JPH10148420A - 空気調和機 - Google Patents

空気調和機

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JPH10148420A
JPH10148420A JP8306548A JP30654896A JPH10148420A JP H10148420 A JPH10148420 A JP H10148420A JP 8306548 A JP8306548 A JP 8306548A JP 30654896 A JP30654896 A JP 30654896A JP H10148420 A JPH10148420 A JP H10148420A
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JP
Japan
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taper angle
valve
refrigerant
air conditioner
flow rate
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Pending
Application number
JP8306548A
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English (en)
Inventor
Kazuo Mochizuki
和男 望月
Noboru Kumagai
登 熊谷
Shinichi Ide
伸一 井手
Hiroyuki Arakawa
裕幸 荒川
Masao Ozu
政雄 小津
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02BCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO BUILDINGS, e.g. HOUSING, HOUSE APPLIANCES OR RELATED END-USER APPLICATIONS
    • Y02B30/00Energy efficient heating, ventilation or air conditioning [HVAC]
    • Y02B30/70Efficient control or regulation technologies, e.g. for control of refrigerant flow, motor or heating

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  • Electrically Driven Valve-Operating Means (AREA)
  • Lift Valve (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】電子制御ニードル弁の小流量域での制御性を向
上させる。 【解決手段】圧縮機、四方弁、室外熱交換器、電子制御
ニードル弁、室内熱交換器を冷媒配管により接続して冷
媒を循環させる冷凍サイクルを構成する。電子制御ニー
ドル弁16は、その弁体16aに、弁ポート16cの全
閉時に弁座16bに着座する最大テーパ角θ3 で形成さ
れた最大テーパ角部16dと、この最大テーパ角部のテ
ーパ角よりも小さいテーパ角θ1 により形成された小テ
ーパ角部16eと、これら両テーパ角部の間にて最も小
さいテーパ角θ2 により形成された最小テーパ角部16
fとを一体に連成している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、冷媒を従来のHC
FC冷媒からオゾン層破壊係数が零のHFC冷媒やHC
冷媒に切り換えた空気調和機に係り、特に、冷媒流量の
絞り装置である電子制御ニードル弁の小流量域における
流量制御性の向上を図った空気調和機に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の冷凍装置や空調装置では一般に使
われているHCFC冷媒中でも特にHCFC22が多く
使用されている。このHCFC冷媒はオゾン破壊係数が
ゼロではないため、これに代わる冷媒としてオゾン破壊
係数がゼロのHFC冷媒やHC冷媒への切換と、そのた
めの機器開発が進められている。
【0003】これらHCFC冷媒やHC冷媒としては、
R410A,R407C,R290などの新しい冷媒が
検討されている。これらの新しい冷媒は従来のR22に
比して、次の特性を有する。
【0004】
【外1】
【0005】上記R410AはHFC32(ジフルオロ
メタン)とHFC125(ペンタフルオロエタン)をそ
れぞれ50%ずつ含む混合冷媒であり、これら成分冷媒
の飽和圧力は従来のR22に比べ高いこと、またHFC
32の体積流量当りの冷媒能力がR22より大きいこと
を示している。また、これら新しい冷媒は総体的に少な
い流量でR22と同等の冷凍能力を得ることから配管内
の冷媒流動に伴う圧力降下(圧力損失)が減少するの
で、システム効率が向上するという有利な性質を有す
る。
【0006】このために、これら新しい冷媒の使用に適
合する機器の設計に際しては冷媒流量制御装置の制御領
域が従来より少ない領域で使用することになるので、小
流量範囲での制御性の向上を必要とする。
【0007】したがって、冷媒流量の絞り装置である電
子制御ニードル弁については冷媒の小流量域での制御性
を向上させる必要がある。
【0008】図7は電子制御ニードル(電子膨張弁)の
一般的構成を示す縦断面図である。この図において、電
子制御ニードル弁1は、筒体1aと、筒体1aの内部で
支持棒1bおよび送りネジ1cにより支持されたマグネ
ットロータ1dと、送りネジ1cの内側を貫通してマグ
ネットロータ1dの下端に取り付けられた略円錐状の弁
体2と、筒体1aを支持する取付座7と、筒体1aの外
側に配設されている励磁コイル8とから構成されてい
る。そして、取付座7には冷媒配管9が取り付けられて
いる。また、取付座7の弁座3には弁ポート4が形成さ
れており、この弁ポート4に臨むように弁体2が配置さ
れている。
【0009】図8は、ステッピングモータを構成してい
るマグネットロータ1dと励磁コイル8との位置関係を
示す説明図である。励磁コイル8は4つのコイルL1
4により構成されており、これらのコイル開度用パル
ス電流P1 〜P4 が順次供給されるようになっている。
図9は、このときのパルス電流P1 〜P4 の位相のずれ
を示す波形図である。
【0010】このように、コイルL1 〜L4 がパルス電
流P1 〜P4 により順次励磁されることによにより、マ
グネットロータ1dのステップ的な回転駆動が行なわれ
る。そして、この回転駆動により、弁ポート4に対して
弁体2が上下動して、その開度調整が行なわれる。すな
わち、冷媒配管9内を流れる冷媒量が制御される。
【0011】図5は電子制御ニードル弁1の一部拡大構
成図であり、これはニードル状弁体2に、全閉時弁座3
上に着座して弁ポート4を全閉させる最大テーパ角部5
と、この最大テーパ角部5のテーパ角(軸心方向に対す
る傾斜角度)θaよりも小さいテーパ角θb(θa>θ
b)に形成されて冷媒流量の絞り制御を行なう小テーパ
角部6とを一体に連成しており、その流量特性は図6中
の曲線Aで示される。
【0012】なお、図6中、横軸の開度パルス個数は電
子制御ニードル弁1の図示しないアクチュエーターに入
力される開度用パルスの個数を示し、縦軸は、そのパル
スの入力個数に応じて弁体の移動量を制御することによ
り弁ポートの弁開度を段階的に拡大させることにより増
量される冷媒流量を示している。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の電子制御ニードル弁1では冷媒流量を制御す
る弁体2のテーパ角部5,6が2箇所しかないので、そ
の流量特性は、最大テーパ角部5のテーパ角θaにより
決定される開弁直後の小流量域から、小テーパ角部6の
テーパ角θbにより制御される大流量域へ急激に変化す
る。このために、開弁後の小流量域での制御範囲が狭
く、しかも、この小流量域で冷媒流量を制御する最大テ
ーパ角部5のテーパ角θaが大きいので、開度パルス1
個当りの冷媒流量の立上り(変化)角度が急峻となる。
このために、小流量域での冷媒流量を十分に細かく制御
し難いという課題がある。
【0014】したがって、従来のR22冷媒に比して相
対的に小流量となるHFC冷媒等の絞り量をこの電子制
御ニードル弁1で制御する場合には小流量域における細
かい制御が困難となる。このために、圧縮機に戻る液バ
ックを絞り切れずに液バック量を増大させ、圧縮機にダ
メージを与える虞がある。
【0015】そこで、小流量域を拡大させるために、最
大テーパ角部5のテーパ角θaを小さくすると、今度は
全閉時最大テーパ角部5が弁ポート4内に深く喰い込
み、弁体2が弁ポート4内で膠着してしまう虞が発生す
る。
【0016】本発明はこのような事情を考慮してなされ
たもので、その目的は、電子制御ニードル弁の小流量域
での制御性を向上させることができる空気調和機を提供
することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】請求項1に対応する空気
調和機は、圧縮機、四方弁、室外熱交換器、入力される
開度パルスの個数に応じて弁体の移動量が制御されて弁
ポートの開度が制御される電子制御ニードル弁、室内熱
交換器を冷媒配管により接続して冷媒を循環させる冷凍
サイクルを構成する空気調和機において、上記電子制御
ニードル弁の弁体の中途部分の外面と弁ポート内面が略
平行となるように、弁体または弁ポート内面に軸方向で
隣り合う複数のテーパ状部を設けたことを特徴とする。
【0018】なお、ここでテーパ状部とはテーパ角が零
の部分も含む。
【0019】この発明によれば、電子制御ニードル弁
は、そのアクチュエーターに入力される開度パルスの個
数に応じて、弁体の移動量を制御して弁ポートの開度を
制御し、冷媒の絞り量を制御するが、弁体の中途部分の
外面と弁ポート内面が略平行となるようにして、1個の
開度パルス当りの冷媒の制御流量が少なく抑制できる範
囲を設けているので小流量域での流量を細かく制御でき
る。
【0020】請求項2に対応する空気調和機は、上記複
数のテーパ状部は、弁体に設けられ弁体の先端から順に
隣接する第1,第2,第3のテーパ状部からなり、第2
のテーパ状部は第1,第3のテーパ状部よりもテーパ角
が小さいことを特徴とする。
【0021】請求項3に対応する空気調和機は、請求項
2記載の空気調和機において、第3のテーパ状部は、弁
ポートの全閉時に弁座に着座するテーパ角で形成され、
第1のテーパ状部は、第3のテーパ状部のテーパ角より
も小さいテーパ角により形成され、第2のテーパ状部は
これら第1,第3のテーパ状部よりも小さいテーパ角で
形成されていることを特徴とする。
【0022】これらの発明によれば、弁体の第1,第3
のテーパ状部の間に、これらテーパ状部よりもテーパ角
が小さいために、1個の開度パルス当りの冷媒の制御流
量が最も少ない第2のテーパ状部を介在させているの
で、これら第1,第3のテーパ状部でそれぞれ制御され
る冷媒流量の急激な変化を第2のテーパ状部により抑制
して、第1のテーパ状部から第3のテーパ状部の制御流
量にスムーズに引き継ぐことができる。
【0023】このために、開弁直後に立ち上がる冷媒の
小流量域を第2のテーパ状部により制御される流量域ま
で拡大することができると共に、この小流量域では1個
の開度パルスにより制御される冷媒流量が小量であるの
で、この小流量域における冷媒流量を細かく制御するこ
とができ、その制御性を向上させることができる。
【0024】これにより、小流量域での液バック量を高
精度に制御することができるので、液バック量の増大に
より圧縮機がダメージを受けるのを低減ないし防止する
ことができる。つまり、冷凍サイクルの信頼性を向上さ
せることができる。
【0025】また、従来の例えばR22冷媒よりも相対
的に冷凍能力が高く、小流量で使用されることも多くな
るHFC冷媒等の流量制御(絞り)弁として都合よく使
用することができる。
【0026】さらに、弁ポートの全閉時に弁座に着座す
る第3のテーパ状部のテーパ角を小さくして細径にする
必要がないので、第1のテーパ状部が弁ポート内に深く
嵌入して膠着状態に陥るのを防止することができる。
【0027】請求項3に対応する空気調和機は、請求項
2記載の空気調和機において、第3のテーパ状部は、弁
ポートの全閉時に弁座に着座するテーパ角で形成され、
第1のテーパ状部は、第1のテーパ状部のテーパ角より
も小さいテーパ角により形成され、第2のテーパ状部は
これら第1,第3のテーパ状部よりも小さいテーパ角で
形成されていることを特徴とする。
【0028】この発明によれば、第2のテーパ状部は、
そのテーパ角が第1,第3のテーパ状部のテーパ角より
も小さいので、1個の開度パルスにより制御し得る冷媒
流量もこれら第1,第3のテーパ状部よりも小量とな
る。しかも、この第2のテーパ状部は、第1,第3のテ
ーパ状部同士の間に形成されているので、この第3のテ
ーパ状部により制御される開弁直後の小流量から流量を
急激に変化させずに、第3のテーパ状部により制御され
る流量にスムーズに引き継ぐことができる。したがっ
て、開弁直後の小流量域を第2のテーパ状部により制御
される流量域まで拡大することができる。
【0029】つまり、開弁直後の冷媒流量の立上り後の
小流量域における急激な変化を抑制して1個の開度パル
スにより制御し得る冷媒流量を減少させることができ
る。
【0030】したがって、開弁直後の冷媒流量の立上り
後の小流量域においても冷媒流量を細かく制御すること
ができるので、請求項2の発明とほぼ同様の作用効果を
奏することができる。
【0031】請求項4に対応する空気調和機は、請求項
2または3記載の空気調和機において、第2のテーパ状
部はテーパ角がほぼ零であることを特徴とする。
【0032】この発明によれば、第2のテーパ状部のテ
ーパ角がほぼ零であるので、この第3のテーパ状部によ
り制御し得る冷媒流量をさらに減少させることができ
る。このために、第1のテーパ状部により制御される流
量から第2のテーパ状部により制御される流量へ引き継
ぐ際の流量変化量をさらに減少させて、小流量域を第2
のテーパ状部まで拡大することができる。
【0033】請求項5に対応する空気調和機は、請求項
2〜4のいずれか1項に記載の空気調和機において、第
1〜第3のテーパ状部の各テーパ角は、これらをそれぞ
れθ1 ,θ2 ,θ3 としたときに、次の[数2]式を満
足させるように構成されていることを特徴とする。
【0034】
【数2】θ3 >θ1 >θ2
【0035】この発明によれば、第1,第2,第3のテ
ーパ状部の各テーパ角をそれぞれθ1 ,θ2 ,θ3 とし
たときに、θ3 >θ1 >θ2 が成立するように構成して
いるので、請求項3または4の発明とほぼ同様の作用効
果を奏することができる。また、弁ポート内面の傾斜面
の中途部分と弁ポート内面の間をより平行に形成させ易
い。
【0036】請求項6に対応する空気調和機は、請求項
2に記載の空気調和機において、第2のテーパ状部を複
数のテーパ角を設けて形成していることを特徴とする。
【0037】この発明によれば、1個の開度パルスによ
り制御し得る冷媒流量が最も小さい第2のテーパ状部に
複数のテーパ角を設けるので、開弁直後の小流量域のさ
らなる拡大と、冷媒流量のさらなる細かい制御を行なう
ことができる。
【0038】請求項7に対応する空気調和機は、上記冷
凍サイクルの冷媒として50℃の飽和圧力が2500キ
ロパスカル以上となる高圧冷媒を用いたことを特徴とす
る。
【0039】この発明では、小流量域での冷媒流量を十
分に細かく制御できるので高圧冷媒を冷凍サイクルに用
いても液バックを防止でき、信頼性が向上する。
【0040】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図1〜
図6に基いて説明する。これらの図中、同一または相当
部分には同一符号を付している。
【0041】図2は本発明の一実施形態に係る空気調和
機11の全体構成を示す冷凍サイクル図であり、この図
において、空気調和機11は圧縮機12に、四方弁1
3、室外ファン14を具備した室外熱交換器15、絞り
装置である電子制御ニードル弁16、室内ファン17を
具備した室内熱交換器18を順次、冷媒配管19により
環状に接続した冷凍サイクルを構成している。
【0042】この冷凍サイクルは四方弁13の切換操作
により、冷媒を図2中実線矢印方向に循環させることに
より冷房運転され、図中破線矢印方向に循環させること
により暖房運転される。また、冷媒としては塩素(C
l)基を含有しないHFC冷媒で、50℃の飽和圧力が
2500キロパスカル(Pa)以上となる高圧冷媒とし
てR32(ジフルオロメタン)とR125(ペンタフル
オロエタン)を混合したR410Aが使用される。
【0043】図3はこの空気調和機11の制御系のブロ
ック図であり、この図において、室内機20は、電源S
に図示しない電源装置を介して電気的に接続された例え
ばマイクロプロセッサー等よりなる室内制御部21を内
蔵している。この室内制御部21には、リモコン22か
らの赤外線等の制御信号を受信する受信部(図示せ
ず)、室内温度センサー23、室内熱交換器温度センサ
ー24、室内ファン17のファンモータ17aの速度を
制御する速度制御回路25、室内機20の吹出口のルー
バーを駆動するルーバーモータ26aを駆動するルーバ
ー駆動回路26をそれぞれ電気的に接続している。
【0044】室内制御部21には信号線Lを介して室外
機27内に収容された室外制御部28を電気的に接続し
ている。室外制御部28は例えばEEPROM等のRO
Mを有するマイクロプロセッサー等よりなる。室外制御
部28には外気温度センサー29、室外ファン14のフ
ァンモータ14aを駆動するファン駆動回路30、例え
ば電磁弁等よりなる四方弁13、圧縮機12のモータの
所定時間当りの回転数を制御するインバータ回路31、
室外熱交換器15の温度を検出する蒸発温度センサー3
2、例えば電磁弁等よりなる電子制御ニードル弁16の
図示しないアクチュエーターをそれぞれ電気的に接続し
ている。
【0045】室外制御部28は電子制御ニードル弁16
の例えば電磁アクチュエーター(図示せず)に与える開
度パルスの個数を制御することにより、その開度を制御
して冷媒の絞り流量を制御する機能を有する。
【0046】図1はこの電子制御ニードル弁16の全閉
時の要部構成図であり、ニードル状の弁体16aの先細
先端部が弁座16bの弁ポート16c内に挿入されて弁
ポート16cを全閉している状態を示している。
【0047】弁体16aは、弁体16aの中途部分(後
述する第3のテーパ状部16f)の外面と弁ポート16
cの内面が略平行になるように弁体16aに第1,第
2,第3のテーパ状部16e,16f,16dを設けて
いる。また、弁体16aは室外制御部28から図示しな
いアクチュエーターに入力される開度パルスの個数に応
じて、このアクチュエーターにより軸方向に段階的に往
復動して、弁ポート16aの開度を段階的に制御するも
のであり、こ全閉時に、弁座16bの弁ポート16c回
りの面取り部上に同心状に着座して弁ポート16cを全
閉する、最大テーパ角θ3 によりテーパ状に形成された
第3のテーパ状部である最大テーパ角部16dと、この
最大テーパ角部16dよりも先方において最大テーパ角
θ3 よりも小さいテーパ角θ1 によりテーパ状に形成さ
れた第1のテーパ状部である小テーパ角部16eと、こ
れら最大テーパ角部16dと小テーパ角部16eとの中
間(弁体中途部分)において、外周面の対向する母線が
弁体中心軸Oとほぼ平行をなし、テーパ角(弁体中心軸
からの傾斜角度)θ2 がほぼ零の第2のテーパ状部であ
る最小テーパ角部16fとを一体に連成している。
【0048】このようにこれらテーパ角θ1 〜θ3 がθ
3 >θ1 >θ2 の関係を有するので、図示しないアクチ
ュエーターに入力される1個の開度パルスにより制御さ
れる冷媒流量もθ3 >θ1 >θ2 が成立する。しかも、
最小テーパ角θ2 の最小テーパ角部16fが最大テーパ
角部16dと小テーパ角部16eとの間にあるので、こ
の電子制御ニードル弁16の冷媒流量特性は図6中曲線
Bで示すように変化する。
【0049】つまり、全閉時に開度パルスが例えば2個
アクチュエーターに入力されると、弁体16aが図1中
軸方向上方へ移動するので、弁体16aの最大テーパ角
部16dが弁座16b上から図中上方へ移動して弁ポー
ト16cが開口し、冷媒が流れ始める。
【0050】最大テーパ角部16dのテーパ角θ1 は大
きいので、1個の開度パルスにより弁体16aが移動し
て弁ポート16cが開口する開度も大きい。したがっ
て、最大テーパ角部16dにより制御される冷媒流量の
開度パルス1個当りの変化量も最大であるので、開弁開
始直後に流れ始める冷媒流量の立上り角も大きい。
【0051】しかし、アクチュエーターに入力される開
度パルスの個数をさらに増加させて行くと、今度は弁ポ
ート16cの開度が最小テーパ角部16fにより制御さ
れるが、この最小テーパ角部16fのテーパ角θ2 はほ
ぼ零であり、弁ポート16c内面に弁体16aの最小テ
ーパ状部16fが平行になっているので、1個の開度パ
ルスにより制御し得る冷媒流量(変化量)は非常に少量
である。したがって、開弁直後に流れ始める冷媒流量の
小流量域を最小テーパ角部16fにより制御される流量
域まで拡大させることができる。
【0052】つまり、最小テーパ角部16fが最大テー
パ角部16dと小テーパ角部16eとの間にあるので、
冷媒の流量特性に影響を与えるテーパ角はθ1 からθ3
に急激には変化せずに、最小テーパ部16fで流量が徐
々に大きくなるように制御した後、小テーパ角部16e
へ引き継ぐので、図6に示すように小流量域を従来例の
ものよりも拡大させることができる。
【0053】そして、この小流量域においては1個の開
度パルスにより冷媒流量を細かく制御することができ
る。つまり、小流量域における冷媒流量の制御性を向上
させることができる。
【0054】したがって、この小流量域における液バッ
ク量の増大を抑制することができるので、液バック量の
増大により圧縮機12へ加えられるダメージを低減ない
し防止することができる。つまり、冷凍サイクルの信頼
性を向上させることができる。
【0055】さらに、冷媒として単位冷凍能力が従来の
例えばR22冷媒よりも大きいHFC冷媒やHC冷媒を
使用しているので、最小能力時の成績係数(COP)を
向上させることができる。
【0056】また、開弁直後の冷媒流量の立上り時に冷
媒が急激に流れるのを最小テーパ角部16fで防止ない
し低減することができるので、冷媒音を低減することが
できる。
【0057】しかも、本実施形態では電子制御ニードル
弁16の弁体16aに最小テーパ角部16fを新たに形
成するだけであるので、コストがアップするのを未然に
防止することができる。
【0058】図4は本発明の第2の実施形態の要部拡大
縦断面図であり、これは弁体16a自体には最小テーパ
角部16fを設けずに、この最小テーパ角部16fに相
当する弁ポート16cの内面の一部に、内方に突出する
ように傾斜する傾斜面16gを形成して、弁体16aの
中途部分の外面と弁ポート16c内面が略平行となるよ
うにしたものであり、上記第1の実施形態の最小テーパ
角部16fを相対的に形成する点に特徴がある。
【0059】この実施形態によっても、弁ポート16c
の傾斜面16gにより弁体16aの最大テーパ角部16
dと小テーパ角部16eとの間に、最小テーパ角部16
fと同一の機能を付与することができるので、上記第1
の実施形態とほぼ同様の作用効果を奏することができ
る。
【0060】なお、上記各実施形態では弁体16aの上
記最小テーパ角部16fを単一平面で形成しているが、
本発明はこれに限定されるものではなく、例えばこのテ
ーパ角部16fを複数のテーパ状部により形成してもよ
い。あるいは、弁ポート16c内面に設ける傾斜面16
gを複数の傾斜面で形成してもよい。
【0061】これによれば、冷媒流量の変化量の少ない
最小テーパ角部16fまたは傾斜面16gを複数設ける
ので、開弁直後の小流量域ののさらなる拡大と冷媒流量
のさらなる細かい制御を行なうことができる。
【0062】
【発明の効果】本発明の空気調和機によれば、電子制御
ニードル弁の弁体の中途部分の外面と弁ポート内面が略
平行となるように弁体または弁ポート内面に複数のテー
パ状部を設けているので、開度直後の冷媒流量の急激な
変化を弁体の外面と弁ポート内面とが平行に対向配置さ
れてできる隙間領域により抑制して、開弁直後に立ち上
がる冷媒の小流量域を拡大することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図2で示す電子制御ニードル弁の要部拡大縦断
面図。
【図2】本発明の第1の実施形態に係る空気調和機の冷
凍サイクル図。
【図3】図2で示す空気調和機の制御系のブロック図。
【図4】本発明の第2の実施形態に係る電子制御ニード
ル弁の要部拡大縦断面図。
【図5】従来の電子制御ニードル弁の部分拡大縦断面
図。
【図6】図1で示す電子制御ニードル弁の流量特性を図
5で示す従来の電子制御ニードル弁の流量特性と比較し
て示すグラフ。
【図7】図5で示す電子制御ニードル弁の全体構成図。
【図8】図7で示す電子制御ニードル弁のマグネットロ
ータと励磁コイルとの位置関係を示す説明図。
【図9】図8で示す各励磁コイルに与えられる開度用パ
ルスのタイミングチャート。
【符号の説明】
11 空気調和機 12 圧縮機 13 四方弁 15 室外熱交換器 16 電子制御ニードル弁 16a 弁体 16b 弁座 16c 弁ポート 16d 最大テーパ角部 16e 小テーパ角部 16f 最小テーパ角部 16g 傾斜面 18 室内熱交換器 19 冷媒配管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 荒川 裕幸 静岡県富士市蓼原336番地 株式会社東芝 富士工場内 (72)発明者 小津 政雄 静岡県富士市蓼原336番地 株式会社東芝 富士工場内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧縮機、四方弁、室外熱交換器、入力さ
    れる開度パルスの個数に応じて弁体の移動量が制御され
    て弁ポートの開度が制御される電子制御ニードル弁、室
    内熱交換器を冷媒配管により接続して冷媒を循環させる
    冷凍サイクルを構成する空気調和機において、上記電子
    制御ニードル弁の弁体の中途部分の外面と弁ポート内面
    が略平行となるように、弁体または弁ポート内面に軸方
    向で隣り合う複数のテーパ状部を設けたことを特徴とす
    る空気調和機。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の空気調和機において、複
    数のテーパ状部は、弁体に設けられ弁体の先端から順に
    隣接する第1,第2,第3のテーパ状部からなり、第2
    のテーパ状部は第1,第3のテーパ状部よりもテーパ角
    が小さいことを特徴とする空気調和機。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の空気調和機において、第
    3のテーパ状部は、弁ポートの全閉時に弁座に着座する
    テーパ角で形成され、第1のテーパ状部は、第3のテー
    パ状部のテーパ角よりも小さいテーパ角により形成さ
    れ、第2のテーパ状部はこれら第1,第3のテーパ状部
    よりも小さいテーパ角で形成されていることを特徴とす
    る空気調和機。
  4. 【請求項4】 請求項2または3記載の空気調和機にお
    いて、第2のテーパ状部はテーパ角がほぼ零であること
    を特徴とする空気調和機。
  5. 【請求項5】 請求項2〜4のいずれか1項に記載の空
    気調和機において、第1〜第3のテーパ状部の各テーパ
    角は、これらをそれぞれθ1 ,θ2 ,θ3 としたとき
    に、次の[数1]式を満足させるように構成されている
    ことを特徴とする空気調和機。 【数1】θ3 >θ1 >θ2
  6. 【請求項6】 請求項2に記載の空気調和機において、
    第2のテーパ状部を複数のテーパ角を設けて形成してい
    ることを特徴とする空気調和機。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれか1項に記載の空
    気調和機において、冷凍サイクルの冷媒として50℃の
    飽和圧力が2500キロパスカル以上となる高圧冷媒を
    用いたことを特徴とする空気調和機。
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