記左右のサイドビームの先端部又は上記ベースビームの両端部を車体に連結するサスペンションブッシュとを備え、上記ベースビーム、左右のサイドビーム及びクロスビームが平面台形状をなし、自動車の旋回時に上記左右のサイドビームが横力の作用する方向に変形するとともに上記クロスビームがアクスルビームを傾斜させるように変形し、旋回外輪側の車輪がトーインとなるように構成されていることを特徴とする。
本発明の特徴の1つはクロスビーム、左右のサイドビーム及びベースビームを平面台形状に構成し、旋回時に左右のサイドビームの先端部間の間隔がベースビームによって一定に保持されることにより左右のサイドビームの先端部に連続する部分を横力の作用する方向に変形させ、クロスビームを傾斜するように変形させるようにした点にある。
これにより、クロスビームの傾斜変形に伴い、旋回外輪側の車輪がトーインとなり、旋回中における自動車の安定性を図ることができる。
また、サイドビーム及びクロスビームの変形によって車輪のトーインを得るようにしているので、その分サスペンションブッシュの前後剛性を低くすることができ、乗り心地を向上できる。
ここで、タイヤの接地中心(車輪の中心を通る中心面と路面上に鉛直投影された車輪回転軸との交点)に原点をおき、X軸を車輪中心面と路面との交線にとり、路面の移動方向を正とする。Z軸は路面に垂直にとり、Y軸は路面にあり、タイヤの回転軸方向にとると、横力(サイドフォース)は路面上でタイヤに作用するY軸方向の力として定義される。
次に、本発明に係る自動車用サスペンションの挙動を力学的に説明する。
〔不静定力の算定〕
本発明の自動車用サスペンションについては図3の(a) に示される力学的モデルを想定できるが、横力が作用した場合の挙動を検討する場合にはクロスビームの中点Cで切断した図3の(b) に示されるモデルを考える必要がある。図3において、W、X、Yは不静定力としての剪断力、Q、R、Sは不静定力としてのねじりモ−メントである。
今、クロスビ−ムを断面横コ字状とし、縦50mm、横30mm、板厚3.2mm、長さAC=L1=300mmとすると、クロスビームの断面二次モ−メントはI=247762mm4 、断面二次極モ−メントはJ=316814mm4 となる。
また、サイドビームを角パイプ状とし、縦50mm、横30mm、板厚3.2mm、長さAH=L2=500mmとすると、サイドビームの断面二次モ−メントはI=149499mm4 、断面二次極モ−メントはJ=214242mm4 となる。
さらに、ベ−スビームを丸パイプ状とし、外径50mm、内径44mm、θ=27°、長さDF=L3=L2×tanθ+L1=555mmとすると、断面二次モ−メントはI=122812mm4 、断面二次極モ−メントはJ=245624mm4 となる。
そして、車輪にかかる車重を400kg/片輪とし、旋回時上下荷重増分及び横力を共に200kgとする。さらに、車輪の接地点はクロスビ−ムの鉛直線にあると仮定し、車輪のトレッドを1400mmとすると、点Aに加わる荷重は、 P=200kgf×1400mm/(2×300mm)=466.7kgf となる。
また、図3の(b) に示されるようにxをとり、各ビームのモ−メントM、及びせん断力Tを、
クロスビーム(AC): M=W・x
T=Q=P・L2−W・L2−R・sinθ−S
サイドビーム(AD): M=(W−P)・x/cosθ
+Q・cosθ−S・cosθ
T=R−W・L 1・cosθ
ベースビーム(DF): M=Y・x+R・cosθ
T=S+R・sinθ
とする。
そして、縦弾性係数E=21000kgf/mm2 、横弾性係数G=8000kgf/mm2 とし、つりあい式とひずみエネルギーから、不静定力w=196.1kgf、X=215.9kgf、Y=54.7kgf、不静定モ−メントQ=196148.9kgf・mm、R=22717.1kgf・mm、S=−71160.9kgf・mmが得られる。
〔たわみの計算〕
次に、各ビームのたわみを求める。サイドビームADの剪断力Wによるたわみδ1は図4の(a) から、
δ1=(W−P)AD3 /3EI
で求められる。ここで、AD=L2/cosθ である。
また、サイドビームADのねじりモーメントQによるたわみδ2は図3の(b) から、
δ2=Q×AD2 /2EI
で求められる。
さらに、サイドビームADのねじりモーメントSによるたわみδ3は、図3の(c) から、
δ3=S×AD2 /2EI
で求められる。
したがって、点Dに対する点Aのたわみδは、
δ=δ1+δ2−δ3=6.87mm
となる。
また、ベースビームのねじりモーメントS、R(sin成分)のねじれ分は、図3の(d) から、
d=L2・sinφ=8.60mm
となる。但し、φは、
φ=S・L3/(G・Jb)+R・sinθ・L3/(G・Jb)
=0.0172rad
である。ここで、Jbはベースビームの断面二次極モーメント=245624mm4 である。
したがって、左右の車輪の高低差hは、
h=2×(δ+d)×1400(トレッド)/L1=72.2mm
となる。これを車体のロール角度に換算すると、約3°に相当する。
〔各ビームの強度〕
次に、各ビームに作用する曲げモ−メントとねじりモ−メントから相当曲げモ−メント及び相当ねじりモ−メントを求め、最大曲げ応力および最大ねじり応力を確認すると、クロスビ−ムACは曲げ応力=17.6kgf/mm2 、ねじり応力=21.7kgf/mm2 となる。また、サイドビ−ムADは曲げ応力=14.9kgf/mm2 、ねじり応力=10.7kgf/mm2 となる。ベ−スビームDFは曲げ応力=13.2kgf/mm2 、ねじり応力=8.1kgf/mm2 となる。したがって、これらの各ビームには一般構造用鋼材でも十分に採用できることが分かる。
〔リアサスペンションの使用した場合のトー変化量〕
次に、本発明のサスペンションをリヤサスペンションに使用した場合のト−変化量を検討する。横力を受けた場合、図5で示されるサスペンションの変形モデルが想定される。各ビームの連結部又は結合部は剛結合(剛連結)されているので、実際には各ビームはたわみやねじれによって曲線的に変形するが、ここでは理解の容易化のために直線的に示す。
クロスビ−ムABとサイドビ−ムADの剛比を、それぞれの断面二次モ−メントと縦弾性係数から算定し、接地点固定の門形ラ−メンの式を使ってA点の変位を計算すると、A点の横変位=1.65mm、前後変位=0.84mmとなる。B点も同様に計算し、クロスビ−ムの傾きから、旋回外輪(図5のモデルではB点側の車輪)のト−インに換算すると、約3.2mmとなる。
〔アクスルビ−ム〕
図6に示されるように、アクスルビ−ムを設け、クロスビ−ムの適当な2箇所(例えば、図6の(b) の点a,b)で両ビームを平面に垂直な軸(鉛直軸)廻りにそれぞれ回転可能に連結した場合(請求項2記載の発明)、傾斜した門形ラーメンの変形特性(A−a−b−B)から、さらに角度β分のト−角変化を得ることができる。
ここで、A−a間及びB−b間の寸法を共に50mmとして計算すると、ト−イン約1mmに相当し、前述のト−イン3.2mmと合わせて、約4.2mmのト−インとなる。なお、A−a間及びB−b間の寸法を少しずつ増やしていくと、ト−イン変化も徐々に増え、100mm近辺が最大となるが、取付スパンa−bが短くなるのは好ましくないので、50mm程度として計算している。
〔構成部材について〕
また、上記の説明ではサイドビ−ムADを角パイプ状としたが、必ずしも角パイプである必要はなく、丸パイプ等の閉断面形状であってもよく、又下向きに断面コ字状あるいは横向きに断面コ状の開断面形状でもよい。また、ベ−スビームDEを丸パイプ状としたが、丸パイプ状ではなく、角パイプその他の閉断面形状としてもよく、又ねじり剛性がある程度低くてもよい場合には開断面形状であってもよい。さらに、クロスビ−ムABはト−ションビ−ム式サスペンションにおいてよく知られている公知の断面形状、例えば開断面形状を採用できる。換言すれば、本発明のサスペンションの各ビ−ムには溶接やボルト締め等によって台形状のフレームを構成し、必要なロ−ル剛性や横剛性及び上述のたわみによるト−変化特性等を確保し、強度及び信頼性と両立する部材を使用すればよい。
〔従来のト−ションビ−ム式サスペンションとの相違〕
1.構造・機能上の相違
力学的には、従来のト−ションビ−ム式サスペンションを接地点支持の門形ラ−メンとすれば、本例のサスペンションは結合部(連結部)に有限の剛性を持った接地点固定の台形ラ−メンとも言え、特に面外荷重を受けた時の挙動が異なることから、まったく別の構造体と言える。
また、本発明のサスペンションは長方形状ではなく、台形状にすることによって横力によるト−アウトに対処できる構造であり、従来のト−ションビ−ム式サスペンションのように車体への取付部のサスペンションブッシュの位置を車輪中心より下げることにより横力を受けた際のロ−ルステアで外輪のト−インを得るだけでなく、構造的なたわみやねじれ等の変形によるデフレクションステアによって外輪のト−インを得ることができるので、その分だけサスペンションブッシュの前後剛性を低下させて乗り心地向上を図ることができる。
また、従来のト−ションビ−ム式サスペンションが横力をラテラルロッド等で受けるのに対し、本例のサスペンションはサイドビ−ムADとベ−スビームDEの固定部分の剛性、及びサイドビ−ムAD自身の剛性で受けることができる。但し、その際には旋回時の縁石衝突等の異常荷重に対して考慮する必要がある。
図7は異常荷重に対処する方法の一例を模式的に示したものである。図7に示されるように、ベ−スビームDEの両端近傍にサイドビームAD又はBEと当接し得る変位ストッパSR、SLを設け、異常な横力発生時にサイドビ−ムAD又はBEの過大な変形を阻止し、サイドビ−ムAD又はBEの固定端D又はEに異常な応力が発生するのを防止するようにすればよい。
〔ロ−ル剛性について〕
一般的に、自動車の運動変数はベクトル量であって、座標成分によって表現される。自動車の質量をばね上質量とばね下質量とに分け、ばね上質量はばね下(質量を無視することが多い)に固定されている軸廻りにロールすると考えるとき、この軸をロール軸という。正面から見て、車体に対する車輪の瞬間中心とタイヤの接地中心とを結ぶ直線が縦中心面と交わる点をロールセンタという。旋回時の遠心力によるロール軸廻りのロールモーメントをそのときのロール角で割った値がロールレートで、ロール角や荷重移動を変化させる旋回性能の重要な因子であるが、「ロールレート」は「ロールしにくさ」という意味で「ロール剛性」とも表現されているので、本件明細書では「ロールレート」を「ロール剛性」の用語を用いて表現する。
従来のト−ションビ−ム式サスペンションではクロスビ−ムのねじれ及びサスペンションア−ムのたわみとねじれによって対処し、さらに不足する場合はクロスビ−ムの内部にト−ションバ−を同軸で構成するか、別にスタビライザ−を設けていた。これに対し、本発明のサスペンションでは台形のフレ−ム構造の剛性によって対処することができ、主となるねじれの負荷をクロスビ−ムABとベ−スビームDEに分散させ得る構造である。計算した結果ではベ−スビームのねじれ剛性を増すとロ−ル剛性アップへの効果が大きいことが分かった。
〔重量・コストメリットについて〕
本発明のサスペンションでは従来のト−ションビ−ム式サスペンションに比してベ−スビームADの分だけ重量増となるが、前述したように、横力を受けるラテラルロッドをなくした場合には相互に重量を相殺することができ、尚かつラテラルロッドを支持する車体側ブラケット(通常は可能な限りラテラルロッドを水平に保つために相当下方に張り出している)も節約できる。さらに、各ビームに充分なねじり剛性を持たせ、必要なロ−ル剛性を確保できれば、別置きのスタビライザ−が不要になる分、重量軽減と同時にコスト低減が図れる。この場合、ラテラルロッド及び別置きのスタビライザーの大部分はばね下重量になるのに対し、ベースビーム(DE)はばね上重量に相当し、ばね下重量の軽減効果によっても操縦安定性及び乗り心地向上につながる。
以上、ト−ションビ−ム式サスペンションとして、後端ビ−ム式を比較の対象として説明したが、中間ビ−ムのト−ションビ−ム式サスペンションに対しても同様である。
以下、本発明を図面に示す具体例に基づいて詳細に説明する。図1は本発明に係る自動車用サスペンションの好ましい実施形態を示し、これはFF車のリアサスペンションに適用した例である。図において、クロスビーム10は開断面形状、例えば横向きに断面コ字状をなし、クロスビーム10の両端部には大径の取付け部分11が形成されて車輪取付け部20がベアリングを介して回転可能にて取付けられ、車輪取付け部20には後輪(非駆動側車輪)が公知の方法によって回転自在に取付けられている。
このクロスビーム10は車幅方向に延び、クロスビーム10の大径の取付け部分11近傍には取付けブラケット31が取付けられ、取付けブラケット31にはショクアブソーバ30の下端部が取付けピンによって揺動可能に連結され、ショックアブソーバ30にはコイルばね(ばね部材)が設けられ、ショクアブソーバ30の上端部は車体に支持されるようになっている。
また、クロスビーム10の両端部分には左右のサイドビーム40の後端ブラケットが溶接(又はボルト・ナット)によって剛結合され、左右のサイドビーム40は閉断面形状、例えば四角形閉断面形状をなし、又左右のサイドビーム40は相互に先端になるほど相互の間隔が次第に大きくなるように前方に延設されている。
この左右のサイドビーム40の先端部にはサスペンションブッシュ60が取付けられ、サスペンションブッシュ60は車体に弾性結合され、又左右のサイドビーム40の先端部には閉断面形状、例えば円形パイプ状のベースビーム50の端部が溶接によって結合され、これによって左右のサイドビーム40の先端部の間はベースビーム50によって剛連結されて一定の間隔に保持されている。
本例のサスペンションが横力を受けた場合、前述のように、サイドビーム40及びクロスビーム10の変形によって旋回外輪の後輪のトーインが得られる。即ち、左右のサイドビーム40の先端部の間隔が一定に保持されることにより、左右のサイドビーム40の先端部に連続する部分が横力の方向に変形し、クロスビーム10が傾斜するように変形し、旋回外輪側の後輪がトーインとなる。
図2は参考例を示し、図において図1と同一符号は同一又は相当部分を示す。本例では断面コ状のクロスビーム10内に断面四角形状のアクスルビーム70が挿入され、クロスビーム10とアクスルビーム70とは相互に所定の距離をあけた2箇所で鉛直方向に延びる取付け軸71によって回転可能に連結されている。
即ち、クロスビーム10には挿通穴が穿設されて内筒73が挿入され、アクスルビーム70には挿通穴が穿設されて外筒74が挿入され、外筒74内には内筒73が挿入され、又クロスビーム10とアクスルビーム70との間にはスペーサ72が介設され、内筒73内には取付け軸であるボルト71が挿通されてナット75が螺合されてアクスルビーム70は取付け軸71廻りに回転可能になっている。
本例のサスペンションが横力を受けた場合、前述のように、サイドビーム40及びクロスビーム10の変形によって旋回外輪の後輪のトーインが得られる。即ち、左右のサイドビーム40が横力の方向に変形し、クロスビーム10はアクスルビーム70を傾斜させるように変形し、旋回外輪側の後輪がトーインとなる。
本発明に係る自動車用サスペンションの好ましい実施形態を示す全体斜視図である。 参考例を示す全体斜視図である。 課題を解決するための手段を説明するための図である。 課題を解決するための手段を説明するための図である。 課題を解決するための手段を説明するための図である。 課題を解決するための手段を説明するための図である。 課題を解決するための手段を説明するための図である。 従来のトーションバー式サスペンションを示す図である。
符号の説明
10 クロスビーム
20 車輪取付け部
30 ショクアブソーバ及びコイルばね
40 サイドビーム
50 ベースビーム
60 サスペンションブッシュ
70 アクスルビーム

Claims (2)

  1. 自動車の非駆動側の車輪を車体に支持するサスペンションであって、
    車幅方向に延びるクロスビーム(10)と、
    後端が上記クロスビーム(10)に剛結合され、先端側に向けて相互の間隔が次第に大きくなるように前方に延びる左右のサイドビーム(40)と、
    上記左右のサイドビーム(40)の先端部の間を剛連結し、該左右サイドビーム(40)の先端部間の間隔を一定に保持するベースビーム(50)と、
    上記クロスビーム(10)の両端に設けられ、車輪が回転自在に取付けられる車輪取付け部(20)と、
    上記クロスビーム(10)の両端部又はサイドビーム(40)の後端部と車体との間に設けられる左右のショックアブソーバ及びばね部材(30)と、
    上記左右のサイドビーム(40)の先端部又は上記ベースビーム(50)の両端部を所定の前後剛性でもって車体に連結するサスペンションブッシュ(60)とを備え、
    上記ベースビーム(50)、左右のサイドビーム(40)及びクロスビーム(10)が平面台形状をなし、自動車の旋回時に上記左右のサイドビーム(40)の先端部間の間隔がベースビーム(50)によって一定に保持されることにより上記左右のサイドビーム(40)の先端部に連続する部分が横力の作用する方向に変形するとともに上記クロスビーム(10)が傾斜するように変形し、旋回外輪側の車輪がトーインとなるように構成されていることを特徴とする自動車用サスペンション。
  2. 上記クロスビーム(10)が開断面形状をなし、上記サイドビーム(40)及びベースビーム(50)が閉断面形状又は開断面形状をなす請求項1記載の自動車用サスペンション。
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