JPH04302784A - 流量制御弁 - Google Patents

流量制御弁

Info

Publication number
JPH04302784A
JPH04302784A JP3093464A JP9346491A JPH04302784A JP H04302784 A JPH04302784 A JP H04302784A JP 3093464 A JP3093464 A JP 3093464A JP 9346491 A JP9346491 A JP 9346491A JP H04302784 A JPH04302784 A JP H04302784A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
valve
valve body
plunger
flow control
hole
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP3093464A
Other languages
English (en)
Inventor
Tetsuya Aoki
哲也 青木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
FUJI KOKI SEISAKUSHO KK
Fujikoki Corp
Original Assignee
FUJI KOKI SEISAKUSHO KK
Fujikoki Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by FUJI KOKI SEISAKUSHO KK, Fujikoki Corp filed Critical FUJI KOKI SEISAKUSHO KK
Priority to JP3093464A priority Critical patent/JPH04302784A/ja
Publication of JPH04302784A publication Critical patent/JPH04302784A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Magnetically Actuated Valves (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はカーエアコン、車載用エ
アコン、ルームエアコン、パッケージエアコンおよびこ
れらのヒートポンプエアコン等の冷凍サイクルに使用す
る流量制御弁に関するもので、電気入力信号に比例して
、冷媒の流量を任意に設定でき、冷媒の種類に関係なく
、幅広い制御を行うに適する流量制御弁に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来より、電磁弁の技術を利用して冷媒
流量を電気入力信号に応じて連続的に制御可能とした流
量制御弁は、種々提案されている。以下種々の従来例を
引用し、説明する。
【0003】1.第1の従来例は図11に示す特開昭6
2−45651「膨張弁」を引用して記述する。
【0004】この膨張弁は、電磁コイル1に印加する電
気入力信号を矩形流電流として、1周期内の通電比率を
可変させるデューティ駆動方式である。
【0005】この方式は、膨張弁本体2に摺動可能に配
設された弁体3が、入力信号に応じて上下動し、側壁に
配設された弁オリフィス6を単位時間当りで開閉するこ
とにより、高圧冷媒流路4から低圧冷媒流路5へ連続的
に冷媒の流量を制御するもので流量ヒステリシスがなく
、構造が簡単で小形・軽量・安価であるという長所を有
する。
【0006】2.第2の従来例を図12に示す特開平2
−38778「冷却回路における電磁膨張弁」を引用し
て記述する。
【0007】この膨張弁は電磁コイル1に印加する電気
入力信号を直流電流とした、電流値制御方式である。こ
の方式は、スプリング15によって弁オリフィス6に当
接しているプランジャ13と一体となった弁体3が、膨
張弁本体2に摺動可能に配設されておりこの弁体が、直
流電流によって発生する磁力により吸引子10側にスプ
リング15の押圧力とバランスする位置まで吸引され、
弁オリフィス6を開放する。つまり、電流値を変化させ
て、弁体3を移動させ弁オリフィス6に対する弁体3の
位置制御(ストローク制御)を行う方式である。
【0008】3.第3の従来例は図13に示す特開昭和
62−194081「可逆膨張弁」である。
【0009】第3の従来例においては、高圧冷媒流路4
と直交した2つの孔があり、図中上方が差圧消去ロッド
25の摺動孔9で、下方が弁オリフィス6となっている
。また、低圧冷媒流路5とプランジャ室26を連通する
均圧孔8が配設されている。従って力のつり合いは、差
圧消去ロッド25の断面積:A1 、弁オリフィスの断
面積A0 、高圧圧力:PH 、低圧圧力:PL 、電
磁力:F、スプリング15の押圧力:K1 、スプリン
グ16の押圧力:K2 とすると、 F+(PH ×A1 )+(PL ×A0 )−(PL
 ×A1 )−(PH ×A0 )−K1 +K2 =
0となる。
【0010】ここでA1 =A0 となっているのでF
=K1 −K2 となることから、冷媒の圧力変動に影
響されることなくして弁体3の位置制御(ストローク制
御)が直流電流値に応じて行えるため、冷媒の流量精度
が良い。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】第1の従来例は、弁体
が流通口を数十Hzの高速で開閉をくり返すことから、
液冷媒がウォータハンマ現象を生じこれにより配管が共
振し異音が発生すること及び閉弁時の弁ストップ性能が
悪いという短所がある。また弁体は高速で上下動するこ
とから摩耗等の問題を生じ耐久性が劣る。
【0012】又第2の従来例においては、弁体に(高圧
圧力PH −低圧圧力PL )×弁オリフィス断面積A
0 =FB (kgf)の力が図中上方に常に加わるこ
とになる。冷凍サイクル中の高圧圧力は常に変動してい
るため、これによってFB も変動するので、弁体3の
位置(ストローク)は、電流値に応じて定まらなくなる
ので正確な流量制御が出来ない。更に本方式では、周知
の如く流量ヒステリシスが存在するので、増々流量制御
の精度が悪化する。
【0013】また、冷凍サイクル中の高圧圧力は最大で
30kgf/cm2 G程度まで増大するので、A0 
=0.1cm2 の場合の計算によるとFB =30×
0.1=3kgfとなる。このため弁体が閉弁状態を保
持しかつ弁の封止機能を有するためにはスプリング15
の押圧力を3.5kgf程度に設定する必要があるため
、弁体3を開弁させるのには大きな電磁力を要する。し
たがって電磁コイルが大型となるので実用に適さない。
【0014】更に第3の従来例は、プランジャ13と吸
引子10間の空隙24(磁路の空隙)が構成上、製品間
で同一に出来ないため、この空隙に大きな影響を受ける
電磁力が製品間で異なることになるので、均一な流量精
度が得られない。またこの空隙が弁フルストロークとな
るので、均一な流量精度が得られず品質上の観点から問
題である。
【0015】更に弁体3を完全に弁オリフィス6に密着
させるために、プランジャ13のストロークを弁体3の
ストローク以上に設定(あそび)する必要があること及
び最大電流印加時には、プランジャ13と吸引子10が
密着する構成となっていることから、流量ヒステリシス
が大きくなる欠点も有している。
【0016】また閉弁時には、高圧冷媒が差圧消去ロッ
ド25を摺動孔9のすきまを通り、均圧孔8から低圧冷
媒流路5へ流れ出てしまう。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め本発明においては、膨張弁本体に高圧側流通孔と直交
する低圧側流通孔を含む貫通孔を配設し、一方を弁体の
摺動孔、一方を弁オリフィスとして用い、この貫通孔に
上下動可能に円筒軸状と円錐状を有し、かつ軸芯に均圧
孔が貫通された弁体を配設する。
【0018】更に弁本体に固定されたハウジング内に設
けられた電磁機構により弁体を駆動し、電磁機構に電磁
力の使用範囲を調節するためにプランジャ内に非磁性体
からなる円柱軸状のロッドとスプリングピンを配設し、
弁体の移動量を規定するための非磁性体からなる中空薄
肉円板のスペーサをプランジャと吸引子の対向面間に配
設した。
【0019】以上のように構成された弁体に作用する冷
媒圧力による影響は、 PH は冷媒の凝縮温度における飽和圧力PL は冷媒
の蒸発温度における飽和圧力C1 は流量係数 θは弁体円錐部の上部の頂角の円錐の中心軸を含む断面
3角形の半頂角 Lは弁体が閉弁点から軸方向に開弁する際移動する距離
(弁ストローク) D1 は弁オリフィスの直径 D2 は弁体円筒軸の直径 FO は弁体に開弁方向に作用する力 FC は弁体に閉弁方向に作用する力 とすると となる。
【0020】ここでD1 =D2 としてあるので、閉
弁時はL=0であるから、FO =FC となり、弁体
は全く冷媒圧力の影響を受けないことになる。
【0021】   この式により、軸推力を低減させるためには、弁体
の円錐部の半頂角θと、弁ストロークLを小さく設定す
る必要がある。
【0022】図3は弁体に作用する軸推力が弁ストロー
クへ与える影響度を弁体の円錐半頂角θをパラメータと
して実験した例である。
【0023】これによると、弁ストローク減少率は円錐
半頂角θが45°で最大となり19°で0となる。なお
ストローク減少率は高圧圧力印加時の弁ストローク減少
量において無加圧時弁ストローク量を100とした時の
比率をあらわすものである。
【0024】この関係は図2に示す、すきまSによって
も変化するので、冷凍システムの能力に合わせて、これ
ら円錐半頂角θ、弁ストロークL、すきまSを設定すれ
ば、開弁時の軸推力の発生を押えられるので、弁体は、
何らの力も受けないことになる。
【0025】したがって、弁ストロークは冷媒圧力に無
関係で、電磁力とスプリングの押圧力のみによって決定
されることになる。
【0026】そこで正確な位置制御を行わせるために、
スプリングの押圧力を調節可能とし、バネ定数Kは、極
力変動を防止したものを用いる。
【0027】しかし、電磁コイルから発生する磁力は、
図4に示すように、プランジャと吸引子との間の空隙の
大きさにより、磁力が大きく変化するので、この空隙寸
法を均一になるよう調整構造を設ける必要がある。
【0028】図4は各電流値における磁力の変化を空隙
をパラメータとしてあらわしたものである。
【0029】図5は、図4に記入したスプリングの変位
荷重線図と各電流値の空隙に対する磁力曲線と交差する
点(この点がプランジャの位置制御点(弁リフト点))
をプロットしたものである。
【0030】このように図4で空隙寸法が変動すると(
P1 ,P2 ,P3 )電流一弁リフト特性が図5で
示すように大きく変動するので、流量制御精度が悪化す
る。
【0031】従って本発明では図6(a)(b)に示す
方法により空隙の調整を行うものである。具体的には図
6(a)に示すように弁体円錐部と弁座27を密着させ
た状態にして、吸引子10の端面に厚さt1 なる治具
を配設した後、プランジャ13をこの治具上に配設する
。 更にロッド11を弁体3の上端面に接触する位置まで挿
入し、スプリングピン14を圧入する。
【0032】この状態は図4のP2 点を決定するもの
である。その後図6(b)に示すように厚さt1 なる
治具を取りはずし、この治具より薄く厚さt2 なる非
磁性体からなるスペーサ12を配設する。これにより図
4のP4 点が決定される。つまり、治具とスペーサの
厚さの差(t1 −t2 )が、弁ストロークLとして
設定されることになる。
【0033】したがって、このような構成によれば、空
隙の変動がなくなり、しかも弁フルストロークが変動し
ないので、高い流量制御精度が可能となる。
【0034】
【作用】本発明の流量制御弁は次のように作用する。
【0035】弁オリフィスの直径:D1 と弁体円筒部
の直径D2とが同径に形成され、かつ、弁体に均圧孔が
配設されているので、高圧冷媒流路内の圧力と低圧冷媒
流路内の圧力は、弁体に対して、軸方向にあい反する方
向に均等に作用する。また弁体の円錐部の半頂角θを3
0°以下に設定してあるので、弁体は、これらの圧力の
影響を静的状態はむろん動的状態においても受けない。
【0036】したがって弁体は、開弁方向に作用する吸
引力とバネ15の押圧力及び閉弁方向に作用するバネ1
6の押圧力によって、その位置(弁開度)が決定される
。また吸引力及びバネの押圧力の設定は、それぞれ調整
可能な構造となっているので、高精度の位置制御(弁ス
トローク制御)を可能にしたものである。
【0037】
【実施例】図1において、2は弁の本体で、高圧冷媒流
路4とこれに直交する、同径の摺動孔9と弁オリフィス
孔6が配設されている。3は、摺動孔9に極めてわずか
なすきまで軸方向に摺動可能に挿入される円筒軸形状部
分と、弁座27に当接する円錐軸形状部分から成る弁体
で、中心部には、均圧孔8が配設されている。
【0038】7は、摺動孔9と弁体円筒軸の形成する極
めてわずかなすきまから流れ出る冷媒を封止する低摩擦
材料(例えばテフロンなど)で成形されたパッキンであ
り、ブッシュ22によって固定される。
【0039】弁の本体2の低圧冷媒流路5内には、弁体
3を閉弁方向に駆動させるためのバネ16が配設され、
このバネ16の押圧力を調整するために調節ネジ17を
設けてある。
【0040】13は磁性体からなる円筒軸状のプランジ
ャで、磁性体からなる吸引子10と非磁性体からなるパ
イプ19とバネウケ21によって形成された低圧室に軸
方向に摺動可能に配設されている。
【0041】プランジャ13内には、吸引子10との対
向面に適当な空隙を設けるために、非磁性体からなるロ
ッド11が、吸引子10の内部孔を通り、弁体3の円筒
軸上端面に当接する位置で、スプリングピン14によっ
て固定される。
【0042】このプランジャ13とロッド11の位置決
め及び固定は、ロッドをプランジャに圧入してもよい。 または、ネジによる結合でもよい。
【0043】12は、弁体3のリフト量を設定するため
の非磁性体からなる中空薄肉円板状のスペーサである。
【0044】15は、プランジャ13を押圧するバネで
、バネ16とによって合成される合成バネ定数Kを調整
する目的を合わせもつ。
【0045】18は、磁性体からなる中空円筒形状のハ
ウジングで、弁の本体2に機械的に結合される。このハ
ウジング18内には、電磁コイル1が配設され、磁性体
からなるキャップ20をハウジング18に機械的に結合
することにより固定される。
【0046】23は、低圧冷媒が外部に洩れる出ること
を防止するOリングである。
【0047】図1の状態では、バネ16の押圧力によっ
て、弁体3が、弁座27に押圧されているので、高圧冷
媒流路4から弁オリフィス6を通り、低圧冷媒流路5へ
流れる冷媒は遮断されている。
【0048】以下、上記の様に構成される流量制御弁の
動作について説明する。電磁コイル1に電気入力信号(
電流)を印加すると、プランジャ13−吸引子10−ハ
ウジング18−キャップ20による磁気回路が構成され
るためその磁束(吸引力)が、プランジャ13を吸引子
10に吸引する。従ってプランジャ13に機械的に結合
されたロッド11が、弁体3を、バネ16の押圧力に打
ち勝って、開弁方向に移動させる。この弁体3の移動量
は、バネ16とバネ15の合成バネ定数Kに移動量Lを
かけた荷重とバランスする位置まで移動する。これによ
って、弁座27が開口するので、高圧冷媒が弁オリフィ
ス6を通り低圧冷媒流路5へ流れる。すなわち、電流値
に対応して、吸引力とK×Lによる荷重のバランス位置
が連続的に変化するので、弁座27と弁体3の円錐部が
形成する開口面積が連続的に可変できる。
【0049】従って、冷媒の流量制御は電磁コイル1に
印加する電流値の制御によって行えるものである。電磁
コイル1に印加する電流の制御は、パルス幅変調方式(
P,W,M方式)が、流量ヒステリシスを極力小さくで
きるので、最適である。
【0050】電磁コイル1への印加を止めたとき、バネ
16の押圧力によって弁体3の円錐部が弁座27に瞬時
に押圧されるので、瞬時に冷媒の流れが止まる。また従
来例の弁構造では、すきまから洩れを生じたが、本実施
例では、パッキンによって、すきまからの洩れを封止し
ているので、冷媒の封止機能が高い。尚本発明によると
吸引子10上に非磁性体のスペーサ12が設けられてい
るので電流値がIMAX 以上になっても吸引子10と
プランジャ13との密着が防止できる。
【0051】また流量の制御精度に関しては、図2に示
すように、弁オリフィスの直径D1 と弁体3の円筒軸
の直径D2 を均しくし、かつ弁体3に均圧孔8が設け
てあり、高圧冷媒圧力及び低圧冷媒圧力は弁体3に対し
て軸方向にあい反する方向に均等に作用するので、これ
ら圧力によって弁体3が受ける荷重は0となる。
【0052】さらに、冷媒が弁オリフィス6を流れ出る
時に発生する、弁体3を閉弁方向に 弁体3の円錐部半頂角θが45°で最大となり、19°
で0となる。(一実験例)従って本実施例では、このθ
を15°〜30°にすることで、軸推力をも0としてい
る。
【0053】したがって、弁体3を駆動する力が、バネ
力と吸引力の関係で決まり、かつこれらの力は安定した
力であることから、弁体の位置制御(弁ストローク制御
)が正確に行えるので流量の精度が良い。
【0054】図4は第1実施例の吸引力特性であり、横
軸に空隙(吸引子10とプランジャ13の対向面間の距
離)縦軸に吸引力を示す。図中の実線は電流IMIN 
…,IMAX に対応する吸引力を示し、点線及び一点
鎖線はバネの押圧力を示す。
【0055】コイル1に印加する電流値IMIN …I
MAX において吸引力とバネの押圧力の交点P1 …
P4 が、プランジャ13が吸引子10の方向へ移動す
る変位量となる。
【0056】図5は、この関係を横軸にコイル1に印加
する電流値IMIN…IMAX 、縦軸に弁ストローク
L(プランジャ変位=空隙)をとって示したもので、電
流値を制御することで弁ストロークを制御することがで
きることを示している。
【0057】しかし、図4の交点P1 …P4 は、空
隙の大きさにより(部品寸法、組立精度から発生する誤
差)、PB1 …PB4 またはPC1 …PC3 の
交点に変化するので、図5に示す一点鎖線の弁ストロー
ク特性となる。
【0058】従って印加する電流値に対応した冷媒の流
量を得るためには、この空隙寸法を常に一定に調整出来
る精度が必要となってくる。
【0059】したがって本実施例では、図6に示す空隙
t1 なる治具28と、弁座に密着させるための押し治
具32を用いて、P1 点を決め次にスペーサ12によ
りP4 点を決める空隙の調整を行えるように構成して
いる。 かかる状態によれば、より流量の制御精度が向上する。
【0060】図7は本発明の第2実施例を示すもので、
その主要な部分である弁体構造の変形例である。
【0061】本実施例は、弁の本体2に配設された弁オ
リフィス6に円錐形状の弁座27を設け、この弁座27
に着座する平面円板部と摺動孔9に嵌合する円筒軸部分
で形成された弁体3で構成されたものである。かかる構
成にすることにより、第1実施例の流量範囲を、同じ弁
ストロークで拡大させることが可能となる。
【0062】つまり、第1の実施例は、円錐部の半頂角
を、弁体3に作用する軸推力をなくすために鋭角として
あることから、弁ストロークに対する開口面積は小さく
なるが、軸推力は半頂角を60°以上とすることでもな
くすことが出来るので、本実施例では、同じ弁ストロー
クと同じ弁オリフィス径で得られる最大の開口面積を有
する平板形状としている。
【0063】したがって、弁体構造を変えるだけて約2
倍に流量範囲が拡大する。
【0064】図8は本発明の第3実施例を示すものでそ
の主要な部分であるプランジャと吸引子の対向面の変形
例である。
【0065】本実施例は、吸引子特性を変形させること
により弁ストローク範囲を拡大させ流量の制御範囲を拡
大させる目的のものである。
【0066】図9は本実施例の吸引力特性を表わしたも
のである。吸引力は空隙に対して変曲点を有し、変曲線
以降、空隙に対して吸引力は除々に変化する。
【0067】すなわち、第1の実施例で得られる吸引力
が、大きな空隙の所で得られることからプランジャの移
動量を大きくすることができるので、したがって弁スト
ロークが拡大することになる。
【0068】図10は電流に対する弁ストロークLを表
すもので点線が第1の実施例の弁ストロークで、実線が
本実施例の弁ストロークである。
【0069】以上のことから、プランジャと吸引子の対
向面形状を変えるだけで、約1.5倍から2倍に流量範
囲を拡大することができる。
【0070】バネ15及びバネ16を受ける各々の部材
との摩擦力(摺動抵抗)をなくし、流量ヒステリシスを
低減させる目的で、各々の部材と接触する部分にバネの
変位が生じないよう、両端面の座巻きを多重巻きとした
【0071】パッキン7は、弁体3の円筒軸外周をシー
ルするために、円筒軸径よりもわずかに小さな径となっ
ていることから、拘束力が発生する。この拘束力は高圧
圧力が高くなるに従い増加する傾向にあるので、高圧圧
力下ではわずかではあるが、このパッキンの拘束力が流
量の制御精度に影響する。
【0072】したがって、摺動孔9と円筒軸の間で十分
に減圧させパッキンに印加する圧力を小さくするために
ラビリンスシール構造とした。
【0073】合わせて、冷媒封止機能の向上もはかれる
【0074】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、電
気入力信号に比例して冷媒の流量を任意に設定でき、冷
媒の種類に関係なく幅広い制御を行うに適する流量量制
御弁を提供し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明流量制御弁の第1の実施例の断面図、

図2】第1の実施例の弁体部分の断面図、
【図3】弁体
の動特性を示す曲線図、
【図4】第1の実施例の空隙と磁力(吸引力)の関係を
示す曲線図、
【図5】図4における電流と弁ストロークの関係を示す
曲線図、
【図6】図4で示した吸引力の使用範囲を設定する為の
方法を示す断面図、
【図7】本発明の第2の実施例の弁体部分の断面図、

図8】本発明の第3の実施例のプランジャと吸引子の対
向面部分の断面図、
【図9】第3の実施例の空隙と磁力(吸引力)の関係を
示す曲線図、
【図10】図9による電流と弁ストロークの関係を示す
曲線図、
【図11】従来の流量制御弁の一例を示す断面図、
【図
12】従来の流量制御弁の他の例を示す断面図、
【図1
3】従来の流量制御弁の更に他の例を示す断面図。
【符号の説明】
1…電磁機構、2…弁本体、3…弁体、4…高圧側流通
孔、5…低圧側流通孔、6…弁オリフィス、9…摺動孔
、10…吸引子、11…ロッド、12…スペーサ、13
…プランジャ、14…スプリングピン。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  弁本体に高圧側流通孔と交差する低圧
    側流通孔を含む貫通孔を有し、一方には弁体の摺動孔を
    形成し、他方に弁オリフィスを設けると共に該摺動孔に
    軸方向に移動可能に挿入され弁オリフィスと接離する弁
    体を設け、前記弁本体に固定されたハウジング内に設け
    られた電磁機構により該弁体を駆動し、電磁機構に電磁
    力の使用範囲を調節するためにプランジャ内に非磁性体
    からなる円柱軸状のロッドとスプリングピンを配設し、
    更に弁体の移動量を規定するための非磁性体からなる中
    空薄肉円板のスペーサをプランジャと吸引子の対向面間
    に配設してなることを特徴とする流量制御弁。
  2. 【請求項2】  上記弁体の形状は弁オリフィス径と同
    径の円筒部と、30°〜60°の鋭角な円錐部から成り
    、更に均圧孔を配設し、高圧側及び低圧側の冷媒圧力の
    作用を排除したことを特徴とする請求項1記載の流量制
    御弁。
  3. 【請求項3】  上記弁本体の弁オリフィス部の周囲に
    弁座を配設し、弁体形状を弁オリフィス径と同径の円筒
    部と、弁座に着座する平面部を有する形状としたことを
    特徴とする請求項1記載の流量制御弁。
  4. 【請求項4】  高圧側から、弁体円筒部を通り、均圧
    孔から低圧側へ流出する冷媒を封止するために、摺動孔
    と円筒部で形成されたラビリンスシール構造とするとと
    もに、更に円筒部外周をパッキンシール構造としたこと
    を特徴とする請求項1記載の流量制御弁。
  5. 【請求項5】  プランジャと吸引子の対向面を平面形
    状としたことを特徴とする請求項1記載の流量制御弁。
  6. 【請求項6】  プランジャと吸引子の対向面を一方を
    凸とし他方を凹としたことを特徴とする請求項1記載の
    流量制御弁。
  7. 【請求項7】  吸引子及び弁体に配設されたスプリン
    グの両端面座巻きを完全密着多重巻きとしたことを特徴
    とする請求項1記載の流量制御弁。
JP3093464A 1991-03-30 1991-03-30 流量制御弁 Pending JPH04302784A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3093464A JPH04302784A (ja) 1991-03-30 1991-03-30 流量制御弁

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3093464A JPH04302784A (ja) 1991-03-30 1991-03-30 流量制御弁

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH04302784A true JPH04302784A (ja) 1992-10-26

Family

ID=14083061

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3093464A Pending JPH04302784A (ja) 1991-03-30 1991-03-30 流量制御弁

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH04302784A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006266634A (ja) * 2005-03-25 2006-10-05 Fuji Koki Corp 電磁式膨張弁
JP2006266663A (ja) * 2005-02-25 2006-10-05 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 膨張弁および空気調和機
JP2009115291A (ja) * 2007-11-09 2009-05-28 Denso Corp リニアソレノイド

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006266663A (ja) * 2005-02-25 2006-10-05 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 膨張弁および空気調和機
JP2006266634A (ja) * 2005-03-25 2006-10-05 Fuji Koki Corp 電磁式膨張弁
JP4594142B2 (ja) * 2005-03-25 2010-12-08 株式会社不二工機 電磁式膨張弁
JP2009115291A (ja) * 2007-11-09 2009-05-28 Denso Corp リニアソレノイド

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4546795A (en) Solenoid valve
US5232196A (en) Proportional solenoid controlled valve
US6783110B2 (en) Proportional solenoid valve
JPH0671978U (ja) 圧力逃がし弁
US6866242B2 (en) Proportional valve
CA1314784C (en) High pressure, fast response, pressure balanced, solenoid control valve
JP2006514732A (ja) 空調装置のための膨張機構
US7051991B2 (en) Control valve
JP2001082624A (ja) ソレノイドバルブ
JPH01177466A (ja) 可変容量型揺動板式圧縮機の圧力制御弁
JPH04302784A (ja) 流量制御弁
JP3056093B2 (ja) 電磁弁シール構造
JP3362990B2 (ja) 電磁弁付膨張弁
JPH0755044A (ja) 電磁的に作動可能なプロポーショナルバルブ
JPH06195137A (ja) 電磁操作式の圧力調整弁
JPH0327263Y2 (ja)
JPH04119271A (ja) 電磁式制御弁
JPH084934A (ja) 流体制御用電磁弁
US4850384A (en) Electric vacuum regulator
CN111396599B (zh) 一种流量控制阀
JP3743733B2 (ja) 電磁比例制御弁
JP2006022655A (ja) 燃料噴射弁とその製造法
JPS62147182A (ja) 膨張弁
JPH0443655Y2 (ja)
JP3859913B2 (ja) 膨張弁