JP2009145463A - クリーニング装置及び画像形成装置 - Google Patents

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杉本奈緒美
Hidetoshi Yano
矢野英俊
Kenji Sugiura
杉浦健治
Osamu Naruse
成瀬修
Hiroki Nakamatsu
中松弘樹
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Abstract

【課題】抵抗が低い像担持体を用いた際も、残留トナーの極性を制御し、良好なクリーニング性能が得られるクリーニング装置及び画像形成装置を提供する。
【解決手段】中間転写ベルト11の表面に接触して当該中間転写ベルト11上から除去すべきトナーの帯電極性を制御するトナー極性制御ブレード21と、帯電極性が制御されたトナーを静電的にクリーニングする導電性ブラシ22とを備える中間転写クリーニング装置20において、トナー極性制御ブレード21の中間転写ベルト11と接触する面に絶縁層26を設けている。
【選択図】図3

Description

本発明は、像担持体の表面からトナー等を除去して当該像担持体を清掃するクリーニング装置と、該クリーニング装置を備えた画像形成装置に関するものである。
上記形式のクリーニング装置は従来より周知であり、特に、電子複写機、プリンタ、ファクシミリ或いはその複合機などとして構成される画像形成装置に広く採用されている。
さて、近年主流となっているカラー画像形成装置においては、転写材として従来より広く用いられてきた普通紙のほかに、デザインとして表面に凹凸を有する特殊紙やアイロンプリントなどの熱転写に用いる特殊な転写紙が用いられることが増えている。
このような特殊紙を用いる場合は、従来の普通紙の場合よりもカラートナーを重ね合わせた中間転写体上のトナー像を特殊紙に転写する際に転写不良が発生することがあり、画像品質を低下させる。そこで、トナー像を担持している中間転写体、例えば中間転写ベルトに弾性をもたせることにより、転写時の特殊紙との接触性を高めることが行われている。
また、さらに高画質化の要望が高まり、トナーは小粒径化傾向にある。また、トナー製造コスト低減および転写率向上の要望から粉砕トナーではなく重合法等により球形化トナーを採用する画像形成装置が製品化されている。それに伴い、作像後、像担持体上に残留したトナーを除去する手段として主に用いられてきたブレードクリーニング方式はゴムブレードを像担持体に当接させてトナーを除去するので、ブレードと像担持体表面の密着の精度が低いとトナーがすり抜けてしまいクリーニング性が低下しやすい。それを防ごうとしてブレードを強い当接圧で押しつけると、ブレードのめくれが発生し、いわゆるスジ状あるいは帯状のクリーニング不良を引き起こす原因となるため、安定したクリーニング性能を保ちつづけることが困難である。球形トナーでも線圧を極端に高くすれば(具体的には線圧:100gf/cm以上)クリーニングできるが、その分クリーニングブレードの磨耗やベルトのキズ等により寿命が極端に短くなる。通常の線圧:20gf/cmでのクリーニングブレード寿命(削れてクリーニング不良が発生する時の寿命)は、約120kpである。線圧:100gf/cmの時は、クリーニングブレードの寿命は極端に短くなって約20kp程度である。
また、転写性が良いとされている球形トナーに対して、ブレードクリーニング性は、粉砕(異型)トナーに対するクリーニング性より劣ることは良く知られていることである。
このような中間転写ベルトとトナーの変遷から、中間転写ベルトクリーニング装置も従来のブレード方式では対応できないため様々な改良が行われている。
特許第3900283号公報
特許文献1の課題には、例えば、静電クリーニングにおいて、クリーニングロールやクリーニングブラシなどクリーニング部材に印加した電圧と同極性に帯電したトナーを除去できないことや、瞬時に大量のトナーが来たときや多層でトナーが来たときは十分なクリーニングができないなどがある。そして、これらの課題を解決するため特許文献1が存在している。
ちなみに、特許文献1の段落[0006]にあるように、クリーニングする対象となるトナー(二次転写残トナー)は帯電分布が現像後のように均一でシャープな電荷分布(図10(c)の未転写トナーの分布が近いイメージです)ではなく、図10(a)に示すようにゼロを跨いでマイナスからプラスまでの分布となっている。特に帯電が0付近のものは、トナーが電荷を帯びていないため静電クリーニング不可能となる。
さらに、同文献の段落[0008]にあるように、大量のトナーや多層となっているトナーをクリーニングする状況もある。
また、次に述べるプロセスコントロール時にも多層のトナーがやってくる(帯電分布は図10(c)の未転写トナーの分布)。カラー画像形成装置は高画質、高信頼性を維持するために、いろいろな特性値を検知して画像制御システムにフィードバックすることが不可欠である。ある画像を何枚もリピートして出力する場合に、色味に変動がないように、現像剤の濃度を一定にコントロールするトナー補給制御や、トナーが収納されているトナーカートリッジから現像器までトナーを搬送する際にトナー詰まりがないようにトナー搬送制御を行う場合などに、現像剤のトナー濃度を磁気センサーで検知してトナー濃度の低下が閾値を割るとトナー補給したり、トナー搬送したりする制御は周知である。さらに磁気センサー検知制御以外に、像担持体上にトナー像を形成してその濃度をフォトセンサーで読み取る制御も行なわれている。このトナー像をフォトセンサーで読み取る制御は、トナーの各色を現像した感光体上でそれぞれ読み取られる構成より、各色トナーを中間転写体に転写したあとに中間転写体上で読み取るように構成したほうが少ない部品点数で済み低コストとなる。もちろん、これらのトナー像(トナーパターン)は転写材には転写されず、そのまま中間転写ベルトのクリーニング装置により除去、回収される。
その他、色重ねのずれを補正する制御も行なわれる。このときも中間転写ベルト上にトナーパターンを作成し、フォトセンサーで読み取ってそのズレ量を検知して感光体への潜像を形成する書き込み位置を補正しているが、読み取った後のトナーパターンは転写材に転写されずにクリーニング装置で除去、回収される。
以上のように中間転写体クリーニング装置には、転写材に転写されたあとに中間転写体上に残留した転写残トナーのほかに未転写トナーが入力されることがあり、転写残トナーに比べて5〜10倍の量になるためブラシクリーニングの余裕度が低下し、クリーニングしきれない場合が生じる。
特許文献1はトナー回収部材がトナーの極性を正規帯電に揃えるとともにトナーの一部を掻き落とすため、上記の課題は解決したかのように見える。
しかしながら、次に述べるような課題が生じる。
画像形成装置の中間転写ベルトは高抵抗なベルトが用いられているが、ベルト残留電荷による残像やリピート変動防止のため体積抵抗率ρvを下げたベルトが使われるようになってきた。
特許文献1においても段落[0030]に記載されている例では10〜1014Ω・cmとなっており、10Ω・cmの低抵抗ベルトが使用され得る。
しかしながら、低抵抗ベルトを用いた場合に、トナーを保持したベルトにトナー極性制御ブレードを当接して電圧を印加しても、トナーの極性制御がされにくい。ベルト上に保持されているトナーは1010〜1011[Ω]の高抵抗なので、ベルトと比較して電荷を注入されにくく、トナー極性制御ブレードに印加した電圧が、体積抵抗率の低いベルトを介してアースされた金属製対向ローラに流れてしまうからである。
ところで、極性制御部材で極性制御する際、いろいろな電荷量分布をもった転写残トナー、逆転写トナーを単一極性に制御する必要があるが、後工程の静電クリーニング動作において、クリーニング残トナーが発生しないようなトナー帯電量分布にしておかなければならないため、極性制御部材には充分な電圧を印加することになる。すると、極性制御後のトナー電荷量はコロナチャージャーでのトナー極性制御と比較してブロードな分布となることが発明者らの検討によりわかっている。また、図10(a)、(b)に示すような幅広いQ/d分布をもって極性制御部材に入力される転写残トナーすべてを単一極性に制御するため、転写残トナーA(図10(a))のような低帯電量のトナーは極性制御後には−極性の高帯電量トナーになり、他方転写残トナーB(図10(b))のような+極性に高帯電量だったトナーは極性制御後は−極性の低帯電量トナーとなる。
一方周知のこととして、低電荷量のトナーは弱いクリーニング電界でクリーニングされ、高帯電量のトナーは強いクリーニング電界でクリーニングされる。しかしながら低電荷量のトナーは強い電界下に置かれると反対極性電荷が注入されて、像担持体上に再付着する。つまり極性制御後のトナーは、単一極性ではあるものの、先に述べたように低電荷量から高電荷量までブロードな電荷量分布をもつため、クリーニング部材であるクリーニングブラシ軸への印加電圧は高帯電量トナーをクリーニングできるような高電圧でありながら、低電荷量のトナーを電荷注入により再付着させないような印加電圧に設定する必要がある。言い換えると、クリーニングブラシ軸への印加電圧を一定にした場合にクリーニングすることができるようなトナー帯電量分布になるようにしなければならない。
なお、トナーQ/M(:トナーの単位重量あたりの電荷量)、トナー帯電量分布の測定方法は以下のとおりである。また、極性制御率は以下で定義した。
(トナーQ/M)
トナーパッチパターンを感光体上に作像し、現像、転写、極性制御後などの各プロセス終了後に複写機本体のメインスイッチを強制的にOFFにし、作像途中で機械を止める。感光体や転写ベルト上に形成されたトナー像を、吸引治具を用いてエアーポンプで吸引しながら、そのトナーのクーロン量をクーロンメータ(ケスレー製エレクトロメータ617)により測定し、吸引治具により吸引したトナーの重量とクーロン量から単位重量あたりのトナー電荷量(μC/g)を算出する。
(トナー帯電量分布)
ホソカワミクロン製 E−SPARTアナライザで測定。感光体上に付着したトナーをエアーで吹き飛ばして測定部に落下させ、トナー1個ずつの粒径と電荷量を測定し、x軸に「電荷量/トナー粒径」、y軸に「頻度(%)=予め設定した「電荷量/トナー粒径」のヒストグラムの帯の範囲にある数(個)/サンプル全数(個)×100」を算出しグラフ化したものである。
(極性制御率)
前述のトナー帯電量分布の測定データをもとに算出する。
極性制御率[%]=制御したい極性のトナーの数(個)/サンプル全数(個)×100
なお、制御したい極性とは、感光体表面電位を比較対象としたときの、極性制御部材に印加している電圧の相対的な極性である。例えば感光体表面電位が−100Vで、極性制御部材印加電圧が−700Vの場合は、「トナーを−極性に制御したい」とする。
本方式のようなトナー極性制御+単一極性印加ブラシによる静電クリーニング方式では、クリーニングブラシに入力するトナーの極性が揃っていることが重要になる。言い換えると、極性制御率が高いことが重要となる。
本発明は、上記した事情に鑑み、抵抗が低い像担持体を用いた際も、残留トナーの極性を制御し、良好なクリーニング性能が得られるクリーニング装置及び画像形成装置を提供することを目的とするものである。
上記課題を解決するため、本発明は、像担持体の表面に接触して当該像担持体上から除去すべきトナーの帯電極性を制御する導電性部材と、帯電極性が制御されたトナーを静電的にクリーニングするクリーニング部材とを備えるクリーニング装置において、前記導電性部材の前記像担持体と接触する面に絶縁層を設けたことを特徴とするクリーニング装置を提案する。
なお、本発明は、前記像担持体の裏面で、かつ前記導電性部材と対向する位置に対向部材を設け、該対向部材に電圧を印加すると、効果的である。
さらに、本発明は、前記像担持体の裏面で、かつ前記導電性部材と対向する位置に対向部材を設け、前記導電性部材に電圧を印加し、前記対向部材は接地されていると、効果的である。
さらにまた、本発明は、前記導電性部材が、導電性ブレードであると、効果的である。
さらにまた、本発明は、請求項1ないし4の何れかに記載のクリーニング装置において、前記クリーニング部材が前記像担持体の表面に接触させつつ回転させるようにした、導電性を有する繊維を導電性芯金の外周から直径方向外側へ延びるように植毛された導電性ブラシであり、該導電性ブラシのブラシ毛と接触・回転するように設けられ、外周面に電気的な抵抗層を有する、あるいは絶縁層を有する回収ローラと、前記導電性ブラシの芯金に電圧を印加する手段と、前記回収ローラに電圧を印加する手段と、前記回収ローラに回収されたトナーを掻き取ると同時に回収ローラの表面に電荷を付与する導電性回収ブレードとを有し、前記導電性ブラシはブラシ抵抗が10〜10[Ω]であると、効果的である。
さらにまた、本発明は、前記導電性ブラシを構成するブラシ繊維が層構造になっており、ブラシ繊維に導電性を付与する導電材料が繊維表面に露出しない繊維構造になっていると、効果的である。
さらにまた、本発明は、前記導電性ブラシに固形化された潤滑剤を接触させ、該導電性ブラシを介して前記像担持体に潤滑剤を塗布するとともに、前記導電性ブラシからの飛散トナーが前記像担持体上に付着するのを遮断する遮断部材を有すると、効果的である。
また、上記課題を解決するため、本発明は、像担持体としての感光体と、該感光体上にトナー像を形成するトナー像形成手段と、前記感光体上に形成されたトナー像を像担持体としての中間転写体に一次転写する一次転写手段と、前記中間転写体上に担持したトナー像を記録材に転写する二次転写手段を有する画像形成装置において、前記中間転写体のクリーニング手段として、請求項1ないし7の何れかに記載のクリーニング装置を用いることを特徴とする画像形成装置を提案する。
本発明によれば、像担持体に電流が過剰に流れることがないので、トナーの極性を確実に制御することができる。しかも、構成も簡単で導電性部材自体でクリーニングするので、クリーニング部材への負担を軽くすることができる。
以下に、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、いわゆるタンデム型間接転写方式を採用したプリンタの内部構成を示す構成図である。エンジンの詳細は図2に示す。このプリンタは、図2に示すように、装置本体1のほぼ中央にはドラム状の4個の時計方向に回転可能な感光体2a、2b、2c、2dが並列配置されている。この感光体2a〜2dの周囲には、その表面を除電する図示しない除電装置、感光体2a〜2dの表面を一様に帯電する帯電装置3a〜3d、レーザ光による光書き込みを行って感光体の帯電部分に静電潜像を形成する図示しない露光装置4、この静電潜像を現像する現像装置5a〜5dがそれぞれ配設される。また、感光体の周囲には転写後の感光体2a〜2d表面をクリーニングするクリーニング装置7a〜7dがそれぞれ配設される。このプリンタは、感光体を4個用いた、いわゆるタンデム方式を採用しており、それぞれの感光体2a〜2dの周囲に設けられる画像形成用の部品構成は、現像装置5a〜5dが扱う色材(トナー)の色が異なる以外は同じである(4セットあるPCUの構成部品については、感光体2、帯電装置3、現像装置5、クリーニング装置7をもって説明し、他色の同一構成部品については説明を省略する)。
上記感光体2a〜2dの上方には、中間転写ユニット10が設けられている。中間転写ユニット10は、図2に示すように、被クリーニング体である中間転写ベルト11が駆動ローラ12、支持ローラ13、14、15及びテンションローラ16に掛け回されて図中反時計回りに回転駆動される。中間転写ベルト11は、多層構造となっており、ベース層を例えば伸びの少ないフッ素樹脂やPVDシート、ポリイミド系樹脂でつくり、表面をフッ素系樹脂等の平滑性のよいコート層で被ってなる。
中間転写ベルトの抵抗は表面抵抗率logΩ=10.5〜11.5、体積抵抗率はlogΩ=10〜11、厚み100μmである。また、中間転写ベルト11を挟んで感光体2a〜2dに対向する位置には、該感光体2a〜2d上に形成されたトナー像を中間転写ベルト11に転写する転写ローラ6a〜6dが配設される。また、テンションローラ16の左方には、後述する2次転写装置8による転写後に中間転写ベルト11上に残留する残留トナーを除去する中間転写ベルトクリーニング装置20が配設されている。テンションローラ16は、中間転写ベルト11に一定の張力を付与する働きをもつとともに、中間転写ベルトクリーニング装置20の対向部材である対向ローラも兼ねていることになる。中間転写ベルトクリーニング装置20は中間転写ベルト11に比べて短寿命である理由から後述するように単独で脱着が可能に構成されている。
また、上記中間転写ベルト11を挟んで駆動ローラ12に対向する位置には、2次転写装置8が配設されている。本実施形態の2次転写装置8は、2次転写ローラからなるが、2次転写装置はローラのほかに、数本の支持ローラと駆動ローラにより掛け渡されるベルトであっても良い。
図示しない記録紙Pは、図1中の下方にある給紙カセット17に収納されており、最上の記録紙Pが給紙ローラで一枚づつ給紙路を経てレジストローラ対18に搬送される。また、上記2次転写装置8の上には、記録紙P上の転写画像を定着する定着装置9が配設される。なお、上述した2次転写装置8には、画像転写後の記録紙Pをこの定着装置9へと搬送するシート搬送機能も備えてなる。
上記構成のプリンタにおいて、不図示のスタートスイッチを押す等により画像形成が開始されると、中間転写ベルト11は不図示の駆動モータにより駆動ローラ12が回転駆動され、他のローラ13、14、15、16が従動回転し、中間転写ベルト11が矢印方向に回転走行する。同時に、個々の画像形成手段においてその感光体2a〜2dを回転して各感光体上にそれぞれイエロー・マゼンタ・シアン・ブラックの単色画像が形成される。そして、中間転写ベルト11の回転とともに、それらの単色画像を順次転写して中間転写ベルト11上に重ねられ合成カラー画像が形成される。一方、給紙部からは給紙カセット3の1つから記録紙Pを1枚づつ給紙され、レジストローラ対18に突き当てられて止められる。そして、中間転写ベルト11上の合成カラー画像にタイミングを合わせてレジストローラ対18が回転を開始し、中間転写ベルト11と2次転写装置8との間に記録紙Pを送り込み、2次転写装置8の作用下で合成カラー画像が記録紙P上に転写される。画像転写後の記録紙Pは、2次転写装置8から定着装置9へと送り込まれ、定着装置9において熱と圧力ととの作用により定着され、転写画像が定着された記録紙Pは機外に排紙される。
一方、画像転写後の中間転写ベルト11は、多少のトナーが残留することが避けられず、この残留トナーは中間転写ベルトクリーニング装置20によって中間転写ベルト11から除去され、次の画像形成に備えられる。
図3は、本実施形態に係る中間転写ベルトクリーニング装置20の概略構成を示す構成図である。
図3において、中間転写ベルトクリーニング装置20は、中間転写ベルト11上の転写残トナーの極性を制御するための極性制御ブレード21がテンションローラ16と対向する位置に中間転写ベルト表面に接触して備えられており、極性制御ブレード21の後の工程、すなわち中間転写ベルト11の回転方向下流側には極性制御されたトナーをクリーニングするための導電性ブラシ22、及び当該導電性ブラシ22に付着したトナーをブラシから回収する回収ローラ23、該回収ローラ23の表面に当接して回収したトナーを掻き取ると同時に回収ローラ23の表面に電荷を付与する導電性回収ブレード24、画像形成装置本体に備えられた廃トナータンク(図示省略)に搬送するための搬送手段としてのコイル部材25が備えられている。
また、導電性ブラシ22にはその表面に電荷を付与する図示しない導電性部材であるブラシ表面電荷付与部材を備えていてもよい。このブラシ表面電荷付与部材は、ブラシにトナーが多く回収された場合にブラシ先端の電位が低下してしまうことがあり、その電位を補うために備える導電性部材で、例えば金属の丸棒や金属の板状部材である。さらにまた、中間転写ベルト11の表面は極性制御ブレード21によって常時摺擦されている。このため、中間転写ベルト表面保護の観点から、その面にブラシによる潤滑剤塗布を行うことも有効である。この場合、後述する固形化した潤滑剤(図17参照)を導電性ブラシ22に当接させることで塗布するようにしてもよい。さらに、ブラシで塗布した潤滑剤を中間転写ベルト表面に薄膜を形成する塗布ブレードを備え、潤滑性が向上するようにしてもよい。
なお、導電性ブラシ22とは別に潤滑剤塗布用のブラシを用いて潤滑剤を中間転写ベルト表面に塗布するようにすることも可能である。このように構成すると、クリーニング用の導電性ブラシ22にはトナーが常時回収されているため、トナーと潤滑剤とが交じり合い、潤滑剤塗布時にいったん回収したトナーを再度中間転写ベルト上に付着させる虞があるが、かかる問題を防ぐことができる。
次に、図4に沿って本発明の課題について説明をする。図中、Raはトナー極性制御ブレード抵抗、なお、Rbは中間転写ベルト抵抗である。
従来の画像形成装置は高抵抗の中間転写ベルトを用いていた。例えば、転写ベルトの抵抗は表面抵抗率logΩ=10.5〜11.5、体積抵抗率はlogΩ=10〜11、厚み100μmのベルトを用いていた。その場合には、トナー極性制御ブレード21に電圧を印加しても、アースしてあるテンションローラ16(ブレード対向ローラ)が金属や導電性プラスチックなど導電性であっても、電圧印加したトナー極性制御ブレードから、テンションローラ側に中間転写ベルト厚み方向を通って大きな電流が流れることがなく、中間転写ベルト11上の残留トナーに電荷を与えることができた。
このように、中間転写ベルト抵抗Rb(体積抵抗率ではなく、電圧を印加したトナー極性制御ブレードから中間転写ベルトを介してアースした金属ローラに流れる電流とトナー極性制御ブレード印加電圧から求められる抵抗値)が充分大きいときは中間転写ベルト表面電位とトナー極性制御ブレード間に電位差が生じ、中間転写ベルト上のトナーに電荷が充電されるため、極性制御できる。
一方、Rbが充分大きくない時は中間転写ベルト11、テンションローラ16を介してアースに電流が流れるため、トナーに電荷を充電できず、極性制御できない。Rbが十分大きくない中間転写ベルトというのは擬似的には体積抵抗率が低いベルトであって、残留電荷による異常画像を防ぐためなどに使われる。本実施形態で用いたベルトは体積抵抗率Rが250V印加でlogΩ=7〜8であった。
この中間転写ベルト11で絶縁コートが無いトナー極性制御ブレードを用い−500V印加し、テンションローラ16をアースしてA3サイズのイエロー単色のベタ画像を出力し、中間転写ベルト11上の残留トナーがトナー極性制御ブレード21を通過したところで画像形成装置のスイッチをきり、強制的に中間転写ベルト11を停止させ、トナー極性制御ブレード21が中間転写ベルト11に当接している箇所の前後のQ/d分布を測定すると、極性制御はなされず、逆に+極性のトナーが増えるという結果になった。トナー極性制御ブレード21に印加する電圧を−300V、−700V、+500Vとさまざまに変化させても、−極性の単一極性に制御することができなかった。このとき、転写ベルトを介してテンションローラ16に流れる電流は約500〜800μAと測定され、前述のRbはlogΩ=5〜6となった。また、電流が500〜800μA流れると、電流が流れすぎることにより、トナー極性制御ブレード21に劣化が生じるため、このような条件では使用することができない。なお、その理由は解明されていないが、導電物質の変質が原因と考えられている。
このような中間転写ベルト抵抗Rbが低い中間転写ベルト11を用いる際にも、トナー極性制御ブレード21によるトナー極性制御を行える構成・方法について図3、5を用いて説明する。
図5は、図3の極性制御部を拡大した図である。
図5に示すように、トナー極性制御ブレード21の中間転写ベルト11と接する面に絶縁層26を5μm〜100m設け、導電と絶縁の2層ブレードに構成することである。トナー極性制御ブレード21の導電面は金属製のブレードホルダー27と導通がとれているように構成され、このブレードホルダー27にトナーの正規帯電極性と同じ極性の電圧を印加する。一方、金属や導電性プラスチックなど導電性のテンションローラ16をアースする。
トナー極性制御ブレード21の絶縁層26はアクリルコート、シリコーンコート(例えばシリコーン粒子を含有したPC(ポリカーボネイト)をコート)、セラミックスコート、フッ素コーティングなどがある。コート層の厚みは適宜選定すればよい。例えばUV硬化型のアクリルコートの場合、3〜20μm程度である。
この場合は中間転写ベルト抵抗Rbが低くてもトナー極性制御ブレード21に絶縁層26があるためトナーに電荷を充電でき極性制御できる。その原理を説明する。回路図は図6のようになる。
この構成であると、トナー極性制御ブレード21に印加した電圧は中間転写ベルト抵抗Rbが小さいのでブレードの絶縁層26とトナーとに充電するために働く。したがって、テンションローラ16が金属など導電性部材であり、かつ中間転写ベルト抵抗Rbが小さい場合でもトナー極性を制御することが可能である。
トナー極性制御ブレード21に電圧を−2000V印加し、テンションローラ16をアースしたときのトナー極性制御ブレード21当接前後のトナーQ/d分布を図7に示す。図7からわかるように、トナー極性制御ブレード21入力前のプラスマイナス混在トナーがマイナスの単極性に制御されている。また、このとき、トナー極性制御ブレード21を介して流れる電流は100〜120μAであり、RbはlogΩ=約7であった。(R=2×10E7[Ω])
また中間転写ベルト自体は抵抗Rbが低いため、トナー極性制御ブレード21と接触した箇所のベルト表面電位が上昇して感光体2のトナー像を転写する効率が低下して異常画像が発生する、といったことはない。さらに、トナー極性制御ブレード21への印加電圧は、AC+DC電圧やAC電圧を印加してもよい。
ところで、上記実施形態ではトナー極性制御ブレード21に電圧を−2000V印加し、テンションローラ16をアースしているが、図8に示すように、トナー極性制御ブレード21をアースし、テンションローラ16に電圧を+2000V印加するように構成してもよい。回路図は図9のようになる。
かかる構成においても図7に示すように、トナー極性制御ブレード21入力前のプラスマイナス混在トナーがマイナスの単極性に制御される。
トナー極性制御について、図10(a)、図10(b)を用いて説明する。
図10(a)、(b)は、ホソカワミクロン製E−スパートアナライザで、トナー1個ずつの電荷量Qとそのトナーの粒径dを測定したデータをもとに、或る条件で図2に示す作像装置で作像した時の中間転写ベルト上転写残トナー数百個をサンプリングした時のQ/d(単位はfC/μm)分布を表している。
図10(a)はプラスとマイナスが50%ずつの転写残トナーAをトナー極性制御ブレード21によって極性制御した場合の図、図10(b)はほとんどがプラスの転写残トナーBをトナー極性制御ブレード21によって極性制御した場合の図である。
なお、図10(c)はほとんどがマイナスの未転写トナーをトナー極性制御ブレード21によって極性制御した場合のQ/d分布変化である。
中間転写ベルト11上の転写残トナーは図10(a)の転写残トナーAや図10(b)の転写残トナーBに示す様に「+極性」と「−極性」が混在した分布のトナーとなり、中間転写ベルト11の回転でトナー極性制御ブレード21の位置まで移送される。トナー極性制御ブレード21ではほとんどのトナーは機械的に掻き落されるが、トナー極性制御ブレード21は所謂スティックスリップが発生し一部はすり抜けて行く。機械的に掻き落とされたトナーは、ブレードから自然に落下し回収部に収容され、回収コイル25によって搬送され廃トナー回収部に回収される。
トナー極性制御ブレード21へはトナーの帯電極性と同じ極性(−極性)の電圧が印加されており、トナーがトナー極性制御ブレード21をすり抜けて行く時トナーを正規の帯電極性(−極性)に帯電する。例えば、印加電圧は−500Vとする。制御されたトナーのQ/d分布を図10(a)、図10(b)に示す。入力トナーである転写残トナーのQ/d分布によって極性制御後のQ/d分布も異なる(AとBの違い)が、どちらもほぼ単極性に制御することができる。また、図10(c)の場合の正規極性でQ/d分布している未転写トナー(プロセスコントロール時のトナー)は、ほとんど変化しないか、あるいはやや−極性よりになる。
次にトナーと同極性の電圧(−極性)が印加されたトナー極性制御ブレード21をすり抜けて行くトナーの帯電極性が変わる時の詳細について説明する。
トナー極性制御ブレード21の電気抵抗は10E6〜10E8Ω・cm、中間転写ベルト11との当接圧は20〜40g/cm、カウンター当接で構成されている。
このトナー極性制御ブレード21は、例えばポリウレタンゴムを素材とした弾性体で、カーボンブラックやそのたイオン系の導電剤を混練することで導電性を持たせる。その電気抵抗は、1×10の6乗Ω・cmとした。電気抵抗は、2×10の5乗Ω・cm〜5×10の7乗Ω・cmくらいがよい。今回用いたブレード条件は図12、13に示すとおりである。又トナー極性制御ブレード21は板金上に接着された板状によって構成され、厚みが2.4、2.8mm、自由長が7、9mm、JIS−A硬度計で60〜80、反発弾性は45%で行ったが、この値以外でも可能である。その厚みは1〜3mmの範囲内とするのが良い。厚さが薄すぎると、中間転写ベルト11表面及びトナー極性制御ブレード21自体のうねり等によって中間転写ベルト11への押しつけ量が確保しにくくなる。硬度はJIS−A硬度計で40〜85の範囲内であれば良い(トナー極性制御ブレード21で100%クリーニングできず多少すり抜け量が増減しても問題ない)。
トナーがトナー極性制御ブレード21と中間転写ベルトとの間にはさまれた時、トナー極性制御ブレード21に印加された電圧でトナーに電流が流れ込みトナーは印加電圧側の極性に帯電してトナー極性制御ブレード21を通過する。又中間転写ベルト11とトナー極性制御ブレード21で形成された楔部の入り口と出口の微小ギャップ部の放電あるいは電荷注入によりトナーは図10(a)、図10(b)の「ブレード通過後(電圧−500V印加)」に示すように印加電圧と同極性に帯電する。
次にトナー極性制御後のクリーニング動作について説明する。
図3において、トナー極性制御ブレード21により正規の帯電極性に帯電されたトナーは、次の導電性ブラシ22の位置に中間転写ベルト11の回転により移送される。導電性ブラシ22は、導電性ポリエステルにより形成してあり、この導電性ブラシ22に接するように回収ローラ23が設けてある。導電性ブラシ22、回収ローラ23、トナー排出コイル25は駆動手段により回転する。導電性ブラシ22の芯金へは電源によりトナーの帯電極性とは逆極性の電圧(+極性)が印加され極性制御ブレード21をすり抜けたトナーを静電的に吸着する。導電性ブラシ22上に移動したトナーは該導電性ブラシ22より更に高い+極性の電圧を電源により軸に印加した回収ローラ23へ電位勾配により移動する。回収ローラ23上のトナーは導電性回収ブレード24により掻き落とされ、トナー排出スクリュー524で機外に排出される、又は現像器に戻される。導電性回収ブレード24は、回収ローラ23の表面電位を維持するために、回収ローラ23芯金へ印加されている電圧と同じかさらに高い+極性の電圧が印加されている。
導電性ブラシ22、回収ローラ23の具体的な構成条件は以下のとおりである。
導電性ブラシ22は、ブラシ材質:導電性ポリエステル(繊維内部に導電性カーボンを内包し、繊維表面はポリエステル;いわゆる芯鞘構造)
ブラシ抵抗:10E7Ω(印加電圧100〜600V)
ブラシ軸印加電圧[V]:1000V
ブラシ植毛密度:10万本/inch、繊維径約25〜35μm、ブラシ先端の毛倒れ処理あり、ブラシ径φ16mm
中間転写ベルト11へのブラシ繊維喰い込み量:1mm
ブラシ繊維は繊維全体としては導電性であるが、繊維表面は絶縁層で覆われているものを用いる。繊維表面に絶縁層を有することで、ブラシと中間転写ベルトが接触する際に電流が流れにくくなり、ブラシ繊維が中間転写ベルトからトナーを静電吸引する際に余分な電流が流れにくくなるためトナーに逆極性の電荷を与えてしまうことがなく、いったんブラシに捕捉したトナーを逆に中間転写ベルト上に付着させる恐れがすくなくなる。ただし、このようなブラシを使用しても、繊維表面の絶縁の絶縁を破壊して電流を流すほどの電圧をブラシ軸に印加すると、結果として中間転写ベルト11にトナーを戻してしまうことになるので、電圧値の設定には注意を要する。
さらに、ブラシロール状に形成後、一方向に毛を倒す斜毛処理を施すと、繊維断面に露出している導電剤を中間転写ベルト11に接触させにくくなるので、さらにトナーへの電荷注入性が低減され、クリーニング性の余裕度が向上する。
ブラシの抵抗RがlogΩ=5、7、9のときのクリーニング性を図11に示す。logΩ=9の時は印加電圧が大きいため、電源コストがアップする。LogΩ=5の時は中間転写ベルト11に電流を流しやすいため、logΩ=7のときより低い電圧でトナーが+極性に帯電し、中間転写ベルト11に再付着するため、クリーニング性の余裕度が小さい。したがってlogΩ=7の条件がもっとも適している。
回収ローラ条件は、
回収ローラ芯金材質:SUS、
回収ローラ表面材質:PVDF(厚み100μm)の表層にアクリル系UV硬化樹脂層(厚み3〜5μm)
回収ローラへのブラシ繊維喰い込み量:1mm
回収ローラ芯金印加電圧:+1400V
回収ブレード条件は、
導電性カーボン含有ポリウレタンゴム体積抵抗:10E6Ω・cm(25℃50%にて測定)
ブレード当接角度:20°、ブレード厚み:2.8mm、回収ローラへのブレード喰い込み量:0.6mm
回収ブレードへの印加電圧:2400V
但し、ブラシ抵抗は直径10mmのSUSローラに導電性ブラシ1mm食い込ませて当接させて200mm/secで両方を回転させ、ブラシ芯金に電圧を印加して電流測定し抵抗を算出したものである。
回収ローラ23はSUSの芯金(φ16)の表面にPVDFを100μmの厚みで有し、さらにその表面にアクリル系のUV硬化樹脂層を有するもの(以下高抵抗ローラと称する)を用いた。ローラ抵抗は10℃15%環境下と32℃80%環境下でそれぞれ電圧1000V印加して電流を測定して算出し、logΩ=12〜13である。本実施の形態で用いたローラのみならず、導電性芯金に数μm〜100μmの高抵抗弾性チューブを被せたり、あるいはさらに絶縁コーティングしてローラ抵抗をlogΩ=12〜13にしたものでも同じ性能を得られる。さらに、回収ローラをクリーニングするブレード24を導電性ポリウレタンゴムにより形成し、導電性ブラシ22、回収ローラ23、導電性回収ブレード24にそれぞれ同極性の電圧を印加する。
次に導電性回収ブレード24について説明する。
回収ローラ23には芯金に電圧が印加され、その表面電位を測定すると印加電圧と同電位になっているのであるが、クリーニング動作中、多くのトナーが入力されると、回収ローラ表面電位はトナーの入力とともに低下していく。
回収ローラ23の表面電位が低下すると、ブラシ先端電位との間の電位差(以降回収電位差と呼ぶ)が確保できなくなり、導電性ブラシ22からトナーを回収する能力が低下する。このため、画像形成動作がA4サイズ1枚分であれば前記回収電位差は確保できるが、連続プリント動作になり、かつ導電性ブラシ22への入力トナーが多い場合には前記回収電位差が確保できなくなり、導電性ブラシ22にトナーが溜まった状態となり、導電性ブラシ22から中間転写ベルト11上にトナーを吐き出してしまうといった問題がある。このため、回収ブレードを導電性回収ブレードとして電圧を印加し、回収ローラ23表面に電荷を与えて、回収電位差をたもち、回収性能を維持するようにしている。
このような回収電位差の維持のための極性制御ブレード21への電圧印加は、該極性制御ブレード21が新品である場合にはそれからのすり抜けるトナーがすくなく、あまり必要性がない。しかし、極性制御ブレードを長時間使用してすり抜けトナーが多くなったり、あるいは低温低湿環境下では高温高湿環境下よりも極性制御ブレード21からのすり抜けトナーが多くなるため、このような際に特に有効である。
ところで、画像形成装置において、高画質化および同じ画像のリピートで色味が再現するように、画像濃度を常に一定に維持するために、作像プロセス条件を必要に応じて調整する制御は従来より行われている。
たとえば、現像剤はトナーとキャリアの混合により摩擦帯電されてトナー帯電量を一定にする必要があるが、前回の作像動作から数時間が経過するとトナーの帯電量が減衰しているため、攪拌動作を行わないですぐに作像すると、低トナー帯電量では像担持体への現像量が多めになってしまうという問題がある。このほか、連続して作像が行われると現像器中のトナー濃度が低下するため、現像器にトナー補給を行う必要があるが、過不足なくトナー補給するために、現像剤(トナーとキャリアが混じったもの)中のトナー濃度を現像剤の透磁率を検知するセンサーなどで検知しトナー補給を行う方法がある。このほかに、検知精度を向上するために帯電バイアスおよび現像バイアスを変えながら転写ベルト上に各色数個ずつの数cm×数cmの大きさのトナーパターンを作成した後、フォトセンサーで画像濃度を読み取り、画像濃度と、現像ポテンシャル(現像バイアスと感光体表面電位の差)の関係を求め、制御部に格納してある画像濃度と現像ポテンシャルのデータテーブルに従って、常に画像が目標濃度になるように、帯電バイアスと現像バイアスを決定、補正する制御も行われている。本実施形態では、10個の画像濃度が異なる2cm×2cmの面積のトナーパターンを各色中間転写ベルト上に作成、フォトセンサーで読み取っている。
このときの、トナー付着量は最小で0.1[mg/cm]、最大で0.55[mg/cm]ほどあり、またトナーQ/d分布を測定すると、ほぼ正規帯電極性にそろっている。(図10(c)参照)
また、各色のトナー像をずれなく重ね合わせるために、色ずれ調整が行われることがある。
前述のトナーパターンと同様な色ずれ補正用パターンを中間転写ベルト上に作成し、それをセンサーで読み取って画像位置を測定し、書き込み位置を補正する制御もおこなわれている。このときも、センサーが誤検知しないように、画像濃度を高くしたベタパターンが中間転写ベルト上に作成される。
このときのトナー付着量は、一定の画像濃度、一定の大きさのトナーパターンを、中間転写ベルト走行方向に決まった色の順番でY、M、C、K、Y、M、C、Kと作像し、中間転写ベルトに対向して非接触で配置されたフォトセンサーでよみとり、各色のパターンの位置を読み取り、ずれ量を算出し、正しい位置からのズレ量を、感光体書き込みタイミングをずらすことで補正している。このときのトナー付着量は0.3[mg/cm]ほどである。
以上のように、中間転写ベルト11上には紙に転写されないベタ画像がいろいろなタイミングで作成され、そのトナーパターンは中間転写ベルトクリーニング装置で回収しなければならない。しかしながら、従来のようなブレードクリーニング装置では、長期間の使用によりブレード先端が劣化してくると、中間転写ベルト11上のベタ未転写トナーを一度に取り去ることが困難になる場合があった。このような場合には、クリーニングしきれなかった中間転写ベルト11上トナーが次のプリント動作時に転写紙上に転写され、異常画像となる。
そこで、上記のような、紙などの転写材に転写されずに未転写トナーのまま中間転写ベルトクリーニング装置20に入力されるトナーが存在する場合に、極性制御ブレード21と静電クリーニング装置を組み合わせることで、導電性ブラシ22に入力されるトナーを低減することができ、かつ前記未転写トナーは極性が正規帯電極性にそろっていることから、極性制御しても、せずとも、単極性にそろっていることからトナーの正規帯電極性と逆極性の電圧を導電性ブラシ22および回収ローラ23および導電性回収ブレード24に印加することで良好にクリーニングすることができる。
また、前記極性制御ブレード21が長期間の使用で劣化し、極性制御ブレード21をすり抜けるトナーが多くなっても、導電性ブラシ22入力トナーの極性は正規極性のままであるため、逆極性印加の導電性ブラシ22で十分クリーニング可能である。さらに、導電性回収ブレード24に電圧を印加するので、多くのトナーが導電性ブラシ22に入力されても、回収ローラ表面電位を維持する機能が働き、回収性能が低下することがないので、長期にわたって中間転写ベルト11表面を正常に維持することができ、長寿命化に寄与することができる。ここで、導電性ブラシ22の長期間使用にあたっての問題はあまりなく、本実施形態で用いているブラシ繊維は長期にわたる使用においても毛倒れしにくく、導電性ブラシ22の径が細ってきて中間転写ベルト11に対する食い込み量が低下し、クリーニング不良になるということはなかった。
次に、本発明の他の実施形態を図14に示す。
図15に示す実施形態は、テンションローラ16をフロートにした点が図3の実施形態と異なるだけで、他の構成は基本的に同じである。よって、図14において、図3に示す同一部材には同一符号を付している。ただし、印加バイアスは適切な値に調整する必要がある。
テンションローラ16をフロートにすることで、極性制御ブレード21が劣化し絶縁層が薄くなった場合でも過電流が流れ、極性制御が不可能になることがなくなる。
本発明のさらに他の実施形態を図15に示す。
図15に示す実施形態は、中間転写ベルト11に対しテンションローラ16の移動方向における上流側と下流側にアースした導電性部材としての導電性ローラ30、31を接触させている点が図3の実施形態と異なるだけで、他の構成は基本的に同じである。よって、図15において、図3に示す同一部材には同一符号を付している。ただし、印加バイアスは適切な値に調整する必要がある。
導電性ローラ30、31は、中間転写ベルト11の裏面に押し当てた金属ローラ等で構成される。このような導電性ローラ30,31を設けていない図3の実施形態の場合、極性制御ブレード21が劣化し過電流が中間転写ベルト11の上流や下流に流れた場合、転写ローラ6や2次転写装置8にその電流が流れ込むため、1次転写もしくは2次転写の品質が低下する。しかし、導電性ローラ30、31があれば、過電流が流れても、電流が導電性ローラ30、31に流れるため、1次転写もしくは2次転写の品質が低下するようなことにならない。
本発明のさらにまた他の実施形態を図16に示す。
図16に示す実施形態は、導電性ブラシ22の中間転写ベルト11に接触させる位置がテンションローラ16に対向させず、該ローラ16からオフセットさせている点が図3の実施形態と異なるだけで、他の構成は基本的に同じである。よって、図16において、図3に示す同一部材には同一符号を付している。ただし、印加バイアスは適切な値に調整する必要がある。
このように構成すると、極性制御ブレード21が劣化した場合や使用条件によりに過電流が発生する。この過電流はアースしたテンションローラ16に流れるが、導電性ブラシ22が図3のようにテンションローラ16に対向していると過電流が導電性ブラシ22に逆流しクリーニング性能が低下する可能性がある。しかし、図16の構成にすることで、過電流が発生した場合においても導電性ブラシ22に電流が流れることが無いため、中間転写ベルト11からのトナーの除去を良好に行える。
次に、本発明に係る中間転写ベルトクリーニング装置20の別の実施形態について図17を用いて説明する。
図17に示す実施形態は、導電性ブラシ22に潤滑剤32を接触させ、潤滑剤32を導電性ブラシ22を介して中間転写ベルト11に塗布している点が図3の実施形態と異なり、他の構成は基本的に同じである。よって、図17において、図3に示す同一部材には同一符号を付している。
潤滑剤32は、中間転写ベルト11表面を極性制御ブレード21によって常時摺擦しているため、中間転写ベルト11表面保護および極性制御ブレード21磨耗量低減のために塗布している。この場合、潤滑剤32は固形化したものを導電性ブラシ22に対し、回収ローラ23との当接後に接触する位置に配置し、導電性ブラシ22を介した潤滑剤塗布を行う。固形潤滑剤32は中間転写ベルトクリーニング装置20のケーシングに固定された支持部材34上に置いたばね33を介して導電性ブラシ22に当接するように保持されており、固形潤滑剤32が時間経過とともに小さくなっていっても、ばね33の圧により適度に導電性ブラシ22に接触するようにしてある。
具体的な潤滑剤としては、脂肪酸金属塩が適し、なかでも、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸鉄、ステアリン酸銅、パルチミン酸マグネシウム、パルチミン酸カルシウム、オイレン酸マンガン、オイレン酸鉛などが適している。
ところで、中間転写ベルトクリーニング装置20全体に浮遊しているトナーをクリーニングユニット外に出さないように、図17の出口シール35を用いて中間転写ベルト11との間を遮蔽していたが、導電性ブラシ22の回転に伴ってブラシ付着トナーが固形潤滑剤にはたかれて図17中の領域Aにおいて中間転写ベルト11に付着する問題があることがわかった。
そこで、出口シール35を改良して、図18に示す遮蔽部材36を設けた。
遮蔽部材36は、厚み200μmのウレタンゴムシートをクリーニング装置のケーシングに貼り付け、導電性ブラシ22に対して喰い込み量1mmになるように配置されている。ケーシングとの貼り代は3mm、突き出し量は7mmである。
遮蔽部材の材質はウレタンゴムに限らず、絶縁性・可撓性を有する材質であれば良い。また厚みは、ブラシ回転によって巻き込まれず、またブラシ回転による空気流によって跳ね飛ばされない厚みであれば、200μmに限らなくても良い。
図17及び図18の中間転写ベルトクリーニング装置20のトナー極性制御については、図3の中間転写ベルトクリーニング装置20と同様であるが、トナー極性制御ブレード21に印加する電圧を例えば、印加電圧は−2000Vとする。
図19(a)はプラスとマイナスが50%ずつの転写残トナーAをトナー極性制御ブレード21によって極性制御した場合の図、図19(b)はほとんどがプラスの転写残トナーBをトナー極性制御ブレード21によって極性制御した場合の図、図19(c)はほとんどがマイナスの未転写トナーをトナー極性制御ブレード21によって極性制御した場合のQ/d分布変化図である。
中間転写ベルト11上の転写残トナーは図19(a)の転写残トナーAや図19(b)の転写残トナーBに示す様に「+極性」と「−極性」が混在した分布のトナーとなり、中間転写ベルト11の回転でトナー極性制御ブレード21の位置まで移送される。トナー極性制御ブレード21ではほとんどのトナーは機械的に掻き落されるが、トナー極性制御ブレード21は所謂スティックスリップが発生し一部はすり抜けて行く。機械的に掻き落とされたトナーは、ブレードから自然に落下し回収部に収容され、回収コイル25によって搬送され廃トナー回収部に回収される。
トナー極性制御ブレード21へはトナーの帯電極性と同じ極性(−極性)の電圧が印加されており、トナーがトナー極性制御ブレード21をすり抜けて行く時トナーを正規の帯電極性(−極性)に帯電する。例えば、印加電圧は−2000Vとする。制御されたトナーのQ/d分布を図19(a)、図19(b)に示す。入力トナーである転写残トナーのQ/d分布によって極性制御後のQ/d分布も異なる(AとBの違い)が、どちらもほぼ単極性に制御することができる。
図20は、図2で示した4色分の画像形成部のうちの1つである、感光体2周りのユニットの実施形態の詳細な構成を示す図である。感光体クリーニング装置7dに関して説明する。残りの感光体クリーニング装置7a〜7cに関しても以下同様であるので、以下、添え字dを省略して説明する。
感光体クリーニング装置7は、感光体2上の転写残トナーの極性を制御するための極性制御ブレード71が感光体表面に接触して備えられており、極性制御ブレード71の後の工程には極性制御されたトナーをクリーニングするための導電性ブラシ72、および導電性ブラシ72に付着したトナーをブラシから回収する回収ローラ73、回収ローラ73の表面に当接して回収したトナーを掻き取ると同時に回収ローラの表面に電荷を付与する導電性回収ブレード74、画像形成装置本体に備えられた廃トナータンク(図示省略)に搬送するためのコイル部材75が備えられている。また、帯電工程における感光体表面保護のために、ブラシによる潤滑剤塗布を行なうため、潤滑剤を固形化したものを前記導電性ブラシ72に当接させ、潤滑剤76を塗布するようにしている。
潤滑剤76は固形化されたものを、ケーシングに固定された支持部材78上においたばね77を介して導電性ブラシ72に当接するように保持されており、固形潤滑剤76が時間経過とともに小さくなっていっても、ばね77の圧により適度に導電性ブラシ72に接触するようにしてある。導電性ブラシ72に当接させ潤滑剤を感光体2に塗布する。
遮蔽部材79は厚み200μmのウレタンゴムシートをクリーニング装置7のケーシングに貼り付け、導電性ブラシ72に対して喰い込み量1mmになるように配置されている。ケーシングとの貼り代は3mm、突き出し量は7mmである。
遮蔽部材79の材質はウレタンゴムに限らず、絶縁性・可撓性を有する材質であれば良い。また厚みは、ブラシ回転によって巻き込まれず、またブラシ回転による空気流によって跳ね飛ばされない厚みであれば、200μmに限らなくても良い。
本発明に係る画像形成装置の他の実施形態のカラープリンタを図21に示す。
図21において、像担持体としての感光体ドラム101、書き込み光学ユニット、現像装置ブラック102a、シアン102b、マゼンタ102c、イエロー102d、中間転写装置110、紙転写装置103、図示しない定着装置等で構成されている。
上記感光体ドラム101は矢印の反時計方向に回転し、その周りには、感光体クリーニング装置104、除電ランプ105、帯電器106、現像装置102a〜102dが配置され、上記書き込み光学ユニットは、カラースキャナからのカラー画像データを光信号に変換して、原稿の画像に対応した光書き込みを行い、感光体ドラム101に静電潜像を形成する。
現像装置102a〜102dは、静電潜像を現像するために現像剤の穂を感光体ドラム101の表面に接触させて回転する現像スリーブと、現像剤を汲み上げて撹拌するために回転する現像剤パドルなどで構成されている。各現像装置内のトナーはフェライトキャリアとの撹拌によって本例では負極性に帯電され、また、各現像スリーブには図示しない現像バイアス印加手段としての現像バイアス電源によって負の直流電圧Vdcに交流電圧Vacが重畳された現像バイアス、又は直流電圧のみの現像バイアスが印加され、現像スリーブが感光体ドラム101の金属基体層に対して所定電位にバイアスされている。
感光体ドラム101上には各色のトナー像が順次形成されるが、その形成順序は適宜選択できる。
また、上記中間転写装置110は、中間転写ベルト111、ベルトクリーニング装置113などで構成されている。中間転写ベルト111は駆動ローラ112、バイアスローラ115、クリーニング対向ローラ116及び従動ローラ114およびその他の従動ローラ群に張架されており、図示しない駆動モータにより駆動制御される。
バイアスローラ115へ電圧が印加されることにより感光体ドラム101上のトナー像が中間転写ベルト111上に一次転写される。
一次転写バイアス電圧は1色目:1200V、2色目:1300V、3色目:1400V、4色目1500V、
二次転写バイアス電圧は、1300V
感光体電位:画像部:−80〜−130V、地肌部:−500〜−700V
トナー濃度:各色2〜6wt%トナー帯電量(現像器内):各色−10〜−25μC/g転写ローラ:ヒドリンゴムローラにPFEチューブを被覆したもの、体積抵抗率:109Ω・cm中間転写ベルト:カーボン分散のフッ素系樹脂ETFE(エチレンテトラフロロエチレン)中間転写ベルトの電気抵抗は体積抵抗率で1010Ω・cm、表面抵抗率で109Ω上記中間転写装置110のベルトクリーニング装置113には図3または図18に示した中間転写ベルトクリーニング装置20を用いる。
また、紙転写ローラ103には、AC電圧+DC電圧、又はDC電圧を印加して、中間転写ベルト111上の重ねトナー像を記録紙に一括転写する。
上記構成のカラー複写機において、画像形成サイクルが開始されると、まず感光体ドラム101は矢印の反時計方向に、中間転写ベルト111は矢印の時計回りに図示しない駆動モータによって回転される。中間転写ベルト111の回転に伴ってBkトナー像形成、Cトナー像形成、Mトナー像形成、Yトナー像形成が行われ、最終的にBk、C、M、Yの順に中間転写ベルト上に重ねてトナー像が形成される。
上記Bkトナー像形成は次のように行われる。帯電器106は近接ローラ帯電によって感光体ドラム101を負電荷で約−700Vに一様帯電する。そして、矢印で示す半導体レーザ107はBkカラー画像信号に基づいてラスタ露光を行う。このラスタ像が露光されたとき、当初一様荷電された感光体ドラム101の露光された部分は、露光光量に比例する電荷が消失し、Bk静電潜像が形成される。そして、このBk静電潜像にBk現像スリーブ上の負帯電のBkトナーが接触することにより、感光体ドラム101の電荷が残っている部分にはトナーが付着せず、電荷のない部分、つまり露光された部分にはBkトナーが吸着し、静電潜像と相似なBkトナー像が形成される。そして、感光体ドラム101上に形成されたBkトナー像は、感光体ドラム101と接触状態で等速駆動している中間転写ベルト111の表面に、中間転写装置110によって以下のようにして転写される(以下、感光体ドラム101から中間転写ベルト111へのトナー像転写をベルト転写という)。
バイアスローラ115には図示しない電源によって感光体101上のトナーと逆極性、本例ではプラス極性のバイアス電圧が印加され、このバイアスローラ115に巻きかけられた中間転写ベルト部分が感光体101の表面に接触し、この状態で中間転写ベルト111は図示しないモータにより駆動される駆動ローラ112の回転によって図21に矢印で示した方向に回転する。感光体101と中間転写ベルト111はその両者の接触部において同じ方向に移動し、しかも等速移動するように制御される。バイアスローラ115にはトナーと逆極性の電圧が印加されているので、感光体上のBkトナー像がその感光体101と中間転写ベルト111との接触部である一次転写領域に至った時、Bkトナー像は中間転写ベルト111の表面に静電的に引かれ中間転写ベルト111の表面に一次転写される。
感光体ドラム101上の若干の未転写残留トナーは、感光体ドラム101の再使用に備えて感光体クリーニング装置104でクリーニングされる。ここで回収されたトナーは回収パイプを経由して図示しない排トナータンクに蓄えられる。
感光体クリーニング装置104には、本発明の図20に示すクリーニング装置7を用いると、良好なクリーニング性を得ることができる。ベルト転写後の感光体ドラム101の表面は、感光体クリーニング装置104でクリーニングされたあと、除電ランプ105で均一に除電される。
上記中間転写ベルト111には、感光体ドラム101に順次形成するBk、C、M、Yのトナー像を、同一面に順次位置合わせして、4色重ねのトナー像が形成され、次の転写工程において、この4色のトナー像が記録紙に紙転写ローラ103により一括転写される。本実施形態の中間転写ベルトのクリーニング装置として図3や図18に示した中間転写ベルトクリーニング装置20を用いると、良好なクリーニング性が得られる。
次に、本発明のカラープリンタに好適に使用されるトナーについて説明する。
600dpi以上の微少ドットを再現するために、トナーの体積平均粒径は3〜6μmが好ましい。また、体積平均粒径(Dv)と個数平均粒径(Dn)との比(Dv/Dn)は1.00〜1.40の範囲にあることが好ましい。(Dv/Dn)が1.00に近いほど粒径分布がシャープであることを示す。このような小粒径で粒径分布の狭いトナーでは、トナーの帯電量分布が均一になり、地肌かぶりの少ない高品位な画像を得ることができ、また、静電転写方式では転写率を高くすることができる。
トナーの形状係数SF−1は100〜180、形状係数SF−2は100〜180の範囲にあることが好ましい。図22は、形状係数SF−1を説明するためにトナーの形状を模式的に表した図である。形状係数SF−1は、トナー形状の丸さの割合を示すものであり、下記式(1)で表される。トナーを2次元平面に投影してできる形状の最大長MXLNGの二乗を図形面積AREAで除して、100π/4を乗じた値である。
SF−1={(MXLNG)/AREA}×(100π)/4・・・式(1)
SF−1の値が100の場合トナーの形状は真球となり、SF−1の値が大きくなるほど不定形になる。また、図23は、形状係数SF−2を説明するためにトナーの形状を模式的に表した図である。形状係数SF−2は、トナーの形状の凹凸の割合を示すものであり、下記式(2)で表される。トナーを2次元平面に投影してできる図形の周長PERIの二乗を図形面積AREAで除して、100π/4を乗じた値である。
SF−2={(PERI)/AREA}×100/(4π)・・・式(2)
SF−2の値が100の場合トナー表面に凹凸が存在しなくなり、SF−2の値が大きくなるほどトナー表面の凹凸が顕著になる。形状係数の測定は、具体的には、走査型電子顕微鏡(S−800:日立製作所製)でトナーの写真を撮り、これを画像解析装置(LUSEX3:ニレコ社製)に導入して解析して計算した。トナーの形状が球形に近くなると、トナーとトナーあるいはトナーと感光体との接触状態が点接触になるために、トナー同士の吸着力は弱くなり従って流動性が高くなり、また、トナーと感光体との吸着力も弱くなって、転写率は高くなる。形状係数SF−1、SF−2のいずれかが180を超えると、転写率が低下するため好ましくない。
また、カラープリンタに好適に使用されるトナーは、少なくとも、窒素原子を含む官能基を有するポリエステルプレポリマーと、ポリエステルと、着色剤と、離型剤とを有機溶媒中に分散させたトナー材料液を、水系溶媒中で架橋及び/又は伸長反応させて得られるトナーである。以下に、トナーの構成材料及び製造方法について説明する。
(ポリエステル)
ポリエステルは、多価アルコール化合物と多価カルボン酸化合物との重縮合反応によって得られる。
多価アルコール化合物(PO)としては、2価アルコール(DIO)および3価以上の多価アルコール(TO)が挙げられ、(DIO)単独、または(DIO)と少量の(TO)との混合物が好ましい。2価アルコール(DIO)としては、アルキレングリコール(エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオールなど);アルキレンエーテルグリコール(ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコールなど);脂環式ジオール(1,4−シクロヘキサンジメタノール、水素添加ビスフェノールAなど);ビスフェノール類(ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールSなど);上記脂環式ジオールのアルキレンオキサイド(エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドなど)付加物;上記ビスフェノール類のアルキレンオキサイド(エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドなど)付加物などが挙げられる。これらのうち好ましいものは、炭素数2〜12のアルキレングリコールおよびビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物であり、特に好ましいものはビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物、およびこれと炭素数2〜12のアルキレングリコールとの併用である。3価以上の多価アルコール(TO)としては、3〜8価またはそれ以上の多価脂肪族アルコール(グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトールなど);3価以上のフェノール類(トリスフェノールPA、フェノールノボラック、クレゾールノボラックなど);上記3価以上のポリフェノール類のアルキレンオキサイド付加物などが挙げられる。
多価カルボン酸(PC)としては、2価カルボン酸(DIC)および3価以上の多価カルボン酸(TC)が挙げられ、(DIC)単独、および(DIC)と少量の(TC)との混合物が好ましい。2価カルボン酸(DIC)としては、アルキレンジカルボン酸(コハク酸、アジピン酸、セバシン酸など);アルケニレンジカルボン酸(マレイン酸、フマール酸など);芳香族ジカルボン酸(フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ナフタレンジカルボン酸など)などが挙げられる。これらのうち好ましいものは、炭素数4〜20のアルケニレンジカルボン酸および炭素数8〜20の芳香族ジカルボン酸である。3価以上の多価カルボン酸(TC)としては、炭素数9〜20の芳香族多価カルボン酸(トリメリット酸、ピロメリット酸など)などが挙げられる。なお、多価カルボン酸(PC)としては、上述のものの酸無水物または低級アルキルエステル(メチルエステル、エチルエステル、イソプロピルエステルなど)を用いて多価アルコール(PO)と反応させてもよい。
多価アルコール(PO)と多価カルボン酸(PC)の比率は、水酸基[OH]とカルボキシル基[COOH]の当量比[OH]/[COOH]として、通常2/1〜1/1、好ましくは1.5/1〜1/1、さらに好ましくは1.3/1〜1.02/1である。多価アルコール(PO)と多価カルボン酸(PC)の重縮合反応は、テトラブトキシチタネート、ジブチルチンオキサイドなど公知のエステル化触媒の存在下、150〜280℃に加熱し、必要により減圧としながら生成する水を留去して、水酸基を有するポリエステルを得る。ポリエステルの水酸基価は5以上であることが好ましく、ポリエステルの酸価は通常1〜30、好ましくは5〜20である。酸価を持たせることで負帯電性となりやすく、さらには記録紙への定着時、記録紙とトナーの親和性がよく低温定着性が向上する。しかし、酸価が30を超えると帯電の安定性、特に環境変動に対し悪化傾向がある。また、重量平均分子量1万〜40万、好ましくは2万〜20万である。重量平均分子量が1万未満では、耐オフセット性が悪化するため好ましくない。また、40万を超えると低温定着性が悪化するため好ましくない。
ポリエステルには、上記の重縮合反応で得られる未変性ポリエステルの他に、ウレア変性のポリエステルが好ましく含有される。ウレア変性のポリエステルは、上記の重縮合反応で得られるポリエステルの末端のカルボキシル基や水酸基等と多価イソシアネート化合物(PIC)とを反応させ、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)を得、これとアミン類との反応により分子鎖が架橋及び/又は伸長されて得られるものである。多価イソシアネート化合物(PIC)としては、脂肪族多価イソシアネート(テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,6−イソシアナトメチルカプロエートなど);脂環式ポリイソシアネート(イソホロンジイソシアネート、シクロヘキシルメタンジイソシアネートなど);芳香族ジイソシアネート(トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネートなど);芳香脂肪族ジイソシアネート(α,α,α’,α’−テトラメチルキシリレンジイソシアネートなど);イソシアネート類;前記ポリイソシアネートをフェノール誘導体、オキシム、カプロラクタムなどでブロックしたもの;およびこれら2種以上の併用が挙げられる。多価イソシアネート化合物(PIC)の比率は、イソシアネート基[NCO]と、水酸基を有するポリエステルの水酸基[OH]の当量比[NCO]/[OH]として、通常5/1〜1/1、好ましくは4/1〜1.2/1、さらに好ましくは2.5/1〜1.5/1である。[NCO]/[OH]が5を超えると低温定着性が悪化する。[NCO]のモル比が1未満では、ウレア変性ポリエステルを用いる場合、そのエステル中のウレア含量が低くなり、耐ホットオフセット性が悪化する。イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)中の多価イソシアネート化合物(PIC)構成成分の含有量は、通常0.5〜40wt%、好ましくは1〜30wt%、さらに好ましくは2〜20wt%である。0.5wt%未満では、耐ホットオフセット性が悪化するとともに、耐熱保存性と低温定着性の両立の面で不利になる。また、40wt%を超えると低温定着性が悪化する。イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)中の1分子当たりに含有されるイソシアネート基は、通常1個以上、好ましくは、平均1.5〜3個、さらに好ましくは、平均1.8〜2.5個である。1分子当たり1個未満では、ウレア変性ポリエステルの分子量が低くなり、耐ホットオフセット性が悪化する。
次に、ポリエステルプレポリマー(A)と反応させるアミン類(B)としては、2価アミン化合物(B1)、3価以上の多価アミン化合物(B2)、アミノアルコール(B3)、アミノメルカプタン(B4)、アミノ酸(B5)、およびB1〜B5のアミノ基をブロックしたもの(B6)などが挙げられる。
2価アミン化合物(B1)としては、芳香族ジアミン(フェニレンジアミン、ジエチルトルエンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタンなど);脂環式ジアミン(4,4’−ジアミノ−3,3’−ジメチルジシクロヘキシルメタン、ジアミンシクロヘキサン、イソホロンジアミンなど);および脂肪族ジアミン(エチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミンなど)などが挙げられる。3価以上の多価アミン化合物(B2)としては、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミンなどが挙げられる。アミノアルコール(B3)としては、エタノールアミン、ヒドロキシエチルアニリンなどが挙げられる。アミノメルカプタン(B4)としては、アミノエチルメルカプタン、アミノプロピルメルカプタンなどが挙げられる。アミノ酸(B5)としては、アミノプロピオン酸、アミノカプロン酸などが挙げられる。B1〜B5のアミノ基をブロックしたもの(B6)としては、前記B1〜B5のアミン類とケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなど)から得られるケチミン化合物、オキサゾリジン化合物などが挙げられる。これらアミン類(B)のうち好ましいものは、B1およびB1と少量のB2の混合物である。
アミン類(B)の比率は、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)中のイソシアネート基[NCO]と、アミン類(B)中のアミノ基[NHx]の当量比[NCO]/[NHx]として、通常1/2〜2/1、好ましくは1.5/1〜1/1.5、さらに好ましくは1.2/1〜1/1.2である。[NCO]/[NHx]が2や、1/2未満では、ウレア変性ポリエステルの分子量が低くなり、耐ホットオフセット性が悪化する。
また、ウレア変性ポリエステル中には、ウレア結合と共にウレタン結合を含有していてもよい。ウレア結合含有量とウレタン結合含有量のモル比は、通常100/0〜10/90であり、好ましくは80/20〜20/80、さらに好ましくは、60/40〜30/70である。ウレア結合のモル比が10%未満では、耐ホットオフセット性が悪化する。
ウレア変性ポリエステルは、ワンショット法、などにより製造される。多価アルコール(PO)と多価カルボン酸(PC)を、テトラブトキシチタネート、ジブチルチンオキサイドなど公知のエステル化触媒の存在下、150〜280℃に加熱し、必要により減圧としながら生成する水を留去して、水酸基を有するポリエステルを得る。次いで40〜140℃にて、これに多価イソシアネート(PIC)を反応させ、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)を得る。さらにこの(A)にアミン類(B)を0〜140℃にて反応させ、ウレア変性ポリエステルを得る。
(PIC)を反応させる際、及び(A)と(B)を反応させる際には、必要により溶剤を用いることもできる。使用可能な溶剤としては、芳香族溶剤(トルエン、キシレンなど);ケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなど);エステル類(酢酸エチルなど);アミド類(ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドなど)およびエーテル類(テトラヒドロフランなど)などのイソシアネート(PIC)に対して不活性なものが挙げられる。
また、ポリエステルプレポリマー(A)とアミン類(B)との架橋及び/又は伸長反応には、必要により反応停止剤を用い、得られるウレア変性ポリエステルの分子量を調整することができる。反応停止剤としては、モノアミン(ジエチルアミン、ジブチルアミン、ブチルアミン、ラウリルアミンなど)、およびそれらをブロックしたもの(ケチミン化合物)などが挙げられる。
ウレア変性ポリエステルの重量平均分子量は、通常1万以上、好ましくは2万〜1000万、さらに好ましくは3万〜100万である。1万未満では耐ホットオフセット性が悪化する。ウレア変性ポリエステル等の数平均分子量は、先の未変性ポリエステルを用いる場合は特に限定されるものではなく、前記重量平均分子量とするのに得やすい数平均分子量でよい。ウレア変性ポリエステルを単独で使用する場合は、その数平均分子量は、通常2000〜15000、好ましくは2000〜10000、さらに好ましくは2000〜8000である。20000を超えると低温定着性およびフルカラー装置に用いた場合の光沢性が悪化する。
未変性ポリエステルとウレア変性ポリエステルとを併用することで、低温定着性およびフルカラー画像形成装置100に用いた場合の光沢性が向上するので、ウレア変性ポリエステルを単独で使用するよりも好ましい。尚、未変性ポリエステルはウレア結合以外の化学結合で変性されたポリエステルを含んでも良い。
未変性ポリエステルとウレア変性ポリエステルとは、少なくとも一部が相溶していることが低温定着性、耐ホットオフセット性の面で好ましい。従って、未変性ポリエステルとウレア変性ポリエステルとは類似の組成であることが好ましい。
また、未変性ポリエステルとウレア変性ポリエステルとの重量比は、通常20/80〜95/5、好ましくは70/30〜95/5、さらに好ましくは75/25〜95/5、特に好ましくは80/20〜93/7である。ウレア変性ポリエステルの重量比が5%未満では、耐ホットオフセット性が悪化するとともに、耐熱保存性と低温定着性の両立の面で不利になる。
未変性ポリエステルとウレア変性ポリエステルとを含むバインダー樹脂のガラス転移点(Tg)は、通常45〜65℃、好ましくは45〜60℃である。45℃未満ではトナーの耐熱性が悪化し、65℃を超えると低温定着性が不十分となる。
また、ウレア変性ポリエステルは、得られるトナー母体粒子の表面に存在しやすいため、公知のポリエステル系トナーと比較して、ガラス転移点が低くても耐熱保存性が良好な傾向を示す。
(着色剤)
着色剤としては、公知の染料及び顔料が全て使用でき、例えば、カーボンブラック、ニグロシン染料、鉄黒、ナフトールイエローS、ハンザイエロー(10G、5G、G)、カドミュウムイエロー、黄色酸化鉄、黄土、黄鉛、チタン黄、ポリアゾイエロー、オイルイエロー、ハンザイエロー(GR、A、RN、R)、ピグメントイエローL、ベンジジンイエロー(G、GR)、パーマネントイエロー(NCG)、バルカンファストイエロー(5G、R)、タートラジンレーキ、キノリンイエローレーキ、アンスラザンイエローBGL、イソインドリノンイエロー、ベンガラ、鉛丹、鉛朱、カドミュウムレッド、カドミュウムマーキュリレッド、アンチモン朱、パーマネントレッド4R、パラレッド、ファイセーレッド、パラクロルオルトニトロアニリンレッド、リソールファストスカーレットG、ブリリアントファストスカーレット、ブリリアントカーンミンBS、パーマネントレッド(F2R、F4R、FRL、FRLL、F4RH)、ファストスカーレットVD、ベルカンファストルビンB、ブリリアントスカーレットG、リソールルビンGX、パーマネントレッドF5R、ブリリアントカーミン6B、ピグメントスカーレット3B、ボルドー5B、トルイジンマルーン、パーマネントボルドーF2K、ヘリオボルドーBL、ボルドー10B、ボンマルーンライト、ボンマルーンメジアム、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、ローダミンレーキY、アリザリンレーキ、チオインジゴレッドB、チオインジゴマルーン、オイルレッド、キナクリドンレッド、ピラゾロンレッド、ポリアゾレッド、クロームバーミリオン、ベンジジンオレンジ、ペリノンオレンジ、オイルオレンジ、コバルトブルー、セルリアンブルー、アルカリブルーレーキ、ピーコックブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー、ファストスカイブルー、インダンスレンブルー(RS、BC)、インジゴ、群青、紺青、アントラキノンブルー、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ、コバルト紫、マンガン紫、ジオキサンバイオレット、アントラキノンバイオレット、クロムグリーン、ジンクグリーン、酸化クロム、ピリジアン、エメラルドグリーン、ピグメントグリーンB、ナフトールグリーンB、グリーンゴールド、アシッドグリーンレーキ、マラカイトグリーンレーキ、フタロシアニングリーン、アントラキノングリーン、酸化チタン、亜鉛華、リトボン及びそれらの混合物が使用できる。着色剤の含有量はトナーに対して通常1〜15重量%、好ましくは3〜10重量%である。
着色剤は樹脂と複合化されたマスターバッチとして用いることもできる。マスターバッチの製造、またはマスターバッチとともに混練されるバインダー樹脂としては、ポリスチレン、ポリ−p−クロロスチレン、ポリビニルトルエンなどのスチレン及びその置換体の重合体、あるいはこれらとビニル化合物との共重合体、ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、エポキシ樹脂、エポキシポリオール樹脂、ポリウレタン、ポリアミド、ポリビニルブチラール、ポリアクリル酸樹脂、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、脂肪族又は脂環族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂、塩素化パラフィン、パラフィンワックスなどが挙げられ、単独あるいは混合して使用できる。
(荷電制御剤)
荷電制御剤としては公知のものが使用でき、例えばニグロシン系染料、トリフェニルメタン系染料、クロム含有金属錯体染料、モリブデン酸キレート顔料、ローダミン系染料、アルコキシ系アミン、4級アンモニウム塩(フッ素変性4級アンモニウム塩を含む)、アルキルアミド、燐の単体または化合物、タングステンの単体または化合物、フッ素系活性剤、サリチル酸金属塩及び、サリチル酸誘導体の金属塩等である。具体的にはニグロシン系染料のボントロン03、4級アンモニウム塩のボントロンP−51、含金属アゾ染料のボントロンS−34、オキシナフトエ酸系金属錯体のE−82、サリチル酸系金属錯体のE−84、フェノール系縮合物のE−89(以上、オリエント化学工業社製)、4級アンモニウム塩モリブデン錯体のTP−302、TP−415(以上、保土谷化学工業社製)、4級アンモニウム塩のコピーチャージPSYVP2038、トリフェニルメタン誘導体のコピーブルーPR、4級アンモニウム塩のコピーチャージNEG VP2036、コピーチャージ NX VP434(以上、ヘキスト社製)、LRA−901、ホウ素錯体であるLR−147(日本カーリット社製)、銅フタロシアニン、ペリレン、キナクリドン、アゾ系顔料、その他スルホン酸基、カルボキシル基、4級アンモニウム塩等の官能基を有する高分子系の化合物が挙げられる。このうち、特にトナーを負極性に制御する物質が好ましく使用される。
荷電制御剤の使用量は、バインダー樹脂の種類、必要に応じて使用される添加剤の有無、分散方法を含めたトナー製造方法によって決定されるもので、一義的に限定されるものではないが、好ましくはバインダー樹脂100重量部に対して、0.1〜10重量部の範囲で用いられる。好ましくは、0.2〜5重量部の範囲がよい。10重量部を超える場合にはトナーの帯電性が大きすぎ、荷電制御剤の効果を減退させ、現像ローラとの静電的吸引力が増大し、現像剤の流動性低下や、画像濃度の低下を招く。
(離型剤)
離型剤としては、融点が50〜120℃の低融点のワックスが、バインダー樹脂との分散の中でより離型剤として効果的に定着ローラとトナー界面との間で働き、これにより定着ローラにオイルの如き離型剤を塗布することなく高温オフセットに対し効果を示す。このようなワックス成分としては、以下のものが挙げられる。ロウ類及びワックス類としては、カルナバワックス、綿ロウ、木ロウ、ライスワックス等の植物系ワックス、ミツロウ、ラノリン等の動物系ワックス、オゾケライト、セルシン等の鉱物系ワックス、及びおよびパラフィン、マイクロクリスタリン、ペトロラタム等の石油ワックス等が挙げられる。また、これら天然ワックスの外に、フィッシャー・トロプシュワックス、ポリエチレンワックス等の合成炭化水素ワックス、エステル、ケトン、エーテル等の合成ワックス等が挙げられる。さらに、12−ヒドロキシステアリン酸アミド、ステアリン酸アミド、無水フタル酸イミド、塩素化炭化水素等の脂肪酸アミド及び、低分子量の結晶性高分子樹脂である、ポリ−n−ステアリルメタクリレート、ポリ−n−ラウリルメタクリレート等のポリアクリレートのホモ重合体あるいは共重合体(例えば、n−ステアリルアクリレート−エチルメタクリレートの共重合体等)等、側鎖に長いアルキル基を有する結晶性高分子等も用いることができる。
荷電制御剤、離型剤はマスターバッチ、バインダー樹脂とともに溶融混練することもできるし、もちろん有機溶剤に溶解、分散する際に加えても良い。
(外添剤)
トナー粒子の流動性や現像性、帯電性を補助するための外添剤として、無機微粒子が好ましく用いられる。この無機微粒子の一次粒子径は、5×10−3〜2μmであることが好ましく、特に5×10−3〜0.5μmであることが好ましい。また、BET法による比表面積は、20〜500m2/gであることが好ましい。この無機微粒子の使用割合は、トナーの0.01〜5wt%であることが好ましく、特に0.01〜2.0wt%であることが好ましい。無機微粒子の具体例としては、例えばシリカ、アルミナ、酸化チタン、チタン酸バリウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、酸化亜鉛、酸化スズ、ケイ砂、クレー、雲母、ケイ灰石、ケイソウ土、酸化クロム、酸化セリウム、ベンガラ、三酸化アンチモン、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素などを挙げることができる。中でも、流動性付与剤としては、疎水性シリカ微粒子と疎水性酸化チタン微粒子を併用するのが好ましい。特に両微粒子の平均粒径が5×10−4μm以下のものを使用して攪拌混合を行った場合、トナーとの静電力、ファンデルワールス力は格段に向上することより、所望の帯電レベルを得るために行われる現像装置内部の攪拌混合によっても、トナーから流動性付与剤が脱離することなく、ホタルなどが発生しない良好な画像品質が得られて、さらに転写残トナーの低減が図られる。酸化チタン微粒子は、環境安定性、画像濃度安定性に優れている反面、帯電立ち上がり特性の悪化傾向にあることより、酸化チタン微粒子添加量がシリカ微粒子添加量よりも多くなると、この副作用の影響が大きくなることが考えられる。しかし、疎水性シリカ微粒子及び疎水性酸化チタン微粒子の添加量が0.3〜1.5wt%の範囲では、帯電立ち上がり特性が大きく損なわれず、所望の帯電立ち上がり特性が得られ、すなわち、コピーの繰り返しを行っても、安定した画像品質が得られる。
次に、トナーの製造方法について説明する。ここでは、好ましい製造方法について示すが、これに限られるものではない。
(トナーの製造方法)
1)着色剤、未変性ポリエステル、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー、離型剤を有機溶媒中に分散させトナー材料液を作る。
有機溶媒は、沸点が100℃未満の揮発性であることが、トナー母体粒子形成後の除去が容易である点から好ましい。具体的には、トルエン、キシレン、ベンゼン、四塩化炭素、塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、1,1,2−トリクロロエタン、トリクロロエチレン、クロロホルム、モノクロロベンゼン、ジクロロエチリデン、酢酸メチル、酢酸エチル、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどを単独あるいは2種以上組合せて用いることができる。特に、トルエン、キシレン等の芳香族系溶媒および塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素が好ましい。有機溶媒の使用量は、ポリエステルプレポリマー100重量部に対し、通常0〜300重量部、好ましくは0〜100重量部、さらに好ましくは25〜70重量部である。
2)トナー材料液を界面活性剤、樹脂微粒子の存在下、水系媒体中で乳化させる。
水系媒体は、水単独でも良いし、アルコール(メタノール、イソプロピルアルコール、エチレングリコールなど)、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、セルソルブ類(メチルセルソルブなど)、低級ケトン類(アセトン、メチルエチルケトンなど)などの有機溶媒を含むものであってもよい。
トナー材料液100重量部に対する水系媒体の使用量は、通常50〜2000重量部、好ましくは100〜1000重量部である。50重量部未満ではトナー材料液の分散状態が悪く、所定の粒径のトナー粒子が得られない。20000重量部を超えると経済的でない。
また、水系媒体中の分散を良好にするために、界面活性剤、樹脂微粒子等の分散剤を適宜加える。
界面活性剤としては、アルキルベンゼンスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、リン酸エステルなどのアニオン性界面活性剤、アルキルアミン塩、アミノアルコール脂肪酸誘導体、ポリアミン脂肪酸誘導体、イミダゾリンなどのアミン塩型や、アルキルトリメチルアンモニム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩、アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩、ピリジニウム塩、アルキルイソキノリニウム塩、塩化ベンゼトニウムなどの4級アンモニウム塩型のカチオン性界面活性剤、脂肪酸アミド誘導体、多価アルコール誘導体などの非イオン界面活性剤、例えばアラニン、ドデシルジ(アミノエチル)グリシン、ジ(オクチルアミノエチル)グリシンやN−アルキル−N,N−ジメチルアンモニウムベタインなどの両性界面活性剤が挙げられる。
また、フルオロアルキル基を有する界面活性剤を用いることにより、非常に少量でその効果をあげることができる。好ましく用いられるフルオロアルキル基を有するアニオン性界面活性剤としては、炭素数2〜10のフルオロアルキルカルボン酸及びその金属塩、パーフルオロオクタンスルホニルグルタミン酸ジナトリウム、3−[ω−フルオロアルキル(C6〜C11)オキシ]−1−アルキル(C3〜C4)スルホン酸ナトリウム、3−[ω−フルオロアルカノイル(C6〜C8)−N−エチルアミノ]−1−プロパンスルホン酸ナトリウム、フルオロアルキル(C11〜C20)カルボン酸及び金属塩、パーフルオロアルキルカルボン酸(C7〜C13)及びその金属塩、パーフルオロアルキル(C4〜C12)スルホン酸及びその金属塩、パーフルオロオクタンスルホン酸ジエタノールアミド、N−プロピル−N−(2−ヒドロキシエチル)パーフルオロオクタンスルホンアミド、パーフルオロアルキル(C6〜C10)スルホンアミドプロピルトリメチルアンモニウム塩、パーフルオロアルキル(C6〜C10)−N−エチルスルホニルグリシン塩、モノパーフルオロアルキル(C6〜C16)エチルリン酸エステルなどが挙げられる。
商品名としては、サーフロンS−111、S−112、S−113(旭硝子社製)、フロラードFC−93、FC−95、FC−98、FC−129(住友3M社製)、ユニダインDS−101、DS−102(ダイキン工業社製)、メガファックF−110、F−120、F−113、F−191、F−812、F−833(大日本インキ社製)、エクトップEF−102、103、104、105、112、123A、123B、306A、501、201、204、(トーケムプロダクツ社製)、フタージェントF−100、F150(ネオス社製)などが挙げられる。
また、カチオン性界面活性剤としては、フルオロアルキル基を有する脂肪族1級、2級もしくは2級アミン酸、パーフルオロアルキル(C6−C10)スルホンアミドプロピルトリメチルアンモニウム塩などの脂肪族4級アンモニウム塩、ベンザルコニウム塩、塩化ベンゼトニウム、ピリジニウム塩、イミダゾリニウム塩、商品名としてはサーフロンS−121(旭硝子社製)、フロラードFC−135(住友3M社製)、ユニダインDS−202(ダイキンエ業杜製)、メガファックF−150、F−824(大日本インキ社製)、エクトップEF−132(トーケムプロダクツ社製)、フタージェントF−300(ネオス社製)などが挙げられる。
樹脂微粒子は、水系媒体中で形成されるトナー母体粒子を安定化させるために加えられる。このために、トナー母体粒子の表面上に存在する被覆率が10〜90%の範囲になるように加えられることが好ましい。例えば、ポリメタクリル酸メチル微粒子1μm、及び3μm、ポリスチレン微粒子0.5μm及び2μm、ポリ(スチレン―アクリロニトリル)微粒子1μm、商品名では、PB−200H(花王社製)、SGP(総研社製)、テクノポリマーSB(積水化成品工業社製)、SGP−3G(総研社製)、ミクロパール(積水ファインケミカル社製)等がある。また、リン酸三カルシウム、炭酸カルシウム、酸化チタン、コロイダルシリカ、ヒドロキシアパタイト等の無機化合物分散剤も用いることができる。
上記の樹脂微粒子、無機化合物分散剤と併用して使用可能な分散剤として、高分子系保護コロイドにより分散液滴を安定化させても良い。例えばアクリル酸、メタクリル酸、α−シアノアクリル酸、α−シアノメタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、フマール酸、マレイン酸または無水マレイン酸などの酸類、あるいは水酸基を含有する(メタ)アクリル系単量体、例えばアクリル酸−β−ヒドロキシエチル、メタクリル酸−β−ヒドロキシエチル、アクリル酸−β−ヒドロキシプロビル、メタクリル酸−β−ヒドロキシプロピル、アクリル酸−γ−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸−γ−ヒドロキシプロピル、アクリル酸−3−クロロ2−ヒドロキシプロビル、メタクリル酸−3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル、ジエチレングリコールモノアクリル酸エステル、ジエチレングリコールモノメタクリル酸エステル、グリセリンモノアクリル酸エステル、グリセリンモノメタクリル酸エステル、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミドなど、ビニルアルコールまたはビニルアルコールとのエーテル類、例えばビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルプロピルエーテルなど、またはビニルアルコールとカルボキシル基を含有する化合物のエステル類、例えば酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニルなど、アクリルアミド、メタクリルアミド、ジアセトンアクリルアミドあるいはこれらのメチロール化合物、アクリル酸クロライド、メタクリル酸クロライドなどの酸クロライド類、ビニルピリジン、ビニルピロリドン、ビニルイミダゾール、エチレンイミンなどの含窒素化合物、またはその複素環を有するものなどのホモポリマーまたは共重合体、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシプロピレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミド、ポリオキシプロピレンアルキルアミド、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルフェニルエステル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエステルなどのポリオキシエチレン系、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースなどのセルロース類などが使用できる。
分散の方法としては特に限定されるものではないが、低速せん断式、高速せん断式、摩擦式、高圧ジェット式、超音波などの公知の設備が適用できる。この中でも、分散体の粒径を2〜20μmにするために高速せん断式が好ましい。高速せん断式分散機を使用した場合、回転数は特に限定はないが、通常1000〜30000rpm、好ましくは5000〜20000rpmである。分散時間は特に限定はないが、バッチ方式の場合は、通常0.1〜5分である。分散時の温度としては、通常、0〜150℃(加圧下)、好ましくは40〜98℃である。
3)乳化液の作製と同時に、アミン類(B)を添加し、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)との反応を行わせる。
この反応は、分子鎖の架橋及び/又は伸長を伴う。反応時間は、ポリエステルプレポリマー(A)の有するイソシアネート基構造とアミン類(B)との反応性により選択されるが、通常10分〜40時間、好ましくは2〜24時間である。反応温度は、通常、0〜150℃、好ましくは40〜98℃である。また、必要に応じて公知の触媒を使用することができる。具体的にはジブチルチンラウレート、ジオクチルチンラウレートなどが挙げられる。
4)反応終了後、乳化分散体(反応物)から有機溶媒を除去し、洗浄、乾燥してトナー母体粒子を得る。
有機溶媒を除去するためには、系全体を徐々に層流の攪拌状態で昇温し、一定の温度域で強い攪拌を与えた後、脱溶媒を行うことで紡錘形のトナー母体粒子が作製できる。また、分散安定剤としてリン酸カルシウム塩などの酸、アルカリに溶解可能な物を用いた場合は、塩酸等の酸により、リン酸カルシウム塩を溶解した後、水洗するなどの方法によって、トナー母体粒子からリン酸カルシウム塩を除去する。その他酵素による分解などの操作によっても除去できる。
5)上記で得られたトナー母体粒子に、荷電制御剤を打ち込み、ついで、シリカ微粒子、酸化チタン微粒子等の無機微粒子を外添させ、トナーを得る。
荷電制御剤の打ち込み、及び無機微粒子の外添は、ミキサー等を用いた公知の方法によって行われる。
これにより、小粒径であって、粒径分布のシャープなトナーを容易に得ることができる。さらに、有機溶媒を除去する工程で強い攪拌を与えることで、真球状からラクビーボール状の間の形状を制御することができ、さらに、表面のモフォロジーも滑らかなものから梅干形状の間で制御することができる。
またトナーの形状は略球形状であり、以下の形状規定によって表すことができる。図24(a),(b),(c)はトナーの形状を模式的に示す図である。図24(a),(b),(c)において、略球形状のトナーを長軸r1、短軸r2、厚さr3(但し、r1≧r2≧r3とする。)で規定するとき、本発明のトナーは、長軸と短軸との比(r2/r1)(図24(b)参照)が0.5〜1.0で、厚さと短軸との比(r3/r2)(図24(c)参照)が0.7〜1.0の範囲にあることが好ましい。長軸と短軸との比(r2/r1)が0.5未満では、真球形状から離れるためにドット再現性及び転写効率が劣り、高品位な画質が得られなくなる。また、厚さと短軸との比(r3/r2)が0.7未満では、扁平形状に近くなり、球形トナーのような高転写率は得られなくなる。特に、厚さと短軸との比(r3/r2)が1.0では、長軸を回転軸とする回転体となり、トナーの流動性を向上させることができる。
なお、r1、r2、r3は、走査型電子顕微鏡(SEM)で、視野の角度を変えて写真を撮り、観察しながら測定した。
本発明に係る中間転写方式の画像形成装置の構成を示す概略図である。 図1の画像形成装置の主要部を拡大して示す図である。 中間転写クリーニング装置の詳細構成を示す説明図である。 本発明の課題を説明する回路図である。 本発明に係る中間転写クリーニング装置の主要部を示す拡大図である。 図3の中間転写クリーニング装置の原理を説明する回路図である。 トナー極性制御ブレード当接前後のトナーQ/d分布を示す図である。 本発明に係る他の実施形態における中間転写クリーニング装置を示す図である。 図8の中間転写クリーニング装置の原理を説明する回路図である。 (a)、(b)、(c)はそれぞれ異なる状態の残トナーのトナー極性制御前と制御後の帯電分布を示す図である。 導電性ブラシの抵抗がlogΩ=5、7、9のときのクリーニング性を示すグラフである。 異なる2つのトナー極性制御ブレードにおける抵抗値の環境による差と体積低効率を示す図である。 図12のトナー極性制御ブレードの条件を示す図である。 本発明の他の実施形態を示す中間転写クリーニング装置の概略構成図である。 本発明のさらに他の実施形態を示す中間転写クリーニング装置の概略構成図である。 本発明のまたさらに他の実施形態を示す中間転写クリーニング装置の概略構成図である。 本発明の別の実施形態を示す中間転写クリーニング装置の概略構成図である。 図17に示す中間転写クリーニング装置を改良した実施形態を示す概略図である。 (a)、(b)、(c)はトナー極性制御ブレードに−2000Vを印加したときの、それぞれ異なる状態の残トナーのトナー極性制御前と制御後の帯電分布を示す図である。 図2に示した4つのうち1つの画像形成部を示す図である。 1つの感光体に複数の現像器を備えた画像形成装置の概略構成を示す図である。 形状係数SF−1の説明図である。 形状係数SF−2の説明図である。 (a),(b),(c)はトナーの形状を模式的に示す図である。
符号の説明
2 感光体
7 クリーニング装置
10 中間転写装置
11 中間転写ベルト
16 テンションローラ
20 中間転写クリーニング装置
21 極性制御ブレード
22 導電性ブラシ
23 回収ローラ23
24 導電性回収ブレード
26 絶縁層

Claims (8)

  1. 像担持体の表面に接触して当該像担持体上から除去すべきトナーの帯電極性を制御する導電性部材と、
    帯電極性が制御されたトナーを静電的にクリーニングするクリーニング部材とを備えるクリーニング装置において、
    前記導電性部材の前記像担持体と接触する面に絶縁層を設けたことを特徴とするクリーニング装置。
  2. 前記像担持体の裏面で、かつ前記導電性部材と対向する位置に対向部材を設け、該対向部材に電圧を印加することを特徴とする請求項1に記載のクリーニング装置。
  3. 前記像担持体の裏面で、かつ前記導電性部材と対向する位置に対向部材を設け、前記導電性部材に電圧を印加し、前記対向部材は接地されていることを特徴とする請求項1に記載のクリーニング装置。
  4. 前記導電性部材が、導電性ブレードであることを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載のクリーニング装置。
  5. 請求項1ないし4の何れかに記載のクリーニング装置において、前記クリーニング部材が前記像担持体の表面に接触させつつ回転させるようにした、導電性を有する繊維を導電性芯金の外周から直径方向外側へ延びるように植毛された導電性ブラシであり、該導電性ブラシのブラシ毛と接触・回転するように設けられ、外周面に電気的な抵抗層を有する、あるいは絶縁層を有する回収ローラと、前記導電性ブラシの芯金に電圧を印加する手段と、前記回収ローラに電圧を印加する手段と、前記回収ローラに回収されたトナーを掻き取ると同時に回収ローラの表面に電荷を付与する導電性回収ブレードとを有し、前記導電性ブラシはブラシ抵抗が10〜10[Ω]であることを特徴とするクリーニング装置。
  6. 請求項5において、前記導電性ブラシを構成するブラシ繊維が層構造になっており、ブラシ繊維に導電性を付与する導電材料が繊維表面に露出しない繊維構造になっていることを特徴とするクリーニング装置。
  7. 請求項5または6に記載のクリーニング装置において、前記導電性ブラシに固形化された潤滑剤を接触させ、該導電性ブラシを介して前記像担持体に潤滑剤を塗布するとともに、前記導電性ブラシからの飛散トナーが前記像担持体上に付着するのを遮断する遮断部材を有することを特徴とするクリーニング装置。
  8. 像担持体としての感光体と、
    該感光体上にトナー像を形成するトナー像形成手段と、
    前記感光体上に形成されたトナー像を像担持体としての中間転写体に一次転写する一次転写手段と、
    前記中間転写体上に担持したトナー像を記録材に転写する二次転写手段を有する画像形成装置において、
    前記中間転写体のクリーニング手段として、請求項1ないし7の何れかに記載のクリーニング装置を用いることを特徴とする画像形成装置。
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