JP4832684B2 - 防藻剤 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、防藻剤、詳しくは、工業的に用いられる防藻剤に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、製紙パルプ工場、冷却水循環工程などの種々の産業用水や、切削油などの金属加工用油剤、カゼイン、澱粉糊、にかわ、塗工紙、紙用塗工液、表面サイズ剤、塗料、接着剤、合成ゴムラテックス、印刷インキ、ポリビニルアルコールフィルム、塩化ビニルフィルム、プラスチック製品、セメント混和剤などの各種産業製品には、藻類などの有害な微生物が繁殖しやすく、生産性や品質の低下、悪臭の発生などの原因となっている。そのため、このような微生物の繁殖を防除するために防藻効果や防かび効果を発現する防藻防かび剤が広く使用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、既存の防藻防かび剤では、防藻効果を有効に発現し得るものが少なく、とりわけ、雨水や湿気、あるいは、太陽光線などの紫外線を受ける屋内外の環境下において、その防藻効果が著しく低下するものも多い。
【0004】
また、近年では、環境保護の観点より、その使用量をできるだけ少なくすることが望まれるとともに、水性塗料や水性接着剤などの使用が増加しつつあるため、油性塗料や油性接着剤のみならず、アルカリ性の水性塗料や水性接着剤などにも有効に使用できる防藻剤の開発が望まれている。
【0005】
そこで、本発明はこのような事情に鑑みなされたもので、その目的とするところは、耐水性、耐候性および耐アルカリ性に優れ、少ない使用量でも優れた防藻効果を発現することのできる防藻剤を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明者は、少ない使用量でも優れた防藻効果を発現することができる防藻剤につき、鋭意検討したところ、トリアジン系化合物、イソチアゾリン系化合物およびハロアセチレン系化合物を含有させることにより、少ない使用量でも優れた防藻効果を発現することができ、しかも、耐水性、耐候性および耐アルカリ性に優れる知見を見出し、さらに研究を重ねた結果、本発明を完成するに至った。
【0007】
すなわち、本発明は、
(1)トリアジン系化合物、イソチアゾリン系化合物およびハロアセチレン系化合物を含有していることを特徴とする防藻剤、
(2)トリアジン系化合物が、一般式(1)
【0008】
【化5】
(式中、R1、R2、R3およびR4は水素原子または置換基を有していてもよい炭化水素基を、Xはハロゲン原子またはアルキルチオ基を示す。)
で表わされる化合物であることを特徴とする、前記(1)に記載の防藻剤、
(3)一般式(1)の式中、R1およびR2が水素原子または炭素数1〜4のアルキル基であり、R3およびR4が炭素数1〜4のアルコキシ基によって置換されていてもよい炭素数1〜5のアルキル基または炭素数1〜4のアルコキシ基によって置換されていてもよい炭素数3〜6のシクロアルキル基であり、Xがハロゲン原子または炭素数1〜4のアルキルチオ基であることを特徴とする、前記(2)に記載の防藻剤、
(4)トリアジン系化合物が、2−メチルチオ−4−t−ブチルアミノ−6−シクロプロピルアミノ−s−トリアジン、2−クロロ−4,6−ジエチルアミノ−s−トリアジン、2−クロロ−4−エチルアミノ−6−イソプロピルアミノ−s−トリアジンおよび2−メチルチオ−4−エチルアミノ−6−(1,2−ジメチルプロピルアミノ)−s−トリアジンからなる群から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする、前記(1)〜(3)のいずれかに記載の防藻剤、
(5)イソチアゾリン系化合物が、一般式(2)
【0009】
【化6】
(式中、Y1は水素原子または置換基を有していてもよい炭化水素基を、X1およびX2は同一または相異なって水素原子、ハロゲン原子または置換基を有していてもよい炭化水素基を示す。)、
または一般式(3)
【0010】
【化7】
(式中、Y2は水素原子または置換基を有していてもよい炭化水素基を、A環は置換基を有していてもよいベンゼン環を示す。)
で表わされる化合物であることを特徴とする、前記(1)〜(4)のいずれかに記載の防藻剤、
(6)一般式(2)および一般式(3)の式中、Y1およびY2が水素原子または炭素数1〜8のアルキル基であり、X1およびX2がともに水素原子、一方が水素原子で他方が塩素原子またはともに塩素原子であることを特徴とする、前記(5)に記載の防藻剤、
(7)イソチアゾリン系化合物が、2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オン、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、5−クロロ−2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オン、4−クロロ−2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オン、4,5−ジクロロ−2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オン、2−メチル−4,5−トリメチレン−4−イソチアゾリン−3−オン、1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン、N−n−ブチル−1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オンからなる群から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする、前記(1)〜(6)のいずれかに記載の防藻剤、
(8)ハロアセチレン系化合物が、一般式(4)
【0011】
【化8】
(式中、X3はハロゲン原子を、R5およびR6は同一または相異なって水素原子または置換基を有していてもよい炭化水素基を、zは0または1の整数を示す。)
で表わされる化合物であることを特徴とする、前記(1)〜(7)のいずれかに記載の防藻剤、
(9)一般式(4)の式中、X3がヨウ素原子であり、R5およびR6が、一方が水素原子で他方が炭素数1〜8のアルキル基であり、zが1であることを特徴とする、前記(8)に記載の防藻剤、
(10)ハロアセチレン系化合物が、3−ヨード−2−プロピニルブチルカーバメートであることを特徴とする、前記(1)〜(9)のいずれかに記載の防藻剤、
(11)トリアジン系化合物1重量部に対し、イソチアゾリン系化合物を0.2〜1.6重量部、ハロアセチレン系化合物を0.2〜1.6重量部含有していることを特徴とする、前記(1)〜(10)のいずれかに記載の防藻剤、
に関する。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の防藻剤は、有効成分として、トリアジン系化合物、イソチアゾリン系化合物およびハロアセチレン系化合物を含有している。
【0013】
本発明において、トリアジン系化合物としては、例えば、下記一般式(1)で表わされる化合物が挙げられる。
【0014】
【化9】
(式中、R1、R2、R3およびR4は水素原子または置換基を有していてもよい炭化水素基を、Xはハロゲン原子またはアルキルチオ基を示す。)
一般式(1)の式中、R1、R2、R3およびR4で示される置換基を有していてもよい炭化水素基の炭化水素基としては、炭素数1〜20、好ましくは、炭素数1〜14の炭化水素基が好ましく、例えば、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基およびアリール基などが挙げられる。
【0015】
アルキル基としては、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、イソオクチル、sec−オクチル、tert−オクチル、ノニル、デシルなどの炭素数1〜10のアルキル基が挙げられる。
【0016】
アルケニル基としては、例えば、ビニル、アリル、イソプロペニル、1−プロペニル、2−プロペニル、2−メチル−1−プロペニルなどの炭素数2〜4のアルケニル基が挙げられる。
【0017】
アルキニル基としては、例えば、エチニル、1−プロピニル、2−プロピニル、ブチニル、ペンチニルなどの炭素数2〜5のアルキニル基が挙げられる。
【0018】
シクロアルキル基としては、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチルなどの炭素数3〜8のシクロアルキル基が挙げられる。
【0019】
アリール基としては、例えば、フェニル、ナフチル、アントリル、フェナントリルなどの炭素数6〜14のアリール基が挙げられる。
【0020】
R1、R2、R3およびR4で示される置換基を有していてもよい炭化水素基の置換基としては、例えば、ヒドロキシル基、ハロゲン原子(例えば、塩素、フッ素、臭素およびヨウ素など)、シアノ基、アミノ基、カルボキシル基、アルコキシ基(例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシなどの炭素数1〜4のアルコキシ基など)、炭素数6〜20のアリールオキシ基(例えば、フェノキシ基など)、アルキルチオ基(例えば、メチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、ブチルチオなどの炭素数1〜4のアルキルチオ基など)および炭素数6〜20のアリールチオ基(例えば、フェニルチオ基など)などが挙げられる。これらの置換基は同一または相異なって1〜5個、好ましくは1〜3個置換していてもよい。
【0021】
上記した、R1およびR2で示される置換基を有していてもよい炭化水素基としては、置換基を有していない炭化水素基が好ましく、その中でも、アルキル基が好ましい。アルキル基としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチルなどの炭素数1〜4のアルキル基が好ましい。
【0022】
上記した、R3およびR4で示される置換基を有していてもよい炭化水素基としては、置換基を有していてもよいアルキル基または置換基を有していてもよいシクロアルキル基が好ましい。
【0023】
R3およびR4で示される置換基を有していてもよいアルキル基のアルキル基としては、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、t−ブチル、n−ペンチル、イソペンチルなどの炭素数1〜5のアルキル基が挙げられる。また、その置換基としては、上記と同様のものが挙げられる。
【0024】
また、R3およびR4で示される置換基を有していてもよいシクロアルキル基のシクロアルキル基としては、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルなどの炭素数3〜6のシクロアルキル基が挙げられる。また、その置換基としては、上記と同様のものが挙げられる。
【0025】
Xで示されるハロゲン原子としては、例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素などが挙げられる。また、Xで示されるアルキルチオ基としては、例えば、メチルチオ、エチルチオ、n−プロピルチオ、イソプロピルチオ、n−ブチルチオ、イソブチルチオなどの炭素数1〜4のアルキルチオ基が挙げられる。
【0026】
一般式(1)の好ましい態様としては、R1およびR2が、水素原子または炭素数1〜4のアルキル基であり、R3およびR4が、置換されていないかあるいは炭素数1〜4のアルコキシ基によって置換されている炭素数1〜5のアルキル基、または、置換されていないかあるいは炭素数1〜4のアルコキシ基によって置換されている炭素数3〜6のシクロアルキル基であり、Xが、ハロゲン原子または炭素数1〜4のアルキルチオ基である態様が挙げられる。このうち、とりわけ、炭素数3〜6のシクロアルキル基がシクロプロピル基であり、Xが塩素原子であるか、メチルチオまたはエチルチオである態様が好ましい。
【0027】
このようなトリアジン系化合物は、以下に示す具体的な化合物に準じて公知の方法により製造することができる。そのような具体例としては、例えば、2−メチルチオ−4−t−ブチルアミノ−6−シクロプロピルアミノ−s−トリアジン、2−クロロ−4,6−ジエチルアミノ−s−トリアジン、2−クロロ−4−エチルアミノ−6−イソプロピルアミノ−s−トリアジン、2−メチルチオ−4−エチルアミノ−6−(1,2−ジメチルプロピルアミノ)−s−トリアジンなどが挙げられる。これらのうち、さらに好ましくは、2−メチルチオ−4−t−ブチルアミノ−6−シクロプロピルアミノ−s−トリアジンが挙げられる。これらトリアジン系化合物は、単独または2種以上併用してもよい。
【0028】
トリアジン系化合物は、塩基のまま使用してもよく、また、例えば、塩酸、硫酸、硝酸、リン酸などの無機酸との塩、あるいは、例えば、酢酸、プロピオン酸、パラトルエンスルホン酸などの有機酸との塩として使用してもよい。
【0029】
本発明において、イソチアゾリン系化合物としては、例えば、下記一般式(2)または下記一般式(3)で表わされる化合物が挙げられる。
【0030】
【化10】
(式中、Y1は水素原子または置換基を有していてもよい炭化水素基を、X1およびX2は同一または相異なって水素原子、ハロゲン原子または置換基を有していてもよい炭化水素基を示す。)、
【0031】
【化11】
(式中、Y2は水素原子または置換基を有していてもよい炭化水素基を、A環は置換基を有していてもよいベンゼン環を示す。)
一般式(2)および一般式(3)の式中、Y1およびY2で示される置換基を有していてもよい炭化水素基としては、上記したR1、R2、R3およびR4で示される置換基を有していてもよい炭化水素基の炭化水素基と同様のものが挙げられ、置換基を有していない炭化水素基が好ましく、その中でも、アルキル基が好ましい。アルキル基としては、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、n−オクチル、イソオクチル、sec−オクチル、tert−オクチル、ノニル、デシルなどの炭素数1〜10のアルキル基が挙げられる。好ましくは、炭素数が1〜8のアルキル基が挙げられ、より好ましくは、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチルなどの炭素数1〜4のアルキル基およびn−オクチル、イソオクチル、sec−オクチル、tert−オクチルなどの炭素数8のアルキル基が挙げられる。さらに好ましくは、メチル、n−ブチル、n−オクチルが挙げられる。
【0032】
したがって、Y1およびY2の好ましい例としては、水素原子、メチル、n−ブチルおよびn−オクチルが挙げられる。
【0033】
一般式(2)で表わされるイソチアゾリン系化合物において、X1およびX2で示されるハロゲン原子としては、例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素が挙げられる。好ましくは、塩素が挙げられる。
【0034】
X1およびX2で示される置換基を有していてもよい炭化水素基としては、上記したR1、R2、R3およびR4で示される置換基を有していてもよい炭化水素基の炭化水素基と同様のものが挙げられ、置換基を有していない炭化水素基が好ましく、その中でも、アルキル基が好ましい。アルキル基としては、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチルなどの炭素数1〜4のアルキル基が挙げられる。
【0035】
また、X1およびX2は、2価の炭化水素基で環形成されていてもよく、このような2価の炭化水素基としては、例えば、メチレン、エチレン、トリメチレン、テトラメチレンなどの炭素数1〜4の2価の炭化水素基が挙げられる。好ましくは、トリメチレンが挙げられる。
【0036】
X1およびX2の好ましい例としては、例えば、ハロゲン原子、水素原子が挙げられ、好ましい態様としては、例えば、X1およびX2がともに水素原子、X1およびX2のうち、いずれか一方が水素原子であって他方がハロゲン原子、X1およびX2がともにハロゲン原子である態様が挙げられる。また、トリメチレンで環形成されているものも、好ましい態様の1つである。
【0037】
一般式(3)で表わされるイソチアゾリン系化合物において、A環で示されるベンゼン環の置換基としては、上記したR1、R2、R3およびR4で示される置換基を有していてもよい炭化水素基の置換基と同様のものを挙げることができ、好ましくは、ハロゲン原子、アルキル基(例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチルなどの炭素数1〜4のアルキル基など)が挙げられる。これらの置換基は、同一または相異なって1〜4個、好ましくは、1または2個置換してもよい。A環で示される置換基を有していてもよいベンゼン環の好ましい態様としては、置換基を有していないベンゼン環が挙げられる。
【0038】
このようなイソチアゾリン系化合物は、以下に示す具体的な化合物に準じて公知の方法により製造することができる。そのような具体例としては、例えば、2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、2−エチル−4−イソチアゾリン−3−オン、2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オン、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、5−クロロ−2−エチル−4−イソチアゾリン−3−オン、5−クロロ−2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オン、4−クロロ−2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オン、4,5−ジクロロ−2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オン、4,5−ジクロロ−2−シクロヘキシル−4−イソチアゾリン−3−オン、2−メチル−4,5−トリメチレン−4−イソチアゾリン−3−オン、1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン、N−n−ブチル−1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オンなどが挙げられる。これらのうち、好ましくは、2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オン、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、5−クロロ−2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オン、4−クロロ−2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オン、4,5−ジクロロ−2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オン、2−メチル−4,5−トリメチレン−4−イソチアゾリン−3−オン、1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン、N−n−ブチル−1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オンが挙げられる。これらイソチアゾリン系化合物は、単独または2種以上併用してもよい。
【0039】
本発明において、ハロアセチレン系化合物としては、例えば、下記一般式(4)で表わされる化合物が挙げられる。
【0040】
【化12】
(式中、X3はハロゲン原子を、R5およびR6は同一または相異なって水素原子または置換基を有していてもよい炭化水素基を、zは0または1の整数を示す。)
一般式(4)の式中、X3で示されるハロゲン原子としては、例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素が挙げられ、好ましくは、ヨウ素が挙げられる。
【0041】
R5およびR6で示される置換基を有していてもよい炭化水素基としては、上記したR1、R2、R3およびR4で示される置換基を有していてもよい炭化水素基と同様のものが挙げられ、置換基を有していない炭化水素基が好ましく、その中でも、アルキル基が好ましい。アルキル基としては、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、イソアミル、sec−アミル、tert−アミル、n−ヘキシル、イソヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチルなどの直鎖状または分岐状の炭素数1〜8のアルキル基が挙げられ、さらに、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチルなどの炭素数3〜8の環状のアルキル基が挙げられる。好ましくは、メチル、エチル、n−ブチルが挙げられ、より好ましくは、n−ブチルが挙げられる。
【0042】
R5およびR6の好ましい態様としては、例えば、R5およびR6がともに水素原子、R5およびR6のいずれか一方が水素原子であり、他方が炭素数1〜8のアルキル基、R5およびR6がともに炭素数1〜8のアルキル基である態様が挙げられる。さらに好ましくは、R5およびR6のいずれか一方が水素原子であり、他方が炭素数1〜8のアルキル基である態様が挙げられ、とりわけ、R5およびR6のいずれか一方が水素原子であり、他方がn−ブチルである態様が挙げられる。
【0043】
また、zは0または1の整数を示し、zが0のときは、ハロアセチレン系化合物は酸アミド誘導体となり、zが1のときは、ハロアセチレン系化合物はカーバメート誘導体となる。これらのうち、zが1であるハロアセチレン系化合物のカーバメート誘導体が好ましい。
【0044】
このようなハロアセチレン系化合物は、以下に示す具体的な化合物に準じて公知の方法により製造することができる。
【0045】
ハロアセチレン系化合物の具体例としては、zが0のときのハロアセチレン系化合物の酸アミド誘導体として、例えば、3−クロロプロピオール酸アミド、N−メチル−3−クロロプロピオール酸アミド、N−エチル−3−クロロプロピオール酸アミド、N−プロピル−3−クロロプロピオール酸アミド、N−ブチル−3−クロロプロピオール酸アミド、N−ヘキシル−3−クロロプロピオール酸アミド、N−オクチル−3−クロロプロピオール酸アミド、N−シクロヘキシル−3−クロロプロピオール酸アミドなどの(N−置換−)3−クロロプロピオール酸アミド、例えば、3−ブロモプロピオール酸アミド、N−メチル−3−ブロモプロピオール酸アミド、N−エチル−3−ブロモプロピオール酸アミド、N−プロピル−3−ブロモプロピオール酸アミド、N−ブチル−3−ブロモプロピオール酸アミド、N−ヘキシル−3−ブロモプロピオール酸アミド、N−オクチル−3−ブロモプロピオール酸アミド、N−シクロヘキシル−3−ブロモプロピオール酸アミドなどの(N−置換−)3−ブロモプロピオール酸アミド、例えば、3−ヨードプロピオール酸アミド、N−メチル−3−ヨードプロピオール酸アミド、N−エチル−3−ヨードプロピオール酸アミド、N−プロピル−3−ヨードプロピオール酸アミド、N−ブチル−3−ヨードプロピオール酸アミド、N−ヘキシル−3−ヨードプロピオール酸アミド、N−オクチル−3−ヨードプロピオール酸アミド、N−シクロヘキシル−3−ヨードプロピオール酸アミドなどの(N−置換−)3−ヨードプロピオール酸アミドなどが挙げられる。好ましくは、(N−置換−)3−ヨードプロピオール酸アミドが挙げられ、より好ましくは、N−ブチル−3−ヨードプロピオール酸アミドが挙げられる。
【0046】
また、zが1のときのハロアセチレン系化合物のカーバメート誘導体の具体例として、例えば、3−ヨード−2−プロピニルメチルカーバメート、3−ヨード−2−プロピニルエチルカーバメート、3−ヨード−2−プロピニルプロピルカーバメート、3−ヨード−2−プロピニルブチルカーバメート、3−ヨード−2−プロピニルヘキシルカーバメート、3−ヨード−2−プロピニルオクチルカーバメート、3−ヨード−2−プロピニルシクロヘキシルカーバメートなどの3−ヨード−2−プロピニルアルキルカーバメートなどが挙げられる。好ましくは、3−ヨード−2−プロピニルブチルカーバメートが挙げられる。これらハロアセチレン系化合物は、単独または2種以上併用してもよい。
【0047】
そして、トリアジン系化合物、イソチアゾリン系化合物およびハロアセチレン系化合物を配合する割合は、製剤の取り扱いや、塗料に配合した場合には、アルカリ・紫外線などによる塗料や塗膜の変色、塗膜からの薬剤(有効成分)溶脱による効力発現の観点から、トリアジン系化合物1重量部に対し、イソチアゾリン系化合物が0.2〜1.6重量部、さらには、0.3〜1.2重量部、ハロアセチレン系化合物が0.2〜1.6重量部、さらには、0.3〜1.2重量部であることが好ましい。
【0048】
また、本発明の防藻剤は、その目的および用途に応じて、例えば、液剤(水懸濁剤および油剤を含む。)、ペースト剤、粉剤、粒剤、マイクロカプセルなどの公知の剤型に製剤化して使用することができる。また、包接化合物として調製してもよく、さらに、層状ケイ酸塩などのモンモリロナイト(スメクタイト類)などに担持させ、あるいは、クレー、シリカ、タルク、ホワイトカーボンなどに吸着させることにより調製してもよい。
【0049】
これらのうち、例えば、液剤として製剤化するには、トリアジン系化合物、イソチアゾリン系化合物およびハロアセチレン系化合物を上記した割合で、適宜溶剤に配合し、例えば、5〜80℃、好ましくは、10〜70℃で撹拌することにより、溶解または分散すればよい。
【0050】
より具体的には、例えば、トリアジン系化合物、イソチアゾリン系化合物およびハロアセチレン系化合物の合計量が、得られる製剤に対して1〜70重量%、好ましくは5〜50重量%の割合となるように含有させて、攪拌して溶解または分散させればよい。
【0051】
このときに使用される溶剤としては、トリアジン系化合物、イソチアゾリン系化合物およびハロアセチレン系化合物を溶解しまたは分散し得る溶剤であれば特に制限されない。
【0052】
このような溶剤としては、例えば、水、例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、iso−プロパノール、n−ブタノール、tert−ブタノール、3−メチル−3−メトキシブタノールなどのアルコール系溶剤、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテルなどのグリコール系溶剤、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、プロピレンカーボネートなどのケトン系溶剤、例えば、ジオキサン、テトラヒドロフラン、エチルエーテルなどのエーテル系溶剤、例えば、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、3−メチル−3−メトキシブチルアセテート、γ−ブチロラクトン、アジピン酸ジメチル、グルタル酸ジメチル、コハク酸ジメチルなどのエステル系溶剤、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、メチルナフタレン、ジメチルナフタレン、エチルビフェニル、ジエチルビフェニル、ソルベントナフサ、イソプロピルナフタレン、ジイソプロピルナフタレンなどの芳香族系溶剤、例えば、四塩化炭素、クロロホルム、塩化メチレンなどのハロゲン化炭化水素系溶剤、例えば、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、アセトニトリル、N−メチルピロリドンなどの極性溶剤などが挙げられる。
【0053】
また、工業的に使用されている脂肪族系石油溶剤や芳香族系石油溶剤を用いてもよい。脂肪族系石油溶剤としては、例えば、ミネラルスピリットなどが挙げられる。また、芳香族系石油溶剤としては、市販品として、例えば、MSP(蒸留範囲(℃)90〜120、比重(15/4℃)0.820以上、混合アニリン点(℃)26以下、芳香族含量(容量%)70以上)、スーパーゾール100(蒸留範囲(℃)95〜111、比重(15/4℃)0.825、混合アニリン点(℃)26.0、芳香族含量(容量%)75以上)、ペガゾールARO−80(蒸留範囲(℃)104〜123、比重(15/4℃)0.832、混合アニリン点(℃)26、芳香族含量(容量%)75.9)、スワゾール100(蒸留範囲(℃)106〜116、比重(15/4℃)0.835、混合アニリン点(℃)24.6、芳香族含量(容量%)76.4)、スワゾール200(蒸留範囲(℃)132〜144、比重(15/4℃)0.844、混合アニリン点(℃)23.8、芳香族含量(容量%)80.9)、MHS(蒸留範囲(℃)140〜170、比重(15/4℃)0.86〜0.88、混合アニリン点(℃)11〜12、芳香族含量(容量%)98以上)、ハイアロム2S(蒸留範囲(℃)152〜187、比重(15/4℃)0.816、混合アニリン点(℃)47以下、芳香族含量(容量%)45〜55)、スワゾール310(蒸留範囲(℃)153〜177、比重(15/4℃)0.817、混合アニリン点(℃)43.6、芳香族含量(容量%)51.0)、スーパーゾール150(蒸留範囲(℃)153〜197、比重(15/4℃)0.815、混合アニリン点(℃)21.5、芳香族含量(容量%)50以上)、昭石ハイゾール(蒸留範囲(℃)153〜198、比重(15.6/15.6℃)0.818、芳香族含量(容量%)55)、HAWS(蒸留範囲(℃)154〜190、比重(15/4℃)0.822、芳香族含量(容量%)50)、スーパーゾール1500(蒸留範囲(℃)155〜171、比重(15/4℃)0.869、混合アニリン点(℃)14.6、芳香族含量(容量%)98以上)、日石ハイゾール100(蒸留範囲(℃)155〜180、比重(15/4℃)0.870〜0.880、混合アニリン点(℃)15以下、芳香族含量(容量%)99.0以上)、ベガゾールR−100(蒸留範囲(℃)156〜174、比重(15/4℃)0.874、混合アニリン点(℃)14、芳香族含量(容量%)96.4)、ソルベッソ100(蒸留範囲(℃)158〜177、比重(15/4℃)0.870、混合アニリン点(℃)14、芳香族含量(容量%)98.0)、MSS(蒸留範囲(℃)158〜180、比重(15.6/15.6℃)0.86〜0.89、混合アニリン点(℃)13〜14、芳香族含量(容量%)98以上)、SHELLSOL A(蒸留範囲(℃)160〜182、比重(15/4℃)0.873、芳香族含量(容量%)98)、スワゾール1000(蒸留範囲(℃)162〜176、比重(15/4℃)0.878、混合アニリン点(℃)12.7、芳香族含量(容量%)99.7)、出光イプゾール100(蒸留範囲(℃)162〜179、比重(15/4℃)0.875、混合アニリン点(℃)13.5、芳香族含量(容量%)99.5以上)、昭石特ハイゾール(蒸留範囲(℃)162〜180、比重(15/4℃)0.881、混合アニリン点(℃)12.6、芳香族含量(容量%)99.99)、スワゾール1500(蒸留範囲(℃)180〜207比重(15/4℃)0.886、混合アニリン点(℃)16.5、芳香族含量(容量%)98.8)、日石ハイゾール150(蒸留範囲(℃)182〜216、比重(15/4℃)0.887〜0.904、混合アニリン点(℃)17以下、芳香族含量(容量%)99.0以上)、スーパーゾール1800(蒸留範囲(℃)183〜208、比重(15/4℃)0.889、混合アリニン点(℃)15.7、芳香族含量(容量%)99以上)、ソルベッソ150(蒸留範囲(℃)185〜211、比重(15/4℃)0.896、混合アニリン点(℃)18.3、芳香族含量(容量%)97.3)、出光イプゾール150(蒸留範囲(℃)186〜205、比重(15.6/15.6℃)0.895、混合アニリン点(℃)15.2、芳香族含量(容量%)99.5以上)、SHELLSOL AB(蒸留範囲(℃)187〜213、比重(15/4℃)0.894、芳香族含量(容量%)99.5)、ペガゾールR−150(蒸留範囲(℃)191〜212、比重(15/4℃)0.890、混合アニリン点(℃)18、芳香族含量(容量%)97.2)、スワゾール1800(蒸留範囲(℃)197〜237、比重(15/4℃)0.940、混合アニリン点(℃)14.0、芳香族含量(容量%)99.6)が挙げられる。
【0054】
これらのうち、好ましくは、グリコール系溶剤、芳香族系溶剤および芳香族系石油溶剤が挙げられる。これら溶剤は、単独または2種以上併用してもよい。
【0055】
また、例えば、マイクロカプセルとして製剤化するには、例えば、界面重合法、in situ 重合法、液中硬化被膜法などの化学的方法や、例えば、単純コアセルベーション法、複合コアセルベーション法、pHコントロール法、非溶媒添加法などの水溶液からの相分離法や、有機溶媒からの相分離法などのコアセルベーション法などの物理化学的方法や、例えば、スプレードライング法、気中懸濁被膜法、真空蒸着被膜法、静電的合体法、融解分散冷却法、無機質壁カプセル化法などの物理的および機械的方法が用いられる。
【0056】
これらの方法のうちでは、界面重合法が好ましく用いられる。すなわち、界面重合法においては、例えば、有効成分、有機溶媒およびポリイソシアネートを含む油相を調製し、その油相およびポリオールおよび/またはポリアミンを水相中に配合して、ポリイソシアネートとポリオールおよび/またはポリアミンとを界面重合させることにより、その界面重合によって形成されるポリウレタンおよび/またはポリウレアの膜内に、有効成分が封入されるマイクロカプセルが水に分散した状態の水分散液として、容易に調製することができる。
【0057】
さらに、本発明の防藻剤は、その目的および用途によって、公知の添加剤、例えば、他の防かび剤および/または防藻剤、界面活性剤、酸化防止剤、光安定剤などを添加してもよい。
【0058】
他の防かび剤および/または防藻剤としては、例えば、ジヨードメチル−p−トルイルスルホン、p−クロロフェニル−3−ヨードプロパルギルフォルマールなどの有機ヨウ素系化合物、例えば、4,5−ジクロロ−1,2−ジチオール−3−オンなどのジチオール系化合物、例えば、3,3,4,4−テトラクロロテトラヒドロチオフェン−1,1−ジオキシドなどのチオフェン系化合物、例えば、テトラメチルチウラムジスルフィドなどのチオカーバメート系化合物、例えば、2,4,5,6−テトラクロロイソフタロニトリルなどのニトリル系化合物、例えば、N−(フルオロジクロロメチルチオ)−フタルイミド、N−(フルオロジクロロメチルチオ)−N,N’−ジメチル−N−フェニル−スルファミドなどのハロアルキルチオ系化合物、例えば、2,3,5,6−テトラクロロ−4−(メチルスルフォニル)ピリジンなどのピジリン系化合物、例えば、ジンクピリチオン、ナトリウムピリチオンなどのピリチオン系化合物、例えば、2−(4−チオシアノメチルチオ)ベンゾチアゾールなどのベンゾチアゾール系化合物、例えば、メチル 2−ベンズイミダゾールカーバメート、2−(4−チアゾリル)−ベンズイミダゾールなどのベンズイミダゾール系化合物、例えば、3−ベンゾ[b]チエン−2−イル−5,6−ジヒドロ−1,4,2−オキサチアジン 4−オキシドなどのオキサチアジン系化合物、例えば、テブコナゾール、プロピコナゾール、アザコナゾール、シプロコナゾールなどのトリアゾール系化合物、例えば、2,2−ジブロモ−2−ニトロエタノール、2−ブロモ−2−ニトロプロパン1,3−ジオールなどのニトロアルコール系化合物、例えば、3−(3,4−ジクロロフェニル)−1,1−ジメチルウレアなどの尿素系化合物、2,2−ジブロモ−3−ニトリロプロパンアミドなどのアミド系化合物などが挙げられる。
【0059】
これらの他の防かび剤および/または防藻剤は、単独または2種以上併用してもよい。また、これらの配合割合は、その剤型および目的ならびに用途によって適宜決定される。
【0060】
また、界面活性剤としては、例えば、石鹸類、ノニオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、両イオン界面活性剤、高分子界面活性剤など、公知の界面活性剤が挙げられ、好ましくは、ノニオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤が挙げられる。
【0061】
ノニオン系界面活性剤としては、例えば、ポリオキシアルキレンアリールフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、酸化エチレンと酸化プロピレンとのブロック共重合物などが挙げられる。
【0062】
アニオン系界面活性剤としては、例えば、アルキルベンゼンスルホン酸金属塩、アルキルナフタレンスルホン酸金属塩、ポリカルボン酸型界面活性剤、ジアルキルスルホコハク酸エステル金属塩、ポリオキシエチレンジスチレン化フェニルエーテルサルフェートアンモニウム塩、リグニンスルホン酸金属塩などが挙げられる。また、これらの金属塩としては、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩、マグネシウム塩などが挙げられる。
【0063】
また、酸化防止剤としては、例えば、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、2,2’−メチレンビス[4−メチル−6−t−ブチルフェノール]などのフェノール系酸化防止剤、例えば、アルキルジフェニルアミン、N,N’−ジ−s−ブチル−p−フェニレンジアミンなどのアミン系酸化防止剤などが挙げられる。
【0064】
これら、界面活性剤および酸化防止剤は、例えば、液剤の場合には、液剤100重量部に対して0.1〜5重量部添加される。
【0065】
また、光安定剤としては、例えば、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケートなどのヒンダードアミン系光安定剤などが挙げられる。このような光安定剤は、例えば、液剤の場合には、液剤100重量部に対して1〜10重量部添加される。
【0066】
このようにして得られる本発明の防藻剤は、耐水性、耐候性および耐アルカリ性に優れ、少ない使用量でも優れた防藻効果を発現することができる。
【0067】
なお、本発明の防藻剤の防除対象となる藻類は、水中や陸上に生育し同化色素を持ち独立して栄養生活をする植物であるが、例えば、藍藻類、緑藻類、褐藻類、紅藻類、黄藻類、黄褐藻類などが含まれる。本発明の防藻剤は、とりわけ、緑藻類、藍藻類の防除に優れた防藻効果が発現される。
【0068】
そのため、例えば、製紙パルプ工場、冷却水循環工程などの種々の産業用水や、切削油などの金属加工用油剤、カゼイン、澱粉糊、にかわ、塗工紙、紙用塗工液、表面サイズ剤、塗料、接着剤、合成ゴムラテックス、印刷インキ、ポリビニルアルコールフィルム、塩化ビニルフィルム、プラスチック製品、セメント混和剤、シーリング剤、目地剤などの各種産業製品などの用途において有効に使用することができる。
【0069】
とりわけ、本発明の防藻剤は、耐水性、耐候性に優れているため、雨水や湿気、あるいは、太陽光線などの紫外線を受ける屋内外の環境下においても好適に使用することができ、さらには、耐アルカリ性に優れているため、その適用対象が、油性のみならず水性であっても、その効果を有効に発現することができる。そのため、そのような環境下で使用される水性および油性の塗料や接着剤、あるいは、プラスチック製品などに好適に使用することができる。
【0070】
したがって、本発明の防藻剤は、より具体的には、油性または水性の屋外塗料(外壁塗料など)や屋外接着剤、船底塗料、屋外用ビニルフィルム(農業用ビニルフィルムなど)、各種プラスチック製品、シーリング剤、目地剤などの用途に好適に使用することができる。
【0071】
なお、本発明の防藻剤は、その適用対象に応じて添加量を適宜決定すればよいが、10〜20000mg(有効成分)/kg(製品)、好ましくは、50〜10000mg(有効成分)/kg(製品)の濃度として使用することが好ましい。
【0072】
また、本発明の防藻剤は、その目的および用途によっては、各有効成分(すなわち、トリアジン系化合物、イソチアゾリン系化合物およびハロアセチレン系化合物)を個別または分割して予め調製し、それらを適用対象に対してそれぞれ直接添加して、適用対象物中において作用させてもよい。
【0073】
【実施例】
以下に実施例および比較例を挙げ、本発明をより具体的に説明する。
【0074】
(1) 製剤例および製剤比較例の調製
有効成分として下記のものを使用して、製剤例1〜5および製剤比較例1〜4の防藻剤を調製した。
【0075】
トリアジン系化合物:
イルガロール1071(商品名、チバスペシャリティーケミカルズ社製、2−メチルチオ−4−t−ブチルアミノ−6−シクロプロピルアミノ−s−トリアジン、98重量%含有)
イソチアゾリン系化合物:
ケーソン893T(商品名、ロームアンドハース社製、2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オン、98重量%含有)
ケーソン287T(商品名、ロームアンドハース社製、4,5−ジクロロ−2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オン、98重量%含有)
ハロアセチレン系化合物:
トロイサンポリフェーズP−100(商品名、トロイケミカル社製、3−ヨード−2−プロピニルブチルカーバメート、98重量%含有)
製剤例1
82.3gのキシレンに、5.1gのイルガロール1071、5.1gのケーソン893T、および、7.5gのトロイサンポリフェーズP−100を加え、室温で撹拌して、100gの防藻剤A(液剤)を得た。
【0076】
製剤例2
77.3gのキシレンに、5.1gのイルガロール1071、5.1gのケーソン893T、および、12.5gのトロイサンポリフェーズP−100を加え、室温で撹拌して、100gの防藻剤B(液剤)を得た。
【0077】
製剤例3
ケーソン893T 26.25g、および、トロイサンポリフェーズP−100 26.25gを、アロサイザー202(エチルビフェニル、沸点286℃、新日鉄化学(株)製)35gに溶解させた後、この溶液を60℃に加温し、これに、予め80℃で溶解させておいたタケネートL−5060(ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネートのε−カプロラクトン変性ポリイソシアネート:アミン当量670、武田薬品工業(株)製)2.26gとミリオネートMR200S(ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート:アミン当量132(3核体以上の多核体50重量%以上)、日本ポリウレタン工業(株)製)20.34gを混合し溶解させることにより、油相を調製した。
【0078】
一方、水134.8gに、10重量%のポリビニルアルコール(ポバール217、(株)クラレ製)水溶液84g、デモールNL(アニオン系界面活性剤、花王(株)製)水溶液1.2gを室温で混合することにより、水相を調製した。
【0079】
次いで、水相に油相を加え、T.K.オートホモミキサーにて数分間攪拌することにより分散させた。なお、この時のミキサーの回転数は2500min−1であった。そして、この攪拌中に、エチレンジアミン1.46gを含む水溶液15gを滴下した。次いで、得られた水分散液を、75℃の恒温槽中で3時間緩やかに攪拌させながら反応させることによって、2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オンと3−ヨード−2−プロピニルブチルカーバメートが封入されたマイクロカプセルを含む水分散液を得た。これに、0.1N塩酸水溶液と0.1N水酸化ナトリウム水溶液とによって、pH7に調整後、純水を加え、2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オン 3重量%、3−ヨード−2−プロピニルブチルカーバメート 3重量%の防藻剤C(マイクロカプセル水分散剤)を得た。
【0080】
製剤例4
94.9gのメチルカルビトールに、5.1gのイルガロール1071を加え、室温で撹拌して、100gの防藻剤D(液剤)を得た。
【0081】
製剤例5
ケーソン893Tをケーソン287Tに変更した以外は、実施例3と同様の操作により、4,5−ジクロロ−2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オン 3重量%、3−ヨード−2−プロピニルブチルカーバメート 3重量%の防藻剤E(マイクロカプセル水分散剤)を得た。
【0082】
製剤比較例1
86.7gのキシレンに、5.1gのイルガロール1071、および、8.2gのケーソン893Tを加え、室温で撹拌して、100gの防藻剤F(液剤)を得た。
【0083】
製剤比較例2
84.7gのキシレンに、5.1gのイルガロール1071、および、10.2gのケーソン893Tを加え、室温で撹拌して、100gの防藻剤G(液剤)を得た。
【0084】
製剤比較例3
74.9gのキシレンに、5.1gのイルガロール1071、および、20.0gのトロイサンポリフェーズP−100を加え、室温で撹拌して、100gの防藻剤H(液剤)を得た。
【0085】
製剤比較例4
69.9gのキシレンに、5.1gのイルガロール1071、および、25.0gのトロイサンポリフェーズP−100を加え、室温で撹拌して、100gの防藻剤I(液剤)を得た。
【0086】
(2) 防藻試験
1)アクリル系のエマルション塗料に各製剤例および各製剤比較例の防藻剤をそれぞれ0.5重量%添加し混合した。
【0087】
なお、防藻剤A、B、F〜Iは、それぞれ単独で0.5重量%添加した(表1中、それぞれ実施例1〜2および比較例1〜4に対応)が、防藻剤Dは、防藻剤Cおよび防藻剤Dを0.5重量%添加したものについて、さらに、0.5重量%添加した(表1中、それぞれ実施例3、4に対応)。
【0088】
2)3cmφの濾紙に各塗料を均一に塗布し、塗膜調製後、24時間乾燥した。
【0089】
3)得られた各塗膜を、200mLの水に24時間浸漬した。
【0090】
4)次いで、各塗膜を24時間乾燥した。
【0091】
5)その後、再び、各塗膜を、200mLの水に24時間浸漬した。
【0092】
6)次いで、再び、各塗膜を24時間乾燥して、これを試験サンプルとした。
【0093】
7)3種混合藻液(Chlamydomonas reinhardtii(クラミドモナス・レインハルドティー)(C−238)、Euglena gracilis(ユーグレナ・グラシリス)(NIES−47)、Chlorella sp.(クロレラ・エスピー))を、各試験サンプルを添付したアレーン培地に噴霧して、25℃で、光照射(明状態:16時間、暗状態:8時間)しながら4週間培養し、その後、藻類の生育状態を判定した。その結果を表1に示す。
【0094】
なお、表1には、防藻剤を添加していない試験例をコントロールとして併記した。また、表1において、生育状態の判定は、次の基準による。
【0095】
−:試験サンプル面に藻類の生育が全く認められない。
【0096】
+:試験サンプル面の1/3以下の面積で藻類の生育が認められる。
【0097】
++:試験サンプル面の2/3未満の面積で藻類の生育が認められる。
【0098】
+++:試験サンプル面の2/3以上の面積で藻類の生育が認められる。
【0099】
【表1】
表1から明らかなように、実施例の防藻剤が添加された試験サンプルでは、藻類の生育が全く認められないのに対し、比較例の防藻剤が添加された試験サンプルでは、藻類の生育が認められている。このことより、実施例の防藻剤は、アルカリ性の塗料に添加して、得られた塗膜を、水に浸漬し、さらには、光照射された後でも、良好な防藻効果を発現していることがわかる。
【0100】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明の防藻剤は、耐水性、耐候性および耐アルカリ性に優れ、少ない使用量でも優れた防藻効果を発現することができる。そのため、雨水や湿気、あるいは、太陽光線などの紫外線を受ける屋内外の環境下においても好適に使用することができ、さらには、耐アルカリ性に優れているため、その適用対象が、油性のみならず水性であっても、その効果を有効に発現することができる。したがって、そのような環境下で使用される水性および油性の塗料や接着剤、あるいは、プラスチック製品などに好適に使用することができる。
Claims (2)
- トリアジン系化合物、イソチアゾリン系化合物およびハロアセチレン系化合物を含有し、
トリアジン系化合物が、2−メチルチオ−4−t−ブチルアミノ−6−シクロプロピルアミノ−s−トリアジンであり、
イソチアゾリン系化合物が、2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オンまたは4,5−ジクロロ−2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オンであり、
ハロアセチレン系化合物が、3−ヨード−2−プロピニルブチルカーバメートである
ことを特徴とする、防藻剤。 - トリアジン系化合物1重量部に対し、イソチアゾリン系化合物を0.2〜1.6重量部、ハロアセチレン系化合物を0.2〜1.6重量部含有していることを特徴とする、請求項1に記載の防藻剤。
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