JP4831808B2 - 膨張弁および空気調和機 - Google Patents

膨張弁および空気調和機 Download PDF

Info

Publication number
JP4831808B2
JP4831808B2 JP2005287319A JP2005287319A JP4831808B2 JP 4831808 B2 JP4831808 B2 JP 4831808B2 JP 2005287319 A JP2005287319 A JP 2005287319A JP 2005287319 A JP2005287319 A JP 2005287319A JP 4831808 B2 JP4831808 B2 JP 4831808B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
expansion valve
valve
valve body
throttle
fluid
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2005287319A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2006266663A (ja
Inventor
孝幸 鈴木
敬介 松山
伸行 竹内
貴雄 原田
共存 大内
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujikoki Corp
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Fujikoki Corp
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujikoki Corp, Mitsubishi Heavy Industries Ltd filed Critical Fujikoki Corp
Priority to JP2005287319A priority Critical patent/JP4831808B2/ja
Publication of JP2006266663A publication Critical patent/JP2006266663A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4831808B2 publication Critical patent/JP4831808B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Temperature-Responsive Valves (AREA)
  • Details Of Valves (AREA)

Description

この発明は、膨張弁および空気調和機に関し、さらに詳しくは、絞り通路にて発生する騒音を低減できる膨張弁、および、かかる膨張弁を有する空気調和機に関する。
膨張弁では、稼働時にて多量の冷媒が絞り通路を通過すると、高周波数の騒音(笛吹音)が発生するという課題がある。これは、絞り通路を通過した冷媒中に渦が発生して成長し、この渦により弁体が振動して騒音が発生すると考えられている。
かかる課題において、従来の膨張弁には、特許文献1に記載される技術が知られている。従来の膨張弁は、高圧側の液冷媒を減圧膨張させる絞り通路穴の開口面積を調整するように変位する弁体と、絞り通路穴を通過した低圧側2相冷媒を蒸発器に送り込む低圧側2層冷媒通路とを備える膨張弁において、低圧側2相冷媒通路は、絞り通路穴側に位置する第1通路と、第1通路の冷媒流れ下流側に位置し、第1通路よりも通路断面積が大きい第2通路とを有しており、第1通路に、第2通路に向かって突出する突出部材を備えることを特徴とする。
特開2001−263864号公報
しかしながら、特許文献1に示すものは弁体で形成される絞り通路を通過した後の第一通路および第二通路における圧力変動を減衰させるものであり、絞り通路での騒音については何ら考慮されていないという問題があった。
この発明は、上記問題点に鑑み、絞り通路にて発生する騒音を低減できる膨張弁、および、かかる膨張弁を有する空気調和機を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、この発明にかかる膨張弁は、膨張弁本体および弁体を含み、前記膨張弁本体のシート面と前記弁体の先端部の側面とにより流体の絞り部が形成されると共に、前記弁体の変位により弁の開度制御が行われる膨張弁であって、前記弁体の軸方向断面視にて、前記シート面の軸方向の面取り寸法aおよび径方向の面取り寸法bが0.1mm以下であり、且つ、前記シート面の軸方向の面取り寸法aと径方向の面取り寸法bとの比a/bがa/b<1であることを特徴とする。
この膨張弁では、シート面の面取り寸法a,bが適正化されるので、絞り部の通過時にて流れ方向に発生する流体の渦が低減され、また、絞り部の下流側における流体の渦の増幅が低減される。さらに、流体の流れ方向におけるシート面の長さが小さくかつ平坦となるので、絞り部で発生された渦が速やかに拡散して弁体を打つことが少なくなる。これにより、絞り部にて発生する騒音が効果的に低減される利点がある。
また、この発明にかかる膨張弁は、弁の全閉時にて前記シート面と前記弁体のショルダー面とが接触して流体の絞り部が封止される構成において、前記弁体の軸方向断面視にて、軸方向に対する前記ショルダー面の傾斜角φが前記シート面の傾斜角θに対して略等しく成るように構成される。
この膨張弁では、軸方向に対する弁体のショルダー面の傾斜角φがシート面の傾斜角θに対して略等しく成るように構成されるので、シート面の形状および寸法が上記のように適正化されたときに、絞り部の下流側における流体の渦の拡散方向がより好適となる。これにより、絞り部R3にて発生する騒音が効果的に低減される利点がある。
また、この発明にかかる膨張弁は、前記弁体が挿通する弁通室が前記膨張弁本体内に形成されており、絞り部を通過した流体が前記弁通室内にて膨張する構成において、前記弁体の径方向断面積S1と前記弁通室の径方向断面積S2との比S1/S2がS1/S2≧0.40である。
この膨張弁では、弁体の径方向断面積S1と弁通室の径方向断面積S2との比S1/S2が適正化されるので、弁通室内における流体の渦の成長が抑制されて、絞り部にて発生する騒音がより効果的に低減される利点がある。
また、この発明にかかる膨張弁は、前記弁体が挿通する弁通室が前記膨張弁本体内に形成されており、絞り部を通過した流体が前記弁通室内にて膨張する構成において、前記弁体の曲げ固有値が可聴周波数領域以上である。
この膨張弁では、弁体の曲げ固有値が可聴周波数以上であるので、弁通室内における流体の渦により弁体が振動した場合においても可聴周波数以上の騒音となり、騒音対策として効果的である。
また、この発明にかかる膨張弁は、前記弁体の先端部の側面に軸線方向に交差するように溝が設けられていることを特徴とする。
この膨張弁では、上記発明に加えて、弁体の先端部の側面に軸線方向に交差するように溝が設けられているので、流体が溝によって分解され、発生する渦の大きさを小さくできる。これにより、絞り部に流入する渦の大きさを小さくできるので、絞り部にて発生する騒音が一層効果的に低減される利点がある。
また、この発明にかかる膨張弁は、前記弁体の本体側面、前記膨張弁本体の前記弁体の先端部に対向する先端対向面および前記膨張弁本体の前記弁体の本体側面に対抗する本体対向面の少なくとも1面に、前記弁体の軸線方向に交差するように溝が設けられていることを特徴とする。
この発明にかかる膨張弁は、弁体の本体側面、膨張弁本体の弁体の先端部に対向する先端対向面および膨張弁本体の弁体の本体側面に対抗する本体対向面の少なくとも1面に、弁体の軸線方向に交差するように溝が設けられているので、発生する渦の大きさを一層低減し、あるいは、絞り部を通過した渦を速やかに小さくすることができる。例えば、弁体の本体側面および/または膨張弁本体の弁体の本体側面に対抗する本体対向面に溝を設ければ、絞り部を通過した渦を分解し、強制的に小さくする。また、膨張弁本体の弁体の先端部に対向する先端対向面に溝を設ければ、絞り部を通過する流体を分解し発生する渦を小さくする。これにより、絞り部にて発生する騒音が一層効果的に低減される利点がある。
また、この発明にかかる空気調和機は、上記の膨張弁により作動冷媒の絞り機構が構成されることを特徴とする。
また、この発明にかかる膨張弁は、弁通室に絞り部を介して連通する通路と、該通路と弁通室との連通状態を前記絞り部で調整する弁体と、を有する膨張弁において、前記弁体に接触する前記絞り部に形成されたシート部の面取り部の傾斜面が、当該傾斜面と接触する弁体の対向面に対し、略平行をなすように形成されることを特徴とする。
この発明にかかる膨張弁では、シート面の面取り寸法a,bが適正化されるので、絞り部の通過時にて流れ方向に発生する流体の渦が低減され、また、絞り部の下流側における流体の渦の増幅が低減される。これにより、絞り部にて発生する騒音が効果的に低減される利点がある。
以下、この発明の実施形態につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。また、この実施形態の構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、或いは実質的同一のものが含まれる。また、この実施形態に記載された複数の変形例は、当業者自明の範囲内にて任意に組み合わせが可能である。
[第一実施形態]
本発明の第一実施形態について、図1〜図5を用いて説明する。
図1は、この実施形態にかかる膨張弁を示す断面図である。図2〜図4は、図1に記載した膨張弁の絞り部を示す部分拡大図である。図5は、図1に記載した膨張弁の適用例を示すシステム構成図である。
この膨張弁1は、例えば、電子膨張弁であり、膨張弁本体2と、弁体3とを含み構成される(図1参照)。膨張弁本体2内には、通路R1と、通路R2と、絞り部R3と、弁通室R4とが形成される。通路R1は、流体の入口となる通路であり、通路R2は、流体の入口となる通路である。これらの通路R1、R2は、膨張弁本体2内にて弁通室R4に連通する。また、これらの通路R1、R2を介して膨張弁1が外部要素(図5参照)に接続される。
絞り部R3は、流体の流路を絞る通路であり、通路R1から弁通室R4に至る途中に形成される。弁体3は、弁体部(弁体の本体)33と、先端部(弁体の先端部)34と、弁体部33および先端部34を連結するショルダー部35とで構成されている。弁体部33は円筒形状をし、ショルダー部35および先端部34は順次先細りに形成された截頭円錐台形状をしている。先端部34の長さは、例えば、略3mmとされている。
弁体部33が外部から膨張弁本体2内に摺動可能に挿入されると共に、弁通室R4を貫通し、先端部34が絞り部R3内に挿入されるように配置されている。
この弁体3は、例えば、ステッピングモータ(図示省略)により駆動されて軸方向に変位できる。
膨張弁本体2の弁通室R4には、弁体3の軸線方向に略直交するシート部22と、弁体部33と対向する本体対向面23と、が設けられている。シート部22には、通路R1と連通し、先端部34が挿通する貫通孔24が設けられている。シート部22の内側部分にはショルダー部と対向するシート面21が形成されている。
貫通孔24の内周面は、先端部34と対向する先端対向面25を構成している。
貫通孔24の径を膨張弁1の口径と称する。ここでは、口径として、例えば、1.8mmとされている。なお、口径はこれに限らず、例えば、2.4mm、3.0mm等種々の大きさがある。
ここで、膨張弁1は、用いられる流路構成によって通路R1側、通路R2側のいずれから入った流体であっても、その流過流量や圧力状態を調整することができる。例えば後述する冷凍サイクルを構成する冷媒回路に用いられた場合には、暖房時において、この膨張弁1では、流体が通路R1から膨張弁本体2に流入した冷媒が絞り部R3にて流路が絞られることにより、弁通室R4内にて減圧膨張して通路R2から外部に流出することになる。他方、冷房時には四方弁などにより冷媒流路方向を逆転されることにより、通路R2側から流入した冷媒が絞り部R3で減圧された後、通路R1側に流出することになる。
また、流体の流過時に弁体3の駆動制御による軸方向変位を変えることにより、絞り部R3での流体の流路断面積が調整されて弁の開度制御を行うことができるが、この開度制御により膨張弁1に流入する流体の圧力を中間圧、低圧など必要とされる圧力に調整して流出させることができる。
[絞り通路のシート面]
膨張弁1では、絞り部R3の最狭部(流路断面積が最も狭くなる部分)が膨張弁本体2のシート面21、弁体3の先端部34のテーパ面(側面)31およびショルダー部35の周面であるショルダー面32により構成される(図2参照)。そして、弁体3が軸方向に変位すると、シート面21とテーパ面31、シート面21とショルダー面32との隙間が変化して流体の流路断面積が調整される。
かかる膨張弁本体2のシート部22は、弁体3の軸方向断面視にて、略直角形状(ピン角形状)となるように構成される(図3参照)。具体的には、シート面21の面取り寸法a,b(軸方向の面取り寸法aおよび径方向の面取り寸法b)が0.1[mm]以下、好ましくは0.05mm以下となるように構成される。なお、かかる構成としても、膨張弁1の開閉耐久性能が維持される。
かかる構成では、渦は,流体のスケール(本実施形態の場合は面取り寸法)に対応して小さくなっていくので、絞り部R3の通過時にて流れ方向に発生する流体の渦が低減される。より具体的には、本実施形態では、シート面21の面積を小さくすることによりテーパ面31との間で流過流体が圧縮される領域を減少させる構成を採用している。これにより、絞り部R3にて発生する騒音が効果的に低減される利点がある。
また、膨張弁本体2のシート面21は、弁体3の軸方向断面視にて、軸方向の面取り寸法aと径方向の面取り寸法bとの比a/bがa/b<1となるように構成される(図3参照)。すなわち、軸方向に対するシート面21の傾斜角θ(tanθ=b/a)が、45度以上となるように構成される。なおまた、詳細は後述するが、本実施形態で60度としたθは、θは>60度以上であることがより好ましい。
かかる構成では、絞り部R3にて発生した流体の渦がシート面21の傾斜方向に沿って弁通室R4内を径方向に拡散する。このとき、シート面21の通路R1側端部がテーパ面31に最接近することになるが、傾斜角を大きくすることにより絞り部R3の下流側における流体の渦の増幅が低減されるので、渦エネルギーによる構造物(弁体3など)の加振が抑制される。これにより、絞り部R3にて発生する騒音が効果的に低減される利点がある。
[シート面と弁体のテーパ面との関係]
図4(b)に示したように、この膨張弁1の全閉制御時には、シート面21と弁体3のショルダー面32とが接触して絞り部R3が封止される。このため、かかるショルダー面32は、弁体3の軸方向断面視にて、軸方向に対する傾斜角φがシート面21の傾斜角θに対して略等しく成るように構成されることが好ましい。
すなわち、前述したように、本実施形態では、弁体3に接触する絞り部R3に形成されたシート部22の面取り部の傾斜面であるシート面21を有する構成を採用しているが、このシート面21と接触する弁体の対向面となるショルダー面32に対し、弁体3の軸方向断面視にて、シート面21が略平行をなすように形成することが好ましい(図4(a)参照)。
かかる構成では、膨張弁1が開いている場合において、通路R1側から流入した流体が絞り部R3の流過に伴いショルダー面32により案内されることになるので、絞り部R3の下流側における流体の流路方向がシート面21の傾斜方向(傾斜角θの方向)に沿うことになる。このため、シート面21およびショルダー面32の形状および寸法が前述したように45度以上、好ましくは60度以上に適正化されれば、絞り部R3を流体が流過する際に生成される渦の成長をショルダー面32で流れの向きを変えることにより抑制することができるので、絞り部R3の下流側における流体の渦の拡散を促進することができる。これにより、絞り部R3にて発生する騒音が効果的に低減される利点がある。
また、かかる構成では、弁の全閉時にてショルダー面32とシート面21とが面接触するので、これらが線接触する従来の膨張弁と比較して、全閉時における絞り部R3のシール性が向上する利点がある。
[付加事項]
なお、この膨張弁1では、弁体3の径方向断面積S1(=πd2/4)と弁通室R4の径方向断面積S2(=πD2/4)との比S1/S2がS1/S2≧0.40であることが好ましい。これにより、弁通室R4内における流体の渦の成長が抑制されるので、絞り部R3にて発生する騒音がより効果的に低減される利点がある。
また、この膨張弁1では、膨張弁本体2(特にシート面21の形成部)がステンレススチール製であることが好ましい。かかる構成では、真鍮製の場合と比較して、エロージョン(浸食)に対するシート面21の耐久性が向上するので、上記のように適正化されたシート面21の形状および寸法が好適に維持される利点がある。
また、この膨張弁1では、弁体3の曲げ固有値が可聴周波数以上であることが好ましい。これにより、弁通室内における流体の渦により弁体が振動した場合においても可聴周波数以上の騒音となり、騒音対策として効果的である。
[空気調和機]
上記の膨張弁1(1A,1B)は、例えば、空気調和機10における冷媒(流体)の絞り機構として用いられる(図参照)。
空気調和機10は、室外に配置される室外ユニット12と、室内に配置される室内ユニット13と、制御ユニット14とを含み構成される。そして、室外ユニット12および室内ユニット13がそれぞれ熱交換器121,131を有しており、これらの熱交換器121,131が相互に配管15により接続されている。空気調和機10は、これらの熱交換器121,131間に冷媒(流体)を循環させて室内および室外にて熱交換を行うことにより、室内の冷房、暖房もしくは冷暖房を行うことができる。
室外ユニット12は、室外熱交換器121と、室外膨張弁1Aと、圧縮機123と、アキュムレータ124と、四方切換弁125とを含み、これらが配管15により接続されて構成されている。室外熱交換器121は、外気との間で冷媒の熱交換を行う機器であり、暖房運転時には蒸発器として機能し、冷房運転時には凝縮器として機能する。室外膨張弁1Aは、冷媒の流路を絞る弁であり、主として、暖房運転時に使用される。また、この室外膨張弁1Aは、その開度調整により配管15内における冷媒の流量を調整できる。圧縮機123は、冷媒を吸入して圧縮し、冷媒の圧力を高める機能を有する。アキュムレータ124は、冷媒の余剰分を一時的に貯蔵して冷媒の流量を調整する機能を有する。四方切換弁125は、室外ユニット12内の配管15の接続を切り換えることにより、暖房運転用の配管構成と冷房用の配管構成とを切り換える機能を有する。
室内ユニット13は、室内熱交換器131と、室内膨張弁1Bとを含み、これらが配管15により接続されて構成されている。室内熱交換器131は、室内空気との間で冷媒の熱交換を行う機器であり、暖房運転時には凝縮器として機能し、冷房運転時には蒸発器として機能する。室内膨張弁1Bは、冷媒の流路を絞る弁であり、主として、冷房運転時に使用される。また、この室内膨張弁1Bは、その開度調整により配管15内における冷媒の流量を調整できる。なお、この空気調和機10では、複数の室内ユニット13,13が設置されており、これらの室内ユニット13,13が相互に独立して稼働できる。したがって、各室内ユニット13が異なる室内に設置されることにより、各室内の空気が個別に調和される。
制御ユニット14は、制御部141と、各種のセンサー(図示省略)とを含み構成される。制御部141は、室外ユニット12および室内ユニット13の各構成要素を制御し、特に、室外膨張弁1Aおよび室内膨張弁1Bの開度制御を行う。各種のセンサーは、室外ユニット12および室内ユニット13の各構成要素、ならびに、配管15の要所に設置されて必要な情報を検出する。
なお、この空気調和機10では、室外ユニット12の膨張弁1Aが、暖房運転時、冷媒の絞り機構として機能する。一方、室内ユニット13の膨張弁1Bが、冷房運転時、冷媒の絞り機構として機能する。
また、ここでは、一例として、暖房運転時の空気調和機10の作用について説明する(図5参照)。なお、この空気調和機10では、四方切換弁125が駆動されて室外ユニット12内の配管構成が切り換えられることにより、暖房運転と冷房運転とが切り換えられる(図示省略)。
暖房運転時では、まず、圧縮機123にて加圧された冷媒が高温高圧のガス状態にて各室内ユニット13、13に供給される。そして、この冷媒が室内熱交換器131内にて凝縮液化して熱を放出する。これにより、熱交換が行われて室内の空気が暖められる。次に、熱交換を行った冷媒が室外ユニット12側に戻され、冷媒の流路が室外膨張弁1Aにて絞られる。すると、冷媒が室外熱交換器121内にて断熱膨張し、蒸発気化して熱を吸収する。そして、この冷媒が四方切換弁125およびアキュムレータ124を通って圧縮機123に帰還する。これにより、冷媒が室外ユニット12および各室内ユニット13、13間を循環して、室内の暖房が行われる。
[第二実施形態]
次に、本発明の第二実施形態について、図6を用いて説明する。
本実施形態にかかる膨張弁1は、弁体3の先端部34の構成が前述した第一実施形態のものと異なり、その他については前述した第一実施形態のものと同じであるので、ここでは相違する先端部34について説明し、その他については重複した説明を省略する。
なお、前述した第一実施形態と同一の部材には同一の符号を付している。
膨張弁(1A、1B)は、例えば、第一実施形態に示される空気調和機10における冷媒(流体)の絞り機構として用いられる(図参照)。
図6は、この実施形態にかかる膨張弁1を示す断面図である。図7は、図6に記載した膨張弁の弁体3の先端部34を示す部分拡大図である。
先端部34のテーパ面31には、断面形状が三角形をした溝4が設けられている。溝4は、スパイラル状に形成されており、テーパ面31の略全域に亘り設けられている。
溝4のピッチPは、少なくとも最大リフト時の半径方向の隙間よりも小さくなるように設定される。ここでは略0.5mmとされている。なお、ピッチPは、小さければ小さいほど良い。
また、溝4の深さはピッチPと略同程度とされている。
溝4におけるスパイラルの傾斜角θは、1周してピッチP分だけずれるように設定されている。なお、傾斜角θは、これに限らず適宜に設定すればよい。
この弁体33の先端部34では、弁体33の軸線方向に交差する方向に延在した凹部と凸部とが交互に複数形成されていることになる。
したがって、通路R1から絞り部R3に流入する流体は、この凸部と凹部とに交互に作用されて絞り部R3に流入することとなる。
かかる構成では、例えば、通路R1から絞り部R3に流入する流体が溝によって分解され、流体のスケールが小さくなる。このため、発生する渦の大きさは流体のスケールに対応して小さくなっていくので、発生する渦の大きさを小さくできる。なお、渦の大きさはピッチPの大きさに対応するため、ピッチPは小さいほど好適である。
これにより、絞り部R3に流入する渦の大きさを小さくできるので、絞り部R3にて発生する騒音が効果的に低減される利点がある。
このように、渦の発生段階でその大きさを小さくしているので、前述の第一実施形態との相乗効果により、絞り部R3にて発生する騒音が一層効果的に低減される利点がある。
なお、本実施形態では、溝4は加工性の面から断面形状が三角形で、スパイラル状としているが、これに限定されるものではない。
例えば、図8に示されるように、スパイラル状ではなく、それぞれが軸線方向に交差する方向に延在し、テーパ面31を囲繞する複数の溝4を、相互に略平行になるように設けてもよい。
また、断面形状についても、図9に示す半円形、図10に示す四角形等適宜な形状を用いることができる。
さらに、図11に示すように、先端部34を、先端に向かうほど径が小さくなる複数の円筒体が積み重なった状態、すなわち、階段状としてもよい。
なお、本実施形態では、溝4はテーパ面31にのみ設けられているが、これに加えて次のように場所に設けるようにしてもよい。
すなわち、先端対向面25の略全面(図6に示す場所A)に、弁体3の軸線方向に交差する方向に延在する溝4を設ける。
このように構成することにより、絞り部R3に流入する流体は一層細かく分解されるので、発生する渦の大きさを一層低減させることができる。このため、絞り部にて発生する騒音が一層効果的に低減される利点がある。
また、本体対向面23の絞り部R3側の部分(図に示す場所B)および/または弁体部33のショルダー部35側の側面(図6に示す場所C)に、弁体3の軸線方向に交差する方向に延在する溝4を設ける。
このように構成することにより、絞り部を通過した渦を分解し、強制的に小さくすることができるので、絞り部にて発生する騒音が一層効果的に低減される利点がある。
本発明の第一実施形態にかかる膨張弁を示す断面図である。 図1に記載した膨張弁の絞り部を示す部分拡大図である。 図1に記載した膨張弁の絞り部を示す部分拡大図である。 図1に記載した膨張弁の絞り部を示す部分拡大図である。 図1に記載した膨張弁の適用例を示すシステム構成図である。 本発明の第二実施形態にかかる膨張弁を示す断面図である。 図6に記載した膨張弁の弁体の先端部を示す部分拡大図である。 本発明の第二実施形態にかかる膨張弁の先端部の別の実施形態を示す断面図である。 本発明の第二実施形態にかかる膨張弁の先端部の別の実施形態を示す断面図である。 本発明の第二実施形態にかかる膨張弁の先端部の別の実施形態を示す断面図である。 本発明の第二実施形態にかかる膨張弁の先端部の別の実施形態を示す正面図である。
1 膨張弁
2 膨張弁本体
21 シート面
23 本体対向面
25 先端部対向面
3 弁体
31 テーパ面
32 ショルダー面
34 先端部
4 溝
10 空気調和機
R1 高圧側通路
R2 低圧側通路
R3 絞り部
R4 弁通室

Claims (7)

  1. 膨張弁本体および弁体を含み、前記膨張弁本体のシート面と前記弁体の先端部の側面とにより流体の絞り部が形成されると共に、前記弁体の変位により弁の開度制御が行われる膨張弁であって、
    前記弁体の軸方向断面視にて、前記シート面の軸方向の面取り寸法aおよび径方向の面取り寸法bが0.1mm以下であり、且つ、前記シート面の軸方向の面取り寸法aと径方向の面取り寸法bとの比a/bがa/b<1であることを特徴とする膨張弁。
  2. 弁の全閉時にて前記シート面と前記弁体のショルダー面とが接触して流体の絞り部が封止される構成において、
    前記弁体の軸方向断面視にて、軸方向に対する前記ショルダー面の傾斜角φが前記シート面の傾斜角θに対して略等しく成るように構成される請求項に記載の膨張弁。
  3. 前記弁体が挿通する弁通室が前記膨張弁本体内に形成されており、絞り部を通過した流体が前記弁通室内にて膨張する構成において、
    前記弁体の径方向断面積S1と前記弁通室の径方向断面積S2との比S1/S2がS1/S2≧0.40である請求項1または2に記載の膨張弁。
  4. 前記弁体が挿通する弁通室が前記膨張弁本体内に形成されており、絞り部を通過した流体が前記弁通室内にて膨張する構成において、
    前記弁体の曲げ固有値が可聴周波数領域以上である請求項1〜3のいずれか一つに記載の膨張弁。
  5. 前記弁体の先端部の側面に軸線方向に交差するように溝が設けられていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の膨張弁。
  6. 前記弁体の本体側面、前記膨張弁本体の前記弁体の先端部に対向する先端対向面および前記膨張弁本体の前記弁体の本体側面に対抗する本体対向面の少なくとも1面に、前記弁体の軸線方向に交差するように溝が設けられていることを特徴とする請求項に記載の膨張弁。
  7. 請求項1〜6のいずれか一つに記載の膨張弁により作動冷媒の絞り機構が構成されることを特徴とする空気調和機。
JP2005287319A 2005-02-25 2005-09-30 膨張弁および空気調和機 Active JP4831808B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005287319A JP4831808B2 (ja) 2005-02-25 2005-09-30 膨張弁および空気調和機

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005051647 2005-02-25
JP2005051647 2005-02-25
JP2005287319A JP4831808B2 (ja) 2005-02-25 2005-09-30 膨張弁および空気調和機

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006266663A JP2006266663A (ja) 2006-10-05
JP4831808B2 true JP4831808B2 (ja) 2011-12-07

Family

ID=37202833

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005287319A Active JP4831808B2 (ja) 2005-02-25 2005-09-30 膨張弁および空気調和機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4831808B2 (ja)

Families Citing this family (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5022120B2 (ja) * 2007-07-03 2012-09-12 株式会社不二工機 冷暖房システム用の電動弁
JP2010019406A (ja) * 2008-07-14 2010-01-28 Fuji Koki Corp 電動弁
JP2011133157A (ja) * 2009-12-24 2011-07-07 Fuji Koki Corp 膨張弁
KR101059004B1 (ko) * 2010-12-07 2011-08-23 전기우 삽입형 유량조절밸브
JP6402314B2 (ja) * 2014-12-02 2018-10-10 株式会社テージーケー 膨張弁
JP6555895B2 (ja) * 2015-02-17 2019-08-07 株式会社不二工機 電動弁
CN109312970B (zh) * 2016-06-24 2021-06-04 三菱电机株式会社 膨胀阀以及具备该膨胀阀的制冷循环装置
JP2019044880A (ja) * 2017-09-04 2019-03-22 株式会社鷺宮製作所 電動弁及び冷凍サイクルシステム
CN107906805B (zh) * 2017-12-18 2023-07-28 浙江泽顺制冷科技有限公司 一种膨胀阀
JP6839164B2 (ja) * 2018-12-26 2021-03-03 株式会社不二工機 電動弁

Family Cites Families (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS59101073U (ja) * 1982-12-27 1984-07-07 太平洋工業株式会社 比例制御弁の針状弁構造
JPH02166367A (ja) * 1988-12-19 1990-06-27 Fuji Koki Seisakusho:Kk 温度膨張弁
JPH04302784A (ja) * 1991-03-30 1992-10-26 Fuji Koki Seisakusho:Kk 流量制御弁
JP3118495B2 (ja) * 1993-07-22 2000-12-18 株式会社テージーケー 膨張弁
JPH08170753A (ja) * 1994-12-19 1996-07-02 Fuji Koki Seisakusho:Kk 電動流量制御弁
JPH10148420A (ja) * 1996-11-18 1998-06-02 Toshiba Corp 空気調和機
JP2002122367A (ja) * 2000-10-17 2002-04-26 Denso Corp 制御弁
JP4125159B2 (ja) * 2003-03-04 2008-07-30 株式会社鷺宮製作所 電動コントロールバルブ
JP2004340260A (ja) * 2003-05-15 2004-12-02 Saginomiya Seisakusho Inc 流量制御弁

Also Published As

Publication number Publication date
JP2006266663A (ja) 2006-10-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4831808B2 (ja) 膨張弁および空気調和機
JP4254863B2 (ja) 空気調和装置
CN107489786B (zh) 滑动式切换阀以及冷冻循环***
EP1959214A2 (en) Expansion valve mechanism and passage switching device
JP6261008B2 (ja) スライド式切換弁及び冷凍サイクルシステム
JP2017025975A (ja) 圧力作動弁及び冷凍サイクル
KR20060087228A (ko) 실내기용 다발관형 소음기
JP3928084B2 (ja) 膨張弁
JP2007278676A (ja) 熱交換器
JP2007078119A (ja) 流路切換弁
JP2017219167A (ja) 複合弁及びそれを備えた冷凍サイクル装置
JP4758186B2 (ja) 冷暖同時運転対応エンジン駆動式ヒートポンプ
JP4897428B2 (ja) 差圧式調整弁及び空気調和装置
JP2007032857A (ja) 冷凍装置
WO2012056887A1 (ja) 冷凍サイクル装置
JP2006266662A (ja) 絞り装置および流量制御弁ならびにこれを組み込んだ空気調和装置
JP6254980B2 (ja) スライド式切換弁及び冷凍サイクルシステム
JP7362558B2 (ja) 逆止弁および冷凍サイクルシステム
CN113944772A (zh) 止回阀以及冷冻循环***
KR100441058B1 (ko) 양 방향 박판 적층형 팽창밸브
JP6832299B2 (ja) スライド式切換弁、および、それを備える冷凍サイクルシステム
KR20110014263A (ko) 복수의 압축기를 구비하는 공기조화기용 냉매 흐름 제어 장치
JP2002350003A (ja) 空気調和機
JP2019070449A (ja) 電動弁及び冷凍サイクルシステム
JP2002107008A (ja) 空気調和機

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080723

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20090529

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20090529

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100105

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20100105

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100324

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100420

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100621

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20100914

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110919

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4831808

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140930

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250